(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】速度センサアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G01P 3/488 20060101AFI20220621BHJP
G01P 3/487 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
G01P3/488 G
G01P3/488 C
G01P3/487 G
G01P3/487 C
(21)【出願番号】P 2021513966
(86)(22)【出願日】2018-09-19
(86)【国際出願番号】 CN2018106459
(87)【国際公開番号】W WO2020056618
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】521100519
【氏名又は名称】ハムリン エレクトロニクス (スーチョウ) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ジャオ
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特公平7-101163(JP,B2)
【文献】米国特許第4935698(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P3
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板(PCB)と、
前記PCBに直接結合された磁石と、
前記PCBに電気的に接続されたセンサと、
前記磁石と前記センサとの間に結合された磁極片と
を備え、前記磁石は、前記磁極片によって部分的に囲まれたスロットを含む、速度センサアセンブリ。
【請求項2】
前記磁石は、
第1の端部と、
前記第1の端部の反対側の第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる第1の側面と、
前記第1の側面の反対側の第2の側面と
を備える、請求項1に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項3】
前記スロットは、前記第1の側面と前記第2の側面との間に延びている、請求項2に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項4】
前記スロットは、前記第1の端部の端部表面の中に埋め込まれる、請求項2に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項5】
前記磁極片は、前記端部表面に直接結合される、請求項4に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項6】
前記磁極片は、前記端部表面によって画定される平面に対して平行に配向される、請求項4に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の側面は、前記PCBの第1の主側面に直接結合される、請求項2に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項8】
前記センサは、ホール効果センサである、請求項1に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項9】
第1の主側面と、第2の主側面とを有するプリント回路基板(PCB)と、
前記PCBの前記第1の主側面に直接結合された磁石と、
前記PCBに電気的に接続されたセンサと、
前記磁石と前記センサとの間の磁極片と
を備え、
前記磁石は、端部表面に沿ってスロットを含み、前記磁極片は、前記端部表面に直接結合される、速度センサアセンブリ。
【請求項10】
前記磁石は、
第1の端部と、
前記第1の端部の反対側の第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる第1の側面と、
前記第1の側面の反対側の第2の側面と
を備える、請求項9に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項11】
前記スロットは、前記第1の側面と前記第2の側面との間に延びている、請求項10に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項12】
前記スロットは、前記第1の端部の前記端部表面の中に埋め込まれる、請求項10に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項13】
前記磁極片は、前記端部表面に直接結合され、前記磁極片は、前記端部表面によって画定される平面に対して平行に配向される、請求項12に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項14】
前記磁石の前記第1の側面は、前記PCBの前記第1の主側面に直接結合される、請求項10に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項15】
前記センサは、ホール効果センサである、請求項9に記載の速度センサアセンブリ。
【請求項16】
速度センサアセンブリにおける磁場振幅を減少させる方法であって、
プリント回路基板(PCB)を設ける段階と、
磁石を前記PCBに直接結合する段階と、
センサを前記PCBに電気的に接続する段階と、
前記磁石と前記センサとの間に磁極片を位置決めする段階と、
前記磁石の端部表面に沿ってスロットを設けることで、前記磁石および前記磁極片の磁場振幅を減少させる段階と
を含み、前記磁極片は前記端部表面に直接結合される、方法。
【請求項17】
前記スロットを前記磁石の第1の側面と第2の側面との間に形成することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記磁石の前記第1の側面を前記PCBの第1の主側面に直接結合することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記スロットを前記磁石の第1の端部の前記端部表面の中に埋め込むことをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記磁極片を前記磁石の前記端部表面に直接結合することをさらに含み、前記磁極片は、前記端部表面によって画定される平面に対して平行に配向される、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、出力速度を測定するためのセンサに関し、詳細には、スロット付き磁石を有する出力速度センサアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
出力速度センサは、感知された鉄のターゲットの出力速度を示すために1つまたは複数の独立した周波数の出力を提供する。出力速度センサの1つのタイプには、円筒形または矩形形状を有する磁石が含まれ、磁石は、ホール素子の裏側に面しており、ホール素子は回転するターゲット歯車を感知する。しかしながら、中実の円筒形または矩形形状の磁石設計を有する現行のセンサは、最小エアギャップおよび最大エアギャップ要件を満たすことができない。より具体的には、中実の円筒形または矩形形状の磁石設計は、磁石の長さを拡大したり、磁石の等級を上げたりしても、重要である信号振幅を増大させることができない。したがって、従来技術の1つまたは複数の欠陥を克服する出力速度センサアセンブリを提供することが望ましいであろう。
【発明の概要】
【0003】
この概要は、詳細な説明において以下でさらに説明される概念の選択を簡単な形式で紹介するために提供されている。この概要には、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定する意図はなく、また特許請求される主題の範囲を決定するにあたり、その支援を行う意図もない。
【0004】
1つまたは複数の実施形態において、速度センサアセンブリは、プリント回路基板(PCB)と、PCBに直接結合された磁石とを含んでよい。速度センサアセンブリは、PCBに電気的に接続されたセンサと、磁石とセンサとの間に結合された磁極片とをさらに含んでよく、この場合、磁石は、磁極片によって部分的に囲まれたスロットを含む。
【0005】
1つまたは複数の実施形態において、速度センサアセンブリは、第1の主側面および第2の主側面を有するプリント回路基板(PCB)と、PCBの第1の主側面に直接結合された磁石とを含んでよい。速度センサアセンブリは、PCBに電気的に接続されたセンサと、磁石とセンサとの間の磁極片とを含んでよく、この場合、磁石は、端部表面に沿ってスロットを含み、また磁極片は、端部表面に直接結合される。
【0006】
1つまたは複数の実施形態において、速度センサアセンブリにおける磁場振幅を減少させる方法は、プリント回路基板(PCB)を設けることと、磁石をPCBに直接結合することとを含んでよい。方法は、センサをPCBに電気的に接続することと、磁石とセンサとの間に磁極片を位置決めすることと、磁石の端部表面に沿ってスロットを設けることで磁石および磁極片の磁場振幅を減少させることとをさらに含んでよく、この場合、磁極片は端部表面に直接結合される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
添付の図面は、その原理の実際の利用のためにいままでのところ考案された開示の出力速度センサアセンブリの例示の手法を示す。
【0008】
【
図1】本開示の例示の実施形態による速度センサアセンブリの斜視図である。
【0009】
【
図2】本開示の例示の実施形態による、
図1の速度センサアセンブリの斜視図である。
【0010】
【
図3】本開示の例示の実施形態による、
図1の速度センサアセンブリの磁石の斜視図である。
【0011】
【
図4】本開示の例示の実施形態による、最小エアギャップに関する磁場と回転角度を示すグラフである。
【0012】
【
図5】本開示の例示の実施形態による、最大エアギャップに関する磁場と回転角度を示すグラフである。
【0013】
【
図6】本開示の例示の実施形態による、速度センサアセンブリにおける磁場振幅を減少させるためのプロセスである。
【0014】
図面は、必ずしも縮尺通りではない。図面は単なる図示表現であり、本開示の特有のパラメータを表現することは意図されていない。さらに、図面は、本開示の例示の実施形態を描写することが意図されており、したがって範囲を限定するものとはみなされない。
【0015】
さらに、図の一部における特定の要素は、説明の明確さのために省略されてもよい、または縮尺通りに図示されない場合がある。断面図は、「スライス」の形態、または「近目で見た」断面図であってよく、説明の明確さのために、そうでなければ「本来の」断面図では見ることができる特定の背景線を省略している。さらに、明確さのために、一部の参照番号は、特定の図面では省略される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示は、添付の図面を参照して次の段階に進むことになるが、そこでは、種々の手法が示されている。しかしながら、速度センサアセンブリは、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載される手法に限定されるように解釈すべきではないことを理解されたい。むしろこれらの手法は、本開示が完全かつ完璧であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供されている。図中では、同様の番号は、全体を通して同様の要素を指している。
【0017】
本実施形態は、最小エアギャップおよび最大エアギャップの下での信号問題を解決する単一のホール素子を設けることによって、上記で特定した従来技術の欠陥の少なくとも一部に対処する。さらに、例えば強力な磁場によるホールチップの飽和に起因してホールチップが最小エアギャップの下で機能しなくなる問題を回避するために、スロットを備える磁石を設けることで磁場を減少させ、これによりホールチップ効果を満たすことができる。
【0018】
単一の用途に限定されないが、本明細書に記載されるセンサアセンブリは、車両変速機における歯車またはターゲットホイールを検出し、速度に比例する電気デジタル信号を生成するために使用されてよい。変速機の制御装置は、この情報を使用して、シフトポイントなど種々の伝達機能を修正し、診断テストを実行する。
【0019】
開示されるように、本明細書の実施形態は、大きな体積を有する、通路が成形された磁石を提供する。磁石を追加の磁極片と結合することによって、磁場が減少する。ターゲットホイールがホールチップに近いとき、磁場振幅は、500mTを超える。従来の設計では、ホールチップは、このような状況下では正確に作動しなくなる。しかしながら本実施形態では、スロットが、磁極片のすぐ下に、磁石を通り抜けるように設けられている。スロット付き磁石は、磁場振幅を減少させるのに役立つ。結果として、センサアセンブリは、ホールチップ利用に関する磁場およびピークピーク値要件を満たすことができ、また最小エアギャップと最大のエアギャップの両方で機能することができる。いくつかの実施形態において、磁石は、その中を通る実証されたスロットを含まない。
【0020】
次に
図1を参照して、本開示の実施形態による出力速度センサアセンブリ(以後「センサアセンブリ」)114を説明する。センサアセンブリ114は、ホール効果センサであってよく、これはハウジング(図示せず)の中に配設される。示されるように、センサアセンブリ114は、磁石116と、ホールチップを含むホール効果センサなどのセンサ118とを含む。ホールチップ118と磁石116との間に磁極片125がある。この非制限的な例実施形態では、磁石116は、第1の端部115と、第1の端部115の反対側の第2の端部117と、第1の端部115と第2の端部117との間に延びる第1の側面119と、第1の側面119の反対側の第2の側面121(
図2)とを含んでよい。示されるように、第1の側面119および第2の側面121は、互いに対して平行な概ね平坦な表面によって画定されてよい。磁石116は、永久磁石であってよい。
【0021】
ホールチップ118は、磁極片125に直接結合されてよく、磁極片は、磁場を減少させる、または磁場の影響を弱めるように作用する。磁極片125は、ホールチップ118の高感度のホールプレートに近接するように磁場を局所化する。磁極片125は、磁場分布を引き寄せることが可能な強磁性材料(例えば炭素鋼)などの磁極片材料129を利用してよい。磁石116が移動されるとき、その磁場分布が変えられる。磁極片125は、磁場を減少させるものとして機能し、磁石116によって生成される磁束フィールドの形状を改善しガイドすることで、磁場強度がホールチップ118にとって適切であることを保証する。したがってホールチップ118は、磁極片125と組み合わされた場合、より強固であり、またより広い範囲にわたって正確である。
【0022】
センサアセンブリ114は、PCB120に結合されてよく、これはその後、ハウジングの中に位置決めされてよい。いくつかの実施形態において、センサアセンブリ114のホールチップ118は、例えば一セットのワイヤ線128またはPCBトレースによって、PCB120に物理的かつ電気的に結合されてよく、これらは、それらの間に入力/出力を提供することができる。PCB120はまた、構成要素およびホールチップ118をペーストするためにパッド123を含む。示されるように、PCB120は、第1の主側面132と、第2の主側面134とを有し、この場合、磁石116は、第1の主側面132に直接結合される。PCB120は、リジッドPCBであっても、フレキシブルPCBであってもよい。示されていないが、PCB120は、そこに結合された出力信号ワイヤと、電力線と、アース線とをさらに含んでよい。いくつかの実施形態において、PCB120は、一連の小型リジッドプリント回路基板を含んでもよく、これは、PCB120および/または配線を使用して相互に接続されてよい。
【0023】
上記に指摘したように、いくつかの実施形態において、ホールチップ118および磁石116は、ホール効果センサとして作動する。すなわち、ホールチップ118(例えばホールチップ)および磁石116は、非均一な磁場(例えば磁場が周期的な方法で変化する)を発達させるようなやり方で配置または作動され、このような磁場の変化は、ホール効果によって導体内に誘導される潜在的な電位差に、これに対応する変化を生じさせることになる。ホールチップ118は、ホールチップ118の個々の感知素子(例えば、通電導体)が受ける磁場の変化を検出することができ、このようなホール効果現象に基づいて構築することができる。一実施形態において、ホール効果を使用して、ホールチップ118および磁石116は、変速機の中の歯車またはターゲットホイールを検出し、回転速度に比例する電気デジタル信号を生成するのを支援する。変速機は、この情報の使用を制御して、シフトポイントなどの種々の伝達機能を修正し、診断テストを実行してよい。
【0024】
次に
図2~
図3に注意を向けると、本開示の実施形態によるセンサアセンブリ114がより詳細に記載される。示されるように、磁石116は、磁極片125によって、例えば頂部に沿って部分的に囲まれたスロット140を含んでよい。いくつかの実施形態において、スロット140は、磁石116の第1の端部115で端部表面144の中に埋め込まれたチャネルである。スロット140は、磁石116の第1の側面119と、第2の側面面121との間に延びてよい。
図2に示されるように、磁極片125は、スロット140のカバーまたは上部壁を形成するために磁石116の端部表面144に直接結合される。いくつかの実施形態において、磁極片125は、端部表面144によって画定される平面に対して平行に配向される。さらに、いくつかの実施形態では、スロット140は、示される位置からわずかに中心がずらされてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、2つ以上のスロット140が存在する場合もある。
【0025】
磁極片125およびホールチップ118のすぐ下で、磁石116にスロットを設けることによって磁場振幅が減少する。したがってセンサアセンブリ114は、ホール効果センサ利用に関する磁場およびピークピーク値要件を変わらずに満たし、かつ最小エアギャップと最大エアギャップの両方で機能することもできる。例えば、
図4は、スロット付き磁石116での最小エアギャップを例示するグラフ150であり、
図5は、スロット付き磁石116での最大エアギャップを例示するグラフ155である。中にスロット140が形成された通路タイプの磁石116は、極めて強力な磁気性能を有するが、それほど大きな磁場を生じさせることはないため、それが小さなエアギャップ利用およびより大きなエアギャップ利用で機能することを可能にする。例えば、本開示のセンサアセンブリ114は、10mTを超えるピークピーク値で、50mT~500mTのバイアス磁石を可能にし得る。
【0026】
次に
図6に注意を向けると、本開示の実施形態による、例えば速度センサアセンブリ114などの速度センサアセンブリにおける磁場振幅を減少させるための方法200が、より詳細に記載される。ブロック201で、方法200は、第1の主側面と、第2の主側面とを有するPCBを設けることを含んでよい。ブロック203で、方法200は、磁石をPCBの第1の主側面に直接結合することを含んでよい。いくつかの実施形態において、磁石は、第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延びる第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを含んでよい。第1の側面および第2の側面は、互いに対して平行な概ね平坦な表面によって画定されてよい。いくつかの実施形態において、磁石の第1の側面は、PCBの第1の主側面に直接物理的に結合される。
【0027】
ブロック205で、方法200は、センサをPCBに電気的に接続することを含んでよい。いくつかの実施形態において、センサは、ホールチップを含むホール効果センサである。いくつかの実施形態において、センサは、一セットのワイヤ線によってPCBに電気的に接続されてよく、これは、それらの間に入力/出力を提供することができる。
【0028】
ブロック207で、方法200は、磁極片を磁石およびセンサに結合することを含んでよい。いくつかの実施形態において、磁極片は、磁石およびターゲットホイールから生成された特定の磁場の影響を弱めることが可能な強磁性材料などの磁極片材料を利用してよい。磁石が移動されるとき、その磁場分布が変えられる。
【0029】
ブロック209で、方法200は、磁石の端部表面に沿ってスロットを設けることで、磁石および磁極片の磁場振幅を減少させることを含んでよい。いくつかの実施形態において、磁極片は、磁石の端部表面に直接結合される。したがって、スロットは、磁極片によって囲まれる/覆われる。いくつかの実施形態において、スロットは、磁石の第1の側面と第2の側面との間に形成される。いくつかの実施形態において、スロットは、磁石の第1の端部の端部表面の中に埋め込まれる。いくつかの実施形態において、磁極片は、磁石の端部表面によって画定される平面に取り付けられ、それに対して平行に配向される。
【0030】
簡潔にする目的で本明細書に示されない、または記載されないけれども、当業者は、速度センサアセンブリ114が、PCBと共に作動してよく、これは任意の電気構成要素と、ホールチップと、磁石とを含むことを理解するであろう。センサ検出器は、ホールチップ118と通信するように構成されてよく、この場合、センサは、ホールチップ118に近接する磁石116の位置および/または強度を感知するように作動可能である。センサ検出器は、センサに結合された磁極片125に近接する磁場のセンサから測定値/出力を受信し、磁場の測定値に基づいて、磁極片125およびホールチップ118に対する磁石116の位置を判定してよい。
【0031】
本明細書に記載されるセンサアセンブリ114は、変速機歯車に隣接して位置決めされてよい。変速機歯車は、複数の歯を含んでよい。さらに、変速機歯車は、シャフトによって回転可能に支持されてよい。したがって、変速機歯車は回転してよい。センサアセンブリ114は、一部の実装形態では、変速機歯車に関連する強磁性の歯車の歯に対して反応を示す。具体的には、センサアセンブリ114のホールチップは、磁場に関する出力信号を生成し、磁場センサ素子が歯車の歯の上にあるか、または歯車の溝の上にあるかを明らかにしてよい。出力信号は、変速機歯車の回転の速度を示す関連する周波数を有してよい。したがってセンサアセンブリ114は、変速機歯車の回転の速度を検出してよい。
【0032】
含む(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」およびその変形形態の使用は、その後に列挙される項目およびその等価物ならびに追加の項目を包含することが意図されている。したがって、用語「含む(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」およびその変形形態は、オープンエンド表現であり、本明細書では相互に入れ替え可能に使用することができる。
【0033】
フレーズ「少なくとも1つの」、「1つまたは複数の」および「および/または」は、本明細書で使用される際、接続的および非接続的の両方で機能するオープンエンド表現である。例えば、表現「A、BおよびCの少なくとも1つ」、「A、BまたはCの少なくとも1つ」、「A、BおよびCの1つまたは複数」、「A、BまたはCの1つまたは複数」ならびに「A、Bおよび/またはC」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBを合わせる、AとCを合わせる、BとCを合わせる、またはA、BおよびCを合わせることを意味する。
【0034】
全ての指向性の指示語(例えば、近位、遠位、上部、下部、上向き、下向き、左、右、横方向、長手方向、前方、後方、頂部、底部、上、下、垂直方向、水平方向、半径方向、軸方向、時計回り、および反時計回り)は、本開示の読み手の理解を助けるために識別の目的のためだけに使用されており、とりわけ本開示の位置、配向または使用について限定を生むものではない。接続指示語(例えば、取り付けられる、結合される、接続される、および接合される)は、広く解釈されるべきであり、そうでないことが指摘されなければ、要素の集合間の中間部材および要素間の相対運動を含んでよい。したがって、接続指示語は、2つの要素が直接、互いに固定された関係で接続されることを必ずしも暗示するものではない。
【0035】
さらに、識別指示語(例えば、一次、二次、第1の、第2の、第3の、第4のなど)は、重要度または優先度を暗示することは意図されていないが、1つの機能を別のものから区別するのに使用される。図面は、単に例示の目的のためであり、本明細書に添付される図面の中で反映される寸法、位置、順序および相対的なサイズは変化する場合がある。
【0036】
さらに、用語「実質的」または「実質的に」ならびに用語「おおよそ」または「ほぼ」は、一部の実施形態では相互に入れ替え可能に使用することができ、当業者によって容認可能な任意の相対的測定法を使用して記述することができる。例えば、これらの用語は、意図される機能を提供することが可能な偏差を示すために、基準パラメータに対する比較として機能することができる。非制限的であるが、基準パラメータからの偏差は、例えば、1%未満、3%未満、5%未満、10%未満、15%未満、20%未満などの分量であってよい。
【0037】
本開示は、本明細書に記載される特有の実施形態によって範囲が制限されるべきではない。当然のことながら、本開示の他の種々の実施形態および本開示に対する修正形態も、本明細書に記載されるものに加えて、上述の説明および添付の図面から当業者に明らかになるであろう。したがって、そのような他の実施形態および修正形態は、本開示の範囲内にあることが意図されている。さらに、本開示は、特定の目的のために特定の環境での特定の実装形態の文脈で本明細書に記載されてきた。当業者は、有用性がそれに限定されないことを認識し、本開示は、任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実施されてよい。したがって、以下に記載される特許請求の範囲は、本明細書に記載されるような本開示の全容および精神を考慮して解釈されるべきである。