(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】マスクプレート及びその準備方法と使用方法
(51)【国際特許分類】
C23C 14/04 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
C23C14/04
(21)【出願番号】P 2018538726
(86)(22)【出願日】2017-12-18
(86)【国際出願番号】 CN2017116953
(87)【国際公開番号】W WO2018218935
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2020-11-13
(31)【優先権主張番号】201710407553.2
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】514161567
【氏名又は名称】鄂尓多斯市源盛光▲電▼有限▲責▼任公司
【氏名又は名称原語表記】ORDOS YUANSHENG OPTOELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Ordos Equipment Manufacturing Base,Dongsheng District,Ordos,Inner Mongolia,017020,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 成▲発▼
(72)【発明者】
【氏名】林 治明
【審査官】宮崎 園子
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第204509446(CN,U)
【文献】特開2005-339858(JP,A)
【文献】特開2006-037203(JP,A)
【文献】特開2005-339861(JP,A)
【文献】国際公開第2007/073072(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サポータと、前記サポータに取り付けられたマスクストライプとを含み、前記マスクストライプは、前記サポータに接続された少なくとも2つの接続部、及び前記接続部の間に配置されたパターン部を含み、前記パターン部は、第1外面を含み、前記接続部は、第2外面を含むマスクプレートであって、
前記第1外面と前記第2外面とは、異なる平面に配置され
、
前記サポータは、本体と、前記本体の対向する両側に設置された2つの側部とを含み、前記本体は、第1主面を含み、前記2つの側部のそれぞれは、第3外面を含み、前記第1主面は、前記第3外面に連続しており、
前記第2外面と前記第1外面とのなす角度は、180度より大きく270度より小さくなり、前記側部の前記第3外面は、2段の階段状とされるとともに、順次接続された第1サブ面、第2サブ面、第3サブ面及び第4サブ面を含み、前記第1サブ面は、前記本体の前記第1主面に接続され、前記第1サブ面と前記本体の前記第1主面とは、互いに交差して第1境界線を形成し、前記第3サブ面と前記第4サブ面とは、互いに交差して第2境界線を形成し、前記第1境界線と前記第2境界線に定められた平面と前記第4サブ面とのなす角度は、前記第3サブ面と前記第4サブ面とのなす角度より大きく、前記第2外面は、前記第3サブ面に固定される、マスクプレート。
【請求項2】
前記パターン部の
前記第1外面には、蒸着すべき基板が設置され、前記接続部の
前記第2外面は、前記蒸着すべき基板に対して前記パターン部の
前記第1外面よりも遠い、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項3】
前記サポータは、前記マスクストライプの前記第1外面から遠い側に設置され
、前記本体は、四角形であり、前記マスクプレートの
前記パターン部は、前記本体によって支持され、前記マスクストライプにおける
前記2つの接続部は、それぞれ前記2つの側部に取り付けられ、前記本体は、
前記第1主面に対向する第2主面を
さらに含
む、請求項1に記載のマスクプレート。
【請求項4】
前記2つの接続部は、第1接続部と第2接続部とを含み、前記第1接続部の前記第2外面と前記パターン部の前記第1外面とのなす角度は、前記第2接続部の前記第2外面と前記パターン部の前記第1外面とのなす角度と同じである、
請求項1~3のいずれか一項に記載のマスクプレート。
【請求項5】
前記接続部と前記パターン部とのつながる部分は、前記本体の
前記第1主面と前記側部の
前記第3外面とが交わるエッジによって支持される、
請求項3に記載のマスクプレート。
【請求項6】
前記本体の
前記第1主面と前記側部の
前記第3外面とが交わるエッジは、丸角または面取り形状とされる、
請求項5に記載のマスクプレート。
【請求項7】
サポータを提供するとともに、前記サポータにマスクストライプを取り付けることを含むマスクプレートの準備方法であって、
前記マスクストライプは、前記サポータに接続された少なくとも2つの接続部、及び前記接続部の間に配置されたパターン部を含み、前記パターン部は、第1外面を含み、前記接続部は、第2外面を含み、前記第1外面と前記第2外面とは、異なる平面に配置され
、
前記サポータは、本体と、前記本体の対向する両側に設置された2つの側部とを含み、前記本体は、第1主面を含み、前記側部は、第3外面を含み、前記第1主面は、前記第3外面に連続しており、
前記第2外面と前記第1外面とのなす角度は、180度より大きく270度より小さくなり、前記側部の前記第3外面は、2段の階段状とされるとともに、順次接続された第1サブ面、第2サブ面、第3サブ面及び第4サブ面を含み、前記第1サブ面は、前記本体の前記第1主面に接続され、前記第1サブ面と前記本体の前記第1主面とは、互いに交差して第1境界線を形成し、前記第3サブ面と前記第4サブ面とは、互いに交差して第2境界線を形成し、前記第1境界線と前記第2境界線に定められた平面と前記第4サブ面とのなす角度は、前記第3サブ面と前記第4サブ面とのなす角度より大きく、前記第2外面は、前記第3サブ面に固定される、マスクプレートの準備方法。
【請求項8】
請求項1に記載のマスクプレートの使用方法であって、
基板を前記マスクプレートに放置することを含み、前記基板のメッキすべき面は、前記マスクプレートの第1外面に接触し、前記基板のメッキすべき面と前記マスクプレートの第2外面とは、互いに接触しない、使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の少なくとも1つの実施例は、マスクプレート及びその準備方法と使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トランジスタ、液晶パネル、OLED(有機発光ダイオード)パネルなどの種々な電子製品の生産プロセスにおいて、所望のパターンを製造するためにマスクプレートが必要とされる。しかしながら、操作プロセスにおいて、マスクプレートは、蒸着すべき基板に損傷を与え、基板を蒸着する際の良品率に影響する場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例は、サポータと、前記サポータに取り付けられたマスクストライプとを含み、前記マスクストライプは、前記サポータに接続された少なくとも2つの接続部、及び前記接続部の間に配置されたパターン部を含み、前記パターン部は、第1外面を含み、前記接続部は、第2外面を含むマスクプレートであって、前記第2外面と前記第1外面とは、同じ平面に配置されないマスクプレートを提供する。
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は、サポータを提供するとともに、前記サポータにマスクストライプを取り付けることを含むマスクプレートの準備方法であって、前記マスクストライプは、前記サポータに接続された少なくとも2つの接続部、及び前記接続部の間に配置されたパターン部を含み、前記マスクストライプは、2つの対向する上面及び下面を含み、前記パターン部は、前記上面に設置された第1外面を含み、前記接続部は、前記上面に設置された第2外面を含み、前記第2外面と前記第1外面とは、同じ平面に配置されないマスクプレートの準備方法を提供する。
【0005】
本開示の少なくとも1つの実施例は、上述した実施例におけるマスクプレートの使用方法であって、基板を前記マスクプレートに放置することを含み、前記基板のメッキすべき面は、前記マスクプレートの第1外面に接触し、前記基板のメッキすべき面と前記マスクプレートの第2外面とは、互いに接触しない方法を提供する。
【0006】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の図面に対し簡単に説明し、もちろん、これから説明する図面は本開示の一部の実施例に過ぎず、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1b】
図1aに示すマスクプレートの一部の平面図である。
【
図1c】
図1aに示すマスクプレートの側面図である。
【
図2a】本開示の1つの実施例に係るマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図2b】
図2aに示すマスクプレートのM-N線に沿う断面図である。
【
図2c】
図2bに示すマスクプレートにおけるマスクストライプの空間上の構造を示す図である。
【
図2d】
図2bに示すマスクプレートにおけるサポータの空間上の構造を示す図である。
【
図2e】本開示の1つの実施例に係るマスクストライプの作業面と取付面の空間上の分布を示す模式図である。
【
図2f】本開示の1つの実施例に係るマスクプレートと基板との正面図である。
【
図2g】本開示の1つの実施例に係るマスクプレートの一部の構造を示す模式図である。
【
図2h】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの一部の構造を示す模式図である。
【
図3】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図4】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図5】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図6】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図7】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【
図8】本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施例の目の、技術案及び利点をより明瞭にするために、以下は本開示の実施例の図面をもって、本開示の実施例の技術案を明瞭かつ完全に説明する。勿論、下記実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。下記本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力を必要とせずに想到し得るすべてのその他の実施例は、本開示の保護範囲に属する。
【0009】
特に定義しない限り、使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する一般的な意味である。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は順番、数又は重要性を示すのではなく、異なる構成要素を区別するものに過ぎない。同様に、「1つ」、「一」又は「当該」のような用語も数を制限するものではなく、少なくとも1つあることを意味する。「含む」又は「備える」のような用語は当該用語前に現れた素子又はデバイスが当該用語後に現れる素子又はデバイス及びその同等物を意味し、かつほかの素子又はデバイスを排除しない。「接続」又は「連結」のような用語は物理の又は機械の接続に限定されず、直接か間接に関わらず電気の接続を含む。「上方」、「下方」、「左方」、「右方」等は相対位置関係を示すものに過ぎず、説明する対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係も変わる。
【0010】
本開示の実施例において、用語「マスクプレートのパターン部」は、マスクプレートにおける遮蔽領域及び/又は非遮蔽領域などのパターン化された構造が含まれる部分を指し、「マスクプレートの接続部」は、サポータに接続され又は固定された部分を指し、「接続部の取り付け領域」は、接続部の、例えばネジ、ピン、溶接スポット、パッドなどの接続子が設置された領域を指す。「第2外面」は、接続子が設置される表面を指し、「第1外面」は、蒸着すべき基板に向かう表面を指す。本開示の実施例において、第2外面及び第1外面は、唯一かつ確定な定義を持つため、第2外面と第1外面とは方向性を持つように理解されるべきである。例えば、第2外面と第1外面とが互いに平行でありかつ同方向になる2つの平面であるとき、両者のなす角度は180度(例えば
図4)と見なされるべきであり、互いに平行でありかつ逆方向になる2つの平面であるとき、両者のなす角度は360度(例えば
図5)と見なされるべきである。
【0011】
図1aはマスクプレートの正面図であり、
図1bは
図1aに示すマスクプレートの一部の平面図である。
図1aと
図1bに示すように、マスクプレートは、通常、サポータ100’とマスクストライプ200’とを含み、それぞれのマスクストライプ200’が溶接スポット240’によってサポータ100’に固定される。マスクプレート100’を用いて基板300’に対し蒸着するとき、溶接スポット240’の高さは、通常、マスクストライプ200’の表面を超えており、そのとき、溶接スポット240’が、基板300’とマスクストライプ200’との間に隙間が位置するように、基板300’に直接に接触する。このように、マスクストライプ200’と基板300’との粘着の密接性を影響するだけではなく、その隙間に蒸着材が積み重なりやすくなり、除去することが難しい。また、溶接スポット240’と基板300’とは直接に接触するため、溶接スポット240’(接続子)に対応する位置に、基板300’が受かる一部の圧力が大きく、破片を生じやすくなり、基板300’に割れが現れる恐れがある。
【0012】
図1bに示すように、マスクストライプ200’は、例えば外力などを受けると、マスクストライプ200’の角部が(
図1bに示すA領域)が反りやすくなり、マスクストライプ200’の反りが基板300’にかすり傷を与えやすい。あるいは、基板300’の損傷のため、さらにマスクストライプ200’にかすり傷を与える。そして、マスクストライプ200’の反り(例えば角部)がマスクストライプ200’と基板300’との間の間隔を広げることがある。また、マスクストライプ200’は、溶接スポット240’によって固定され、スポット固定方式であるため、マスクストライプ200’に皺を生じさせやすく、基板300’を蒸着する際の良品率を影響する恐れがある。
【0013】
図1cは
図1aに示すマスクプレートの側面図である。
図1cに示すように、マスクストライプ200’を交換するとき、マスクプレートに対し修復作業を行う必要がある。しかし、元のマスクストライプ200’の溶接スポット240’によって固定された部分は磨きが必要であるため、その磨きは当該領域におけるサポータ100’に摩損を与えることがある。
図1cに示すように、サポータ100’の、B領域にある部分の摩損度が高く、該領域のマスクストライプ200’と他のマスクストライプ200’とが同じ平面に位置しないことになる。複数回の修復作業が行われると、サポータ100’におけるマスクストライプ200’固定用の領域の平坦性に影響を与え、ひいてはマスクプレートの蒸着精度を影響する。
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施例は、マスクプレート及びその準備方法と使用方法を提供する。当該マスクプレートは、サポータと、サポータに取り付けられたマスクストライプとを含み、マスクストライプは、サポータに接続された少なくとも2つの接続部と、接続部の間に配置されたパターン部とを含み、パターン部は、第1外面を含み、接続部は、第2外面を含み、第1外面と第2外面とは、異なる平面に配置される。当該マスクプレートを用いて基板に対し蒸着するとき、蒸着すべき基板は第1外面に設置されており、マスクストライプの第2外面と第1外面とが同じ平面に配置されないので、第2外面が基板から離れるため、マスクストライプの反った角部と第2外面における接続子とが基板に接触しない。このように、マスクストライプの第1外面を基板に密接に粘着させることができ、基板を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0015】
以下、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレート及びその準備方法と使用方法について、図面を参照しながら詳細的に説明する。
【0016】
図2aは本開示の1つの実施例に係るマスクプレートの構造を示す模式図であり、
図2bは
図2aに示すマスクプレートのM-N線に沿う断面図であり、
図2cは
図2bに示すマスクプレートにおけるマスクストライプの空間上の構造を示す図であり、
図2dは
図2bに示すマスクプレートにおけるサポータの空間上の構造を示す図である。
【0017】
図2a~
図2dに示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートは、サポータ100とサポータ100に取り付けられたマスクストライプ200とを含み、マスクストライプ200は、サポータ100に接続された少なくとも2つの接続部220、及び接続部220の間に配置されたパターン部210を含む。例えば、接続部220は、取り付け領域230を含み、マスクストライプ200は、取り付け領域230における接続子240によってサポータ100に取り付けられる。マスクストライプ200は、2つの対向する上面201及び下面202を含み、パターン部210は、上面201に設置された第1外面2101を含み、取り付け領域230のサポータ100から離反された表面は、第2外面2301であり、第2外面2301と第1外面2101とは、同じ平面に設置されない。このように、蒸着を行うとき、マスクストライプ200における第2外面2301は基板に接触せず、接続子240も基板に接触しない。
図1aの場合に比べると、上述のように構成されたマスクプレートは、マスクストライプ200’と基板300’との隙間を埋め、マスクストライプの第1外面と基板のメッキすべき面との密接な粘着を実現するため、基板を蒸着する際の良品率が向上する。
【0018】
なお、本開示の少なくとも1つの実施例において、マスクストライプ200は、2つの接続部220を含むものに限らず、2つ以上の接続部220を含んでもよく、マスクストライプ200に含まれる接続部220の数は、実際の需要に応じて決められれば良く、本開示はこれに対し限定をしない。本開示の実施例に係る技術案を説明しやすくさせるために、マスクストライプ200が2つの接続部220を含み、パターン部210が当該2つの接続部220の間に設置されるものを例として、本開示の以下の実施例に係る技術案を説明する。
【0019】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2a~
図2dに示すように、サポータ100は、本体(
図2dにおけるサポータ100の110領域に配置された部分)と、本体の対向する両側に設置される2つの側部(
図2dにおけるサポータ100の120領域に配置された部分)。本体110は、例えば四角形でもよく、その中央部に長方形又は正方形の開口部を有し、当該開口部は、蒸着の時にマスクストライプ200を露出させるためのものである。開口部の形状と大きさは、マスクストライプ200の数、分布に応じて設計される。例えば、開口部は、円形、楕円形、多角形など規則な形状を有してもよく、不規則な形状を有しても良い。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、本体と側部は一体に構成されてもよい。マスクストライプ200のパターン部210は、本体110によって支持され、マスクストライプ200の2つの接続部220は、それぞれサポータ100の2つの側部120に取り付けられる。本体110は、対向する第1主面111及び第2主面112を含み、側部120は、第3外面121を含む。例えば、第1主面111は第3外面121に連続しており、マスクストライプ200は、第2外面2301に接続子240を設置することで、サポータ100に固定される。マスクストライプ200をサポータ100に固定する方式は複数あり、例えば、ネジ、ピンなどのかしめ方式が採用されてもよく、アーク溶接などの溶接方式が採用されてもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。マスクストライプ200のパターン部210は、パターン化された構造を有し、パターン部210は、例えば、複数の遮蔽領域と非遮蔽領域とを含んでおり、遮蔽領域と非遮蔽領域とは、例えば、交互に設置されてもよい。マスクプレートで基板を蒸着する際に、蒸発材(蒸着用材料)は、非遮蔽領域を透過できるものの、遮蔽領域を透過できない。そのため、蒸発材が基板上に蒸着された後、基板上にはマスクストライプ200の非遮蔽領域に対応するパターン構造が形成される。
【0020】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2aに示すように、サポータ100の本体は、開口部を有するフレーム構造であってもよく、側部がフレーム構造のS1、S2側から延出された部分であり、当該側部が溶接ワイヤ200の固定に利用可能である。なお、溶接ワイヤの固定が必要としないS3、S4側において、サポータ100に側部が設置されなくてもよい。本開示の少なくとも1つの実施例において、サポータと側部との構造は、マスクストライプ200における第2外面と第1外面との相対位置関係によって決められる。以下の実施例において詳しく説明する。
【0021】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、接続部の第2外面は、蒸着すべき基板に対してパターン部の第1外面よりも遠くなる。例えば、第2外面は第1外面のある平面の下面に向かう側にある。マスクストライプ200における第2外面2301と第1外面2101とを異なる平面に設置するとともに、第2外面2301を基板の蒸着すべき面からより遠くすることで、マスクストライプ200における第2外面2301と基板との接触を避けられるようになる。
【0022】
図2eは本開示の1つの実施例に係るマスクプレートにおけるマスクストライプの第1外面と第2外面との空間分布を示す模式図である(理解しやすくするため、
図2eにおいて、マスクストライプ200全体ではなく、マスクストライプ200におけるパターン部210と取り付け領域230のみ示されている)。例えば、
図2eに示すように、マスクストライプ200の第1外面2101は、例えば平面P(第1外面2101のある平面)内にあり、平面Pは例えば水平面で、そのN1側に蒸着すべき基板が設置されており、第2外面2301は、平面PのN2側(即ち、平面Pの下面202に向かう側)にあり、平面Pは、マスクストライプ200と蒸着すべき基板との境界面となり得る。従って、第2外面2301と第1外面2101とは同じ平面に位置しなく、この場合、第2外面2301にある接続子24が基板に接触せず、マスクストライプ200の反った角部も基板に影響せず、それによって、基板を蒸着する際のマスクプレートによる良品率が向上する。
【0023】
以下、
図2eに示すように、マスクストライプ200における第1外面2101と第2外面2301とのなす角度Qが180度以上かつ360度以下の場合を例として、本開示の以下の少なくとも1つの実施例における技術案を説明する。
【0024】
図2fは本開示の1つの実施例に係るマスクプレートと基板の正面図である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2fに示すように、サポータ100は、ぞれぞれの側部120の第3外面121が傾斜した平面とされてもよく、マスクストライプ200の2つの接続部220が接続子240によって当該傾斜した平面(第3外面121)に取り付けられ、マスクストライプ200における第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qが180度より大きく270度より小さい。この場合、マスクストライプ200の第2外面2301が蒸着すべき基板300に接触せず、接続子240も蒸着すべき基板300に接触せず、マスクストライプ200の第1外面2101と基板300との密接な粘着を実現し、基板300を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0025】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、2つの接続部220の傾きが同じでも同じなくてもよい、本開示の実施例はこれを制限しない。例えば、それぞれのマスクストライプ200は、第1接続部と第2接続部とを含んでもよく、第1接続部の第2外面と第1外面2101とのなす角度は、第2接続部の第2外面と第1外面2101とのなす角度と同じでも同じなくてもよい。以下、第1接続部の第2外面と第1外面2101とのなす角度が第2接続部の第2外面と第1外面2101とのなす角度と同じ場合を例として、本開示の下記実施例における技術案を説明する。
【0026】
図2gは本開示の1つの実施例に係るマスクプレートの一部の構造を示す模式図である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、マスクストライプ200は、第2外面2301における接続子240によってサポータ100に固定され、接続子240が通常、一定の高さを持つため、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2gに示すようなマスクプレートは、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qが接続子240の高さに応じてさらに設置されてもよい。
図2gに示すように、第2外面2301の位置する面に垂直な方向において、接続子240の高さがHとなり、第2外面2301の位置する面に平行な方向において、接続子240から角度θの頂点までの距離がL(接続子240によってLの数値が異なってもよい)となると、θ>arctan(H/L)を満たせばよく、θ=Q-180度であるため、角度Q>arctan(H/L)+180度になる。
【0027】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図2gに示すように、接続部220が接続子240によってサポータ100の側部120に固定され、マスクストライプ200が引っ張られ接続子240によって緊張状態になるため、マスクストライプ200の、接続部220とパターン部210とのつながる部分が、サポータ100の本体110と側部120とが交わるエッジ140によって支持可能である。即ち、サポータ100のエッジ140は、マスクストライプ200の、接続部220とパターン部210とがつながる部分を支持できることで、マスクストライプ200のパターン部210の平坦度を確保する。
図1bに示すマスクプレートの構造に比べると、本開示の実施例におけるマスクストライプ200の固定方式は、スポット固定の代わりに線固定(マスクストライプ200のパターン部210の延出形態が溶接スポット240’による限定からエッジ140による限定に変わる)になり、このように、
図1bにおける皺250’が現れることを避けられる。たとえ第2外面2301に皺250’が現れても、上述した構造(エッジ140によってパターン部210の延出形態を限定するもの)が皺のパターン部210への延出を軽減又は消去することができる。
【0028】
修復作業のマスクストライプ200の固定位置(例えばエッジ140)に対する影響を避けるために、第2外面2301がサポータ100のエッジ140からもっと離れる位置に設置されてもよい。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qが180度より大きく270度より小さい場合は、サポータ100の側部120の第3外面121が階段状に設置されてもよい。このように、マスクプレートを修復する際に、例えば磨き操作のような修復作業は、エッジ140に影響をせず、マスクプレートの精度を確保できる。
【0029】
図2hは本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの一部の構造を示す模式図である。
図2hに示すように、マスクストライプ200の第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qが180度より大きく270度より小さい場合、サポータ100の側部120の第3外面121は、2段の階段状に設置されるとともに、順次接続された第1サブ面1211、第2サブ面1212、第3サブ面1213、第4サブ面1214を含み、第1サブ面1211が本体110の第1主面111に接続される。例えば、第2外面2301が第2サブ面1212、第3サブ面1213又は第4サブ面1214に設置されてもよい。このように、マスクプレートに対し修復作業を行うとき、第2外面2301に対する磨きがサポータ100のエッジ140に影響を与えない。
【0030】
例えば、第1サブ面1211と本体110の第1主面111とは、互いに交差して第1境界線を形成しており、第3サブ面1213と第4サブ面1214とは、互いに交差して第2境界線を形成しており、第1境界線と第2境界線とによって定められた平面と第4サブ面1214とのなす角度cは、第3サブ面1213と第4サブ面1214とのなす角度bより大きい。角度cが角度bより大きい場合、第2外面2301を第4サブ面1214上に固定されると、マスクストライプ200の接続部(パターン部210と接続部220とがつながる部分)は、サポータ100のエッジ140と、第2サブ面1212と第3サブ面1213とが交わるエッジとの両方によって支持され、マスクストライプ200に対する固定及び緊張效果をより一層実現し、皺を減少又は消去することができる。
【0031】
なお、本開示の少なくとも1つの実施例において、サポータ100の側部120の第3外面121が階段状とされる場合の階段数に対し制限しなく、サポータ100の側部120の第3外面121が1段の階段又は複数段の階段などとされてもよい。
【0032】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、サポータ100の本体110の第1主面111と第3外面121とが交わるエッジ140は、丸角又は面取り形状(
図3hにおける点線ブロック140による領域)とされてもよい。
図2hに示すように、サポータ100のエッジ140は、一定の弧度(例えば0度より大きく45度より小さい)を持つ弧面とされてもよい。サポータ100のエッジ140は、マスクストライプ200におけるパターン部210の延出状態を限定可能であり、マスクストライプ200の一部の領域(例えばパターン部210と接続部220とがつながる部分)はエッジ140によって支持されると大きな力を受けるため、エッジ140を丸角の構造にすることで、円弧面を形成し、エッジ140の鋭さ(受ける力が局所に集中)がマスクストライプ200に傷をつけることを避けられる。
【0033】
本開示の少なくとも1つの実施例において、サポータ100の側部120の第3外面121の形状を制限しない。例えば、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度が180度より大きく270度より小さい場合、サポータ100の側部120の第3外面121と第2外面2301とが同じ形になり、例えば、共に円弧面又は他の曲線形状になる。
図3は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
図3に示すように、サポータ100の側部120の第3外面121が円弧面となり、それに応じて第3外面121に設置される第2外面2301も円弧面とさせる。円弧面を有する第2外面2301の接線と第1外面2101とのなす角度Qが180度より大きく270度より小さいであれば、第2外面2301が第1外面2101と同じ平面に位置しなく、かつ第2外面2301が基板300に接触しなくなる。
【0034】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図3に示すように、第3外面121の第1主面111に近い端部には、第3外面121の接線と第1主面111とがほぼ平行になる。このように、第3外面121と第1主面111との間はほぼ滑らかに連続しているので、エッジ140の鋭さ(受ける力が局所に集中)がマスクストライプ200に傷をつけることを避けることだけではなく、接続部220のパターン部210と第2外面2301とにある部分がともに第3外面121によって支持され、第2外面2301に皺が現れても、皺がパターン部210への延出をより一層止めることができる。
【0035】
図4は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。
図4に示すように、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qは、180度となり、例えば第1外面2101と第2外面2301とが互いに平行であり異なる水平面に設置される。サポータ100の具体的な形状は、第1外面2101と第2外面2301とのの位置関係に応じて設置可能である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、
図4に示すように、サポータ100の側部120は溝を有する。例えば、サポータ100の第1主面111には溝Dが設置され、マスクストライプ200の第2外面2301が溝Dに設置されてもよい。なお、第2外面2301のある面に垂直な方向において、溝Dの深さは、実情に応じて決められ、第2外面2301の接続子240を蒸着すべき基板に接触させなければよい。例えば、溝Dの深さが接続子240の高度より大きい。例として、溝Dの深さは約10ミクロンより大きく、例えば約10ミクロン~20ミクロンである。このように、マスクストライプ200の第2外面2301が蒸着すべき基板300に接触せず、マスクストライプ200の第1外面2101を基板300に密接に粘着させ、基板300を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0036】
図5は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。例えば、在本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、
図5に示すように、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qは、360度となり、例えば、第1外面2101と第2外面2301とは互いに平行でありかつ異なる水平面に設置される。サポータ100の具体的な形状は、第1外面2101と第2外面2301との位置関係に応じて設置される。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、サポータ100の側部120は長條形となり得る。例えば、マスクストライプ200の第2外面2301は、サポータ100の側部120の下面(側部120のパターン部210から遠い側の表面)に設置されてもよい。この場合は、マスクストライプ200の第2外面2301は蒸着すべき基板300に接触せず、第2外面2301の接続子240も基板に接触せず、基板300を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0037】
図6は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、
図6に示すように、マスクストライプ200における第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qは、270度となる。例えば、サポータ100の側部120の第3外面121は、鉛直面であってもよく、即ち、第3外面121のある平面とサポータ100の第1主面111とは互いに垂直する。この場合は、マスクストライプ200の第2外面2301が蒸着すべき基板300に接触せず、第2外面2301の接続子240も基板300に接触せず、基板300を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0038】
図7は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、
図7に示すように、マスクストライプ200における第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qが270度より大きく360度より小さい。例えば、サポータ100の側部120の第3外面121が裏に傾斜する(例えば本体110の縁部から本体110の内部へ傾斜する)平面であり、当該平面とサポータ100の第1主面111とのなす角度が270度~360度であり、マスクストライプ200の第2外面2301が当該平面に設置されてもよい。この場合、マスクストライプ200の第2外面2301が蒸着すべき基板300に接触せず、第2外面2301の接続子240も基板300に接触せず、基板300を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0039】
なお、上述した実施例では、マスクストライプ200における第2外面2301と第1外面2101とのなす角度が180度となり、あるいは270度より大きく360度以下となる場合、サポータ100の、第2外面2301を固定するための面が平面に限らず、円弧面などの形状であってもよく、その具体的な構造が
図2hに示す実施例に係るものに参照すればよいため、ここで本開示が贅言しない。
【0040】
なお、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、マスクストライプ200の第1外面2101と第2外面2301とのなす角度を制限せず、両者のなす角度が180度~360度に限らず、第2外面2301が第1外面2101と異なる平面にあり、かつ第2外面2301が第1外面2101の基板300の蒸着すべき面から遠い側にあればよい。それによって、蒸着の際に、第2外面を蒸着すべき基板に接触させず、基板を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
【0041】
図8は本開示の1つの実施例に係る別のマスクプレートの構造を示す模式図である。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、
図8に示すように、サポータ100の第1主面111に溝Eが設置され、溝Eに斜面が設置され、当該斜面にマスクストライプ200の第2外面2301が設置される。
図8に示すマスクプレートの構造では、第2外面2301と第1外面2101とのなす角度Qは、0度~180度となり得る。
【0042】
本開示の少なくとも1つの実施例において、マスクプレートにおけるサポータ100及びマスクストライプ200を準備するための材料を制限しない。例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、マスクストライプ200を例えば溶接によってサポータ100に固定するように、サポータ100及びマスクストライプ200を準備するための材料が金属材料を含めることで、加工難易度が低く、操作が簡単である。
【0043】
本開示の少なくとも1つの実施例は、マスクプレートの準備方法を提供しており、当該準備方法は、サポータを提供するとともに、前記サポータにマスクストライプを取り付けることを含み、マスクストライプが、サポータに接続された少なくとも2つの接続部、及び前記接続部の間に配置されたパターン部を含み、マスクストライプが2つの対向する上面及び下面を含み、パターン部が上面に設置された第1外面を含み、接続部が上面に設置された第2外面を含んでおり、第1外面と第2外面とは、異なる平面に配置されるとともに、第2外面が第1外面の下面に近い側に配置される。当該マスクプレートの具体的な構造が前記実施例に参照すればよく、ここで贅言しない。
【0044】
本開示の少なくとも1つの実施例の準備方法によって準備されたマスクプレートは、基板に対し蒸着をするとき、マスクストライプの第2外面が基板に接触しないので、マスクストライプの反り及び第2外面における接続子(マスクストライプの固定に用いられる)などがマスクストライプと基板との間の粘着の密接度を影響せず、基板を蒸着する際のマスクプレートによる良品率を向上させることができる。
【0045】
本開示の少なくとも1つの実施例はマスクプレートの使用方法を提供しており、当該方法は、基板をマスクプレートに放置することを含んでおり、基板のメッキすべき面は、マスクプレートの第1外面に接触するとともに、マスクプレートの第2外面と互いに接触しない。マスクプレートの具体的な構造については、上述した実施例(マスクプレートに関する実施例)における関連のある説明に参照すればよく、本開示はマスクプレートの具体的な構造を限定しない。
【0046】
前記実施例におけるマスクプレートは、マスクストライプと蒸着すべき基板とを密接に粘着させることを可能にするため、基板のメッキすべき面とマスクストライプのパターン部における第1外面とが同じ平面に配置されたと考えられる。マスクプレートにおけるマスクストライプの第2外面と第1外面とが同じ平面に位置しなく、かつ第2外面が第1外面のマスクストライプの下面に近い側に配置されるため、マスクストライプの第2外面が蒸着すべき基板のメッキすべき面に接触せず、基板を蒸着する際のマスクプレートによる良品率を向上させることができる。
【0047】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例において、基板のメッキすべき面とマスクプレートの第2外面とが同じ平面に位置せず、かつ両者のなす角度が180度以上360度以下となる。例えば、基板のメッキすべき面とマスクプレートの第2外面とのなす角度は、180度、180度より大きく270度より小さい角度、270度、270度より大きく360度より小さい角度、360度などを含む。上記異なる角度範囲内にあるマスクプレートの構造は、上述した実施例に係るものに参照すればよく、ここで贅言しない。
【0048】
本開示の実施例は、マスクプレート及びその準備方法と使用方法を提供し、以下の少なくとも1つの效果を有する。即ち、
(1)本開示の少なくとも1つの実施例は、マスクプレートを提供しており、当該マスクプレートでは、マスクストライプの第2外面は、第1外面とが同じ平面に位置しないとともに、第1外面の位置する平面と同じ側に位置することで、第2外面が蒸着すべき基板に接触せず、基板を蒸着する際の良品率を向上させることができる。
(2)在本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、従来の構造に比べると、本開示実施例におけるマスクプレートのマスクストライプはスポット固定から線固定に変更され、マスクストライプに皺が生じるという問題を軽減又は消去することができ、基板の蒸着精度をさらに向上させる。
(3)本開示の少なくとも1つの実施例に係るマスクプレートにおいて、サポータでは、マスクストライプの蒸着領域の延出状態を支持するエッジが丸角又は面取りに設計されことで、マスクストライプがカットされることを避けられる。サポータの側部の第3外面は、階段状に設計されることで、マスクプレートを修復する際に、磨き操作によるサポータのエッジに対する摩損を防止でき、マスクプレートの精度を確保できる。
【0049】
なお、本開示について、
(1)本開示における実施例の図面は本開示の実施例の構造のみに関し、他の構造については慣用の設計事項に参照すればよい。
(2)明瞭に見えるように、本開示の実施例を説明するための図面において、層又は領域の厚さが拡大され又は縮小され、即ち、これらの図面は実際の割合によって描いたものではない。
(3)矛盾しない限り、本開示の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせて新しい実施例を得ることができる。
【0050】
以上、本開示の具体的な実施方式に過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限らず、請求項の保護範囲に準ずる。
【0051】
本願は2017年6月2日に出願された中国専利申請第201710407553.2号に基づく優先権を主張し、前記中国特許申請に開示された内容は、全体として本願の一部に組み込まれる。