(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるための方法、およびシールジョー組立体
(51)【国際特許分類】
B65B 51/26 20060101AFI20220620BHJP
B65B 51/22 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
B65B51/26
B65B51/22 200
(21)【出願番号】P 2019533322
(86)(22)【出願日】2017-12-04
(86)【国際出願番号】 EP2017081401
(87)【国際公開番号】W WO2018114310
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-12-04
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ヘカンソン
【審査官】永田 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-124519(JP,A)
【文献】特表2016-517830(JP,A)
【文献】特開平04-142231(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0361018(US,A1)
【文献】米国特許第03925959(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 51/26
B65B 51/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動食品を収容する四面体パッケージ用のパッケージ材料のチューブに第1の横方向シールを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第1の対と、
前記チューブに第2の横方向シールを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第2の対と
を備え
、
前記ジョーの第1の対
の第1のジョーと前記ジョーの第2の対
の第1のジョーとの間の角距離が75~80°であり、
前記ジョーの第1の対の前記第1のジョーと前記ジョーの第2の対
の第2のジョーとの間の角距離が100~105°である、
パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるためのシールジョー組立体。
【請求項2】
前記シールジョーの第1の対の前記シールジョーがシール中、第1のシール面において接触し、前記シールジョーの第2の対の前記シールジョーがシール中、第2のシール面において接触するように、前記シールジョーの第1および第2の対の前記シールジョーが、互いに対して移動するように配置される、
請求項1に記載のシールジョー組立体。
【請求項3】
前記シールジョーの第1および第2の対の前記シールジョーがシール中に接触するシール面が、前記チューブの長手方向軸に垂直な平面に対してある傾斜角で傾けられる、
請求項2に記載のシールジョー組立体。
【請求項4】
前記傾斜角が15~30°である、
請求項3に記載のシールジョー組立体。
【請求項5】
前記シールジョーの対が、前記パッケージ材料の誘導加熱を提供するように構成される、
請求項1~4のいずれか一項に記載のシールジョー組立体。
【請求項6】
前記シールジョーの対が、ジョーの各対に対して同期してまたは非同期に作動するように構成される、
請求項1~5のいずれか一項に記載のシールジョー組立体。
【請求項7】
互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第1の対を提供すること
、
互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第2の対を提供すること
、
流動食品を収容する四面体パッケージ用のパッケージ材料のチューブを横方向にシールするための前記シールジョーの第1および第2の対を起動すること
、
を含み、
前記ジョーの第1の対
の第1のジョーと前記ジョーの第2の対
の第1のジョーとの間の角距離が75~80°であり、
前記ジョーの第1の対の前記第1のジョーと前記ジョーの第2の対
の第2のジョーとの間の角距離が100~105°である、
パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるための方法。
【請求項8】
前記シールジョーの第1の対の前記シールジョーがシール中、第1のシール面において接触し、前記シールジョーの第2の対の前記シールジョーがシール中、第2のシール面において接触するように、前記シールジョーの第1および第2の対の前記シールジョーが、互いに対して移動する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記シールジョーの対が、誘導加熱によってパッケージ材料をシールする、
請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記シールジョーの対が、ジョーの各対に対して同期してまたは非同期に移動する、
請求項7~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記パッケージ材料は、カートンベースコア層、内側ポリマ層及び外側ポリマ層を含む、請求項1に記載のシールジョー組立体。
【請求項12】
前記パッケージ材料は、カートンベースコア層、内側ポリマ層及び外側ポリマ層を含む、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ材料のチューブに横方向シールを設ける方法、ならびに、そのような横方向シールを設けることが可能なシールジョー組立体に関する。特に、本発明は、不規則な四面体パッケージを形成するために横方向シールを設けることに関する。
【背景技術】
【0002】
不規則な四面体パッケージは、本出願人によって、たとえば、国際公開第2014/154623号パンフレットで提案されている。簡単に言うと、不規則な四面体パッケージは、パッケージ材料のチューブから製造され、好ましくは、流動食品を収容するように構成される。チューブは、パッケージ材料の平坦なウェブを円筒チューブに矯正することと、製品をチューブに充填することと、チューブを均等な間隔で横方向にシールして切断し、個別のパッケージを形成することとによって形成される。
【0003】
このタイプのパッケージについては、上記先行技術文献に記載されているように、横方向シールは、シールジョーの2つの個別の対によって設けられる。シールジョーのこれらの対は、各対がシール中にそれぞれの平面でチューブを締着するように、互いに対して作動している。平面のシールジョーは、このように作動してもよい、すなわち、チューブの長手方向軸に垂直な平面で、シーリングを実行してもよい。チューブは通常、垂直に延在するので、シール面はこのように水平面と一致している。ジョーのこれらの対は、横方向シールが水平面に対してある角度をなして設けられるように、わずかに傾けることもできる。水平面に対して角度がつけられたシールジョー対を有する目的は、2種類の不規則な四面体パッケージを交互に製造することであり、1つのパッケージは、そのすぐ上流および下流のパッケージのミラーイメージである。各タイプ3つずつ、6つのパッケージを組み合わせることによって、6つのパッケージすべてを長方形の箱の形状に配置することが可能であることが証明されている、すなわち、その6つの面の形状はすべて長方形であり、その隣接する面の各対は直角に接触する。
【0004】
明らかであるように、パッケージは長方形の箱の中の、ほとんどすべての空間に充填されるので、このタイプのパッケージは非常に効率的に保管および輸送することができる。
【0005】
不規則な四面体パッケージを、保管および輸送の改善のために正六面体に配置することができるが、充填されると、パッケージの形状はわずかに変形することがある。これは、長方形の箱への完全な適合は実現が難しいことがあることを意味し、そのため、これらのタイプのパッケージをさらに改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、シールジョー組立体と、パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるための方法と、先行技術システムおよび方法の上記欠点を克服する不規則な四面体パッケージとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様により、パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるためのシールジョー組立体が提供される。シールジョー組立体は、チューブに第1の横方向シールを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第1の対と、チューブに第2の横方向シールを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第2の対とを備える。ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第1のジョーとの間の角距離は90°より小さく、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第2のジョーとの間の角距離は90°より大きく、角距離は、チューブの長手方向軸に垂直な平面で測定される。
【0008】
ある例において、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第1のジョーとの間の角距離は75~80°、好ましくは78.5°であり、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第2のジョーとの間の角距離は100~105°、好ましくは101.5°である。
【0009】
シールジョーの第1の対のシールジョーがシール中、第1のシール面において接触し、シールジョーの第2の対のシールジョーがシール中、第2のシール面において接触するように、シールジョーの第1および第2の対のシールジョーは、互いに対して移動するように配置されてもよい。
【0010】
ある例において、第1のシール面は第2のシール面と同じである。別の例において、第1のシール面と第2のシール面とは異なる。
【0011】
ある例において、シールジョーのそれぞれの対のシールジョーがシール中に接触するシール面は、チューブの長手方向軸に垂直な平面に対して傾けられてもよい。
【0012】
ある例において、チューブの長手方向軸に垂直な平面に対してシール面の傾斜角は15~30°、好ましくは20~25°である。
【0013】
シールジョーの対は、パッケージ材料の誘導加熱を提供するように構成されてもよい。
【0014】
ある例において、シールジョーの対は、ジョーの各対に対して同期してまたは非同期に作動するように構成される。
【0015】
第2の態様により、パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるための方法が提供される。方法は、互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第1の対を提供することと、互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第2の対を提供することとを含み、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第1のジョーとの間の角距離は90°より小さく、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第2のジョーとの間の角距離は90°より大きい。方法は、チューブを横方向にシールするための上記シールジョーの第1および第2の対を起動することをさらに含む。
【0016】
ある例において、シールジョーの第1の対のシールジョーがシール中、シール面において接触し、シールジョーの第2の対のシールジョーがシール中、それぞれのシール面において接触するように、シールジョーの第1および第2の対のシールジョーは、互いに対して移動する。
【0017】
ある例において、シールジョーの対は、誘導加熱、または、パッケージのための超音波もしくは他の一般に使用される加熱技術などの他のタイプの加熱によってパッケージ材料をシールする。
【0018】
ある例において、シールジョーの対は、ジョーの各対に対して同期してまたは非同期に移動する。
【0019】
本明細書における教示の例は、例をどのように実施できるかについて、非限定的な例を示す添付図面を参照して、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】例による不規則な四面体パッケージの等角図である。
【
図2】個別の不規則な四面体パッケージを製造中の、パッケージ材料のチューブの等角図である。
【
図3】連続する不規則な四面体パッケージの等角図である。
【
図4】例によるシールジョー組立体の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、不規則な四面体パッケージを製造するための新しい方法およびシールジョー組立体、ならびに、そのようなパッケージに関する。流動食品のためのパッケージ1a、1bの例が、
図1に概略的に示されている。これらは理想的なパッケージであり、平坦なサイドパネルと、明確な端縁とを有するが、実際の機械において製造された場合、実際のパッケージはこの理想形状からわずかに逸脱してもよいことが理解されるべきである。このサイドパネルはわずかに外向きに膨らんでもよく、端縁はわずかに丸まってもよい。
【0022】
図1において、図示されたパッケージ1a-bは、積層パッケージ材料の平坦なウェブから作成されており、そのパッケージ材料は通常、パッケージに特定の剛性を与えるためのカートンベースコアと、内側および外側ポリマ層とを備える。内側ポリマ層はパッケージを液密として、カートンベースコア層を保護し、さらに、パッケージを熱密着させて最終形状にすることを可能にする。外側層は、外部環境に由来する湿気からカートンベースコア層を保護している。
【0023】
ある場合において、アルミニウム層が、通常はカートンベースコア層の内側の積層パッケージ材料内に設けられ、食品を酸素および/または光から保護することも可能である。アルミニウム層は通常、最内ポリマ層によって覆われている。
【0024】
パッケージ1a、1bは、パッケージ1a-bの内部空間を画定する4つの角A、B、C、およびDを有し、その空間内にパッケージ1の内容物が収容される。パッケージは、角を使用して名称付けられた4つの側端縁、すなわちab、ac、bd、cdと、2つの終端縁adおよびbcとを有する。2つの終端フィン2および3は、終端縁から突出している。これらの終端フィン2、3は、パッケージ1の横方向終端を形成する。パッケージ1は4つのサイドパネルを有し、それらはパネルを画定する角によって名称付けられており、すなわち、ABC、ACD、ABD、およびBCDである。
【0025】
各パッケージ1a、1bは、不規則な正四面体のように形づくられる。各側方パネルABC、ACD、ABD、およびBCDは、直角三角形である。さらにまた、2つのパネルABCおよびABDは、同じサイズかつ1つの端縁abを共通とした直角二等辺三角形である。他の2つのパネルACDおよびBCDも同じサイズであり、斜辺cdを共有している。
【0026】
図1に示されているように、各パッケージ1a-bは、第1の横方向終端2から第2の横方向終端3まで延在する長手方向シール4を有するように示される。長手方向シール4は、パッケージ材料の平坦なウェブがチューブに形成される間に作成され、それはパッケージに製品が充填される前かつ個別のパッケージに分割される前であり、これらの工程は製袋充填機、またはTetra Pak(登録商標)A3/FlexもしくはTetra Pak(登録商標)A1などの、出願人によって製造された無菌充填機において共通である。
【0027】
そのため、各パッケージ1は、パッケージ材料のチューブの2つの終端2、3を横方向にシールすることによって形成される四面体形状を有している本体5を有する。
【0028】
パッケージ1a-bは、これまでに定義したように、好ましくは、2つの交互に異なるタイプとして連続的に形成され、1つのタイプは第2のタイプのミラーイメージである。
図1において、第1のパッケージ1aは左側に示されており、第2のパッケージ1bは右側に示されており、第2のパッケージは、第1のパッケージ1aの鏡像の形状を有する。3つのパッケージを組み合わせることが可能であり、2つの第1のパッケージ1aおよび1つの第2のパッケージ1bは、三角形のプリズム形状となる。2つのそのような三角形のプリズムは、長方形の箱に組み合わせることが可能である。長方形の箱は、1)1a-1b-1aプリズムの2つのグループを組み合わせることによる方法、または、2)1a-1b-1aプリズムのグループを1b-1a-1bプリズムのグループと組み合わせることによる方法の2つの方法で形成することができる。2番目の方法の場合、同一の量の第1の種類のパッケージ1aおよび第2の種類のパッケージ1bが使用される。
【0029】
ここで、本発明のパッケージの製造について記載する。
図2において、パッケージ材料のウェブ10の一部が提供されており、そのウェブは前述の通り積層タイプである。パッケージ材料の平坦なウェブ10は、図示されていない形成セクションを通過し、そこでウェブ10はパッケージ材料の円筒チューブ12に形成される。長手方向シールを形成する重ね領域14は、チューブ形成の際に提供される。重なった端縁は、それ自体既知の方法で、一般的に端縁を加熱して、次いでそれらを一体にプレスすることによって一体にシールされる。重ね領域14には、図示されていないプラスチックストリップが設けられてもよく、このストリップは重ね領域14の内側面にシールされ、このストリップは、パッケージ材料のウェブ10の1つの側端縁から突出している。このストリップは、それ自体既知の方法において、パッケージ材料の内側カートン端縁を覆うことに寄与し、その端縁は、一方では、パッケージ1a、1bの内側の流動食品を吸収することができる。
【0030】
図2において、図示された配置は、第1のパッケージ1aおよび第2のパッケージ1bを、パッケージ材料の単一のチューブ12から交互に提供している。このために、シールジョー配置20が必要である。シールジョー配置20は、少なくとも、チューブ12に第1の横方向シール6aを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョー22a、22bの第1の対と、チューブ12に第2の横方向シール6bを設けるために互いに対して移動可能である対向するシールジョー24a、24bの第2の対とを備える。第1の横方向シール6aは、1つのパッケージ1bの上側横方向終端2と、その隣接するパッケージ1aの底部横方向終端3とを形成するように設けられ(
図1参照)、一方、第2の横方向シール6bは、1つのパッケージ1aの底部横方向終端2と、その隣接するパッケージ1bの上側横方向終端2とを形成するように設けられる。
【0031】
ジョーの第1の対の第1のジョー22aとジョーの第2の対の第1のジョー24aとの間の角距離が、チューブ12の長手方向の延伸Zに垂直な平面で測定されたとき、90°より小さく、ジョーの第1の対の第1のジョー22aとジョーの第2の対の第2のジョー24bとの間の角距離が、チューブ12の長手方向の延伸Zに垂直な同一の平面で測定されたとき、90°より大きいように、シールジョー組立体20は構成される。これは、
図4に関してさらに説明される。
【0032】
シールジョー22a-b、24a-bは、シール中、パッケージ材料のチューブ12の長手方向軸に垂直な平面に対して約22.5°の角度で接触するように作動する。チューブ12の長手方向の延伸Zが垂直方向で配置される場合、シールジョー22a-b、24a-bは、シール中に接触するとき、水平面に対して傾けられる。
【0033】
シールジョー22a-b、24a-bの対は、各ジョー22a-b、24a-b上の矢印で示されるように、互いに向かっておよび互いから離れるように往復運動するために取り付けられている。互いに向かって移動した場合、一般的な対のジョーは圧縮するように作用し、パッケージ材料のチューブ12を平坦化して、パッケージ材料の対向する内側面を一体に接着する。起動されると、シールジョーの一般的な対のジョーは、チューブ12の長手方向軸Zに交差するシームラインまたはシール軸に沿ってチューブ材料のシールを達成する。
【0034】
ジョーの隣接した対22a-b、24a-bは、それらが互いに対して角度をつけられた横方向において接触しかつシールを作るように向けられており、すなわち、参照番号Y1によって示される方向は、参照番号Y2によって示される方向に対して角度がつけられている。特に、
図4に関してさらに説明されるように、第1の対のシールジョー22a-bは、第2の対のシールジョー24a-bに垂直ではない。横方向Y1とY2との間の角度は、チューブ12の長手方向軸Zに垂直な平面で測定されることに注目すべきである。
【0035】
パッケージ1a、1bの独特の不規則な四面体形状を達成するために、ジョー22a-b、24a-bの各対は移動可能であるように構成され、それにより、第1の対のジョー22a、22bが互いに向かっておよび互いから離れるように移動し、第2の対のジョー24a、24bが互いに向かっておよび互いから離れるように移動する。ジョー22a-b、24a-bがシールを設けるために互いに接触するとき、それらは平面内に位置するように向けられており、その平面はパッケージ材料のチューブ12の長さ方向に対して所定の角度の関係を有し、その結果、ジョーの各対によって達成される横方向シール6a、6bの長手方向軸Y1、Y2は、パッケージ材料のチューブの長手方向軸Zに対して同じ所定の角度の関係を有する。各シールジョー22a-b、24a-bは、この目的のために、シール6a、6bを設けるためにそれらのそれぞれの作動位置に配置されるとき、チューブ12の長手方向軸Zに垂直な平面に対して約22.5°の角度となっている。このことは、平面に対して約22.5°の角度とされた長手方向軸Y1、Y2を有する横方向シール6a、6bを生じ、その平面はパッケージ材料のチューブ12の長手方向軸Zと直交している。
【0036】
ジョーの対22a-b、24a-bは、互いに長手方向に離間していてもよく、
図2に示されるように、パッケージ材料のチューブ12の長手方向軸Zに沿って測定される。しかしながら、シールジョーの第1および第2の対22a-b、24a-bは、チューブ12の長手方向の延伸に沿った同一位置に配置されてもよく、それによって、それぞれの対の起動は、チューブ12が前方(すなわち、
図2において下方)へ供給されるとき、シール6a、6bが均等な間隔で設けられるように制御される。
【0037】
図3は、本明細書に記載に従って交互に製造された一連のパッケージ1a-bを示す。
【0038】
図4は、ジョーシステムの略図であり、シールジョーの第1および第2の対22a-b、24a-bは、たとえば、すべてのジョー22a-b、24a-bをチューブ12の同じ長手方向位置に配置することによって、チューブ12に横方向シールを設けるように配置されている。
【0039】
そのため、このジョーシステムは、二対のチェーン組立体を使用することによって実現可能であり、この組立体には多数のジョーが搭載可能である。これは、Tetra Classic(登録商標)パッケージを製造する充填機に使用される、一般的な設定である。ジョーシステムは二対のみのジョーを有することによっても実現可能であり、そのシステムは、Tetra Pak A3/Flex充填機またはTBA/19充填機に使用される駆動手段に類似したある駆動手段によって駆動される。
【0040】
もちろん、パッケージ材料のチューブ12を横断した横方向シール6a、6bを作成中の、ジョーの各対22a-b、24a-bは、1つの個別のパッケージ1a、1bに関する最上部の横方向終端および1つの個別のパッケージ1b、1aに関する最低部の横方向終端を、同一の動作において作成しており、連続したパッケージ材料のチューブ12は、図示されていない任意の適切な手段によって各横方向シール6a、6bのおよそ中央線に沿った切断されて、ストリップ材料を個別のパッケージ1a、1bに分離することが理解されよう。
【0041】
図2において、パッケージ材料のチューブ12は静止しており、ジョー22a-b、24a-bは異なる位置で横方向シール6a、6bを作成しているように見ることができる。このことは通常の製造における場合ではないが、各シールジョー22a-b、24a-bは、ほとんど一定の位置(長手方向軸Zに沿った位置)においてパッケージ材料のチューブ12と接触し、次いで、チューブ12は引き下げられて、新しいシールジョーが前のシールジョーと長手方向軸Zに沿った同一位置において横方向シールを再度作成することを可能にしている。チューブ12上のシールジョー22a-b、24a-bのこの引下げ作用は、機械を通じてパッケージ材料のウェブ10を供給している。時々、ウェブ10の張力を減少させるために、追加の供給ローラが充填機内のさらに上流に設けられる。
【0042】
ここで
図4に戻ると、各シールジョー22a-b、24a-bは、シール方向、すなわち、
図2で示される方向Y1、Y2に延在している。一般的な対の2つのシールジョー22a-b、24a-bは互いに向き合う、すなわち、それらは対向配置される。そのため、各シールジョー22a-b、24a-bの法線は、その関連するシール方向Y1、Y2に垂直である。
【0043】
図4において参照記号αで示される、ジョーの第1の対の第1のジョー22aとジョーの第2の対の第1のジョー24aとの間の角距離は、90°より小さく、好ましくは75~80°、さらにより好ましくは78.5°である。
図4において参照記号βで示される、ジョーの第1の対の第1のジョー22aとジョーの第2の対の第2のジョー24bとの間の角距離は、90°より大きく、好ましくは100~105°、さらにより好ましくは101.5°である。このように、
図4に示されるように、角距離はそれぞれのシールジョー22a-b、24a-bの法線の間で測定される。上記の角距離は好ましくは、ジョー22a-b、24a-bがそれらのシール位置に配置されるとき、すなわち、一般的な対の2つのジョーが互いに接触するときに測定されることに注目すべきである。
【0044】
図5において、
図4に示されるシールジョー組立体によって設けられるような横方向終端2、3の向きをさらに説明するために、パッケージ1aの例が示される。チューブ12の長手方向軸Zに垂直な平面への横方向終端2の突出部が、同じ平面において底部横方向終端3の突出部に垂直ではないように、シールジョー22a-b、24a-bは、前述したように、互いに対して角度がつけられている。さらに、シールジョー22a-b、24a-bは、チューブ12の長手方向軸Zに垂直な平面に対して傾けられており、それにより、横方向終端2、3は、チューブ12の長手方向の延伸Zに垂直ではない方向に延在する。
図5から分かるように、横方向終端2、3は、チューブ12の長手方向Zに垂直な平面に対して角度γだけ傾けられている。好ましくは、傾斜角γは、15~30°、好ましくは20~25°である。
【0045】
図6において、パッケージ1aの例の断面が示されている。横方向終端2、3は、角度α、βで示されるように、互いに垂直ではない。よって、第1の横方向終端2および第2の横方向終端3は平行平面に配置され、第1の横方向終端2の平面への第2の横方向終端3の投影は、90°より小さい角度αで、第1の横方向終端2と交差する。
【0046】
図7において、パッケージ材料のチューブに横方向シールを設けるための方法100が、概略的に示される。方法は、互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第1の対を提供する第1のステップ102と、互いに対して移動可能である対向するシールジョーの第2の対を提供する第2のステップ104とを含む。ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第1のジョーとの間の角距離が90°より小さく、ジョーの第1の対の第1のジョーとジョーの第2の対の第2のジョーとの間の角距離が90°より大きいように、ステップ102、104は実行される。方法100は、パッケージ材料のチューブに横方向シールが設けられるように、上記シールジョーの第1および第2の対を起動する第3のステップ106も含む。
【0047】
本発明は、主にいくつかの例に関して記載された。しかしながら、当業者によって容易に理解されるように、上で開示されたもの以外の他の例が、添付の特許請求の範囲に定義されるような、本発明の範囲内で同様に可能である。