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特許7092003画像形成装置および画像形成装置の制御プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像形成装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/56 20130101AFI20220621BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220621BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20220621BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20220621BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
G06F21/56 320
B41J29/38
B41J29/393 101
B41J29/42 F
H04N1/00 838
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2018213826
(22)【出願日】2018-11-14
(65)【公開番号】P2020080107
(43)【公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110788
【弁理士】
【氏名又は名称】椿 豊
(72)【発明者】
【氏名】冨安 和弘
(72)【発明者】
【氏名】福岡 香
(72)【発明者】
【氏名】杉本 洋彰
【審査官】岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-073035(JP,A)
【文献】特開2016-045851(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0079377(US,A1)
【文献】特開2010-140070(JP,A)
【文献】特開2003-216445(JP,A)
【文献】特開2006-256104(JP,A)
【文献】特開2006-190184(JP,A)
【文献】特開2015-109070(JP,A)
【文献】特開2011-039599(JP,A)
【文献】特開2012-053635(JP,A)
【文献】特表2009-514095(JP,A)
【文献】特開平10-011283(JP,A)
【文献】特開平09-307682(JP,A)
【文献】特開2001-273149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/56
H04N 1/00
B41J 29/38
B41J 29/393
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
前記画像形成装置に外部ストレージが装着された場合に、前記外部ストレージに保存されている複数のファイルを検出する検出手段と、
前記検出手段にて検出した前記複数のファイルの各々のスキャン順序を決定する順序決定手段と、
前記スキャン順序に基づいて、前記複数のファイルの各々をウイルススキャンするウイルススキャン手段と、
前記外部ストレージに保存されているファイルの印刷指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段にて印刷指示を受け付けたファイルである印刷対象ファイルに対する前記ウイルススキャン手段によるウイルススキャンが完了しているか否かに基づいて、前記印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行の要否を決定する実行要否決定手段とを備えた、画像形成装置。
【請求項2】
ファイル形式と優先度との関係を示す情報である第1の優先度情報を記憶する優先度記憶手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記第1の優先度情報に基づいて前記スキャン順序を決定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の優先度情報を補正することにより、ファイル形式と優先度との関係を示す情報である第2の優先度情報を作成する補正手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記第2の優先度情報に基づいて前記スキャン順序を決定する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記補正手段は、前記画像形成装置の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいて前記第1の優先度情報を補正する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記補正手段は、前記画像形成装置のウイルススキャン履歴において、ウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいて前記第1の優先度情報を補正する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうちジョブ情報が付加されているファイルの前記スキャン順序を、前記ジョブ情報が付加されていないファイルの前記スキャン順序よりも先の順序に決定する、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうち更新日時が新しいファイルの前記スキャン順序を、更新日時が新しいファイルの形式と同じ形式の更新日時が古いファイルの前記スキャン順序よりも先の順序に決定する、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうち前記外部ストレージのルートフォルダに保存されているファイルの前記スキャン順序を、前記外部ストレージのルートフォルダ以外の場所に保存されているファイルの前記スキャン順序よりも先の順序に決定する、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
ユーザーを特定する情報と、前記ユーザーが指定した指定フォルダとを互いに関連付けて記憶する指定フォルダ記憶手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうち前記指定フォルダに保存されているファイルの前記スキャン順序を、前記指定フォルダ以外の場所に保存されているファイルの前記スキャン順序よりも先の順序に決定する、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
指定された文字列である指定文字列を記憶する指定文字列記憶手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうちフォルダ名に前記指定文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に前記指定文字列を含むファイルの前記スキャン順序を、最先の順序に決定する、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
ユーザーを特定する情報と、前記ユーザーが除外指定した除外フォルダとを互いに関連付けて記憶する除外フォルダ記憶手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうち前記除外フォルダに保存されているファイルを、前記ウイルススキャン手段によるウイルススキャンの対象から除外する、請求項1~10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
除外指定された文字列である除外文字列を記憶する除外文字列記憶手段をさらに備え、
前記順序決定手段は、前記複数のファイルのうちフォルダ名に前記除外文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に前記除外文字列を含むファイルを、前記ウイルススキャン手段によるウイルススキャンの対象から除外する、請求項1~11のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記外部ストレージに保存されているフォルダを表示し、表示したフォルダの選択を受け付けるフォルダ表示手段と、
表示したフォルダの選択を前記フォルダ表示手段にて受け付けた場合、選択されたフォルダ内のファイルの前記スキャン順序を最先の順序に変更する第1の順序変更手段とをさらに備えた、請求項1~12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記外部ストレージに保存されているファイルを表示し、表示したファイルの選択を受け付けるファイル表示手段と、
表示したファイルの選択を前記ファイル表示手段にて受け付けた場合、選択されたファイルの前記スキャン順序を最先の順序に変更する第2の順序変更手段とをさらに備えた、請求項1~13のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記外部ストレージに保存されているファイルのリストを表示するリスト表示手段をさらに備え、
前記リスト表示手段は、前記リスト中において、前記ウイルススキャン手段によるウイルススキャンが完了しているか否かによって互いに異なる態様で、前記外部ストレージに保存されているファイルのファイル名を表示する、請求項1~14のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記外部ストレージに保存されているファイルの印刷を行う動作モードと、前記外部ストレージへのデータの保存を行う動作モードとの間で、前記画像形成装置の動作モードの選択を受け付けるモード選択受付手段と、
前記ウイルススキャン手段にてウイルススキャンを行っている間に、前記外部ストレージへのデータの保存を行う動作モードの選択を前記モード選択受付手段にて受け付けた場合に、前記ウイルススキャン手段はウイルススキャンを停止する、請求項1~15のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記画像形成装置のメンテナンスを行うための画面であるメンテナンス画面を表示するメンテナンス画面表示手段をさらに備え、
前記ウイルススキャン手段にてウイルススキャンを行っている間に、前記メンテナンス画面表示手段にて前記メンテナンス画面を表示する場合に、前記ウイルススキャン手段はウイルススキャンを停止する、請求項1~16のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項18】
画像形成装置の制御プログラムであって、
前記画像形成装置に外部ストレージが装着された場合に、前記外部ストレージに保存されているファイルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出した複数のファイルの各々のスキャン順序を決定する順序決定ステップと、
前記スキャン順序に基づいて、前記複数のファイルの各々をウイルススキャンするウイルススキャンステップと、
前記外部ストレージに保存されているファイルの印刷指示を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにて印刷指示を受け付けたファイルである印刷対象ファイルに対する前記ウイルススキャンステップにおけるウイルススキャンが完了しているか否かに基づいて、前記印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行の要否を決定する実行要否決定ステップとをコンピューターに実行させるための、画像形成装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置の制御プログラムに関する。より特定的には、本発明は、ウイルススキャンによる印刷の遅延を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真式の画像形成装置には、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンターなどがある。
【0003】
一般的にPC(Personal Computer)のOS(Operating System)は、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部ストレージが装着されると、その外部ストレージ内に保存された特定のファイルを自動的に(ユーザーの指示無しに)実行する機能を有している。PCは、ウイルスに感染するのを防ぐために、ファイルがウイルスに感染していないことをウイルススキャンにより確認した上で、そのファイルを実行する。
【0004】
一方、一般的に画像形成装置は、画像形成装置に装着された外部ストレージに保存されたファイルを自動的に実行する機能を有していない。しかし画像形成装置は、ユーザーから指示を受けた場合に、外部ストレージに保存されたファイルを印刷したり、画像形成装置内のボックス領域(画像形成装置に搭載された記憶装置内のユーザーが使用可能な記憶領域)に保存したりする動作を行う。画像形成装置は、上述のようにユーザーの指示に従って外部ストレージに保存されたファイルを使用する動作を行う場合には、動作前に対象となるファイルのウイルススキャンを行う。
【0005】
なお、画像形成装置のウイルススキャンに関する技術は、下記特許文献1~3などに開示されている。下記特許文献1には、クライアントPCから受信したデータをメモリに保持した場合において、そのデータにウイルスが混入していることをメインCPU(Central Processing Unit)が実行する制御プログラムで検出したときは、ウイルスが混入していることをパネルに通知するとともに、メモリに記憶されているデータに混入しているウイルスによる二次感染を防止するプリンターが開示されている。
【0006】
下記特許文献2には、MFPおよび外部機器で構成された画像形成システムにおいて、外部機器がネットワークからのアクセスを常時監視し、ウイルスを検知する技術が開示されている。外部機器はウイルスを検知した場合、MFPにウイルスが検知されたことを通知するとともに、所定の報知方法で報知するようMFPに要求する。MFPは、指定された報知方法によりウイルスが検知されたことを報知する。
【0007】
下記特許文献3には、組込みコントローラ装置を有する周辺機器において、ウイルスをスキャンし、送られた情報が実質的にウイルスを含むか否かを判断し、ウイルスが検出されなかった場合に情報をプリントする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2006-256104号公報
【文献】特開2006-41740号公報
【文献】特開2003-182166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の画像形成装置は、ユーザーから印刷の実行指示を受け付けた場合に、外部ストレージに保存された印刷対象のファイルのウイルススキャンを行い、ウイルススキャンの完了後に印刷対象のファイルの印刷を開始していた。このため、印刷を開始するまでに時間を要し、ウイルススキャンによる印刷の遅延が生じるという問題があった。
【0010】
一方で、画像形成装置に外部ストレージが装着された場合に、画像形成装置が外部ストレージに保存されたファイルのウイルススキャンを自動的に実行する構成も想定される。しかしこの構成では、外部ストレージに複数のファイルが保存されている場合に、複数のファイルの各々がランダムにウイルススキャンされるため、印刷対象のファイルがウイルススキャンされずに、印刷対象でないファイルのみがウイルススキャンされる事態が発生し得る。その結果、画像形成装置の不要な処理が増加し、ウイルススキャンによる印刷の遅延が生じるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、ウイルススキャンによる印刷の遅延を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一の局面に従う画像形成装置は、画像形成装置に外部ストレージが装着された場合に、外部ストレージに保存されている複数のファイルを検出する検出手段と、検出手段にて検出した複数のファイルの各々のスキャン順序を決定する順序決定手段と、スキャン順序に基づいて、複数のファイルの各々をウイルススキャンするウイルススキャン手段と、外部ストレージに保存されているファイルの印刷指示を受け付ける受付手段と、受付手段にて印刷指示を受け付けたファイルである印刷対象ファイルに対するウイルススキャン手段によるウイルススキャンが完了しているか否かに基づいて、印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行の要否を決定する実行要否決定手段とを備える。
【0013】
上記画像形成装置において好ましくは、ファイル形式と優先度との関係を示す情報である第1の優先度情報を記憶する優先度記憶手段をさらに備え、順序決定手段は、第1の優先度情報に基づいてスキャン順序を決定する。
【0014】
上記画像形成装置において好ましくは、第1の優先度情報を補正することにより、ファイル形式と優先度との関係を示す情報である第2の優先度情報を作成する補正手段をさらに備え、順序決定手段は、第2の優先度情報に基づいてスキャン順序を決定する。
【0015】
上記画像形成装置において好ましくは、補正手段は、画像形成装置の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいて第1の優先度情報を補正する。
【0016】
上記画像形成装置において好ましくは、補正手段は、画像形成装置のウイルススキャン履歴において、ウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいて第1の優先度情報を補正する。
【0017】
上記画像形成装置において好ましくは、順序決定手段は、複数のファイルのうちジョブ情報が付加されているファイルのスキャン順序を、ジョブ情報が付加されていないファイルのスキャン順序よりも先の順序に決定する。
【0018】
上記画像形成装置において好ましくは、順序決定手段は、複数のファイルのうち更新日時が新しいファイルのスキャン順序を、更新日時が新しいファイルの形式と同じ形式の更新日時が古いファイルのスキャン順序よりも先の順序に決定する。
【0019】
上記画像形成装置において好ましくは、順序決定手段は、複数のファイルのうち外部ストレージのルートフォルダに保存されているファイルのスキャン順序を、外部ストレージのルートフォルダ以外の場所に保存されているファイルのスキャン順序よりも先の順序に決定する。
【0020】
上記画像形成装置において好ましくは、ユーザーを特定する情報と、ユーザーが指定した指定フォルダとを互いに関連付けて記憶する指定フォルダ記憶手段をさらに備え、順序決定手段は、複数のファイルのうち指定フォルダに保存されているファイルのスキャン順序を、指定フォルダ以外の場所に保存されているファイルのスキャン順序よりも先の順序に決定する。
【0021】
上記画像形成装置において好ましくは、指定された文字列である指定文字列を記憶する指定文字列記憶手段をさらに備え、順序決定手段は、複数のファイルのうちフォルダ名に指定文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に指定文字列を含むファイルのスキャン順序を、最先の順序に決定する。
【0022】
上記画像形成装置において好ましくは、ユーザーを特定する情報と、ユーザーが除外指定した除外フォルダとを互いに関連付けて記憶する除外フォルダ記憶手段をさらに備え、順序決定手段は、複数のファイルのうち除外フォルダに保存されているファイルを、ウイルススキャン手段によるウイルススキャンの対象から除外する。
【0023】
上記画像形成装置において好ましくは、除外指定された文字列である除外文字列を記憶する除外文字列記憶手段をさらに備え、順序決定手段は、複数のファイルのうちフォルダ名に除外文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に除外文字列を含むファイルを、ウイルススキャン手段によるウイルススキャンの対象から除外する。
【0024】
上記画像形成装置において好ましくは、外部ストレージに保存されているフォルダを表示し、表示したフォルダの選択を受け付けるフォルダ表示手段と、表示したフォルダの選択をフォルダ表示手段にて受け付けた場合、選択されたフォルダ内のファイルのスキャン順序を最先の順序に変更する第1の順序変更手段とをさらに備える。
【0025】
上記画像形成装置において好ましくは、外部ストレージに保存されているファイルを表示し、表示したファイルの選択を受け付けるファイル表示手段と、表示したファイルの選択をファイル表示手段にて受け付けた場合、選択されたファイルのスキャン順序を最先の順序に変更する第2の順序変更手段とをさらに備える。
【0026】
上記画像形成装置において好ましくは、外部ストレージに保存されているファイルのリストを表示するリスト表示手段をさらに備え、リスト表示手段は、リスト中において、ウイルススキャン手段によるウイルススキャンが完了しているか否かによって互いに異なる態様で、外部ストレージに保存されているファイルのファイル名を表示する。
【0027】
上記画像形成装置において好ましくは、外部ストレージに保存されているファイルの印刷を行う動作モードと、外部ストレージへのデータの保存を行う動作モードとの間で、画像形成装置の動作モードの選択を受け付けるモード選択受付手段と、ウイルススキャン手段にてウイルススキャンを行っている間に、外部ストレージへのデータの保存を行う動作モードの選択をモード選択受付手段にて受け付けた場合に、ウイルススキャン手段はウイルススキャンを停止する。
【0028】
上記画像形成装置において好ましくは、画像形成装置のメンテナンスを行うための画面であるメンテナンス画面を表示するメンテナンス画面表示手段をさらに備え、ウイルススキャン手段にてウイルススキャンを行っている間に、メンテナンス画面表示手段にてメンテナンス画面を表示する場合に、ウイルススキャン手段はウイルススキャンを停止する。
【0029】
本発明の他の局面に従う画像形成装置の制御プログラムは、画像形成装置に外部ストレージが装着された場合に、外部ストレージに保存されているファイルを検出する検出ステップと、検出ステップにて検出した複数のファイルの各々のスキャン順序を決定する順序決定ステップと、スキャン順序に基づいて、複数のファイルの各々をウイルススキャンするウイルススキャンステップと、外部ストレージに保存されているファイルの印刷指示を受け付ける受付ステップと、受付ステップにて印刷指示を受け付けたファイルである印刷対象ファイルに対するウイルススキャンステップにおけるウイルススキャンが完了しているか否かに基づいて、印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行の要否を決定する実行要否決定ステップとをコンピューターに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ウイルススキャンによる印刷の遅延を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1の実施の形態における画像処理システムの概略的な構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置1の内部構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成装置1と他の機器との間のデータの授受を模式的に示す図である。
図4】本発明の第1の実施の形態において、USBメモリが装着された場合の画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。
図5】本発明の第1の実施の形態におけるウイルススキャン処理(図4のS5)のサブルーチンである。
図6】本発明の第1の実施の形態における、図5のステップS11のファイルの検出結果を模式的に示す図である。
図7】本発明の第1の実施の形態におけるスキャン順序決定処理(図5のステップS13)のサブルーチンである。
図8】本発明の第1の実施の形態におけるデフォルトの優先度テーブルを模式的に示す図である。
図9】本発明の第1の実施の形態におけるスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図10】本発明の第1の実施の形態において、印刷を実行する場合の画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。
図11】本発明の第2の実施の形態において画像形成装置1の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいてデフォルトの優先度テーブルを補正する場合の、スキャン順序決定処理(図5のS13)のサブルーチンである。
図12】本発明の第2の実施の形態において、固定記憶装置110が記憶する印刷履歴を模式的に示す図である。
図13】本発明の第2の実施の形態において、画像形成装置1の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいて補正後の優先度テーブルを模式的に示す図である。
図14】本発明の第2の実施の形態において、図13に示す補正後の優先度テーブルに基づいてスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図15】本発明の第2の実施の形態においてウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいてデフォルトの優先度テーブルを補正する場合の、スキャン順序決定処理(図5のS13)のサブルーチンである。
図16】本発明の第2の実施の形態において、固定記憶装置110が記憶するウイルス検出履歴を模式的に示す図である。
図17】本発明の第2の実施の形態において、ウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいて補正後の優先度テーブルを模式的に示す図である。
図18】本発明の第2の実施の形態において、図17に示す補正後の優先度テーブルに基づいてスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図19】本発明の第3の実施の形態の第1の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図20】本発明の第3の実施の形態の第1の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図21】本発明の第3の実施の形態の第2の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図22】本発明の第3の実施の形態の第2の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図23】本発明の第3の実施の形態の第3の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図24】本発明の第3の実施の形態の第3の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図25】本発明の第3の実施の形態の第4の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図26】本発明の第3の実施の形態の第4の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図27】本発明の第3の実施の形態の第5の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図28】本発明の第3の実施の形態の第5の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図29】本発明の第3の実施の形態の第6の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図30】本発明の第3の実施の形態の第6の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図31】本発明の第3の実施の形態の第7の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
図32】本発明の第3の実施の形態の第7の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図33】本発明の第4の実施の形態の第1の例におけるスキャン順序変更処理(図5のS33)のサブルーチンである。
図34】本発明の第4の実施の形態の第1の例において、スキャン順序変更処理(図5のS33)でスキャン順序を変更後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図35】本発明の第4の実施の形態の第2の例におけるスキャン順序変更処理(図5のS33)のサブルーチンである。
図36】本発明の第4の実施の形態の第2の例において、スキャン順序変更処理(図5のS33)でスキャン順序を変更後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。
図37】本発明の第5の実施の形態の第1の例において、画像形成装置1が実行するスキャン停止フラグ設定処理を示すフローチャートである。
図38】本発明の第5の実施の形態の第2の例において、画像形成装置1が実行するスキャン停止フラグ設定処理を示すフローチャートである。
図39】本発明の第6の実施の形態において、表示部134に表示されるUSBメモリに保存されているファイルリストの一例を示す図である。
図40】本発明の第6の実施の形態において、画像形成装置1が実行するファイルリストの表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0033】
以下の実施の形態では、画像形成装置がMFPである場合について説明する。画像形成装置はMFPの他、ファクシミリ装置、複写機、またはプリンターなどであってもよい。
【0034】
[第1の実施の形態]
【0035】
(画像形成装置の構成)
【0036】
始めに、画像形成装置の構成について説明する。
【0037】
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像処理システムの概略的な構成を示す図である。
【0038】
図1を参照して、画像処理システムは、n(nは自然数)個の画像形成装置1-1~1-nと、携帯端末2と、m(mは自然数)個の情報処理装置3-1~3-mとを備えている。画像形成装置1の各々と携帯端末2および情報処理装置3の各々とはネットワーク4aを通じて相互に接続されている。ネットワーク4aは、外部ネットワーク5を介して、他のネットワーク4bと接続されている。
【0039】
画像形成装置1-1~1-nのうち任意のものを、画像形成装置1(画像形成装置の一例)と呼ぶことがある。情報処理装置3-1~3-mのうち任意のものを、情報処理装置3と呼ぶことがある。さらに、ネットワーク4aおよび4bのうち任意のものをネットワーク4と記すことがある。
【0040】
ネットワーク4は、たとえば有線または無線のLAN(Local Area Network)などの専用回線を用いたもの、一般回線を用いたもの、および無線通信によるもののいずれであっても構わない。ネットワーク4は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク4に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。なお、ネットワーク4は、一般回線を用いたものや無線通信を用いたものであってもよい。
【0041】
画像形成装置1は、走査した原稿画像の複写画像や、情報処理装置3から受信したプリントデータに基づいて生成した画像の複写画像を、用紙上に形成する装置である。プリントデータとは、たとえば、情報処理装置3のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムが発行する描画命令を、プリンタドライバによって画像形成装置1が処理可能なページ記述言語に変換したものである。プリントデータは、PDF、TIFF、JPEG、またはXPSなどのファイルフォーマットで記述された文書データなどであってもよい。
【0042】
画像形成装置1は、ネットワーク4を介して、情報処理装置3や他の画像形成装置1に原稿画像を送信することも可能である。画像形成装置1は、外部ネットワーク5を介して、別のネットワーク4に接続された他の画像形成装置1や情報処理装置3に原稿画像を送信することも可能である。さらに画像形成装置1は、原稿画像や情報処理装置3から受信した文書データを、画像形成装置1内の固定記憶装置に蓄積することも可能である。
【0043】
携帯端末2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、固定記憶装置、モニター、およびタッチ操作可能なLCD(Liquid Crystal Display)パネルなどを有する携帯型のコンピューター装置である。携帯端末2によれば、電子化された文書を固定記憶装置内に蓄積して持ち運び、任意の場所において閲覧、編集を行うことが可能である。また携帯端末2は、無線通信部を有しており、画像形成装置1や情報処理装置3などとの間で文書の送受信を行うことができる。
【0044】
情報処理装置3は、CPU、RAM、固定記憶装置(ハードディスク装置など)、モニター、キーボード、およびマウスなどを有する一般的なコンピューター装置である。情報処理装置3は、ユーザーの指示によりプリントデータを生成し、生成したプリントデータを画像形成装置1に送信する。
【0045】
図2は、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置1の内部構成を示すブロック図である。
【0046】
図2を参照して、画像形成装置1は、CPU101(検出手段、順序決定手段、ウイルススキャン手段、実行要否決定手段、補正手段、ならびに第1および第2の順序変更手段の一例)と、ROM102(優先度記憶手段の一例)と、SRAM(Static Random Access Memory)103と、NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)104と、時計IC(Integrated Circuit)105と、固定記憶装置110(指定フォルダ記憶手段、指定文字列記憶手段、除外フォルダ記憶手段、除外文字列記憶手段、およびメンテナンス画面表示手段の一例)と、画像読取装置120と、操作パネル130と、画像出力装置140と、プリンターコントローラ150と、ネットワークインターフェース160と、ワイヤレスインターフェース170と、近距離無線インターフェース180とを含んでいる。
【0047】
CPU101には、ROM102、SRAM103、NVRAM104、および時計IC105の各々がバスを介して接続されている。CPU101、ROM102、SRAM103、NVRAM104、および時計IC105によって制御部100が構成されている。
【0048】
CPU101は、制御プログラムに従って画像形成装置1の動作を制御する。
【0049】
ROM102は制御プログラムを格納する。
【0050】
SRAM103はCPU101の作業用のメモリである。
【0051】
NVRAM104はバッテリバックアップにより、画像形成に関わる各種の設定を記憶している。
【0052】
制御部100には、固定記憶装置110、画像読取装置120、操作パネル130、画像出力装置140、プリンターコントローラ150、ネットワークインターフェース160、ワイヤレスインターフェース170、および近距離無線インターフェース180(受信手段の一例)の各々がバスを介して接続されている。
【0053】
固定記憶装置110は、たとえばハードディスク装置であり、印刷履歴やウイルス検出履歴などの各種情報を格納する。
【0054】
画像読取装置120は、原稿画像を読み取る。
【0055】
操作パネル130は、数字の入力を行うテンキー131と、印刷指示を受け付けるプリントキー132(受付手段の一例)と、ユーザーのログアウトの指示を受け付けるログアウトキー133と、表示部134(フォルダ表示手段、ファイル表示手段、リスト表示手段、およびモード受付手段の一例)と、USB端子135とを含んでいる。表示部134は、タッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Display)であり、各種情報を表示し、各種操作を受け付ける。
【0056】
USB端子135には、必要に応じてユーザーの手によってUSBメモリが装着される。USBメモリはUSB端子135に対して着脱可能である。
【0057】
画像出力装置140は、複写画像を用紙上に形成する。
【0058】
プリンターコントローラ150は、ネットワークインターフェース160により受信したプリントデータから複写画像を生成する。
【0059】
ネットワークインターフェース160は、ネットワークケーブル4cを介して画像形成装置1をネットワーク4に接続する。ネットワークインターフェース160は、他の画像形成装置1、携帯端末2、または情報処理装置3などの外部装置との間で、各種の情報を送受信する。
【0060】
ワイヤレスインターフェース170は、他の画像形成装置1、携帯端末2、または情報処理装置3などの外部装置との間で無線通信を行う。
【0061】
近距離無線インターフェース180は、たとえばNFC、Bluetooth(登録商標)、またはIrDA(登録商標)などの近距離無線通信であって、主に携帯端末2との間での近距離無線通信に用いられる。近距離無線インターフェース180は、たとえば、印刷後の用紙が排紙される排紙部、操作パネル130付近、または、排紙部とは反対側の部位などに配置されてもよい。
【0062】
(画像形成装置が行うデータの授受)
【0063】
始めに、本実施の形態における画像形成装置が行うデータの授受について説明する。
【0064】
図3は、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置1と他の機器との間のデータの授受を模式的に示す図である。
【0065】
図3を参照して、画像形成装置1の固定記憶装置110には、ボックス領域に保存された画像形成装置1のユーザーのデータ、SMB(Server Message Block)共有フォルダ、および画像形成装置1のシステムデータなどが記憶されている。
【0066】
また画像形成装置1は、必要なタイミングでウイルススキャンに使用するウイルス定義ファイルを外部ネットワーク5上のクラウドサーバー8から受信し、固定記憶装置110に保存する。
【0067】
画像形成装置1は、画像読取装置120で読み取った原稿画像のデータであるスキャンデータなどを、ネットワーク4を通じて携帯端末2や情報処理装置3に対して送信する。また画像形成装置1は、印刷対象となるファイルのデータであるプリントデータなどを、ネットワーク4を通じて携帯端末2や情報処理装置3から受信する。
【0068】
画像形成装置1は、スキャンデータなどを、外部ネットワーク5上のクラウドサーバー6に対して送信し、クラウドサーバー6内の記憶領域に保存する。また画像形成装置1は、インターネットファクスの受信データやE-Mailの受信データなどを、外部ネットワーク5上のクラウドサーバー6内の記憶領域から取得する。
【0069】
また画像形成装置1は、スキャンデータなどを、USB端子135に装着されたUSBメモリ7に対して保存する。また画像形成装置1は、プリントデータなどを、USB端子135に装着されたUSBメモリ7から取得する。
【0070】
上述のように画像形成装置1は、携帯端末2、情報処理装置3、クラウドサーバー6、またはUSBメモリ7など様々な機器からデータを取得する。このため、画像形成装置1がウイルスに感染する経路としては、様々な経路が存在する。
【0071】
ここで、USBメモリ7に保存されているファイルは、ウイルスに感染している可能性が高く、USBメモリ7は画像形成装置1のウイルス感染のリスクが最も高い経路である。
【0072】
そこで本実施の形態では、USBメモリ7に保存されているファイルに対してウイルススキャンする画像形成装置1の動作について説明する。
【0073】
画像形成装置1は、USBメモリ7がUSB端子135に装着された場合に、USBメモリ7に保存されている複数のファイルを検出し、検出した複数のファイルの各々のスキャン順序を決定する。画像形成装置1は、決定したスキャン順序に基づいて、複数のファイルの各々をウイルススキャンする。
【0074】
(USBメモリが装着された場合の画像形成装置の動作)
【0075】
続いて、USBメモリが装着された場合の画像形成装置の動作について説明する。
【0076】
図4は、本発明の第1の実施の形態において、USBメモリが装着された場合の画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。
【0077】
図4を参照して、CPU101は、USBメモリ(外部ストレージ)がUSB端子135に装着された否かを判別する(S1)。
【0078】
ステップS1において、USBメモリがUSB端子135に装着されたと判別した場合(S1でYES)、CPU101は、ウイルススキャンの設定が有効であるか否かを判別する(S3)。
【0079】
画像形成装置1は、USBメモリが装着された場合に、USBメモリに保存されたファイルのウイルススキャンを自動的に(ユーザーの指示無しに)実行するか否かの設定を予め受け付ける。この設定は画像形成装置1の管理者などによって行われる。ウイルススキャンを自動的に実行する設定がなされている場合、ステップS3においてウイルススキャンの設定が有効であると判別される。ウイルススキャンを自動的に実行する設定がなされていない場合、ステップS3においてウイルススキャンの設定が有効でないと判別される。
【0080】
ステップS3において、ウイルススキャンの設定が有効であると判別した場合(S3でYES)、CPU101は、後述するウイルススキャン処理を実行し(S5)、処理を終了する。
【0081】
ステップS1において、USBメモリがUSB端子135に装着されないと判別した場合(S1でNO)、またはステップS3において、ウイルススキャンの設定が有効でないと判別した場合(S3でNO)、CPU101は処理を終了する。
【0082】
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるウイルススキャン処理(図4のS5)のサブルーチンである。
【0083】
図5を参照して、ウイルススキャン処理において、CPU101は、USBメモリに保存されているファイルを検出する(S11)。次にCPU101は、スキャン順序決定処理を行うことで、複数のファイルの各々のスキャン順序を決定し、スキャンテーブルを作成する(S13)。次にCPU101は、必要に応じてスキャン順序補正処理を行うことで、決定したスキャン順序を補正する(S15)。次にCPU101は、スキャン順序が1番目のファイルをウイルススキャンの対象ファイルに設定し(S17)、スキャンテーブルを参照して、対象ファイルがウイルススキャン済みであるか否かを判別する(S19)。
【0084】
ステップS19において、対象ファイルがウイルススキャン済みであると判別した場合(S19でYES)、CPU101はステップS25の処理へ進む。
【0085】
ステップS19において、対象ファイルがウイルススキャン済みでないと判別した場合(S19でNO)、CPU101は、対象ファイルに対してウイルススキャンを行い(S21)、ウイルススキャンの結果をスキャンテーブルに保存する(S23)。次にCPU101は、スキャンテーブルに記載された全てのファイルに対するウイルススキャンが完了したか否かを判別する(S25)。
【0086】
ステップS25において、スキャンテーブルに記載された全てのファイルに対するウイルススキャンが完了しないと判別した場合(S25でNO)、CPU101は、次のスキャン順序のファイルを対象ファイルに設定し(S27)、所定の操作を受け付けたか否かを判別する(S31)。
【0087】
ステップS31において、所定の操作を受け付けたと判別した場合(S31でYES)、CPU101は、必要に応じてスキャン順序変更処理を行うことにより、スキャンテーブルにおけるファイルのスキャン順序を変更し(S33)、ステップS19の処理へ進む。
【0088】
ステップS31において、所定の操作を受け付けないと判別した場合(S31でNO)、CPU101は、ウイルススキャン停止フラグが設定されているか否かを判別する(S35)。
【0089】
ステップS35において、ウイルススキャン停止フラグが設定されていないと判別した場合(S35でNO)、CPU101はステップS19の処理へ進む。
【0090】
ステップS25において、スキャンテーブルに記載された全てのファイルに対するウイルススキャンが完了したと判別した場合(S25でYES)、またはステップS35において、ウイルススキャン停止フラグが設定されていると判別した場合(S35でYES)、CPU101はリターンする。
【0091】
図6は、本発明の第1の実施の形態における、図5のステップS11のファイルの検出結果を模式的に示す図である。
【0092】
図6を参照して、ファイル検出結果は、USBメモリが画像形成装置1に装着された場合に作成され、固定記憶装置110に保存される。ファイル検出結果は、USBメモリが画像形成装置1から取り外された場合に固定記憶装置110から消去される。
【0093】
ここではUSBメモリから17個のファイルが検出されている。このファイルの検出結果には、検出されたファイルについての検出ナンバー(検出された順序を示す番号)、ファイルパス(USBメモリ内のファイルの保存場所)、ファイル名、および更新日時が示されている。
【0094】
一例として、検出ナンバーが7の「test21.tif」というファイル名のファイルは、「user1」というフォルダ内に保存されており、「2018年2月7日」に更新されたことが分かる。
【0095】
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるスキャン順序決定処理(図5のステップS13)のサブルーチンである。
【0096】
図7を参照して、図5のステップS13のスキャン順序決定処理において、CPU101はデフォルトの優先度テーブル(第1の優先度情報の一例)を読み出し(S41)、ファイル検索結果から1番目の検出ナンバーのファイルの情報を読み出す(S43)。次にCPU101は、デフォルトの優先度テーブルに従ってスキャンテーブルにファイルの情報を書き込む(S45)。ステップS45では、各ファイルのスキャン順序が、デフォルトの優先度テーブルに記載された優先度のファイル形式の順序となるように、スキャンテーブルにファイルの情報が書き込まれる。次にCPU101は、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したか否かを判別する(S47)。
【0097】
ステップS47において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了していないと判別した場合(S47でNO)、CPU101は、次の検出ナンバーのファイルの情報を読み出し(S49)、ステップS45の処理へ進む。
【0098】
ステップS47において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したと判別した場合(S47でYES)、CPU101はリターンする。
【0099】
図8は、本発明の第1の実施の形態におけるデフォルトの優先度テーブルを模式的に示す図である。
【0100】
図8を参照して、優先度テーブルとは、ファイル形式と優先度との関係を示す情報を記載したテーブルである。デフォルトの優先度テーブル(第1の優先度情報の一例)はROM102に保存されている。デフォルトの優先度テーブルで規定されている優先度は、ファイル形式のデフォルトの優先度である。優先度の数字が低い方が優先度は高い。後述するように、図5に示すスキャン順序補正処理(S15)において、優先度テーブル(ファイル形式の優先度)は補正されてもよい。本実施の形態において、USBメモリから検出されたファイルのスキャン順序は、デフォルトの優先度テーブルに基づいて決定され、スキャンテーブルに記入される。
【0101】
ここでは、デフォルトの優先度テーブルには、優先度が高い方から低い方に向かって「PDF」、「docx」、「pptx」、「TIFF」、「PCL」、「PS」、「xlsx」、「TEXT」、および「XPS」という順序で、ファイル形式の優先度が規定されている。
【0102】
図9は、本発明の第1の実施の形態におけるスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
【0103】
図9を参照して、スキャンテーブルとは、USBメモリから検出されたファイルのスキャン順序を記載したテーブルである。スキャンテーブルは、USBメモリが画像形成装置1に装着された場合に作成され、固定記憶装置110に保存される。スキャンテーブルは、USBメモリが画像形成装置1から取り外された場合に固定記憶装置110から消去される。
【0104】
スキャンテーブルには、USBメモリから検出されたファイルのスキャン順序、検出ナンバー、ファイルパス、ファイル名、およびスキャン結果が示されている。本実施の形態では、デフォルトの優先度テーブルに規定されている優先度が高いファイル形式のファイルであるほど、スキャン順序は先の順序に(番号が小さく)なっている。
【0105】
ここでは、スキャン順序決定処理の直後のスキャンテーブルが示されている。スキャン順序決定処理の直後はウイルススキャンが開始していないので、全てのファイルのスキャン結果の欄には、ウイルススキャンが完了していないことを示す「未」の文字が記入されている。ファイルのウイルススキャンが完了すると、スキャンテーブルにおけるそのファイルのスキャン結果の欄が、ウイルススキャンが完了し、ウイルスが検出されなかったことを示す「済」の文字、またはウイルススキャンが完了し、ウイルスが検出されたことを示す「検出」の文字に更新される。
【0106】
(印刷を実行する場合の画像形成装置の動作)
【0107】
次に、印刷を実行する場合の画像形成装置の動作について説明する。
【0108】
画像形成装置1は、プリントキー132を通じて、USBメモリに保存されているファイルの印刷指示を受け付ける。画像形成装置1は、印刷指示を受け付けた場合、印刷指示を受け付けたファイルである印刷対象ファイルに対するウイルススキャンが完了しているか否かに基づいて、印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行の要否を決定する。
【0109】
図10は、本発明の第1の実施の形態において、印刷を実行する場合の画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。
【0110】
図10を参照して、CPU101は、USBメモリに保存されているファイルの中から印刷対象ファイルの選択を受け付け、印刷条件の設定(印刷部数、両面印字または片面印字、またはステープルなどの後処理の有無など)を受け付けると(S51)、プリントキー132を通じて印刷指示を受け付けたか否かを判別する(S53)。印刷指示を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS53の処理を繰り返す。
【0111】
ステップS53において、印刷指示を受け付けたと判別した場合(S53でYES)、CPU101は、スキャンテーブルを参照し、印刷対象ファイルのウイルススキャン状況を読み出す(S55)。次にCPU101は、印刷対象ファイルのウイルススキャンが完了しているか否かを判別する(S57)。
【0112】
ステップS57において、印刷対象ファイルのウイルススキャンが完了していないと判別した場合(S57でNO)、CPU101は印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行が必要であると決定し、印刷対象ファイルをウイルススキャンする(S59)。
【0113】
なお、ステップS59において印刷対象ファイルのウイルススキャンを実行する際に、USBメモリが装着されたことに伴うウイルススキャン(図5のS19)を実行中である場合には、USBメモリが装着されたことに伴うウイルススキャンが停止されてもよい。
【0114】
その後、CPU101は印刷を実行し(S61)、印刷結果を印刷履歴に記録し(S63)、処理を終了する。
【0115】
ステップS57において、印刷対象ファイルのウイルススキャンが完了していると判別した場合(S57でYES)、CPU101は、印刷対象ファイルに対する印刷前のウイルススキャンの実行が不要であると決定する。CPU101は、印刷対象ファイルをウイルススキャンせずに印刷を実行し(S61)、印刷結果を印刷履歴に記録し(S63)、処理を終了する。
【0116】
本実施の形態によれば、画像形成装置1にUSBメモリが装着された場合に、USBメモリから検出した複数のファイルの各々のスキャン順序が決定され、決定したスキャン順序で複数のファイルの各々のウイルススキャンが1つずつ順番に実行されるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を高めることができる。その結果、印刷指示を受け付けてから印刷を開始するまでの時間を短縮することができ、ウイルススキャンによる印刷の遅延を抑止することができる。
【0117】
また、ファイル形式と優先度との関係を示す優先度テーブルに基づいて、スキャン順序が決定されるので、印刷対象となる機会が多いファイル形式やウイルスが検出されやすいファイル形式のファイルを優先的にウイルススキャンすることができる。
【0118】
[第2の実施の形態]
【0119】
本実施の形態では、デフォルトの優先度テーブルを補正することにより、ファイル形式と優先度との関係を示す情報である補正後の優先度テーブル(第2の優先度情報の一例)を作成し、補正後の優先度テーブルに基づいてスキャン順序を決定する例について説明する。優先度テーブルの補正は、以下に説明するように、画像形成装置1の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいて行われてもよい。
【0120】
図11は、本発明の第2の実施の形態において画像形成装置1の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいてデフォルトの優先度テーブルを補正する場合の、スキャン順序決定処理(図5のS13)のサブルーチンである。
【0121】
図11を参照して、図5のステップS13のスキャン順序決定処理において、CPU101はデフォルトの優先度テーブルを読み出し(S71)、印刷履歴を読み出す(S73)。続いてCPU101は、印刷履歴に基づいて、印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数が多いほど、そのファイル形式の優先度が高くなるようにデフォルトの優先度テーブルを補正する(S75)。次にCPU101は、ファイル検索結果から1番目の検出ナンバーのファイルの情報を読み出し(S77)、補正後の優先度テーブルに従ってスキャンテーブルにファイルの情報を書き込む(S79)。次にCPU101は、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したか否かを判別する(S81)。
【0122】
ステップS81において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了していないと判別した場合(S81でNO)、CPU101は、次の検出ナンバーのファイルの情報を読み出し(S83)、ステップS79の処理へ進む。
【0123】
ステップS81において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したと判別した場合(S81でYES)、CPU101はリターンする。
【0124】
図12は、本発明の第2の実施の形態において、固定記憶装置110が記憶する印刷履歴を模式的に示す図である。
【0125】
図12を参照して、この印刷履歴には、画像形成装置1が過去に実行した印刷のファイルのファイル形式と、そのファイル形式のファイルの印刷回数と、デフォルトの優先度テーブルに記載された優先度とが記載されている。一例として、「PDF」というファイル形式は、印刷回数が「1229」であり、デフォルトの優先度テーブルに記載された優先度が「1」となっている。
【0126】
図13は、本発明の第2の実施の形態において、画像形成装置1の印刷履歴に含まれるファイルのファイル形式の数に基づいて補正後の優先度テーブルを模式的に示す図である。図14は、本発明の第2の実施の形態において、図13に示す補正後の優先度テーブルに基づいてスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
【0127】
図13を参照して、印刷頻度の高いファイル形式の優先度が印刷頻度の低いファイル形式の優先度よりも高くなるように、各ファイル形式の優先度が補正されている。
【0128】
図13を参照して、印刷履歴では、印刷回数の多い方から少ない方に向かって「PDF」、「TIFF」、「xlsx」、「docx」、「TEXT」、「pptx」、「PS」、「PCL」、および「XPS」というファイル形式の順番になっている。このため、優先度が高い方から低い方に向かって「PDF」、「TIFF」、「xlsx」、「docx」、「TEXT」、「pptx」、「PS」、「PCL」、および「XPS」というファイル形式の順番になるように、各ファイル形式の優先度が補正されている。
【0129】
その結果、図14に示すように、補正後の優先度テーブルに規定されている優先度が高いファイル形式のファイルであるほど、スキャン順序は先の順序に(番号が小さく)なっている。
【0130】
また、優先度テーブルの補正は、以下に説明するように、ウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいて行われてもよい。
【0131】
図15は、本発明の第2の実施の形態においてウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいてデフォルトの優先度テーブルを補正する場合の、スキャン順序決定処理(図5のS13)のサブルーチンである。
【0132】
図15を参照して、図5のステップS13のスキャン順序決定処理において、CPU101はデフォルトの優先度テーブルを読み出し(S91)、ウイルス検出履歴を読み出す(S93)。続いてCPU101は、ウイルス検出履歴に基づいてデフォルトの優先度テーブルを補正する(S95)。次にCPU101は、ファイル検索結果から1番目の検出ナンバーのファイルの情報を読み出し(S97)、補正後の優先度テーブルに従ってスキャンテーブルにファイルの情報を書き込む(S99)。次にCPU101は、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したか否かを判別する(S101)。
【0133】
ステップS101において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了していないと判別した場合(S101でNO)、CPU101は、次の検出ナンバーのファイルの情報を読み出し(S103)、ステップS99の処理へ進む。
【0134】
ステップS101において、スキャンテーブルへの全てのファイルの情報の書き込みが完了したと判別した場合(S101でYES)、CPU101はリターンする。
【0135】
図16は、本発明の第2の実施の形態において、固定記憶装置110が記憶するウイルス検出履歴を模式的に示す図である。
【0136】
図16を参照して、このウイルス検出履歴には、画像形成装置1がウイルスを検出した日時と、ウイルスに感染したファイルのファイル名と、ウイルスに感染したファイルのファイル形式とが記載されている。一例として、「2018年6月5日」に「JS.Webcoinminer」というファイル名の「PS」のファイル形式のファイルが検出されていることが分かる。
【0137】
図17は、本発明の第2の実施の形態において、ウイルスが検出されたファイルのファイル形式の数に基づいて補正後の優先度テーブルを模式的に示す図である。図18は、本発明の第2の実施の形態において、図17に示す補正後の優先度テーブルに基づいてスキャン順序決定処理(図5のS13)で作成されるスキャンテーブルを模式的に示す図である。
【0138】
図17を参照して、ウイルスが検出された回数が多いほど、ファイル形式の優先度が高くなるように、各ファイル形式の優先度が補正されている。具体的には、「ウイルス検出履歴による補正」の欄には、「1-(ウイルスが過去に検出された回数)×0.1」で算出される係数が記入される。「スキャン順評価値」の欄には、「(デフォルトの優先度)×(ウイルス検出履歴による補正の係数)」で算出される値が記入される。スキャン順評価値が低い方から大きい方に向かって優先度が高くなるように、補正後の優先度が決定される。ここでは、「PDF」、「TIFF」、「xlsx」、「PS」、「docx」、「pptx」、「XPS」、「TEXT」、および「PCL」というファイル形式の順番になるように、各ファイル形式の優先度が補正されている。なお、補正後の優先度の決定方法は任意である。
【0139】
その結果、図18に示すように、補正後の優先度テーブルに規定されている優先度が高いファイル形式のファイルであるほど、スキャン順序は先の順序に(番号が小さく)なっている。
【0140】
なお、本実施の形態における画像形成装置の構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0141】
本実施の形態によれば、画像形成装置の実際の状態に応じてデフォルトの優先度テーブルが補正される。これにより、ウイルススキャンをより適切な順序で実行することができ、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0142】
[第3の実施の形態]
【0143】
本実施の形態では、スキャン順序補正処理(図5のS15)において、優先度テーブルに基づいて決定したスキャン順序を補正する例について説明する。
【0144】
(スキャン順序補正の第1の例)
【0145】
スキャン順序の補正の第1の例として、USBメモリから検出した複数のファイルのうちジョブ情報が付加されているファイルのスキャン順序が、ジョブ情報が付加されていないファイルのスキャン順序よりも先の順序に補正(決定)されてもよい。
【0146】
図19は、本発明の第3の実施の形態の第1の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0147】
図19を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S111)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではジョブ情報)を読み出す(S113)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S115)、抽出したファイルにジョブ情報が付加されているか否かを判別する(S117)。
【0148】
ジョブ情報とは、ファイルに対して設定された印刷条件に関する情報である。ジョブ情報をファイルに予め付加することにより、ファイルの印刷を直ちに実行することができるという利点がある。
【0149】
ステップS117において、抽出したファイルにジョブ情報が付加されていると判別した場合(S117でYES)、CPU101は、スキャンテーブルにおいて、抽出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S119)、ステップS121の処理へ進む。
【0150】
ステップS117において、抽出したファイルにジョブ情報が付加されていないと判別した場合(S117でNO)、CPU101はステップS121の処理へ進む。
【0151】
ステップS121において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S121)。
【0152】
ステップS121において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S121でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S123)、ステップS117の処理へ進む。
【0153】
ステップS121において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S121でYES)。CPU101はリターンする。
【0154】
図20は、本発明の第3の実施の形態の第1の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図20に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0155】
図20を参照して、ここでは、「test13.xps」というファイル名のファイルにジョブ情報が付加されているものとする。「test13.xps」というファイル名のファイルのスキャン順序は16から1に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0156】
ジョブ情報が付加されたファイルは、印刷対象ファイルとして選択される可能性が高い。第1の例によれば、ジョブ情報が付加されたファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0157】
(スキャン順序補正の第2の例)
【0158】
スキャン順序の補正の第2の例として、USBメモリから検出した複数のファイルのうち更新日時が新しいファイルのスキャン順序が、そのファイルの形式と同じ形式の更新日時が古いファイルのスキャン順序よりも先の順序に補正(決定)されてもよい。
【0159】
図21は、本発明の第3の実施の形態の第2の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0160】
図21を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S131)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここでは更新日時)を読み出す(S133)。次にCPU101は、スキャンテーブルに含まれるファイルのうち、1番目のスキャン順序のファイルのファイル形式と同じファイル形式のファイルの情報とを抽出する(S135)。続いてCPU101は、抽出したファイルの情報の数が2つ以上であるか否かを判別する(S137)。
【0161】
ステップS137において、抽出したファイルの情報の数が2つ以上でないと判別した場合(S137でNO)、CPU101は更新日時でのソートを行わずにステップS141の処理へ進む。
【0162】
ステップS137において、抽出したファイルの情報の数が2つ以上であると判別した場合(S137でYES)、CPU101は、抽出したファイルの情報に基づいて、同じファイル形式のファイルを更新日時でソートする(更新日時の新しい順に並べ替える)(S139)。続いてCPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S141)。
【0163】
ステップS141において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S141でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルのファイル形式と同じファイル形式のファイルの情報を抽出し(S143)、ステップS137の処理へ進む。
【0164】
ステップS141において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S141でYES)。CPU101はリターンする。
【0165】
図22は、本発明の第3の実施の形態の第2の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図22に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。図22では、説明の便宜のため、各ファイルの更新日時があわせて示されている。
【0166】
図22を参照して、補正前のスキャンテーブルにおいて1~7のスキャン順序を占めていた7つの「PDF」のファイル形式のファイルの各々は、補正後のスキャンテーブルにおいて更新日時が新しいファイルほどスキャン順序が先になるように同じファイル形式のファイル同士の間で適宜移動されている。2つの「docx」のファイル形式のファイルの各々もまた同様に、補正後のスキャンテーブルにおいて更新日時が新しいファイルほどスキャン順序が先になるように同じファイル形式のファイル同士の間で適宜移動されている。3つの「TXT」のファイル形式のファイルの各々もまた同様に、補正後のスキャンテーブルにおいて更新日時が新しいファイルほどスキャン順序が先になるように同じファイル形式のファイル同士の間で適宜移動されている。2つの「xps」のファイル形式のファイルの各々もまた同様に、補正後のスキャンテーブルにおいて更新日時が新しいファイルほどスキャン順序が先になるように同じファイル形式のファイル同士の間で適宜移動されている。
【0167】
更新日時が新しいファイルは、印刷対象ファイルとして選択される可能性が高い。第2の例によれば、同じファイル形式のファイルが複数個存在する場合に、更新日時が新しいファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0168】
(スキャン順序補正の第3の例)
【0169】
スキャン順序の補正の第3の例として、USBメモリに保存された複数のファイルのうちUSBメモリのルートフォルダ(最上階層のフォルダ)に保存されているファイルのスキャン順序が、USBメモリのルートフォルダ以外の場所に保存されているファイルのスキャン順序よりも先の順序に補正(決定)されてもよい。
【0170】
図23は、本発明の第3の実施の形態の第3の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0171】
図23を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S151)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではファイルの保存場所)を読み出す(S153)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S155)、抽出したファイルの保存場所がルートフォルダ内であるか否かを判別する(S157)。
【0172】
ステップS157において、抽出したファイルの保存場所がルートフォルダ内であると判別した場合(S157でYES)、CPU101は、スキャンテーブルにおいて、抽出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S159)、ステップS161の処理へ進む。
【0173】
ステップS157において、抽出したファイルの保存場所がルートフォルダ内でないと判別した場合(S157でNO)、CPU101はステップS161の処理へ進む。
【0174】
ステップS161において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S161)。
【0175】
ステップS161において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S161でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S163)、ステップS157の処理へ進む。
【0176】
ステップS161において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S161でYES)。CPU101はリターンする。
【0177】
図24は、本発明の第3の実施の形態の第3の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図24に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0178】
図24を参照して、ルートフォルダ内に保存されている「test45.pdf」というファイル名のファイルのスキャン順序は7から1に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0179】
ルートフォルダ内のファイルは、階層分けされていない保存場所であるため、USBメモリのユーザーが把握していないファイルである可能性が高く、ウイルスに感染している可能性が高い。第3の例によれば、ルートフォルダ内に保存されたファイルが優先的にウイルススキャンされるため、ウイルスに感染したファイルが迅速に検出される可能性を高めることができる。
【0180】
(スキャン順序補正の第4の例)
【0181】
スキャン順序の補正の第4の例の前提として、画像形成装置1は、ユーザーを特定する情報と、ユーザーが指定した指定フォルダ(ユーザーフォルダ)のフォルダ名とを互いに関連付けて固定記憶装置110に記憶しているものとする。スキャン順序の補正の第4の例として、USBメモリに保存された複数のファイルのうち指定フォルダに保存されているファイルのスキャン順序が、指定フォルダ以外の場所に保存されているファイルのスキャン順序よりも先の順序に補正(決定)されてもよい。
【0182】
図25は、本発明の第3の実施の形態の第4の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0183】
図25を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S171)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではファイルの保存場所)を読み出す(S173)。続いてCPU101は、ユーザーが指定したユーザーフォルダのフォルダ名を読み出す(S175)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S177)、抽出したファイルの保存場所がユーザーフォルダ内であるか否かを判別する(S179)。
【0184】
ステップS179において、抽出したファイルの保存場所がユーザーフォルダ内であると判別した場合(S179でYES)、CPU101は、スキャンテーブルにおいて、抽出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S181)、ステップS183の処理へ進む。
【0185】
ステップS179において、抽出したファイルの保存場所がユーザーフォルダ内でないと判別した場合(S179でNO)、CPU101はステップS183の処理へ進む。
【0186】
ステップS183において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S183)。
【0187】
ステップS183において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S183でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S185)、ステップS179の処理へ進む。
【0188】
ステップS183において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S183でYES)。CPU101はリターンする。
【0189】
図26は、本発明の第3の実施の形態の第4の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図26に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0190】
図26を参照して、ここでは、指定されたユーザーフォルダが「user1」というフォルダ名のフォルダであるものとする。ユーザーフォルダ内に保存されている「test21.pdf」、「test23.pdf」、および「test22.pdf」というファイル名の3つのファイルのスキャン順序はそれぞれ1~3に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0191】
ユーザーフォルダは、ユーザーによって指定された保存場所であるため、印刷対象ファイルが保存されている可能性が高い。第4の例によれば、ユーザーフォルダ内に保存されたファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0192】
(スキャン順序補正の第5の例)
【0193】
スキャン順序の補正の第5の例の前提として、画像形成装置1は、ユーザーや管理者などによって指定された文字列である指定文字列を固定記憶装置110に記憶しているものとする。スキャン順序の補正の第5の例として、USBメモリに保存された複数のファイルのうちフォルダ名に指定文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に指定文字列を含むファイルのスキャン順序が、最先の順序に補正(決定)されてもよい。
【0194】
図27は、本発明の第3の実施の形態の第5の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0195】
図27を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S191)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではファイルの保存場所)を読み出す(S193)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S195)、抽出したファイルの保存場所が指定文字列を含むフォルダ内であるか否かを判別する(S197)。
【0196】
ステップS197において、抽出したファイルの保存場所が指定文字列を含むフォルダ内でないと判別した場合(S197でNO)、CPU101は、抽出したファイルのファイル名が指定文字列を含むか否かを判別する(S198)。
【0197】
ステップS198において、抽出したファイルのファイル名が指定文字列を含まないと判別した場合(S198でNO)、CPU101はステップS201の処理へ進む。
【0198】
ステップS197において、抽出したファイルの保存場所が指定文字列を含むフォルダ内であると判別した場合(S197でYES)、またはステップS198において、抽出したファイルのファイル名が指定文字列を含むと判別した場合(S198でYES)、CPU101は、スキャンテーブルにおいて、抽出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S199)、ステップS201の処理へ進む。
【0199】
ステップS201において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S201)。
【0200】
ステップS201において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S201でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S203)、ステップS197の処理へ進む。
【0201】
ステップS201において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S201でYES)。CPU101はリターンする。
【0202】
図28は、本発明の第3の実施の形態の第5の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図28に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0203】
図28を参照して、ここでは、指定文字列が「r4」であるものとする。指定文字列を含む「folder4」というフォルダ内に保存されている「test42.pdf」、「test43.pdf」、「test44.pdf」、および「test41.docx」というファイル名の4つのファイルのスキャン順序はそれぞれ1~4に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0204】
指定文字列を含むフォルダ名のフォルダは印刷対象ファイルが保存されている可能性が高く、指定文字列を含むファイル名のファイルは印刷対象ファイルである可能性が高い。第5の例によれば、これらのファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0205】
(スキャン順序補正の第6の例)
【0206】
スキャン順序の補正の第6の例の前提として、画像形成装置1は、ユーザーを特定する情報と、ユーザーが除外指定した除外フォルダのフォルダ名とを互いに関連付けて固定記憶装置110に記憶しているものとする。スキャン順序の補正の第6の例として、USBメモリに保存された複数のファイルのうち除外フォルダに保存されているファイルが、スキャンテーブルから削除され、ウイルススキャンの対象から除外されてもよい。
【0207】
図29は、本発明の第3の実施の形態の第6の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0208】
図29を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S211)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではファイルの保存場所)を読み出す(S213)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S215)、抽出したファイルの保存場所が除外フォルダ内であるか否かを判別する(S217)。
【0209】
ステップS217において、抽出したファイルの保存場所が除外フォルダ内であると判別した場合(S217でYES)、CPU101は、抽出したファイルの情報をスキャンテーブルから削除し(S219)、ステップS221の処理へ進む。
【0210】
ステップS217において、抽出したファイルの保存場所が除外フォルダ内でないと判別した場合(S217でNO)、CPU101はステップS221の処理へ進む。
【0211】
ステップS221において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S221)。
【0212】
ステップS221において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S221でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S223)、ステップS217の処理へ進む。
【0213】
ステップS221において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S221でYES)。CPU101はリターンする。
【0214】
図30は、本発明の第3の実施の形態の第6の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図30に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0215】
図30を参照して、ここでは、指定された除外フォルダが「folder5」というフォルダ名のフォルダであるものとする。除外フォルダ内に保存されている「test51.txt」、「test52.txt」、および「test53.txt」というファイル名の3つのファイルの情報がスキャンテーブルから削除されており、この削除に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り上がっている。
【0216】
除外フォルダは、ユーザーによって指定された保存場所であるため、印刷対象ファイルが保存されている可能性が低い。第6の例によれば、除外フォルダ内に保存されたファイルがウイルススキャンの対象から外れるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0217】
(スキャン順序補正の第7の例)
【0218】
スキャン順序の補正の第7の例の前提として、画像形成装置1は、ユーザーや管理者などによって除外指定された文字列である除外文字列を固定記憶装置110に記憶しているものとする。スキャン順序の補正の第7の例として、USBメモリに保存された複数のファイルのうちフォルダ名に除外文字列を含むフォルダに保存されているファイルまたはファイル名に除外文字列を含むファイルが、スキャンテーブルから削除され、ウイルススキャンの対象から除外されてもよい。
【0219】
図31は、本発明の第3の実施の形態の第7の例におけるスキャン順序補正処理(図5のS15)のサブルーチンである。
【0220】
図31を参照して、図5のステップS15のスキャン順序補正処理において、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S231)、スキャンテーブルに記載されたファイルの詳細な情報(ここではファイルの保存場所)を読み出す(S233)。次にCPU101は、スキャンテーブルの1番目のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S235)、抽出したファイルの保存場所が除外文字列を含むフォルダ内であるか否かを判別する(S237)。
【0221】
ステップS237において、抽出したファイルの保存場所が指定文字列を含むフォルダ内でないと判別した場合(S237でNO)、CPU101は、抽出したファイルのファイル名が除外文字列を含むか否かを判別する(S238)。
【0222】
ステップS238において、抽出したファイルのファイル名が除外文字列を含まないと判別した場合(S238でNO)、CPU101はステップS241の処理へ進む。
【0223】
ステップS237において、抽出したファイルの保存場所が除外文字列を含むフォルダ内であると判別した場合(S237でYES)、またはステップS238において、抽出したファイルのファイル名が除外文字列を含むと判別した場合(S238でYES)、CPU101は、抽出したファイルの情報をスキャンテーブルから削除し(S239)、ステップS241の処理へ進む。
【0224】
ステップS241において、CPU101は、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したか否かを判別する(S241)。
【0225】
ステップS241において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出していないと判別した場合(S241でNO)。CPU101は、抽出していない次のスキャン順序のファイルの情報を抽出し(S243)、ステップS237の処理へ進む。
【0226】
ステップS241において、スキャンテーブルに記載されている全てのファイルの情報を抽出したと判別した場合(S241でYES)。CPU101はリターンする。
【0227】
図32は、本発明の第3の実施の形態の第7の例において、スキャン順序補正処理(図5のS15)で補正後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図32に示す補正後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを補正したものである。
【0228】
図32を参照して、ここでは、指定された除外文字列が「r4」であるものとする。除外文字列を含む「folder4」というフォルダ内に保存されている「test42.pdf」、「test43.pdf」、「test44.pdf」、および「test41.docx」というファイル名の4つのファイルの情報がスキャンテーブルから削除されており、この削除に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り上がっている。
【0229】
除外文字列を含むフォルダ名のフォルダは印刷対象ファイルが保存されている可能性が低く、除外文字列を含むファイル名のファイルは印刷対象ファイルである可能性が低い。第7の例によれば、これらのファイルがウイルススキャンの対象から外れるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0230】
なお、本実施の形態における画像形成装置の構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0231】
[第4の実施の形態]
【0232】
本実施の形態では、ウイルススキャンを開始した後に表示部134にて所定の操作を受け付けた場合に、スキャン順序変更処理(図5のS33)においてスキャンテーブルに記載されたスキャン順序を変更する例について説明する。
【0233】
(スキャン順序変更の第1の例)
【0234】
スキャン順序の変更の第1の例の前提として、画像形成装置1がUSBメモリに保存されているフォルダを表示部134に表示した状態を想定する。スキャン順序の変更の第1の例として、表示したフォルダの選択を受け付けた場合、選択されたフォルダ内のファイルのスキャン順序が最先の順序に変更されてもよい。
【0235】
図33は、本発明の第4の実施の形態の第1の例におけるスキャン順序変更処理(図5のS33)のサブルーチンである。
【0236】
図33を参照して、図5のステップS33のスキャン順序変更処理において、CPU101は、特定のフォルダが選択されたか否かを判別する(S251)。
【0237】
ステップS251において、特定のフォルダが選択されないと判別した場合(S251でNO)、CPU101はリターンする。
【0238】
ステップS251において、特定のフォルダが選択されたと判別した場合(S251でYES)、CPU101はスキャンテーブルを読み出し(S253)、選択されたフォルダ内のファイルの情報をスキャンテーブルから抜き出す(S255)。次にCPU101は、スキャンテーブルにおいて、抜き出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S257)、スキャン順序が1番目のファイルをウイルススキャンの対象ファイルに設定し(S259)、リターンする。
【0239】
なお、表示したフォルダの選択を受け付けた場合において、他のファイルのウイルススキャンを実行中であるときは、画像形成装置1は、当該他のファイルのウイルススキャンが完了した後で、変更後のスキャンテーブルに従ってウイルススキャンを行ってもよいし、当該他のファイルのウイルススキャンを中断して、変更後のスキャンテーブルに従ってウイルススキャンを行ってもよい。
【0240】
図34は、本発明の第4の実施の形態の第1の例において、スキャン順序変更処理(図5のS33)でスキャン順序を変更後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図34に示す変更後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを変更したものである。
【0241】
図34を参照して、ここでは、図9に示すスキャンテーブルにおけるスキャン順序が最先であった「test11.pdf」および「test21.pdf」の2つのファイルのウイルススキャンが完了したタイミングで、「folder4」というフォルダが選択された場合を想定している。「test11.pdf」および「test21.pdf」のファイルの各々のスキャン結果は「済」に更新されている。
【0242】
選択された「folder4」というフォルダ内に保存されている「test42.pdf」、「test43.pdf」、「test44.pdf」、および「test41.docx」というファイル名の4つのファイルのスキャン順序はそれぞれ1~4に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0243】
選択されたフォルダ内のファイルは印刷対象ファイルとなる可能性が高い。第1の例によれば、選択されたフォルダ内のファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0244】
(スキャン順序変更の第2の例)
【0245】
スキャン順序の変更の第2の例の前提として、画像形成装置1がUSBメモリに保存されているファイルを表示部134に表示した状態を想定する。スキャン順序の変更の第2の例として、表示したファイルの選択を受け付けた場合、選択されたファイルのスキャン順序が最先の順序に変更されてもよい。
【0246】
図35は、本発明の第4の実施の形態の第2の例におけるスキャン順序変更処理(図5のS33)のサブルーチンである。
【0247】
図35を参照して、図5のステップS33のスキャン順序変更処理において、CPU101は、特定のファイルが選択されたか否かを判別する(S261)。
【0248】
ステップS261において、特定ファイルが選択されないと判別した場合(S261でNO)、CPU101はリターンする。
【0249】
ステップS261において、特定のファイルが選択されたと判別した場合(S261でYES)、CPU101はスキャンテーブルを読み出し(S263)、選択されたファイルの情報をスキャンテーブルから抜き出す(S265)。次にCPU101は、スキャンテーブルにおいて、抜き出したファイルのスキャン順序を先頭(1番目)に移動し(S267)、スキャン順序が1番目のファイルをウイルススキャンの対象ファイルに設定し(S269)、リターンする。
【0250】
なお、表示したファイルの選択を受け付けた場合において、他のファイルのウイルススキャンを実行中であるときは、画像形成装置1は、当該他のファイルのウイルススキャンが完了した後で、変更後のスキャンテーブルに従ってウイルススキャンを行ってもよいし、当該他のファイルのウイルススキャンを中断して、変更後のスキャンテーブルに従ってウイルススキャンを行ってもよい。
【0251】
図36は、本発明の第4の実施の形態の第2の例において、スキャン順序変更処理(図5のS33)でスキャン順序を変更後のスキャンテーブルを模式的に示す図である。なお図36に示す変更後のスキャンテーブルは、図9に示すスキャンテーブルを変更したものである。
【0252】
図36を参照して、ここでは、図9に示すスキャンテーブルにおけるスキャン順序が最先であった「test11.pdf」および「test21.pdf」の2つのファイルのウイルススキャンが完了したタイミングで、「test12.tif」というファイルが選択された場合を想定している。「test11.pdf」および「test21.pdf」のファイルの各々のスキャン結果は「済」に更新されている。
【0253】
選択された「test12.tif」というファイルのスキャン順序は1に変更されており、この変更に伴い関連するファイルのスキャン順序が繰り下がっている。
【0254】
選択されたファイルは印刷対象ファイルとなる可能性が高い。第2の例によれば、選択されたファイルが優先的にウイルススキャンされるため、USBメモリに保存されたファイルの印刷指示を受け付けるまでにそのファイルのウイルススキャンが完了する可能性を一層高めることができる。
【0255】
なお、本実施の形態における画像形成装置の構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0256】
[第5の実施の形態]
【0257】
第1の実施の形態では、スキャン停止フラグがある場合にウイルススキャンを停止する画像形成装置1の動作(図5のS35)について説明した。本実施の形態では、スキャン停止フラグを設定する処理について説明する。
【0258】
(スキャン停止フラグ設定処理の第1の例)
【0259】
スキャン停止フラグ設定処理の第1の例の前提として、画像形成装置1は、USBメモリに保存されているファイルの印刷を行う動作モードと、USBメモリへのデータの保存を行う動作モードとの間で、表示部134を通じて画像形成装置1の動作モードの選択を受け付ける。スキャン停止フラグ設定処理の第1の例として、ウイルススキャンを行っている間にUSBメモリへのデータの保存を行う動作モードの選択を受け付けた場合に、スキャン停止フラグが設定され、ウイルススキャンが停止されてもよい。
【0260】
図37は、本発明の第5の実施の形態の第1の例において、画像形成装置1が実行するスキャン停止フラグ設定処理を示すフローチャートである。
【0261】
図37を参照して、CPU101は、画像形成装置1の動作モードの選択を受け付けたか否かを判別する(S271)。画像形成装置1の動作モードの選択を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS271の処理を繰り返す。
【0262】
ステップS271において、画像形成装置1の動作モードの選択を受け付けたと判別した場合(S271でYES)、CPU101は、選択された動作モードが、USBメモリへのデータの保存を行う動作モードであるか否かを判別する(S273)。
【0263】
ステップS273において、選択された動作モードが、USBメモリへのデータの保存を行う動作モードでないと判別した場合(S273でNO)、CPU101は、スキャン停止フラグを設定せずに処理を終了する。
【0264】
ステップS273において、選択された動作モードが、USBメモリへのデータの保存を行う動作モードであると判別した場合(S273でYES)、CPU101は、スキャン停止フラグを設定し(S275)、処理を終了する。
【0265】
画像形成装置1にUSBメモリが装着された場合には、USBメモリに保存されているファイルの印刷が行われる状況と、USBメモリへのデータの保存が行われる状況とが想定される。これらの状況のうち、USBメモリへのデータの保存が行われる状況では、USBメモリに保存されているファイルに画像形成装置1はアクセスしないため、画像形成装置1がウイルスに感染する可能性は低い。第1の例によれば、USBメモリへのデータの保存が行われる状況の場合にはウイルススキャンが停止されるため、不要なウイルススキャンの実行を防止することができる。
【0266】
(スキャン停止フラグ設定処理の第2の例)
【0267】
スキャン停止フラグ設定処理の第2の例の前提として、画像形成装置1は、表示部134を通じて所定の操作を受け付けた場合などに、画像形成装置1のメンテナンスを行うための画面であるメンテナンス画面を表示する。メンテナンス画面には、画像形成装置1のサービスマンが使用するサービスモードの画面や、画像形成装置1の管理者が使用する管理者設定画面などが含まれる。スキャン停止フラグ設定処理の第2の例として、ウイルススキャンを行っている間にメンテナンス画面を表示する場合に、スキャン停止フラグが設定され、ウイルススキャンが停止されてもよい。
【0268】
図38は、本発明の第5の実施の形態の第2の例において、画像形成装置1が実行するスキャン停止フラグ設定処理を示すフローチャートである。
【0269】
図38を参照して、CPU101は、メンテナンス画面へ遷移するための操作を受け付けたか否かを判別する(S281)。メンテナンス画面へ遷移するための操作を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS281の処理を繰り返す。
【0270】
ステップS281において、メンテナンス画面へ遷移するための操作を受け付けたと判別した場合(S281でYES)、CPU101は、受け付けた操作が、サービスモード画面へ遷移するための操作であるか否かを判別する(S283)。
【0271】
ステップS283において、受け付けた操作が、サービスモード画面へ遷移するための操作でないと判別した場合(S283でNO)、CPU101は、受け付けた操作が、管理者設定画面へ遷移するための操作であるか否かを判別する(S285)。
【0272】
ステップS285において、受け付けた操作が、管理者設定画面へ遷移するための操作でないと判別した場合(S285でNO)、CPU101は処理を終了する。
【0273】
ステップS283において、受け付けた操作が、サービスモード画面へ遷移するための操作であると判別した場合(S283でYES)、またはステップS285において、受け付けた操作が、管理者設定画面へ遷移するための操作であると判別した場合(S285でYES)、CPU101は、スキャン停止フラグを設定し(S287)、処理を終了する。
【0274】
画像形成装置1のサービスマンや管理者が画像形成装置1のメンテナンスを行う状況では、サービスマンや管理者は、必要なデータやプログラムを使用してメンテナンスを行うために、必要なデータやプログラムが保存されたUSBメモリを画像形成装置1に装着することがある。このような状況では、USBメモリに保存されているファイルがウイルスに感染している可能性は低いため、画像形成装置1がウイルスに感染する可能性は低い。第2の例によれば、メンテナンス画面を表示する場合にウイルススキャンが停止されるため、不要なウイルススキャンの実行を防止することができる。
【0275】
なお、本実施の形態における画像形成装置の構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0276】
[第6の実施の形態]
【0277】
本実施の形態においては、USBメモリに保存されているファイルリストの表示態様について説明する。
【0278】
図39は、本発明の第6の実施の形態において、表示部134に表示されるUSBメモリに保存されているファイルリストの一例を示す図である。
【0279】
図39を参照して、画像形成装置1は、表示部134を通じて所定の操作を受け付けた場合に、USBメモリに保存されているファイルのリストであるファイルリストを表示部134に表示する。ここでは、「user1」というフォルダが選択されており、このフォルダに保存されている「test21.pdf」、「test22.xps」、および「test23.pdf」の各々のファイルについての情報が表示されている。
【0280】
ファイルリストを表示する場合に、ファイルリスト中において、ウイルススキャンが完了しているか否かによって互いに異なる態様で、USBメモリに保存されているファイルのファイル名が表示されてもよい。
【0281】
具体的には、ファイルリストにはウイルススキャンの完了の有無を示す欄が含まれている。ウイルススキャンが完了した「test21.pdf」および「test23.pdf」の各々のファイルには、スキャン完了の表示である〇印が付されており、ウイルススキャンが完了していない「test22.xps」というファイルには、スキャン未完了の表示である×印が付されている。ウイルススキャンが完了しているか否かを示す方法は任意であり、ウイルススキャンが完了したファイルに特定のアイコンが付加されてもよいし、ウイルススキャンの完了の有無に応じて互いに異なる色でファイルの情報が表示されてもよい。
【0282】
図40は、本発明の第6の実施の形態において、画像形成装置1が実行するファイルリストの表示処理を示すフローチャートである。
【0283】
図40を参照して、CPU101は、ファイルリストを表示する操作を受け付けたか否かを判別する(S291)。ファイルリストを表示する操作を受け付けたと判別するまで、CPU101はステップS291の処理を繰り返す。
【0284】
ステップS291において、ファイルリストを表示する操作を受け付けたと判別した場合(S291でYES)、CPU101は、スキャンテーブルを読み出し(S293)、ファイルリストに表示するファイルのうち、抽出していない1つのファイルを抽出する(S295)。次にCPU101は、スキャンテーブルを参照し、抽出したファイルがウイルススキャン済みであるか否かを判別する(S297)。
【0285】
ステップS297において、抽出したファイルがウイルススキャン済みであると判別した場合(S297でYES)、CPU101は、ファイルリストにおける抽出したファイルの欄にスキャン完了の表示を付加し(S299)、ステップS303の処理へ進む。
【0286】
ステップS297において、抽出したファイルがウイルススキャン済みでないと判別した場合(S297でNO)、CPU101は、ファイルリストにおける抽出したファイルの欄にスキャン未完了の表示を付加し(S301)、ステップS303の処理へ進む。
【0287】
ステップS303において、CPU101は、ファイルリストに表示する全てのファイルを抽出したか否かを判別する(S303)。
【0288】
ステップS303において、ファイルリストに表示する全てのファイルを抽出していないと判別した場合(S303でNO)、CPU101はステップS205の処理へ進む。
【0289】
ステップS303において、ファイルリストに表示する全てのファイルを抽出したと判別した場合(S303でYES)、CPU101は処理を終了する。
【0290】
なお、本実施の形態における画像形成装置の構成および上述以外の動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は繰り返さない。
【0291】
本実施の形態によれば、USBメモリに保存されているファイルのウイルススキャンの進行状況を目視で確認することができ、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0292】
[その他]
【0293】
外部ストレージは、USBメモリの他、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置、SDカード、またはDVDなどであってもよい。
【0294】
上述の実施の形態および実施の形態内の各例は、適宜組み合わせることが可能である。
【0295】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD-ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0296】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0297】
1,1-1~1-n 画像形成装置(画像形成装置の一例)
2 携帯端末
3,3-1~3-m 情報処理装置
4,4a,4b ネットワーク
4c ネットワークケーブル
5 外部ネットワーク
6,8 クラウドサーバー
7 USB(Universal Serial Bus)メモリ
100 制御部
101 CPU(Central Processing Unit)(検出手段、順序決定手段、ウイルススキャン手段、実行要否決定手段、補正手段、ならびに第1および第2の順序変更手段の一例)
102 ROM(Read Only Memory)(優先度記憶手段の一例)
103 SRAM(Static Random Access Memory)
104 NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)
105 時計IC(Integrated Circuit)
110 固定記憶装置(指定フォルダ記憶手段、指定文字列記憶手段、除外フォルダ記憶手段、除外文字列記憶手段、およびメンテナンス画面表示手段の一例)
120 画像読取装置
130 操作パネル
131 テンキー
132 プリントキー(受付手段の一例)
133 ログアウトキー
134 表示部(フォルダ表示手段、ファイル表示手段、リスト表示手段、およびモード受付手段の一例)
135 USB端子
140 画像出力装置
150 プリンターコントローラ
160 ネットワークインターフェース
170 ワイヤレスインターフェース
180 近距離無線インターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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