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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】床置き式便器
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/16 20060101AFI20220622BHJP
【FI】
E03D11/16
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018030283
(22)【出願日】2018-02-23
(65)【公開番号】P2019143420
(43)【公開日】2019-08-29
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒原 啓彦
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-049887(JP,U)
【文献】特開平09-228451(JP,A)
【文献】国際公開第2015/133406(WO,A1)
【文献】特開2017-129246(JP,A)
【文献】特開2006-249758(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0052461(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106836429(CN,A)
【文献】実開平06-046076(JP,U)
【文献】特開平07-233555(JP,A)
【文献】特開2006-052811(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0653202(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 11/00-13/00
F16J 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上に取り付けられる床置き式便器であって、
周状の下端面を有し、前記床面上に載置された状態で前記床面と閉じた空間を形成する便器本体と、
前記下端面と前記床面との間に介在するシール材と、
を備え、
前記シール材は、前記下端面に沿う周方向の少なくとも1箇所に、前記空間が開放される開放部が形成されていることを特徴とする床置き式便器。
【請求項2】
前記開放部は、前記便器本体における後端側に形成されている請求項1に記載の床置き式便器。
【請求項3】
前記便器本体は、前記下端面の外周側に前記シール材を収納する凹部が形成され、
前記凹部は、前記シール材を係止する係止部が設けられている請求項1又は請求項2に記載の床置き式便器。
【請求項4】
前記シール材は、前記便器本体の外周面よりも外側に突出していない請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の床置き式便器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は床置き式便器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来の便器が開示されている。この便器は、便器本体が床面上に載置され、床面に当接する便器本体の周縁部と床面との間がシール材によって封止されている。シール材は、便器本体の周縁部の外面下部と床面との間に密着しながら介在している。これにより、この便器は、便器本体と床面との間に尿や水が入り込み難く、汚れが生じることを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-249758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の便器は、便器本体の周状の周縁部と床面との間に、シール材が連続して隙間埋めされた状態で配置されるため、便器本体と床面との間に閉じた空間が形成されている。そのため、この便器は、空間内で漏水や結露が生じた場合に、水が空間内に留まることになり、空間の外部へと流れ出ることがない。これにより、特許文献1の便器は、便器本体と床面とによって形成される空間内で漏水や結露が生じた場合に、検知することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、汚れが生じ難く、床面と便器本体によって形成される空間内で生じる漏水や結露を検知し得る床置き式便器を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の床置き式便器は、
床面上に取り付けられる床置き式便器であって、
周状の下端面を有し、前記床面上に載置された状態で前記床面と閉じた空間を形成する便器本体と、
前記下端面と前記床面との間に介在するシール材と、
を備え、
前記シール材は、前記下端面に沿う周方向の少なくとも1箇所に、前記空間が開放される開放部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この床置き式便器は、シール材が便器本体の下端面と床面との間に介在する部分では、便器本体の下端面と床面との間に尿や水が入り込むことを防ぐことができる。その上で、床置き式便器は、シール材において下端面に沿う周方向の少なくとも1箇所に、床面と便器本体とによって形成される空間が開放される開放部が形成されている。そのため、床置き式便器は、空間内で漏水や結露が生じた場合でも、開放部から水を外側に流れ出させることができる。これにより、床置き式便器は、空間内で生じる漏水や結露水を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1に係る床置き式便器を示す分解斜視図である。
図2図1の床置き式便器の底面斜視図である。
図3図1の床置き式便器の側断面図である。
図4図1の便器本体の後端側の下端面が床面上に位置している状態を示す右側から見た断面図である。
図5図1の便器本体の下端面と床面との間にシール材が介在している状態を示す正面側から見た断面図である。
図6】実施例2に係る便器本体の下端面と床面との間にシール材が介在している状態を示す正面側から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
【0010】
本発明の床置き式便器の前記開放部は、前記便器本体における後端側に形成され得る。
この場合、この床置き式便器は、前端側において下端面と床面との間にシール材が連続的に介在するため、前端側に尿飛沫などが伝わる場合でも、下端面と床面との間に入り込むことを防ぐことができる。また、床置き式便器は、開放部は、便器本体における後端側に形成されることで、前端側から開放部が視認し難く、見栄えを良くすることができる。
【0011】
本発明の床置き式便器の前記便器本体は、前記下端面の外周側に前記シール材を収納する凹部が形成され、
前記凹部は、前記シール材を係止する係止部が設けられ得る。
この場合、この床置き式便器は、シール材を凹部に収納することで、シール材が視認し難くなるため、見栄えを良くすることができる。その上で、床置き式便器は、シール材が係止部に係止するため、シール材が外れ難くなる。
【0012】
本発明の床置き式便器の前記シール材は、前記便器本体の外周面よりも外側に突出していないようにし得る。
この場合、この床置き式便器のシール材は、便器本体の外周面よりも外側に突出していないため、外側から引っ掛かり難く、外れ難くなる。また、この床置き式便器は、外側から視認し難くなり、見栄えを良くすることができる。
【0013】
次に、本発明の床置き式便器を具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
<実施例1>
実施例1の床置き式便器10(以下、単に便器10ともいう)は、トイレルームの床面F上に設置される床置き式の水洗式便器である。便器10は、図1図2に示すように、便器本体20、及びシール材60を備えている。便器本体20は、周状の下端面42を有している。便器本体20は、図3に示すように、下端面42が床面Fに対向するように、床面F上に載置されている。便器本体20は、下端面42と床面Fとの間に介在するシール材60によって、床面Fに密着されている。
【0015】
便器本体20は、図1図2に示すように、便鉢部21、リム部23、周壁部30、上壁部24、タンク載置部25、及び排水管50を備えている。便鉢部21、リム部23、周壁部30、上壁部24、タンク載置部25、および排水管50は、陶器製であり、一体的に形成されている。
【0016】
本明細書では、上壁部24の壁面と直交する方向が上下方向であり、便鉢部21の開口側が上方側であり、それとは反対側が下方側である。便器本体20において便鉢部21が形成される側が前方側であり、それとは反対側が後方側である。上下方向及び前後方向に直交する方向が左右方向であり、便鉢部21を前方側から見たときの左手側が左側であり、右手側が右側である。
【0017】
便鉢部21は、上端部が略楕円形状に開口した椀形状である。便鉢部21は、後述するリム部23の内周縁部から下方に延出している。便鉢部21は、図3に示すように、洗浄水が吐水される吐水口22が形成されている。便鉢部21は、後述する排水管50に連通している。
【0018】
リム部23は、便鉢部21の上端外周部に連続して設けられている。リム部23は、後端部が上壁部24に連なっている。上壁部24は、略水平をなすように形成された壁である。上壁部24の後方には、洗浄タンク(図示略)が載置されるタンク載置部25が設けられている。リム部23の上面には、便座(図示略)が載置される。
【0019】
周壁部30は、便器本体20の外郭を構成する壁部である。周壁部30は、前側壁部31、後側壁部33、及び下側壁部40を備えている。前側壁部31は、外周側から便鉢部21を囲んでいる。前側壁部31は、後述する排水管50の導入路51の後方側の壁部を構成している。後側壁部33、タンク載置部25の下方で、後述する排水管50の下降流路53を囲むように形成されている。後側壁部33は、下降流路53の前方側の壁部を構成している。
【0020】
下側壁部40は、便器本体20の下端部を構成している。下側壁部40は、前側壁部31の下端部、及び後側壁部33の下端部に連なる周状の壁部である。下側壁部40は、内壁部43、及び凹部45が形成されている。内壁部43は、図3に示すように、下側壁部40の前側の下端部41から便鉢部21の下面に伸びている。内壁部43は、便鉢部21を下方側から支持している。
【0021】
凹部45は、図2図3図5に示すように、下端面42の外周側において、シール材60を収納可能に形成されている。凹部45は、図2図5に示すように、下側壁部40の下端部全体の外周部分において、上方に凹んでいる。凹部45は、シール材60を係止する係止部46が形成されている。係止部46は、凹部45内における内周側(上方側の内側端部)において、上方に凹んでいる。
【0022】
排水管50は、上流端が便鉢部21の下端部に連結されている。つまり、排水管50は便鉢部21に連通している。排水管50は、導入路51、上昇流路52、及び下降流路53を備えている。導入路51は、上流端部が便鉢部21の下端部に連結され、後方に向けて下方に傾斜して伸びている。上昇流路52は、上流端部が導入路51の下流端部に連結され、後方に向けて上方に傾斜して延びている。下降流路53は、上流端部が上昇流路52の下流端部に連結され、後方に向けて下方に傾斜して延びている。下降流路53は、図3に示すように、トイレルームにおける後方側の壁面から引き出された壁側排水管54に連結されている。
【0023】
便鉢部21は、導入路51の上端部とともに溜水部26を構成している。溜水部26は、便鉢部21に沿って流下する洗浄水が滞留する。
【0024】
シール材60は、例えば、乾式の部材であり、弾性変形可能なゴム等からなるパッキン部材からなる。シール材60は、図1図2に示すように、周状であり、周方向の1箇所に後述する開放部61が形成されている。開放部61は、シール材60において周方向における切れ目を構成する部分であり、シール材60の両端部を構成する部分でもある。シール材60は、図1に示すように、断面が略L字形状であり、周方向に沿って上方に突出する突出部62が形成されている。シール材60は、外周側において内周側に向かって凹む凹部63が形成されている。
【0025】
次に、実施例1の便器10の床面Fへの取り付けについて説明する。
便器本体20は、図3に示すように、下端面42が床面Fと対向するように、床面F上に載置される。便器本体20は、床面F上に載置された状態で床面Fと閉じた空間Sを形成する。具体的には、便鉢部21、後側壁部33、下側壁部40、及び排水管50は、床面Fとともに下端部41側において閉じた空間Sを形成する。
【0026】
シール材60は、図3図5に示すように、下端面42と床面Fとの間に嵌め込まれる。これにより、便器10は、シール材60が凹部45に収納される。そのため、シール材60が視認し難くなり、見栄えが良くなる。シール材60の突出部62は、凹部45の係止部46に嵌め込まれる。これにより、シール材60は、突出部62の外側への移動が係止部46によって規制されるため、凹部45から外れ難くなる。なお、図4に示すように、便器本体20の後端側の下端面42と床面Fとの間には、シール材60が介在していない。すなわち、シール材60の開放部61が、便器本体20の後端側に位置している。
【0027】
シール材60は、図5に示すように、下側壁部40の外周面47よりも外側に突出していない。すなわち、シール材60の凹部63は、下側壁部40の外周面47よりも内側に位置している。これにより、シール材60は、外側から引っ掛かり難く、便器本体20から外れ難くなる。また、便器10は、シール材60が外側から視認し難くなるため、見栄えが良くなる。
【0028】
以上のように、便器本体20は、下端面42と床面Fとの間にシール材60が嵌め込まれることによって、下端面42と床面Fとの間に隙間が生じなくなる。そのため、便器10は、尿や水が外周面47を伝わる場合等において、便器本体20の下端面42と床面Fとの間に尿や水が入り込むことを防ぐことができる。
【0029】
シール材60は、図2図4に示すように、開放部61が便器本体20の後端側に位置している。これにより、開放部61は、下端面42に沿う周方向の1箇所(後端側の部分)において空間Sを開放している。そのため、便器10は、空間S内で漏水や結露が生じた場合でも、図3図4に示す矢印T1に示すように、開放部61から水を外側に流れ出させることができる。したがって、便器10は、空間S内で生じる漏水や結露水を検知することができる。特に、便器10は、開放部61が便器本体20における後端側に形成されることで、前端側から開放部61が視認し難くなり、見栄えが良くなる。
【0030】
シール材60は、従来のように環状で継ぎ目のない形状ではなく、開放部61(端部)が形成されている。そのため、便器10の解体の際や、シール材60の汚れによる交換の際等において、シール材60の開放部61(端部)を引っ張ることで、便器本体20を床面Fから取り外すことなく、便器本体20から容易に剥がすことができる。また、シール材60は、従来のように環状で継ぎ目のない形状ではなく、便器本体20が壁際の床面F上に取り付けられることで後方側に作業空間がない場合にも、容易に凹部45に嵌め込むことができる。すなわち、シール材は、従来の構成では、継ぎ目を無くすために便器本体20の後方側で継ぎ目を重ねて加圧する作業が必要であったが、本実施例1のシール材60では、このような作業を省略できる。
【0031】
以下、本構成の効果を例示する。
実施例1の便器10は、シール材60が便器本体20の下端面42と床面Fとの間に介在する部分では、便器本体20の下端面と床面Fとの間に尿や水が入り込むことを防ぐことができる。その上で、便器10は、シール材60において下端面42に沿う周方向の少なくとも1箇所に、床面Fと便器本体20とによって形成される空間Sが開放される開放部61が形成されている。そのため、便器10は、空間S内で漏水や結露が生じた場合でも、図3に示す矢印T1のように、開放部61から水を外側に流れ出させることができる。これにより、便器10は、空間S内で生じる漏水や結露水を検知することができる。
【0032】
また、開放部61は、便器本体20における後端側に形成されている。これにより、この便器10は、前端側において下端面42と床面Fとの間にシール材60が連続的に介在するため、前端側に尿飛沫などが伝わる場合でも、下端面42と床面Fとの間に入り込むことを防ぐことができる。また、便器10は、開放部61は、便器本体20における後端側に形成されることで、前端側から開放部61が視認し難く、見栄えを良くすることができる。
【0033】
また、便器本体20は、下端面42の外周側にシール材60を収納する凹部45が形成されている。凹部45は、シール材60を係止する係止部46が設けられている。これにより、便器10は、シール材60を凹部45に収納することで、シール材60が視認し難くなるため、見栄えを良くすることができる。その上で、床置き式便器10は、シール材60が係止部46に係止するため、シール材60が外れ難くなる。
【0034】
また、シール材60は、便器本体20の外周面よりも外側に突出していない。これにより、便器10のシール材60は、便器本体20の外周面よりも外側に突出していないため、外側から引っ掛かり難く、外れ難くなる。また、便器10は、外側から視認し難くなり、見栄えを良くすることができる。
【0035】
<実施例2>
次に、実施例2について説明する。
実施例2の床置き式便器10は、主に便器本体20にシール材60を嵌め込む凹部45を設けない点が実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同一であり、同一の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0036】
実施例2の便器10は、図6に示すように、便器本体20の下端面42が平坦になっている。シール材60は、周状であり、断面が略四角形である。シール材60は、実施例1と同様に、周方向の1箇所(後端側の部分)に開放部61(図1図2参照)が形成されている。シール材60は、実施例1と同様に、外周側において内周側に向かって凹む凹部63が形成されている。
【0037】
次に、実施例2の便器10の床面Fへの取り付けについて説明する。
シール材60は、例えば、その上面に予め両面テープ又は接着剤を設けておき、この両面テープ又は接着剤を介して便器本体20の下端面42に仮固定しておく。このような状態の便器本体20は、床面Fの所定位置に載置されることで、床面Fにシール材60の底面が当接する。シール材60は、便器本体20に押し潰されるように、便器本体20の下端面42と、床面Fに密着状態となる。このようにして、便器10が床面F上に取り付けられる。
【0038】
このような構成であっても、実施例1と同様に、便器10は、下端面42と床面Fとの間に隙間が生じなく、便器本体20の下端面42と床面Fとの間に尿や水が入り込むことを防ぐことができる。その上で、便器10は、空間S内で漏水や結露が生じた場合でも、開放部61から水を外側に流れ出させることで、空間S内で生じる漏水や結露水を検知することができる。
【0039】
また、シール材60の凹部63は、下側壁部40の外周面47よりも内側に位置している。これにより、シール材60は、外側から引っ掛かり難く、便器本体20から外れ難くなる。また、便器10は、シール材60が外側から視認し難くなるため、見栄えが良くなる。
【0040】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1,2では、シール材60は、周方向において後方側の1箇所に開放部61が形成されていたが、開放部61の数や位置はこれに限定されない。
(2)実施例1,2では、シール材60は、乾式の部材であったが、湿式の部材であってもよい。例えば、シール材60は、シリコンを主成分とする液状または粘土状のシール材であってもよい。この場合、実施例1では、シール材60は、下端面42と床面Fとの間に配置される際に、外周側から押圧されることで、下側壁部40の外周面47よりも外側に突出しないようにできる。また、シール材60は、便器本体20によって十分に圧縮されるものであれば、圧縮前の形状が中空状のものであってもよい。
(3)実施例1では、便器本体20の凹部45は、上方に凹む係止部46が形成されていたが、係止部46を設けない構成や、実施例1とは異なる形状の係止部が形成されていてもよい。
(4)実施例2では、シール材60は、シール材60の切れ目を構成するように開放部61が形成されていたが、周方向と直交する方向に貫通するような開放部61が形成されてもよい。例えば、シール材60は、環状に形成され、後端側における左右方向の端部(後方側の角部)において周方向と直交する方向に貫通する一対の開放部61が形成されていてもよい。
(5)実施例1では、便器本体20を床面F上に載置した後に、シール材60を下端面42と床面Fとの間に嵌め込む工程を示した。しかしながら、便器本体20を床面F上に載置する前に、予めシール材60を便器本体20の下端面42(具体的には、凹部45内)に取り付けておいてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…便器(床置き式便器)
20…便器本体
42…下端面
45…凹部
46…係止部
60…シール材
61…開放部
F…床面
S…空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6