(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】回胴式遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20220622BHJP
【FI】
A63F5/04 650
A63F5/04 605B
A63F5/04 691B
A63F5/04 602D
(21)【出願番号】P 2019160401
(22)【出願日】2019-09-03
【審査請求日】2021-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】395018239
【氏名又は名称】株式会社高尾
(72)【発明者】
【氏名】巽 正吾
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-192845(JP,A)
【文献】特開2018-94126(JP,A)
【文献】特開2004-41597(JP,A)
【文献】特開2009-131569(JP,A)
【文献】特開2008-23222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段は始動レバー(スイッチ)及び回胴停止ボタン(スイッチ)からの信号を入力し、前記枠制御手段は賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記枠制御手段には、前記賭数ボタンが操作されると賭数を前記持メダル数から減算し、前記主制御手段から受信する遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、前記賭数を示すデータを前記主制御手段に送信する賭数送信手段と、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数を示すデータを受信すると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作とに基づく遊技結果を前記枠制御手段に送信する遊技結果送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づいて、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【請求項2】
カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)及び賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数ボタンが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作に基づく遊技結果を示すデータ及び前記賭数ボタンの操作に対応した賭数を示すデータを前記枠制御手段に送信する遊技データ送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、
前記枠制御手段には、前記受信した賭数を前記持メダル数から減算し、前記受信した遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づいて、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の回胴式遊技機において、
カードユニットから入力される遊技価値である持メダル数が所定個数以上のとき、前記抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、管理遊技機である回胴式遊技機に関する。
詳しくは、遊技者に貸し出されるメダル(「コイン」とも言う)数をデータとして記憶し(以下、「持メダル数」と言うこともある。)、この記憶する持メダル数から遊技の進行に応じたメダル数を減算し、入賞に応じたメダル数を加算して、持メダル数を管理する管理遊技機である回胴式遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、弾球遊技機の一形態である封入式弾球遊技機が注目されている(例えば、特許文献1を参照)。封入式弾球遊技機は、遊技球を用いた遊技の進行を制御する主制御装置を備えるほか、遊技者が遊技に使用可能な遊技球である持球の数を管理する枠制御装置を備える。枠制御装置は、主制御装置と通信可能に構成されるととともに、遊技球の貸し出しを制御する貸出ユニットとも通信可能に構成されている。遊技を終了する際には、枠制御装置で管理されている持球に関する情報は、貸出ユニットに保持されている記録媒体に移行される。その後、持球に関する情報が記録された記録媒体は、貸出ユニットから遊技者に返却される。
【0003】
この封入式弾球遊技機は、データとして持球数を管理することから、管理遊技機とも呼ばれる。
同様に、遊技に実際のメダル(コイン)を使用しない回胴式遊技機は、メダルレス(コインレス)遊技機と言うこともあるが、データとして持メダル数を管理することから、管理遊技機に含まれる(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-80592号公報
【文献】特開2019-51117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、実際のメダルを貸し出す回胴式遊技機は、遊技の進行に伴った演出を演出表示画面上で行っている。
前記管理遊技機としての回胴式遊技機も回胴式遊技機であることから、新規な演出を行い遊技の興趣を高めことが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する技術は、以下の形態として実現できる。
(1)本明細書に開示する一形態における回胴式遊技機は、カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段は始動レバー(スイッチ)及び回胴停止ボタン(スイッチ)からの信号を入力し、前記枠制御手段は賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記枠制御手段には、前記賭数ボタンが操作されると賭数を前記持メダル数から減算し、前記主制御手段から受信する遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、前記賭数を示すデータを前記主制御手段に送信する賭数送信手段と、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数を示すデータを受信すると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作とに基づく遊技結果を前記枠制御手段に送信する遊技結果送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づいて、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする。
【0007】
(2)また、他の形態における回胴式遊技機は、カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)及び賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数ボタンが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作に基づく遊技結果を示すデータ及び前記賭数ボタンの操作に対応した賭数を示すデータを前記枠制御手段に送信する遊技データ送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、
前記枠制御手段には、前記受信した賭数を前記持メダル数から減算し、前記受信した遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づいて、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする。
【0008】
(3)前記2つの形態における回胴式遊技機は、カードユニットから入力される遊技価値である持メダル数が所定個数以上のとき、前記抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機であっても良い。
【0009】
(4)更に、前記各形態の回胴式遊技機は、前記演出制御手段は、前記枠制御手段から前記持メダル数を示すデータを受信し、前記主制御手段から前記抽選確率を示すデータを受信する、ことを特徴とする回胴式遊技機であっても良い。
【0010】
前記各形態の回胴式遊技機によれば、枠制御手段の持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づき確率設定手段により設定された抽選確率(以下、単に「設定確率」ということもある。)に関する示唆演出を行うことが可能となる。設定された抽選確率に関する示唆演出を持メダル数に基づき行うので、従来にない独自の示唆演出を行うことが可能となる。
【0011】
ここで、枠制御手段の持メダル管理手段は、ユニットから受信したデータが示す貸メダル数を持メダル数として記憶し、賭数ボタンの操作に対応した賭数を持メダル数から減算し、遊技の結果に入賞があれば入賞に対応したメダル数を加算すれば良い。
前記抽選確率の示唆は、設定確率を示唆するものであれば良く、明確に示唆しても良く、注意深く観察しないと判別できない示唆でも良い。即ち、示唆の演出時間は一瞬又は数分でもよく、大きさ、色彩又は動作も種々の態様を取り得る。
また、設定確率に関する示唆演出は、高確率である旨を示唆する演出、低確率でない旨を示唆する演出、設定確率が高確率に変更された旨を示唆する演出、または単に設定確率が変更された旨を示唆する演出等が考えられる。
これらの示唆演出は、設定確率と持メダル数とに基づき演出時期が決定される。この演出時期の数例を説明する。
【0012】
持メダル数に基づき設定された抽選確率に関する示唆演出を行う一例として、遊技開始後、持メダル数が所定個数以上増加したとき又は減少したとき、設定確率が所定確率であれば、高確率である旨を示唆する演出を行うことが考えられる(第1例)。
これにより、大当たり遊技が終了して持メダル数が所定個数以上増加したとき、設定確率が高確率である旨が示唆されれば、更に大当たりに対する期待感を抱き遊技続行することが予想される。
同様に、持メダル数が所定個数以上減少して遊技者の負けが込んでいるとき、設定確率が高確率である旨が示唆されれば、遊技者の負けを解消する期待感を抱かせ遊技続行することが予想される。
【0013】
前記第1例に時間的要素を追加した一例も考えられる(第2例)。
例えば、持メダル数が所定個数以上増加したとき又は減少したときが所定時間内又は所定時間以上であれば、設定確率が所定確率であれば、高確率である旨を示唆する演出を行うのである。
これにより、短時間内の負けが大きい場合に、設定確率が高確率である旨を示唆して、遊技者の負けを解消するチャンスを与える等の効果が期待できる。
【0014】
持メダル数に基づき設定確率に関する示唆演出を行う他の一例として、遊技開始時の持メダル数(貸メダル数)が所定個数以上のとき行うことも考えられる(第3例)。
遊技開始時の貸メダル数が所定個数以上のときとは、記録媒体に記録されている有価価値の使用金額が大きいことを意味する。遊技開始時ばかりでなく、遊技中の追加の使用金額が大きいときに実行しても良い。
第3例では、有価価値の使用金額が大きいときに、設定確率の示唆演出を行うことができる。これにより、有価価値の使用金額が大きい遊技者に設定確率を示唆する特典を付与する効果を発揮する。
【0015】
なお、主制御手段は、枠制御手段から持メダル数を示すデータを定期的に受信し、主制御手段及び演出制御手段により前記設定確率の示唆演出を行うよう構成しても良い。この場合には、枠制御手段と演出制御手段とを接続する必要がなくなる。
同様に、枠制御手段は、設定確率を示すデータを主制御手段から受信し、枠制御手段及び演出制御手段により前記設定確率の示唆演出を行うよう構成しても良い。
従って、演出制御手段の抽選確率示唆手段により抽選確率を示唆する場合、演出制御手段が持メダル数及び設定確率に基づき示唆する構成でもよく、枠制御手段又は主制御手段からの指示に従って演出制御手段の抽選確率示唆手段により示唆する構成でも良い。
また、主制御手段は主制御基板(主制御装置)に、枠制御手段は枠制御基板(枠制御装置)に、演出制御手段はサブ制御基板(サブ制御装置)に搭載されるのが一般的であるが、主制御手段、枠制御手段及び演出制御手段の、一部及び全てを1つの制御基板(装置)で構成しても良い。例えば、主制御手段と枠制御手段とを、1つの制御基板(装置)で構成しても良い。この際、この1つの制御基板とカードユニットとの間に中継基板を介装させ、この中継基板を介してデータのやり取りを行うよう構成しても良い。この場合、中継基板に精算スイッチ(計数スイッチ)を接続し、精算スイッチが操作されることにより、枠制御手段が管理する持メダル数をカードユニットに移動させるよう構成しても良い。勿論、枠制御手段が枠制御基板に搭載される場合には、精算スイッチは枠制御基板に接続されるのが好適である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1実施形態にかかる回胴式遊技機の正面図である。
【
図2】第1実施形態にかかる回胴式遊技機の電気ブロック図である。
【
図3】第1実施形態にかかる図柄配列を示すための回胴の展開図である。
【
図4】第1実施形態にかかるレート変更時にCRユニット56及び枠制御装置50が実行する処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1実施形態にかかるレート変更時にユニット表示装置57に表示される画像を示す図である。
【
図6】第1実施形態にかかる主制御装置40が実行する遊技進行処理のフローチャートである。
【
図7】第1実施形態にかかる枠制御装置50が実行する加算処理を示すフローチャートである。
【
図8】第1実施形態にかかる主制御装置40が実行するベットボタン7操作時の処理を示すフローチャートである。
【
図9】第1実施形態にかかる主制御装置40が実行する「通信制限処理1」を示すフローチャートである。
【
図10】第1実施形態にかかる主制御装置40が実行する「通信制限処理2」を示すフローチャートである。
【
図11】第1実施形態にかかる主制御装置40が実行する「通信制限処理3」を示すフローチャートである。
【
図12】第1実施形態にかかる枠制御装置50が実行する「計数スイッチ76不能処理1」を示すフローチャートである。
【
図13】第1実施形態の変形例1にかかる回胴式遊技機の電気ブロック図である。
【
図14】変形例1にかかる主制御装置40が実行する「通信制限処理5」を示すフローチャートである。
【
図15】変形例1にかかる主制御装置40が実行する「計数スイッチ76不能処理2」を示すフローチャートである
【
図16】第2実施形態における演出画像制御装置91が実行する「設定確率示唆演出表示処理」を示すフローチャートである。
【
図17】第2実施形態における演出画像制御装置91が実行する「設定確率示唆演出表示処理1」を示すフローチャートである。
【
図18】第2実施形態における演出画像制御装置91が実行する「設定確率示唆演出表示処理2」を示すフローチャートである。
【
図19】第2実施形態における演出画像制御装置91が実行する「設定確率示唆演出表示処理3」を示すフローチャートである。
【
図20】第2実施形態における設定確率を示唆する画像の一例を示す模式図である。
【
図21】第2実施形態における演出画像制御装置91が実行する「設定確率示唆演出表示処理4」を示すフローチャートである。
【
図22】第3実施形態の回胴式遊技機の電気ブロック図である。
【
図23】第3実施形態にかかる枠制御装置50が実行する「ベット数送信処理」を示すフローチャートである。
【
図24】第3実施形態にかかる主制御装置40が実行する「通信制限処理6」を示すフローチャートである。
【
図25】第3実施形態にかかる枠制御装置50が実行する「計数スイッチ76不能処理3」を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができることが可能なことはいうまでもない。
【0018】
〔第1実施形態〕
〔全体の構成〕
図1に示すように、本実施形態の回胴式遊技機1の前面には表示窓2(3×3の停止図柄の有効領域を表示可能とする)を備えた表示パネル3が設けられている。この回胴式遊技機1は、実際の遊技メダル(以下、単に「メダル」という)を使用せず、データとしての持メダル数(持コイン数)で遊技を行うメダルレス(コインレス)遊技機として構成されている。
なお、メダルをコインとも言うが、本実施形態では、遊技規則に則り以下、メダルという。
【0019】
表示窓2の背後には回胴である3本のリール4(それぞれを区別する場合は、左から順にリール4L、4C、4R、その他の部品等についても左、中、右を区別する場合は符号にL、C、Rを添える。)を有する図示しない回胴機構部が配されており、各リール4に設けられている図柄の中の3図柄ずつを表示窓2から視認できる。また、表示窓2の周囲にはベットランプ5や複数のデジタル表示装置6等が配されている。
【0020】
表示窓2の下方には、ベットボタン7、始動レバー8、3つの停止ボタン9(それぞれを区別する場合は、左から順に停止ボタン9L、9C、9R)等を備える操作部11が設けられている。なお、ベットボタン7は、3枚ベット(賭)機能に加えて、1枚ベット機能、及び2枚ベット機能も含まれている。
なお、ベット機能は、いずれかの機構1個の構成でも良い。
【0021】
さらに下方にはスピーカボックス13、遊技可能な持メダル数を表示する持メダル数表示装置51を備える下部構造部14が設けられている。
【0022】
また、本実施形態の回胴式遊技機1は、ICカードの読み書きなどを行うカードユニット(CRユニット)56が隣接されている。CRユニット56には、ICカードを挿入および取り出し可能なカード挿入口59と、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口58とを備え、さらに、該CRユニット56の下部から右方へ突出するように、ユニット表示装置57が設けられている。このユニット表示装置57は、タッチパネル式のLCD画面を備え、該画面に、前記カード挿入口59に挿入されたICカードに記憶されたクレジット残高(又は、クレジット残高内で貸出可能なメダル数)などが表示される。そして、このクレジット残高(又は、貸出可能なメダル数)は、メダルの貸出や返却に応じて更新される。このユニット表示装置57の表示態様については、その詳細を後述する。
【0023】
また、
図2に示すように、回胴式遊技機1は、CRユニット56を介してホールコンピュータ(遊技店の管理コンピュータ)70に接続され、さらに、広域ネットワークを介して外部の情報管理センタに接続されている(図示せず)。これにより、各回胴式遊技機1は、夫々の認証情報に基づいて、メーカーからの出荷情報、設置された遊技店の情報、遊技店間での移動情報、廃棄情報等が管理され、不正な使用や不正な改造などを防ぐ高いセキュリティ能力を有している。こうした回胴式遊技機1は、管理遊技機とも呼ばれている。
【0024】
〔電気的構成〕
回胴式遊技機1の電気的接続は、
図2に示す通りに構成されており、主制御装置40はCPU、ROM、RAM40a、入力ポート、出力ポート等を備えている。本実施形態では、RAM40aのみ図示する。
【0025】
また、主制御装置40には、ベットボタン7の操作信号、始動レバー8の操作信号(始動信号)、停止ボタン9L~Rの操作信号(停止信号)、各リール4の位置検出センサ41の信号等が入力される。
【0026】
さらに、主制御装置40の出力側には、ベット数(賭数)表示装置43、加算メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46、カウント数表示装置47、リール4を回動させる駆動モータ28L、28C、28R、リール4を発光させる投光ランプ31L、31C、31R、及び中継基板48、が接続されている。なお、ベット数表示装置43は、遊技者の持メダル数にかかわらず単にベット操作に基づいて1ゲーム(遊技)毎に消化されるメダル数を表示するものである。なお、ベット数表示装置43は、後述する枠制御装置50に接続しても良い。また、加算メダル数表示装置44は、遊技者の持メダル数にかかわらず単に入賞の結果加算されるメダル数を表示するものである。さらに、カウント数表示装置47は、遊技者の持メダル数にかかわらず電源投入後のゲーム数をカウント表示するものである。これらベット数表示装置43、加算メダル数表示装置44、又はカウント数表示装置47は例えばデジタル表示装置6で表示されてもよいし、回胴式遊技機1とは別の外部表示装置で表示されてもよい。
【0027】
また、主制御装置40は、CPUがプログラムに従って動作することにより、ベット数表示装置43、加算メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46、カウント数表示装置47の表示、駆動モータ28の回転及び停止、並びに、投光ランプの点灯及び消灯等を制御する。
【0028】
中継基板48には音・ランプ制御装置49が接続されており、主制御装置40は中継基板48経由で音・ランプ制御装置49に指令データを送ることで、効果音などの音声出力と電飾類の点灯及び消灯を間接的に制御する。
音・ランプ制御装置49は、サブ統合制御装置と呼ばれることもある。
【0029】
音・ランプ制御装置49には、演出画像表示装置90を制御するための演出画像制御装置91が接続される。演出画像制御装置91は、主制御装置40が中継基板48に送出した指令データ又はこのデータに基づいて音・ランプ制御装置49が生成したデータを受信し、これに従って演出画像表示装置90を制御する。
【0030】
なお、加算メダル数表示装置44、RBゲーム数表示装置45、RB実行数表示装置46及びカウント数表示装置47のいずれか又は全部を廃して、その表示を演出画像表示装置90にて行ってもよい。
また、主制御装置40は、メイン制御基板とサブ制御基板とによって構成しても勿論よい。
【0031】
また、主制御装置40の出力側には、枠制御装置50が接続されている。本実施形態では、主制御装置40と枠制御装置50とは、双方向通信可能に接続されている。
本実施形態では、少なくとも主制御装置40は枠制御装置50から、遊技の結果に影響を及ぼす虞のある情報又は遊技の性能に影響を与える情報(以下、これらの情報を「特定情報」という。)を受信できないよう構成されている。すなわち、主制御装置40から送信された情報を枠制御装置50が受信可能であるが、枠制御装置50から主制御装置40へは特定情報を送信不能に構成されている。これは、枠制御装置50が特定情報を送信できない構成、あるいは主制御装置40が特定情報を受信拒否する構成により具現化できる。例えば、プログラムにより特定情報であるか否かを判断し、特定情報であれば送信しない又は受信を拒否する等により具現化可能である。なお、少なくとも特定情報を受信不能とするので、特定情報以外の情報は受信可能でも良いし不可能でも良い。
【0032】
ここで、特定情報とは、遊技の性能(例えば遊技者の有利度に関与する出玉率等)に影響を与える情報又は遊技の結果に影響を及ぼす虞のある情報であり、持メダル数や、役抽選の結果や図柄の表示態様等の遊技の結果を示すデータ、若しくはベット数、RBゲーム数、当選確率、出玉率に関する信号等が考えられる。さらに、特定情報は、始動信号や停止信号であってもよい。
【0033】
一方、特定情報以外の情報とは、例えば、遊技機監視用の固有IDに関する情報、主制御装置40が送信した情報を枠制御装置50が受信したことのみを知らせる情報(応答信号)等が考えられる。
なお、特定情報以外の情報も主制御装置40が受信できない構成の場合には、枠制御装置50から主制御装置40への信号出力は不能となる完全な一方向通信回路とすることが好適である。
【0034】
枠制御装置50の出力側には、前記中継基板48が接続されている。
本実施形態は、中継基板48から主制御装置40及び枠制御装置50にデータを送信することができない一方向通信回路である。
【0035】
また、前述した枠制御装置50は、持メダル数を記憶する記憶装置(RAM)を具備しており、主制御装置40から受信した減算対象となるベット数に対応する信号に基づいて持メダル数の減算処理(更新)を行い、停止ボタンの操作に伴う図柄の停止態様に対応する信号に基づいて持メダル数の加算処理(更新)を行う。
本実施形態では、枠制御装置50のRAM50aは不揮発性であり、停電時でも記憶保持される。RAM50aは、持メダル数を記憶するメダル数記憶領域と、持メダル数以外のデータを記憶する他記憶領域とを有する。他記憶領域は、主制御装置40から受信したデータ、検出したエラー情報等が記憶される。
一方、主制御装置40のRAM40aは揮発性であるが、バックアップ電源により停電時でも記憶保持される。このバックアップ電源は、主制御装置40以外から供給される。
なお、枠制御装置50のRAM50aのみを不揮発性としたが、主制御装置40のRAM40aも不揮発性としても良い。勿論、RAM40a及びRAM50aも揮発性としても良い。
【0036】
ここで、枠制御装置50は、前述したように、CRユニット56を介してホールコンピュータ70に接続され、さらに広域ネットワークを介して外部の情報管理センタに接続されている(上記した管理遊技機)。主制御装置40は、少なくとも特定情報を枠制御装置50からアクセス不能であることから、主制御装置40に対する不正行為を未然に防止することができる。
また、枠制御装置50には持メダル数表示装置51が接続され、CRユニット56には、返却スイッチ69、貸出スイッチ68及び前述したユニット表示装置57が接続されている。
【0037】
持メダル数表示装置51は、貸出スイッチ68が操作されて貸し出されたメダル数(貸メダル数)を持メダル数として表示する。持メダル数は、遊技の進行に従って増減する。返却スイッチ69が操作されると、ICカードが排出される。
持メダル数表示装置51は、CRユニット56に接続しても良い。この場合、ユニット表示装置57の画面上に持メダル数を表示する構成が考えられる。本実施形態では、返却スイッチ69及び貸出スイッチ68は、ユニット表示装置57のタッチパネルを用いる。尚、返却スイッチ69及び貸出スイッチ68を枠制御装置50に接続することも考えられる。
【0038】
枠制御装置50は、主制御装置40に接続されたベットボタン7が操作されると、ベット数に対応するデータ(信号)を受信し、受信した旨を示す信号(ベット数受信応答信号)を主制御装置40に送信する。
【0039】
本実施形態では、CRユニット56には、レート設定スイッチ75が接続されている。本実施形態では、ユニット表示装置57のタッチパネルがレート設定スイッチ75として用いられる。このレートスイッチ75は、メダルの単価を選択するものであるが、詳細については後述する。
また、本実施形態では、枠制御装置50が記憶しているメダル数データをICカードに移行させる計数スイッチ76が枠制御装置に接続されている。計数スイッチ76は、計数スイッチ76の操作時間又は操作量に応じて枠制御装置50が記憶しているメダル数データ(持メダル数)をICカードに移行させ、枠制御装置50が記憶するメダル数は移行させたメダル数だけ減算される。従って、メダル数データを全て移行させれば、RAM50aのメダル数記憶領域が記憶するメダル数は零になる。
【0040】
持メダル数が零になれば、遊技が終了となり、遊技終了を示す信号(遊技終了コマンド)が主制御装置40に送信される。
なお、計数スイッチ76が操作されたとき、CRユニット56にICカードが挿入されていなければ、計数スイッチ76の操作は有効とならない。このとき、ICカードが挿入されていないことを示す警告音が出力される。
【0041】
RAM50aのメダル数記憶領域に記憶する持メダル数データは、電源投入時に持メダルクリアスイッチ77をオン操作していれば零クリアすることができる。
更に、枠制御装置50には、性能等表示装置78が接続されている。性能等表示装置78は、主制御装置40から受信するデータに基づき「役物比率」、「連続役物比率」又は「ベース」を表示するものである。役物比率とは、獲得するメダル数に対し役物の作動によるものの割合である。連続役物比率とは、獲得するメダル数に対し役物が連続して作動したものの割合である。ベースとは、遊技に使用したメダル数に対し役物の作動時以外に獲得したメダル数の割合である。この性能等表示装置78は、主制御装置40に接続しても良い。
【0042】
更に、本実施形態では、前記主制御装置40には、設定値表示装置80、設定変更スイッチ81及びクリアスイッチ82が接続されている。
設定変更スイッチ81は、設定キーが挿入される挿入口として構成されており、設定変更スイッチ81に挿入された設定キーを回転操作することで、操作状態がON状態又はOFF状態に切り替えられる。そして、設定変更スイッチ81及びクリアスイッチ82の操作状態を示す信号が、主制御装置40に送信される。また、設定値表示装置80は、例えば、8セグのLED等を備え、主制御装置40からの信号に応じて、パチンコ機1の設定値を表示するよう構成されている。
【0043】
図3に示すとおり、各リール4L(左図柄)、4C(中図柄)、4R(右図柄)にはそれぞれの21個の図柄(重複しているので図柄の種類は7種類)が印刷されている。
ここで、主制御装置40は、役抽選部を備え、役抽選部は、あらかじめ複数定められた役について当選か否かを決定する役抽選を行う。さらに具体的には、乱数発生部と、乱数抽出部と、抽選テーブルと、役抽選判定部等を備えている。
【0044】
ここで、役抽選では、抽出した乱数と抽選テーブルの当選確率とを参照して、いずれか一つの当選役の当選、又は全ての当選役の落選(ハズレ)を決定する。本実施形態では、具体的に第1抽選テーブル及び第2抽選テーブルを少なくとも備えている。なお、第2抽選テーブルで定められている内部当選確率(内部抽選の当選確率)は、第1抽選テーブルで定められている内部当選確率よりも高くなるように設定されており、高確率区間においては第2抽選テーブルに基づいて役抽選が実行され、低確率区間においては第1抽選テーブルに基づいて役抽選が実行される。
【0045】
そして、回胴式遊技機1にあっては、第1抽選テーブルに従って役抽選を実行する低確率区間と、第1抽選テーブルよりも遊技者にとって有利な第2抽選テーブルに従って役抽選を実行する高確率区間とが選択的に発生して遊技が進行する。本実施形態においては低確率区間から高確率区間への移行や、高確率区間から低確率区間への移行は1回の役抽選のたびに1回実行されるが、1回の役抽選について複数回区間移行の抽選が実行されてもよいし、特定の役に当選したときにのみ区間移行の抽選が実行されてもよい。
【0046】
〔確率設定〕
本実施形態では、
図2に示す電源基板85の電源スイッチ85aをオン操作するときに、クリアスイッチ82及び設定変更スイッチ81がオン状態であれば、前述の始動レバー8を操作したときに抽出される乱数値による当り(ボーナス)の当否(当選)確率を設定変更可能な構成となっている。この状態時には、設定値表示装置80には設定変更可能であることを示す初期設定画像が表示され、クリアスイッチ82を押下毎に設定値を変更することが可能である。初期設定画像が表示されたときには、主制御基板40のRAM40aに記憶されたデータが初期状態に設定される。このとき、枠制御装置50にRAMクリア信号が出力される。RAMクリア信号を受信すると、枠制御装置50は、RAM50aの他記憶領域に記憶されたデータを初期設定する。
【0047】
初期設定画面が表示された後、クリアスイッチ82から手を離し、その後、設定する当否確率に従った回数だけクリアスイッチ82を押下するのである。
具体的に説明すると、初期設定画面には当否確率が最も低い設定1(1/300)が表示され、その後、クリアスイッチ82を押下する毎に、設定2(1/290)、設定3(1/280)、設定4(1/270)、設定5(1/260)、設定6(1/250)が表示される。設定1~6は低確率時の当否確率を示すが、高確率時の当選確率も設定1~6に従って設定変更される。但し、高確率時の当選確率は、例えば1/50のように一定でも良い。尚、各設定の当否確率は一例であり、ARTの抽選確率も設定1~6に従って設定変更する構成でも良い。
設定変更スイッチ81をオフの位置に切り替えると、RAM40aに記憶されたデータが初期設定された旨が表示され、表示されていた当否確率が新たな設定値に変更され、変更された設定及び/又は当否確率も表示される。
本実施形態では、クリアスイッチ82をRAM40a及びRAM50aの他記憶領域の初期設定に使用する他、設定1~6の設定(選択)にも使用するよう構成するが、設定1~6の設定用に専用スイッチを設ける構成でも良い。
【0048】
当否確率の設定変更が終了すると、新たに設定された当否確率(以下、単に「設定確率」と言うこともある。)を示すデータが枠制御装置50に送信される。本実施形態では、偶然、前回と同じ当否確率が設定されても送信される。枠制御装置は、受信した当否確率をRAM50aの他記憶領域に記憶する。但し、持メダル数記憶領域に記憶しても良い。持メダル数は当否確率と密接に関係しているからである。枠制御装置50は、受信した確率データに基づき当否確率の履歴を作成することも可能となる。
なお、設定確率がCRユニット56を介して外部に漏れないよう、設定確率を枠制御装置50に送信しない構成でも良い。
電源スイッチ85aをオンしたとき、設定変更スイッチ81がオフ状態でありクリアスイッチ82がオン状態であれば、主制御装置40のRAM40a及び枠制御装置50のRAM50aの他記憶領域に記憶されたデータが初期設定される。
電源スイッチ85aをオンしたとき、設定変更スイッチ81がオン状態でありクリアスイッチ82がオフ状態であれば、現在設定されている設定及び/又は当否確率を確認することができる。
【0049】
〔レート設定〕
次に
図4及び
図5に従ってレートの設定について説明する。
図4に示す「レート変更処理」はCRユニット56により定期的に実行され、「レート許可処理」は回胴式遊技機1の枠制御装置50により定期的に実行される。
本実施形態では、遊技者の操作に応じて、回胴式遊技機1に併設されたCRユニット56でのメダル貸しのレートが設定される。
パチンコ機1及びCRユニット56への電源投入後には、表示装置57には
図5(a)に示す画像が表示されている。
画面には、貸出スイッチ68に対応する画像68a、返却スイッチ69に対応する画像69a、レート設定スイッチ75に対応する画像75aが表示されている。前述したように、本実施形態では表示装置57はタッチパネルとして構成され、各画像68a、69a、75aの表示領域を指でタッチすると各スイッチがオンするよう構成されている。尚、一例として、画面には、現在のレートが20円であり、貸出数表示57aには1回のメダル貸しにおける貸出数が示されている。
【0050】
レート設定スイッチ75に対応する画像75aの表示領域がタッチされるとレート設定スイッチ75がオン状態となり(
図4のS90)、CRユニット56は枠制御装置50にレートの変更が可能か否かの問合せ信号を出力する(S91)。
一方、枠制御装置50は、レートの変更が可能か否かの問合せ信号を受信すると、レート変更が可能か否かを判定する(S92)。
本実施形態では、持メダル数が零である、当選遊技中でない、内部当選していない、高確率遊技中でない、ART遊技中でない、リプレイ遊技中でない、全てのリール4L、4C及び4Rが変動中でない(停止している)、又は始動レバー8が操作された直後でない、等が判断される。これは、レート変更前の遊技が終了していることを判断することを意味している。
持メダル数は遊技者が遊技をしていなければ、原則、零である。持メダル数が零でない遊技中にレートを変更したい場合には、計数スイッチ76を押下して持メダル数をCRユニット56に移動させれば良い。この処理を行ったときには、レート変更前のレートで移動した持メダル数が処理される。
【0051】
持メダル数が零である、当選遊技中でない、内部当選していない、高確率遊技中でない、RT遊技中でない、リプレイ遊技中でない、全てのリール4L、4C及び4Rが変動中でない(停止している)、又は始動レバー8が操作された直後でない、等であることは、枠制御装置50が主制御装置40から受信した遊技状態を示すデータから判断される。
この判断処理は、遊技を行うことができる持メダル数が存在する場合にレート変更を可能とすれば、貸出されたときの単価と相違することになるからである。また、レート変更前の遊技により得た当選や高確率状態等の遊技結果(成果)の価値を変化させないためである。例えば、低いレートで遊技を行い当選後にレートを高くすれば、当選により得られる金銭的価値が高く変化するからである。
【0052】
レート変更が可能な状態でなければ(S92のNO)、変更待機状態とされ(S93)、その旨がCRユニット56に通知される(S94)。通知された状態は、表示装置57に表示される。持メダル数が零でなければ、計数スイッチ76を押下して持メダル数を零にするか、始動レバー8を操作して遊技を行い持メダル数を零にすれば良い。当選遊技中、高確率遊技中、ART遊技中、リプレイ遊技中、全てのリール4L、4C及び4Rが変動中又は始動レバー8が操作された直後である場合には、その遊技状態を経過させ持メダル数を零にすれば良い。
レート変更が可能な状態と判断されれば(S92のYES)、枠制御装置50はCRユニット56にレート許可信号を出力する(S95)。
レート許可信号を受信したCRユニット56は、表示装置57の画面上に遊技球のレートを表示し、遊技者が選択したレートに設定処理を行う(S96)。
本実施形態では、
図5(b)に示すように、メダル1枚の単価は、5円(画像75a-1)、10円(画像75a-2)、15円(画像75a-3)、20円(画像75a-4)から選択することが可能である。画像75a-1の表示領域をタッチすればメダル1枚の単価は5円、画像75a-2の表示領域をタッチすればメダル1枚の単価は10円、画像75a-3の表示領域をタッチすればメダル1枚の単価は15円、画像75a-4の表示領域をタッチすればメダル1枚の単価は20円、に設定変更することができる。このレートは一例であり、2円や30円のレートがあっても良い。
【0053】
5円のレートを設定した後、貸出スイッチ68に対応する画像68aをタッチすれば、ICカードから250円が減額され、貸メダルとして持メダル数50枚が貸し出される。10円のレートを設定した後、画像68aをタッチすれば、ICカードから500円が減額され、貸メダルとして持メダル数50枚が貸し出される。15円のレートを設定した後、画像68aをタッチすれば、ICカードから750円が減額され、貸メダルとして持メダル数50枚が貸し出される。20円のレートを設定した後、画像68aをタッチすれば、ICカードから1000円が減額され、貸メダルとして持メダル数50枚が貸し出される。
画像68aを一回タッチしときに貸し出される持メダル数を一定としない構成も可能である。例えば、画像68aを1回タッチすれば1500円に対応する持メダル数を貸し出す構成でも良い。この場合、レートが5円であれば画像68aが1回タッチすれば300枚の持メダル数、10円であれば150枚の持メダル数、15円であれば100枚の持メダル数、20円であれば75枚の持メダル数が貸し出される。
【0054】
レートが新たに設定されると、CRユニット56は、枠制御装置50及び主制御装置40を介して、新たに設定されたレートを示すレート情報を、音・ランプ制御装置49に接続された演出画像制御装置に送信しても良い。そして、演出画像制御装置は、レート情報が示すレートに応じた態様で、各種演出を行っても良い。
レートに応じた態様で行う各種演出は、ユニット表示装置57で行っても良い。この場合、持メダルクリアスイッチ77を主制御装置40に接続すれば、主制御装置40から枠制御装置51にのみデータ(信号)を出力できる一方向通信が可能となる。
【0055】
〔遊技の説明〕
次に回胴式遊技機1の動作を、主制御装置40が実行する処理に従って説明する。
なお、実施形態におけるフローチャートは、処理の流れを示しており、CPUにより実行される処理は各ステップに必ずしも留まるものではない。例えば、処理中にフラグが立てられれば、フローチャートに示す最初の処理から実行されることなく、フラグに対応する処理の途中から実行されることもある。
【0056】
図6に示すように、遊技進行処理は1回のゲーム(単位遊技)を実行する際に行われる処理であり、まず、前回のゲームの結果がリプレイであるか否かを判定する(S101)。そして、リプレイであればS103へ移行し、リプレイでなければS102へ移行する。
そしてS102では、当該ゲームの進行に必要なメダル数がベットされたか否かを判定する(ベット数検出)。検出されればS103へ移行し、検出されなければ遊技進行処理を終了する。
このとき、主制御装置40は、検出されたベット数を枠制御装置50に出力する。枠制御装置50は、ベット数を示すデータを受信した旨を知らせる信号(ベット数受信応答信号)を主制御装置40に出力する。なお、枠制御基板50に記憶する持メダル数がベット数に満たないときには、その旨を知らせる信号が主制御装置40に出力される。このとき、警告音又はメッセージが出力される。警告音又はメッセージは、枠制御装置50又は主制御装置40が出力する。
【0057】
その後、始動レバー8の操作が行われたか否かを判定する(S103)。ここで、始動レバー8の操作が行われていればS104へ移行し、始動レバー8の操作が行われていなければ遊技進行処理を終了する。
【0058】
S104では、役抽選が実行される。なお、役抽選の結果については、「始動レバーの操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」として枠制御装置50に送信される。
S105では、左リール4L、中リール4C、及び右リール4Rを全て回動開始させる処理を実行する。回動しているリール4が全て定常回転したらS106へ移行する。
S106では、回転しているリール4に対応する停止ボタン9が操作されたか否かを判定し、全てのリール4が停止するまで待機する(S107)。なお、全てのリール4が停止したときの図柄の表示態様は、「停止ボタンの操作に伴う図柄の停止態様に対応する信号」として枠制御装置50に送信される。
【0059】
そして、全リール4が停止すると、当選役に入賞して配当があるか否かを判定する(S108)。配当がある場合は入賞した役に対応する配当に相当するメダルを加算するための信号を枠制御装置50に送信する(S109)。一方、配当がなければ次の遊技進行処理に移行する。
【0060】
本実施形態では、S104の役抽選処理では、始動レバー8が操作されたタイミングに応じて第1抽選テーブル又は第2抽選テーブルから数値データが抽出される(乱数抽選)。抽選結果が当選であれば、内部当選状態に移行する。
内部当選状態では、遊技者が停止ボタン9を操作するタイミングに従って図柄が停止させられる。停止した図柄が予め定められた組合せであれば入賞が成立する。一方、予め定められた組み合わせでなければ入賞が成立せず、内部当選状態は維持され再びベットボタン7、始動レバー8、停止ボタン9の操作が遊技者により繰り返される遊技(ゲーム)が行われる。なお、入賞が成立するゲーム(遊技)は所定回数繰り返されて、内部当選状態は消滅する。所定回数は、当選役によって相違する。
遊技者が所定時間内に停止ボタン9を操作しなければ、各リール4は自動停止するが、入賞不成立の図柄の組合せとなる。
〔持メダル数加算処理〕
【0061】
次に、枠制御装置50で実行される加算処理の内容について
図7に従って説明する。
枠制御装置50は、まず、当選役に入賞して持メダルを加算する信号を主制御装置40から受信したか否かを判定する(S201)。受信したらS202へ移行し、受信していなければ加算処理を終了する。
S202では、枠制御装置50において、「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」が適切に受信されているか否かを判定する。受信されていればS203へ移行し、受信されていなければ加算処理を終了する。なお、「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」が適切に受信されているか否かは、枠制御装置50において単に受信されているか否かのみではなく、S104における「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」と、S107における「停止ボタン9の操作に伴う図柄の停止態様に対応する信号」とが適切に対応しているか否かも含めて判定される。
【0062】
S203では、図柄の停止態様に対応した持メダル数に基づいて持メダル数を加算する処理を実行する。
このように、枠制御装置50における持メダル数の加算処理に、主制御装置40からの各種信号を予め受信しているか否かを判定する処理を含めることで、枠制御装置50にのみ不正行為を行って持メダル数を不正に増加させるような行為を防止することができる。
【0063】
なお、S104における「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」と、S107における「停止ボタン9の操作に伴う図柄の停止態様に対応する信号」とが適切に対応していない場合には、管理者に通報する等の処理を別途行ってもよい。これにより、不正行為を的確に防ぐことができる。
〔持メダル数減算処理〕
【0064】
前述のステップS102の処理について詳述する。
ベットボタン7が操作されると、
図8に示すように、主制御装置40はベット処理においていわゆる1枚ベットとして操作されたか(S301)、2枚ベットとして操作されたか(S302)、3枚ベットとして操作されたか(S303)を判定する。
この判定処理によるベット数は枠制御基板50に送信される。枠制御装置50は、持メダル数から受信したベット数を減算する(ステップS304~S306)。
枠制御基板50は、ベット数を受信したことを知らせる応答信号を主制御基板40に送信する。応答信号を受信した主制御基板40は、ベット数指示ランプ72を点灯させる処理を行う(ステップS307~S309)。
なお、枠制御装置50は、受信したベット数が記憶する持メダル数を超えていれば、減算処理することなく、その旨を知らせる信号を主制御装置40に送信する。主制御装置40は、持メダル数以下のベット数で遊技するよう警告音と共にメッセージを表示する処理、又は貸出スイッチ68を操作して持メダル数を増加させるよう警告音と共にメッセージを表示する処理を行う。この処理は、枠制御装置50で行っても良い。
〔通信処理〕
【0065】
ここで、主制御装置40と枠制御装置50との通信処理について詳細に説明する。
〔通信制限処理1〕
前述したように、主制御装置40はベットボタン7の操作を検出すると、検出したベット数を枠制御基板50に送信する。枠制御基板50はベット数を受信すると応答信号(ベット数受信応答信号)を主制御基板に送信する。この応答信号を受信すると、主制御基板40は始動レバー8の操作を有効とする。
主制御装置40は、ベット数を送信した後から始動レバー8が操作されるまでの間は(
図9のステップ400~S410、以下、「制限期間1」とも言う。)、枠制御基板50からのベット数受信応答信号のみを受信可能とし、これ以外の信号(データ)を受信拒否する(S420)。
制限期間1内では、ベット数受信応答信号を1回受信すれば、その後、一切の信号を受信しない。
【0066】
〔通信制限処理2〕
前述したように、始動レバー8が操作され、停止ボタン9L、9C、9Rが操作されると遊技の結果が得られ、主制御装置40は遊技の結果を枠制御基板50に送信する。
ここで、主制御装置40は、遊技結果を送信した後から、ベットスイッチ7が再操作されるまで、又は枠制御装置50から遊技終了信号を受信するまでの間は(
図10のステップS450~S460、以下、「制限期間2」とも言う。)、遊技結果受信の応答信号のみを受信可能とする(ステップS470)。
制限期間2内では、遊技結果受信応答信号を1回受信すれば、その後、一切の信号を受信しない。
【0067】
〔通信制限処理3〕
主制御装置40は、枠制御装置50からベット数受信応答信号を受信した後から、遊技の結果が得られるまでの間は(
図11のステップS500~S510、以下、「制限期間3」とも言う。)、枠制御基板50からの受信処理を行わない(ステップS520)。
【0068】
〔計数スイッチ76不能処理1〕
枠制御装置50は、主制御装置40からベット数を受信した後から、主制御装置40から遊技の結果を受信するまでの間は(
図12のステップS550~S560、以下、「制限期間4」とも言う。)、計数スイッチ76の操作を有効としない(ステップS570)。
なお、ステップS550におけるベット数の受信処理は、有効なベット数を受信した場合であり、ベット数が持メダル数を超えている場合は含まれない。
【0069】
本実施形態では、主制御装置40と枠制御装置50とが双方向通信可能に構成されている。このため、主制御装置40と枠制御装置50との通信に正確性を有し、主制御装置40が遊技の進行を制御し、枠制御装置50が持メダル数の管理を好適行うことができる。
この効果を発揮しながら、通信制限処理1~3により、主制御装置40は枠制御装置50から受信できるデータ(信号)を制限することが可能となり、制限期間1~3内においては、遊技の結果に影響を与える特定情報の受信を禁止することが可能となる。
この結果、主制御装置40と枠制御装置50との間が双方向通信であっても、主制御装置40に対する不正行為を行い難くする効果を有する。
【0070】
また、制限期間4では、計数スイッチ76の操作を有効としないので、ベットボタン7が操作されてから遊技の結果が得られるまでの間に、持メダル数が変化することがない。
これにより、遊技中に遊技終了信号を主制御装置40が受信する不合理を発生させない効果、遊技中に持メダル数をCRユニット56に移動させる弊害を未然に防止する効果を有する。
【0071】
さらに、本実施形態では、制限期間1~3内では、前述した特定情報は確実に主制御基板に受信されない効果を有する。
なお、前述した遊技機監視用の固有IDの照合処理は、回胴式遊技機1に電源が投入された直後に実行することが考えられるが、遊技中に実行しても良い。しかし、通信制限処理1~3内では固有IDの照合処理を禁止できるので、遊技中における主制御装置40の処理の負担を軽減化できる効果を有する。
【0072】
前述した
図6に示す「遊技進行処理」では、始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」が適切に受信されているか否かの判定を行うために、ステップS103における「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」を送信する場合、内部当選しているか否かを示す信号を送信すれば良い。
この構成の場合、通信制限処理3では、ベット数受信応答信号を受信した後から「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」を送信するまでの間、「始動レバー8の操作に伴う役抽選の結果に対応する信号」に対する応答信号を受信した後から遊技の結果を送信するまでの間は、主制御装置40は枠制御装置50からの受信を行わない構成とすることが考えられる。
【0073】
また、
図6に示した「遊技進行処理」では、前記ステップS106及びステップS109の処理により遊技結果を送信することになるが、ステップS106の処理を行うことなく、ステップS108及びS109の処理を1つの処理とし、この1つの処理により入賞(配当)の内容又は入賞がないことを示す遊技結果を送信するよう構成しても良い。
【0074】
さらに、前述のレート変更を行う場合には、計数スイッチ76を操作して遊技を一旦終了させることにより、
図4に示す「レート変更処理」を実行すれば良い。
なお、
図4に示す「レート変更処理」を実行しない構成も当然に可能である。
【0075】
〔変形例1〕
前記計数スイッチ76は、主制御装置40に接続しても良い。
この変形例1を、
図13~
図15に従って説明する。
変形例1は、第1実施形態の
図2に示す電気回路として
図13の電気回路を用い、
図10に示す処理として
図14に示す処理及び
図12に示す処理として
図15に示す処理を実行するものであり、その他の構成及び処理は、第1実施形態と同様である。
図13に示されるように、変形例1は、計数スイッチ76は主制御装置40に接続される。従って、計数スイッチ76の操作は、主制御装置40により検出される。
【0076】
変形例1では、計数スイッチ76の操作が検出されると遊技終了となり、遊技終了を示す信号が枠制御装置50に送信される。
遊技終了を示す信号を受信した枠制御装置50は、記憶する持メダル数をCRユニット56に移動させる処理を行う。
【0077】
なお、第1実施形態と同様に、主制御装置40は計数スイッチ76の操作量を検出し、この操作量を検出した枠制御装置50は、操作量に応じて持メダル数をCRユニット56に移動させても良い。この場合、全ての持メダル数を移動させれば遊技終了とし、主制御装置40に遊技終了を示す信号を送信する構成が考えられる。
但し、変形例1では、主制御装置40の処理の負担を軽減化するために、計数スイッチ76がオンすれば遊技終了とする。
【0078】
〔通信制限処理5〕
変形例1では、計数スイッチ76の操作を主制御装置40が検出されることから、
図12に示す「通信制限処理2」の代わりに
図14に示す「通信制限処理5」が実行される。
即ち、始動レバー8が操作され、停止ボタン9L、9C、9Rが操作されると遊技の結果が得られ、主制御装置40は遊技の結果を枠制御基板50に送信する。
ここで、主制御装置40は、遊技結果を送信した後から、ベットスイッチ7が再操作されるまで、又は枠制御装置50に遊技終了信号を送信するまでの間は(ステップS600~S610、以下、「制限期間5」とも言う。)、遊技結果受信の応答信号のみを受信可能とする(ステップS620)。
制限期間5内では、遊技結果受信応答信号を1回受信すれば、その後、一切の信号を受信しない。
【0079】
変形例1では、
図15に示される「計数スイッチ76不能処理」が実行される。
〔計数スイッチ76不能処理2〕
主制御装置40は、ベット数を枠制御装置50に送信した後から、遊技の結果が得られるまでの間は(ステップS650~S660、以下、「制限期間6」とも言う。)、計数スイッチ76の操作を有効としない(ステップS670)。
なお、ステップS650におけるベット数の送信処理は、有効なベット数を送信した場合であり、ベット数が持メダル数を超えている場合は含まれない。
【0080】
変形例1では、主制御装置40に計数スイッチ76が接続されていても、第1実施形態と同様の効果を有する。
また、主制御装置40に計数スイッチ76が接続されていても、枠制御装置50が持メダル数を管理することができる。
なお、変形例1においても、第1実施形態の
図9に示す「通信制限処理1」及び
図11に示す「通信制限処理3」が実行される。
【0081】
主制御装置40が主制御基板、CRユニット56がカードユニット、枠制御装置50が枠制御基板、始動レバー8が始動レバー(スイッチ)、停止ボタン9L~9Rが回胴停止ボタン(スイッチ)、ベットボタン7がベットスイッチ、計数スイッチ76が精算スイッチの一例に該当する。
【0082】
〔第2実施形態〕
〔設定確率示唆演出〕
次に本願発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成を有するが、遊技に支障がない範囲内で第1実施形態の処理の一部を省いても良い。例えば、
図4に示す処理(「レート変更処理」及び「レート許可処理」)等は、第2実施形態で実行しない構成でも良い。
【0083】
第2実施形態を、
図16~
図21を用いて説明する。
図16は、第2実施形の概略を示すフローチャートであり、演出画像制御装置91等により定期的に実行される。
図17、
図18、
図19及び
図21は、第2実施形態の具体例を示すフローチャートである。
本処理では、枠制御装置50からの情報に基づく持メダル数に基づいて、主制御装置40のRAM40aに記憶された段階設定値1~6が示す当否確率(「設定確率」)を示唆する演出表示が実行される(ステップS800)。この段階設定値1~6を示すデータは、回胴式遊技機1への電源投入時に主制御装置40から中継基板48を介して演出画像制御装置91に送信される。なお、電源投入時ではなく設定確率を変更したときに送信する構成でも良い。持メダル数は、枠制御装置50から中継基板48を介して演出画像制御装置91に定期的に送信される。
設定確率を示唆する演出は、
図20に示すように、特定のキャラクタ図柄CYを演出画像表示装置90の画面上に出現させることにより行われる。この特定のキャラクタ図柄CYは、設定確率の設定値が3以上の高確率のときに出現する。但し、設定値が1でなければ出現させても良い。
【0084】
設定確率を示唆する演出は、「運が良いかも?」又は「当り易いかも?」といった高確率を示唆する文字図柄LEであっても良い。また、設定確率を示唆する演出は、判別容易に行ってもよいが、注意深く観察しないと判別できない態様であっても良い。例えば、一瞬表示させても良いし、単に通常表示されるキャラクタ図柄の色、形状又は動作を変化させる演出であっても良く、その演出態様は問われない。これらのキャラクタ図柄CY、文字図柄LEは、画面上に一方のみ表示してもよく、両方を表示しても良い。
【0085】
第2実施形態の具体例を説明する。
図17に示す「設定確率示唆演出表示処理1」では、大当たり遊技又は高確率遊技等の遊技者に有利な特典遊技が終了した後(ステップS810)、持メダル数が所定個数NB3(例えば、250枚)以上であり(ステップS811)、且つ、設定確率の設定値が2以上であれば(ステップS812)、前述の設定確率示唆演出処理が実行される(ステップS813)。
本処理では、遊技者に有利な特典遊技が終了し、遊技者の持メダル数が所定個数NB3以上のときでも、設定確率が高確率である旨が示唆されれば、遊技続行させることができる効果を有する。
一般に特典遊技が終了し、一定個数以上の持メダル数を獲得すれば、「切りが良い」ので遊技者は遊技を止める精神状態になる傾向がある。このとき、高確率である旨が示唆されれば、遊技続行をさせる気持ちにさせることが可能となり、遊技機の稼働を高める効果が期待できる。
なお、本処理では、持メダル数が所定個数NB3以上のとき設定確率示唆演出を行うよう構成したが、所定個数NB3以下のとき設定確率示唆演出を行うよう構成しても良い。また、遊技開始時の持メダル数との差が所定個数NB3以上のとき設定確率示唆演出を行うよう構成しても良い。
【0086】
図18に示す「設定確率示唆演出表示処理2」では、所定時間(例えば、30分~60分)内に持メダル数が所定個数NB4(例えば、100枚)以上増加したか又は減少したかが判定され(ステップS820)、肯定判定されれば、設定確率が所定確率(例えば、設定4)以上であれば(ステップS821)、設定確率示唆演出が実行される(ステップS822)。
所定個数NB4以上増加したときの効果は、前記「設定確率示唆演出処理1」と同様であるが、所定個数NB4以上減少したときには、高確率である旨が示唆されれば、遊技続行の気持ちを起こさせる効果が期待できる。
本処理では、時間要素を加味して判定しているが(ステップS820)、時間要素を加味しない構成でも良い。時間要素を加味すれば、持メダル数が増加又は減少するスピードを判定する効果を得る。
なお、ステップS820の処理は、増加又は減少の少なくとも一方を判定する構成でも良い。
例示する所定個数NB3、NB4の枚数は、1具体例に過ぎないが、時間的要素を加味するので、所定個数NB4は所定個数NB3より少なくするほうが好適である。
【0087】
図19に示す「設定確率示唆演出表示処理3」では、遊技開始時の持メダル数(貸メダル数)又は追加持メダル数(追加貸メダル数)が所定個数NB5以上であり(ステップS830)、且つ、設定確率が所定確率以上のとき(ステップS831)、設定確率示唆演出が実行される(ステップS832)。
本処理では、遊技開始時の投資金額が大きいとき、または持メダル数が減少し追加する投資金額が大きいとき、設定確率が最低確率等でなければ、設定確率示唆演出を行う。なお、遊技開始時の持メダル数又は追加持メダル数が大きいということは、遊技に対する投資金額が大きいということである。
これにより、遊技に使用する金額が高い遊技客に設定確率を示唆するという特典を付与することが可能となる。例えば、投資金額が2000円以上で設定確率が設定3以上であれば、設定確率を示唆するのである。これにより、沢山のお金を使って遊技を行ってくれる遊技客に一定のサービスを付与することができる効果を発揮する。
なお、遊技開始時の持メダル数又は追加持メダル数を段階的に判定し、投資金額の大小に従って設定確率の示唆演出の態様を変化させても良い。
例えば、投資金額が3000円以上であれば示唆演出の時間を10秒とし、投資金額が2500円~3000円未満であれば示唆演出の時間を7.5秒とし、投資金額が2000円~2500円未満であれば示唆演出の時間を5秒とし、投資金額が1500円~2000円未満であれば示唆演出の時間を2秒とするのである。示唆演出時間でなく、示唆するキャラクタ図柄CYや文字図柄LEの大きさ、表示位置又は動作を相違させても良い。
また、投資金額の累計に応じて設定確率の示唆演出を行っても良い。この処理を
図21と共に説明する。この処理も演出画像制御装置91又は枠制御装置50が定期的に実行する。
【0088】
図21に示す「設定確率示唆演出表示処理4」では、先ず、CRユニット56から送信されたデータが貸メダル数を示すデータか否か判定される(ステップS840)。貸メダル数を示すデータである場合には、累計の貸メダル数に加算される(ステップS841)。貸メダル数を示すデータは、前述したように、遊技者が貸出スイッチ68を操作する毎に枠制御装置50に送信される。
累計貸メダル数は、遊技開始時には零であり、貸メダル数を示すデータを受信する毎に加算される。
ステップS842では、累計貸メダル数が所定個数NB6(例えば、1000個)以上か否か判定され、所定個数NB6以上と判定されると、設定確率が所定確率以上のとき設定確率示唆演出が実行される(S843)。
設定確率示唆演出が実行された後、累計貸メダル数は零クリアされる(S844)。
なお、累計貸メダル数が所定個数以上か否かの判定を段階的に実行し、累計貸メダル数が大きくなる程、設定確率の示唆演出を明確に行う等して演出態様を変化させるよう構成しても良い。
なお、このS844において累計貸メダル数の零クリア処理を行うことなく、遊技が行われていないと判定されたときに零クリアしても良い。
遊技が行われていない判定は、持メダル数が所定時間(例えば、3分間)以上変化しないことを枠制御装置50が判定することにより行われる。また、主制御装置40がベットボタン7又は始動レバー8が所定時間以上操作されないことを検出して判定し、判定結果を枠制御装置50に送信するよう構成しても良い。
【0089】
図21に示す処理は、枠制御装置50が送信するS843に対応するコマンドを受信した演出画像制御装置91が行い、他の処理を枠制御装置50が行うことにより具現化できるが、枠制御装置50が受信した貸メダル数を示すデータを演出画像制御装置91に送信し、演出画像制御装置91が実行するよう構成しても良い。
或は、枠制御装置50が受信した貸メダル数を示すデータ又はS842における判定結果を主制御装置40に送信し、主制御装置40又は演出画像制御装置91が実行するよう構成しても良い。この場合には、枠制御装置50と中継基板48(延いては、演出画像制御装置91)とを接続する必要がなくなる。
遊技開始時の貸メダル数か追加貸メダル数であるか否かは、持メダル数が少なくなったときに、CRユニット56から貸メダル数を示すデータが送信されてくれば追加貸メダル数、持メダル数が零となって所定時間内(例えば、90秒以内)に貸メダル数を示すデータが送信されてくれば追加貸メダル数、と判定することができる。一方、持メダル数が零で所定時間以上遊技が行われていないときに、CRユニット56から貸メダル数を示すデータが送信されてくれば、遊技開始時の貸メダル数と判定することができる。
但し、この判定処理に限定されることはない。例えば、返却スイッチ69が操作されるまでの間に貸メダル数を示すデータが送信されてくれば、同一の遊技者による遊技と見做すことも可能である。また、計数スイッチ76が操作され、持メダル数が零になるまでは、同一の遊技者による遊技と見做すことも可能である。
なお、累計貸メダル数を対応する累計投資金額とし、所定投資金額以上か否か判定しても良い。
【0090】
図21に示した「設定確率示唆演出表示処理4」では、累計の投資金額に応じた設定確率の示唆演出を行うことができ、回胴式遊技機1に多くの投資金額を使用する遊技者、回胴式遊技機1で多くの時間遊技を行う遊技者に設定確率の示唆という特典を付与することができる。
【0091】
第2実施形態では、主制御装置40から枠制御装置50に設定確率に関するデータを送信することなく、且つ、枠制御装置50から主制御装置40に持メダル数に関するデータを送信することなく、演出画像表示装置90の画面上に持メダル数及び設定確率に基づいて設定確率の示唆演出を行うことができる。
これにより、枠制御装置50から主制御装置にデータ送信する機会を少なくし、主制御装置40に対する不正行為の防止効果を有する。また、設定確率が枠制御装置50及びCRユニット56を介して外部に漏れることを防止する効果を有する。
更に、持メダル数に基づき設定確率の示唆演出を行うことができるので、処理の迅速性又は正確性を有する。
【0092】
枠制御装置50における持メダル数管理は、CRユニット56から受信する貸メダル数、主制御装置40から受信する単位遊技の結果及びベット数に従って管理される。
従って、枠制御装置50における持メダル数管理は正確であり、迅速性を有する。
メダルレス遊技機でない従来の回胴技機においては、メダル投入口にメダルを投入するが、他から持ち込んだメダルが投入される可能性、払出されたメダルを持ち出す可能性も有り、正確な持メダル数を管理できない課題も考えられた。
【0093】
第2実施形態では、設定確率が低確率でない場合に設定確率を示唆する演出処理を実行した。しかしながら、本願発明は、これに限定されるものではなく、設定確率が変更された旨を示唆する演出処理でも良い。
設定確率が変更された場合には、前述の特定のキャラクタ図柄CY又は「変更されたかも?」といった設定確率が変更された旨を示唆する文字図柄LEを表示する演出を行うのである。
この場合、高確率に設定変更された場合と、低確率に変更された場合とで演出態様を相違させても良い。
また、設定変更された日から経過する日数に従って、演出頻度を調整しても良く、演出態様を変化させる態様調整を行っても良い。例えば、設定変更された日から経過する日数に従って、演出頻度を減少させるのである。また、設定変更された日から経過する日数に従って特定のキャラクタ図柄CYの形状、色又は動作を変化させるのである。
このように、構成すれば、設定確率が低確率に変更された場合でも、設定確率示唆演出表示を行うことが可能となる。
【0094】
〔第3実施形態〕
第2実施形態では、ベットボタン7、ベット数表示装置43及びベット指示ランプ72を主制御装置40に接続したが、
図22に示すように、ベットボタン7、ベット数表示装置43及びベット指示ランプ72を枠制御装置50に接続したのが第3実施形態である。その他の構成は、第2実施形態と同様である。
第3実施形態では、ベットボタン7が操作されたことを枠制御装置50が検出し、操作に対応するベット数をベット数表示装置43に表示する。
枠制御装置50は、操作に対応するベット数を主制御装置40に送信すると共に、操作に対応するベット数を持メダル数から減算する。これ以外の持メダル数に関する処理は、第2実施形態が準用される。
【0095】
ベットボタン7の操作に対応するベット数を主制御装置40に送信する処理を示したのが、
図23に示す「ベット数送信処理」である。
枠制御装置50は、遊技中でなく、且つ持メダル数が零以上のときにベットボタン7の操作を有効とし(ステップS850)、ベットボタン7が操作されると、対応するベット数を示すデータを主制御装置40に送信する(ステップS851~S852)。
遊技中でないことは、主制御装置40から遊技結果を受信することにより判別できる。
従って、主制御基板40から、ベット数受信応答信号を受信した後、遊技結果を受信する迄の間は、ベットボタン7の操作をしても無効となる。
また、前述の「通信制限処理1」~「通信制限処理5」等と同様の処理も、第3実施形態のハード構成に準じて実行される。その一例を示したのが
図24に示す「通信制限処理6」である。
【0096】
〔通信制限処理6〕
主制御装置40はベット数を示すデータを受信すると応答信号を枠制御装置50に送信した後に始動レバー8の操作を有効とし(ステップS860~S861)、遊技の結果を送信するまでの間は枠制御装置50からの受信を禁止する(S862~S863)。但し、エラー情報等は受信可能としても良い。
また、前述した「計数スイッチ76不能処理1」と同様の
図25に示す「計数スイッチ76不能処理3」を枠制御装置50は実行する(ステップS870~S872)。
【0097】
第3実施形態でも、前述の「設定確率示唆演出表示処理1」~「設定確率示唆演出表示処理4」の少なくとも1の処理を実行するが、ベットボタン7が枠制御装置50に接続されているので、持メダル数の管理は枠制御装置50のみで実行することが可能となる。
これにより、主制御装置40における処理の負担を軽減して、「設定確率示唆演出表示処理1」~「設定確率示唆演出表示処理4」を実行することが可能となる効果を有する。
【0098】
なお、第2実施形態又は第3実施形態では、演出画像制御装置91に主制御装置40及び枠制御装置50を接続し、主制御装置40及び枠制御装置50から夫々演出画像制御装置91にのみ送信できる片方向通信とした。
しかしながら、枠制御装置50から持メダル数に関するデータを主制御装置40に送信し、主制御装置40から設定確率に関するデータ及び持メダル数に関するデータを演出画像制御装置91し、前述の「設定確率示唆演出表示処理1」~「設定確率示唆演出表示処理4」を実行するよう構成しても良い。
また、主制御装置40が、設定確率示唆演出表示処理を行い、演出表示するコマンドを演出画像制御装置91に送信するよう構成しても良い。この場合には、演出画像制御装置91と枠制御装置50とを接続しなくとも良い。
更には、設定確率に関するデータを枠制御装置510に送信し、枠制御装置50から設定確率に関するデータ及び持メダル数に関するデータを演出画像制御装置91し、前述の設定確率示唆演出表示処理1~4を実行するよう構成しても良い。この場合も、枠制御装置50が、設定確率示唆演出表示処理を行い、演出表示するコマンドを演出画像制御装置91に送信するよう構成しても良い。
【0099】
〔他の実施形態〕
本明細書に開示する技術は、前述した実施形態、実施例および変形例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、前述した実施形態、実施例および変形例における技術的特徴のうち、発明の概要の欄に記載した各形態における技術的特徴に対応するものは、前述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、前述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えおよび組み合わせることができる。また、本明細書中に必須なものとして説明されていない技術的特徴については、適宜、削除できる。
【0100】
例えば、第2実施形態又は第3実施形態にかかる次の関連発明1が考えられる。
カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段は始動レバー(スイッチ)及び回胴停止ボタン(スイッチ)からの信号を入力し、前記枠制御手段は賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記枠制御手段には、前記賭数ボタンが操作されると賭数を前記持メダル数から減算し、前記主制御手段から受信する遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、前記賭数を示すデータを前記主制御手段に送信する賭数送信手段と、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数を示すデータを受信すると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作とに基づく遊技結果を前記枠制御手段に送信する遊技結果送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数を前記主制御手段に送信し、前記主制御手段は、受信した持メダル数及び前記抽選確率を前記演出制御手段に送信し、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【0101】
また、次の関連発明2も考えられる。
カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段に始動レバー(スイッチ)、回胴停止ボタン(スイッチ)及び賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数ボタンが操作されると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作に基づく遊技結果を示すデータ及び前記賭数ボタンの操作に対応した賭数を示すデータを前記枠制御手段に送信する遊技データ送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、
前記枠制御手段には、前記受信した賭数を前記持メダル数から減算し、前記受信した遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、を備え、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数を前記主制御手段に送信し、前記主制御手段は、受信した持メダル数及び前記抽選確率を前記演出制御手段に送信し、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆する、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【0102】
さらに、次の関連発明3も考えられる。
カードユニットから入力される遊技価値を持メダル数として記憶する枠制御手段と、遊技の進行を制御する主制御手段と、を備え、該主制御手段は始動レバー(スイッチ)及び回胴停止ボタン(スイッチ)からの信号を入力し、前記枠制御手段は賭数ボタン(スイッチ)からの信号を入力する回胴式遊技機であって、
前記枠制御手段には、前記賭数ボタンが操作されると賭数を前記持メダル数から減算し、前記主制御手段から受信する遊技結果に対応したメダル数を前記持メダル数に加算する持メダル管理手段と、前記賭数を示すデータを前記主制御手段に送信する賭数送信手段と、計数スイッチの操作により前記持メダル数を示すデータを前記カードユニットに移動させる持メダル数移動手段と、
前記主制御手段には、操作により抽選確率を設定変更可能な確率設定手段と、前記賭数を示すデータを受信すると前記始動レバーの操作を有効とし前記始動レバーの操作と前記回胴停止ボタンの操作とに基づく遊技結果を前記枠制御手段に送信する遊技結果送信手段と、
前記主制御手段で行われる遊技の進行に応じた演出を画面上に表示する演出制御手段と、を備え、
前記賭数送信手段により送信された賭数を示すデータを受信したことを示す応答信号を受信したときから、前記遊技結果送信手段により前記遊技結果を受信するまでの間は、前記計数スイッチの操作を無効とし、
前記持メダル管理手段が管理する持メダル数に基づいて、前記演出制御手段の抽選確率示唆手段により前記抽選確率を示唆し、
前記計数スイッチの操作が無効とされている期間は、前記抽選確率示唆手段による前記抽選確率の示唆を行わない、ことを特徴とする回胴式遊技機。
【0103】
持メダル数移動手段は、計数スイッチの操作により持メダル数を示すデータをカードユニットに移動させるものであり、計数スイッチの操作時間に応じて持メダル数を示すデータをカードユニットに移動させても良く、時間に関係なく操作すれば持メダル数を示すデータを全て移動させても良い。操作時間に応じて持メダル数を移動させる場合、移動させた持メダル数だけ枠制御手段が管理する持メダル数は減算される。従って、持メダル数を示すデータを全てカードユニットに移動させれば、枠制御手段が管理する持メダル数は零となる。
【0104】
関連発明3では、主制御手段による単位遊技中には、抽選確率示唆手段による抽選確率の示唆を行わない。これは、単位遊技により持メダル数が変化する可能性があるからである。これにより、頻繁に抽選確率の示唆を行うことを防止する効果が期待できる。
計数スイッチの操作を無効とする期間だけでなく、通信制限処理1~6の期間においても抽選確率示唆手段による抽選確率の示唆を行わないよう構成しても良い。
また、前述した「設定確率示唆演出表示処理3」又は「設定確率示唆演出表示処理4」も、同様であり、ステップS830又はステップS842において肯定判定されたときで、且つ、主制御手段による単位遊技中でないときに実行するのが好適である。
さらに、前述した「設定確率示唆演出表示処理1」又は「「設定確率示唆演出表示処理2」は、抽選確率示唆手段による抽選確率の示唆を1回行うと、予め定められて期間(例えば、2~3時間)経過する迄、又は返却スイッチ69が操作される等により遊技者が変わったと判断される迄は、抽選確率の示唆を行わないのが好適である。これにより、抽選確率の示唆の信頼性を高める効果が期待できる。頻繁に抽選確率の示唆を行うのは、遊技者を惑わせる、信頼性を損なう等のデメリットが考えられるからである。
【0105】
〔特許請求範囲との対応〕
上記各実施例の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応関係を説明する。
CRユニット56がカードユニット、回胴式遊技機1が回胴式遊技機、主制御装置40が主制御手段、枠制御装置50が枠制御手段、演出画像制御装置91及び演出画像表示装置90が演出制御手段、
図16に示す「設定確率示唆演出表示処理」が抽選確率示唆手段、
図20に示すキャラクタ図柄CY又は文字図柄LEが抽選確率の示唆、に夫々対応する。
【符号の説明】
【0106】
1 回胴式遊技機
7 ベットボタン
8 始動レバー
9L、9C、9R 停止ボタン
40 主制御装置
50 枠制御装置
56 CRユニット(カードユニット)
69 返却スイッチ(持ち遊技媒体数返却スイッチ)
75 レート設定スイッチ
76 計数スイッチ(精算スイッチ)
77 持メダルクリアスイッチ
81 設定変更スイッチ
82 クリアスイッチ