(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220620BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
(21)【出願番号】P 2019047771
(22)【出願日】2019-03-14
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】入山 高光
(72)【発明者】
【氏名】野▲崎▼ 伸光
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-028890(JP,A)
【文献】特開2004-005434(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0330274(US,A1)
【文献】特開2011-159195(JP,A)
【文献】特開2018-045616(JP,A)
【文献】特開2007-182289(JP,A)
【文献】特開2004-145610(JP,A)
【文献】国際公開第2012/004898(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有対象となる物品の所有者が当該物品を配置した配置場所であって、当該物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、当該利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定部と、
前記特定部により特定された配置場所を示す情報を前記利用者に提供する提供部と、
を有
し、
前記特定部は、
前記配置場所として、前記所有者が前記物品を配置した施設若しくは移動体であって、当該物品の共有に関する事業以外の事業を行っている施設若しくは移動体のうち、前記利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす施設若しくは移動体を特定する
ことを特徴とする提供装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、前記利用者の位置から所定の範囲内の設置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、他の利用者が利用中の物品以外の物品が配置された配置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記利用者が利用を所望する物品の登録を受付ける受付部と、
前記登録された物品を所有する所有者に対して、当該物品の共有を提案する提案部と、
を有することを特徴とする請求項1~
3のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項5】
前記提案部は、
利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、当該物品を配置可能な配置場所を特定し、当該物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する、
ことを特徴とする請求項
4に記載の提供装置。
【請求項6】
前記提案部は、
利用を所望する物品の登録を行った利用者の位置に基づいて、当該物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案する、
ことを特徴とする請求項
5に記載の提供装置。
【請求項7】
前記提案部は、
利用を所望する物品の登録を行った利用者が所望した設置場所に基づいて、当該物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案する、
ことを特徴とする請求項
5または
6に記載の提供装置。
【請求項8】
前記提案部は、
利用を所望された物品が有する属性と、予め登録された各配置場所の属性との比較結果に基づいて、当該物品を配置可能な配置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項
5~
7のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項9】
前記提案部は、
利用を所望された物品の大きさと、予め登録された各配置場所の大きさとの比較結果に基づいて、当該物品を配置可能な配置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項
8に記載の提供装置。
【請求項10】
前記受付部は、
前記利用者から利用を所望する物品の配置場所に関する希望条件の登録をさらに受付け、
前記提案部は、
前記登録された物品を所有する所有者に対して、予め登録された配置場所のうち、前記希望条件を満たす配置場所を提案する、
ことを特徴とする請求項
4~
9のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項11】
前記特定部は、
前記所有者が前記物品を前記配置場所に配置可能な日時と、前記利用者が当該配置場所に訪問可能な日時との比較結果に基づいて、当該利用者に対して提案する配置場所を決定する、
ことを特徴とする請求項
4~
10のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項12】
前記提供部は、
前記特定部により特定された配置場所に配置された前記物品が他の利用者により利用中である場合は、当該他の利用者による利用期間を特定し、特定した利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下となった場合は、前記利用者に対して前記物品の利用を提案する、
ことを特徴とする請求項1~
11のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項13】
前記特定部は、
前記利用者の属性に基づいて、当該利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、前記利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項1~
12のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項14】
前記特定部は、
前記配置場所に配置された物品のうち前記利用者が過去に利用した物品の履歴に基づいて、当該利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、前記利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する、
ことを特徴とする請求項1~
13のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項15】
前記利用者から提供される前記物品の利用に対する報酬を原資として、当該物品の所有者と、当該物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定する設定部、
を有することを特徴とする請求項1~
14のうちいずれか1つに記載の提供装置。
【請求項16】
提案装置が実行する提案方法であって、
共有対象となる物品の所有者が当該物品を配置した配置場所であって、当該物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、当該利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された配置場所を示す情報を前記利用者に提供する提供工程と、
を含
み、
前記特定工程は、
前記配置場所として、前記所有者が前記物品を配置した施設若しくは移動体であって、当該物品の共有に関する事業以外の事業を行っている施設若しくは移動体のうち、前記利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす施設若しくは移動体を特定する
ことを特徴とする提供方法。
【請求項17】
共有対象となる物品の所有者が当該物品を配置した配置場所であって、当該物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、当該利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定手順と、
前記特定手順により特定された配置場所を示す情報を前記利用者に提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させ
、
前記特定手順は、
前記配置場所として、前記所有者が前記物品を配置した施設若しくは移動体であって、当該物品の共有に関する事業以外の事業を行っている施設若しくは移動体のうち、前記利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす施設若しくは移動体を特定する
ことを特徴とする提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、不動産や動産等といった各種物品の貸し借りを促進する技術が知られている。例えば、貸出対象となる物品を貸主が登録したエリアと対応付けて記憶し、借主が指定したエリアにおいて貸し出されている物品の情報を提供する技術が知られている。また、借主の近傍に保管されているレンタルコンテナを貸主のレンタルコンテナに代えて提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-004337号公報
【文献】特開2002-049869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、利用者間で物品を共有するシェアリングサービスの利用が広がりを見せている。しかしながら、上述した技術では、必ずしも物品の共有を促すことができるとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、借主の近傍に貸し借りの対象となる物品が所在していない場合は、借主が所望する物品の貸し借りを実現することができない恐れがある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者間における物品の共有を促すことができる提供装置、提供方法及び提供プログラムを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る提供装置は、共有対象となる物品の所有者が当該物品を配置した配置場所であって、当該物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、当該利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定部と、前記特定部により特定された配置場所を示す情報を前記利用者に提供する提供部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者間における物品の共有を促すことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る提供装置が実行する提供処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る提供装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る利用者データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る所有者データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る配置場所データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る提供装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る提供装置が実行する提案処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.提供装置が示す提供処理の一例〕
図1を用いて、実施形態に係る提供装置100が実行する提供処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る提供装置100が実行する提供処理の一例を示す図である。具体的には、提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を示す情報を利用者に提供する。なお、ここでいう配置場所とは、例えば、施設や、移動体等を示す。また、例えば、配置場所は、カフェ、リサイクルショップ又はシェアリングサービスを提供する加盟店舗等を含む。また、ここでいう物品とは、如何なる物品でもよい。
【0012】
図1に示すように、提供システム1は、利用者端末装置10と、所有者端末装置20と、提供装置100とを含む。利用者端末装置10、所有者端末装置20及び提供装置100は、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す提供システム1には、複数台の利用者端末装置10や、複数台の所有者端末装置20や、複数台の提供装置100が含まれてもよい。
【0013】
実施形態に係る利用者端末装置10は、ブラウザに表示されるウェブページやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスする利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、利用者端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0014】
また、利用者端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、利用者の位置情報(センサ情報)を検知し、取得するものとする。また、利用者端末装置10は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)の電波を用いて利用者の位置情報を推定し、取得してもよい。
【0015】
図1の例では、利用者端末装置10が利用者によって利用されるスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、利用者端末装置10を利用者と表記する場合がある。すなわち、以下では、利用者を利用者端末装置10と読み替えることもできる。
【0016】
実施形態に係る所有者端末装置20は、ブラウザに表示されるウェブページやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスする所有者によって利用される情報処理装置である。例えば、所有者端末装置20は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。なお、ここでいう所有者とは、物品を所有している人を指す。
【0017】
また、所有者端末装置20は、GPSセンサ等の機能を有し、所有者の位置情報を検知し、取得するものとする。また、所有者端末装置20は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)の電波を用いて所有者の位置情報を推定し、取得してもよい。
【0018】
図1の例では、所有者端末装置20-1が所有者R1によって利用されるスマートフォンである場合を示す。また、
図1の例では、所有者端末装置20-2が所有者R2によって利用されるスマートフォンである場合を示す。なお、以下の説明において、所有者端末装置20-1及び20-2を区別する必要のないときは、総称して所有者端末装置20と表記する。また、以下では、所有者端末装置20を所有者と表記する場合がある。すなわち、以下では、所有者を所有者端末装置20と読み替えることもできる。
【0019】
実施形態に係る提供装置100は、例えば、サーバ装置等により実現される。具体的には、提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる配置場所を示す情報を利用者に提供する。
【0020】
なお、以下では、提供装置100は、利用者に関する情報が記憶される利用者データベースと、所有者に関する情報が記憶される所有者データベースと、配置場所に関する情報が記憶される配置情報データベースとを予め有しているものとする。また、以下では、配置場所として施設を提供する例を挙げて説明する。
【0021】
以下、
図1を用いて、提供装置100による提供処理の一例を流れに沿って説明する。
【0022】
まず、
図1に示すように、提供装置100は、配置場所のうち、利用者の位置とマッチする位置の配置場所を提案する(ステップS1)。具体的には、提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる配置場所を利用者に提案する。
【0023】
より具体的には、提供装置100は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から所定の範囲内の設置場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる設置場所を配置場所として利用者に提案する。
【0024】
例えば、所定の範囲内として、半径5km以内の距離を探索するものとする。この場合、提供装置100は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる場所を配置場所として利用者に提案する。
【0025】
続いて、提供装置100は、利用者が所望する所望物品の登録を受付ける(ステップS2)。例えば、
図1の例では、提供装置100は、利用者が所望する所望物品として、コーヒーメーカーと、楽器との登録を受付ける。ここで、例えば、利用者は、インターネットを介して物品と配置場所等に関する情報を検索する。
【0026】
そして、提供装置100は、所有者の位置情報と共有対象となる物品に関する情報とを取得する(ステップS3)。例えば、
図1の例では、提供装置100は、所有者R1と所有者R2との位置情報と、共有対象となる物品であるコーヒーメーカーと楽器とに関する情報とを取得する。
【0027】
続いて、提供装置100は、共有対象となる物品の属性とマッチする属性の配置場所のうち、需要があるエリアの配置場所であって、所有者の位置に応じた配置場所を特定する(ステップS4)。具体的には、提供装置100は、利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する。
【0028】
例えば、
図1の例では、提供装置100は、コーヒーメーカーと楽器とを所望物品として登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所としてレストランAと事務所Bとを特定する。
【0029】
ここで、コーヒーメーカーは、あまり大きい物品ではないため、事務所のような広いスペースは必要ないとも考えられる。また、コーヒーメーカーは、設置場所の湿度とは関係なく、設置可能な物品であり、また、食品との関連性が高い物品であるため、事務所等に設置するよりは、レストランやカフェといった飲食店に配置した方がよいと考えられる。そこで、提供装置100は、コーヒーメーカーの設置位置として、属性の親和性がより高いと推定されるレストランAを特定する。
【0030】
一方、楽器は、レストラン等、湿気や湿度が高い場所や、食品を取り扱う場所等に設置するべきではないと推定される。すなわち、楽器は、レストランAとの親和性が低いと考えられる。そこで、提供装置100は、楽器の設置位置として、レストランAよりも親和性がより高いと推定される事務所Bを特定する。
【0031】
このように、提供装置100は、共有対象となる物品の属性と、物品を配置する配置場所の属性との一致度(すなわち、親和性)に基づいて、物品を配置する配置場所を特定する。このような処理の結果、提供装置100は、物品の適切な共有を促すことができる。なお、後述するように、提供装置100は、物品のサイズや各設置場所に設置可能な物品のサイズ、設置場所を利用可能な時間帯等、各種の属性に応じて、物品を設置する設置位置の特定を行ってよい。
【0032】
そして、提供装置100は、所有者R1にレストランAを提案する(ステップS5)。続いて、提供装置100は、所有者R2に事務所Bを提案する(ステップS6)。そして、所有者R1がコーヒーメーカーをレストランAに設置する(ステップS7)。続いて、所有者R2が楽器を事務所Bに設置する(ステップS8)。ここで、例えば、配置場所を提供する事業者と所有者とが、共有対象となる物品を並べるスペースや展示スペース等を配置場所に設置する。
【0033】
そして、提供装置100は、配置場所と共有対象となる物品とのリストを利用者に提供する(ステップS9)。例えば、
図1の例では、提供装置100は、レストランAとコーヒーメーカーとの組み合わせと、事務所Bと楽器との組み合わせとを含むリストを利用者に提供する。
【0034】
続いて、利用者は、配置場所に訪問して共有対象となる物品を持ち帰り、利用する(ステップS10)。例えば、
図1の例では、利用者は、レストランAに訪問して、コーヒーメーカーを持ち帰り、利用する。また、
図1の例では、利用者は、事務所Bに訪問して、楽器を持ち帰り、利用する。
【0035】
そして、利用者端末装置10は、報酬に関する情報を提供装置100に提供する(ステップS11)。続いて、提供装置100は、所有者R1と、所有者R2と、レストランAを提供する事業者と、事務所Bを提供する事業者とに報酬を提供する(ステップS12)。具体的には、提供装置100は、利用者から提供される物品の利用に対する報酬を原資として、物品の所有者と、物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定する。
【0036】
例えば、報酬が「1万円」であるものとする。また、所有者と配置場所を提供する事業者とに報酬を当分するものとする。この場合、
図1の例では、提供装置100は、所有者R1に報酬として「2500円」と、所有者R2に報酬として「2500円」と、レストランAを提供する事業者に報酬として「2500円」と、事務所Bを提供する事業者に報酬として「2500円」とを提供する。なお、報酬の提供方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、報酬の提供方法は、現金、電子決済等であってもよい。また、報酬は、オークション等で提示されている金額を参考として決定された金額であってもよい。
【0037】
このように、実施形態に係る提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる配置場所を示す情報を利用者に提供する。これにより、実施形態に係る提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を示す情報を利用者に提供するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0038】
この点について説明する。
図1の例を用いて説明すると、提供装置100は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する場所を特定する。そして、提供装置100は、かかる場所を配置場所として利用者に提案する。これにより、提供装置100は、利用者にとって利用しやすい配置場所に所望物品を提供することができるため、共有対象である物品の利用を利用者に促すことができる。このことから、提供装置100は、利用者間における物品の共有を促すことができるため、よりよいシェアリングサービスを提供することができる。
【0039】
〔2.提供装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る提供装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る提供装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0040】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線又は無線で接続され、利用者端末装置10と所有者端末装置20との間で情報の送受信を行う。
【0041】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、利用者データベース121と、所有者データベース122と、配置場所データベース123とを有する。
【0042】
(利用者データベース121について)
実施形態に係る利用者データベース121は、利用者に関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係る利用者データベース121の一例を示す。
図3に示した例では、利用者データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「利用者情報」、「位置情報」、「所望情報」、「属性情報」、「利用履歴」、「利用中物品」といった項目を有する。
【0043】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子である。「利用者情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者に関する情報である。「位置情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者の位置情報である。
【0044】
「所望情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者が所望する所望物品と所望する配置場所(エリア等)とに関する情報である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた所望物品の属性に関する情報である。
【0045】
「利用履歴」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者が過去に利用した物品に関する履歴情報である。「利用中物品」は、「利用者ID」に対応付けられた現在利用されている物品に関する情報である。
【0046】
例えば、
図3では、利用者IDによって識別された「利用者#U1」は、利用者情報が「利用者情報#U1」であり、位置情報が「位置情報#U1」であり、所望情報が「所望情報#U1」であり、属性情報が「属性情報#U1」であり、利用履歴が「利用履歴#U1」であり、利用中物品が「なし」である。なお、
図3に示した例では、利用者情報#U1等の抽象的な符号で表現したが、具体的なファイル形式、数値、名称等に関する情報であってもよい。
【0047】
(所有者データベース122について)
実施形態に係る所有者データベース122は、所有者に関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係る所有者データベース122の一例を示す。
図4に示した例では、所有者データベース122は、「所有者ID」、「所有者情報」、「位置情報」、「物品ID」、「物品名」、「配置場所」、「共有状況」、「共有者情報」、「属性情報」といった項目を有する。
【0048】
「所有者ID」は、所有者を識別する識別子である。「所有者情報」は、「所有者ID」に対応付けられた所有者に関する情報である。「位置情報」は、「所有者ID」に対応付けられた所有者の位置情報である。
【0049】
「物品ID」は、「所有者ID」に対応付けられた物品を識別する識別子である。「物品名」は、「所有者ID」に対応付けられた物品の名称であって、「物品ID」に対応付けられた物品の名称に関する情報である。
【0050】
「配置場所」は、「所有者ID」に対応付けられた配置場所であって、「物品ID」に対応付けられた配置場所に関する情報である。「共有状況」は、「所有者ID」に対応付けられた共有状況であって、「物品ID」に対応付けられた共有状況に関する情報であって。具体的には、「共有状況」は、物品の利用者間で共有されている状況に関する情報である。
【0051】
「共有者情報」は、「所有者ID」に対応付けられた共有者情報であって、「物品ID」に対応付けられた共有者情報に関する情報である。具体的には、「共有者情報」は、共有している他の利用者に関する情報である。「属性情報」は、「所有者ID」に対応付けられた属性情報であって、「物品ID」に対応付けられた属性情報に関する情報であって。具体的には、「属性情報」は、物品の属性に関する情報である。
【0052】
例えば、
図4では、所有者IDによって識別された「所有者#R1」は、所有者情報が「所有者情報#R1」であり、位置情報が「位置情報#R1」である。物品IDによって識別された「物品#1-1」は、物品名が「コーヒーメーカー」であり、配置位置が「レストランA」であり、共有状況が「共有可能」であり、共有者情報が「null」である。また、物品IDによって識別された「物品#1-1」は、属性情報のうち、サイズが「サイズ#1-1」であり、耐湿性が「あり」であり、われものが「あり」である。なお、
図4に示した例では、所有者情報#R1等の抽象的な符号で表現したが、具体的なファイル形式、数値、名称等に関する情報であってもよい。
【0053】
(配置場所データベース123について)
実施形態に係る配置場所データベース123は、配置場所に関する情報を記憶する。ここで、
図5に、実施形態に係る配置場所データベース123の一例を示す。
図5に示した例では、配置場所データベース123は、「配置場所ID」、「配置場所情報」、「位置情報」、「配置可能属性情報」といった項目を有する。
【0054】
「配置場所ID」は、配置場所を識別する識別子である。「配置場所情報」は、「配置場所ID」に対応付けられた配置場所に関する情報である。「位置情報」は、「配置場所ID」に対応付けられた配置場所の位置情報である。
【0055】
「配置可能属性情報」は、「配置場所ID」に対応付けられた配置可能属性情報に関する情報である。例えば、「配置可能属性情報」とは、サイズ、耐湿性、われもの等である。
【0056】
例えば、
図5では、配置場所IDによって識別された「配置場所#P1」は、配置場所情報が「配置場所情報#P1」であり、位置情報が「位置情報#P2」であり、配置可能属性情報が「属性#P1」である。なお、
図5に示した例では、配置場所情報#P1等の抽象的な符号で表現したが、具体的なファイル形式、数値、名称等に関する情報であってもよい。
【0057】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0058】
図2に示すように、制御部130は、受付部131と、特定部132と、提供部133と、提案部134と、設定部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0059】
(受付部131について)
受付部131は、各種情報を受付ける。具体的には、受付部131は、利用者が利用を所望する物品の登録を受付ける。例えば、
図1の例では、受付部131は、利用者が所望する所望物品として、コーヒーメーカーと、楽器との登録を受付ける。
【0060】
(特定部132について)
特定部132は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。具体的には、特定部132は、利用者データベース121及び所有者データベース122を参照することで、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から所定の範囲内の設置場所を特定する。
【0061】
例えば、所定の範囲内として、半径5km以内の距離を探索するものとする。この場合、特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する場所を特定する。
【0062】
(提供部133について)
提供部133は、配置場所データベース123を参照することで、特定部132により特定された配置場所を示す情報を利用者に提供する。また、提供部133は、配置場所と共有対象となる物品とのリストを利用者に提供する。例えば、
図1の例では、提供部133は、レストランAとコーヒーメーカーとの組み合わせと、事務所Bと楽器との組み合わせとを含むリストを利用者に提供する。
【0063】
また、提供部133は、所有者と、配置場所を提供する事業者とに報酬を提供する。例えば、報酬が「1万円」であるものとする。また、所有者と配置場所を提供する事業者とに報酬を当分するものとする。この場合、
図1の例では、提供装置100は、所有者R1に報酬として「2500円」と、所有者R2に報酬として「2500円」と、レストランAを提供する事業者に報酬として「2500円」と、事務所Bを提供する事業者に報酬として「2500円」とを提供する。
【0064】
(提案部134について)
提案部134は、登録された物品を所有する所有者に対して、物品の共有を提案する。具体的には、提案部134は、利用者データベース121及び所有者データベース122を参照することで、利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する。
【0065】
例えば、
図1の例では、提案部134は、コーヒーメーカーと楽器とを所望物品として登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所としてレストランAと事務所Bとを特定する。そして、提案部134は、所有者R1にレストランAを提案する。また、提案部134は、所有者R2に事務所Bを提案する。
【0066】
(設定部135について)
設定部135は、利用者から提供される物品の利用に対する報酬を原資として、物品の所有者と、物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定する。例えば、報酬が「1万円」であるものとする。この場合、
図1の例では、設定部135は、所有者と配置場所を提供する事業者とに報酬を当分するものとして、所有者R1に報酬として「2500円」と、所有者R2に報酬として「2500円」と、レストランAを提供する事業者に報酬として「2500円」と、事務所Bを提供する事業者に報酬として「2500円」とを設定する。
【0067】
〔3.処理手順(1)提供処理〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る提供装置100が実行する提供処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る提供装置100が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0068】
図6に示すように、受付部131は、リストの配信要求を利用者端末装置10から受付ける(ステップS101)。そして、特定部132は、受付部131がリストの配信要求を利用者端末装置10から受付けていない場合(ステップS101;No)、リストの配信要求を利用者端末装置10から受付けるまで待機する。
【0069】
一方、特定部132は、受付部131がリストの配信要求を利用者端末装置10から受付けた場合(ステップS101;Yes)、利用者の位置情報を取得する(ステップS102)。そして、特定部132は、取得した位置情報との位置関係が、所定の条件を満たす配置場所を特定する(ステップS103)。
【0070】
例えば、所定の条件として、半径5km以内の距離を探索するものとする。この場合、特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する配置場所を特定する。
【0071】
そして、特定部132は、特定した配置場所のうち、設置されている物品が所定の条件を満たす配置場所を特定する(ステップS104)。そして、提供部133は、配置場所のリストを利用者端末装置10に提供する(ステップS105)。
【0072】
なお、上記ステップS104では、特定部132は、利用者の属性や、利用履歴に基づいて利用者が利用したいと推定される物品に基づいて、利用者の所望物品が置かれている配置場所を特定してもよい。また、特定部132は、所望物品が貸し出し中ではない情報に基づいて、配置場所を特定してもよい。また、特定部132は、設置時間まで所定の閾値よりも短い配置場所に基づいて、配置場所を特定してもよい。
【0073】
〔4.処理手順(2)提案処理〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る提供装置100が実行する提案処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る提供装置100が実行する提案処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0074】
図7に示すように、特定部132は、利用者の位置情報、利用者の利用履歴、利用者の所望物品、所望位置を特定する(ステップS201)。そして、特定部132は、各エリアにおいて需要が所定の閾値を超える物品を特定する(ステップS202)。
【0075】
そして、特定部132は、特定した物品を所有する所有者であって、需要が存在するエリアの近傍に所在する所有者を特定する(ステップS203)。そして、提案部134は、特定した所有者に対して、需要が存在するエリアに物品の設置を提案する(ステップS204)。
【0076】
〔5.変形例〕
上述した提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、提供装置100の他の実施形態について説明する。
【0077】
〔5-1.特定処理(1)貸出可能な位置〕
上記実施形態では、提供装置100の特定部132が共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定処理の一例を説明したが、上記特定処理に限定されない。具体的には、特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、他の利用者が利用中の物品以外の物品が配置された配置場所を特定してもよい。
【0078】
例えば、他の利用者として利用者Bがいるものとする。また、配置場所がレストランAと、レストランBとがあるものとする。また、物品がコーヒーメーカーであるものとする。また、コーヒーメーカーがレストランA及びレストランBに配置されているものとする。また、利用者BはすでにレストランAのコーヒーメーカーを利用しているものとする。この場合、特定部132は、利用者BによってすでにレストランAのコーヒーメーカーが利用されていることに関する情報に基づいて、レストランBを特定してもよい。
【0079】
これにより、実施形態に係る提供装置100の特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、他の利用者が利用中の物品以外の物品が配置された配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0080】
〔5-2.特定処理(2)配置場所が移動ショップ等〕
上記実施形態では、提供装置100の特定部132が共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定処理の一例を説明したが、上記特定処理に限定されない。具体的には、特定部132は、配置場所として、所有者が物品を配置した移動体であって、物品の共有に関する事業以外の事業を行っている移動体のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす移動体を特定してもよい。
【0081】
例えば、移動体が自動車を利用した移動ショップであるものとする。また、物品がコーヒーメーカーであるものとする。また、所定の条件として、半径10km以内の距離を探索するものとする。この場合、特定部132は、コーヒーメーカーが移動ショップのうち、利用者の位置から半径10km以内の距離に位置する移動ショップを特定してもよい。
【0082】
これにより、実施形態に係る提供装置100の特定部132は、配置場所として、所有者が物品を配置した移動体であって、物品の共有に関する事業以外の事業を行っている移動体のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす移動体を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0083】
〔5-3.特定処理(3)設置時間と借主時間〕
上記実施形態では、提供装置100の特定部132が共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定処理の一例を説明したが、上記特定処理に限定されない。具体的には、特定部132は、所有者が物品を配置場所に配置可能な日時と、利用者が配置場所に訪問可能な日時との比較結果に基づいて、利用者に対して提案する配置場所を決定してもよい。
【0084】
例えば、物品がコーヒーメーカーであるものとする。また、配置場所がレストランAであるものとする。また、所有者AがコーヒーメーカーをレストランAに配置可能な日が火曜日であるものとする。また、利用者AがレストランAに訪問可能な日が火曜日であるものとする。この場合、特定部132は、所有者A利用者ががコーヒーメーカーをレストランAに配置可能な日と、利用者AがレストランAに訪問可能な日とが火曜日で同一であるため、利用者Aに配置場所としてレストランAを決定してもよい。
【0085】
これにより、実施形態に係る提供装置100の特定部132は、所有者が物品を配置場所に配置可能な日時と、利用者が配置場所に訪問可能な日時との比較結果に基づいて、利用者に対して提案する配置場所を決定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0086】
〔5-4.特定処理(4)利用しそうな物品が置いてある場所を特定〕
上記実施形態では、提供装置100の特定部132が共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定処理の一例を説明したが、上記特定処理に限定されない。具体的には、特定部132は、利用者の属性に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定してもよい。
【0087】
例えば、利用者Aの属性が男性であるため物品として電気カミソリを推定する例を説明する。また、配置場所がホテルAであるものとする。また、電気カミソリがホテルAに配置されているものとする。また、ホテルAの位置と利用者Aの位置との距離が4kmであるものとする。また、所定の条件として、半径5km以内の距離を探索するものとする。この場合、特定部132は、属性が男性であるため物品として電気カミソリを推定する。そして、特定部132は、利用者Aが利用を電気カミソリが配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置するホテルAを配置場所として特定してもよい。
【0088】
これにより、実施形態に係る提供装置100の特定部132は、利用者の属性に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0089】
〔5-5.特定処理(5)利用履歴に基づく特定〕
上記実施形態では、提供装置100の特定部132が共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する特定処理の一例を説明したが、上記特定処理に限定されない。具体的には、特定部132は、配置場所に配置された物品のうち利用者が過去に利用した物品の履歴に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定してもよい。
【0090】
例えば、過去の利用者の履歴に含まれる利用頻度が所定の閾値以上である物品を推定する例を説明する。また、過去に利用者Aが物品としてコーヒーメーカーを20回利用していたものとする。また、配置場所がレストランAであるものとする。また、コーヒーメーカーがレストランAに配置されているものとする。また、レストランAの位置と利用者Aの位置との距離が4kmであるものとする。所定の閾値が10回であるものとする。また、所定の条件として、半径5km以内の距離を探索するものとする。この場合、特定部132は、利用者Aの利用履歴に含まれるコーヒーメーカーの利用頻度が所定の閾値以上であるため、物品としてコーヒーメーカーを推定する。そして、特定部132は、利用者Aが利用をコーヒーメーカーが配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置するレストランAを配置場所として特定してもよい。
【0091】
これにより、実施形態に係る提供装置100の特定部132は、配置場所に配置された物品のうち利用者が過去に利用した物品の履歴に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0092】
〔5-6.提供処理 キャンセル待ち〕
上記実施形態では、提供装置100の提供部133が特定部132により特定された配置場所を示す情報を利用者に提供する提供処理の一例を説明したが、上記提供処理に限定されない。具体的には、提供部133は、特定部132により特定された配置場所に配置された物品が他の利用者により利用中である場合は、他の利用者による利用期間を特定し、特定した利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下となった場合は、利用者に対して物品の利用を提案してもよい。
【0093】
例えば、他の利用者として利用者Bがいるものとする。また、配置場所がレストランAと、レストランBとがあるものとする。また、物品がコーヒーメーカーであるものとする。また、コーヒーメーカーがレストランA及びレストランBに配置されているものとする。また、利用者BはすでにレストランAのコーヒーメーカーを利用しているものとする。また、利用者Bのコーヒーメーカーの利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下である1週間であるものとする。この場合、提供部133は、利用者Bのコーヒーメーカーの利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下であるため、レストランAのコーヒーメーカーの利用に関する情報を提案してもよい。
【0094】
これにより、実施形態に係る提供装置100の提供部133は、配置場所に配置された物品が他の利用者により利用中である場合は、他の利用者による利用期間を特定し、特定した利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下となった場合は、利用者に対して物品の利用を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0095】
〔5-7.提案処理(1)需要が多い場所を提案〕
上記実施形態では、提供装置100の提案部134が利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する提案処理の一例を説明したが、上記提案処理に限定されない。具体的には、提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者の位置に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案してもよい。
【0096】
例えば、所定の条件として、利用者の位置から半径5km以内の距離であるものとする。この場合、提案部134は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する場所を提案してもよい。
【0097】
これにより、実施形態に係る提供装置100の提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者の位置に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0098】
〔5-8.提案処理(2)リクエストが多い場所を提案〕
上記実施形態では、提供装置100の提案部134が利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する提案処理の一例を説明したが、上記提案処理に限定されない。具体的には、提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者が所望した設置場所に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案してもよい。
【0099】
例えば、所定の条件として、利用者の位置から半径5km以内の距離であるものとする。この場合、提案部134は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所であって、利用者が所望した配置場所のうち、利用者の位置から半径5km以内の距離に位置する場所を提案してもよい。
【0100】
これにより、実施形態に係る提供装置100の提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者が所望した設置場所に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0101】
〔5-9.提案処理(3)配置場所と物品との属性〕
上記実施形態では、提供装置100の提案部134が利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する提案処理の一例を説明したが、上記提案処理に限定されない。具体的には、提案部134は、利用を所望された物品が有する属性と、予め登録された各配置場所の属性との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定してもよい。より具体的には、提案部134は、利用を所望された物品の大きさと、予め登録された各配置場所の大きさとの比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定してもよい。
【0102】
例えば、物品が全長1mの楽器であるものとする。また、配置場所として、事務所Aと、事務所Bとがあるものとする。また、事務所Aは物品を配置するスペースが小さいもの(全長1mの楽器が配置できない大きさ)とする。また、事務所Bは物品を配置するスペースが大きいもの(全長1mの楽器が配置できる大きさ)とする。この場合、提案部134は、楽器の大きさと、配置場所の物品を配置するスペースとの比較結果に基づいて、事務所Bが物品を配置するスペースが大きいため、事務所Bを配置場所として特定してもよい。
【0103】
これにより、実施形態に係る提供装置100の提案部134は、利用を所望された物品が有する属性と、予め登録された各配置場所の属性との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0104】
〔5-10.提案処理(4)置き場所リクエスト〕
上記実施形態では、提供装置100の提案部134が利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する提案処理の一例を説明したが、上記提案処理に限定されない。具体的には、受付部131は、利用者から利用を所望する物品の配置場所に関する希望条件の登録をさらに受付け、提案部134は、登録された物品を所有する所有者に対して、予め登録された配置場所のうち、希望条件を満たす配置場所を提案してもよい。
【0105】
例えば、物品が楽器であるものとする。また、希望条件が湿度コントロールされた配置場所であるものとする。また、配置場所が湿度コントロールされた博物館であるものとする。この場合、提案部134は、湿度コントロールされた配置場所であるため、博物館を配置場所として所有者に対して提案してもよい。
【0106】
これにより、実施形態に係る提供装置100の提案部134は、登録された物品を所有する所有者に対して、予め登録された配置場所のうち、希望条件を満たす配置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0107】
〔5-11.保険〕
上記実施形態では、提供装置100は、利用者から提供される物品の利用に対する報酬を原資として、物品の所有者と、物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定する例を説明したが、利用者にも物品の保障を与えてもよい。例えば、提供装置100は、物品の破損保障や、シェアリングサービスに関する保険を利用者に与えてもよい。
【0108】
〔5-12.広告コンテンツ〕
上記実施形態では、提供装置100は、配置場所を示す情報を利用者に提供する例を説明したが、配置場所に応じた広告コンテンツを利用者に提供してもよい。例えば、提供装置100は、配置場所を示す情報を提供するとともに、配置場所が提供している広告コンテンツを提供してもよい。また、例えば、提供装置100は、配置場所を示す情報を提供するとともに、物品に関する広告コンテンツを提供してもよい。
【0109】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る利用者端末装置10、所有者端末装置20及び提供装置100は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、提供装置100を例に挙げて説明する。
図8は、提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0110】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0111】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100がネットワークNを介して生成したデータを他の機器へ送信する。
【0112】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0113】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0114】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0115】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0116】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0117】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0118】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、提供部は、提供手段や提供回路に読み替えることができる。
【0119】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、特定部132と、提供部133とを有する。特定部132は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。提供部133は、特定部132により特定された配置場所を示す情報を利用者に提供する。
【0120】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、共有対象となる物品の所有者が物品を配置した配置場所であって、物品の利用を所望する利用者が訪問する配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を示す情報を利用者に提供するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0121】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から所定の範囲内の設置場所を特定する。
【0122】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置から所定の範囲内の設置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0123】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、他の利用者が利用中の物品以外の物品が配置された配置場所を特定する。
【0124】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用者が利用を所望する物品が配置された配置場所のうち、他の利用者が利用中の物品以外の物品が配置された配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0125】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、配置場所として、所有者が物品を配置した施設若しくは移動体であって、物品の共有に関する事業以外の事業を行っている施設若しくは移動体のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす施設若しくは移動体を特定する。
【0126】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、配置場所として、所有者が物品を配置した施設若しくは移動体であって、物品の共有に関する事業以外の事業を行っている施設若しくは移動体のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす施設若しくは移動体を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0127】
また、実施形態に係る提供装置100において、利用者が利用を所望する物品の登録を受付ける受付部131と、登録された物品を所有する所有者に対して、物品の共有を提案する提案部134とを有する。
【0128】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、登録された物品を所有する所有者に対して、物品の共有を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0129】
また、実施形態に係る提供装置100において、提案部134は、利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案する。
【0130】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用を所望する物品を登録した利用者の位置と、予め登録された配置場所との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定し、物品を所有する所有者に対して、特定した配置場所をさらに提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0131】
また、実施形態に係る提供装置100において、提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者の位置に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案する。
【0132】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用を所望する物品の登録を行った利用者の位置に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0133】
また、実施形態に係る提供装置100において、提案部134は、利用を所望する物品の登録を行った利用者が所望した設置場所に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案する。
【0134】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用を所望する物品の登録を行った利用者が所望した設置場所に基づいて、物品に対する需要が所定の条件を満たす領域を推定し、推定された領域内の設置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0135】
また、実施形態に係る提供装置100において、提案部134は、利用を所望された物品が有する属性と、予め登録された各配置場所の属性との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定する。
【0136】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用を所望された物品が有する属性と、予め登録された各配置場所の属性との比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0137】
また、実施形態に係る提供装置100において、提案部134は、利用を所望された物品の大きさと、予め登録された各配置場所の大きさとの比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定する。
【0138】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用を所望された物品の大きさと、予め登録された各配置場所の大きさとの比較結果に基づいて、物品を配置可能な配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0139】
また、実施形態に係る提供装置100において、受付部131は、利用者から利用を所望する物品の配置場所に関する希望条件の登録をさらに受付け、提案部134は、登録された物品を所有する所有者に対して、予め登録された配置場所のうち、希望条件を満たす配置場所を提案する。
【0140】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、登録された物品を所有する所有者に対して、予め登録された配置場所のうち、希望条件を満たす配置場所を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0141】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、所有者が物品を配置場所に配置可能な日時と、利用者が配置場所に訪問可能な日時との比較結果に基づいて、利用者に対して提案する配置場所を決定する。
【0142】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、所有者が物品を配置場所に配置可能な日時と、利用者が配置場所に訪問可能な日時との比較結果に基づいて、利用者に対して提案する配置場所を決定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0143】
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部133は、特定部132により特定された配置場所に配置された物品が他の利用者により利用中である場合は、他の利用者による利用期間を特定し、特定した利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下となった場合は、利用者に対して物品の利用を提案する。
【0144】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、配置場所に配置された物品が他の利用者により利用中である場合は、他の利用者による利用期間を特定し、特定した利用期間の終了までの残余期間が所定の閾値以下となった場合は、利用者に対して物品の利用を提案するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0145】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、利用者の属性に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。
【0146】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用者の属性に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0147】
また、実施形態に係る提供装置100において、特定部132は、配置場所に配置された物品のうち利用者が過去に利用した物品の履歴に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定する。
【0148】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、配置場所に配置された物品のうち利用者が過去に利用した物品の履歴に基づいて、利用者が利用を所望する物品を推定し、推定した物品が配置された配置場所のうち、利用者の位置との比較結果が所定の条件を満たす配置場所を特定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0149】
また、実施形態に係る提供装置100において、利用者から提供される物品の利用に対する報酬を原資として、物品の所有者と、物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定する設定部135を有する。
【0150】
これにより、実施形態に係る提供装置100は、利用者から提供される物品の利用に対する報酬を原資として、物品の所有者と、物品が配置された配置場所を提供する事業者への報酬を設定するため、利用者間における物品の共有を促すことができる。
【0151】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0152】
1 提供システム
10 利用者端末装置
20 所有者端末装置
100 提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者データベース
122 所有者データベース
123 配置場所データベース
130 制御部
131 受付部
132 特定部
133 提供部
134 提案部
135 設定部