(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】ゴルフプレー支援システム
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20220620BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20220620BHJP
B64C 27/08 20060101ALI20220620BHJP
B64D 47/08 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
A63B71/06 R
H04N7/18 D
B64C27/08
B64D47/08
(21)【出願番号】P 2020157330
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2021-08-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000191353
【氏名又は名称】新明工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074273
【氏名又は名称】藤本 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173222
【氏名又は名称】藤本 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100151149
【氏名又は名称】西村 幸城
(72)【発明者】
【氏名】落合 浩之
(72)【発明者】
【氏名】酒井 優人
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0280780(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0299073(US,A1)
【文献】国際公開第2017/098570(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/229748(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/175761(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0103781(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0050589(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1872465(KR,B1)
【文献】有馬仁馬(有馬マネジメントデザイン),“IoTサービスを実現するためのスキルとは?,EE Times Japan”,EE Times Japan,2017年10月26日,1/3~3/3ページ,インターネット <URL:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1710/26/news014_2.html><URL:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1710/26/news014.html><URL:https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1710/26/news014_3.html>
【文献】みんゴルニュース班,ティショットを追尾して谷底に落ちたボールを見つけてくれる!?ゴルフ場の空をドローンが飛ぶ未来はやってくるか,みんなのゴルフダイジェスト,ゴルフダイジェスト社,2019年12月08日,1-3ページ,インターネット <URL:https://www.golfdigest-minna.jp/_ct/17323220>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/06
H04N 7/18
B64C 27/08
B64D 47/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
打撃によって移動するゴルフボールの打撃時から少なくとも所定時間経過後までの動画像を撮影するための撮影装置と、
前記撮影装置から受け取った前記動画像に基づいて前記ゴルフボールの移動後の位置を予測するコンピュータと、
前記コンピュータによって予測されたゴルフボールの移動後の位置である予測位置に向かって飛行移動するように制御ないし操作されるドローンとを具備し、
前記ドローンは、その飛行移動中に、自身に搭載したカメラで撮影した該ドローン周辺の風景の動画像を前記コンピュータにリアルタイムで送信し、
前記コンピュータは、前記ドローンが前記予測位置に移動するまでの間に該ドローンから受け取った動画像から前記ゴルフボールの画像を見つけた場合には、そのゴルフボールの位置付近で前記ドローンを停止させ、見つけられなかった場合には、前記コンピュータが前記ドローンから受け取った動画像から前記ゴルフボールの画像を見つけるまで、または、前記ドローンが前記予測位置に到達してから一定時間が経過するまで、前記ドローンは探索のために前記予測位置付近を旋回するように構成したゴルフプレー支援システム。
【請求項2】
前記撮影装置がプレーヤーの背後側から前記ゴルフボールの動画像を撮影するように構成してある請求項1に記載のゴルフプレー支援システム。
【請求項3】
前記撮影装置はティーインググラウンドの所定位置において所定方向に向くように固定されている請求項1又は2に記載のゴルフプレー支援システム。
【請求項4】
前記コンピュータは、前記撮影装置ないし打撃時のゴルフボールの座標と、上記ゴルフボールの移動量及び移動方向と、実際のGPS座標に関連付けて予め作成されたゴルフコースのマップデータとを照らし合わせて、移動後のゴルフボールの位置を算出する請求項3に記載のゴルフプレー支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ゴルフコースにおいてプレーヤーが打ったゴルフボールの探索をサポートするためのゴルフプレー支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ゴルフコース(ゴルフ場)でゴルフをするプレーヤーにはキャディが付き、キャディはプレーヤーの打ったゴルフボールの行方を把握してプレーヤーをその場所まで案内する、といったことを行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、早朝ラウンド等でキャディが付かないような場合には、プレーヤーが自身でゴルフボールの行方を把握しなければならず、特にプレーヤーがミスショットをした場合には、自身の打ったゴルフボールを見失いがちである。そして、ゴルフボールを探すのに時間が掛かると、後続のプレーヤーに迷惑をかけてしまう。
【0004】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、ゴルフボールの探索時間の軽減を図ることができるゴルフプレー支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係るゴルフプレー支援システムは、打撃によって移動するゴルフボールの打撃時から少なくとも所定時間経過後までの動画像を撮影するための撮影装置と、前記撮影装置から受け取った前記動画像に基づいて前記ゴルフボールの移動後の位置を予測するコンピュータと、前記コンピュータによって予測されたゴルフボールの移動後の位置である予測位置に向かって飛行移動するように制御ないし操作されるドローンとを具備し、前記ドローンは、その飛行移動中に、自身に搭載したカメラで撮影した該ドローン周辺の風景の動画像を前記コンピュータにリアルタイムで送信し、前記コンピュータは、前記ドローンが前記予測位置に移動するまでの間に該ドローンから受け取った動画像から前記ゴルフボールの画像を見つけた場合には、そのゴルフボールの位置付近で前記ドローンを停止させ、見つけられなかった場合には、前記コンピュータが前記ドローンから受け取った動画像から前記ゴルフボールの画像を見つけるまで、または、前記ドローンが前記予測位置に到達してから一定時間が経過するまで、前記ドローンは探索のために前記予測位置付近を旋回するように構成した(請求項1)。
上記ゴルフプレー支援システムにおいて、前記撮影装置がプレーヤーの背後側から前記ゴルフボールの動画像を撮影するように構成してあってもよい(請求項2)。
上記ゴルフプレー支援システムにおいて、前記撮影装置はティーインググラウンドの所定位置において所定方向に向くように固定されていてもよい(請求項3)。
上記ゴルフプレー支援システムにおいて、前記コンピュータは、前記撮影装置ないし打撃時のゴルフボールの座標と、上記ゴルフボールの移動量及び移動方向と、実際のGPS座標に関連付けて予め作成されたゴルフコースのマップデータとを照らし合わせて、移動後のゴルフボールの位置を算出するようにしてあってもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0006】
本願発明では、ゴルフボールの探索時間の軽減を図ることができるゴルフプレー支援システムが得られる。
【0007】
すなわち、本願の各請求項に係る発明のゴルフプレー支援システムでは、ドローンを活用することにより、ゴルフボールの探索時間の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るゴルフプレー支援システムの全体構成図である。
【
図2】(A)及び(B)は前記ゴルフプレー支援システムの撮影装置による動画像の撮影の様子を示す写真、(C)は撮影装置とこの撮影装置から動画像を受け取るコンピュータとを示す説明図である。
【
図3】(A)及び(B)は、前記ゴルフプレー支援システムのコンピュータにおいてゴルフボールの移動量等を計算する画像処理のプロセスを示す説明図である。
【
図4】(A)及び(B)は、前記コンピュータにおいて移動後のゴルフボールの座標(GPS座標)を算出(予測)した結果を示す説明図及びマップデータである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0010】
図1に示す本例のゴルフプレー支援システム(以下、本システムという)では、各ゴルフコース(ホール)のティーインググラウンドにおいて行われる1打目のプレーに際し、打撃によって移動するゴルフボールBの打撃時から少なくとも所定時間経過後までの動画像を、プレーヤーの背後側(前方に移動させるために打撃されるゴルフボールBの後方側)から撮影装置1によって撮影する(
図2(A)及び(B)も参照)。
【0011】
本例では、撮影装置1による動画像の撮影をスロー撮影(通常のフレームレートよりも高いフレームレートでの撮影)とする。具体的には、撮影フレームレートを60fps以上とすることが考えられる。
【0012】
そして、
図1及び
図2(C)に示すように、撮影装置1によって撮影した動画像は、撮影装置1からコンピュータ2に例えば無線で送信される。本例では、この送信を自動転送により行うように構成してある。
【0013】
コンピュータ2では、撮影装置1から受け取った動画像に基づいてゴルフボールBの移動後の位置を予測する。
【0014】
具体的には、
図3(A)に示すように、コンピュータ2は、動画像を解析し、動画像中において停止した状態のゴルフボールBを認識した上で、プレーヤーによって加えられた打撃時から少なくとも所定時間経過後までの動画像上のゴルフボールBの位置及び大きさの変化の仕方から、ゴルフボールBの移動量(飛距離)及び移動方向(方位角)を計算し(
図3(B)参照)、この計算結果から移動後のゴルフボールBの座標(GPS座標)を算出(予測)する(
図4(A)参照)。例えば、各ゴルフコース(ホール)において、ティーインググラウンドの所定位置において所定方向に向くように固定した撮影装置1によって打撃後所定時間のゴルフボールBの動画像を撮影し、撮影装置1ないし打撃時のゴルフボールBの座標(位置)と、上記のゴルフボールBの移動量及び移動方向と、実際のGPS座標に関連付けて予め作成された各ゴルフコースのマップデータとを照らし合わせるようにすれば、移動後のゴルフボールBの位置(座標)の算出(予測)の容易化を図ることができる。
【0015】
ここで、コンピュータ2はプレーヤーがラウンドを回る際に使用するゴルフカート3に搭載されているが、プレーヤーが勝手にコンピュータ2を操作して不具合等が生じることを防止するといった観点からは、プレーヤーがコンピュータ2を操作できないようにコンピュータ2をプレーヤーの手の届かない場所に格納しておくか、プレーヤーが操作できないようにロックを掛けておくことが好ましい。
【0016】
一方、ゴルフカート3の天面には、このゴルフカート3が走行しても落下しないように保持されつつ離陸可能な状態でドローン4が停止している。そして、ドローン4は、コンピュータ2によって予測されたゴルフボールBの移動後の位置である予測位置に向かって飛行移動するように制御ないし操作される。
【0017】
ドローン4の飛行移動の制御ないし操作は、例えば、コンピュータ2側(コンピュータ2又は後述するドローン用タブレット5)からドローン4に予測位置(データ)が送信され、ドローン4に搭載された制御部等が、ドローン4自身の座標と予測位置とに基づいてドローン4が予測位置に向かう制御(操作)を自動的に行うものであってもよいし、コンピュータ2側がドローン4からドローン4の座標(データ)をリアルタイムで受信し、ドローン4自身の座標と予測位置とに基づいてドローン4を予測位置に向かわせるための操作信号を逐一ドローン4に送信することによって行うものでもよく、これら以外のものでもよい。
【0018】
ここで、例えば18ホールをプレーするプレーヤーが必ずしも各ホールの一打目でゴルフボールBを見失うとは限らず、プレーヤーが移動先のゴルフボールBの位置を把握できていれば、わざわざドローン4を予測位置に向けて飛行移動させる必要はない。そして、プレーヤーが移動先のゴルフボールBの位置を把握できているか否かはプレーヤー本人にしか分からない。そこで、
図1の例では、ゴルフカート3にドローン用タブレット5を搭載し、プレーヤーが必要な場合にドローン用タブレット5を操作して、ドローン4を予測位置に飛行移動させる指示を出せるようにしてある。そのため、本例では、コンピュータ2とドローン用タブレット5とドローン4との間で必要なデータないし信号の授受を行うようにしてある。
【0019】
なお、プレーヤーは移動先のゴルフボールBの位置を把握できていると思っていたが、いざその位置に近づいてみるとゴルフボールBが無かった、といった場合には、その時点でドローン用タブレット5を操作すれば、ドローン4に予測位置に向かって飛行移動させる指示を出すことができる。
【0020】
ここで、ゴルフカート3に搭載された車載装置(図示していない)は、ゴルフカート3に備え付きのモニタ6に電気的に接続され、そのモニタ6に、今ゴルフカート3がいるゴルフコースの全体マップを示す。そして、車載装置は、この全体マップに現在地(ゴルフカート3の位置)を適宜のマーク等で示すとともに、コンピュータ2またはドローン4から例えば無線で受信した予測位置及びドローン4の座標(現在地)も、モニタ6の全体マップ上に適宜のマーク等で示すようにしてある(
図4(B)参照)。
【0021】
一方、ドローン4は、その飛行移動中に、自身に搭載したカメラ4aで撮影したドローン4周辺(例えばドローン4の進行方向前方から下方までの範囲)の風景の動画像をコンピュータ2にリアルタイムで送信する。
【0022】
コンピュータ2は、ドローン4が予測位置に移動するまでの間にドローン4から受け取った風景の動画像からゴルフボールBの画像を見つけた(認識した)場合には、そのゴルフボールBの位置付近でドローン4を停止させ(飛行移動を停止させるための信号をドローン4に送信し)る。ここで、停止とは、ドローン4がその場で着地せずに(空中で)待機することを指す。
【0023】
コンピュータ2が、ドローン4が予測位置に移動するまでの間にドローン4から受け取った風景の動画像からゴルフボールBの画像を見つけられなかった(認識できなかった)場合には、コンピュータ2がドローン4から受け取った風景の動画像からゴルフボールBの画像を見つける(認識する)まで、または、ドローン4が予測位置に到達してから一定時間が経過するまで、ドローン4は探索のために予測位置付近を旋回する。
【0024】
なお、上記の旋回は、ドローン4が、自動的に行うものであってもよいし、コンピュータ2側から受けた信号に基づいて行うものであってもよい。また、この旋回の仕方は適宜に定めればよい。
【0025】
また、ドローン4は、カメラ4aで撮影した風景の動画像を、コンピュータ2を介して間接的に、または直接車載装置に送信し、車載表示は風景の動画像をモニタ6に表示させる。
【0026】
ドローン4は、一定時間旋回してもゴルフボールBの画像が見つからなければ、予測位置付近で停止する。
【0027】
プレーヤーは、例えば、コンピュータ2がゴルフボールBを見つけて停止させたドローン4を目安にして、自身が2打目を打つべきゴルフボールBを目視で確認できた場合であっても、コンピュータ2がゴルフボールBを見つけられないままドローンが停止した場合であっても、適宜のタイミングでドローン用タブレット5を操作し、ドローン4を帰還させる。本例でのドローン4の帰還先はゴルフカート3の天面である。
【0028】
ここで、ドローン4の帰還は、例えばコンピュータ2がゴルフカート3の位置(座標)をドローン4に送信し、ドローン4がその位置に基づいて自動で行うようにしてあってもよいし、コンピュータ2がドローン4の位置とゴルフカート3の位置とに基づいて、ドローン4にゴルフカート3の天面まで誘導する信号を出すことによって行うようにしてあってもよい。
【0029】
本システムは以上説明したように構成され、本システムの各機器はそれぞれ上述した機能を発揮できるものを適宜選択して用いればよい。
【0030】
例えば、撮影装置1は、少なくともコンピュータ2において予測位置の算出に資する撮影フレームレートでの動画像の撮影を可能とする機能と、撮影した動画像を送信する機能とを有している必要があり、具体的には、スマートフォンやデジタルカメラ等を撮影装置1として用いることが考えられる。また、コンピュータ2には、例えば適宜のプログラム、ソフト等を組み込んだパーソナルコンピュータを用いることが考えられる。
【0031】
各ホールの一打目の後にドローン4が自動的に予測位置に向かって飛行移動するようにしてもよく、この場合、ドローン用タブレット5を設けなくてもよいのであって、コンピュータ2とドローン4との間で必要なデータないし信号の授受を行わせればよい。
【0032】
また、ドローン用タブレット5の機能をゴルフカート3に搭載された車載装置やモニタ6等の機器に持たせてもよく、この場合もドローン用タブレット5を無くすことができる。
【0033】
その他、ゴルフカート3、ドローン4、ゴルフカート3に搭載する車載装置、モニタ6等には公知のもの(ハード)を採用し、本システムを構成できるようにソフト(プログラム等)を適宜に組むようにしてもよい。また、例えばコンピュータ2に車載装置としての役割を担わせることにより、車載装置を設けないようにしてもよいし、車載装置にコンピュータ2を兼用させ、コンピュータ2を設けないようにしてもよい。
【0034】
例えばGPSとRTKを活用すれば、高精度な位置情報の測位を実現可能であるから、こうした技術を本システムに適用するのが好ましい。
【0035】
以上のように構成した本システムでは、ドローン4を活用することにより、ゴルフボールBの探索時間の軽減を図ることができる。
【0036】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0037】
本システムは、特に長距離を移動し、プレーヤーが見失う可能性の高い各ホールの1打目のゴルフボールBの探索に用いて好適であるが、2打目以降にも用いることができるようにしてもよい。
【0038】
上記実施の形態では、ドローン4が、飛行移動中に常にカメラ4aで風景の動画像を撮影するようにしてあるが、例えば、この撮影を、ドローン4が予測位置に到達してから行うようにしてもよい。あるいはドローン4は、飛行移動中に常にカメラ4aで風景の動画像を撮影するが、コンピュータ2においてドローン4からの風景の動画像からゴルフボールBを見つけ出す画像処理を、ドローン4が予測位置に到達してから行うようにしてもよい。
【0039】
上記実施の形態では、コンピュータ2は、ドローン4が予測位置に移動するまでの間にドローン4から受け取った風景の動画像からゴルフボールBの画像を見つけた場合に、そのゴルフボールBの位置付近でドローン4を停止させる。しかし、予測位置よりかなり手前の位置で見つかったゴルフボールBは探索目的とするゴルフボールBではない場合が多いと考えられることから、コンピュータ2は、ドローン4が予測位置から所定距離の範囲内に至るまでの間にゴルフボールBの画像を認識しても、そのゴルフボールBの位置付近でドローン4を停止させないようにしてもよい。
【0040】
予測位置が密生した森の中に位置するような場合、そこにドローン4を向かわせると木の幹や枝等に衝突して故障する恐れがあるので、例えばマップデータ上で予測位置がそのような位置にある場合、ドローン4を予測位置に向かわせる制御ないし操作が無効となるように構成してもよい。
【0041】
上記実施の形態では、ドローン4の帰還先をゴルフカート3の天面としてあるが、これに限らず、例えば、各ゴルフコース(ホール)のティーイングエリア内やその付近を帰還先としてもよい。
【0042】
すなわち、上記実施の形態では、ドローン4はゴルフカート3の天面に離着陸するが、これに限らず、ドローン4は、各ゴルフコースのティーイングエリア等に離着陸するようにしてもよく、ゴルフボールBを探しに行くときはゴルフカート3の天面から離陸し、ゴルフボールBを探し終えた後はゴルフカート3の天面ではなくティーイングエリア等に戻るようにしてもよい。
【0043】
ドローン4がゴルフボールBを探しに行くときにゴルフカート3の天面から離陸する場合、ゴルフカート3が移動して予測位置にある程度近づいたタイミング(予測位置から所定距離内に入ったタイミング)でドローン4が離陸するようにしてもよい。この場合、ドローン4の飛行移動距離を短くすることができ、ひいてはドローン4の充電回数や充電時間を短くすることが可能となる。
【0044】
また、ゴルフカート3の天面等、ドローン4の帰還先や待機場所となるエリアに充電器を設置し、待機中のドローン4を充電可能としてもよい。
【0045】
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0046】
1 撮影装置
2 コンピュータ
3 ゴルフカート
4 ドローン
4a カメラ
5 ドローン用タブレット
6 モニタ
B ゴルフボール