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特許7090280日射遮蔽窓およびこれを備えた建物壁構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-16
(45)【発行日】2022-06-24
(54)【発明の名称】日射遮蔽窓およびこれを備えた建物壁構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/24 20060101AFI20220617BHJP
   E06B 5/00 20060101ALI20220617BHJP
   C03C 27/06 20060101ALI20220617BHJP
   E06B 3/64 20060101ALI20220617BHJP
【FI】
E06B9/24 Z
E06B5/00 B
C03C27/06 101K
C03C27/06 101Z
E06B3/64
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018077699
(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公開番号】P2019183546
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-03-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じた公開 掲載日 平成29年12月 4日 掲載アドレス(1)http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000083.html (2)http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000146.html (3)http://www.mlit.go.jp/common/001211773.pdf
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501267357
【氏名又は名称】国立研究開発法人建築研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 慶朗
(72)【発明者】
【氏名】児島 輝樹
(72)【発明者】
【氏名】桑沢 保夫
(72)【発明者】
【氏名】西澤 繁毅
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】実開昭64-11284(JP,U)
【文献】国際公開第2017/213191(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24
E06B 5/00
C03C 27/06
E06B 3/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射遮蔽窓であって、
内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスとを備えており、
前記外ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過する透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、
前記内ガラスおよび前記外ガラスの間には、屋外空間に連通される中空層が形成されており、
前記サーモクロミックガラスの屋内面には、赤外線を遮断する熱遮断膜が形成されており、
前記サーモクロミックガラスの屋外面は、屋外側に露呈して配置されており、
前記サーモクロミックガラスは、その赤外線透過率に応じて赤外線を透過すると共に透過されない赤外線を直接吸収する
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項2】
請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収膜によって構成されている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項3】
請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱線吸収膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項4】
請求項または請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱線吸収膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項5】
請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜によって構成されている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項6】
請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱線反射膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項7】
請求項または請求項に記載の日射遮蔽窓において、
前記熱線反射膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっている
ことを特徴とする日射遮蔽窓。
【請求項8】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の日射遮蔽窓が建物壁の開口に設置された建物壁構造であって、
前記建物壁および前記日射遮蔽窓の外ガラスの間には、前記日射遮蔽窓の中空層を屋外空間に連通する連通口が構成されており、
前記外ガラスの屋外面は、前記建物壁の外壁面に対して面一となる位置または屋内側に寄った位置に配置されている
ことを特徴とする建物壁構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内ガラスおよび外ガラスを備え、外ガラスをサーモクロミックガラスで構成した日射遮蔽窓およびこれを備えた建物壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内(屋内)側のガラス板と、屋内側のガラス板に対して間隔を隔てて室外(屋外)側に配置された屋外側のガラス板とを備えた二重窓が知られており(特許文献1参照)、屋外側のガラス板にはサーモクロミックフィルムが接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平2-289782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のような二重窓では、一般に屋内側のガラス板と屋外側のガラス板との間の中空層は密閉されて断熱性が保たれる。このように中空層が密閉された二重窓では、日射量が多い場合には中空層の温度が外気の温度よりも高く保たれ、屋内側のガラス板が中空層の熱を受けて温度が上昇し、屋内側のガラス板から屋内空間への熱侵入量が大きくなってしまう。
【0005】
本発明の目的は、日射量に対する熱侵入量を抑えることができる日射遮蔽窓およびこれを備えた建物壁構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の日射遮蔽窓は、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁の開口に設置される日射遮蔽窓であって、内ガラスと、前記内ガラスに対して屋外側に配置された外ガラスとを備えており、前記外ガラスは、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過する透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラスによって構成されており、前記内ガラスおよび前記外ガラスの間には、屋外空間に連通される中空層が形成されていることを特徴とする。
本発明の日射遮蔽窓によれば、サーモクロミックガラスのガラス温度が変化することで透過日射量を調整することができ、これにより、日射量に対する日射遮蔽率を調整することができる。また、内ガラスおよび外ガラスの間に形成された中空層が屋外空間と連通しているので、日射量が多い場合であっても中空層から屋外空間に排熱できるので、中空層の熱の影響を受ける内ガラスから屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
【0007】
本発明の日射遮蔽窓では、前記サーモクロミックガラスの屋内面には、赤外線を遮断する熱遮断膜が形成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスの屋内面に形成された熱遮断膜が、サーモクロミックガラス全体を透過した赤外線を吸収や反射によって遮断する。このため、赤外線を吸収してフィルム温度が上昇した熱遮断膜からサーモクロミックガラスに熱伝導されたり、熱遮断膜が反射した赤外線がサーモクロミックガラスに再び戻されたりすることで、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。これにより、太陽の日射量が多くなって外気温が高まる場合には、例えば熱遮断膜が屋内面に形成されていないサーモクロミックガラスと比べて、外ガラスが遮蔽する日射量を速やかに多くすることができ、日射遮蔽窓から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
また、サーモクロミックガラスの屋内面に形成された熱遮断膜によって赤外線を遮断するので、熱遮断膜よりも屋内側に位置する中空層や内ガラスの温度上昇を抑えることができる。
【0008】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収膜によって構成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過する可視光線に対する熱線吸収膜の影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線吸収膜によって吸収することができる。このように赤外線を吸収することで熱線吸収膜の温度が上昇し、熱線吸収膜からサーモクロミックガラスに熱伝導して、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。
【0009】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱線吸収膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線吸収膜で遮断できるので、日射遮蔽ガラスから屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
【0010】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱線吸収膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した可視光線を熱線吸収膜にも透過させることができ、熱線吸収膜の可視光線への影響を抑えることができる。
【0011】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱遮断膜は、可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜によって構成されていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過する可視光線に対する熱線反射膜の影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線反射膜によって反射することができる。このように赤外線を反射してサーモクロミックガラスに再び戻すことで、サーモクロミックガラスのガラス温度の上昇を促進できる。
【0012】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱線反射膜の赤外線透過率は、前記サーモクロミックガラスの赤外線透過率よりも低くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した赤外線を熱線反射膜で遮断できるので、日射遮蔽ガラスから屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
【0013】
本発明の日射遮蔽窓では、前記熱線反射膜の可視光線透過率は、前記サーモクロミックガラスの可視光線透過率よりも高くなっていてもよい。
このような構成によれば、サーモクロミックガラスを透過した可視光線を熱反射フィルムにも透過させることができ、熱線反射膜の可視光線への影響を抑えることができる。
【0014】
本発明の建物壁構造は、前述した本発明の日射遮蔽窓が建物壁の開口に設置された建物壁構造であって、前記建物壁および前記日射遮蔽窓の外ガラスの間には、前記日射遮蔽窓の中空層を屋外空間に連通する連通口が構成されており、前記外ガラスの屋外面は、前記建物壁の外壁面に対して面一となる位置または屋内側に寄った位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の建物壁構造によれば、例えば外ガラスの屋外面が建物壁の外壁面よりも屋外側に突出した位置に配置される場合と比べて、屋外空間から中空層に流れ込む気体流量を抑えることができる。これにより、中空層の温度が過度に低下し、この温度の影響を受けたサーモクロミックガラスを透過する透過日射量が過度に多くなることを抑制できて、日射遮蔽窓を透過する透過日射量と中空層の排熱とのバランスを安定させることができ、屋内空間における日射熱取得率を小さくすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、日射量に対する熱侵入量を抑えることができる日射遮蔽窓およびこれを備えた建物壁構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る日射遮蔽窓を示す模式図。
図2】前記実施形態に係る日射遮蔽窓の分光透過率を示すグラフ。
図3】前記実施形態に係る日射遮蔽窓の熱遮断フィルムの分光特性を示すグラフ。
図4】前記実施形態に係る日射遮蔽窓のガラス温度および日射量の関係を示すグラフ。
図5】前記実施形態に係る日射遮蔽窓のサーモクロミックガラスの配置を示す模式図。
図6】前記実施形態に係る日射遮蔽窓のガラス温度および日射熱取得率の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本実施形態に係る日射遮蔽窓1は、屋内空間および屋外空間を隔てた建物壁2の開口3に設置される二重窓によって構成されており、内ガラス6と、内ガラス6よりも屋外側に配置された外ガラス7とを備えている。内ガラス6はその上縁、下縁および左右の縦縁が窓枠4(枠体)に取り付けられており、外ガラス7はその左右の縦縁が窓枠4に取り付けられている。外ガラス7は、内ガラス6に対して見込み方向に距離Lを隔てて配置されており、これにより、内ガラス6および外ガラス7の間には中空層8が形成されている。
【0018】
内ガラス6は、矩形板状の透明ガラスによって構成されており、外ガラス7は、矩形板状のサーモクロミックガラス20と、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられた熱遮断膜としてのシート状の熱遮断フィルム30とを備えた日射遮蔽ガラスとして構成されている。熱遮断フィルム30は、屋内面22のうち中空層8に露出する全面に貼り付けられている。なお、サーモクロミックガラス20の屋外面21は屋外空間に露出しており、熱遮断フィルム30などは貼り付けられていない。
外ガラス7の屋外面、すなわちサーモクロミックガラス20の屋外面21は、図1においては前記建物壁2の開口3のうち外壁面2Aに対して面一となる位置に配置されている。外ガラス7の上縁および下縁と建物壁2との間には、中空層8を屋外空間に連通する連通口9がそれぞれ形成されており、外ガラス7に対して上下に位置する二つの連通口9のうちの一方から屋外の空気を中空層8に取り入れ、他方から中空層8の空気を排出することで、中空層8を換気可能となっている。
ここで、連通口9の開口面積が大きすぎると、中空層8からの排熱量が多くなり、外ガラス7のサーモクロミックガラス20のガラス温度が外気温(屋外温度)とほぼ同じとなってしまい、太陽5の日射によってサーモクロミックガラス20のガラス温度が上昇しにくくなる。一方、連通口9の開口面積が小さすぎると、中空層8からの排熱量が少なくなり、内ガラス6が中空層8の熱を受けてガラス温度が上昇し、屋内空間への熱侵入量が大きくなってしまう。本実施形態では、連通口9の開口面積は、日射遮蔽窓1から屋内空間への対流放射による熱侵入量と、日射遮蔽窓1を透過する透過日射量との総量が最小となる排熱量となるように、中空層8の容量や外ガラス7の特性などとの関係を考慮して設定される。
【0019】
サーモクロミックガラス20は、透明ガラスに二酸化バナジウムなどの遷移金属酸化物を含んだサーモクロミック層を設けて構成されている。サーモクロミックガラス20は、ガラス温度の変化によって日射量の透過率が変化するサーモクロミック現象が生じるものであり、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過する透過日射量が多くなる特性を有している。本実施形態では、サーモクロミックガラス20はガラス温度の変化によって主に可視光線透過率が変化する特性を有している。
【0020】
図2(A)のグラフはサーモクロミックガラス20の分光透過率を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、ガラス温度が20℃、40℃、50℃、70℃である場合の透過率と波長の関係を、線種を分けてそれぞれ示している。
ここで、本実施形態では、可視放射の波長範囲は、短波長限界を360nm~400nmとし、且つ長波長限界を760nm~830nmとし、この波長範囲を可視光線領域とする。また、赤外放射の波長範囲は、単色光成分の波長が可視放射の波長よりも長く、短波長限界を760nm~830nmとした波長範囲を赤外線領域とする。
【0021】
図2(A)のグラフでは、ガラス温度20℃~70℃の変化に応じて、サーモクロミックガラス20の可視光線領域における可視光線透過率は、赤外線領域における赤外線透過率よりも大きく変化している。具体的には、可視光線領域において波長が600nm程度である場合に可視光線透過率の変化が大きくなっており、ガラス温度20℃では可視光線透過率が65%程度である一方、ガラス温度70℃では可視光線透過率が15%程度であり、およそ50%の可視光線透過率の変化範囲がみられる。これに対して、赤外線領域において波長が1000nm程度である場合に赤外線透過率の変化が大きくなっており、ガラス温度20℃では赤外線透過率が62%程度である一方、ガラス温度70℃では赤外線透過率が47%程度であり、およそ15%の赤外線透過率の変化がみられる。このように、サーモクロミックガラス20のガラス温度20℃~70℃の変化に応じて、可視光線透過率が50%程度も変化するのに対し、赤外線透過率は15%程度しか変化しない。
【0022】
また、図2(A)のグラフでは、サーモクロミックガラス20のガラス温度20℃の場合には、可視光線領域における波長800nm程度で可視光線透過率73%程度であるのに対し、赤外線領域における波長1600nm程度で赤外線透過率70%程度となっている。このことより、ガラス温度が低下した場合、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率および赤外線透過率は同程度(数%の違いを含む)となる。一方、サーモクロミックガラス20のガラス温度70℃の場合には、可視光線領域における波長600nm程度で可視光線透過率15%程度であるのに対し、赤外線領域における波長1700nm程度で赤外線透過率31%程度である。このことより、ガラス温度が上昇した場合、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は赤外線透過率よりも低くなる。
【0023】
熱遮断フィルム30は、主に赤外線(熱線)を吸収する特性を有した熱線吸収膜としてのシート状の熱線吸収フィルムによって構成されている。
熱線吸収フィルムは、例えばポリエステル等の樹脂フィルムが積層された構造とされるが、前述した特性および後述する特性を発揮可能な構成であれば前記構造でなくてもよい。
【0024】
図3(A)のグラフは熱線吸収フィルムの分光特性を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率・吸収率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、熱線吸収フィルムの透過率と波長の関係を実線で示しており、熱線吸収フィルムの吸収率と波長の関係を点線で示している。
図3(A)のグラフでは、熱線吸収フィルムは、可視光線はあまり吸収せずに透過する一方、赤外線を多く吸収してあまり透過しない特性を有していることがわかる。また、熱線吸収フィルムの可視光線透過率が、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっており、熱線吸収フィルムの赤外線透過率が、サーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっていることがわかる。
【0025】
図2(B)のグラフは、本実施形態の外ガラス7として、サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線吸収フィルムを貼り付けたものの分光透過率を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、ガラス温度が20℃、40℃、50℃、70℃である場合の透過率と波長の関係を、線種を分けてそれぞれ示している。
図2(B)のグラフでは、日射遮蔽ガラス10の可視光線透過率の変化範囲は、図2(A)のグラフに示されるサーモクロミックガラス20の可視光線透過率の変化範囲と比べて、同程度以上の変化範囲を保っていることがわかる。また、図2(B)のグラフにおける可視光線透過率は、図2(A)のグラフにおける可視光線透過率と比べて、10%前後の低下に抑えられていることから、サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱線吸収フィルムを貼り付けても、外ガラス7の可視光線透過率への影響は低いことがわかる。
一方、図2(B)のグラフでは、外ガラス7の赤外線透過率が、図2(A)のグラフに示されるサーモクロミックガラス20の赤外線透過率に対して大幅に低くなっており、このように透過率が低くなった分は熱線吸収フィルムによって吸収され、熱線吸収フィルムのフィルム温度が上昇してサーモクロミックガラス20に熱伝導されることが推測される。
【0026】
サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線吸収フィルムを貼り付けた外ガラス7は、次のように作用する。ここでは、外気温(屋外温度)が室温(屋内温度)よりも高い場合を想定する。
図1に示すように、太陽5からの日射をサーモクロミックガラス20が受けると、サーモクロミックガラス20はその透過率に応じて可視光線および赤外線を透過すると共に透過されない赤外線を直接吸収する。
次に、サーモクロミックガラス20を透過した日射を熱線吸収フィルムが受けると、熱線吸収フィルムはその透過率に応じて可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する。熱線吸収フィルムを透過した可視光線は屋内空間に入射されるが、赤外線は熱線吸収フィルムに吸収されて屋内空間にほぼ入射されないので、外ガラス7が受ける日射量(屋外面21が受ける窓面日射量)に対する屋内空間への熱侵入率は低く抑えられる。また、熱線吸収フィルムは、吸収した赤外線によってフィルム温度が上昇するので、フィルム温度がサーモクロミックガラス20のガラス温度よりも高くなった場合には熱伝導してガラス温度の上昇を促進させる。
【0027】
太陽5からの日射が強まって外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量が多くなっていく場合、サーモクロミックガラス20のガラス温度は、日射を直接吸収するうえ、熱線吸収フィルムから熱伝導されて熱取得することで速やかに上昇する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は速やかに低くなり、可視光線遮蔽率は高くなる。また、太陽5からの日射が弱まって外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量が少なくなっていく場合、サーモクロミックガラス20が日射を直接吸収する量が少なくなると共に、熱線吸収フィルムから熱取得する量も少なくなり、サーモクロミックガラス20のガラス温度が低下する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は高くなり、可視光線遮蔽率は低くなる。このように、日射遮蔽窓1は日射量に応じて日射遮蔽する。
【0028】
図4のグラフは、外気温30℃および室温25℃の下、前述したように外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量(W/m)およびガラス温度(℃)の関係と、熱遮断フィルム30が貼り付けられていないサーモクロミックガラス20単体における窓面日射量(W/m)およびガラス温度(℃)の関係とを示している。
サーモクロミックガラス20単体のガラス温度は、窓面日射量が100W/mから900W/mまで多くなる間に、30℃程度から46℃程度にまで上昇する。これに対して、外ガラス7(サーモクロミックガラス20+熱線吸収フィルム)のガラス温度は、窓面日射量が100W/mから900W/mまで多くなる間に、31℃程度から55℃程度にまで上昇する。このことより、窓面日射量に対するガラス温度の上昇率は、サーモクロミックガラス20単体よりも外ガラス7の方が高いことがわかる。
【0029】
図5では、日射遮蔽窓1における内ガラス6および外ガラス7間の距離Lを100mm、30mmに設定したものと、中空層8が密閉されたものとを模式的に示している。ここでは、図5(A)に示すように距離Lを100mmに設定したものを日射遮蔽窓1Aとし、図5(B)に示すように距離Lを30mmに設定したものを日射遮蔽窓1Bとし、図5(C)に示すように中空層8を密閉したもの(距離Lは12mm)を日射遮蔽窓1Cとする。日射遮蔽窓1Aは、外ガラス7が外壁面2Aよりも屋外側に位置しており、この場合は、外ガラス7が外壁面2Aよりも屋内側にある場合と比べて、外ガラス7が屋外の風を受けやすいので対流熱伝達が大きくなる。日射遮蔽窓1Bは、外ガラス7が外壁面2Aよりも屋内側に位置している。なお、連通口9がない日射遮蔽窓1Cは、連通口9がある日射遮蔽窓1A,1Bと比較するための参考として挙げている。
図6のグラフは、前述した日射遮蔽窓1A~1Cを建物壁2の開口3にそれぞれ設置した場合の日射熱取得率(%)とガラス温度(℃)との関係を示している。日射熱取得率は、外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量(日射量)に対する屋内空間の熱取得率であり、ガラス温度は外ガラス7のサーモクロミックガラス20の温度である。環境条件は、夏期条件を想定して外気温35℃、室温25℃、窓面日射量800W/mとし、窓サイズは上下寸法2m、幅寸法1mとした。
図6のグラフでは、距離Lが100mmとされた日射遮蔽窓1Aのガラス温度は45℃~50℃の間にあるのに対し、距離Lが30mmとされた日射遮蔽窓1Bのガラス温度は55℃~60℃の間にあり、日射遮蔽窓1Aのガラス温度よりも高くなっている。また、日射遮蔽窓1A,1Bの日射熱取得率はいずれも30%よりも低く、日射遮蔽窓1Bの日射熱取得率は日射遮蔽窓1Aの日射熱取得率よりも更に低くなっている。一方、中空層8が密閉された日射遮蔽窓1Cのガラス温度は60℃~65℃の間にあり、日射熱取得率は30%よりも高くなっており、ガラス温度および日射熱取得率のいずれも日射遮蔽窓1A,1Bのガラス温度および日射熱取得率よりも高くなっている。
このことより、連通口9がある日射遮蔽窓1A,1Bでは、中空層8の屋外空間への排熱によって屋内空間への熱侵入が抑えられていることがわかる。また、日射遮蔽窓1Bは、日射遮蔽窓1Aと比べて、サーモクロミックガラス20のガラス温度が高いことから透過日射量も少なくなり、日射遮蔽窓1Bの透過日射量と中空層8の排熱量との総量が小さくなる結果、日射熱取得率が低くなっていることがわかる。
【0030】
以上の日射遮蔽窓1において、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられる熱遮断フィルム30は熱線吸収フィルムとして説明したが、熱線吸収フィルムではなく、主に赤外線を反射する特性を有した熱線反射膜としてのシート状の熱線反射フィルムとしてもよい。
熱線反射フィルムは、例えばポリエステル等の樹脂フィルムが積層された構造とされるが、前述した特性および後述する特性を発揮可能な構成であれば前記構造でなくてもよい。
【0031】
図3(B)のグラフは熱線反射フィルムの分光特性を示している。このグラフでは、縦軸が日射の透過率・反射率(%)であり、横軸が日射の波長(nm)であり、熱線反射フィルムの透過率と波長の関係を実線で示しており、熱線反射フィルムの反射率と波長の関係を点線で示している。
図3(B)のグラフでは、熱線反射フィルムは、可視光線はあまり反射せずに透過する一方、赤外線を多く反射してあまり透過しない特性を有していることがわかる。また、熱線反射フィルムの可視光線透過率は、サーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっていることがわかる。
【0032】
サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30として熱線反射フィルムを貼り付けた外ガラス7が窓枠4に取り付けられた日射遮蔽窓1は、次のように作用する。ここでは、外気温が室温よりも高い場合を想定する。
図1に示すように、太陽5からの日射をサーモクロミックガラス20が受けると、サーモクロミックガラス20はその透過率に応じて可視光線および赤外線を透過すると共に透過されない赤外線を直接吸収する。
次に、サーモクロミックガラス20を透過した日射を熱線反射フィルムが受けると、熱線反射フィルムはその透過率に応じて可視光線を透過し且つ赤外線を反射する。熱線反射フィルムを透過した可視光線は屋内空間に入射されるが、赤外線は熱線反射フィルムに反射されることで屋内空間への入射量が少ないので、外ガラス7が受ける日射量に対する屋内空間への熱侵入率は低く抑えられる。また、熱線反射フィルムに反射された赤外線は再びサーモクロミックガラス20に戻され、サーモクロミックガラス20は反射された赤外線を吸収するので、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇は促進される。
【0033】
太陽5からの日射が強まって外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量が多くなっていく場合、サーモクロミックガラス20のガラス温度は、日射を直接吸収するうえ、熱線反射フィルムに反射された赤外線を吸収することで速やかに上昇する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は速やかに低くなり、可視光線遮蔽率は高くなる。また、太陽5からの日射が弱まって外ガラス7の屋外面21が受ける窓面日射量が少なくなっていく場合、サーモクロミックガラス20が日射を直接吸収する量が少なくなると共に、熱線反射フィルムに反射する赤外線の量も少なくなり、サーモクロミックガラス20のガラス温度が低下する。このため、サーモクロミックガラス20の可視光線透過率は高くなり、可視光線遮蔽率は低くなる。このように、日射遮蔽窓1は日射量に応じて日射遮蔽する。
【0034】
[本実施形態の効果]
(1)本実施形態では、日射遮蔽窓1は、内ガラス6および外ガラス7を備えており、外ガラス7は、ガラス温度の上昇によって透過する透過日射量が少なくなる一方、ガラス温度の低下によって透過する透過日射量が多くなる特性を有したサーモクロミックガラス20によって構成されており、内ガラス6および外ガラス7の間には、屋外空間に連通される中空層8が形成されていることを特徴とする。上記構成を有するため、サーモクロミックガラス20のガラス温度が変化することで透過日射量を調整することができ、これにより、日射量に対する日射遮蔽率を調整することができる。また、内ガラス6および外ガラス7の間に形成された中空層8が屋外空間と連通しているので、日射量が多い場合であっても中空層8から屋外空間に排熱できるので、中空層8の熱の影響を受ける内ガラス6から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(2)サーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30が貼り付けられることで、熱遮断フィルム30が、サーモクロミックガラス20全体を透過した赤外線を吸収や反射によって遮断でき、吸収や反射された赤外線を利用してサーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。これにより、太陽5の日射量が多くなる場合には、外ガラス7が遮蔽する日射量を速やかに多くすることができ、外ガラス7から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(3)熱遮断フィルム30が可視光線を透過し且つ赤外線を吸収する特性を有した熱線吸収フィルムによって構成される場合、サーモクロミックガラス20を透過する可視光線に対する熱線吸収フィルムの影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線吸収フィルムによって吸収することができ、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。
(4)熱線吸収フィルムの赤外線透過率がサーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線吸収フィルムで遮断でき、外ガラス7から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(5)熱線吸収フィルムの可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した可視光線を熱線吸収フィルムにも透過させることができ、熱線吸収フィルムの可視光線への影響を抑えることができる。
(6)熱遮断フィルム30が可視光線を透過し且つ赤外線を反射する特性を有した熱線反射フィルムによって構成される場合、サーモクロミックガラス20を透過する可視光線に対する熱線反射フィルムの影響を抑えることができると共に、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線反射フィルムによって反射することができ、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進できる。
(7)熱線反射フィルムの赤外線透過率がサーモクロミックガラス20の赤外線透過率よりも低くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した赤外線を熱線反射フィルムで遮断でき、外ガラス7から屋内空間への熱侵入量を抑えることができる。
(8)熱線反射フィルムの可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているので、サーモクロミックガラス20を透過した可視光線を熱反射フィルムにも透過させることができ、熱線反射フィルムの可視光線への影響を抑えることができる。
(9)外ガラス7の屋外面21を外壁面2Aに対して面一となる位置に配置して日射遮蔽窓1を建物壁2の開口3に設置した建物壁構造を構成しているので、例えば外ガラス7の屋外面21が建物壁2の外壁面2Aよりも屋外側に突出した位置に配置される場合と比べて、外ガラス7が屋外の風の影響を受けにくい構成にでき、屋外空間から中空層8に過度に流れ込む気体流量を抑えることができる。これにより、中空層8の温度が過度に低下し、この温度の影響を受けたサーモクロミックガラス20を透過する透過日射量が過度に多くなることを抑制できて、日射遮蔽窓1を透過する透過日射量と中空層8の排熱とのバランスを安定させることができ、屋内空間における日射熱取得率を小さくすることができる。
【0035】
[変形例]
前記実施形態では、外ガラス7に対して上下に連通口9を形成しているが、中空層8を排熱可能に換気できるように形成されていればよく、例えば外ガラス7に対して上下一方だけに連通口9が一つまたは複数並んで形成されていてもよく、また、外ガラス7の縦側縁と建物壁2との間に連通口9が一つまたは複数並んで形成されていてもよい。
また、連通口9には、当該連通口9を開閉する開閉蓋が設けられていてもよく、この場合、例えば外気温が低く室温が高い冬期などに、開閉蓋によって連通口9を閉鎖し、中空層8による断熱性を高めてもよい。
前記実施形態では、図1では外ガラス7の屋外面21が、外壁面2Aに対して面一となる位置に配置されているが、例えば図5(B)に示すように外壁面2Aに対して屋内側に寄った位置に配置してもよく、この場合でも、外ガラス7が屋外の風を受けにくい構成にできる。また、サーモクロミックガラス20のガラス温度や中空層8の排熱量を適切な範囲に保てる場合には、図5(A)に示すように外ガラス7を外壁面2Aに対して屋外側に配置してもよい。
前記実施形態では、外ガラス7のサーモクロミックガラス20の屋内面22に熱遮断フィルム30が貼り付けられているが、この熱遮断フィルム30により赤外線を熱遮断する必要や、サーモクロミックガラス20のガラス温度の上昇を促進させる必要がない場合には、熱遮断フィルム30の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、熱線吸収フィルムは、図2(A)に示す分光特性を有しているが、この特性に限らず、可視光線を透過し、且つサーモクロミックガラス20のガラス温度を上昇できる程度に赤外線を吸収する特性を有していればよい。また、前記実施形態では、熱線反射フィルムは、図2(B)に示す分光特性を有しているが、この特性に限らず、可視光線を透過し、且つサーモクロミックガラス20のガラス温度を上昇できる程度に赤外線を反射する特性を有していればよい。
前記実施形態では、熱線吸収フィルムは、可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているが、同程度であってもよい。また、前記実施形態では、熱線反射フィルムは、可視光線透過率がサーモクロミックガラス20の可視光線透過率よりも高くなっているが、同程度であってもよい。
前記実施形態では、熱遮断フィルム30は、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられているので、他の熱遮断フィルム30と貼り替えることで日射遮蔽ガラス10の特性を調整、変更することが可能であり、例えば熱線反射フィルムから熱線吸収フィルムに貼り替えることができる。
前記実施形態では、熱遮断フィルム30は、屋内面22のうち中空層8に露出する全面に貼り付けられているが、部分的に貼り付けられていてもよく、例えば日射の入射角などを考慮して、サーモクロミックガラス20の上下半分などに貼り付けられていてもよい。
前記実施形態では、熱遮断フィルム30は、サーモクロミックガラス20の屋内面22に貼り付けられているが、これに限らず、スパッタリング等で形成された熱遮断膜であってもよい。
前記実施形態に係る日射遮蔽窓1は、内ガラス6および外ガラス7を備えた二重窓として構成されているが、例えば、内ガラス6や外ガラス7が窓枠4などの枠材に不動に固定された固定窓(FIX窓)であってもよく、内ガラス6や外ガラス7が窓枠4などの枠材に開閉可能に取り付けられた各種の窓であってもよい。外ガラス7を備えた窓が引き違い窓などの開閉可能な窓によって構成される場合には、この窓を中空層8の排熱に適した開口面積となるように開くことで連通口を形成してもよい。また、日射遮蔽窓1は、既設窓の屋外側にサーモクロミックガラス20を有した外ガラス7を配置し、屋外空間と連通する中空層8を形成することで構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1(1A~1C)…日射遮蔽窓、2…建物壁、2A…外壁面、20…サーモクロミックガラス、21…屋外面、22…屋内面、3…開口、30…熱遮断フィルム、4…窓枠(枠体)、5…太陽、6…内ガラス、7…外ガラス、8…中空層、9…連通口、L…距離。
図1
図2
図3
図4
図5
図6