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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-15
(45)【発行日】2022-06-23
(54)【発明の名称】給湯器用のリモートコントローラ装置
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20220616BHJP
   F24H 15/40 20220101ALI20220616BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20220616BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
H04Q9/00 371Z
F24H15/40
F24H15/395
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017173306
(22)【出願日】2017-09-08
(65)【公開番号】P2019050490
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2020-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】纐纈 安司
(72)【発明者】
【氏名】中村 一男
(72)【発明者】
【氏名】森元 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】横山 武司
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-351063(JP,A)
【文献】特開2004-360946(JP,A)
【文献】特開2007-235776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
F24H 15/40
F24H 15/395
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルが設けられてなる表示装置と、前記表示装置の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える表示制御部と、少なくとも前記第1表示状態のときに前記タッチパネルに対して湯器への指示を入力する指示操作がなされた場合に当該指示操作に基づくコマンドを前記給湯器に向けて送信する遠隔指示部と、を備えた情報処理端末と、
前記情報処理端末を着脱可能に保持する保持部を備え、前記給湯器と通信可能とされた保持装置と、
前記保持装置から前記情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行う報知部と、
前記保持装置から離れた位置に設けられる外部装置と、
を有し、
前記報知部は、少なくとも前記外部装置に設けられている給湯器用のリモートコントローラ装置。
【請求項2】
タッチパネルが設けられてなる表示装置と、前記表示装置の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える表示制御部と、少なくとも前記第1表示状態のときに前記タッチパネルに対して湯器への指示を入力する指示操作がなされた場合に当該指示操作に基づくコマンドを前記給湯器に向けて送信する遠隔指示部と、を備えた情報処理端末と、
前記情報処理端末を着脱可能に保持する保持部を備え、前記給湯器と通信可能とされた保持装置と、
前記保持装置から前記情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行う報知部と、
を有し、
前記報知部は、少なくとも前記情報処理端末に設けられている給湯器用のリモートコントローラ装置。
【請求項3】
前記報知部は、前記情報処理端末が前記保持装置から取り外された後に経過した時間に応じて報知内容を変化させる請求項1又は請求項2に記載の給湯器用のリモートコントローラ装置。
【請求項4】
タッチパネルが設けられてなる表示装置と、前記表示装置の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える表示制御部と、少なくとも前記第1表示状態のときに前記タッチパネルに対して湯器への指示を入力する指示操作がなされた場合に当該指示操作に基づくコマンドを前記給湯器に向けて送信する遠隔指示部と、を備えた情報処理端末と、
前記情報処理端末を着脱可能に保持する保持部を備え、前記給湯器と通信可能とされた保持装置と、
前記保持装置から前記情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行う報知部と、
を有し、
前記報知部は、少なくとも前記情報処理端末に設けられ、
前記報知部は、前記情報処理端末が前記保持装置から取り外されてから前記一定時間が経過した場合に前記情報処理端末の一部の機能を制限する給湯器用のリモートコントローラ装置。
【請求項5】
タッチパネルが設けられてなる表示装置と、前記表示装置の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える表示制御部と、少なくとも前記第1表示状態のときに前記タッチパネルに対して湯器への指示を入力する指示操作がなされた場合に当該指示操作に基づくコマンドを前記給湯器に向けて送信する遠隔指示部と、を備えた情報処理端末と、
前記情報処理端末を着脱可能に保持する保持部を備え、前記給湯器と通信可能とされた保持装置と、
前記保持装置から前記情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行う報知部と、
を有し、
前記報知部は、前記情報処理端末が前記保持装置から取り外されてから第1の時間が経過した場合に所定音又は所定表示の少なくともいずれかによる第1報知動作を行い、前記情報処理端末が前記保持装置から取り外されてから前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過した場合に前記情報処理端末の一部の機能を制限する第2報知動作を行う給湯器用のリモートコントローラ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯器用のリモートコントローラ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
給湯器システムでは、台所や浴室などに設置されたリモートコントローラによって各種機能を実行するような方式が採用されている。例えば、台所や浴室などの壁面に固定される形態でリモートコントローラが設置され、ユーザがそのリモートコントローラを操作することで給湯温度、ふろ温度、音声通話、自動湯張り、追い焚きなどの様々な機能を実行し得るようになっている。この種の給湯器システムでは、タブレット端末などの携帯型情報処理端末を給湯器用のリモートコントローラとして用いる技術も提案されている。例えば、特許文献1で開示された風呂給湯器では、携帯型情報処理端末に風呂給湯器用のアプリケーションプログラム(風呂給湯器アプリ)がインストールされており、所定の音声メッセージを出力させる際に、出力先の携帯型情報処理端末で風呂給湯器アプリが未起動であったり、バックグラウンドで動作したりしている場合は、風呂給湯器アプリをフォアグランドに移行させて音声メッセージを出力させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-205710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種のシステムでは、ユーザの利便性を高めることができる反面、情報処理端末をリラックスした状態で手軽に使用できるが故に、長時間の使用を招きやすいという問題がある。例えば、ユーザが情報処理端末を保持装置から取り外して風呂内で使用していた場合、ウェブ閲覧や動画再生などに熱中しすぎてしまい、適正な時間を超えて風呂内に滞在しすぎる虞がある。
【0005】
本発明は、上述した課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、構成要素の一部を保持装置から取り外して情報処理端末として使用することができ、且つ、保持装置から取り外されている間の情報処理端末の使用時間が長くなりすぎることを防ぎやすい給湯器用のリモートコントローラ装置を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの例である給湯器用のリモートコントローラ装置は、
タッチパネルが設けられてなる表示装置と、前記表示装置の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える表示制御部と、少なくとも前記第1表示状態のときに前記タッチパネルに対して前記給湯器への指示を入力する指示操作がなされた場合に当該指示操作に基づくコマンドを前記給湯器に向けて送信する遠隔指示部と、を備えた情報処理端末と、
前記情報処理端末を着脱可能に保持する保持部を備え、給湯器と通信可能とされた保持装置と、
前記保持装置から前記情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に報知を行う報知部と、
を有する。
【発明の効果】
【0007】
上記リモートコントローラ装置は、報知部を有し、保持装置から情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行い得る。このような報知動作がなされるため、ユーザは、情報処理端末の使用に夢中になっても、一定時間が経過した段階でなされる報知動作により、ある程度時間が経過したことに気付くことができる。よって、時間が過ぎるのを忘れて情報処理端末に過度に熱中しすぎるような事態を防ぎやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1の給湯システムを概念的に示す説明図である。
図2】実施例1の給湯システムの給湯器内の構成を具体的に示す説明図である。
図3】実施例1の給湯システムの電気的構成を簡略的に示すブロック図である。
図4】実施例1の給湯システムにおけるリモートコントローラ装置を概略的に示す斜視図である。
図5図4のリモートコントローラ装置の情報処理端末にリモートコントローラ画像が表示された例を示す説明図である。
図6図4のリモートコントローラ装置の情報処理端末にリモートコントローラ画像以外の画像が表示された例を示す説明図である。
図7図4のリモートコントローラ装置の保持装置を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の好ましい形態を以下に例示する。
上記給湯器用のリモートコントローラ装置は、保持装置から離れた位置に設けられる外部装置を有していてもよい。報知部は、少なくとも外部装置に設けられていてもよい。
このようにすれば、保持装置から離れた位置に設けられる外部装置によって報知動作を行うことができるため、保持装置から離れた位置で報知を行うことが望まれる場合に有利になる。
【0010】
報知部は、少なくとも情報処理端末に設けられていてもよい。
このようにすれば、保持装置から情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過してもユーザが情報処理端末を使用し続けている場合に、ユーザの近くで報知を行い、その旨をより確実にユーザに気付かせることができる。
【0011】
報知部は、少なくとも保持装置に設けられていてもよい。
このようにすれば、保持装置から情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に、予め定められた位置(保持装置の位置)で報知を行うことができる。従って、例えば情報処理端末が保持装置から離れた位置に移動されてしまったり、情報処理端末が気付きにくい位置(物に隠れた位置など)に移動されてしまったりしても、ユーザは保持装置周辺にいれば、報知動作に気付きやすくなる。
【0012】
報知部は、情報処理端末が保持装置から取り外された後に経過した時間に応じて報知内容を変化させるように動作してもよい。
このようにすれば、保持装置から情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に報知動作を行う上で、自由度が増す。また、報知内容が変化すれば、ユーザが報知内容の変化によって報知に気付くようなこともありうる。
【0013】
報知部は、少なくとも情報処理端末に設けられていてもよい。報知部は、情報処理端末が保持装置から取り外されてから一定時間が経過した場合に情報処理端末の一部の機能を制限する動作を行ってもよい。
このようにすれば、保持装置から情報処理端末が取り外されてから一定時間が経過した場合に、その旨を機能制限によってユーザに知らしめることができ、しかも、機能制限によって継続的な使用がなされにくくなる。
【0014】
報知部は、情報処理端末が保持装置から取り外されてから第1の時間が経過した場合に所定音又は所定表示の少なくともいずれかによる第1報知動作を行い、情報処理端末が保持装置から取り外されてから第1の時間よりも長い第2の時間が経過した場合に情報処理端末の一部の機能を制限する第2報知動作を行うように動作してもよい。
このように、取り外し状態である程度の時間が経過した場合に音又は表示によって報知を行えば、その報知に気付いたユーザが情報処理端末を保持装置に戻す操作を行う可能性が高くなる。そして、このような音又は表示による報知でも取り外し状態が解消しない場合には、機能制限がなされるため、ユーザは不便を感じやすくなり、情報処理端末を保持装置に戻しやすくなる。
【0015】
<実施例1>
以下、実施例1について、図面を参照して説明する。
(基本構成)
図1図2等で示す給湯システム1は、浴槽への給湯機能と浴槽内の水の加熱機能とを備えた風呂・給湯システムとして構成され、主として、給湯器1Aと、給湯器1Aを遠隔操作するための給湯器用のリモートコントローラ装置100(以下、単にリモートコントローラ装置100ともいう)とを備えている。
【0016】
図2のように、給湯器1Aは、主として、給湯側回路2と、風呂側回路3とを備える。
給湯側回路2は、入水管12、出湯管10、ガスバーナ4、熱交換器6(一次熱交換器7、二次熱交換器8)などを備えており、外部から供給された水道水を加熱し出湯させる経路として機能する。風呂側回路3は、ガスバーナ54(風呂バーナ)、熱交換器56(風呂側熱交換器)、配管66、循環ポンプ62、サーミスタ64,65などを備え、風呂の追い焚き等に利用される。給湯側回路2では、二次熱交換器8の入口に入水管12が接続され、入水管12にはサーミスタ25と水量センサ34とが設けられている。入水管12の下流側には、二次熱交換器8の伝熱管8aが接続され、その下流側には伝熱管8aと一次熱交換器7の伝熱管7aとを連結する配管20が接続される。配管20に連結された構成で伝熱管7aが接続され、一次熱交換器7の出口には出湯管10が接続されている。出湯管10にはサーミスタ26が設けられている。一次熱交換器7は、伝熱管7a内を通る水に対してガスバーナ4で発生した燃焼排気に含まれる燃焼熱を伝熱し、顕熱の熱エネルギーを通水に伝達する。二次熱交換器8は、伝熱管8a内を通る水に対し、ガスバーナ4で発生した燃焼排気が一次熱交換器7を通過した後の燃焼熱を伝熱し、潜熱の熱エネルギーを通水に伝達する。バイパス路14は、入水管12と出湯管10との間をバイパスし、その内部にはバイパス弁32が設けられている。入水管12において、バイパス路14が連結する分岐位置よりも上流側には、通水量制御弁33が設けられている。ガスバーナ4へのガスの供給を行うガス管40には、上流側からガス元電磁弁42、給湯ガス比例制御弁44、各ガスバーナ4への分岐管ごとの給湯切替電磁弁46,46・・が夫々設けられている。ファン48は、燃焼用空気を各ガスバーナ4(給湯バーナ)及びガスバーナ54(風呂バーナ)へ供給する。ガスバーナ54(風呂バーナ)に接続されるガス管からの分岐管には、切替電磁弁53が設けられている。
【0017】
風呂側回路3において、配管66は、浴槽60側からの水を熱交換器56側へと導く往き配管67と、熱交換器56側からの水を浴槽60側へと導く戻り配管68と、これらに連結されて熱交換器56内を通る中間配管69とを備える。熱交換器56は、風呂一次熱交換器57と風呂二次熱交換器58とを備え、配管66を通る水に対してガスバーナ54(風呂バーナ)での燃焼によって生じた燃焼熱を伝達する。循環ポンプ62は、配管66内の水を流動させる。配管66には、出湯管10から分岐された落とし込み管70が接続され、落とし込み管70には、給湯用電磁弁72及び落とし込み水量センサ74が設けられている。落とし込み管70に設けられた給湯用電磁弁72を開弁させることで、給湯側回路2で加熱された湯を浴槽60へ供給することが可能となっている。
【0018】
図2図3で示すように、給湯器1Aには、制御装置としてのコントローラ22が設けられている。図3のように、コントローラ22には、例えば、公知のマイクロコンピュータ等として構成される制御装置22Aと、公知の半導体メモリ等として構成されるメモリ22Bと、外部との通信を行うためのインタフェースとして構成される通信部22Cとが設けられている。コントローラ22は、給湯側回路2や風呂側回路3に設けられた様々なセンサからの信号を取得可能に構成されており、給湯側回路2や風呂側回路3に設けられた様々なアクチュエータを制御し得る構成となっている。図2のように、コントローラ22には、複数のリモートコントローラ(リモートコントローラ装置100、101)がコントローラ22と通信し得る構成で接続されている。リモートコントローラ装置100は、浴室内に設けられる第1リモートコントローラであり、リモートコントローラ装置101は、浴室とは異なる場所(例えば台所等)に設けられる第2リモートコントローラである。
【0019】
(リモートコントローラ装置の構成)
次に、浴室内に設けられるリモートコントローラ装置100の構成を詳述する。なお、
リモートコントローラ装置101は、リモートコントローラ装置100と同様の構成となっていてもよく、リモートコントローラ装置100とは異なる構成(公知の台所用リモートコントローラの構成)であってもよい。図4で示すように、リモートコントローラ装置100は、タッチパネル式の表示装置122を備えた情報処理端末110と、所定の位置に設置される保持装置130とを備える。情報処理端末110は、図4のように保持装置130に保持され得るものであり、図5図6のような外観をなす。保持装置130は、図4のように情報処理端末110を保持し得るものであり、図7のような外観をなす。
【0020】
図3のように、情報処理端末110は、制御装置112、二次電池114、受電部174、第1無線通信部118、第2無線通信部120、表示装置122、記憶部124、音声装置126などを備える。情報処理端末110は、図5図6のような外観をなし、図5のようにリモートコントローラとしての機能を実現することもでき、図6のようにリモートコントローラ以外の機能を実現することもできるようになっている。情報処理端末110は、防水性を有するタブレット端末として構成されており、例えば、給電についても端子を露出させない給電方式(例えば電磁誘導方式、磁気共鳴方式、マイクロ波放電方式などの公知の非接触給電方式)を採用しており、通信についても端子を露出させない通信方式(例えば公知の無線通信方式)を採用している。なお、外部に金属端子が全く露出していない構成であることが望ましいが、一部に金属端子が露出した構成であってもよい。本構成では、例えば、保持装置130に設けられた送電部172において送電制御部172Bが送電コイル172Aに対して送電動作(例えば、所定の通電動作)を行っているときに、情報処理端末110に設けられた受電部174の受電コイル174Aが送電コイル172Aに近接していると、送電コイル172Aにおいて電流が発生するように非接触給電がなされる。充電制御部174B及び制御装置112は、このように発生する電流に基づき、二次電池114に充電電流を供給する充電動作を行い得る。なお、充電に関する構成や充電動作の具体例については後に詳述する。
【0021】
図3の構成において、制御装置112は、CPUなどの公知の演算装置、又はCPUと他の周辺回路とによって構成されており、様々な制御や演算を行い得る。二次電池114は、充放電可能な公知の電池であり、例えば、リチウムイオン電池などを好適に用いることができる。受電部174は、受電コイル174Aと充電制御部174Bとを備え、受電コイル174Aで生じた電力に基づき、二次電池114に供給する充電電流を生成し得る。
【0022】
第1無線通信部118は、公知の第1無線通信方式により、保持装置130との間で(具体的には、無線通信部138との間で)無線通信を行い得る。第1無線通信方式は、情報処理端末110と外部装置180との間で行われる後述の第2無線通信方式とは異なる無線通信方式であり、例えば、Bluetooth(登録商標)などの公知の近距離無線通信規格に従った通信方式が採用される。第1無線通信部118は、例えば、表示装置122にリモートコントローラ画像(後述)が表示された状態で、タッチパネル122Aに対して操作がなされた場合に、操作に応じた動作指示情報を送信するように機能する。
【0023】
第2無線通信部120は、無線通信装置の一例に相当し、図1に示す外部装置180との間で公知の第2無線通信方式に従った無線通信を行い得る。第2無線通信方式は、例えば、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN規格に従った通信方式が採用される。外部装置180は、例えば、アクセスポイントとして構成され、インターネット網などの図示しない公衆ネットワークと通信可能に接続されており、第2無線通信部120は、外部装置180を介してインターネット網に接続可能となっている。なお、外部装置180は、第2無線通信方式で情報処理端末110と通信しうる装置であればよく、常設された通信装置であっても、携帯型の通信装置であってもよく、複数の通信装置が対象であってもよい。
【0024】
表示装置122は、公知のタッチパネル式の表示装置であり、液晶表示装置又はその他の画像表示装置として構成される表示部122Bと、この表示部122Bの前方を覆うように配置される透明性のタッチパネル122Aとを有してなる。表示部122Bは、様々な画像を表示し得る装置であればよく、公知の様々な画像表示装置を採用し得る。また、タッチパネル122Aは、表示部122Bの画像を外部から視認可能な構成で表示部122Bを覆う構成であればよく、公知の様々なタッチパネルを採用し得る。記憶部124は、情報を記憶し得る装置であれば良く、例えば、ROM、RAM、不揮発性メモリなどの公知の半導体記憶装置を複数種類設けた構成とすることができる。音声装置126は、音声を発する装置であればよく、例えば、スピーカーやブザーなどの公知の音声装置を採用することができる。
【0025】
図3図4のように、保持装置130は、制御装置132、電源部134、送電部172、無線通信部138、表示部140、伝送部142、保持部150などを備える。
【0026】
制御装置132は、マイクロコンピュータなどの公知の演算装置、又はマイクロコンピュータと他の周辺回路とによって構成されており、様々な制御や演算を行い得る。電源部134は、電源電圧を生成する公知の電源回路などによって構成され、例えば外部の商用電源からの電力供給に基づき、保持装置130内の各電気部品に供給する動作電圧を生成する。送電部172は、送電コイル172Aと送電制御部172Bとを備え、受電部174との間で公知の非接触電力伝送方式による電力伝送を行い得る。無線通信部138は、上述した第1無線通信方式(例えば、Bluetooth(登録商標)などの公知の近距離無線通信規格に従った通信方式など)で無線通信を行い得る通信装置であり、少なくとも情報処理端末110側の第1無線通信部118と第1無線通信方式で無線通信を行い得る。無線通信部138は、第1無線通信部118から動作指示情報が無線送信された場合に、この動作指示情報を受信する。表示部140は、1又は複数のランプや画像表示装置などによって構成されており、制御装置132によって表示内容が制御され得る。伝送部142は、有線方式で通信を行う通信装置として構成されている。具体的には、例えば、伝送部142と給湯器1Aのコントローラ22とが1又は複数の通信線24によって電気的に接続されており、伝送部142は、この通信線24を介しコントローラ22に情報を伝送するように構成されている。例えば、伝送部142は、無線通信部138が第1無線通信部118から動作指示情報を受信した場合に、動作指示情報又は動作指示情報に対応する対応情報を給湯器1Aに伝送するように機能する。伝送部142は、コントローラ22からの情報を、通信線24を介して受信する機能も備える。
【0027】
保持装置130は、図7のような外観をなし、例えば、浴室の壁部に固定される形態で設置されるようになっており、具体的には、保持部150が浴室の壁部に固定される。保持部150は、情報処理端末110を保持する部分であり、載置部152、背面側配置部160、側部対向部155,156、前面側対向部158などを備える。保持部150において、載置部152、背面側配置部160、側部対向部155,156、前面側対向部158は、例えば樹脂部材によって構成されている。
【0028】
背面側配置部160は、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の背面側に配置される部分であり、例えば、箱状に構成されるとともに後端部側が浴室の壁部に固定される形態をなす。図7で示す背面側配置部160の内部には、保持装置130を構成する電気部品(図3で示す制御装置132、送電部172、無線通信部138等)が収容される。背面側配置部160の前面部160Aは、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の背面部(裏面部)と対向し、情報処理端末110の背面部を後方側から支持する。側部対向部155,156は、背面側配置部160の左右両端部付近からそれぞれが前方側に延出した構成で背面側配置部160及び載置部152と一体的に設けられており、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の各側部(具体的には、各側部の下半分程度)と対向するとともに情報処理端末110の左右方向の移動を規制し、情報処理端末110が保持部150から左右方向に離脱することを防止する。前面側対向部158は、載置部152及び側部対向部155,156と一体的に設けられ、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の前面部(タッチパネル122A側の外面部)の一部と対向して配置される。前面側対向部158のうち、左右に設けられた離脱防止部158A,158Bは、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の左右縁部且つ下半分付近と前後に対向し、情報処理端末110が保持部150から前側に離脱することを防止する。前面側対向部158のうち、下端部に設けられた離脱防止部158Cは、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の下端縁部と前後に対向し、情報処理端末110が保持部150から前側に離脱することを防止する。
【0029】
図7で示す載置部152は、情報処理端末110が載置される部分であり、背面側配置部160の下端部付近から前方側に延出した構成で背面側配置部160と一体的に設けられている。載置部152は、図4のような保持状態のときに情報処理端末110の端部を下方側から支持するように機能する。図7のように載置部152には、情報処理端末110を載置する載置面側から下方側に水を抜くための水抜き孔154が複数形成されており、載置面上に水が貯留した場合にその水が水抜き孔154を介して下方側に抜けやすくなっている。
【0030】
(リモートコントローラ装置の動作)
リモートコントローラ装置100では、保持部150に情報処理端末110が保持されている状態(保持状態)であるか否かを制御装置112が判定する。具体的には、制御装置112は、保持部150に情報処理端末110が保持されているときに生じる特定状態を検出する機能を有する。例えば、制御装置112は、送電部172と受電部174との間の非接触給電によって受電部174で電流が生成されるようになった状態(特定状態)を検出した場合に、保持状態であると判定し、受電部174で電流が生成されていない場合に、保持状態でない(保持が解除された解除状態である)と判定する。なお、電磁誘導方式、磁気共鳴方式、マイクロ波放電方式などの公知の非接触給電方式のいずれを採用する場合でも、受電部174を構成する受電コイル174Aにおいて所定値以上の電流又は電圧が発生した状態を特定状態とすることができ、制御装置112は、このような特定状態を検出した場合に「保持状態」と判定する。なお、受電部174を構成する受電コイル174Aにおいて所定値以上の電流又は電圧が一定時間以上検出されなくなった場合に「保持状態」ではない(「解除状態」である)と判定してもよい。このような判定方法を採用する場合、保持装置130側では、送電部172によって連続的に又は間欠的に給電動作(送電コイル172Aに電流を流す動作)を行うようになっていることが望ましい。
【0031】
制御装置112は、表示制御部の一例に相当し、表示装置122の表示状態をリモートコントローラ画像が表示される第1表示状態とリモートコントローラ画像以外の画像が表示される第2表示状態とに切り替える制御を行い得る。具体的には、制御装置112は、「保持状態である」と判定した場合(保持部150に情報処理端末110が保持されている場合)、動作モードを第1表示モード(表示装置122に表示する待機画像をリモートコントローラ画像とする表示モード)に切り替える。一方、制御装置112は、「保持状態でない」と判定した場合(保持部150に情報処理端末が保持されていない場合)、動作モードを第2表示モード(リモートコントローラ画像の表示を解除してリモートコントローラ画像以外の画像を表示する表示モード)に切り替える。例えば、リモートコントローラ装置100が図1のような離脱状態から図4のような保持状態に切り替わった場合、制御装置112によって「保持状態」が検出され、制御装置112は、動作モードを図5のようなリモートコントローラ画像を表示するモード(第1表示モード)とし、表示装置122にリモートコントローラ画像を表示する。なお、第1表示モードは、待機画像としてリモートコントローラ画像を表示するモードであればよく、第1表示モードにおいて待機画像は常に表示されていても、表示されていなくてもよい。例えば、一定時間操作がない場合に待機画像(リモートコントローラ画像)の表示を停止させて省電力モードとし、何らかの操作があった場合に再び待機画像(リモートコントローラ画像)を表示させるようなモードとなっていてもよい。また、「リモートコントローラ画像」は、給湯器1Aを遠隔操作するための複数の操作部(操作ボタンなど)の画像を含んだ画像であり、情報処理端末110では、それら操作部が表示されているときにいずれか1又は複数の操作部を選択する所定操作(例えば、操作部が表示されている領域のタッチパネル表面部を接触する操作)がなされた場合に、選択された操作部及び所定操作に対応する指示を給湯器に与えるように動作する。
【0032】
表示装置122の表示状態のうち、第1表示モードのときの表示状態、即ち、図5のようにリモートコントローラ画像102が表示されている状態が第1表示状態である。図5のように、リモートコントローラ画像102は、給湯器1Aを操作するための様々な表示ボタンの画像(ボタン画像)や、給湯器1Aの状態を示す様々な画像(状態画像)を含んだ画像となっている。リモートコントローラ画像102に含まれる状態画像としては、図5のように、給湯器1Aで設定された給湯温度を示す画像や、給湯器1Aで設定されたふろ温度を示す画像、時刻を示す画像、各種設定状態を示す画像などが表示される。
【0033】
本構成では、給湯器1Aに設けられた通信部22Cが給湯器側送信部として機能し、当該給湯器1Aの状態を示す給湯器情報を保持装置130に対し通信線24を介して有線送信するように機能する。給湯器情報を送信するタイミングは様々であり、定期的に送信してもよく、何らかの条件が成立した場合(例えば、情報処理端末110が保持装置130に保持されていることが確認できる場合など)に送信してもよい。給湯器情報としては、給湯器1Aで設定された各種情報(設定された給湯温度の情報、設定されたふろ温度の情報、設定されたふろ湯量の情報、など)が挙げられる。保持装置130において、第1無線通信部118は保持装置側無線送信部の一例に相当し、通信部22Cから給湯器情報が有線送信された場合、この給湯器情報に基づき、給湯器1Aの状態を示す情報を情報処理端末110に無線送信する。給湯器1Aの状態を示す情報は、通信部22Cから有線送信された給湯器情報であってもよく、給湯器情報を加工した情報(例えば、給湯温度、ふろ温度、ふろ湯量の増減値、前回からの変更の有無等の情報)や、給湯器情報のうちの一部であってもよい。情報処理端末110は、第1無線通信部118から無線送信された「給湯器1Aの状態を示す情報」を受信した場合、その情報に応じた表示を行う。例えば、第1無線通信部118から、給湯器1Aで設定された給湯温度、ふろ温度、ふろ湯量などを特定し得る情報を受信した場合、図5のように、表示装置122に給湯器1Aで設定された給湯温度、ふろ温度、ふろ湯量などを表示する。
【0034】
リモートコントローラ画像102に含まれる操作部画像(ボタン画像)としては、図5のように、運転切替ボタンの画像104A、通話ボタンの画像104B、追い焚き指示ボタンの画像104C、自動湯張り指示ボタンの画像104D、優先切替ボタンの画像104Eなどが表示される。これら以外にも、給湯温度切替ボタンの画像、ふろ温度切替ボタンの画像、メニューボタンの画像、確定ボタンの画像、湯量切替ボタンの画像、保温時間切替ボタンの画像、たし湯指示ボタンの画像、さし水指示ボタンの画像、エコモード切替ボタンの画像、タイマ設定ボタンの画像などが表示される。
【0035】
制御装置112及び第1無線通信部118は、遠隔指示部の一例に相当し、図5のように表示装置122にリモートコントローラ画像102が表示された状態(第1表示状態)のときにタッチパネル122Aに対して給湯器1Aへの指示を入力する指示操作がなされた場合に、当該指示操作に基づくコマンドを給湯器1Aに向けて送信(具体的には、給湯器1Aへ情報を伝送する際の中継装置となる無線通信部138に無線送信)するように機能する。情報処理端末110では、リモートコントローラ画像102に含まれる複数の画像を用いた複数の操作が規定されており、それら複数の操作の各々に対応するようにコマンド(動作指示情報)が対応付けられ、対応データが図示しないメモリなどに記憶されている。図5のようにリモートコントローラ画像102が表示された状態で、タッチパネル122Aに表示される1又は複数の画像に対して操作(画像が表示された領域の表面部(外面部)に接触する操作)がなされた場合、制御装置112は、その操作に対応するコマンド(動作指示情報)を対応データに基づいて特定する。そして、制御装置112及び第1無線通信部118は、特定されたコマンド(動作指示情報)を無線通信部138に無線送信する。一方、保持装置130は、中継装置として機能し、無線送信された情報を受信する無線通信部138と、給湯器1Aに情報を伝送する伝送部142とを備える。保持装置130側では、無線通信部138がコマンド(動作指示情報)を受信した場合、制御装置132は、そのコマンド(動作指示情報)又はそのコマンドを特定し得る対応情報を伝送部142によってコントローラ22に伝送するように制御を行う。
【0036】
具体的には、リモートコントローラ画像102が表示された状態で、図5で示すボタン画像のいずれかの位置でタッチパネル122Aを接触する操作がなされた場合、制御装置112は、その接触位置で表示されるボタン画像(接触された部分に覆われたエリアで表示されるボタン画像)を認識し、そのボタン画像に対応するコマンド(動作指示情報)を第1無線通信部118によって無線通信部138に無線送信する。例えば、ユーザにより、追い焚き指示ボタンの画像104Cが表示される位置(具体的には、タッチパネル122Aにおける画像104Cの表示側の表面部)でタッチパネル122Aに接触する操作がなされた場合、制御装置112は、その接触位置で表示される追い焚き指示ボタンの画像104Cを認識し、制御装置112及び第1無線通信部118は、そのボタン画像に対応するコマンド(例えば、追い焚きを指示するコマンド)を動作指示情報として無線通信部138に無線送信する。これに応じて、伝送部142からそのコマンド(例えば、追い焚きを指示するコマンド)、又はそのコマンドを特定し得る対応情報がコントローラ22に送信される。同様に、自動湯張り指示ボタンの画像104Dの位置でタッチパネル122Aに接触する操作がなされた場合、制御装置112は、その接触位置で表示される自動湯張り指示ボタンの画像104Dを認識し、制御装置112及び第1無線通信部118は、そのボタン画像に対応するコマンド(例えば、自動湯張りを指示するコマンド)、又はそのコマンドを特定し得る対応情報を動作指示情報として無線通信部138に無線送信する。これに応じて、伝送部142からそのコマンド(例えば、自動湯張りを指示するコマンド)、又はそのコマンドを特定し得る対応情報がコントローラ22に送信される。コントローラ22は、保持装置130の伝送部142からコマンド(又は対応情報)を受信した場合、そのコマンド(又は対応情報)に従い、そのコマンド(又は対応情報)で特定される動作を給湯器1Aに行わせる。例えば、コントローラ22は、コマンド又は対応情報として追い焚きを指示するコマンドを受信した場合、公知の方法で追い焚きを実行するように給湯器1Aを制御する。同様に、コントローラ22は、コマンド又は対応情報として自動湯張りを指示するコマンドを受信した場合、公知の方法で自動湯張りを実行するように給湯器1Aを制御する。
【0037】
なお、図4のように情報処理端末110が保持状態となっているときには、図3で示す充電部170によって充電がなされる。充電部170は、情報処理端末110が保持状態のときに保持装置130側の電力に基づいて情報処理端末110を充電するように機能する。具体的には、充電部170は、保持装置130に設けられた送電部172と、情報処理端末110に設けられた受電部174とによって構成され、送電部172と受電部174との間で非接触給電を行うように動作する。非接触給電の方式としては、例えば公知の電磁誘導方式で給電を行うようになっており、送電制御部172Bの制御によって送電コイル172Aに電流を流すことで磁束を発生させ、この磁束に応じて受電コイル174Aに電流を流すようになっている。充電制御部174Bは、受電コイル174Aで発生した電流に基づき、二次電池114に充電電流を供給する。充電制御部174Bによって二次電池114に充電電流を供給する充電動作は、例えば、情報処理端末110が保持状態のときに二次電池114の充電電圧(出力電圧)が所定の満充電電圧に到達するまで行うようにすればよい。
【0038】
一方、制御装置112は、情報処理端末110が図4のような保持状態から図1のような離脱状態に切り替わった場合、上述した判定方法に基づいて「保持状態」ではないと判定し、第2表示モードで表示を行う。制御装置112が第2表示モードで表示を行う場合の待機画像は特に限定されず、例えば、図6のような第2の待機画像とすることができる。図6では、情報処理端末110が保持装置130から取り外されたことにより、リモートコントローラ画像102が表示された待機画像(図5)から複数のアイコン画像106が表示された待機画像(第2の待機画像)に切り替わった表示状態を示している。なお、図6では、一部のアイコン画像106のみを部分的に示しているが、アイコン画像の数、サイズ、レイアウト等は特に限定されない。各アイコン画像106は、各アプリケーションプログラムを起動させるための画像であり、各アイコン画像106が表示された位置で所定操作(例えば、いずれかのアイコン画像が表示された領域の表面部に指を接触させる操作)がなされた場合に、操作位置に表示されたアイコン画像に対応したアプリケーションプログラムが起動するようになっている。アプリケーションプログラムの種類は様々であり、動画や音楽を再生するプログラムであってもよく、インターネット上の各サイトにアクセスし得るブラウザなどであってもよく、電子メールやSNSなどのアプリケーションプログラムであってもよい。
【0039】
更に、本構成では、制御装置112、音声装置126、及び表示装置122が報知部の一例に相当し、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行うように機能する。制御装置112は、情報処理端末110の状態が「保持状態」から「解除状態」に切り替わった時点からの「解除状態」の継続時間を計測する。そして、制御装置112及び音声装置126は、「解除状態」の継続時間が第1の一定時間(第1の時間)を超えた場合(即ち、情報処理端末が前記保持装置から取り外されてから第1の時間が経過した場合)に所定音及び所定表示による第1報知動作を行う。
【0040】
第1報知動作での所定音による報知は、音声装置126によって予め定められたブザー音やメロディーを発するような報知であってもよく、音声装置126によって「端末の使用時間が長くなりました」「端末を戻してください」といったメッセージを読み上げるような報知であってもよい。所定表示による報知は、注意を促す「!」などの所定マークを表示装置122に表示する報知であってもよく、「注意」「端末の使用時間が長くなりました」「端末を戻してください」などのメッセージを表示装置に表示する報知であってもよい。この所定表示では、ユーザによって情報処理端末110が継続使用できる程度に、表示画面の端部近傍に小さく表示してもよく、一時的に情報処理端末110の使用が中断する程度に表示画面の中央部に大きく表示してもよい。また、所定表示による報知中に情報処理端末110においてアプリケーションプログラムの実行を中断させ、所定の解除操作を行った場合に、この中断を解除するようにしてもよい。
【0041】
更に、制御装置112は、「解除状態」の継続時間が第2の一定時間(第1の時間よりも長い第2の時間)を超えた場合(即ち、情報処理端末110が保持装置130から取り外されてから第2の時間が経過した場合)に、情報処理端末110の一部の機能を制限する第2報知動作を行う。第2報知動作で行う機能制限としては、例えば、特定のアプリケーションプログラム(音楽再生、動画再生、ブラウザ、メールなどのアプリケーションプログラム)を実行できないようにする機能制限であってもよく、表示装置122の表示を中断状態にするような機能制限であってもよく、音の発生を停止させるような機能制限などであってもよく、情報処理端末110の電源をオフにするような機能制限などであってもよい。制御装置112は、第2報知動作として機能制限を行った場合、情報処理端末110が保持状態となった場合に機能制限を解除してもよく、予め定められた解除操作(予め定められたパスワードを入力する操作など)がなされた場合に機能制限を解除してもよい。
【0042】
このように、本構成では、報知部(制御装置112、音声装置126、及び表示装置122)が、情報処理端末110に設けられ、情報処理端末110が保持装置130から取り外された後に経過した時間に応じて報知内容を変化させるようになっている。
【0043】
次に、本構成の効果を例示する。
リモートコントローラ装置1は、報知部を有し、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過した場合に所定の報知動作を行い得る。このような報知動作がなされるため、ユーザは、情報処理端末110の使用に夢中になっても、一定時間が経過した段階でなされる報知動作により、ある程度時間が経過したことに気付くことができる。よって、時間が過ぎるのを忘れて情報処理端末110に過度に熱中しすぎるような事態を防ぎやすくなる。
【0044】
リモートコントローラ装置1は、報知部が情報処理端末110に設けられている。このようにすれば、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過してもユーザが情報処理端末110を使用し続けている場合に、ユーザの近くで報知を行い、その旨をより確実にユーザに気付かせることができる。
【0045】
報知部は、情報処理端末110が保持装置130から取り外された後に経過した時間に応じて報知内容を変化させるように動作する。このようにすれば、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過した場合に報知動作を行う上で、自由度が増す。また、報知内容が変化すれば、ユーザが報知内容の変化によって報知に気付くようなこともありうる。
【0046】
本構成のように、取り外し状態である程度の時間が経過した場合に音又は表示によって報知を行えば、その報知に気付いたユーザが情報処理端末110を保持装置130に戻す操作を行う可能性が高くなる。そして、このような音又は表示による報知でも取り外し状態が解消しない場合には、機能制限がなされるため、ユーザは不便を感じやすくなり、情報処理端末110を保持装置130に戻しやすくなる。
【0047】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0048】
実施例1で説明した充電部170はあくまで一例であり、上述した実施例又は上述した実施例を変更したいずれの例においても、他の非接触給電方式を採用してもよい。例えば、磁気共鳴方式、マイクロ波放電方式などを採用してもよい。或いは、非接触給電でなくてもよく、例えば、情報処理端末110を保持装置130に載置したときに情報処理端末110に設けられた端子と保持装置130に設けられた端子とが接触状態となり、これらの端子を介して保持装置130から情報処理端末110に電力が供給される方式などであってもよい。
【0049】
実施例1で説明した保持部150はあくまで一例であり、上述した実施例又は上述した実施例を変更したいずれの例においても、保持部150は、浴室の壁部に固定される構成に限定されない。浴室の所定位置に載置される構成であってもよく、浴室外に設置される構成であってもよい。
【0050】
実施例1では、アクセスポイントとして構成される外部装置180を例示したが、情報処理端末110と第2無線通信方式(例えば、Wi-Fi(登録商標)通信方式)で無線通信し得る外部装置であればよく、その数や通信範囲も限定されない。
【0051】
実施例1では、制御装置112が「保持状態」を判定する判定方法の一例を説明したが、上述した判定方法に限定されない。例えば、載置部152などに公知の近接センサ、圧力センサ、押圧スイッチなどを設け、近接センサ、圧力センサ、押圧スイッチなどによって近接検知信号、圧力上昇信号、押圧検知信号などが生成された場合に、制御装置112が「保持状態」と判定し、そうでない場合に「保持状態」ではない判定してもよい。例えば、情報処理端末110と保持装置130のいずれか一方側において保持状態(図4のように情報処理端末110が保持装置130において所定の正規姿勢で保持された状態)のときに他方側に近接する位置に永久磁石を配置し、他方側において保持状態のときにその永久磁石に近接する位置に磁気を検知し得る磁気センサを配置してもよい。そして、磁気センサが永久磁石の磁気を検知した場合に「保持状態」と判定し、そうでない場合には「保持状態」と判定しないようにしてもよい。或いは、情報処理端末110と保持装置130のいずれか一方側において保持状態のときに他方側の一部に接触する位置に第1の金属端子を配置し、他方側において保持状態のときにその第1の金属端子に接触する位置に第2の金属端子を配置してもよい。そして、第1の金属端子と第2の金属端子とが接触状態となった場合に「保持状態」と判定し、そうでない場合には「保持状態」と判定しないようにしてもよい。端子同士が接触状態であるか否かを判定する回路は、公知の様々な回路を採用できる。或いは、情報処理端末110と保持装置130のいずれか一方側に、保持状態のときに他方側の一部に接触する位置に凸部を形成し、他方側に、保持状態のときにその凸部に接触する位置にボタンスイッチなどの押圧検知部(所定位置が押圧された場合に押圧検知信号を発生させ、所定位置が押圧されていない場合に押圧検知信号を発生させない電気部品)を配置し、保持状態のときには一方側の凸部が他方側の押圧検知部を押圧することで押圧検知部から押圧検知信号が出力され、保持状態でないときには押圧検知部から押圧検知信号が出力されないようにしてもよい。この場合、押圧検知部から押圧検知信号が発生した場合に「保持状態」と判定し、そうでない場合には「保持状態」と判定しないようにすればよい。
【0052】
実施例1では、非接触給電方式を採用する場合の各構成及び保持状態の判定方法の一例を説明したが、接触給電方式を採用する場合には、情報処理端末110側に複数の第1端子を設け、保持装置130側に複数の第2端子を設け、保持状態のときに複数の第1端子と複数の第2端子とがそれぞれ個別に接触するように構成すればよい。そして、これら端子を介して保持装置130側から情報処理端末110側に充電電流が供給されるようにすればよい。この場合、制御装置112は、複数の第1端子のいずれかに所定電圧以上の充電電圧が印加された場合を保持状態と判定してもよい。或いは、第1端子を介して所定値以上の充電電流が流れる場合を保持状態と判定してもよい。
【0053】
実施例1では、所定音及び所定表示による報知を併用して第1報知動作を行う例を示したが、実施例1又は実施例1を変更したいずれの例でも、いずれか一方によって第1報知動作を行ってもよい。また、実施例1では、第1報知動作及び第2報知動作をいずれも行う例を示したが、実施例1又は実施例1を変更したいずれの例でも、いずれか一方の報知動作のみを行うようにしてもよい。例えば、情報処理端末110が保持装置130から取り外されてから一定時間が経過した場合に上述の第2報知動作のみを行い、情報処理端末110の一部の機能を制限するように動作してもよい。或いは、情報処理端末110が保持装置130から取り外されてから一定時間が経過した場合に上述の第1報知動作のみを行い、所定音及び所定表示のいずれか一方又は両方による報知を行うようにしてもよい。
【0054】
実施例1では、報知部が情報処理端末110に設けられていたが、この構成と併用して、又は併用せずに、報知部が保持装置130に設けられていてもよい。保持装置130に報知部を設ける場合の報知動作は、本明細書で例示されるいずれの報知動作を採用してもよい。なお、所定音による報知を行う構成とする場合、保持装置130に音声装置126と同様の音声装置を行うようにすればよく、所定表示による報知を行う場合には、保持装置130に表示装置を設けるようにすればよい。或いは、1又は複数の表示部を用いて所定の点灯パターンで表示を行い、所定表示による報知を行ってもよい。
このようにすれば、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過した場合に、予め定められた位置(保持装置130の位置)で報知を行うことができる。従って、例えば情報処理端末110が保持装置130から離れた位置に移動されてしまったり、情報処理端末110が気付きにくい位置(物に隠れた位置など)に移動されてしまったりしても、ユーザは保持装置130周辺にいれば、報知動作に気付きやすくなる。
【0055】
実施例1では、報知部が情報処理端末110に設けられていたが、この構成と併用して、又は併用せずに、報知部が外部装置に設けられていてもよい。外部装置の例としては、情報処理端末110又は保持装置130と直接又は間接的に情報伝達可能な装置であればよく、例えば、図2で示すリモートコントローラ装置101を、「報知部を備えた外部装置」としてもよい。この場合、保持装置130から情報処理端末110が取り外されてから一定時間が経過した場合に、情報処理端末110から直接又は保持装置130を介して間接的にリモートコントローラ装置101に対して報知指示コマンドを送信し、リモートコントローラ装置101は、この報知指示コマンドを受信した場合に、上述した第1報知動作と同様の報知動作(所定音又は所定表示のいずれか一方又は両方による報知)を行うようにしてもよい。このようにすれば、保持装置130から離れた位置に設けられる外部装置によって報知動作を行うことができるため、保持装置から離れた位置で報知を行うことが望まれる場合に有利になる。なお、「報知部を備えた外部装置」となり得る対象は、リモートコントローラ装置101に限定されず、例えば、図1で示す外部装置180を「報知部を備えた外部装置」としてもよく、情報処理端末110とは異なる情報処理端末を「報知部を備えた外部装置」としてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1…給湯システム、1A…給湯器、100…給湯器用のリモートコントローラ装置、101…リモートコントローラ装置(外部装置)、110…情報処理端末、112…制御装置(表示制御部、遠隔指示部、報知部)、118…第1無線送信部(遠隔指示部)、122…表示装置(報知部)、122A…タッチパネル、126…音声装置(報知部)、130…保持装置、150…保持部、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7