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  • 特許-複合機およびその処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-15
(45)【発行日】2022-06-23
(54)【発明の名称】複合機およびその処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20220616BHJP
【FI】
H04N1/387
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019546621
(86)(22)【出願日】2018-09-20
(86)【国際出願番号】 JP2018034912
(87)【国際公開番号】W WO2019069704
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2020-03-13
(31)【優先権主張番号】P 2017192712
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】臼井 弘敏
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 克昌
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-091560(JP,A)
【文献】特開2015-076814(JP,A)
【文献】特開2007-124617(JP,A)
【文献】特開2003-264760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/387
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルにオーバーレイされるタッチパネルと、を有するタッチパネルモニターを備え、
前記タッチパネルは、通常時において、ボタンキーとして機能し、手書きモードにおいて、手書き入力のための画像入力デバイスとして機能し、
手書きモードにおいて、前記ディスプレイパネルに、元画像の一部または全部である表示領域に応じた中間画像を表示した状態で、前記タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、前記タッチ入力により描かれたタッチ画像を、前記元画像の前記表示領域に重畳し、新画像を生成することを特徴とする複合機。
【請求項2】
前記元画像のうち前記中間画像に対応する部分の解像度をX’前記タッチ画像の解像度をXとするとき、前記タッチ画像を、X’/X倍にスケーリングしたオーバーレイ画像が生成され、前記オーバーレイ画像が前記元画像に重畳されることを特徴とする請求項1に記載の複合機。
【請求項3】
スタンプモードにおいて、前記ディスプレイパネルに前記中間画像を表示した状態で、前記タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、前記元画像の前記タッチ入力に対応する箇所に、スタンプ画像を重畳した新画像を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の複合機。
【請求項4】
前記ディスプレイパネルに前記中間画像を表示する際の倍率が変更可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の複合機。
【請求項5】
複合機の処理方法であって、
前記複合機は、ディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルにオーバーレイされるタッチパネルと、を有するタッチパネルモニターを備え、
前記処理方法は、
通常時において、前記タッチパネルをボタンキーとして機能させる第1ステップと、
手書きモードにおいて、前記タッチパネルを、手書き入力のための画像入力デバイスとして機能させる第2ステップと、
を備え、
前記第2ステップは、
前記ディスプレイパネルに、元画像の一部または全部である表示領域に応じた中間画像を表示するステップと、
前記タッチパネルへのタッチ入力を監視するステップと、
前記タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、前記タッチ入力により描かれたタッチ画像を生成するステップと、
前記タッチ画像に応じたオーバーレイ画像を、前記元画像の前記表示領域に重畳し、新画像を生成するステップと、
を備えることを特徴とする処理方法。
【請求項6】
前記元画像のうち前記中間画像に対応する部分の解像度をX’前記タッチ画像の解像度をXとするとき、前記オーバーレイ画像は、前記タッチ画像を、X’/X倍にスケーリングした画像であることを特徴とする請求項5に記載の処理方法。
【請求項7】
前記処理方法は、
スタンプモードを提供する第3ステップをさらに備え、
前記第3ステップは、
前記ディスプレイパネルに、元画像に応じた中間画像を表示するステップと、
前記タッチパネルへのタッチ入力を監視するステップと、
前記タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、前記タッチ入力にもとづく位置に、スタンプ画像を重畳し、新画像を生成するステップと、
を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の処理方法。
【請求項8】
原稿をスキャンすることにより、前記元画像を生成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の処理方法。
【請求項9】
前記新画像を印刷するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の処理方法。
【請求項10】
前記新画像を、指定した宛先にファクシミリ送信するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合機に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネル付きディスプレイは、さまざまな電子機器、OA機器、産業機械や自動車などへの搭載が進められている。画像や文書を電子化するスキャナ専用機、あるいはスキャナ機能に加えて、コピー機能やファクシミリ機能が統合された複合機(本明細書においてスキャナ装置と称する)も例外ではなく、タッチパネルによって、機能の選択、印刷枚数の設定、縮尺の設定、用紙サイズの選択など、各種操作が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平01-040852号公報
【文献】特許第2760396号
【文献】特開昭63-077064号公報
【文献】特公昭59-52811号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、手書き入力機能および/またはスタンプ機能を備えることを特徴とする複合機の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、複合機に関する。複合機は、ディスプレイパネルと、ディスプレイパネルにオーバーレイされるタッチパネルと、を有するタッチパネルモニターを備える。手書きモードにおいて、ディスプレイパネルに元画像に応じた中間画像を表示した状態で、タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、タッチ入力にもとづくタッチ画像を元画像に重畳し、新画像を生成する。
【0006】
従来、ボタンキーとして利用されていたタッチパネルを、画像入力のためのデバイスとして利用し、元画像をディスプレイパネルに表示した状態で、あたかも元画像に書き込むかのような形態で、図形や文字を手書きによって追加し、新画像を生成できる。
【0007】
複合機は、元画像の解像度に応じて、タッチ画像をスケーリングしたオーバーレイ画像を生成し、オーバーレイ画像を元画像に重畳してもよい。元画像とタッチ画像の解像度(画素数)が異なる場合には、オーバーレイ画像を生成することで、正しい縮尺で手書き入力を追加できる。
【0008】
スタンプモードにおいて、ディスプレイパネルに元画像に応じた中間画像を表示した状態で、タッチパネルへのタッチ入力が検出されると、元画像のタッチ入力に対応する箇所に、スタンプ画像を重畳した新画像を生成してもよい。
【0009】
ディスプレイパネルに中間画像を表示する際の倍率が変更可能であってもよい。
【0010】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、あるいは本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明のある態様によれば、手書き入力機能および/またはスタンプ機能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る複合機を示す図である。
図2】複合機の機能ブロック図である。
図3図3(a)、(b)は、手書きモードを説明する図である。
図4図4(a)、(b)は、タッチ画像IMGの生成を説明する図である。
図5】元画像IMG、タッチ画像IMG、新画像IMGの生成を説明する図である。
図6図6(a)、(b)は、タッチ画像IMGの元画像IMGへの重畳の一例を示す図である。
図7】手書きモードのフローチャートである。
図8】スタンプモードを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0014】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0015】
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0016】
図1は、実施の形態に係る複合機100を示す図である。複合機100は、プリンタ機能、コピー機、スキャナ機の機能を備える。複合機100はさらにファクシミリ機能を備えてもよい。複合機100は、タッチパネルモニター110、スキャナユニット120、排紙トレー130、給紙トレー140を備える。複合機100の内部には印刷ユニットが内蔵される。
【0017】
スキャナユニット120は、図示しない紙に書かれた画像を電子化する。スキャナモードでは、電子化された画像データが、メモリに保存される。プリンタモードやファクシミリモードでは、電子化された画像データが、印刷あるいは送信に使用される。
【0018】
コピーモードあるいはプリンタモードにおいて、印刷ユニットには、給紙トレー140から紙が供給される。印刷ユニットは、紙に電子データに応じた画像を印刷する。コピーモードにおける電子データは、スキャナユニット120により読み取られたデータである。プリンタモードにおける電子データは、外部のコンピュータから供給され、あるいは図示しないSDカード等のデータ格納媒体(外部メモリ)から読み出される。印刷ユニットはレーザ方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。印刷された紙は排紙トレー130から排出される。
【0019】
タッチパネルモニター110は、ユーザインタフェースとして設けられる。タッチパネルモニター110は、ディスプレイパネルとタッチパネルを有する。ディスプレイパネルは、液晶パネルあるいは有機EL(Electro Luminescence)パネルであり、さまざまな図形情報、文字情報を提示可能である。タッチパネルは、ディスプレイパネルにオーバーレイして設けられる。タッチパネルは、抵抗式あるいは静電容量式を用いることができる。
【0020】
タッチパネルモニター110には、通常時においては、さまざまな図形情報、テキスト情報などが表示され、またボタンなどが表示される。また後述する手書きモードでは、画像入力デバイスとして機能する。
【0021】
以上が複合機100の全体構成である。図2は、複合機200の機能ブロック図である。複合機200は、タッチパネルモニター210、マスターコントローラ230、スキャナユニット240、プリンタユニット250、ファクシミリユニット260、インタフェースユニット270を備える。
【0022】
マスターコントローラ230は、複合機200全体を統合的に制御するプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit)あるいはマイコンで構成される。スキャナユニット240は、紙に印刷された画像情報を電子データに変換する。プリンタユニット250は、マスターコントローラ230から供給された画像データを、紙に印刷する。ファクシミリユニット260は、マスターコントローラ230から供給された画像データを、電話回線を介して送信する。インタフェースユニット270は、イーサネット(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)などを有し、外部とさまざまなデータを送受信する。ファクシミリ機能を備える複合機では、インタフェースユニット270は電話回線とのインタフェースを含む。
【0023】
タッチパネルモニター210は、上述のようにディスプレイパネル212およびタッチパネル220を備える。タッチパネルモニター210は、マスターコントローラ230から送信された画像データSをディスプレイパネル212に表示する。またタッチパネル220に対するタッチ入力を検出し、検出結果を示すデータSをマスターコントローラ230に送信する。
【0024】
タッチパネルモニター210は、ディスプレイパネル212、タッチパネル220に加えて、ディスプレイドライバ214、タイミングコントローラ216、タッチコントローラ222を備える。
【0025】
タイミングコントローラ218は、マスターコントローラ230から画像データSを受信する。
【0026】
ディスプレイドライバ214は、ゲートドライバ、ソースドライバを含み、タイミングコントローラ216が受信した画像データSにもとづいてディスプレイパネル212を駆動する。
【0027】
タッチコントローラ222は、タッチパネル220と接続され、タッチパネル220へのタッチ入力を検出する。タッチコントローラ222は、タッチした座標、もしくは座標と相関を有するデータSを生成する。本実施の形態において、タッチパネル220は抵抗式であり、タッチコントローラ222は、タッチパネル220に発生する電圧(もしくは電流)を測定する。データSは、抵抗を示してもよい。
【0028】
以上が複合機200の構成である。この複合機200は、手書きモードをサポートする。図3(a)、(b)は、手書きモードを説明する図である。手書きモードでは、ディスプレイパネル212に元画像IMGに応じた中間画像IMGを表示した状態で、タッチパネル220へのタッチ入力を監視する。中間画像IMGの画素数(解像度)は、ディスプレイパネル212の画素数に応じており、元画像IMGの画素数とは無関係である。中間画像IMGは元画像IMGの全体あるいは一部であり、元画像IMGを適切にトリミングおよびスケーリングすることにより、中間画像IMGが生成される。元画像IMGのどの範囲をディスプレイパネル212に表示するかは、ユーザが選択可能である。
【0029】
そしてタッチ入力が検出されると、タッチ入力にもとづくタッチ画像IMGが生成される。そして図3(b)に示すように、タッチ画像IMGを元画像IMGに重畳し、新画像IMGが生成される。
【0030】
図4(a)、(b)は、タッチ画像IMGの生成を説明する図である。塗りつぶされた箇所は、指あるいはスタイラスペンでタッチしたことを表す。図4(a)に示すように、1点だけタッチすれば、その点に対応する画素が塗りつぶされる。図4(b)に示すように指を滑らせれば、連続的な直線や曲線を描くことも可能である。
【0031】
続いて、元画像IMG、タッチ画像IMG、新画像IMGの生成について詳細に説明する。図5は、元画像IMG、タッチ画像IMG、新画像IMGの生成を説明する図である。ここでは各画像の水平方向の画素数(あるいは解像度)のみに着目して、画像処理を説明する。
【0032】
元画像IMGの水平方向の画素数をXとする。元画像IMGが、スキャナユニットにより取り込まれた画像である場合、画素数Xは、スキャンした画像の横方向のサイズと、解像度(dpi:Dot Per Inch)に比例する。たとえばスキャンした画像の横方向の長さが5インチ、解像度が200dpiであるとき、画素数Xは、1000ピクセルとなる。解像度を300dpiに上げれば、画素数Xは1500ピクセルとなる。
【0033】
手書きモードにおいて、元画像IMGの一部あるいは全部の領域(表示領域)の画像(表示画像という)IMG’がディスプレイパネル212に表示される。中間画像IMGは、表示画像IMG’を適切にスケーリングすることにより生成される。表示画像IMG’の画素数をX’とする。中間画像IMGの画素数Xは、ディスプレイパネル212の水平解像度に対応している。たとえばX=640ピクセル、表示画像IMG’の画素数X’が640ピクセルであるとき、中間画像IMGと表示画像IMG’は一致する。たとえばX=640ピクセル、表示画像IMG’の画素数X’が320ピクセルであるとき、中間画像IMGは表示画像IMG’の解像度を2倍に変換した画像となる。たとえばX=640ピクセル、表示画像IMG’の画素数X’が1280ピクセルであるとき、中間画像IMGは表示画像IMG’の解像度を1/2倍に変換した画像となる。
【0034】
タッチ画像IMGの水平解像度Xは、タッチパネル220の水平解像度(分解能)と一致する。タッチパネル220が水平方向に10ビットの分解能を有する場合、X=210=1024である。
【0035】
タッチ画像IMGは、表示画像IMG’に対応する領域に重畳される。タッチ画像IMGと表示画像IMG’の解像度が異なる場合、タッチ画像IMGを、表示画像IMG’と同じ解像度を有するオーバーレイ画像IMG’にスケーリングした後に、元画像IMGに重畳する。重畳は、画素の置換により行ってもよいし、αブレンディングによって行ってもよい。
【0036】
たとえばX=1024ピクセル、表示画像IMG’の画素数X’が320ピクセルであるとき、オーバーレイ画像IMG’はタッチ画像IMGを320/1024倍にダウンスケーリングして生成される。
【0037】
=1024ピクセル、X’=640ピクセルであるとき、オーバーレイ画像IMG’は、タッチ画像IMGを640/1024倍にダウンスケーリングして生成される。
【0038】
=1024ピクセル、X’=1280ピクセルであるとき、オーバーレイ画像IMG’は、タッチ画像IMGを1280/1024倍にアップスケーリングして生成される。
【0039】
図6(a)、(b)は、タッチ画像IMGの元画像IMGへの重畳の一例を示す図である。図6(a)に示すように、元画像IMGの表示領域の解像度X’が、タッチ画像IMGの解像度Xより低い場合を示す。オーバーレイ画像IMG’は、タッチ画像IMGをダウンスケーリングすることにより生成される。オーバーレイ画像IMG’の各画素のオン、オフは、それに含まれるタッチ画像IMGの複数の画素のオンの個数(比率)に応じて計算してもよい。画素がオンであるとは、その画素に、有効な入力があったことを表す。この例では、オーバーレイ画像IMG’の1画素Pには、タッチ画像IMGの9個の画素Qが含まれる。オンである画素Qの割合がしきい値を超えたときに、その画素Pをオンにしてもよい。図6(b)には、しきい値が異なる条件で生成されるオーバーレイ画像IMG’が示される。
【0040】
図7は、手書きモードのフローチャートである。ここでは、コピーを例とする。はじめに、もととなる原稿がスキャンされ(S100)、元画像IMGが生成される(S102)。続いて、元画像IMGの一部あるいは全部が、表示範囲として指定される(S104)。選択された部分IMG’に応じた中間画像IMGが、ディスプレイパネル212に表示される(S106)。この状態で、タッチパネル220に対するタッチ入力を監視する(S108)。そしてタッチ入力が検出されると(S108のY)、それに応じたタッチ画像IMGが生成される(S110)。このタッチ画像IMGがオーバーレイ画像IMG’に変換される(S112)。そしてオーバーレイ画像IMG’が元画像IMGに重畳され、新画像IMGが生成される(S114)。そして新画像IMGが印刷される(S116)。
【0041】
以上が手書きモードの説明である。続いてスタンプモードを説明する。
【0042】
複合機100は、手書きモードに加えて、あるいはそれに代えて、スタンプモードをサポートしてもよい。図8は、スタンプモードを説明する図である。スタンプモードでは、ディスプレイパネル212に元画像IMGに応じた中間画像IMGを表示した状態で、タッチパネル220へのタッチ入力が検出されると、元画像IMGのタッチ入力に対応する箇所(座標および/または範囲)に、スタンプ画像IMGが重畳され、新画像IMGが生成される。ここではスタンプ画像IMGとして、「CONFIDENTIAL」という文字情報を例としたが、スタンプ画像IMGは特に限定されない。
【0043】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0044】
100…複合機、110…タッチパネルモニター、120…スキャナユニット、130…排紙トレー、140…給紙トレー、200…複合機、210…タッチパネルモニター、212…ディスプレイパネル、214…ディスプレイドライバ、216…タイミングコントローラ、220…タッチパネル、222…タッチコントローラ、230…マスターコントローラ、240…スキャナユニット、250…プリンタユニット、260…ファクシミリユニット、270…インタフェースユニット。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、複合機に利用できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8