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特許7090137バイオセンサ較正コーディングシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-15
(45)【発行日】2022-06-23
(54)【発明の名称】バイオセンサ較正コーディングシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20220616BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20220616BHJP
   G01N 27/327 20060101ALI20220616BHJP
   G01N 27/416 20060101ALI20220616BHJP
   G01N 27/26 20060101ALI20220616BHJP
   G01N 33/66 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
G01N35/00 A
G01N35/04 E
G01N27/327 353R
G01N27/416 338
G01N27/416 336C
G01N27/26 381A
G01N27/26 381C
G01N33/66 A
G01N33/66 D
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020185073
(22)【出願日】2020-11-05
(62)【分割の表示】P 2016555966の分割
【原出願日】2015-03-05
(65)【公開番号】P2021039111
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2020-11-30
(31)【優先権主張番号】61/949,587
(32)【優先日】2014-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516106184
【氏名又は名称】アセンシア・ダイアベティス・ケア・ホールディングス・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】Ascensia Diabetes Care Holdings AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ゴフマン,イゴール
【審査官】倉持 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0105024(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0015006(US,A1)
【文献】特表2010-540887(JP,A)
【文献】特開平07-005109(JP,A)
【文献】特開昭62-200477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00,35/04,
G01N 33/483,
G01N 27/327,27/416,
G06K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体液中の分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサであって:
流体受入エリアおよびポート挿入領域を包含するストリップと;
ポート挿入領域に少なくとも部分的に配列され、受入ポート内へのポート挿入領域の挿入に際し、電気的シグナルの転送を可能にするように分析対象物測定機器の受入ポートの1つ以上のセンサインターフェースと検出回路を完成するように構成された一つ以上のセンサコンタクトと;
ポート挿入領域の第1のエリア内に配列された同期コードパターンを形成する光学的に透明な位置および非透明な位置の列と;
第1のエリアがート挿入領域の第2のエリアとは異なり、一つ以上のセンサコンタクトが第1のエリアと第2のエリアとを分離し、ポート挿入領域の第2のエリアに形成された較正コードパターンと、を含み、
同期コードパターンが較正コードパターンに対応し、受入ポート内へのポート挿入領域の挿入後に、同期コードパターンが較正コードパターンの同期を提供する、
バイオセンサ。
【請求項2】
同期コードパターンがストリップにおける少なくとも一つの開口を包含し、少なくとも一つの開口が光学的に透明な位置の一つ以上を画定する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項3】
同期コードパターンが、較正コードパターンと同期コードパターンが同じ全長を有するような全長を有する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項4】
較正コードパターンが光学的に透明な位置および非透明な位置の直線的な列であり、
較正コードパターンを形成する位置が同期コードパターンと平行である、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項5】
ポート挿入領域が第1の縁および反対側の第2の縁を包含し、較正コードパターンが第1の縁と平行にかつそれに沿って方向づけられ、同期コードパターンが第2の縁と平行にかつそれに沿って方向づけられた、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項6】
同期コードパターンが第2の縁に沿ってストリップに配列された開口を包含し、開口の各々がストリップによって画定された開口の3つの側面のみをもつ概して矩形である、請求項5記載のバイオセンサ。
【請求項7】
較正コードパターンがストリップの上表面を0.04平方インチ未満占有する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項8】
同期コードパターンがストリップの上表面を0.04平方インチ未満占有する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項9】
較正コードパターンおよび同期コードパターンが共に、ストリップの上表面を0.06平方インチ未満占有する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項10】
バイオセンサが光学的バイオセンサである、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項11】
同期コードパターンが等間隔に分配された光学的に非透明な材料によって各々が分離された、等間隔に分配された順次孔を有する、請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項12】
バイオセンサがグルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素を包含する試薬を包含する、請求項1記載のバイオセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全体を引用例として本明細書に取り込む、2014年3月7日に出願された米国特許出願第61/949,587号の優先権および利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的に流体サンプルの分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサに関し、より詳細には、流体サンプルの分析対象物濃度を決定する計器を較正する、バイオセンサの順次コーディングのシステムおよび方法に関する。
【0003】
発明の背景
体液中の分析対象物の定量的決定は、特定の生理学的状態の診断および維持において極めて重要である。例として、乳酸塩、コレステロールおよびビリルビンを、特定の個人において観測すべきである。とりわけ、体液中のグルコースの決定は、その人の食事中の炭水化物摂取量を調整するために、その人の血液中のグルコースレベルを頻繁にチェックする必要がある糖尿病をもつ個人にとって重要である。そのような検査結果を使用して、もしあれば、投与する必要があるインスリンまたは他の薬剤を決定することができる。一つのタイプの検査システムにおいて、流体、例えば、血液のサンプルを検査するために、検査センサが使用される。
【0004】
検査センサは、血糖に反応するバイオセンシングまたは試薬材料を含有する。センサの検査端は、検査される流体、例として、刺し傷をつけた後の人の指にたまった血液に設置されるように適応する。流体は、毛細管作用によって、センサにおいて検査端から試薬材料に延在する毛細管チャネル内に吸い込まれ、これにより検査される十分な量の流体がセンサ内に吸い込まれる。その後、流体は、センサ内の試薬材料に化学的に反応し、システムは、これを、流体サンプル中の分析対象物(例えば、グルコース)に関する情報に相関させる。
【0005】
診断システム、例えば、血糖検査システムは、通常、測定された出力および検査を実行するのに使用される試薬感知要素(検査センサ)の既知の反応性に基づいて実際のグルコース値を計算する。検査センサの反応性またはロット較正情報を、計器に入力される数字または文字を包含するいくつかの形態において使用者に与えることができる。一つの方法は、検査センサに類似するが計器によって較正要素として認識できた要素の使用を包含する。検査要素の情報は、検査要素を直接に読み出すための、計器のマイクロプロセッサボードにプラグされた計器またはメモリ要素によって読み出される。
【0006】
改善されたバイオセンサ、特に、正確なおよび/または精密な分析対象物濃度測定をますます提供できるものに対する現行の要求がある。本発明のシステム、装置および方法は、バイオセンサに使用されるセンサストリップにおけるエンコーディングパターンに関連する不都合の少なくとも一つを克服する。
【0007】
発明の概要
本発明の一つの態様の、生体液中の分析対象物濃度を決定するための検査センサは、流体受入エリアおよびポート挿入領域を包含するストリップを含む。光学的に透明な位置および非透明な位置の第1の列がポート挿入領域の第1のエリア内に配列された較正コードパターンを形成する。光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列がポート挿入領域の第2のエリア内に配列された同期コードパターンを形成する。第2のエリアは、第1のエリアとは異なる。同期コードパターンは、較正コードパターンに対応し、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入期間に、同期コードパターンが順次較正コードパターンの同期を提供する。
【0008】
本発明のもう一つの態様の、生体液中の分析対象物濃度を決定するための検査センサは、流体受入エリアおよびポート挿入領域を包含するストリップを含む。一つ以上の電気的コンタクトがポート挿入領域内に少なくとも部分的に配列される。電気的コンタクトは、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入時に、分析対象物測定機器のセンサコンタクトに位置合わせおよび電気的に接続するように構成される。順次較正コードパターンがポート挿入領域の第1のエリア内に配列される。順次較正コードパターンは、光波がそこを通って伝送可能な第1の光学的に透明な部分を包含する。同期コードパターンは、ポート挿入領域の第2のエリア内に配列される。第2のエリアは、第1のエリアとは異なる。同期コードパターンは、光波がそこを通って伝送可能な第2の光学的に透明な部分を包含する。同期コードパターンは、順次較正コードパターンに対応し、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入期間に、同期コードパターンが順次較正コードパターンの同期を提供する。
【0009】
本発明のもう一つの態様の、生体液中の分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサシステムは、光学的パターン読み取り装置に接続されたプロセッシングユニットを包含する測定装置を含む。光学的パターン読み取り装置は、一つ以上の光源、第1の光センサおよび第2の光センサを包含する。センサストリップは、第1の光学的に透明な孔を包含するシーケンシャルデータコーディングパターンおよび第2の光学的に透明な孔を包含する分離した対応する同期コーディングパターンを包含する。一つ以上の光源は、光波を第1のおよび第2の光学的に透明な孔を通して伝送するように構成される。一つ以上の光源は、第1のおよび第2の光学的に透明な孔の第1の側面に少なくとも部分的に位置付けられる。第1の光センサは、第1の光学的に透明な孔の反対の側面に位置付けられ、第2の光センサは、第2の光学的に透明な孔の反対の側面に位置付けられる。第1の光センサおよび第2の光センサは、一つ以上の光源からの伝送された光波を受け入れるように構成される。光波は、一つ以上の光源によって伝送され、センサストリップが測定装置内に挿入されている間に、第1の光センサおよび第2の光センサによって受け入れられ、同期コーディングパターンに関連する第2の光センサによって受け入れられた光波は、シーケンシャルデータコーディングパターンに関連する第1の光センサによって受け入れられた光波のための同期を提供する。
【0010】
本発明のなおももう一つの態様の、生体液中の分析対象物の分析を較正するための方法。方法は、以下の行為:(a)較正コーディングパターンを形成するシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第1の列を包含する、検査センサにおける第1の光学的に透明な孔を通して光波を伝送することと;(b)行為(a)とほぼ同時に、較正コーディングパターンに対応する同期コーディングパターンを形成する、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列を包含する、検査センサにおける第2の光学的に透明な孔を通して光波を伝送することと;(c)第1の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を第1の光センサにおいて受け入れることと;(d)第2の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を第2の光センサにおいて受け入れることと;(e)分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間に、第1の光センサによって受け入れられた光波、ならびに第1の光センサを通る光学的に透明な位置および非透明な位置の故に第1の光センサによって受け入れられない光波に応じて、一連の較正コードシグナルを生成することと;(f)行為(e)とほぼ同時に、分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間に、第2の光センサによって受け入れられた光波、ならびに第2の光センサを通るシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列の故に第2の光センサによって受け入れられない光波に応じて、一連の較正コードシグナルに対応する一連の同期コードシグナルを生成することと;(g)一連の較正コードシグナルに応じて、少なくとも一つの相関式を較正することと;(h)少なくとも一つの較正された相関式に応じて、分析対象物濃度を決定することを包含する。分析対象物濃度は、出力シグナルを発生する電気化学的反応において分析対象物を反応させることによって決定される。分析対象物濃度は、少なくとも一つの較正された相関式および発生された出力シグナルを使用して計算される。
【0011】
本発明の追加の態様は、さまざまな実施態様の詳細な説明を見ると、当業者に明らかとなる。説明は、図面を参照して為され、以下に簡単な説明を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一つの実施態様の、順次光学的コーディングをもつセンサストリップの上面図を例証する。
図2】一つの実施態様の、光学的パターン読み取り装置の態様とともに、図1のセンサストリップの部分の側面図を例証する。
図3】一つの実施態様の、センサインターフェースおよび光学的パターン読み取り装置内に挿入された、順次光学的コーディングをもつセンサストリップの上面図を例証する。
図4】一つの実施態様の、図3のセンサストリップの側面図を例証する。
図5】センサインターフェース内へのセンサストリップの挿入によって生成されたコードおよび同期シグナルとともに、センサインターフェースおよび光学的パターン読み取り装置に隣接したセンサストリップを例証する。
図6】センサインターフェース内へのセンサストリップの挿入によって生成されたコードおよび同期シグナルのもう一つの態様を例証する。
図7】特定の実施態様の、センサストリップ内への開口をパンチングすることによって作り出された光学的に透明な順次データコーディングパターンおよび同期コーディングパターンを包含するセンサストリップを例証する。
図8】特定の実施態様の、センサストリップ内への開口をパンチングすることによって作り出された光学的に透明な順次データコーディングパターンおよび同期コーディングパターンを包含するセンサストリップを例証する。
図9】一つの実施態様の、印刷されたコーディングパターンをセンサストリップの透明なエリアに設置することによって作り出された光学的に透明な順次データコーディングパターンおよび同期コーディングパターンを包含するセンサストリップを例証する。
図10】特定の実施態様の、流体サンプル中の分析対象物の分析を較正するための例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、さまざまな変形および代替形態を受け入れる余地があるが、具体的な実施態様を図面において例として示し、本明細書に詳細に記載する。しかし、本発明は、開示した特にその形態に限定されることは意図しないことを理解すべきである。むしろ、本発明は、本発明の本質および範囲内に収まるすべての変形、均等物および代替物を対象とするはずである。
【0014】
詳細な説明
本発明は、多くの異なる形態における実施態様を受け入れる余地があるが、本発明の好ましい実施態様が図面に示され、本明細書において詳細に記載され、本開示は、本発明の原理の例示として考慮されるべきであり、本発明の広義の態様を、例証した実施態様に限定することは意図しないことが理解される。本詳細な説明の意向において、(具体的に否定されていない限り)単数形は、複数形を包含し、逆も同じであり;「または」という言葉は、接続語および離接語両方であるとされ;「すべての」という言葉は、「任意のおよびすべての」を意味し、「任意の」という言葉は、「任意のおよびすべての」を意味し、ならびに「を包含する」いう言葉は、「を包含するが、それに限定されるわけではない」を意味する。
【0015】
本開示は、流体サンプル、例えば生体サンプル(例えば、血糖サンプル)中の分析対象物濃度を決定するためのシステムのためのセンサ(例えば、センサストリップ、バイオセンサ、検査センサ)の改善に関する。センサは、分析対象物サンプル、例えば、流体サンプル(例えば、血液サンプル、他の生体液サンプル)を収集するのに使用され、流体サンプルの分析対象物濃度を決定することの一部として、センサを介してサンプルにシグナルを印加できるものとして、分析対象物濃度測定装置(例えば、血糖測定機器)内に挿入される。センサは、通常、製造施設において較正されたバッチにおいて製造される。コーディング情報を、分析対象物濃度測定装置(例えば、血糖測定機器)によって読み出すまたは別な方法で決定することができるセンサに印加することができる。いくつかの態様において、較正情報は、センサに受け入れられたサンプルに検査シグナルを印加する測定装置内へのセンサの挿入に続いて、装置によって受信される。
【0016】
較正情報を使用して、センサにエンコードされたおよび分析対象物濃度測定装置によって読み出された一つ以上の較正パラメータ(例えば、製造バリエーション、センサ使用期限期日)に応じて、分析対象物濃度決定の分析を調節することができる。本開示の望ましい態様は、増大した量の較正情報をセンサにエンコードすることによって、分析対象物濃度測定の正確性を改善する能力である。増大した量の較正情報は、増大した数の較正コードが読み出され、流体サンプルの分析対象物濃度の決定に関連する記憶された式を補正するために処理される場合に、測定装置のセンサコネクタまたはセンサインターフェース内にセンサが挿入された後、測定装置によって読み出すことができる。較正コードは、センサそれ自体に特有かつ存在し、例として、製造バリエーション、センサストリップ使用期限情報および流体サンプルの分析対象物濃度を決定するときに補正できる他の態様を踏まえた較正パラメータをさらに包含することができる。
【0017】
センサ、例えば、生体液サンプル(例えば、血液)を検査するのに使用されるものは、およそ0.5~1.5インチ(およそ12~38mm)長に準拠する、およそ0.1~0.5インチ(およそ2.5~12.7mm)幅に及ぶ概して矩形寸法を包含することができる。いくつかの態様において、フラット検査センサの上表面面積は、およそ0.05~0.75平方インチ(およそ30~483mm2)に及ぶことができる。センサは、通常、流体受入エリアおよびセンサと分析対象物濃度測定装置とを電気的に接続するためのコンタクトエリアを包含する。生体液サンプリングのための比較的小さなサイズのセンサ、例えば、血糖濃度を決定するためのセンサに基づき、センサから読み出すおよび分析対象物濃度を決定するのに使用できる較正情報を用いてセンサをエンコードするために存在するスペースは、非常に限定された量である。
【0018】
パラレルコードパターンの適用は、特定のセンサストリップ上の小さな表面積でも使用できる。しかし、パラレルコーディングは、限定された数のコードバリエーション(例えば、通常、生体液、例えば、血液のためのセンサストリップにおよそ8個)しか有さない。さらに、パラレルコーディングは、パターン全体が一度に読み出されるように、測定装置のセンサポート内へのコーディングパターン全体の挿入を要する。順次コードパターンも使用されることができ、これは、通常、パラレルコーディングに利用可能なものよりも高い数(例えば、血液のような生体液のためのセンサストリップのために最高15個まで)のコードバリエーションを提供することができる。しかし、順次コーディングは、通常、検査センサ、例えば、生体液サンプル(例えば、血糖サンプル)に使用される通常の検査センサにおけるコーディングに利用可能な限定された表面積に対してかなりの量のスペースを要する。例として、順次コーディングを使用したコードバリエーションの数を増大(例えば、15個よりも多く)するために、センサストリップの全長を増大することが要求され、測定装置においてより大きいセンサポートが要求されるであろう。較正コーディングパターンを収容するための、センサストリップに要求されるエリアは限定されるが、分析対象物濃度決定の正確性をより大きくするために、多くの数の異なる較正コードを用いてセンサストリップをエンコードすることが望ましいであろう。本開示は、光学的パターン読み取り装置を用いて光学的に透明なコーディングパターンを読み出すことができる光学的方法を使用して、センサストリップの非常に限定されたスペース内に、何百、何千さえもの較正コードを具現化する能力を提供する。より多くの数の較正コードが可能になることによって、分析対象物濃度を計算するための式を補正するためにより多い因数を使用できるので、分析対象物濃度測定の正確性が増大する。較正コードの増大によって、より多くのセンサ特有の補正、例えば、製造におけるバリエーションまたは補正されないと分析対象物濃度決定の正確性の低下を招くことがある他のセンサ特有の因数(例えば、試薬特性、センサの使用期限期日、バッチ数の補正)が可能になる。
【0019】
ここで図1および図2を参照すると、較正コーディングを包含する例示的なバイオセンサ100(例えば、検査センサ、センサストリップ)の上面図および側面図が例証される。例示的なバイオセンサ100は、概してフラットな、伸長ストリップとして図示するが、他の形状(例えば、分岐した端、先細りの端、台形部分、それらの形状の組み合わせ)も検討される。バイオセンサは、流体受入エリア128およびポート挿入領域126を包含する。流体受入エリア128は、流体サンプル、例えば、生体液のサンプルを受け入れるように構成されたチャネル124を包含する。チャネル124は、毛細管作用が流体受入エリア128のチャネル内に流体サンプルを引き込むようなサイズに形成できる。バイオセンサ100のポート挿入領域126が計器または測定機器内に挿入された後、受け入れられた流体サンプルを検査して、計器または測定機器を使用して分析対象物濃度を決定することができる。
【0020】
本明細書に記載した非限定的な例示的なセンサ(例えば、バイオセンサ100)は、電気化学的検査センサであることができることが検討される。そのような実施態様においては、分析対象物測定機器は、光学的、機械的または光学的態様を有し、較正情報および電気化学的態様を検出して流体サンプルの分析対象物濃度を決定することができる。図1にはバイオセンサの上面図しか例証しないが、そのようなバイオセンサは、チャネル124の形成を支援するベースおよび第2の層(例えば、ふた)を包含することができる。バイオセンサ100は、流体受入エリア128内に複数個の電極(図示せず)、例えば、対電極、作用電極、トリガー電極、アンダーフィル検出電極またはヘマトクリット電極も包含することができる。電極は、流体受入エリア128からポート挿入領域126におけるバイオセンサコンタクト122a、122bまで延在する導電リード(図示せず)に連結される。電極は、ベースとふたとの間に少なくとも部分的に埋め込むことができ、導電リードは、バイオセンサのベースおよびふた内において、電極から流体受入領域におけるバイオセンサコンタクト122a、122bまで延在することができる。例証したもの以外の電気化学的検査センサも採用できることが検討される。
【0021】
流体受入エリア128は、流体サンプル(例えば、血液)中の対象となる分析対象物(例えば、グルコース)を、発生する電気的電流に関して、電極パターンのコンポーネントによって電気化学的に測定可能な化学種に変換するための少なくとも一つの試薬を包含する。試薬は、通常、電極によって検出できる電気化学的に測定可能な種を発生するために、分析対象物および電子受容体、例えば、フェリシアン化物塩と反応する酵素、例えば、例として、グルコース酸化酵素を含有する。グルコース、例えば、グルコース脱水素酵素と反応する他の酵素も使用できることが検討される。もう一つの分析対象物の濃度を決定すべき場合には、分析対象物と反応する適切な酵素が選択される。
【0022】
流体サンプル(例えば、血液)は、チャネル124におけるまたはその付近の流体受入エリア128に適用することができる。流体サンプルは、チャネルを通って進行し、そこで少なくとも一つの試薬と反応する。試薬との反応後、複数個の電極と連動して、流体サンプルは、分析対象物濃度の決定を支援する電気的シグナルを発生する。導電リードは、電気的シグナルを、バイオセンサ100の第2の反対側の端の方、例えば、ポート挿入領域126に戻して運び、そこで、バイオセンサが測定機器内に挿入されたときに、バイオセンサコンタクト122a、122bが電気的シグナルを測定機器内に移す。
【0023】
先に論じたように、センサは、電気化学的分析を使用してサンプル中の分析対象物を分析することができる。センサは、光学的分析または光学的方法と電気化学的方法との組み合わせを使用してサンプル中の分析対象物を分析することができることも検討される。先に論じたように、電気化学的分析期間に、生体液のサンプルに励起シグナルが印加される。励起シグナルは、電位または電流であることができ、一定、可変またはそれらの組み合わせであることができる。励起シグナルは、単一パルスもしくは多重パルス、シーケンスまたはサイクルとして印加することができる。例えば、アンペロメトリー、電量分析、ボルタンメトリー、ゲート化アンペロメトリー、ゲート化ボルタンメトリーなどのさまざまな電気化学的処理を使用することができる。
【0024】
光学的検査センサシステムは、分析対象物濃度を測定するための技術、例えば、透過分光法、拡散反射率、分光法または蛍光分光法を使用することができる。試薬と分析対象物との間の反応がサンプルにおける色彩の変化を招くので、インジケータ試薬システムと体液のサンプル中の分析対象物とが反応して、色反応を発生する。色彩変化の程度は、体液中の分析対象物濃度を表す。
【0025】
光学的検査センサは、自動較正情報およびサンプル受入エリア(例えば、流体受入エリア)を包含することができる。サンプル受入エリアは、流体サンプル内の分析対象物にさらされた後に色反応を発生するように適応するインジケータ試薬システムを包含する。試薬は、乾燥させ、その後、サンプル受入エリアにおけるサンプルと混合させることができる。あるいは、試薬は、サンプルに堆積させることができまたは、サンプルがサンプル受入エリアに受け入れられた後に堆積させることができる。
【0026】
光学的分析は、一般的に、化学インジケータと分析対象物との反応によって吸収または生成された光の量を測定する。反応速度を高めるために化学インジケータに酵素を包含させることができる。光学的システムからの光は、検出器によって電気的シグナル、例えば、電流または電位に変換することができる。
【0027】
光吸収光学的分析において、化学インジケータは、光を吸収する反応生成物を発生する。光源からの入射励起ビームがサンプルの方へ導かれる。入射ビームは、サンプルから戻って反射することができまたは、サンプルを通って検出器もしくはセンサに伝送されることができる。検出器は、減衰された入射ビームを収集および測定する。反応生成物によって減衰した光の量は、サンプル内の分析対象物濃度の表示である。
【0028】
光生成光学的分析において、化学インジケータは、酸化還元反応期間に、分析対象物に応じて蛍光を発するまたは光を放出する反応生成物を発生する。検出器は、生成した光を収集および測定する。化学インジケータによって発生した光の量は、サンプル内の分析対象物濃度の表示である。
【0029】
バイオセンサは、様々な材料、例えば、高分子材料から作ることができる。バイオセンサのベース、ふたおよび任意のスペーサを形成するのに使用できる高分子材料の非限定的な例は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミドおよびそれらの組み合わせを包含する。バイオセンサのベース、ふたおよび/またはスペーサを形成するのに他の材料も使用できることが検討される。
【0030】
バイオセンサを形成するために、ベース、スペーサおよびふたは、例として、接着剤またはヒートシーリングによって貼り付けられる。ベース、ふたおよび/またはスペーサが貼り付けられると、流体受入エリア128およびチャネル124が形成される。流体受入エリア128は、流体サンプルをバイオセンサ内に導き入れるための流路を提供する。
【0031】
図1に図示する例示的なバイオセンサ100は、バイオセンサ100の第1の側面112に概して沿って配列された順次較正コードパターン130も包含する。順次較正コードパターン130は、そこを通じて光波を伝送可能な、光学的に透明な部分(例えば、132)を包含する。バイオセンサ100は、バイオセンサ100の第2の側面114に概して沿って配列された同期コードパターン140をさらに包含する。同期コードパターン140は、それらの間に光学的に非透明な部分をもつ、パターン140に沿って概して等間隔に設けられた光学的に透明な孔をもつ、そこを通って光波を伝送可能な、光学的に透明な部分(例えば、142)も包含する。順次較正コードパターン130および同期コードパターン140は、バイオセンサ100の2つの反対側の側面112、114における2つのパラレルストリングとして図示するが、同期コードパターン140が順次較正コードパターン130に対応する限りは、ストリングは、互いからオフセットできまたはそれぞれのパターン130と140との間に少なくともいくつかのセパレーションまたは障壁をもち互いに隣接さえもして位置できることが検討される。これらの2つのパターン130と140との間の対応は、図2図6との関連を包含してより詳細に以下に論じられるように、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域126の挿入期間に順次較正コードパターン130の同期を提供する。
【0032】
センサにおいて順次較正コードパターンと、対応する同期コードパターンとを組み合わせることの利益は、生体液のサンプリングおよび分析対象物測定機器内へのセンサの挿入がそれでもなお可能であるが、検査センササイズを依然として比較的に変化させないことが可能な限定されたエリア内において、多くの数の異なる較正コードをセンサにエンコードできることである。例として、バイオセンサ100およびそれらのバリエーションの非限定的な実施態様では、分析対象物測定機器に付随する光学的パターン読取機を用いて読み出すことができる光学的に透明なコーディングパターンの使用を通して、バイオセンサ100の非常に限定されたスペース内に何百から何千もの較正コードが存在可能である。パターン140に沿う例証した16個の光学的に透明な同期孔によって、最高65,536個(すなわち、測定機器がバイナリにおいて動作している前提で2の16乗)までの、分析対象物濃度決定に補正を適用するための異なる較正コードを利用できる。同期孔を半分しか使用しなかった場合には、最高256個(すなわち、測定機器がバイナリにおいて動作している前提で2の8乗)までの異なる較正コードを利用可能であろう。同様に、4分の1の同期孔しか使用しなかった場合には、最高16個(すなわち、測定機器がバイナリにおいて動作している前提で2の4乗)までの異なる較正コードを利用可能であろう。したがって、利用可能な較正コードの数は、センサに配列された同期孔の数に指数関数的に関する。順次較正コーディング方法を使用してほとんど限定されない数の較正コードを提供できるが、同期コーディングの追加によって、本来ならパラレルコーディング方法によって占有されるであろうセンサストリップ上の同じ量の表面積内でこれを行うことが可能である。利用可能な較正コードの数のかなりの増大によって、分析対象物濃度測定の正確性および精密性が増大する。
【0033】
バイオセンサは、検査センサ材料における開口または穴部(例えば、132、142)によって形成された、順次較正コードパターンの少なくとも一部または同期コードパターンの少なくとも一部を包含することができる。パターンは、非透明な部分によって分離された光学的に透明な材料を使用しても形成できる。同期コードパターンにおいて、開口または光学的に透明な孔は、例として、等間隔に分配された光学的に非透明な材料によって各々が分離された等間隔に分配された孔を同期コードパターンが有する、同期コードパターン140に例証するような順次様式における仕方で等間隔に設けられて配置される。等間隔に設けられた同期コードパターンは、較正コーディングパターンと同期されたクロックパルスの機能を果たす。較正コードパターンは、センサ上に順次様式で配置されるが、等間隔に設けられなくてもよい開口または光学的に透明な材料も包含することができ、較正コードに関連するパターンを作り出すための、非透明な部分によって分離された一連のより大きい開口または光学的に透明な孔も包含することができる。パターンは、光学的パターン読取機を使用して読み出すことができる。特定の態様において、順次較正および同期コードパターンは、その各々が組み合わさって較正または同期パターンを含む、光学的に非透明な部分と光学的に透明な孔との組み合わせによって決定された特定の全長を有する。いくつかの態様において、同期目的のために2つのパターンが互いにどのように対応するかに依存して、センサ上の同期コードパターンは、順次較正コードパターンと大体同じ全長であることができる。
【0034】
図1に例証するように、順次較正コードパターン130は、同期コードパターン140とパラレルにセンサ上に配列することができる。図1では、パターン130、140は、検査センサの反対側の側面112、114に配列される。順次較正コードパターンは、センサの光学的に非透明な部分によって同期コードパターンとパラレルにかつ物理的に分離してセンサに配列される。しかし、同期コードパターンが較正コードパターンに対応する限り、コードパターン130、140を、検査センサ上の他の場所に配列できることが検討される。
【0035】
いくつかの態様において、検査センサが第1の側面および反対側の第2の側面を有するポート挿入領域を包含することができることが検討される。順次較正コードパターンを、第1の側面(例えば、センサの縁)とパラレルにかつそれに沿って方向づけ、同期コードパターンを、第2の側面(例えば、センサのもう一つの縁)とパラレルにかつそれに沿って方向づけることができる。特定の態様において、順次較正コードパターンおよび同期コードパターンは、その各々が第1の側面および第2の側面に沿ってストリップに配列された開口を包含する。コードパターンの開口の各々は、開口のすべての側面(または、いくつかの事例では、すべての側面未満、例えば、開口の3つの側面のみ)が検査センサによって画定される概して矩形であることができる。
【0036】
較正および同期コードパターンによって占有される検査センサの表面積は、それでもなお多くの数の較正コードを提供しているが、本開示によって記載された特徴を適用することによって最小限にすることができる。最高約65,536個までの較正コードを提供する構成において、いくつかの態様における順次較正コードパターンは、センサの上部表面面積の0.04平方インチ未満を占有する。いくつかの態様において、順次較正コードパターンは、センサの上部表面面積の0.02平方インチ未満を占有する。いくつかの態様において、同期コードパターンは、センサの上部表面面積の0.04平方インチ未満を占有する。いくつかの態様において、同期コードパターンは、センサの上部表面面積の0.02平方インチ未満を占有する。いくつかの態様において、順次較正コードパターンおよび同期コードパターンは、共に、センサの上部表面面積の0.06平方インチ未満を占有する。特定の態様において、順次較正コードパターンおよび同期コードパターンは、共に、センサの上部表面面積の0.03平方インチ未満を占有する。
【0037】
ここで図2を参照すると、バイオセンサ100の例示的な側面図がバイオセンサ100にエンコードされたデータを取得するのに使用される光学的パターン読取機の一部であることができる人工の光源160および光センサ170とともに図示される。いくつかの態様において、人工の光源160は、発光ダイオード(LED)または分析対象物濃度検査の分野における光学的読取機のための既知のもう一つの光源であることができることが検討される。光センサ170は、フォトセンサ、光検出器のアレイまたは分析対象物濃度検査の分野における光学的読取機のための既知のもう一つの光検知センサであることができることが検討される。
【0038】
検査センサは、コーディングパターンを形成する複数個の開口(例えば、132、142)を包含することができる。開口(例えば、142)は、図2の側面図においてクリアな(ふたがされていない)エリアとして図示される。同期コードパターン140は、図1に例証され、図2に例証される断面図は、開口の各々が等間隔に設けられ、図1に例証された較正コードパターン(例えば、130)に対応する複数個の同期コード開口を示す。2つのパターン間の対応は、図6に関して例証し、より詳細に記載する。すべてではないが、センサにコードできる存在し得る開口をもつ、較正コードパターン130の一つの非限定的な例を図1に示す。どの開口が較正コードパターンを形成するかの選択によって、センサ特有の較正情報に関連する、測定機器または計器に伝達される較正コードが決定される。
【0039】
開口132、142は、検査センサの切断またはパンチングによって形成することができる。切断またはパンチングは、レーザ、機械的パンチング、ダイス切断によってまたは水ジェットを使用して実行することができる。開口132、142の形状は、薄い概して矩形スリットとして示す。本開示によって検討される他の形状は、概して矩形形状とは異なる形状、例えば、図1図9に図示するものを包含する。
【0040】
複数個の光学的に透明な孔(例えば、132、142)、例えば、開口を組み合わせてそれぞれのコーディングパターンを形成することが検討される。光学的に透明な孔は、センサ(例えば、100)全体を通して延在する開口、センサを通して延在する光学的に透明な材料から、あるいはセンサを部分的におよび光学的に透明な材料の残りの部分を通して延在する開口の組み合わせを通して形成された透明な孔を包含することができる。光学的に透明な孔によって、光は、センサの反対側の側面を通して伝送されるおよびそこで検出されることが可能になる。使用することができる光学的にクリアなまたは半透明材料の非限定的な例は、「ホワイトな」もしくはクリアなポリエチレンテレフタレート(PET)、「ホワイトな」もしくはクリアなポリカーボネートまたは「ホワイトな」もしくはクリアなグリコール変性PET(PETG)を包含する。あるいは、光学的にクリアな基材は、光学的に透明な孔を形成するためにその後選択的に除去される不透明なコーティングによって覆うことができる。そのような不透明なコーティングの例は、金属、例えば、真空蒸着、スパッタリングまたはめっきによって形成されたアルミニウム、金または銅およびコーティングまたは印刷できる炭素である。
【0041】
図2に例証される光源160は、光源および複数個の光センサ(例えば、170)の一つ以上を包含する光学的パターン読み取り装置の一部であることができる。人工の光源160は、光源からの光ビーム180が光センサ170によって受け入れられるように、LEDによって生成された光を狭いマスク孔168を通して、コードを画定する光学的に透明な孔内に導くような形状の光マスク164によって覆うことができる発光ダイオード(または、他のタイプの光源)162を包含することができる。光センサ170は、フォトセンサ172または狭い光受入孔178をさらに包含することができるセンサマスク174によって覆うことができる他の光検知要素を包含することができる。マスク168、178の使用は、光ビーム180を光学的に透明なコード孔内に直接導くためにおよび光センサ170による誤検出を与えることがあるもう一つの光源からの任意の逸脱した光の受け取りを最小限にするまたは防止するためにも、有益となり得る。マスクは、少なくとも光源に対して構成することもでき、これにより放出された光ビームは、光学的に透明な孔(例えば、開口)の最小寸法よりも狭くなる。図2は、同期コードパターンを通した断面を例証するが、光源および光センサの特徴ならびに光学的に透明な孔(例えば、132、142)を通して光を伝送する態様は、同期および較正コードパターン両方において概して同じである。
【0042】
人工の光源160および光センサ170は、生体液中の分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサシステムの一部であることができる。バイオセンサシステムは、光学的パターン読み取り装置に接続されたプロセッシングユニットを包含する測定装置を包含することができる。光学的パターン読み取り装置は、一つ以上の光源および複数個の光センサを包含することができる。センサストリップ、例えば、図1および図2に例証するセンサ100は、第1の光学的に透明な孔(例えば、132、142)を包含するシーケンシャルデータコーディングパターンおよび第2の光学的に透明な孔を包含する分離した対応する同期コーディングパターンを包含する。一つ以上の光源(例えば、160)は、光波を第1のおよび第2の光学的に透明な孔(例えば、142)を通して伝送するように構成できる。一つ以上の光源は、第1のおよび第2の光学的に透明な孔の第1の側面に少なくとも部分的に位置付けられる。複数個の光センサ(例えば、170)のうちの一つは、第1の光学的に透明な孔(例えば、132)の反対の側面に位置付けられ、複数個の光センサのうちのもう一つは、第2の光学的に透明な孔(例えば、142)の反対の側面に位置付けられる。光センサ(例えば、170)は、一つ以上の光源から伝送された光波を受け入れるように構成される。光センサは、シーケンシャルデータコーディングパターンおよび同期コーディングパターンに関連する光学的に透明な孔を通して伝送された光波または光ビームに応じて、パルスのシーケンスを生成する。
【0043】
いくつかの態様において、一つ以上の人工の光源は、単なる単一光源(例えば、160)であることができる。LED光源(例えば、162)からの光を受け入れ、光源からの光ビームを光学的に透明な孔に向け直すための複数個の光ガイド(図示せず)を採用することができる。一つの光ガイドが光ビームを較正コードパターンに導き、もう一つの光ガイドがスプリット光ビームを同期コードパターンに導くことができる。光ビームは、複数個の光ガイド内の全内部反射によって導かれる。光ビームを、さらに、光ガイド(複数可)に存在する反射面によって向け直すことができることも検討される。複数個の光ガイドは、さらに、光学的に透明な孔の最小寸法よりも狭い光ビームを放出するように構成できる。
【0044】
いくつかの態様において、一つ以上の光源は、2つの光源(例えば、LED)を包含できる。一つの光源を、光波が第1の光学的に透明な孔を通って、順次較正コードパターンに関連し得る第1の光センサ内に伝送されるように位置付けることができる。他の光源を、光ビームが第2の光学的に透明な孔を通って、順次同期コードパターンに関連する第2の光センサ内に伝送されるように位置付けることができる。
【0045】
ここで図3および図4を参照すると、光学的パターン読み取り装置380を包含するセンサインターフェース390内に挿入された、順次光学的コーディングをもつセンサストリップ300の上面図および側面図が例証される。センサ300は、ポート挿入領域326および流体受入エリア328を包含する。図3および図4に例証するように、センサ300のポート挿入領域326は、センサインターフェース390内に挿入できる。センサ300がセンサインターフェース390内に挿入されると、コンタクト394bが押し上げられてコンタクト394aに触れて検出回路を完成するように、センサ検出コンタクト394a、394bが回路を完成する。センサ検出コンタクト394bの第1の端396は、センサが最初に挿入され、かつセンサが光学的パターン読取機の下に設置される前のセンサインターフェースの部分に位置付けることができる。コンタクト394aと394bとの間の回路の完成によって、センサ300がセンサインターフェース内に挿入されたときに光源(複数可)360から光センサ(複数可)370への光の伝送を始める、光学的パターン読み取り装置380への命令を起動するシグナルが、制御器または他のプロセッシングユニットで受信される。光の伝送および受け入れは、較正コードパターンおよび対応する同期コードパターンが光源-光センサ配置によって作り出された光ビームを通ることが起こるように構成される。
【0046】
センサ300がセンサインターフェース内に挿入されると、コードパターンが光学的パターン読み取り装置によって読み出され、これにより流体受入エリアに受け入れられた流体サンプルについての分析対象物濃度を決定するための式に使用するための較正コードを決定することができる。センサ300は、流体受入エリア328において受け入れられた流体サンプルについての分析対象物濃度に関連する値を電気化学的に決定するのに使用される、センサインターフェースコンタクト392a、392bとともに回路を完成するコンタクト312a、312bを包含する。センサインターフェースは、生体液中の分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサシステムにおける測定装置に付随することもできるし、その一部であることもできる。例として、センサインターフェースは、血糖測定機器またはもう一つの分析対象物測定機器の一部であることができ、そのような測定機器のセンサ受入エリアのすべてまたは一部を含む。
【0047】
いくつかの態様において、センサストリップ検出システムが測定装置、例えば、分析対象物測定機器のポート内に挿入されたセンサストリップを検出することが検討される。センサストリップは、シーケンシャルまたは順次データコーディングパターンおよび同期コーディングパターンの光学的読み取りを開始する直前に検出システムによって検出される。
【0048】
光源(例えば、160、360)および光センサ(例えば、170、370)を包含する光学的パターン読み取り装置(例えば、380)は、バイオセンサに配列された順次較正および同期コードについての微細な光学的に透明な孔のアレイを通した光学的伝送を測定するように構成される。いくつかの態様において、例として、図2および図4に例証するように、光センサ(または光受信器)は、人工の光源によって生成された光ビームがセンサにおける光学的に透明な孔に最初に入るところとは反対の側面においてセンサに配列される。センサにおいて順次同期コードパターンおよび順次較正コードパターン両方を読み出すのに、人工の光源および光センサの類似の配置が適用可能であることが検討される。図3および図4の非限定的な実施態様に例証されるように、センサが移動しているまたはポートもしくはセンサインターフェース内に挿入されると、光センサ(例えば、370)は、光源から伝送された人工の光ビームのそれらの受け取りまたは欠如に応じて、パルスのシーケンスを生成する。センサによる人工の光ビームの受け取りは、光学的に透明な孔(例えば、コーディングに関連する開口)が光源と受信器との間に存在するときに起こる。人工の光の受け取りの欠如は、光学的に非透明な部分がセンサ上に、例として、2つの光学的に透明な孔の間に配列され、光ビームが光センサによって受け入れられることが阻止されたときに起こる。
【0049】
光学的パターン読み取り装置は、検査センサについての較正コードを決定するためのデータパルスを処理するマイクロコントローラを包含する(または、マイクロコントローラまたはもう一つのプロセッシングユニットに付随する)ことができることが検討される。受信した較正データパルスは、多くの数の較正コードが限定されたスペースにおいて利用可能になるように、同期パルスに対応する。例として、センサストリップが測定装置内に挿入されている間、光波または光ビームは、第1のおよび第2の光源両方によって伝送され、順次またはシーケンシャル較正コードパターンに関連する第1の光センサおよび順次またはシーケンシャル同期コードパターンに関連する第2の光センサによって受け入れられることができる。第2の光センサによって受け入れられた光波または光ビームは、第1の光センサによって受け入れられた光波のための同期を提供する。
【0050】
ここで図5および図6を参照すると、例示的なセンサストリップ500の非限定的な上面図が光学的読み取り特徴、例えば、較正光源580および同期光源560を有するセンサインターフェース590に隣接して図示され、この光源の各々は、センサの通行、より具体的には、それぞれの例示的な順次較正コードパターン530および例示的な順次同期コードパターン540の通行が可能な小さなギャップをそれらの中間にもつ、光源とは反対のそれぞれのセンサ(図示せず)を有する。同期コードパターン540は、第1の光学的に透明な孔542a、それに続く一連の追加の等間隔に設けられた光学的に透明な孔および端となる最後の光学的に透明な孔542bを包含する。同期コードパターンにおける各々の孔は、(例えば、一つ以上の光源と光センサとの組み合わせを包含する)光学的パターン読取機によって識別可能な、光学的に透明な孔の始まりおよび後ろに対応する前側面(例えば、544a)および後側面(例えば、544b)を包含する。
【0051】
図5は、順次較正コードパターン530に関連する光センサによって生成された「順次データ」シグナルおよび順次同期コードパターン540に関連する光センサによって生成された対応する「同期」シグナルのタイプの非限定的な例も例証する。同期コードパターンの第1のパルスシグナル552aは、例示的な第1の孔542aに対応し、最後のパルスシグナル552bは、例示的な最後の孔542bに対応する。パルスの初期スパイク(例えば、554a)は、コードパターン孔の前側面(例えば、544a)を識別する光学的パターン読取機に対応し、後スパイク(例えば、554b)は、同じコードパターンの後側面(544b)を識別する光学的読取機に対応する。同期および較正コードパターンならびに2つの間の対応についての非限定的な例示的な態様のより詳細は、コードパターンから生成されるバイナリデータの決定とともに図6に図示する。
【0052】
図5および図6に例証するように、シーケンシャルまたは順次データコーディングパターン(例えば、530)および同期コーディングパターン(例えば、540)によって、一連の対応するポジティブ(例えば、「1」)およびネガティブ(例えば、「0」)コードシグナルが光学的読み取りヘッド装置によって生成される。これらのコードシグナルは、プロセッシングユニットによって受信され、バイナリ形態(例えば、「0」および「1」)において処理される。コードシグナルは、センサストリップが測定装置内に挿入されている間に受信される。測定装置(例えば、分析対象物測定機器)およびセンサストリップは、シーケンシャルデータコーディングパターンから決定された較正コードに関連する少なくとも一つの相関式を有する分析対象物分析を具現化するように構成される。プロセッシングユニットは、光学的パターン読み取り装置から受信した、生成されたコードシグナルに応じて、少なくとも一つの相関式を較正するように構成される。プロセッシングユニットは、さらに、少なくとも一つの較正された相関式に応答して、分析対象物濃度を決定するように構成される。
【0053】
同期コードパターンは、検査センサに配列されたおよそ8個~およそ16個またはより多くのシーケンシャルのおよび等間隔に設けられた光学的に透明な孔を包含することができることが検討される。等間隔に設けられた同期コード孔(例えば、540)の各々は、同じ検査センサ上の、較正コードパターン(例えば、530)を含む一連のシーケンシャルの光学的に透明な孔のうちの一つおよび非透明な位置に対応する。
【0054】
ここで図6を参照すると、(類似の順次データおよび同期コーディングを包含する)図5に例証するセンサに類似する、ポート挿入領域を包含する検査センサの一部が図示される。このコード化検査センサの非限定的な例は、検査センサに配列された光学的に非透明な部分632b、632d、632f、632hによってそれぞれが分離された一連の光学的に透明な孔632a、632c、632e、632g、632iを包含する。検査センサは、方向670において、分析対象物測定機器のポートまたは孔内に挿入することができる。検査センサがポート内に挿入されると、光学的パターン読み取り装置の光センサによってシグナルが生成される。生成されたシグナルは、図6に例証する「順次データ」によって図示される。例として、図2において記載したように、較正コード孔632aが光源と光センサとの間を通ると、光源から伝送された光ビームの受信に応じて、光センサによってポジティブシグナルが生成される。ポジティブシグナルは、光センサまたは光学的パターン読み取り装置に付随(例えば、接続)するプロセッサ(例えば、マイクロコントローラ)によって「1」としてバイナリ形態において解釈することができる。次に、光学的に非透明な部分632bが光源と光センサとの間を通ると、光源からの光ビームが受信されないので、光センサによってネガティブシグナルが生成される。ネガティブシグナルは、プロセッサによって「0」としてバイナリ形態において解釈することができる。
【0055】
順次較正コードパターンからの順次データの生成とほぼ同時に、対応する同期コードパターンが読み出され、光センサは、較正コーディングパターンの対応する光学的に透明な孔および光学的に非透明な部分のそれぞれの位置についてのクロッキングシステムの機能を果たすシグナル(例えば、「同期」)を生成する。例として、光学的に透明な同期コード孔642aは、光学的に透明な較正コード孔632aに対応するように「クロック」される。光学的に非透明な同期部分642bは、光学的に非透明な較正部分632bに対応するように「クロック」される。いくつかの態様において、同期コードパターンは、光学的に透明な孔と類似したサイズの、光学的に非透明な材料のギャップと直列に等間隔に設けられた一連の類似サイズの光学的に透明な孔を含む。
【0056】
ここでもまた図6における検査センサについての較正コード孔を参照すると、光学的に非透明な部分632bによってネガティブシグナルが生成された後、光学的に透明な孔632cを形成する一連の較正位置によって、光学的に透明な同期コード孔についての、同期光センサによって生成されたクロッキングまたは同期シグナルに対応する一連のポジティブシグナルが光学的パターン読み取り装置によって生成される。孔632cの非限定的な例では、生成されたポジティブシグナルは、プロセッサによって「1-1-1-1」のバイナリ形態において解釈される。これに続いて、もう一つの光学的に非透明な部分632dを形成する一連の較正位置によって、部分632dに関連する一連の較正位置に対応する同期コード孔についての、同期光センサによって生成されたクロッキングまたは同期シグナルに対応する一連のネガティブシグナルが光学的パターン読み取り装置によって生成される。生成されたネガティブシグナルは、プロセッサによって「0-0-0」のバイナリ形態において解釈される。シグナルの類似の生成およびその結果として起こるプロセッサ解釈は、それぞれの同期コード孔に対応して、孔632e、632g、632iおよび部分632f、632hについて起こる。
【0057】
同期コード孔の数によって、検査センサにおいて可能な較正コードの数が決定される。例として、図6は、特にその較正位置についてポジティブ、ネガティブシグナルが生成されるかどうかに依存する「1」または「0」のいずれかであり得る16個の較正コード位置を包含するパターンが可能な16個の等間隔に設けられた同期コード孔(例えば、642a)を包含する。これは、この非限定的な実施態様における可能な較正コードの最大数が65,536個のコード(すなわち、2^16)であることを意味する。同期コード孔の数を追加または除去することによって、より多いまたはより少ない較正コード、したがって、較正コード位置の数を追加または除去することが可能である。可能な較正コードの数によって、各々の追加または除去される同期孔が(本開示に例証した例示的なバイナリ態様における2つの因数によって)指数関数的に増大および減少する。さらに、図5および図6は、「1011110001010001」のバイナリ較正コードに対応する生成された較正シグナルを図示するが、これは、検査センサ上の較正コーディングパターンを含む光学的に透明な較正孔と光学的に非透明な較正部分との順次パターンを変化させることによって生成できる(例えば、0000000000000000~1111111111111111に及ぶ)65,536の較正コードのうちの単なる一つである。
【0058】
ここで図7および図8を参照すると、検査センサ700、800の2つの非限定的な例示的な態様が図示されている。検査センサ700、800は、センサストリップ内に開口(例えば、732、832)をパンチングすることによって作り出された光学的に透明な順次データコーディングパターンを包含する。検査センサ700、800は、センサストリップ内に開口(例えば、742、842)をパンチングすることによっても作り出された光学的に透明な同期コーディングパターンも包含する。順次データコーディングにおける開口(例えば、732、832)は、センサについての較正コードおよび較正コーディングに従う所与の位置がポジティブまたはネガティブシグナルを生成することを意図されているか否かに依存して、様々なサイズであることができる。したがって、所与の開口が一連のポジティブシグナル(例えば、「1-1-1」)を提供するようにコーディングされている場合には、その開口は、先行する単一ポジティブシグナル(例えば、「1」)のみを提供するようにコーディングされ、ネガティブシグナル(例えば、「0」)を生成するように意図された一つ以上の部分がそれに続く開口よりも幅広である。同期コーディングパターンのための開口(例えば、742、842)は、概して同じサイズであり、順次様式において等間隔に設けられる。センサ700における開口732、742は、概して矩形であり、センサ700内において全体に配列され、センサ材料が各々の開口の周囲を形成する。センサ800における開口832、842は、概して正方形または矩形であり、センサ800の周囲に沿って配列され、センサ材料は、各々の開口の部分的な周囲しか形成しない。開口732、742、832、842については概して矩形形状において図示するが、光学的パターン読取機の分野において理解されるであろう、他の形状も使用できることが検討される。
【0059】
ここで図9を参照すると、印刷されたコーディングパターン930、940をセンサストリップの透明なエリア934、944に設置することによって作り出された光学的に透明な順次データコーディングパターンおよび同期コーディングパターンを包含するセンサストリップ900が図示される。先に記載した他のセンサと同様に、センサストリップ900は、ポート挿入領域926および流体受入エリア928を包含することができる。ポート挿入領域926は、光学的に透明な材料の2つのセクション934、944を包含することができる。光学的に透明な材料の第1のセクション934は、センサストリップ900のための順次較正コーディングについてのパターンを形成するための、光学的に透明な層934に付着または印刷された較正オーバーレイ930を有することができる。較正オーバーレイ930は、オーバーレイにおいて印刷、パンチングまたは別な方法で切断された複数個のデータ孔(例えば、932)を有することができる。同様に、光学的に透明な材料の第2のセクション944は、センサストリップ900のための順次同期コーディングについてのパターンを形成するための、光学的に透明な層944に付着または印刷された同期オーバーレイ940を有することができる。同期オーバーレイ940は、オーバーレイにおいて印刷、パンチングまたは別な方法で切断された複数個の同期孔(例えば、942)を有することができる。
【0060】
ここで図10を参照すると、生体液中の分析対象物の分析を較正するための例示的な方法についてのフローチャートが例証される。フローチャートにおいて識別される下に記載された作用は、メモリに記憶され、かつ流体分析対象物測定機器、例えば、血糖測定機器もしくは携帯用または固定ユニットを包含する他のタイプの流体分析対象物測定機器他内またはそれに接続された一つ以上のプロセッシングユニットによって施行できる命令に対応する。最初に、ステップ1010において、方法は、較正コーディングパターンを形成するシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第1の列を包含する、検査センサにおける第1の光学的に透明な孔を通して光波を伝送する行為を包含する。次に、ステップ1012において、ステップ1010における行為とほとんど同時に、検査センサにおける第2の光学的に透明な孔を通して光波を伝送する行為を具現化する。透明な孔は、較正コーディングパターンに対応する同期コーディングパターンを形成する、検査センサにおけるシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列を包含する。その後、ステップ1014において、第1の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を、第1の光センサによって受け入れ、そしてステップ1016において、第2の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を、第2の光センサによって受け入れる。次に、ステップ1018において、第1の光センサによって受け入れられたおよび受け入れられない光波に応じて、一連の較正コードシグナルを生成する行為を具現化する。光波は、分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間における、第1の光センサを通る光学的に透明な位置および非透明な位置に応じて受け入れられるおよび受け入れられない。その後、ステップ1020において、ステップ1018における行為とほとんど同時に、第2の光センサによって受け入れられたおよび受け入れられない光波に応じて、一連の同期コードシグナルを生成する行為を具現化する。光波は、分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間における、第2の光センサを通るシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列に応じて受け入れられるおよび受け入れられない。一連の同期コードシグナルは、一連の較正コードシグナルに対応する。次に、ステップ1022において、生成された一連の較正コードシグナルに応じて、一つ以上のプロセッシングユニットによって少なくとも一つの相関式を較正する行為を具現化する。最終に、ステップ1024において、少なくとも一つの較正された相関式に基づいて、一つ以上のプロセッシングユニットのうちの少なくとも一つによって分析対象物濃度を決定する行為を具現化する。分析対象物濃度決定は、出力シグナルを発生する電気化学的反応において分析対象物を反応させることをさらに包含する。その後、分析対象物濃度を、少なくとも一つの較正された相関式および発生された出力シグナルを使用して計算する。
【0061】
いくつかの態様において、生体液中の分析対象物の分析を較正するための方法が分析対象物測定機器の挿入ポート内への検査センサの挿入を検出することをさらに包含することができることが検討される。検出は、光波または光ビームを、較正コーディングパターンおよび同期コーディングパターンを形成する光学的に透明な孔および非透明な位置を通して伝送する直前に起こることができる。較正コーディングパターンは、同期コーディングパターンが較正コーディングパターンとおよそ同じ全長であるところの全長を有することがさらに検討される。いくつかの態様において、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列は、等間隔に設けられる。較正コーディングパターンは、ストリップの光学的に非透明な部分によって、同期コーディングパターンとパラレルにかつ物理的に分離して検査センサに配列することができる。
【0062】
本発明を、例証した実施態様の詳細を参照して記載したが、これらの詳細は、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲を限定することは意図しない。例として、例証した実施態様は、概して、16個の位置または光学的に透明な孔を包含する同期コードパターンを対象とするけれども、異なる配置とともに、較正コードパターンのためのクロッキングメカニズムを提供するための、より多いまたはより少ない光学的に透明な孔をもつコーディングパターンも検討される。さらに、検査センサ材料において透明な材料および部分的な開口両方のハイブリッドを包含する異なるタイプの光学的に透明な孔も検討される。加えて、センサインターフェース、光源、光センサおよび本明細書に使用したセンサの断面および他の幾何学的態様は、他の形状、例えば、円形、正方形、六角形、八角形、他の多角形形状または長円形であることができることに留意すべきである。例証した実施態様の非電気的コンポーネントは、通常、高分子材料から作られる。装置およびストリップを形成するのに使用できる高分子材料の非限定的な例は、ポリカーボネート、ABS、ナイロン、ポリプロピレンまたはそれらの組み合わせを包含する。流体分析対象物システムを、非高分子材料を使用して作ることもできることが検討される。開示した実施態様および明白なそれらのバリエーションは、主張した発明の本質および範囲内に収まることが検討される。
【0063】
代替態様
【0064】
代替態様Aの、生体液中の分析対象物濃度を決定するための検査センサは、流体受入エリアおよびポート挿入領域を包含するストリップと;ポート挿入領域の第1のエリア内に配列された較正コードパターンを形成する光学的に透明な位置および非透明な位置の第1の列と;ポート挿入領域の第2のエリア内に配列された同期コードパターンを形成する光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列と、を包含し、第2のエリアは、第1のエリアとは異なり、同期コードパターンは、較正コードパターンに対応し、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入期間に、同期コードパターンが較正コードパターンの同期を提供する。
【0065】
代替態様Bの、先行する態様の検査センサは、検査センサが電気化学的検査センサであることをさらに包含し、ストリップは、ポート挿入領域内に少なくとも部分的に配列された一つ以上の電気的コンタクトをさらに包含し、電気的コンタクトは、受入ポート内へのポート挿入領域の挿入時に、分析対象物測定機器のセンサコンタクトに位置合わせおよび電気的に接続するように構成される。
【0066】
代替態様Cの、先行する態様AまたはBの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンおよび同期コードパターンがストリップにおける少なくとも一つの開口を包含し、少なくとも一つの開口が光学的に透明な位置の一つ以上を画定することをさらに包含する。
【0067】
代替態様Dの、先行する態様A~Cの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンが同期コードパターンと較正コードパターンが同じ全長を有するような全長を有することをさらに包含する。
【0068】
代替態様Eの、先行する態様A~Dの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンを形成する位置が同期コードパターンとパラレルにストリップ上に直線的に配列されることをさらに包含する。
【0069】
代替態様Fの、先行する態様A~Eの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンがストリップの光学的に非透明な部分によって、同期コードパターンとパラレルにかつ物理的に分離してストリップ上に配列されることをさらに包含する。
【0070】
代替態様Gの、先行する態様A~Fの任意の一つの検査センサは、ポート挿入領域が第1の縁および反対側の第2の縁を包含し、較正コードパターンが第1の縁とパラレルにかつそれに沿って方向づけられ、同期コードパターンが第2の縁とパラレルにかつそれに沿って方向づけられることをさらに包含する。
【0071】
代替態様Hの、先行する態様A~Gの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンおよび同期コードパターンの各々が第1の縁および第2の縁に沿ってストリップに配列された開口を包含し、コードパターンの開口の各々がストリップによって画定された開口の3つの側面のみをもつ概して矩形であることをさらに包含する。
【0072】
代替態様Iの、先行する態様A~Hの任意の一つの検査センサは、検査センサがグルコース酸化酵素および/またはグルコース脱水素酵素を包含する試薬を包含することをさらに包含する。
【0073】
代替態様Jの、先行する態様A~Iの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンがおよそ8個~およそ16個の光学的に透明な第1の孔を包含し、同期コードパターンがおよそ8個~およそ16個の光学的に透明な第2の孔を包含することをさらに包含する。
【0074】
代替態様Kの、先行する態様A~Jの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンがストリップの上表面を0.04平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0075】
代替態様Lの、先行する態様A~Jの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンがストリップの上表面を0.02平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0076】
代替態様Mの、先行する態様A~Lの任意の一つの検査センサは、同期コードパターンがストリップの上表面を0.04平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0077】
代替態様Nの、先行する態様A~Lの任意の一つの検査センサは、同期コードパターンがストリップの上表面を0.02平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0078】
代替態様Oの、先行する態様A~Nの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンおよび同期コードパターンが共に、ストリップの上表面を0.06平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0079】
代替態様Pの、先行する態様A~Nの任意の一つの検査センサは、較正コードパターンおよび同期コードパターンが共に、ストリップの上表面を0.03平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0080】
代替態様Qの、先行する態様A~Pの任意の一つの検査センサは、検査センサが光学的検査センサであることをさらに包含する。
【0081】
代替態様Rの、生体液中の分析対象物濃度を決定するための検査センサは、流体受入エリアおよびポート挿入領域を包含するストリップと、ポート挿入領域内に少なくとも部分的に配列された一つ以上の電気的コンタクトであって、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入時に、分析対象物測定機器のセンサコンタクトに位置合わせおよび電気的に接続するように構成された電気的コンタクトと;ポート挿入領域の第1のエリア内に配列された順次較正コードパターンであって、光波がそこを通って伝送可能な第1の光学的に透明な部分を包含する順次較正コードパターンと;ポート挿入領域の第2のエリア内に配列された同期コードパターンであって、第2のエリアが第1のエリアとは異なり、光波がそこを通って伝送可能な第2の光学的に透明な部分を包含する同期コードパターンと、を包含し、同期コードパターンは、順次較正コードパターンに対応し、分析対象物測定機器の受入ポート内へのポート挿入領域の挿入期間に、同期コードパターンが順次較正コードパターンの同期を提供する。
【0082】
代替態様Sの、先行する態様の検査センサは、順次較正コードパターンがストリップ上に、同期コードパターンとパラレルに配列されることをさらに包含する。
【0083】
代替態様Tの、先行する態様RまたはSの任意の一つの検査センサは、第1の光学的に透明な部分の少なくとも一つが光学的に非透明な材料によって順次較正コードパターンのもう一つの第1の光学的に透明な部分と物理的に分離されることをさらに包含する。
【0084】
代替態様Uの、先行する態様R~Tの任意の一つの検査センサは、同期コードパターンが等間隔に分配された光学的に非透明な材料によって、各々が分離された、等間隔に分配された順次孔を有することをさらに包含する。
【0085】
代替態様Vの、先行する態様R~Uの任意の一つの検査センサは、検査センサがグルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素を包含する試薬を包含することをさらに包含する。
【0086】
代替態様Wの、先行する態様R~Vの任意の一つの検査センサは、順次較正コードパターンがおよそ8個~およそ16個の光学的に透明な第1の孔を包含し、同期コードパターンがおよそ8個~およそ16個の光学的に透明な第2の孔を包含することをさらに包含する。
【0087】
代替態様Xの、先行する態様R~Wの任意の一つの検査センサは、順次較正コードパターンおよび同期コードパターンが共に、ストリップの上表面を0.06平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0088】
代替態様Yの、先行する態様R~Xの任意の一つの検査センサは、順次較正コードパターンおよび同期コードパターンが共に、ストリップの上表面を0.03平方インチ未満占有することをさらに包含する。
【0089】
代替態様Zの、生体液中の分析対象物濃度を決定するためのバイオセンサシステムは、一つ以上の光源、第1の光センサおよび第2の光センサを包含する光学的パターン読み取り装置に接続されたプロセッシングユニットを包含する測定装置と;第1の光学的に透明な孔を包含するシーケンシャルデータコーディングパターンおよび第2の光学的に透明な孔を包含する分離した対応する同期コーディングパターンを包含するセンサストリップと、を包含し、一つ以上の光源が光波を第1のおよび第2の光学的に透明な孔を通して伝送するように構成され、一つ以上の光源が第1のおよび第2の光学的に透明な孔の第1の側面に少なくとも部分的に位置付けられ、第1の光センサが第1の光学的に透明な孔の反対の側面に位置付けられ、第2の光センサが第2の光学的に透明な孔の反対の側面に位置付けられ、第1の光センサおよび第2の光センサが一つ以上の光源からの伝送された光波を受け入れるように構成され、光波が一つ以上の光源によって伝送され、センサストリップが測定装置内に挿入されている間に、第1の光センサおよび第2の光センサによって受け入れられ、同期コーディングパターンに関連する第2の光センサによって受け入れられた光波は、シーケンシャルデータコーディングパターンに関連する第1の光センサによって受け入れられた光波のための同期を提供する。
【0090】
代替態様AAの、先行する態様のバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンおよび同期コーディングパターンによって、一連の対応するポジティブおよびネガティブコードシグナルが光学的読み取りヘッド装置によって生成され、センサストリップが測定装置内に挿入されている間にプロセッシングユニットによって受信され、測定装置およびセンサストリップがシーケンシャルデータコーディングパターンに関連する少なくとも一つの相関式を有する分析対象物分析を具現化するように構成され、プロセッシングユニットが光学的パターン読み取り装置から受信した、生成されたコードシグナルに応じて、少なくとも一つの相関式を較正するように構成され、さらに、プロセッシングユニットが少なくとも一つの較正された相関式に応答して、分析対象物濃度を決定するように構成されることをさらに包含する。
【0091】
代替態様ABの、先行する態様ZまたはAAの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコードパターンが8個~16個のシーケンシャルの第1の光学的に透明な孔を包含し、同期コーディングパターンが8個~16個のシーケンシャルのおよび等間隔に設けられた第2の光学的に透明な孔を包含することをさらに包含する。
【0092】
代替態様ACの、先行する態様Z~ABの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンの少なくとも一部がセンサストリップにおける開口であることをさらに包含する。
【0093】
代替態様ADの、先行する態様Z~ACの任意の一つのバイオセンサは、同期コーディングパターンの少なくとも一部がセンサストリップにおける開口であることをさらに包含する。
【0094】
代替態様AEの、先行する態様Z~ADの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンがセンサストリップの全長に沿って分配され、同期コーディングパターンがシーケンシャルデータコーディングパターンと同じ全長を有することをさらに包含する。
【0095】
代替態様AFの、先行する態様Z~AEの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンが同期コーディングパターンとパラレルにセンサストリップ上に配列されることをさらに包含する。
【0096】
代替態様AGの、先行する態様Z~AFの任意の一つのバイオセンサは、同期コーディングパターンがセンサストリップの表面に等間隔に分配された光学的に透明なシーケンシャル孔であり、各々の隣接した光学的に透明な同期孔が光学的に非透明な材料によって分離されることをさらに包含する。
【0097】
代替態様AHの、先行する態様Z~AGの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンと同期コーディングパターンとがパラレルであり、それぞれのコーディングパターンの全体全長に沿ってセンサストリップの表面の部分によって物理的に分離されることをさらに包含する。
【0098】
代替態様AIの、先行する態様Z~AHの任意の一つのバイオセンサは、センサストリップが第1の縁および反対側の第2の縁を有し、シーケンシャルデータコーディングパターンが第1の縁に沿ってシーケンシャルに位置付けられ、同期コーディングパターンが反対側の第2の縁に沿ってシーケンシャルに位置付けられることをさらに包含する。
【0099】
代替態様AJの、先行する態様Z~AIの任意の一つのバイオセンサは、シーケンシャルデータコーディングパターンおよび同期コーディングパターンがセンサストリップにおける一つ以上の開口を包含し、各々のコーディングパターン開口が矩形であり、センサストリップの光学的に非透明な材料によって3つの側面のみに沿って画定されることをさらに包含する。
【0100】
代替態様AKの、先行する態様Z~AJの任意の一つのバイオセンサは、バイオセンサがグルコース酸化酵素またはグルコース脱水素酵素を包含する試薬を包含することをさらに包含する。
【0101】
代替態様ALの、先行する態様Z~AKの任意の一つのバイオセンサは、一つ以上の光源が単一LED光源およびLED光源からの光を受け入れて、光波を第1の光学的に透明な孔および第2の光学的に透明な孔に向け直すための2つの光ガイドを包含し、光波が2つの光ガイド内の全内部反射によって導かれ、2つの光ガイドが光学的に透明な孔の最小寸法よりも狭い光ビームを放出するように構成されることをさらに包含する。
【0102】
代替態様AMの、先行する態様Z~ALの任意の一つのバイオセンサは、一つ以上の光源が2つのLED光源を包含し、一つのLED光源が光波を第1の光学的に透明な孔を通して、第1の光センサ内に伝送するように位置付けられ、他のLED光源が光波を第2の光学的に透明な孔を通して、第2の光センサ内に伝送するように位置付けられることをさらに包含する。
【0103】
代替態様ANの、先行する態様Z~AMの任意の一つのバイオセンサは、より多い光源のうちの一つの各々が一つ以上の光源が光学的に透明な孔の最小寸法よりも狭い光ビームを放出するように構成されたマスクを包含することをさらに包含する。
【0104】
代替態様AOの、先行する態様Z~ANの任意の一つのバイオセンサは、光センサがシーケンシャルデータコーディングパターンに関連する第1の光学的に透明な孔および同期コーディングパターンに関連する第2の光学的に透明な孔を通して伝送された光波に応じて、パルスのシーケンスを生成することをさらに包含する。
【0105】
代替態様APの、先行する態様Z~AOの任意の一つのバイオセンサは、センサストリップを検出するためのセンサストリップ検出システムが測定装置のポート内に挿入され、シーケンシャルデータコーディングパターンおよび同期コーディングパターンの光学的読み取りを開始する直前にセンサストリップが検出されることをさらに包含する。
【0106】
代替態様AQの、較正された相関式を使用して生体液中の分析対象物濃度を決定するための方法は、以下の行為:(a)較正コーディングパターンを形成するシーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第1の列を包含する、検査センサにおける第1の光学的に透明な孔を通して光波を伝送することと;(b)行為(a)とほぼ同時に、較正コーディングパターンに対応する同期コーディングパターンを形成する、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列を包含する、検査センサにおける第2の光学的に透明な孔を通して光波を伝送することと;(c)第1の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を第1の光センサにおいて受け入れることと;(d)第2の光学的に透明な孔を通して伝送された光波を第2の光センサにおいて受け入れることと;(e)分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間に、第1の光センサによって受け入れられた光波ならびに第1の光センサを通る光学的に透明な位置および非透明な位置の故に第1の光センサによって受け入れられない光波に応じて、一連の較正コードシグナルを生成することと;(f)行為(e)とほぼ同時に、分析対象物測定装置内への検査センサの挿入期間に、第2の光センサによって受け入れられた光波ならびに第2の光センサを通る光学的に透明な位置および非透明な位置の故に第2の光センサによって受け入れられない光波に応じて、一連の較正コードシグナルに対応する一連の同期コードシグナルを生成することと;(g)一連の較正コードシグナルの生成に応じて、少なくとも一つの相関式を較正することと;(h)少なくとも一つの較正された相関式に基づいて、分析対象物濃度を決定することと、を包含し、分析対象物濃度が出力シグナルを発生する反応において分析対象物を反応させることによって決定され、分析対象物濃度が少なくとも一つの較正された相関式および発生された出力シグナルを使用して決定される。
【0107】
代替態様ARの、先行する態様の方法は、分析対象物測定機器の挿入ポート内への検査センサの挿入を検出することをさらに包含し、検出は、ステップ(a)および(b)における光波の伝送の直前に起こる。
【0108】
代替態様ASの、先行する態様AQまたはARの任意の一つの方法は、較正コーディングパターンが同期コーディングパターンと較正コーディングパターンが同じ全長を有するような全長を有することをさらに包含する。
【0109】
代替態様ATの、先行する態様AQ~ASの任意の一つの方法は、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の第2の列が等間隔に設けられることをさらに包含する。
【0110】
代替態様AUの、先行する態様AQ~ATの任意の一つの方法は、較正コーディングパターンがストリップの光学的に非透明な部分によって、同期コーディングパターンとパラレルにかつ物理的に分離して検査センサに配列されることをさらに包含する。
【0111】
代替態様AVの、先行する態様AQ~AUの任意の一つの方法は、検査センサが血糖濃度を決定することをさらに包含する。
【0112】
代替態様AWの、先行する態様AQ~AVの任意の一つの方法は、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の少なくとも一部が直線的に配置されることをさらに包含する。
【0113】
代替態様AXの、先行する態様AQ~AWの任意の一つの方法は、シーケンシャルの光学的に透明な位置および非透明な位置の少なくとも一部が互い違いに位置することをさらに包含する。
【0114】
代替態様AYの、先行する態様AQ~AXの任意の一つの方法は、反応が電気化学的反応であり、出力シグナルが電気シグナルであることをさらに包含する。
【0115】
これらの実施態様およびそれらの明白なバリエーションの各々は、以下の特許請求の範囲において明記される主張した発明の本質および範囲内に収まるものとして検討される。また、本概念は、先行する要素および態様の任意のおよびすべての組み合わせおよびサブコンビネーションを明確に包含する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10