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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】充填機
(51)【国際特許分類】
   B65B 7/16 20060101AFI20220621BHJP
   B65B 51/20 20060101ALI20220621BHJP
   B65B 3/04 20060101ALN20220621BHJP
【FI】
B65B7/16 A
B65B51/20 100
B65B3/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018216202
(22)【出願日】2018-11-19
(65)【公開番号】P2020083337
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-12-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 適用可
(73)【特許権者】
【識別番号】591158003
【氏名又は名称】株式会社中部機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100139789
【氏名又は名称】町田 光信
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 曜
(72)【発明者】
【氏名】横山 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】舩木 満浩
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-028772(JP,A)
【文献】特開平10-101003(JP,A)
【文献】実開昭53-076668(JP,U)
【文献】特開平09-278021(JP,A)
【文献】特開平08-226592(JP,A)
【文献】特公昭48-009626(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0001738(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 7/16
B65B 51/20
B65B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給された紙シート材を筒状に起こし紙容器の底部を組み立てる紙容器組立装置(2)
と、
組み立てられた紙容器に液体を充填する充填装置(5)と、
紙容器の頂部をシールするシール装置(4,6,100,7)と、
前記紙容器組立装置(2)から前記シール装置(4,6,100,7)にわたり、組み立てられた紙容器を間欠的に搬送する搬送装置からなる充填機(1)であって、
前記シール装置(4,6,100,7)は、頂部をくせ折りするくせ折り機(4,6)と容器頂部の所望位置を加熱する上部加熱装置(100)と容器の頂部を折りたたみ加圧する加圧装置(7)よりなり、
前記上部加熱装置(100)は、熱風を生成する加熱部(10)と、
紙容器の頂部の加熱位置に対応するノズル穴が設けられたノズル部(20)とからなり

前記ノズル部(20)は前記加熱部(10)と着脱自在可能になっており、
前記ノズル部(20)と前記加熱部(10)を一体に固定する締結機構(15、24)と、
前記ノズル部(20)の交換の際に、該ノズル部(20)を前記加熱部(10)の所定の位置に位置決めする位置決め機構(18、21c)と、
前記ノズル部(20)の交換の際に、該ノズル部(20)の前記加熱部(10)に対する上下方向・左右方向の各移動を所定の範囲内に制限し且つ長手方向の移動を許可しながら前記ノズル部(20)を支持可能な落下防止機構(26)とを備え
前記締結機構(15、24)は、前記ノズル部(20)に設けられた留め具(25)に対する係合を回転レバー(15a)の操作によって固定又は解除するレバー締結機構(15)と、揺動可能且つ自転不能な雄ネジ部(24b)と該雄ネジ部に螺合するハンドル(24d)付き雌ネジ部(24c)を有するネジ締結機構(24)から成り、
前記加熱部(10)は前記雄ネジ部(24b)が嵌合する切り欠き部(14a)を有し、且つ前記雌ネジ部(24c)は前記切り欠き部(14a)を通過することが出来ないように構成されている
ことを特徴とする充填機。
【請求項2】
請求項に記載の充填機において、
前記ノズル部(20)は、前記加熱部(10)の下面に固定されると共に、該加熱部(10)には、水平方向に張り出すフランジ部(14)が形成されており、
前記落下防止機構(26)は、前記ノズル部(20)の少なくとも側部の対向する部位に設けられ前記フランジ部(14)上面に係合する引っ掛け部(26)から成る
ことを特徴とする充填機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の充填機において、
前記位置決め機構(18,21c)は、前記加熱部(10)に設けられた位置決めピン(18)と前記ノズル部(20)に設けられた該位置決めピン(18)に嵌合する穴(21c)とから成る
ことを特徴とする充填機。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載の充填機において、
前記ハンドル(24d)は前記雌ネジ部(24c)の長手方向に直交する方向に沿って移動可能である
ことを特徴とする充填機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充填機に関し、より詳細には口栓無しカートン又は口栓有りカートンを含む紙パック容器用カートン上部に対する多様な加熱要求を満足することが可能な充填機に関する。
【背景技術】
【0002】
乳飲料やジュース等を充填する容器として、ゲーブルトップと呼ばれる上部が三角屋根状に成形された紙製角筒容器(以下「紙パック容器」という。)が広く利用されている。この紙パック容器は、紙シート材に樹脂が積層された多層シート材から成り、カートンと呼ばれる両端開口の角筒中空体を、底部をシールし、次いで内容物を充填し、最後に上部をシールすることにより得られる(例えば、特許文献4を参照。)。
【0003】
図13は、紙パック容器用カートン上部の展開図を示す説明図である。図13(a)は口栓無しカートンの展開図を表し、図13(b)は口栓有りカートンの展開図を表している。図中の点線部は折り目(薄肉部)を表し、右端は右側と左側を熱融着する接合代Gを表している。上部T6と上部T8がゲーブルトップの三角屋根になる部位である。上部T5と上部T7は三角屋根の端部の三角垂状の凹部になる部位である。
【0004】
図14は、紙パック容器用カートン上部のシール工程を示す説明図である。有底カートンにおいて上部T5と上部T7がシーラー(図示せず)によって内側に押し込まれることにより、上部T1と上部T3はそれぞれ半分に折られ、上部T2と上部T4によって両側から挟み込まれる。そして、上部T2と上部T4はシーラー(図示せず)によって内側に押し込まれてシール(密封)されることになる。
【0005】
なお、ここで留意すべきことは、図13(a)に示されるように、口栓無しカートンの場合、上部T2と上部T3と上部T4の各シール部については、内容物を注出する際に剥がされることである。そのため、上部T2と上部T3と上部T4の各シール部については、剥がし易くなるように所定箇所に剥離剤が付されている。
【0006】
他方、図13(b)に示されるように、口栓有りカートンの場合、上部T2と上部T3と上部T4が一度シールされると剥がされることはない。そのため、上部T2と上部T3と上部T4については、加熱工程において上部加熱装置(熱風)によって上部全体を満遍なく加熱されることになる。従って、カートン上部を加熱する加熱装置としては、熱風がカートン上部全体を満遍なく加熱する加熱パターンを有している。一例として、V字状凹部を有する第1トップヒータノズル部と、そのV字状凹部に対向するV字状凸部を有する第2トップヒータノズル部とから構成される紙パック容器用加熱装置が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
【0007】
また、カートン上部の特定箇所について特定の加熱パターンを有するヒータノズル部を備えた紙パック容器用加熱装置が知られている(例えば、特許文献3を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平8-301206号公報
【文献】特開2007-197071号公報
【文献】特開平06-080124号公報
【文献】特許第43341115号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、上記特許文献1及び2に記載された加熱装置を備えた充填機において、図13(a)に示される口栓無しカートンの上部を加熱する場合、カートン上部T1からT4が満遍なく加熱され、その結果カートン上部T1からT4において積層された樹脂が満遍なく溶融することになる。そのため、カートン上部のシール強度が強くなり、内容物を抽出する際に上部T2からT4を剥がす場合、剥がれにくいという問題が起こり得る。なお、上記特許文献1及び2に記載された従来の加熱装置は、カートン上部T1からT4を満遍なく加熱することができるため、図13(b)示される口栓有りカートンの上部加熱に対してはとても好ましい。
【0010】
他方、上記特許文献3に記載された特定の加熱パターンを有する加熱装置を備えた充填機において、図13(a)に示される口栓無しカートンの上部を加熱する場合、剥離剤を避けながらカートン上部T1からT4を加熱することができる。従って、内容物を注出する際に上部T2からT4を剥がす場合、剥がれにくいという問題は発生しない。従って、上記特許文献3に記載された特定の加熱パターンを有する従来の加熱装置は、口栓無しカートンの上部加熱に対してはとても好ましい。
【0011】
しかし、上記特許文献3に記載された上部加熱装置を図13(b)に示される口栓有りカートンの上部加熱に使用する場合、カートン上部T1からT4が部分的に加熱され、その結果カートン上部全体のシール強度が弱くなり、最悪の場合、内容物が漏洩するという問題が起こり得る。
【0012】
このように、上記従来のカートン上部用加熱装置では、カートン上部に対する加熱要求について、口栓無しカートン又は口栓有りカートンの何れか一方の加熱要求しか満足することが出来なかった。その結果、このようなカートン上部加熱装置を備えた充填機は、口栓無しカートン又は口栓有りカートンの何れか一方のカートンしか適応することが出来なかった。
【0013】
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであり、その目的は口栓無しカートン又は口栓有りカートンを含む紙パック容器用カートン上部に対する多様な加熱要求を満足することが可能な充填機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明に係る充填機においては、供給された紙シート材を筒状に起こし紙容器の底部を組み立てる紙容器組立装置(2)と、組み立てられた紙容器に液体を充填する充填装置(5)と、紙容器の頂部をシールするシール装置(4,6,100,7)と、前記組立装置(2)から前記シール装置(4,6,100,7)にわたり、組み立てられた紙容器を間欠的に搬送する搬送装置からなる充填機(1)であって、前記シール装置(4,6,100,7)は、頂部をくせ折りするくせ折り機(4,6)と容器頂部の所望位置を加熱する上部加熱装置(100)と容器の頂部を折りたたみ加圧する加圧装置(7)よりなり、前記上部加熱装置(100)は、熱風を生成する加熱部(10)と、紙容器の頂部の加熱位置に対応するノズル穴が設けられたノズル部(20)とからなり、前記ノズル部(20)は前記加熱部(10)と分離可能になっており、前記ノズル部(20)と前記加熱部(10)を一体に固定する締結機構(15、24)と、前記ノズル部(20)の交換の際に、該ノズル部(20)を前記加熱部(10)の所定の位置に位置決めする位置決め機構(18、21c)を備えることにより、加熱装置のノズル部を交換可能としたものである。
【0015】
上記構成では、カートン上部の複数の加熱条件(加熱パターン)に応じた複数のノズル部(20)を予め準備しておき、口詮無しカートン及び口栓有りカートンのそれぞれの容器に応じてこれら複数のノズル部(20)を交換することにより、加熱条件(加熱パターン)が異なる紙パック容器の成形・充填・シールを一台の充填装置で実施することが可能となる。
【0016】
請求項1に係る発明においては、上記構成に加え、ノズル部の落下防止機構を設けたので、ノズル部交換の際の安全性が確保される。
【0017】
また、請求項2に係る発明においては、上記構成のノズル部と加熱部を一体に固定する締結機構を、ノズル部に設けられた留め具に対する係合を回転レバーの操作によって固定又は解除するレバー締結機構とネジを用いたネジ締結機構で構成することにより、ノズル部と加熱部との間の固定が確実となるとともに、固定・解除作業が容易になる。
【0018】
本発明に係る充填機の他の特徴は、前記ノズル部(20)は、揺動可能且つ自転不能な雄ネジ部(24b)と該雄ネジ部に螺合するハンドル(24d)付き雌ネジ部(24c)を有するネジ締結機構(24)を備えると共に、前記加熱部(10)は前記雄ネジ部(24b)が嵌合する切り欠き部(14a)を有し、且つ前記雌ネジ部(24c)は前記切り欠き部(14a)を通過することが出来ないように構成されていることである。
【0019】
上記構成では、ノズル部(20)の雄ネジ部(24b)を揺動させることにより、雄ネジ部(24b)が加熱部(10)の切り欠き部(14a)に嵌合し、ハンドル(24d)を操作して雌ネジ部(24c)を締めることにより、工具等を使用せずにノズル部(20)を加熱部(10)に固定することが可能となる。他方、ハンドル(24d)を操作して雌ネジ部(24c)を緩めることにより、工具等を使用せずにノズル部(20)を加熱部(10)から取り外すことが可能となる。
【0020】
本発明に係る充填機の他の特徴は、前記ノズル部(20)は、前記加熱部(10)の下面に固定されると共に、該加熱部(10)には、水平方向に張り出すフランジ部(14)が形成されており、前記落下防止機構(26)は、前記ノズル部(20)の少なくとも側部の対向する部位に設けられ前記フランジ部(14)上面に係合する引っ掛け部(26)から成ることである。
【0021】
上記構成では、作業者がノズル部(20)を加熱部(10)に取り付ける際、誤ってノズル部を落下させることを防止することが簡単な機構によって、可能になる。これにより、作業者がノズル部(20)を加熱部(10)に安全に取り付け/取り外しすることができる。
【0022】
本発明に係る充填機の他の特徴は、前記位置決め機構(18,21c)が、前記加熱部(10)に設けられた位置決めピン(18)と前記ノズル部(20)に設けられた該位置決めピン(18)に嵌合する穴(21c)とから成ることである。
【0023】
上記構成では、ノズル部(20)を加熱部(10)に取り付ける際のノズル部(20)に対する位置決めが容易となる。
【0024】
本発明に係る充填機の他の特徴は、前記ハンドル(24d)は前記雌ネジ部(24c)の長手方向に直交する方向に沿って移動可能であることである。
【0025】
上記構成では、作業者が雄ネジ部(24b)と雌ネジ部(24c)のねじ結合を解除又は締結することが容易となる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の充填機(1)によれば、熱風をカートン上部に吹き付けるノズル部(20)が加熱部(10)に対し着脱自在に構成されている。そのため、カートン上部加熱要求に応じた加熱パターンを有するノズル部(22a、22b)を別個に取り付けることが可能となる。その結果、単一の紙パック容器成形充填装置(1)によって口栓無しカートン又は口栓有りカートンを含む紙パック容器用カートン上部に対する多様な加熱要求を満足することが可能となる。
【0027】
ノズル部(20)は少なくとも側部の対向する部位に加熱部(10)のフランジ部(14)に係合する引っ掛け部(26)を備える。そのため加熱部(10)に対するノズル部(20)の取り外し/取り付け作業を安全に行うことが可能となる。
【0028】
ノズル部(20)と加熱部(10)を一体に固定する締結機構を、ノズル部(20)に設けられた留め具に対する係合を回転レバーの操作によって固定又は解除するレバー締結機構(15)とネジを用いたネジ締結機構(24)の2つの締結機構で構成することにより、レバー締結機構の迅速な固定・解除機能により固定・解除作業が容易になるとともに、ネジ締結機構によりノズル部(20)と加熱部(10)との間の固定が確実となる。
【0029】
さらに、ネジ締結機構(24)の雄ネジ部(24b)は揺動可能且つ自転不能にノズル部(20)に設けられ、それに螺合する雌ネジ部(24c)はハンドル(24d)を備える。これにより、ノズル部(20)の交換のための工具等を別途用意する必要がなくなる。更に、加熱部(10)はノズル部(20)を所定の位置に位置決めする位置決めピン(18) を有すると共にノズル部(20)は該位置決めピン(18)に嵌合する穴(21c)を有する。その結果、加熱部(10)に対するノズル部(20)の取り外し/取り外し作業を極めて単純に短時間で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施形態に係る紙パック容器成形充填装置の外観図である。
図2】本発明の一実施形態に係る紙パック容器成形充填装置の動作を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係るカートン上部加熱装置であって加熱部とノズル部が分離した状態を示す斜視説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係るカートン上部加熱装置であって加熱部とノズル部の固定が解除された状態を示す斜視説明図である。
図5】本発明の一実施形態に係るカートン上部加熱装置であって加熱部とノズル部が固定された状態を示す斜視説明図である。
図6】本発明に係るノズル部を示す平面図である。
図7図6の底面図である。
図8図7の右側面図である。
図9】口栓有りカートンに係るメインオーブン部を示す説明図である。
図10】口栓無しカートンに係るメインオーブン部を示す説明図である。
図11】右サブオーブン部を示す説明図である。
図12】左サブオーブン部を示す説明図である。
図13】紙パック容器用カートン上部の展開図を示す説明図である。
図14】紙パック容器用カートン上部のシール工程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0032】
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る紙パック容器成形充填装置1を示す説明図である。図1はこの紙パック容器成形装置1の外観図である。図2はこの紙パック容器成形充填装置1の動作を示すブロック図である。
【0033】
図1に示されるように、この紙パック容器成形充填装置1は、カートンを有底カートンに成形するカートン底部成形部2と、内容物の注出口となる口栓(スパウト)を装着する口栓装着部3と、カートン上部の折り目をほぐすと共にカートン上部開口を一時的に拡げるカートン上部一次折曲げ部4と、有底カートンに内容物を充填する内容物充填部5と、カートン上部開口を後述するカートン上部加熱装置100のノズル部20に嵌るように一時的に成形するカートン上部二次折曲げ部6と、カートン上部内周面及び外周面を加熱するカートン上部加熱装置100と、カートン上部をプレスしてシール(封止)するカートン上部プレス部7と、内容物が充填された紙パック容器を外部に取り出す容器搬出部8と、紙パック容器に充填される内容物を貯蔵する内容物貯蔵部9とを具備して構成される。以下、各構成について説明する。
【0034】
図2に示されるように、カートン底部成形部2は、扁平形状の複数のカートンが積層されたカートン束からバキューム装置(図示せず)によって1個ずつカートンを引き出す。カートンが引き出される過程で、点対称に配置された一対のL字片にカートンが嵌合することによって、扁平形状から両端開口の四角柱枠形状に成形される。
【0035】
両端開口の四角柱枠形状に成形されたカートンは、昇降装置(図示せず)によって引き上げられマンドレルに挿入される。なお、マンドレルは、長手方向を鉛直方向に配向されて回転円盤の周方向に沿って等間隔に複数個(例えば8個)設けられている。従って、マンドレルは45°回転→休止→45°回転→休止→・・・という工程を繰り返し、その休止の間に以降のボトム加熱、カートン下部の折り曲げ、ボトムプレス、及びカートン引降ろしが順に行われることになる。
【0036】
カートンは90°回転した後に、ボトムヒータ(図示せず)によって下部を加熱される。その後更に45°回転した後に、ボトムブレーカ(図示せず)によってカートン下部を折り目に沿って折り曲げられる。その後更に45°回転した後に、ボトムプレス(図示せず)によってカートン下部を鉛直方向(長手方向)上向きに押圧される。これにより、有底カートンが成形される。
【0037】
その後更に90°回転した後に、カートンは昇降装置(図示せず)によってマンドレルから引き下ろされて、一対の内部コンベアによって搬送される。
【0038】
口栓装着部3は、カートン上部の口栓用開口(図13(b)のT9)に、予熱した口栓(スパウト)を押し付けてカートン内面に溶着させる。なお、口栓無しカートンを成形・充填する場合は、口栓装着部3は休止している。
【0039】
カートン上部一次折曲げ部4は、カートン上部の折り目(図13(b)の点線部)の交点(図13(b)の×印近傍)を、互いに内側に向かって押してカートン上部の折り目に(押された部位が内側に凹むような)クセを付ける。その後、カートン上部を搬送方向に沿って外側に押してカートン上部開口を拡げる。なお、カートンは、一対の内部コンベアによって挟まれた搬送路(図1)に沿って、内部コンベアのセパレート片によって姿勢を安定に保持された状態で図上右側へ搬送される。
【0040】
内容部充填部5は、所定量の内容物を有底カートンに充填する。計量及び充填はピストン式充填装置(図1)によって行われる。なお、内容物は内容物貯蔵部9から自然落下又はポンプによって所定のラインを経由してピストン式充填装置に供給される。
【0041】
カートン上部二次折曲げ部6は、再度カートン上部の折り目(図13(b)の点線部)の交点(図13(b)の×印近傍)を、搬送方向に沿って内側に押してカートン上部の折り目に(押された部位が内側に凹むような)クセを付ける。その後、カートン上部二次折曲げ部6は、カートン上部開口を少しだけ押し拡げる。これは次のカートン上部加熱装置100において熱風を吹き付けるノズル部20にカートン上部が好適に嵌るようにするためである。
【0042】
カートン上部加熱装置100は、カートン上部内周面及び外周面を加熱する。詳細については図3から図12を参照しながら後述する。
【0043】
カートン上部プレス部7は、カートン上部を搬送方向に直交する方向にプレスしてカートン上部をシールする。なお、本実施形態においてプレスは2段階に分けて行われる。
【0044】
容器搬出部8は、シール済みの紙パック容器を排出コンベアによって外部に搬出する。搬送路(図1)と排出コンベアとの継ぎ目には緩やかなスロープ(図1)が設けられている。そのため、シール済みの紙パック容器は、内部コンベアの送り力と自重によってスムーズに搬出コンベアに移送される。以下、本発明の特徴であるカートン上部加熱装置100について説明する。
【0045】
図3から図5は、本発明の一実施形態に係るカートン上部加熱装置100を示す斜視説明図である。なお、図3は加熱部10とノズル部20が分離した状態を表している。図4は加熱部10とノズル部20の固定が解除された状態を表している。図5は加熱部10とノズル部20が固定された状態を表している。
【0046】
このカートン上部加熱装置100は、単体では使用されずに紙パック容器成形充填装置1(図1)に組み込まれて使用される。カートン(図13)の上部内周面及び外周面を加熱するノズル部20が、自由に取り付け・取り外し(着脱)することが出来るように構成されている。そのため、このカートン上部加熱装置100によれば、口栓無しカートン(図13(a))或いは口栓有りカートン(図13(b))の何れに対してもカートン上部に対する加熱要求を満足することが出来るようになる。その構成としては、空気を加熱して所定の温度の熱風を生成する加熱部10と、口栓無しカートン又は口栓有りカートンが嵌め込まれ、熱風をカートンの上部内周面及び外周面に吹き付けて積層された樹脂を溶融させるノズル部20とを具備して構成される。先ず加熱部10について説明する。
【0047】
加熱部10は、空気を送風するエアダクト11と、空気を加熱するヒータ部12と、熱風を貯める熱風貯蔵部13と、ノズル部20が取り付けられる水平方向に張り出したフランジ部14と、ノズル部20を加熱部10に固定するレバーロック機構15と、加熱部10を紙パック容器成形充填装置1(図1)に固定するための固定板16と、加熱部10を支持するための支持部材17と、ノズル部20をフランジ部14に対し位置決めするための位置決めピン18と、熱風の温度を検出する温度検出ポート19とを具備して構成される。
【0048】
エアダクト11には送風機(図示せず)が接続される。送風機の容量としては、電源電圧200[V]及び電源周波数[60Hz]において最大風量が6000[L/分]になる容量である。なお、風量は吐出口(熱風貯蔵部13)の温度に反比例するように設定される。
【0049】
ヒータ部12は、電気式ヒータである。容量としては、例えば、風量が約1000[L/分]である時に吐出口(熱風貯蔵部13)の温度が500℃に、或いは風量が約3000[L/分]である時に吐出口(熱風貯蔵部13)の温度が200℃になる容量である。
【0050】
熱風貯蔵部13は、熱風の風量及び温度の一時的な変動を吸収して、ノズル部20に安定した風量及び温度の熱風を供給するための熱風のバッファタンクである。
【0051】
フランジ部14は、ノズル部20の雄ネジ部24bが嵌合する切り欠き部14aを2箇所に有している。なお、詳細については後述するが、この雄ネジ部24bはハンドル24d付き雌ネジ部24cが予め螺合されている。従って、雄ネジ部24bを軸24aを支点に揺動させることにより、雄ネジ部24bは切り欠き部14aに嵌合する。ハンドル24dを操作して雌ネジ部24cを締めることにより、ノズル部20をフランジ部14に締結させることが可能となる。
【0052】
また、フランジ部14は、ノズルベース部21のボルト21dの頭部を通すための貫通穴14b(4箇所)及び貫通長穴14c(4箇所)を有している。
【0053】
レバーロック機構15は、回転機構に引っ張り機構を連動させたリンク機構(いわゆる”パッチン留め具”)であり、ノズル部20をフランジ部14に固定するためのものである。詳細については後述する。
【0054】
位置決めピン18は、ノズルベース部21のピンホール21cに嵌合する位置決め用ピンであり、ノズル部20の加熱部10に対する位置決めとなる。
【0055】
温度検出ポート19は、温度センサが取り付けられる取付ポート部である。温度センサとしては例えば熱電対を使用することができる。次に、ノズル部20について説明する。
【0056】
図6から図8は、本発明に係るノズル部20を示す説明図である。なお、参考として加熱部10のレバーロック機構15も併せて図示されている。図6はノズル部20の平面図である。図7図6の底面図である。図8図7の右側面である。なお、図6において紙面裏側に配置される部品の符号については、矩形枠で囲まれて表示されている。
【0057】
図6に示されるように、このノズル部20は、後述のオーブン部が取り付けられる主構造体としてのノズルベース部21と、熱風を噴射するメインオーブン部22a,22b(図9図10)及びサブオーブン部22c-R,22c-L(図11図12)と、熱風が周囲に拡散することを防止する隔壁部23(図7)と、ノズル部20と加熱部10を締結するネジ締結機構24と、レバーロック機構15が係合する留め具25(図7)と、ノズル部20を加熱部10のフランジ部14に引っ掛けるL字型プレート26と、隔壁部23をノズルベース部21に固定するためのプレート27とを具備して構成される。なお、メインオーブン部22aは口栓有りカートン(図13(b))に熱風を吹き付けるためのオーブン部であり、メインオーブン部22bは口栓無しカートン(図13(a))に熱風を吹き付けるためのオーブン部である。これらオーブン部については、図9から図12を参照しながら後述する。以下、各構成について説明する。
【0058】
図6に示されるように、ノズルベース部21の表面(上面)には、加熱部10(熱風貯蔵部13)から送風される熱風をメインオーブン部分22a,22b(図9図10)に導入するためのメイン開口21aと,その両側に熱風をサブオーブン部22c-R,22c-L(図11図12)に導入するためのサブ開口21b,21bがそれぞれ設けられている。
【0059】
メイン開口21aには、2個のコ型の凹部(インロー部)に大小7個の貫通穴がそれぞれ形成されている。さらに2個のコ型の凹部の間に2個の貫通穴が形成されている。一方、サブ開口21b,21bには2個の貫通穴がそれぞれ形成されている。
【0060】
メインオーブン部22a,22b(図9図10)及びサブオーブン部22c-R,22c-L(図11図12)の周囲は、隔壁部23(図7)によって覆われ、熱風が周囲に拡散しないようになっている。隔壁部23とプレート27は溶接等によって一体化され、プレート27にはボルト21dと螺合する雌ネジ部(図示せず)が2箇所に形成されている。従って、隔壁部23はボルト21d(4箇所)によってノズルベース部21の裏面に取り付けられている。
【0061】
図7に示されるように、ネジ締結機構24は、軸24aの回りに揺動可能且つ自転不能な雄ネジ部24b(2組)と、先端部にハンドル24dが挿通された自転可能な円筒形状の雌ネジ部24c(2組)と、雄ネジ部24bを揺動可能且つ自転不能に支持するブラケット24e(2組)とから構成される。従って、雄ネジ部24bを軸24aの回りに揺動させることにより、雄ネジ部24bの部位24fがフランジ部14(図3)の切り欠き部14aに嵌合する。ハンドル24dを回転操作することにより、雌ネジ部24cが降下しフランジ部14を締結する。これにより、ノズル部20が加熱部10に締結固定される。
【0062】
図7に示されるように、レバーロック機構15は、加熱部10のフランジ部14に揺動可能に設けられたU字型回転レバー15aと、U字型回転レバー15aを揺動可能に支持するブラケット15bと、ノズル部20の側面に設けられた留め具25に引っ掛かる引っ掛け部15cを先端に備え、U字型回転レバー15aに回動可能に支持される連結部15dとから構成される。引っ掛け部15cの先端を留め具25に掛けてU字型回転レバー15aをフランジ部14上面(図3)側に揺動させることにより、引っ掛け部15cが留め具25を強く引っ張るため、ノズル部20が加熱部10に固定される。その逆に、U字型回転レバー15aをノズル部20側に揺動させることにより、引っ掛け部15cが留め具25から外れ、ノズル部20が加熱部10に対して自由になる。このように、U字型回転レバー15aの1回の操作(いわゆるワンタッチ操作)によって、ノズル部20が迅速に加熱部10に対し固定され又は自由になる。
【0063】
図8に示されるように、ノズルベース部21の側部の対向する位置にL字型プレート26,26が設けられている。L字型プレート26は溶接又は締結具によってノズルベース部21に取り付けることが可能である。
L字型プレート26の上端部は、ノズル部20を加熱部10に取り付け、取り外す際に、フランジ部14上面の上方に位置することになり、ノズル部20を下降させれば、上端部がフランジ部14上面に当接してそれ以上のノズル部20の下降は制止される。したがって、ノズル部20を誤って取り落としても、ノズル部20の落下を防止することができる。
【0064】
図4に戻って、ノズル部20を加熱部10に取り付ける手順としては、L字型プレート26,26の垂直辺に囲まれた空間にフランジ部14が位置するように、ノズル部20をフランジ部14に沿って向こう側に移動させる。次に、図5に示されるように、位置決めピン18がピンホール21cに嵌合するように、ノズルベース部21の上面とフランジ部14の下面を接合させる。次に、引っ掛け部15cの先端を留め具25に掛けてU字型回転レバー15aをフランジ部14側に揺動させる。これにより、加熱部10とノズル部20はレバーロック機構15によって固定されることになる。その結果、作業者はノズル部20を支持することが不要となる。
【0065】
次に、雄ネジ部24bを揺動させて雄ネジ部24bをフランジ部14の切り欠き部14aに嵌合させる。最後に、ハンドル24dを回転操作して雌ネジ部24cを降下させ、雄ネジ部24bと雌ネジ部24cによってフランジ部14を締結する。これにより、加熱部10とノズル部20は、レバーロック機構15に加えて、ネジ締結機構24によっても固定されることになる。その結果、加熱部10とノズル部20が完全に一体に固定されることになる。
【0066】
ノズル部20を加熱部10から取り外す手順としては、上記取り付けと逆の手順を実施する。すなわち、ハンドル24dを回転操作して雌ネジ部24cを上昇させ、雄ネジ部24bと雌ネジ部24cとによるフランジ部14に対する締結を解除する。次に雄ネジ部24bを揺動させてフランジ部14の切り欠き部14aから分離させる。次にU字型回転レバー15aをノズル部20側に揺動させる。最後にノズル部20をフランジ部14に沿って手前側に移動させる。
【0067】
このように、ノズル部20を加熱部10に取り付ける場合、最初にレバーロック機構15によるレバー操作(ワンタッチレバー操作)と、最後にネジ締結機構24によるハンドル操作とによって加熱部10とノズル部20を極めて簡単な操作で短時間に取り付けることが可能となる。特に、最初のレバーロック機構15によるレバー操作後は、ノズル部20を支持することがなくなるため、ネジ締結機構24によるハンドル操作が極めて容易となる。
【0068】
ノズル部20を加熱部10から取り外す場合も同様に、最初にネジ締結機構24の締結を解除するため、最後はワンタッチレバー操作のみによって加熱部10とノズル部20を極めて短時間に取り外すことが可能となる。次に、熱風をカートン上部に吹き付けるオーブン部について説明する。
【0069】
図9は、口栓有りカートンに係るメインオーブン部22aを示す説明図である。なお、説明の都合上、加熱されるカートン上部についても併せて図示されている。図9(a)はメインオーブン部22aの正面図である。図9(b)はメインオーブン部22aの平面図である。図9(c)はメインオーブン部22aの底面図である。図9(d)はメインオーブン部22aの右側面図である。図9(e)はメインオーブン部22aの左側面図である。
【0070】
図9(b)から図9(e)に示されるように、メインオーブン部22aはメインノズル部22a1とメインベース部22a2とから構成される。メインノズル部22a1にはカートン上部T1及び上部T3を加熱するための熱風噴射口群22a4が、カートン上部T1及び上部T3に対向する位置に所定の加熱パターンでそれぞれ形成されている。
【0071】
また、メインノズル部22a1にはカートン上部T2及び上部T4を加熱するための熱風噴射口群22a5が、カートン上部T2及び上部T4に対向する位置に所定の加熱パターンでそれぞれ形成されている。
【0072】
図9(a)に示されるように、メインベース部22a2にはメインノズル部22a1に熱風を導入する大小16個の導入穴群22a3が形成されている。また、ボルト21d(図6)に螺合する雌ネジ部(4箇所)22a6が、メインベース部22a2の角部にそれぞれ形成されている。
【0073】
図10は、口栓無しカートンに係るメインオーブン部22bを示す説明図である。このメインオーブン部22bは、メインノズル部22b1の構成がメインオーブン部22aに対し異なる。それ以外の構成につてはメインオーブン部22aと同じであり、ここでは説明を省略することとする。
【0074】
剥離剤が付されていないカートン上部T1に対向するメインノズル部22b1には、上部T1が満遍なく加熱される加熱パターンを有する熱風噴射口群22b4が形成されている。また、剥離剤が付されるカートン上部T2及び上部T4に対向するメインノズル部22b1には、剥離剤に熱風が吹き付けられないような加熱パターンを有する熱風噴射口群22b5がそれぞれ形成されている。剥離剤が大部分に付されるカートン上部T3に対向するメインノズル部22b1には、熱風噴射口群が形成されていない。
【0075】
図11は、右サブオーブン部22c-Rを示す説明図である。なお、説明の都合上、加熱されるカートン上部T1についても併せて図示されている。図11(a)は右サブオーブン部22c-Rの正面図である。図11(b)は右サブオーブン部22c-Rの右側面図である。
【0076】
図11(b)に示されるように、右サブオーブン部22c-Rは、サブノズル部22c1とサブベース部22c2とから構成される。サブノズル部22c1にはカートン上部T1を加熱するための熱風噴射口群22c3が所定の加熱パターンで形成されている。
【0077】
図11(a)に示されるように、サブベース部22c2にはサブノズル部22c1に熱風を導入する2個の導入穴群22c4が形成されている。また、ボルト21d(図6)に螺合する雌ネジ部(4箇所)22c5が、サブベース部22c2の長手方向両側にそれぞれ形成されている。
【0078】
図12は、左サブオーブン部22c-Lを示す説明図である。この左サブオーブン部22c-Lは、サブノズル部22c6の構成が右サブオーブン部22c-Rに対し異なる。それ以外の構成については右サブオーブン部22c-Rと同じであり、ここでは説明を省略することとする。
【0079】
剥離剤が付されたカートン上部T3に対向するサブノズル部22c6には、カートン上部T3がシール後に剥がされることを考慮して、カートン上部T3が満遍なく加熱されないような加熱パターンを有する熱風噴射口群22c7が形成されている。
【0080】
以上の通り、本発明の紙パック容器成形充填装置1において上記カートン上部加熱装置100は、熱風をカートンに吹き付けるノズル20が熱風を生成する加熱部10に対し、ワンタッチのレバー操作とハンドル操作によって着脱可能に構成されている。従って、カートン上部加熱要求に応じた加熱パターンを有するノズル部22a、22bを別個に取り付けることが可能となる。その結果、単一の紙パック容器成形充填装置1によって口栓無しカートン又は口栓有りカートンを含む紙パック容器用カートン上部に対する多様な加熱要求を満足することが可能となる。
【0081】
また、レバーロック機構15によって、ノズル部20は加熱部10に対しワンタッチのレバー操作で固定又は自由になるように構成されている。また、ネジ締結機構24の雄ネジ部24bは揺動可能且つ自転不能に構成され、それに螺合する雌ネジ部24cはハンドル24dを備える。これにより、ノズル部20は加熱部10に対しハンドル操作によって締結又は解除されるように構成される。更に、加熱部10はノズル部20を所定の位置に位置決めする位置決めピン18を有すると共にノズル部20は該位置決めピン18に嵌合するピンホール21cを有する。その結果、加熱部10に対するノズル部20の取り外し/取り外し作業を極めて単純に短時間で行うことが可能となる。
【0082】
また、ノズル部20は少なくとも側部の対向する部位に加熱部10のフランジ部14に係合するL字型プレート26を備える。そのため加熱部10に対するノズル部20の取り外し/取り付け作業を安全に行うことが可能となる。
【0083】
1 紙パック容器成形充填装置(充填機)
2 カートン底部成形部(紙容器組立装置)
3 口栓装着部
4 カートン上部一次折曲げ部(くせ折り機)
5 内容物充填部
6 カートン上部二次折曲げ部(くせ折り機)
7 カートン上部プレス部(加圧装置)
8 容器搬出部
9 内容物貯蔵部
10 加熱部
11 エアダクト
12 ヒータ部
13 熱風貯蔵部
14 フランジ部
15 レバーロック機構(レバー締結機構)
15a U字型回転レバー
15b ブラケット
15c 引っ掛け部
15d 連結部
16 固定板
17 支持部材
18 位置決めピン
19 温度検出ポート
20 ノズル部
21 ノズルベース部
21c ピンホール
22 オーブン部
22a メインオーブン部(口栓有りカートン用)
22b メインオーブン部(口栓無しカートン用)
22c-R 右サブオーブン部
22c-L 左サブオーブン部
23 隔壁部
24 ネジ締結機構
24a 軸
24b 雄ネジ部
24c 雌ネジ部
24d ハンドル
24e ブラケット
24f 加熱部10の切り欠き部14aに嵌合する部位
25 留め具
26 L字型プレート(落下防止機構)
27 プレート
100 カートン上部加熱装置(上部加熱装置、カートン上部加熱部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14