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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】車両用照明装置、および車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 41/19 20180101AFI20220621BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220621BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20220621BHJP
   F21S 41/143 20180101ALI20220621BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20220621BHJP
   F21S 43/145 20180101ALI20220621BHJP
   F21S 41/155 20180101ALI20220621BHJP
   F21S 41/16 20180101ALI20220621BHJP
   F21S 43/19 20180101ALI20220621BHJP
   F21V 29/75 20150101ALI20220621BHJP
   F21W 102/30 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/10 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/15 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/40 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/45 20180101ALN20220621BHJP
   F21W 103/55 20180101ALN20220621BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220621BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20220621BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220621BHJP
【FI】
F21S41/19
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 215
F21V29/503
F21S41/143
F21S43/14
F21S43/145
F21S41/155
F21S41/16
F21S43/19
F21V29/75
F21W102:30
F21W103:10
F21W103:15
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:40
F21W103:45
F21W103:55
F21Y115:10 100
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
F21Y115:30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018101959
(22)【出願日】2018-05-29
(65)【公開番号】P2019207785
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】白石 寛光
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-032513(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0338049(US,A1)
【文献】国際公開第2016/158423(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0034283(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/00
F21V 19/00
F21V 29/00
F21S 43/00
F21W 102/30
F21W 103/10
F21W 103/15
F21W 103/20
F21W 103/35
F21W 103/40
F21W 103/45
F21W 103/55
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジと;
前記フランジの一方の側に設けられた装着部と;
前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、少なくとも1つの発光素子を有する発光部と;
前記フランジの他方の側に設けられ、コネクタが挿入可能なホルダと;
前記フランジの他方の側に設けられ、前記フランジの周縁から前記ホルダに向けて延びる少なくとも1つの第1の放熱フィンと;
前記第1の放熱フィンと、前記ホルダと、が並ぶ方向と交差する方向に設けられ、前記フランジの周縁に沿って延びる第2の放熱フィンと;
を具備し、
前記ホルダが前記フランジから突出する方向において、
前記ホルダの、前記フランジ側とは反対側の端面と、前記フランジの面との間の距離をL1とし、
前記第1の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の前記ホルダ側の端部と、前記フランジの面との間の距離をL2とし、
前記第2の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の前記ホルダ側の端部と、前記フランジの面との間の距離をL3aとした場合に以下の式を満足する車両用照明装置。
L2<L1<L3a
【請求項2】
前記第1の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の、前記ホルダ側とは反対側の端部と、前記フランジの面と、の間の距離をL2aとした場合に以下の式を満足する請求項記載の車両用照明装置。
L2a>L2
【請求項3】
前記第1の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面には段差部が設けられている請求項記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記第1の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面には第1の傾斜部が設けられている請求項記載の車両用照明装置。
【請求項5】
記第2の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の前記ホルダ側には第2の傾斜部が設けられている請求項1~のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両用照明装置、および車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
ソケットと、ソケットの一方の端部側に設けられ、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を有する発光部と、を備えた車両用照明装置がある。
ここで、発光部において発生した熱は、主に、ソケットから外部に放出される。そのため、ソケットの他方の端部側には複数の放熱フィンが設けられている。また、ソケットの他方の端部側には、コネクタが挿入される筒状のホルダが設けられている。すなわち、ソケットの他方の端部側には複数の放熱フィンとホルダが並べて設けられている。
【0003】
作業者が、車両用照明装置を車両用灯具の筐体に取り付ける際には、作業者が車両用照明装置を筐体の孔に嵌め込み、ツイストロックにより車両用照明装置を筐体に保持させる。そして、作業者がホルダの孔にコネクタを差し込むことで、車両用照明装置と電源などとが電気的に接続される。この場合、ホルダの孔は筐体の後方側に開口している。そのため、筐体の前方側にいる作業者が、ホルダの孔を目視により確認できない場合がある。この様な場合には、作業者は手探りによりホルダの孔の位置を認識し、ホルダの孔にコネクタを差し込むようにしている。
ところが、ホルダの孔にコネクタを差し込む際には、作業者はホルダから手を離すことになる。そのため、ホルダの孔の大まかな位置は認識できていたとしても、ホルダの孔の正確な位置は認識できなくなる。その結果、作業者がホルダの孔にコネクタを差し込むのに時間を要する場合がある。
そこで、コネクタを差し込む際の作業性を向上させることができる技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-120446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、コネクタを差し込む際の作業性を向上させることができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る車両用照明装置は、フランジと;前記フランジの一方の側に設けられた装着部と;前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、少なくとも1つの発光素子を有する発光部と;前記フランジの他方の側に設けられ、コネクタが挿入可能なホルダと;前記フランジの他方の側に設けられ、前記フランジの周縁から前記ホルダに向けて延びる少なくとも1つの第1の放熱フィンと;前記第1の放熱フィンと、前記ホルダと、が並ぶ方向と交差する方向に設けられ、前記フランジの周縁に沿って延びる第2の放熱フィンと;を具備している。前記ホルダが前記フランジから突出する方向において、前記ホルダの、前記フランジ側とは反対側の端面と、前記フランジの面との間の距離をL1とし、前記第1の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の前記ホルダ側の端部と、前記フランジの面との間の距離をL2とし、前記第2の放熱フィンの、前記フランジ側とは反対側の端面の前記ホルダ側の端部と、前記フランジの面との間の距離をL3aとした場合に以下の式を満足する
L2<L1<L3a


【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、コネクタを差し込む際の作業性を向上させることができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態に係る車両用照明装置を例示するための模式斜視図である。
図2図1における車両用照明装置をA方向から見た模式斜視図である。
図3図1における車両用照明装置のB-B線断面図である。
図4】他の実施形態に係る放熱フィンを例示するための模式斜視図である。
図5】比較例に係る車両用照明装置の取り付け手順を例示するための模式斜視図である。
図6】本実施の形態に係る車両用照明装置の取り付け手順を例示するための模式斜視図である。
図7】他の実施形態に係る放熱フィンを例示するための模式斜視図である。
図8】他の実施形態に係る放熱フィンを例示するための模式斜視図である。
図9】他の実施形態に係る放熱フィンを例示するための模式斜視図である。
図10図9における車両用照明装置をC方向から見た模式図である。
図11】他の実施形態に係る放熱フィンを例示するための模式斜視図である。
図12】車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
【0011】
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、図1における車両用照明装置1をA方向から見た模式斜視図である。
図3は、図1における車両用照明装置1のB-B線断面図である。
図4は、他の実施形態に係る放熱フィン14aを例示するための模式斜視図である。
図1図3に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光部20、給電部30、および伝熱部40が設けられている。
【0012】
ソケット10は、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14a(第2の放熱フィンの一例に相当する)、放熱フィン14b(第1の放熱フィンの一例に相当する)、およびホルダ15を有する。
装着部11は、フランジ13の一方の側に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
【0013】
バヨネット12は、装着部11の外側面に複数設けられている。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。複数のバヨネット12は、フランジ13と対峙している。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に用いられる。複数のバヨネット12は、ツイストロックに用いられるものである。
【0014】
フランジ13は、板状を呈している。フランジ13は、例えば、円板状を呈したものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に設けられている。
【0015】
放熱フィン14a、14bは、フランジ13の他方の側に設けられている。放熱フィン14a、14bは、フランジ13の、装着部11が設けられる側とは反対側の面13aに設けられている。放熱フィン14a、14bは、板状を呈したものとすることができる。
放熱フィン14aは、フランジ13の周縁に沿って延びている。放熱フィン14aは、互いに対峙させて2つ設けることができる。放熱フィン14aは、放熱フィン14bと、ホルダ15と、が並ぶ方向と交差する方向に設けられ、フランジ13の周縁に沿って延びている。
放熱フィン14bは、少なくとも1つ設けることができる。放熱フィン14bは、互いに平行となるように複数設けることもできる。放熱フィン14bは、フランジ13の周縁からフランジ13の中央領域に向けて延びている。放熱フィン14bは、フランジ13の周縁からホルダ15に向けて延びている。放熱フィン14bは、放熱フィン14aと並べて設けることができる。放熱フィン14bは、放熱フィン14aと放熱フィン14aとの間に設けられている。
【0016】
ホルダ15は、フランジ13の他方の側に設けられている。ホルダ15は、フランジ13の、放熱フィン14a、14bが設けられる面13aに設けることができる。ホルダ15は、放熱フィン14aと放熱フィン14aとの間に設けられている。2つの放熱フィン14aが並ぶ方向と交差する方向において、ホルダ15は、放熱フィン14bと並べて設けることができる。ホルダ15は、フランジ13の面13aの中心と周縁との間に設けることができる。この場合、放熱フィン14bは、ホルダ15の一方の側に設けることができる。なお、ホルダ15は、フランジ13の面13aの中央領域に設けることもできる。この場合、放熱フィン14bは、ホルダ15の両側に設けることができる。
【0017】
ホルダ15は、コネクタ105が挿入可能となっている。ホルダ15は、筒状を呈し、内部に孔15bを有している。孔15bには、シール部材105aを有するコネクタ105が挿入される。そのため、孔15bの断面形状および断面寸法は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状および断面寸法に適合したものとなっている。
【0018】
図2に示すように、ホルダ15の、フランジ13側とは反対側の端面15aと、面13aとの間の距離L1は、放熱フィン14aの、フランジ13側とは反対側の端面14a1と、面13aとの間の距離L3よりも長くすることができる(L1>L3)。
また、図4に示すように、距離L3aは、距離L1と同じ、あるいは距離L1よりも長くすることもできる(L1≦L3a)。
また、距離L1は、放熱フィン14bの、フランジ13側とは反対側の端面14b1のホルダ15側の端部14b2と、面13aとの間の距離L2よりも長い(L1>L2)。 この場合、図2および図4に示すように、放熱フィン14bの端面14b1は平坦な面とすることができる。端面14b1が平坦な面である場合には、距離L2は、端面14b1と、面13aとの間の距離とすることができる。
すなわち、ホルダ15の端面15aは、少なくとも放熱フィン14bの端部14b2から突出している。
【0019】
ここで、比較例に係る車両用照明装置200を車両用灯具100の筐体101に取り付ける手順を説明する。
図5は、比較例に係る車両用照明装置200の取り付け手順を例示するための模式斜視図である。
図5に示すように、車両用照明装置200には、複数の放熱フィン214と、ホルダ215が設けられている。また、ホルダ215の、フランジ213側とは反対側の端面は、放熱フィン214の、フランジ213側とは反対側の端面と同じ位置にある。すなわち、ホルダ215の端面は、放熱フィン214の端面から突出していない。
【0020】
この様な車両用照明装置200を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際には、作業者300が車両用照明装置200を筐体101の孔に嵌め込み、ツイストロックにより車両用照明装置200を筐体101に保持させる。次に、作業者300が、ホルダ215の孔にコネクタ105を差し込むことで、車両用照明装置200と電源などとが電気的に接続される。
【0021】
この場合、ホルダ215の孔は、筐体101の後方側(車両の内部)に開口している。そのため、筐体101の前方側(車両の外部)にいる作業者300が、ホルダ215の孔を目視により確認できない場合がある。ホルダ215の孔が目視できない場合には、作業者300は、手探りによりホルダ215の孔の位置を認識し、ホルダ215の孔にコネクタ105を差し込むようにしている。
ところが、ホルダ215の孔にコネクタ105を差し込む際には、作業者300はホルダ215から手を離すことになる。そのため、ホルダ215の孔の大まかな位置は認識できていたとしても、ホルダ215の孔の正確な位置は認識できなくなる。その結果、作業者300がホルダ215の孔にコネクタ105を差し込むのに時間を要する場合がある。
【0022】
図6は、本実施の形態に係る車両用照明装置1の取り付け手順を例示するための模式斜視図である。
前述したように、車両用照明装置1においては、ホルダ15の端面15aは、少なくとも放熱フィン14bの端部14b2から突出している。この場合、図6に示すように、ホルダ15が、放熱フィン14bから突出するようにすることができる。
作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込む際には、作業者300は保持したコネクタ105の先端を放熱フィン14bの端面14b1または放熱フィン14aの端面14a1に接触させ、その状態でコネクタ105を移動させて、コネクタ105がホルダ15の側面に接触した位置をホルダ15の位置と認識することができる。そして、作業者300は、コネクタ105の先端をホルダ15の側面に接触させた状態でコネクタ105をホルダ15の側面に沿って移動させることで、ホルダ15の端面15a、ひいてはホルダ15の孔15bの位置を容易に知ることができる。
【0023】
図2に示すように、「L1>L2」且つ、「L1>L3」となっていれば、作業者300は、コネクタ105を2方向からホルダ15に近づけることができる。そのため、車両用照明装置1の近傍に部材が配置されている場合であっても、作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込むのが容易となる。
【0024】
図4に示すように、「L1>L2」、且つ、「L1≦L3a」となっていれば、作業者300は、コネクタ105を、放熱フィン14aと放熱フィン14aとの間を移動させることができる。すなわち、放熱フィン14aが、コネクタ105をホルダ15に導く際のガイドとなる。
また、「L1≦L3a」となっていれば、放熱フィン14aの表面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。
【0025】
発光部20において発生した熱は、主に、伝熱部40、装着部11、およびフランジ13を介して放熱フィン14a、14bに伝わる。放熱フィン14a、14bに伝わった熱は、主に、放熱フィン14a、14bから外部に放出される。
そのため、発光部20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、高熱伝導性樹脂などとすることができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン(Nylon)等の樹脂に、無機材料を用いたフィラーを混合させたものである。無機材料は、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックスや炭素などとすることができる。
装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14a、放熱フィン14b、およびホルダ15は、例えば、射出成形法などにより一体に成形することができる。
高熱伝導性樹脂を含み、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14a、放熱フィン14b、およびホルダ15が一体に成形されたソケット10とすれば、発光部20において発生した熱を効率よく放熱することができる。また、ソケット10の重量を軽くすることができる。
【0026】
発光部20(基板21)は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端部に設けられている。
発光部20は、基板21、発光素子22、および抵抗23を有する。
基板21は、板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁性材料で被覆する場合には、絶縁性材料は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
【0027】
また、基板21の表面には、配線パターン21aが設けられている。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することができる。配線パターン21aは、例えば、銀や銀合金から形成することができる。ただし、配線パターン21aの材料は、銀を主成分とする材料に限定されるわけではない。配線パターン21aは、例えば、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
【0028】
発光素子22は、基板21の、伝熱部40側(ソケット10側)とは反対側の面に設けられている。発光素子22は、基板21の上に設けられている。発光素子22は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。発光素子22は、少なくとも1つ設けることができる。以下においては、複数の発光素子22が設けられる場合を例示する。複数の発光素子22は、互いに直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続されている。
【0029】
発光素子22は、例えば、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)型などの表面実装型の発光素子とすることができる。なお、発光素子22は、例えば、砲弾型などのリード線を有する発光素子とすることもできる。なお、図1に例示をした発光素子22は、表面実装型の発光素子である。
【0030】
また、発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装されるものとすることもできる。COBにより実装される発光素子22とする場合には、チップ状の発光素子22と、発光素子22と配線パターン21aとを電気的に接続する配線と、発光素子22と配線を囲む枠状の部材と、枠状の部材の内部に設けられた封止部などを基板21の上に設けることができる。この場合、枠状の部材は、封止部の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有するものとすることができる。また、封止部には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)などとすることができる。なお、枠状の部材を設けずに封止部のみを設けることもできる。封止部のみを設ける場合には、ドーム状の封止部が基板21の上に設けられる。
【0031】
発光素子22の光の出射面は、車両用照明装置1の正面側に向けられている。発光素子22は、主に、車両用照明装置1の正面側に向けて光を出射する。
発光素子22の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、車両用照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
【0032】
抵抗23は、基板21の、伝熱部40側(ソケット10側)とは反対側の面に設けられている。抵抗23は、基板21の上に設けられている。抵抗23は、基板21の表面に設けられた配線パターン21aと電気的に接続されている。抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1に例示をした抵抗23は、表面実装型の抵抗器である。
【0033】
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができ、また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
【0034】
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から照射される光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から照射される光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。
【0035】
抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択する。
抵抗23が膜状の抵抗器の場合には、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。
抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
【0036】
その他、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために、ダイオードを設けることもできる。また、発光素子22の断線の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
【0037】
給電部30は、給電端子31および絶縁部32を有する。
給電端子31は、棒状体とすることができる。給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。給電端子31は、複数設けられている。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部を延び、絶縁部32の発光部20側の端面、および絶縁部32のホルダ15側の端面から突出している。複数の給電端子31の発光部20側の端部は、基板21に設けられた配線パターン21aと電気的および機械的に接続されている。すなわち、給電端子31の一方の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31のホルダ15側の端部は、孔15bの内部に露出している。孔15bの内部に露出する複数の給電端子31には、コネクタ105が嵌め合わされる。給電端子31は、導電性を有する。給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
【0038】
ソケット10の材料が、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などの場合には、ソケット10が導電性を有するものとなる。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)から形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
【0039】
絶縁部32は、複数の給電端子31とソケット10との間に設けられている。絶縁部32は、絶縁性を有している。絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。絶縁部32は、例えば、PETやナイロンなどから形成することができる。絶縁部32は、ソケット10に設けられた孔10aの内部に設けられている。
【0040】
伝熱部40は、基板21と、凹部11aの底面11a1との間に設けられている。伝熱部40は、接着部を介して凹部11aの底面11a1に設けられている。すなわち、伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に接着されている。伝熱部40と凹部11aの底面11a1とを接着する接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。無機材料は、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)とすることが好ましい。接着剤の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
【0041】
また、伝熱部40は、インサート成形法により、凹部11aの底面11a1に埋め込むこともできる。また、伝熱部40は、熱伝導グリス(放熱グリス)からなる層を介して、凹部11aの底面11a1に取り付けることもできる。熱伝導グリスの種類には特に限定はないが、例えば、変性シリコーンに、熱伝導率の高い材料(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス)を用いたフィラーが混合されたものとすることができる。熱伝導グリスの熱伝導率は、例えば、1W/(m・K)以上、5W/(m・K)以下とすることができる。
【0042】
伝熱部40は、発光部20において発生した熱が、ソケット10に伝わりやすくするために設けられる。そのため、伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、板状を呈し、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。
【0043】
ここで、自動車に設けられる車両用照明装置の場合には、使用環境の温度が、-40℃~85℃となる。そのため、発光部20において発生した熱の放出が充分でないと、発光素子22の温度が高くなり、発光素子22の寿命が短くなったり、発光素子22の機能が低下したりするおそれがある。
前述したように、ソケット10および伝熱部40は、高い熱伝導率を有する材料から形成されている。そのため、発光素子22の温度が過度に高くなるのを抑制することができる。
【0044】
図7は、他の実施形態に係る放熱フィン14bを例示するための模式斜視図である。
図7に示すように、放熱フィン14bの、フランジ13側とは反対側の端面14b1のホルダ15側とは反対側の端部14b3と、面13aとの間の距離L2aは、距離L2よりも長くすることができる(L2a>L2)。例えば、図7に示すように、放熱フィン14bの端面14b1に段差部14cを設け、放熱フィン14bのホルダ15側の高さ(距離L2)がホルダ15側とは反対側の高さ(距離L2a)よりも低くなるようにすることができる。
段差部14cが設けられていれば、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。例えば、作業者300は、保持したコネクタ105の先端を放熱フィン14bの端面14b1または放熱フィン14aの端面14a1に接触させ、その状態でコネクタ105を移動させて、段差部14cの面14c1にコネクタ105を接触させる。段差部14cの近傍には、ホルダ15が設けられているので、作業者300は、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。そのため、作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込むのがさらに容易となる。
また、距離L3a、距離L2aを長くすることができるので、放熱フィン14a、14bの表面積を大きくすることができる。そのため、放熱性を向上させることができる。
【0045】
図8は、他の実施形態に係る放熱フィン14bを例示するための模式斜視図である。
図8に示すように、放熱フィン14bの、フランジ13側とは反対側の端面14b1のホルダ15側とは反対側の端部14b3と、面13aとの間の距離L2aは、距離L2よりも長くすることができる(L2a>L2)。例えば、図8に示すように、放熱フィン14bの端面14b1に傾斜部14d(第1の傾斜部の一例に相当する)を設け、放熱フィン14bのホルダ15側の高さ(距離L2)がホルダ15側とは反対側の高さ(距離L2a)よりも低くなるようにすることができる。
傾斜部14dが設けられていれば、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。例えば、作業者300は、保持したコネクタ105の先端を放熱フィン14bの端面14b1または放熱フィン14aの端面14a1に接触させ、その状態でコネクタ105を移動させて、傾斜部14dの面14d1にコネクタ105を接触させる。傾斜部14dの面14d1は、ホルダ15に向かって傾斜しているので、作業者300は、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。そのため、作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込むのがさらに容易となる。
また、距離L3a、距離L2aを長くすることができるので、放熱フィン14a、14bの表面積を大きくすることができる。そのため、放熱性を向上させることができる。
【0046】
図9は、他の実施形態に係る放熱フィン14aを例示するための模式斜視図である。
図10は、図9における車両用照明装置1をC方向から見た模式図である。
図9および図10に示すように、放熱フィン14aの、フランジ13側とは反対側の端面14a1のホルダ15側には傾斜部14e(第2の傾斜部の一例に相当する)を設けることができる。
そして、図9に示すように、傾斜部14eを設けることで、放熱フィン14aのホルダ15側の高さ(距離L3b)がホルダ15側とは反対側の高さ(距離L3a)よりも低くなるようにすることができる。
傾斜部14eが設けられていれば、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。例えば、作業者300は、保持したコネクタ105の先端を放熱フィン14aの端面14a1に接触させ、その状態でコネクタ105を移動させて、傾斜部14eの面14e1にコネクタ105を接触させる。傾斜部14eの面14e1は、ホルダ15に向かって傾斜しているので、作業者300は、ホルダ15の位置を認識するのがさらに容易となる。そのため、作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込むのがさらに容易となる。
また、距離L3a、距離L2aを長くすることができるので、放熱フィン14a、14bの表面積を大きくすることができる。そのため、放熱性を向上させることができる。
なお、図9および図10においては、図8に例示をした車両用照明装置の放熱フィン14aに傾斜部14eを設ける場合を例示したがこれに限定されるわけではない。例えば、図4および図7に例示をした車両用照明装置の放熱フィン14aに傾斜部14eを設けることもできる。
【0047】
図11は、他の実施形態に係る放熱フィン14a、14bを例示するための模式斜視図である。
図11に示すように、距離L2aが距離L1より長く(距離L2a>距離L1)、且つ、距離L3aが距離L1より長く(距離L3a>距離L1)なるようにすることができる。すなわち、ホルダ15の端面15aは、放熱フィン14aの端面14a1、および放熱フィン14bの端面14b1よりもフランジ13側に設けられている。
この様にしても、作業者300がホルダ15の位置を認識するのが容易となる。例えば、作業者300は、保持したコネクタ105の先端を放熱フィン14aの端面14a1または放熱フィン14bの端面14b1に接触させ、その状態でコネクタ105を移動させる。ホルダ15の端面15aは、端面14a1および端面14b1よりもフランジ13側に設けられているので、作業者300は、ホルダ15の端面15aの位置、ひいてはホルダ15の孔15bの位置を認識することができる。
【0048】
以上に説明したように、ホルダ15がフランジ13から突出する方向において、ホルダ15の、フランジ13側とは反対側の端面15aの位置は、放熱フィン14bの、フランジ13側とは反対側の端面14b1の、ホルダ15側の端部14b2の位置と異なるようにすればよい。
ただし、前述したように、ホルダ15の端面15aが、少なくとも放熱フィン14bの端部14b2から突出していれば、コネクタ105の先端をホルダ15の側面に接触させることができる。そのため、ホルダ15の正確な位置を認識するのが容易となるので、作業者300がホルダ15の孔15bにコネクタ105を差し込むのが容易となる。
【0049】
ここで、ホルダ15の高さ(距離L1)は、コネクタ105の仕様によりほぼ決定される。そのため、前述したように、ホルダ15の端面15aが、少なくとも放熱フィン14bの端部14b2から突出するようにすると、放熱フィン14bの表面積が小さくなるので放熱性が低下するおそれがある。
表1は、距離L1および距離L2と放熱性の関係を例示するための表である。
【表1】

表1から分かるように、距離L2/距離L1を0.7程度としても、発光素子22のジャンクション温度の上昇を0.5℃以下とすることができる。
すなわち、ホルダ15の端面15aが、少なくとも放熱フィン14bの端部14b2から突出するようにしても、放熱性が大幅に低下することはない。
【0050】
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
【0051】
図12は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図12に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105が設けられている。
【0052】
筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられている。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
【0053】
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
【0054】
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐようにして設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
【0055】
光学要素部103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図12に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
【0056】
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けられている。シール部材104は、環状を呈するものとすることができる。シール部材104は、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
【0057】
車両用照明装置1が筐体101に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間が密閉される。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
【0058】
コネクタ105は、孔15bの内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。また、コネクタ105は、段差部分を有している。そして、シール部材105aが、段差部分に取り付けられている。シール部材105aは、孔15bの内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105が孔15bに挿入された際には、孔15bが水密となるように密閉される。シール部材105aは、環状を呈するものとすることができる。シール部材105aは、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。コネクタ105は、例えば、接着剤などを用いてソケット10側の要素に接着することもできる。
【0059】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 車両用照明装置、10 ソケット、13 フランジ、13a 面、14a 放熱フィン、14a1 端面、14b 放熱フィン、14b1 端面、14b2 端部、14b3 端部、14c 段差部、14c1 面、14d 傾斜部、14d1 面、14e 傾斜部、14e1 面、15 ホルダ、15a 端面、20 発光部、21 基板、22 発光素子、30 給電部、40 伝熱部、100 車両用灯具、101 筐体、105 コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12