(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-16
(45)【発行日】2022-06-24
(54)【発明の名称】柱アセンブリ及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
E04B 1/24 20060101AFI20220617BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20220617BHJP
【FI】
E04B1/24 L
E04B1/58 508S
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017091316
(22)【出願日】2017-05-01
【審査請求日】2020-02-07
(32)【優先日】2016-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516277440
【氏名又は名称】マイテック・ホールディングズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MiTek Holdings, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・エル・ホートン
(72)【発明者】
【氏名】クアン・ミン・フィン
(72)【発明者】
【氏名】ベーザード・ラフェジー
(72)【発明者】
【氏名】ジャレッド・ジェイ・アダムズ
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-227063(JP,A)
【文献】実開昭49-059307(JP,U)
【文献】特開2006-328676(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0275501(US,A1)
【文献】米国特許第06219989(US,B1)
【文献】特開平06-117049(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02036235(GB,A)
【文献】米国特許第06138427(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/24
E04B 1/38-1/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸及び少なくとも一つの面を有する中空管状の柱と、
前記柱に接続され、前記柱の長手方向軸と概して平行の平面において前記柱から外側に横方向に延在する複数個のガセットプレートサブアセンブリを備えたガセットプレートアセンブリと、を備え、
前記複数個のガ
セットプレートサブアセンブリは、第一のガ
セットプレートサブアセンブリと、第二のガ
セットプレートサブアセンブリとを備え、
前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の面
に沿って延在して前記柱に接続され、
前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の面
に沿って延在して前記柱に接続され、
前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記第一及び第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分の全高にわたって前記柱の長さ方向に延在する隙間によって、前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分から分離され、
前記第一及び第二のガ
セットプレートサブアセンブリの各々は、
前記ガセットプレートアセンブリを介して梁アセンブリを柱アセンブリに備え付けるために、梁の端部を取り付けるための梁部分であって前記柱の面に平行な方向に前記柱の面から外側に延在する梁部分を有
し、
各梁部分は、前記柱の長手方向軸に平行な方向に、互いに間隔を空けた位置で前記梁に接続するように構成され、
各梁部分は、前記梁の上部フランジと下部フランジとにそれぞれ接続されるように構成された単一のピースである、柱アセンブリ。
【請求項2】
前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分と前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分との隙間は、略一定の幅を有している、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項3】
前記柱の面は、第一の面を構成し、前記柱は、更に、第二の面と、第三の面とを有し、前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリは、前記柱の第二の面
に沿って延在する別の柱部分を有し、前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリは、前記柱の第三の面
に沿って延在する別の柱部分を有する、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項4】
前記第一及び第二のガ
セットプレートサブアセンブリの梁部分の各々は、前記柱の長手方向軸に対して垂直な方向の寸法が、前記柱の長手方向軸に対して垂直な方向の各柱部分の寸法よりも大きい、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項5】
各ガセットプレートサブアセンブリは、第一及び第二のガセットプレートを備え、前記第一のガセットプレートは、前記第二のガセットプレートを通じて延在し、前記第一及び第二のガセットプレートの各々は、前記第一及び第二のガセットプレートを相互接続するために、前記第一及び第二のガセットプレートの他方のスロットとつがうための少なくとも一つのスロットを有する、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項6】
各スロットが閉鎖端部及び開放端部を含み、前記開放端部が、前記第一及び第二のガセットプレートの他方の一部分を収容して、前記第一及び第二のガセットプレートを相互接続して前記ガセットプレートサブアセンブリを形成する、請求項5に記載の柱アセンブリ。
【請求項7】
前記第一及び第二のガセットプレートを互いに接続する溶接部をさらに備えており、前記溶接部が、前記第一及び第二のガセットプレートを相互接続する前記スロットに沿って延在する、請求項5に記載の柱アセンブリ。
【請求項8】
各ガセットプレートが複数個の穴を含む、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項9】
前記ガセットプレートアセンブリが前記柱に溶接された、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項10】
前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの第一のガ
セットプレートを前記柱に接続する第一及び第二のガセットプレート-柱溶接部をさらに備え、前記第一のガセットプレート-柱溶接部が、前記柱の長手方向軸
に対して垂直な方向に延在し、前記第二のガ
セットプレート-柱溶接部が、前記柱の長手方向軸に沿って延在する、請求項
9に記載の柱アセンブリ。
【請求項11】
前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの第二のガ
セットプレートを前記柱に接続する第三及び第四のガ
セットプレート-柱溶接部をさらに備え、前記第三のガ
セットプレート-柱溶接部が、前記柱の長手方向軸
に対して垂直な方向に延在し、前記第四のガ
セットプレート-柱溶接部が、前記柱の長手方向軸に沿って延在する、請求項
10に記載の柱アセンブリ。
【請求項12】
前記柱の面は、第一の面を構成し、前記柱は、更に第二の面を有し、前記複数個のガセットプレートサブアセンブリは、第三のガセットプレートサブアセンブリと第四のガセットプレートサブアセンブリとを備え、前記第三のガセットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の第二の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第四のガセットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の第二の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第三のガセットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記第三及び第四のガセットプレートサブアセンブリの柱部分の全高にわたって前記柱の長さ方向に延在する隙間によって、前記第四のガセットプレートサブアセンブリの柱部分から分離されている、請求項1に記載の柱アセンブリ。
【請求項13】
前記柱は、更に第三の面を有し、前記第一のガセットプレートサブアセンブリの別の柱部分は、前記柱の第三の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第三のガセットプレートサブアセンブリの別の柱部分は、前記柱の第三の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第一のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分は、前記第一及び第三のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分の全高にわたって前記柱の長さ方向に延在する隙間によって、前記第三のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分から分離されている、請求項
12に記載の柱アセンブリ。
【請求項14】
前記柱は、第四の面を更に有し、前記第二のガセットプレートサブアセンブリの別の柱部分は、前記柱の第四の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第四のガセットプレートサブアセンブリの別の柱部分が前記柱の第四の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第二のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分は、前記第二及び第四のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分の全高にわたって前記柱の長さ方向に延在する隙間によって前記第四のガセットプレートサブアセンブリの前記別の柱部分から分離されている、請求項13に記載の柱アセンブリ。
【請求項15】
長手方向軸及び少なくとも一つの面を有する中空管状の柱を提供することと、
複数個のガセットプレートサブアセンブリを備えたガセットプレートアセンブリを組み立てることと、
前記ガセットプレートサブアセンブリを前記中空管状の柱に固定して柱アセンブリを形成することと、を含み、
前記複数個のガ
セットプレートサブアセンブリは、第一のガ
セットプレートサブアセンブリと、第二のガ
セットプレートサブアセンブリとを備え、前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記柱の面
に沿って延在して前記柱に接続され、前記第一のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分は、前記第一及び第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分の全高にわたって前記柱の長さ方向に延在する隙間によって、前記第二のガ
セットプレートサブアセンブリの柱部分から分離され、前記第一及び第二のガ
セットプレートサブアセンブリの各々は、
前記ガセットプレートアセンブリを介して梁アセンブリを柱アセンブリに備え付けるために、梁の端部を取り付けるための梁部分であって前記柱の面に平行な方向に前記柱の面から外側に延在する梁部分を有
し、各梁部分は、前記柱の長手方向軸に平行な方向に、互いに間隔を空けた位置で前記梁に接続するように構成され、各梁部分は、前記梁の上部フランジと下部フランジとにそれぞれ接続されるように構成された単一のピースである、柱アセンブリの組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してモーメント抵抗の2軸柱梁接合部接続に関し、特に、2軸柱梁接合部接続のための柱アセンブリ及びガセットプレートアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の柱梁接合部またはその付近における地震のエネルギの大部分または他の極端な負荷状態を吸収及び消散する構造鉄骨骨組を有するモーメント抵抗の建物が見出されてきた。
【0003】
建物を破滅的な事象に対してより強くするために、柱梁接続におけるより大きな強度、延性及び接合回転容量を得ることが望ましい。より大きな接続強度、延性及び接合回転容量は、横方向面及び垂直面の両方における相当大きなモーメントに抵抗するのに特に望ましい。つまり、鉄骨フレーム建物における柱梁モーメント抵抗接続は、階間の横方向への建物の横滑りに起因する垂直面における大きな回転要求を受けることがある。工学的解析、設計及びフルスケール見本試験によって、梁及び柱に設置された、相当大きな柱梁の接合回転により良く抵抗し、かつ耐えるように柱梁接続を補強することによって従前の鉄骨フレーム接続技術を実質的に改善できることが見つけ出されてきた。つまり、柱梁接続は、強固かつ延性のあるモーメント抵抗接続である必要がある。
【0004】
モーメントフレームを含む中空構造断面(HSS)柱は、(構造的及び建築的の両方の)様々な建物設計用途に使用するのに構造的に効率的な構材である。しかしながら、H型(『H』断面)梁をHSS柱に接続する従来型のモーメント接続方式は、H型梁をH型柱に接続するのと著しく異なる設計考慮事柄を伴う。負荷状態の間、H型梁におけるモーメントは、梁フランジにおける集中した力に帰着し、これは柱に移す必要がある。HSSとH型柱との間の主な違いは、梁フランジからの力を、剪断に抵抗する柱ウェブに移す方式である。H型柱では、ウェブ(故に、剛性)が、柱フランジの中心に位置する。HSS柱では、柱面に印加された力は、柱のウェブとして作用する側壁に移す必要がある。通常、HSSの壁がH型柱におけるフランジよりも薄いという事実に起因して、HSS柱壁の厚さは、HSS柱とH型梁との間のモーメント接続の強度及び剛性にとっての重大な考慮事柄となる。HHS柱とH型梁とを接続する従来の方法は、相当なモーメント力をHSS柱のウェブに移すのに、技術的に不確実かつ高価な手段に頼らなければならない。これらの現行の方法は、一般的に、1軸モーメントフレーム用途に使用される。一つのそのような方法では、H型梁のフランジをHSS柱の薄壁フランジ面に直接に溶接している。この方法では、HSSフランジの薄い壁厚の本質的な曲性の故に、印加されたモーメントが梁の全部の曲げ強度に近づいたときに、自己制御する。それ故に、直接溶接技術は、印加されたモーメント力を面外曲げ及び剪断を通してHSS柱の接続ウェブに移す能力を限定してきた。
【0005】
別の従来の方法は、貫通プレート接続であり、この接続では、HSS柱が各床レベルにおいて二つの箇所に切断され、H型梁の上部及び下部フランジに取り付けられた貫通プレートが柱を通り抜けることができる。これらの貫通プレート接続は、各貫通プレートの上部面及び下部面両方におけるHSS柱の切断断面の全周囲に沿って溶接される。これらの方式の接続は、製造が高価であり、かつ激しい地震を受けたときにそれらの性能が不確実であることの両方が証明された。例えば、接続は、本質的に、柱における周期的な張力に起因して貫通プレートにおける面外押し抜き剪断破壊を受けやすくなり得る。
【0006】
(カットアウトプレートとしても公知の)外部ダイヤフラムプレート接続は、梁の上部フランジ及び下部フランジに取り付けられたフランジプレートを使用してモーメントを移すという点で貫通プレート接続に類似する。しかしながら、外部ダイヤフラムプレート接続では、HSS柱が依然として連続的であり、上部フランジ及び下部フランジプレートは、HSS柱の全周囲を囲み、HSS柱に取り付けられる周囲を有する切断開口部を付与するために、HSS柱の幅よりも広く作られる。この接続は、製造及び建設が本質的に困難である。
【0007】
内部ダイヤフラムプレート接続は、HSS柱の内周囲に適合するように切断されており、その内部におけるHSS薄壁フランジを強固にし、梁フランジ力をHSS柱の側壁ウェブに移すための手段を付与する工場溶接されたプレートからなる。H型梁の上部フランジ及び下部フランジが、柱の薄壁フランジ面に直接に溶接される。この接続方式の製造は、正確な備え付けの問題及び内部ダイヤフラムプレートの溶接のためのHSS柱の内面へのアクセスの故に困難である。この接続方式の性能は、それらに対応して不確実である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、予め製造される柱アセンブリは、通常、長手方向軸を有する中空管状の柱を備える。ガセットプレートアセンブリは、柱に接続されており、柱の長手方向軸と概して平行の平面において柱から外側に横方向に延在する複数個のガセットプレートを備える。ガセットプレートの第一の組が、第一の軸に沿って柱から外側に横方向に延在し、第一の梁をガセットプレートの第一の組に備え付けるための、第一の梁の端部を収容するための空間を画定する。ガセットプレートの第二の組が、第一の軸と非平行でありかつ第一の軸と一致しない第二の軸に沿って柱から外側に横方向に延在する。ガセットプレートの第一の組及び第二の組は、各々、柱の長手方向軸と垂直の単一面と交差する。ガセットプレートの第二の組は、2軸接合接続をもたらすように、第二の梁をガセットプレートの第二の組に備え付けるための、第二の梁の端部を収容するための空間を画定する。
【0009】
別の態様において、建物の梁を柱に取り付けるための中空管状の柱に接続するガセットプレートアセンブリは、通常、建物の梁の重量を柱に移すようなサイズに形成された少なくとも二つの金属ガセットプレートを備える。ガセットプレートは、互いに対して固定された構成において共に接続される。各ガセットプレートは、別のガセットプレートのスロットとつがうことによってガセットプレートを相互接続してガセットプレートアセンブリを形成する少なくとも一つのスロットを含む。
【0010】
なおも別の態様において、予め製造される柱アセンブリの組立方法は、通常、中空管状の柱を提供することを含む。複数個のガセットプレートを含むガセットプレートアセンブリは、ガセットプレートの少なくとも二つを共に取り付けることによって組み立てられる。ガセットプレートアセンブリは、中空管状の柱に固定されて柱アセンブリを形成する。ガセットプレートの第一の組が、第一の軸に沿って柱から外側に横方向に延在し、第一の梁をガセットプレートの第一の組に備え付けるための、第一の梁の端部を収容するための空間を画定する。ガセットプレートの第二の組が、第二の軸に沿って柱から外側に横方向に延在する。ガセットプレートの第二の組は、第二の梁をガセットプレートの第二の組に備え付けることによって2軸接合接続をもたらすための、第二の梁の端部を収容するための空間を画定する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】第一の実施形態の柱アセンブリを含む四側面2軸柱梁接合部接続構造の部分斜視図である。
【
図2】
図1Aの2軸柱梁接合部接続構造を建築するような、一組の柱アセンブリにおける梁アセンブリの位置を図示する斜視図である。
【
図3】ボルトが取り外された
図1Aの2軸柱梁接合部接続構造である。
【
図4】
図1Aの2軸柱梁接合部接続構造の柱アセンブリの部分斜視図である。
【
図5】山形鋼が取り外されており、ガセットプレートの柱への接続の詳細を明らかにするためにガセットプレートアセンブリの一部分をファントムにおいて示す
図4の柱アセンブリである。
【
図9】
図5の柱アセンブリのガセットプレートアセンブリの斜視図である。
【
図10】
図9のガセットプレートアセンブリ上面図である。
【
図12】
図9のガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図13】
図9のガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図14】第一のガセットプレートと第二のガセットプレートとの相互接続を図示する斜視図である。
【
図15】溶接する前の
図9のガセットプレートアセンブリの斜視図である。
【
図16】構造の柱の内部にセメントが設置された
図1Aの2軸柱梁接合部接続構造である。
【
図17】構造の柱アセンブリを構造の梁アセンブリに取り付けるための代替的な接続構材を示す
図1Aの2軸柱梁接合部接続構造である。
【
図18】第二の実施形態の柱アセンブリを含む四側面2軸柱梁接合部接続構造の部分斜視図である。
【
図19】柱アセンブリの柱の内部にセメントが設置された
図18の2軸柱梁接合部接続構造である。
【
図20】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第三の実施形態の柱アセンブリの部分斜視図である。
【
図22】
図20の柱アセンブリのガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図23】
図20の柱アセンブリのガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図24】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第四の実施形態の柱アセンブリの部分斜視図である。
【
図25】
図24の柱アセンブリのガセットプレートアセンブリの斜視図である。
【
図26】
図25のガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図27】
図25のガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図28】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第五の実施形態の柱アセンブリの部分斜視図である。
【
図29】ファントムにおいてアセンブリのガセットプレートの一部分を示す
図28の柱アセンブリである。
【
図32】
図28の柱アセンブリのガセットプレートアセンブリの斜視図である。
【
図33】
図32のガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図34】
図32のガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図35】第六の実施形態の柱アセンブリを含む2軸柱梁接合部接続構造の部分斜視図である。
【
図37】
図36のガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図38】
図36のガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図39】
図36のガセットプレートアセンブリの第三のガセットプレートの正面図である。
【
図40】
図36のガセットプレートアセンブリの第四のガセットプレートの正面図である。
【
図41】第七の実施形態の柱アセンブリを含む2軸柱梁接合部接続構造の部分斜視図である。
【
図43】
図42のガセットプレートアセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図44】
図42のガセットプレートアセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図45】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第八の実施形態の柱アセンブリの部分斜視図である。
【
図47】
図45の柱アセンブリの第一のガセットプレートの正面図である。
【
図48】
図45の柱アセンブリの第二のガセットプレートの正面図である。
【
図49】
図45の柱アセンブリのガセットプレートサブアセンブリの斜視図である。
【
図50】
図49のガセットプレートサブアセンブリを建築するように、第一のガセットプレートを第二のガセットプレートに取り付ける方法を示す説明図である。
【
図51】
図49のガセットプレートサブアセンブリの上面図である。
【
図52】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第九の実施形態の柱アセンブリの部分正面斜視図である。
【
図55】ガセットプレートサブアセンブリの斜視図である。
【
図56】
図55のガセットプレートサブアセンブリを建築するように、第一のガセットプレートを第二のガセットプレートに取り付ける方法を示す説明図である。
【
図57】
図55のガセットプレートサブアセンブリの上面図である。
【
図58】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第十の実施形態の柱アセンブリの部分正面斜視図である。
【
図61】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第十一の実施形態の柱アセンブリの部分正面斜視図である。
【
図64】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第十二の実施形態の柱アセンブリの部分正面斜視図である。
【
図67】2軸柱梁接合部接続構造に使用するための、第十三の実施形態の柱アセンブリの部分正面斜視図である。
【
図70】
図69の一部分の拡大された部分立面図である。 対応する参照数字は、図面全体を通して対応する部品を指し示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1~
図15を参照するように、第一の実施形態の柱アセンブリを含む2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造が、概して11で指し示される。接合接続構造は、建物骨組1(
図1参照)の建築に使用することができる。図示する実施形態では、接合接続構造は、柱15を含む柱アセンブリ13と全長の梁19を各々が含む複数個の全長の梁アセンブリ17とを接合する。全長の梁は、構造における隣接する柱間の実質的に全長を延在するのに十分な長さを有する梁である(
図2参照)。故に、参照により本明細書に組み込む米国特許第6,138,427号の
図5及び
図16に示すようなスタブ及びリンク梁アセンブリは、全長の梁ではない。
図1Aの梁19が壊れて外れるが、全長の梁であることが理解される。図示する実施形態では、接合接続構造は、四つの全長の梁アセンブリ17が柱アセンブリ13に取り付けられるように構成された4側面/4梁構成を有する。図示する実施形態では、柱15は、四つの柱面20によって画定された矩形(広い意味では「多角形」)断面を有するHSS管断面構造である。梁19は、I梁、H梁構成または中空矩形形状(組立箱の構材またはHSS管断面)などの任意の適切な構成を有することができる。図示する実施形態では、柱15は、対向する平面壁構材を含む取り囲された矩形壁を備える。
【0013】
建物骨組1の全体的なモーメント抵抗フレーム設計構成は、必要に応じて、すべてのまたは大部分の柱梁接続が建物の各主方向におけるモーメント抵抗である、分配されたモーメント抵抗空間フレームを提供することができる。これは、建物の土地専有面積全体においてより少ない離散的に位置した1軸モーメントフレームを使用し得る従来の建物骨組と対照的である。それ故に、骨組1は、高層建物の横方向負荷抵抗システムにおける構造的冗長性を最大化して、例えば、テロリストによる爆弾の爆破及び他の壊滅的な負荷環境を受けたときの進行性崩壊シナリオに対する抵抗を増大し、同時に、建築されるモーメント抵抗接合の必要数を最小化し、転じて、建築費を減少する。
【0014】
図5~
図9、
図12及び
図13を参照するように、柱アセンブリ13は、柱アセンブリを梁アセンブリ17に取り付けるための環様のガセットプレートアセンブリ21を含む。ガセットプレートアセンブリ21は、柱15に接続されており、柱から外側に横方向に延在する複数個のガセットプレート23を備える。ガセットプレート23は、柱15の長手方向軸と概して平行の平面内を延在する。間隔を介して平行の、垂直及び水平に延在するガセットプレートの第一の組23aが、柱15及び同軸上を延在する梁19を挟む。ガセットプレートの第一の組23aは、第一の軸に沿って互いに反対方向に柱15から外側に横方向に延在し、それぞれの梁アセンブリ17をガセットプレートアセンブリ21を通じて柱アセンブリ13に備え付けるための、梁19の端部を収容するための空間を画定する。間隔を介して平行の、垂直及び水平に延在するガセットプレートの第二の組23bが、柱15及び同軸上を延在する梁19を挟む。ガセットプレートの第二の組23bは、第一の軸と直交して延在する第二の軸に沿って互いに反対方向に柱15から外側に横方向に延在する。ガセットプレートの第二の組23bは、それぞれの梁アセンブリ17をガセットプレートアセンブリ21を通じて柱アセンブリ13に備え付けるための、梁19の端部を収容するための空間を画定する。ガセットプレートの第一の組及び第二の組は、各々、柱15の長手方向軸と垂直の単一面と交差する。図示する実施形態では、ガセットプレートアセンブリ21は、四つの同じ平面上の梁19が柱15に接続されるように建築及び配列される。
【0015】
ガセットプレートの第一の組23aの各々は、スロットを取り囲む閉ループを画定する縁を有する閉鎖内部スロット41(広い意味では「伸長開口部」)を含む。ガセットプレート23aは、各々が、内部スロット41の側方に位置する一組の開放スロット43(
図12)も含む。開放スロット43は、ガセットプレート23の下部からガセットプレートの内部に延在する。ガセットプレートの第二の組23bの各々は、スロット41と実質的に同じ構造である閉鎖内部スロット45(広い意味では「伸長開口部」)、及び内部スロットの側方に位置する一組の開放スロット47を含む(
図13)。開放スロット47は、ガセットプレート23の上部からガセットプレートの内部に延在する。ガセットプレートの第一の組23a及び第二の組23bのスロット43、47によって、
図14に概略的に図示するようにプレートを組み立てることができる。ガセットプレートの第一の組23aの開放スロット43は、ガセットプレートの第一の組23aの一部分がガセットプレートの第二の組の開放スロットに収容され、かつガセットプレートの第二の組の一部分がガセットプレートの第一の組の開放スロットに収容されるように、ガセットプレートの第二の組23bの開放スロット47とつがうように構成される。このように、ガセットプレート23a、23bは、互いに交差し、互いを通じて延在する。図示する実施形態では、ガセットプレートの第一の組23aは、ガセットプレートの第一の組の上部縁及び下部縁が、ガセットプレートの第二の組23bのそれぞれの上部縁及び下部縁と概して同じ平面上に位置するように、ガセットプレートの第二の組23bに取り付けられる。
【0016】
ガセットプレート23a、23bの相互接続された組は、
図15に示すように、柱通路51を画定する三次元のポンド記号の外観を有する環様のガセットプレートアセンブリ21を形成する。この様式では、交差するガセットプレート23a、23bは、互いに対して直交して延在する。
図9を参照すると、ガセットプレート23a、23bは、ガセットプレートの間の交点の角に沿って延在する垂直隅肉溶接部29aに沿って共に溶接され、ガセットプレートアセンブリ21を完成する。ガセットプレート23a、23bの上部縁及び下部縁における水平隅肉溶接部29b(広い意味では「第一のガセットプレート-柱溶接部」)が、柱15の長手方向軸を横断して延在し、ガセットプレートアセンブリ21を柱に取り付ける。加えて、ガセットプレート23a、23bにおける閉鎖スロット41、45における隅肉溶接部29c(広い意味では「第二のガセットプレート-柱溶接部」)が、ガセットプレートアセンブリ21を柱15に取り付ける(
図7)。一実施形態において、ダブル平行垂直溶接部が、各スロット41、45内部に、それらの全長に沿って延在し、スロットの丸い端部において接続し、スロットの周囲に連続溶接部を形成する。平行溶接部29cの各々の全長の大部分は、柱の長手方向軸に沿って延在する。スロット41、45は、概して柱面20の中心に位置付けられ、故に、スロット41、45内部の溶接部29cは、構造のモーメント抵抗能力を向上する追加の構造を付与する。
【0017】
図1A~
図3を参照すると、水平カバープレート27が、梁19の上部に配置され、梁19の端部に取り付けられる。カバープレート27は、それぞれの梁19の幅及び付随するガセットプレート23の水平間隔よりも大きな幅を有する。カバープレート27の構成によって、全長の梁アセンブリ17の各端部が、初期に、カバープレート27と柱アセンブリ13のガセットプレート23の水平延在部の上部縁との間のベアリングにおいて支持されるように、梁19がガセットプレート23間において下がることが可能になる。言い換えれば、梁19は、自己で支える。図示する実施形態では、カバープレート27は、ガセットプレート23に取り付けられた上部山形鋼31の突出する水平脚部の上面に載ることができる。カバープレート27は、それぞれの梁19の全長に沿って延在し、ガセットプレート23の端部を少しだけ過ぎて終端になる。カバープレート27は、カバープレートの全長に沿って延在する長円半径のスロット開口部30を有する。カバープレート27が他の幅、構成及びスロットタイプの長円開口部を有することができることが理解される。例えば、カバープレート(図示せず)は、スロット開口部30を全く有さなくても良い。垂直剪断プレート32が、29dにおいて梁17のウェブに溶接され、ガセットプレート23a、23bに接続するための穴26aを有する。
【0018】
柱アセンブリ13は、アセンブリにおいて位置合わせされたボルト穴26Aを通り延在するボルト26によって、梁アセンブリ17にボルトで留められる。特に、ボルト26は、上部山形鋼31をカバープレート27に、底部山形鋼33をガセットプレート23に、かつ垂直剪断プレート32をガセットプレートに取り付けるのに使用され、すべてがそれぞれのコンポーネントにおいて位置合わせされたボルト穴26aを通る。
【0019】
前に概説した接合接続構造11は、2軸柱梁タイプの構造である。構造11は、中空管状の柱15の四つの側面に沿う梁アセンブリ接続をもたらす。最も好ましくは、接合接続構造11のコンポーネントの各々ならびに梁19及び柱15は、構造鉄骨で作られる。接合接続構造11のコンポーネントのいくつかは溶接によって、いくつかはボルト留めによって結合される。溶接は、初期に、製造工場において実行することができる。ボルト留めは、建築現場において実行でき、世界の多くの地域において好ましい選択肢である。しかしながら、溶接またはオールベアリング接続などの他の適切な様式で梁アセンブリ17を柱アセンブリ13に接続できることが理解される。
【0020】
図4、
図5及び
図12~
図16を参照すると、柱アセンブリ13は、製造工場において製造し、その後建築現場に輸送することができる。柱アセンブリ13を製造するために、ガセットプレート23は、スロット43、47によって互いにつがう(
図14及び
図15)。つがったガセットプレート23は、互いと溶接されて剛体ガセットプレートアセンブリ21を形成する(
図9)。柱をガセットプレートアセンブリ21の柱通路51に挿入することによって、ガセットプレートアセンブリは柱15に支えられる。柱アセンブリ13の建築中、ガセットプレートアセンブリ21の柱通路51を通した柱の挿入を促進し、かつ柱の面20へのガセットプレートアセンブリの溶接を促進するために、柱15はその側面において旋回することができる。その結果、ガセットプレートアセンブリ21は、所定の床位置などの選択された位置において柱に位置し、29bにおいて溶接されるまたは別な様に柱15の壁の面20に取り付けられる。図示する実施形態では、ガセットプレートアセンブリは、ガセットプレート23の上部及び下部に位置する水平溶接部29bに沿って、ならびにスロット41、45内部の溶接部29cに沿って、柱15に溶接される。上部山形鋼31は、29fにおいて溶接されるまたは別な様にガセットプレート23に取り付けられる。故に、工場において、柱アセンブリ13を溶接によって独占的に建築することができる。好ましい実施形態では、溶接部29は隅肉溶接部である。隅肉溶接部は、超音波探傷検査を必要とせず、結果として工場での製造費を減少する。しかしながら、溶接は、グルーブ溶接であっても良いし、ステッチ溶接であっても良い。他の溶接及び他の形態の接続も、本開示の範囲内にある。
【0021】
図2を参照すると、全長の梁アセンブリ17は、建築現場に輸送する前に製造工場において製造することもできる。全長の梁アセンブリ17を製造するために、カバープレート27は、29eにおいて溶接されるまたは別な様に梁の上部フランジに取り付けられる。(溶接部29eなどによる)溶接は、スロット開口部30の周囲と梁19の上部フランジとの間において、及びカバープレートの底面(図示せず)において梁の上部フランジ端に沿って実行される。底部山形鋼33は、29gにおいて溶接されるまたは別な様に梁19の下部フランジに取り付けられ、梁から横方向に外側に突出する。全長の梁アセンブリ17を形成するのに必要な任意の溶接を工場において実行することができる。工場では、高度に正確な様式において環様のガセットプレートアセンブリ21、柱アセンブリ13及び梁アセンブリ17を形成するための、固定具の使用及び精密な加工技術が可能になる。好ましい実施形態では、溶接部29は隅肉溶接部である。他の溶接及び他の形態の接続も、本開示の範囲内にある。カバープレート27及び底部山形鋼33は、現行の実施形態に図示しない他の構成も有することができる。
【0022】
建築現場において、柱アセンブリ13が全長の梁アセンブリ17に接合される。柱アセンブリ13は、最初は垂直配向において建設され、梁の各端部がガセットプレート23のそれぞれの組の一面にわたるように、全長の梁アセンブリ17の端部は、水平に位置付けられ、柱アセンブリに隣接する。その結果、全長の梁アセンブリ17は、カバープレート27の下部表面が上部山形鋼31の上部表面に係合するまで、ガセットプレート23の間で下がる。この係合は、初期に、全長の梁アセンブリ17を柱アセンブリ13に位置させて支持し、建設中の支えを促進する。アセンブリ13、17を堅く固定するために、ボルト26を使用して、それぞれのコンポーネントにおける位置合わせされたボルト穴26Aを通して、上部山形鋼31をカバープレート27に取り付け、かつ底部山形鋼33をガセットプレート23に取り付ける。故に、建築現場において、全長の梁アセンブリ17を含む2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造11が、ボルト接続を通じて独占的に完成される。現場において、溶接を使用せずに接合接続構造11が建築される。カバープレート27は、全長の梁19からの垂直剪断負荷の大部分、そうでなければすべてを移すように設計され、これにより垂直剪断プレートまたは垂直剪断要素の必要性を排除し、材料費及び建築費も減少できる。中空管状の柱15及びガセットプレート23を用いる、この柱梁のすべての現場でボルト留めされる接合接続構造11は、中空管状の柱を使用する従来の接合接続構造では認識されてこなかった。しかしながら、本開示の範囲から逸脱することなく、柱アセンブリ13を梁アセンブリ17に溶接できることが構想される。
【0023】
柱アセンブリ13は、有益にも、梁19によって柱15に印加されるモーメントに対する抵抗を、柱のすべての四つの面20に分配し、これにより梁によって柱に印加される2軸負荷、特に、重度の負荷事象に抵抗するのに良く適する。これは、側壁に沿って進み、柱15の角を取り囲む剛体ガセットプレートアセンブリ21を形成する、溶接され連結された直交するガセットプレートの使用によって可能になる。四つの梁の任意の一つまたは任意の組み合わせによって印加されたモーメントが、剛体ガセットプレートアセンブリ21によって柱15の周囲のすべての位置に伝達されることが理解される。例えば、モーメントが(例えば、ガセットプレート23bに接続された一つの梁19からのものとして)一つの軸に印加されたときには、米国特許第6,138,427号、米国特許第7,178,296号、米国特許第8,146,322号、及び米国特許第9,091,065号に記載されているガセットプレート接続に類似する様式において、梁の軸と平行な柱15の面20へのガセットプレート23bの接続を通じてそれに抵抗する。柱15の平行面20への接続によって、ガセットプレート23bと柱15のそれぞれの隣接面20とを接続する(水平溶接部群を備えた)上部及び下部水平溶接部29bによって形成された、印加されたモーメントに抵抗する(主に、溶接部29bの全長に沿う剪断として作用する)偶力が付与される。加えて、梁の端部に面する近接するガセットプレート23の上部及び下部水平溶接部29bは、柱15の近接する面20と垂直に作用する、印加されたモーメントに抵抗する抵抗張力/圧縮偶力を形成する別の水平溶接部群を備える。剛体ガセットプレートアセンブリ21は、離れたガセットプレート23aと対向する面20とを接続する(なおも別の水平溶接部群を備えた)上部及び下部水平溶接部29bによって形成された、印加されたモーメントにする抵抗(対向する面20と垂直に作用する)冗長な抵抗張力/圧縮偶力を付与することによって、モーメントを、離れたガセットプレート23aとのその接続を通じて、柱15の対向する面20にも伝達する。
【0024】
柱アセンブリ13の前述のモーメント抵抗特徴に加えて、柱アセンブリは、2軸モーメントにユニークなモーメント抵抗をさらに付与するように構成される。互いに対して直交して配列された梁19から接合柱アセンブリにモーメントが印加された場合には、帰着したモーメントベクトルは、どちらか一方の梁の長手方向軸を含む垂直面には位置しないことを理解することができる。それどころか、モーメントベクトルは、垂直面における直交する梁19の間のどこかに位置し、それ故に、ガセットプレートアセンブリ21を、前述の直交する梁19の長手方向軸の間の斜め方向に沿って柱に傾けさせる。この場合には、隣接する、柱15の近接して直交する面20は、共同のモーメント抵抗を付与する。より具体的には、ガセットプレート23a、23bにおける垂直スロット41、45における溶接部29cが互いに直交する隣接面20において柱15の中深部に位置し、垂直溶接部群として共に直交に作用する、それぞれのスロット41、45に位置する同じ垂直スロット溶接部29cを合わせることによって、印加された2軸モーメント抵抗偶力を付与する、追加のモーメント抵抗能力を付与する。剛体ガセットプレートアセンブリ21は、2軸モーメントを、追加の共同のモーメント抵抗を付与する別の垂直溶接部群を備えた、柱15の離れた直交する面20にも移す。近接して直交する面20及び離れて直交する面の両方が、先行する段落に記載したモーメント抵抗偶力と協調して作用して、柱アセンブリを使用して形成された柱アセンブリ13及び接合接続構造11を顕著に堅固にする。
【0025】
同時に、重度の負荷状態下では、印加されたモーメントを受けた柱15の同じ対向する面20に対する、(梁の長手方向軸と垂直に面する)対向するガセットプレート23aベアリングの「プッシュ/プル」効果によって、負荷伝達冗長性も付与することができる。故に、柱15の対向する面20は、協同して、ガセットプレート23bの溶接された接続によって柱15の直交する側面20に付与される抵抗に加えて、(極端な負荷状態下の)一つの梁19からのモーメントにも抵抗し、それによって、印加されたモーメントに抵抗する冗長性を付与する。柱アセンブリ13が、一つの梁19のみについて、そしてすべての前述の負荷伝達機構の2軸相互作用によって可能になる接合接続構造11における四つもの数の梁19すべてについて、印加されたモーメントについてまさに記載した様式において、印加されたモーメントに抵抗するように構成されることが理解される。
【0026】
前述の中空管状の柱15及びガセットプレートアセンブリ21を有する柱アセンブリ13を含む柱梁モーメント抵抗接合接続構造11は、フルスケールのシミュレートされた地震試験中に並外れて良く機能することが示された。試験は、参照により本明細書に組み込む米国特許第9,091,065号に開示されているなどの、すべての現場でボルト留めされる側面プレートモーメント接続技術を使用してH型梁に接続されたモーメントであった、軸方向に負荷される薄壁のHSS柱を備えて構成された二つの1軸モーメントフレーム試験見本を含んだ。HSS柱は、軸方向負荷がHSS形状の局部座屈において主要な役割を有し得るので、軸方向に予め負荷されてそれらの名目降伏強度の40%まで圧縮された。印加される軸方向負荷の40%の選択は、鉄骨モーメントフレーム柱における軸圧縮のこのレベルが、標準的な高層建物の約95%を包含すると結論を出した一連のパラメータ研究に基づいてされた。二つの試験見本の一つについての18インチ平方のHSS柱フランジの幅-壁厚さ比(bf/tf)は、本明細書に記載した柱梁側面プレートモーメント接続技術を使用したときに局部座屈が起こるか否かを確認するために、AISC358耐震規定によって許容される13.2の最大bf/tf限界に照らして、21に設定した。
【0027】
21のbf/tf比を有する平方18インチHSS柱(HSS18×18×3/4)からなる側面プレート試験見本を、24インチの深いH型梁(W24×84)に接続して、その名目降伏強度の40%の軸圧縮負荷で予め負荷し、柱損傷の兆候がなく最終的に梁が破壊するように周期的に負荷をかけた。故に、HSSタイプの柱が地震負荷に耐えることができないという業界認知に反して、薄壁のHSS柱アセンブリは、重度のシミュレートされた地震負荷を受けたときに、並外れたかつ堅固なサイクル性能を実証した。HSS柱アセンブリは、鉄骨モーメントフレームの横滑りの4%ラジアンにおける一回のみのフルサイクルの業界の事前資格審査の要件(AISC358耐震規定)と比較して、鉄骨モーメントフレームの横滑りの6%ラジアンにおける接合回転の二回のフルサイクルを達成した。それ故に、HSS柱アセンブリは、地震負荷に耐える適合があるのみならず、現行の業界標準を上回るアセンブリであることも証明した。
【0028】
さらに、このすべての工場で隅肉溶接された及びすべての現場でボルト留めされた2軸の柱梁モーメント抵抗接合接続構造11のユニークな幾何学形状及び剛性は、その性能ならびに極端な風及び中度から重度の地震状態の両方を含むその設計用途の広さを最大化する。特に、すべての現場でボルト留めされた接合接続構造11は、すべての現場で隅肉溶接された接合接続構造を特徴付ける、従前の設計に類似する柱と梁とを挟む垂直及び水平に延在した平行ガセットプレート23の使用によって可能になる、全長の梁19の端部と柱15の面との間の物理的分離(または、隙間)を維持する。故に、過去に使用された堅く取り付けられた鉄骨モーメントフレームの梁と柱との間の曲げモーメント負荷伝達の不確実性を減少する。
【0029】
さらに、柱15及び梁19の両方を挟む垂直及び水平に延在する平行ガセットプレート23を含むことによって、すべての現場でボルト留めされた接合接続構造11のこの現行の2軸の適用は、増大した柱梁接合部の剛性の利点を維持し、それに対応して鉄骨モーメントフレーム全体の剛性を増大し、結果として建物設計が(構材強度ではなく)横方向の階の横滑りによって制御されるときにより小さい梁サイズをもたらし、従って、材料費を減少する。建物設計が(横方向の階の横滑りではなく)構材強度によって制御されるときには、この2軸のすべての現場でボルト留めされた接合接続構造11は、その接続幾何学形状が梁または柱いずれかの正味の断面減少を有さない(すなわち、梁または柱いずれかを通すボルト穴を有さない)ことによって梁及び柱の完全な強度を維持するので、梁サイズ及び柱サイズも減少し、従って、材料量及び材料費も減少する。
【0030】
本開示の一態様において、全長の梁は、全長の梁及びガセットプレートにおいて溶接された接続が実質的にないように、ボルトによってガセットプレートに接続される。全長の梁アセンブリ17の柱アセンブリ13への溶接が本開示のその態様の範囲内にあることが理解される。
【0031】
図16を参照すると、2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造11が、コンクリートCで満たされた柱15を備えて示される。柱15をコンクリートで満たすと、より大きな負荷容量及び延性さえも付与することができる。例えば、包囲する柱断面によるコンクリートの閉じ込めを通じて追加の延性のある負荷容量が得られる。これは、大きい軸圧縮を受けたときに硬化コンクリートの破裂を防ぐための、鉄骨の閉鎖ジャケットを付与する。さらに、コンクリートは、柱15の薄い側壁の面外座屈の可能性に対する本質的な抵抗を付与する。
【0032】
図17を参照すると、2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造11は、カバープレート27の代わりに上部山形鋼28を備えて示される。図示する実施形態では、山形鋼28は、建築現場に運送される前に梁19に溶接される。
【0033】
図18を参照すると、第二の実施形態の2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造が、概して111で指し示される。第二の実施形態の接合接続構造は、HSS柱15が組立箱柱115と置き換えられていることを除いて、第一の実施形態の構造11と実質的に同一である。第一の実施形態の接合接続構造11の部品に対応する第二の実施形態の接合接続構造111の部品は、「100」をプラスした同じ参照数字が与えられる。中空鉄骨組立箱断面柱は、一般的に、高層建物、特殊な構造物及び住宅タワーの設計に使用される。
図19を参照すると、2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造111は、コンクリートCで満たされた組立箱柱115を備えて示される。
【0034】
図20~
図23を参照すると、第三の実施形態の柱アセンブリが、概して213で指し示される。第三の実施形態の柱アセンブリ213は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と実質的に同一である。第一の実施形態の柱アセンブリ13の部品に対応する第三の実施形態の柱アセンブリ213の部品は、「200」をプラスした同じ参照数字が与えられる。この番号付けの慣習は、その後の実施形態でも繰り返される。第三の実施形態の柱アセンブリ213と第一の実施形態の柱アセンブリ13との間の唯一の差異は、第三の実施形態のガセットプレートアセンブリ221のガセットプレート223a、223bの各々が、ガセットプレートに沿って垂直に延在する狭い閉鎖スロット241、245を有することである。さらに、栓溶接部229cが狭い閉鎖スロット241、245を満たす。図示する実施形態では、栓溶接部229cは、スロット241、245に沿って延在し、それらを満たし、第一の実施形態におけるスロット41、45における隅肉溶接部29cと比較して比例的に減少したモーメント抵抗強度を付与する正方形の溝スロット溶接部を備える。ガセットプレートアセンブリ221の組立方法は、第一の実施形態のガセットプレートアセンブリ21の組立方法と同一であり、柱アセンブリ213の建築方法は、第一の実施形態の柱アセンブリ13の建築方法とさもなければ同一である。さらに、柱アセンブリ213は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0035】
図24~
図27を参照すると、第四の実施形態の柱アセンブリが、概して313で指し示される。第四の実施形態の柱アセンブリ313は、第一の実施形態の柱アセンブリ13及び第三の実施形態のそれと実質的に同一である。二つの実施形態の間の唯一の差異は、ガセットプレートにおいて閉鎖スロット41、45が除去されていることである。ガセットプレートアセンブリ321の組立方法は、第一の実施形態のガセットプレートアセンブリ21の組立方法と同一であり、柱アセンブリ313の建築方法は、第一の実施形態の柱アセンブリ13の建築方法とさもなければ同一である。主な差異は、ガセットプレートアセンブリ313が、ガセットプレート323における垂直スロット内の柱315に溶接されないことである。さらに、柱アセンブリ313は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0036】
図28~
図34を参照すると、第五の実施形態の柱アセンブリが、概して413で指し示される。第五の実施形態の柱アセンブリ413は、第四の実施形態の柱アセンブリ313に類似する。二つの実施形態の間の主な差異は、ガセットプレートアセンブリ421が、柱に溶接される代わりに、ねじ込み棒を通じた接続によって柱415に取り付けられることである。特に、ねじ棒461は、ガセットプレート423及び柱415における位置合わせされた棒穴461Aを通り延在し、ガセットプレートアセンブリ421を柱415に固定する。柱415の各平面420は、棒穴461Aを含む。柱415の面420における各棒穴は、柱の対向する面420における棒穴と軸方向に位置を合わせる。ガセットプレート423は、柱415における標準的な棒穴461Aと位置を合わせるように構成された特大サイズの棒穴461Aを有する。ねじ棒461は、ガセットプレート423における垂直に位置合わせされた特大サイズの棒穴461A、及び柱415の対向する面における棒穴461を通って延在する。柱アセンブリ413の建築中、柱415は、その側面において旋回して、ねじ棒461の挿入をより容易に促進することができる。柱415の隣接面における棒穴461A及びガセットプレート423におけるそれらに対応する特大サイズの棒穴461Aは、柱アセンブリの隣接する側面を通って延在するねじ棒461が互いに干渉しないように、互いから軸方向に位置ずれする。図示する実施形態では、棒穴461Aは、柱415及びガセットプレート423の面において矩形パターンに配列されている。しかしながら、棒穴461Aは、本開示の範囲から逸脱することなく、異なるパターンに配列することができる。図示する実施形態では、ガセットプレートアセンブリ421は、上部及び下部水平溶接部429bによっても柱415に取り付けられる。しかしながら、本発明の範囲内において溶接部429bを除外できることが理解される。なおもさらに、ねじ棒461の代わりに開きボルト(図示せず)を使用することもできる。開きボルトは、柱419を横断して延在しないが、代わりに、開きボルトが通り抜ける柱の壁の内面を支えるように展開する。故に、柱415のすべての四つの面420に異なるボルトが使用されることもある。
【0037】
図35~
図40を参照すると、第六の実施形態の柱アセンブリ513を含む2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造が、概して511で指し示される。接合接続構造は、建物骨組の建築に使用することができる。図示する実施形態では、接合接続は、柱515を含む柱アセンブリ513を、全長の梁519を含む三つの全長の梁アセンブリ517に接合する。柱アセンブリ513は、第四の実施形態の柱アセンブリ313に類似するが、三つの梁アセンブリ517を取り付けるような柱アセンブリを構成するようなガセットプレートアセンブリ521の変更を含む。
【0038】
ガセットプレートアセンブリ521は、柱515に接続されており、柱から外側に横方向に延在する複数個のガセットプレート523を備える。ガセットプレート523は、柱515の長手方向軸と概して平行の平面内を延在する。間隔を介して平行の、垂直及び水平に延在するガセットプレート523aの第一の組が、柱515及び同軸上を延在する梁519を挟む。ガセットプレートの第一の組523aは、第一の軸に沿って互いに反対方向に柱515から外側に横方向に延在し、それぞれの梁アセンブリ517をガセットプレートアセンブリ521を通じて柱アセンブリ513に備え付けるための、梁519の端部を収容するための空間を柱の対向する側面に画定する。間隔を介して平行の、垂直及び水平に延在するガセットプレート523bの第二の組が、柱515及び同軸上を延在する梁と直交して延在する梁519を挟む。ガセットプレートの第二の組523bは、第一の軸と直交して延在する第二の軸に沿って互いに反対方向に柱515から外側に横方向に延在する。ガセットプレートの第二の組23bは、梁アセンブリ517をガセットプレートアセンブリ521を通じて柱アセンブリ513に備え付けるための、梁519の端部を収容するための空間を画定する。
【0039】
ガセットプレートの第一の組523aは、その各々が、ガセットプレート523aの縁からガセットプレートの内部に延在する一組の開放スロット543を含む(
図37及び
図38)。スロット543は、ガセットプレート523aの垂直に延在する中心線を中心にして対称的に間隔をあける。ガセットプレートの第二の組523bは、その各々が、ガセットプレート523bの縁からガセットプレートの内部に延在する一組の開放スロット547を含む(
図39及び
図40)。スロット547は、ガセットプレート523bの垂直に延在する中心線を中心にして非対称的に間隔をあける。特に、各ガセットプレート523bにおいて、スロット547は、ガセットプレート523bの垂直に延在する中心線からガセットプレートの一つの側面の方に横方向に間隔をあける。それ故に、ガセットプレート523bは、スロット547の一つから、他のスロットから離れるほうに、他のスロットから延在するよりも大きな距離で反対方向に延在する。
【0040】
ガセットプレートの第一の組523aの開放スロット543は、ガセットプレートの第一の組523aの一部分がガセットプレートの第二の組の開放スロットに収容され、かつガセットプレートの第二の組の一部分がガセットプレートの第一の組の開放スロットに収容されるように、ガセットプレートの第二の組523bの開放スロット547とつがうように構成される。接続されたガセットプレート523a、523bは、ガセットプレートアセンブリ521を形成する(
図36)。ガセットプレート523a、523bは、第一の実施形態に関して
図11に実質的に示したように、ガセットプレートの間の交点の角に沿って延在する垂直隅肉溶接部529aに沿って共に溶接される。交差するガセットプレート523aを越えるガセットプレート523bの短い延在部が、連結スロット543とつがい、その後(例えば、
図11に示す)四つの位置に溶接できる直交するガセットプレートの制御された剛体の交点を形成するスロット547を提供することに留意されたい。しかしながら、スロット付きの相互接続される接合部分がなくとも、ガセットプレート523bの自由垂直縁が、
図36の最も後方の直交するガセットプレート523aの内部面と同じ平面上に最大達し、ガセットプレートの面に溶接できることが理解される。その場合には、
図40におけるガセットプレート523bの縁に最も近いスロット547を排除し、プレートの全長は、それに対応してより短くなる。ガセットプレート523a、523bの上部縁及び下部縁における水平隅肉溶接部529bが、ガセットプレートアセンブリ521を柱515に取り付ける。図示する実施形態では、ガセットプレートの第一の組523aは、ガセットプレートの第一の組の上部縁及び下部縁がガセットプレートの第二の組523bのそれぞれの上部縁及び下部縁と概して同じ平面上に位置するように、ガセットプレートの第二の組523bに取り付けられる。ガセットプレートアセンブリ521が梁アセンブリの端部を収容するための空間を三つのみ形成することがわかる。
【0041】
ガセットプレートアセンブリ521の組立方法は、第四の実施形態のガセットプレートアセンブリ321の組立方法と同一であり、柱アセンブリ513の建築方法は、第四の実施形態の柱アセンブリ313の建築方法とさもなければ同一である。さらに、柱アセンブリ513は、第四の実施形態の柱アセンブリ313と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0042】
図41~
図44を参照すると、第七の実施形態の柱アセンブリ613を含む2軸柱梁モーメント抵抗接合接続構造が、概して611で指し示される。接合接続構造は、建物骨組の建築に使用することができる。図示する実施形態では、接合接続は、柱615を含む柱アセンブリ613を、全長の梁619を含む二つの全長の梁アセンブリ617に接合する。柱アセンブリ613は、第四の実施形態の柱アセンブリ313に類似するが、二つの直交する梁アセンブリ617を取り付けるような柱アセンブリを構成するようなガセットプレートアセンブリ621の変更を含む。
【0043】
ガセットプレートの第一の組623aの各々は、ガセットプレート623aの縁からガセットプレートの内部に延在する二つの開放スロット643を含む(
図43)。スロット643は、ガセットプレート623aの垂直に延在する中心線を中心にして非対称的に間隔をあける。特に、各ガセットプレート623aにおいて、スロット643は、ガセットプレート623aの垂直に延在する中心線からガセットプレートの一つの側面の方に横方向に間隔をあける。ガセットプレートの第二の組623bの各々は、ガセットプレート623bの縁からガセットプレートの内部に延在する二つの開放スロット647を含む(
図44)。スロット647も、ガセットプレートの第一の組623aにおけるスロット643に類似する様式において、ガセットプレート623bの垂直に延在する中心線を中心にして非対称的に間隔をあける。
【0044】
ガセットプレートの第一の組623aの開放スロット643は、ガセットプレートの第一の組623aの一部分がガセットプレートの第二の組の開放スロットに収容され、かつガセットプレートの第二の組の一部分がガセットプレートの第一の組の開放スロットに収容されるように、ガセットプレートの第二の組623bの開放スロット647とつがうように構成される。接続されたガセットプレート623a、623bは、ガセットプレートアセンブリ621を形成する。ガセットプレートアセンブリは、梁アセンブリ617の端部を収容するための空間を二つのみ提供する。ガセットプレート623a、623bは、ガセットプレートの間の交点の角に沿って延在する垂直隅肉溶接部629aに沿って共に溶接される。交差するガセットプレート623aを越えるガセットプレート623bの短い延在部が、連結スロット643とつがい、その後(例えば、
図11に示す)四つの位置に溶接できる直交するガセットプレートの制御された剛体の交点を形成するスロット647を提供することに留意されたい。しかしながら、スロット付きの相互接続される接合部分がなくとも、ガセットプレート623bの自由垂直縁が、
図42の最も後方の直交するガセットプレート623aの内部面と同じ平面上に最大達し、ガセットプレートの面に溶接できることが理解される。その場合には、
図44におけるガセットプレート623bの縁に最も近いスロット647を排除し、プレートの全長は、それに対応してより短くなる。ガセットプレート623a、623bの上部縁及び下部縁における水平隅肉溶接部629bが、ガセットプレートアセンブリ621を柱615に取り付ける。図示する実施形態では、ガセットプレートの第一の組623aは、ガセットプレートの第一の組の上部縁及び下部縁がガセットプレートの第二の組623bのそれぞれの上部縁及び下部縁と概して同じ平面上に位置するように、ガセットプレートの第二の組623bに取り付けられる。
【0045】
ガセットプレートアセンブリ621の組立方法は、第四の実施形態のガセットプレートアセンブリ321の組立方法と同一であり、柱アセンブリ613の建築方法は、第四の実施形態の柱アセンブリ313の建築方法とさもなければ同一である。さらに、柱アセンブリ613は、第四の実施形態の柱アセンブリ313と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0046】
図45~
図51を参照すると、第八の実施形態の柱アセンブリが、概して713で指し示される。第八の実施形態のガセットプレートアセンブリ721は、柱715に別々に溶接された複数個の(四つの)ガセットプレートサブアセンブリ771を備える。各サブアセンブリ771が、柱715の二つの隣接して直交する面720に沿って進むことによって柱の角を取り囲み、柱に溶接される。ガセットプレートサブアセンブリは、その各々が、第一のガセットプレート723a及び第二のガセットプレート723bを含む。隣接するガセットプレート723a、723bの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ721を通じて柱アセンブリ713に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ713は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0047】
各サブアセンブリ771は、第一のガセットプレートの一つの側面により近く位置する開放スロット743を有する第一のガセットプレート723a(
図47)、及び第二のガセットプレートの一つの側面により近く位置する開放スロット747を有する第二のガセットプレート723b(
図48)を備える。本明細書において前に説明したように、ガセットプレート723a、723bは、スロット743、747を互いにつがわせ、ガセットプレートの間の交点の角に沿って延在する垂直溶接部729aにおいてガセットプレート723a、723bを共に溶接することによって取り付けられる。組み立てられたガセットプレートサブアセンブリ771は、非対称の交差した構成を有する(
図49及び
図51を参照)。より小さい断面を画定するガセットプレート723a、723bの一部分は、柱715の四つの角に溶接され、より大きな断面を画定するガセットプレートの一部分は、柱から外側に横方向に延在する。
【0048】
サブアセンブリ771は、上部及び下部水平溶接部729bならびに垂直溶接部729cに沿って柱715の各面720に溶接される。柱715へのサブアセンブリ771の他の形態の接続を用いることができることが理解される。一実施例において、ガセットプレート723a、723b及び柱715は、ボルト穴を有し、サブアセンブリを柱に備え付けるための開きボルトなどの適切な締め具を収容することができる。
【0049】
ガセットプレートアセンブリ721は、有益にも、梁(図示せず)によって柱715に印加されるモーメントに対する抵抗を、柱のすべての四つの面720に分配し、これにより梁によって柱に印加される2軸負荷に抵抗するのに良く適する。これは、2軸の印加されたモーメントに抵抗するように、側壁に沿って進み、柱715のすべての四つの角を取り囲むように構成できる剛体ガセットプレートサブアセンブリ771を形成する、溶接され連結された直交するガセットプレート723a、723bの使用によって可能になる。四つの梁の任意の一つまたは任意の組み合わせによって印加されたモーメントが、ガセットプレートサブアセンブリ771の組によって柱715の周囲のすべての位置に伝達されることが理解される。サブアセンブリ771は、上部及び下部水平溶接部729bならびに垂直溶接部729cに沿って柱715の面720に溶接される。
【0050】
サブアセンブリ771は、協同して、柱715の面720に負荷を分配する。例えば、ガセットプレート723bに接続された梁(図示せず)によってモーメントがサブアセンブリ771(
図49)の一つに印加されたときには、面内モーメントを梁の軸と平行な柱715の隣接面720に移すことができるチャネル形状の溶接部群構成を備えた上部及び下部水平溶接部729bならびに垂直溶接部729cによってそれに抵抗する。柱715の面720に移されたこの面内モーメントは、米国特許第6,138,427号、米国特許第7,178,296号、米国特許第8,146,322号、及び米国特許第9,091,065号に記載されている面内モーメント伝達に類似する。差異は、その特許における溶接部群(上部及び下部水平溶接部ならびに左及び右垂直溶接部)が、チャネル形状ではなく、矩形であることである。加えて、梁の長手方向軸を横断して延在し、近接する面720に接続されたガセットプレート723aを有するサブアセンブリ771の上部及び下部溶接部729bならびに垂直溶接部729cも、モーメントに抵抗し、柱の面の面外にモーメントを移す張力/圧縮偶力を形成する。(チャネル形状の溶接部群構成を備えた)これらの溶接部729b及び729cは、ガセットプレート723aを柱715の近接する面720に接続し、柱の近接する面と垂直に作用する張力/圧縮偶力によって印加された面外モーメントに抵抗することができる。帰着したモーメントベクトルが、二つの直交する梁の間に位置し、ガセットプレートサブアセンブリ771を梁の長手方向軸の間の斜め方向に沿って柱715に傾ける傾向がある、2軸の印加されたモーメントの場合には、追加のモーメント抵抗能力が付与される。ガセットプレート723b、723aの垂直縁を柱715の隣接して直交する面720に接続する垂直溶接部729cが、垂直溶接部群として共に直交に作用して、印加された2軸モーメント抵抗偶力を付与する。サブアセンブリ771のすべてが、このようにして2軸の印加されたモーメントに抵抗するように作用でき、柱715のすべての四つもの角を取り囲み、前述のモーメント抵抗偶力と協調して作用して、柱アセンブリを使用して形成された柱アセンブリ713及び接合接続構造を顕著に堅固にすることが認識される。
【0051】
図52~
図57を参照すると、第九の実施形態の柱アセンブリが、概して813で指し示される。第九の実施形態の柱アセンブリ813は、第八の実施形態の柱アセンブリ713に類似するが、三つの梁アセンブリを取り付けるような柱アセンブリ813を構成するようなガセットプレートアセンブリ821の変更を含む。第八の実施形態と同様に、各サブアセンブリ871は、柱815の二つの隣接して直交する面820に沿って進むことによって柱の角を取り囲み、柱に溶接される。二つの実施形態の間の主な差異は、第九の実施形態のガセットプレートアセンブリ821が異なる建築の二つのガセットプレートサブアセンブリ871a及び871bを備えることである。前述のとおり、すべてのガセットプレートサブアセンブリ871a、871bは、柱815に別々に溶接される。第一のサブアセンブリ871aは、第八の実施形態におけるサブアセンブリ771と同一である。第二のサブアセンブリ871bは、第一のガセットプレートの一つの側面により近く位置する開放スロット843を有する第一のガセットプレート823a、及び第二のガセットプレートの一つの側面により近く位置する開放スロット847を有する第二のガセットプレート823bを備える。第二のサブアセンブリ871bの第二のガセットプレート823bは、第一のガセットプレート823aよりも小さく、ボルトまたはねじ棒のための穴は有さない。先の実施形態に説明したように、ガセットプレート823a、823bは、スロット843、847を互いにつがわせ、ガセットプレートの間の交点の角に沿って延在する垂直溶接部829aにおいてガセットプレート823a、823bを共に溶接することによって取り付けられる。組み立てられた第二のガセットプレートサブアセンブリ871bは、非対称の交差構成を有する。交差の上部断面を画定するガセットプレート823a、823bの一部分は、柱815の二つの隣接する角に溶接され、交差の下部断面を画定するガセットプレートの一部分は、柱から外側に横方向に延在する。隣接するガセットプレート823a、823bの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ821を通じて柱アセンブリ813に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ813は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0052】
図58~
図60Aを参照すると、第十の実施形態の柱アセンブリが、概して913で指し示される。第十の実施形態の柱アセンブリ913は、第八の実施形態の柱アセンブリ713に類似するが、三つの梁アセンブリを取り付けるような柱アセンブリを構成するようなガセットプレートアセンブリ921の変更を含む。二つの実施形態の間の主な差異は、第十の実施形態のガセットプレートアセンブリ921が、ガセットプレートサブアセンブリ971の組に加えて、(ガセットプレートアセンブリ921の一部も形成する)別のガセットプレートとつがわない別個のガセットプレート923cを含むことである。サブアセンブリ971は、第八の実施形態におけるサブアセンブリ771に類似する。第八の実施形態と同様に、各サブアセンブリ971は、柱915の二つの隣接して直交する面920に沿って進むことによって柱の角を取り囲み、柱に溶接される。しかしながら、各サブアセンブリ971において、柱915の面920の上にわたるガセットプレート923aの一部分は、ガセットプレート923bの一部分よりも長い(
図60参照)。サブアセンブリ971は、柱915の隣接する角に溶接される。別個のガセットプレート923cは、上部及び下部水平溶接部929b、垂直溶接部929c、ならびに内在的な垂直角フレアベベル溶接部929hによって柱915の対向する面に溶接される(
図60A参照)。サブアセンブリ971の隣接するガセットプレート923a、923aの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ921を通じて柱アセンブリ913に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。さらに、ガセットプレート923b及び923cの面する表面が、梁アセンブリを柱アセンブリ913に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ913は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0053】
図61~
図63を参照すると、第十一の実施形態の柱アセンブリが、概して1013で指し示される。第十一の実施形態の柱アセンブリ1013は、第十の実施形態の柱アセンブリ913に類似するが、単一ガセットプレート923cの代わりに、柱アセンブリ1013は、二つの別個のガセットプレート1023d及び1023eを含む。サブアセンブリ1071は、第十の実施形態におけるサブアセンブリ971と同一である。サブアセンブリ1071の各々は、柱1015の隣接する角に溶接され、柱の二つの隣接して直交する面1020に沿って進むことによって柱の角を取り囲む。別個のガセットプレート1023d、1023eは、垂直溶接部1029cを使用して柱に溶接される。第十の実施形態に使用された角溶接部929eは、第十一の実施形態では使用しない。サブアセンブリ1071の隣接するガセットプレート1023a、1023aの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ1021を通じて柱アセンブリ1013に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。さらに、ガセットプレート1023b及び1023dの面する表面ならびに1023b及び1023eの面する表面が、梁アセンブリを柱アセンブリ1013に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ1013は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0054】
図64~
図66を参照すると、第十二の実施形態の柱アセンブリが、概して1113で指し示される。第十二の実施形態の柱アセンブリ1113は、第九の実施形態の柱アセンブリ813に類似するが、二つの梁アセンブリを取り付けるような柱アセンブリを構成するようなガセットプレートアセンブリ821の変更を含む。第一のサブアセンブリ1171aは、第八の実施形態におけるサブアセンブリ771と同一である。第二のサブアセンブリ1171bは、第九の実施形態の第二のサブアセンブリ871bと同一である。隣接するガセットプレート1123a、1123bの面する表面及び隣接するガセットプレート1123a、1123aの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ1121を通じて柱アセンブリ1113に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ1113は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0055】
図67~
図70を参照すると、第十三の実施形態の柱アセンブリが、概して1213で指し示される。第十三の実施形態の柱アセンブリ1213は、第十二の実施形態の柱アセンブリ1113に類似するが、二つの第二のサブアセンブリ1171bを有する代わりに、柱アセンブリ1213は、二つの単一ガセットプレート1223d及び1223eを含む。サブアセンブリ1271は、第八の実施形態におけるサブアセンブリ771に類似するが、ガセットプレート1223a、1223bの一部分が、面の幅の半分よりも長く延在して柱1215の面1220に隣接する。単一ガセットプレート1223d、1223eは、垂直及び水平溶接部1229b、1229cならびに角フレアベベル溶接部1229hを使用して、柱1215に取り付けられる。隣接するガセットプレート1223a及び1123dの面する表面ならびにガセットプレート1223b及び1223eの面する表面が、梁アセンブリをガセットプレートアセンブリ1221を通じて柱アセンブリ1213に備え付けるための、梁の端部を収容するための空間を画定する。柱アセンブリ1213は、第一の実施形態の柱アセンブリ13と同じ様式において全長の梁アセンブリに取り付けることができる。
【0056】
本発明の他の陳述
A.
建物の梁を柱に取り付けるための前記柱に接続するガセットプレートアセンブリであって、前記建物の前記梁の重量を前記柱に移すようなサイズに形成された少なくとも二つの金属ガセットプレートを備えており、前記ガセットプレートが互いに対して固定された構成において共に接続されており、各ガセットプレートが、別の前記ガセットプレートのスロットとつがうことによって前記ガセットプレートを相互接続して前記ガセットプレートアセンブリを形成する少なくとも一つのスロットを含む、前記ガセットプレートアセンブリ。
【0057】
B.
各ガセットプレートが少なくとも二つのスロットを含み、各スロットが別のガセットプレートのスロットとつがうことによって前記ガセットプレートを相互接続して前記ガセットプレートアセンブリを形成する、請求項Aに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0058】
C.
各スロットが閉鎖端部及び開放端部を含み、前記開放端部が、前記別のガセットプレートの一部分を収容して、前記ガセットプレートを相互接続して前記ガセットプレートアセンブリを形成する、請求項Aに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0059】
D.
各ガセットプレートが複数個の穴を含む、請求項Aに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0060】
E.
前記ガセットプレートを互いに接続する溶接部をさらに備えており、前記溶接部が前記ガセットプレートの前記スロットに沿って延在する、請求項Aに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0061】
F.
前記ガセットプレートの少なくとも一つが、前記ガセットプレートを前記中空管状の柱に接続するための溶接部をその内部に収容するための伸長開口部を有する、請求項Aに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0062】
G.
前記伸長開口部が、当該伸長開口部を取り囲む閉ループを画定する縁を有し、前記溶接部が、前記伸長開口部の前記縁の全体に沿って連続的に延在する、請求項Fに記載のガセットプレートアセンブリ。
【0063】
BA.
中空管状の柱を提供することと、
ガセットプレートの少なくとも二つを共に取り付けることによる複数個の前記ガセットプレートを含むガセットプレートアセンブリを組み立てることと、及び
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に固定して柱アセンブリを形成することと、を含み、前記ガセットプレートの第一の組が、前記柱から外側に横方向に第一の軸に沿って延在し、第一の梁を前記ガセットプレートの第一の組に備え付けるための、前記第一の梁の端部を収容するための空間を画定し、前記ガセットプレートの第二の組が、前記柱から外側に横方向に第二の軸に沿って延在し、第二の梁を前記ガセットプレートの第二の組に備え付けることによって2軸接合接続をもたらすための、前記第二の梁の端部を収容するための空間を画定する、予め製造される前記柱アセンブリの組立方法。
【0064】
BB.
前記ガセットプレートアセンブリの組立が、各ガセットプレートを少なくとも別の前記ガセットプレートに取り付けることを含む、請求項BAに記載の方法。
【0065】
BC.
各ガセットプレートの取り付けが、それぞれのガセットプレートのスロットをつがわせて、前記ガセットプレートを共に溶接することを含む、請求項BBに記載の方法。
【0066】
BD.
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に固定することが、前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に溶接することを含む、請求項BAに記載の方法。
【0067】
BE.
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に固定することが、前記柱の長手方向軸を横断して延在する溶接部を形成することを含む、請求項BDに記載の方法。
【0068】
BF.
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に溶接することが、前記柱の長手方向軸を横断して延在する溶接部、及び前記柱の長手方向軸に沿って延在する溶接部を形成することを含む、請求項BEに記載の方法。
【0069】
BG.
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に固定することが、前記柱及び前記ガセットプレートを通って延在するねじ棒を使用して、前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に取り付けることを含む、請求項BAに記載の方法。
【0070】
BH.
コンクリートを前記中空管状の柱内に設置することをさらに含む、請求項BAに記載の方法。
【0071】
BI.
前記ガセットプレートアセンブリを前記中空管状の柱に固定して前記柱アセンブリを形成することが、前記ガセットプレートの取り囲まれた伸長開口部において前記ガセットプレートの少なくとも一つを前記柱に溶接することを含み、前記伸長開口部が前記柱の縦方向を延在する、請求項BAに記載の方法。
【0072】
実施形態の各々に記載した具体的な接続が置き替え可能であることが理解される。
【0073】
本発明の要素または本発明の好ましい実施形態(複数可)を取り入れるときに、冠詞「a」、「an」、「the」及び「said」は、その要素の一つ以上の存在を意味することが意図される。「comprising(を備えている)」、「including(を含んでいる)」及び「having(を有している)」という用語は、包含的であり、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味することが意図される。
【0074】
前述を考慮して、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有益な結果が実現することがわかる。
【0075】
本発明の範囲から逸脱することなく、前述の建築物、製品及び方法にさまざまな変化を為すことができ、前の記載に含まれ、添付の図面に示されるすべての事項が、例示として解釈され、限定的な意味ではないことが意図される。
【0076】
本発明の原理に従い建築された2軸のモーメント抵抗柱梁接合部接続構造及び柱アセンブリは、多数のユニークな特徴、利益及び利点を付与する。利点及び利益が適用される実施形態のいくつかを図示する図面が参照される。