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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】レンズモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20220620BHJP
【FI】
G02B7/02 B
G02B7/02 D
G02B7/02 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020111018
(22)【出願日】2020-06-28
(65)【公開番号】P2021009373
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2020-06-28
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/093909
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲傑▼
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207528984(CN,U)
【文献】特開2017-097314(JP,A)
【文献】国際公開第2013/047198(WO,A1)
【文献】特開2005-134672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02-7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズモジュールであって、
鏡筒とレンズユニットと第1遮光シートとを含み、
前記鏡筒は、頂壁と側壁とを含み、前記頂壁と前記側壁とは、接続されて収容室を形成し、前記頂壁は、対向して設置される外表面と内表面、および前記外表面と前記内表面とを接続する接続面を含み、前記接続面は、囲んで前記収容室に連通する通光孔を形成し、
前記レンズユニットは、物体側から像側に向かう方向において順に設けられ、且つ外径が徐々に大きくなる複数のレンズを含み、前記複数のレンズは、第1レンズと前記第1レンズの像側に設けられる第2レンズとを含み、前記第1レンズは、ガラスレンズであり、前記第1レンズは、結像部と、前記結像部を取り囲んで設けられる接続部とを含み、前記接続部は、接続本体と、前記接続本体から像側に向かって凸となる固定部とを含み、前記接続本体は、前記外表面に接続され、前記固定部の少なくとも一部の構造は、前記通光孔内に位置し、前記第2レンズは、前記収容室内に位置するとともに、前記内表面に当接し、
前記第1遮光シートは、前記第1レンズと前記第2レンズとの間に設けられており、
前記内表面には、前記収容室と通光孔を連通させる取付溝が開設され、前記取付溝の内径は、前記通光孔における像側に近い一方の側の内径よりも大きくされ、前記第1遮光シートは、前記取付溝内に設けられており、
前記第1レンズにおける前記接続部の前記接続本体は、前記鏡筒の頂壁よりも、前記レンズモジュールの光軸方向において前記物体側に位置することを特徴とするレンズモジュール。
【請求項2】
前記結像部は、第1曲面と、前記第1曲面から屈曲して延在する第2曲面とを含み、前記第2曲面は、前記レンズモジュールの光軸を軸線とする円柱面であることを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項3】
前記物体側から前記像側に向かう方向において、前記接続面は、前記レンズモジュールの光軸に近づく方向に向かって傾斜することを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項4】
前記第1レンズの像側面は、第1水平面と、前記第1水平面から前記像側方向へ延在する第1斜面とを含み、前記第1水平面は、前記接続本体に位置し、且つ前記外表面に接続され、前記第1斜面は、前記固定部に位置し、且つ前記光軸に近づく方向に向かって傾斜し、前記第1斜面は、前記接続面に当接することを特徴とする請求項3に記載のレンズモジュール。
【請求項5】
前記接続本体は、前記外表面に接着されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項6】
前記レンズユニットは、第3レンズと、第4レンズと、第5レンズとをさらに含み、前記第2レンズと、前記第3レンズと、前記第4レンズと、前記第5レンズとは、前記物体側から前記像側に向かう方向において順に設けられ、且つ前記第3レンズと、前記第4レンズと、前記第5レンズとは、いずれも前記収容室内に位置し、
前記レンズユニットは、第2遮光シートと、第3遮光シートと、第4遮光シートとをさらに含み、前記第2遮光シートは、前記第2レンズと前記第3レンズとの間に設けられ、前記第3遮光シートは、前記第3レンズと前記第4レンズとの間に設けられ、前記第4遮光シートは、前記第4レンズと前記第5レンズとの間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項7】
押さえリングをさらに含み、前記押さえリングは、前記収容室内に設けられているとともに、前記側壁に接続され、前記押さえリングは、前記レンズユニットに当接し、前記レンズユニットから前記押さえリングに向かう方向は、前記物体側から前記像側に向かう方向と一致することを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【請求項8】
前記第2レンズは、プラスチックレンズであることを特徴とする請求項1に記載のレンズモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学結像の技術分野に関し、特にレンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像技術が進歩するにつれて、レンズモジュールは、例えば携帯電話、タブレットPCなどの各種の電子製品に広く応用されている。
【0003】
従来のレンズモジュールは、通常、鏡筒と鏡筒内に取り付けられる複数のレンズとを含み、物体側から像側に向かう方向において、これらのレンズの外径は徐々に小さくなり、すなわち、これらのレンズでは、物体側に近いほど、レンズの外径は大きくなる。しかしながら、光学パラメータの制限により、物体側に近いレンズは、一般的に芯厚を比較的小さくする必要があるが、外径の大きく、芯厚の小さいレンズは成形難度が高く、このようなレンズの面型が保証されにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、上記技術課題を解決するために、レンズモジュールを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、従来のレンズモジュールにおいてレンズの成形難度が高い問題を解決するためにレンズモジュールを提供することを目的とする。
【0006】
本発明の技術案は、以下の通りである。
レンズモジュールであって、
鏡筒とレンズユニットとを含み、
前記鏡筒は、頂壁と側壁とを含み、前記頂壁と前記側壁とは、接続されて収容室を形成し、前記頂壁は、対向して設置される外表面と内表面、および前記外表面と前記内表面とを接続する接続面を含み、前記接続面は、囲んで前記収容室に連通する通光孔を形成し、
前記レンズユニットは、物体側から像側に向かう方向において順に設けられ、且つ外径が徐々に大きくなる複数のレンズを含み、前記複数のレンズは、第1レンズと前記第1レンズの像側に設けられる第2レンズとを含み、前記第1レンズは、ガラスレンズであり、前記第1レンズは、結像部と、前記結像部を取り囲んで設けられる接続部とを含み、前記接続部は、接続本体と、前記接続本体から像側に向かって凸となる固定部とを含み、前記接続本体は、前記外表面に接続され、前記固定部の少なくとも一部の構造は、前記通光孔内に位置し、前記第2レンズは、前記収容室内に位置するとともに、前記内表面に当接する。
【0007】
1つの実施例では、前記結像部は、第1曲面と、前記第1曲面から屈曲して延在する第2曲面とを含み、前記第2曲面は、前記レンズモジュールの光軸を軸線とする円柱面である。
【0008】
1つの実施例では、前記物体側から前記像側に向かう方向において、前記接続面は、前記レンズモジュールの光軸に近づく方向に向かって傾斜する。
【0009】
1つの実施例では、前記第1レンズの像側面は、第1水平面と、前記第1水平面から前記像側方向へ延在する第1斜面とを含み、前記第1水平面は、前記接続本体に位置し、且つ前記外表面に接続され、前記第1斜面は、前記固定部に位置し、且つ前記光軸に近づく方向に向かって傾斜し、前記第1斜面は、前記接続面に当接する。
【0010】
1つの実施例では、前記接続本体は、前記外表面に接着されている。
【0011】
1つの実施例では、第1遮光シートをさらに含み、前記第1遮光シートは、前記第1レンズと前記第2レンズとの間に設けられている。
【0012】
1つの実施例では、前記内表面には、取付溝が開設され、前記第1遮光シートは、前記取付溝内に設けられている。
【0013】
1つの実施例では、前記レンズユニットは、第3レンズと、第4レンズと、第5レンズとをさらに含み、前記第2レンズと、前記第3レンズと、前記第4レンズと、前記第5レンズとは、前記物体側から前記像側に向かう方向において順に設けられ、且つ前記第3レンズと、前記第4レンズと、前記第5レンズとは、いずれも前記収容室内に位置し、
前記レンズユニットは、第2遮光シートと、第3遮光シートと、第4遮光シートとをさらに含み、前記第2遮光シートは、前記第2レンズと前記第3レンズとの間に設けられ、前記第3遮光シートは、前記第3レンズと前記第4レンズとの間に設けられ、前記第4遮光シートは、前記第4レンズと前記第5レンズとの間に設けられている。
【0014】
1つの実施例では、押さえリングをさらに含み、前記押さえリングは、前記収容室内に設けられているとともに、前記側壁に接続され、前記押さえリングは、前記レンズユニットに当接し、前記レンズユニットから前記押さえリングに向かう方向は、前記物体側から前記像側に向かう方向と一致する。
【0015】
1つの実施例では、前記第2レンズは、プラスチックレンズである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
上記レンズモジュールは、物体側から像側に向かう方向において、複数のレンズの外径が徐々に大きくなるため、従来のレンズモジュールと比較して、当該レンズモジュールにおいて物体側に近いレンズの外径が小さくされ、レンズの面型を良好に保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るレンズモジュールの構成を示す模式図である。
図2図1に示すレンズモジュールにおける鏡筒の構成を示す模式図である。
図3図2に示す鏡筒におけるB箇所の拡大図である。
図4図1に示すレンズモジュールにおけるA箇所の拡大図である。
図5図1に示すレンズモジュールにおける第1レンズの構成を示す模式図である。
図6】従来のレンズモジュールの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面及び実施形態を参照しながら、本発明をさらに説明する。
図1に示すように、一実施形態に係るレンズモジュールは、携帯電話、タブレットPC等の電子製品に適用可能であり、レンズモジュールは、鏡筒100及びレンズユニット200を含み、鏡筒100は、レンズユニット200の主要な取付構造として、円筒であってもよく、角筒であってもよい。
【0019】
図1及び図2を参照し、鏡筒100は、頂壁110及び側壁120を含み、頂壁110と側壁120とが接続されて収容室102を形成し、レンズユニット200の一部の構造は、収容室102内に取り付けられている。頂壁110には、通光孔104が設けられ、通光孔104は、収容室102に連通し、光線は、通光孔104から収容室102内に入射する。
【0020】
頂壁110は、外表面112、接続面114及び内表面116を含み、外表面112と内表面116は、対向して設置され、且つ外表面112から内表面116に向かう方向は、物体側から像側に向かう方向と一致する。本実施形態では、外表面112と内表面116は、いずれも光学レンズの光軸10に垂直な平面である。理解できるように、他の実施形態では、外表面112と内表面116は、例えば、曲面または光軸10とのなす角が鋭角である斜面などの他の形状をなしてもよい。
【0021】
接続面114は、囲んで通光孔104を形成し、且つ接続面114は、外表面112と内表面116を接続し、物体側から像側に向かう方向において、接続面114は、光軸10に近づく方向に向かって傾斜し、すなわち、物体側から像側に向かう方向において、接続面114と光軸10との距離は、徐々に小さくなる。
【0022】
側壁120における収容室102に近い面は、多段の階段面122であり、且つ物体側から像側に向かう方向において、階段面122の内径は、徐々に大きくなる。
【0023】
レンズユニット200は、物体側から像側に向かう方向において順に設けられた複数のレンズを含み、且つ物体側から像側に向かう方向において、これらのレンズの外径は、徐々に大きくなり、これは、側壁120の階段面122の内径の変化傾向に一致する。また、これらのレンズの外径は、対応する階段面122の内径に適合されることによって、光軸10に垂直な方向におけるレンズユニット200のずれを回避することができる。
【0024】
具体的に、図2図4及び図5を参照し、レンズユニット200は、第1レンズ210と第2レンズ220とを含み、第1レンズ210から第2レンズ220に向かう方向は、物体側から像側に向かう方向に一致し、第2レンズ220の外径は、第1レンズ210の外径よりも大きい。ここで、第1レンズ210は、結像部212と、結像部212を取り囲んで設けられる接続部214とを含み、接続部214は、接続本体2142と、接続本体2142から像側に向かって凸となる固定部2144とを含み、接続本体2142は、外表面112に接続され、固定部2144の少なくとも一部の構造は、通光孔104内に位置する。第2レンズ220は、収容室102内に位置するとともに、内表面114に当接する。
【0025】
より具体的に、本実施形態では、結像部212は、第1曲面2122と、第1曲面2122から屈曲して延在する第2曲面2124とを含み、第2曲面2124は、光軸10を軸線とする円柱面であり、すなわち、第2曲面2124の母線は、光軸10に平行な直線である。他の実施形態では、設計需要に応じて他の形状の第1レンズ210が用いられてもよい。
【0026】
第1レンズ210の像側面は、第1水平面2143と、第1水平面2143から像側方向へ延在する第1斜面2145とを含み、第1水平面2143は、接続本体2142に位置し、且つ外表面112に接続され、本実施形態では、具体的に、第1水平面2143と外表面112は、ディスペンス方式によって接続されることにより、接続本体2142と外表面112との接着が実現されて、第1レンズ210と鏡筒100との接続が実現される。
【0027】
第1斜面2145は、固定部2144に位置し、且つ光軸10に近づく方向に向かって傾斜し、第1斜面2145は、接続面114に当接する。第1斜面2145と接続面114との係合により、第1レンズ210が鏡筒100に嵌合され、第1レンズ210が鏡筒100に強固に取り付けられ、レンズモジュールの構造安定性を向上させる。
【0028】
当然ながら、他の実施形態では、第1レンズ210はさらに係止等の他の方式により鏡筒100に固定されてもよい。
【0029】
レンズユニット200は、第1遮光シート202をさらに含み、第1遮光シート202は、迷光の光学領域への進入によって結像品質に影響を与えることを防止するために、第1レンズ210と第2レンズ220との間に設けられている。ここで記載された光学領域とは、レンズにおいて光学機能を果たす部分であり、光学領域、例えば、第1レンズ210の結像部212は、具体的な需要に応じて凹又は凸の形状とすることができ、光線を発散または収束させる。第1遮光シート202は、主に第1レンズ210の非光学領域と第2レンズ220の非光学領域との間に設けられ、非光学領域は、光学領域を取り囲み、その主な作用は、結像領域を接続するとともに、他の構造、例えば第1レンズ210の接続部214との接触部位とされることである。
【0030】
さらに、図3及び図4に示すように、内表面116には、取付溝106が開設され、取付溝106は、収容室102と通光孔104を連通する。接続面114の傾斜方向からわかるように、本実施形態では、取付溝106の内径は、通光孔104における像側に近い一方の側の内径よりも大きい。第1遮光シート202は、取付溝106内に設けられ、このようにすることで、第1遮光シート202が収容室102の空間を占めることを回避して、レンズモジュールの構造をよりコンパクトにすることができ、また、第2レンズ220と内表面116との間に隙間が存在することによって、レンズモジュールの構造の安定性に影響を与えることを回避することができ、さらに、第1遮光シート202による第1レンズ210及び第2レンズ220の過多な光学領域の遮蔽によって最終的な結像効果に影響を与えることを防止することができる。当然ながら、他の実施形態において、頂壁110は、第1遮光シート202と取付溝106を省略しながら、遮光シートとしても機能してもよい。
【0031】
図1を参照し、本実施形態では、レンズユニット200は、5つのレンズを含み、第1レンズ210及び第2レンズ220に加えて、レンズユニット200は、第3レンズ230、第4レンズ240及び第5レンズ250をさらに含み、第3レンズ230、第4レンズ240及び第5レンズ250は、いずれも収容室102内に位置し、第1レンズ210、第2レンズ220、第3レンズ230、第4レンズ240及び第5レンズ250は、物体側から像側に向かう方向において順に設けられている。すなわち、これらの5つのレンズのうち、第1レンズ210は、物体側に最も近いレンズであり、第5レンズ250は、像側に最も近いレンズであり、それに、第1レンズ210の外径は、最小であり、第5レンズ250の外径は、最大である。なお、レンズユニット200に含まれるレンズの数は、図1に示す実施例に限定されず、レンズの数は、2つ、3つ、4つ又は6つ以上であってもよい。
【0032】
レンズユニット200は、第2遮光シート204、第3遮光シート206及び第4遮光シート208をさらに含み、第2遮光シート204は、第2レンズ220と第3レンズ230との間に設けられ、第3遮光シート206は、第3レンズ230と第4レンズ240との間に設けられ、第4遮光シート208は、第4レンズ240と第5レンズ250との間に設けられている。第1遮光シート202の役割と類似し、第2遮光シート204、第3遮光シート206及び第4遮光シート208も、迷光を遮断する機能を有する。
【0033】
本実施形態では、第1遮光シート202、第2遮光シート204、第3遮光シート206及び第4遮光シート208は、いずれも射出成形によって黒色プラスチック材料を用いて製造されたものである。これによって、製造誤差による迷光の遮断効果の低下や、過多な有効な画像光の遮断によって結像品質に影響することなく、寸法精度を向上させることができる。他の実施形態では、これらの遮光シートは、プレス加工によって黒色フィルムを用いて製造されてもよい。
【0034】
レンズモジュールは、収容室102内に設けられる押さえリング300をさらに含み、押さえリング300は、側壁120に接続されているとともに、レンズユニット200に当接し、レンズユニット200から押さえリング300に向かう方向は、物体側から像側に向かう方向と一致する。本実施形態では、具体的に、押さえリング300は、第5レンズ250の像側面に当接するとともに、ディスペンス方式によって側壁120と接着されている。理解できるように、他の実施形態では、押さえリング300は、ねじ接続又は係止接続の方式で側壁120に接続されてもよく、ここでは限定されない。
【0035】
図1図2及び図4を参照し、本実施形態に係るレンズモジュールを組み立てる際、第1遮光シート202、第2レンズ220、第2遮光シート204、第3レンズ230、第3遮光シート206、第4レンズ240、第4遮光シート208、第5レンズ250がこの順で、物体側から像側に向かう方向において順に収容室102内に取り付けられて、そして押さえリング300を鏡筒100に接続し、最後に第1レンズ210を頂壁110に嵌合した後、第1レンズ210に接着剤を塗布する。
【0036】
一方で、図6に示す従来のレンズモジュールを組み立てる際、第5レンズ250a、第4レンズ240a、第3レンズ230a、第2レンズ220a、第1レンズ210aがこの順で、像側から物体側に向かって順に鏡筒100aに取り付けられて、最後に押さえリング300aを鏡筒100a及び第1レンズ210aに接続することで、レンズユニット200aを固定する。
【0037】
図1図6とを比較して、鏡筒100の形状、鏡筒100aの形状及び各レンズの外径の変化傾向からわかるように、従来のレンズモジュールに比べて、本実施形態のレンズモジュールでは、物体側に近いレンズの外径はより小さく、例えば、第2レンズ220の外径が第2レンズ220aの外径よりも大幅に小さいため、物体側に近いレンズの成形難度を低下させ、物体側に近いレンズの面型を良好に保証することができる。
【0038】
そして、本実施形態では、押さえリング300は、レンズモジュールの像側に寄せて設けられ、頂壁110と共に収容室102に取り付けられるレンズを光軸10の延在方向に固定し、押さえリング300と側壁120とを接続するときに、押さえリング300の外側面を側壁120に接続すればよい。図6に示す従来のレンズモジュールでは、押さえリング300aは、レンズモジュールの物体側に寄せて設けられているので、レンズユニット200aを固定するためには、押さえリング300aの外側面を鏡筒100aに接続する必要があるだけでなく、押さえリング300aの内側面を第1レンズ210aに接続する必要があり、押さえリング300aの組立プロセスがより複雑である。
【0039】
また、本実施形態における第1レンズ210に接着剤を塗布する際、第1レンズ210が頂壁110の外表面112に接触するため、接着剤の塗布中に溢れた接着剤も外表面112に付着することになり、第2レンズ220に影響を与えず、最終的な結像効果がさらに保証される。
【0040】
なお、本実施形態では、第1レンズ210は、ガラスレンズであり、第2レンズ220、第3レンズ230、第4レンズ240及び第5レンズ250は、いずれもプラスチックレンズである。当然ながら、他の実施形態では、第1レンズ210の材質として、プラスチックが用いられてもよい。
【0041】
上記は本発明の実施形態にすぎず、当業者は本発明の創造的な構想から逸脱することなく改良を加えることができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6