(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】車両に搭載された荷箱
(51)【国際特許分類】
B60P 1/26 20060101AFI20220620BHJP
B60P 1/00 20060101ALI20220620BHJP
B60P 1/43 20060101ALI20220620BHJP
B62D 33/027 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
B60P1/26 Z
B60P1/00 C
B60P1/43 B
B62D33/027 J
(21)【出願番号】P 2018216967
(22)【出願日】2018-11-20
【審査請求日】2021-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002358
【氏名又は名称】新明和工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小川 史晃
(72)【発明者】
【氏名】関根 正博
(72)【発明者】
【氏名】中北 稜
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-137787(JP,A)
【文献】特開2018-052254(JP,A)
【文献】実開昭58-119472(JP,U)
【文献】実開昭60-094566(JP,U)
【文献】特開昭56-039968(JP,A)
【文献】米国特許第04691956(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/26
B60P 1/00
B60P 1/43
B62D 33/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体枠に設けられたダンプ装置によって傾動可能で、床面部に対して起立した状態から上開き及び下開きが可能なテールゲートを有する車両に搭載された荷箱であって、
前記床面部の後端部に対して垂設されたテールパネルと前記テールゲートとの間に
固設されて、当該テールゲートの上開き動作によって前記テールゲートが上側に回動する方向に付勢力を生じる付勢部材
と、
前記テールゲートに設けられて、前記付勢力を生じるように
前記上開き動作の際に前記付勢部材に対して係合状態とされる
係合部と、を有し、
前記係合部は、前記テールゲートの下開き動作又は前記上開きされたテールゲートが上側に回動されて所望する姿勢とする動作によって
、前記付勢部材に対して
前記係合状態から非係合状態とされ
、
前記テールゲートの下開き動作は、前記付勢部材が前記付勢力を生じることが可能な姿勢のまま行われる
ことを特徴とする車両に搭載された荷箱。
【請求項2】
前記付勢部材は、前記テールパネルに固設されて車両幅方向を長手方向とするシャフトと、当該シャフトに巻回された状態のバネ部とを有し、
前記バネ部には、巻回軸と交差する方向に延出した延出部が設けられており、
当該延出部が前記係合部に押されて前記係合状態とされる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両に搭載された荷箱。
【請求項3】
前記バネ部は、前記テールパネルの表面に隣接した状態で設けられ、
前記係合部は、前記テールゲートが前記起立状態で前記延出部に接触又は隣接する状態で設けられており、
さらに前記テールパネルには、前記延出部と相対する領域が切り欠かれてなる開口部が設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の車両に搭載された荷箱。
【請求項4】
前記車体枠は、車両前後方向を長手方向とする左右一対の車両フレームと、
前記車両フレームに対して傾動可能に設けられた傾動フレームと、
前記傾動フレームに設けられたスライドシリンダと、を備え、
前記スライドシリンダの伸長によって後端が略接地状態とされる
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両に搭載された荷箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された荷箱、特にダンプ機能を備えた車両に搭載されて上開き及び下開きの両方の動作が可能なテールゲートを有する荷箱に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載された荷箱に関して、車体枠に設けられたダンプ装置によって傾動(ダンプ)可能で、当該傾動によって例えば車両後方側に排出する土砂等が積載されるものが知られている。
【0003】
こうした荷箱において、床面部に対して立設されてなるテールゲートは、下部ヒンジを軸中心として回動する「上開き」動作と、上部ヒンジを軸中心として回動する「下開き」動作の両方が可能となる。両方の動作が可能となるのは、荷箱がダンプ機能を有する車両に搭載されることに起因し、ダンプ機能を有さない車両に搭載されるものとは大きく異なる。つまり、両方の動作が可能なテールゲートは、ダンプ機能を利用して積載土砂等の排出時に、下部を固縛するロック状態が解除されて下開きし、この下開きによって開放された領域から土砂が排出される。その一方、手動でテールゲートを上開きする際には、テールゲートは下部を強固に固縛したロック状態とされる。
【0004】
両方の動作が可能な高機能な荷箱ではあるが、テールゲートを上開きする作業、及びその上開きしたテールゲートを起立状態に戻す作業は手動で行っている。上述したように荷箱には土砂等が積載されることが多いため、テールゲート自体が鉄製で厚みの大きな構成となっており非常に重たい。そこで、こうした手動で行う作業者の負荷を軽減できるようなアイデアも紹介されている(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-052254号公報
【文献】特開2016-137787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献はいずれも上開きしたテールゲートを作業者が持ち上げる(閉じる)動作の負荷を軽減するものではあるが、作業や操作には煩雑性が大きく残る点でまだ改善の余地がある。
【0007】
例えば、特許文献1の場合は、上開きしたテールゲートに対して長尺の棒を利用するが、棒自体が長尺で扱い難く、テールゲートに差し込む作業も必要とある。また、その長尺の棒を取り出す作業及び収納する作業も必要となる。さらに、その差し込み棒を収納する場所も確保しなければならない。
【0008】
また、特許文献2の場合は、上開きしたテールゲートに生じる付勢力を利用して作業者の軽減を図るものとなっているが、付勢力を生じる部材は、上開きする際の回動支持部材としても利用される一方で、テールゲートを下開きする際にはその下開き動作を阻害するものでもある。そのため、テールゲートを下開きする際に、この付勢力を生じる部材(回動支持部材)を取り外す必要がある。つまり、当該部材は、テールゲートに対して、上開き動作のときには作業者が直接手で取り付けて係合させ、下開き動作のときには手で取り外して非係合にしなければならない。
【0009】
本発明は、これらの点を鑑みてなされており、車両に搭載されて上開き及び下開きの両方の動作が可能なテールゲートを有する荷箱に対して、いずれの動作を行う場合でも作業者の煩雑性を抑制しつつ、上開きしたテールゲートを閉じる際には付勢力によって簡易に持ち上げて床面部に対して起立した状態にできる構成の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、 車体枠に設けられたダンプ装置によって傾動可能で、床面部に対して起立した状態から上開き及び下開きが可能なテールゲートを有する車両に搭載された荷箱を対象とし、上記課題を解決するために以下の手段を用いる。
【0011】
前記床面部の後端部に対して垂設されたテールパネルと前記テールゲートとの間には、当該テールゲートの上開き動作によって前記テールゲートが上側に回動する方向に付勢力を生じる付勢部材が固設され、前記付勢力を生じるように前記付勢部材に対して係合状態とされる一方、下開き動作又は前記上開きされたテールゲートが上側に回動されて所望する姿勢とする動作によって前記付勢部材に対して非係合状態とされる係合部が前記テールゲートに設けられている構成とする。
【0012】
本発明に係る荷箱とすることで、上開きしたテールゲートを作業者が手動で戻して閉じようとする上側への回動動作をする際に、その作業負荷が次の2つの点で大きく軽減される。第1に、付勢部材の付勢力によってテールゲートを持ち上げる負荷が軽減される。積載物の耐荷重が求められるために重量感のあるテールゲートを持ち上げる上でこのメリットは大きい。第2に、係合部と付勢部材とを係合状態とするか又は非係合状態するかを、テールゲートの回動操作によって切り替えることができる。つまり、上述した持ち上げ負荷を軽減するために単に付勢部材を設置しようとしても、当該付勢部材を設置したためにテールゲートが下開きできなくなると、ダンプ機能を有する車両においては車両特性を発揮できなくなるため好ましくない。このため、上開き時に機能する付勢部材を下開き時には取り外す作業等が別途必要となれば、作業者にとっては煩雑性が上がってしまうが、本発明のようにテールゲートの回動動作だけで係合部と付勢部材とを係合状態又は非係合状態にすることができると、テールゲートの回動操作だけで付勢力の発生有無をコントロールできることになり、作業者の煩雑性は全く上がらない。よって、作業者にとっては、上開き及び下開きの両動作が可能なテールゲートを備える荷箱において、テールゲートの姿勢に合わせて別途テールゲートの下部における固縛又は固縛解除を行うことなく、上開きしたテールゲートを起立状態にして閉状態にするときには常に簡易に付勢部材の付勢力を得ることができる。
【0013】
なお、上述したテールゲートの「所望する姿勢」とは、テールゲートを作業者が持ち上げる際に、上開きした状態から持ち上げ負荷が軽減される効果を期待する角度におけるテールゲートの姿勢(回動角度)を指しており、テールゲートを作業者が持ち上げて起立状態に戻す(閉じる)途中の姿勢のいずれであっても、必要とする付勢力の大きさによって適宜設定変更可能となる。
【0014】
また、本発明では、前記付勢部材は、前記テールパネルに固設されて車両幅方向を長手方向とするシャフトと、当該シャフトに巻回された状態のバネ部とを有し、前記バネ部には、巻回軸と交差する方向に延出した延出部が設けられており、当該延出部が前記係合部に押されて前記係合状態とされる構成にすることが好ましい。
【0015】
さらに、前記バネ部は、前記テールパネルの表面に隣接した状態で設けられ、前記係合部は、前記テールゲートが前記起立状態で前記延出部に接触又は隣接する状態で設けられており、さらに前記テールパネルには、前記延出部と相対する領域が切り欠かれてなる開口部が設けられている構成としても良い。
また、本発明は、車体枠に対して車両後方に移動して荷箱後部が接地する状態を採ることができるものに対しては特に効果的である。
【0016】
具体的には、前記車体枠は、車両前後方向を長手方向とする左右一対の車両フレームと、前記車両フレームに対して傾動可能に設けられた傾動フレームと、前記傾動フレームに設けられたスライドシリンダとを備え、前記スライドシリンダの伸長によって後端が略接地状態とされるものであれば好ましい。
【0017】
上述した接地状態となる際には、テールゲートは地面に接地状態となるため、単に車体枠上にある場合よりもテールゲートは低位置にあるので、上開きしたテールゲートを閉状態にする作業(持ち上げる作業)の負荷が大きくなるので、本発明によって、簡易に付勢力を得ることができる構成は有用である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の車両に搭載された荷箱のように、テールゲートに設けられた係合部が、テールゲートの姿勢変更によって付勢部材に対する係合状態又は非係合状態に切り替えられる構成なので、上開きしたテールゲートの持ち上げ負荷を付勢力で軽減できるとともに、上開き動作又は下開き動作の違いによって追加の作業を行うこともなく、操作が煩雑になることもない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る荷箱が搭載された状態を示すダンプ車両の側面図である。
【
図2】(a)は本発明の実施形態に係るテールゲートを車両後方から見た後面図、(b)は同テールゲートの下部ヒンジ部分を示す拡大図、(c)はさらにその下部ヒンジのヒンジシャフトを示す拡大図である。
【
図3】(a)は本発明の実施形態に係る車両後方から見た付勢部材を示す後面図、(b)は付勢部材の各構成部材を示す模式展開図、(c)は車両側方から見た付勢部材を示す模式側面図である。
【
図4】(a)は本発明の第2実施形態に係る車両とその車両に搭載された荷箱を示す側面図、(b)は同実施形態に車両に対して荷箱を接地状態とした際の側面図である。
【
図5】(a)は本発明の第2実施形態に係る車両の車体枠を示す要部斜視図、(b)はその前端部を示す要部拡大図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る荷箱と車体枠のスライド機構を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、第1実施形態に係る荷箱1が搭載された状態の最大積載重量が4トンとなる車両DTを示す側面図である。この車両DTは、車両前後方向(図中では左右方向)を長手方向とする車体枠2にヒンジ2aを介して荷箱1が車両後方に傾動可能(ダンプ可能)に搭載されている。荷箱1の傾動は、車体枠2に設けられて、荷箱1と車体枠2の間に位置するダンプ装置3によって行われる。ダンプ装置3のダンプシリンダを伸長させることで、荷箱1は、ヒンジ2aを中心に一点鎖線で示すように車両後方に向かって傾動する(矢印A1)。
【0022】
荷箱1は、床面部11と、床面部11の前端に立設されたフロントパネル(前壁)12と、床面部11の左右に立設されたサイドゲート13と、床面部11の後端に立設されたテールゲート14とを有する。テールゲート14には、上端に上部ヒンジ140、下端に下部ヒンジ(不図示)が設けられており、これらによってテールゲート14が固縛されて起立した状態が保持されている。当該テールゲート14は、上部ヒンジ140と下部ヒンジ(不図示)を用いて適宜固縛され、上部ヒンジ140による固縛を解除(下部ヒンジによる固縛は維持されたまま)した際には作業者が手動で上開き可能となり、下部ヒンジによる固縛を解除(上部ヒンジ140による固縛は維持されたまま)した際には、荷箱1の傾動動作に伴って、一点鎖線で示すように上部ヒンジ140に支持された状態でその支持点を中心に回動される下開き動作が行われる(矢印A2)。なお、詳細は後述するが、本発明においては、テールゲート14が上開き動作されて、作業者が当該テールゲート14を手動で起立させる際の負荷を軽減できる付勢部材(不図示)も設けられている。
【0023】
上部ヒンジ140は、テールゲート14の上端部に上ヒンジブラケット1401を介して水平に設けられた上ヒンジシャフト1402と、サイドゲート13の後端上部に設けられて上ヒンジシャフト1402を固縛又は固縛解除可能な固縛金具1403とから構成された既知のものである。詳細図は省略するが、固縛金具1403は、車両後方に向かって開口したU字状の固定溝部を有する受金具と、この受金具とのU字状の固定溝部と同形状で受金具に対して車両幅方向を軸中心方向として回転可能に支持された回転溝部と、この回転溝部を先端に備えて作業者が把持して上下に回動操作可能な操作ハンドルとからなる既知の構成となっている。この操作ハンドルを作業者が操作して回転溝部を回転操作することで、上ヒンジシャフト1402を固縛し、又は固縛解除することができる。なお、上ヒンジシャフト1402は、上述した下開き動作における回動軸(支持点)として機能する。
【0024】
下部ヒンジに関しては、テールゲート14の下部に設けられており、後方から車両DTを見た際のテールゲート14が示された
図2を用いて具体的に説明する。なお、説明の便宜上、テールゲート14と、床面部11から垂設されたテールパネル15とが示されている一方で、サイドゲート13やフロントパネル12等は省略されている。
【0025】
本実施形態に係る下部ヒンジは、
図2(a)のとおり、テールゲート14の下端部において、左右それぞれに下部ヒンジ141が設けられてなる。また、下部ヒンジ141の近傍となる位置には、上開き動作されたテールゲート14を作業者が手動で起立状態とする際に付勢力が生じるように構成された付勢部材142が設けられている。なお、下部ヒンジ141及び付勢部材142は、左右それぞれが車両中央を境に対称となる状態で設けられている。
【0026】
下部ヒンジ141は、車両幅方向における端部に対して内側寄りとなる位置に設けられており、既知の構成であって、テールゲート14の下端部に左右一対の下ブラケット141aを介して水平に固定された下ヒンジシャフト141bと、荷箱1の床面部11(
図1参照)の後端裏面側に設けられて下ヒンジシャフト141bを係合可能な係合凹部を有するガイドプレート141cと、ガイドプレート141cの係合凹部に係合された下ヒンジシャフト141bを上から押さえるフック141dとを備えている。なお、テールパネル15の裏面側(車両前方側)には、車両幅方向(図中の左右方向)を長手方向とするヒンジピン(不図示)が、床面部11の後端裏面(下面)に設けられたブラケットとガイドプレート141cとに架設されており、フック141dはこのヒンジピンに対して上下回動可能に設けられている。
【0027】
テールパネル15は、上述のとおり床面部11の後端で床面部11に対して垂設されており、図示した位置の下ヒンジシャフト141bに対応して開口部15aが設けられている。ガイドプレート141c及びフック141dは、この開口部15aを介して車両後方側に突出されている。
【0028】
フック141dは、荷箱1が車両後方への傾動(
図1参照)に伴って開閉する自動開閉装置を構成している。この自動開閉装置は、
図2(b)の側面図のとおり、フック141dの基端部に連結ロッド161の一端が連結され、連結ロッド161の他端が略L字状のアーム部材162に連結され、アーム部材162が軸支部163に軸支されて車体枠2に固定されたガイド部164に当接可能に設けられた構成を有する。連結ロッド161には、アーム部材162寄りの部位にスプリングを内蔵した緩衝部165が設けられている。また、連結ロッド161のフック141d寄りの部位には、床面部11の後端裏面側に設けられたブラケット166との間にスプリング167が張設されている。なお、当該ブラケット166には、フック141dの回動軸となる上述したヒンジピンが架設されている。このスプリング167を介して、連結ロッド161は車両後方に向かって牽引されている。つまり、フック141dは、下ヒンジシャフト141bから離れる方向に向かって、スプリング167に付勢される。したがって、荷箱1が車両後方に傾動した際には、アーム部材162が図示する状態から軸支部163を中心に車両後方側に揺動して、フック141dが下ヒンジシャフト141bから離れて、当該シャフト141bに対する固縛が解除される。一方で、荷箱が図示するように水平状態となる際には、アーム部材163が車両前方側に揺動し、スプリング167の付勢力に抗して連結ロッド161が車両前方側に引っ張られる。その結果、フック141dが下ヒンジシャフト141bに対して上から強固に固縛する状態となる。
【0029】
そして、フック141dによって下ヒンジシャフト141bが固縛された状態のときに、上ヒンジシャフト1402に対する固縛を解除することで、テールゲート14は
図2(c)のとおり、下ヒンジシャフト141bを軸中心として上下に回動可能となる。テールゲート14を、図示する矢印A3に沿って下側に回動(上開き動作)させると荷箱1の後方が開口され、この開口状態を閉じる際には矢印A3に沿って上側に回動させて上ヒンジシャフト1402に対して解除した固縛を改めて行う。これら矢印A3に沿った上下両方の回動は、作業者の手動操作によって直接行われる。なお、上述のとおり、矢印A3に沿ったテールゲート14の回動操作は、斜線を付したフック141dによる固縛状態の際に行われる一方で、下開き動作(
図1の一点鎖線の状態)は当該フック141dが開いて固縛が解除された状態(図示する状態からフック141dが反時計回りに回転した状態)の際に行われる。
次に、付勢部材142について
図3を用いて説明する。
【0030】
付勢部材142は、車両幅方向(図中の左右方向)を長手方向とするシャフト1421に巻回されたバネ部1422と、テールゲート14の下端部に固設されてテールゲート14の上開き動作及び下開き動作に伴って上下に回動可能な回動部1423と、車両後方側から見て回動部1423に対向した状態でテールパネル15が切り欠かれてなる開口部1424とを有する。なお、シャフト1421は、その軸方向が、上述した下部ヒンジ141の下ヒンジシャフト141bの軸方向と同一方向となるように設けられている。
【0031】
シャフト1421は、テールパネル15に対してそれぞれの端部が係合されている。先ず、右側端部は、ボルト1425a及びナットを介してテールパネル15に固定された角型筒状部1425aの内側表面に嵌合状態で係合されている。次に、左側端部は、テールパネル15に溶着によって固定されているストッパプレート1426によって係合されている。ストッパプレート1426は、略中央にシャフト1421の外径と同径となる貫通孔が設けられている。シャフト1421は、右側端部が角型筒状部1425aに嵌合状態で挿通されており、左側端部が貫通孔に貫通された状態でストッパプレート1426に溶着されている。なお、本実施形態ではテールパネル15に対して、シャフト1421の右側端部が嵌合状態で係合されて左側端部が溶着固定された構成としているが、右側端部が溶着固定されて左側端部が嵌合状態で係合された構成でも、両端部が溶着によって固定された構成としても良い。
【0032】
バネ部1422は、図示する状態で右側の端部1422aがバネ部1422の巻回部位よりも僅かに外側に延出した状態となっており、左側の端部1422bは巻回部位よりも大きく延出した状態で設けられている。本実施形態では、左側の端部1422bは図示のとおり、巻回外径の約2倍の大きさで延出した形状となっている。
【0033】
本実施形態では、右側の端部1422aは角型筒状部1425に隣接状態で位置し、当該端部1422aの左側にはブロック状のガイドストッパ1427が隣接した状態で設けられている。このガイドストッパ1427はテールパネル15に対して溶着によって固定されており、右側の端部1422aが角型筒状部1425とガイドストッパ1427で挟持状態となっているので、バネ部1422の左右方向への移動が規制されている。さらに、車両幅方向を長手方向とするカバー部1428が、ボルト1428a及びナットを介してテールパネル15に固定されている。当該カバー部1428は、1枚の金属板の上部及び下部が折り曲げられて当該上部及ぶ下部で挟まれた中央部に凸部を有し、当該凸部に対して上部及び下部がそれぞれ上側及び下側に張り出されてなる張り出し部を有する。なお、当該張り出し部が上述したボルト1428a及びナットを介して締結されることでカバー部1428がテールパネル15に固定された状態となっている。この固定状態となることで、バネ部1422の端部1422aはテールパネル15とカバー部1428によって車両前後方向に挟持状態となり、シャフト1421の周方向の移動(回転)も規制されている。したがって、バネ部1422の右側の端部1422aはテールパネル15に対して固定された状態となっている。
【0034】
回動部1423は、テールゲート14が起立状態の際に鉛直方向(図中の上下方向)を長手方向とする断面L字状のブラケット材からなる第1回転部1423aと、第1回転部1423aの左側となる位置に連設されて同じくテールゲート14が起立状態の際に鉛直方向を長手方向とする断面L字状のブラケット材からなる第2回転部1423bとを有する。第1回転部1423aは、車両前後方向にバネ部1422に隣接する状態で設けられており、第2回転部1423bは、シャフト1421よりも上側となる位置でテールパネル15に隣接する状態で設けられている。つまり、第2回転部1423bは、長手方向の長さが、第1回転部1423aの長手方向の長さより短くなるように設けられている。なお、図示するテールゲート14が起立状態のとき、第1回転部1423aはバネ部1422の左側の端部1422bに当接状態となっている。
【0035】
開口部1424は、鉛直方向を長手方向とする略矩形状に切り欠かれてなる部分であり、図示のように第1回転部1423aと対向する状態で設けられている。具体的には、開口部1424は、車両幅方向において第1回転部1423aがその開口領域内に含まれるように、さらには、上下方向において、第1回転部1423aの下側端部及びバネ部1422の左側の端部1422bのいずれもその開口領域内に含まれるように設けられている。
【0036】
付勢部材142のテールパネル15に対する固定に関しては、
図3(b)のとおり、テールパネル15に対してシャフト1421及びバネ部1422を所定位置に置く。この状態から角型筒状部1425をシャフト1422に嵌合状態としてテールパネル15に固定する。次に、シャフト1421、バネ部1422、及び角型筒状部1425を覆うようにカバー部1428をテールパネル15に固定する。なお、上述したシャフト1421を所定位置に置く際には、ストッパプレート1426に対して溶着によって固定された状態とすることができる構成としているが、上述したとおり、シャフト1421のテールパネル15の固定状態は適宜変更可能である。
【0037】
こうした構成を有する荷箱1において、テールゲート14を上開き動作した際の付勢部材142の機能について
図3(a)の左側から見た
図3(c)を用いて説明する。なお、当図では説明の便宜上、ストッパプレート1426及び第2回転部1423bの図示は省略している。
【0038】
上述した開口部1424における開口領域は
図3(c)のとおり、上下方向においては矢印Sで示す領域となる。図示するテールゲート14を上開き動作すると、第1回転部1423aはテールゲート14の回動動作に伴って同様に回動する。このとき、第1回転部1423aは、下部ヒンジ141の下ヒンジシャフト141bと軸中心が同一のシャフト1421を軸中心として下方向(図中の時計回り)に回動する。当該回動動作に伴って、第1回転部1423aが当接状態のバネ部1422の端部1422bも時計方向に強く押圧し、第1回転部1423aとバネ部1422の端部1422bが互いに係合状態となる。このとき、上述のとおり、バネ部1422は、角型筒状部1425、ガイドストッパ1427、及びカバー部1428によってテールパネル15に対して固定されているので、バネ部1422には第1回転部1423aを反時計回りに押し返す付勢力が生じる。つまり、作業者が手動で上開きされたテールゲート14を持ち上げて起立状態にする際、その回動動作に要する負荷を軽減できる付勢力が生じる。また、端部1422bが大きく延出しているので、第1回転部1423aの押圧力が比較的小さくても大きな付勢力を得ることができる。開口部1424が図示する領域Sを有していることで、延出する端部1422及び第1回転部1423aがテールゲート14の上開き動作に伴って回動しても当該領域Sを通過するので、テールパネル15との干渉を防止できる。
【0039】
本実施形態に係る付勢部材142は、付勢力を生じるバネ部1422はテールパネル15に対して固定されているが、その端部1422bを押圧して(係合して)バネ部1422に付勢力を生じさせる第1回転部1423bはテールゲート14に固定されており、テールゲート14の上開き動作の際にのみ上記押圧される構成となっている。つまり、第1回転部1423aは、テールゲート14が上開き動作される際にバネ部1422の端部1422bと係合してバネ部1422に付勢力を生じさせる係合部として機能する。付勢力が生じると、上開きが完了して略鉛直下方に下垂状態となって50~70kgの重量であるテールゲート14を起立状態まで持ち上げる作業の負荷が軽減される点でその効果は大きい。その一方で、テールゲート14が起立状態の際には、第1回転部1423aは車両後方側から端部1422bに当接するだけでバネ部1422に付勢力は生じていない。さらに、テールゲート14が下開き動作される際には、当接状態のまま単に第1回転部1423aのみがテールパネル15から離れる方向に回動することで、第1回転部1423aはバネ部1422の端部1422bに対して非係合状態(非押圧状態)となる。したがって、本実施形態に係る係合部として機能する第1回転部1423aはバネ部1422の端部1422bに対して、テールゲート14の上開き動作又は下開き動作が行われるだけで、簡易に付勢力を生じさせることができる係合状態又は付勢力を生じさせない非係合状態のいずれかに切り替えることができる。作業者においては、係合状態又は非係合状態とするために、テールゲート14の上開き動作又はその閉動作(起立状態に戻す動作)を単に行うだけで良いので、作業の煩雑化を防止できる。なお、本実施形態ではバネ部1422は、その左側の端部1422bが大きく延出した状態でシャフト1421に対して設けられているが、この状態も適宜変更可能である。例えば、上述した端部1422a、1422bをそれぞれ反対の位置に反転させた状態としても、テールゲート14の上開き動作に伴って、第1回転部1423aが対向するバネ部1422の端部を押圧できる場合には同等の効果を得ることができるため構わない。この場合、大きく延出した端部が右側端部となり、当該延出部位がテールパネル15を貫通可能な貫通孔を設けていることが好ましい。当該貫通孔に貫通状態とすることで、バネ部1422の移動を規制でき、上述したガイドストッパ1427を省略することも可能となる。勿論、ガイドストッパ1427を利用した構成として、両端部が大きく延出していないバネ部1422を採用しても構わない。
【0040】
本実施形態では、第1回動部1423aがバネ部1422の端部1422bに対して離れた状態を非係合状態として説明したが、テールゲート14が起立状態で当接しているだけの状態も非係合状態としても良い。また、テールゲート14が起立状態で第1回動部1423aが端部1422bを押圧している状態でも、その押圧状態からテールゲート14を上開き動作すると、さらに押圧状態となってバネ部1422に生じる付勢力が増加するので同様に適用可能である。他にも、テールゲート14が起立状態のときには第1回転部1423aはバネ部1422の端部1422bに対して隣接した状態(離れた状態)で、テールゲート14の上開き動作が開始されて回動途中に当接して押圧される構成でも構わない。つまり、テールゲート14が上開き動作された際に、作業者がテールゲート14を持ち上げる際に要する負荷が軽減される付勢力が生じる構造であれば、起立状態における第1回動部1423aをバネ部1422の端部1422bの相対関係がいずれの状態であっても同等の効果を得ることができるため適用可能となる。
【0041】
上記の非係合状態についても、上述した下開き動作がなされたときだけでなく、上開きされたテールゲート14を起立状態に戻す(持ち上げる)作業の途中位置で、第1回転部1423aがバネ部1422の端部1422bから離れる構成とし、当該途中位置に至った状態を非係合状態としても良い。車両DTや荷箱1の大きさや種類、又は荷箱1やテールゲート14の重さなどの種々の条件によって所望するもの、つまり非係合状態とする位置(姿勢)は適宜設定変更可能なものとすることができる。
また、これらの効果は、本実施形態に係る車両DTのようにダンプ機能を備える車両の場合、次の点でも相乗的効果を奏する。
【0042】
下部ヒンジ141によって、テールゲート14は上記両動作が可能とされているが、下部ヒンジ141は連結ロッド161(
図2(b)参照)に連結された構成となっており、テールゲート14の上開き時には、下部ヒンジ141におけるフック141dが連結ロッド161等の牽引力も付加されて下ヒンジシャフト141bを強固に押圧されており、その押圧力に抗してテールゲート14の持ち上げ作業を行う必要がある。そのため、上述したテールゲート14の重量等に基づく持ち上げ作業の負荷だけでなく、こうした押圧力に対する負荷を軽減する点でもバネ部1422による付勢力の効果は顕著となる。
【0043】
次に、上述した実施形態と異なる第2の実施形態について
図4を用いて説明する。なお、第1実施形態と異なる部分を中心に説明するものとし、同じ部材に関しては同じ符号を用いて説明する。
【0044】
第2実施形態は、
図4(a)及び
図4(b)の側面図で示す貨物自動車SDTに搭載された荷箱1となっている。
図4(a)は、貨物自動車SDTが走行可能な状態を示し、
図4(b)は荷箱1を車両後方側(図中の右側)にスライドさせた後に傾斜して接地した状態を示している。この接地した状態において、建設機械(不図示)の荷箱1に対する乗り入れが可能となる。なお、貨物自動車SDTは
図4(b)に示すように、荷箱1を接地させる状態のほかに、リフトシリンダ(不図示)を用いて
図4(a)の状態から荷箱1を後方傾斜(ダンプ)した状態にすることもできる(例えば、特開2011-230653など)。
【0045】
車体枠2は、車両フレーム21と、車両フレーム21に対して傾動可能な傾動フレーム22とが有している。この傾動フレーム22は、車両フレーム21と同じく車両前後方向を長手方向とし、車両フレーム21の後部に対して第1の傾動軸となるダンプヒンジ2aを介して傾動可能に設けられている。荷箱1に土砂等を積んだ状態の貨物自動車SDTが、その土砂等を車両後方に排出する際には、車両フレーム21に連結されたリフトシリンダ(不図示)の伸長を利用してダンプヒンジ2aを中心に荷箱1を車両後方側に傾動させる。荷箱1の傾動に伴って、テールゲート14が上部ヒンジ140を中心にして下開き(図中で反時計回り)して土砂等が排出される。このとき、傾動フレーム22は荷箱1と同様に傾動する。
【0046】
また、貨物自動車SDTは、
図4(b)のように荷箱1を接地状態とする際には、傾動フレーム22はフック22aを介して車両フレーム21に固縛されている。このとき、荷箱1は、傾動フレーム22と荷箱1との間に設けられたスライドシリンダSCの伸長に伴って図示のとおり接地する。
【0047】
ここで、傾動フレーム22は
図5に示すものであり、当該傾動フレーム22の後部には上記スライドシリンダSCが固定される。なお、
図5では、説明の便宜上、スライドシリンダSCを設置でき、荷箱1を接地状態とするために必要な部位を中心に示されている。
【0048】
傾動フレーム22は、
図5のとおり、車両前後方向を長手方向とする左右方向(X軸方向)に一対のベースフレーム22Bと、左右のベースフレーム22B間でそれぞれ車両前方側(Y軸正方向側)及び車両後方側(Y軸負方向側)に架設されたクロスフレーム22C1、22C2と、これらクロスフレーム22C1、22C2に固定されて車両前後方向を長手方向とするガイドフレーム22Gとを備えてなる。車両後方側のクロスフレーム22C2は、ベースフレーム22Bよりも車両左右方向(X軸方向)の外側に延出しており、その延出した先端部は、ダンプヒンジ2aを介して車両フレーム21に連結されている。
ベースフレーム22Bはそれぞれ車両フレーム21に積載された状態となっている。
【0049】
ガイドフレーム22Gは、車両前方側のクロスフレーム22C1に連結されて水平に(Y軸方向に)延伸した形状を有する前方フレーム部22G1と、前方フレーム部22G1から後方に向かって斜め上方に延伸した形状を有する傾斜フレーム部22G2と、傾斜フレーム部22G2から後方に向かって水平に延伸した形状を有する後方フレーム部22G3とを有する。なお、左右のガイドフレーム22Gは互いに対向する内方側が開口した略コ字状断面を有しており、前方フレーム部22G1、傾斜フレーム部22G2及び後方フレーム部22G3の内方空間はいずれも連通している。なお、傾斜フレーム部22G2が長手方向(Y軸方向)の途中部からベースフレーム22Bよりも高位置となる構成を、ガイドフレーム22Gは有している。
【0050】
傾動フレーム22の上方に設けられる荷箱1には、その床面部を支持して車両前後方向を長手方向とする荷箱フレーム11Fが設けられている。
図5(b)では荷箱フレーム11Fは、一点鎖線の仮想線で示されており、傾動フレーム22は、前方フレーム部22G1の先端部3310が、車両前後方向(Y軸方向)において、荷箱フレーム11Fの先端部110Fとほぼ同じ位置で上下にほぼ並ぶように設けられてなる構成となっている。
【0051】
傾動フレーム22の上に搭載される荷箱1には、
図6に示すように、床面部Fの車両前方側に脚部51が固定されており、この脚部51に設けられた脚部ローラ511がガイドフレーム22Gにガイドされながらその内方空間を転動可能となっている。この荷箱1の床面部Fは、その下面に固定された固定ブラケット(不図示)を介してスライドシリンダSCのロッド部と連結されている。スライドシリンダSCが伸長すると、脚部ローラ511がガイドフレーム22G内を転動し、荷箱1もその転動に合わせて車両後方側(Y軸負方向側)にスライドする。
【0052】
ガイドフレーム22Gの後端部には、挿通孔22Gbに挿通される傾斜ヒンジシャフト52を介して、略L字状断面のアームプレート53が車両幅方向(X軸方向)を軸方向として傾動可能に設けられている。つまり、アームプレート53は、ガイドフレーム22Gに対して傾斜ヒンジシャフト52を第2の傾動軸として軸支された状態で傾動可能となっている。それぞれのアームプレート53には外方側面に2個のアームローラ531、532が車両幅方向を軸方向として、床面部Fを支持する上述した荷箱フレーム11F内を転動するように設けられている。なお、左右一対の荷箱フレーム11Fは、互いに対向する側が開口した略コ字状断面を有している。
【0053】
したがって、スライドシリンダSCが伸長すると、脚部ローラ511がガイドフレーム22G内を転動し、その移動に伴って荷箱1及び荷箱フレーム11Fが移動する。脚部ローラ511は前方フレーム部22G1、傾斜フレーム部22G2、及び後方フレーム部22G3を順に移動し、さらには傾斜ヒンジシャフト52の近傍まで移動する。その転動に合わせて、荷箱1は、その前方側が立ち上がって傾斜した状態で移動する。スライドシリンダSCの伸長に伴って脚部ローラ511がガイドフレーム22Gの形状に沿って転動し、その転動に伴って脚部51も移動する。この脚部51の移動で、荷箱1は車両後方にスライドされて、その後に大きく傾斜して接地する(
図4(b)参照)。これらの荷箱1の傾斜時には、アームプレート53が第2の傾動軸(挿通孔22Gbに挿通された傾斜ヒンジシャフト52を中心に傾動するので、アームローラ531は荷箱フレーム11Fの良好な移動に寄与する。そして、接地された荷箱1を貨物自動車SDTが走行可能な状態(
図4(a)参照)にするには、スライドシリンダSCを収縮させて荷箱1を車両前方側に持ち上げてスライドする。
【0054】
車両後方側にスライドして荷箱1が接地状態となり、さらにテールゲート14も上開きされて接地状態となると、建設機械等積みおろしが可能となる。本実施形態に係る貨物自動車SDTにも、第1実施形態同様の付勢部材142が設けられており、荷箱1が接地状態のままで接地状態のテールゲート14を簡易に閉じる(引き上げる)ことが可能となっている。
【0055】
本実施形態に係る荷箱1の場合、
図4(b)のとおり、上開きしたテールゲート14は地面に接した状態なので、第1実施形態の場合よりも低位置にある。このため、作業者は屈んだ状態で思いテールゲート14を持ち上げる必要があるので、本発明の付勢部材14による付勢力でその持ち上げに要する負担が軽減される効果は大きい。
【0056】
また、本実施形態では、ダンプ機能を利用して積載土砂等を排出する際にテールゲート14を下開きし、建設機械を積みおろしする際にテールゲート14を上開きすることも多い。このように用途別に使い分けることが多いが、こうした場合でも、作業者は何ら付勢部材142を操作することなく、テールゲート14の上開き及び下開きの両方の動作を適宜使い分けることができるので、煩雑さがなく有用である。
【0057】
以上のとおり、上述したいずれの実施形態においても、必要とする付勢力を適宜設定することができ、その付勢力が生じる箇所及び解消する箇所もテールゲート14の回動操作(上開き動作、下開き動作、及び上開きしたテールゲートを持ち上げる動作)によって適宜設定できる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、上開き及び下開きが可能な煽戸を備えた全ての荷箱に対して有用である。
【符号の説明】
【0059】
DT 車両
1 荷箱
2 車体枠
3 ダンプ装置
11、F 床面部
12 フロントパネル
13 サイドゲート
14 テールゲート
15 テールパネル
141 下部ヒンジ
142 付勢部材
1421 シャフト
1422 バネ部
1422a バネ部端部
1422b バネ部端部(延出部)
1423 回転部
1423a 第1回転部(係合部)
1423b 第2回転部
1424 開口部