(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】多方向入力装置
(51)【国際特許分類】
H01H 9/02 20060101AFI20220620BHJP
H01H 13/04 20060101ALI20220620BHJP
H01H 25/06 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
H01H9/02 A
H01H13/04 C
H01H25/06 A
(21)【出願番号】P 2020197773
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2020-11-30
(31)【優先権主張番号】202011305797.8
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520012378
【氏名又は名称】深▲せん▼市致尚科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ZESUM POLYTRON TECHNOLOGIES CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】5F,NO#2046 Guanguang Road,Baihua Community,Guangming District,ShenZhen City,Guangdong Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】中瀬 雄章
(72)【発明者】
【氏名】楊 時影
(72)【発明者】
【氏名】陳 潮先
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特許第3698565(JP,B2)
【文献】特開平10-199357(JP,A)
【文献】特開2004-207040(JP,A)
【文献】実開昭55-058472(JP,U)
【文献】特開2009-193812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/00 - 9/28
H01H 13/00 - 13/88
H01H 25/00 - 25/06
H01H 89/00 - 89/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するカバーと、
前記開口から上方向に突出した傾倒操作可能な操作体と、
前記操作体の傾倒操作に応じて回動すると共に軸線が互いに直交するように保持された第1カム及び第2カムと、
前記第1カム及び第2カムの回動動作をそれぞれ検出する第1回転型電気部品及び第2回転型電気部品と、
前記操作体の押し込み操作により、電気的に開閉動作する略四方形のプッシュスイッチと、
前記プッシュスイッチとカバーとを固定するためのケースを備える多方向入力装置において、
前記プッシュスイッチの一対の対向側面にはそれぞれ形成される第1凸部と、前記対向側面とそれぞれ対向する一対の前記ケースの側面には第
2凸部を備え、
前記プッシュスイッチを固定するために前記第1凸部と前記第2凸部が互いに嵌合
し、
前記第2凸部に於いて前記第1凸部との干渉量が干渉範囲の中心位置での干渉量を最大として、干渉範囲の両側に掛けて干渉量を少なくしたことを特徴とする多方向入力装置。
【請求項2】
前記第1凸部と前記第2凸部が互いに係合する配合面は共に傾斜面を設けたことを特徴とする請求項1の多方向入力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸入装置分野に使用され、特に多方向輸入装置とゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
多方向入力装置にはハウジングと、カバーに回転可能に設けられる操作体と、操作体の傾倒動作に応じて回転する二つカムと、カムの回転量を検出するシングルを輸出する検出装置を有する。操作体の押し下げ動作によりシングルを輸入するために、ハウジングには操作体を操縦することにより起動されるプッシュスイッチが設けられる。しかし、現有技術の多方向入力装置におけるプッシュスイッチがボルトにより固定されため、艤装する或いは取り外すことは一つずつにボルトを複雑な締め・緩しを行わなければならない、プッシュスイッチの艤装の効率の低下をもたらすものである。
【発明の概要】
【0003】
本発明は多方向入力装置に使ったプッシュスイッチの艤装を簡単化させる多方向入力装置に関する。
【0004】
前記の目的を実現するために本発明の多方向入力装に関して、
開口を有するカバーと、
前記開口から上方向に突出した傾倒操作可能な操作体と、
前記操作体の傾倒操作に応じて回動すると共に軸線が互いに直交するように保持された第1カム及び第2カムと、
前記第1カム及び第2カムの回動動作をそれぞれ検出する第1回転型電気部品及び第2回転型電気部品と、
前記操作体の押し込み操作により、電気的に開閉動作する略四方形のプッシュスイッチと、
前記プッシュスイッチとカバーとを固定するためのケースを備える多方向入力装置において、
前記プッシュスイッチの一対の対向側面にはそれぞれ形成される第1凸部と、前記対向側面とそれぞれ対向する一対の前記ケースの側面には第二凸部を備え、
前記プッシュスイッチを固定するために前記第1凸部と前記第2凸部が互いに嵌合する。
【0005】
本発明の一実施形態として、前記第1凸部と前記第2凸部が互いに係合する配合面は共に傾斜面を設けた。
【0006】
本発明の一実施形態として、第二凸部に於いて第一凸部との干渉量が干渉範囲の中心位置での干渉量を最大として、干渉範囲の両側に掛けて干渉量を少なくした。
【0007】
本発明の多方向入力装置において、プッシュスイッチに設けられる第一凸部とケースに設けられる第二凸部が係合によりプッシュスイッチを固定する。現有技術の中で、多方向入力装置におけるプッシュスイッチを艤装する時に複雑に一つずつにボルトを締める必要がある。本発明にはプッシュスイッチを艤装する時に押し下げで第一凸部を第二凸部に係合させるだけであり、艤装を簡単化させ、効率がよく効くことになる。また、第一凸部と第二凸部が対向に艤装され、プッシュスイッチの対向両側が共に同じの係合力を加えるために、プッシュスイッチの各部分に加えられる力が均一で安定にケースに固定されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施例或いは現有技術の提案をさらによく説明するように、実施形態或いは現有技術を説明する図面を簡単に紹介して、周知のように、以下の図面がわずか本発明の一部分の実施例であって、本分野の専門技術者に対して、創造的な活動を行わないときにはこれらの図面の示した構造により別の構造を考え出すことができる。
【
図1】本発明の多方向装置における一実施形態の組立図である。
【
図2】
図1の多方向装置におけるカバーを取り外した局部構造図である。
【
図3】
図1の多方向装置におけるプッシュスイッチとケースの解体図である。
【
図4】
図1の多方向装置におけるプッシュスイッチとケースの組立図である。
【
図5】
図1の多方向装置におけるもう一つの実施例の構造図である。
【
図6】
図1の多方向装置における一つの局部構造の切断図である。
【
図7】
図1の多方向装置におけるもう一つの局部構造の切断図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の図面を参考として本発明の実施・機能・メリットをさらに説明する。
本発明の実施形態の選択図を参考として、本発明の実施形態の提案をよく完全に説明するということであり、もちろん、説明する実施形態が全部実施形態ではなくて本発明の一部分の提案だけである。本発明の実施形態に基づいて、本分野の普通な技術者が創造的な活動を行わなくても考え出した別の実施形態がすべて本発明の請求範囲に属する。
【0010】
特に説明するのは本発明の実施形態のあらゆる方向を表す言葉(たとえば上、下、左、右、前、後など)がある特定の姿で各部分の互いの位置関係・動作などの説明に用いられ、当該特定の姿が変えられれば、当該の方向を指示する言葉も同時に変えるものである。
【0011】
本発明に対して、別の明確な規定と限定がなければ、「接続」・「固定」など専門語は広い範囲の意味を表す。例えば、「固定」と言うことには、固定に接続してもいいし、解体に接続してもいいし、または一体化構造でもいいことである。また、機械的な接続してもいいし、電気的な接続してもいいことである。さらに、仲介媒介により間接的に接続してもいいし、二つ部品の内部の接続或いは互いの嵌合関係を表すこともいいである。
【0012】
また、本発明の使った「第一」と「第二」などの言葉は説明することに用いられることだけであって、技術特徴の重要性或いは潜在的に技術特徴の数を目指す意図が表されないことである。これによって、「第一」と「第二」をつける特徴が少なくとも一つ当該特徴を有することを明らかに或いは潜在的に表す。また、各実施形態の技術が互いに組み合わせるが、本分野の技術者が実現できなければならない。技術特徴の組み合わせは互いに対立する或いは実現できない、こういうような技術特徴の組み合わせは存在しないと見なされ、本発明の請求範囲ではない。
【0013】
本発明は多方向入力装置に関することである。
図1、
図2、
図3及び
図4に示したように、本発明の一実施形態として、当該多方向入力装置は開口部11を設けるカバー10と、傾倒操作でき開口部11から上方へ伸びる操作体20と、操作体20の傾倒操作に応じて回転可能で回転軸線が互いに垂直する第一カム31と第二カム33と、第一カム31と第二カム33の回転動作を検出する第一回転型電気部品41と第二回転型電気部品43と、操作体20により押し下げ電気動作を執行する方形型のプッシュスイッチ50と、プッシュスイッチ50とハウジングを固定するケース60とによって概略構成されている 。プッシュスイッチ50の対向側面51に共に第一凸部53が形成され、ケース60に一対の対向側面51とそれぞれ対向に設けられる一対のケース側面61が形成され、対向の一対のケース側面61が共に第二凸部63を設けられる。プッシュスイッチ50を固定するために、第二凸部63はそれぞれ一つずつに第一凸部53に係合する。
【0014】
本発明の一つ実施形態として、壊された可能性を防止して当該多方向装置の使用寿命を延ばすために、カバー10は第一カム31、第二カム33及び操作体20の一部分を被せて保護の効用をもたらすということである。また、 カバー10の水平面に略方形の投影になり、当該カバー10には底部と側面を有して開口部11を形成し、底部と側面がそれぞれ一対で対向に設けられ、側面が底部の周辺に囲んでケース50の方向へ伸び、カバー10の上面と反対する側面の一側がケース50に接続する。カバー10のメンテナンスを簡単化させるように、カバー10の側面は解体・取り付け可能にケース50に取り付けられ、具体的にはボルト、係合ブロック或いは磁性部品などにより固定されることができる。もちろん、本発明がここに限らない、別の実施形態の中で、カバー10も固定にケース60に取り付けられてもいいである。操作体20は主に操作部品であるために、傾倒動作に応じて電気動作シングルを輸入されるということである。例えば、操作体20を操縦することにより、前・後・左・右などの方向へ傾倒して相応する前・後・左・右などの方向の動作シングルが入力される。
【0015】
図1、
図2、
図6、
図7を参考として、操作体20は操作部21と操作部21の下側に接続する上半球部23を有する。
【0016】
操作部21が第一カム31と第二カム33を貫通し、カバー10の開口部11からカバー10の外に伸びる。
【0017】
操作部21の下側に設けられ半球状の半球平面部25を有し、操作部21の直径より大きいで半球状の上半球部23とを備える。半球平面部25の下側に上半球部23の直径より小さいで中心と上半球部23の中心が一致する下半球部27が設ける。
【0018】
多方向入力装置において、ケース60に設けられカバー10内に保持される下支持体71と、カバー10内に保持され下支持体71の外側に取り付ける上支持体73を有する。下支持体71の上側に下半球部27に当接する半球凹部711が設けられ、上支持体73の開口部11の周囲に半球孔731が設けられ、半球孔731の上方には操作部21の直径より大きいである貫通孔733を有し、貫通孔733が半球孔731に接続し、上半球部23の一部分が半球孔731の側面に当接し、もう一つ部分が貫通孔733から外へのびることである。これから、上半球部23が上支持体73の半球孔731の側面に当接し、下半球部27が下支持体71の上側に当接し、このために、操作体20が球面に回転することができ、すなわち、360°方向から自由に回転できる。
【0019】
もちろん、説明を必要とするのは本発明がここに限らない、別の実施形態の中に、操作体20は操作部21の下側とケース50の間に設けられる回転部も備える。当該回転部と操作部21の回転軸線及び当該回転部とケース50の回転軸線が互いに直交し、すなわち、前記の一つの回転軸線が第一カム31と平行し、前記のもう一つの回転軸線が第二カム33と平行するということである。
【0020】
第一カム31と第二カム33は操作体20の操作部21の動作に応じて回転できる。回転量によりシングルを出力するように、第一回転型電気部品41と第二回転型電気部品43がそれぞれ第一カム31と第二カム33の回転量を検出する。水平面上にX軸方向とY軸方向を分ければ、第一カム31の回転軸線と第二カム33の回転軸線がX軸方向或いはY軸方向と一致し、第一カム31/第二カム33と上支持体73の位置関係には第一カム31/第二カム33が上支持体73の上方に設置される。第一回転式電気部品41と第二回転式電気部品43により第一カム31と第二カム33の回転量を検出することは現有技術ので、ここで詳しく説明しないものである。また、第一回転式電気部品41はカバー10の外に設けられ第一カム31と接続し、第二回転式電気部品43もカバー10の外に設けられ第二カム33と接続する。操作体20を押し下げる動作により、プッシュスイッチ50が起動されて電気動作を行う。プッシュスイッチ50の動作は現有技術ので、ここで詳しく説明しないものである。
【0021】
操作体20の押し下げ動作によりプッシュスイッチ50が起動される。例えば、一側が操作体20とケース60の間に設けられ、もう一つ側はプッシュスイッチ50の上方に設けられるプッシャ80が操作体20に押し下げられるときに変形してプッシュスイッチ50に当接する。下支持体71を設けられる時に、プッシャ80が下支持体71の下側に設けられ、操作体20が押し下げられるために、プッシャ80も下支持体71に押し下げられる。支持するためのケース60がカバー10、下支持体71及び上支持体73を固定することに用いられる。
【0022】
本発明の多方向入力装置として、プッシュスイッチ50に設けられる第一凸部53とケース60に設けられる第二凸部63が係合によりプッシュスイッチ50を固定する。現有技術の中で、多方向入力装置におけるプッシュスイッチ50を艤装する時に複雑に一つずつにボルトを締める必要がある。本発明にはプッシュスイッチ50を艤装する時に押し下げで第一凸部53を第二凸部63に係合させるだけであり、艤装を簡単化させ、効率がよく高めることになる。また、第一凸部53と第二凸部63が対向に艤装され、プッシュスイッチ50の対向両側が共に等しい係合力を加えるために、プッシュスイッチ50の各部分に加えられる力が均一で安定にケースに固定されることができる。
【0023】
図3と
図4を参考として、本発明の一実施形態として、第一凸部53と第二凸部63の互いの係合する面は傾斜面である。
【0024】
理解できるように、第一凸部53と第二凸部63の互いの係合する面は傾斜面であるので、第一凸部53と第二凸部63をしっかり当接させて、かつ当接する面積がより大きくなる、プッシュスイッチ50を上下方向に弛ませる可能性を低減させ、さらにプッシュスイッチ50の艤装する安定性を高めさせる。また、第一凸部53と第二凸部63の互いの係合する面というのは第一凸部53の上面と第二凸部63の下面を指すことである。また、説明する必要があるのは、本発明はここに限らない、別の実施形態の中に第一凸部53と第二凸部63の互いの係合する面というのは平面とすることもいいである。
【0025】
本発明の一実施形態として、水平の投影面に第二凸部63は外へ突起した円弧状の構造とする。
【0026】
理解できるように、第二凸部3が円弧構造として、第一凸部53が第二凸部63に係合された時に、ケース側面61の変形量が減らされることである。第一凸部53が順調に第二凸部63と係合するために、プッシュスイッチ50の艤装の効率がさらによく高める。もちろん、説明すると必要があるのは、本発明はここに限らない、別の実施形態の中に、
図5を参考として、水平の投影面に第二凸部63も直線状の構造とすることもいいである。
【0027】
図3と
図4を参考として、本発明の一実施形態として、ケース60がケース側面61に接続するケース底面65を有し、プッシュスイッチ50の少なくとも一部分が嵌められる嵌合部67がケース側面61とケース底面65の組み合わせにより形成される。
【0028】
理解できるように、嵌合部67がプッシュスイッチ50の艤装ために空間を与えて、プッシュスイッチ50のケース60に艤装する構造がさらにコンパクト化をさせ、全体の体積を減らさせて携帯と管理も便利である。同時に、当該嵌合部67もプッシュスイッチ50の周辺に定位してケース60にプッシュスイッチ50の上下或いは前後方向の移動が抑えられ、さらにプッシュスイッチ50の艤装の安定性を高める。
【0029】
前記の説明するものは本発明の最良の形態として、請求範囲は前記の発明の範囲に限らない、本発明の提案により、本発明の明細書と図面に相当する構造、或いは直接的/間接的に別の技術分野に用いられる本発明の技術特徴がすべて発明の請求範囲である。
【符号の説明】
【0030】
10 カバー、
11 開口部、
20 操作体、
21 操作部、
23 上半球部、
25 半球平面部、
27 下半球部、
31 第一カム、
33 第二カム、
41 第一回転型電気部品、
43 第二回転型電気部品、
50 プッシュスイッチ、
51 対向側面、
53 第一凸部、
60 ケース、
61 ケース側面、
63 第二凸部、
65 ケース底面、
67 嵌合部、
71 下支持体、
711 半球凹部、
73 上支持体、
731 半球孔、
733 貫通孔、
80 プッシャ。