(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】付与装置、付与方法、及び付与プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/248 20190101AFI20220622BHJP
G06F 16/28 20190101ALI20220622BHJP
G06F 16/906 20190101ALI20220622BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220622BHJP
【FI】
G06F16/248
G06F16/28
G06F16/906
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2018170235
(22)【出願日】2018-09-12
(62)【分割の表示】P 2017162783の分割
【原出願日】2017-08-25
【審査請求日】2020-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 伸彦
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-090556(JP,A)
【文献】国際公開第2006/087810(WO,A1)
【文献】特開2009-003684(JP,A)
【文献】特開2001-229264(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与部と、
前記付与部により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づくサービスを、所定の称号が付与されたユーザに関する情報を、当該所定の称号と所定の関連性を有する称号が付与されていないユーザに関する情報よりも優先的に表示する態様で提供する提供部と、
を備えたことを特徴とする付与装置。
【請求項2】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与部と、
前記付与部により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づいて与信に関するサービスを提供する提供部と、
を備えたことを特徴とする付与装置。
【請求項3】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号に基づく信用情報を前記ユーザに付与する付与部と、
前記付与部により前記ユーザに付与された前記称号に基づく信用情報に応じたサービスを提供する提供部と、
を備えたことを特徴とする付与装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記ユーザに関する情報とともに前記称号を表示する態様でサービスを提供する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項5】
前記提供部は、
称号が付与されたユーザに関する情報を称号が付与されていないユーザよりも優先的に表示する態様でサービスを提供する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記称号に関する情報を他のサービスに提供する
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項7】
前記取得部は、
インターネット上における前記ユーザの行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記ユーザの所定のサービスにおける入力情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項9】
前記取得部は、
インターネット上における前記ユーザと他のユーザと間における行動情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項10】
前記取得部は、
前記他のユーザによる前記ユーザに関する入力情報を取得する
ことを特徴とする請求項9に記載の付与装置。
【請求項11】
前記取得部は、
前記ユーザから前記ユーザの素性を示す情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項12】
前記取得部は、
前記ユーザによる前記ユーザのデモグラフィック属性に関する入力情報を取得する
ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項13】
前記付与部は、
前記称号の表示を選択可能に、前記ユーザに前記称号を付与する
ことを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の付与装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する付与方法であって、
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与工程と、
前記付与工程により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づくサービスを、所定の称号が付与されたユーザに関する情報を、当該所定の称号と所定の関連性を有する称号が付与されていないユーザに関する情報よりも優先的に表示する態様で提供する提供工程と、
を含んだことを特徴とする付与方法。
【請求項15】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与手順と、
前記付与手順により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づくサービスを、所定の称号が付与されたユーザに関する情報を、当該所定の称号と所定の関連性を有する称号が付与されていないユーザに関する情報よりも優先的に表示する態様で提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする付与プログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する付与方法であって、
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与工程と、
前記付与工程により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づいて与信に関するサービスを提供する提供工程と、
を含んだことを特徴とする付与方法。
【請求項17】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号を前記ユーザに付与する付与手順と、
前記付与手順により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づいて与信に関するサービスを提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする付与プログラム。
【請求項18】
コンピュータが実行する付与方法であって、
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号に基づく信用情報を前記ユーザに付与する付与工程と、
前記付与工程により前記ユーザに付与された前記称号に基づく信用情報に応じたサービスを提供する提供工程と、
を含んだことを特徴とする付与方法。
【請求項19】
ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質の一の側面を示す称号であって、前記ユーザの行動が対象とするコンテンツ
のカテゴリを示す称号に基づく信用情報を前記ユーザに付与する付与手順と、
前記付与手順により前記ユーザに付与された前記称号に基づく信用情報に応じたサービスを提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする付与プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付与装置、付与方法、及び付与プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツ等の種々の情報に対して評価を行う技術が提供されている。例えば、モデルを用いて所定の需要を予測する技術が提供されている。例えば、ユーザ各々でニュースヘッドラインに対しコメントをつけ、ユーザ間でコメントに対し評価を行うことで世論の関心が高いコメントを優先して表示する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することが難しい場合がある。例えば、ユーザ間でコメントに対し評価を行うだけでは、ユーザについての評価ではないため、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することは難しい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与する付与装置、付与方法、及び付与プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る付与装置は、ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された行動情報に基づいて、前記ユーザの性質を示す称号を前記ユーザに付与する付与部と、前記付与部により前記ユーザに付与された前記称号に関する情報に基づくサービスを、所定の称号が付与されたユーザに関する情報を、当該所定の称号と所定の関連性を有する称号が付与されていないユーザに関する情報よりも優先的に表示する態様で提供する提供部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る付与処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る称号の表示の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る付与装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る称号情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る付与処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、ユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る称号の非表示の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、付与装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る付与装置、付与方法、及び付与プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る付与装置、付与方法、及び付与プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.付与処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る付与処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る付与処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、付与装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザの性質を示す称号をユーザに付与する。ここでいう称号とは、ユーザの良い面の性質を示す情報であるものとする。例えば、性質は、ユーザがどのような分野の話題に詳しいか、すなわちどのような専門的知識を有しているか等、ユーザの特徴を示唆する情報である。
図1の例では、性質は、ユーザの肯定的な側面を示す性質である。例えば、称号は、ユーザを肯定的に表現する称号である。例えば、称号は、ユーザのユーザが付与されることを望む可能性が高い称号である。
図1では、ユーザU1~U4が各々端末装置10-1、10-2を利用する場合を示す。なお、端末装置10-1、10-2を区別せずに説明する場合、端末装置10と総称する。
【0011】
図1に示すように、付与システム1には、端末装置10と、付与装置100とが含まれる。端末装置10と、付与装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した付与システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の付与装置100が含まれてもよい。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0013】
また、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、ユーザの位置を検知し、取得可能であってもよい。また、端末装置10は、温度センサや気圧センサ等の種々の機能を有し、温度や気圧等のユーザの置かれている環境情報を検知し、取得可能であってもよい。また、端末装置10は、心拍センサ等の種々の機能を有し、ユーザの生体情報を検知し、取得可能であってもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身のコンテキスト情報を取得可能としてもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なリストバンド型のウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身の心拍(脈拍)に関する情報を端末装置10が取得可能としてもよい。
【0014】
また、端末装置10は、ユーザによる操作を受け付ける。
図1に示す例において、端末装置10は、所定のアプリ(例えば、ブラウザ等)に表示するコンテンツを付与装置100へ要求する。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0015】
以下では、ユーザID「U1」により識別されるユーザを「ユーザU1」とする場合がある。このように、以下では、「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU2」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U2」により識別されるユーザである。
【0016】
また、端末装置10は、外部装置から提供されたコンテンツを表示する。例えば、端末装置10は、付与装置100から提供されるコンテンツやコメント等を表示する。また、端末装置10は、付与装置100に種々の情報等を送信する。また、端末装置10は、ユーザが入力したコメント等の入力情報を取得する。また、端末装置10は、ユーザが入力したコメントに対する評価等の入力情報を取得する。また、端末装置10は、取得した入力情報を付与装置100へ送信する。
【0017】
付与装置100は、ユーザによる能動的な行動に関する行動情報に基づいて、ユーザの性質を示す称号をユーザに付与する情報処理装置である。また、付与装置100は、コンテンツの配信要求に応じてコンテンツを提供する提供サービスを提供する。例えば、付与装置100は、コンテンツの配信を要求した端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10へコンテンツを提供する。このように、
図1に示す付与システム1において、付与装置100は、ユーザにコンテンツ提供サービスを提供する。
【0018】
ここから、
図1を用いて、コンテンツ提供サービスにおいて収集したユーザの行動情報に基づく付与装置100による付与処理について説明する。
【0019】
まず、付与装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10-1からコンテンツの要求を取得する(ステップS11)。
図1の例では、付与装置100は、端末装置10-1から政治に関するAコンテンツの要求を取得する。
【0020】
端末装置10-1からコンテンツの要求を取得した付与装置100は、端末装置10-1にコンテンツを提供する(ステップS12)。
図1の例では、付与装置100は、コンテンツ情報記憶部121からカテゴリ「政治」に関するAコンテンツを取得する。そして、付与装置100は、端末装置10-1にAコンテンツを提供する。また、付与装置100は、ユーザU1により政治に関するAコンテンツの要求が、ユーザU1の能動的な行動であるとして、行動情報記憶部123に登録する。例えば、付与装置100は、ユーザU1により政治に関するAコンテンツの要求を行動ID「AC1-1」により識別されるユーザU1の行動として、行動情報記憶部123に登録する。
【0021】
そして、付与装置100からコンテンツを受信した端末装置10-1は、受信したコンテンツを表示する。
図1の例では、端末装置10-1は、政治に関するAコンテンツを表示する。そして、ユーザU1は、政治に関するAコンテンツを閲覧する。
【0022】
その後、ユーザU1は、閲覧したAコンテンツに対するコメントを端末装置10-1に入力し、投稿する。
図1の例では、ユーザU1によるコメントCM1の入力を受付けた端末装置10-1は、コメントCM1を付与装置100へ送信する。
【0023】
これにより、付与装置100は、端末装置10-1からユーザU1が入力した入力情報であるコメントCM1を取得する(ステップS13)。そして、付与装置100は、端末装置10-1から取得したコメントCM1をAコンテンツに対応付けて登録する(ステップS14)。
図1の例では、付与装置100は、コンテンツ情報記憶部121に記憶されたカテゴリ「政治」に関するAコンテンツに対応付けてコメントCM1を登録する。
【0024】
また、付与装置100は、ユーザU1によるコメントCM1の入力が、ユーザU1の能動的な行動であるとして、行動情報記憶部123に登録する。例えば、付与装置100は、ユーザU1により政治に関するAコンテンツに対するコメントCM1の入力を行動ID「AC1-2」により識別されるユーザU1の行動として、行動情報記憶部123に登録する。
【0025】
その後、付与装置100は、ユーザU2が利用する端末装置10-2にコンテンツを提供する(ステップS15)。
図1の例では、付与装置100は、コンテンツ情報記憶部121からカテゴリ「政治」に関するAコンテンツと、Aコンテンツに対応付けられたコメントCM1等とを端末装置10-2に提供する。
【0026】
そして、付与装置100からコンテンツとコメントとを受信した端末装置10-2は、受信したコンテンツとコメントとを表示する。
図1の例では、端末装置10-2は、政治に関するAコンテンツとともにコメントCM1とを表示する。そして、ユーザU1は、政治に関するAコンテンツやコメントCM1を閲覧する。
【0027】
その後、ユーザU2は、閲覧したコメントCM1に対する評価を端末装置10-2に入力し、投稿する。例えば、ユーザU2によるコメントCM1に対する評価を受付けた端末装置10-2は、コメントCM1に対する評価を付与装置100へ送信する。
図1の例では、ユーザU2は、コメントCM1に対して「良い」という評価を行い、端末装置10-2は、コメントCM1に対する「良い」という評価を付与装置100へ送信する。例えば、端末装置10-2は、コメントCM1とともに画面に表示された好評ボタンRG1(
図2参照)がユーザU2に押下されることにより、コメントCM1に対する「良い」という評価を付与装置100へ送信する。
【0028】
これにより、付与装置100は、端末装置10-2からユーザU2が入力したコメントCM1に対する「良い」という評価を取得する(ステップS16)。なお、
図1の例では、ユーザU2によるコメントCM1に対する評価のみを図示するが、付与装置100は、コメントCM1について、多数のユーザによる評価を取得するものとする。具体的には、付与装置100は、コンテンツ情報記憶部121に示すように、コメントCM1については、「良い」という評価を200回取得し、「悪い」という評価を10回取得する。すなわち、付与装置100は、ユーザU1が入力したコメントCM1について、多くのユーザが肯定的な評価をしていることを示す情報を取得する。
【0029】
そして、付与装置100は、ユーザに所定の称号を付与するかどうか決定する(ステップS17)。例えば、付与装置100は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザが付与条件を満たす称号が有るかどうかを判定する。
図1の例では、付与装置100は、行動情報記憶部123に記憶されたユーザU1の行動情報と、称号情報記憶部124に記憶された各称号の付与条件とに基づいて、ユーザU1が付与条件を満たす称号が有るかどうかを判定する。
【0030】
図1中の称号情報記憶部124に示す「称号ID」は、称号を識別するための識別情報を示す。
図1中の称号情報記憶部124に示す「表示」は、対応する称号が表示される際の情報を示す。
図1中の称号情報記憶部124に示す「付与条件」は、対応する称号がユーザに付与されるための条件を示す。なお、
図1の例では、「付与条件」に記憶される情報を「CND11」等の符号で図示するが、「付与条件」には、「政治に関するコメント回数が100回以上」や「政治に関するコンテンツの閲覧回数が週50回以上」等の具体的な条件やその組合せが記憶されるものとする。
【0031】
例えば、
図1に示す例において、称号ID「DG11」により識別される称号(称号DG11)は、表示される際の文字列が「政治マスター」であることを示す。すなわち、称号DG11は、付与されたユーザが政治に詳しいユーザであることを示す文字列「政治マスター」の表示を含む称号であることを示す。また、称号DG11がユーザに付与されるための条件は、付与条件「CND11」であることを示す。
【0032】
なお、上記のように、称号ID「DG11」により識別される称号を「称号DG11」とする場合がある。このように、以下では、「称号DG*(*は任意の数値)」と記載した場合、その称号は称号ID「DG*」により識別される称号であることを示す。例えば、「称号DG12」と記載した場合、その称号は称号ID「DG12」により識別される称号である。
【0033】
図1の例では、ユーザU1の行動情報が称号DG11の付与条件CND11を満たすものとして、以下説明する。
図1の例では、付与装置100は、ユーザU1が称号DG11の付与条件CND11を満たすため、ユーザU1に称号DG1を付与すると決定する(ステップS17)。そして、付与装置100は、ユーザU1に称号DG1を付与する(ステップS18)。
図1の例では、付与装置100は、ユーザ情報記憶部122に記憶されたユーザU1を識別する情報(ユーザID)に、称号DG1を対応付けて記憶させることにより、ユーザU1に称号DG1を付与する。
【0034】
上述したように、付与装置100は、ユーザの能動的な行動に基づいて、ユーザに称号を付与するかどうかを決定することにより、積極的にサービスを利用し、サービスに有用な情報の入力等の行動を行うユーザに対して、称号を付与する。すなわち、付与装置100は、サービスにとってユーザに対して称号を与えることにより、そのユーザがより積極的にサービスに参加する動機づけを与えることができる。このように、付与装置100は、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0035】
(1-1.称号の表示)
ここで、
図2を用いて、実施形態に係る称号の表示の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る称号の表示の一例を示す図である。
図2は、
図1においてユーザU1に称号DG11が付与された後にコメントCM1が表示される場合を示す。例えば、
図2の例では、ユーザU20が利用する端末装置10において、コンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(Aコンテンツ)が表示されるものとする。
【0036】
図2に示すように、端末装置10には、コンテンツIDに対応する符号「CT11」で示すAコンテンツが表示される。このように、端末装置10には、「YY氏「日本再生の切り札に」=結党決意」というタイトルや「X月Y日 政治家YY氏は…」といった記事本文を含む政治に関するニュース記事であるAコンテンツが表示される。
【0037】
また、Aコンテンツの記事本文の下部に位置する領域AR1には、Aコンテンツに対するコメントが並べて表示される。例えば、領域AR1には、Aコンテンツに対するコメントが、「良い」という評価が多い方から順に並べて表示される。
【0038】
ここで、ユーザU1は、Aコンテンツのカテゴリ「政治」に関する称号が付与されたユーザである。そのため、ユーザU1が入力したコメントCM1は、称号が付与されていない他のユーザが入力したコメントよりも優先的に表示される。
図2の例では、端末装置10には、ユーザU1が入力したコメントCM1が最上位に表示される。
【0039】
図2の例では、コメントCM1とともに、コメントCM1の入力したユーザを示す主体情報SB1が表示される。なお、
図2中の主体情報SB1に示すように、ユーザU1であることを秘匿した状態でコメントCM1が表示されてもよい。
【0040】
また、
図2の例では、コメントCM1に対する評価を受け付ける好評ボタンRG1や不評ボタンRB1がコメントCM1に対応する位置に表示される。
【0041】
例えば、端末装置10は、好評ボタンRG1がユーザU20に押下されることにより、コメントCM1に対する「良い」という評価を付与装置100へ送信する。また、端末装置10は、不評ボタンRB1がユーザU20に押下されることにより、コメントCM1に対する「悪い」という評価を付与装置100へ送信する。
【0042】
ここで、
図2の例では、コメントCM1を入力したユーザU1には、称号DG11が付与されているため、ユーザU1に付与されている称号DG11を示す情報が表示される。
図2の例では、端末装置10は、コメントCM1を入力したユーザU1が政治に詳しいユーザであることを示す文字列「政治マスター」や政治に関連するアイコン等含む称号DG11を表示する。
【0043】
このように、付与装置100は、「政治マスター」等のユーザの性質を示す称号をユーザに付与し、表示することにより、他のユーザにとって有用な情報を提供することが可能となる。また、付与装置100は、ユーザが入力したコメントとともにユーザに付与した称号を表示することにより、そのユーザに称号が付与されることによる満足感を与えることできるため、そのユーザがより積極的にサービスに参加する動機づけを与えることができる。また、付与装置100は、ユーザに付与した称号をユーザのコメントとともに表示することにより、ユーザに称号を得るために良いコメントを入力しようという動機づけを与え、ユーザ自身に責任あるコメントを入力させることが可能となる。これにより、付与装置100は、ユーザが他のユーザ等を誹謗中傷したりするような攻撃的なコメントや注目を集めることを目的とした過激なコメントや虚偽の内容を含むコメント等を入力することを抑制することができる。
【0044】
(1-2.能動的な行動)
図1の例では、ユーザによるコンテンツ(ニュース記事)の要求やコンテンツに対するコメントの投稿等をユーザの能動的な行動の一例として示したが、付与装置100は、ユーザによる能動的な行動であれば、どのような行動情報を対象としてもよい。
【0045】
また、付与装置100は、ユーザの行動履歴(ログ)に基づいて称号を付与する場合に限らず、ユーザの種々の行動に基づいて称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザからの自己申告により称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、国家資格等に関する称号について、ユーザに資格を証明する情報を提出させることにより、称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザが証明書の提出等の付与条件CND21を満たした場合、そのユーザに職業が医師であることを示す称号DG21を付与してもよい。
【0046】
図1の例では、付与装置100は、ユーザU3の自己申告に基づいて、ユーザ情報記憶部122に示すように、ユーザU3に職業が医師であることを示す称号DG21を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザU3が証明書の提出等の付与条件CND21を満たした場合、ユーザU3に職業が医師であることを示す称号DG21を付与してもよい。
【0047】
例えば、付与装置100は、端末装置10を利用するユーザがTwitter(登録商標)やFacebook(登録商標)等のソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service:SNS)において投稿した情報をユーザによる能動的な行動情報として取得してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザがSNSにおいて入力した情報を用いて、そのユーザに称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザがTwitterにおいて、ツイートしたり、他のユーザのツイートに関してリツイートしたりした行動履歴を用いて、そのユーザに称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザがTwitterにおいて、ツイートしたり、他のユーザのツイートに関してリツイートしたりした行動履歴を用いて、そのユーザに称号を付与してもよい。
【0048】
例えば、付与装置100は、いわゆるQ&Aのような質問に対する回答のように、予め回答を要求されているようなものに対する入力(回答)は、回答したユーザの能動的な行動ではないとして、その行動に対応する行動情報を除外してもよい。このように、付与装置100は、他のユーザ等の要求されたことに応じて入力するような情報、すなわちユーザの能動的な行動ではない行動の情報を除くことにより、より積極的に行動しているユーザについて称号を付与することが可能となる。
【0049】
(1-3.ユーザに対する他のユーザの行動)
また、付与装置100は、ユーザ間での行動に基づいて、称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、他のユーザから所定の基準以上の評価を受けているユーザに、称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、一のユーザへの称号の付与を、他のユーザからの評価に基づいて行ってもよい。
【0050】
図1の例では、付与装置100は、ユーザU1のコメントCM1が他のユーザから所定の閾値以上の「良い」という評価を得ている場合、ユーザU1に称号DG1を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザU1のコメントCM1が他のユーザから1000回以上の「良い」という評価を得ている場合、ユーザU1に称号DG1を付与してもよい。また、例えば、付与装置100は、ユーザU1の政治に関する複数のコメントが平均で100回以上の「良い」という評価を得ている場合、ユーザU1に称号DG1を付与してもよい。
【0051】
なお、上記は一例であり、付与装置100は、各種情報を組合せた付与条件に基づいて、ユーザに称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、政治に関するコメント回数100回以上、かつコメントに対する「良い」の評価が平均10回以上等の組合せた付与条件に基づいて、ユーザに称号DG1を付与してもよい。
【0052】
(1-4.優先表示)
図2の例において、称号DG11が付与されたユーザU1が入力したコメントCM1が最上位に表示されたように、称号が付与されたユーザのコメントは、称号が付与されていない他のユーザに比べて、優先的に表示されてもよい。例えば、医療ミス等のニュース記事(コンテンツ)に対するコメントのうち、医師に関する称号DG21が付与されたユーザU3が入力したコメントは、他のユーザのコメントに比べて、優先的に表示されてもよい。これにより、付与システム1は、あるコンテンツに多数のコメントが入力されたばあいであっても、専門家等のコンテンツに関連性を有する称号が付与されたユーザのコメントが埋もれることを抑制することができる。
【0053】
なお、付与装置100は、端末装置10にコメントに関連する称号が付与されているユーザのコメントのみを優先的に表示してもよい。例えば、政治に関するAコンテンツに対するコメントに医師に関する称号DG21が付与されたユーザU3がコメントを入力した場合であっても、政治と医師との関連性が低いため、ユーザU3のコメントは優先的に表示しなくてもよい。
【0054】
(1-5.他のサービスへの利用)
図1及び
図2の例では、コンテンツの要求やコメントの入力等のコンテンツ提供サービスにおけるユーザU1の行動に応じて、ユーザU1に付与された称号をコンテンツ提供サービスにおいて配信されるユーザU1に関する情報とともに表示する場合を示した。すなわち、
図1及び
図2では、同一のサービスにおいて称号に関する情報を利用する場合を示したが、付与装置100は、ユーザに付与した称号に関する情報を他のサービスに提供してもよい。
【0055】
例えば、付与装置100は、コンテンツ提供サービスにおいてユーザに付与した称号に関する情報を、電子商取引サービスに提供してもよい。例えば、付与装置100は、コンテンツ提供サービスにおいてユーザに付与した称号に関する情報を、オークションサービスやネットショッピングモール等に提供してもよい。
【0056】
例えば、コンテンツ提供サービスにおいて、ユーザU2がワインに関するコンテンツの要求やコメント等を行い、「ワイン博士」の称号の付与条件を満たし、ユーザU2に「ワイン博士」の称号を付与されているものとする。この場合、付与装置100は、ユーザU2が「ワイン博士」の称号を付与されたことを示す情報を、電子商取引サービス等の他のサービス(以下、「サービスEC」とする)に提供してもよい。これにより、サービスECは、ユーザU2が商品等に対して投稿したコメント等とともにユーザU2が「ワイン博士」であることを示す情報を表示することができるため、サービスECにおいてもユーザU2のワインに対するコメントに信頼性を与えることが可能となる。これにより、サービスECを利用するユーザがコメントを購入の判断基準に利用することが促進され、サービスECの利用が促進させることができる。
【0057】
例えば、付与装置100は、コンテンツ提供サービスにおいてユーザに付与した称号に関する情報を、与信等を行う金融サービスに提供してもよい。例えば、付与システム1において、称号を付与されているユーザは、積極的にコメント等を入力したり、他のユーザ等からも信頼されていたりするユーザである可能性が高い。そのため、付与装置100がユーザに付与した称号に関する情報を、金融サービスに提供することにより、金融サービス側では、ユーザに付与された称号に関する情報を、そのユーザに与信等を行う際の情報として利用することが可能となる。
【0058】
(1-6.称号の付与期間)
例えば、付与装置100は、ユーザに付与する称号に有効期間を設定してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに付与する称号に1年の有効期間を設定し、付与後1年が経過した場合に、ユーザに付与した称号を無効にしてもよい。
【0059】
例えば、付与装置100は、ユーザに付与する称号に有効期間を設定する場合、称号の付与状態の更新を可能にしてもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに称号を付与した後、称号の有効期間内に、ユーザが所定の条件を満たした場合、ユーザに付与した称号の有効期間を延長してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに称号を付与した後、称号の有効期間内に、ユーザが再度付与条件を満たした場合、ユーザに付与した称号の有効期間を延長してもよい。
【0060】
また、例えば、付与装置100は、ユーザが称号の更新を複数回行うことを可能にしてもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに称号の付与状態を更新した後、ユーザが所定の条件を満たした場合、ユーザに付与した称号の有効期間をさらに延長してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに称号の付与状態を更新した後、称号の有効期間内に、ユーザが再度付与条件を満たした場合、ユーザに付与した称号の有効期間を延長してもよい。
【0061】
例えば、付与装置100は、所定の上限期間(例えば10年)を設定し、上限期間内であれば、2回以上の更新をユーザに許可してもよい。このように、例えば、付与装置100は、付与する称号に有効期限を設定したり、称号の更新を可能にしたりすることにより、ユーザに継続的な行動を促す動機づけを与えることができる。したがって、付与装置100は、ユーザのサービスへの積極的な参加を促すことができる。例えば、付与装置100は、ユーザが称号にそぐわない行動を行なったり、ユーザが行動を行っていなかったりしている場合、ユーザに付与した称号をはく奪(削除)してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザが付与された称号に関する虚偽の投稿やコメントを行なっている場合や、ユーザが付与された称号に関する行動を行っていない場合等においては、ユーザに付与した称号をはく奪(削除)してもよい。例えば、付与装置100は、政治マスターが付与されたユーザが政治に関する投稿等の行動を行っていない場合、そのユーザから称号「政治マスター」をはく奪(削除)してもよい。例えば、付与装置100は、政治マスターが付与されたユーザが政治に関する虚偽の投稿等の行動を行っている場合、そのユーザから称号「政治マスター」をはく奪(削除)してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザがそぐわない行動を行なったり、ユーザが行動を行っていなかったり等により加算されるマイナスポイントが所定の閾値に達した場合、ユーザに付与した称号をはく奪(削除)してもよい。なお、上記は一例であり、付与装置100は、種々の情報を適宜用いて、ユーザに付与した称号をはく奪(削除)してもよい。
【0062】
(1-7.付与条件)
なお、付与装置100は、種々の情報に関する付与条件に基づいて、ユーザに称号を付与するかを判定してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザが要求したコンテンツのカテゴリ(種別)や、コンテンツの内容等、コンテンツに関する種々の情報に基づく付与条件を各称号に設定してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザがカテゴリX(例えばスポーツや芸能等)に属するコンテンツの所定回数以上の要求を含む付与条件を満たす場合、ユーザにその付与条件に対応する称号を付与してもよい。
【0063】
また、例えば、付与装置100は、行動を行ったユーザの属性情報等、ユーザに関する種々の情報に基づく付与条件を各称号に設定してもよい。例えば、称号「IT女子」の付与条件CND50が、ユーザがIT(Information Technology)に属するコンテンツの所定回数以上要求したこと、及びユーザの属性が「女性」であることを含むものとする。この場合、例えば、付与装置100は、ユーザがITに属するコンテンツの所定回数以上要求し、かつユーザの属性が「女性」である場合、付与条件CND50を満たすと判定し、ユーザに称号「IT女子」を付与すると決定してもよい。
【0064】
また、例えば、付与装置100は、あるユーザに称号を付与する付与条件として、他の称号が付与されていることを設定してもよい。例えば、付与装置100は、芸能等のエンターテインメントに詳しいユーザに付与する称号「エンタメ三段」を付与するための付与条件として、ユーザが称号「エンタメ二段」を付与されていることを設定してもよい。例えば、付与装置100は、称号「エンタメ三段」を付与するための付与条件として、称号「エンタメ二段」を付与されていると、エンターテインメントに関するコメントを所定の回数以上入力していることと含ませてもよい。このように、付与装置100は、段階的に価値が上昇するような称号をユーザに付与することにより、ユーザにできる限り上の段階の称号を付与されるように行動する動機づけを与えることができる。これにより、付与装置100は、積極的にユーザに行動するように促すことができる。
【0065】
なお、上記の付与条件は一例であり、付与装置100は、各称号にどのような付与条件を設定してもよい。例えば、付与装置100は、上記のようなコンテンツに関する条件と、ユーザの属性等に関する条件と、ユーザに付与されている称号に関する条件とを組み合わせた付与条件を称号に設定してもよい。また、付与装置100は、各称号に設定した付与条件を示す情報をユーザに提供してもよい。これにより、付与装置100は、ユーザにユーザ自身が希望する称号が、どのような付与条件を満たすことにより付与されるかを、ユーザが確認可能とすることにより、ユーザに行動を行う動機づけを与えることができる。
【0066】
(1-8.否定的称号)
なお、
図1の例では、ユーザの肯定的な側面を示す性質に関する称号を付与する場合を示したが、付与装置100は、ユーザの否定的な側面を示す性質に関する称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに否定的な称号を付与してもよい。例えば、付与装置100は、コンテンツの内容によらず否定的なコメントを多数入力しているユーザに、称号「否定的ユーザ」等の称号を付与してもよい。なお、上記は一例であり、付与装置100は、種々の情報に関する付与条件に基づいて、ユーザに否定的な称号を付与するかを判定してもよい。また、付与装置100は、ユーザに付与した否定的な称号をユーザには提供しない(非表示)として、種々のサービスを提供にしてもよい。
【0067】
(1-9.事業者との連携)
また、付与装置100は、種々の事業者(企業)に関連する称号をユーザに付与してもよい。例えば、付与装置100を利用してサービスを提供する事業者は、他の企業(以下、「コラボ企業」ともいう)と連携、いわゆるコラボ(コラボレーション)して称号をユーザに付与してもよい。例えば、付与装置100は、コラボ企業と提携して称号を発行し、そのコラボ企業の優良ファンに称号を付与してもよい。
【0068】
例えば、付与装置100は、コラボ企業から、そのコラボ企業の優良ファン(ユーザ)に関する情報を取得し、その情報に基づいて、ユーザにそのコラボ企業に関連する称号を付与してもよい。この場合、例えば、付与装置100は、コラボ企業から取得した優良ファン(ユーザ)に関する情報と、自身のユーザ情報とを紐付けることにより、ユーザの対応付けを行ってもよい。例えば、付与装置100は、あるコラボ企業(企業X)から、企業Xの優良ユーザの一覧情報を取得し、その情報に基づいて、ユーザに「企業Xマスター」等の、企業Xの優良ファン(顧客)であることを示す称号を付与してもよい。
【0069】
また、例えば、付与装置100は、企業Xの優良ファン(顧客)であることを示す称号を付与したユーザ(対象ユーザ)に対して、企業Xに関する種々のサービスを提供してもよい。例えば、付与装置100は、対象ユーザに対して、企業Xに関する広告プロモーション等の種々のサービスを行ってもよい。例えば、付与装置100は、対象ユーザに対して、企業Xに関する商品を提供(贈呈)したり、企業Xに関するイベント等への招待を行なったりしてもよい。
【0070】
(1-10.称号に基づく信用)
また、付与装置100は、称号に基づく信用情報(ポイント)をユーザに付与してもよい。例えば、付与装置100は、各称号の各々にポイントを対応付け、称号が付与されたユーザにその称号に対応するポイントを付与してもよい。この場合、例えば、付与装置100は、信用度が高い称号ほど、大きいポイントを対応付けてもよい。例えば、付与装置100は、付与されるための条件が厳しい称号ほど、大きいポイントを対応付けてもよい。例えば、付与装置100は、ユーザに付与された称号のポイントを合算したポイントを、そのユーザの信用を示す信用ポイントとしてもよい。
【0071】
これにより、付与装置100は、ユーザに付与した称号に基づいて、ユーザの信用度をポイントにより把握可能してもよい。この場合、例えば、付与システム1においては、付与されたポイントが大きいユーザ程、そのユーザの信用度が高いことが把握可能となる。そこで、例えば、付与システム1においては、付与されたポイントに応じて、ユーザが利用できるサービスが制限されてもよい。
【0072】
例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントが所定の閾値未満である場合、そのユーザのサービス利用を停止してもよい。また、例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントに応じて、段階的にユーザが利用できるサービスを多くしてもよい。例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントが第1ポイント以上である場合、第1レベルのサービスまでを利用可能であってもよい。また、例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントが第1ポイントより大きい第2ポイント以上である場合、第2レベルのサービスまでを利用可能であってもよい。例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントが第2ポイント以上である場合、第1レベルのサービス及び第2レベルのサービスの両方を利用可能であってもよい。
【0073】
例えば、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントを、上述したような与信等を行う金融サービスの利用可否の判定に用いてもよい。例えば、付与システム1において、信用ポイントが大きいユーザは、信用度が高いユーザであると判定可能である。そのため、付与システム1においては、ユーザの信用ポイントが所定の閾値以上である場合、金融サービスを利用可能にしてもよい。
【0074】
(1-11.シェアリングエコノミー)
上記のように、付与装置100は、ユーザに付与した称号に関する情報を他のサービス等の種々の対象において用いることにより、ユーザに付与した称号による適切なサービスの提供が可能とすることができる。なお、付与システム1においては、上記に限らず、ユーザに付与した称号に基づいて、種々のサービスが提供されてもよい。例えば、付与システム1においては、ユーザに付与した称号に関する情報は、シェアリングエコノミー等のサービスにおいて利用されてもよい。付与システム1においては、所定の称号が付与されたユーザや上記のような信用ポイント等により信用が高いと判定されるユーザについて、シェアリングエコノミーのサービスを利用可能としてもよい。
【0075】
(1-12.行動パターン)
また、付与装置100は、称号が付与されたユーザの行動パターンを正解データとして用いてもよい。例えば、付与装置100は、称号Xが付与されたユーザの行動パターンを正解データとし、その行動パターンに類似する行動を行ったユーザに称号Xを付与してもよい。例えば、付与装置100は、称号Xが付与されたユーザの行動パターンを正解データとして、称号Xに関するモデルを生成してもよい。例えば、付与装置100は、ユーザの行動情報が入力された場合にそのユーザが称号Xの付与に相応しいかを示すスコアを出力するモデルを生成してもよい。例えば、付与装置100は、正解データに類似する行動情報が入力された場合に、高いスコアを出力するモデルを生成してもよい。例えば、付与装置100は、あるユーザの行動情報をモデルに入力し、モデルが出力するスコアが所定の閾値以上である場合、そのユーザに称号Xを付与してもよい。
【0076】
また、付与装置100は、称号が付与されたユーザの行動パターンを正解データとして、その行動パターンに類似する行動を行ったユーザを抽出してもよい。例えば、付与装置100は、医者の称号が付与されたユーザの行動パターンを正解データとし、その行動パターンに類似する行動を行ったユーザ(抽出ユーザ)を抽出してもよい。この場合、付与装置100は、抽出ユーザを医者の可能性があるユーザとして、種々のサービスを提供してもよい。例えば、付与装置100は、抽出ユーザに、医者の属性を有するユーザが興味関心を持つ可能性が高い広告等のコンテンツを提供してもよい。このように、付与装置100は、医者の称号が付与されたユーザの行動パターンから、その行動パターンに類似するユーザを抽出し、ターゲティング広告などに活用することができる。
【0077】
(1-13.称号の効果)
上記のように、付与装置100は、ユーザに対して種々の称号を付与してもよい。このように、付与システム1においては、ユーザ自身が自分に称号を付与するのではなく、付与装置100が条件を満たしたと判定したユーザに対して称号を付与する。すなわち、付与システム1においては、ユーザやコラボ企業等の称号に関する当事者ではない第三者機関である付与装置100を利用する事業者が、ユーザに称号を付与する。そのため、付与システム1においては、ユーザやコラボ企業が、ユーザに付与される称号を、ユーザやコラボ企業にとってさりげなく自身をアピールできる情報として利用することが可能となる。すなわち、付与システム1においては、付与装置100が認定し付与した称号が、ユーザやコラボ企業にとって、他のユーザ等に対していやみや自慢っぽくならずに、自身をアピールする情報として利用することができる。
【0078】
〔2.付与装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る付与装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る付与装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、付与装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、付与装置100は、付与装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0079】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0080】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、コンテンツ情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122と、行動情報記憶部123と、称号情報記憶部124とを有する。
【0081】
(コンテンツ情報記憶部121)
実施形態に係るコンテンツ情報記憶部121は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すコンテンツ情報記憶部121は、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「カテゴリ」、「コメント情報」といった項目を有する。「コメント情報」には、「コメント」、「ユーザ」、「良い」、「悪い」といった項目を有する。
【0082】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。「コンテンツ」は、いわゆるコンテンツプロバイダ等の提供元から取得したコンテンツを示す。
図4では「コンテンツ」に「Aコンテンツ」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、文字情報や文字情報と画像との組合せ、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。また、「カテゴリ」は、コンテンツの内容に基づく分類情報を示す。
【0083】
また、「コメント」は、対応するコンテンツについて投稿されたコメントを示す。また、「ユーザ」は、対応するコメントを投稿したユーザを示す。例えば、「ユーザ」には、対応するコメントを投稿したユーザの識別情報(ユーザID)が記憶される。また、「良い」は、対応するコメントに対して良い(肯定的な)評価が投稿された回数を示す。また、「悪い」は、対応するコメントに対して悪い(否定的な)評価が投稿された回数を示す。
【0084】
図4の例では、コンテンツID「CT11」により識別されるAコンテンツ(コンテンツCT11)は、カテゴリ「政治」のコンテンツであることを示す。また、コンテンツCT11について、コメントCM1が投稿されたことを示す。また、例えば、コメントCM1を投稿したユーザは、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)であることを示す。また、コメントCM1については、「良い」と評価された回数が「200」回であり、「悪い」と評価された回数が「10」回であることを示す。
【0085】
なお、コンテンツ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部121は、コンテンツを取得した日時やコンテンツが作成された日時に関する情報を記憶してもよい。コンテンツ情報記憶部121は、各提供元の評価値に関する情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部121は、コンテンツの提供元を識別するための識別情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部121は、各コメントについて「良い」や「悪い」の評価を投稿したユーザを識別する情報を記憶してもよい。
【0086】
(ユーザ情報記憶部122)
実施形態に係るユーザ情報記憶部122は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部122は、ユーザ属性やユーザに付与された称号等に関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図5に示すユーザ情報記憶部122は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「居住地」、「職業」、「関心」、「称号」といった項目が含まれる。
【0087】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0088】
また、「居住地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの居住する地域を示す。なお、「居住地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な住所であってもよい。また、「職業」は、ユーザIDにより識別されるユーザの職業を示す。「関心」は、ユーザIDにより識別されるユーザが関心のある対象を示す。なお、「関心」は、複数登録されてもよい。「称号」は、ユーザIDにより識別されるユーザに付与された称号を示す。なお、「称号」は、複数登録されてもよい。
【0089】
例えば、
図5に示す例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)の年齢は、「30代」であり、性別は、「男性」であり、居住地が「A地域」であることを示す。また、例えば、ユーザU1は、職業が「-」であり、ユーザU1についての職業は不明であることを示す。また、例えば、ユーザU1は関心のある対象が「政治」であり、称号「DG11(政治マスター)」が付与されていることを示す。
【0090】
なお、ユーザ情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部122は、年齢や性別に加えて他のデモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部122は、氏名、勤務地、家族構成、収入、ライフスタイル等の種々のユーザのコンテキスト情報を記憶してもよい。
【0091】
(行動情報記憶部123)
実施形態に係る行動情報記憶部123は、行動に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。例えば、行動情報記憶部123は、ユーザが過去に行った行動に関する情報を記憶する。
図6に示す行動情報記憶部123には、「ユーザID」、「行動情報」といった項目が含まれる。
【0092】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「行動情報」には、対応するユーザの行動に関する情報を示し、「行動ID」、「日時」、「内容」といった項目が含まれる。
【0093】
「行動ID」は、各行動を識別するための識別情報を示す。「日時」は、対応する行動が行われた日時を示す。なお、
図6の例では、「日時」に記憶される情報を「DA1-1」等の符号で図示するが、「日時」には、「2017年6月28日13時32分58秒」等の具体的な日時が記憶されるものとする。「内容」は、対応するユーザの行動の種別やその行動において対象となった内容等を示す。
【0094】
例えば、
図6に示す例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、行動ID「AC1-1」により識別される行動や行動ID「AC1-2」により識別される行動を行ったことを示す。また、例えば、
図6に示すでは、行動ID「AC1-1」により識別される行動は、日時「DA1-1」に行われ、その内容が政治ニュースPN1のコンテンツ要求であることを示す。また、例えば、
図6に示すでは、行動ID「AC1-2」により識別される行動は、日時「DA1-2」に行われ、その内容がコメントCM1の入力であることを示す。
【0095】
なお、行動情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、行動情報記憶部123は、行動が所定の期間継続して行われたものであれば、その期間に関する情報を記憶してもよい。例えば、行動情報記憶部123は、各行動情報が取得された際のユーザの位置情報を各行動情報に対応付けて記憶してもよい。また、
図6では、ユーザIDごとに行動情報が行動情報記憶部123に記憶される場合を示したが、行動情報は、ユーザIDごとに限らず、例えば時刻順に記憶されてもよい。
【0096】
(称号情報記憶部124)
実施形態に係る称号情報記憶部124は、称号に関する各種情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る称号情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示す称号情報記憶部124には、「称号ID」、「表示」、「付与条件」といった項目が含まれる。
【0097】
「称号ID」は、称号を識別するための識別情報を示す。例えば、称号ID「DG11」により識別される称号は、
図1の例に示した称号DG11に対応する。また、「表示」は、対応する称号が表示される際の情報を示す。
【0098】
「付与条件」は、対応する称号がユーザに付与されるための条件を示す。なお、
図6の例では、「付与条件」に記憶される情報を「CND11」等の符号で図示するが、「付与条件」には、「政治に関するコメント回数が100回以上」や「政治に関するコンテンツの閲覧回数が週50回以上」等の具体的な条件やその組合せが記憶されるものとする。
【0099】
例えば、
図6に示す例において、称号ID「DG11」により識別される称号(称号DG11)は、表示される際の文字列が「政治マスター」であることを示す。すなわち、称号DG11は、付与されたユーザが政治に詳しいユーザであることを示す文字列「政治マスター」の表示を含む称号であることを示す。また、称号DG11がユーザに付与されるための条件は、付与条件「CND11」であることを示す。
【0100】
なお、称号情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、称号情報記憶部124は、「表示」の項目に、文字情報に加えて、対応する称号が表示される際のアイコン等の画像情報を記憶してもよい。
【0101】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、付与装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0102】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、付与部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0103】
(取得部131)
取得部131は、種々の情報を取得する。例えば、取得部131は、外部の情報処理装置から情報を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10等の外部装置から各種情報を取得する。また、取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。また、取得部131は、コンテンツ情報記憶部121や、ユーザ情報記憶部122や、行動情報記憶部123や、称号情報記憶部124等から各種情報を取得する。
【0104】
例えば、取得部131は、ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する。例えば、取得部131は、インターネット上における前記ユーザの行動情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの所定のサービスにおける入力情報を取得する。例えば、取得部131は、インターネット上におけるユーザと他のユーザと間における行動情報を取得する。例えば、取得部131は、他のユーザによるユーザに関する入力情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザからユーザの素性を示す情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザによるユーザのデモグラフィック属性に関する入力情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの称号の非表示を指定する情報を取得する。
【0105】
図1の例では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10-1からコンテンツの要求を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10-1から政治に関するAコンテンツの要求を取得する。例えば、取得部131は、コンテンツ情報記憶部121からカテゴリ「政治」に関するAコンテンツを取得する。例えば、取得部131は、端末装置10-1からユーザU1が入力した入力情報であるコメントCM1を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10-2からユーザU2が入力したコメントCM1に対する「良い」という評価を取得する。
【0106】
(決定部132)
決定部132は、種々の情報を決定する。例えば、決定部132は、コンテンツ情報記憶部121や、ユーザ情報記憶部122や、行動情報記憶部123や、称号情報記憶部124等に記憶された各種情報に基づいて種々の情報を決定する。
【0107】
図1の例では、決定部132は、ユーザに所定の称号を付与するかどうか決定する。例えば、決定部132は、ユーザの行動情報に基づいて、ユーザが付与条件を満たす称号が有るかどうかを判定する。
【0108】
図1の例では、決定部132は、行動情報記憶部123に記憶されたユーザU1の行動情報と、称号情報記憶部124に記憶された各称号の付与条件とに基づいて、ユーザU1が付与条件を満たす称号が有るかどうかを判定する。例えば、決定部132は、ユーザU1が称号DG11の付与条件CND11を満たすため、ユーザU1に称号DG1を付与すると決定する。
【0109】
(付与部133)
付与部133は、種々の情報を付与する。例えば、付与部133は、取得部131により取得された各種情報を用いて、種々の情報を付与する。例えば、付与部133は、コンテンツ情報記憶部121や、ユーザ情報記憶部122や、行動情報記憶部123や、称号情報記憶部124等に記憶された各種情報に基づいて種々の情報を付与する。例えば、付与部133は、決定部132による決定に基づいて、ユーザに称号を付与する。
【0110】
例えば、付与部133は、取得部131により取得された行動情報に基づいて、ユーザの性質を示す称号を前記ユーザに付与する。例えば、付与部133は、称号の表示を選択可能に、ユーザに称号を付与する。
【0111】
図1の例では、付与部133は、ユーザU1に称号DG1を付与する。例えば、付与部133は、ユーザ情報記憶部122に記憶されたユーザU1を識別する情報(ユーザID)に、称号DG1を対応付けて記憶させることにより、ユーザU1に称号DG1を付与する。
【0112】
(提供部134)
提供部134は、種々の情報を提供する。例えば、提供部134は、端末装置10等の外部装置に各種情報を提供する。例えば、提供部134は、コンテンツ情報記憶部121に記憶されたコンテンツを端末装置10に提供する。
【0113】
例えば、提供部134は、付与部133によりユーザに付与された称号に関する情報に基づくサービスを提供する。例えば、提供部134は、ユーザに関する情報とともに称号を表示する態様でサービスを提供する。例えば、提供部134は、称号が付与されたユーザに関する情報を称号が付与されていないユーザよりも優先的に表示する態様でサービスを提供する。例えば、提供部134は、称号に関する情報を他のサービスに提供する。例えば、提供部134は、称号が非表示に指定されている場合、称号を非表示する態様でサービスを提供する。
【0114】
図2の例では、提供部134は、端末装置10にAコンテンツとともにコメントCM1を提供する。例えば、提供部134は、コメントCM1を入力したユーザU1に付与された称号DG11を表示する態様で、コメントCM1を端末装置10に提供する。
【0115】
〔3.付与処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る付与システム1による付与処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る付与処理の一例を示すフローチャートである。
【0116】
図8に示すように、付与装置100は、ユーザによる能動的な行動情報を取得する(ステップS101)。
【0117】
また、付与装置100は、行動情報に基づいて、ユーザに所定の称号を付与するかどうか決定する(ステップS102)。例えば、付与装置100は、行動情報に基づいて、ユーザが付与条件を満たす称号が有るかどうかを判定する。
【0118】
付与装置100は、ユーザに所定の称号を付与すると決定した場合(ステップS102:Yes)、ユーザに所定の称号を付与する(ステップS103)。一方、付与装置100は、ユーザに称号を付与しないと決定した場合(ステップS102:No)、処理を終了する。
【0119】
〔4.称号の非表示〕
図2の例では、ユーザに付与された称号を表示する場合を示したが、称号が付与されたユーザの指定に応じて、称号を非表示にしてもよい。この点について、
図9及び
図10を用いて説明する。
図9は、ユーザ情報記憶部の一例を示す図である。具体的には、
図9は、称号表示の指定を含むユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る称号の非表示の一例を示す図である。なお、上述した説明と同様の点については、同一の符号を付すること等により、適宜説明を省略する。
【0120】
図10に示すユーザ情報記憶部122Aは、「称号」に代えて「称号情報」の項目を有する点で
図5に示すユーザ情報記憶部122と相違する。
図10に示すユーザ情報記憶部122A中の「称号情報」には、「称号」及び「表示可否」の項目といった項目が含まれる。
【0121】
ユーザ情報記憶部122Aに示す「称号情報」中の「称号」は、ユーザIDにより識別されるユーザに付与された称号を示す。なお、「称号」は、複数登録されてもよい。ユーザ情報記憶部122Aに示す「称号情報」中の「表示可否」は、対応する称号の表示可否を示す。
【0122】
例えば、
図10に示す例では、ユーザU1に付与された称号「DG11(政治マスター)」は表示可否が「NG」であるため、表示されないことを示す。また、例えば、
図10に示す例では、ユーザU3に付与された称号「DG21(医師)」は表示可否が「OK」であるため、表示されることを示す。
【0123】
次に、称号が非表示に設定された場合の表示態様について
図10を用いて説明する。
図10は、ユーザU1に付与された称号DG11が非表示に設定された場合のコメントCM1の表示の一例を示す。
【0124】
図10は、
図1においてユーザU1に称号DG11が付与された後にコメントCM1が表示され、
図9に示すようにユーザU1に付与された称号DG11が非表示に設定されている場合を示す。例えば、
図10の例では、ユーザU20が利用する端末装置10において、コンテンツID「CT11」により識別されるコンテンツ(Aコンテンツ)が表示されるものとする。
【0125】
図10に示すように、端末装置10には、コンテンツIDに対応する符号「CT11」で示すAコンテンツが表示される。
【0126】
図10の例では、コメントCM1とともに、コメントCM1の入力したユーザを示す主体情報SB1が表示される。なお、
図10中の主体情報SB1に示すように、ユーザU1であることを秘匿した状態でコメントCM1が表示されてもよい。
【0127】
また、
図10の例では、コメントCM1に対する評価を受け付ける好評ボタンRG1や不評ボタンRB1がコメントCM1に対応する位置に表示される。
【0128】
ここで、
図10の例では、コメントCM1を入力したユーザU1には、称号DG11が付与されているが、ユーザU1に付与されている称号DG11については非表示に設定されているため、コメントCM1には称号DG11は表示されない。
【0129】
このように、付与システム1は、ユーザの指定に応じて称号を選択的に表示したり、非表示にしたりすることにより、ユーザの満足度を高めることができる。
【0130】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る付与装置100は、取得部131と、付与部133とを有する。取得部131は、ユーザによる能動的な行動に関する行動情報を取得する。また、付与部133は、取得部131により取得された行動情報に基づいて、ユーザの性質を示す称号を前記ユーザに付与する。
【0131】
このように、実施形態に係る付与装置100は、ユーザによる能動的な行動に関する行動情報に基づいて、ユーザの性質を示す称号を前記ユーザに付与することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0132】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、インターネット上における前記ユーザの行動情報を取得する。
【0133】
このように、実施形態に係る付与装置100は、インターネット上における前記ユーザの行動情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0134】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、ユーザの所定のサービスにおける入力情報を取得する。
【0135】
このように、実施形態に係る付与装置100は、ユーザの所定のサービスにおける入力情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0136】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、インターネット上におけるユーザと他のユーザと間における行動情報を取得する。
【0137】
このように、実施形態に係る付与装置100は、インターネット上におけるユーザと他のユーザと間における行動情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0138】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、他のユーザによるユーザに関する入力情報を取得する。
【0139】
このように、実施形態に係る付与装置100は、他のユーザによるユーザに関する入力情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0140】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、ユーザからユーザの素性を示す情報を取得する。
【0141】
このように、実施形態に係る付与装置100は、ユーザからユーザの素性を示す情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0142】
また、実施形態に係る付与装置100において、取得部131は、ユーザによるユーザのデモグラフィック属性に関する入力情報を取得する。
【0143】
このように、実施形態に係る付与装置100は、ユーザによるユーザのデモグラフィック属性に関する入力情報を取得することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0144】
また、実施形態に係る付与装置100において、付与部133は、称号の表示を選択可能に、ユーザに称号を付与する。
【0145】
このように、実施形態に係る付与装置100は、称号の表示を選択可能に、ユーザに称号を付与することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに付与することができる。
【0146】
また、実施形態に係る付与装置100は、提供部134を有する。提供部134は、付与部133によりユーザに付与された称号に関する情報に基づくサービスを提供する。
【0147】
これにより、実施形態に係る付与装置100は、ユーザに付与された称号に関する情報に基づくサービスを提供することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号に関する情報を用いてサービスが提供可能となる。
【0148】
また、実施形態に係る付与装置100において、提供部134は、ユーザに関する情報とともに称号を表示する態様でサービスを提供する。
【0149】
これにより、実施形態に係る付与装置100は、ユーザに関する情報とともに称号を表示する態様でサービスを提供することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号をユーザに関連付けて表示することができる。
【0150】
また、実施形態に係る付与装置100において、提供部134は、称号が付与されたユーザに関する情報を称号が付与されていないユーザよりも優先的に表示する態様でサービスを提供する。
【0151】
これにより、実施形態に係る付与装置100は、称号が付与されたユーザに関する情報を称号が付与されていないユーザよりも優先的に表示する態様でサービスを提供することにより、ユーザに称号を付与する動機づけを与えることができる。
【0152】
また、実施形態に係る付与装置100において、提供部134は、称号に関する情報を他のサービスに提供する。
【0153】
これにより、実施形態に係る付与装置100は、称号に関する情報を他のサービスに提供することにより、ユーザの行動に応じた適切な称号に関する情報を用いたサービスの提供が他のサービスにおいても可能となる。
【0154】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る付与装置100は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、付与装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0155】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0156】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0157】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0158】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0159】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る付与装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0160】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0161】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0162】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0163】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0164】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0165】
1 付与システム
100 付与装置
121 コンテンツ情報記憶部
122 ユーザ情報記憶部
123 行動情報記憶部
124 称号情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 決定部
133 付与部
134 提供部
10 端末装置
N ネットワーク