(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-17
(45)【発行日】2022-06-27
(54)【発明の名称】使い捨て着用可能吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/49 20060101AFI20220620BHJP
A61F 13/56 20060101ALI20220620BHJP
A61F 13/15 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
A61F13/49 413
A61F13/56 210
A61F13/49 312Z
A61F13/15 390
A61F13/15 356
A61F13/15 311Z
A61F13/15 360
(21)【出願番号】P 2021510791
(86)(22)【出願日】2018-08-29
(86)【国際出願番号】 EP2018073270
(87)【国際公開番号】W WO2020043286
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンナ-ゲルド・ドヴェルボ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェリカ・テレンティック
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリク・カーレン
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0109843(US,A1)
【文献】特表2009-509619(JP,A)
【文献】国際公開第2007/071268(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0068168(US,A1)
【文献】特表2005-537108(JP,A)
【文献】特表2007-530167(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延在し、前方領域(14)と、後方領域(18)と、前記前方領域(14)と前記後方領域(18)との間に長手方向に配設されている中心領域(16)とを有するシャシ(12)であって、前記中心領域が吸収性コアを含む、シャシ(12)と、
前記シャシ(12)に接続され、第1の外縁部(20a)に向かって第1の横方向に横外方向に延在している第1のサイドパネル(20)と、
前記シャシ(12)に接続され、第2の外縁部(22a)に向かって第2の横方向に横外方向に延在している第2のサイドパネル(22)と、
を含んでなる、使い捨て着用可能吸収性物品(10)であって、
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれは、パネルの前記第1の外縁部(20a)および前記第2の外縁部(22a)に隣接した自由端部に取り付けられており、それにより、使用中、前記第1のサイドパネルおよび前記第2のサイドパネルはユーザのウエストの周囲に延在して、前記第1のサイドパネルおよび前記第2のサイドパネルを前記シャシの前記前方領域に連結することができる機械的締結材(24)を含み、
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれは、長手方向にギャザーを付けられて、横方向に延在している少なくとも1つのプリーツ(28)を形成し、
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれは、前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)に取り付けられている結合材(26)を含み、前記結合材(26)は、前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)をそれぞれ、ギャザー形態に維持するように構成されていることを特徴とする、使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項2】
前記結合材(26)が、前記機械的締結材(24)によりもたらされていることを特徴とする、請求項1に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項3】
各サイドパネルがギャザーを付けられて、その外縁部(20a、22a)で長手方向に測定される第1の高さ(H
1)と、その外縁部(20a、22a)の横内方向の位置で長手方向に測定される第2の高さ(H
2)と、を有する先細サイドパネルを形成し、H
2がH
1より高いことを特徴とする、請求項1または2に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項4】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれは、シャシ端部と、前記シャシ端部と前記自由端部との間に配設されている中間領域と、を含み、少なくとも前記自由端部が実質的に非弾性の材料で形成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項5】
前記中間領域が弾性材料を含み、前記弾性材料が少なくとも横方向に伸張するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項6】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)の少なくとも一方が矩形シート状の材料から形成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項7】
前記第1のサイドパネルおよび前記第2のサイドパネルが連続部品として形成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項8】
前記結合材(26)が前記パネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)に隣接して長手方向に延在していることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項9】
前記結合材(26)が実質的に非弾性であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項10】
前記結合材(26)が弾性材料であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項11】
前記弾性材料(26)が収縮形態から伸長形態へ長手方向に伸張可能であり、前記弾性材料(26)は、各サイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)が長手方向に伸長した形態と長手方向に収縮した形態とを有して、前記少なくとも1つの横方向プリーツを形成するように、前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれに、それぞれその伸長形態で固定されていることを特徴とする、請求項10に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項12】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれが、前記結合材(26)が付けられる前にギャザーを付けられていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項13】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれが、前記機械的締結材(24)に隣接してかつその横内方向に、ギャザー付き材料領域を含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項14】
前記結合材(26)および前記機械的締結材(24)の少なくとも一方が、全体的に、前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)の周囲の範囲内に配設されていることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項15】
前記機械的締結材(24)が前記結合材(26)を覆っていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項16】
当該使い捨て着用可能吸収性物品(10)は、使用中にユーザに向く身体配向表面(11)と、使用中に前記ユーザから離れた側に向く衣類配向表面(13)とを含み、前記機械的締結材(24)が前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)の前記身体配向表面上に設けられ、当該使い捨て着用可能吸収性物品(10)の前記衣類配向表面に係合するように構成されていることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項17】
前記機械的締結材(24)は、
連続ストリップ状の締結材(24)、または
複数の個別締結材領域
を含むことを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項18】
前記機械的締結材(24)は、長手方向にギャザーを付けられていることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項19】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)は、弾性材(26)が格納形態にある状態で、サイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)に固定される非弾性材料とギャザー形態で固定されていることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項20】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれは、前記シャシ(12)と前記各サイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)との間に横方向に弾性材(32)の付加領域を含み、前記弾性材の付加領域(32)が、前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)が横方向に拡張することを可能にするように構成されていることを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項21】
各サイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)は、前記機械的締結材(24)が前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)の表面に留まるように、前記シャシ(12)に向かって折り重ねられていることを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項22】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)は、シャシ端部(20b、22b)に、100mmから、120mmから、140mmから、240mmまで、220mmまで、200mmまで、または約160mmなどの180mmまでの範囲で、高さH
2を有することを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項23】
各サイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)は、H
2の50%から95%の間の、より好ましくはH
2の60%から80%の間の、ギャザー付き高さH
1を有していることを特徴とする、請求項22に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項24】
ギャザー付き第1および第2のサイドパネル(20、22)は、外縁部にギャザーを付けられていない高さH
3を有する平坦なシートから形成され、前記第1のサイドパネルおよび前記第2のサイドパネルの前記第1および第2の外縁部(20a、22a)の前記ギャザー付き高さH
1が、ギャザーを付ける前の各サイドパネルの前記外縁部の高さの50%から95%までであることを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項25】
前記シャシ(12)の前記前方領域(14)の第1の外側面から第3の外縁部に向かって横外方向に延在している第3のサイドパネルと、
前記シャシ(12)の前記前方領域(14)の第2の外側面から第4の外縁部に向かって横外方向に延在している第4のサイドパネルと、
をさらに含み、
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)上の前記機械的締結材(24)は、前記シャシ(12)の前記前方領域または前記第3のサイドパネルおよび前記第4のサイドパネルそれぞれに係合するように構成されており、それにより前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)が前記シャシ(12)の前記前方領域(14)に連結されていることを特徴とする、請求項1から24のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項26】
前記機械的締結材(24)がフックパッチを含むことを特徴とする、請求項1から25のいずれか一項に記載の使い捨て着用可能吸収性物品(10)。
【請求項27】
シャシ(12)と、第1の横方向および第2の横方向に延在する第1のサイドパネル(20)および第2のサイドパネル(22)と、を含む使い捨て着用可能吸収性物品(10)を製造する方法であって、
(i)長手方向に延在し、前方領域(14)と、後方領域(18)と、前記前方領域(14)と前記後方領域(18)との間に前記長手方向に配設されている中心領域(16)と、を有する前記シャシ(12)を設けるステップと、
(ii)前記第1のサイドパネルが前記第1の横方向に横外方向に第1のパネルの外縁部(20a)に向かって延在するように、前記第1のサイドパネル(20)を前記シャシに取り付けるステップと、
(iii)前記第2のサイドパネル(22)が前記第2の横方向に横外方向に第2のパネルの外縁部(22a)に向かって延在するように、前記第2のサイドパネル(22)を前記シャシに取り付けるステップと、
(iv)前記長手方向に、前記外縁部に隣接して、前記第1および第2のサイドパネルのそれぞれの自由端部にギャザーを付けて、横方向に延在する少なくとも1つのプリーツを形成するステップと、
を含んでなることを特徴とする、方法。
【請求項28】
各サイドパネルの前記外縁部にギャザーを付けるステップは、
(v)第1の長さの弾性結合材(26)を長手方向に伸長形態まで伸長させるステップと、前記弾性結合材(26)を、前記長手方向に、前記伸長形態で、前記第1のサイドパネル(20)の前記外縁部(20a)に固定するステップと、
(vi)第2の長さの弾性結合材(26)を前記長手方向に前記伸長形態まで伸長させるステップと、前記弾性結合材(26)を、前記長手方向に、前記伸長形態で、前記第2のサイドパネル(22)の前記外縁部(22a)に固定するステップと、
(vii)前記弾性結合材(26)を弛緩させて、前記長手方向に前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のそれぞれにギャザーを付けるステップと、
を含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
各サイドパネルの前記外縁部にギャザーを付ける前記ステップは、
前記各サイドパネルのそれぞれの前記外縁部にギャザーを付けるステップと、
結合材(26)を前記各サイドパネルのそれぞれの前記自由端部に付けて、前記第1のサイドパネルおよび前記第2のサイドパネルのそれぞれをギャザー形態に維持するステップと、
を含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
当該方法は、
前記ステップ(
iv)の前に、
前記ステップ(
iv)の後に、或いは
前記ステップ(
iv)と同時に、
機械的締結材(24)をサイドパネルの第1および第2の外縁部(20a、22a)に取り付けるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
弾性結合材(26)が機械的締結材(24)を含むことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
各サイドパネルの第1および第2の外縁部(20a、22a)を前記シャシ(12)に向かって折り重ねて、機械的締結材(24)を前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)のギャザー付き表面に一時的に固定するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項27から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第1のサイドパネル(20)および前記第2のサイドパネル(22)の少なくとも一方が、矩形シート状の材料で形成されていることを特徴とする、請求項27から32のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性コアと、着用者のウエストの周囲に延在して該物品を適所に固定するように構成されている、シャシに取り付けられている第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルとを有するシャシを含む使い捨て着用可能吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
身体滲出物を吸収する使い捨て吸収性物品が、下着の内側に配置されるように構成されているインサートパッド、プルアップタイプのブリーフ、および開放形態で当てられ、締結具でウエストの周囲で固定されて、除去可能なおむつまたはブリーフ様物品を実現する開放型吸収性物品を含む、いくつかの異なる形状を取り得る。
【0003】
開放型吸収性物品が、一般に、吸収性コアと、ユーザのウエストの周囲に延在して物品を適所に固定するように構成されている少なくとも2つのサイドパネルまたはウィングとを有する本体またはシャシを含む。開放型吸収性物品の利点には、着用者および介護者にとっての使い易さ、柔軟性のある調節可能なサイジング、製造のし易さ、および高吸収性が含まれる。
【0004】
米国特許出願公開第2008/0208152(A1)号明細書(特許文献1)が、吸収性シャシと、着用者のウエストの周囲で互いに留まるように構成されている矩形前方パネルおよび矩形後方パネルとを含む吸収性失禁用製品を記載している。
【0005】
米国特許出願公開第2004/0236303(A1)号明細書(特許文献2)が、吸収性コアと、互いに留まりおむつを着用者のウエストの周囲で固定する人間工学的形状に切断されている前方サイドパネルおよび後方サイドパネルとを含む使い捨ておむつを記載している。
【0006】
米国特許出願公開第2003/0083635(A1)号明細書(特許文献3)が、略T形のシャシと、おむつを着用者のウエストの周囲で固定する弾性締結タブとを含む使い捨ておむつを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2008/0208152(A1)号明細書
【文献】米国特許出願公開第2004/0236303(A1)号明細書
【文献】米国特許出願公開第2003/0083635(A1)号明細書
【文献】欧州特許第0650714号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様では、長手方向に延在しておりかつ前方領域と、後方領域と、該前方領域と該後方領域との間に長手方向に配設されている中心領域とを有するシャシを含む、使い捨て着用可能物品が提供されている。該シャシは、有利には中心領域内に、吸収性コアを含む。第1のサイドパネルがシャシに接続されており、第1の外縁部に向かって第1の横方向に横外方向に延在している。第2のサイドパネルが第2の外縁部に向かって第2の横方向に横外方向に延在している。第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルはシャシの後方領域に取り付けられていてもよい。第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルはシャシの後方領域の両外側縁部に取り付けられることが好ましい。
【0009】
第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルの各々が、パネルの外縁部に隣接して、パネルの自由端部に取り付けられている機械的締結材を含む。第1のパネルおよび第2のパネルは、使用中、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルがユーザのウエストの周囲に延在し、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルをシャシの前方領域に連結して、おむつタイプの物品を形成し得るように構成されている。第1のパネルおよび第2のパネルの各々の端部は長手方向にギャザーを付けられている。第1のパネルおよび第2のパネルの各々をギャザー形態に維持するために、パネルは各々、各サイドパネルの端部に取り付けられている結合材を含む。第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルのギャザー付き領域は、各サイドパネルに沿って横方向に延在している少なくとも1つのプリーツを含むことが有利である。機械的締結材は、例えば、シャシの材料に係合するように構成されている1つまたは複数のフックパッチ(hook patch)であり得る。
【0010】
本発明の第1の態様によるギャザー付きサイドパネルは多様な利点をもたらし得る。例えば、サイドパネルの自由端部にギャザーを付けることにより、矩形シート状の材料から、先細サイドパネルが形成され得る。これは、さらに詳細に後述されているように製造上の利益をもたらす矩形シートから出発し、サイドパネルに改善されたフィット感および取扱い容易性をもたらす可能性があることが有利である。
【0011】
その上、さらにまたはあるいは、本発明によるギャザー付きサイドパネルは、物品が折畳み形態で保存される場合、サイドパネルの自由端部をより見つけ易くすることにより、かつ機械的締結手段に留まるサイドパネルの表面積を減少させることにより、折畳み物品の使い易さを高めることができる。
【0012】
サイドパネルの各々は、横方向に測定される幅を有する。該横方向はシャシの長手方向軸に対して垂直であるかまたは略垂直である。また、サイドパネルの各々は、シャシの長手方向軸に平行なまたは略平行な方向に測定される高さを有する。
【0013】
パネルがギャザーを付けられていない、すなわちシャシとの取付け点にプリーツまたは折り目を含まないように、プリーツは各サイドパネルの横幅に沿って部分的にのみ延在していることが好ましい。これは、より快適なフィット感をもたらし、衣類の下の物品の可視性を低減する可能性がある。
【0014】
随意に、機械的締結手段は、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルをギャザー形態に維持する結合材としての役割を果たす。これにより、材料の使用が減少しかつ製造プロセスが簡易化され得ることが有利である。
【0015】
いくつかの例では、第1のサイドパネルと第2のサイドパネルとは別個のシートとして設けられることが可能であり、各々はシャシの後方部に取り付けられ、そこから外向きに延在している。代替的実施形態では、第1のサイドパネルと第2のサイドパネルとは連続材料シートとして設けられることが可能であり、シャシの両側で外向きに延在している。サイドパネルは、単層シートまたは多層シートを有するシート、例えば複数シートの積層、で形成され得る。
【0016】
サイドパネルは各々ギャザーを付けられて、先細サイドパネル、例えばその外縁部で長手方向に測定される第1の高さと、その外縁部の横内方向の位置で長手方向に測定される第2の高さとを有するサイドパネル、を形成してもよく、該第2の高さは第1の高さより高い。第2の高さは、サイドパネルがシャシに取り付けられる位置で測定され得る。
【0017】
第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルは各々、シャシ端部領域と、外端部領域と、該シャシ端部領域と該自由端部領域との間に配設されている中間領域とを含む。少なくとも自由端部領域が実質的に非弾性の材料で作製されていることが有利である。締結材および/または結合材は自由端部領域内でサイドパネルに取り付けられ得る。
【0018】
いくつかの例では、各サイドパネルは、全体に亘って連続シート状の材料で形成され得る。さらなる例では、中間領域は弾性材料を含み得る。該弾性材料は、着用時に物品のウエスト領域が伸縮性を持つように、少なくとも横方向に伸張するように構成され得ることが有利である。
【0019】
第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルの少なくとも一方が矩形シート状の材料から形成されることが有利である。第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルを矩形シート状の材料で形成することにより、不規則な形状のシートに起因する材料廃棄物および切れ端が回避されることが可能であり、製造が簡易化され得る。矩形シート状の材料には多層の積層または単層が含まれ得る。
【0020】
結合材は、自由端部領域内で、サイドパネルの外縁部でまたはその付近でまたはそれに隣接して長手方向に延在していることが有利である。結合材は弾性または実質的に非弾性とすることができる。結合材が弾性である場合、サイドパネルは、該伸縮素材がその弛緩状態にある状態で、そのギャザー形態を取る。弾性結合材を設けることにより、外縁部におけるサイドパネルの高さは、着用者によりよく適合するように調節され得る。
【0021】
弾性材料は少なくとも1つのプリーツを形成しかつサイドパネルをギャザー形態に維持するのに使用され得る。例えば、弾性結合材は収縮弛緩状態から伸長形態へ長手方向に伸張可能であり得る。弾性結合材は、その伸長形態で各サイドパネルに固定され、少なくとも1つの横方向プリーツを形成するように解除されることが可能である。あるいは、ギャザーは、結合材がサイドパネルに取り付けられる前に形成され得る。
【0022】
サイドパネルは、締結材に隣接してかつその横内方向に、ギャザー付き材料領域を含むことが有利である。換言すれば、ギャザーを付けることにより形成される少なくとも1つのプリーツが締結材に隣接しており、そこから横方向に延在している。多くの用途において、締結材に直接隣接してかつその横内方向でサイドパネルの織物に締結材が留まるように、締結材を担持する、サイドパネルの自由外端部はシャシに向かって折り重ねられ得る。この領域内に少なくとも1つのプリーツを含むギャザー付き材料領域を設けることにより、折重ね時に締結材と接触するサイドパネルの表面積は減少し、それにより、締結材を担持する自由端部がより広げ易くなる。
【0023】
いくつかの例では、結合材および/または機械的締結材の少なくとも一方が、全体的に、サイドパネルの周囲の範囲内に配設される。代替的例では、該機械的締結材および/または結合材は外縁部を越えて延出し得る。機械的締結材および/または結合材が別個の構成要素である例では、機械的締結材は結合材を覆う可能性がある。
【0024】
一般に、使い捨て着用可能吸収性物品は、使用中にユーザに向く身体配向表面と、使用中にユーザから離れた側に向く衣類配向表面とを含む。いくつかの例では、機械的締結材はサイドパネルの身体配向表面上に設けられており、シャシの前方領域において、物品の衣類配向表面に係合するように構成されている。
【0025】
当然のことながら、機械的締結材および/または結合材は、連続ストリップ状の材料または複数の個別締結材領域の形で設けられ得る。
【0026】
ギャザー付きサイドパネルに加えて、機械的締結材も長手方向にギャザーを付けられ得る。これにより、ユーザがパネルの自由端部に締結具を見つける容易さがさらに高まり、締結具を隣接する材料から外すのに必要な力がさらに減少することが可能になる。
【0027】
弾性結合材および/または弾性締結材を含む例では、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルはそれらの弾性を保持することができるか、またはそれらは、非弾性材料がサイドパネルの外縁部に固定されている状態で、弾性材料が格納形態にある状態で、ギャザー形態で固定され得る。
【0028】
随意に、各サイドパネルの外縁部は、機械的締結材がサイドパネルの表面に留まるように、シャシに向かって折り重ねられる。該折重ね形態では、締結材はギャザー付き領域を覆うことが有利である。
【0029】
先細サイドパネルを用いるいくつかの例では、サイドパネルは、長手方向に測定される、シャシ端部における高さH2を有し得る。サイドパネルの自由外端部に、パネルはギャザー形態で高さH1を有し得る。第1の高さH1は第2の高さH2より低いことが好ましい。
【0030】
いくつかの例では、ギャザー付き高さH1は、各サイドのギャザーを付けられていない外縁部である第3の高さH3、すなわちそのギャザー状態位置で固定される前にサイドパネルを形成するシートの自由端部の高さの50%から95%までの間であり得る。サイドパネルが矩形シート状の材料で形成される例では、外縁部高さH1とギャザーを付けられていない高さH3とは等しい。したがって、ギャザー付き高さH1はH2の50~95%であり得る。
【0031】
いくつかの例では、使い捨て着用可能物品は、シャシの前方領域から第3の外縁部および第4の外縁部それぞれに向かって横方向に延在している第3のサイドパネルと第4のサイドパネルとを含み得る。そのような例では、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネル上の機械的締結材は、シャシの前方領域ならびに/または第3のサイドパネルおよび第4のサイドパネルそれぞれまたはシャシの前方領域に係合するように構成され得る。
【0032】
本発明の第2の態様では、シャシならびに第1のギャザー付きサイドパネルおよび第2のギャザー付きサイドパネルを含む使い捨て着用可能吸収性物品を製造する方法が提供されている。本方法は、長手方向に延在しておりかつ前方領域、後方領域、および該前方領域と該後方領域との間に長手方向に配設されている中心領域を有するシャシを設けるステップと、第1のサイドパネルが第1の外縁部に向かって第1の横方向に横外方向に延在するように、第1のサイドパネルをシャシに取り付けるステップと、第2のサイドパネルが第2のパネル外縁部に向かって第2の横方向に横外方向に延在するように、第2のサイドパネルをシャシに取り付けるステップと、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルの各々に長手方向にギャザーを付けて、横方向に延在している少なくとも1つのプリーツを形成するステップとを含む。上記ステップは任意の特定の順序で実施され得るか、または順番に実施されることが好ましい可能性がある。製造プロセスは、結合材を付けて、サイドパネルの各々をギャザー形態に維持するステップをさらに含むことが有利である。結合材は、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルにギャザーを付けるステップの前に、間に、または後に付けられることが可能である。通常、結合材は、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルに、パネルの外縁部に隣接した自由端部領域内に取り付けられる。
【0033】
いくつかの例では、結合材は弾性材料であり、各サイドパネルの外縁部にギャザーを付けるステップは、弾性材料の第1の長さを長手方向に伸長形態まで伸ばし、伸長形態にある該弾性材料を長手方向に第1のサイドパネルの外縁部で固定するステップと、弾性材料の第2の長さを長手方向に伸長形態まで伸ばし、伸長形態にある該弾性材料を長手方向に第2のサイドパネルの外縁部で固定するステップと、弾性材料を弛緩させて、長手方向に第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルの各々にギャザーを付けるステップとを含む。
【0034】
代替的例では、サイドパネルの各々の外縁部にギャザーを付けるステップは、各サイドパネルの各々の外縁部にギャザーを付けるステップと、結合材を付けて、各サイドパネルの各々の外縁部をギャザー形態に維持するステップとを含み得る。そのような例では、結合材は弾性または実質的に非弾性であり得る。
【0035】
本発明による方法は、機械的締結材をサイドパネルの外縁部に取り付けるステップをさらに含み得る。このステップは、結合材を取り付ける前に、結合材を取り付ける前にまたは結合材を取り付けると同時に、実施され得る。いくつかの例では、結合材は機械的締結材を含み得る。弾性機械的締結材と非弾性機械的締結材とが結合材としての役割を果たし得る。
【0036】
いくつかの例では、本方法は、各サイドパネルの外縁部をシャシに向かって折り重ねて、機械的締結材をサイドパネルのギャザー付き表面に一時的に留めるステップをさらに含み得る。
【0037】
第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルは少なくとも1つの矩形シート状の材料で形成され得ることが有利である。
【0038】
ここで、本発明は、下記の図面に示されている例示的物品を参照して、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】吸収性コアと、第1のギャザー付きサイドパネルおよび第2のギャザー付きサイドパネルとを有するシャシを含む、第1の例示的使い捨て着用可能吸収性物品の平面図である。
【
図3】ギャザー付きサイドパネルの第1の形態の図である。
【
図4】ギャザー付きサイドパネルの第2の形態の図である。
【
図5】5つの例示的ギャザー付きサイドパネルの断面図である。
【
図6】ギャザー付きサイドパネルを作製する第1の方法のステップを示す図である。
【
図7】ギャザー付きサイドパネルを作製する代替的方法のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示は、全般的に、使い捨て衛生物品に、より具体的には、失禁管理用の着用可能使い捨て吸収性物品に関する。
【0041】
本開示の内容において、「着用可能」は、物品を適所に保持する追加製品の必要なく、着用者の身体上に支持される物品に関連することが意図されている。例えば、本開示の意味の範囲内の使い捨て着用可能吸収性物品は、下着の代わりにまたはそれに加えて、衣類の下に着用され得るおむつおよびブリーフ様物品を包含することが意図されている。
【0042】
本開示の内容において、「使い捨て」は、限られた数の使用事象の後にかつ/もしくは様々な長さの時間に亘る使用事象の後に処分されるかまたは廃棄される物品を意味するその通常の意味において用いられる。例えば、本開示に記載されている使い捨て物品では、物品は、10事象未満、5事象未満の後に、または1事象の後に処分されることが意図され得る。
【0043】
本明細書において記載されている物品の部品が不織材料で形成され得る。本開示の内容において、「不織」材料は、紙、および追加で針で縫われたか否かに関わらず、織られた、編まれた、房を付けられた、糸またはフィラメントを結びつけることを包含して縫い合わせられた、もしくは湿式ミリングによりフェルト加工された製品を除く、摩擦および/または凝集および/または接着により結合された、一方向にもしくはランダムに配向された繊維の、製造されたシート、織物または打延べ綿シートである。繊維は天然起源もしくは人工起源であってもよく、ステープルもしくは連続繊維であってもよく、または現場で形成されてもよい。市販の繊維が、約0.001mm未満から約0.2mm超までに及ぶ直径を有し、それらはいくつかの異なる形状:(ステープルまたは刻みとして知られている)短繊維、連続単繊維(フィラメントまたはモノフィラメント)、連続フィラメントの捻じられていない束(麻くず)、および連続フィラメントの捻じられた束(糸)、で売られている。不織材料は、メルトブロー、スパンボンド、溶剤紡糸法、エレクトロスピニング、および梳綿などの多くの方法により形成され得る。
【0044】
本発明の下記の詳細な説明は、いくつかの例示的構造を参照して行われる。該例示的構造は、本発明がどのように実施され得るかに関する例を与える。しかし、本発明は、本明細書に記載されている該例示的構造に限定されず、修正が本発明の範囲から逸脱することなく施され得る。
【0045】
図1は、使い捨て着用可能吸収性物品10の形の使い捨て衛生製品を示す。該吸収性物品10は開放型であり、前方領域14と、中心領域16と、後方領域18とを有するシャシ12を含む。該シャシ12は、長手方向に、前方領域14から後方領域18まで延在している。中間領域16は、長手方向に、前方領域14と後方領域18との間に配設されている。吸収性コア19がシャシ内に設けられており、中心領域の少なくとも部分を占めている。使用中、中心領域16は、前方領域が腹部に向かって引き上げられた状態で、かつ後方領域が臀部を部分的に覆っている状態で、着用者の股領域内に配置されるように構成されている。
【0046】
物品10は、シャシ12から横外方向に延在して着用者のウエストおよび/または臀部の周囲を通るサイドパネル20、22を含む。該サイドパネル20、22は各々、シャシ12に隣接した取付け端部と、該取付け部分の反対側の自由端部とを含む。サイドパネル20、22は、その自由端がシャシの前方領域14に固定されて着用者にとってのブリーフ様フィット感を形成することを可能にする特定の寸法に作られている。「横外方向に」は、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネルがシャシ12の中心長手方向軸から離れて延在することを意味する。
図1に示されている通り、第1のサイドパネル20はシャシ12から離れて、第1の外縁部20aを有する自由端に向かって、第1の横方向に延在している。第2のサイドパネル22は、シャシ12から離れて、第2の外縁部22aを有する自由端に向かって、第2の横方向に延在している。第1のサイドパネル20および第2のサイドパネル22は各取付け縁部20b、22bでシャシ12に取り付けられている。
【0047】
図1に示されている例では、サイドパネル20、22は別個のシートで形成されておりかつシャシ12の外側縁部に取り付けられている。サイドパネル20、22の取付けの他の手段が可能であることを、当業者は理解するであろう。例えば、サイドパネル20、22は、シャシ12の後方領域18の前にまたは後ろに延在している連続シート状の材料で形成され得る。そのような例では、該連続シート状の材料はシャシ12の外側縁部でシャシに固定され得る。さらなる例では、サイドパネル20、22は、横方向に延在しており、シャシ12の端縁部に当接している連続シート状の材料で形成され得る。そのような例では、連続シート状の材料は、後方領域18の上縁部に沿ってシャシに固定され得る。いずれにしても、当然のことながら、シャシ12は、第1のサイドパネル20および第2のサイドパネル22と共に、
図1に示されているように、実質的にT形の本体を形成する。
【0048】
機械的締結材24が各サイドパネル20、22の端部に取り付けられる。
図1に示されている例では、該締結材24は、自由端縁部20aの横内方向にかつそれに隣接して、サイドパネル20に取り付けられている。しかし、当業者には当然のことながら、機械的締結材24は自由端縁部20aを越えて延出し得る。機械的締結材24は、サイドパネル20、22の端部をシャシ12の前方領域14に固定するように構成されている。機械的締結材24は、シャシ12に係合するように構成されているフックパッチ、例えばシャシ12の外面がそれから形成され得る不織材料またはシャシの外面上に配設されているループ材パッチに係合するように構成されているフックパッチ、であり得る。シャシおよびサイドパネルを形成するのに使用される材料は、
図2および
図3を参照して、より詳細に検討される。締結材24は連続長の締結材を含むことができるか、またはそれは締結材の複数の個別の部分を含み得る。例えば、当業者には当然のことながら、締結材24は(
図1に示されているように)ストリップの形で設けられ得るか、またはそれは一連の個別の点、ストリップ、もしくは他の形状を含み得る。弾性結合材と組み合わせられると、締結材が実質的に非弾性である場合でも、締結材24の個別の領域が、サイドパネル20、22がその弾性を長手方向に保持することを可能にし得る。
【0049】
本発明によりもたらされる利点は、比較的大サイズの成人用おむつに特に適用可能である。着用者にとっての適正なフィット感および適切な吸収性を確実にするために、シャシ12は一般に比較的細長い。物品10の長手方向長さLは500mmから、600mmから、または700mmから、1200mmまで、1000mmまで、または800mmまでであってもよい。長さLは、物品10が平坦状態で、シャシの長手方向または横方向に収縮するいずれの要素も停止状態で、すなわち除去されたかまたは切断されたかのどちらかにより、シャシに収縮力を及ぼさずに、測定される。
【0050】
シャシ12の横方向幅Wcは、150mmから、200mmから、または250mmから、400mmまで、350mmまで、または300mmまでであってもよい。シャシの幅はその長さに沿って一定であり得る。あるいは、シャシ12は砂時計形状であり得る。シャシ12の幅は、中心領域16が着用者の脚間の股領域内に快適に配置され得るように選択されるべきであることが好ましい。
【0051】
第1の外縁部20aから第2の外縁部22aまでの、物品10の横方向幅Wtは、500mmから、600mmから、または700mmから、1200mmまで、1000mmまで、または800mmまでであり得る。いくつかの例では、物品10の横方向幅Wtは、(平坦状態で測定される)シャシ12の長手方向長さL+/-20%に等しい。シャシ長さLに対する全幅Wtのこの比率は、一般に、成人着用者に適切なサイズおよび形状の物品をもたらす。
【0052】
図1に示されている通り、第1のサイドパネル20および第2のサイドパネル22の各々は長手方向にギャザーを付けられて、実質的に横方向に延在している少なくとも1つのプリーツ28を形成する。結合材26は各サイドパネルの端部に取り付けられて、パネル20、22をギャザー形態に維持する。サイドパネル20、22の該ギャザー形態は、
図3から
図5までを参照して、より詳細に検討される。
【0053】
図2は、中心領域16における、シャシ12の断面図を示す。
図2に示されている通り、シャシ12は、使用中に着用者の身体に向くことが意図されている身体向き表面11と、使用中に着用者から離れた側に向くことが意図されている衣類向き表面13とを含む。一般に、シャシ12は、身体向き表面における液体透過トップシート15と、衣類向き表面における液体不透過バックシート17とを含む。吸収性コア19はトップシート15とバックシート17との間に配置されており、身体滲出物、例えば尿または他の体液、を吸収するように構成されている。
【0054】
吸収性コア19は、セルロース系繊維と超吸収ポリマーとの混合物、85%以上の超吸収ポリマーを含むなどの本質的にセルロースを含まない吸収性コア、および発泡体ベースの吸収性コアなどが意図されているがそれらに限定されない、吸収性物品のタイプに適した任意のタイプであってもよい。
【0055】
トップシート15は適切に十分に流体透過性であり、尿などの排出された体液がトップシート15の厚さを貫通することを可能にする。トップシート15は、柔軟で、着用者の肌に対して柔らかい感触の材料から適切に製造され得ることが有利である。トップシート15としての使用に適切な材料が、使い捨て衛生製品の技術分野において一般的に知られており、本開示の目的のために、不織材料および有孔高分子フィルムを含むがそれらに限定されない、トップシートとしての使用に一般的に知られている任意の材料が使用され得る。トップシート15は、織ったウェブおよび不織ウェブ、有孔フィルム、連続気泡発泡体、または前述の材料の組合せもしくは積層などの様々な織物材料から製造され得る。
【0056】
トップシート15に使用される不織材料は、例えば、スパンボンド;スパンボンド/スパンボンド複合物;またはSMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SSMS、SSMMS、SMMSなどのスパンボンド/メルトブロー複合物;ポリプロピレンの不織材料もしくはポリプロピレンとポリエチレンとの複合繊維;あるいはそのような材料の組合せで作製され得る。トップシート15は弾性特性も有し得る。
【0057】
バックシート17は(尿などの)液体に対して適切に不透過性であり、バックシート17を通る滲出物の漏れを防止する。バックシート17は吸収アセンブリにより吸収された滲出物が、ベッドシーツおよび下着などの、使い捨て吸収性衛生製品に接触する可能性がある他の外部物品を汚さないようにする。
【0058】
バックシート17としての使用に適した材料も使い捨て衛生製品の技術分野において一般的に知られている。本開示の目的のために、高分子フィルム、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンもしくはポリプロピレンの共重合体のフィルム;疎水化不織材料;流体不透過性発泡体および流体不透過性積層を含むがそれらに限定されない、バックシートとしての使用に一般的に知られている任意の材料が使用され得る。バックシートは実質的に液体不透過性であるが通気性がありすなわち気体透過性であり、液体に対して実質的に不透過性であると同時に、空気および他の気体がバックシート17を通過し得ることを意味することが好ましい。
【0059】
バックシート17は1つまたは複数の材料層も含み得る。例えば、バックシートは、吸収アセンブリに面する液体不透過性高分子フィルムの積層と衣類側に面する不織物とであってもよく、使い捨て吸収性衛生製品の外面に織物の柔らかい感触を与える。
【0060】
図2に示されている通り、トップシート15およびバックシート17は吸収性コア19の外面形状の外側に延在していてもよく、熱手段もしくは超音波手段による接着または溶接などの、当該技術分野で一般的に知られている方法を用いて吸収性コア形状の外側で結合され得る。
【0061】
略長手方向に延在している弾性手段(図示せず)が、当該技術分野において一般的に知られているように、例えばレッグカフを設けるために、長手方向側縁部に近接しているトップシートとバックシートとの間に挟まれて、シャシ12の主要部に取り付けられてもよい。そのような弾性手段は、1つまたは複数の弾性糸、弾性フィルムストリップ、または弾性発泡体ストリップを含んでいてもよく、使い捨て吸収性物品10に長手方向収縮力をかけるために、伸張状態でシャシ12に取り付けられていてもよい。
【0062】
ここで、ギャザー付きサイドパネルは、
図3から
図5までを参照して、さらに検討される。
【0063】
図3は、
図1からのサイドパネル20をより詳細に示す。サイドパネル22は類似構造を有する。
図3に示されている通り、サイドパネル20は自由外端部20aと取付け縁部20bとを含む。パネル20は、取付け縁部20bでまたはその付近でシャシ12に固定されている。パネル20は、それがシャシ12から離れて自由外端部20aに向かって第1の横方向に延在するように配置されている。パネル20は3つの部分:自由外端部20aに隣接したかつその横内方向の外端部と;取付け縁部20bに隣接したかつその横外方向の取付け端部と;端部間に配設されている中間部分と、を有すると考えられる。
図3に示されている通り、サイドパネル20は連続シート状の材料を含み得る。サイドパネル20を形成する該シート状の材料は実質的に非弾性の材料を含み得る。例えば、サイドパネル20はシート状の不織材料で形成され得る。
【0064】
いくつかの例では、サイドパネルは、互いに結合されてサイドパネルシートを形成する、複数片の材料で形成されているシートを含み得る。例えば、
図4に示されている通り、サイドパネル20は、取付け縁部20bに直接隣接した第1の非弾性部分30を含み得る。弾性部分32がその第1の縁部で第1の非弾性部分30に結合される。その第2の縁部で、弾性部分32は第2の非弾性部分34に結合される。第1の非弾性部分30および第2の非弾性部分34は不織材料を含み得る。弾性部分32は少なくとも横方向に伸長可能であることが好ましい。サイドパネルの横方向に弾性の部分または弾性化部分は、使い捨て吸収性物品におけるサイドパネルとしての使用に適した任意の材料から作製され得る。例えば、弾性フィルム、弾性不織物、または弾性積層などの弾性材料が、接着、熱溶接、または超音波溶接などの、当該技術分野において一般的に知られている結合方法により、サイドパネルの非弾性領域に結合され得る。弾性積層の例には、例えば、エラストマー膜またはスパンデックス糸などの複数の伸縮性のある糸などのエラストマー材料に結合されている少なくとも1つの不織層を含む不織フィルム積層が含まれ、ストレッチボンド積層体として一般的に知られている積層、および例えば欧州特許第0650714号明細書(特許文献4)において開示されている、リングローリングにより活性化された積層が含まれる。自由端縁部20aに隣接した、サイドパネル20の少なくとも外端部が実質的に非弾性であることが好ましい。
【0065】
締結材24は、パネル20の自由外縁部20aにまたはそれに隣接して、外端部領域内に設けられる。該締結材24は、1つまたは複数のフックパッチなどの機械的締結材24を含み得る。例えば使い捨て吸収性物品において一般的に使用される不織材料に係合し留まるように構成されているフックパッチなどの締結材は当該技術分野において知られており、シャシ12およびサイドパネル20、22に使用される材料と組み合わせて、当業者により選択され得る。締結材24は弾性であり(例えば、長手方向に伸長可能であり)得るか、またはそれは実質的に非弾性であり得る。
【0066】
結合材26は、パネル20の外端部において、好ましくは自由外縁部20aでまたはそれに隣接して、実質的に長手方向に延在している。該長手方向は、シャシ12の長手方向軸に実質的に平行な方向である。該結合材26は、サイドパネル20の少なくとも一部をギャザー形態に維持するように構成されている。結合材26は、外端部を、例えば結合材を伸張させるように外力がかけられていない場合、休止状態位置においてギャザー形態に維持するように構成されている。
【0067】
ギャザー形態により、サイドパネル20を形成する材料領域がギャザーを付けられ、フリルを付けられ、皺を作られ、または折り畳まれて、少なくとも1つのプリーツ28を形成することが意味される。本開示の内容の範囲内で、少なくとも1つのプリーツが波状断面、折畳み領域等を有するバレルプリーツを含み得る。少なくとも1つのプリーツ28がギャザー付き領域内に形成されるが、複数のプリーツ、例えば少なくとも3つのプリーツ、あるいは少なくとも10のプリーツ、あるいは少なくとも20のプリーツ、が形成されることが有利である。少なくとも1つのプリーツ28は、結合材26から実質的にシャシ12に向かって横方向に延在している。少なくとも1つのプリーツ28は、サイドパネル20の自由端縁部にまたはその付近に、好ましくは締結材24に隣接してその横内方向に非平面の表面をもたらす。本開示の内容の範囲内で、少なくとも1つのプリーツの存在は、物品10が平面上で平坦状態で、シャシ12の任意の収縮弾性要素が停止した状態で、サイドパネルの任意の収縮要素(例えば弾性結合材26)が自然に収縮した状態で、評価される。
【0068】
ギャザー付きサイドパネルまたは皺サイドパネルによりもたらされる非平面の表面はいくつかの利点をもたらす。少なくとも1つのプリーツ28は、サイドパネルの自由端部に凹凸のある表面をもたらし、それにより指先でより感じ易くなり、それによりユーザに自由端部の位置に関して触覚フィードバックを与える。多くの場合、成人用おむつが、締結材がサイドパネルの不織材料に係合している状態で、締結材に近接したその横内方向の折り目に沿って折り畳まれたなどの折り重ねられたサイドパネルの自由端部を有して供給される。締結材がサイドパネル材料にしっかりと取り付けられている場合、自由端部を広げることが困難である可能性がある。ギャザー付き表面または皺表面はユーザが自由端部をより容易に握持するかまたは把持することを可能にし得るため、前述されているギャザー付き領域が、自由端部が開かれ得る容易さを向上させることができる。さらに、ギャザー付き領域の凸凹の表面は、締結材と接触しているサイドパネルの表面積を減少させ、したがってそれにより、外すのがより容易になる。
【0069】
当業者には当然のことながら、少なくとも1つのプリーツの正確な構造および結果として得られるギャザーは変化し得る。
図5は、
図3に示されている線P-Pに沿った、サイドパネル20のギャザー付き領域の5つの可能性のある断面を示す。
図5に示されている通り、ギャザー付き領域のプリーツ28は複数の形状を取ることができ、当業者には当然のことながら、他のプリーツ形態が可能である。プリーツは規則的であるかまたは不規則的である可能性がある。例えば、少なくとも1つのプリーツ28は、おおよそ波状断面または正弦波断面を有するバレルプリーツとして形成され得る。プリーツは、鋭い折畳み、ボックスプリーツもしくはナイフプリーツ、または不規則な皺表面により形成され得る。
【0070】
サイドパネル20の外縁部の所のギャザー付き領域は、その自由端部に向かって先細になる、先細サイドパネルを形成するのにも使用され得る。
図3および
図4に示されている通り、パネルがギャザー形態にある場合、サイドパネル20はその外縁部20aに第1の高さH
1を有する。該第1の高さH
1は、パネル20が平坦な状態で、伸縮素材を伸長させる外力がない状態で全弾性構成要素が作用した状態で(すなわち自然に収縮して)、測定される。換言すれば、第1の高さH
1は、結合材26を伸張させるかまたは伸長させる外力がかけられていない時に測定される。
【0071】
シャシ取付け縁部20bに、パネル20は第2の高さH
2を有する。該第2の高さH
2は、パネル20が平坦な状態で、任意の伸縮素材が自然に収縮した状態で、(シャシ12を基準として)長手方向に測定される。パネル20の取付け端部20bは実質的にギャザーを付けられていない、すなわちプリーツまたは折畳みを含まないことが好ましい。
図3および
図4に示されている通り、H
1はH
2未満であること、したがってサイドパネル20に先細形状を与えることが好ましい。好適な例では、H
1はH
2の50%と95%の間、より好ましくはH
2の60%と80%の間である。サイドパネルの高さは長手方向に測定される。
【0072】
シャシへの取付け端部20bにおけるサイドパネルの高さH2は、100mmから、120mmから、140mmから、240mmまで、220mmまで、200mmまで、または180mmまで、例えば約160mmまで、の範囲内であってもよい。
【0073】
快適な吸収性着用可能物品を提供するために、物品は、適所に固定されると、一対のブリーフなどの下着の外観と雰囲気を有することが好適である。したがって、それらがシャシへの取付け点において比較的高く、着用者の臀部のために良好な被覆を実現するように、開放型物品のサイドパネルを構成することが好適である。しかし、臀部の快適な被覆に必要な高さは、サイドパネルの自由端部に好適な高さより高い可能性がある(上記範囲参照)。これは、自由端部における高いサイドパネルが、一般に、柔軟性のより低いフィット感をもたらし、それらが片手でしっかりと保持され得ないために取り扱いし難い可能性があるためである。
【0074】
廃棄物を最小限にし、切断および形成工程を簡易化するために、矩形を有するサイドパネルを切断することも好適である。したがって、いくつかの例では、パネル20は実質的に矩形シート状の材料で形成され得る。そのような例では、パネル20は、ギャザーを付ける前に、その外縁部に、取付け縁部における高さであるH2に等しい高さH3を有する。好適な例では、H1はH3の50%と95%の間、より好ましくはH3の60%と80%の間である。当業者には当然のことながら、本発明に関連する利点が、非矩形の出発形状を有するサイドパネルにも適用可能である。したがって、本開示は、非矩形形状、例えば台形形状、不規則な形状、または円形状、を有する材料シートから形成されるサイドパネルを組み込む。
【0075】
自由端部においてサイドパネルにギャザーを付けることにより、前述されているように、サイドパネルを切断することなく、サイドパネルの形状が修正され得る。例えば、先細サイドパネルが、矩形シート状の材料から設けられ得る。これは、前段で検討されている利点をもたらすことに加えて、製造工程を簡易化し得る。
【0076】
ここで
図6および
図7を参照すると、サイドパネルのギャザー付きけは様々な方法で達成され得る。
図6に示されている通り、サイドパネル20は矩形形状を有するように切断され得る(ここで、H
2=H
3)。平坦形態にあるパネル20で出発して、少なくとも1つのプリーツ28は、弾性結合材26をサイドパネル20の自由端部に伸長状態で付けることにより、形成され得る。弾性材料は、弾性材料を伸張力下で配置することにより、その弛緩状態から伸長形態に伸ばされる。伸長状態において、弾性結合材26は、当該技術分野において知られている任意の適切な方法を用いて、サイドパネル20に結合される。結合材26がサイドパネルに結合された後、弾性結合材26は解除され、その弛緩収縮状態に戻ることが可能になる。弾性結合材26の収縮は、サイドパネル20の自由端部にギャザーを付ける役割を果たす。
図6に示されている通り、ギャザー形態が達成されると、締結材24がサイドパネル20に付けられ得る。いくつかの例では、締結材も、長手方向に弾性伸長可能な、実質的に弾性の材料で形成され得る。そのような例では、パネル20の自由端部は長手方向に弾性伸長可能である。これは、サイドパネル20の自由端部がシャシ12の前方領域14に固定された場合、高さH
1がユーザのニーズに従って変えられ得ることを意味する。弾性締結材24は、弾性結合材26と同時に、または弾性結合材がその弛緩状態に戻ることが可能にされた後に、付けられ得る。いくつかの例では、弾性結合材26は弾性締結材24により設けられ得る。この場合、結合材と締結材とは単一構成要素に統合され、専用の結合材および締結材は必要とされない。
【0077】
他の例では、締結材24は実質的に非弾性であり得る。非弾性締結材24も、弾性結合材26と同時に、または弾性結合材がその弛緩状態に戻った後に、付けられ得る。非弾性締結材24が伸長状の弾性結合材26と同時に付けられた場合、弾性結合材26は、それがその弛緩状態に戻る時に、締結材24およびサイドパネル20にギャザーを付ける。ギャザー付き締結材は、ユーザがサイドパネル20の自由端部を広げ、外すのをさらに補助し得る。弾性結合材26がその弛緩状態に戻ることを可能にされた後に、非弾性締結材24が付けられた場合、締結材24は、固定時にユーザにより調節されることが不可能であるように、サイドパネル20をそのギャザー状態にしっかり固定する。
【0078】
図6を参照して記載されているギャザーを付ける方法の代替案として、サイドパネル20は、結合材26が付けられる前にギャザーを付けられることが可能である。
図7に示されている通り、サイドパネル20は矩形形状を有して切断され、H
2=H
3である。サイドパネル20は、次いで、その自由端部でギャザーを付けられ、横方向に延在している少なくとも1つのプリーツ28を作り出す。パネル20は、パネル20と波形支持面との間に真空を適用することにより、ギャザーを付けられてもよい。ギャザー形態にあるパネル20では、結合材26が付けられて、パネル20をギャザー形態に維持する。結合材26は弾性(例えば、長手方向に伸長可能)であってもよいか、またはそれは実質的に非弾性であってもよい。弾性結合材および実質的に非弾性の結合材の利点は前段で説明されている。(弾性または実質的に非弾性の)締結材24は、別個の構成要素として付けられてもよいか、または結合材26と一体化されていてもよい。締結材24のように、結合材26は、連続長の結合材26または複数の個別部分の結合材26として設けられることが可能である。
【0079】
締結材24と結合材とが別個の構成要素として設けられた場合、締結材24は結合材26を覆うことができる。代替的例では、また、結合材26と締結材24とはサイドパネル20の両側に設けられることが可能であるか、または結合材は締結材に隣接してもしくは部分的に重なっている形態で設けられることが可能である。
【0080】
図6および
図7に示されている例示的方法は、サイドパネルの外自由端部を、シャシに向かって横内方向に折り畳み、締結材を少なくとも1つのプリーツの領域内でサイドパネルに固定する随意のステップをさらに含み得る。締結材をこの方法で折り重ねることにより、締結材24が着用可能使い捨て物品10の他の部分に意図せずに留まることが防止され得る。前述されている通り、また、締結材をサイドパネル20、22のギャザー付き領域に固定することにより、サイドパネルの自由外端部がより容易に外され、広げられることが可能になる。
【0081】
図面に示されていないが、いくつかの例では、使い捨て着用可能吸収性物品10は、シャシ12の前方領域14から横外方向に延在している、第3のサイドパネルと第4のサイドパネルとをさらに含み得る。該第3のサイドパネルおよび該第4のサイドパネルは不織材料を含むことができ、ユーザにとっての付加的なサイジングの柔軟性および改善された取扱い性をもたらし得る。第3のサイドパネルおよび第4のサイドパネルを含む例では、第1のサイドパネルおよび第2のサイドパネル上の締結材24は、シャシ12の前方領域14内の衣類向き表面13に、または第3のサイドパネルおよび第4のサイドパネルの衣類向き表面に、留まるように構成され得る。
【0082】
本発明を、いくつかの例示的実施形態を参照して説明してきた。本発明は例示的実施形態の範囲に限定されず、当業者には当然のことながら、適応および修正が、本発明の範囲から逸脱することなく成される可能性がある。
【符号の説明】
【0083】
10 使い捨て着用可能吸収性物品
11 身体向き表面、身体配向表面
12 シャシ
13 衣類向き表面、衣類配向表面
14 前方領域
15 液体透過トップシート
16 中心領域、中間領域
17 液体不透過バックシート
18 後方領域
19 吸収性コア
20 第1のサイドパネル
20a 第1の外縁部、自由端縁部、自由外端部
20b、22b 取付け縁部
22 第2のサイドパネル
22a 第2の外縁部
24 機械的締結材、弾性締結材、非弾性締結材
26 結合材、弾性結合材、弾性材料
28 プリーツ
30 第1の非弾性部分
32 弾性部分、弾性材料
34 第2の非弾性部分
H1 第1の高さ、ギャザー付き高さ
H2 第2の高さ
H3 第3の高さ、ギャザーを付けられていない高さ
L (物品10の)長手方向長さ、シャシ長さ
P-P 線
Wc (シャシ12の)横方向幅
Wt (物品10の)横方向幅、全幅