(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】電子ベイピング装置およびコネクターアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20220620BHJP
【FI】
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2019524373
(86)(22)【出願日】2017-11-10
(86)【国際出願番号】 EP2017078961
(87)【国際公開番号】W WO2018087335
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-11-04
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ベネット デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】マッケナ ケリー
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】パティル ビピン
(72)【発明者】
【氏名】サンダー ランガラジ
(72)【発明者】
【氏名】サンドバーグ ショーン
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0181944(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0053218(US,A1)
【文献】特表2015-505476(JP,A)
【文献】特開平09-280467(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0235119(US,A1)
【文献】特開2006-059991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ベイピング装置のカートリッジのコネクターアセンブリであって、前記コネクターアセンブリが、
第一のコネクター本体であって、
略円柱状の第一の基部、
前記第一の基部の第一の端から延在するノーズ部であって、略円柱状であり、前記第一の基部よりも小さい直径を有するノーズ部、
前記第一の基部を通って長軸方向に、かつ前記ノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロット、
前記第一の基部および前記ノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィス、および
それぞれが第一の端および第二の端を含む、少なくとも二つの電気リード線であって、前記電気リード線のそれぞれの前記第一の端が、前記少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを貫通し、および前記電気リード線のそれぞれの前記第二の端が、対向する一対の脚部を含む、少なくとも二つの電気リード線、を含む、第一のコネクター本体と、
第二のコネクター本体であって、
略円柱状の第二の基部、
前記第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分、および
前記第二の基部および前記管状部分を貫通する第二のオリフィスであって、前記第二のオリフィスは、前記第一のコネクター本体の前記第一の基部の一部分および前記少なくとも二つの電気リード線それぞれの前記対向する脚部の各対を受けるように構成され、そのため前記少なくとも二つの電気リード線それぞれの前記対向する脚部の各対が前記第二のオリフィスの内部表面に当接する、第二のオリフィス、を含む、第二のコネクター本体と、を備える、コネクターアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも二つの電気リード線がステンレス鋼で形成される、請求項1に記載のコネクターアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも二つの電気リード線が、前記リード線の電気抵抗を低減するのに十分な断面積を有する、請求項1または請求項2に記載のコネクターアセンブリ。
【請求項4】
前記第一の基部を通って長軸方向に延在する第三
のスロットおよび第四のスロットをさらに含み、前記第三
のスロットおよび前記第四のスロットが、貫通する対向する脚部の対の一つを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のコネクター
アセンブリ。
【請求項5】
前記第一のコネクター本体および前記第二のコネクター本体のそれぞれが、少なくとも一つのポリマーで形成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のコネクターアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも二つの電気リード線が、その前記第二の端に略U字形状のノッチを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のコネクターアセンブリ。
【請求項7】
前記第二のコネクター本体の前記第二の基部に空気吸込み口をさらに含み、前記空気吸込み口が前記第一のコネクター本体の前記第一のオリフィスと流体連通する、請求項1~6のいずれか一項に記載のコネクターアセンブリ。
【請求項8】
電子ベイピング装置のカートリッジであって、前記カートリッジが、
長軸方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有するハウジングと、
前記ハウジング内に同軸に位置付けられた内側管と、
前記ハウジング内の発熱体と、
コネクターアセンブリであって、
略円柱状の第一の基部、
前記第一の基部の第一の端から延在するノーズ部であって、略円柱状であり、前記第一の基部よりも小さい直径を有し、前記内側管内に延在するノーズ部、
前記第一の基部を通って長軸方向に、かつ前記ノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロット、
前記第一の基部および前記ノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィス、および
それぞれが第一の端および第二の端を含む、少なくとも二つの電気リード線であって、前記電気リード線のそれぞれの前記第一の端が、前記少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを貫通し、および前記電気リード線のそれぞれの前記第二の端が、対向する一対の脚部を含む、少なくとも二つの電気リード線、を含む、第一のコネクター本体と、
略円柱状の第二の基部、
前記第二の基部の第二の端から延在する管状部分、および
前記第二の基部および前記管状部分を貫通する第二のオリフィスであって、前記第一のコネクター本体の前記第一の基部の一部分および前記少なくとも二つの電気リード線の対向する脚部の前記各対を受けるように構成され、そのため前記少なくとも二つの電気リード線の対向する脚部の前記各対が前記第二のオリフィスの内部表面に当接する、第二のオリフィス、を含む、第二のコネクター本体と、を含む、コネクターアセンブリと、を備える、カートリッジ。
【請求項9】
前記少なくとも二つの電気リード線がステンレス鋼で形成される、請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記少なくとも二つの電気リード線が、前記リード線の電気抵抗を低減するのに十分な断面積を有する、請求項8または請求項9に記載のカートリッジ。
【請求項11】
第三のスロットをさらに含み、前記第一の基部を通って長軸方向にさらに延在し、前記第三
のスロットおよび第四のスロットのそれぞれが、貫通する対向する脚部の対の一つを有する、請求項8~10のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項12】
ヒーターの温度を制御するように構成されるマイクロプロセッサであって、前記ハウジング内にあるマイクロプロセッサをさらに備える、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記第一のコネクター本体および前記第二のコネクター本体が、少なくとも一つのポリマーで形成される、請求項8~12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記少なくとも二つの電気リード線が、その前記第二の端に略U字形状のノッチを含む、請求項8~13のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項15】
カートリッジであって、
長軸方向に延在するハウジングであって、第一の端および第二の端を有するハウジングと、
前記ハウジング内に同軸に位置付けられた内側管と、
前記ハウジング内の発熱体と、
第一のコネクター本体であって、
略円柱形の第一の基部、
前記第一の基部の第一の端から延在するノーズ部であって、略円柱形であり、前記第一の基部よりも小さい直径を有し、前記内側管内に延在するノーズ部、
前記第一の基部を通って長軸方向に、かつ前記ノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロット、
前記
第一の基部および前記ノーズ部を通って長軸方向に延びる第一のオリフィス、および
それぞれが第一の端および第二の端を含む、少なくとも二つの電気リード線であって、前記電気リード線のそれぞれの前記第一の端が、前記少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを貫通し、および前記電気リード線のそれぞれの前記第二の端が、対向する一対の脚部を含む、少なくとも二つの電気リード線、を含む、第一のコネクター本体、
第二のコネクター本体であって、
略円柱状の第二の基部、
前記第二の基部の第二の端から延在する管状部分、
前記第二の基部および前記管状部分を貫通する第二のオリフィスであって、前記第一のコネクター本体の前記
第一の基部の一部分および前記少なくとも二つの電気リード線の対向する脚部の前記各対を受けるように構成され、そのため前記少なくとも二つの電気リード線の対向する脚部の前記各対が前記第二のオリフィスの内部表面に当接する、第二のオリフィス、を含む第二のコネクター本体、を含む、コネクターアセンブリと、
電源セクションであって、
第二のハウジング、
前記第二のハウジング内の電池、および
前記カートリッジが前記電源セクションに接続された時に、前記電池をヒーターに電気的に接続するように構成された電気接点、を含む、電源セクションと、を含む、カートリッジを備える、電子ベイピング装置。
【請求項16】
前記電気接点が、錫および黄銅合金で被覆された銅のうちの少なくとも一つで形成される、請求項15に記載の電子ベイピング装置。
【請求項17】
前記第二のハウジングの第一の端に配置された第二のコネクターアセンブリをさらに備える、請求項15または請求項16に記載の
電子ベイピング装置。
【請求項18】
前記第二のコネクターアセンブリが、略カップ状のコネクター部品および金属ライニングを含み、前記コネクター部品および前記金属ライニングは、前記第二のコネクター本体の前記管状部分を受けるように構成される、請求項17に記載の電子ベイピング装置。
【請求項19】
前記コネクター部品の底部を貫通するポストであって、前記電気リード線が前記金属ライニングと前記ポストとの間に受けられるように構成されるポスト、をさらに備える、請求項18に記載の電子ベイピング装置。
【請求項20】
電子ベイピング装置のカートリッジのコネクターアセンブリを作製する方法であって、
前記コネクターアセンブリを金属インサート成形することを含み、
前記コネクターアセンブリが、
第一のコネクター本体であって、
略円柱状の第一の基部、
前記第一の基部の第一の端から延在するノーズ部であって、略円柱状であり、前記第一の基部よりも小さい直径を有するノーズ部、
前記第一の基部を通って長軸方向に、かつ前記ノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロット、
前記第一の基部および前記ノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィス、および
それぞれが、第一の端および第二の端を含む少なくとも二つの電気リード線であって、前記電気リード線のそれぞれの前記第一の端が、前記少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを貫通し、および前記電気リード線のそれぞれの前記第二の端が、対向する一対の脚部を含む、少なくとも二つの電気リード線、を含む第一のコネクター本体と、
第二のコネクター本体であって、
略円柱状の第二の基部、
前記第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分、および
前記第二の基部および前記管状部分を貫通する第二のオリフィスであって、前記第一のコネクター本体の前記第一の基部の一部分および前記少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの前記対向する脚部の各対を受けるように構成され、そのため前記少なくとも二つの電気リード線それぞれの前記対向する脚部の各対が前記第二のオリフィスの内部表面に当接する、第二のオリフィスを含む、第二のコネクター本体と、を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子ベイピングまたはeベイピング装置のコネクターアセンブリと、コネクターアセンブリを形成する方法と、に関連する。
【背景技術】
【0002】
電子ベイピング装置は、電源セクションおよびカートリッジを含み得る。電源セクションとカートリッジは、ねじ状のコネクターなどのコネクターによって接続され得る。
【発明の概要】
【0003】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置のカートリッジのコネクターアセンブリに関する。
【0004】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置のカートリッジのコネクターアセンブリは、第一のコネクター本体と、第二のコネクター本体と、それぞれが第一の端および第二の端を含む少なくとも二つの電気リード線と、を含む。第一のコネクター本体は、略円柱状の第一の基部と、第一の基部の第一の端から延在するノーズ部と、第一の基部を通って長軸方向に、かつノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロットと、第一の基部およびノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィスと、を含む。ノーズ部は略円柱状である。ノーズ部は、第一の基部よりも小さい直径を有する。電気リード線のそれぞれの第一の端は、少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを通って延在する。第二のコネクター本体は、略円柱状の第二の基部と、第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分と、第二の基部および管状部分を貫通する第二のオリフィスと、を含む。第二のオリフィスは、少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端が第二のオリフィスの内部表面に当接するように、第一のコネクター本体の第一の基部の一部分および少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端を受けるように構成される。
【0005】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも二つの電気リード線は、ステンレス鋼で形成される。少なくとも二つの電気リード線は、リード線の電気抵抗を低減するのに十分な断面積を有してもよい。
【0006】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、コネクターアセンブリはまた、基部を通って長軸方向に延在する第三のスロットと、第三のスロットを貫通する第三の電気リード線と、基部を通って長軸方向に延在する第四のスロットと、第四のスロットを貫通する第四の電気リード線と、を含み得る。
【0007】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクター本体および第二のコネクター本体のそれぞれは、少なくとも一つのポリマーで形成される。
【0008】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも二つの電気リード線は、その第二の端に略U字形状のノッチを含む。
【0009】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、コネクターアセンブリはまた、第二のコネクター本体の第二の基部に空気吸込み口を含み得る。空気吸込み口は、第一のコネクター部品の第一のオリフィスと流体連通し得る。
【0010】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置のカートリッジに関する。
【0011】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置のカートリッジは、第一の端および第二の端を有する、長軸方向に延在するハウジングと、ハウジング内に同軸に位置付けられた内側管と、ハウジング内の発熱体と、コネクターアセンブリと、を含む。コネクターアセンブリは、第一のコネクター本体と、第二のコネクター本体と、それぞれ第一の端および第二の端を含む少なくとも二つの電気リード線と、を含み得る。第一のコネクター本体は、略円柱状の第一の基部と、第一の基部の第一の端から延在するノーズ部と、第一の基部を通って長軸方向に、かつノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロットと、第一の基部およびノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィスと、を含む。ノーズ部は略円柱状である。ノーズ部は、第一の基部よりも小さい直径を有する。それぞれの電気リード線の第一の端は、少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを通って延在する。第二のコネクター本体は、略円柱状の第二の基部と、第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分と、第二の基部および管状部分を貫通する第二のオリフィスと、を含む。第二のオリフィスは、少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端が第二のオリフィスの内部表面に当接するように、第一のコネクター本体の第一の基部の一部分および少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端を受けるように構成される。
【0012】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも二つのリード線は、ステンレス鋼で形成される。少なくとも二つの電気リード線は、リード線の電気抵抗を低減するのに十分な断面積を有してもよい。
【0013】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、コネクターアセンブリはまた、基部を通って長軸方向に延在する第三のスロットと、第三のスロットを貫通する第三の電気リード線と、基部を通って長軸方向に延在する第四のスロットと、第四のスロットを貫通する第四の電気リードと、を含み得る。
【0014】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクター本体および第二のコネクター本体のそれぞれは、少なくとも一つのポリマーで形成される。
【0015】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも二つの電気リード線は、その第二の端に略U字形状のノッチを含む。
【0016】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、コネクターアセンブリはまた、第二のコネクター本体の第二の基部に空気吸込み口を含み得る。空気吸込み口は、第一のコネクター部品の第一のオリフィスと流体連通し得る。
【0017】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジはまた、ヒーターの温度を制御するように構成されたマイクロプロセッサを含み得る。マイクロプロセッサは、ハウジング内にあってもよい。
【0018】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置に関する。
【0019】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置はカートリッジおよび電源セクションを含む。少なくとも一つの例示的な実施形態において、カートリッジは、第一の端および第二の端を有する、長軸方向に延在するハウジングと、ハウジング内に同軸に位置付けられた内側管と、ハウジング内の発熱体と、コネクターアセンブリと、を含む。コネクターアセンブリは、第一のコネクター本体と、第二のコネクター本体と、それぞれ第一の端および第二の端を含む少なくとも二つの電気リード線と、を含み得る。第一のコネクター本体は、略円柱状の第一の基部と、第一の基部の第一の端から延在するノーズ部と、第一の基部を通って長軸方向に、かつノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロットと、第一の基部およびノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィスと、を含む。ノーズ部は略円柱状である。ノーズ部は、第一の基部よりも小さい直径を有する。それぞれの電気リード線の第一の端は、少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを通って延在する。第二のコネクター本体は、略円柱状の第二の基部と、第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分と、第二の基部および管状部分を貫通する第二のオリフィスと、を含む。第二のオリフィスは、少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端が第二のオリフィスの内部表面に当接するように、第一のコネクター本体の第一の基部の一部分および少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端を受けるように構成される。電源セクションは、第二のハウジングと、ハウジング内の電池と、カートリッジが電源セクションに接続された時に電池をヒーターに電気的に接続するように構成された電気接点と、を含み得る。
【0020】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電気接点は、錫および黄銅合金で被覆された銅のうちの少なくとも一つで形成される。
【0021】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置は、第二のハウジングの第一の端に配置された第二のコネクターアセンブリを含み得る。第二のコネクターアセンブリは、略カップ状のコネクター部品および金属ライニングを含んでもよく、コネクター部品および金属ライニングは、第二のコネクター本体の管状部分を受けるように構成される。
【0022】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二のコネクター本体は、コネクター部品の底部を貫通するポストを含んでもよく、電気リード線は、金属ライニングとポストの間に受けられるように構成される。
【0023】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、コネクターアセンブリを作製する方法に関する。
【0024】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置のカートリッジのコネクターアセンブリを作製する方法は、コネクターアセンブリを金属インサート成形することを含み得る。
【0025】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、コネクターアセンブリは、第一のコネクター本体と、第二のコネクター本体と、それぞれ第一の端および第二の端を含む少なくとも二つの電気リード線と、を含み得る。第一のコネクター本体は、略円柱状の第一の基部と、第一の基部の第一の端から延在するノーズ部と、第一の基部を通って長軸方向に、かつノーズ部の対向する側面上に延在する少なくとも二つのスロットと、第一の基部およびノーズ部を通って長軸方向に延在する第一のオリフィスと、を含む。ノーズ部は略円柱状である。ノーズ部は、第一の基部よりも小さい直径を有する。電気リード線のそれぞれの第一の端は、少なくとも二つのスロットのそれぞれの一つを通って延在する。第二のコネクター本体は、略円柱状の第二の基部と、第二の基部の第二の端から長軸方向に延在する管状部分と、第二の基部および管状部分を貫通する第二のオリフィスと、を含む。第二のオリフィスは、少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端が第二のオリフィスの内部表面に当接するように、第一のコネクター本体の第一の基部の一部分および少なくとも二つの電気リード線のそれぞれの第二の端を受けるように構成される。
【0026】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討すると、より明らかになるはずである。添付の図面は単に図示の目的のために提供され、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に注記されていない限り、実寸に比例して描かれているとは考えられない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、少なくとも一つの例示的な実施形態によるコネクターを含む電子ベイピング装置の側面図である。
【
図2】
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置およびコネクターの線II-IIに沿った断面図である。
【
図3A】
図3Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図1および
図2のコネクターおよび電子ベイピングの一部分の拡大図である。
【
図3B】
図3Bは、
図3Aの、コネクターおよび
図3Aの断面に対して45度回転させた断面を有する電子ベイピング装置の一部分の拡大断面図である。
【
図3C】
図3Cおよび3Dは、
図3Aおよび3Bのコネクターの電気リード線の拡大斜視図である。
【
図4】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1~
図3のコネクターの分解図である。
【
図5】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1~
図4のコネクターの第二のコネクター本体の第一の端面図である。
【
図6】
図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、第一のコネクターアセンブリを作製する方法を図示したフローチャートである。
【
図7】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図6の洗浄作業を図示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
幾つかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型にすぎない。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の例示的な実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0029】
従って、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その例示的な実施形態は例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明される。しかし当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるすべての修正、均等物、代替物を網羅するものである。同様の数字は、図の説明の全体を通して同様の要素を指す。
【0030】
当然のことながら、要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に連結される」、または「を覆う」と言及されるとき、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接あってもよく、それに直接的に接続されてもよく、それに直接的に連結されてもよく、またはそれを直接的に覆ってもよく、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよい。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に連結される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、本明細書の全体を通して同様の要素を指す。
【0031】
当然のことながら、第一の、第二の、第三のなどの用語は、様々な要素、構成要素、領域、層、およびセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、構成要素、領域、層、およびセクションはこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、一つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。それ故、下記で考察される第一の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0032】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていると理解されるべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。それ故、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、別の方法で(90度回転して、または他の向きで)向きが決められる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0033】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合は、その限りではない。「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は本明細書で使用される時、述べられた特徴、整数、工程、動作、要素、および構成要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0034】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態の概略図(および中間構造)である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または公差の結果としてもたらされた図の形状からの変形が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば、製造に起因する形状の逸脱を含む。
【0035】
別の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が一般的に理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0036】
少なくとも一つの例示的な実施形態は、電子ベイピング装置に関する。
【0037】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図1に示すように、電子ベイピング装置60は、第一のセクション(またはカートリッジ)70および第二のセクション(またはバッテリーセクション)72を含んでもよく、これらは、コネクター74でまとめて結合され得る。コネクター74は、第一のセクション70と関係付けられる第一のコネクターアセンブリ250(
図3に示す)と、第二のセクションと関係付けられる第二のコネクターアセンブリ450(
図3に示す)と、を含み得る。第一のコネクターアセンブリの少なくともいくつかの部分は、本明細書に記載の金属インモールド成形処理によって形成されてもよい。
【0038】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、少なくとも一つの空気吸込み口404はコネクター74の一部分を通って延在してもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、空気吸込み口404は、eベイピング装置60が約60ミリメートル水柱~約150ミリメートル水柱の範囲内の引き出し抵抗(RTD)を有するようにサイズが決められ、かつ構成されてもよい。
【0039】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のセクション70は長軸方向に延在する第一のハウジング22’を含んでもよく、第二のセクション72は、長軸方向に延在する第二のハウジング22を含んでもよい。電子ベイピング装置60は、第一の端4で口側の端インサート180を含む。
【0040】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のハウジング22’および第二のハウジング22は、略円柱状の断面を有し得る。その他の例示的な実施形態では、ハウジング22、22’は、第一のセクション70および第二のセクション72のうち一つ以上に沿う略三角形の断面を有し得る。その上、ハウジング22、22’は、同一もしくは異なる断面形状、または同一もしくは異なるサイズを有し得る。本明細書で考察した通り、ハウジング22、22’はまた、外側またはメインのハウジングと呼ばれ得る。
【0041】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置60は、電子ベイピング装置60の第二の端10でエンドキャップ700を含み得る。
【0042】
図2は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1の電子ベイピング装置およびコネクターの線II-IIに沿った断面図である。
【0043】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、電子ベイピング装置60は、以下に説明する
図3~
図6でより詳細に示されるコネクター74を含み得る。
【0044】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示す通り、第一のセクション70は、プレベイパー製剤を貯蔵するように構成された貯蔵部6と、プレベイパー製剤を気化して蒸気を形成するヒーター14と、を含む。eベイピング装置60は、2013年1月31日に出願された米国特許出願公開第2013/0192623号(Tucker他)、および2016年4月22日に出願された米国特許出願第15/135,930号(Holtz他)に記載の一つ以上の特徴を含むことができ、そのそれぞれの全内容が参照によって本明細書に組み込まれる。他の例示的な実施形態において、eベイピング装置は、米国特許出願第15/135,923号(2016年4月22日出願)、および米国特許第9,289,014号(2016年3月22日交付)に記載の一つ以上の特徴を含むことができ、そのそれぞれの全内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0045】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部6は、第一のセクション70の第一のハウジング22’と内側管62との間に確立される。内側管62は、第一のハウジング22’内に同軸に位置付けられる。
【0046】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部6は、内側管62を貫通する中央内部通路21を少なくとも部分的に囲み得る。ヒーター14は横断方向に内部通路21を横切って貯蔵部6の対向する部分間を延在してもよい。いくつかの例示的な実施形態において、ヒーター14は、内部通路21の長軸方向軸に略平行に延在し得る。
【0047】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部6は、電子ベイピング装置60が少なくとも約200秒間のベイピング用に構成され得るように、十分なプレベイパー製剤を保持するようにサイズ設定され、構成されてもよい。
【0048】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、蒸気に変化しうる材料または材料の組み合わせとし得る。例えば、プレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然または人工の香料、たばこ材料、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのベイパー形成体のうちの一つ以上(ただしこれらに限定されない)を含む、液体製剤、固体製剤、またはゲル製剤であってもよい。プレベイパー製剤は、2014年7月16日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2015/0020823 to Lipowicz et al.、および2015年1月21日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2015/0313275 to Anderson et al.において説明されるものを含んでもよく、そのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵媒体210は、第一のハウジング22’と内側管62との間の貯蔵部6内にあり得る。貯蔵媒体210は、その中にプレベイパー製剤を貯蔵するように構成される。貯蔵媒体210は、コットンガーゼまたは他の繊維状材料を内側管62を中心として巻いたものを含んでもよい。
【0050】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵媒体210の使用は、貯蔵部6と第一のコネクターアセンブリ250との間のガスケットの必要性を失くす。ガスケットは、シリコンまたはその他の材料で形成されてもよく、それは、プレベイパー製剤から香味を濾し取り得る。したがって、電子ベイピング装置60から第二のガスケットを取り除くことは、貯蔵部6に貯蔵されているプレベイパー製剤の香味を維持し、貯蔵寿命を延ばすことを助ける。
【0051】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵媒体210は、任意の多孔性材料、繊維性材料またはその両方であってもよく、それは、その中にプレベイパー製剤を保持し得る。貯蔵媒体210は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6ミクロン~約15ミクロン(例えば、約8ミクロン~約12ミクロン、または約9ミクロン~約11ミクロン)のサイズの範囲である直径を有してもよい。貯蔵媒体210は、焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は吸入できないようにサイズが決められてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の適切な形状の断面を有してもよい。
【0052】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、第一のセクション70はまた、プレベイパー製剤を気化し得る発熱体14を含んでもよく、プレベイパー製剤は、芯28によって貯蔵部6から引き出され得る。発熱体14および芯28の端は、内側管62内の穴またはスロットを通って、貯蔵部6の中へと延在し得る。
【0053】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、ガスケット11は、電子ベイピング装置60の第一の端4を介した貯蔵部からの漏れを減少するように、内側管62の第一の端部81に嵌合され得る。ガスケット11は、内側管62の第一の端部81へと嵌合され得る、ノーズ部93を含む。ガスケット11の外周は、第一のハウジング22’の内部表面97との実質的な液密シールを提供する。ガスケット11は、内側管62の内部通路21と口側の端インサート180との間に配置された中央チャネル163を含んでもよく、これは内部通路21から口側の端インサート180へと蒸気を移動してもよい。
【0054】
ベイピングの間、プレベイパー製剤は、芯28によって、貯蔵部6から発熱体14の近傍へと移動され得る。芯28は、貯蔵部6の対向する側部内に延在し得る、第一の端部および第二の端部を含み得る。発熱体14が起動された時、芯28の中央部分の中のプレベイパー製剤が発熱体14によって気化されて蒸気を形成するように、発熱体14は芯28の中央部分を少なくとも部分的に囲んでもよい。
【0055】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、芯28は、プレベイパー製剤を引き出す能力を有するフィラメント(またはスレッド)を含む。例えば、芯28は、ガラス(または、セラミック)フィラメントの束、および巻かれたガラスフィラメントの一群などを含む束などであってもよく、そのすべての配置では、フィラメント間のすきま間隔による毛管作用によってプレベイパー製剤を引き出すことが可能であってもよい。フィラメントは、電子ベイピング装置60の長手方向に対して垂直な(横軸する)方向に概して整列されてもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態では、芯28は、1~8のフィラメントストランドを含んでもよく、各ストランドは、互いにねじれた複数のガラスフィラメントを含む。芯28の端部は、可撓性であってもよく、貯蔵部6の境界内に折り畳めてもよい。フィラメントは、略十字型、クローバー型、Y字型、または任意の他の好適な形状の断面を有する。
【0056】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、芯28は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含みうる。好適な材料の例として、ガラス、セラミック系、黒鉛系材料を挙げることができるが、それに限定されない。芯28は密度、粘性、表面張力、蒸気圧といった異なる物理特性を有するプレベイパー製剤に適応するように、任意の適切な毛細管吸上げ現象を有してもよい。
【0057】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、発熱体14は、芯28を少なくとも部分的に囲む、ワイヤーコイルを含み得る。ワイヤーは金属ワイヤーであってもよい。発熱体コイルは、芯28の長さに沿って完全にまたは部分的に延在してもよい。発熱体コイルは、芯28の周りに完全にまたは部分的にさらに延在してもよい。一部の例示的な実施形態において、発熱体コイル14は、芯28と接触してもよく、接触しなくてもよい。
【0058】
発熱体14は、任意の適切な電気抵抗性材料で形成され得る。好適な電気抵抗性材料の例としては、限定するものではないが、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族由来の金属が挙げられる。適切な合金の実施例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム-チタン-ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル系、鉄系、コバルト系、およびステンレス鋼系の超合金が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、発熱体14は、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層を有する材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的特性に応じて、随意に断熱材料に包埋されて、断熱材料に封入されて、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。発熱体14は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケル-クロム合金、超合金、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される少なくとも一つの材料を含んでもよい。一つの例示的な実施形態において、発熱体14はニッケル-クロム合金または鉄-クロム合金で形成され得る。別の例示的な実施形態において、発熱体14は、その外側表面上に、電気抵抗性の層を有するセラミック発熱体であってもよい。
【0059】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、発熱体14は、熱伝導によって芯28内のプレベイパー製剤を加熱してもよい。別の方法として、発熱体14からの熱は、熱伝導性要素によってプレベイパー製剤に伝導されてもよく、または発熱体14は、ベイピング中に電子ベイピング装置60を通して引き出された、入ってくる周囲空気に熱を伝達してもよく、その結果プレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0060】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Aに示すように、電気リード線325、327は、発熱体14から貯蔵部6を通って延在し得る。電気リード線325、327は、発熱体14の端に接合されてもよく、または捲縮によって発熱体14の端に取り付けられてもよい。他の例示的な実施形態において、電気リード線325、327は、ノッチを含み得る。電気リード線325、327は、溶接および捲縮のうち一つ以上を必要とすることなく、発熱体14の端を受けるようにサイズ設定および構成され得る。したがって、第一のコネクターアセンブリ250の第一のセクション70が第二のセクション72の第二のコネクターアセンブリ400に接続された時、電気的接続は、本明細書に記載するように、第二のセクション72内の電源1と第一のセクション70内の発熱体14との間に形成され得る。少なくとも一つの例示的な実施形態において、電気リード線325、327は、発熱体14と一体的に形成されてもよい。
【0061】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電気リード線325、327は、銅またはステンレス鋼で形成され得る。ステンレス鋼は、電気リード線325、327が貯蔵部6を通り抜ける、または別のやり方では、プレベイパー製剤と接触する時に、プレベイパー製剤との反応を減少するために用いられてもよい。
【0062】
当然のことながら、芯28を使用する代わりに、発熱体14を、迅速に熱を生成する能力を有する高い電気抵抗を有する材料で形成された抵抗発熱体を組み込む多孔性材料とし得る。
【0063】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、口側の端インサート180は、第一の端4で第一のハウジング22’に受けられ得る。口側の端インサート180は、分岐出口であり得る、少なくとも二つの出口9を含み得る。出口9は、電子ベイピング装置60の長手方向軸に対して、外側に角度付けられてもよい。出口9は、口側の端インサート8の端部表面の周囲に実質的に均一に分布されてもよい。
【0064】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図2に示すように、第二のセクション72は、電源1と、制御回路212と、電子ベイピング装置60内に引き出された陰圧、空気の一つ以上を検知するように構成される、センサー16と、を含み得る。
【0065】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電源1は電子ベイピング装置60内に配置された電池を含み得る。電池は、リチウム-イオン電池、またはその変形のうちの一つ(例えば、リチウム-イオンポリマー電池)であってもよい。あるいは、バッテリは、ニッケル・水素電池、ニッケル・カドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウム・コバルト電池、又は燃料電池であり得る。電子ベイピング装置60は、電源1のエネルギーが消耗するまで、またはリチウムポリマー電池の場合、最小電圧カットオフレベルが達成されるまで、成人ベイパー吸引者によって蒸気化可能であり得る。
【0066】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、電源1は再充電可能であってもよく、外部充電装置による電池の充電を可能にするように構成された回路を含んでもよい。電子ベイピング装置60を再充電するために、USB充電器または他の適切な充電器組立品が使用されてもよい。
【0067】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、センサー16は、電子ベイピング装置60内の気流の大きさおよび方向を示す出力を生成するように構成される。制御回路212は、センサー16の出力を受け取り、(1)気流の方向が口側の端インサート180での引き出しを示す(吹き出しに対する)、(2)引き出しの大きさが閾値レベルを超えるかどうかを決定する。これらのベイピング条件が満たされる場合、制御回路212は電源1を発熱体14に電気的に接続し、それ故に発熱体14を起動する。すなわち、発熱体14が電源1に電気的に接続されるように、制御回路12は、第一のリード線325および第二のリード線327を電気的に接続する(例えば、制御回路212の部分を形成する発熱体電力制御トランジスタを起動することによって)。代替的な実施形態において、センサー16は圧力降下を示すことができ、制御回路212はそれに応答して発熱体14を起動する。
【0068】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、制御回路212はまた、ヒーター要素14が作動した時、電池1が再充電された時、またはその両方において、制御回路212がそれを点灯するように起動させる灯48を含み得る。灯48は、一つ以上の発光ダイオード(LED)を含みうる。LEDは、一つ以上の色(例えば、白色、黄色、赤色、緑色、青色など)を含み得る。さらに、灯48は、ベイピング中に成人ベイパー吸引者に見えるように配置されてもよく、また電子ベイピング装置60の第一の端4と第二の端10との間に位置付けられてもよい。加えて、灯48は、eベイピングシステムの診断に、または再充電の進行を示すために利用することができる。灯48を、成人eベイピング装置使用者がプライバシーのためにヒーター作動灯48を作動する、作動停止する、または作動および作動停止するようにも構成することもできる。
【0069】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、制御回路212は時間リミッターを含んでもよい。別の例示的な実施形態において、制御回路12は、成人ベイパー吸引者が加熱を開始するための手動で操作可能なスイッチを含んでもよい。発熱体14への電流供給の時間は、気化させたいプレベイパー製剤の所望の量に応じて設定もしくは予め設定されてもよい。
【0070】
次に、蒸気を発生するための電子ベイピング装置60の操作について説明する。例えば、空気は、口側の端インサート180での吸い込みに応じて、少なくとも一つの空気吸込み口404を通して、主に第一のセクション70に引き出される。空気は空気吸込み口404を通過して、内側管62の中央チャネル21に入り、口側の端インサート180の出口9を通過する。制御回路212は上述のベイピング条件を検出した場合、制御回路212は発熱体14が芯28内のプレベイパー製剤を加熱するように、発熱体14への電源供給を開始する。内部通路21を通じて流れる蒸気および空気は、組み合わされ、口側の端インサート180の出口9を介して、電子ベイピング装置60を抜け出る。
【0071】
起動された時、発熱体14は、約10秒未満の間、芯28の一部分を加熱し得る。
【0072】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、第一のセクション70は交換可能であってもよい。言い換えれば、カートリッジのプレベイパー製剤が消耗したら、第一のセクション70のみを交換しうる。代替の構成には、貯蔵部6が消耗されると、電子ベイピング装置60全体が廃棄され得る、例示的な実施形態が含まれ得る。少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置60は、単一の外側ハウジングを有する一体型のeベイピング装置であり得る。
【0073】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電子ベイピング装置60は、約80ミリメートル~約110ミリメートルの長さ、および約7ミリメートル~約8ミリメートルの直径であってもよい。例えば、一実施形態において、電子ベイピング装置60は、約84ミリメートルの長さであってもよく、約7.8ミリメートルの直径を有してもよい。
【0074】
図3Aは、少なくとも一つの例示的な実施形態による
図1および
図2のコネクターおよび電子ベイピング装置の一部分の拡大図である。
【0075】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Aに示すように、コネクター74は、第一のコネクターアセンブリ250および第二のコネクターアセンブリ450を含み得る。第一のコネクターアセンブリ250は、第一のセクション70内に配置され、第二のコネクターアセンブリ450は、第二のセクション72内に配置される。第一のコネクターアセンブリ250は、第一のセクション70と第二のセクション72が接合されるように、第二のコネクターアセンブリ450に取り外し可能なように接続可能である。
【0076】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクターアセンブリ250は、第一のコネクター本体300および第二のコネクター本体400を含む。
【0077】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Aに示すように、第一のコネクター本体300は、第一の基部305と、第一の基部分305から延在するノーズ部310とを含む。ノーズ部310は、内側管62の第二の端内でくっつき合った状態で嵌合するようにサイズ設定され、構成され得る。第一のオリフィス320は、第一の基部305および第一のコネクター本体300のノーズ部310を通って延在する。第一のオリフィス320は、それを通して空気が流れ得る流路145を確立する。流路145は、内側管62の中央空気通路21と流体連通している。
【0078】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のオリフィス320の内径は、約1.40ミリメートル~約1.80ミリメートル(例えば、約1.45ミリメートル~約1.75ミリメートル、または約1.50ミリメートル~約1.70ミリメートル)の範囲である。例えば、その内径は、約1.60ミリメートルであってもよく、その内径は、約90水柱ミリメートル~約120水柱ミリメートルの範囲の所望の引き出し抵抗(RTD)を確立することを助け得る。第一のオリフィス320の内径は、変化して、電子ベイピング装置60のRTDを調節し得る。
【0079】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二のコネクター本体400は、第二の基部405および管状部分410を含む。
【0080】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、管状部分410は、第二の基部405から電子ベイピング装置60の第二の端10に向かって長軸方向に延在する。第二のオリフィス415は、管状部分410および第二の基部405を通って延在する。第二のオリフィス415は、略円柱状の断面を有してもよい。第二のコネクター本体400は、側面から見ると略T字型である。
【0081】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクター本体300の第一の基部305は、第一の基部305から電子ベイピング装置60の第二の端10に向かって長軸方向に延在するカラー部303を含む。カラー部303は、略円柱状であってもよく、第一の基部305よりも小さい外径を有し得る。カラー部303は、第二の基部405が第一の基部305のより大きな部分に当接するように、第二のコネクター本体400の第二の基部405内に受けられ得る。
【0082】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二の基部405は、第一のハウジング22’の外径と実質的に同一である外径と、第二の基部405内に受けられる第一の基部305の一部分の外径と実質的に同一である内径とを有し得る。
【0083】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、電気リード線325、327は、電気リード線325、327のうちの一つが第一のコネクター本体300のノーズ部310のそれぞれの側面上にあるように、第一の基部305のスロット315を通って延在する。電気リード線325、327のそれぞれの第一の端は、発熱体14の対向する端に接触または取り付けるように構成される。電気リード線325、327のそれぞれの第二の端は、第二のコネクター本体400の管状部分410内に受けられ得る。電気リード線325、327は、電気リード線325、327のそれぞれの第二の端が管状部分410の内部表面に当接するように付勢され得る。電気リード線325、327の中央部分は、電気リード線325が電気リード線327から電気的に絶縁されるように、第一のコネクター本体300内にインモールド成形される。スロット315は、リード線325、327が長軸方向および第一のコネクター本体300を横断方向に通って延在するように、形状変化し得る。
【0084】
少なくとも二つの電気リード線325、327は、ステンレス鋼で形成され得る。ステンレス鋼は、不活性化処理を受けてもよい。ステンレス鋼は、化学蒸着ポリ(p-キシリレン)ポリマーであるパリレンコーティングなどの化学蒸着ポリ(p-キシリレン)ポリマー被覆で被覆され得る。電気リード線325、327は、第一のコネクター本体300を通り抜け、そこから延在する部分を有する。電気リード線325は、第一のコネクター本体300から延在する電気リード線327よりも長い部分を有する。
【0085】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクター本体300および第二のコネクター本体400は、ポリマーで形成されてもよい。ポリマーは、TOPAS(登録商標)6013M-07などの環状オレフィンコポリマー、Zeon Chemical ZEONEX(登録商標)480R(Pharmaグレード)などのシクロオレフィンポリマー、Eastman Tritan MX731、Eastman Tritan Tx1501HF(FDA グレード)、着色剤/UV添加剤パッケージを有するEastmanTritan Tx1501HF(FDAグレード)、またはEastman Tritan TX2001(FDAグレード)などのコポリエステル、高密度ポリエチレン、Bayer Makrolon(登録商標)2858などのポリカーボネート、またはポリプロピレンのうちの少なくとも一つを含み得る。
【0086】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Aに示すように、第一の基部305は略円柱状である。少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一の基部分305は、追加的なガスケット、接着剤、またはシールを必要とすることなく、第一の基部305が第一のハウジング22’と内側管62との間に確立された貯蔵部6をシールするのを助けるように、第一のハウジング22’の内径と実質的に同一または第一のハウジング22’の内径未満である外径を有する。第一の基部305は、摩擦嵌めによって第一のハウジング22’内に保持され得る。
【0087】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のコネクターアセンブリ250が第一のセクション70内に配置される時、第二のコネクター本体400は、第一のハウジング22’の端に当接し、第二のコネクター本体400の管状部分410は、第一のハウジング22’の第二の端から延在する。
【0088】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二のコネクターアセンブリ450は、第二のセクション72内に配置される。第二のコネクターアセンブリ450は、略カップ状のコネクター部品460を含み得る。ライニング470は、コネクター部品460の内部表面上に配置され得る。ライニング470は金属で形成され得る。ポスト480は、コネクター部品460の底部部分を通って延在してもよい。ポスト480は、第一のコネクターアセンブリ250の第二のコネクター本体400の管状部分410内に受けられるようにサイズ設定され、かつ構成される。コネクター部分460は、管状部分410が摩擦嵌めによってコネクター部分460内に保持されるように、管状部分410の外径とほぼ同じまたは管状部分410よりも大きい内径を有する。ピン610は、ポスト480からコネクター部品460を通って延在する。
【0089】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、追加的な電気リード線はまた、電源1と第一のセクション70内に配置されたマイクロプロセッサ800との間の接続を確立するように(
図2に示す)、第一のコネクターアセンブリ250を通って延在し得る。例えば、電子ベイピング装置60は、伝導性シリンダー620、ライニング407、およびポスト480と接触するように構成される三つの接点を含み得る。
【0090】
第一のコネクターアセンブリ250および第二のコネクターアセンブリ450が結合されると、電気リード線325は、ポスト480を囲む伝導性シリンダー620と接触し、電気リード線327はポスト480に接触し、第一のセクション70内のヒーター14と第二のセクション72内の電源1との間に電気的接続を確立する。
【0091】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Aに示すように、導電性タブ510は、伝導性シリンダー620からコネクター部品460を通って、第二のセクション72の中へと延在する。
【0092】
図3Aに示すように、第一のコネクターアセンブリ250が第一のセクション70に取り付けられると、第二の基部405および管状部分410の少なくとも一部分が第一のハウジング22’の第二の端から突出する。少なくとも一つの例示的な実施形態において、第二のコネクターアセンブリ450は、第二のセクション72の外側ハウジング22に挿入された時に、第二のハウジング22の端と同一平面上であり得る。
【0093】
図3Bは、
図3Aの、コネクターおよび
図3Aの断面に対して45度回転させた断面を有する電子ベイピング装置の一部分の拡大断面図である。
【0094】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Bに示す通り、コネクターは
図3Aと同じであるが、長軸方向に対して実質的に横断方向である方向に第二の基部405を通って延在する少なくとも一つの空気吸込み口404を含む。少なくとも一つの空気吸込み口404は、流路145と流体連通する。
【0095】
図2、
図3Aおよび
図3Bを参照すると、示されるように、第一のリード線720は、導電性タブ510を制御回路212に電気的に接続する。第二のリード線730は、制御回路212を電源1の第一の端子113に電気的に接続する。第三のリード線725は、電源1の第二の端子114を制御回路212の電力端子に電気的に接続し、それにより、制御回路212に電力が供給される。電源1の第二の端子114はまた、伝導性ピン610に物理的かつ電気的に接続される。伝導性ピン610は、伝導性材料(例えば、ステンレス鋼、銅など)で形成されてもよい。伝導性ピン610は、絶縁体630内にあり、伝導性シリンダー620から電気的に絶縁される。第一のコネクターアセンブリ250および第二のコネクターアセンブリ450が結合されると、リード線327は、ポスト480(および
図4に示すリード線部分327’’)に接触するリード線部分327’を介してピン610に物理的および電気的に接続される。リード線325は、リード線部分325’、325’’を介してシリンダー620およびタブ510に物理的および電気的に接続される。
【0096】
図3Cおよび3Dは、
図3Aおよび3Bのコネクターの電気リード線の拡大斜視図である。
【0097】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Cに示すように、電気リード線327は、第一の直線部分327a、第一の垂直部分327b、第二の垂直部分327c、第二の直線部分327d、および第三の直線部分327eを含む。垂直部分327b、327cは、第一のコネクター本体300内に成形される。第一の直線部分327aは、第二の直線部分327dと第三の直線部分327eとの反対側に第一のコネクター本体300から延在する。第二の直線部分327dは、第三の直線部分327eから約180°に位置付けられる。
【0098】
他の例示的な実施形態において、電気リード線327は、第一のコネクター本体300内で成形される少なくとも一部分を含むその他の構成を有してもよい。
【0099】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図3Dに示すように、電気リード線325は、第一の直線部分325a、垂直部分325b、および二つの脚部325c、325dを含む。垂直部分325bは、第一のコネクター本体300内に成形される。第一の直線部分および二つの脚部は、第一のコネクター本体300から延在する。第一の直線部分は、第一のコネクター本体300の第一の端から延在し、二つの脚部は第一のコネクター本体300の第二の端から延在する。
【0100】
他の例示的な実施形態において、電気リード線325は、第一のコネクター本体300内で成形される少なくとも一部分を含むその他の構成を有してもよい。
【0101】
図4は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1~
図3Bのコネクターの分解図である。
【0102】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図4に示すように、第一のコネクターアセンブリ250および第二のコネクターアセンブリ450は、
図1~
図3Bと同一である。
図4に示すように、電気リード線325は二つの部分325’、325’’を含み、電気リード線327は二つの部分327’、327’’を含む。部分325’、325’’は、部分327’、327’’よりも長い。他の例示的な実施形態において、電気リード線325は、一つの部分325’のみを含み得る。電気リード線327は、一つの部分327’のみを含み得る。複数の部分325’、327’を使用して、第一のコネクター本体300と第二のコネクター本体400との間により大きな構造的安定性を提供してもよい。リード線部分325’、325’’、327’、327’’は、第一のコネクター本体300の周りに実質的に不均一に間隔を介してもよく、あるいは、不均一に間隔を介してもよい。
【0103】
図5は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図1~
図4のコネクターの第二のコネクター本体の第一の端面図である。
【0104】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図5に示すように、第二のセコネクター本体400は
図1~
図4と同様である。
図5に示すように、第二のオリフィス415は、電気リード線部分325’、325’’、327’、327’’のそれぞれが十字型の第二のオリフィス415のそれぞれのアーム内に保持され得るように、略十字型の断面を有してもよい。
【0105】
図6は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、第一のコネクターアセンブリを作製する方法を図示したフローチャートである。
【0106】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図6に示すように、第一および第二のコネクターアセンブリのうち一方または両方を作製する方法は、S500でコネクター本体内に電気リード線を金属インモールド成形することを含み得る。電気リード線はステンレス鋼で形成され得る。電気リード線、コネクターアセンブリ、またはその両方は、インモールド成形作業の前または後にS550で洗浄され得る。洗浄S550後に、リード線、その他の金属構成要素、またはその両方は、不活性作業S560を経てもよい。不活性化作業S560は、洗浄作業S550の後に生じてもよいが、所望する場合、金属のインモールド成形作業S500の前に生じてもよい。
【0107】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、
図6に示すように、インモールド成形後に、電気リード線は、ポストの腐食抵抗を改善するために洗浄および不活性化作業のうちの一つ以上を受け得る。
【0108】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、不活性化作業S650は、以下の表1で説明するような、ASTM A 967による硝酸処理を含み得る。
【表1】
【0109】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、不活性化作業S650は、以下の表2で説明するような、ASTM A967によるクエン酸処理を含み得る。
【表2】
【0110】
図7は、少なくとも一つの例示的な実施形態による、
図6の洗浄作業を図示したフローチャートである。
【0111】
図7に示すように、少なくとも一つの例示的な実施形態において、洗浄作業S560は、予洗浄作業S570を含んでもよく、それは、溶液でポストを洗浄すること、リード線をスクラビングすること、の一方またはその両方を含んでもよい。予洗浄することは、いくつかの不活性化作業がリード線に一様に加えられるように行われ得る。予洗浄作業S570は、アルカリ処理、エマルジョン処理、蒸気脱脂処理、超音波処理、洗剤処理、キレート液処理、研磨材吹き付け、粉砕、ワイヤーブラッシング、スチーム処理、および水噴射処理のうち一つ以上を含む機械的処理を含む任意の適切な洗浄処理を含み得る。
【0112】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、洗浄作業S560は、酸洗い、機械的な錆落とし処理の一方またはその両方を含んでもよい。洗浄作業S560はまた、ポストからの鉄、光酸化フィルム、および不潔物のうちの一つ以上を除去するための酸洗浄を含み得る。洗浄作業S560を終えると、リード線はS600で検査され得る。
【0113】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、錆落とし作業S580および酸洗い処理のうち一方または両方が実施される場合、その処理は、ASTM A 380 Table A1,Part 1表題「酸錆落とし」に記載のものであり得る。酸洗いの前に、表面は予洗浄される必要がある。ついで、アニールオーステナイトステンレス鋼用の錆落とし液が加えられ得る。錆落とし液は、約8%~約11%の硫酸を含み得る。錆落とし液は、華氏約150度~華氏約180度の温度で、約5分~約45分の間、加えられ得る。別の方法として、錆落とし液は、約15~約25%の硝酸および約1~約8%のフッ化水素酸を含んでもよい。この錆落とし液は、華氏約70度~華氏約140度の範囲の温度で、約5分~約30分の間、ポストに加えられ得る。錆落とし処理、酸洗い処理の一方またはその両方の後、リード線は、洗い水が約6~約8の範囲のpHを有するまで、熱水、高圧水噴射の一方またはその両方を用いてブラシで磨かれ得る。リード線の表面は、ついで、適切な洗浄を確実にするために検査される必要がある。
【0114】
少なくとも一つの例示的な実施形態において、リード線がアニール300系ステンレス鋼で形成される場合、洗浄作業560は、酸洗浄を含んでもよく、リード線は、ASTM A 380 Table A2,Part I:以下に従って、硝弗酸で洗浄されてもよい。硝弗酸を用いた洗浄。洗浄液は、6~25%の硝酸および0.5~8%のフッ化水素酸を含む、溶液を含み得る。洗浄は、華氏約70度~華氏約140度の範囲の温度で行われ得る。酸洗浄は、リード線を洗浄する必要がある限り行われ得る。
【0115】
その他の例示的な実施形態において、アニール、冷間圧延、加熱硬化、または加工硬化300系ステンレス鋼で形成されたリードの洗浄作業560は、ASTM A 380 Table A2.1 Part II:以下に従う、酸洗浄を含み得る。硝酸を用いた洗浄および不活性化を含む、硝酸を用いた洗浄-不活性化。硝酸20%~30%の溶液は、約10分~約30分の間、華氏約120度~華氏約160度の温度でリード線に加えられる。リード線の表面がきれいである場合、処理は、約10分~約30分の間、華氏約120度~華氏約160度の温度で、約20%~約40%の硝酸および約2%~約6%の二クロム酸ナトリウムの溶液をリード線に加えることを含み得る。
【0116】
その他の例示的な実施形態において、リード線が200または300系ステンレス鋼で形成される場合、洗浄作業560は、ASTM A 380 Table A2.1 Part III:以下に従う、酸洗浄を含み得る。その他の化学溶液を用いた洗浄。クエン酸1%および硝酸ナトリウム1%の溶液は、約60分の間、華氏約70度で加えられ得る。別の方法として、クエン酸アンモニウム約5%~約10%の溶液が、約10分~約60分の間、華氏約120度~華氏約160度の範囲の温度で加えられ得る。別の実施形態において、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の阻害アンモニア中和溶液が、熱水洗浄に続いて、約6時間、最大華氏約250度の温度で加えられる。
【0117】
少なくとも一つの例示的な実施形態では、任意の酸洗浄に続いて、リード線の表面は、洗浄水が約6~約8の範囲のpHを有するまで、洗浄される必要がある。
【0118】
数多くの例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、他の変形物が可能でありうることを理解するべきである。こうした変形は、本開示の精神および範囲を逸脱するものと見なされず、また当業者にとって明らかであろうすべてのかかる修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。