(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-16
(45)【発行日】2022-06-24
(54)【発明の名称】水道メータの再生産方法及び水道メータ
(51)【国際特許分類】
G01F 1/06 20060101AFI20220617BHJP
【FI】
G01F1/06 Z
(21)【出願番号】P 2018101440
(22)【出願日】2018-05-28
【審査請求日】2021-05-14
(73)【特許権者】
【識別番号】312003595
【氏名又は名称】タカハタプレシジョン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】508267451
【氏名又は名称】株式会社ニッコク
(74)【代理人】
【識別番号】100162341
【氏名又は名称】瀬崎 幸典
(72)【発明者】
【氏名】広川 昭博
(72)【発明者】
【氏名】御法川 法男
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-096394(JP,A)
【文献】登録実用新案第3211934(JP,U)
【文献】特開2002-054958(JP,A)
【文献】特開2000-171272(JP,A)
【文献】特開2015-102353(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0108136(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/06-1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流量計測部を内蔵し上方に開口し
、前記開口の外周面に雄ネジ部が形成された下ケースと、前記下ケースの
前記開口を塞ぐように前記下ケースに嵌めこまれるレジスターボックスと、
前記レジスターボックス内に回転可能に収容され前記流量計測部で計測される積算流量を表示する指示ユニットと、を備える水道メータの再生産方法であって、
使用された水道メータから前記下ケースを取り外す取外し工程と、
前記下ケースを洗浄する洗浄工程と、
前記下ケースに前記レジスターボックスが嵌め込まれた状態で
新たな上ケースで前記流量計測部を水密に封止する封止工程と、
前記指示ユニット
と相対回転不能に直接係合して前記指示ユニットを前記レジスターボックス内
で回転可能に保持するカバーを
前記新たな上ケースに回転可能に装着する装着工程と、を含む、
ことを特徴とする水道メータの再生産方法。
【請求項2】
前記封止工程は、前記下ケースの前記雄ネジ部に、雌ネジ部を有する
前記新たな上ケースを螺合することにより、前記
新たな上ケースで前記レジスターボックスを前記下ケースの前記開口の上端面に押圧して前記流量計測部を水密に封止する、
ことを特徴とする請求項1に記載の水道メータの再生産方法。
【請求項3】
前記レジスターボックスの円形底面外側にその直径方向に沿って設けられた三角形断面の一対の抵抗リブは、その高さ及び角度が、
前記使用された水道メータから取り外された前記下ケースに嵌め込まれていたレジスターボックスの円形底面外側に設けられた抵抗リブの高さ及び角度と互換性を有するように形成されている、
ことを特徴とする請求項
1又は2に記載の水道メータの再生産方法。
【請求項4】
前記装着工程は、前記カバーを前記
新たな上ケースの外側面にスナップフィットすることにより前記指示ユニットと
一体的に回転可能に装着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の水道メータの再生産方法。
【請求項5】
前記使用された水道メータから取り外した
前記下ケースを用いて、請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の水道メータの再生産方法により再生産された、
ことを特徴とする水道メータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道メータの再生産方法及び水道メータに関する。
【背景技術】
【0002】
流量計測部を内蔵した下ケースの上部内側に受圧板をシール部材を介して載置した後、下ケースの上部内側に刻設した雌ねじ部に受圧板固定リングを螺着して該受圧板固定リングにより受圧板を押圧固定し、受圧板上には積算流量表示部を回転可能に載置し、該積算流量表示部を保持するカバーを下ケースの外周に回転可能に嵌着し、該カバーが下ケースから外れないように該カバーの外周にカバー固定リングを嵌着した乾式水道メータが知られている(特許文献1)。
【0003】
Bi又はBi-Seを含有する銅合金製材を、硝酸濃度が20~27wt%、及び残部が水からなる水溶液に浸漬して化学研磨処理し、前記銅合金製材の表面に付着した酸化皮膜や緑青等の付着物を除去再生する水道メータなどの銅合金製材の再生処理方法も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4156732号公報
【文献】特開2008-88526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、再生産された水道メータにおいて検針時の視認性を向上させることができる水道メータの再生産方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の水道メータの再生産方法は、
流量計測部を内蔵し上方に開口し、前記開口の外周面に雄ネジ部が形成された下ケースと、前記下ケースの前記開口を塞ぐように前記下ケースに嵌めこまれるレジスターボックスと、前記レジスターボックス内に回転可能に収容され前記流量計測部で計測される積算流量を表示する指示ユニットと、を備える水道メータの再生産方法であって、
使用された水道メータから前記下ケースを取り外す取外し工程と、
前記下ケースを洗浄する洗浄工程と、
前記下ケースに前記レジスターボックスが嵌め込まれた状態で新たな上ケースで前記流量計測部を水密に封止する封止工程と、
前記指示ユニットと相対回転不能に直接係合して前記指示ユニットを前記レジスターボックス内で回転可能に保持するカバーを前記新たな上ケースに回転可能に装着する装着工程と、を含む、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水道メータの再生産方法において、
前記封止工程は、前記下ケースの前記雄ネジ部に、雌ネジ部を有する前記新たな上ケースを螺合することにより、前記新たな上ケースで前記レジスターボックスを前記下ケースの前記開口の上端面に押圧して前記流量計測部を水密に封止する、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の水道メータの再生産方法において、
前記レジスターボックスの円形底面外側にその直径方向に沿って設けられた三角形断面の一対の抵抗リブは、その高さ及び角度が、前記使用された水道メータから取り外された前記下ケースに嵌め込まれていたレジスターボックスの円形底面外側に設けられた抵抗リブの高さ及び角度と互換性を有するように形成されている、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の水道メータの再生産方法において、
前記装着工程は、前記カバーを前記新たな上ケースの外側面にスナップフィットすることにより前記指示ユニットと一体的に回転可能に装着する、
ことを特徴とする。
【0012】
前記課題を解決するために、請求項5に記載の水道メータは、
前記使用された水道メータから取り外した前記下ケースを用いて、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水道メータの再生産方法により再生産された、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、5記載の発明によれば、使用された水道メータの下ケースを再利用して再生産された水道メータにおいて指示ユニットを見やすい方向に変更して検針時の視認性を向上させることができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、指示ユニットを分離してレジスターボックスのみを下ケースに固定して流量計測部を水密に封止することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、レジスターボックスが互換性を有しない場合に比べて、再生産される水道メータの開発工数の低減を図ることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、指示ユニットを回転可能に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】再生産される水道メータの全体構成を示す縦断面図である。
【
図2】使用された水道メータを再生産する工程の一例を示すフローチャートである。
【
図3】再生産される前の水道メータの全体構成を示す縦断面図である。
【
図4】再生産される前の水道メータの要部構成を示す分解断面図である。
【
図5】(a)は下ケースの平面図、(b)は下ケースの縦断面図である。
【
図6】(a)はレジスターボックスの縦断面図、(b)はレジスターボックスの底面図である。
【
図7】(a)は上ケースの平面図、(b)は上ケースの縦断面図である。
【
図8】(a)は指示ユニットの外観を示す斜視図、(b)は指示ユニットの内部構成を示す縦断面図である。
【
図9】(a)はカバー及び蓋の平面図、(b)はカバー及び蓋の縦断面図である。
【
図10】水道メータの組み立て方法を示す断面模式図である。
【
図11】複箱式水道メータの全体構成を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図面を参照しながら、本発明の実施形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0020】
(1)水道メータの構成
図1は再生産される水道メータ1の全体構成を示す縦断面図である。以下、図面を参照しながら、本実施形態に係る再生産方法により再生産される水道メータ1の全体構成と動作について説明する。
【0021】
(1.1)再生産される水道メータ1の全体構成
水道メータ1は、使用された水道メータ1A(
図3 参照)から取り外された下ケース10を有し、下ケース10の両端には流入口11および流出口12が形成されている。
この下ケース10の内部空間の下半部には流入口11および流出口12を有する流量計測部Rが画成され、流量計測部R内には、軸上部に駆動側マグネット22を有する羽根車20がピボット軸14で回転自在に支持されている。
【0022】
下ケース10の内部空間の上半部には、レジスターボックス30が、ガスケットG1を介して上ケース40で押圧されて流量計測部Rと遮水した状態で嵌め込まれ、羽根車20の軸部21の上端部が、レジスターボックス30の下面の中央部に形成された凹部30a内に入り込んでいる。
【0023】
レジスターボックス30内には、歯車列からなる機械式の指示ユニット50が回転可能に収容されている。指示ユニット50は、下台板51、上台板52、マグネット54が装着されたマグネット歯車53、歯車列55(一部 不図示)、指針56、数字車57、レンズキャップ58から構成されている。
そして、レジスターボックス30の底壁30bを挟んでマグネット歯車53のマグネット54と羽根車20の駆動側マグネット22とが対向して、磁気的に結合(以下、マグネットカップリングMと記す)されている。
【0024】
指示ユニット50上には、カバー60が上ケース40に回転可能に嵌め込まれて設けられ、カバー60には、ピン61により蓋62が上下に開閉自在に取り付けられている。
また、カバー60は、レンズキャップ58と掛かり合うことで指示ユニット50とは一体的に回転可能となっている。
【0025】
(1.2)水道メータの動作
このように構成される水道メータ1は、その流入口11および流出口12が上流側の水道管および下流側の水道管(図示せず)に接続されて使用される。流入口11から流入した水道水はストレーナSで異物を取り除かれながら下ケース10内に流入し、水量に応じて羽根車20を回転させた後、流出口12から下ケース10外に流出する。
【0026】
このとき、羽根車20の回転はマグネットカップリングMを介して指示ユニット50へ伝達され、歯車列55を介して指針56を回し、また数字車57を回転させて、指示ユニット50で水道メータ1内を通過した水道水の積算流量値が表示される。
【0027】
(2)水道メータの再生産方法
図2は使用された水道メータを再生産する工程の一例を示すフローチャート、
図3は再生産される前の水道メータの全体構成を示す縦断面図、
図4は再生産される前の水道メータの要部構成を示す分解断面図、
図5(a)は下ケース10の平面図、(b)は下ケース10の縦断面図、
図6(a)はレジスターボックスの縦断面図、(b)はレジスターボックス30の底面図、
図7(a)は上ケース40の平面図、(b)は上ケース40の縦断面図、
図8(a)は指示ユニット50の外観を示す斜視図、(b)は指示ユニット50の内部構成を示す縦断面図、
図9(a)はカバー60及び蓋62の平面図、(b)はカバー60及び蓋62の縦断面図、
図10は水道メータ1の組み立て方法を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら水道メータ1の再生産方法について説明する。
【0028】
水道メータは、法律(計量法)により使用有効期間が製造検定認証日より8年間と定められ、定期的(8年に1度)に交換することが義務付けられている。銅系の金属でできている下ケースは、現在8年を1サイクルとして回収され、2または3サイクル繰り返し使用されている。
【0029】
本実施形態に係る水道メータの再生産方法では、使用された水道メータ1Aを分解して、
図2に示すように、取り外し工程S1、洗浄工程S2、封止工程S3、装着工程S4、調整工程S5の各工程を施すように一連の処理及び組み立てを行って、使用された水道メータ1Aから取り外した下ケース10を用いて水道メータ1を再生産する。
【0030】
(2.1)取り外し工程
図3に示すように、使用された水道メータ1Aにおいては、指示ユニット50Aがレジスターボックス30A内でガラス板70を介して上ケース40Aで押圧固定され回転不能に組み込まれている。また、羽根車20を回転可能に支持した下ケース10は、開口の外周面に上ケース40Aの雌ネジ部41(
図4 参照)と螺合する下ケース10の雄ネジ部16が形成されている。
【0031】
このように構成された水道メータ1Aに対して、
図4に示すように、下ケース10の雄ネジ部16と雌ネジ部41で螺合して指示ユニット50Aをレジスターボックス30Aとともに下ケース10に固定している上ケース40Aを反時計周りに回転させることで、上ケース40Aを下ケース10から取り外す。
【0032】
上ケース40Aを取り外すと、指示ユニット50Aとレジスターボックス30Aが下ケース10の開口から上方へ取り出し可能となり、下ケース10から取り出される。
その後、下ケース10のピボット軸14に回転支持されている羽根車20及びピボット軸14を取り外して、再生産に用いられる下ケース10が残る。
【0033】
下ケース10は、
図5に示すように、内底部13を有し上端が開口された円筒状の筒体として形成され、羽根車20を収容する流量計測部Rと、一方で流量計測部Rに繋がる流入口11と、他方で流量計測部Rに繋がる流出口12とが、一体として形成されている。
流量計測部Rの上部の内面側には、レジスターボックス30に設けられた鍔部33(
図6 参照)を支持する支持段部15が形成され、外面側には、上ケース40が螺合される雄ネジ部16が形成されている。
【0034】
(2.2)洗浄工程
洗浄工程S2においては、使用された水道メータ1Aから取り出された下ケース10に対して、硫酸又は過酸化水素及び硫酸に界面活性剤を添加した化学研磨液に浸漬させることにより、下ケース10の内部空間を形成する内面に形成された酸化皮膜を溶解除去する。
【0035】
(2.3)封止工程
再生産に使用するレジスターボックス30は、
図6に示すように、抵抗リブ31の高さH及び角度Θが、分解された水道メータ1Aに使用されていたレジスターボックス30Aの抵抗リブ31Aの高さH及び角度Θと互換性を有するように設計されて合成樹脂を用いて成形により作成される。
【0036】
封止工程S3においては、このように作成されたレジスターボックス30を、洗浄されて羽根車20が回転支持された状態の下ケース10に挿入して、下ケース10の雄ネジ部16に上ケース40の雌ネジ部41を螺合することで、レジスターボックス30を下ケース10に固定する。
上ケース40の上部には、
図7に示すように、径方向で内側に延びる鍔部43が形成されている。鍔部43は、上ケース40が雌ネジ部41で下ケース10の雄ネジ部16に螺合されるときに、下ケース10の上部開口から嵌め込まれたレジスターボックス30の鍔部33を上方から押圧してレジスターボックス30を下ケース10に固定して流量計測部Rを水密に封止する。
【0037】
(2.4)装着工程
装着工程S4では、下ケース10に固定されたレジスターボックス30に対して、予め組み立てられた指示ユニット50を回転可能に挿入する。
【0038】
指示ユニット50は、
図8に示すように、指示機構部510を内部に収容する下台板51と、下台板51内で羽根車20からマグネットカップリングMで回転駆動力を受けて回転するマグネット歯車53と、マグネット歯車53の回転を指示機構部510に伝達する歯車列55(
図8(b)において一部省略して示す)と、下台板51の上部開口を塞ぎ指示機構部510の表示窓を有する上台板52と、下台板51に溶着されて指示機構部510を封止するレンズキャップ58からなる。
【0039】
レジスターボックス30に挿入された指示ユニット50は、下台板51の下面に突出するように設けられた突起部51fが、レジスターボックス30の周壁内面に立設されたリブ34(
図1 参照)に対して回転方向において相対するようにオーバーラップすることでレジスターボックス30内でリブ34と接触しない範囲(略360度)で回転可能になる。
【0040】
このようにレジスターボックス30に指示ユニット50が回転可能に挿入された状態で、周壁内面に係合爪63(
図9(b)参照)が形成されたカバー60を、上ケース40の外面側に形成された係合凸部42(
図7 参照)にスナップフィットで嵌め合うことで、カバー60が上ケース40に対して回転可能に装着される。
【0041】
カバー60の周壁部は内側に延出するように鍔部65が形成され、鍔部65の内面65aで指示ユニット50の下台板51に溶着されたレンズキャップ58の鍔部58aの上面と接触することで、レジスターボックス30に装着された指示ユニット50を上ケース40に圧接するようになっている(
図10 参照)。
【0042】
また、鍔部65の内面65aには凹部(不図示)が設けられ、レンズキャップ58の鍔部58aの上面に設けられた突起59(
図8(a)参照)と嵌合して、指示ユニット50に対しては相対的に回転不能に装着される。
これにより、カバー60の周壁外面に設けられた凸部64(
図9(a)参照)を手掛けにしてカバー60を上ケース40に対して回転させることで、指示ユニット50がカバー60と一体的に回転し、検針時に指示ユニット50を見やすい方向に変更して視認性を向上させることができる。
【0043】
(2.5)調整工程
取り外し工程S1、洗浄工程S2、封止工程S3、装着工程S4を経て組み立てられた水道メータ1に対して、調整工程S5においては、流量に対する器差が所定の許容範囲内に収まるように、水道メータ1に通水しながらレジスターボックス30の底面に設けられた抵抗板32(
図1 参照)の位置を調節する。
【0044】
本実施形態においては、器差の要因となる構成要素のうち、レジスターボックス30の抵抗リブ31は、その高さH及び角度Θが、下ケース10が使用されていた水道メータ1Aのレジスターボックス30の抵抗リブの高さ及び角度と互換性を有するように形成されているために、再生産される水道メータの開発工数の低減を図ることができる。
【0045】
本実施形態に係る再生産方法による水道メータ1は、指示ユニット50Aが上ケース40Aでレジスターボックス30A内に回転不能に固定された水道メータ1Aの下ケース10のみを再利用して、新たな上ケース40の雌ネジ部41を下ケース10の開口の外周面に形成された雄ネジ部16にねじ込むことでレジスターボックス30を下ケース10に押圧固定した状態で、指示ユニット50をレジスターボックス30に装着することで、指示ユニット50はレジスターボックス30内で回転可能に保持される。
【0046】
指示ユニット50は、上ケース40に対して回転可能に嵌合されるカバー60で上ケース40に圧接された状態でカバー60の回転操作に伴って一体的に回転する。これにより、回転不能であった指示ユニット50が回転可能となり、検針時に指示ユニット50を見やすい方向に変更して視認性を向上させることができる。
【0047】
以上、本発明に係る実施形態として下ケース10が流量計測部Rを兼ねている単箱式水道メータについて詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で種々の変更を行うことが可能である。
例えば、本実施形態に係る水道メータの再生産方法は、
図11に示すインナーケース18を備えた複箱式水道メータ1Bにおいても、使用された複箱式水道メータ1Bから下ケース10Bを取り外して再利用する際に適用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1、1A、1B・・・水道メータ
10、10B・・・下ケース
11・・・流入口
12・・・流入口
13・・・内底部
14・・・ピボット軸
16・・・雄ネジ部
20・・・羽根車
30、30A・・・レジスターボックス
31、31A・・・抵抗リブ
32・・・抵抗板
40、40A・・・上ケース
41・・・雌ネジ部
50、50A・・・指示ユニット
60・・・カバー
62・・・蓋
R・・・流量計測部
G1・・・ガスケット