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特許7091331クリーニング不要な節水洗濯機及びその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】クリーニング不要な節水洗濯機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/08 20060101AFI20220620BHJP
   D06F 37/12 20060101ALI20220620BHJP
   D06F 37/26 20060101ALI20220620BHJP
   D06F 37/40 20060101ALI20220620BHJP
   D06F 33/30 20200101ALI20220620BHJP
【FI】
D06F39/08 311A
D06F39/08 311C
D06F37/12 J
D06F37/12 Z
D06F37/26
D06F37/40 Z
D06F37/40 C
D06F37/40 E
D06F33/30
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019527138
(86)(22)【出願日】2017-11-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2017112093
(87)【国際公開番号】W WO2018095310
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2019-11-01
(31)【優先権主張番号】201611028294.4
(32)【優先日】2016-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
(72)【発明者】
【氏名】張剛金
(72)【発明者】
【氏名】田云
(72)【発明者】
【氏名】劉建設
(72)【発明者】
【氏名】周春霞
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-177330(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103898708(CN,A)
【文献】実開昭50-116968(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/30-39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外槽と、回転可能に外槽内に設けられる内槽と、内槽に接続されて内槽を回転駆動する内槽軸、を含み、洗浄/すすぎ過程において、前記内槽が注水槽となり、内槽と外槽の間には水が存在しないクリーニング不要な節水洗濯機において、
前記内槽の底部には排水孔が開設されており、
前記内槽の底部外側には封水装置が設けられ、
封水装置は、封水ユニット及び牽引リングユニットを含み、前記内槽軸の外側は前記封水ユニット及び前記牽引リングユニットを通過するように設置され、前記封水ユニットは、内槽の底部に装着されて内槽と共に回転可能であり、前記牽引リングユニットは、前記封水ユニットに対し相対的に回転可能に接続され、
前記牽引リングユニットは、前記封水ユニットが内槽の軸方向に運動して排水孔を開放/閉止するよう牽引可能であり、
前記封水ユニットは封水カバーを含み、前記封水カバーは、環状のカバー体と、前記環状のカバー体の周方向に設けられる複数の接続アームを含み、前記内槽軸の外側は前記環状のカバー体を通過するように設置され、前記接続アームには装着孔が開設されており、封水栓が前記環状のカバー体の内部に設けられ、
前記封水ユニットは、柱状の装着部材と弾性部材を更に含み、前記柱状の装着部材は、装着孔に挿通されて前記封水カバーを前記内槽の底部外側に装着し、前記弾性部材は一端が固定されており、他端が前記封水カバーに当接することで排水孔の閉止を維持することを特徴とするクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項2】
前記内槽は、内槽底及び内槽底に接続される内槽フランジを含み、内槽フランジの中央には内槽軸を接続するための接続部が備わっており、
前記排水孔は、接続部の外部における内槽底及び/又は内槽フランジに設けられることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項3】
前記封水カバーは、前記内槽の軸方向に運動可能に前記内槽の底部外側に装着され、前記封水カバーには、前記排水孔に係合する前記封水栓が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項4】
前記弾性部材は圧縮バネであり、前記柱状の装着部材が前記圧縮バネを通過するよう装着され、圧縮バネは、一端が柱状の装着部材に当接し、他端が封水カバーの接続アームに当接することを特徴とする、請求項1に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項5】
前記牽引リングユニットは環状体と牽引ロッドを含み、前記環状体が封水カバーの周りに設置され、封水カバーは、内槽の軸方向における環状体の抜け落ちを規制する位置規制部を備え、
前記牽引ロッドは環状体の周方向に配置され、牽引ロッドは、一端が環状体に接続されると共に、他端が牽引ロッドを内槽の軸方向に運動するよう駆動可能な駆動装置に接続されることを特徴とする、請求項3又は4に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項6】
前記駆動装置は外槽の底部外側に設けられ、
前記外槽の底部には案内柱孔が開設されており、前記牽引ロッドが案内柱孔に挿通されて駆動装置に接続され、
前記牽引ロッドと案内柱孔の間は、コルゲート密封カバーを設けることで密封することを特徴とする、請求項5に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項7】
前記駆動装置は、同軸に設けられる電磁コイルと環状の磁性体を含み、前記牽引ロッドが環状の磁性体に接続されることを特徴とする、請求項5又は6に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項8】
前記内槽の側壁のうち洗濯機の最高水位よりも低い領域は、孔の無い槽壁となっていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニング不要な節水洗濯機。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載のクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法であって、
洗濯機の洗浄/すすぎ過程では、封水ユニットが排水孔の閉止を維持することで内槽と外槽の間を無水に維持し、
洗濯機の排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御し、
洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持することを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機の技術分野に関し、具体的には、クリーニング不要な節水洗濯機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の洗濯機は、ハウジングと、ハウジング内に設けられる外槽及び内槽を含み、内槽が回転可能に外槽内に設けられている。衣類の脱水機能を実現するために、内槽の槽壁には脱水孔が全面に配置されている。そのため、衣類の洗浄時には洗浄水が脱水孔から内槽と外槽の間に流入するが、これらの洗浄水は十分に活用されないため水資源が無駄となる。
【0003】
また、内槽と外槽の間に水が存在するとの問題に起因して、内槽の外壁、外槽の内壁及び内槽と外槽の間といった領域に垢が発生し、使用者の衣類を汚染することから、ユーザの洗濯体験に重大な影響が及ぶ。
【0004】
上記の課題を解決するために、従来の洗濯機は、内槽の槽壁に孔を備えないことを主な構造的特徴としている。この場合、洗浄時には内槽のみに水が存在し、内槽と外槽の間には水が存在しなくなる。よって、洗濯時の水の使用量が節約されるだけでなく、内槽と外槽の間の垢の発生が根絶されることから、衣類の汚染が回避され、洗浄効果が向上する結果、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0005】
上記の洗浄時に内槽と外槽の間に水が存在しない洗濯機は、内槽の槽壁に孔が存在しないことから、従来の排水方式では排水を実現できない。且つ、一定期間使用するうちに、内槽に孔が存在しないことに起因して、洗浄後の泥砂等の異物が速やかに排出されず、ユーザの洗濯効果に支障をきたす恐れがある。
【0006】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の目的は、クリーニング不要な節水洗濯機を提供することである。具体的には、以下の技術方案を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
クリーニング不要な節水洗濯機であって、外槽と、回転可能に外槽内に設けられる内槽と、内槽に接続されて内槽を回転駆動する内槽軸、を含み、洗浄/すすぎ過程において、前記内槽が注水槽となり、内槽と外槽の間には水が存在せず、前記内槽の底部には排水孔が開設されており、前記内槽の底部外側には封水装置が設けられ、封水装置は、内槽軸の外側にそれぞれ覆設される封水ユニット及び牽引リングユニットを含み、封水ユニットは、内槽の底部に装着されて内槽と共に回転可能であり、牽引リングユニットは、封水ユニットに対し相対的に回転可能に接続され、前記牽引リングユニットは、封水ユニットが内槽の軸方向に運動して排水孔を開放/閉止するよう牽引可能である。
【0009】
更に、前記内槽は、内槽底及び内槽底に接続される内槽フランジを含み、内槽フランジの中央には内槽軸を接続するための接続部が備わっており、前記排水孔は、接続部の外部における内槽底及び/又は内槽フランジに設けられる。
【0010】
更に、前記封水ユニットは封水カバーを含み、封水カバーは内槽軸の外側に覆設され、封水カバーは、内槽の軸方向に運動可能に内槽の底部外側に装着され、封水カバーには、排水孔に係合する封水栓が設けられている。
【0011】
更に、前記封水カバーは、環状のカバー体と、環状のカバー体の周方向に設けられる複数の接続アームを含み、環状のカバー体は内槽軸の外側に覆設され、接続アームには装着孔が開設されており、前記封水栓は環状のカバー体の内部に設けられ、前記封水ユニットは、柱状の装着部材と弾性部材を更に含み、柱状の装着部材は、装着孔に挿通されて封水カバーを内槽の底部外側に装着し、弾性部材は一端が固定されており、他端が封水カバーに当接することで排水孔の閉止を維持する。
【0012】
更に、前記弾性部材は圧縮バネであり、前記圧縮バネは柱状の装着部材に覆設され、圧縮バネは、一端が柱状の装着部材に当接し、他端が封水カバーの接続アームに当接する。
【0013】
更に、前記牽引リングユニットは環状体と牽引ロッドを含み、前記環状体が封水カバーに覆設され、封水カバーは、内槽の軸方向における環状体の抜け落ちを規制する位置規制部を備え、前記牽引ロッドは環状体の周方向に配置され、牽引ロッドは、一端が環状体に接続されると共に、他端が牽引ロッドを内槽の軸方向に運動するよう駆動可能な駆動装置に接続される。
【0014】
更に、前記駆動装置は外槽の底部外側に設けられ、前記外槽の底部には案内柱孔が開設されており、前記牽引ロッドが案内柱孔に挿通されて駆動装置に接続され、前記牽引ロッドと案内柱孔の間はコルゲート密封カバーを設けることで密封する。
【0015】
更に、前記駆動装置は、同軸に設けられる電磁コイルと環状の磁性体を含み、前記牽引ロッドが環状の磁性体に接続される。
【0016】
更に、前記内槽の側壁のうち洗濯機の最高水位よりも低い領域は、孔の無い槽壁となっている。
【0017】
本発明の第2の目的は、クリーニング不要な節水洗濯機の制御方法を提供することである。具体的には、以下の技術方案を採用する。
【0018】
上記いずれかに記載のクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法であって、洗濯機の洗浄/すすぎ過程では、封水ユニットが排水孔の閉止を維持することで内槽と外槽の間を無水に維持し、洗濯機の排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御し、洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持する。
【0019】
本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機は、洗浄/すすぎ過程において前記内槽に注水するが、内槽と外槽の間には水を存在させない。即ち、本発明における洗濯機の内槽は槽壁に孔を有さない非漏水型内槽である。内部に投入される水は衣類の洗浄に用いられる。この場合、洗濯時の水の使用量が節約されるだけでなく、内槽と外槽の間の垢の発生が根絶されることから、衣類の汚染が回避され、洗浄効果が向上する結果、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0020】
本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機は、内槽の底部に排水孔が設けられ、封水装置が排水孔の開放/閉止を制御することで、洗濯機の洗浄/すすぎ過程において、内槽には注水されるが、内槽と外槽の間は無水となるよう確保する。
【0021】
本発明における封水装置の封水ユニットは、内槽に装着されて共に回転する。これにより、封水ユニットと排水孔との相対位置が固定されるため、排水孔の閉止/開放時には、封水ユニットを牽引して内槽の軸方向に運動させるだけでよく、位置決め操作が不要なことから、簡単且つ便利であり、実現しやすい。牽引リングユニットは封水ユニットの外側に覆設されており、且つ、内槽に付随する封水ユニットの回転に支障をきたすことがない。封水ユニットは、牽引リングユニットが内槽の軸方向に封水ユニットを牽引したときにのみ共に運動し、排水孔を開放して排水する。牽引リングユニットは、封水ユニットを牽引した際であっても、内槽に付随する封水ユニットの回転を邪魔しない。
【0022】
したがって、本発明の封水装置は、構造がシンプルであり、実現しやすい。また、コスト削減を効果的に実現可能であり、市場における先行きが良好である。
【0023】
本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法では、洗浄/すすぎ過程においては牽引リングが動作せず、封水ユニットが内槽と共に回転することで排水孔の閉止が維持されて、内槽と外槽の間が無水となる。また、排水過程では、牽引リングユニットが引っ張り力を受けて内槽の軸方向に運動し、封水ユニットを牽引することで、排水孔が開放されて排水される。また、脱水過程では、牽引リングユニットにかかる力が停止され、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止が維持される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の原理図である。
図2図2は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の分解図である。
図3図3は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の内槽と外槽の装着構造を底部から見た図である。
図4図4は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の内槽の装着構造を上部から見た図である。
図5図5は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の内槽の装着構造を底部から見た図である。
図6図6は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の内槽の装着構造の断面図である。
図7図7は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の封水装置の組付図である。
図8図8は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の封水カバーの上部立体構造を示す図である。
図9図9は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の封水カバーの底部立体構造を示す図である。
図10図10は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の牽引リングユニットの上部立体構造を示す図である。
図11図11は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の牽引リングユニットの底部立体構造を示す図である。
図12図12は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の封水ケースカバーの上部立体構造を示す図である。
図13図13は、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機の封水ケースカバーの底部立体構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、図面を組み合わせて、本発明におけるクリーニング不要な節水洗濯機及びその制御方法につき詳述する。
【実施例1】
【0026】
図1図6に示すように、本実施例のクリーニング不要な節水洗濯機は、外槽100と、回転可能に外槽100内に設けられる内槽200と、内槽200に接続されて内槽を回転駆動する内槽軸702、を含む。洗浄/すすぎ過程では、前記内槽200が注水槽となり、内槽200と外槽100の間には水が存在しない。前記内槽200の底部には排水孔204が開設されている。前記内槽200の底部外側には封水装置が設けられる。封水装置は、内槽軸702の外側にそれぞれ覆設される封水ユニット及び牽引リングユニット500を含む。封水ユニットは、内槽200の底部に装着されて内槽と共に回転可能である。牽引リングユニット500は、封水ユニットに対し相対的に回転可能に接続される。前記牽引リングユニット500は、封水ユニットが内槽の軸方向に運動して排水孔204を開放/閉止するよう牽引可能である。
【0027】
本実施例の封水ユニットは、洗浄/すすぎ過程において、洗浄水が内槽200と外槽100の間の領域に進入することのないよう、排水孔204の閉止を維持する。これにより、槽間が無水に維持されるため、垢が繁殖してユーザの衣類を汚染するとの事態が回避される。一方、排水過程において、牽引リングユニットは、引っ張り力を受けて内槽の軸方向に運動することで封水ユニットを牽引し、排水孔204を開放する。これにより、排水が実現されるだけでなく、洗浄過程における泥砂等の異物を排出可能なことから、内槽の内部が清潔に保たれる。
【0028】
本実施例における封水装置の封水ユニットは、内槽200に装着されて共に回転する。これにより、封水ユニットと排水孔204との相対位置が固定されるため、排水孔204の閉止/開放時には、封水ユニット500を牽引して内槽の軸方向に運動させるだけでよく、位置決め操作が不要なことから、簡単且つ便利であり、実現しやすい。牽引リングユニット500は封水ユニットの外側に覆設されており、且つ、内槽に付随する封水ユニットの回転に支障をきたすことがない。封水ユニットは、牽引リングユニットが内槽の軸方向に封水ユニットを牽引したときにのみ共に運動し、排水孔204を開放して排水する。牽引リングユニット500は、封水ユニットを牽引した場合であっても、内槽に付随する封水ユニットの回転を邪魔しない。
【0029】
本実施例の封水装置は、洗浄過程において、牽引リングユニット500が力を受けず、封水ユニットが排水孔204の閉止を維持した状態となる。牽引リングユニット500は封水ユニットの外側に覆設され、且つ、封水ユニットと間隔を置いて配置される。これにより、封水ユニットは内槽200と共に回転して排水孔204の閉止を維持しつつ、牽引リングユニット500とは接触しないことから、摩擦及び騒音の発生が回避される。
【0030】
図2に示すように、本実施例のクリーニング不要な節水洗濯機において、前記内槽200は、内槽底及び内槽底に接続される内槽フランジ203を含む。内槽フランジ203の中央には、内槽軸702を接続するための接続部が備わっている。前記排水孔204は、接続部の外部における内槽底及び/又は内槽フランジ203に設けられる。本実施例では、排水孔204を内槽200の底部のうち内槽軸702の接続領域以外の領域に設けることで、内槽軸702の外側に覆設される封水ユニットとの連携を実現可能とする。
【0031】
好ましくは、前記接続部は内槽フランジ203の中央に設けられる減速器装着孔であり、前記排水孔204は、減速器装着孔の外周に設けられる。好ましくは、排水要求を満たすべく、排水孔204は1~6個設けられる。
【0032】
本実施例の好ましい実施形態として、本実施例の封水ユニットは封水カバー400を含む。封水カバー400は内槽軸702の外側に覆設される。また、封水カバー400は、内槽の軸方向に運動可能に内槽200の底部外側に装着される。封水カバー400には、排水孔204に係合する封水栓407が設けられている。
【0033】
具体的には、図8及び図9に示すように、本実施例の封水カバー400は、環状のカバー体と、環状のカバー体の周方向に設けられる複数の接続アーム401を含む。環状のカバー体は内槽軸702の外側に覆設される。接続アーム401には装着孔405が開設されている。また、前記封水栓407は環状のカバー体の内部に設けられている。前記封水栓407は排水孔の位置及び数量にそれぞれ対応しており、好ましくは、前記封水栓407を1~6個設ける。
【0034】
図2に示すように、本実施例における前記封水ユニットは、柱状の装着部材202と弾性部材を更に含む。柱状の装着部材202は、装着孔405に挿通されて封水カバー400を内槽200の底部外側に装着する。弾性部材は一端が固定されており、他端が封水カバー400に当接することで排水孔204の閉止を維持する。本実施形態における封水カバー400は、柱状の装着部材202を介して内槽200の底部に装着される。また、封水カバー400は柱状の装着部材202に対し上下に運動可能なことから、封水カバー400の接続アーム401の肉厚は、柱状の装着部材202の長さよりも小さくなっている。
【0035】
好ましくは、環状のカバー体の周方向に均一に配置される少なくとも3つの前記接続アーム401を含み、柱状の装着部材202と接続アーム401の数を同一とする。これにより、内槽200の底部に対する封水カバー400の装着安定性が保証されると共に、封水カバー400の周方向への回転が規制される。結果、封水カバー400の封水栓407と排水孔204との対向が保証されるため、排水孔204の開閉を制御するとの目的が実現される。
【0036】
本実施例の好ましい実施形態として、前記弾性部材は圧縮バネ1700である。前記圧縮バネ1700は柱状の装着部材202に覆設される。圧縮バネ1700は、一端が柱状の装着部材202に当接し、他端が封水カバー400の接続アーム401に当接する。本実施例では、圧縮バネ1700が封水カバー400を付勢することで、封水栓407により排水孔204が密封される。排水を要する場合には、牽引リングユニット500が封水栓407を下方に運動させるよう牽引することで、封水栓407が排水孔204から離脱し、排水孔204が開放されて排水する。
【0037】
本実施例の好ましい実施形態として、前記牽引リングユニット500は、環状体501と牽引ロッド503を含む。前記環状体501は封水カバー400に覆設される。封水カバー400は、内槽の軸方向における環状体501の抜け落ちを規制する位置規制部を備える。前記牽引ロッド503は、環状体501の周方向に配置される。牽引ロッド503は、一端が環状体501に接続されると共に、他端が、牽引ロッド503を内槽の軸方向に運動するよう駆動可能な駆動装置に接続される。
【0038】
牽引リングユニット500による封水カバー400の牽引を実現するために、前記牽引リングユニット500の環状体501は、内側に向かって延伸するよう位置規制端壁504を形成している。また、前記封水カバー400の環状カバー体の外壁には、環状リブを隆起させることで突設リング402が形成されている。前記封水カバー400の環状カバー体における突設リング402以外の領域の外径は、位置規制端壁504の内径よりも小さくなっている。これにより、牽引リングユニット500に対する封水カバー400の回転を保証可能としている。また、前記封水カバー400の環状カバー体における突設リング402の外径は、位置規制端壁504の内径よりも大きい。これにより、牽引リングユニット500が内槽の軸方向に運動して封水カバー400の運動を牽引するよう保証可能としている。
【0039】
更に、前記外槽100の底部には案内柱孔105が開設されており、前記牽引ロッド503が案内柱孔105に挿通されて駆動装置に接続される。前記牽引ロッド503と案内柱孔105の間は、コルゲート密封カバー1900を設けることで密封する。本実施例において、駆動装置は外槽100の外部に装着されるため、水の進入が回避され、密封の必要もない。また、牽引ロッド503を外槽100の外部まで挿通し、且つコルゲート密封カバー1900で動的に密封することから、漏水現象の発生が回避される。
【0040】
更に、前記牽引ロッド503には位置規制突起502が設けられている。コルゲート密封カバー1900が位置規制突起502に当接することで、コルゲート密封カバー1900の抜け落ちが規制され、密封性が確保される。
【0041】
本実施例の好ましい実施形態として、本実施例の前記駆動装置は、同軸に設けられる電磁コイル1500と環状の磁性体2000を含み、前記牽引ロッド503が環状の磁性体2000に接続される。具体的には、電磁コイル1500と環状の磁性体2000を同軸上に覆設すればよい。電磁コイル1500は固定し、環状の磁性体2000は、電磁コイル1500の上部に間隔を置いて設けると共に、軸に対し摺動可能とする。これにより、電磁コイル1500が通電して磁場が形成されると、環状の磁性体2000が電磁コイル1500から磁場の力を受けて吸引され、軸方向に下方へと摺動する結果、牽引リングユニット500が環状の磁性体2000に付随して下方へ運動する。
【0042】
本実施例の前記内槽200の側壁のうち洗濯機の最高水位よりも低い領域は、孔の無い槽壁となっている。そのため、本実施例における内槽フランジ203、内槽底及び槽体によって漏水しない内槽が規定される。また、前記槽体上部の投入口にはバランスリングが装着される。槽体と槽底及び内槽フランジ203によって漏水しない内槽が構成され、内部に水が満たされて衣類の洗浄に用いられる。
【0043】
本実施例における脱水孔の設置位置によれば、洗浄/すすぎ時には洗浄水が脱水孔から排出されることはないが、脱水時には、分離された水が脱水孔から外槽に排出されると共に、更に排出される。
【0044】
本実施例の槽体におけるバランスリング寄りの一端には脱水孔が周設されている。バランスリングの内側部分は槽体の内部に伸入し、脱水孔がちょうどバランスリングに向き合うよう設けられる。このように、バランスリングによって当該脱水孔が覆われることから、内槽は孔が存在しないような見た目を維持可能である。
【0045】
本実施例の洗濯機は、減速クラッチを更に含む。減速クラッチは、内槽軸702及びパルセータ軸701を含む。前記パルセータ軸701は外槽100の底部と内槽200の底部を貫通し、内槽200の底部に設けられるパルセータ300に接続される。パルセータ軸701はパルセータを回転させ、洗浄水を攪拌することで衣類洗浄を行う。内槽軸702は、パルセータ軸701の外側に覆設されるブッシュである。内槽軸702は、内槽200を回転させるべく、外槽100の底部を貫通して内槽200の内槽フランジ203に固定接続される。
【0046】
本実施例における外槽100の底部には排水口101が設けられる。前記排水口101は排水管800に接続されて、洗浄水を洗濯機の外部に排出する。
【0047】
このほか、本実施例におけるクリーニング不要な節水洗濯機は、給水過程において、計量や超音波検出等の方式で水位を検出可能である。
【0048】
且つ、本実施例におけるクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法では、洗濯機の洗浄/すすぎ過程において、封水ユニットが排水孔の閉止を維持することで、内槽と外槽の間を無水に維持する。また、洗濯機の排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御する。また、洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持する。
【0049】
本実施例におけるクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法では、洗浄/すすぎ過程において、内槽と外槽の間が無水に維持されることから、洗濯時の水の使用量が節約されるだけでなく、内槽と外槽の間における垢の繁殖が根絶される。よって、衣類の汚染が回避され、洗浄効果が向上する結果、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0050】
また、排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御する。更に、洗浄過程における泥砂等の異物も排出可能となるため、内槽の内部が清潔に保たれる。
【0051】
また、洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持することで、牽引リングユニット500と封水カバー400の接触による摩耗が回避される。よって、脱水過程の安定が維持されると共に、騒音の発生を根絶させられる。
【0052】
本実施例の脱水過程では、水が内槽上方の脱水孔から遠心力により外槽100へと吐き出され、外槽100の排水口101から排出される。
【実施例2】
【0053】
図1図13に示すように、本実施例のクリーニング不要な節水洗濯機は、外槽100と、回転可能に外槽100内に設けられる内槽200と、内槽200に接続されて内槽を回転駆動する内槽軸702、を含む。洗浄/すすぎ過程では、前記内槽200が注水槽となる。前記内槽200の底部には、排水孔204が開設されている。前記内槽200の底部外側には封水装置が設けられる。封水装置は、内槽軸の外側にそれぞれ覆設される封水ユニット及び牽引リングユニット500を含む。前記牽引リングユニット500は、封水ユニットに対し相対的に回転可能に接続される。牽引リングユニット500は、封水ユニットが内槽200の軸方向に運動して排水孔204を開放/閉止するよう牽引可能である。前記封水ユニットは、一端が内槽に密封接続されると共に、他端が牽引リングユニット500に牽引されて外槽100に対し密封接続/切断される。また、水位検出装置を更に含む。水位検出装置の検出端は封水ユニットの内部に連通している。
【0054】
本実施例の水位検出装置は、封水ユニットの内部に連通している。給水過程において、牽引リングユニット500が封水ユニットを内槽の軸方向に運動させて排水孔を開放するよう制御し、洗浄水が封水ユニットの内部に進入すると、水位検出装置による水位検出が実現される。
【0055】
また、封水ユニットは、一端が内槽に密封接続されると共に、他端が牽引リングユニットに牽引されて外槽に対し密封接続又は切断される。これにより、水は封水ユニットの内部にのみ進入するため、洗浄水が内槽200と外槽100の間の封水ユニットの内部以外の領域に存在するとの事態が回避される。この場合、洗濯時の水の使用量が節約されるだけでなく、内槽と外槽の間の垢の発生が根絶されることから、衣類の汚染が回避され、洗浄効果が向上する結果、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0056】
具体的に、本実施例における前記封水ユニットは封水カバー400を含む。封水カバー400は内槽軸702の外側に覆設される。また、封水カバー400は、内槽の軸方向に運動可能に内槽200の底部外側に装着される。封水カバー400は、一端が内槽200に密封接続されると共に、他端が牽引リングユニットに牽引されて外槽100に密封接続される。前記封水カバー400には、排水孔に係合する封水栓407が設けられている。
【0057】
更に、封水ユニットと内槽200の密封接続を実現するために、本実施例における前記内槽200の底部外側には環状の封水リブ201が設けられ、前記排水孔204が環状の封水リブ201の内側に設けられる。前記封水カバー400のうち内槽の底部寄りの一端には環状の凹溝408が開設されており、前記環状の封水リブ201が前記環状の凹溝408に挿入されることで密封接続がなされる。且つ、封水カバー400が内槽の軸方向に運動する過程では、環状の封水リブ201が環状の凹溝408内に保持されたままで運動及び封水がなされる。
【0058】
或いは、本実施例における前記封水カバー400のうち内槽200の底部寄りの一端には弾性コルゲート密封カバーが設計されている。前記弾性コルゲート密封カバーは内槽の底部に固定及び密封接続される。
【0059】
具体的に、本実施例における前記封水カバーは、環状のカバー体と、環状のカバー体の周方向に設けられる複数の接続アーム401を含む。環状のカバー体は内槽軸702の外側に覆設される。接続アーム401には装着孔405が開設されている。また、前記封水栓407は環状のカバー体の内部に設けられている。
【0060】
前記封水ユニットは、柱状の装着部材202と弾性部材を更に含む。柱状の装着部材202は、装着孔に挿通されて封水カバー400を内槽200の底部外側に装着する。弾性部材は一端が固定されており、他端が封水カバー400に当接することで排水孔の閉止を維持する。
【0061】
前記環状の凹溝408は、環状のカバー体のうち内槽の底部寄りの一端に設けられる。
【0062】
本実施例における環状のカバー体は、内槽の底部寄りの一端に、同心に設けられる上部環状内カバー体403と上部環状外カバー体406を含む。上部環状内カバー体403と上部環状外カバー体406の底部は、接続リブを介して接続される。また、上部環状内カバー体403と上部環状外カバー体406の間には、環状の凹溝408が形成される。
【0063】
更に、封水ユニットと外槽100との密封接続を実現するために、前記封水装置は封水ケースカバー600を更に含む。前記封水ケースカバー600は、外槽100の底部に密封装着されて水進入室を形成する。封水ケースカバー600は接続口601を備え、前記封水カバーのうち外槽寄りの一端が前記封水ケースカバー600の接続口601に挿入されることで密封接続がなされる。
【0064】
本実施例の封水ケースカバー600は、外槽100に一体成型されて水進入室を形成してもよいし、封水ケースカバー600を単独の部材とし、シールストリップ1800を介して外槽100の底部内壁に密封装着することで、封水ケースカバーと外槽100の間に水進入室を形成してもよい。
【0065】
水位検出装置による水位検出を実現するために、水位検出装置の検出端を水進入室に連通させる。
【0066】
図12及び図13に示すように、本実施例の封水ケースカバー600は、接続口601の一方の側に設けられるケースカバー602を含む。前記ケースカバー602は外槽100の底部に密封接続されて水進入室を形成する。また、接続口601は水進入室に連通する。前記外槽100の底部のうちケースカバー602に対応する位置には第1排水口103が設けられる。第1排水口103には第1排水弁1000が装着され、第1排水弁1000の排水端には洗濯機の排水管800が接続される。本実施例では、水進入室を排水管800に連通させ、第1排水弁1000によって開閉を制御する。これにより、給水過程において封水カバー400に進入した洗浄水の排出を実現可能とする一方、排水過程では第1排水弁1000を開放することで、排水孔を開放して排水を可能とする。
【0067】
更に、本実施例における外槽100の底部が外側に凹陥することで封水凹溝102が形成される。前記封水ケースカバー600は、封水凹溝102に密封装着されて水進入室を形成する。好ましくは、前記第1排水口103は封水凹溝102に設けられる。また、好ましくは、前記水位検出装置の検出端は、接続管1100を介して封水凹溝102に接続される。前記封水凹溝102には、内槽軸702が挿通される内槽軸装着孔104が更に設けられている。
【0068】
本実施例の好ましい実施形態として、水位検出装置は、ガス室1200、導圧管1300及び水位センサ1400を含む。ガス室1200の下端は封水ケースカバー内の水進入室に連通する。また、ガス室1200のガス室ノズル1201は、導圧管1300を介して水位センサ1400に連通する。
【0069】
本実施例の好ましい実施形態として、前記牽引リングユニット500は環状体501と牽引ロッド503を含む。前記環状体501は封水カバー400に覆設される。封水カバー400は、内槽の軸方向における環状体501の抜け落ちを規制する位置規制部を備える。前記牽引ロッド503は、環状体501の周方向に配置される。牽引ロッド503は、一端が環状体501に接続されると共に、他端が、牽引ロッド503を内槽の軸方向に運動するよう駆動可能な駆動装置に接続される。
【0070】
具体的に、前記駆動装置は外槽100の底部外側に設けられる。前記外槽100の底部には案内柱孔105が開設されており、前記牽引ロッド503が案内柱孔105に挿通されて駆動装置に接続される。前記牽引ロッド503と案内柱孔105の間は、コルゲート密封カバー1900を設けることで密封する。
【0071】
本実施例におけるクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法では、洗濯機の給水過程において、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで排水孔を開放するよう制御して、封水ユニットの内部に水が進入すると、水位検出装置が水位を検出する。また、洗濯機の洗浄/すすぎ過程では、封水ユニットが排水孔の閉止を維持し、内槽を注水槽とする。また、洗濯機の排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御する。また、洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持する。
【0072】
本実施例の水位検出装置は、封水ユニットの内部に連通している。給水過程において、牽引リングユニットが封水ユニットを内槽の軸方向に運動させて排水孔を開放するよう制御し、洗浄水が封水ユニットの内部に進入すると、水位検出装置による水位検出が実現される。
【0073】
本実施例におけるクリーニング不要な節水洗濯機の制御方法では、洗浄/すすぎ過程において、内槽と外槽の間が無水に維持されることから、洗濯時の水の使用量が節約されるだけでなく、内槽と外槽の間における垢の繁殖が根絶される。よって、衣類の汚染が回避され、洗浄効果が向上する結果、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0074】
また、排水過程では、牽引リングユニットが内槽の軸方向に運動し、牽引リングユニットが封水ユニットの運動を牽引することで、排水孔が開放されて排水するよう制御する。更に、洗浄過程における泥砂等の異物も排出可能となるため、内槽の内部が清潔に保たれる。
【0075】
また、洗濯機の脱水過程では、封水ユニットが位置復帰して排水孔の閉止を維持することで、牽引リングユニット500と封水カバー400の接触による摩耗が回避される。よって、脱水過程の安定が維持されると共に、騒音の発生を根絶させられる。
【0076】
本実施例の脱水過程では、水が内槽上方の脱水孔から遠心力により外槽100へと吐き出され、外槽100の排水口101から排出される。
【0077】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に限定するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではなく、本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて行うわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされる。本発明の技術方案の内容を逸脱することなく、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲内とされる。
【符号の説明】
【0078】
100 外槽
101 排水口
102 封水凹溝
103 第1排水口
104 内槽軸装着孔
200 内槽
201 環状の封水リブ
202 柱状の装着部材
203 内槽フランジ
204 排水孔
300 パルセータ
400 封水カバー
401 接続アーム
402 突設リング
403 上部環状内カバー体
405 装着孔
406 上部環状外カバー体
407 封水栓
408 環状の凹溝
500 牽引リングユニット
501 環状体
502 位置規制突起
503 牽引ロッド
504 位置規制端壁
600 封水ケースカバー
601 接続口
602 ケースカバー
700 減速クラッチ
701 パルセータ軸
702 内槽軸
800 排水管
900 トラクションモーター
1000 第1排水弁
1100 接続管
1200 ガス室
1201 ガス室ノズル
1300 導圧管
1400 水位センサ
1500 電磁コイル
1600 締結ナット
1700 圧縮バネ
1800 シールストリップ
1900 コルゲート密封カバー
2000 環状の磁性体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13