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特許7089503フレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-14
(45)【発行日】2022-06-22
(54)【発明の名称】フレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20220615BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20220615BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20220615BHJP
   H04L 27/26 20060101ALN20220615BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W28/06 130
H04W48/10
H04L27/26 100
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019506621
(86)(22)【出願日】2017-08-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-31
(86)【国際出願番号】 CN2017097076
(87)【国際公開番号】W WO2018028672
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2019-02-07
【審判番号】
【審判請求日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】201610664289.6
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
【住所又は居所原語表記】32 Xuanwumen West Street, Xicheng District, Beijing 100053, China
(73)【特許権者】
【識別番号】518301095
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲曉▼▲東▼
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】圓道 浩史
【審判官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/046165(WO,A1)
【文献】特表2014-515208(JP,A)
【文献】特開2015-204514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期であり、且つ1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記第1周期内の最後の時間領域伝送粒度のうち、少なくとも最後のシンボルはアップリンク伝送に用いられ、前記第1周期内の前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの開始位置を指示することに用いられる第1指示情報を、ネットワーク側から放送情報によって端末に送信することを含み、
ここで、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、且つ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられ、
前記第1指示情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、前記時間領域伝送粒度の番号と前記シンボル番号との組み合わせによって、前記開始位置の絶対的位置、又は、前記第1周期の終了時刻から前記開始位置までのオフセットを示す、フレーム構造の配置方法。
【請求項2】
前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示することに用いられ、
及び/或いは
前記第1指示情報に変化が生じる前に、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、全てアップリンク伝送のみに用いられる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1周期内にダウンリンク伝送が存在する場合、第1時間領域伝送粒度は、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度であり、かつ第1時間領域粒度には、同期信号の伝送に用いられる伝送リソースを含み、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度とアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる第2指示情報を、ネットワーク側から専用シグナリングによって端末に送信することをさらに含む請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第2指示情報は、具体的に、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられ、
前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせであり、
前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである請求項5に記載の方法。
【請求項7】
端末が、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することと、
端末が、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期であり、且つ1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む前記第1周期の前記配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記第1周期内の最後の時間領域伝送粒度のうち、少なくとも最後のシンボルはアップリンク伝送に用いられ、前記第1周期内の前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの開始位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することとを含み、
ここで、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、且つ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられ、
前記第1指示情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、前記時間領域伝送粒度の番号と前記シンボル番号との組み合わせによって、前記開始位置の絶対的位置、又は、前記第1周期の終了時刻から前記開始位置までのオフセットを示す、フレーム構造の配置方法。
【請求項8】
前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示することに用いられ、
及び/或いは
前記第1指示情報に変化が生じる前に、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、全てアップリンク伝送のみに用いられる請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1周期内にダウンリンク伝送が存在する場合、第1時間領域伝送粒度は、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度であり、かつ第1時間領域粒度には、同期信号の伝送に用いられる伝送リソースを含み、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記端末が、ネットワーク側から専用シグナリングによって送信される第2指示情報を受信することと、
前記端末が、前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度を除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる前記第2指示情報に基づいて、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースを特定し、前記ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースで伝送される情報を受信することとをさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2指示情報は、具体的に、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられ、
前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせであり、
前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期であり、且つ1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記第1周期内の最後の時間領域伝送粒度のうち、少なくとも最後のシンボルはアップリンク伝送に用いられ、前記第1周期内の前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの開始位置を指示することに用いられる第1指示情報を、放送情報によって端末に送信することに用いられる第1送信ユニットを含み、
ここで、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、且つ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられ、
前記第1指示情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、前記時間領域伝送粒度の番号と前記シンボル番号との組み合わせによって、前記開始位置の絶対的位置又は、前記第1周期の終了時刻から前記開始位置までのオフセットを示す、ネットワーク側機器。
【請求項14】
ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することに用いられる第1受信ユニットと、
搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期であり、且つ1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む前記第1周期の前記配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記第1周期内の最後の時間領域伝送粒度のうち、少なくとも最後のシンボルはアップリンク伝送に用いられ、前記第1周期内の前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの開始位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することに用いられる第1特定ユニットとを含み、
ここで、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、且つ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられ、
前記第1指示情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、前記時間領域伝送粒度の番号と前記シンボル番号との組み合わせによって、前記開始位置の絶対的位置、又は、前記第1周期の終了時刻から前記開始位置までのオフセットを示す、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年8月12日に中国特許庁に提出された中国特許出願201610664289.6の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、移動通信技術分野に係り、具体的にフレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末に係る。
【背景技術】
【0003】
関連技術のLTE TDDシステムで用いられるフレーム構造は、図1に示されている。TDDシステムのアップリンク/ダウンリンク伝送において、同一周波数の異なるサブフレームまたは異なるタイムスロットが用いられる。図1では、10msの各無線フレームは、2つの5msのハーフフレームから構成され、各ハーフフレームに5つの1msのサブフレームが含まれる。図1でのサブフレームは、ダウンリンクサブフレーム、アップリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームの3種類に分けられ、各スペシャルサブフレームがDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、アップリンク/ダウンリンクGP(Guard Period)およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)の3部分からなる。各ハーフフレームには、少なくとも1つのダウンリンクサブフレーム、少なくとも1つのアップリンクサブフレームおよび最多で1つのスペシャルサブフレームが含まれる。
【0004】
関連技術において、LTE TDDシステムではアップリンク/ダウンリンクタイムスロット配置(例えば下記表1の3GPP TS36.211 Table4.2-2)およびセル半径を主要設計要素とするGP配置(例えば下記表2の3GPP TS36.211 Table4.2-1)が予め定義されている。
【0005】
【表1】
【0006】
【表2】
【0007】
表1、2によれば、5msで繰り返すパターンを例とすると、通常の場合では、まず1つのノーマルのダウンリンクサブフレームがあり、それから完全ではないダウンリンクサブフレームがあり、続いてGPであり、その後にアップリンク伝送サブフレームまたはシンボルであり、それからアップリンクサブフレームの後にまたダウンリンクサブフレームである可能性がある。簡単に言うと、5ms内でダウンリンク-アップリンク-ダウンリンクの2回の切り替えが行われ、しかもGPの長さは、柔軟に設定されていないため、調整されにくい。TD-LTEの現在のネットワークにおいて、既にGPの長さが足りないという問題に直面しており、深刻なリモート側基地局の干渉問題が生じている。これに基づいて、新規のフレーム構造を導入してシステム配置の柔軟性を高めることを考慮する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の実施例の解決しようとする技術課題は、フレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末を提供することによって、システムのフレーム構造を柔軟に配置することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術課題を解決するために、本開示の実施例のフレーム構造の配置方法において、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる第1指示情報を、ネットワーク側から放送情報によって端末に送信することを含む。
【0010】
本開示の実施例の別のフレーム構造の配置方法において、端末が、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することと、端末が、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である前記第1周期の配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することとを含む。
【0011】
本開示の実施例のネットワーク側機器は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる第1指示情報を、放送情報によって端末に送信することに用いられる第1送信ユニットを含む。
【0012】
本開示の実施例の端末は、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することに用いられる第1受信ユニットと、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である前記第1周期の配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することに用いられる第1特定ユニットとを含む。
【0013】
本開示の実施例のネットワーク側機器は、プロセッサと、メモリと、送信機を含む。前記プロセッサは、前記メモリに格納されているプログラムまたはデータを呼び出して実行することによって、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる第1指示情報を生成することに用いられる。送信機は、前記第1周期の配置情報および前記第1指示情報を放送情報によって端末に送信することに用いられる。
【0014】
本開示の実施例の端末は、プロセッサと、メモリと、受信機を含む。前記受信機は、ネットワーク側機器から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することに用いられる。前記第1周期は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である。前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。前記プロセッサは、前記メモリに格納されているプログラムまたはデータを呼び出して実行することによって、前記第1周期の配置情報および第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することに用いられる。
【0015】
本開示の実施例のコンピュータ読取可能な記憶媒体には、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる第1指示情報を、放送情報によって端末に送信するステップを実現する指令が格納されている。
【0016】
本開示の実施例のコンピュータ読取可能な記憶媒体には、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信するステップと、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である前記第1周期の配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定するステップを実現する指令が格納されている。
【発明の効果】
【0017】
本開示の実施例のフレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末によれば、アップリンク/ダウンリンクサービスのリクエストに適応するために、アップリンク/ダウンリンク伝送リソースが柔軟に調整され、1つまたは複数の特定のアップリンク/ダウンリンク配置およびGP配置に制限されなくなる。また、本開示の実施例は、ネットワーク干渉のリクエストに適応するGPの長さを柔軟に配置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、関連技術のLTE TDDシステムで用いられるフレーム構造図である。
図2図2は、本開示の実施例で用いられるフレーム構造を示す。
図3図3は、本開示の実施例のフレーム構造の配置方法のフローチャートである。
図4図4は、本開示の実施例で用いられる別のフレーム構造を示す。
図5図5は、本開示の実施例のフレーム構造の配置方法の別のフローチャートである。
図6図6は、本開示の実施例のネットワーク側機器の構造図である。
図7図7は、本開示の実施例の端末の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の解決しようとする技術課題、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、図面および具体的な実施例を参照して詳細に記載する。以下の記載において、具体的な配置や配置部品の特定な細部を記載しているが、それは、単に本開示の実施例を全面的に理解してもらうための補助的なものである。したがって、当業者にとって、ここで記載されている実施例に対し、本開示の範囲と趣旨から逸脱することなく、様々な変更や修正を行うことができることは、明白である。また、明確化と簡素化を図り、知られている機能と構造に関する記載を省略した。
【0020】
なお、明細書の全文にわたって言及されている「1つの実施例」や「一実施例」とは、実施例に関連する特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。従って、明細書の各箇所に記載されている「1つの実施例において」や「一実施例において」とは、必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。また、これらの特定の特徴、構造または特性は、任意かつ適切な方式で1つまたは複数の実施例に組み入れられることができる。
【0021】
本開示の各実施例において、下記各プロセスの番号の大きさは、実行順の前後を意味するのではなく、各プロセスの実行順は、その機能および内在的な論理によって確定されるものであり、本開示の実施例の実施プロセスに対しいっさい限定を配置しないと理解すべきである。
【0022】
また、本文において、「システム」と「ネットワーク」は、常に互換して使用することができる。
【0023】
本文において、「および/または」との用語は、関連対象の関連関係を表現するものに過ぎず、存在可能な3種類の関係を示す。例えば、Aおよび/またはBの場合、Aのみ、AとBの両方、Bのみの3種類の場合を示す。また、本文において、「/」の記号は、通常、前後の関連対象が「または」の関係であることを示す。
【0024】
本願で提供される実施例において、「Aに対応するB」とは、BとAが関連付けられることを示し、Aに基づいてBを確定することができる。なお、Aに基づいてBを確定することは、Aのみに基づいてBを確定するという意味ではなく、Aおよび/または他の情報に基づいてBを確定するのもよい。
【0025】
本開示の実施例において、前記基地局は、形態が限定されず、マクロ基地局(Macro Base Station)、ピコ基地局(Pico Base Station)、Node B(3Gモバイル基地局の呼称)、強化型基地局(eNB)、家庭強化型基地局(Femto eNBまたはHome eNode BまたはHome eNBまたはHeNB)、中継局、アクセスポイント、RRU(Remote Radio Unit)、RRH(Remote Radio Head)などである。前記端末は、モバイル電話(または携帯電話)や、無線信号の送受信が可能な機器であり、ユーザ機器(UE)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線モデム、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、無線ローカルループ(WLL)局、移動信号をWiFi信号に変換可能なCPE(Customer Premise Equipment)やモバイルワイファイホットスポット、スマート家電、またはそれ以外の人の操作によらずに自発的に移動通信ネットワークと通信可能な機器などが含まれる。
【0026】
本開示の実施例は、新規のフレーム構造を提供し、それに対応してネットワーク側と端末側のフレーム構造の配置方法を提供する。本開示の実施例のフレーム構造において、各フレーム周期に最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、しかも当該スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられる。各フレーム周期には、1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含み、各シンボルが時間領域伝送リソースに該当する。各時間領域伝送粒度の長さは、同一であってもよく、各時間領域伝送粒度に含まれるシンボルの数も同一であってもよい。各フレーム周期に最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含むため、フレーム周期内にアップリンク伝送の時間領域伝送リソースが存在する場合、フレーム周期内の最後の時間領域伝送粒度のうち、少なくとも最後のシンボルは、常にアップリンク伝送に用いられる。
【0027】
1つの実現方式として、前記第1周期内は、すべてアップリンク伝送であるかすべてダウンリンク伝送である。例えば、すべてダウンリンク伝送である場合、前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示ことに用いられる。
【0028】
通常、第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、放送情報のうちの第1指示情報によって半静的に配置される。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを変更する必要があれば、第1指示情報の指示内容を変更することによってアップリンク伝送リソースの変更を指示する。したがって、前記第1指示情報に変更が生じる前の時間内では、前記第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、常に一定であり、すべてアップリンク伝送のみに用いられる。
【0029】
また、本開示の実施例のフレーム周期の長さも、必要に応じて調整されてもよい。すなわち、フレーム周期の長さは、一定でなくてもよい。例えば、第1指示情報の変更によって実現される。しかし、連続N個の同一長さであるフレーム周期が存在するのであれば、これらのフレーム周期のスイッチポイントの位置または前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの各周期内の位置は、同一である。
【0030】
図2には、本開示の実施例のフレーム構造が示されている。図2に示すフレーム構造において、1つのフレーム周期に5つの時間領域伝送粒度を含み、各時間領域伝送粒度に14個のシンボルを含む。ここのシンボルは、具体的にOFDMシンボルまたはSC-FDMAシンボルである。図2では、各時間領域伝送粒度での矢印の方向は、当該時間領域粒度に対応する時間領域伝送リソースの伝送方向を示す。前から3つの時間領域伝送粒度の伝送方向がダウンリンクであり、最後2つの時間領域伝送粒度の伝送方向がアップリンクであり、すなわち、各フレーム周期内に最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含むことが分かる。
【0031】
図3に示す本開示の実施例のフレーム構造の配置方法は、ネットワーク側に応用され、具体的に基地局に応用される場合、下記ステップを含む。
【0032】
ステップ31において、ネットワーク側は、第1周期および第1指示情報を特定する。前記第1周期は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である。前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。
【0033】
ここで、第1周期は、図2に示すフレーム周期であってもよい。この場合、第1周期の配置情報は、フレーム周期の長さであってもよい。第1周期は、アップリンク伝送の発生周期であってもよい。アップリンク伝送の発生周期とは、連続的なアップリンク伝送が一回発生する周期である。この場合、第1周期の配置情報は、直接的な周期情報でなくてもよく、所定の周期に基づいて定義されるほかの情報である。
【0034】
図4に示す本開示の実施例で用いられる別のフレーム構造において、仮にフレーム周期に10つの時間領域伝送粒度を含み、前記アップリンク伝送の発生周期が各フレーム周期で周期的なものであり、各アップリンク伝送の発生周期におけるスイッチポイントの位置が同一であるとすれば、各フレーム周期には、2つの前記アップリンク伝送の発生周期を含む。この場合、前記第1周期の配置情報は、アップリンク伝送の発生周期の長さであり、すなわち5つの時間領域伝送粒度である。図4に示すフレーム構造は、実際に図2に示す2つのフレーム構造からなることが分かる。
【0035】
また、ネットワーク側と端末とは既にフレーム周期の長さを予め取り決めており、かつ前記アップリンク伝送の発生周期が各フレーム周期で周期的なものであり、各アップリンク伝送の発生周期におけるスイッチポイントの位置が同一であるとすれば、前記第1周期の配置情報は、各フレーム周期内のスイッチポイントの数であってもよい。例えば、図4の場合、その数は、2であり、長さが10つの時間領域伝送粒度であるフレーム周期内に2つのスイッチポイントがあることを示す。これに基づいて、端末は、前記アップリンク伝送の発生周期が5つの時間領域伝送粒度であると特定できる。
【0036】
ここで、前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。具体的に、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示する際に、多種類の実現方式が用いられる。そのうちの1つの実現方式として、フレーム周期内のアップリンク伝送の時間領域伝送リソースの開始位置を指示することである。当該開始位置は、絶対的位置または相対的位置である。ここで、絶対的位置は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせによって示される。例えば、開始位置は、フレーム周期内の3つ目の時間領域伝送粒度であり、または、フレーム周期内の43つ目のシンボルであり、または、フレーム周期内の3つ目の時間領域伝送粒度の4つ目のシンボルであり、この場合(3,4)として示される。ここで、相対的位置は、所定の時間領域位置からのオフセットとして示され、例えば、フレーム周期の終了時刻からのオフセットである。
【0037】
ここで、ネットワーク側は、アップリンク/ダウンリンクサービス伝送のデータ量に応じて、前記第1周期の長さおよび前記第1周期内のアップリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースを柔軟に配置し、さらに、リモート側基地局の干渉要素に基づいて、第1周期内のアップリンク/ダウンリンクガード区間(GP)の長さを柔軟に配置することができる。
【0038】
ステップ32において、ネットワーク側は、第1周期の配置情報および第1指示情報を放送情報によって端末に送信する。
【0039】
ここで、ネットワーク側は、第1周期の配置情報および第1指示情報を放送情報によって端末に送信することによって、第1周期の関連配置および第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを端末に知らせる。具体的に、放送情報は、放送チャネルによって送信され、例えばLTEのPBCH(Physical Broadcast Channel)MIB(Master Information Block)のようなメッセージによって放送する。
【0040】
以上のステップによって、本開示の実施例は、フレーム周期を柔軟に配置する方法を実現する。当該方法によって、本開示の実施例において、アップリンク/ダウンリンクサービスのリクエストに適応するために、アップリンク/ダウンリンク伝送リソースが柔軟に調整され、1種または多種の特定アップリンク/ダウンリンク配置およびGP配置に制限されなくなる。また、本開示の実施例は、ネットワーク干渉排除のリクエストに適応するGPの長さを柔軟に配置することもできる。
【0041】
本開示の実施例において、前記第1周期内にダウンリンク伝送が存在する場合、前記第1周期には、同期信号の伝送に用いられる時間領域伝送リソースを含み、かつ同期信号が位置する第1時間領域伝送粒度は、所定のダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度である。ここで、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である。上記方法において、ネットワーク側は、さらに前記第1時間領域伝送粒度で同期信号を送信する。
【0042】
1つの実現方式として、前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む。ここで、アイドル伝送リソースは、自端末の伝送に用いられないが、ほかの端末の伝送に用いられるリソースである。アップリンク/ダウンリンクガード区間は、当該区間に対応するリソースがどのような伝送にも用いられないことを示す。
【0043】
以上のステップによって、前記第1周期およびアップリンク伝送リソースを配置することができる。さらにダウンリンク伝送リソースの配置を指示するために、本開示の実施例の上記方法において、ネットワーク側から専用シグナリングによって第2指示情報を端末に送信する。前記第2指示情報は、前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度とアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる。ここで、ネットワーク側は、RRCシグナリングのような方式で、ダウンリンク伝送リソースの情報を端末に通知する。
【0044】
具体的に、前記第2指示情報は、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられる。前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせである。前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである。
【0045】
以上のステップによって、本開示の実施例は、さらに、ダウンリンク伝送リソースを配置して通知することができる。放送情報の方式でアップリンク伝送リソースを通知することによって、システムシグナリングのコストを低減することができる。また、専用シグナリングの方式でダウンリンク伝送リソースを通知することによって、端末のスケジューリングの柔軟性を増すことができる。
【0046】
図5に示すように、本開示の実施例のフレーム構造の配置方法は、端末側に応用される場合、下記ステップを含む。
【0047】
ステップ51において、端末は、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信する。前記第1周期は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である。前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。
【0048】
ステップ52において、端末は、第1周期の配置情報および第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定する。
【0049】
上述のように、前記第1周期は、1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、かつ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられる。また、連続N個の前記第1周期で、前記第1周期内の前記スイッチポイントの位置は、同一である。
【0050】
1つの実現方式として、前記第1周期内は、すべてアップリンク伝送であるかすべてダウンリンク伝送である。例えば、すべてアップリンク伝送である場合、前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示ことに用いられる。
【0051】
通常、第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、放送情報のうちの第1指示情報によって半静的に配置される。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを変更する必要があれば、第1指示情報の指示内容を変更することによってアップリンク伝送リソースの変更を指示する。したがって、前記第1指示情報に変更が生じる前の時間内では、前記第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、常に一定であり、すべてアップリンク伝送のみに用いられる。
【0052】
ここで、前記第1周期内には、同期信号の伝送に用いられる時間領域伝送リソースを含み、かつ同期信号が位置する第1時間領域粒度は、所定のダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度である。通常、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である。前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む。
【0053】
以上の方法において、前記端末は、さらに、ネットワーク側から専用シグナリングによって送信される第2指示情報を受信する。前記第2指示情報は、前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度を除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる。前記端末は、前記第2指示情報に基づいて、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースを特定し、前記ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースで伝送される情報を受信する。
【0054】
ここで、前記第2指示情報は、具体的に、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられる。前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせである。前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである。
【0055】
以上の方法に基づいて、本開示の実施例は、上記方法を実現する機器をさらに提供する。図6に示す本開示の実施例のネットワーク側機器は、具体的に基地局またはほかのネットワーク側ノードであり、例えば伝送ポイントなどの機器である。図6に示すように、当該ネットワーク側機器60は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である第1周期の配置情報、および、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる第1指示情報を、放送情報によって端末に送信することに用いられる第1送信ユニット61を含む。
【0056】
ここで、前記第1周期は、1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、かつ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられる。連続N個の前記第1周期で、前記スイッチポイントまたは前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの前記第1周期内の位置は、同一である。
【0057】
1つの実現方式として、前記第1周期内は、すべてアップリンク伝送であるかすべてダウンリンク伝送である。例えば、すべてダウンリンク伝送である場合、前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示ことに用いられる。
【0058】
通常、第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、放送情報のうちの第1指示情報によって半静的に配置される。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを変更する必要があれば、第1指示情報の指示内容を変更することによってアップリンク伝送リソースの変更を指示する。したがって、前記第1指示情報に変更が生じる前の時間内では、前記第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、常に一定であり、すべてアップリンク伝送のみに用いられる。
【0059】
また、前記第1周期内にダウンリンク伝送が存在する場合、第1時間領域伝送粒度は、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度であり、かつ第1時間領域粒度には、同期信号の伝送に用いられる伝送リソースを含む。通常、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である。このように、前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
上記ネットワーク側機器60は、専用シグナリングによって端末に第2指示情報を送信することに用いられる第2送信ユニット62をさらに含むことが好ましい。前記第2指示情報は、前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度とアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる。
【0061】
ここで、前記第2指示情報は、具体的に、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられる。前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせである。前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである。
【0062】
本開示の実施例は、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続され、前記プロセッサによる操作実行に用いられるプログラムとデータを記憶することに用いられるメモリと、バスインタフェースを介してプロセッサに接続される送信機を含むネットワーク側機器をさらに提供する。プロセッサは、前記メモリに格納されているプログラムとデータを呼び出して実行することによって、第1周期の配置情報および第1指示情報を生成することに用いられる。送信機は、プロセッサによって生成された第1周期の配置情報および第1指示情報を放送情報によって端末に送信することに用いられる。ここで、第1周期は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である。前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。
【0063】
具体的な実施例は、以上の記載を参照されたく、ここでは繰り返して記載しない。
【0064】
図7に示す本開示の実施例の端末70は、ネットワーク側から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することに用いられる第1受信ユニット71と、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である前記第1周期の配置情報、およびアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる前記第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することに用いられる第1特定ユニット72とを含む。
【0065】
ここで、前記第1周期は、1つまたは複数のシンボルを含む時間領域伝送粒度を複数含む。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在する場合、前記第1周期は、最多で1つの伝送方向のスイッチポイントを含み、かつ前記スイッチポイントの切り替え方向として、ダウンリンク伝送からアップリンク伝送に切り替えられる。また、連続N(整数)個の前記第1周期で、前記スイッチポイントまたは前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの前記第1周期内の位置は、同一である。
【0066】
1つの実現方式として、前記第1周期内は、すべてアップリンク伝送であるかすべてダウンリンク伝送である。例えば、すべてダウンリンク伝送である場合、前記第1指示情報は、さらに、前記第1周期の時間領域リソースの全てがアップリンク伝送に利用可能であると指示ことに用いられる。
【0067】
通常、第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、放送情報のうちの第1指示情報によって半静的に配置される。アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースを変更する必要があれば、第1指示情報の指示内容を変更することによってアップリンク伝送リソースの変更を指示する。したがって、前記第1指示情報に変更が生じる前の時間内では、前記第1周期内のアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースは、常に一定であり、すべてアップリンク伝送のみに用いられる。
【0068】
また、前記第1周期内には、同期信号の伝送に用いられる伝送リソースを含み、かつ同期信号が位置する第1時間領域伝送粒度は、所定のダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送粒度である。具体的に、前記第1時間領域伝送粒度は、前記第1周期内の1つ目の時間領域伝送粒度である。この場合、前記第1周期内で、前記第1時間領域伝送粒度の終了時刻からアップリンク伝送の開始時刻までの時間領域伝送リソースは、ダウンリンク伝送リソース、アイドル伝送リソースおよびアップリンク/ダウンリンクガード区間のうちの少なくとも1つを含む。
【0069】
さらに、上記端末は、ネットワーク側から専用シグナリングによって送信される第2指示情報を受信することに用いられる第2受信ユニットと、前記第1周期のうち、前記第1時間領域伝送粒度を除いた他の時間領域伝送リソースがダウンリンク伝送に用いられるかを指示することに用いられる前記第2指示情報に基づいて、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースを特定し、前記ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースで伝送される情報を受信することに用いられる第2特定ユニットとをさらに含んでもよい。
【0070】
ここで、前記第2指示情報は、具体的に、前記他の時間領域伝送リソースのうち、ダウンリンク伝送に用いられる時間領域伝送リソースの絶対的時間領域位置情報または相対的時間領域位置情報を指示することに用いられる。前記絶対的時間領域位置情報は、時間領域伝送粒度の番号、シンボル番号、または、時間領域伝送粒度の番号とシンボル番号との組み合わせである。前記相対的時間領域位置情報は、所定の時間領域位置からのオフセットである。
【0071】
本開示の実施例は、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続され、前記プロセッサによる操作実行に用いられるプログラムとデータを記憶することに用いられるメモリと、バスインタフェースを介してプロセッサに接続される受信機を含む端末をさらに提供する。受信機は、ネットワーク側機器から放送情報によって送信される第1周期の配置情報および第1指示情報を受信することに用いられる。前記第1周期は、搬送波に対して配置されたフレーム周期またはアップリンク伝送の発生周期である。前記第1指示情報は、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースが前記第1周期内に存在するかを指示し、そして存在する場合、前記アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を指示することに用いられる。プロセッサは、前記メモリに格納されているプログラムまたはデータを呼び出して実行することによって、受信機によって受信された第1周期の配置情報および第1指示情報に基づいて、アップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースがあるかを特定し、またはアップリンク伝送に利用可能な時間領域伝送リソースの位置を特定することに用いられる。
【0072】
具体的な実施例は、以上の記載を参照されたく、ここでは繰り返して記載しない。
【0073】
以上の記載をまとめると、本開示の実施例のフレーム構造の配置方法、ネットワーク側機器および端末によれば、アップリンク/ダウンリンクサービスのリクエストに適応するために、アップリンク/ダウンリンク伝送リソースが柔軟に調整され、1つまたは複数の特定アップリンク/ダウンリンク配置およびGP配置に制限されなくなる。また、本開示の実施例は、ネットワーク干渉排除のリクエストに適応するGPの長さを柔軟に配置することもできる。
【0074】
以上記載されたのは、本開示の好ましい実施形態である。なお、当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
【符号の説明】
【0075】
60 ネットワーク側機器
61 第1送信ユニット
62 第2送信ユニット
70 端末
71 第1受信ユニット
72 第1特定ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7