IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新東エスプレシジョン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-真直度測定装置 図1
  • 特許-真直度測定装置 図2
  • 特許-真直度測定装置 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】真直度測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/30 20060101AFI20220615BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20220615BHJP
【FI】
G01B11/30 101
G01B11/00 G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018095840
(22)【出願日】2018-05-18
(65)【公開番号】P2019200168
(43)【公開日】2019-11-21
【審査請求日】2021-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】510281944
【氏名又は名称】新東エスプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112427
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】青木 達也
(72)【発明者】
【氏名】寺本 亮
【審査官】山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0167849(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0314916(US,A1)
【文献】特開2002-340538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を射出するレーザー光源と、
真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記レーザー光が入射した場合に、前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、
前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光が入射した場合に、前記レーザー光を入射方向に対して90°方向に反射させる直角プリズムと、
前記直角プリズムの前記レーザー光の射出面に配置され、前記直角プリズムにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、を備え、
前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら前記光位置センサーにより前記レーザー光の入射位置を検出する真直度測定装置。
【請求項2】
前記第1プリズムは、コーナーキューブプリズムである請求項1記載の真直度測定装置。
【請求項3】
レーザー光を射出するレーザー光源と、
前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第1偏光ビームスプリッターと、
真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記第1偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、
前記第1偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第2プリズムと、
前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第2偏光ビームスプリッターと、
前記第2偏光ビームスプリッターの前記レーザー光の射出面に配置され、前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、
前記第2偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する検出器と、
を備え、
前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら、前記光位置センサーにより前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出すると共に、前記検出器により前記干渉縞を検出する真直度測定装置。
【請求項4】
レーザー光を射出するレーザー光源と、
前記レーザー光の光束径を縮小するビームコンプレッサーと、
前記ビームコンプレッサーを通過した前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第1偏光ビームスプリッターと、
真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記第1偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、
前記第1偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第2プリズムと、
前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する検出器と、
を有する測長装置を備える真直度測定装置において、
前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第2偏光ビームスプリッターと、
前記第2偏光ビームスプリッターの前記レーザー光の射出面に配置され、前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、を備え、
前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら、前記光位置センサーにより前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出すると共に、前記検出器により前記第1プリズムにより反射され前記第2偏光ビームスプリッターを透過したレーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する真直度測定装置。
【請求項5】
前記第1プリズム及び前記第2プリズムは、コーナーキューブプリズムである請求項3または4に記載の真直度測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象物の真直度を測定する真直度測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、工作機械等の機械の運動の真直度を測定する装置として、半導体位置検出器を機械に取り付け、機械を摺動面に沿って移動させつつレーザー発振器から発信されたレーザー光の半導体位置検出器への入射位置を検出することにより、機械の運動の真直度を測定する真直度測定装置が存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭60-203804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで上述の真直度測定装置のように真直度の測定に半導体位置検出器を用いる装置においては、真直度の測定を高分解能で行うことが望まれている。また上述の真直度測定装置は、真直度の測定のみを行うものであることから、真直度の測定と共に距離の測定を行う場合には、別に測距装置を用意する必要があった。
【0005】
本発明の目的は、高分解能で真直度の測定を行うことができる真直度測定装置を提供することである。また真直度の測定と共に距離の測定を同時に行うことができる真直度測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の真直度測定装置は、レーザー光を射出するレーザー光源と、真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記レーザー光が入射した場合に、前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、を備え、前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら前記光位置センサーにより前記レーザー光の入射位置を検出する。
【0007】
また本発明の真直度測定装置は、前記第1プリズムがコーナーキューブプリズムである。
【0008】
また本発明の真直度測定装置は、前記第1プリズムと前記光位置センサーとの間に、前記レーザー光が入射した場合に、前記レーザー光を入射方向に対して90°方向に反射させるミラーを備える。
【0009】
また本発明の真直度測定装置は、前記ミラーが直角プリズムにより構成され、前記光位置センサーは前記直角プリズムの前記レーザー光の射出面に配置される。
【0010】
本発明の真直度測定装置は、レーザー光を射出するレーザー光源と、前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第1偏光ビームスプリッターと、真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記第1偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、前記第1偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第2プリズムと、前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第2偏光ビームスプリッターと、前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、前記第2偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する検出器と、を備え、前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら、前記光位置センサーにより前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出すると共に、前記検出器により前記干渉縞を検出する。
【0011】
本発明の真直度測定装置は、レーザー光を射出するレーザー光源と、前記レーザー光の光束径を縮小するビームコンプレッサーと、前記ビームコンプレッサーを通過したレーザー光を反射光と透過光に分離する第1偏光ビームスプリッターと、真直度を測定する測定対象物に沿って移動するように設置され、前記第1偏光ビームスプリッターを透過した前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第1プリズムと、前記第1偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光を入射方向に対して180°方向であって、前記レーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射する第2プリズムと、前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する検出器と、を有する測長装置を備える真直度測定装置において、前記第1プリズムにより反射された前記レーザー光を反射光と透過光に分離する第2偏光ビームスプリッターと、前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出する光位置センサーと、を備え、前記第1プリズムを前記測定対象物に沿って移動させながら、前記光位置センサーにより前記第2偏光ビームスプリッターにより反射された前記レーザー光の入射位置を検出すると共に、前記検出器により前記第1プリズムにより反射され前記第2偏光ビームスプリッターを透過したレーザー光と前記第2プリズムにより反射された前記レーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する。
【0012】
また本発明の真直度測定装置は、前記光位置センサーが前記第2偏光ビームスプリッターの前記レーザー光の射出面に配置される。
【0013】
また本発明の真直度測定装置は、前記第1プリズム及び前記第2プリズムがコーナーキューブプリズムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高分解能で真直度の測定を行うことができる真直度測定装置を提供することができる。また真直度の測定と共に距離の測定を行うことができる真直度測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施の形態に係る真直度測定装置の構成を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る真直度測定装置の構成を示す図である。
図3】第3の実施の形態に係る真直度測定装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1を参照して本発明の第1の実施の形態に係る真直度測定装置について説明する。なお以下の説明においては、図1に示すXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。X軸はレーザー光の射出方向に平行となるように設定され、Y軸は水平方向に平行となるように設定され、Z軸は、XY平面に直交する方向に設定されている。
【0017】
真直度測定装置2は、レーザー光を射出するレーザー光源4と、レーザー光源4から射出されたレーザー光の光束径を縮小するビームコンプレッサー6と、ビームコンプレッサー6により光束径が縮小されたレーザー光を入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム8を備えている。ここでコーナーキューブプリズム8は、3枚の平面の板を互いに直角に組み合わせ立方体の頂点型にした装置であり、入射したレーザー光を3枚の平面で繰り返し反射させることにより入射方向に対して180°方向に反射する。またコーナーキューブプリズム8は、真直度を測定する測定対象物、例えば2次元座標測定装置のガイドレール30等にスライダー32により取付けられ、ガイドレール30に沿って移動するように設置されている。
【0018】
また真直度測定装置2は、コーナーキューブプリズム8により反射されたレーザー光が入射した場合に、レーザー光を入射方向に対して90°方向に反射する反射面10aを有する直角プリズム10、直角プリズム10のレーザー光の射出面に配置され、反射面10aにより反射されたレーザー光の入射位置を検出する光位置センサー(PSD)12を備えている。
【0019】
真直度測定装置2においては、レーザー光源4から射出されビームコンプレッサー6を通過したレーザー光が+X方向に進行し、コーナーキューブプリズム8に入射すると、入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射される。コーナーキューブプリズム8で反射されたレーザー光は、-X方向に進行し直角プリズム10に入射し、反射面10aで+Z方向に反射される。そして直角プリズム10から射出されたレーザー光が光位置センサー(PSD)12に入射する。従って、被測定対象物であるガイドレール30に沿ってコーナーキューブプリズム8を矢印A方向に移動させながら、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を逐次検出することにより、被測定対象物の水平方向の真直度及び垂直方向の真直度を同時に測定することができる。
【0020】
この真直度測定装置2においては、入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム8を用いていることから、コーナーキューブプリズム8を介することなく直接、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を検出する場合に比較して、2倍の分解能で真直度の測定を行うことができる。またコーナーキューブプリズム8により反射されたレーザー光を更に+Z方向に反射する直角プリズム10を備えるため装置を小型化することが可能となる。
【0021】
またコーナーキューブプリズム8は、レーザー光を反射するプリズムなので電気的な接続が不要であることから移動の自由度が大きい。
【0022】
なおこの実施の形態においては、ビームコンプレッサー6によりレーザー光源4から射出されたレーザー光の光束径を縮小して、光位置センサー(PSD)12によるレーザー光の入射位置の検出精度を向上させているが、レーザー光源4から射出されるレーザー光の光束径が小さい場合には、ビームコンプレッサー6を用いなくてもよい。
【0023】
次に図2を参照して本発明の第2の実施の形態に係る真直度測定装置について説明する。なお第2の実施の形態に係る真直度測定装置40の説明においては、第1の実施の形態に係る真直度測定装置2と同一の構成に、第1の実施の形態に係る真直度測定装置2の説明で用いた符号を付して詳細な説明を省略する。また以下の説明においては、図1に示すXYZ直交座標系と同様なXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。
【0024】
図2(a)は真直度測定装置40の概略構成を示す側面図、図2(b)は光位置センサー(PSD)12を+Y側から見た図である。真直度測定装置40は、第1の実施の形態に係る真直度測定装置2からビームコンプレッサー6及び直角プリズム10を取り除いた構成を有する。即ち、コーナーキューブプリズム8により-X方向に反射されたレーザー光の光路上に光位置センサー(PSD)12が位置するように光位置センサー(PSD)12を支持する支持部材11を設け、支持部材11にレーザー光源4から射出されレーザー光が通過する貫通孔11aを備えている。
【0025】
真直度測定装置40においては、レーザー光源4から射出されたレーザー光が貫通孔11aを通過し、+X方向に進行してコーナーキューブプリズム8に入射すると、レーザー光が-X方向に反射される。コーナーキューブプリズム8で反射されたレーザー光は-X方向に進行し光位置センサー(PSD)12に入射する。従って、被測定対象物であるガイドレール30に沿ってコーナーキューブプリズム8を矢印A方向に移動させながら、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を逐次検出することにより、被測定対象物の水平方向の真直度及び垂直方向の真直度を同時に測定することができる。
【0026】
この真直度測定装置2においては、入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム8を用いていることから、コーナーキューブプリズム8を介することなく直接、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を検出する場合に比較して、2倍の分解能で真直度の測定を行うことができる。また第1の実施の形態に係る真直度測定装置2に備えられていたビームコンプレッサー6及び直角プリズム10を備えないため、製造コストの低減を図ることができる。
【0027】
次に図3を参照して本発明の第3の実施の形態に係る真直度測定装置について説明する。なお第3の実施の形態に係る真直度測定装置50の説明においては、第1の実施の形態に係る真直度測定装置2と同一の構成に、第1の実施の形態に係る真直度測定装置2の説明で用いた符号を付して詳細な説明を省略する。また以下の説明においては、図1に示すXYZ直交座標系と同様なXYZ直交座標系を設定し、この直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係等について説明する。
【0028】
真直度測定装置50は、レーザー光を射出するレーザー光源4と、レーザー光源4から射出されたレーザー光の光束径を縮小するビームコンプレッサー6と、ビームコンプレッサー6により光束径が縮小されたレーザー光を反射光と透過光に分離する第1偏光ビームスプリッター20と、レーザー光の入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム8を備えている。ここでコーナーキューブプリズム8は、真直度を測定する測定対象物、例えば2次元座標測定装置のガイドレール30等にスライダー32により取付けられ、ガイドレール30に沿って移動するように設置されている。
【0029】
また真直度測定装置50は、コーナーキューブプリズム8により反射されたレーザー光が入射した場合に、レーザー光を反射光と透過光に分離する第2偏光ビームスプリッター24を備えている。第2偏光ビームスプリッター24の+Z側の射出面には、第2偏光ビームスプリッター24により分離されたレーザー光(反射光)の入射位置を検出する光位置センサー(PSD)12が配置されている。また第2偏光ビームスプリッター24の-Xの射出面は、第1偏光ビームスプリッター20の+X側の面に接して配置されている。
【0030】
また真直度測定装置50は、第1偏光ビームスプリッター20により反射されたレーザー光を、レーザー光の入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム22を備えている。ここでコーナーキューブプリズム22は、コーナーキューブプリズム8と同様な構成を有している。
【0031】
更に真直度測定装置50は、第2偏光ビームスプリッター24を透過したレーザー光とコーナーキューブプリズム22により反射されたレーザー光が合成された干渉光の干渉縞を検出する検出器5を備えている。
【0032】
真直度測定装置50においては、レーザー光源4から射出されビームコンプレッサー6を通過し更に第1偏光ビームスプリッター20を透過したレーザー光が+X方向に進行し、コーナーキューブプリズム8に入射する。コーナーキューブプリズム8に入射したレーザー光は、-X方向に反射されて第2偏光ビームスプリッター24に入射し反射光と透過光に分離される。そして第2偏光ビームスプリッター24で+Z方向に反射されたレーザー光(反射光)は光位置センサー(PSD)12に入射する。また第2偏光ビームスプリッター24を透過したレーザー光(透過光)は第1偏光ビームスプリッター20に入射して-X方向に進行し、コーナーキューブプリズム22により反射され第1偏光ビームスプリッター20により-X方向に反射されたレーザー光と合成されて、干渉光となり-X方向に進行して検出器5に入射する。検出器5においては入射した干渉光の干渉縞を検出する。
【0033】
従って、被測定対象物であるガイドレール30に沿ってコーナーキューブプリズム8を矢印A方向に移動させながら、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を逐次検出することにより、被測定対象物の水平方向の真直度及び垂直方向の真直度を同時に測定することができる。更に検出器5によりレーザー光の干渉縞を検出することによりコーナーキューブプリズム8までの距離を測定することができる。
【0034】
この真直度測定装置50においては、入射方向に対して180°方向であって、入射したレーザー光に対して所定の距離を置いて平行に反射するコーナーキューブプリズム8を用いていることから、コーナーキューブプリズム8を介することなく直接、レーザー光の光位置センサー(PSD)12に入射する位置を検出する場合に比較して、2倍の分解能で真直度の測定を行うことができる。またこの真直度測定装置50においては、真直度の測定を行うと同時にコーナーキューブプリズム8までの距離の測定も行うことができる。
【0035】
また第3の実施の形態に係る真直度測定装置50は、レーザー光源4と、第1偏光ビームスプリッター20と、コーナーキューブプリズム8と、コーナーキューブプリズム22と、検出器5を有する測長装置に、オプションとして第2偏光ビームスプリッター24と、光位置センサー12とを備えることにより構成することができる。
【符号の説明】
【0036】
2,40,50…真直度測定装置、4…レーザー光源、5…検出器、6…ビームコンプレッサー、8,22…コーナーキューブプリズム、10…直角プリズム、12…光位置センサー、20…第1偏光ビームスプリッター、24…第2偏光ビームスプリッター
図1
図2
図3