IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社フジキカイの特許一覧

<>
  • 特許-カートン取出し装置 図1
  • 特許-カートン取出し装置 図2
  • 特許-カートン取出し装置 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】カートン取出し装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 41/06 20060101AFI20220620BHJP
   B65B 43/18 20060101ALI20220620BHJP
   B65G 59/06 20060101ALI20220620BHJP
   B65H 3/08 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
B65B41/06
B65B43/18
B65G59/06 101C
B65H3/08 310E
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019134091
(22)【出願日】2019-07-19
(65)【公開番号】P2021017267
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】古島 源成
(72)【発明者】
【氏名】余吾 篤也
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開平9-240623(JP,A)
【文献】特開2007-176561(JP,A)
【文献】特開2017-119339(JP,A)
【文献】特開平05-124751(JP,A)
【文献】特開2018-122906(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0084701(US,A1)
【文献】特開2002-347704(JP,A)
【文献】特開2020-033031(JP,A)
【文献】特開昭64-34837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 41/00
B65B 43/00
B65G 59/00
B65H 1/00- 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平に折畳まれたカートンを一枚ずつ取り出すカートン取出し装置であって、
折畳まれたカートンにおける一側と他側で厚みの異なる該カートンを、一側と他側が所定枚数毎に互い違いに異なる向きにして集積する集積部と、
該集積部におけるカートンを取り出す取出し手段と、
該取出し手段で取り出すカートンの前記向きを検知する検知部と、を備え、
前記取出し手段は、前記検知部の検知結果に基づいて、取り出すカートンに設定された吸着部位を吸着すると共に、吸着している取り出されたカートンの向きを揃える回転手段を有する
ことを特徴とするカートン取出し装置。
【請求項2】
前記検知部は、カートンを撮像する撮像手段と、該撮像手段で得られた画像情報に基づいて、前記カートンの向きを判定する判定部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のカートン取出し装置。
【請求項3】
前記取出し手段はロボットであり、該ロボットのロボットアームに、前記カートンを吸着して回転可能な前記回転手段としてのロボットハンドを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のカートン取出し装置。
【請求項4】
前記取出し手段は、
前記集積部から取り出したカートンを起函部まで移送し、該起函部においてカートンを起函すると共に、
前記検知部での検知結果に基づいて向きを変換する必要があるカートンを、前記起函部に移送する前に回転して向きを変換するよう構成したことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のカートン取出し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マガジンに集積されている扁平に折畳まれたカートンを、一枚ずつ取り出すカートン取出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
扁平に折畳まれたカートンが集積されるマガジンに対し、吸盤を近接離間移動可能に備えた取出し手段を設け、集積方向における先頭のカートンに吸盤を押し付けて吸着し、該吸盤をマガジンから離間移動することでカートンを一枚ずつ取り出すよう構成されたカートン取出し装置が知られている。また、扁平に折畳まれたカートンとして、折込み工程や糊付け工程を必要とせず、起函すると直ちに四方の壁部と底部とが形成されるワンタッチカートンが広く用いられるようになっている。ワンタッチカートンは、折畳まれた状態では、四方の壁部が二枚ずつ向かい合わせにされて互いに密着し、底部は、前記密着した壁部の下部内に折り込まれた状態となっているため、底部が折り込まれている下部側が上部側の数倍の厚さを有している。そのため、多数枚のワンタッチカートンを集積すると、下部側が厚く上部側が薄くなる厚みに偏りのある形となり、マガジンに立てた姿勢で集積したカートンを取出し手段により取り出す際に、集積状態のカートンの姿勢が乱れたり倒れてしまう問題があった。
【0003】
そこで、取出し手段によるカートンの取り出し動作に合わせて、カートン群の下部側を押圧プレートで支えることで、カートン群を安定した姿勢で保持し、カートンの確実な取り出しを行うことができるカートン取出し装置が、特許文献1として提案されている。
【0004】
また、ワンタッチカートンの向きを、所定枚数毎に180度反転して、カートン群の下部側と上部側の厚みが均一となるようにカートンを集積することが行われている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-85720号公報
【文献】特開昭64-34837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に開示の技術を採用し、ワンタッチカートンの向きを、所定枚数毎に180度反転してマガジンに集積することで、カートン群の上部側と下部側とで厚みが均一化することから、特許文献1のようにカートン群を安定した姿勢で保持する手段を別途設けることなく、マガジンからワンタッチカートンを好適に取り出すことが可能となる。しかし、ワンタッチカートンの向きが所定枚数毎に互い違いになっていると、取り出したワンタッチカートンを、起函部等の次工程に同じ向きで供給できなくなる問題を招く。
【0007】
本発明は、所定枚数毎に向きを互い違いにしてカートンが集積されている場合でも、取り出したカートンの向きを揃えることができるカートン取出し装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の請求項1に係る発明のカートン取出し装置は、
扁平に折畳まれたカートン(10)を一枚ずつ取り出すカートン取出し装置であって、
折畳まれたカートン(10)における一側と他側で厚みの異なる該カートン(10)を、一側と他側が所定枚数毎に互い違いに異なる向きにして集積する集積部(12)と、
該集積部(12)におけるカートン(10)を取り出す取出し手段(16)と、
該取出し手段(16)で取り出すカートン(10)の前記向きを検知する検知部(14)と、を備え、
前記取出し手段(16)は、前記検知部(14)の検知結果に基づいて、取り出すカートン(10)に設定された吸着部位を吸着すると共に、吸着している取り出されたカートン(10)の向きを揃える回転手段(34)を有することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、検知部によるカートンの向きの検知結果に基づいてカートンの向きを変換し得るので、異なる向きで集積されているカートンを取り出して向きを揃えることができ、次工程にカートンを同じ向きで供給することができる。また、向きが異なっていても、カートンの同じ吸着部位を吸着して取り出すことができるので、各カートンの良好な取り出しを行うことができる。
【0009】
請求項2に係る発明では、前記検知部(14)は、カートン(10)を撮像する撮像手段(48)と、該撮像手段(48)で得られた画像情報に基づいて、前記カートン(10)の向きを判定する判定部(50)とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、カートンに、向きを判別するための専用の加工を施すことなく、カートンの向きを良好に判別することができる。
【0010】
請求項3に係る発明では、前記取出し手段(16)はロボット(16)であり、該ロボット(16)のロボットアーム(32)に、前記カートン(10)を吸着して回転可能な前記回転手段(34)としてのロボットハンド(34)を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明によれば、吸着部位の吸着、回転を良好に行うことができると共に、オーダ変更にも容易に対応することができる。
【0011】
請求項4に係る発明では、前記取出し手段(16)は、
前記集積部(12)から取り出したカートン(10)を起函部(N)まで移送し、該起函部(N)においてカートン(10)を起函すると共に、
前記検知部(14)での検知結果に基づいて向きを変換する必要があるカートン(10)を、前記起函部(N)に移送する前に回転して向きを変換するよう構成したことを特徴とする。
請求項4の発明によれば、起函部に対するカートンの移送位置等を変えることなく、同じ向きでカートンを起函することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、所定枚数毎に向きを互い違いにして集積したカートン群から取り出したカートンの向きを揃えることができるので、次工程に同じ向きでカートンを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】カートン取出し装置の要部を示す概略側面図である。
図2】カートン取出し装置の要部を示す概略平面図である。
図3】マガジンの取出口に位置する先頭のカートンとロボットハンドの吸着部との関係を示す説明図であって、(a)は正向きのカートンを示し、(b)は逆向きのカートンを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係るカートン取出し装置の好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【実施例
【0015】
図1図3に示す如く、実施例に係るカートン取出し装置は、扁平に折畳まれたカートン10が集積されるマガジン(集積部)12と、該マガジン12からカートン10を吸着して一枚ずつ取り出す取出し手段16と、該取出し手段16で取り出すカートン10の向きを検知する検知部14と、を備える。実施例のカートン取出し装置で扱われる折畳まれた矩形状のカートン10は、起函することで角筒状の胴部18が形成されると共に平坦な底部20が形成されるワンタッチカートンである。なお、カートン10の材質としては、厚紙のみでなく、ボール紙や段ボール紙等、その他各種の材質であってもよい。カートン10は、胴部18を構成するように連設した矩形状の4枚の側面パネル22,22,24,24と、各側面パネル22,22,24,24における開口部側の端部(開口辺)から延出する口フラップ22a,22a,24a,24aと、開口部側と反対の端部(底辺)から連続する底フラップ22b,22b,24b,24bとを備え、起函することで底フラップ22b,22b,24b,24bが組み合わされて平坦な底部20が形成される。各側面パネル22,22,24,24について、胴部18の開口部が上を向く姿勢において、前後、左右の一方で対向する一対の側面パネル22,22を第1側面パネル22,22と指称すると共に、他方で対向する一対の側面パネル24,24を第2側面パネル24,24と指称する。カートン10は、折畳まれた状態で、左右に並ぶ第1側面パネル22と第2側面パネル24が、別の左右に並ぶ第1側面パネル22と第2側面パネル24の内面同士が対向すると共に、対向する側面パネル22,24,22,24の間に、折畳まれた4枚の底フラップ22b,22b,24b,24bが挟まれる。すなわち、折畳まれたカートン10は、第1側面パネル22および第2側面パネル24で底フラップ22b,22b,24b,24bが挟まれる一側と、第1側面パネル22および第2側面パネル24で底フラップ22b,22b,24b,24bが挟まれていない他側(口フラップ22a,22a,24a,24aの延出側)とで厚みが異なっている。実施例では、第1側面パネル22が第2側面パネル24より幅方向の長さが長く設定されて、該第1側面パネル22の外面が前記取出し手段16で吸着される。
【0016】
図1図3に示す如く、前記マガジン12は、前記折畳まれたカートン10を起立した姿勢で送る送り手段26が、取出部としての取出口28aが画成されたマガジンフレーム28の後側に配設されており、送り手段26によりカートン群を取出口28aに向けて送って、先頭のカートン10を取出口28aに位置するよう構成される。マガジン12には、前記第1側面パネル22および第2側面パネル24が左右に並ぶ面が取出口28aを向く起立姿勢でカートン10が集積される。また、マガジン12の取出口28aの周囲に、先頭のカートン10における第1側面パネル22および第2側面パネル24に当接可能な支持部材30aを開閉可能な支持手段30が複数設けられ、先頭のカートン10は複数の支持部材30aで起立状態に支持される。そして、先頭のカートン10は、前記取出し手段16の後述する吸着部38で第1側面パネル22の前方を向く外面が吸着されて、取出し手段16によってマガジン12から取り出される。なお、支持手段30は、取出し手段16によるカートン10の取出し動作に合わせて支持部材30aを開閉動作して、取出口28aからのカートン10の取り出しを許容すると共に、次のカートン10を起立状態で支持する。
【0017】
図1図2に示す如く、前記折畳まれたカートン10は、所定枚数のカートン束Wの形態で取り扱われると共に、カートン束W毎に、前記取出口28a側の面(第1側面パネル22および第2側面パネル24が並ぶ面)の向きが所定枚数毎に180度反転して互い違いとなるように前記マガジン12に集積される。すなわち、マガジン12には、カートン10が、所定枚数毎に互い違いに異なる向きにして集積される。実施例では、口フラップ22a,22a,24a,24aが上を向く正向き(図3(a)参照)と、口フラップ22a,22a,24a,24aが下を向く逆向き(図3(b)参照)とが交互になるように集積されて、カートン束Wにおける上部側と下部側の厚みが均一化される。すなわち、実施例では、カートン10は、第1側面パネル22および第2側面パネル24が並ぶ面における口フラップ側が、所定枚数毎に上下で反転して(互い違いになるように)マガジン12に集積される。
【0018】
図1図2に示す如く、前記マガジン12の前方に、三次元空間を自由に移動可能なロボットアーム32の先端にロボットハンド34を設けた取出し手段としてのロボット16が配置される。ロボットハンド34には、取付部材36に配設されて負圧により吸引力を生じる複数の吸着カップ38aを備える吸着部38が設けられ、ロボット16は、吸着部38の吸着カップ38aによりマガジン12からカートン10の取出口28aに位置する第1側面パネル22を吸着して一枚ずつ取り出すようにロボットアーム32を動作する。回転手段としてのロボットハンド34は、ロボットアーム32に対して回転可能に支持され、吸着部38で吸着したカートン10を回転して、第1側面パネル22および第2側面パネル24が並ぶ面の向きを変更可能に構成される。
【0019】
図2に示す如く、前記マガジン12の前方に、前記ロボットハンド34の作動領域内に設けられた起函部Nと、該起函部Nの側方に離間して設けられて起函後のカートン10に、被収容物(袋詰め品や缶、瓶等の飲料等)を収容する収容部(図示せず)との間を移動する起函装置40が配設される。起函装置40は、起函部Nと収容部との間を移動可能な移動部材42に、吸引孔を前向きとした複数の起函用吸着カップ44が設けられ、前記ロボットハンド34の吸着部38で吸着したカートン10の後側の第1側面パネル22を、起函部Nに位置付けた移動部材42の起函用吸着カップ44に押し付けることで、該後側の第1側面パネル22を吸着可能に構成される。そして、後側の第1側面パネル22が起函用吸着カップ44で吸着されたカートン10の前側の第1側面パネル22を吸着部38で吸着しているロボットハンド34を、斜め前方に円弧を描く軌跡で移動することでカートン10が角筒状に起函されると共に、前記底フラップ22b,22b,24b,24bが組み合わされて平坦な底部20が形成される。起函装置40は、起函されたカートン10の左右の第2側面パネル24,24を保持する保持部材46a,46aを可動可能な保持手段46,46を備え、起函部Nで角筒状に起函されたカートン10の胴部18は、後側の第1側面パネル22が起函用吸着カップ44に吸着される共に、それに直交して接続する第2側面パネル24,24が保持部材46a,46aで保持された状態で収容部に移送される。
【0020】
図1図3に示す如く、前記マガジン12における取出口28aの前方に、該取出口28aに位置する先頭のカートン10の外面を撮像するCCDカメラ等からなる撮像手段48が設けられ、該撮像手段48で得られた画像情報は、判定部50に入力される。判定部50は、撮像手段48で得られた画像情報に基づいて、先頭のカートン10の向きが、前記正向きか否かを判定し、該判定結果(検知結果)が前記ロボット16の制御部(図示せず)に入力される。実施例では、撮像手段48と判定部50から、カートン10の向きを検知する検知部14が構成される。
【0021】
ここで、前記カートン10における前側の第1側面パネル22および第2側面パネル24の外面に施されている印刷は、その全面に亘って同じでなく、各部位によって異なる。そこで、前記取出口28aに位置するカートン10における予め定められた撮像領域FSを前記撮像手段48で撮像し、該撮像領域FSの画像情報における印刷の違いによって、前記正向きか否かを判定するよう構成される。図3(a)は、取出口28aに正向きのカートン10が位置する状態を示し、該正向きのカートン10の撮像領域FSに対応する部位に、説明の便宜上、向きを識別可能な印刷を識別部52として表示している。これに対し、図3(b)は、取出口28aに逆向きのカートン10が位置する状態を示し、該逆向きのカートン10の撮像領域FSに対応する部位には、前記識別部52が位置しなくなることが分かる。なお、前記撮像手段48は、装置フレームに対して調節手段54により位置調節可能に支持されて、カートン10の品種変更等に応じて撮像領域FSを変更可能に構成される。
【0022】
また、前記ロボットハンド34の吸着部38によって第1側面パネル22を安定して吸着可能な吸着部位Eが、該第1側面パネル22における底フラップ22bの延出側に偏って設定される。図3に示す如く、実施例では、正向きのカートン10では、前記取出口28aに対して右下側に吸着部位Eが位置し、逆向きのカートン10では、前記取出口28aに対して左上側に吸着部E位が位置する。すなわち、マガジン12に対して集積されるカートン10の向きによって、取出口28aに位置するカートン10における吸着部位Eの高さおよび左右方向の位置が異なる。
【0023】
次に、実施例に係るカートン取出し装置の作用について説明する。
前記マガジン12には、折畳まれたカートン10が、所定枚数毎に上下を反転して集積される。カートン10は、前記したように上部側と下部側とで厚みが異なるが、所定枚数毎に上下を反転して集積することで、その集積した状態では下部側と上部側との厚みが均一化され、前記送り手段26によってカートン群を取出口28aに向けて安定して移送することができる。また、前記ロボット16によるカートン10の取り出しに際し、集積状態のカートン10の姿勢が乱れたり倒れるのは抑制される。
【0024】
前記ロボット16によるカートン10の取り出しに際し、前記取出口28aに位置する先頭のカートン10における撮像領域FSを前記撮像手段48で撮像し、その画像情報は判定部50に入力される。判定部50では、撮像領域FSの画像情報に識別部52が存在している場合は、撮像されたカートン10は正向きであると判定する。判定部50から判定結果(向きの検知結果)が制御部に入力された前記ロボット16は、図3(a)に示す如く、前記ロボットハンド34の吸着部38で、取出口28aに位置する前記吸着部位Eを吸着するように前記ロボットアーム32を動作し、該吸着部位Eを吸着部38で吸着して取出口28aからカートン10を取り出す。そして、ロボット16は、ロボットハンド34を回転することなくカートン10を、そのままの向きで前記起函部Nまで移送し、該カートン10の後側の第1側面パネル22を起函装置40の起函用吸着カップ44に押し付けて吸着させた後、ロボットハンド34を前方に移動することで、カートン10は角筒状に胴部18が形成されると共に、底フラップ22b,22b,24b,24bが組み合わされて平坦な底部20が形成される(図2参照)。
【0025】
前記起函部Nにおいてカートン10が起函されると、前記起函装置40の保持手段46,46によって保持部材46a,46aが作動され、該保持部材46a,46aによって左右の第2側面パネル24,24が外側から保持される。そして、前記ロボットハンド34の吸着部38による吸着を解放した後、前記移動部材42が収容部に向けて移動し、該収容部において起函したカートン10に被収容物が収容される。
【0026】
図3(b)に示す如く、前記取出口28aに位置する先頭のカートン10が逆向きである場合は、前記撮像手段48で撮像した先頭のカートン10における撮像領域FSの画像情報には前記識別部52が存在していない。これにより、前記判定部50は、撮像されたカートン10は正向きでないと判定する。判定部50から判定結果(向きの検知結果)が制御部に入力された前記ロボット16は、前記ロボットハンド34の吸着部38で、正向きのカートン10の場合とは取出口28aに対する位置が異なる前記吸着部位Eを吸着するように前記ロボットアーム32を動作し、該吸着部位Eを吸着部38で吸着して取出口28aからカートン10を取り出す。判定部50では先頭のカートン10が正向きでないと判定しているので、ロボット16は、ロボットハンド34を180度回転することで、吸着部38で吸着しているカートン10の向きを反転して口フラップ22a,22a,24a,24aが上を向くようにした後、該カートン10を起函部Nに移送する。起函部Nに移送されたカートン10は正向きとなっているので、前述したと同様に、後側の第1側面パネル22を起函用吸着カップ44に吸着させた後、ロボットハンド34を前方に移動してカートン10を起函する。
【0027】
実施例のカートン取出し装置では、前記マガジン12から取り出すカートン10を撮像手段48で撮像し、得られた画像情報に基づいてカートン10の向きが正向きか否かを判定し、その判定結果に基づいてカートン10が正向きの場合は回転することなくそのままの向きで起函部Nに移送して起函する一方で、カートン10が正向きでない場合は反転するように該カートン10を回転してから、起函部Nに移送して起函する。すなわち、マガジン12に集積された多数のカートン10が、上部側と下部側の厚みが均一化するように所定枚数毎に上下を反転していても、マガジン12から取り出したカートン10の向きを揃えることができる。
【0028】
前記カートン10をマガジン12から安定して取り出すと共に、起函装置40と協同してカートン10を効果的に起函するための吸着部位Eは、マガジン12に集積されていている向きに応じて取出口28aに対する位置が変わる。実施例では、撮像手段48で撮像した画像情報に基づいてカートン10の向きを識別できるので、前記ロボット16によって、取出口28aに位置するカートン10の同じ吸着部位Eを吸着することができる。すなわち、取出口28aに位置するカートン10の向きが異なっていても、前記ロボット16は、カートン10に設定されている同じ吸着部位Eを吸着部38で適正に吸着することができ、カートン10を安定して取り出し得ると共に、起函装置40と協同して効果的に起函することができる。また、取り出したカートン10が向きの変換を必要とする逆向きの場合は、該カートン10を前記起函部Nに移送する前に回転して向きを変換するので、起函部Nには常に正向きでカートン10を移送することができ、起函部Nに対するカートン10の移送位置等を変えることなく、同じ向きでカートン10を起函することができる。
【0029】
実施例のカートン取出し装置は、取出口28aに位置するカートン10の外面を撮像して得た画像情報に基づいて向きを判定するので、カートン10に施されている印刷の違いによって向きを判定することができる。すなわち、接触式のセンサや光センサ等で向きを判別するために、カートン10に専用の加工を施すことなく、カートン10の向きを良好に判別することができる。また、ロボット16によりカートン10を取り出して向きを変換するよう構成したので、取出口28aに対する位置が異なる吸着部位Eの吸着およびカートン10の回転を適正かつ良好に行うことができる。また、ロボット16であれば、カートン10のオーダ変更にも容易に対応することができる。
【0030】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1) 実施例では、マガジン12に、カートン10を所定枚数毎に上下(縦方向)を反転して集積したが、左右(横方向)を反転して集積したものであってもよい。すなわち、口フラップ22a,22a,24a,24aが左を向く所定枚数のカートン10と、口フラップ22a,22a,24a,24aが右を向く所定枚数のカートン10とをマガジン12に交互に集積するものであってもよい。この場合、判定部50は、撮像手段48で撮像して得られた画像情報に基づいて、カートン10が左向きか右向きかを判定し、その判定結果に基づいてロボット16がカートン10を90度回転して口フラップ22a,22a,24a,24aが上を向く姿勢に変換して起函部Nに移送すればよい。
(2) 実施例では、カートン10の外面に施されている印刷の有無の違いによって、カートン10の向きを判定するよう構成したが、識別部としては、カートン10の形状であったり、印刷の色や種類の違い等、カートン10の向きが異なることで、撮像領域FSに位置する識別部が変化するものであればよい。
(3) 実施例では、カートン10の向きを検知する検知部14として、カートン10の外面を撮像する撮像手段48を用いたが、接触式や非接触式の各種センサによって、カートン10の形状の違い検知することで、該カートン10の向きを検知(判定)する構成を採用することができる。
(4) 実施例では、マガジン12にカートン10を起立姿勢で集積する場合で説明したが、カートン10を寝た姿勢で集積する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0031】
10 カートン,12 マガジン(集積部),14 検知部,16 ロボット(取出し手段)
32 ロボットアーム,34 ロボットハンド(回転手段),48 撮像手段
50 判定部,E 吸着部位,N 起函部
図1
図2
図3