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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-15
(45)【発行日】2022-06-23
(54)【発明の名称】防火建具
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20220616BHJP
   E06B 3/66 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
E06B5/16
E06B3/66 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018041336
(22)【出願日】2018-03-07
(65)【公開番号】P2019157377
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】藤本 毅
(72)【発明者】
【氏名】増山 新作
(72)【発明者】
【氏名】安江 真
(72)【発明者】
【氏名】山崎 哲也
(72)【発明者】
【氏名】栖原 佑介
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-066623(JP,A)
【文献】特開2016-056608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/16
E06B 3/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル間口を有する上下の横材及び左右の竪材の内周に、少なくとも室外側に耐火パネルを有する複層パネルを備えてなり、
上下の横材及び左右の竪材のパネル間口内には、補強部材が配置されておらず、
下の横材のパネル間口の室外側に、耐火パネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されており、
左右の竪材のパネル間口の室内側に加熱膨張材が配置されることなく、左右の竪材のパネル間口の室外側に、耐火パネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されており、
上の横材のパネル間口内の室内側に、複層パネルを形成する室外側の耐火パネル以外のパネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されている防火建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、躯体開口部に配置される防火建具に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の躯体開口部に配置される建具には、耐火性能が求められている。
そして、近年、アルミの押出形材からなる枠材もしくは障子の框材を四周に組んでなる枠部材の内周にパネル体を配置してなる建具において、枠材もしくは框材のパネル間口内にスチール等からなる補強部材を配置して耐火性能を向上させた建具が公知となっている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-180269公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1の建具は、枠材もしくは框材のパネル間口内にスチール等の長尺の補強部材を配置することで耐火性能を向上させることはできるが、補強部材を配置する分建具の重量が増すことになる。また、断面略U字状や断面略L字状の補強部材をガラス間口溝内に配置するために製造工程が増加することになる。
【0005】
本発明は、上記の事情を鑑みたものであり、アルミの押出形材からなる枠材もしくは障子の框材を四周に組んでなる枠部材の内周にパネル体を配置してなる建具において、パネル間口内に補強部材を配置することなく、耐火性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、パネル間口を有する上下の横材及び左右の竪材の内周に、少なくとも室外側に耐火パネルを有する複層パネルを備えてなり、上下の横材及び左右の竪材のパネル間口内には、補強部材が配置されておらず、下の横材のパネル間口の室外側に、耐火パネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されており、左右の竪材のパネル間口の室内側に加熱膨張材が配置されることなく、左右の竪材のパネル間口の室外側に、耐火パネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されており、上の横材のパネル間口内の室内側に、複層パネルを形成する前記耐火パネル以外のパネルに対して少なくとも一部が対向するように加熱膨張材が配置されている建具である。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、建具の重量増加や製造工程の増加を抑制しながら、耐火性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態の建具の外観姿図であり、(a)は全体の外観姿図、(b)は障子2の外観姿図である。
図2】本発明の一(第1の)実施形態の建具が備える障子の断面図であり、(a)は図1(b)におけるx1-x1縦断面図、(b)は図1(b)におけるy1-y1横断面図である。
図3】本発明の他の一(第2の)実施形態の建具が備える障子の断面図であり、(a)は図1(b)におけるx1-x1縦断面図、(b)は図1(b)におけるy1-y1横断面図である。
図4】本発明の他の一(第3の)実施形態の建具が備える障子の断面図であり、(a)は図1(b)におけるx1-x1縦断面図、(b)は図1(b)におけるy1-y1横断面図である。
図5】本発明の他の一(第4の)実施形態の建具が備える障子の断面図であり、(a)は図1(b)におけるx1-x1縦断面図、(b)は図1(b)におけるy1-y1横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
-全体構成-
本発明の一実施形態の建具について、図面を参考に説明する。
本発明の一実施形態の建具は、図1(a)に示すように、建物開口部の内周面に配置される枠体1と、枠体1の内側に開閉可能に支持された障子2とを備える。
なお、本実施形態では、枠体1の内側に障子2を縦すべり出し可能に組み付けた縦すべり出し窓の例を用いて説明する。
【0010】
枠体1は、上、下枠11,12及び右,左竪枠13,14を四周に枠組みしてなる。
一方、障子2は、図1(a),(b)に示すように、上,下框(横材)21,22と右,左竪框(竪材)23,24を四周に框組して、内周にガラス等のパネル体25を配置してなる。上框21及び下框22は、両端部を右,左竪框23,24に対していんろう接合されている。
【0011】
図2(a)に示すように、障子2の上框(横材)21は、アルミ合金等の金属材料からなり、中空形状の上框本体211と、上框本体211の室内側内周から下方に延設される室内側壁部212aと、上框本体211の室外側内周から下方に延設される室外側壁部212bと、上框本体211の室外側外周から上方に延設される外周壁部213を有している。
そして、上框本体211の底壁部211aと、室内側壁部212aと、室外側壁部212bとにより、パネル体25の上辺が保持されるパネル間口212が形成されている。
【0012】
障子2の下框(横材)22は、アルミ合金等の金属材料からなり、中空形状の下框本体221と、下框本体221の室内側内周から上方に延設される室内側壁部222aと、下框本体221の室外側内周から上方に延設される室外側壁部222bと、下框本体221の室外側外周から下方に延設される外周壁部223を有している。
そして、下框本体221の底壁部221aと、室内側壁部222aと、室外側壁部222bとにより、パネル体25の下辺が保持されるパネル間口222が形成されている。
下框22のパネル間口222の底壁部221aの室外側には、パネル間口222内に侵入した結露等の水を排水する排水穴221bが設けられている。
【0013】
図2(b)に示すように、障子2の右竪框(竪材)23は、アルミ合金等の金属材料からなり、中空形状の右竪框本体231と、右竪框本体231の室内側内周から内周(左)方向に延設される室内側壁部232aと、右竪框本体231の室外側内周から内周(左)方向に延設される室外側壁部232bと、右竪框本体231の室外側外周から外周(右)方向に延設される外周壁部233を有している。
そして、右竪框本体231の底壁部231aと、室内側壁部232aと、室外側壁部232bとにより、パネル体25の右(竪)辺が配置されるパネル間口232が形成されている。
なお、左竪框24は、右竪框23と同様の構成を備えており、ここではその説明を省略する。
【0014】
パネル体25は、室内外2枚のガラス等のパネルからなる複層パネルにより形成され、複層パネルの一方(本実施形態では、室外側)のパネル251は例えば網入ガラスなどの耐火パネルにより形成されており、他方(本実施形態では、室内側)のパネル252は例えば非網入りガラス、フロートガラスや型ガラスおよびLow-Eなどの非耐火パネルにより形成されている。なお、一方のパネル251に用いられる耐火パネルは、網入ガラス、耐熱性強化ガラスなど、耐火性を有するガラス等のパネルであればよい。
【0015】
一方(室外側)のパネル251と他方(室内側)のパネル252の間には、外周に沿ってスペーサ253が配置されており2枚のパネルの間隔を維持すると共に、複層パネルの四周の端縁には、グレイジングチャンネル26が配置されている。
パネル体(複層パネル)25は、グレイジングチャンネル26を介して、上、下框21,22および右,左竪框23,24の各パネル間口に保持されている。
【0016】
そして、下框22のパネル間口222内には、ガラスライナー27が配置されており、ガラスライナー27によりパネル体(複層パネル)25が支持されている。
【0017】
図2ないし図5を参考にして、本発明の第1ないし第4の実施形態の建具について、具体的に説明する。
まず、本発明の第1ないし第4の実施形態の建具は、上、下框21,22および右,左竪框23,24の各パネル間口内に、框材より融点の高い材料からなりパネル体25の端辺を支持する補強部材が四周にわたって配置されていない点で共通している。
また、本発明の第1ないし第4の実施形態の建具は、パネル体25が、少なくとも室外側に耐火パネルを有する複層パネルにより形成されているとともに、パネル体(複層パネル)25の下辺と右、左の竪辺の三辺を保持する下框22および右,左竪框23,24のパネル間口内の室外側に略全長にわたって加熱膨張材fが配置され、パネル体(複層パネル)25の上辺を保持する上框21のパネル間口内の室内側に略全長にわたって加熱膨張材fが配置されている点で共通している。
【0018】
-第1の実施形態-
第1の実施形態の建具は、図2(a)に示すように、上框21のパネル間口212の室内側壁部212aの室外側面、すなわちパネル間口212の室内側壁部212aの見付面には、室外側に開口するホルダー212cが形成されている。室内側壁部212aに形成されるホルダー212cの外周側の係止部は、上框本体211の中空部内に食い込むように底壁部211aに設けられた溝部により形成されている。
【0019】
そして、上框21のパネル間口212内に配置される加熱膨張材f1は、上框21の室内側壁部212aに形成されたホルダー212cに上框21の全長に亘って通し込んで配置されており、パネル体(複層パネル)25の室内側に配置される非耐火パネル252の上辺室内側面に対して少なくとも一部が対向するように配置される。
【0020】
一方、下框22のパネル間口222の室外側壁部222bの室内側面、すなわちパネル間口222の室外側壁部222bの見付面には、室内側に開口するホルダー222cが形成されている。室外側壁部222bに形成されるホルダー222cの外周側の係止部は、下框本体221の中空部内に食い込むように底壁部221aに設けられた溝部により形成されている。
【0021】
そして、下框22のパネル間口222内に配置される加熱膨張材f2は、下框本体221の室外側壁部222bに形成されたホルダー222cに下框22の全長に亘って通し込んで配置されており、パネル体(複層パネル)25の室外側に配置される耐火パネル251の下辺室外側面に対して少なくとも一部が対向するように配置される。
【0022】
また、右竪框23のパネル間口232の底壁部231aの室外側には、内周方向に開口するホルダー231bが形成されている。ホルダー231bは、右竪框本体231の底壁部231aから中空部内に埋設されて形成されており、ホルダー231bの開口部分が底壁部231aの内周面と同じ面となっている。
【0023】
右竪框23のパネル間口232内に配置される加熱膨張材f3は、右竪框本体231の底壁部231aに形成されたホルダー231bに右竪框23の全長に亘って通し込んで配置されており、パネル間口232の室外側見込み面において、パネル体(複層パネル)25の室外側に配置される耐火パネル251の右竪辺小口面に対して少なくとも一部が対向するように配置される。
なお、左竪框24のパネル間口内の構成は、右竪框23とほぼ同様であるので、説明は省略する。
【0024】
-第2の実施形態-
第2の実施形態の建具は、図3(a),(b)に示すように、上框21のパネル間口212の見込み面の室内側に加熱膨張材が配置されている点、及び、下框22のパネル間口222の見込み面の室外側に加熱膨張材が配置されている点で、上記第1の実施形態の建具と異なっている。
【0025】
具体的には、上框21のパネル間口212の底壁部211aの室内側に、下方に開口するホルダー211bが形成されている。上框21のパネル間口212内に配置される加熱膨張材f1は、底壁部211aに形成されたホルダー211bに上框21の全長に亘って通し込んで配置されており、パネル間口212の室内側見込面において、パネル体(複層パネル)25の室内側のパネル252の上辺の小口面に対して少なくとも一部が対向するように配置される。
【0026】
また、下框22のパネル間口222の底壁部221aの室外側に、上方に開口するホルダー221cが形成されている。下框22のパネル間口222内に配置される加熱膨張材f2は、下框本体221の底壁部221aに形成されたホルダー221cに下框22の全長もしくは一部に通し込んで配置されており、パネル間口222の室外側見込み面において、パネル体(複層パネル)25の耐火パネル251の下辺の小口面に対して、少なくとも一部が対向するように配置される。
なお、下框22のパネル間口222の底壁部221aに加熱膨張材f2を配置する場合には、加熱膨張材f2を下框22の長手方向全長に亘って設けずに、底壁部211aの両端部もしくは一部に加熱膨張材f2が配置されない領域を形成し、該領域に排水穴を設けることによって排水経路を形成することができる。
【0027】
右,左竪框23,24のパネル間口232,242に配置される加熱膨張材f3,f4については、図3(b)に示すように、上記第1の実施形態の建具と同様に、パネル間口232の底壁部231aに形成されたホルダー231bに配置されている。
【0028】
-第3の実施形態-
本発明の第3の実施形態の建具は、図4(a),(b)に示すように、右竪框23(左縦框も同様。)のパネル間口232の見付け面に加熱膨張材f3が配置されている点で、上記第1の実施形態の建具と異なっている。
【0029】
具体的には、右竪框23のパネル間口232の室外側壁部232bの室内側面、すなわちパネル間口232の室外側壁部232bの見付け面に、室内側に開口するホルダー232cが形成されている。室外側壁部232bに形成されるホルダー232cの外周側の係止部は、右竪框本体231の中空部内に食い込むように底壁部231aに設けられた溝部により形成されている。
【0030】
そして、右竪框23のパネル間口232内に配置される加熱膨張材f3は、右竪框23の室外側壁部232bに形成されたホルダー232cに右竪框23の全長に亘って通し込んで配置されており、パネル体(複層パネル)25の室外側に配置される耐火パネル251の右辺室外側面に対して少なくとも一部が対向するように配置される。
【0031】
そして、上框21及び下框22のパネル間口212,222に配置される加熱膨張材f1,f2については、上記第1の実施形態の建具と同様であり、上框21については、パネル間口212の室内側壁部212aの室外側面に形成されたホルダー212cによって設置され、下框22については、パネル間口222の室外側壁部222bに形成されたホルダー222cによって設置されている。
【0032】
-第4の実施形態-
本発明の第4の実施形態の建具は、図5(a),(b)に示すように、下框22のパネル間口222の見込み面に加熱膨張材f2が配置されている点、及び、右竪框23(左縦框も同様。)のパネル間口232の見付け面に加熱膨張材f3が配置されている点で、上記第1の実施形態の建具と異なっている。
【0033】
具体的には、下框22のパネル間口222に配置される加熱膨張材f2については、上記第2の実施形態の建具と同様であり、右竪框23のパネル間口232に配置される加熱膨張材f3については、上記第3の実施形態の建具と同様である。
【0034】
-実施形態の建具の効果-
以上、上記第1ないし第4の実施形態の建具においては、以下のような効果を奏することができる。
下框22及び右、左竪框23,24のパネル間口内に配置される加熱膨張材を、パネル体(複層パネル)の室外側の耐火パネルに対して少なくとも一部が対向するように配置しているので、下方からの火炎に対して素早く膨張して、室外側の耐火性パネルを強固に保持することができる。
【0035】
そして、火災の進行により室外側の耐火パネルが変形し、さらには脱落することがあっても、上框21のパネル間口212内に配置される加熱膨張材f1が室内側のパネル252に向かって膨張しており、室内側のパネル252を保持するので、室外側の耐火パネル251と室内側のパネル252とを同時に失うことを防ぐことができる。
【0036】
また、上框21のパネル間口212に配置する加熱膨張材f1を室内側に配置することで、火災時に内外ガラス間で発生して上昇する、比重の小さい可燃ガスを室外側に排出して室内側に侵入することを抑制することができる。
そして、上、下框21,22および右,左竪框23,24の各パネル間口内に長尺の補強部材が四周にわたって配置されていないので、建具の重量を抑えることができるとともに、製造工程の増加や価格の増加を抑制することができる。
【0037】
そして、第1、第3の実施形態の上框21、下框22及び第3、第4の実施形態の右竪框23のように、加熱膨張材をパネル間口の見付け壁(室外側壁部もしくは室内側壁部)に配置することによって、加熱膨張材が、パネル間口の底壁部とパネル体の小口面との間に向けて膨張するので、前記間を確実に塞ぐことができる。
特に、下框22のパネル間口222に配置する加熱膨張材f2を室外側壁部222bに配置することで、排水穴221bによる良好な排水を維持できる。
【0038】
また、第1、第2の実施形態の右,左竪框23,24のように、加熱膨張材をパネル間口の見込み壁(底壁部)に配置することによって、火災時の膨張した加熱膨張材によりパネルの両側面を圧縮するようにパネルを挟持して遮蔽性を向上させることができる。
【0039】
なお、上記各実施形態においては、パネル間口にホルダーを形成し、加熱膨張材をホルダーによって設定しているが、加熱膨張材はホルダーによって設置されるものに限らない。例えば、加熱膨張材をパネル間口に接着剤等によって貼付けたり、ネジ等により固定してもよい。
また、3枚以上の複層パネルを用いる場合は、見込み方向で室外側端部のみのパネル一枚のみを高価な耐火パネルとし、残り全てのパネルを比較的安価な非耐火パネルとすることにより、低価格で効果を発揮できて好ましい。
【0040】
なお、上記各実施形態の建具においては、上、下框及び右、左竪框の全てパネル間口において長尺の補強部材を配置することなく、加熱膨張材によって防火性能を維持することができるものではあるが、いずれかの框に例えば多少の補強機能を有する短尺の補助部材等が配置されていてもよい。
また、複層パネルを保持する部材は、グレイジングチャンネルに限るものではなく、パネルの内外をそれぞれ室外ビードと室内ビードで挟持してもよく、または硬化性のコーキングやホットメルトなどの接着剤で接着しながら、パネルを内外で挟持してもよい。若しくはパネルの内外一方をビードで、他方に接着剤を配置してパネルを挟持してもよい。
【0041】
また、上記実施形態の建具の例は一例であって、本発明の建具は縦すべり出し窓に限定されるものではなく、横材(上下框や上下枠)と竪材(竪框や竪枠)を四周組してその内周にパネル体を配置してなる建具であれば、種々の開閉窓もしくは嵌め殺し窓等の建具の構成として採用することができ、建具の種類は何ら限定されるものではない。
【0042】
上記の実施形態は、請求項に記載された発明を限定するものではなく、例示として取り扱われることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
1 :枠体
11 :上枠
12 :下枠
13 :右竪枠
14 :左竪枠
2 :障子
21 :上框(横材)
212 :パネル間口
22 :下框(横材)
222 :パネル間口
22 :下框
23 :右竪框(竪材)
232 :パネル間口
24 :左竪框(竪材)
242 :パネル間口
25 :パネル体
251 :室外側パネル(耐火パネル)
252 :室内側パネル
27 :ガラスライナー

図1
図2
図3
図4
図5