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特許7090952チャットシステム、チャット装置、及び、チャット方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】チャットシステム、チャット装置、及び、チャット方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20220620BHJP
   G06F 3/048 20220101ALI20220620BHJP
【FI】
H04L51/04
G06F3/048
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021150163
(22)【出願日】2021-09-15
【審査請求日】2021-09-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521407326
【氏名又は名称】合同会社カイシュウ
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】玉置 士朗
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-096097(JP,A)
【文献】特開2016-177797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一のグループに属する利用者が投稿及び投稿内容の閲覧を行うためのレイヤであって、
前記利用者が投稿及び投稿内容の閲覧可能である、第1のチャット画面であるメインレイヤ、及び第2のチャット画面であるサブレイヤを表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、
前記チャット画面を介して投稿を行う前記利用者である送信者からの投稿を受け付け、前記送信者を示す情報、投稿日時、及び、投稿内容を対応付けて格納する手段と、
前記チャット画面を介した投稿が行われた際に、投稿が行われたことを前記同一のグループに属する前記送信者以外の前記利用者である受信者に通知するための手段と、を備え、
前記送信者によって前記サブレイヤに投稿が行われた際に、前記受信者に対して通知がなされないチャットシステム。
【請求項2】
前記チャットシステムは更に、前記メインレイヤ上でスワイプ操作を行うことで、前記サブレイヤへ移行する請求項1に記載のチャットシステム。
【請求項3】
本発明の好ましい形態では、前記送信する手段は更に、前記メインレイヤ上でスワイプ操作を行うことで、前記利用者による認証を要求する画面の表示処理を行う請求項1又は2に記載のチャットシステム。
【請求項4】
前記チャットシステムは更に、前記利用者によってパスコードが入力される際、前記パスコードの認証処理又は登録の何れを行うかの選択肢を前記利用者に提示する請求項1~3の何れかに記載のチャットシステム。
【請求項5】
前記チャットシステムは更に、前記メインレイヤが既読機能を有し、サブレイヤは既読機能を有さない請求項1~4の何れかに記載のチャットシステム。
【請求項6】
前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤへの投稿内容が、予め定められた期間の経過後に削除される請求項1~5の何れかに記載のチャットシステム。
【請求項7】
前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤへ投稿が時間の経過によって削除されないようにすることができる請求項1~6の何れかに記載のチャットシステム。
【請求項8】
前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤの表示時に表示される画面の変更を行った場合、前記サブレイヤの表示を中止させる請求項1~7の何れかに記載のチャットシステム。
【請求項9】
同一のグループに属する利用者が投稿及び投稿内容の閲覧を行うためのレイヤであって、
前記利用者が投稿及び投稿内容の閲覧可能である、第1のチャット画面であるメインレイヤ、及び第2のチャット画面であるサブレイヤを表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、
前記チャット画面を介して投稿を行う前記利用者である送信者からの投稿を受け付け、前記送信者を示す情報、投稿日時、及び、投稿内容を対応付けて格納する手段と、
前記チャット画面を介した投稿が行われた際に、投稿が行われたことを前記同一のグループに属する前記送信者以外の前記利用者である受信者に通知するための手段と、を備え
前記送信者によって前記サブレイヤに投稿が行われた際に、前記受信者に対して通知がなされないチャット装置。
【請求項10】
同一のグループに属する利用者が投稿及び投稿内容の閲覧を行うためのレイヤであって、
前記利用者が投稿及び投稿内容の閲覧可能である、第1のチャット画面であるメインレイヤ、及び第2のチャット画面であるサブレイヤを表示処理し、表示処理結果を送信するステップと、
前記チャット画面を介して投稿を行う前記利用者である送信者からの投稿を受け付け、前記送信者を示す情報、投稿日時、及び、投稿内容を対応付けて格納するステップと、
前記チャット画面を介した投稿が行われた際に、投稿が行われたことを前記同一のグループに属する前記送信者以外の前記利用者である受信者に通知するためのステップと、を備え、
前記送信者によって前記サブレイヤに投稿が行われた際に、前記受信者に対して通知がなされないチャット方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャットシステム、チャット装置、及び、チャット方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チャットのような、複数の利用者がリアルタイムにメッセージを送信するためのシステムが知られており、一般に、チャットシステムではチャットルームが設定され、チャットルームに参加するユーザ間でメッセージの交換等が行われる。
【0003】
特許文献1では、複数の端末間でコミュニケーションを保持したまま、同じ機能を共有して実行するための発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-170524号公報
【0005】
特許文献1記載の発明は、チャットウィンドウや共有画像を表示する複数のレイヤを表示している。しかしながら、引用文献1に記載の発明では、従来のチャットシステムと同様に、チャットへ投稿された内容はすべてチャット相手が見ることが可能である。また、引用文献1や従来のチャットシステムでは、投稿内容が全て相手に伝わってしまうことから、送信者と受信者の意思が一致したときにのみ表示されるような、特定の投稿を送信することができなかった。したがって、送信者においては、投稿内容を受信者に押し付ける意思がないことを表現することができず、また、受信者においては、そのような投稿に対し見ていないよう振る舞うことは困難であった。投稿内容としては、例として、遺言、書き置き、告白等が想定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、チャットシステムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、第1のチャット画面であるメインレイヤ、及び、第2のチャット画面であるサブレイヤを表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、前記チャット画面を介して利用者からの投稿を受け付け、投稿者を示す情報、投稿日時、及び、投稿内容を対応付けて格納する手段と、前記チャット画面を介した投稿が行われた際に、投稿が行われたことを前記利用者に通知するための手段と、を備え、前記サブレイヤに投稿が行われた際には、利用者に対して通知がなされないことを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、送信者と受信者の意思が一致したときのみ表示されることを望む投稿をサブレイヤに書き込むことで、言うに言われぬといった、受信者の受信行為に対しアンビバレントな感情を抱く内容を、チャットシステム上で相手に対して表現することができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記メインレイヤ上でスワイプ操作を行うことで、前記サブレイヤへ移行することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、利用者にサブレイヤの存在を殊更に意識させることがなく、また、サブレイヤを見る際には意図的に遷移しなければならないようにすることができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記送信する手段は更に、前記メインレイヤ上でスワイプ操作を行うことで、利用者による認証を要求する画面の表示処理を行うことを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、前記サブレイヤにおける投稿内容のプライバシー性を高めることができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記利用者によってパスコードが入力される際、前記パスコードの認証処理又は登録の何れを行うかの選択肢を前記利用者に提示することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、前記サブレイヤにおける投稿内容のプライバシー性を高めることができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記メインレイヤが既読機能を有し、サブレイヤは既読機能を有さないことを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、サブレイヤに投稿された内容を読んだとしても、読んでいない振る舞いをすることができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤへの投稿内容が、予め定められた期間の経過後に削除されることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、投稿の継続を特別に希望するデータ以外を削除し、チャットシステムにかかる負担を軽減することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤへ投稿が時間の経過によって削除されないようにすることができることを特徴とする。このような構成とすることで、表示期間に制限のない投稿を可能にすることができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記チャットシステムは更に、前記サブレイヤの表示時に表示される画面の変更を行った場合、前記サブレイヤの表示を中止させることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、サブレイヤが表示されたままになるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、チャットシステムに係る新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る機能ブロック図を示す。
図2】本発明の一実施形態に係るハードウェア構成図を示す。
図3】本発明の一実施形態に係るデータベースに格納された情報の一例を示す。
図4】本発明の一実施形態に係るチャット画面の表示を行うための処理フローチャートを示す。
図5】本発明の一実施形態に係るチャット選択画面0w1を示す。
図6】本発明の一実施形態に係るメインレイヤ0w2及びサブレイヤ0w3を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書は、本発明の一実施形態にかかる構成や作用効果等について、図面を交えて、以下に説明する。
【0018】
本発明は、以下の実施形態に限定されず、様々な構成を採用し得る。また、本発明の実施形態は、各実施形態のそれぞれにおける構成の一部を、本発明が目的とする作用効果の実現を阻害しない範囲で互いに採用してよい。
【0019】
例えば、本実施形態ではチャットシステムの構成、動作等について説明するが、実行される方法、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、チャットプログラムでその機能を実現する為に外部のコンピュータにおいて当該プログラムを起動させてもよい(いわゆるクラウドコンピューティング)。
【0020】
また、本実施形態において「手段」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。本実施形態において「情報」とは、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。
【0021】
広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)及びメモリ(Memory)等を適宜組み合わせることによって実現される回路である。即ち、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含むものである。
【0022】
<全体構成>
図1は、本実施形態におけるチャットシステムの概要図である。チャットシステムは、サーバ1と、複数の端末装置2と、通信ネットワーク3と、を備える。
【0023】
本実施形態において、通信ネットワーク3は、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網等から構成される。なお、以下の説明では、不明確にならない限り通信ネットワーク3の介在を省略する。
【0024】
<ハードウェア構成>
図2に例示されるように、サーバ1は、既知または慣用のコンピュータの態様をとり、例として、演算デバイス101、主記憶デバイス102、補助記憶デバイス103、通信デバイス106、及び、バスインタフェースを有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0025】
本発明の実施形態におけるサーバ1は、1つのサーバ装置として説明するが、複数台のサーバ装置からなるコンピュータ群であってもよい。ここで、コンピュータ群は、ウェブサーバ及び/又はデータベースサーバを含んでよい。コンピュータ群の態様となる場合、あるコンピュータに、後述する各機能部の全部が備えられる必要はなく、コンピュータ群全体で、後述の機能構成要素が実現される。
【0026】
サーバ1は、本発明の一実施形態で扱われる各種情報の少なくとも一部が格納されるデータベースDBを有する。データベースDBは、上記データベースサーバであってよく、補助記憶デバイス103により構成されてよく、クラウドストレージであってよい。
【0027】
図2に例示されるように、端末装置2は、既知または慣用のコンピュータの態様をとり、例として、演算デバイス201、主記憶デバイス202、補助記憶デバイス203、入力デバイス204、出力デバイス205、通信デバイス206、及び、バスインタフェースを有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。
【0028】
本発明の実施形態における端末装置は、1又は複数のコンピュータからなり、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット及びラップトップ等のような任意のコンピュータ装置を用いることを想定する。
【0029】
各端末装置2において、後に詳述する機能を論理的に実現するには、補助記憶デバイス203に、チャットプログラムをアプリケーションプログラムとしてインストールしておく。そして、各端末装置2においては、電源投入または利用者(ユーザ)による指示を契機に、演算デバイス(CPU)201がアプリケーションプログラムを主記憶デバイス(RAM)202に展開して実行する。
【0030】
なお、チャットプログラムは、各端末装置2にインストールされたアプリケーションプログラムであり、当該プログラムをインストールされた端末装置2を利用することで、後述するチャットを通じたコミュニケーション(メッセージの投稿や投稿された内容の閲覧等)の実行を、サーバ1に対して指示することができる。なお、これらは必ずしも専用のアプリケーションプログラムで実施される必要はなく、例えば、端末装置2にインストールされたウェブブラウザアプリケーションを介してウェブサイトを表示させ、ウェブブラウザアプリケーションを介したコミュニケーションが行われてもよい。
【0031】
演算デバイス101、及び、201は、命令セットを実行可能なプロセッサである。
【0032】
主記憶デバイス102、及び、202は、命令セットを記憶可能な揮発性メモリである。
【0033】
補助記憶デバイス103、及び、203は、プログラム等を記録可能な記録媒体である。
【0034】
入力デバイス204は、操作入力が可能なインタフェースである。当該インタフェースは、キーボードやタッチパネルなどのインタフェースである。
【0035】
出力デバイス205は、例としてモニター等の、利用者に対し後述の画面を表示するためのインタフェースである。
【0036】
通信デバイス106、及び、206は、ネットワークのへの接続・参加を実現するための有線方式又は無線方式に基づくインタフェースを有する。
【0037】
〈機能ブロック〉
図1に例示されるように、サーバ1は、登録手段11と、格納手段12と、通知手段13と、出力処理手段14と、データベースDBと、を有する。
【0038】
登録手段11は、利用者が属するグループの定義を受け付け、グループデータとして登録する。本実施形態では、利用者、及び、利用者が指定したその他の利用者が1対1の関係で属するグループ(以下、個人グループと呼称する)と、利用者、及び、利用者が指定したその他の利用者が1対mの関係で属するグループと(以下、多人数グループと呼称し、mは任意の自然数とする)、がグループデータとして登録され、データベースDBに格納される。
【0039】
図3は、本実施形態において、データベースDBに格納された情報の一例を示す図である。図3(a)は、グループデータの一例を示す図である。本実施形態では、グループデータは、チャットを示すグループID、チャットの名称、及び、メンバーIDを有している。であり、メンバーIDには、当該グループに参加する利用者の識別情報が設定される。
【0040】
格納手段12は、チャット画面を介して投稿された、メッセージや画像等を含む投稿内容を受け付け、メッセージ投稿データ、及び、コンテンツデータをデータベースDBに格納する。
【0041】
図3(b)は、メッセージ投稿データの一例を示す図である。メッセージ投稿データは、投稿されたメッセージの内容、投稿を行った利用者のメンバーID、メッセージが投稿されたチャットのグループID、メッセージが投稿されたレイヤ、及び、投稿日時が対応付けられている。
【0042】
図3(c)は、コンテンツデータの一例を示す図である。コンテンツデータは、投稿された画像や動画、投稿を行った利用者のメンバーID、投稿されたチャットのグループID、画像や動画が投稿されたレイヤ、及び、投稿日時が対応付けられている。本実施形態では、メインレイヤ0w2に投稿が行われた場合、投稿レイヤを「M」とし、サブレイヤ0w3に投稿が行われた場合、投稿レイヤを「S」とする。
【0043】
通知手段13は、チャットへの投稿が行われた際に、チャットへの投稿が行われたことを利用者に対して通知させる。当該通知は、各端末装置2が有する通知機能による通知であってよい。
【0044】
出力処理手段14は、端末装置を介した利用者からのリクエストに応じて、所定の画面を表示処理し、表示処理結果を返送する。端末装置では、サーバ1から受け取った当該表示処理結果に基づいて、後述する種々の画面が表示される。
【0045】
データベースDBは、グループデータと、メッセージ投稿データと、を記憶している。
【0046】
<情報処理手順>
図4が示すように、本発明にかかる一連の処理は以下のステップを含む。図4に示される各ステップの順序は一例であり、指定がない限り適宜、当該順序は変更され得る。
【0047】
<チャット画面の表示の情報処理手順>
図4は、チャット画面の表示を行うための情報処理手順を示すフローチャートである。
【0048】
出力処理手段14は、チャット選択画面0w1を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する(ステップS101)。利用者は、チャット選択画面0w1を操作することで、メッセージの投稿や閲覧等の操作を行うチャットを選択する。
【0049】
図5図6(a)、及び、図6(b)は、チャットシステムの画面表示例である。出力処理手段14は、端末装置2からの処理要求に基づいて、画面を表示処理し、処理結果を端末装置2に返送する。これにより、端末装置2において、図5図6(a)、及び、図6(b)に示すような画面が表示される。なお、本実施形態において、図5図6(a)、及び、図6(b)は、グループデータと、メッセージ投稿データと、に基づいて表示処理される。
【0050】
図5に例示されるように、出力処理手段14は、閲覧や投稿等の操作を行うチャットを選択するためのチャット選択部0w1aを含むチャット選択画面0w1を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する。チャット選択部0w1aは、利用者が参加しているチャットを、チャットリストとして表示処理する。出力処理手段14は、チャット選択部0w1aに表示される中から選択されたチャットについて、後述のメインレイヤ0w2を表示処理し、端末装置2に処理結果を返送する。利用者は、チャット選択画面0w1において、所望のチャットを選択することにより、メインレイヤ0w2を表示させることができる。また、チャット選択部0w1aに表示されるチャットの並びは、メインレイヤ0w2に投稿された投稿内容に対応付けて記憶される投稿日時に基づいて決定されてよい。
【0051】
出力処理手段14は、利用者によって選択されたチャットの第1のチャット画面であるメインレイヤ0w2を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する(ステップS102)。
【0052】
図6(a)に例示されるように、出力処理手段14は、画面上部0w2aと、履歴表示部0w2bと、入力部0w2cと、を含むメインレイヤ0w2を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する。本実施形態において、画面上部0w2aは、表示されているチャットのチャット名、チャット相手との通話を行うためのボタン、チャット相手とのテレビ通話を行うためのボタン、及び、チャット選択画面0w1に戻るボタン等を有してよい。履歴表示部0w2bには、利用者によって投稿された投稿内容が表示される。当該投稿内容は、メッセージ投稿データとコンテンツデータに、選択されたチャットのグループIDと対応付けて記憶されるメッセージ内容や写真等である。履歴表示部0w2bでは、最新の投稿内容が数十件のみ表示され、それ以外の投稿内容は表示されない構成であってよく、また、例としてTwitter(登録商標)のように、全ての投稿内容が蓄積して表示されていく構成であってよい。また、履歴表示部0w2bでは、投稿内容の長押し等によって投稿内容を指定することで、当該投稿内容に対する削除やコピー等の操作を行うためのメニューが表示されてよい。入力部0w2cは、メッセージの入力や投稿を行うための機能、写真の撮影や投稿を行う機能、メッセージを音声入力するための機能、及び、投稿内容を確認したことをチャット相手に伝えるためのグッドボタン等を有している。
【0053】
利用者は、入力部0w2cを介して、メインレイヤ0w2へメッセージや写真等の投稿を行う。入力部0w2cでは、既に撮影された写真や映像の選択、写真や映像の撮影、及び、メッセージやスタンプの入力等を行い、入力した内容を確定しメインレイヤ0w2へ投稿することができる。
【0054】
格納手段12は、入力部0w2cを介して投稿された投稿内容を、投稿を行った利用者のメンバーID、メッセージが投稿されたチャットのグループID、メッセージが投稿されたレイヤ、及び、投稿日時と対応付けて、メッセージ投稿データとしてデータベースDBに格納する。この際、メッセージが投稿されたレイヤは「M」である。
【0055】
通知手段13は、格納手段12がデータベースDBに格納したメッセージ投稿データにおける投稿レイヤが「M」であった場合、メインレイヤ0w2へ投稿が行われたことを利用者に対して通知させる。当該通知は、各端末装置2が有する通知機能による通知であってよい。
【0056】
チャットプログラムを実行した演算デバイス201は、利用者がメインレイヤ0w2の画面をスワイプ操作することを条件に認証画面(ユーザに認証を要求する画面、不図示)を表示処理し、処理結果を送信する(ステップS103)。なお、当該認証画面は、上記チャットプログラムが表示させることで表示処理されてもよく、上記チャットプログラムがOSやその他のアプリケーションに対して表示要求することで表示処理されてもよい。また、チャットプログラムがOSやその他のアプリケーションに対して表示要求する場合、即ち、当該認証画面を端末装置2が生成する場合、当該認証画面は、端末装置2を操作している人物が、端末装置2の所有者であることを確認するための画面である。本実施形態において、認証とは、端末装置2を操作している人物が、端末装置2の所有者またはチャットシステムの利用者であるかを確認するための処理であり、例として指紋認証やパスワード認証のような処理である。また、ステップS103で行われるスワイプ操作が予め定められた距離以下であった場合、端末装置2において認証画面は表示されず、メインレイヤ0w2が表示されたままであってよい。
【0057】
本実施形態では、上記認証画面においては、暗証番号を入力するための画面の上に、「サブレイヤを開く」ボタンと、「パスコードを登録する」ボタンと、を含むダイアログ等が重ねて表示されてよい。「サブレイヤを開く」ボタンが押下された場合、入力された番号が登録された番号と一致するかの認証処理が行われ、一致した場合、出力処理手段14はサブレイヤ0w3を表示処理する。「パスコードを登録する」ボタンが押下された場合、入力された番号がサブレイヤ0w3を開くためのパスコードとして登録される。なお、パスコードが既に登録されている場合であっても、「パスコードを登録する」ボタンが押下された場合、その後に入力された番号を新規のパスコードとして登録してよい。
【0058】
チャットプログラムを実行した演算デバイス201は、利用者が認証処理に成功することを条件にサーバ1に、サブレイヤ0w3を表示処理する。出力処理手段14は、第2のチャット画面であるサブレイヤ0w3を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する(ステップS104)。本実施形態では、利用者による認証処理が失敗した場合、ステップS103に戻り再度認証画面が表示されるが、ステップS102に戻り、メインレイヤ0w2が表示されてもよい。
【0059】
図6(b)に例示されるように、出力デバイス205は、画面上部0w3aと、履歴表示部0w3bと、入力部0w3cと、を含むサブレイヤ0w3を表示する。画面上部0w3aは、画面上部0w2aと同様に戻るボタンを有しているが、画面上部0w3aにおける戻るボタンは、押下することでチャット選択画面0w1に遷移してよく、メインレイヤ0w2に遷移してもよい。履歴表示部0w3bは、既読機能を有さないことを除いて、履歴表示部0w2bと同様の機能を有していてよい。履歴表示部0w3bでは、履歴表示部0w2bと同様に投稿内容を指定することで上記メニューが表示されてよい。入力部0w3cは、メッセージの入力や投稿を行うための機能、写真の撮影や投稿を行う機能、及び、メッセージを音声入力するための機能等を有している。
【0060】
なお、本実施形態では、サブレイヤ0w3は、画面上部0w2aにおける通話機能、履歴表示部0w2bにおける既読機能、及び、入力部0w2cにおけるグッドボタンのような、利用者同士のコミュニケーションを促す機能を有さないものとする。
【0061】
利用者は、入力部0w3cを介して、サブレイヤ0w3へメッセージや写真等の投稿を行う。入力部0w3cでは、入力部0w2cと同様に、既に撮影された写真や映像の選択、写真や映像の撮影、及び、メッセージやスタンプの入力等を行い、入力した内容を確定しサブレイヤ0w3へ投稿することができる。
【0062】
本実施形態では、メッセージ投稿データまたはコンテンツデータにおける投稿レイヤが「S」であって、且つ投稿日時から一定時間が経過した投稿内容が削除されてよい。また、本実施形態では、上記メニューに投稿内容がいつ削除されるかが表示されてよく、上記メニューを操作することで当該投稿内容が削除されないように設定を変更可能であってよい。
【0063】
格納手段12は、入力部0w3cを介して投稿された投稿内容を、投稿を行った利用者のメンバーID、メッセージが投稿されたチャットのグループID、メッセージが投稿されたレイヤ、及び、投稿日時と対応付けて、メッセージ投稿データとしてデータベースDBに格納する。この際、メッセージが投稿されたレイヤは「S」である。なお、格納手段12がデータベースDBに格納したメッセージ投稿データにおける投稿レイヤが「S」であった場合、通知手段13による通知に関する処理は行われない。
【0064】
本実施形態では、メインレイヤ0w2の画面上をスワイプし、認証画面における認証処理に成功することでサブレイヤ0w3が表示される。そのため、チャット選択画面0w1でチャットを選択した際に、メインレイヤ0w2を介さずにサブレイヤ0w3は表示されない。
【0065】
出力処理手段14は、サブレイヤ0w3の表示中に表示画面が変更された場合、チャット選択画面0w1またはメインレイヤ0w2を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する。本実施形態において、当該表示画面の変更とは、画面上部0w3aにおける戻るボタンを押下することによる表示画面の変更であってよい。また、利用者の操作によって端末装置2に表示されるアプリ等が変更された後、再度チャットアプリが開かれた場合、出力処理手段14は、チャット選択画面0w1またはメインレイヤ0w2を表示処理し、処理結果を端末装置2に送信する。
【0066】
本実施形態では、利用者によって選択されたチャットにおいて、メインレイヤ0w2が削除された場合であっても、サブレイヤ0w3はその影響を受けず、選択されたレイヤのみが削除される。これは、サブレイヤ0w3が削除された場合であっても同様であり、メインレイヤ0w2は当該削除の影響を受けない。なお、選択されたチャットがブロックされた場合、選択されたチャットにおけるメインレイヤ0w2及びサブレイヤ0w3の両方がブロックされるものとする。
【0067】
本発明によれば、チャットシステムに係る新規な技術を提供することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 :サーバ
2 :端末装置
101 :演算デバイス
102 :主記憶デバイス
103 :補助記憶デバイス
106 :通信デバイス
201 :演算デバイス
202 :主記憶デバイス
203 :補助記憶デバイス
204 :入力デバイス
205 :出力デバイス
206 :通信デバイス
11 :登録手段
12 :格納手段
13 :通知手段
14 :出力処理手段

【要約】
【課題】
本発明は、チャットシステムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【解決手段】
第1のチャット画面であるメインレイヤ、及び、第2のチャット画面であるサブレイヤを表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、前記チャット画面を介して利用者からの投稿を受け付け、投稿者を示す情報、投稿日時、及び、投稿内容を対応付けて格納する手段と、前記チャット画面を介した投稿が行われた際に、投稿が行われたことを前記利用者に通知するための手段と、を備え、前記サブレイヤに投稿が行われた際に、利用者に対して通知がなされないチャットシステム。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6