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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-16
(45)【発行日】2022-06-24
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20220617BHJP
【FI】
F24F1/0007 401E
F24F1/0007 401B
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2019553916
(86)(22)【出願日】2019-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 CN2019103825
(87)【国際公開番号】W WO2021003829
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2019-09-30
(31)【優先権主張番号】201921063126.8
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201921058404.0
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】羅文俊
(72)【発明者】
【氏名】蔡志才
(72)【発明者】
【氏名】鄒奎芳
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-106753(JP,A)
【文献】特開2013-036671(JP,A)
【文献】特開2014-070762(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3279574(EP,A1)
【文献】中国実用新案第208238044(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面パネルと、
前記底面パネルをカバーするパネルフレームと、
前記底面パネル及び前記パネルフレームにより形成された取り付けキャビティ内に設けられている室内熱交換器と、
前記パネルフレームに取り付けられ、且つ前記パネルフレームの前にあり、前記パネルフレームの前の上側及び前記パネルフレームの前の下側と接続され、少なくとも一部が前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている電気制御ボックスと、
前記パネルフレームの前を開き可能に被覆し、且つ電気制御ボックスが前後に正対するパネルと、を含
前記パネルフレームの少なくとも一部分は前記室内熱交換器と前記パネルとの間に位置し、前記電気制御ボックスの少なくとも一部は前記パネルフレームの前記一部分と前記パネルとの間に位置し、
前記パネルは、前記パネルフレームにおける前記電気制御ボックスと接続する部分を開き可能に被覆する
ことを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記電気制御ボックスの全体は、前記パネルフレームに取り外し可能に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記電気制御ボックスの上端は、前記パネルフレームの当該前の上側に挿着され、前記電気制御ボックスの下端に、前記パネルフレームの当該前の下側の前面に重ね接続されている第1の重ね接続部が設けられ、前記第1の重ね接続部は前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記電気制御ボックスは、前記パネルフレームの左右方向に沿う少なくとも一つの端部に設けられ、前記電気制御ボックスに、前記パネルフレームの対応する端部の前面に重ね接続される第2の重ね接続部が設けられ、前記第2の重ね接続部は、前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記パネルフレームの前に、開口部を有し、前記電気制御ボックスの少なくとも一部が前記開口部内に取り外し可能に設けられている、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記電気制御ボックスは、本体及び蓋を含み、前記本体内に、前方が開放して電気制御板の配置に適する収容キャビティが形成され、前記蓋は前記本体の開放側を開き可能にカバーする、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記蓋は、反転可能又は取り外し可能に前記本体に相互接続されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記本体は、第1のインナーケース及び第1の板金部材を含み、前記第1のインナーケースの外側を前記第1の板金部材が被覆し、且つ前記第1の板金部材が前記第1のインナーケースに固定して接続され又は取り外し可能に接続され、又は、
前記蓋は、第2のインナーケース及び第2の板金部材を含み、前記第2のインナーケースの外側を前記第2の板金部材が被覆し、且つ前記第2の板金部材が前記第2のインナーケースに固定して接続され又は取り外し可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記パネルフレームは、前記底面パネルに取り外し可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項10】
前記パネルは、反転可能又は取り外し可能に前記パネルフレームに相互接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項11】
前記パネルフレームに後ろへ凹んでいる重ね接続溝を有し、
前記電気制御ボックスは、内部に前記電気制御ボックスの内部空間を連通させる通線溝を有するとともに、前記重ね接続溝内に嵌設されている通線部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項12】
前記パネルは、前記パネルフレームにヒンジ接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項13】
前記電気制御ボックスは、
開口を有し、且つ第1の接続面を有する第1のインナーケースと、
前記開口を開閉するように前記第1のインナーケースと取り外し可能に接続され、且つ前記第1の接続面と結合する第2の接続面を有する第2のインナーケースと、を含み、
前記第1のインナーケースと前記第2のインナーケースの一方は、他方の内部に伸びる止水部を有し、前記止水部は、前記第1の接続面と前記第2の接続面との結合部位の内側にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項14】
前記第2のインナーケースは、前記第1のインナーケースに向かって延在する折り返し部を有し、前記止水部は前記折り返し部の内側に設けられ、且つ前記止水部と前記折り返し部とが相対して配置されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の空気調和機。
【請求項15】
前記折り返し部の端面は、前記第2の接続面として形成される、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和機。
【請求項16】
前記止水部は、前記開口に隣接して設置され、前記第1の接続面は前記止水部の外側に設けられ、且つ前記止水部の端面より低い、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和機。
【請求項17】
前記折り返し部と前記止水部とが間隔をおいて設置されている、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和機。
【請求項18】
前記折り返し部の延在方向において、前記折り返し部と前記止水部との重ね部分の長さが1ミリメートル以上である、
ことを特徴とする請求項14に記載の空気調和機。
【請求項19】
前記止水部は、前記開口の縁部の延在方向に沿って配向される、
ことを特徴とする請求項13~18のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項20】
前記電気制御ボックスは、さらに、
前記第1のインナーケースの外側をカバーするように設置され、且つ前記第1のインナーケースに接続されている第1の板金部材と、
前記第2のインナーケースの外側をカバーするように設置され、且つ前記第2のインナーケースに接続されている第2の板金部材とを含み、
前記第2の板金部材は、前記第1の板金部材に向かって延在する遮蔽部を有し、前記遮蔽部は、前記第1の接続面と前記第2の接続面との結合部位に跨る、
ことを特徴とする請求項13~18のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項21】
前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材とは係合され、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材とは係合されている、
ことを特徴とする請求項20に記載の空気調和機。
【請求項22】
前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材の一方は第1の留め具を有し、且つ他方は前記第1の留め具と嵌合する第1の係止孔を有し、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材の一方は第2の留め具を有し、且つ他方は前記第2の留め具と嵌合する第2の係止孔を有する、
ことを特徴とする請求項20に記載の空気調和機。
【請求項23】
前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材の一方は第1の挿入スロットを有し、且つ他方は前記第1の挿入スロットと嵌合する第1の挿着部を有することにより、前記第1の板金部材を前記第1のインナーケースに密着させ、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材の一方は第2の挿入スロットを有し、且つ他方は前記第2の挿入スロットと嵌合する第2の挿着部を有することにより、前記第2の板金部材を前記第2のインナーケースに密着させる、
ことを特徴とする請求項20に記載の空気調和機。
【請求項24】
記取り付けキャビティ内に設けられている室内ファンをさらに含み
前記電気制御ボックスは、前記室内ファンの軸側にあ
ことを特徴とする請求項13~23のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項25】
前記電気制御ボックスは、前記室内熱交換器の一方側にあり、且つ前記電気制御ボックスの、前記室内熱交換器に近接する側が前記室内熱交換器の形状にマッチングする、
ことを特徴とする請求項24に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、出願番号が201921063126.8、出願日が2019年07月08日の中国特許出願、及び出願番号が201921058404.0、出願日が2019年07月08日の中国特許出願に基づいて提出され、且つ上記中国特許出願の優先権を主張し、上記中国特許出願の全ての内容が引用により本願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本願は空気調節の技術分野に関し、具体的には空気調和機に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、電気制御ボックスはパネルフレームの下方にあり、電気制御板に対して取り付け又はメンテナンス操作を行う場合、パネルを開け、パネルフレームを取り外してから電気制御ボックスを操作することができる。また、一部の機種はパネルフレームの右側に、電気制御板を取り出すことができる大径ホールが開けられ、大径ホールもカバープレートで封止されるため、電気制御ボックスを操作する必要がある場合、カバープレートを先に取り外す必要もあり、操作が繁雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、少なくとも一定程度で関連技術に存在する技術的課題の一つを解決することを目的とする。このため、本願は、電気制御ボックスを容易に着脱する空気調和機を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願実施例に係る空気調和機によれば、底面パネルと、前記底面パネルをカバーするパネルフレームと、前記パネルフレームに取り付けられ、且つ前記パネルフレームの前にあり、少なくとも一部が前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている電気制御ボックスと、前記パネルフレームの前を開き可能に被覆し、且つ電気制御ボックスが前後に正対するパネルと、を含む。
【0006】
本願実施例に係る空気調和機によれば、パネルフレームの前面に電気制御ボックスが取り付けられ、電気制御ボックスの少なくとも一部がパネルフレームに取り外し可能に接続され、且つパネルと電気制御ボックスとが前後に正対するため、電気制御ボックスをメンテナンスしやすい。
【0007】
また、本願の上記実施例に係る空気調和機は、さらに下記付加的技術的特徴を備える。
【0008】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスの全体は、前記パネルフレームに取り外し可能に取り付けられている。
【0009】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスの上端は、前記パネルフレームの前の上側に挿着され、前記電気制御ボックスの下端に、前記パネルフレームの前の下側の前面に重ね接続されている第1の重ね接続部が設けられ、前記第1の重ね接続部は前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている。
【0010】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスは、前記パネルフレームの左右方向に沿う少なくとも一つの端部に設けられ、前記電気制御ボックスに、前記パネルフレームの対応する端部の前面に重ね接続される第2の重ね接続部が設けられ、前記第2の重ね接続部は、前記パネルフレームに取り外し可能に接続されている。
【0011】
本願の一実施例によれば、前記パネルフレームの前に、開口部を有し、前記電気制御ボックスの少なくとも一部が前記開口部内に取り外し可能に設けられている。
【0012】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスは、本体及び蓋を含み、前記本体内に、前方が開放して電気制御板の配置に適する収容キャビティが形成され、前記蓋は前記本体の開放側を開き可能にカバーする。
【0013】
本願の一実施例によれば、前記蓋は、反転可能又は取り外し可能に前記本体に相互接続されている。
【0014】
本願の一実施例によれば、前記本体は、第1のインナーケース及び第1の板金部材を含み、前記第1のインナーケースの外側を前記第1の板金部材が被覆し、且つ前記第1の板金部材が前記第1のインナーケースに固定して接続され又は取り外し可能に接続され、又は、前記蓋は、第2のインナーケース及び第2の板金部材を含み、前記第2のインナーケースの外側を前記第2の板金部材が被覆し、且つ前記第2の板金部材が前記第2のインナーケースに固定して接続され又は取り外し可能に接続されている。
【0015】
本願の一実施例によれば、前記パネルフレームは、前記底面パネルに取り外し可能に接続されている。
【0016】
本願の一実施例によれば、前記パネルは、回転可能又は反転可能に前記パネルフレームに相互接続されている。
【0017】
本願の一実施例によれば、前記パネルフレームに後ろへ凹んでいる重ね接続溝を有し、前記電気制御ボックスは、内部に前記電気制御ボックスの内部空間を連通させる通線溝を有するとともに、前記重ね接続溝内に嵌設されている通線部を含む。
【0018】
本願の一実施例によれば、前記パネルは前記パネルフレームにヒンジ接続されている。
【0019】
本願の別の実施例によれば、前記電気制御ボックスは、開口を有し、且つ第1の接続面を有する第1のインナーケースと、前記開口を開閉するように前記第1のインナーケースと取り外し可能に接続され、且つ前記第1の接続面と結合する第2の接続面を有する第2のインナーケースと、を含み、前記第1のインナーケースと前記第2のインナーケースの一方は、他方の内部に伸びる止水部を有し、前記止水部は、前記第1の接続面と前記第2の接続面との結合部位の内側にある。
【0020】
本願の一実施例によれば、前記第2のインナーケースは、前記第1のインナーケースに向かって延在する折り返し部を有し、前記止水部は、前記折り返し部の内側に設けられ、且つ前記止水部と前記折り返し部とが相対して配置されている。
【0021】
本願の一実施例によれば、前記折り返し部の端面は、前記第2の接続面として形成される。
【0022】
本願の一実施例によれば、前記止水部は、前記開口に隣接して設置され、前記第1の接続面は前記止水部の外側に設けられ、且つ前記止水部の端面より低い。
【0023】
本願の一実施例によれば、前記折り返し部と前記止水部とが間隔をおいて設置されている。
【0024】
本願の一実施例によれば、前記折り返し部の延在方向において、前記折り返し部と前記止水部との重ね部分の長さが1ミリメートル以上である。
【0025】
本願の一実施例によれば、前記止水部は、前記開口の縁部の延在方向に沿って配向される。
【0026】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスは、前記第1のインナーケースの外側をカバーするように設置され、且つ前記第1のインナーケースに接続されている第1の板金部材と、前記第2のインナーケースの外側をカバーするように設置され、且つ前記第2のインナーケースに接続されている第2の板金部材と、をさらに含み、前記第2の板金部材は、前記第1の板金部材に向かって延在する遮蔽部を有し、前記遮蔽部は、前記第1の接続面と前記第2の接続面との結合部位に跨る。
【0027】
本願の一実施例によれば、前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材は係合され、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材は係合されている。
【0028】
本願の一実施例によれば、前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材の一方は第1の留め具を有し、且つ他方は前記第1の留め具と嵌合する第1の係止孔を有し、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材の一方は第2の留め具を有し、且つ他方は前記第2の留め具と嵌合する第2の係止孔を有する。
【0029】
本願の一実施例によれば、前記第1のインナーケースと前記第1の板金部材の一方は第1の挿入スロットを有し、且つ他方は前記第1の挿入スロットと嵌合する第1の挿着部を有することにより、前記第1の板金部材を前記第1のインナーケースに密着させ、及び/又は、前記第2のインナーケースと前記第2の板金部材の一方は第2の挿入スロットを有し、且つ他方は前記第2の挿入スロットと嵌合する第2の挿着部を有することにより、前記第2の板金部材を前記第2のインナーケースに密着させる。
【0030】
本願の一実施例によれば、内部に取り付けキャビティが設けられているハウジングと、前記取り付けキャビティ内に設けられている室内熱交換器と、前記取り付けキャビティ内に設けられている室内ファンと、前記取り付けキャビティ内に設けられ、且つ前記室内ファンの軸側にある電気制御ボックスと、を含む。
【0031】
本願の一実施例によれば、前記電気制御ボックスは、前記室内熱交換器の一方側にあり、且つ前記電気制御ボックスの、前記室内熱交換器に近接する側が前記室内熱交換器の形状にマッチングする。
【0032】
以下に、本願の付加態様及び利点の一部を説明し、他の一部が以下の説明から明らかになるか、又は本願の実践によって把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
以下の図面と組み合わせて実施例を説明することにより、本願の上記及び/又は付加態様並びに利点が明らか且つ容易に理解されるようになる。
図1】本願の一実施例に係る空気調和機の斜視図である。
図2図1におけるA箇所の拡大図である。
図3】本願の一実施例に係る空気調和機の構造概略図である。
図4】本願の一実施例に係る空気調和機の構造概略図である。
図5】本願の一実施例に係る空気調和機の部分構造概略図である。
図6】本願の一実施例に係る空気調和機の部分構造概略図である。
図7】本願の一実施例に係る電気制御ボックスとパネルフレームとの接続関係の概略図である。
図8】本願の一実施例に係る電気制御ボックスとパネルフレームとの接続関係の概略図である。
図9】本願の一実施例に係る電気制御ボックスの構造概略図である。
図10】本願の一実施例に係る電気制御ボックスの分解図である。
図11】本願の一実施例に係る電気制御ボックスの分解図である。
図12】本願の一実施例に係る本体と電気制御板との接続関係の概略図である。
図13図12におけるB箇所の拡大図である。
図14】本願のいくつかの実施例に係る電気制御ボックスの構造概略図である。
図15】本願のいくつかの実施例に係る電気制御ボックスの蓋の構造概略図である。
図16】本願のいくつかの実施例に係る電気制御ボックスの第2のインナーケースの構造概略図である。
図17】本願のいくつかの実施例に係る電気制御ボックスの本体の構造概略図である。
図18】本願のいくつかの実施例に係る電気制御ボックスの断面図である。
図19図18におけるD箇所の拡大図である。
図20図18におけるE箇所の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本願の実施例を詳しく説明し、前記実施例の例示は図面に示されており、そのうち同じ又は同様の記号は始めから終わりまで同じ又は同様の素子又は同じ又は同様の機能を有する素子を表す。以下に図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本願を説明することを目的とし、本願を限定するものとして理解されるべきではない。
【0035】
以下に、図1図13を参照して本願実施例に係る空気調和機100を説明する。
【0036】
本願に記載の上下、左右及び前後という方向は図1図3図4図6及び図9に示すとおりである。「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、「下」などの用語で指示される方位又は位置関係は図面に基づく方位又は位置関係であり、本願を容易且つ簡略的に説明するためのものに過ぎず、対象となった装置又は素子が必ず所定の方位を有し、所定の方位で構成され及び操作を行うことを指示又は示唆するものとして理解すべきではない。したがって、本願を限定するものとして理解してはならない。
【0037】
図1図3及び図4に示すように、空気調和機100は、大体、底面パネル10、パネルフレーム20、電気制御ボックス30及びパネル40を含む。
【0038】
具体的には、図3図4との組み合わせに示すように、底面パネル10は、パネルフレーム20にカバーされており、電気制御ボックス30はパネルフレーム20に取り付けられ、且つパネルフレーム20の前にある。その中で、電気制御ボックス30をパネルフレーム20の前に取り付けることにより、メンテナンスする場合、パネルフレーム20の前から電気制御ボックス30を直接にメンテナンス及び着脱することができ、パネルフレーム20による作業者への干渉可能性を低減し、点検効率を向上させる。
【0039】
また、電気制御ボックス30の少なくとも一部はパネルフレーム20に取り外し可能に接続されている。電気制御ボックス30全体がパネルフレーム20に取り外し可能に接続されてもよい。これにより、電気制御ボックス30をメンテナンスする必要がある場合、電気制御ボックス30全体を取り外すことができ、理解できることとして、空気調和機100室内機、特に壁掛け式空気調和機100室内機は、その取り付け位置が一般的には高く、電気制御ボックス30のメンテナンスに迷惑をかけ、電気制御ボックス30全体を着脱するようにすれば、作業者は電気制御ボックス30全体を取り外すことで、底面で電気制御ボックス30を点検することができ、点検が容易になる。さらに電気制御ボックス30の一部がパネルフレーム20に取り外し可能に接続されていることであってもよく、これにより、点検を完了した後に、取り外した一部を再度取り付けるだけでよく、取り付けステップを低減する。例えば、電気制御ボックス30のパネル40に対向する側が取り外し可能にされる。
【0040】
図1図3及び図4に示すように、パネル40はパネルフレーム20の前を開き可能にカバーし、電気制御ボックス30とパネル40とが前後に正対する。これにより、電気制御ボックス30を点検する必要がある場合、パネル40を開けるだけで、作業者は電気制御ボックス30を直接点検することができ、点検がさらに容易になる。
【0041】
以上より、本願実施例に係る空気調和機100は、電気制御ボックス30をパネルフレーム20の前に取り付け、且つ電気制御ボックス30の少なくとも一部をパネルフレーム20に取り外し可能に接続し、電気制御ボックス30とパネル40との前後を正対させることにより、電気制御ボックス30の点検及び着脱の利便性を向上させることができる。
【0042】
いくつかの実施例において、電気制御ボックス30全体はパネルフレーム20に取り外し可能に取り付けられている。当然ながら、上記実施例は概略的なものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものとして理解してはならず、例えば、電気制御ボックス30はさらに一部がパネルフレーム20に着脱可能に相互接続されるものであっても良いし、当然ながら、電気制御ボックス30はその中の一部がパネルフレーム20に取り外し可能に接続されるものであっても良いし、全体がパネルフレーム20に取り外し可能に接続されるものであってもよい。後者を例とすれば、作業者は実際の状況に応じて電気制御ボックス30の全体的な取り外し又は部分的な取り外しを選択することができ、作業者の選択性を向上させ、点検効率の向上に寄与する。
【0043】
いくつかの選択的実施例において、図5図7及び図11に示すように、電気制御ボックス30の上端はパネルフレーム20前の上側に挿着され、電気制御ボックス30の下端に、パネルフレーム20前の下側の前面に重ね接続されている第1の重ね接続部32が設けられ、第1の重ね接続部32は,パネルフレーム20に取り外し可能に接続されている。これにより、電気制御ボックス30下側の第1の重ね接続部32はパネルフレーム20の前面に重ね接続され、電気制御ボックス30の上端はパネルフレーム20前の上側に挿着され、電気制御ボックス30はパネルフレーム20に取り付けて固定される。そのうち、電気制御ボックス30の上端に挿着孔21が設けられ、パネルフレーム20において、挿着孔21に対応する係止フック31が設けられ、係止フック31が挿着孔21内に延伸されて電気制御ボックス30をかけることであっても良いし、さらに電気制御ボックス30の上端に係止フック31が設けられ、パネルフレーム20において、係止フック31に対応する挿着孔21が設けられ、係止フック31が挿着孔21内に延伸されてパネルフレーム20をかけることであっても良いし、また、左右方向に沿って間隔をおいて配置されている複数の係止フック31を含む。これにより、電気制御ボックス30の取り付け安定性を向上させることができる。好ましくは、係止フック31の挿着孔21に向かう側に案内傾斜面が設けられ、これにより、係止フック31を挿着孔21内に容易に延伸させてパネルフレーム20又は電気制御ボックス30をかけることができる。また、理解できることとして、第1の重ね接続部32はパネルフレーム20に取り外し可能に接続され,電気制御ボックス30の上端はパネルフレーム20前の上側に挿着され,これにより,電気制御ボックス30全体とパネルフレーム20の取り外し可能な相互接続を実現することができる。例を挙げて言えば、第1の重ね接続部32とパネルフレーム20はねじ接続、係着又は挿着等であっても良い。
【0044】
当然ながら、上記実施例は概略的なものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものとして理解してはならず、例えば、電気制御ボックス30の上端とパネルフレーム20前の上側とがねじ接続であっても良い。
【0045】
いくつかの選択的実施例において、図1図6図7及び図8との組み合わせに示すように、電気制御ボックス30はパネルフレーム20の左右方向に沿う少なくとも一つの端部に設けられ、電気制御ボックス30において、パネルフレーム20の対応する端部の前面に重ね接続される第2の重ね接続部33が設けられ、第2の重ね接続部33は、パネルフレーム20に取り外し可能に接続されている。例を挙げて言えば、電気制御ボックス30はパネルフレーム20の右端部に設けられ、電気制御ボックス30の右端に第2の重ね接続部33が設けられ、第2の重ね接続部33はパネルフレーム20に重ね接続され、且つ第2の重ね接続部33がパネルフレーム20に取り外し可能に接続され、これにより、パネルフレーム20は電気制御ボックス30の右端を位置決めすることができる。このうち、第2の重ね接続部33はパネルフレーム20に取り外し可能に接続され、第2の重ね接続部33とパネルフレーム20はねじ接続、挿着又は係着であっても良い。例を挙げて言えば、第2の重ね接続部33は右へ延在し、パネルフレーム20に位置制限部22が設けられ、位置制限部22に左へ開放する位置制限溝が設けられ、第2の重ね接続部33は位置制限溝内への延伸に適する。当然ながら、電気制御ボックス30はさらにパネルフレーム20の左端部に設けられてもよく、ここで説明を省略する。
【0046】
いくつかの実施例において、図1に示すように、パネルフレーム20の前面に開口部201を有し、電気制御ボックス30の少なくとも一部は開口部201内に取り外し可能に設けられる。電気制御ボックス30の少なくとも一部は開口部201内に取り外し可能に設けられ、即ち電気制御ボックス30は全体的に取り外し又は部分的に取り外すことができる。開口部201を設置することにより、一方で電気制御ボックス30のために取り付け空間を提供することができ、機器本体の厚さを小さくし、他方で、パネルフレーム20の材料使用量を低減し、コストの節約に寄与する。
【0047】
いくつかの実施例において、図9図10図11及び図12との組み合わせに示すように、電気制御ボックス30は本体34及び蓋35を含み、本体34内において、前方が開放し且つ電気制御板36の配置に適する収容キャビティが形成され、蓋35は本体34の開放側を開き可能にカバーする。これにより、電気制御ボックス30を点検する必要がある場合、電気制御ボックス30全体をパネルフレーム20から取り外してから、蓋35を開ければ、電気制御板36を点検でき、又は、パネル40を開け、電気制御ボックス30がパネル40に対向するため、蓋35を開ければ、収容キャビティが前向きに開放する。これにより、電気制御板36が露出し、作業者は電気制御板36を直接点検することもでき、点検を完了した後に、蓋35を閉合し且つパネル40を閉合すればよく、ステップが少なく、点検効率を向上させる。
【0048】
いくつかの選択的実施例において、蓋35は反転可能又は取り外し可能に本体34に接続されている。蓋35を反転可能に本体34に接続するように設置する場合、蓋35を反転すれば、本体34を開けることができ、点検を完了した後に蓋35を再度反転して本体34を閉合すればよく、操作が簡単であり、点検が容易になる。蓋35を本体34に取り外し可能に接続するように設置する場合、蓋35を本体34から取り外し、点検を完了した後に、収容キャビティを閉じるように蓋35を本体34に取り付ければよく、このうち、蓋35と本体34との接続方式は相互係合、ねじ接続等であっても良い。
【0049】
いくつかの実施例において、図11に示すように、本体34は第1のインナーケース341及び第1の板金部材342を含み、第1のインナーケース341の外側を第1の板金部材342が被覆し、第1の板金部材342は第1のインナーケース341に固定して接続され又は取り外し可能に接続されている。理解できることとして、電気制御ボックス30は室内熱交換器50に近接して配置され、室内熱交換器50が冷房する時、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成する可能性がある。本願中の本体34は第1のインナーケース341及び第1の板金部材342により構成され、第1のインナーケース341と第1の板金部材342の間に隙間を有し、図9に示すように、空気層が増加し、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成することを防止するために用いられる。このうち、空気層内は中空キャビティであっても良いし、断熱媒体を設置することもできる。これにより、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成する可能性を低減することができ、電気制御ボックス30の安全性を向上させる。
【0050】
いくつかの実施例において、図11に示すように、蓋35は第2のインナーケース351及び第2の板金部材352を含み、第2のインナーケース351の外側を第2の板金部材352が被覆し、第2の板金部材352は第2のインナーケース351に固定して接続され又は取り外し可能に接続されている。理解できることとして、電気制御ボックス30は室内熱交換器50に近接し配置され、室内熱交換器50が冷房する時、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成する可能性がある。本願中の蓋35は第2のインナーケース351及び第2の板金部材352で構成され、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の間に隙間を有し、空気層が増加し、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成することを防止するために用いられる。このうち、空気層内は中空キャビティであっても良いし、断熱媒体を設置することもできる。これにより、電気制御ボックス30内に凝縮水が生成する可能性を低減することができ、電気制御ボックス30の安全性を向上させる。
【0051】
いくつかの実施例において、パネルフレーム20は底面パネル10に取り外し可能に接続されている。これにより、底面パネル10を点検する必要がある場合、底面パネル10をパネルフレーム20から取り外せば、作業者は底面で底面パネル10を操作することができ、点検が容易になる。例を挙げて言えば、パネルフレーム20において前向きに開放する点検口が設けられ、底面パネル10は前後方向に点検口内への延伸及び引き出しが可能であり、パネルフレーム20は底面パネル10に係止されるように接続されている。
【0052】
いくつかの選択的実施例において、図1図3図4との組み合わせに示すように、パネル40は回転可能又は反転可能にパネルフレーム20に相互接続されている。パネル40を反転可能にパネルフレーム20に相互接続するように設置する場合、パネル40を反転すればパネルフレーム20を開けることができ、点検を完了した後にパネル40を再度反転してパネルフレーム20を閉合すればよく、操作が簡単であり、点検が容易になる。パネルフレーム20をパネル40に取り外し可能に接続するように設置する場合、パネル40をパネルフレーム20から取り外し、点検を完了した後に、パネルフレーム20を閉合するようにパネル40をパネルフレーム20に取り付けばよく、このうちパネル40とパネルフレーム20との接続方式は相互係合、ねじ接続等であっても良い。
【0053】
いくつかの実施例において、図1図2及び図5との組み合わせに示すように、パネルフレーム20に後ろへ凹んでいる重ね接続溝231を有し、電気制御ボックス30は通線部37を含み、通線部37内に通線溝371を有し、通線溝371は電気制御ボックス30の内部空間を連通させ、且つ通線部37は重ね接続溝231内に嵌設されている。通線部37は重ね接続溝231内に嵌設され、これにより、電気制御ボックス30に支持を提供することができる。例を挙げて言えば、図8に示すように、電気制御ボックス30の左側に通線部37が設けられ、通線部37は左へ延在して重ね接続溝231内に延伸し、これにより、電気制御ボックス30はパネルフレーム20の外面に支持することができ、さらに電気制御ボックス30の点検を容易にする。
【0054】
このうち、通線溝371は配線のために用いられ、いくつかの具体的な実施例において、通線部37内に配線ハーネス固定構造が設けられ、配線ハーネス固定構造は配線ハーネスを固定するために用いられる。さらに、図12及び図13に示すように、配線ハーネス固定構造は複数の左右方向に沿って間隔をおいて設置されたリブ372であり、これにより、複数のリブ372は配線ハーネスを固定することができるだけでなく、さらに密封の作用を発揮し、凝縮水が通線部37から収容キャビティ内に入ることを回避する。
【0055】
いくつかの実施例において、図1及び図3図4に示すように、パネル40はパネルフレーム20にヒンジ接続されている。言い換えれば、パネル40はパネルフレーム20に回転可能に接続され、パネル40は回転可能にパネルフレーム20を開閉し、これにより、点検する必要がある場合、パネル40を回転し、電気制御ボックス30を直接点検することができ、点検を完了した後に、パネル40を回転して復帰させればよく、操作が簡単であり、点検効率の向上に寄与する。
【0056】
いくつかの実施例において、電気制御ボックス30はパネルフレーム20に取り外し可能に接続されている、パネルフレーム20は底面パネル10に取り外し可能に接続されている、パネル40はパネルフレーム20に取り外し可能に接続され又はパネル40は反転可能にパネルフレーム20を開ける、室内熱交換器50は底面パネル10に取り外し可能に接続されている、電気制御ボックス30は蓋35及び本体34を含む、蓋35は本体34に取り外し可能に接続されている、蓋35は第1のインナーケース341及び第1の板金部材342を含み、第1のインナーケース341は第1の板金部材342に取り外し可能に接続されている、本体34は第2のインナーケース351及び第2の板金部材352を含み、第2のインナーケース351は第2の板金部材352に取り外し可能に接続されている。
【0057】
一つの具体的な実施例において、図1図3及び図4に示すように、電気制御ボックス30は室内熱交換器50の上方にあり、パネルフレーム20、室内熱交換器50、及びパネル40の間に収容空間が形成され、電気制御ボックス30は収容空間内にあり、電気制御ボックス30はパネルフレーム20に取り付けられ、電気制御ボックス30はパネルフレーム20に取り外し可能に接続されている。
【0058】
図1及び図5に示すように、吸気グリル60はパネルフレーム20に接続され、パネルフレーム20と一体的に成形され、パネルフレーム20に少なくとも一つの挿着孔21が設けられる。本体34は一体成形されるものであり、本体34の上端に少なくとも一つの係止フック31が設けられ、係止フック31に案内傾斜角が設けられることで,係止フック31を挿着孔21内に容易に入れる。挿着孔21は係止フック31に対応し、電気制御ボックス30をパネルフレーム20に固定する。パネルフレーム20はトッププレートを含み、トッププレートの右側に支持部が設けられ、支持部とトッププレートが一体成形されるものであり、電気制御ボックス30の左側において、図5に示すように、パネルフレーム20に支持ビーム23が設けられ、支持ビーム23とトッププレートが一体成形されるものである。支持部と支持ビーム23という両者は事前位置決めの作用を発揮し、電気制御ボックス30の取り付けを案内することができる。図6に示すように、電気制御ボックス30でのそれに対応する構造は第2の重ね接続部33及び通線部37であり、第2の重ね接続部33と通線部37はいずれも本体34に接続され、本体34と一体的に成形されるものである。図11に示すように、蓋35と本体34は取り外し可能に接続され、上下において、いずれも板金が相互に係合される構造があり、図8及び図12に示すように、蓋35にねじ穴39が設けられ、本体34において、ねじ穴39に対応するねじ柱38が設けられ、ねじはそれぞれ蓋35、本体34に相互接続されて本体34と蓋35を密封することができる。
【0059】
以下に、図面を参照して本願実施例に係る電気制御ボックス30を説明する。
【0060】
関連技術における電気制御ボックス、例えば空気調和機の電気制御ボックスは、乾燥の環境で設けられることで防水性を備えず、しかし電気制御ボックスが湿潤な環境にある場合、水蒸気が電気制御ボックスの内部に容易に入り、電気制御ボックス内部の部材の正常の使用に影響を与え、部材を容易に損傷し、それにより電気制御ボックスの作動信頼性及び安定性に影響し、電気制御ボックスの耐用年数に影響する。
【0061】
図14図20に示すように、本願実施例に係る電気制御ボックス30は、第1のインナーケース341と、第2のインナーケース351と、を含む。
【0062】
第1のインナーケース341は開口202を有し、第1のインナーケース341は第1の接続面212を有する。第2のインナーケース351と第1のインナーケース341は取り外し可能に接続されて開口202を開閉し、第2のインナーケース351は第1の接続面212と合わせる第2の接続面223を有し、このうち、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の一方は他方の内部に延伸する止水部230を有し、止水部230は第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位の内側にある。
【0063】
本願実施例に係る電気制御ボックス30は、第1のインナーケース341が第1の接続面212を有し、第2のインナーケース351が第1の接続面212と合わせる第2の接続面223を有する。これにより第1の接続面212と第2の接続面223を利用して第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の間の接触合わせを実現し、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の間に大きな隙間を有することを回避し、水分が第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の間の隙間からその内部に入る可能性を低減し、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351との接続部位での密封性を向上させ、電気制御ボックス30の防水性を向上させることができる。
【0064】
そして、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の一方は他方の内部に延伸する止水部230を有し、止水部230は第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位の内側にある。これにより止水部230を利用して水分を遮断し、水分が電気制御ボックス30の内部に入る可能性を低減することができ、水分が第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位から入っても、止水部230を利用して遮断することができ、水分が開口202から第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の内部に入ることを回避し、電気制御ボックス30の防水性を向上させ、水分が入ることで電気制御ボックス30の正常の作動に影響し、さらに電気制御ボックス30を損傷することを回避し、電気制御ボックス30の作動信頼性及び安定性を容易に向上させ、電気制御ボックス30の耐用年数を延長し、電気制御ボックス30の機能性及び適用性を向上させる。
【0065】
したがって、本願実施例に係る電気制御ボックス30は防水効果が高く、信頼性が高いなどの利点を有する。
【0066】
以下に、図面を参照して本願の具体的な実施例に係る電気制御ボックス30を説明する。
【0067】
本願のいくつかの具体的な実施例において、図14図20に示すように、本願実施例に係る電気制御ボックス30は、第1のインナーケース341及び第2のインナーケース351を含む。
【0068】
具体的には、図19及び図20に示すように、第1のインナーケース341は第2のインナーケース351内に延伸する止水部230を有し、第2のインナーケース351は第1のインナーケース341に向かって延在する折り返し部224を有し、止水部230は折り返し部224の内側に設けられ、且つ止水部230と折り返し部224とが相対して配置されている。これにより第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の組み立て成形を容易にするだけでなく、さらに折り返し部224及び止水部230を利用して水分を共同で遮断し、水分が第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の内部に入ることを回避し、電気制御ボックス30の防水性をさらに向上させる。
【0069】
より具体的には、折り返し部224の端面は第2の接続面223として形成される。これにより第2の接続面223を容易に形成し、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の係合取り付けを容易にする。
【0070】
選択可能に、止水部230は開口202に近接して設置され、第1の接続面212は止水部230の外側に設けられ、且つ止水部230の端面より低い。これにより止水部230を利用して水分を遮蔽することができ、開口202を保護し、水分が開口202から第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の内部に入ることを回避し、電気制御ボックス30の防水性を向上させる。
【0071】
具体的には、折り返し部224と止水部230とが間隔をおいて設置されている。これにより折り返し部224と止水部230の干渉を回避し、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351を容易且つ円滑に取り付ける。
【0072】
選択可能に、折り返し部224の延在方向において、折り返し部224と止水部230との重ね部分の長さが1ミリメートル以上である。したがって、折り返し部224と止水部230との重ね部分に十分な長さを持たせることができ、折り返し部224と止水部230を利用して水分を容易に遮断し、電気制御ボックス30の防水性を向上させる。
【0073】
本願のいくつかの実施例において、止水部230は開口202の縁部の延在方向に沿って配向される。これにより、止水部230は開口202をよりよく保護し、水分が開口202の内部に入ることを防止する。
【0074】
本願のいくつかの具体的な実施例において、開口202は第1のインナーケース341の前面に形成され、第2のインナーケース351は第1のインナーケース341の前方にあり且つ第1のインナーケース341の外側をカバーするように設置され、止水部230は水平方向に沿って配向する。
【0075】
選択可能に、図11に示すように、電気制御ボックス30はさらに第1の板金部材342と第2の板金部材352を含み、第1の板金部材342は第1のインナーケース341の外側をカバーするように設置され、且つ第1のインナーケース341に接続されている。第2の板金部材352は第2のインナーケース351の外側をカバーするように設置され、且つ第2のインナーケース351に接続され、このうち、第2の板金部材352は第1の板金部材342に向かって延在する遮蔽部130を有し、遮蔽部130は第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位に跨る。これにより第1の板金部材342を利用して第1のインナーケース341を保護し、第2の板金部材352を利用して第2のインナーケース351を保護することができるだけでなく、さらに遮蔽部130を利用して第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位を遮蔽することもでき、水分が電気制御ボックス30の内部に入ることを回避し、さらに電気制御ボックス30の防水性を向上させ、電気制御ボックス30の作動信頼性及び安定性を向上させる。
【0076】
さらに、第1のインナーケース341と第1の板金部材342は係合される。及び/又は、第2のインナーケース351と第2の板金部材352は係合される。これにより第1の板金部材342と第1のインナーケース341、第2の板金部材352と第2のインナーケース351の取り付け及び取り外しを容易にし、第1の板金部材342と第1のインナーケース341の間の接続強度及び信頼性を向上させ、第2の板金部材352と第2のインナーケース351の間の接続強度及び信頼性を向上させる。
【0077】
具体的には、図11に示すように、第1のインナーケース341と第1の板金部材342の一方は第1の留め具211を有し且つ他方は第1の留め具211と嵌合する第1の係止孔117を有する。及び/又は、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の一方は第2の留め具221を有し、且つ他方は第2の留め具221と嵌合する第2の係止孔126を有する。これにより、第1の留め具211と第1の係止孔117を利用して第1の板金部材342と第1のインナーケース341の間の係止接続を実現し、第2の留め具221と第2の係止孔126を利用して第2の板金部材352と第2のインナーケース351の間の係止接続を実現することができ、第1のインナーケース341と第1の板金部材342の間の接続安定性及び信頼性を向上させ、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の間の接続安定性及び信頼性を向上させる。
【0078】
より具体的には、第1の留め具211と第2の係止孔126はいずれも電気制御ボックス30の周方向に沿って配置された複数のものであり、且つ第1の留め具211と第1の係止孔117は一対一に対応する。第2の留め具221と第2の係止孔126はいずれも電気制御ボックス30の周方向に沿って配置された複数のものであり、且つ第2の留め具221と第2の係止孔126は一対一に対応する。このうち、第1の留め具211の寸法は第2の留め具221の寸法より大きく又はそれに等しく、第1の係止孔117の面積は第2の係止孔126の面積より大きく又はそれに等しい。これにより第1の板金部材342と第1のインナーケース341の間の接続強度を向上させ、第1の板金部材342と第1のインナーケース341により均一な力を受けさせ、第2の板金部材352と第2のインナーケース351の接続強度を向上させ、第2の板金部材352と第2のインナーケース351に受けられた力をより均一にする。
【0079】
選択可能に、図17に示すように、第1のインナーケース341と第1の板金部材342の一方は第1の挿入スロット213を有し且つ他方は第1の挿入スロット213と嵌合する第1の挿着部118を有することで第1の板金部材342を第1のインナーケース341に密着させる。及び/又は、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の一方は第2の挿入スロットを有し且つ他方は前記第2の挿入スロットと嵌合する第2の挿着部を有することで第2の板金部材352を第2のインナーケース351に密着させる。これにより第1のインナーケース341と第1の板金部材342の間の密着係合を実現し、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の間の密着係合を実現し、第1のインナーケース341と第1の板金部材342の間、第2のインナーケース351と第2の板金部材352の間の組み立て効果を向上させる。
【0080】
具体的には、第1の板金部材342と第2の板金部材352は金属材料で製造される。これにより第1の板金部材342と第2の板金部材352の構造強度及び接続信頼性を向上させることができ、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351を保護する。
【0081】
より具体的には、第1の板金部材342と第2の板金部材352は、いずれも板金部材である。これにより第1の板金部材342と第2の板金部材352を容易に生産加工し、第1の板金部材342と第2の板金部材352の生産効率を向上させるだけでなく、さらに第1の板金部材342と第2の板金部材352の構造強度を容易に向上させる。
【0082】
さらに、板金部材の縁部は折り畳み、押圧などの処理を行うことができ、操作過程で、板金部材がユーザの手を傷つけてユーザを傷害することを防止する。
【0083】
選択可能に、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351は防火性プラスチック部材であり、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の厚さはいずれ2.5ミリメートル以上であり、第1の板金部材342と第2の板金部材352は板金部材であり且つ第1の板金部材342と第2の板金部材352の厚さがいずれも0.3ミリメートル以上である。
【0084】
本願のいくつかの実施例において、第1の板金部材342と第2の板金部材352は、係止接続されている。これにより電気制御ボックス30の取り外しと取り付けを容易に行い、電気制御ボックス30の組み立て効率を向上させるだけではなく、さらに第1の板金部材342と第2の板金部材352の間の接続強度及び接続信頼性を向上させ、第1の板金部材342と第2の板金部材352を利用して本体部200を容易に被覆し、関連技術におけるプラスチックケースを採用する方式と比較すれば、電気制御ボックス30の内部に火が発した場合、第1の板金部材342と第2の板金部材352は火炎を効果的に隔離し、火炎を電気制御ボックス30の内部に隔離することができ、プラスチックケースが溶融するように燃焼した後に火炎が電気制御ボックス30内から出して他の部材を引火させることを回避し、例えば、電気制御ボックス30は空気調和機100内に設けられる場合、電気制御ボックス30の内部に火が発した後に、火炎が電気制御ボックス30内から出して空気調和機100内の他の部材を引火させることを回避することができ、電気制御ボックス30の火炎隔離性を向上させ、電気制御ボックス30に火が発した後に火勢を制御することができ、電気制御ボックス30の使用上の安全性及び信頼性を向上させる。
【0085】
本願のいくつかの実施例において、第2の板金部材352に第1の係着部が設けられ、第1の板金部材342に第2の係着部が設けられ、前記第1の係着部は前記第2の係着部との係着に適する。これにより前記第1の係着部と前記第2の係着部を利用して第2の板金部材352と第1の板金部材342の間の係着を実現することができ、第2の板金部材352と第1の板金部材342を容易に着脱操作を行うだけでなく、さらに第2の板金部材352と第1の板金部材342の間の接続強度を向上させる。
【0086】
具体的には、図20に示すように、前記第1の係着部は第1の係止突起121を含み、前記第2の係着部は第2の係止突起111を含み、第1の係止突起121は第2の係止突起111を跨って第2の係止突起111とずれて配置されてインターロックを実現する。これにより第1の係止突起121と第2の係止突起111を利用して第2の板金部材352と第1の板金部材342の間の確実な接続を実現することができ、第2の板金部材352と第1の板金部材342の間の接続強度及び信頼性を向上させ、ケース100の構造安定性を向上させる。
【0087】
選択可能に、図20に示すように、第2の板金部材352は第1の板金部材342へ延在する第1の折り返し122を有し、第1の板金部材342は第2の板金部材352へ延在する第2の折り返し112を有し、第1の折り返し122と第2の折り返し112は相対設置され、前記第1の係着部は第1の折り返し122に形成され、且つ第1の折り返し122の長さ方向に沿って延在し、前記第2の係着部は第2の折り返し112に形成され且つ第2の折り返し112の長さ方向に沿って延在する。これにより前記第1の係着部と前記第2の係着部を容易に生産加工し、前記第1の係着部と前記第2の係着部を円滑に係着する。
【0088】
さらに、前記第1の係着部は第1の折り返し122の外縁部にあり、前記第2の係着部は第2の折り返し112の外縁部にある。これにより前記第1の係着部と前記第2の係着部をさらに円滑に係合し、電気制御ボックス30の組み立て効率を向上させる。
【0089】
選択可能に、前記第1の係着部は第1の折り返し122の外縁部を折り返すことにより形成され、前記第2の係着部は第2の折り返し112の外縁部を折り返すことにより形成される。これにより前記第1の係着部と前記第2の係着部の構造を簡略化することができ、前記第1の係着部と前記第2の係着部を容易に生産加工し、ケース100を量産し、ケース100の生産コストを低減し、ケース100の生産効率を向上させる。
【0090】
ここで、第2の板金部材352の外縁部に第1の折り返し122を設けることができ、第2の板金部材352の少なくとも一部の外縁部に第1の折り返し122を設けることもでき、第1の板金部材342の外縁部に第2の折り返し112を設けることができ、第1の板金部材342の少なくとも一部の外縁部に第2の折り返し112を設けることもできると理解すべきである。
【0091】
本願のいくつかの実施例において、第2の板金部材352に第1の挿着部が設けられ、第1の板金部材342に第2の挿着部が設けられ、前記第1の挿着部は前記第2の挿着部との挿着に適する。これにより前記第1の挿着部と前記第2の挿着部を利用して第2の板金部材352と第1の板金部材342の組み立てに対して位置決め及び案内を行うことができ、第2の板金部材352と第1の板金部材342を容易且つ円滑に組み立てて成形し、ケース100の組み立て効率を向上させ、ケース100の組み立て時間を短縮する。
【0092】
本願のいくつかの実施例によれば、図15及び図17に示すように、前記第1の挿着部は外に突出して設置された挿着ボス123を有し、前記第2の挿着部は挿着溝113を有し、挿着溝113の溝口は挿着ボス123に向かって挿着ボス123を挿着溝113内に挿入する。これにより挿着ボス123と挿着溝113を容易に挿着し、さらに第2の板金部材352と第1の板金部材342の組み立て効率を向上させる。
【0093】
選択可能に、挿着ボス123は第2の板金部材352と一体的に成形される。
【0094】
より具体的には、挿着ボス123は挿着溝113への挿入に適する第1の案内面124を有し、挿着溝113は与第1の案内面124と合わせる第2の案内面114を有する。これにより第1の案内面124と第2の案内面114を利用して挿着ボス123の挿着取り付けに対して位置決め及び案内を行うことができ、挿着ボス123を挿着溝113内に円滑に挿入するようにし、第2の板金部材352と第1の板金部材342をより円滑に取り付けることができ、さらにケース100を容易に組み立てて成形する。
【0095】
選択可能に、図17に示すように、第1の板金部材342の外側壁において、外に突出して設置された固定シート115が設けられ、固定シート115によって挿着溝113が限定される。さらに、挿着溝113は固定シート115を折り曲げることにより形成される。これにより挿着溝113を容易に加工成形し、挿着溝113の構造強度及び信頼性を保証し、同時に第1の板金部材342の加工効率を向上させる。
【0096】
さらに、固定シート115は第1の板金部材342の外側壁と一体的に成形される。
【0097】
具体的には、挿着溝113と第1の板金部材342の外側壁の接続部位に補強リブが設けられ、補強リブは挿着溝113の形状に合わせる。さらに、補強リブは複数あり、且つ挿着溝113の長さ方向に沿って間隔をおいて設置されている。これにより、挿着溝113の構造強度及び剛性を補強することができ、挿着溝113に力受けの弱点部が現れることを回避し、挿着溝113の変形及び損傷を回避し、挿着溝113と挿着ボス123の間の嵌合信頼性を向上させる。
【0098】
本願の別の実施例によれば、前記第1の挿着部は外に突出して設置された挿着ボス123を有し、前記第2の挿着部は挿着孔を有し、前記挿着孔は挿着ボス123に向かって挿着ボス123を前記挿着孔内に挿入する。第1の板金部材342の外側壁において外に突出して設置された接続片が設けられ、前記接続片によって前記挿着孔が限定される。これにより挿着ボス123と前記挿着孔を容易に挿着して嵌合し、さらに第2の板金部材352と第1の板金部材342の組み立て効率を向上させる。
【0099】
選択可能に、図15に示すように、第2の板金部材352の縁部に取っ手125が設けられる。さらに、取っ手125は第1の折り返し122に設けられ、且つ挿着ボス123と相対設置される。これによりユーザは取っ手125を介して第2の板金部材352を外へ引くことができ、第1の係止突起121と第2の係止突起111のずれ離脱を実現し、第2の板金部材352と第1の板金部材342を容易に取り外し、ケース100の取り外し効率を向上させる。
【0100】
具体的には、図11に示すように、ケース100に通過口101が設けられ、本体部200は通過口101を介して外部に連通する。これにより本体部200の内部構造は通過口101を介して外部に接続することができ、電気制御ボックス30を容易に他の構造に接続する。
【0101】
選択可能に、第1の留め具211の表面において、第1の係止孔117との係合に適する第1の留め具案内面が設けられ、第2の留め具221の表面において、第2の係止孔126との係合に適する第2の留め具案内面が設けられる。これにより前記第1の留め具案内面を利用して第1の留め具211の取り付けに対して位置決め及び案内を行い、前記第2の留め具案内面を利用して第2の留め具221の取り付けに対して位置決め及び案内を行うことができ、第1の留め具211と第1の係止孔117、第2の留め具221と第2の係止孔126を容易且つ円滑に係着する。
【0102】
本願のいくつかの実施例において、第1のインナーケース341に前記第1の挿着部への支持に適する支持バンプが設けられ、支持バンプは前記第1の挿着部の内側にあり、支持バンプは前記第1の挿着部の長さ方向に沿って延在する。これにより支持バンプを利用して前記第1の挿着部を支持することができ、前記第1の挿着部の変形を回避し、前記第1の挿着部の構造強度を向上させる。
【0103】
具体的には、支持バンプは挿着ボス123への支持に適し、支持バンプは挿着ボス123の内側にあり、支持バンプは挿着ボス123の長さ方向に沿って延在する。
【0104】
選択可能に、前記第1の挿着部の長さ方向の両端にそれぞれ位置制限板が設けられ、前記第1の挿着部は二つの位置制限板の間に嵌合される。これにより位置制限板を利用して前記第1の挿着部の位置を制限することができ、前記第1の挿着部の長さ方向での大きな移動を回避し、さらに前記第1の挿着部の設置信頼性を向上させる。
【0105】
さらに、二つの位置制限板はそれぞれ支持バンプの長さ方向の両端に設けられ、支持バンプは二つの位置制限板の間にある。
【0106】
本願のいくつかの実施例において、図18に示すように、本体部200の外表面の少なくとも一部とケース100の内表面との間に隔離隙間203が設けられ、このうち、本体部200の外表面とケース100の内表面のうちの少なくとも一つに隔離隙間203を仕切るための隔離リブ214が設けられる。これにより隔離隙間203で断熱層を形成することができ、例えば隔離隙間203に空気又は断熱材料を充填することができ、電気制御ボックス30の保温断熱性を向上させ、外部が冷たくて内部が熱い状況で電気制御ボックス30の内部に凝縮水が形成されることを回避し、電気制御ボックス30の作動信頼性及び安定性を向上させ、電気制御ボックス30の耐用年数を延長することができる。
【0107】
また、関連技術における電気制御ボックスアセンブリの表面にスポンジなどの断熱材料を貼り付ける方式と比較すれば、スポンジなどの断熱材料の使用を低減することができ、電気制御ボックス30の生産コストを低減するだけでなく、さらに所定の厚さのスポンジを使用するだけで断熱効果を実現することができ、それにより隔離隙間203の設置はスポンジ断熱層の設置による多すぎる体積の占有を回避し、電気制御ボックス30の全体的な寸法を制御することができる。同時に、スポンジが吸水して保温作用を発揮することができず、断熱機能が故障することを回避することができ、電気制御ボックス30の断熱機能の信頼性及び安定性を向上させる。
【0108】
また、本体部200の外表面とケース100の内表面のうちの少なくとも一つに隔離隙間203を仕切るための隔離リブ214を設けることにより、隔離リブ214を利用して隔離隙間203を仕切り、隔離隙間203を細分割することができ、例えば隔離隙間203でより多くの独立する小領域を形成し、複数の小領域内の空気が互いに干渉しないようにし、隔離隙間203内に安定的な空気層を形成し、隔離隙間203内の空気流動可能性を低減し、隔離隙間203の保温断熱をより安定的且つ確実にし、隔離隙間203の保温断熱効果を向上させる。
【0109】
具体的には、隔離リブ214は本体部200の外表面とケース100の内表面の一方に設けられ、隔離リブ214から本体部200の外表面とケース100の内表面の他方までの距離が0.3ミリメートル以下である。これにより隔離リブ214から本体部200の外表面とケース100の内表面の他方までの距離を所定の範囲内に制御することができ、隔離隙間203内の空気流動の可能性を低減し、大きな距離による空気層の安定性への影響を回避する。
【0110】
より具体的には、隔離リブ214は本体部200の外表面に設けられ、隔離リブ214とケース100の内表面の間の距離が0.3ミリメートル以下である。
【0111】
選択可能に、隔離リブ214は複数あり、複数の隔離リブ214は隔離隙間203を複数のサブ領域204に仕切る。これにより隔離隙間203で複数の安定的な空気領域を形成することができ、隔離隙間203内の空気の流動を回避し、隔離隙間203の断熱性を向上させる。
【0112】
本願のいくつかの実施例において、隔離リブ214は複数の第1の隔離リブを含み、複数の第1の隔離リブは、本体部200の幅方向に沿って間隔をおいて設置され、各第1の隔離リブは本体部200の長さ方向に沿って延在する。これにより複数の第1の隔離リブを利用して本体部200の幅方向に沿って隔離隙間203を複数のサブ領域204に仕切ることができ、隔離隙間203内の空気の本体部200の幅方向での流動を回避する。
【0113】
具体的には、隔離リブ214は複数の第2の隔離リブを含み、複数の第2の隔離リブは本体部200の長さ方向に沿って間隔をおいて設置され、各第2の隔離リブは本体部200の幅方向に沿って延在する。これにより複数の第2の隔離リブ213を利用して本体部200の長さ方向に沿って隔離隙間203を複数のサブ領域204に仕切ることができ、隔離隙間203内の空気の本体部200の長さ方向での流動を回避する。
【0114】
より具体的には、複数の第1の隔離リブと複数の第2の隔離リブは交差して配置される。これにより隔離隙間203を複数の独立するサブ領域204に容易に仕切り、隔離隙間203内の空気の安定性を向上させ、隔離隙間203の保温断熱効果を向上させる。
【0115】
選択可能に、隔離隙間203で本体部200の外表面とケース100の内表面の間の距離は0.5ミリメートル以上である。これにより隔離隙間203が十分な厚さを有し、隔離隙間203が十分な断熱効果を有することを保証する。
【0116】
具体的には、隔離隙間203内に空気又は断熱材料が充填されている。これにより隔離隙間203の保温断熱性を向上させることができ、電気制御ボックス30内外側の熱伝達過程を遮断する。
【0117】
本願のいくつかの実施例において、第1のインナーケース341の外表面と金属盒110の内表面の間に隔離隙間203の少なくとも一部が限定される。これにより隔離隙間203を容易に形成し、さらに電気制御ボックス30の断熱性を向上させ、電気制御ボックス30の作動信頼性及び安定性を向上させる。
【0118】
本願の一つの具体的な実施例によれば、電気制御ボックス30は第1のインナーケース341及び第2のインナーケース351を含む。第1のインナーケース341は開口202を有し、第1のインナーケース341は第1の接続面212を有する。第2のインナーケース351と第1のインナーケース341は取り外し可能に接続されて開口202を開閉し、第2のインナーケース351は第1の接続面212と合わせる第2の接続面223を有し、このうち、第1のインナーケース341は第2のインナーケース351内に延伸する止水部230を有し、第2のインナーケース351は第1のインナーケース341に向かって延在する折り返し部224を有し、止水部230は折り返し部224の内側に設けられ、且つ止水部230と折り返し部224とが相対して配置されている。
【0119】
折り返し部224の端面は、第2の接続面223として形成される。止水部230は開口202に近接して設置され、第1の接続面212は止水部230の外側に設けられ、且つ止水部230の端面より低い。折り返し部224と止水部230とが間隔をおいて設置されている。折り返し部224の延在方向において、折り返し部224と止水部230との重ね部分の長さが1ミリメートル以上である。止水部230は、開口202の縁部の延在方向に沿って配向される。
【0120】
電気制御ボックス30はさらに第1の板金部材342と第2の板金部材352を含み、第1の板金部材342は第1のインナーケース341の外側をカバーするように設置され、且つ第1のインナーケース341に接続されている。第2の板金部材352は第2のインナーケース351の外側をカバーするように設置され、且つ第2のインナーケース351に接続され、このうち、第2の板金部材352は第1の板金部材342に向かって延在する遮蔽部130を有し、遮蔽部130は第1の接続面212と第2の接続面223の結合部位に跨る。
【0121】
第1のインナーケース341と第1の板金部材342は係合され、第2のインナーケース351と第2の板金部材352は係合される。第1のインナーケース341は第1の留め具211を有し且つ第1の板金部材342は第1の留め具211と嵌合する第1の係止孔117を有する。第2のインナーケース351は第2の留め具221を有し且つ第2の板金部材352は第2の留め具221と嵌合する第2の係止孔126を有する。第1の留め具211と第2の係止孔126はいずれも電気制御ボックス30の周方向に沿って配置された複数のものであり、且つ第1の留め具211と第1の係止孔117は一対一に対応する。第2の留め具221と第2の係止孔126はいずれも電気制御ボックス30の周方向に沿って配置された複数のものであり、且つ第2の留め具221と第2の係止孔126は一対一に対応する。このうち、第1の留め具211の寸法は第2の留め具221の寸法より大きく又はそれに等しく、第1の係止孔117の面積は第2の係止孔126の面積より大きく又はそれに等しい。
【0122】
第1のインナーケース341は第1の挿入スロット213を有し、且つ第1の板金部材342は第1の挿入スロット213と嵌合する第1の挿着部118を有することで第1の板金部材342を第1のインナーケース341に密着させる。第2のインナーケース351は第2の挿入スロットを有し且つ第2の板金部材352は前記第2の挿入スロットと嵌合する第2の挿着部を有することで第2の板金部材352を第2のインナーケース351に密着させる。
【0123】
第1の板金部材342と第2の板金部材352は金属材料で製造された板金部材である。板金部材の縁部に対して折り畳み、押圧などの処理を行うことができる。第1のインナーケース341と第2のインナーケース351は防火性プラスチック部材であり、第1のインナーケース341と第2のインナーケース351の厚さはいずれ2.5ミリメートル以上であり、第1の板金部材342と第2の板金部材352は板金部材であり且つ第1の板金部材342と第2の板金部材352の厚さがいずれも0.3ミリメートル以上である。
【0124】
以下に、本願実施例に記載の空気調和機100を説明する。本願実施例に係る空気調和機100は、ハウジング2、室内熱交換器3、及び室内ファンを含み、ハウジング2内に取り付けキャビティが設けられ、室内熱交換器3は前記取り付けキャビティ内に設けられ、前記室内ファンは、前記取り付けキャビティ内に設けられている。本願の上記実施例に係る電気制御ボックス30は、前記取り付けキャビティ内に設けられ、且つ前記室内ファンの軸側にある。
【0125】
具体的には、電気制御ボックス30は室内熱交換器3の一方側にあり且つ電気制御ボックス30の室内熱交換器3に近接する側と室内熱交換器3の形状が一致する。これにより電気制御ボックス30と室内熱交換器3の干渉を回避することができるだけでなく、さらに電気制御ボックス30の内部空間をできる限り増加することができ、空気調和機100の構造合理性及びコンパクト性を向上させ、空気調和機100の内部空間の利用率を向上させる。
【0126】
選択可能に、電気制御ボックス30は室内熱交換器3の上側にあり、ハウジング2はパネルフレーム及びベースを含み、前記パネルフレームは前記ベースに取り外し可能に接続され、電気制御ボックス30は前記パネルフレームに取り外し可能に設けられ、室内熱交換器3は前記ベースに取り外し可能に設けられる。これにより電気制御ボックス30と室内熱交換器3を容易に取り付けて設置し、電気制御ボックス30と室内熱交換器3の組み立て効率を向上させる。
【0127】
本願実施例に係る空気調和機100は、本願の上記実施例に係る電気制御ボックス30を利用すれば、防水効果が高く、信頼性が高いなどの利点を有する。
【0128】
本願実施例に係る空気調和機100の他の構成及び操作は当業者にとって既知のものであり、ここで繰り返して詳しく説明しない。
【0129】
また、「第1」及び「第2」のような用語は、単に説明の目的で使用されており、相対的な重要性を指示又は示唆したり、当該技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解すべきではない。したがって、「第1」及び「第2」により限定される特徴は、少なくとも1つのこの特徴を明示的に、あるいは黙示的に有してもよい。本開示の説明において、「複数」は、明確で具体的に限定されない限り、少なくとも2つ、たとえば2つ、3つなどを意味する。
【0130】
本開示において、明確に指定又は限定しない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広義で理解すべきであり、たとえば、明確に限定されない限り、固定して接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、一体に接続してもよく、或いは、機械的又は電気的に接続してもよく、或いは、直接接続してもよく、中間媒体を介した間接的に接続してもよく、2つの要素の内部が連通してもよく、又は2つの要素が互いに作用してもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本開示における具体的な意味を理解し得る。
【0131】
以上、本開示の実施例を例示して説明したが、上記実施例は、例示的なものであり、本開示に対する限定として理解してはならず、当業者であれば、本開示の範囲内に上記実施例に対して変化、修正、置換や変形を行えることが理解できる。
【符号の説明】
【0132】
空気調和機100、底面パネル10、パネルフレーム20、開口部201、挿着孔21、位置制限部22、支持ビーム23、重ね接続溝231、電気制御ボックス30、係止フック31、第1の重ね接続部32、第2の重ね接続部33、本体34、第1のインナーケース341、第1の板金部材342、蓋35、第2のインナーケース351、第2の板金部材352、電気制御板36、通線部37、通線溝371、リブ372、ねじ柱38、ねじ穴39、パネル40、室内熱交換器50、吸気グリル60、通過口101、第2の係止突起111、第2の折り返し112、挿着溝113、第2の案内面114、固定シート115、第1の係止孔117、第1の挿着部118、第1の係止突起121、第1の折り返し122、挿着ボス123、第1の案内面124、取っ手125、第2の係止孔126、遮蔽部130、本体部200、開口202、隔離隙間203、サブ領域204、第1の留め具211、第1の接続面212、第1の挿入スロット213、隔離リブ214、第2の留め具221、第2の接続面223、折り返し部224、止水部230、ハウジング2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図18
図19
図20