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特許7092876湿り度インジケータを備える吸収性物品、およびその吸収性物品を製造するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-20
(45)【発行日】2022-06-28
(54)【発明の名称】湿り度インジケータを備える吸収性物品、およびその吸収性物品を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/42 20060101AFI20220621BHJP
   A61F 13/53 20060101ALI20220621BHJP
   A61F 13/532 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
A61F13/42 B
A61F13/53 100
A61F13/532 200
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2020527920
(86)(22)【出願日】2017-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 SE2017000053
(87)【国際公開番号】W WO2019125230
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-05-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・シラーストローム
(72)【発明者】
【氏名】ヘレーナ・コーネリウスソン
【審査官】津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0235596(US,A1)
【文献】特表2012-513842(JP,A)
【文献】特開2009-018183(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0079853(US,A1)
【文献】特開2014-090724(JP,A)
【文献】特表2014-515983(JP,A)
【文献】特許第5946517(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面シート(3)と裏面シート(4)との間にはさまれた吸収性コア(5)を備え、長手方向軸線(y1)、および前記長手方向軸線(y1)に対して垂直方向に延在する横断方向軸線(x1)に沿って配置され、前部分(6)、後部分(7)、および股部分(8)を画定する吸収性物品(1)であって、前記吸収性コア(5)が、上側(11)および下側(12)を備えたコアカバー(11、12)によって閉じ込められた吸収性構成要素(5a、5b、5c)を備え、前記吸収性コア(5)が、前記股部分(8)の前記長手方向軸線(y1)に沿って延在し、第1のチャネル封止部幅(w1)および第2のチャネル封止部幅(w2)をそれぞれ画定する2つのチャネル封止部(9、10)を備えた、前記上側(11)と前記下側(12)とを接合するための封止配列部(9、10)を有して形成され、長手方向に延在し、概ね、前記前部分(6)だけに、前記後部分(7)だけに、または前記前部分(6)および前記後部分(7)の両方に配置された少なくとも1つの湿り度インジケータ(29)をさらに備え、
前記湿り度インジケータ(29)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間に延在しないように配置されており、
前記吸収性物品(1)は、前記吸収性コア(5)のサイドに沿って2つのサイドシーム(15、16)をさらに備え、
第1の幅(a1)を有する中央セグメント(5a)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間の前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)内に画定され、それぞれ第2の幅(a2)を有する2つのサイドセグメント(5b、5c)が、各チャネル封止部(9、10)の外側の前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)内に画定されており、
第3の幅(b1)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間に画定され、第4の幅(b2)が、前記チャネル封止部(9、10)と前記サイドシーム(15、16)との間に画定され、前記第1の幅(a1)と前記第3の幅(b1)との比が、前記第2の幅(a2)と前記第4の幅(b2)との比より大きいことを特徴とする吸収性物品(1)。
【請求項2】
前記湿り度インジケータ(29)が、概ね真っ直ぐで、前記長手方向軸線(y1)に平行な細片を形成する、請求項1に記載の吸収性物品(1)。
【請求項3】
前記湿り度インジケータ(29)が、概ね前記長手方向軸線(y1)に沿って対称に延在する、請求項1または2に記載の吸収性物品(1)。
【請求項4】
前記湿り度インジケータ(29)が、尿と接触すると視覚的な信号を与えるように構成された、請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項5】
前記湿り度インジケータ(29)が、湿度感知接着剤組成物によって構成された、請求項1から4のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項6】
前記湿り度インジケータ(29)が、前記吸収性コア(5)の長さ(I)の5~35%の範囲内の長さ(I4)を有する、請求項1に記載の吸収性物品(1)。
【請求項7】
前記湿り度インジケータ(29)が、前記股部分(8)内に延在しないように配置された、請求項1から6のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項8】
前記湿り度インジケータ(29)が、前記裏面シート(4)と前記コアカバー(12)との間に配置された、請求項1から7のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項9】
前記チャネル封止部(9、10)が、熱的および/または機械的溶着パターン(23)によって形成された、請求項1から8のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項10】
前記機械的溶着パターン(23)が、溶着スポット(24)が第1の軸線(25)に沿って延在する第1の列(23a)の形態、および前記溶着スポット(24)が第2の軸線(26)に沿って延在する第2の列(23B)の形態に配置された複数の前記溶着スポット(24)を含み、前記第1の軸線(25)と前記第2の軸線(26)が互いに対して第1の角度(α1)を定める、請求項9に記載の吸収性物品(1)。
【請求項11】
前記第1の角度(α1)が45~130°である、請求項10に記載の吸収性物品(1)。
【請求項12】
前記溶着スポット(24)が概ね矩形または楕円形である、請求項10または11に記載の吸収性物品(1)。
【請求項13】
前記第1の軸線(25)が前記長手方向軸線(Y1)に対して、30~60°の範囲内の第2の角度(α2)を定める、請求項10から12のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項14】
前記中央セグメント(5a)の吸収性材料の全量が、前記サイドセグメント(5b、5c)のそれぞれ1つの吸収性材料の全量に概ね等しいか、それより多くなるように前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)が形成された、請求項1から13のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項15】
股領域(8)の吸収性材料の全量の33~41重量%が前記中央セグメント(5a)に配置され、前記股領域(8)の吸収性材料の全量の25~33重量%が前記サイドセグメント(5b、5c)のそれぞれ1つに配置されるように構成された、請求項1から14のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項16】
前記股部分(8)の前記吸収性材料が、パルプ材料と超吸収性材料とを含み、前記パルプ材料の坪量が50~400g/m2の範囲であり、前記超吸収性材料の坪量が100~900g/m2の範囲である、請求項14又は15に記載の吸収性物品(1)。
【請求項17】
前記第1の幅(a1)と前記第3の幅(b1)との比が0.75~0.91の範囲であり、前記第2の幅(a2)と前記第4の幅(b2)との比が0.57~0.71の範囲である、請求項1から16のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項18】
前記第1、第2、第3、および第4の幅(a1、a2、b1、b2)が、b1<b2*2およびa1<a2*2となるように構成された、請求項1から17のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項19】
前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)が、400~700g/m2の範囲の坪量で、最大偏差が前記坪量の±5%である吸収性材料を含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項20】
前記チャネル封止部(9、10)が概ね真っ直ぐである、請求項1から19のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項21】
前記チャネル封止部(9、10)が前記長手方向軸線(y1)に概ね平行である、請求項1から20のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項22】
前記吸収性コア(5)の前記前部分(6)が、前記吸収性コア(5)の前縁(28)から前記前部分(6)内に延在する深さ(c)を画定する凹部(27)を有して形成され、前記吸収性コア(5)の前記前縁(28)と各チャネル封止部(9、10)の前縁(20)との間に距離(I2)が画定され、前記深さ(c)と前記距離(I2)との比が0.05~0.8の範囲である、請求項1から21のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項23】
前記凹部(27)が前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)に形成されている、請求項22に記載の吸収性物品(1)。
【請求項24】
前記凹部(27)が、前記コアカバー(11、12)および前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)に形成されている、請求項22に記載の吸収性物品(1)。
【請求項25】
前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間の前記吸収性物品(1)の横断方向の距離(b1)が、前記凹部(27)の最大幅(b3)より短い、請求項22から24のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項26】
前記最大幅(b3)が30~70mmの範囲、例えば、40~60mmである、請求項25に記載の吸収性物品(1)。
【請求項27】
前記凹部(27)が、概ね半円形状、U字形、V字形、または前記前部分(6)内に延在する矩形の形態である、請求項22から26のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項28】
前記吸収性コア(5)の前記前縁(28)と各チャネル封止部(9、10)の前記前縁(20)との間の距離(I2)が50~180mmの範囲内である、請求項22から27のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項29】
前記凹部(27)の深さ(c)が10~40mmの範囲内である、請求項22から28のいずれか一項に記載の吸収性物品(1)。
【請求項30】
長手方向軸線(y1)、および前記長手方向軸線(y1)に対して垂直方向に延在する横断方向軸線(x1)を備え、前部分(6)、後部分(7)、および股部分(8)を画定する吸収性物品(1)を製造するための方法であって、
吸収性構成要素(5a、5b、5c)を有する吸収性コア(5)を形成し、上側(11)および下側(12)を備えたコアカバー(11、12)内に前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)を閉じ込めるステップと、
前記上側の前記コアカバー(11)と前記下側の前記コアカバー(12)を接合する2つのチャネル封止部(9、10)を前記股部分(8)に設けるステップと、
前記吸収性コア(5)を透液性表面シート(3)と不透液性裏面シート(4)との間にはさむステップと
を含み、前記形成するステップが、
長手方向に延在する湿り度インジケータ(29)を前記吸収性物品(1)に設けるステップと、
前記湿り度インジケータ(29)を、概ね、前記前部分(6)だけに、前記後部分(7)だけに、または前記前部分(6)および前記後部分(7)の両方に配置するステップと、
をさらに含み、
前記湿り度インジケータ(29)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間に延在しないように配置されており
前記吸収性物品(1)は、前記吸収性コア(5)のサイドに沿って2つのサイドシーム(15、16)をさらに備え、
第1の幅(a1)を有する中央セグメント(5a)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間の前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)内に画定され、それぞれ第2の幅(a2)を有する2つのサイドセグメント(5b、5c)が、各チャネル封止部(9、10)の外側の前記吸収性構成要素(5a、5b、5c)内に画定されており、
第3の幅(b1)が、前記チャネル封止部(9)と前記チャネル封止部(10)との間に画定され、第4の幅(b2)が、前記チャネル封止部(9、10)と前記サイドシーム(15、16)との間に画定され、前記第1の幅(a1)と前記第3の幅(b1)との比が、前記第2の幅(a2)と前記第4の幅(b2)との比より大きいことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間にはさまれた吸収性コアを備えた吸収性物品に関する。
【0002】
本開示はまた、上記のタイプの吸収性物品を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、おむつ、失禁用衣類、および女性用衣類などの形態の着用可能な使い捨て吸収性物品はよく知られている。このような物品は、使用中の着用者に高いレベルの快適性および乾いた感覚を与えながら、様々なタイプの身体滲出物を吸収、分散、および貯蔵するために使用される。
【0004】
おむつの形態の従来の使い捨て吸収性物品は、通常、表面シートと裏面シートとの間にはさまれた吸収性コアを有して設計される。この物品は、長手方向軸線、および長手方向軸線に対して垂直方向に延在する横断方向軸線に沿って配置される。さらに、この物品は、前部分、後部分、および股部分に分割することができ、コアは股部分に配置される。
【0005】
吸収性物品が濡れた状態のときに起こる可能性のある不都合は、股部分がたるんで垂れ下がることである。このようにたるみやすいことは望まれず、快適性、フィット感、および物品の機能を不十分にすることがある。
【0006】
米国特許出願公開第2012/316528号は、一実施形態によれば、長手方向に延在し概ね真っ直ぐなチャネルを備えた吸収性コアを有する使い捨ておむつを開示している。
【0007】
米国特許出願公開第2010/0262099号は、物品が濡れているかどうかを世話人が確かめることができる湿り度インジケータを有する吸収性物品を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願公開第2012/316528号
【文献】米国特許出願公開第2010/0262099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、チャネル封止部を有する封止配列部を備えた吸収性物品であって、その物品が濡れているかどうかを示すための、特に、使用者がその物品を着用しているときにそれを取り換えるときを示すための信頼できる手段を有して構成することができる吸収性物品に対する必要性に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、請求項1に記載の吸収性物品、および請求項34に記載の方法が提供される。
【0011】
本吸収性物品は、表面シートと裏面シートとの間にはさまれた吸収性コアを備え、前記物品は、長手方向軸線、および長手方向軸線に対して垂直方向に延在する横断方向軸線に沿って配置され、前記物品は、前部分、後部分、および股部分を画定し、前記吸収性コアは、上側および下側を備えたコアカバーによって閉じ込められた吸収性構成要素を備え、コアは、前記股部分の前記長手方向軸線に沿って延在し、第1のチャネル封止部幅および第2のチャネル封止部幅をそれぞれ画定する2つのチャネル封止部を備えた、前記上側と前記下側とを接合するための封止配列部を有して形成される。さらに、本吸収性物品は、長手方向に延在し、概ね、前記前部分だけに、前記後部分だけに、または前部分および後部分の両方に配置された少なくとも1つの湿り度インジケータを備える。
【0012】
本吸収性物品は、物品を新しいものに取り換えるときを示す取り換えインジケータを備える。言い換えれば、本開示は、物品の実際の湿り度に関する知識を得ることよりも、物品を適正な時点で取り換えることの要件により多く関する。これは、従来技術と比べて有利であり、これは、主に、上記のように配置された湿り度インジケータによる。
【0013】
湿り度インジケータは取り換えインジケータとすることができる。湿り度インジケータは、概ね真っ直ぐで、長手方向軸線に平行な細片を形成することができる。
【0014】
湿り度インジケータは、概ね前記長手方向軸線に沿って対称に延在することができる。
【0015】
湿り度インジケータは、尿と接触すると視覚的な信号を与えるように構成されてもよい。
【0016】
湿り度インジケータは、湿度感知接着剤組成物によって構成されてもよい。
【0017】
湿り度インジケータは、吸収性コアの長さの5~35%の範囲内の長さ(I4)を有してもよい。
【0018】
湿り度インジケータは、前記股部分内に延在しないように配置されてもよい。
【0019】
また、湿り度インジケータは、前記チャネル封止部間に延在しないように配置されてもよい。
【0020】
湿り度インジケータは、前記裏面シートと前記コアカバーとの間に配置されてもよい。
【0021】
チャネル封止部は、熱的および/または機械的溶着パターンによって形成されてもよい。
【0022】
溶着パターンは、溶接スポットが第1の軸線に沿って延在する第1の列の形態、および溶接スポットが第2の軸線に沿って延在する第2の列の形態に配置された複数の溶接スポットを含むことができ、前記第1の軸線と前記第2の軸線は互いに対して第1の角度を定める。
【0023】
第1の角度は、45~130°、例えば、45~100°、45~70°とすることができる。
【0024】
さらに、溶着スポットは概ね矩形または楕円形であってもよい。
【0025】
第1の軸線は前記長手方向軸線に対して、30~60°の範囲内の第2の角度を定めることができる。
【0026】
吸収性物品は、前記コアのサイドに沿って2つのサイドシーム(side seam)を備えてもよい。
【0027】
本物品は、第1の幅を有する中央セグメントが、チャネル封止部間の吸収性構成要素内に画定され、それぞれ第2の幅を有する2つのサイドセグメントが、各チャネル封止部の外側の吸収性構成要素内に画定されるように構成されてもよい。
【0028】
吸収性構成要素は、中央セグメントの吸収性材料の全量が、サイドセグメントのそれぞれ1つの吸収性材料の全量に概ね等しいか、それより多くなるように形成されてもよい。
【0029】
本物品は、第3の幅が、チャネル封止部間に画定され、第4の幅が、チャネル封止部とサイドシームとの間に画定されるように、また、第1の幅と第3の幅との比が、第2の幅と第4の幅との比より大きくなるように構成されてもよい。これは、濡れた状態のとき、中央セグメントの吸収性材料がサイドセグメントより高密度で高剛性であることを意味する。中央セグメントのこの剛性は、使用時に股部分がたるむ傾向になるのを弱める。これは、フィット感、快適性、および機能性に関する改善が得られることを意味する。
【0030】
本吸収性物品は、股領域の吸収性材料の全量の33~41重量%が中央セグメントにあり、股領域の吸収性材料の全量の25~33重量%がサイドセグメントのそれぞれ1つにあるように構成されてもよい。
【0031】
前記股部分の吸収性材料は、パルプ材料と超吸収性材料とを含んでもよく、前記パルプ材料の坪量は50~400g/m2の範囲であり、前記超吸収性材料の坪量が100~900g/m2の範囲である。
【0032】
第1の幅と第3の幅との比は0.75~0.91、好ましくは、0.80~0.86の範囲とすることができ、第2の幅(a2)と第4の幅(b2)との比は0.57~0.71、好ましくは、0.62~0.66の範囲とすることができる。
【0033】
前記第1、第2、第3、および第4の幅は、b1<b2*2およびa1<a2*2となるように構成することができる。
【0034】
吸収性構成要素は、400~700g/m2の坪量で、最大偏差が前記坪量の±5%である吸収性材料を含んでもよい。
【0035】
チャネル封止部は概ね真っ直ぐとすることができる。また、チャネル封止部は前記長手方向軸線に概ね平行とすることができる。
【0036】
コアの前部分は、コアの前縁から前記前部分内に延在する深さを画定する凹部を有して形成されてもよく、コアの前記前縁と各チャネル封止部の前縁との間に距離が画定され、前記深さと前記距離との比が0.05~0.8の範囲、例えば、0.15~0.4とすることができる。
【0037】
凹部は吸収性構成要素に形成されてもよい。
【0038】
凹部は、コアカバーおよび吸収性構成要素に形成されてもよい。
【0039】
チャネル封止部間の物品の横断方向の距離は、前記凹部の最大幅より短くてもよい。
【0040】
最大幅は30~70mmの範囲、例えば、40~60mmとすることができる。
【0041】
凹部は、概ね半円形状、U字形、V字形、または前部分内に延在する矩形の形態であってもよい。
【0042】
コアの前記前縁と各チャネル封止部の前縁との間の距離は50~180mmの範囲内、例えば、75~110mmとすることができる。
【0043】
凹部の深さは10~40mmの範囲内、例えば、15~30mmとすることができる。
【0044】
長手方向軸線、および長手方向軸線に対して垂直方向に延在する横断方向軸線を備え、前部分、後部分、および股部分を画定する吸収性物品を製造するための方法もまた提供される。本方法は、吸収性構成要素を有する吸収性コアを形成し、上側および下側を備えたコアカバー内に前記吸収性構成要素を閉じ込めるステップと、前記上側コアカバー側と前記下側コアカバーを接合する2つのチャネル封止部を股部分に設けるステップと、前記吸収性コアを透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間にはさむステップと含む。形成するステップは、長手方向に延在する湿り度インジケータを前記吸収性物品に設けるステップと、前記湿り度インジケータを、概ね、前記前部分だけに、前記後部分だけに、または前部分および後部分の両方に配置するステップとをさらに含む。
【0045】
本開示のさらなる利点および有利な特徴は、以下の説明および従属請求項に開示される。
【0046】
添付の図面に示された図を参照して下に本開示をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】おむつの形態の吸収性物品を上から見た図である。
図2】おむつの断面図である。
図3図1および図2に示された前記おむつに使用されることが意図される吸収性コアを上から見た図である。
図4】溶着パターンの図である。
図5】溶着パターンのさらなる図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下に、同封の図を参照して、本開示の様々な態様をより完全に説明する。しかしながら、本明細書において開示される実施形態は、多くの異なる形態で実現することができ、本明細書において明らかにされる態様に限定されるものとして解釈すべきではない。
【0049】
まず、図1を参照すると、乳幼児のおむつの形態の吸収性物品1を上から見た図が示されている。図1には、吸収性物品1が広げられて平らになった状態で示されている。また、吸収性物品1は、着用者からの身体滲出物を吸収して、乾いた快適なフィット感を着用者に与えるための吸収性構造体に基づいている。
【0050】
図1に示すように、吸収性物品1は、透液性表面シート3、不透液性裏面シート4、および表面シート3と裏面シート4との間にはさまれた吸収性コア5を備える。表面シート3は、身体に面する物品1の表面に、すなわち、着用者に面する側に配置され、一方、裏面シート4は、物品1の下側に配置される。さらに、表面シート3および裏面シート4の両方とも、物品1の周囲全体に沿って吸収性コア5の外側を横方向に延在することができる。
【0051】
図1に示した吸収性コアは矩形に設計されている。しかしながら、本開示はこの設計に限定するものではなく、本発明の範囲内で概ねいかなる幾何形状の形態にも形成されてもよい。
【0052】
表面シート3、裏面シート4、および吸収性コア5は、下でさらに詳細に論じるように、それらの目的に適した任意の材料から構成することができる。
【0053】
図1に示すように、吸収性物品1は、長手方向軸線y1に沿って長手方向に延在し、長手方向軸線y1に対して垂直な横断方向軸線x1に沿って横断方向に延在する。さらに、吸収性物品1は、前部分6、後部分7、および股部分8に分割されるように画定されてもよい。前部分6および後部分7はそれぞれ腰部の縁2を有する。前部分6は、物品1の使用時に着用者の腹部の方を向くように意図されている。
【0054】
さらに、図1、および、横断方向軸線x1に沿った吸収性物品1の断面図である図2を参照すると、吸収性コア5は、上側コアカバー11と下側コアカバー12との間にはさまれた吸収性構成要素5a、5b、5cを備え、また、特に、吸収性コア5が前記上側コアカバー11と下側コアカバー12との間にはさまれていることを示している図2を参照して、上側コアカバー11を下側コアカバー12に接合するように構成された、長手方向に延在して概ね真っ直ぐな2つのチャネル封止部9、10を有して形成されていることに留意すべきである。本開示は、コアを2つのコアカバー層で包むことに限定するものではない。コアは単一の材料層で包まれてもよい。吸収性構成要素は、2つに折り曲げられた1つのコアカバー層によって閉じ込められてもよく、または連続したコアカバーシートによって閉じ込められてもよく、それによって、吸収性構成要素を包むための上側コアカバーと下側コアカバーを提供する。
【0055】
上側コアカバー11と下側コアカバー12は、様々な技術によって、例えば、熱融着、超音波結合などの熱的および/または機械的結合によって、および1つまたは複数の接着剤、あるいはステッチングなどと組み合わせて、互いに張り付けることができる。図1および図2によれば、上側コアカバー11と下側コアカバー12は超音波溶着によって互いに張り付けられている。
【0056】
チャネル封止部9、10は、吸収性コア5の吸収性材料が充填されていない部分を構成する2つの対応するチャネル13、14に沿って配置される。これは、チャネル13、14に対応する領域から吸収性材料を除くマット形成工程を含む吸収性コア5の製造を通じて得ることができる。このように、チャネル13、14には吸収性材料がない、すなわち、ここにチャネル封止部9、10が配置される。
【0057】
さらに、図1図3に示すように、吸収性コア5は、長手方向に延在し、概ね、前部分6だけに配置される湿り度インジケータ29を備える。コア5はまた、概ね後部分7だけに配置されるさらなる湿り度インジケータ30を備えてもよい。これは、コア5が、前部分6だけに配置される湿り度インジケータ29、または後部分7だけに配置される湿り度インジケータ30、または前部分6と後部分7だけにそれぞれ配置されるこれらの2つの両方の湿り度インジケータ29、30を備える湿り度インジケータ配列を備えることを意味する。
【0058】
次に、本開示は、図で参照符号29によって示された湿り度インジケータについて言及する。しかしながら、本開示は、図で参照符号30によって示される湿り度インジケータにも同じく適用される。
【0059】
湿り度インジケータ29、30は、当業者に知られているようなpHインジケータまたは水溶性染料などの着色剤を含む接着剤組成物の比較的薄い層によって構成してもよい。このような湿り度インジケータの1つにColquimica S.A.のKmelt W 2488 OLがある。湿り度インジケータは湿度および/またはpHの変化に対して感知可能で、濡れると外観/色が変わる。この態様では、湿り度インジケータ29、30は、尿と接触すると視覚的な信号を与えるように構成することができる。湿り度インジケータは、スロットコーティングによって塗布されてもよい。
【0060】
湿り度インジケータ29は、概ね真っ直ぐで長手方向軸線y1と平行な細片を形成してもよい(図1も参照)。さらに、湿り度インジケータ29は、前部分6内を前記長手方向軸線y1に沿って概ね対称に延在してもよい。
【0061】
湿り度インジケータ29は、吸収性コア5の長さIの5~35%の範囲内の長さI4を有してもよい。
【0062】
湿り度インジケータ29は、股部分8内まで延在しないように配置されてもよい。湿り度インジケータ29は、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間を延在しないように配置されてもよい。湿り度インジケータ29は、中央の長手方向軸線y1に沿って配置されてもよい。
【0063】
湿り度インジケータ29は図2には示されていないが(横断方向軸線x1に沿った断面図であるので)、湿り度インジケータ29が、裏面シート4とコアカバー12との間に配置されてもよいことに気付くことができる。
【0064】
物品1の使用者の世話人が、物品1を取り換える適切な時かどうかを確認することができるという意味において、上記の湿り度インジケータ29は取り換えインジケータを形成する。これは主に、湿り度インジケータ29が前部分6だけに、または後部分7だけに、または両方に配置されるが、股部分、すなわち、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間の領域を避けていることによる。これは、物品1が実際の濡れを検出することにより指向した、以前から知られている湿り度インジケータと比べると有利である。
【0065】
図1に示すように、コア5の前部分6は凹部27を有して形成される。主に図3を参照して、下にこの凹部27をより詳細に説明する。この凹部27は任意選択的なものであり、すなわち、本開示はこのような凹部27を有する物品1に限定するものではないことに留意すべきである。
【0066】
図1および図2に示すように、吸収性コア5は、股部分8において、中央セグメント5aおよび2つのサイドセグメント5b、5cに分割することができる。したがって、上記の2つのチャネル13、14およびチャネル封止部9、10は、股領域8に沿って3つのセグメント5a、5b、5cを互いから隔離するように構成される。また、各チャネル封止部9、10の長さI1は、股部分8の長さに一致してもよく、また、各チャネル13、14の長さよりわずかに短くてもよい。
【0067】
吸収性コア5は概ね矩形で、2つの概ね真っ直ぐなチャネル封止部9、10を備えることができ、チャネル封止部9、10は、前記長手方向軸線y1に概ね平行で、第1のチャネル封止部幅w1および第2のチャネル封止部幅w2を画定する。本開示は、矩形のコア5および概ね真っ直ぐなチャネル封止部9、10に限定するものではなく、すなわち、他の幾何学的形態であってもよい。チャネル封止部9、10は、第1のチャネル13および第2のチャネル14内にそれぞれ配置され、上側コアカバー11を下側コアカバー12に張り付けるように構成される。
【0068】
さらに、中央セグメント5aは、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間のコア5内に画定される。また、2つのサイドセグメント5b、5cは、各チャネル封止部9、10の外側のコア5内に画定される。より正確には、第1のサイドセグメント5bは、第1のチャネル封止部9と第1のサイドシーム15との間に配置され、一方、第2のサイドセグメント5cは、第2のチャネル封止部10と第2のサイドシーム16との間に配置される。サイドシーム15、16は、好適には、超音波溶着、またはチャネル封止部9、10を参照して上で説明したような他の適切な技術によって、上側コアカバー11を下側コアカバー12に接合するために構成される。さらに、サイドシーム15、16は、吸収性コア5の各側部に沿って、すなわち、吸収性コア5の第1の側縁17および第2の側縁18に沿って延在する。
【0069】
言及したように、股部分8の長さI1はチャネル封止部9、10の長さに等しくてもよく、すなわち、チャネル封止部9、10は股部分8のみに沿って延在してもよい。しかしながら、サイドシーム15、16は、股部分8にだけ沿って配置されてもよいだけでなく、前部分6および後部分7に沿って延在してもよい。このことは下で詳細に説明する。
【0070】
要するに、吸収性コア5は、2つのチャネル封止部9、10によって、また、任意選択的にサイドシーム15、16によって構成された封止配列部を有して形成される。封止配列部は、股部分8において、吸収性コア5が中央セグメント5aと2つのサイドセグメント5b、5cに分割されるように構成されてもよい。より正確には、図2に示すように、中央セグメント5aは第1の幅a1を有し、各サイドセグメント5b、5cは第2の幅a2を有する。また、第3の幅b1は、2つのチャネル封止部9、10間に画定される。さらに、第4の幅b2は、第1のチャネル封止部9と第1のサイドシーム15との間に、また、第2のチャネル封止部10と第2のサイドシーム16との間に画定される。
【0071】
図1および図2によれば、吸収性構成要素5a、5b、5cは、中央セグメント5aの吸収性材料の全量が、サイドセグメント5b、5cのそれぞれ1つの吸収性材料の全量に概ね等しいか、それより多くなるように構成されてもよい。下により詳細に説明するように、吸収性材料は、パルプ材料と超吸収性材料との混合物を含んでもよい。また、第1の幅a1と第3の幅b1の比は、第2の幅a2と第4の幅b2の比よりも大きい。実際面では、これは、濡れた状態において吸収性物品1を使用しているとき、中央セグメント5aの吸収性材料の膨張に対して利用可能な空間が、それに対応する各サイドセグメント5b、5cに対して利用可能な空間よりも小さいことを意味する。これによって、中央セグメント5aは(濡れた状態において)、サイドセグメント5b、5cより剛性が高い状態になる。これは、吸収性物品1の股部分8が、特に、濡れた状態において、たるむ傾向を減じることを意味する。
【0072】
サイドセグメント5b、5cと比べて中央セグメント5aの吸収性材料の量を説明するために上で用いた表現「概ね等しい」は、股部分8のいかなる部分においても吸収性材料の量が約±5%の変動を有することができるように解釈すべきである。
【0073】
吸収性物品1は、股部分8の吸収性材料の全量の33~41重量%は中央セグメント5aにあり、一方、股部分8の吸収性材料の全量の25~33重量%はサイドセグメント5b、5cのそれぞれ1つにあるように構成されてもよい。このようにして、中央セグメント5aの所望の剛性が得られる。
【0074】
要するに、吸収性コア5は吸収性構成要素を備え、吸収性構成要素は、吸収性物品1の股部分8に上記の3つのセグメント5a、5b、5cを備えることができる。股部分8において、吸収性構成要素5a、5b、5cは、パルプ材料と超吸収性材料の形態とすることができる吸収性材料を含む。パルプ材料の坪量は50~400g/m2の範囲とすることができ、超吸収性材料の坪量は100~900g/m2の範囲とすることができる。しかしながら、上記のように、中央セグメント5aに十分高い剛性を与え、物品1のたるむ傾向を減じるという目的を達成すためには、股部分8において選ばれた坪量の±5%の偏差は許容される。
【0075】
吸収性物品1のために様々なタイプの材料を使用することができる。表面シート3は、着用時に吸収性物品1の着用者に面するように配置される。表面シート3は、熱可塑性合成繊維から作られた流体浸透性不織布またはフィルムによって形成することができる。表面シート3は、表面シート3の厚みを通って体液を排出することができるのに十分な透液性を有することができる。また、表面シート3は、着用者の肌に追従するソフトな感触の材料から適切に製造することができる。表面シート3は、単一層より構成されてもよく、または、複数の層、例えば、2層以上を含む積層構造を有してもよい。これらの層は、同じ材料から作られてもよいし、あるいは、いくつかまたはすべての層は異なる材料から作られてもよい。
【0076】
表面シート3の層、または、積層構造の場合には、表面シートの1つ、いくつか、またはすべての層は、例えば、着用者に面する表面シートの面の異なる部分内を、単一の材料から作られてもよいし、あるいは、異なる材料から作られた複数の部分を有してもよい。
【0077】
表面シート3の層、または、積層構造の場合には、表面シートの1つ、いくつか、またはすべての層は、不織材料、有孔プラスチックフィルム、プラスチックもしくは織物のメッシュ、または透液性発泡体層であってもよい。
【0078】
表面シート3の層、または、積層構造の場合には、表面シートの1つ、いくつか、またはすべての層は、例えば、綿またはパルプ繊維などの天然繊維、ポリエステルまたはポリプロピレン繊維などの合成繊維、あるいはこれらの繊維の組合せなどの繊維の親水性の無孔不織布ウェブであってもよい。
【0079】
表面シートの坪量は8~40g/m2の範囲とすることができる。しかしながら、本開示は、この坪量のみの表面シートに限定するものではない。
【0080】
さらに、裏面シート4は、高分子フィルム、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンのフィルムなどの不透液性で通気性のある層によって構成することができる。様々な実施形態によれば、裏面シート4のために使用することができる材料は、薄くて可撓性のある流体不浸透性プラスチックフィルム、または流体不浸透性不織材料、流体不浸透性発泡体、および流体不浸透性積層体を含む。
【0081】
裏面シート4は、単一層によって形成されてもよいが、その代わりに、少なくとも1つの層が流体不浸透性の多層構造体、すなわち積層体によって形成されてもよい。さらに、裏面シート4はすべての方向に伸縮性があってもよい。
【0082】
さらに、裏面シート4は、重ね合わせて配置された、液体バリアシートと不織層とを含む積層構造を有することができ(図には詳細に示さず)、この場合、不織層は、着用時に吸収性物品1の着用者から離れる外側に配置される。
【0083】
不織層は、熱可塑性ポリマー材料繊維またはフィラメントから作ることができる。不織層は、スパンボンドプロセス、エアレイプロセス、メルトブロープロセス、または結合カードウェブ形成プロセスなど、様々な異なるプロセスによって形成することができる。不織層は、ポリプロピレン、またはポリプロピレンとポリエチレンとの複合繊維の、あるいはそのような材料の組合せのSMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)またはSS(スパンボンド/スパンボンド)不織材料から作ることができる。不織層の坪量は5~40g/m2の範囲とすることができる。
【0084】
液体バリアシートは、プラスチック材料、例えば、熱可塑性フィルム材料および/または不織材料から作ることができる。例えば、液体バリアシートは、プラスチック層として、例えば、熱可塑性層、またはプラスチックフィルム、例えば、熱可塑性フィルムとして形成することができる。熱可塑性フィルム材料などのプラスチック材料の液体バリアシートを形成すると、液体バリアシートに特に優れた印刷性を与えることができる。液体バリアシートはまた紙繊維を含んでもよい。
【0085】
液体バリアシートは、不透液性で通気性のある、または通気性のない層であってもよい。液体バリアシートは、単一層より構成されてもよく、あるいは複数の層、例えば、2つ以上の層、3つ以上の層、または4つ以上の層を有する積層構造を有してもよい。液体バリアシートの層は、例えば、熱融着、超音波溶着などの超音波結合などの熱的および/または機械的結合、1つまたは複数の接着剤、あるいはステッチングなどによって、互いに積層され、結合され、または張り付けることができる。
【0086】
液体バリアシートは、通気性微孔フィルムであってもよい。微孔フィルムは、少なくとも2つの基本構成要素、すなわち、熱可塑性エラストマーのポリオレフィンポリマーとフィラーとを含む材料から作ることができる。これらの構成要素、および、いくつかの実施形態では、追加の他の構成要素は、一緒に混合され、加熱され、その後、キャストエンボス、チルおよびフラットキャスト、ならびにインフレーションフィルムプロセスなどの、様々なフィルム製造プロセスのいずれか1つを使用して、押し出されて単層または多層フィルムに成形することができる。
【0087】
吸収性物品の様々な層に対する材料の選択に関して、材料は、チャネル封止部およびサイドシームを形成するために結合プロセスに対して選ばれてもよい。例えば、上側コアカバー層と下側コアカバー層とを接合するために超音波溶着が選ばれた場合、コアカバー用に選ばれた材料は、超音波溶着時に確実に結合するのに適合することができる。
【0088】
さらに、吸収性コア5が、表面シート3と裏面シート4との間に設けられて、表面シート3を通過した尿または他の体液などの液体を吸収する。吸収性コア5は、セルロースフラッフパルプ、発泡体、繊維わたなどの1つもしくは複数の層など、任意の適切な吸収性材料または液体取込み材料から作られた1層のみから作られてもよい。
【0089】
吸収性コア5は、適切な量の超吸収性粒子を含んでもよい。このような超吸収性材料は、吸収性物品の分野ではよく知られており、ヒドロゲルの形成時に大量の流体を吸収することができる水膨潤性および水不溶性材料によって構成される。吸収性コア5は、吸収性ポリマー材料の繊維または粒子の形態の超吸収性材料を含んでもよい。例えば、超吸収性材料は、表面架橋されたポリアクリル酸部分中和物であってもよい。
【0090】
さらに、上記のコアカバー11、12は、5~20g/m2の坪量の不織材料から作ることができる。不織材料は、熱可塑性ポリマー繊維またはフィラメントから作ることができる。不織体は、スパンボンドプロセス、エアレイプロセス、メルトブロープロセス、または結合カードウェブ形成プロセスなど、様々な異なるプロセスによって形成することができる。コアカバーは、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)またはSS(スパンボンド/スパンボンド)不織材料のものとすることができ、ポリプロピレン、またはポリプロピレンとポリエチレンとの複合繊維の、あるいはそのような材料の組合せのものとすることができる。
【0091】
超吸収性材料、例えば、超吸収性繊維または粒子は、セルロースフラッフパルプなどの他の1つもしくは複数の吸収性または液体取込み材料と混合されてもよく、かつ/または吸収性コア5中のポケットまたは層に配置されてもよい。吸収性コア5における超吸収性材料とパルプの比は、パルプ繊維が0~50重量%、超吸収性材料が50~100重量%とすることができる。
【0092】
吸収性コア5は、吸収性コア5の特性を改善するための構成要素をさらに備えてもよい。例えば、吸収性コア5は、バインダ繊維などの1つまたは複数のバインダを含んでもよい。
【0093】
さらに、当業者であれば知っているように、吸収性物品1の様々な層は接着剤によって張り付けられてもよい。このような接着剤は図には示されていない。
【0094】
1つまたは複数の追加の層が吸収性物品1に設けられてもよい。例えば、捕捉層が吸収性コア5と表面シート3との間に設けられてもよい。このような追加の層は、例えば、液体捕捉吸収層として働くように吸収性物品で使用することができるエアレイド層、スパンレース層、高ロフト、発泡体、または任意の他のタイプの材料層の形態であってもよい。捕捉層は、排出液を、吸収性コアによって吸収する前に素早く受け入れて一時的に貯えるように構成される。このような捕捉層は、例えば、エアレイド不織布、スパンレース不織布、高ロフト不織布、または発泡材料から構成されてもよい。エアレイド不織布は、フラッフ、木材パルプを使って生産されてもよく、この場合、フラッフ繊維は、高速気流内に分散させられて、圧力および吸引によって移動スクリーン上に凝縮させられる。
【0095】
一実施形態によれば、中央セグメント5aの第1の幅a1と、第3の幅b1、すなわち、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間の距離との比(すなわち、a1/b1)は0.75~0.91の範囲、例えば、0.80~0.86である。さらに、各サイドセグメント5b、5cの第2の幅a2と、第4の幅b2、すなわち、各チャネル封止部9、10とそれに対応する隣接のサイドシーム15、16との間の距離との比(すなわち、a2/b2)は0.57~0.71の範囲、例えば、0.62~0.66である。このような態様で、中央セグメント5aの必要な剛性が得られる。
【0096】
一般に、物品1は、第1の幅a1と第3の幅b1との比が、第2の幅a2と第4の幅b2との比よりも大きくなるように配置される、すなわち、
(a1/b1)>(a2/b2)
【0097】
さらに、第1、第2、第3、および第4の幅a1、a2、b1、b2はそれぞれ次のように構成させることができる。
b1<b2*2およびa1<a2*2
【0098】
第1、第2、第3、および第4の幅a1、a2、b1、b2を上記のように決めるのに加えて、吸収性コア5での吸収性材料の上記の配置によって、吸収性物品1は、中央セグメント5aおよび吸収性物品1全体に所望の剛性を与えるように構成することができる。これは、濡れた状態において、中央セグメント5aが、各サイドセグメント5b、5cよりも大きな剛性になるように構成されることを意味する。これはまた、吸収性構成要素、すなわち、中央セグメント5aおよびサイドセグメント5b、5cよりなる構成要素が、濡れた時に膨張し、乾いた状態において第1の体積、完全に膨張した濡れた状態において第2の体積を示すことができ、第2の体積が第1の体積よりも大きくなるように構成することができることを意味する。
【0099】
図1を参照すると、各チャネル封止部9、10は、股部分8の長手方向延在部に一致する、またはそれよりわずかに短い長さI1を有することができることに気付くことができる。チャネル封止部9、10のそれぞれ1つは、吸収性物品1の全長Iの5~50%、例えば、10~50%、28~38%の長さI1を有することができる。さらに、各チャネル封止部9、10は、吸収性コア5の長さの10~60%、例えば、20~60%、30~50%の長さI1を有することができる。
【0100】
さらなるパラメータは、吸収性物品1の長手方向に沿うチャネル封止部9、10の配置である。そのような配置は、物品1の前縁19と各チャネル封止部9、10の前縁20との間の距離I2に適切な値を選ぶことによって定めることができる。明らかに、これは、前記距離I2を短くすることが、物品1の後縁21とチャネル封止部9、10の後縁22との間の距離I3が長くなることを意味し、前記距離I2を長くすることが、距離I3が短くなることを意味する。
【0101】
吸収性物品1の長手方向に沿うチャネル封止部9、10の位置は、物品1の前縁19と各チャネル9、10の前縁20との間の距離I2が物品1の全長Iの15~40%、例えば22~25%であるように選んでもよい。
【0102】
上記のように、吸収性コア5は、上側コアカバー11と下側コアカバー12との間にはさまれている。吸収性コア5は、吸収性物品1の製造時に不織材料に包まれて、表面シート3と裏面シート4との間に配置された単一層として製造されてもよい。
【0103】
さらに、吸収性コア5は、スキンケア組成物などの少なくとも1つの添加物を含んでもよい。サイドセグメント5b、5cが、スキンケア組成物の形態の少なくとも1つの添加物を含む場合は有利になることがある。これは、通常、サイドセグメント5b、5cが、吸収性物品1の着用者の身体に最も近いことによる。添加物は、サイドセグメント5b、5cを覆う表面シートの部分に配置されてもよい。
【0104】
当業者に知られていることによれば、吸収性物品1は、ファスニングタブ、伸縮要素、および、例えば、乳幼児のおむつ、または失禁用衣類などの吸収性物品に一般的に使用されている他の構成要素などのさらなる構成要素をさらに備えることができる。このような追加の構成要素については本明細書では説明しない。
【0105】
図1を参照すると、吸収性コア5は、封止配列部9、10、15、16を備える、すなわち、上記のチャネル封止部9、10およびサイドシーム15、16を備える。図1に示すように、サイドシーム15、16は、コアの側縁17、18に沿って延在する。
【0106】
サイドシーム15、16は、吸収性物品1の股部分8に沿って、それぞれ第1のサイドシーム幅および第2のサイドシーム幅w4を画定することができる。
【0107】
図1に示すように、チャネル封止部9、10は、概ね真っ直ぐで、長手方向軸線y1に概ね平行にすることができる。また、サイドシーム15、16は、概ね真っ直ぐで、長手方向軸線y1に概ね平行にすることができる。
【0108】
次に、図3を参照して、上記の凹部27をより詳細に説明する。凹部27は任意選択のものであり、すなわち、本開示は、このような凹部27を含む吸収性構成要素5a、5b、5cに限定するものではないことに留意すべきである。
【0109】
図3に示すように、凹部27は、図示の実施形態によれば、コア5の前縁28から前部分6内に所定の距離で延在することができる深さcを画定することができる。さらに、距離I2は、コア5の前縁28と各チャネル封止部9、10の前縁20との間に定めることができる。前記深さcと前記距離I2との比は、0.05~0.8の範囲、例えば、0.15~0.4とすることができる。
【0110】
凹部27は、吸収性構成要素5a、5b、5cに形成されてもよい(図1も参照のこと)。さらに、凹部27は、コアカバー11、12および吸収性構成要素5a、5b、5cに形成されてもよい。
【0111】
さらに図3を参照すると、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間の物品1の横断方向の距離b1は、前記凹部27の最大幅b3より短くてもよい。幅b3は、30~70mmの範囲、例えば、40~60mmとすることができる。物品1が濡れた状態のときは、たとえ放出された流体が比較的少ないレベルであっても、物品1の股部分8の剛性が比較的高いことがあるという事実により、このような配置は有利になることがある。より年齢の高い小児または大人と比べて、物品内に放出される流体が少ない、新生児または非常に年齢の低い小児に使用される吸収性物品に対しては、これは有利になることがある。
【0112】
コア5の前縁28と各チャネル封止部9、10の前縁20との間の距離I2は、50~180mmの範囲内、例えば、75~110mmとすることができる。また、凹部27の深さcは、10~40mmの範囲内、例えば、15~30mmとすることができる。このような長さは、本開示を通じて得られる上記の利点に寄与する。
【0113】
さらに、凹部27は、図3に示すように、概ね半円形状であってもよい。凹部27は、U字形、V字形、または前部分内に延在する矩形の形態であってもよい。
【0114】
図1および図4を参照すると、封止配列部9、10、15、16は、超音波溶着によって生成される溶着パターン23によって構成することができる。溶着パターン23は、溶着スポット24が第1の軸線25に沿って配置された第1の列23aの形態に配置された溶着スポット24を含むことができる。また、溶着スポット24が第2の軸線26に沿って延在する第2の列23bの形態にさらなる数の溶着スポット24が配置される。さらに、第1の軸線25と第2の軸線26は、互いに対して第1の角度α1を定めるように延在する。この態様で、吸収性コア5は、長手方向および横断方向ともに高いレベルの材料強度を有して確実に製造することができる。
【0115】
溶着スポット24は、概ね矩形または楕円形とすることができる。また、上記の第1の角度α1は45~130°とすることができる。図4に示すように、第1の角度α1は90°の大きさであってもよい。
【0116】
また、図5に示すように、第1の軸線25は、前記長手方向軸線y1に対して30~60°の範囲内の角度α2を定めることができる。
【0117】
図1および図4は、股部分8に沿う各サイドシーム15、16の溶接スポットの1つの列23c、および前部分6および後部分7に沿う各サイドシーム15、16の溶接スポットの3つの列23c、23d、23eをそれぞれ示している。また、各サイドシーム15、16は、前部分6および後部分7に沿って第3のサイドシーム幅および第4のサイドシード幅w6をそれぞれ定めることができる。
【0118】
図4および図5に示すように、第1の列23aと第2の列23bの幅w2は、第1の列23aの溶着スポット24の有効幅w2aと第2の列23bの溶着スポット24の有効幅w2bの合計に等しいという意味において「有効」幅として規定することができる。各「有効」幅は、図5に示すように、物品1の横断方向の溶着スポット24の長さとして規定することができる。同様に、溶着スポット24の第3の列23cの有効幅w4cおよびw6cもまたそれぞれ、図5に示されている。股部分8の第3の列23cの有効幅は、図5に示すように、前記横断方向の溶着スポット24の長さw4cである。また、(図1にも示されるように)股部分8の外側のサイドシーム16の有効幅、すなわち、サイドシーム16を形成する3つの列23c、23d、23eの組み合わされた有効幅は、図5に示すように、前記横断方向の長さw6d、w6c、w6eの合計である。
【0119】
物品1の横断方向の有効チャネル封止部幅w1、w2と、第1および第2のサイドシーム幅w3、w4、w5、w6との合計は、コア5の長手方向の長さに沿って概ね一定とすることができる。これは、チャネル封止部9、10およびサイドシーム15、16の超音波溶着を伴う製造プロセスにおいては特に有利である。というのは、チャネル封止部9、10およびサイドシーム15、16をコア5の長手方向に沿って超音波溶着部を生成するとき、概ね一定のエネルギーを必要とするように製造プロセスを構成することができるからである。
【0120】
次に、吸収性物品1を製造するための方法を説明する。まず、吸収性コア5が、吸収性構成要素5a、5b、5cを上側コアカバー11と下側コアカバー12との間に閉じ込めることによって形成される。次に、封止配列部、すなわち、チャネル封止部9、10、および任意選択的にサイドシーム15、16が、上側コアカバー11と下側コアカバー12とを接合するような態様で形成される。上記のように、封止配列部9、10、15、16は、超音波溶着によって形成することができる。
【0121】
したがって、吸収性コア5は、コアカバー11、12によって閉じ込められた吸収性構成要素5a、5b、5c、ならびに2つのチャネル封止部9、10、また任意選択的にサイドシーム15、16を含む封止配列部9、10、15、16を有して形成される。上側コアカバー11および下側コアカバー12は、前記封止配列部9、10、15、16を画定するように接合される。
【0122】
さらに、吸収性コア5を形成するプロセスは、長手方向に延在する湿り度インジケータ29を前記吸収性コア5に設けるステップを含む。また、湿り度インジケータ29(および、任意選択的に湿り度インジケータ30)は、上記のように、図を参照すると、概ね、前部分6だけに、または後部分7だけに、またはそれぞれ前部分6および後部分7だけに配置される。
【0123】
吸収性コア5および封止配列部9、10、14、15は、中央セグメント5aがチャネル封止部9とチャネル封止部10との間に形成され、2つのサイドセグメント5b、5cが各チャネル封止部9、10の外側に形成されるような態様で形成することができる。より正確には、中央セグメント5aは第1の幅a1を有し、各サイドセグメント5b、5cは第2の幅a2を有する。また、コア5は、チャネル封止部9とチャネル封止部10との間の第3の幅b1、およびチャネル封止部9、10とサイドシーム15、16との間の第4の幅b2を有して形成される。
【0124】
物品1(図1参照)は、吸収性コア5を透液性表面シート3と不透液性裏面シート4との間にはさむことによって形成される。物品1は、上記のように、長手方向軸線y1および横断方向軸線x1を定める。また、物品1は、前部分6、後部分7、および股部分8を画定する。さらに、チャネル封止部9、10は、股部分8に配置される、すなわち、各チャネル封止部9、10の長さI1は、股部分8の延在部と一致させることができる。
【0125】
吸収性構成要素5は、中央セグメント5aの吸収性材料の全量が、サイドセグメント5b、5cのそれぞれの1つの吸収性材料の全量に概ね等しい、またはそれより多くなるように形成することができる。さらに、本製造方法は、第1の幅a1と第3の幅b1との比が、第2の幅a2と第4の幅b2との比より大きくなるように吸収性コア5が形成されるように構成することができる。これは、図1および図2を参照して上で説明したことと一致する。
【0126】
本開示は、添付の特許請求の範囲内で変えることができる。例えば、吸収性物品1を形成する様々な層に用いられた材料および寸法は、上記のように変えてもよい。吸収性物品は、当業者であれば知っているように、意図する吸収性物品のタイプに応じて、脚周り弾性部材、立体ギャザー、股および胴周り弾性部材、サイドパネル、ファスニングシステムなどをさらに含んでもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 吸収性物品
2 腰部の縁
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収性コア
5a 中央セグメント、吸収性構成要素
5b サイドセグメント、吸収性構成要素
5c サイドセグメント、吸収性構成要素
6 前部分
7 後部分
8 股部分、股領域
9 チャネル封止部、封止配列部
10 チャネル封止部、封止配列部
11 上側コアカバー
12 下側コアカバー
13 チャネル
14 チャネル
15 サイドシーム、封止配列部
16 サイドシーム、封止配列部
17 側縁
18 側縁
19 前縁
20 前縁
21 後縁
22 後縁
23 溶着パターン
23a 列
23b 列
23c 列
23d 列
23e 列
24 溶着スポット
25 軸線
26 軸線
27 凹部
28 前縁
29 湿り度インジケータ
30 湿り度インジケータ
a1 幅
a2 幅
b1 幅
b2 幅
b3 最大幅
c 深さ
I 長さ
I1 長さ
I2 距離
I3 距離
x1 横断方向軸線
y1 長手方向軸線
w1 封止部幅
w2 封止部幅
w2a 有効幅
w2b 有効幅
w3 サイドシーム幅
w4 サイドシーム幅
w4c 有効幅
w5 サイドシーム幅
w6c 有効幅
w6d 有効幅
w6e 有効幅
α1 角度
α2 角度
図1
図2
図3
図4
図5