(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】照明設備
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220622BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220622BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20220622BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 103/00 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20220622BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20220622BHJP
【FI】
F21S2/00 625
F21S2/00 430
F21S2/00 470
F21V23/00 140
F21S8/02
F21Y115:10
F21Y113:13
F21Y115:15
F21Y101:00 100
F21Y103:00
F21Y115:30
F21Y115:20
F21Y101:00 300
(21)【出願番号】P 2019562214
(86)(22)【出願日】2018-01-26
(86)【国際出願番号】 US2018015509
(87)【国際公開番号】W WO2018140768
(87)【国際公開日】2018-08-02
【審査請求日】2019-11-13
(32)【優先日】2017-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519275102
【氏名又は名称】イデアル・インダストリーズ・ライティング・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】レオン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブソン,ベン
(72)【発明者】
【氏名】タルサ,エリック
(72)【発明者】
【氏名】イビットソン,ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ジロット,クラウディオ
(72)【発明者】
【氏名】ケラー,バーンド
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-536744(JP,A)
【文献】特開2011-138731(JP,A)
【文献】特表2016-540349(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0185281(US,A1)
【文献】特表2016-514340(JP,A)
【文献】特開2015-207554(JP,A)
【文献】特表2017-519333(JP,A)
【文献】特表2014-523100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 8/02
F21V 23/00
F21Y 115/10
F21Y 113/13
F21Y 115/15
F21Y 101/00
F21Y 103/00
F21Y 115/30
F21Y 115/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジン
を備え、
前記第2のライトエンジンが少なくとも第1の側壁を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
前記第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え、
前記第1の側壁が少なくとも第1の導波管を備え、
前記第1の導波管が、前記第1のライトエンジンを基準として前記第1の導波管の幾何学的配置および/または位置を変化させることを目的として、前記第1のライトエンジンを基準として移動可能であり、
前記照明設備に電気を供給するとき、
光が前記第1の光出口表面を通って前記第1のライトエンジンから出て、
光が前記第2の光出口表面を通って前記第1の側壁から出て、
前記第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が前記空間の境界のところにあり、
前記第1のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を前記空間の少なくとも一部を通過させて前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
前記第1の側壁が、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、
照明設備。
【請求項2】
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンと;
第1の側壁と
を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
前記第1の光出口表面の端は、前記第1の側壁へ延在し、
前記第1の側壁が空間を画定し、
前記第2のライトエンジンが前記空間内にあり、
少なくとも第1の光出口領域が前記空間の境界のところにあり、
前記第1のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を前記空間の少なくとも一部を通過させて前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
前記第2のライトエンジンが、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、
照明設備。
【請求項3】
照明設備であって、前記照明設備が:
第1の側壁と;
第1のライトエンジンと;
少なくとも第1の制御要素と
を備え、
前記第1の側壁が空間を画定し、
前記第1の側壁は、少なくとも1つの側壁アパーチャを有し、
前記第1のライトエンジンが、前記第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の側壁アパーチャを通って前記空間に入れるように、位置決めされて方向付けられ、
少なくとも第1の制御要素が:
(1)前記側壁の第1の部分から出る光の輝度および前記側壁の第2の部分から出る光の輝度を独立して制御し、ならびに/あるいは、
(2)前記側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントおよび前記側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントを独立して制御する
照明設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主題は、照明設備および照明方法に関する。いくつかの態様では、本発明の主題は、天窓の外観および/または効果を模擬する、ならびに/あるいは一部の事例において任意の窓またはドアからの外部光がない状態においても屋内空間に「屋外」のフィーリングを与える、照明設備(1つまたは複数の光源、ならびに/あるいは1つまたは複数のライトエンジンを備える)に関する。
【背景技術】
【0002】
天窓は、住宅建築物、商業建築物、および他の建築部で、さらには他の構造物で、自然光(すなわち、日光)を提供するのに使用される。
【0003】
従来の天窓は、漏水、熱損失、曇りの日または荒天の日における光の欠乏、設置が困難であるかまたは設置が不可能/非実際的であること(例えば、複数階構造物の1階において)、を含めた、複数の問題を呈する可能性がある。加えて、従来の天窓(窓と同様)は、通常、濁り、筋がつき、および/または汚れが付着し、その結果として、しばしば、天窓を洗浄することを所望される(または、必要とされる)ことが頻繁となる。加えて、場合によっては直射日光が、例えばコンピュータスクリーンなどの、物品表面および他のアイテムの上に眩しいグレアを発生させる可能性があり、そのようなグレアは、通常、反生産的なものであり、および/または煩わしいものである(例えば、グレアは、作業者が自分のコンピュータスクリーンを見ることを困難または不可能なものとする可能性がある)。また、直射日光(および/または、それにより発生するグレア)が眼精疲労を増大させる可能性がある(短時間の後であっても、また継続的に露出されることを含めた長時間の露出、さらには長期間にわたる断続的な露出においては、より一層そのような事態となる)。
【0004】
このような問題を解消し、また、従来の天窓の利点を提供し、および/または、提供されている光に対しての制御が存在し得るのを可能にすることができる、天窓を提供することが有益である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様で、本発明の主題が、従来の天窓の問題を回避し、従来の天窓によって提供される利益を提供する、照明設備(人工天窓)に関連する。
従来の天窓は以下のものを含む複数の利益を提供する:
・フルスペクトルである光(高品質で、演色性を有する)。
・空からの散光と太陽からの方向性を有する光との組み合わせにより視覚的に複雑である光(これは、一般に、多様な色を有する)。
・時間(すなわち、概日的な時間、季節的な時間)および天候に応じて自然に変化する光。
・結果として、一般に、魅力的であり、気持ちおよび健康状態を向上させることができるような、屋外との視覚的繋がり(visual connection)を提供すること。
【0006】
本発明の主題の第1の態様によると、第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する。
【0007】
本発明の主題の第1の態様によるいくつかの照明設備では、多くの利点が提供され、これには、漏水を回避または低減しながら(従来の天窓などの他のデバイスと比較して)光を供給する能力(住宅建築物、商業建築物、他の建築物、および他の構造物)と、低熱損失を実現することと、曇りの日または荒天の日に光を提供することと、設置を単純化することと、設置能力を提供することと(例えば、例として、複数階構造物の1階、または屋根が天井からから長い距離で離間されるような建築物などの、天窓を設置することが厄介であるかまたは不可能であるようなロケーションにおいて)、デバイスから出て、オフィス、部屋、または任意の他の空間に入る光を制御する能力を提供することと(例えば、照明設備から出る光の輝度および/または色を制御する)、が含まれる。加えて、本発明の主題の第1の態様による照明設備が、洗浄を単純化することができる(例えば、デバイスがより容易にアクセスされ得、および/またはデバイスを設置しているところの構造物から取り外され得る)。
【0008】
第2の態様では、本発明の主題が、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを備える照明設備に関連し、ここでは、第2のライトエンジンが側壁を備え、側壁から光が出る。
【0009】
第3の態様では、本発明の主題が、特定の特性を有する光を出力する照明設備に関連する。例えば、いくつかの実施形態が、例えば、人間のサーカディアンリズムを調整することを目的として、人間のサーカディアンリズムの不調を改善することを目的として、および/または人間の警戒感を調整することを目的として(例えば、1日のうちの何時間かにおいて人間の警戒感を向上させ、および/または1日にうちの他の時間において人間の眠気を向上させる)、人間の生物学的メラトニンレベルを所望の手法(例えば、24時間にわたって)で調整することなどの、特定の生物学的効果を達成することができる光放射を実現する。
【0010】
本発明の主題が、本明細書で説明される任意の照明設備に電気を供給することを含む方法をさらに含む。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、照明設備から出る光の色および輝度が、従来の天窓を通過する自然の日光の錯覚を提供するように独立して制御される。
【0011】
本発明の主題が、本明細書で説明される任意の照明設備内で別のライトエンジンを基準として少なくとも1つのライトエンジンを移動させることを含む方法をさらに含む。
【0012】
本発明の主題は、添付図面および本発明の主題の以下の詳細な説明を参照することにより完全に理解され得る。
本特許および出願は、カラーで実行された図面を少なくとも1つ含む。カラーの図面を有する本特許または特許出願公開のコピーは、申請および手数料の支払いにより、当局によって提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の主題による照明設備内で使用される第1のライトエンジンのためのカラーポイントの第1の代表的な範囲が中に位置しているところの領域を示すグラフである(1931CIE色度図)。
【
図2】本発明の主題による照明設備内で使用される第2のライトエンジンのためのカラーポイントの第1の代表的な範囲が中に位置しているところの領域を示すグラフである(1931CIE色度図)。
【
図3A】本発明の主題による照明設備内で使用される第1のライトエンジンのためのカラーポイントの第2の代表的な範囲が中に位置しているところの領域を示すグラフである(1931CIE色度図)。
【
図3B】本発明の主題による照明設備内で使用される第2のライトエンジンのためのカラーポイントの第2の代表的な範囲が中に位置しているところの領域を示すグラフである(1931CIE色度図)。
【
図4】本発明の主題による照明設備内の構成要素として使用され得るエッジリットパネル(edge-lit panel)の代表的な実施例を示す概略図である。
【
図5】本発明の主題による照明設備内の構成要素として使用され得るバックリットパネル(back-lit panel)の代表的な実施例を示す概略図である。
【
図6】本発明の主題による照明設備内の構成要素として使用され得るサイドリットパネル(side-lit panel)の代表的な実施例を示す概略図である。
【
図7】天井の中に設置された状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図8】天井の中に設置された状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図9A】従来の天窓によって作られる視覚的インプレッションを示す概略図である。
【
図9B】本発明の主題による照明設備の代替的な実施形態によって作られる視覚的インプレッションを示す図である。
【
図9C】本発明の主題による照明設備の代替的な実施形態によって作られる視覚的インプレッションを示す図である。
【
図10】天井の中に3つの照明設備(各照明設備が
図7に描かれる照明設備に類似する)が設置されている部屋を示す図である。
【
図11】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図12】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図13】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図14】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図15】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図16】天井の中に設置されている状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図17】本発明の主題による照明設備の中の構成要素として使用され得る側壁の一部分を示す概略断面図である。
【
図18】本発明の主題による照明設備の中の構成要素として使用され得る側壁の一部分を示す概略断面図である。
【
図19】本発明の主題による照明設備の中の構成要素として使用され得る側壁の一部分を示す概略断面図である。
【
図20】本発明の主題による照明設備の中の構成要素として使用され得る側壁の一部分を示す概略断面図である。
【
図21】天井の中に設置された状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示
す概略断面図である。
【
図22】天井の中に設置された状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図23】本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図24A】
図16に描かれる照明設備の実施形態に類似する照明設備を使用して測定される、視角にわたるCCTのプロットを示すグラフである。
【
図24B】
図16に描かれる照明設備の実施形態に類似する照明設備を使用して測定される、視角にわたる測定CCTのプロットを示すグラフである。
【
図25】天井に設置された状態の、本発明の主題による照明設備の実施形態を示す概略断面図である。
【
図26】本発明の主題に従って使用されるのに適するバッフル要素260の代表的な実施例を示す概略図である。
【
図27】本発明の主題に従って使用されるのに適するバッフル要素270の代表的な実施例を示す概略図である。
【
図28】第1のライトエンジン(「空」)の制作で使用される2つの種類のLEDの代表的な実施例によって放射される光と、CIE色度図(CIE 1931 Chromaticity Diagram)の一部分上にプロットされる、第2のライトエンジン(「太陽」)の制作で使用される2種類のLEDによって放射される光と、のカラーポイントを示すグラフである。
【
図29】本発明の主題による人工天窓の実施形態を示す写真であり、ここでは、空(「第1のライトエンジン」)が(0.3135、0.3237)のカラーポイントを有し、太陽(「第2のライトエンジン」)が(0.3451、0.3516)のカラーポイントを有する。
【
図30】本発明の主題による人工天窓の実施形態を示す写真であり、ここでは、空(「第1のライトエンジン」)が(0.2383、0.2472)のカラーポイントを有し、太陽(「第2のライトエンジン」)が(0.3451、0.3516)のカラーポイントを有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の主題の実施形態を示している添付図面を参照して本明細書において以下で本発明の主題をより完全に説明する。しかし、本発明の主題は本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示を徹底的で完全なものとするように、また本開示により本発明の主題の範囲を当業者に完全に伝えるように、提供されるものである。全体を通して同様の参照符号が同様の要素を示す。
【0015】
本明細書で使用される場合の「および/または」という用語は、関連の列記されるアイテムのうちの1つまたは複数のアイテムの任意のおよびすべての組み合わせを含む。
【0016】
本明細書で使用される「複数の」という用語は2つ以上を意味し、つまり2つ、3つ、4つ、5つなどを包含する。例えば、「複数の位置」という表現は、2つの位置、3つの位置、4つの位置などを包含する。
【0017】
本明細書で使用される専門用語が特定の実施形態を説明することのみを目的とし、本発明の主題を限定することを意図されない。本明細書で使用される単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈において別の意味を明確に示されない限りにおいて、複数形も含むことが意図される。
【0018】
本明細書で使用される場合の「comprises」および/または「comprising」という用語は、記載される特徴、動作、要素、および/または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、動作、要素、構成要素、および/またはそのグループの存在または追加を排除するわけではない。あるものが要素(例えば、1つの種類のまたはグループのうちの1つの要素)を備えるという記述は、同様の種類の追加の要素の存在を排除するわけではない(例えば、照明設備が「第1のライトエンジンを備える」という記述は、照明設備が第2のライトエンジンまたは他のライトエンジンを有することを排除するわけではない)。また、「include」(または、例えば「including」など)という用語は列記されるアイテムの存在を明示するが、他のアイテムの存在または追加を排除するわけではない(例えば、「including」は含むを意味し、限定されることを意味しない)。
【0019】
層、領域、または基板などの要素が別の要素の「上に」あるものとして本明細書で意味される場合、それらの層、領域、または基板は他の要素の中にまたは上にあってもよく、ならびに/あるいは、それらの層、領域、または基板は他の要素の上に直接あってもよく、またそれらの層、領域、または基板は他の要素に直接または間接的に接触してもよい(例えば、介在する要素が存在してもよい)。対照的に、要素が本明細書で別の要素の「直接上に」あるものとして意味される場合、介在する要素は存在しない。第1の要素が第2の要素の「上に」あるという記述は、第2の要素が第1の要素の「上に」あるという記述と同義である。
【0020】
要素が本明細書において他の要素に「接続される」ものとして意味される場合、その要素が他の要素に直接接続されてよいかまたは介在する要素が存在してもよい。対照的に、要素が本明細書において別の要素に「直接接続される」ものとして意味される場合、これらの要素を接続しているところの少なくとも1つのロケーションに介在する要素が存在しない。
【0021】
本明細書で使用される「接触する」という表現は、第2の構造に接触している第1の構造が、第2の構造に直接接触しているかまたは第2の構造に間接的に接触している、ことを意味する。「間接的に接触する」という表現は、第1の構造が第2の構造に直接接触しているわけではないことを意味するが、複数の構造(第1および第2の構造を含む)が存在してそれらの複数の構造の各々がそれらの複数の構造のうちの少なくとも1つの他の構造に直接接触している、ことを意味する(例えば、第1および第2の構造が1つのスタック内にあり、1つまたは複数の介在する層によって分離される)。本明細書で使用される場合の「直接接触する」という表現は、第2の構造に「直接接触する」第1の構造が第2の構造に触れており、少なくとも一部のロケーションにおいて第1および第2の構造の間に介在する構造が存在しない、ことを意味する。
【0022】
デバイスの2つの構成要素が「電気的に接続される」という本明細書における記述は、デバイスによって提供される機能に影響を与えるような電気的な構成要素がそれらの2つの構成要素の間に存在しない、ことを意味する。例えば、デバイスによって提供される機能に実質的には影響を与えないような小さい抵抗器を2つの要素の間に有する可能性がある場合でも、2つの構成要素が電気的に接続されるということを意味され得る(実際的には、2つの構成要素を接続するワイヤが小さい抵抗器とみなされてよい);同様に、追加の構成要素を有さないことを除いて同一の1つのデバイスによって提供される機能に実質的に影響を与えないが、デバイスが追加の機能を実施するのを可能にするような追加の電気的構成要素を2つの構成要素の間に有する可能性がある場合でも、2つの構成要素が電気的に接続されるということを意味され得る;同様に、互いに直接接続されるかまたはワイヤの両端部または回路基板上のトレースの両端部に直接接続される2つの構成要素も、電気的に接続されているものとする。デバイス内の2つの構成要素が「電気的に接続される」という本明細書における記述は、2つの構成要素の間に電気的な構成要素が存在しないことを意味する、2つの構成要素が「直接電気的に接続される」という記述とは区別可能である。
【0023】
「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書では、種々の、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度、を説明するため使用され得るが、これらの、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度を、別の、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度から区別するために単に使用される。したがって、以下で考察される、第1の、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度は、本発明の主題の教示から逸脱することなく、第2の、開口部、光出口領域、縁部、方向、光源、カラーポイント、ライトエンジン、部品、主表面、側部、波長範囲、および相関色温度と称されてもよい。
【0024】
「前部」、「後部」、「後方」などの相対的な用語は、本明細書では、要素または構造の間での空間的関係を説明するのに使用される。このような相対的な用語は、説明される幾何学的配置に加えてデバイスの別の幾何学的配置も包含することを意図される。例えば、デバイスが180度回転させられる場合、照明設備の前方にある(または、別の構成要素の前方にある)要素が、デバイスの180度の回転前と同じ視点から見て、照明設備の後ろ(または、別の構成要素の後方)にくることになる。
【0025】
例えば「側壁が空間を画定する(少なくとも部分的に画定する)」という表現などにおいて使用されるような、「画定する(または、少なくとも部分的に画定する)」という表現は、構造物(例えば、この例では側壁)によって画定されるかまたは少なくとも部分的に画定される要素または特徴が、その構造物によって画定されるか、あるいは1つまたは複数の追加の構造物との組み合わせでその構造物によって画定される、ことを意味する。
【0026】
例えば「側壁が、第2の縁部画定領域(edge-defined region)の少なくとも一部分を画定する第2の縁部を備える」という表現で使用される場合の「少なくとも一部分を画定する」という表現は、構造物(例えば、この例では側壁)によって画定されるかまたはその一部分が構造物によって画定される要素または特徴が、その構造物によって画定されるかまたは1つまたは複数の追加の構造物との組み合わせでその構造物によって画定される、ことを意味する。
【0027】
1つまたは複数の光源(および/または、1つまたは複数のライトエンジン)から出力される光との関連で本明細書で使用される場合の「光分布の軸」という表現は、光源(および/または、ライトエンジン)からの光の軸、光の分布の最大輝度の方向、または光の分布の平均方向、を意味する。言い換えると、「光の分布の平均方向」の事例では、(1)放出される光(または、ライトエンジンから出る光)の輝度の分布を非Lambertianとする光源(または、ライトエンジン)が提供される場合、最大輝度の方向自体が光源またはライトエンジンの軸上に置かれない場合でも、光分布の軸が光源またはライトエンジンの軸に一致するとしてよく(例えば、最大輝度の平均方向が光源またはライトエンジンの軸上にあることを理由とする)、あるいは(2)最大輝度が第1の方向にあって、第1の方向の一方側へ10度である第2の方向の輝度が、第1の方向の反対側へ10度である第3の方向の輝度より大きい場合、第2の方向および第3の方向の輝度の結果として光放射の平均方向が第2の方向へといくらか移動させられることになる。
【0028】
「相関色温度(CCT:correlated color temperature)」という表現は、その良く知られている意味に従って、明確に定義される意味において(つまり、当業者により容易に正確に決定され得る)、色における最も近くの黒体の温度を意味するのに使用される。当業者であれば、相関色温度に精通しており、また、特定の相関色温度に対応するカラーポイントと、相関色温度の特定の範囲に対応する色度図上のエリアと、を示す色度図に精通している。光のカラーポイントが黒体軌跡上にある場合でも光は相関色温度を有するものとして意味され得(つまり、その相関色温度がその色温度と等しくなる);つまり、本明細書において相関色温度を有するものとして光に言及することは、黒体軌跡上のカラーポイントを有する光を排除しない。
【0029】
構造物の「縁部」という用語(例えば、「第1の側壁の底部縁部」)は、非平坦な表面的特徴(non-flat topography)が存在するところの構造物の任意の部分を意味する(例えば、表面が終端するところのロケーション、第1の平坦な表面が第2の平坦な表面と交差するところのロケーション、湾曲表面または他の非平坦な表面が平坦な表面と交差するところのロケーション、あるいは第1の非平坦な表面が第2の非平坦な表面と交差するところのロケーション、など)。
【0030】
「ライトエンジン」は、そこから光が出るところの任意の構造物(または、構造物の組み合わせ)であってよい。多くの事例において、ライトエンジンが、1つまたは複数の光源、さらには加えて、1つまたは複数の機械的要素、1つまたは複数の光学的要素、ならびに/あるいは1つまたは複数の電気的要素、から構成される。多くの事例において、ライトエンジンが照明設備の構成要素であり、つまり、ライトエンジンは完全な照明設備ではなく、空間的に離隔されてユニットとして制御される個別のグループまたはセットのLEDであってよい。いくつかの実施形態では、例えば、照明設備内のライトエンジンが、照明設備内の1つまたは複数の他のライトエンジンから分離されるボード(例えば、印刷回路基板)に設置される個別のセットのLED(例えば、LEDのアレイ)であってよい。いくつかの実施形態では、大型のボードが、ボートの異なる部分を占有する異なるセットまたはグループのLEDを備えることができ、それにより複数のライトエンジンを備えることができる。ライトエンジンは、例えば、チップオンボード、パッケージングされたLED、二次的なオプティクス、および/または制御/駆動回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、照明設備が、第1のボード上に複数のLEDを備える第1のライトエンジンと、第2のボード上に複数のLEDを備える第2のライトエンジンとを備えることができる。いくつかの実施形態では、ライトエンジンが、1つの次元、2つの次元、または3つの次元において、(集合体内で)互いから離間される複数のLEDを備えることができる。例えば、第1のライトエンジンが、第2のライトエンジンと同じ平面上にあるが側方向において隣接する形でまたは離間される形で設置され得、それにより1つの次元において離間される。第1のライトエンジンが、第2のライトエンジンから一定の角度のところに、つまり第2の平面上に配置されるが第2のライトエンジンに隣接する形でまたは離間される形で配置され得、それにより2つの次元において離間される。第1のライトエンジンが2つの次元または3つの次元において第2のライトエンジンからオフセットされてよい。第1のライトエンジンが、1つまたは複数の他のライトエンジンの2つの、3つの、またはそれ以上の次元を基準としてオフセットされるかまたは配置されてよい。いくつかの実施形態では、ライトエンジンが、単一の光源(例えば、単一のLED)、あるいは光源のアレイ(例えば、複数のLED、複数の他の光源、あるいは、1つもしくは複数のLEDおよび/または1つもしくは複数の他の光源の組み合わせ)を備えることができる。いくつかの実施形態では、複数の光源(例えば、複数のLED)がボード上にあって一体に制御され得、例えば、制御デバイス(複数の光源からの光の混合物のカラーポイントを制御する、および/あるいは複数の光源のうちの1つまたは複数の光源から放射される光の輝度を制御する、など)が、ボード上の複数の光源を制御することができる(および/または、ボート上のすべての光源を制御することができる)。
【0031】
「光出口領域」という表現は(例えば、「少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにある」)、光を通過させるところの任意の領域を意味する(例えば、光が、光出口領域の一方側にある空間から、光出口領域のもう一方側まで、移動するとき、つまり光が光出口領域を通って空間からから出るとき)。例えば、照明設備が内部空間(頂部が閉じられており、底部が開いている)を画定する円筒形表面を有する場合、光が円筒形表面の底部のところで円形の光出口領域を通って移動することにより空間から出ることができる(つまり、このような円形の光出口領域が円筒形表面の下側縁部によって画定される)。このような光出口領域は開いていてよいか、または少なくとも部分的に光透過性(例えば、透明または半透明)である構造物によって部分的にまたは完全に占有されてよい。例えば、光出口領域が不透明構造物の中にある開口部であってよく(その開口部を通って光が出ることができる)、光出口領域が、他の不透明構造物の中にある透明領域であってよく、光出口領域が、レンズまたは拡散器などによって覆われる、不透明構造物の中にある開口部であってよい。
【0032】
「空間を画定する」という表現(例えば、「第1の側壁が空間を画定する」という表面の中の)が、空間を画定する記述されている構造物の部分が確認可能な空間を目的をもって画定する、ことを意味する。例示のための単に代表的な実施例として、円筒形表面が円筒形表面の内部に円筒形空間を画定し;同様に、閉じられた端部を有さず(つまり、頂部および底部のところに円形領域を有さない)かつ孔および/または隙間を有することを除いて円筒形である表面が円筒形空間を画定することができ;同様に、1つの領域の周りを延在する一連の平坦な表面が空間を画定することができる(例えば、直角を画定するように両側の2つの隣接物に当接される個別の縁部を有する4つの平坦な領域が、一体に、長方形角柱空間または正方形角柱空間を画定することができる);同様に、1つまたは複数の不規則な非平坦な表面が空間を一体に画定することができ、ここでは、空間内の各ポイントが、表面のうちの1つまたは複数の表面においてそれぞれのポイントを接続する線分に沿う、などである。
【0033】
「空間の境界」という表現は空間の外側部分の任意の部分を意味する。例えば、円筒形空間の事例では、「空間の境界」が、空間の外側部分において円形領域であってよいか、空間の外側部分の湾曲側部であってよいか(つまり、2つの円形領域を除いて、外側部分の全体)、あるいは円形領域の任意の部分または湾曲側部の任意の部分であってよい。同様に、正方形角柱または長方形角柱の形状の空間の事例では、「空間の境界」が、角柱の側部のうちの任意の側部であってよいか、または角柱の側部のうちの任意の側部の任意の部分であってよい。
【0034】
本明細書で使用される場合の「実質的に平坦」という表現(例えば、「第1の光出口表面が実質的に平坦であって長方形である」という表現の中の)が、実質的に平坦であることを特徴とする構造物の表面内のポイントのうちの少なくとも90%が、表面の最大寸法の25%以下(また、一部の事例では、表面の最大寸法の15%以下、10%以下、または5%以下)の距離で互いから離間される平行な一対の平面の間に位置する。
【0035】
「視覚的に区別される色」という表現は、通常の視覚を有する人間が光の間(例えば、第1のライトエンジンから出る光と第2のライトエンジンから出る光との間)での色の違いを検出することができる、ことを意味する。
【0036】
「ライトエンジンから出る光が第1のカラーポイントである」という表現(および、同様のまたは類似の表現)はライトエンジンから出る光(光の混合物)のカラーポイントを意味し、つまり、ライトエンジンから出る光のカラーポイントが、すべて、単一のカラーポイントである場合(例えば、ライトエンジンが単一の光源のみを有する場合)、ライトエンジンから出る光がそのカラーポイントであり、またライトエンジンから出る光が異なるカラーポイントの光の混合物である場合(例えば、ライトエンジンが、異なるカラーポイントの光を放射する2つ以上の光源を有する場合)、ライトエンジンから出る光が、光のその混合物のカラーポイントである。
【0037】
特に明記しない限りにおいて、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含めて)が、本発明の主題の属する当技術分野の当業者によって通常理解される意味と同じ意味を有する。一般的に使用される辞書で定義されるものなどの用語は、関連技術および本開示の文脈でのそれらの意味と矛盾しない意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において特に明記しない限りにおいて、理想化された意味または過度に形式的な意味で解釈されない、ことをさらに理解されたい。また、別の特徴に「隣接して」配置される構造物または特徴に対しての言及が、その隣接する特徴に重なるかまたはその下にある部分も有してよい、ということを当業者であれば認識されよう。
【0038】
光源から放射される可視光の色および/または複数の光源から放射される混合可視光(mixture visible light)の色は、1931CIE(Commission International de I’Eclairage)色度図または1976CIE色度図で示され得る。当業者であればこれらのダイアグラムに精通しており、これらのダイアグラムは容易に入手可能である(例えば、インターネットで「CIE色度図」を検索することにより)。
【0039】
CIE色度図は、2つのCIEパラメータ、つまりxおよびy(1931のダイアグラムの場合)、またはu’およびv’(1976のダイアグラムの場合)に関しての人間の色知覚をマップアウトする。それぞれのダイアグラム上の各ポイント(つまり、各「カラーポイント」)が特定の色相に対応する。CIE色度図の技術的説明に関しては、例えば、「Encyclopedia of Physical Science and Technology」、vol.7,230~231ページ(Robert A Meyers著、1987年)を参照されたい。分光色が輪郭を有する空間の境界の周りに分布し、これが、人間の目によって感知される色相のすべてを含む。境界は分光色のための最高彩度を表す。
【0040】
1931CIE色度図は、多様な色相の加重和としての色を定義するのに使用され得る。1976CIE色度図は1931のダイアグラムに類似するが、ここでは、1976のダイアグラム上の同様の距離が同様に感知される色の違いを表していることを除く。
【0041】
本明細書で使用される「色相」という表現は、CIE色度図上の特定のポイントに対応する色合いおよび彩度を有する光を意味する。つまり、この特定のポイントとは、1931CIE色度図のx、y座標または1976CIE色度図のu’、v’座標により特徴付けられ得るポイントである。
【0042】
1931のダイアグラムでは、ダイアグラム上のポイント(つまり、「カラーポイント」)からの逸脱がx、y座標のいずれかに関して表現され得るか、あるいは別法として、MacAdam ellipse(または、plural-step MacAdam ellipse)に関して感知される色の違いの程度に関する目安を与える。例えば、1931のダイアグラム上の特定のセットの座標によって画定される指定の色相からの、ten MacAdam ellipse(または、「ten-step MacAdam ellipse」としても知られる)であるとして画定されるポイントの軌跡が、一般的な程度でその指定の色相から異なるものとして各々が感知されるような色相から構成される(また、MacAdam ellipseの他の量だけ特定の色相から離間されるものとして画定されるポイントの軌跡の場合も同様である)。
【0043】
通常の人間の目は、seven MacAdam ellipseを超えて互いから離間される色相を識別することができる(seven MacAdam ellipse以下で互いから離間される色相を識別することができない)。
【0044】
1976のダイアグラム上の同様の距離が同様に感知される色の違いを表していることを理由として、1976のダイアグラム上のポイントからの逸脱は、座標u’およびv’に関して表現され得、例えば、ポイントからの距離=(Δu’2+Δv’2)1/2である。この式は、ポイント間の距離に対応する値をu’、v’の座標のスケールで与える。指定のカラーポイントから各々が共通の距離であるポイントの軌跡によって画定される色相は、指定の色相から共通の程度で異なるものとして各々が感知されるような色相から構成される。
【0045】
CIE Diagram上に共通して示される一連のポイントは黒体軌跡と称される。黒体軌跡に沿って位置するchromaticity座標(すなわち、カラーポイント)は、プランク方程式:E(λ)=Aλ-5/(e(B/T)-1)、に従う分光分布に対応する。ここでは、Eが発光強度であり、λが発光波長であり、Tが黒体の温度であり、AおよびBが定数である。1976のCIE Diagramは黒体軌跡に沿う温度リスト(temperature listing)を含む。これらの温度リストは、そのような温度まで上昇させられる黒体発光体の色経路を示している。加熱される物体が白熱すると、最初に物体が赤色調で輝き、次いで黄色調で輝き、次いで白色調で輝き、最後に青色調で輝く。これは、黒体ラジエータのピーク放射に関連する波長が、Wien Displacement Lawに適合して、温度上昇に伴って次第に短くなることが理由である。したがって、黒体軌跡上にあるかまたはその近くにある光を発生させる発光体はそれらの色温度に関して描写され得る。
【0046】
「主波長」という表現は、本明細書では、よく知られて受け入れられているその意味に従って使用され、スペクトルの感知される色を意味し、つまり、光源によって放射される光を見ることにより感知される色感覚に最も類似する色感覚を発生させる光の単一波長を意味し、これは、光源の分光分布内で最も大きいパワーを有するスペクトル線を意味する、よく知られている「ピーク波長」とは異なる。人間の目がすべての波長を等しく感知するわけではないことを理由として(人間の目は、赤および青よりも黄色および緑を良好に感知する)、ならびに多くの固体状態の発光素子(例えば、発光ダイオード)によって放射される光が実際には一定の範囲の波長であることを理由として、感知される色(つまり、主波長)は、最も大きいパワーを有する波長(ピーク波長)に必ずしも等しいわけではない(しばしば、異なる)。レーザなどの真に単色である光は、そのピーク波長と同じ主波長を有する。
【0047】
「ピーク強度角」という表現は、本明細書では、よく知られて受け入れられているその意味に従って使用され、光源から放射される光の最大照度が移動するときの、平面を基準とする、角度を意味し、つまり、所与の平面を基準とした各角度(例えば、整数、つまり、0度、1度、2度...89度、および90度)において、平面を基準としてそのような角度で移動する光の照度が決定され、さらに、最大照度として決定される角度が「ピーク強度角」となる。
【0048】
「第1のライトエンジンから出力される光が第1のCS値を提供する」という記述(または、同様の記述)は、他の光が一切ない状態において、第1のライトエンジンから出力される光が第1のCS値を提供する、ことを意味する。つまり、このような記述は、第1のライトエンジンから出力される光が1つまたは複数の他のライトエンジンからの他の光と混合しない、ということを示しておらず、つまり、第1のライトエンジンを備える照明設備から出力される全体の光がこのような第1のCS値を提供する、ということを示していない(例えば、照明設備から出力される光は少なくとも第2のライトエンジンから出力される光を含むことができ、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンから出力される光の混合物が、第1のCS値とは異なる集計CS値を有することができる。
【0049】
よく知られているように、それぞれの異なる色相(2つ以上)の光を放射する光源は、所望の色相を有する光の混合物を発生させるように組み合され得る(例えば、所望のカラーポイントに対応する非白色光、または所望の色温度の白色光)。やはりよく知られているように、色の混合物によって発生されるカラーポイントは、CIE色度図上で単純なジオメトリを使用して、容易に予測および/または設計され得る。やはりよく知られているように、所望される通りに混合される光のカラーポイントに注目することから始めて、当業者であれば、混合時にその所望される通りに混合される光のカラーポイントを提供することになるように多様な色相の光源を容易に選択することができる。例えば、当業者であれば、第1のライトエンジン(例えば、発光ダイオードおよび蛍光体を備える)を選択して、CIE色度図上で、第1のライトエンジンから出る光のカラーポイント(すなわち、第1のカラーポイント)をプロットして、混合される光のための所望の範囲のカラーポイント(または、単一の所望のカラーポイント)をプロットして、混合される光のための所望の範囲のカラーポイント(または、単一のカラーポイント)を通る1つまたは複数の線分を引くことができ、その結果、線分が所望のカラーポイントを越えて延在することになる。このようにして引かれた各線分が第1のカラーポイントのところに一方の端部を有することになり、所望される通りに混合される光のカラーポイントの範囲(または、所望の単一のカラーポイント)を通過することになり、第2のカラーポイントのところにそのもう一方の端部を有することになる。第2のカラーポイントの光をそこから出すための第2のライトエンジンが提供され得、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンが作動されてそこから光が出ると、混合された光のカラーポイントが、第1のカラーポイントおよび第2のカラーポイントを接続する線分に沿うように必ず位置するようになり、線分に沿う、混合された光のカラーポイントのロケーションが、第1および第2のライトエンジンから出るそれぞれの光の相対的輝度によって決定されることになる(つまり、比例する)。つまり、第2のライトエンジンからの混合された光の割合が大きくなると、混合された光のカラーポイントが第2のカラーポイントにより近づくことになり;これは幾何学的な比例関係であり、つまり、混合された光のカラーポイントを第1のカラーポイントから離間しているところの線分の長さの部分が、第2のライトエンジンからの混合された光の部分と等しくなり(逆も同様)、つまり、幾何学的な見地では、(2)第1のカラーポイントから第2のカラーポイントまでの距離によって割られる、(1)第1のカラーポイントから混合された光のカラーポイントまでの距離、の比が、混合された光の中の光の組み合わせの輝度(ルーメン)によって割られる、第1のライトエンジンの輝度(ルーメン)、の比と等しくなる。したがって、所望される通りに混合された光のカラーポイントを通って延在する線分の端点を提供する光源(または、ライトエンジン)を確認することで、所望される通りに混合された光のカラーポイントに到達するのに必要となる第1および第2の光源(または、ライトエンジン)の相対輝度を計算することにより、所望される通りに混合された光のカラーポイントが得られる。
【0050】
3つ以上の光源(および/または、ライトエンジン)が使用される場合(例えば、第1の光源からの第1のカラーポイントの光と、第2の光源からの第2のカラーポイントの光と、第3の光源からの第3のカラーポイントの光とが混合される場合)、所望される通りに混合された光のカラーポイントを確実に得るために幾何学的関係が使用され得る(例えば、概念的には、第1の光源(または、第1のライトエンジン)および第2の光源(または、第2のライトエンジン)からの光のサブ混合物のカラーポイントが決定され得、次いで、サブ混合物(第1の光源(または、第1のライトエンジン)および第2の光源(または、第2のライトエンジン)の組み合わせの輝度の輝度を有する)と、第3の光源(または、第3のライトエンジン)と、の混合物のカラーポイントが決定され得、次いで、到達し得る混合された光のカラーポイントの範囲が、光源(および/または、ライトエンジン)のそれぞれのカラーポイントを接続する線を引くことによって得られるペリメータによって画定される。
【0051】
上述したように、本発明の主題の第1の態様によると、照明設備(人工天窓)が提供され、ここでは、第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する。
【0052】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が、少なくとも、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを備える;
第1のライトエンジンから出る光(つまり、第1のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)が、1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する(
図1は、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域11、つまりこのようなx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリアのプロットである)(また、いくつかの実施形態では、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内であり、
図3Aが、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域31のプロットである);
第2のライトエンジンから出る光(つまり、第2のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)が、1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する(
図2は、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域21、つまりこのようなx、y座標を有する頂点を有するエリアのプロットである)(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30、0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内であり、
図3Bが、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域32のプロットである);
第1のライトエンジンから出るカラーポイント(つまり、x、y色度座標の組み合わせ)が、通常は同じではないが、第2のライトエンジンから出る光のカラーポイントと同じである可能性がある。
【0053】
本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第1のグループが、第1および第2のライトエンジンならびに第1の側壁を少なくとも備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1の側壁が空間を画定し;
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ;
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第2のグループが、第1のライトエンジンおよび少なくとも第1の側壁を備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え;
第1の側壁が空間を画定し;
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ;
第1の側壁が、第2の光出口表面から出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
【0054】
本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第3のグループが、第1および第2のライトエンジンを少なくとも備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1および第2のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を一領域(例えば、オフィスまたは部屋の中の)まで移動させ、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光をその一領域まで移動させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0055】
上述したように、本発明の主題の第1の態様による実施形態の第1、第2、および第3のグループの各々が、第1の光出口表面を少なくとも備える第1のライトエンジンを備え、第1のライトエンジン(つまり、第1のライト出口表面)の少なくとも一部分が、例えば青空などの、空の景色に類似する。
【0056】
加えて、上述したように、本発明の主題の第1の態様によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから出る光(つまり、第1のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)が、1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する(このエリアが
図1にプロットされている)(また、いくつかの実施形態では、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内である)。
【0057】
本発明の主題の第1の態様による照明設備が、いくつかの実施形態では、空の景色(つまり、空の一部)に類似する少なくとも1つの光出口表面を有する単一のライトエンジンのみを有することができるか、または任意の数のこのようなライトエンジンを有することができる。したがって、空の景色に類似する光出口表面を備える各ライトエンジンが(このようなライトエンジンを2つ以上備える照明設備内の)、本明細書で説明される、「第1のライトエンジン」の特徴のうちの任意の特徴を有することができる。いくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが極端には明るくなく、青みがかっており、実質的に一様であり、光出口領域を越える空間内でそれによって作られるイルミネーションパターンが、実質的に非指向性である。
【0058】
任意の「第1のライトエンジン」(つまり、空の景色に類似する第1の光出口表面を少なくとも備えるライトエンジン)が、空の景色に類似する単一の光出口表面、または空の景色に各々が類似する任意の数の光出口表面を有することができる。したがって、空の景色に類似する各光出口表面が(このような光出口表面を2つ以上備えるライトエンジン内の)、本明細書で説明される、「第1の光出口表面」の特徴のうちの任意の特徴を有することができる。
【0059】
第1のライトエンジン、および第1のライトエンジンの第1の光出口表面が、各々、任意適切な形状およびサイズを有することができ、当業者であれば、第1のライトエンジンのための適切な形状および第1の光出口表面のための適切な形状を容易に選択することができる。例えば、第1のライトエンジンおよび/または第1の光出口表面が、平坦(または、実施形態に平坦)、湾曲(例えば、凹形、凸形、または凹形領域と凸形領域の組み合わせ;ドーム形状、楕円形、放物線)、繰り返しパターンを有するか規則的であるかまたは不規則的である、正方形、長方形、円形、長円形、ステップ状、モザイク、モスアイ(moth’s eye)、あるいは任意の他の形状、の任意の組み合わせであってよい。例えば、第1の光出口表面が、実質的に平坦な長方形、実質的に平坦な正方形、実質的に平坦な円形、ドーム形状の長方形、ドーム形状の正方形、ドーム形状の円形など、であってよい。
【0060】
第1のライトエンジンが任意適切なライトエンジン構造を備えることができ、当業者であれば、このような適切なライトエンジン構造を容易に選択することができる。第1のライトエンジンの可視表面は、拡散性、鏡面反射性、またはそれらの任意の組み合わせを有することができる。「鏡面反射性」という表現はそのよく知られている意味に従って使用され、鏡のような反射性を意味しており、対して「拡散性」(反射性の文脈における)は、鏡のようではない反射性を意味するように使用される。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの好適な実施形態では、第1のライトエンジンの可視表面が、透明のガラス戸と同様の、鏡面反射性を有するガラス状の仕上げ状態を有する。
【0061】
本発明の主題の第1の態様による第1のライトエンジンとして採用され得る適切なライトエンジンの1つの代表的な実施例として、トロファーがある。当業者であれば多種多様なトロファーに精通しており、任意適切なトロファーが採用されてよい。トロファーは、通常、1つまたは複数の反射性表面(および/あるいは、反射性表面の上に反射性物質がコーティングされるかまたは反射性表面に1つまたは複数の反射性層が積層される、など)を有するハウジングを備え、ハウジングに1つまたは複数の光源が取り付けられる。このようなトロファーは、しばしば、好適な分布で光を再誘導する(つまり、入射光を反射することにより)ために傾斜または湾曲する1つまたは複数の反射性表面を備える。
【0062】
本発明の主題の第1の態様による第1のライトエンジンとして採用され得る適切なライトエンジンの別の代表的な実施例として、エッジリットパネルがある。当業者であれば多種多様なエッジリットパネルに精通しており、任意適切なエッジリットパネルが採用されてよい。よく知られているように、エッジリットパネルは、通常、[1]反射性ハウジングおよび/または反射性表面と、[2]両側に第1および第2の主表面を有する概略平坦な導波管であって、この導波管が、もう一方の主表面からではなく一方の表面からより容易に光が出るのを可能にするように構成される、概略平坦な導波管と、[3]導波管の縁部のうちの1つまたは複数の縁部に沿って配置される複数の光源と、を備え、その結果、光源が導波管の中に光を放射して、光が、反射性ハウジングおよび/または反射性表面から離れる方を向く主表面を通って導波管から出て(一部の事例では、反射性ハウジングおよび/または反射性表面から離れる方を向く主表面ではない表面を通って導波管から出る一部の光を含み、その一部の光が、[a]反射されるかまたは導波管の中に戻り、最終的に、反射性ハウジングおよび/または反射性表面から離れる方を向く主表面を通って導波管から出るか、あるいは[b]反射されて導波管から離れる)。代表的な例のエッジリットパネルは、コンピュータモニタのためのバックライトまたは携帯電話バックライトに類似し、任意の色の光の放射する1つまたは複数の光源(例えば、発光ダイオード)と、バックリフレクタと、光ガイドパネルと、任意選択の1つまたは複数の拡散フィルムと、任意選択の1つまたは複数の光学フィルムとを備え(
図4に関連する後述の考察も参照されたい);本発明の主題によるいくつかの実施形態では、このようなエッジリットパネルがバックリフレクタを取り外すことによって修正され得、それにより、パネルの縁部に沿って光源(例えば、発光ダイオード)から放射される光に加えて、光がエッジリットパネルを通って移動することができるようになり、つまりエッジリットパネルの後方表面を通って中に入ってエッジリットパネルの前方表面を通って外に出ることができる(例えば、本明細書で定義されるように、第1のライトエンジンが第2のライトエンジンと第1の光出口領域との間に配置される場合)。エッジリットパネルを採用する本発明の主題による任意の照明設備では、拡散フィルムが任意選択であり、光学フィルムが任意選択である(拡散フィルムおよび光学フィルムが不可欠であるようなディスプレイの事例とは異なる)。
【0063】
加えて、エッジリットパネルを採用する本発明の主題による照明設備では、拡散フィルムの役割を果たす光抽出要素(つまり、拡散を可能にするかまたは強化する)が、任意選択で、光ガイドパネルの中に直接制作され得、および/あるいは光ガイドパネルの1つまたは複数の表面上に直接制作され得る。本発明の主題による照明設備で使用されるのに適するエッジリットパネルの代表的な例として、ノースカロライナ州、ダラム、Cree,Inc.から入手可能であるEssentia flat panelがある(本説明に従って選択されるLEDを有するように修正される)。
【0064】
図4がエッジリットパネル40の代表的な実施例を概略的に描いている。
図4を参照すると、エッジリットパネル40が、複数のLED41と、バックリフレクタ42と、光ガイドパネル43と、複数の拡散フィルム44(任意選択)と、複数の光学フィルム45(任意選択)とを備える。
【0065】
一般に、エッジリットパネルを採用し、抽出要素を設けるような、本発明の主題による照明設備では、光ガイドパネルおよびフィルムの中の/その上の抽出要素が、任意の所望の光分布を提供するように熟練の専門家に既知の手法で工作され得る。第1のライトエンジン(つまり、空)の事例では、特に所望される光分布には、パネルに対してより垂直に方向付けられるLambertian分布が含まれる。
【0066】
本発明の主題の第1の態様による第1のライトエンジンとして採用され得る適切なライトエンジンの別の代表的な実施例として、バックリットパネルとしても知られる、ダイレクトリットパネル(direct-lit panel)がある。当業者であれば多種多様なダイレクトリットパネルに精通しており、任意適切なダイレクトリットパネルが採用されてよい。代表的な例のダイレクトリットパネルは、任意の色の光を放射する1つまたは複数の光源(例えば、LED)と、バックリフレクタと、光学ギャップと、拡散器プレートと、任意選択の1つまたは複数の拡散フィルムと、任意選択の1つまたは複数の光学フィルムと、を備える(
図5に関連する後述の考察も参照されたい)。
【0067】
本発明の主題による照明設備で使用されるのに適するバックリットパネルの代表的な例として、ノースカロライナ州、ダラム、Cree,Inc.から入手可能であるLRシリーズのバックリットパネルがある(本説明に従って選択されるLEDを有するように修正される)。
【0068】
図5がバックリットパネル50の代表的な実施例を概略的に描いている。
図5を参照すると、バックリットパネル50が、複数のLED51と、バックリフレクタ52と、光学ギャップ53と、拡散器プレート54と、複数の拡散フィルム55(任意選択)と、複数の光学フィルム56(任意選択)とを備える。
【0069】
バックリットパネルを採用する本発明の主題による任意の照明設備において、拡散フィルムが任意選択であり、光学フィルムが任意選択である。
【0070】
本発明の主題の第1の態様による第1のライトエンジンとして採用され得る適切なライトエンジンの別の代表的な実施例として、サイドリットパネルがある。当業者であれば多種多様なサイドリットパネルに精通しており、任意適切なサイドリットパネルが採用されてよい。代表的な例のサイドリットパネルは、任意の色の光を放射する1つまたは複数の光源(例えば、LED)と、バックリフレクタと、光学ギャップと、拡散器プレートと、任意選択の1つまたは複数の拡散フィルムと、任意選択の1つまたは複数の光学フィルムと、を備える。
【0071】
図6がサイドリットパネル60の代表的な実施例を概略的に描いている。
図6を参照すると、サイドリットパネル60が、複数のLED61と、バックリフレクタ62と、光学ギャップ63と、拡散器プレート64と、複数の拡散フィルム65(任意選択)と、および/または複数の光学フィルム65(任意選択)とを備える。
【0072】
サイドリットパネルを採用する本発明の主題による任意の照明設備では、拡散フィルムが任意選択であり、光学フィルムが任意選択である。
【0073】
上述したように、本発明の主題の第1の態様によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが、例えば青空などの、空に類似する第1の光出口表面を少なくとも備える。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが典型的な青空以外の空に類似する第1の光出口表面を少なくとも備え、例えば、第1の光出口表面が、明るい青空、紺碧の空、全曇の空、部分的に曇りの空、荒天の空などに類似してもよい。
【0074】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから(あるいは、一領域から、またはそのそれぞれの領域から)出る光のカラーポイントは、例えば、1日のうちの時間、ユーザ入力、あるいは第1のライトエンジンによりまたは第1のライトエンジンの1つもしくは複数の領域により提供されることになる光の実際の条件(例えば、ユーザがカラーポイントを入力することができる)に基づいて、変化可能であってよく、ならびに/あるいはカラーポイント(第1のライトエンジンの、または第1のライトエンジンのそれぞれの領域の)は、1日が進むにつれて自動で変化することができる。例えば、第1のライトエンジン、または第1のライトエンジンのそれぞれの領域が、例えば黒体軌跡に沿うなどして(または、その近く)、CIE色度図上の曲線に沿って、1日が進むにつれてそのカラーポイントが自動で変化するような光を提供することができ、例えば、1日が進むにつれて相関色温度を低下させたり、または光供給の別の色特性を変更したりすることができる。
【0075】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、視認可能である空の画像は、例えば、1日のうちの時間、ユーザ入力、1つまたは複数のセンサからの入力、あるいは任意の他の入力に基づいて、変化可能であってよい。例えば、第1のライトエンジンの第1の光出口表面の外観は、実際の条件の感知に基づいて、ユーザ入力に基づいて(例えば、ユーザが表示されることになる空画像の種類を入力することができる)、1日のうちの時間に基づいて(例えば、空画像が、朝の空から、昼間の空まで、午後の空まで、夕方の空まで、夕暮れの空まで、などといったように、1日が進むにつれて自動で変化することができる)、実際の条件の報告に基づいて(例えば、実際の条件が、無線でまたは有線接続を介して照明設備まで報告され得、それにより第1のライトエンジンが、実際の条件と相互に関連する空画像を提示する)、カメラによって捕捉される画像に基づいて(例えば、リモートカメラが画像を捕捉することができ、その画像が有線または無線で照明設備まで送信されて、その実際の画像が第1のライトエンジンによって再現され得る)、などにより、調整され得る(例えば、複数のデザインされた画像の中から選択される)。画像(変化不可であっても、任意の所望の頻度で変化可能であってもよい)を表示する1つまたは複数の光出口表面を有するように構成される構成要素、装置、またはシステムは多種多様に存在する。このような構成要素、装置、またはシステムの代表的な例には、(限定しないが)、LEDバックライト(LED backlighting)を備えるLEDパネル、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイ、CRTディスプレイ、リアプロジェクションスクリーンなどが含まれる。
【0076】
上述したように、本発明の主題の第1の態様による実施形態の第1、第2、および第3のグループの各々は、第2のライトエンジンを備え、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する。
【0077】
本発明の主題の第1の態様による照明設備は、いくつかの実施形態では、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する単一のライトエンジンのみを有するか、あるいは任意の数のこのようなライトエンジンを有してもよい。したがって、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する各ライトエンジンが、本明細書で説明される、「第2のライトエンジン」の特徴のうちの任意の特徴を有することができる。したがって、本発明の主題の第1の態様による照明設備は、本明細書で説明される、「第2のライトエンジン」の特徴を有する2つ以上のライトエンジンを有することができる。
【0078】
上述したように、本発明の主題の第1の態様によるいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンから出る光(つまり、第2のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)が、1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32,0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する(このエリアは
図2にプロットされている(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30,0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内である))。つまり、第2のライトエンジンから出る光は黄色がかった白色から橙色がかった白色であり、したがって太陽に類似する。
【0079】
第2のライトエンジンは任意適切な形状を有してよく、当業者であれば第2のライトエンジンに適する形状を容易に選択することができる。
【0080】
第2のライトエンジンは任意適切なサイズを有してよく、当業者であれば適切なサイズを容易に選択することができる。
【0081】
第2のライトエンジンは、そこから光が放射されるところに任意適切な構造物を備えてよく、当業者であればそのような適切な構造物を容易に選択することができる。
【0082】
本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンが指向性を有し、つまり第2のライトエンジンから出る光の少なくとも一部分を、第2のライトエンジン内の要素の特徴によりおよび/またはそのような特徴の幾何学的配置により(ならびに/あるいは、第2のライトエンジンから出る光のために選択される指向性を達成するための、照明設備内の1つまたは複数の他の構成要素の特徴により)選択するところの方向、を有する。当業者であれば、出る光のための特定の指向性特性を達成するようにライトエンジン(さらには、このようなライトエンジンから出た光のための指向性特性を変更するための構成要素)を提供することに精通しており、それを容易に実現することができ、このようなすべてのライトエンジンおよび構成要素は本記述に包含される。
【0083】
本発明の主題のいくつかの実施形態による第2のライトエンジンとして採用され得る適切なデバイスの代表的な実施例として、ダウンライト(例えば、投光照明灯またはスポットライト)がある。当業者であれば多種多様なダウンライトに精通しており、任意適切なダウンライトが採用され得る。
【0084】
本発明の主題のいくつかの実施形態による第2のライトエンジンとして採用され得る適切なデバイスの別の代表的な実施例として、エッジリットパネルがある(エッジリットパネルの上記の考察、さらには
図4を参照する後述の考察を参照されたい)。このようなエッジリットパネルは、第2のライトエンジンから出る光のための選択される指向性を提供することができ、例えば
図4に関連して上記で考察したように、エッジリットパネルは、特定の指向性の特徴を提供するために、つまり光のうちの1つまたは複数の部分を特定の方向に提供するようにおよび/または特定の方向特性を達成するように、導波管および/またはフィルムなどの、特定の要素を有することができる。本発明の主題によるいくつかの実施形態では、このようなエッジリットパネルがバックリフレクタを取り外すことによって修正され得、それにより、パネルの縁部に沿って光源(例えば、LED)から放射される光に加えて、光がエッジリットパネルを通って移動することができるようになり、つまりエッジリットパネルの後方表面を通って中に入ってエッジリットパネルの前方表面を通って外に出ることができる(例えば、本明細書で定義されるように、第2のライトエンジンが第1のライトエンジンと第1の光出口領域との間に配置される場合)。
【0085】
本発明の主題のいくつかの実施形態による第2のライトエンジンとして採用され得る適切なデバイスの別の代表的な実施例として、ダイレクトリットパネルがある(ダイレクトリットパネルの上記の考察、さらには
図5を参照する後述の考察を参照されたい)。
【0086】
本発明の主題のいくつかの実施形態による第2のライトエンジンとして採用され得る適切なデバイスの別の代表的な実施例として、サイドリットパネルがある(サイドリットパネルの上記の考察、さらには
図6を参照する後述の考察を参照されたい)。
【0087】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第2のライトエンジン(あるいは、一領域から、またはそのそれぞれの領域から)から出る光のカラーポイントおよび/または波長分布(例えば、複数の考案される波長分布から選択される)は、例えば、1日のうちの時間、ユーザ入力、1つまたは複数のセンサからの入力、あるいは任意の他の入力に基づいて、変化可能である。例えば、第2のライトエンジンから出る光のカラーポイントおよび/または波長分布は、実際の条件の感知に基づいて、ユーザ入力に基づいて(例えば、ユーザが提供されることになるカラーポイントおよび/または波長分布を入力することができる)、1日にうちの時間に基づいて(例えば、1日が進むにつれてカラーポイントおよび/または波長分布が自動で変化することができる)、調整され得る。例えば、第2のライトエンジン、または第2のライトエンジンのそれぞれの領域は、1つまたは複数の設計されるプログラムに従って1日が進むにつれて第2のライトエンジンから出る光のカラーポイントおよび/または波長分布が自動で変化する、ようなものである。
【0088】
上で考察したように、本発明の主題の第1の態様による照明設備のいくつかの実施形態が、少なくとも第1の側壁を備える。
【0089】
本発明の主題の第1の態様による照明設備のいくつかの実施形態は側壁を有さず、いくつかの実施形態は単一の側壁のみを有し、いくつかの実施形態は2つ以上の側壁を有する。単一の側壁を有する任意の照明設備内の側壁、または2つ以上の側壁を有する任意の照明設備内の側壁のうちの任意の側壁が、本明細書で説明される「第1の側壁」の特徴のうちの任意の特徴を有することができる。いくつかの実施形態は側壁を有さないことから、本明細書で「第1の側壁」などに言及することは少なくとも第1の側壁を有する実施形態のみに関連し、すべての実施形態が側壁を有していることを示しているわけではない。
【0090】
第1の側壁が単一の側壁要素のみを備えることができるか、または任意の数の側壁要素を備えることができる(このような事例では、第1の側壁が、このような複数の側壁要素の組み合わせである)。
第1の側壁が任意適切なサイズおよび形状を有することができる。
【0091】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が環状である。本明細書で使用される場合の「環状」という表現は、空白の領域の周りを延在する構造物を意味し、これは、それ以外にも、任意の概略形状であってもよく、任意の断面が任意の形状であってよい。例えば、環状は、その形状から離間されるが同一平面にある軸を中心として任意の形状を回転させることによって画定され得るリング状の形状を包含する(1つの例として、形状が丸みを有する縁部を有する矩形であり、矩形の中心が1回転を通して軸上の単一のポイントから一定の距離である場合があり、ここでは回転の各段階で、矩形が軸も配置されているところの平面内に位置する;このような形状は、一様な概略長方形断面を有する「円形環状」形状となる)。同様に、「環状」は、その正方形から離間されるが同一平面にある軸を中心として正方形(または、任意の他の二次元形状)を回転させることによって画定され得る形状を包含する。同様に、「環状」は、第1の位置および幾何学的配置から任意の経路に沿って空間を通るように任意の形状を移動させることによって画定され得る形状を包含し、ここではその形状の任意の部分によって既に占有されている空間をその形状の一部分が占有することになるような位置まで移動することなく、最終的に第1の位置および幾何学的配置に戻る。同様に、「環状」は、第1の位置および幾何学的配置から任意の経路に沿って区間を通るように任意の形状を移動させることによって画定され得る形状を包含し、ここではその形状の任意の部分によって既に占有されている空間をその形状の一部分が占有することになるような位置まで移動することなく、最終的に第1の位置および幾何学的配置に戻り、またここでは、その移動中、形状、および移動させられるその形状のサイズが、任意のロケーションのところで、任意の回数で、変更され得る。
【0092】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が概略長方形環状であってよく、実質的に一様の丸みを有する長方形断面であってよい(表面を交差させるところの縁部が丸みを有し、つまり、その結果、断面が丸みを有する4つの角部を有し、つまり、底部および頂部を取り外した矩形の段ボールに類似の形状を有する)。
【0093】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が概略長方形環状であってよく、実質的に一様の長方形断面であってよい(断面が実質的に丸みを有さない4つの角部を有し、各々が例えば約90度である)。
【0094】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁(あるいは、第1の側壁の一部分、または第1の側壁を一体に形成する側壁要素)が実質的に垂直であり、および/または垂直方向軸(または、任意の線分)に対して垂直である第1の側壁の少なくとも一部分の断面が実質的に一様であり、ならびに/あるいは第1の側壁によって画定される空間が、互いに平行でありかつ側壁の領域に対して垂直である第1および第2の表面を有することになる(例えば、立方体空間、または斜方晶系の空間)。
【0095】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題による他の実施形態では、第1の側壁(あるいは、第1の側壁の一部分、または第1の側壁を一体に形成する側壁要素)が傾斜しているか(角度をつけられているか)または湾曲しており、例えば、第1の側壁が、切頂円錐、切頂ピラミッドなどである三次元空間を画定するか、あるいは垂直方向軸(または、任意の線分)に対して垂直である第1の側壁の少なくとも一部分の断面が、その軸または線分に沿って一方向に、線形的に幾何学的に、または非線型的に、拡大する。
【0096】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が、例えば天井構造物内の孔などの、任意適切な空間内に設置されるように構成され(または、第1の側壁がハウジングに接続されるか、または任意適切な空間内に設置され得るハウジングの一部分である)、例えば、第1の側壁の外側形状が従来の天井構造物内の孔の内側形状に対応する。一部の状況では、天井構造物内の孔が任意適切なサイズで作られ得る。
【0097】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が、例えば、ワンフット空間(one foot space)による2つのフット(foot)の中またはワンフット空間による1つのフットの中などの(または、ワンフットハウジング(one foot housing)による例えば2つである複数のフットが、ツーフット空間(two foot space)などによる1つのフットの中に設置され得る)、商業建築物の天井内に設置されるように構成される(あるいは、第1の側壁がハウジングに接続されるか、またはこのような天井内に設置されるように構成されるハウジングの一部分である)。
【0098】
第1の側壁(または、少なくと一部分)が空間を画定する。言い換えると、空間の境界の少なくとも一部分が、第1の側壁の少なくとも一部分によって画定される。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、空間内の少なくともいくつかのポイントが、第1の側壁(例えば、空間の両側)上のそれぞれのポイントを接続するそれぞれの線分に沿う。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁が環状であり、空間が、第1の側壁上のそれぞれのペアのポイントの間に位置するすべてのポイントを備える(例えば、第1の側壁が円形環状である場合、空間が円筒形であり;第1の側壁が長方形環状である場合、空間が直線的な角柱である、などである)。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁および1つまたは複数の他の構造物が空間を画定し、つまり、空間内の各ポイントが2つのそれぞれのポイントの間にあり、2つのそれぞれのポイントの各々が第1の側壁上にあるか、あるいは1つまたは複数の他の構造物のうちの1つの構造物上にある。
【0099】
第1の側壁が、[1]そこから光が出て空間に入るところの1つまたは複数の領域、[2]光を反射する1つまたは複数の領域、ならびに/あるいは[3]光を実質的に反射せず、そこから光が出ない、1つまたは複数の領域、を備えることができる(例えば、側壁が、部分的に透過性であり、部分的に反射性である)。つまり、第1の側壁が、光を反射することができ、光を移送することができ、光を送信することができ、および/または光を放射することができる。
【0100】
本発明の主題によるいくつかの実施形態では、観測者には、照明設備から出る光の大部分が側壁からくるように見える(言い換えると、側壁が光を当てられているように見える)。このような実施形態のいくつかの実施形態では、側壁が、第1のライトエンジンから出る光から有意に異なる色を有するように見える(つまり、空に類似する)。このコントラストは、天窓の錯覚を提供するのに非常に効果的となり得る。
【0101】
上述したように、本発明の主題の第1の態様によると、照明設備(人工天窓)が提供され、ここでは、第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有し;また:
[1]本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第1のグループが、第1および第2のライトエンジンおよび第1の側壁を少なくとも備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1の側壁が空間を画定し;
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ;
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる;
[2]本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第2のグループが、第1のライトエンジンおよび少なくとも第1の側壁を備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え;
第1の側壁が空間を画定し;
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ;
第1の側壁が、第2の光出口表面から出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、ならびに
[3]本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第3のグループが、第1および第2のライトエンジンを少なくとも備える照明設備を有し、ここでは:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1および第2のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を一領域(例えば、オフィスまたは部屋の中の)まで移動させ、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光をその一領域まで移動させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0102】
本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第1のグループによるいくつかの実施形態では、第1の側壁が、空間の周りを延在して空間を画定する内側壁を備え、第1の側壁の内側壁の表面の全体が実質的に反射性であり;本発明の主題の第1の態様内の第1のグループまたは第3のグループによるいくつかの実施形態では、光が第1の側壁の一部分から出て空間の中に入り、つまり、第1の側壁により少なくとも部分的に画定される空間の中に入り;本発明の主題の第1の態様による第1または第3のグループによるいくつかの実施形態では、光が、空間の周りを延在して空間を画定する第1の側壁の表面の全体から出る(空間の中に入る);本発明の主題の第1の態様内の第1のグループまたは第3のグループによるいくつかの実施形態では、第1の側壁(内部空間を画定する)の内側壁の一部分が反射性であり、光が第1の側壁の別の一部分から出て空間の中に入る、などである。
【0103】
1つまたは複数の光出口表面を有するように側壁が構成され得る手法は多数存在する(つまり、光がその表面の少なくとも一部分からまたはその表面のうちの1つの表面の少なくとも一部分から出る)。例えば、側壁は、以下により、1つまたは複数の光出口表面を有するように構成され得る:
側壁が光を移送し(例えば、半透明または透明であり)、側壁内(例えば、側壁内に埋設する)にまたは側壁の後方に1つまたは複数の光源を備える;
側壁が1つまたは複数の導波管を備え、1つまたは複数の導波管に光が提供され得る;
側壁が、1つまたは複数の導波管と、その導波管に光を提供する1つまたは複数の光源とを備える;
側壁が光を移送し、側壁内にまたは側壁の後方に1つまたは複数の導波管を備える(光が導波管に提供され得る);
側壁が光を移送し、側壁が側壁内にまたは側壁の後方に1つまたは複数の導波管を備え、側壁が、1つまたは複数の導波管に光を提供する1つまたは複数の光源を備える、などである。
【0104】
1つまたは複数の光出口表面を有する適切な側壁(あるいは、このような側壁を形成する側壁要素、またはこのような側壁内の構成要素)の代表的な例には以下のものが含まれる:
1つまたは複数の半透明フィルムと、その任意の部分に付着される半透明コーティングおよび/または塗料成分と、を任意選択で備える、導波管(光が導波管に提供される);
任意適切な透明または半透明の物質(つまり、少なくとも一部の入射光を通過させるのを可能にする物質であり、例えば、透明アクリル、拡散器シート、すりガラスまたはすりアクリル、塗装/コーティングされたガラスまたはアクリル、および、ラミネート)、この物質を通して光が提供される;
コーティング(いくつかの事例では、白色コーティング)またはフィルム(いくつかの事例では、白色フィルム)であり、ここでは、側壁から出る光がより一様に分布され、またここでは、側壁から出る光が、照明設備の外側からは、太陽からの「反射」光のように見える(人工の光源からの光のようには見えない);
発光パネル(例えば、OLEDパネル);
任意適切な光源;ならびに
これらの任意の組み合わせ(例えば、導波管と、導波管に光を提供する光源との組み合わせ;アクリルシートと、アクリルシート上の白色コーティングと、アクリルシートの後方にある光源との組み合わせ、など)。
【0105】
側壁の光出口表面から出る光が任意適切な特性を有することができる。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、側壁の光出口表面から出る光が、第2のライトエンジンから出る光のための本明細書で説明される1つまたは複数の特性を有する(そのカラーポイント、さらにはカラーポイントを調整可能とする手法、などの特性を含む)。
【0106】
側壁の表面の少なくとも一部分において側壁を反射性にするように側壁が構成され得る手法は多数存在する。このような反射性は、拡散性、鏡面反射性、それらの任意の組み合わせであってよい。「鏡面反射性」という表現はそのよく知られている意味に従って使用され、鏡のような反射性を意味しており、対して「拡散性」(反射性の文脈における)は、鏡のようではない反射性を意味するように使用される。当業者は多種多様な反射性物質、ラミネート、コーティングなどに精通しており、例えば、MCPET(つまり、日本のFurukawa Electricから入手可能である、非常にきめの細かい発泡ポリエチレンテレフタレート(PET)で作られる発泡シート)などがあり、したがって、採用され得る種々の反射性物質の詳細な考察は必要ない。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1の側壁、または第1の側壁の少なくとも一部分が、石膏ボード、または乾式壁(例えば、Sheetrock(登録商標))を含むことができる。
【0107】
側壁が、他の場所(つまり、屋外の空または太陽)を起源とする光の錯覚を作るのを補助するような形で、第1および/または第2のライトエンジンからの遠視野イルミネーションパターンに影響を与えることができる。
【0108】
本発明の主題による照明設備で採用される光源(例えば、本発明の主題の第1の態様(上で考察した実施形態の第1のグループ、ならびに後で考察される実施形態の第2および第3のグループを含む)による、または本発明の主題の第2の態様(後で考察される)による、照明設備内の、第1のライトエンジン、第2のライトエンジン、または側壁のためのものであるか、あるいは本発明の主題の第3の態様に従って光を発生させるためのものである)は、任意適切な光源を含むことができる。当業者であれば、多様な個別の色として光を放射する多種多様な光源に精通しており、容易に入手することができ、任意適切な光源が採用されてよい。2つ以上の光源を備える任意の照明設備において、光源は類似するものであってもまたは異なるものであってもよく、あるいは、類似するいくつかの光源と、類似しないいくつかの光源とを有することもできる。光源の種類の代表的な例には、発光ダイオード(LED)(ポリマー発光ダイオード(PLED)を含めた、無機LEDまたは有機LED)、白熱灯、蛍光灯、レーザダイオード、薄膜エレクトロルミネセンス素子、発光ポリマー(LEP)、ハロゲンランプ、高輝度放電ランプ、電子刺激ルミネセンスランプ(electron-stimulated luminescence lamp)など、が含まれる。
【0109】
本発明はこれらの光源またはこれらの光源の組み合わせを使用して作られ得るが、LEDが特に好都合な光源である。その理由は、LEDが、(a)本発明に関連する多くの色で利用可能であり、(b)コンパクトであり、(c)エネルギー効率が高い、ことである。
【0110】
実施形態のうちの多くの実施形態がLEDを備えるものとして説明され、後述の多くの他の開示もLEDを参照するが、本発明の主題は任意の特定の種類の光源のみに限定されず、つまり上述したように、本発明の主題による照明設備は任意適切な光源を含むことができる。
【0111】
本発明の主題による実施形態は、本発明の主題の全範囲の範囲内にある、代表的な実施形態の正確な特徴を提供することを目的として、本明細書において詳細に説明される。本発明の主題はこれらの細部のみに限定されるものとして理解されるべきではない。
【0112】
また、本発明の主題による実施形態は、本発明の主題の理想化された実施形態の概略図である断面図(および/または、平面図)を参照して説明される。したがって、例えば製造テクニックおよび/または公差の結果として、図の形状からの変形が予期されることになる。したがって、本発明の主題の実施形態は本明細書で示される領域の特定の形状のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、例えば製造により生じる形状の逸脱も含むことになる。例えば、長方形として示されるかまたは説明される成形領域が、通常、丸みを有する特徴または湾曲する特徴を有することになる。したがって、図に示される領域は本質的に概略的であり、それらの形状はデバイスの領域の正確な形状を示すことを意図されず、本発明の主題の範囲を限定することも意図されない。
【0113】
図7、8、11~16、および21~23が、本発明の主題の第1の態様の範囲内にある種々の実施形態を概略的に描いている。これらの実施形態の各々で、照明設備が天井の中に設置されて描かれており(断面的に)、その結果、照明設備から出る光の平均分布が概略下向きである。空間的関係の記述はこのような幾何学的配置を参照して本明細書では説明される(例えば、「底部」、「上側」、「下方」、「上方」などの用語を用いる)。
図7、8、11~16、および21~23に描かれる照明設備(本発明の主題によるすべての照明設備に類似する)が、任意の幾何学的配置で(および、任意適切な構造物の中に)設置され得、例えば、垂直壁の中、床の中、傾斜構造物の中などに設置され得、これに応じて、このような状況での空間的関係が変更されることになる(例えば、照明設備が天井の中に設置されて照明設備から出る光の平均分布が概して下向きである場合には第2の構造物の下方にある第1の構造物は、照明設備を床の中に設置して照明設備から出る光の平均分布を概して上向きにする場合には、代わりに、第2の構造物の上方にあることになる)。
【0114】
加えて、
図7、8、11~16、および21~23に描かれる実施形態の各々では、光線が描かれている。光線の描写は特定であることを意図されず、代わりに、それぞれのライトエンジンから光が出ていることと、照明設備の各々の下方に概略的に描かれている部屋の中へと光が移動していることと、を示すことを単に意図される。いくつかの特定の実施形態に関連する光分布の特性を本明細書で逐語的により詳細に説明する。
【0115】
本明細書で使用される「実施形態のグループ」という表現は、指定される要素および/または特徴の組み合わせを有する任意の実施形態およびすべての実施形態を意味する。例えば、「本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第1のグループ」は、第1および第2のライトエンジンおよび第1の側壁を少なくとも備える、照明設備(人口天窓)である実施形態を意味し、ここでは:
第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、
第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有し、
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり、
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
【0116】
同様に、本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第2のグループ、本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第3のグループ、などが、指定の特徴のそれぞれの組み合わせを有する任意の実施形態およびすべての実施形態を包含する。
【0117】
上述したように、本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第1のグループが、第1および第2のライトエンジンと、第1の側壁とを少なくとも備える照明設備を有し、ここでは、第1の側壁が空間を画定する。
図7、8、および11~15が、本発明の主題の第1の態様内の第1のグループの範囲内にある種々の実施形態を概略的に描いている。
【0118】
図7を参照すると、第1のライトエンジン71と、第2のライトエンジン72と、空間(凹部を有する箱の形態であり、つまり、第1の側壁73を通る水平面が、中空正方形のパターンで、側壁73と交差する)を画定する第1の側壁73とを備える照明設備70が示されている。照明設備70が天井74の中に設置され、天井74が壁75に隣接する。光のビーム76が第2のライトエンジン72から出る。
【0119】
第1のライトエンジン71がエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネル)を備え、第2のライトエンジン72がダウンライトを備える。第1の側壁73が少なくとも第1の側壁アパーチャ77を備える。第2のライトエンジン72が、第2のライトエンジン72の少なくとも一部分を第1の側壁アパーチャ77を通るように延在させるように、および/または第2のライトエンジン72から出る光を第1の側壁アパーチャ77を通過させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0120】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、1つまたは複数の側壁を備える実施形態において、1つまたは複数のスクリーン構造が、第2のライトエンジンの少なくとも一部分のところの視界を遮断するために、提供される。このようなスクリーン構造物は、設けられる場合、任意適切な材料であってよく、任意適切なサイズおよび形状を有することができる。1つまたは複数のスクリーン構造を備える実施形態では、スクリーン構造が、所望される程度で第2のライトエンジンの大部分を覆うことができ、および/またはスクリーン構造が側壁アパーチャを部分的にまたは完全に覆うことができる。
【0121】
図8が
図7に描かれる照明設備70に類似の照明設備80を描いており、ここでは以下のことが除かれる:照明設備80が側壁アパーチャ87を覆うスクリーン88をさらに備え、照明設備80がスクリーン88の後方にある第2のライトエンジン82を備え、つまり側壁アパーチャ87を通って延在する第2のライトエンジン82の部分が存在しない。したがって、照明設備80が、第1のライトンエンジン81と、第2のライトエンジン82と、凹部を有する箱の形態である空間を画定する第1の側壁83とを備える。照明設備80が天井84の中に設置され、天井84が壁85に隣接する。光のビーム86が第2のライトエンジン82から出る。第1のライトエンジン81がエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネルまたはサイドリットパネル)を備え、第2のライトエンジン82がダウンライトを備える。第1の側壁83が側壁アパーチャ87を備える。第2のライトエンジン82が、第2のライトエンジン82から出る少なくとも一部の光を第1の側壁アパーチャ87およびスクリーン88を通過させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0122】
1つまたは複数のスクリーン構造を提供する実施形態では、スクリーン構造が任意適切なプロパティを有することができる。1つまたは複数のスクリーン構造を提供するいくつかの実施形態では、スクリーン構造が、第1の波長範囲内に大きいパーセンテージの光を通過させるのを可能にし、第2の波長範囲内に大幅に低いパーセンテージの光を通過させるのを可能にし、例えば、スクリーン構造が第2のライトエンジンから出る光をほぼ濾光せず、スクリーン構造が他の波長の光を高パーセンテージで濾光する。いくつかの実施形態では、第2のライトエンジンから出る光のグレアを低減するスクリーン構造が提供され得る。
【0123】
第1のライトエンジン71の底部表面が天井74の上方の任意所望の距離(例えば、天井74の上方の約15.2cm(6インチ)から約25.4cm(10インチ))のところにあってよい(この実施形態に対応するそれぞれの実施形態において、第1のライトエンジン71の底部表面が天井74の上方の約15.2cm(6インチ)のところにあってよいか、第1のライトエンジン71の底部表面が天井74の上方の約25.4cm(10インチ)のところにあってよいか、または第1のライトエンジン71の底部表面が天井74の上方の約15.2cm(6インチ)から約25.4cm(10インチ)の間の任意の距離のところにあってよい)。
【0124】
第2のライトエンジン72から出る光のビーム76が鋭利な影を提供し、壁75の一部分に光を当てる(性質上、壁を洗浄する効果を提供する)。
【0125】
例えば
図7に描かれる実施形態(および、本明細書の他の実施形態)などの、本発明の主題によるいくつかの実施形態によって作られる全体の視覚的インプレッションが、晴れの日の従来の天窓から提供される光によって作られる視覚的インプレッションに類似する。
図9Aが従来の天窓によって作られる視覚的インプレッションを概略的に描いており、
図9Bおよび9Cが、照明設備の下方のロケーションから側部までの(
図9B)、および照明設備の下方のロケーションからの(
図9C)、本発明の主題による照明設備の代表的な実施形態(例えば、
図7に描かれる実施形態)によって作られる視覚的インプレッションを描いている。[1]本発明の主題による照明設備のいくつかの実施形態から提供される光によって作られる視覚的インプレッションと、[2]従来の天窓から提供される光によって作られる視覚的インプレッションとの間の追加の類似点には以下のことが含まれてよい:
従来の天窓内の太陽から提供される黄色がかった白色および/または影(近くの壁)に類似するような形で、第2のライトエンジンからの光が、黄色がかった白色および/または影(近くの壁の上)を提供すること;
直接見る場合の照明設備の底部表面(例えば、
図7に描かれる実施形態の第1のライトエンジン71の底部)が、従来の天窓を通して空を見る場合の景色に類似する、一様な青みかがった白色に見えること;
照明設備から部屋に提供される光色の全体の色(つまり、平均)が、近くの壁に提供される光と比較して、より黄色がかっておらず、より白色であり、従来の天窓を通す太陽および空からの光の混合物から提供される光に類似すること。
【0126】
図10が、3つの照明設備100(各々が
図7に描かれる照明設備70に類似する)が天井104の中に設置される、作業スペース内におよびさらには壁105にイルミネーションを提供している、部屋を描いている。作業スペース内のテーブル面上の照度が約600ルクスであり、壁の明るめに照明されている部分上の照度が約2700ルクスである。
【0127】
図11が、第1のライトエンジン111と、第2のライトエンジン112と、空間(凹部を有する箱の形態)を画定する第1の側壁113とを備える照明設備110を描いている。照明設備110が天井114の中に設置され、天井114が壁115に隣接する。第1のライトエンジン111がトロファーを備え、第2のライトエンジン112がダウンライトを備える。この実施形態では、第1のライトエンジン111が青空の光を提供するように構成される。
【0128】
トロファー111が少なくとも第1のトロファーアパーチャ117を備える。第2のライトエンジン112が、第2のライトエンジン112の少なくとも一部分を第1のトロファーアパーチャ117を通るように延在させるように、および/または第2のライトエンジン112から出る光を第1のトロファーアパーチャ117を通過させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0129】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、1つまたは複数のトロファーアパーチャを備えるいくつかの実施形態では、1つまたは複数のスクリーン構造が、第2のライトエンジンの少なくとも一部分のところの視界を遮断するために、提供される。
図7に関連する上記のスクリーン構造の説明が、例えば
図11に描かれる実施形態の、トロファーアパーチャに関連して採用され得るスクリーン構造にも適用可能である。
【0130】
図12が、第1のライトエンジン121と、第2のライトエンジン122と、空間(凹部を有する箱の形態)を画定する第1の側壁123とを備える照明設備120を描いている。照明設備120が天井124の中に設置され、天井124が壁125に隣接する。第1のライトエンジン121がエッジリットパネルまたはダイレクトリットパネルを備え、第2のライトエンジン121がダウンライトを備え、第1の側壁123によって画定される空間内に設置される。この実施形態では、第1のライトエンジン121が青空の光を提供するように構成される。
【0131】
図13が、第1のライトエンジン131と、第2のライトエンジン132と、空間(凹部を有する箱の形態)を画定する第1の側壁133と、拡散器138とを備える照明設備130を描いている。照明設備130が天井134の中に設置され、天井134が壁135に隣接する。
【0132】
第1のライトンエンジン131がエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネル)を備え、第2のライトエンジン132がダウンライトを備える。
【0133】
第1の側壁133が少なくとも第1の側壁アパーチャ137を備える。第2のライトエンジン132が、第2のライトエンジン132の少なくとも一部分を第1の側壁アパーチャ137を通るように延在させるように、および/または第2のライトエンジン132から出る光を第1の側壁アパーチャ137を通過させるように、位置決めされて方向付けられる。照明設備130は、照明設備130が拡散器138を備えることを除いて、
図7に描かれる照明設備70に類似する。いくつかの実施形態では、拡散器がグレアを低減し、第2のライトエンジン132からの光の分布を拡大することにより影を和らげる。
【0134】
図13では、拡散器138が第1の側壁133の底部縁部と実質的に面一となるように方向付けられるように、また実質的に平坦な頂部表面および底部表面を有するように、また実質的に水平に方向付けられるように、描かれている。代わりに、拡散器138が任意の他の適切な幾何学的配置で設置されてもよく、任意の他の適切な形状を有してもよい(例えば、天井からの凹部を有してもよく、つまり、側壁を基準としていくらか隆起していてもよい)。当業者であれば多種多様な拡散器に精通しており、任意のこのような拡散器が本発明の主題による照明設備内で使用されてよい。
【0135】
図7に描かれる実施形態に対して拡散器138が追加されるときの手法または
図13に関連して上述した任意の手法に類似する手法で、1つまたは複数の拡散器が
図8、11、および12に描かれる実施形態のうちの任意の実施形態に追加され得る。
【0136】
図14が、第1のライトエンジン141と、第2のライトエンジン142と、空間(凹部を有する箱の形態)を画定する第1の側壁143とを備える照明設備140を描いている。照明設備140が天井144の中に設置される。第1のライトエンジン141が第1のエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネル)を備え、第2のライトエンジン142が第2のエッジリットパネルを備え、ここではそのバックリフレクタが取り外されている。この実施形態では、第1のライトエンジン141が青空の光を提供するように構成される。第2のライトエンジン142が、太陽のような、黄色がかった白色を提供するように構成される。
【0137】
本発明の主題によるいくつかの実施形態では(
図14に描かれる実施形態を含む)、第1および第2のライトエンジンの遠視野光分布特性が互いに異なる。好適な実施形態の代表的な実施例では、高角度(
図14の垂直線を基準とする)で出る光が、より青みがかった白色である照明設備の真下の光と比較して、より黄色がかった白色である。いくつかの実施形態では、第2のライトエンジンの遠視野光分布とは異なる第1のライトエンジンの遠視野光分布を実現することが、第1および第2のライトエンジンにおいて異なる光抽出要素を有することによって達成され得、熟練の専門家であればこのような異なる遠視野光分布を達成する手法に精通しており(異なる光抽出要素を用いることを含む)、異なる遠視野光分布を達成するためのこのような手法のすべてが本開示に含まれる。
【0138】
図15が、第1のライトエンジン151と、第2のライトエンジン152と、空間(凹部を有する箱の形態)を画定する第1の側壁153とを備える照明設備150を描いている。照明設備150が天井154の中に設置される。第1のライトエンジン151が第1のエッジリットパネルを備え、第2のライトエンジンが第2のエッジリットパネルを備える(または、ダイレクトリットパネル)。この実施形態では、第1のライトエンジン151が青空の光を提供するように構成され、ここではそのバックリフレクタが取り外されている。したがって、照明設備150において第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンが入れ替えられていることを除いて、照明設備150が照明設備140に類似する(つまり、照明設備150では、第1のライトエンジンが第2のライトエンジンの下方にあり、対して照明設備140では、第2のライトエンジンが第1のライトエンジンの下方にある)。
【0139】
図7に描かれる実施形態に対して拡散器138が追加されるときの手法または
図13に関連して上述した任意の手法に類似する手法で、
図14および15に描かれる実施形態のいずれにも1つまたは複数の拡散器が追加されてよい。
【0140】
図7、8、および11~15に描かれる実施形態の各々が、光出口表面を一切備えない側壁を備える。
図7、8、および11~15に描かれる照明設備のうちの任意の照明設備内の側壁のうちの任意の側壁(および、照明設備の任意の部分)が、1つまたは複数の側壁を備える本明細書で開示される任意の照明設備の側壁と同様に、1つまたは複数の光出口表面を備えてもよく、つまり、側壁(あるいは、側壁のうちの1つまたは複数の側壁)がライトエンジンの一部分であってよく、ライトエンジンの中で光が放射され、この光(この光の少なくとも一部分)が光出口表面を通って外に出る。
【0141】
本発明の主題の第1の態様による照明設備の実施形態の第1のグループのうちのいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンから出る光が、第1の光出口領域上の少なくとも3つのポイントによって画定される第1の平面を基準とした第1のピーク強度角を有し;
第2のライトエンジンから出る光が、第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有し;
第1のピーク強度角が第2のピーク強度角とは異なる。
【0142】
上で考察したように、本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第2のグループが、第1のライトエンジンおよび第1の側壁を少なくとも備える照明設備を有し、ここでは、:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え(つまり、第1の側壁が1つまたは複数の出口表面を有する);
第1の側壁が空間を画定し;
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ;
第1の側壁が、第2の光出口表面から出る少なくとも一部の光を光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
【0143】
上述したように、第1の側壁が第2の光出口表面を備える。つまり、第1の側壁が光が出るときに通るところの1つまたは複数の表面を有し、例えば、第1の側壁が、その中で光が放射されるところのライトエンジンの一部であってよく、この放射される光(または、このような放射される光の少なくとも一部分)が光出口表面を通って外に出て空間に入り、および/または第1の側壁が光移送構造物(または、光移送構造物の一部分)を備えることができ、光移送構造物から光が出て空間の中に入り、ならびに/あるいは第1の側壁が光送信構造物(または、光送信構造物の一部分)を備えることができ、光送信構造物から光が出て空間の中に入る。本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの好適な実施形態では、第1の側壁の可視表面が、すりガラスに類似する艶消しの外観、または艶消しの白色塗装表面を有する。
【0144】
図16が、本発明の主題の第1の態様内の第2のグループの範囲内にある実施形態を概略的に描いている。
【0145】
図16が、内部空間を画定する4つの光出口表面を備える第1の側壁162の形態の、第1のライトエンジン161および第2のライトエンジンを備える照明設備160を描いている。照明設備160が天井164の中に設置される。
【0146】
第1の側壁162が、4つの表面を備える、凹部を有する箱の形態であり、4つの表面の各々のその全体が光出口表面である。
【0147】
第1のライトエンジン161がエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネル)を備える。第1のライトエンジン161が青空の光を提供するように構成され、第2のライトエンジンが、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する光を提供するように構成される。
【0148】
図16に対応する代表的な実施形態では、第1の側壁162が1つまたは複数の発光素子を備えるライトエンジン(または、ライトエンジンの一部分)を備えることができ、このような発光素子によって放射される光が第1の側壁162を通って外に出て空間の中に入り、および/または第1の側壁が光移送構造物(または、光移送構造物の一部分)を備えることができ、光移送構造物から光が出て空間の中に入り、ならびに/あるいは第1の側壁が光送信構造物(または、光送信構造物の一部分)を備えることができ、光送信構造物から光が出て空間の中に入る。
【0149】
図7に描かれる実施形態に対して
図13の拡散器138が追加されるときの手法または
図13に関連して上述した任意の手法に類似する手法で、1つまたは複数の拡散器が
図16に描かれる実施形態のうちの任意の実施形態(または、本発明の主題の第1の態様内の第2のグループによる任意の他の実施形態)に追加され得る。
【0150】
図16に描かれる実施形態では、第1および第2のライトエンジンの遠視野光分布特性が互いに異なる。
図16に対応する好適な実施形態では、照明設備160から高角度(つまり、描かれる幾何学的配置内の垂直線を基準とする)で出る光が(これは、ジオメトリを理由として、第2のライトエンジンから出る光の大部分である)、より黄色がかった白色であり、対して、ジオメトリを理由として、第1のライトエンジンからの光の大部分である、垂直線(描かれる幾何学的配置内の)により近くで外に出る光が、より青みがかった白色である。主要な幾何学的な効果に加えて、一方のまたは両方のライトエンジンからの光分布は第1および/または第2のライトエンジン内に異なる光抽出要素を有することによって工作され得、熟練の専門家であればこのような異なる遠視野光分布を達成する手法に精通しており(異なる光抽出要素を用いることを含む)、異なる遠視野光分布を達成するためのこのような手法のすべてが本開示に含まれる。
【0151】
本発明の主題の第1の態様による照明設備の実施形態の第2のグループのうちのいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンから出る光が、第1の光出口領域上の少なくとも3つのポイントによって画定される第1の平面を基準とした第1のピーク強度角を有し;
少なくとも第1の側壁から出る光が、第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有し;
第1のピーク強度角が第2のピーク強度角とは異なる。
【0152】
図16に描かれる実施形態では、4つの光出口表面を備える第1の側壁162が以下の有利なプロパティを照明設備に提供することができる:
第1の側壁162が実質的に一様なルミナンスを有する(つまり、明らかに人工的である光源が存在せず、例えば、ホットスポットまたは光のパターンが存在しない);
第1の側壁162が、人工光源を備えるように見えるのではなく、遠くから光を当てられているように見える(つまり、第1の側壁162が、天窓の外側からその上に日光が入射しているように見える);
第1の側壁162から出る光が、第1のライトエンジンから出る光の色とは明確に異なる色を有する(空に類似する)。
【0153】
いくつかの好適な実施形態では、第1の側壁の各表面において、最小ルミナンスに対しての最大ルミナンスの比が2.5:1以下であり(例えば、側壁の各表面において、この表面が概念的に等しいサイズの1000個の領域に分割される場合、これらの領域のうちのいずれかの領域内の最も大きいルミナンスが、これらの領域のうちの任意の他の領域のルミナンスの2.5倍以下となる)、ならびに/あるいは平均ルミナンス(表面全体の平均)に対しての第1の側壁の各表面の最大ルミナンスの比が2:1以下である。
【0154】
好適ないくつかの実施形態では、第1の側壁の4つの表面のうちの1つまたは複数の表面が、太陽により斜めから第1の側壁に光が当てられているという視覚的錯覚を強化するために、直接光をほとんど放射しなくてもよいかまたは光を一切放射しなくてもよい(つまり、他の場所から反射される光のみ)(つまり、表面のうちの1つまたは複数の表面が陰に入っているように見え、対して、残りの部分に光が当てられる)。
【0155】
図17が、第1の半透明要素171と、第1の半透明要素171内にある光源172と、不透明反射性バックパネル173と、を備える側壁170の一部分の断面図を概略的に描いている。放射される光174が側壁170から外に出る(
図17に描かれる実施形態では、放射される光174が、反射性バックパネル173を設ける側の反対の側壁170の側から外に出る。
【0156】
図18が、第1の半透明要素181と、第1の半透明要素181の後方にある光源182と、不透明反射性後壁183aと、不透明反射性側壁183bと、を備える側壁180の一部分の断面図を概略的に描いており、ここでは、光源182から出る光184が第1の半透明要素181を通過する(また、
図18に描かれる実施形態では、不透明反射性後壁183aの反対の側壁180の側から、光184が外に出る)。
【0157】
図19が、第1の導波管191と、第1の導波管191に光を提供する光源192と、不透明反射性バックパネル193と、を備える側壁190の一部分の断面図を概略的に描いており、ここでは、光194が側壁190から出る(また、
図19に描かれる実施形態では、不透明反射性後壁193の反対の側壁190の側から、光194が外に出る)。
【0158】
図20が、第1の半透明要素201と、不透明要素201に隣接する光源202と、不透明反射性後壁203aと、不透明反射性側壁203bと、を備える(サイドリット・ダイレクトリットの)側壁200の一部分の断面図を概略的に描いており、ここでは、光204が側壁200から出る(また、
図20に描かれる実施形態では、不透明反射性後壁203aの反対の側壁200の側から、光204が外に出る)。
図17~20では、単一の光源が描かれているが、複数の光源が採用されてもよい。
【0159】
上で考察したように、本発明の主題の第1の態様内の実施形態の第3のグループが、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを少なくとも備える照明設備を有し、ここでは、:
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え;
第1および第2のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を一領域(例えば、オフィスまたは部屋の中の)まで移動させ、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光をその一領域まで移動させるように、位置決めされて方向付けられる。
【0160】
図21~23が、本発明の主題の第1の態様内の第3のグループの範囲内にある実施形態を概略的に描いている。
【0161】
図21が、第1のライトエンジン211と、第2のライトエンジン212とを備える照明設備210を描いている。照明設備210が
図14に描かれる照明設備140に類似するが、以下のことが除かれる:照明設備140では、第2のライトエンジン142の下側表面が天井144を基準として窪んでおり、対して
図21に描かれる照明設備210では、第2のライトエンジン212の下側表面が天井214と実質的に面一である。
【0162】
第2のライトエンジンの表面が天井(または、他の構造物)と実質的に面一であるいくつかの実施形態では、第1および第2のライトエンジンの遠視野光分布特性が互いに異なる。このような実施形態では、このような実施形態の異なる遠視野光分布特性は特に重要である。その理由は、そうではない場合に、青みがかった
白色および黄色がかった
白色の組み合わせが単に白色となり、従来の照明灯と違わないからである。本発明の主題による好適な実施形態では、高角度(つまり、照明設備の軸を基準とし、例えば、
図21に描かれる照明設備210からの垂直線を基準とする)で出る光が、その大部分が、第2のライトエンジンから出る光であり、より黄色がかった白色であり、対して、垂直線のより近くから出る光(
図21に描かれるように)が、その大部分が、第1のライトエンジンから出る光であり、より青みがかった白色である。いくつかの実施形態では、一方のまたは両方のライトエンジンからの光分布は第1および/または第2のライトエンジン内に異なる光抽出要素を有することによって工作され得、熟練の専門家であればこのような異なる遠視野光分布を達成する手法に精通しており(異なる光抽出要素を用いることを含む)、異なる遠視野光分布を達成するためのこのような手法のすべてが本開示に含まれる。
【0163】
別の実施形態が
図21に描かれる実施形態に類似するが、ここでは、第1のライトエンジン211および第2のライトエンジン212が入れ替えられる(ならびに、第2のライトエンジン212の代わりに第1のライトエンジン211からバックリフレクタが取り外される)ことが除かれる。
【0164】
図22が、第1のライトエンジン221と第2のライトエンジン222とを備える照明設備220を描いている。照明設備220は
図21に描かれる照明設備210に類似するが、ここでは以下のことが除かれる:
図21に描かれる照明設備210では、第2のライトエンジン212の下側表面が天井214と実質的に面一であるが、対して
図22に描かれる照明設備220では、第1のライトエンジン221および第2のライトエンジン222が天井224の表面上に設置される。
【0165】
第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを天井(または、他の構造物)の表面上に設置するいくつかの実施形態では、第1および第2のライトエンジンの遠視野光分布特性が互いに異なる。このような実施形態では、このような実施形態の異なる遠視野光分布特性は特に重要である。その理由は、そうではない場合に、青みがかった
白色および黄色がかった
白色の組み合わせが単に白色となり、従来の照明灯と違わないからである。本発明の主題による好適な実施形態では、高角度(つまり、照明設備の軸を基準とし、例えば、
図22に描かれる照明設備220からの垂直線を基準とする)で出る光が、その大部分が、第2のライトエンジンから出る光であり、より黄色がかった白色であり、対して、垂直線のより近くから出る光(
図22に描かれるように)が、その大部分が、第1のライトエンジンから出る光であり、より青みがかった白色である。いくつかの実施形態では、一方のまたは両方のライトエンジンからの光分布は第1および/または第2のライトエンジン内に異なる光抽出要素を有することによって工作され得、熟練の専門家であればこのような異なる遠視野光分布を達成する手法に精通しており(異なる光抽出要素を用いることを含む)、異なる遠視野光分布を達成するためのこのような手法のすべてが本開示に含まれる。
【0166】
別の実施形態が
図22に描かれる実施形態に類似するが、ここでは、第1のライトエンジン221および第2のライトエンジン222が入れ替えられる(ならびに、第2のライトエンジン222の代わりに第1のライトエンジン221からバックリフレクタが取り外される)ことが除かれる。
【0167】
図23が、第1のライトエンジン231と、第2のライトエンジン232と、第1のライトエンジン231を基準とした定位置で第2のライトエンジン232を保持するブラケット237と、を備える照明設備230を描いている。ブラケット237(または、本発明の主題の範囲内にある任意の他の実施形態内のブラケット)が、任意適切なサイズ、形状、および材料であってよく、当業者であれば、このようなブラケットのための、適切な材料、サイズ、および形状を容易に選択することができる。
【0168】
図23に描かれる実施形態は、本明細書で説明される特徴のうちの任意の1つまたは複数の特徴を提供するために、例えば、既存の側壁内で使用され得る(または、設置され得る側壁、または設置された側壁と組み合わされ得る)。
【0169】
図7に描かれる実施形態に対して
図13の拡散器138が追加されるときの手法または
図13に関連して上述した任意の手法に類似する手法で、1つまたは複数の拡散器が
図21~23に描かれる実施形態のうちの任意の実施形態(または、本発明の主題の第1の態様内の第3のグループによる任意の他の実施形態)に追加され得る。
【0170】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの好適な実施形態では、第1のライトエンジンから出る光の遠視野光分布が、第2のライトエンジンから出る光および/または側壁から出る光の遠視野光分布とは異なる(本明細書で説明される任意の、第1のライトエンジン、第2のライトエンジン、および/または側壁を含む)。
【0171】
それぞれの遠視野光分布の一態様では、第1のライトエンジンから出る光の分布が、第2のライトエンジンから出る光の分布と比較して、側壁によって画定される空間から、光出口領域によって画定される平面に対して垂直な方向により近い(例えば、
図7および11~15に描かれる実施形態の各々で、第1のライトエンジンから出る光の分布が、第2のライトエンジンから出る光の分布と比較して、垂直線により近い)。
【0172】
第2のライトエンジンから出る光と比較して第1のライトエンジンから出る光が垂直方向により近いような代表的な実施例は以下のことを含む:
[1]第1のライトエンジンから出る光の60%がこのような方向を基準として0度から45度の角度を画定し、第1のライトエンジンから出る光の40%がこのような方向を基準として45度から90度の間の角度を画定し、第2のライトエンジンから出る光の30%がこのような方向を基準として0度から45度の間の角度を画定し、第2のライトエンジンから出る光の70%がこのような方向を基準として45度から90度の間の角度を画定し、または、
[2]第1のライトエンジンから出る光の30%がこのような方向を基準として0度から25度の角度を画定し、第1のライトエンジンから出る光の65%がこのような方向を基準として25度から90度の間の角度を画定し、第2のライトエンジンから出る光の20%がこのような方向を基準として0度から25度の間の角度を画定し、第2のライトエンジンから出る光の80%がこのような方向を基準として25度から90度の間の角度を画定する、などである。
【0173】
いくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから出る光と比較して、第2のライトエンジンから出る光の分布が光出口領域に対して垂直な方向を基準としてより大きい角度を有することが、反射する比較的明るい日光と、可視であって明るくない空との錯覚に寄与する。
【0174】
それぞれの遠視野光分布の別の態様では、第1のライトエンジンから出る光の分布が、側壁から出る光の分布と比較して、側壁によって画定される空間から、光出口領域によって画定される平面に対して垂直により近い(例えば、
図16に描かれる実施形態で、第1のライトエンジンから出る光の分布が、側壁から出る光の分布と比較して、垂直線により近い)。
【0175】
上記の考察では、光の分布が、側壁によって画定される空間から、光出口領域によって画定される平面に対して垂直な方向を基準として説明される。いくつかの実施形態では、光の分布が、照明設備の最も大きい周縁部によって画定される平面に対して垂直な方向を基準として、回転対称軸を基準として、対称性を有する2つの平面の交差位置を基準として、第1のライトエンジンの光出口表面によって画定される平面に対して垂直な方向を基準として、第1のライトエンジンの湾曲形状またはドーム形状の光出口表面に接する平面に対して垂直な方向を基準として、あるいは例えば天井、壁、床、傾斜構造物などの、中に照明設備を設置しているところの表面によって画定される平面を基準として、説明される。
【0176】
それぞれの遠視野光分布の別の態様では、第1のライトエンジンから出る光の分布が、第2のライトエンジンから出る光の分布と比較して、第1のライトエンジンの光出口領域によって画定される平面(または、第1のライトエンジンの湾曲形状またはドーム形状の光出口表面に接する平面)に対して垂直な方向により近い(例えば、
図21~23に描かれる実施形態の各々で、第1のライトエンジンから出る光の分布が、第2のライトエンジンから出る光の分布と比較して、垂直線により近い)。
【0177】
本発明の主題の第1の態様による照明設備の実施形態の第3のグループのうちのいくつかの実施形態では、
第1のライトエンジンから出る光が、第1の光出口表面上の少なくとも3つのポイントによって画定される第1の平面を基準とした第1のピーク強度角を有し;
第2のライトエンジンから出る光が、第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有し;
第1のピーク強度角が第2のピーク強度角とは異なる。
【0178】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題による照明設備および/または方法のいくつかの実施形態では、照明設備から出る光の中での光の色に少なくともいくらかのばらつきが存在し、例えば、光分布の軸を基準として第1の角度で移動する光のカラーポイントが、光分布の軸を基準として第2の角度で移動する光のカラーポイントとは異なる。カラーポイントのこのような差異は比較的小さくてもまたは比較的大きくてもよく、例えば、1931CIE色度図上での、少なくとも0.05ユニットの、また、1931CIE色度図上での、少なくとも0.10(あるいは0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.45、または0.50)ユニットの、10-step MacAdam ellipse、20-step MacAdam ellipseである。
【0179】
このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では(つまり、照明設備から出る光の中で光の色に少なくともいくらかのばらつきがあるような実施形態では)、このようなカラーポイントのばらつきの少なくとも一部が、第1のライトエンジン(空に類似する)からのおよび第2のライトエンジン(太陽に類似する)からの異なる遠視野分布の寄与から生じるものである。本明細書は照明設備および方法に関連する複数の記述を含み、ここでは、第1および第2のライトエンジンの遠視野光分布特性が互いに異なる。
【0180】
従来の光では、角度における色のばらつきが(つまり、光分布の軸を基準として多様な角度で移動する光のカラーポイントの有意な差異が存在するような照明が、光分布の軸を基準として第2の角度で移動する光のカラーポイントとは異なる)、一般には、所望される特徴ではない。しかし、色のばらつきは自然な天窓の重要な要素であり、したがって、人工天窓の錯覚を作るかまたは強化することにおいて所望されるものである。(1)典型的な天窓の基本的なジオメトリを理由として(つまり、中央窓を有する天井内の凹部を有する箱)、(2)1日のうちの時間に応じた特定の角度のみにおいて太陽が可視であることを理由として、および(3)比較的大きい範囲の角度にわたって空が可視であることを理由として、天窓から空間の中に提供される光は、通常、高CCTの領域(つまり、青みがかった白色)および低CCTの領域(つまり、黄色がかった白色)を有する。本発明のいくつかの実施形態はこの特徴を提供する。
【0181】
図24Aが
図16に類似する照明設備およびゴニオ分光光度計を使用して測定される、視角にわたるCCTのプロットを示しており、ここでは、検出器が照明設備から約2.0m(6.5フィート)離れたところに位置する。照明設備が天井の中にある場合の照明設備の真下に相当するゼロ度の角度では、CCTが約6500Kである。75度の視角ではCCTが約4700Kまで低下する。概して言うと、このような特性は、太陽が空の低いところにある場合の自然な天窓からの光に類似する。これらのCCT値および範囲は代表的なものであり、本発明の主題はこれらのCCT値および範囲のみに限定されず、当業者であれば、本発明の主題が他のCCT範囲を包含することと、多様なCCT範囲が採用され得、所望される可能性があることと、を認識するであろう。
【0182】
自然な日光の別の特徴は、自然な日光が、約100の演色評価数(CRT:color rendering index)を有する非常に高品質の光を一般に提供することである。これは、通常、日光はフルスペクトル光であること(さらには、CRTの定義を反映していること)が理由である。また、CCTに関係なく、非常に高いCRIが維持される。したがって、人工天窓の所望の特徴は、高いCRIを有する光を提供することである。
【0183】
図24Bが上述したものと同じセットアップを使用して測定される、視角にわたる測定CRTのプロットを示す。提供される光が、CCTに関係なく、全視角にわたって高いCRI(約85)を有する。その結果、天窓の錯覚に追加される、照明されている空間内で感知される光の品質が高くなる。本発明の主題によるいくつかの実施形態では、照明設備によって提供される光のCRIがすべての角度で少なくとも約80である(また、これらの実施形態のうちのいくつかの実施形態では、照明設備によって提供される光のCRIが少なくとも85である)。CRIに対しての代替の色品質メトリクスが使用されてもよい(例えば、TM30-15で記載される)。
【0184】
当業者であれば高CRI値を達成する手法に精通しており、高CRI値を達成するために適切な構成要素(例えば、LED構成要素)を選択することが容易であり、したがって、このような高CRI値を達成する多くの手法の考察は必要ない。
【0185】
上述したように、第2の態様では、本発明の主題は第1および第2のライトエンジンを備える照明設備に関連し、ここでは、第2のライトエンジンが少なくとも第1の側壁を備え、第1の側壁から光が出る。
【0186】
第2の態様によるいくつかの実施形態では、少なくとも第1の側壁が空間を画定し、第1のライトエンジンが空間に光を提供し、少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにある。
【0187】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが第1の平面を画定する光出口表面を備え、光出口領域が第2の平面を画定し、第1の平面および第2の平面が実質的に平行であり:
【0188】
第1の平面が第2の平面から少なくとも7.62cm(3インチ)離間され、またいくつかの実施形態では少なくとも10.2cm(4インチ)離間され、またいくつかの実施形態では少なくとも15.2cm(6インチ)離間され、および/または第1の側壁の少なくとも1つの表面が、第1の平面を基準としてかつ第2の平面を基準として、少なくとも75度(またいくつかの実施形態では、少なくとも80度、またいくつかの実施形態では少なくとも85度、またいくつかの実施形態では少なくとも90度)の角度を画定する平面を画定する。
【0189】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが光出口表面を備え、第1の平面が光出口表面に接し、光出口領域が第2の平面を画定し、第1の平面および第2の平面が実質的に平行であり:
【0190】
第1の平面が第2の平面から少なくとも7.62cm(3インチ)離間され、またいくつかの実施形態では少なくとも10.2cm(4インチ)離間され、またいくつかの実施形態では少なくとも15.2cm(6インチ)離間され、および/または、
【0191】
第1の側壁の少なくとも1つの表面が、第1の表面を基準としてかつ第2の表面を基準として、少なくとも75度(またいくつかの実施形態では、少なくとも80度、またいくつかの実施形態では85度、またはいくつかの実施形態では約90度)の角度を画定する平面を画定する。
【0192】
本発明の主題の第2の態様に関連して、第1のライトエンジンから出る光および第2のライトエンジンから出る光のそれぞれの特性が、第1のライトエンジンから出る光および第2のライトエンジンから出る光のそれぞれの特性の上記の説明のみに限定されない。本発明の主題の第1の態様による1つまたは複数の光出口表面を有する側壁を作るのに適する構成要素および材料の上記の説明が、本発明の主題の第2の態様による1つまたは複数の光出口表面を有する側壁にも適用可能である。
【0193】
図25が、本発明の主題の第2の態様による代表的な実施形態を概略的に描いている。
図25が、第1のライトエンジン251と、4つの光出口表面を備える第1の側壁252と、を備える照明設備250を描いている。照明設備250が天井254の中に設置される。
【0194】
第1の側壁252が、4つの表面を備える、凹部を有する箱の形態であり、4つの表面の各々のその全体が光出口表面である。
第1のライトエンジン251がエッジリットパネル(または、ダイレクトリットパネル)を備える。
【0195】
図7に描かれる実施形態に対して
図13の拡散器138が追加されるときの手法または
図13に関連して上述した任意の手法に類似する手法で、1つまたは複数の拡散器が
図25に描かれる実施形態(または、本発明の主題の第1の態様内の第2のグループによる任意の他の実施形態)に追加され得る。
【0196】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンの周縁部が側壁の周縁部に実質的に類似する(あるいは、第1のライトエンジンの周縁部の少なくとも一部分が側壁の周縁部または側壁の周縁部の一部分に実質的に類似する)。例えば、本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、側壁が概略長方形環状であり、第1のライトエンジンの周縁部が概略長方形である(例えば、その結果、第1のライトエンジンが、環状側壁によって画定される空間の比較的薄い周縁部境界を除いて、環状側壁によって画定される空間の実質的にすべてを覆う);本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、側壁が実質的に円形環状であり、第1のライトエンジンの周縁部が概略円形である。
【0197】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様によるいくつかの実施形態では、側壁が空間の側部を画定し(また、一部の事例では、空間の側部の周りを延在する)、側壁が、空間の頂部境界を画定する(また、一部の事例では、空間の頂部境界の周りを延在する)第1の縁部を有し、側壁が、空間の底部境界を画定する(また、一部の事例では、空間の底部境界の周りを延在する)第2の縁部を有し(頂部および底部が相対的であり、側壁が任意の幾何学的配置であってよく、したがって、「頂部」および「底部」の幾何学的配置がそれに応じて影響を受ける、ことを認識されたい)。このような実施形態では、底部境界が光出口領域であってよく(この光出口領域を通って、第1のライトエンジンから出る光および第2のライトエンジンから出る光が通過する)、頂部境界が第1のライトエンジンを収容することができる空間であってよく(例えば、第1のライトエンジンが部分的に空間内にある)、および/または頂部境界を通って、第1のライトエンジンから出る光が空間に入ることができ(例えば、第1のライトエンジンが部分的にまたは完全に空間の外側にある)、ならびに/あるいは頂部境界内に第1のライトエンジンが配置される(例えば、第1のライトエンジンが完全にこの空間内にある)。
【0198】
上記の考察から明らかなように、本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様および第2の態様によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンの寸法の少なくとも一部が、側壁の寸法または側壁によって(少なくとも一部分)画定される空間の寸法の一部と関係を有する。
【0199】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが側壁を基準として任意適切な位置に配置され得る。
【0200】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が後壁をさらに備えることができ、つまり、空間の「頂部」境界を部分的にまたは完全に覆う構造物をさらに備えることができる(また、このような実施形態では、第1のライトエンジンが部分的にまたは完全に空間の内側にあってよい)。
【0201】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が1つまたは複数の熱放出構造物および/または1つまたは複数の熱伝達構造物をさらに備えることができ、例えば、空間の反対側の後壁(含まれる場合)の側にヒートフィンまたはヒートピンが設けられ得る。
【0202】
第1のライトエンジンの光出口表面が、光出口領域および/または側壁を基準として任意適切な距離でまたは所望の距離で窪んでいてよい。例えば、第1のライトエンジンまたは照明設備の全体のサイズを基準としての第1のライトエンジンの窪みの距離の比は限定されない。加えて、後述するように、本発明の主題の照明設備は拡大縮小可能である(つまり、照明設備または照明設備の任意の部分のサイズが、任意の程度で拡大または縮小されることにより、修正され得る)(後述の「拡大縮小可能」の定義および考察を参照されたい)。凹部の代表的な距離として、本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンの光出口表面が、約2.54cm(1インチ)から約102cm(40インチ)以上(特に拡大縮小可能性の観点では、凹部の距離はより大幅に大きくてもよい)、また一部の事例では約7.62cm(3インチ)から約22.9cm(9インチ)で(例えば、約12.7cm(5インチ))、窪んでよく、例えば、いくつかの実施形態の第1のライトエンジンの光出口表面と光出口領域との間の距離が約7.62cm(3インチ)から約22.9cm(9インチ)であり、またいくつかの実施形態では、約12.7cm(5インチ)、約15.2cm(6インチ)、約17.8cm(7インチ)、約7.62cm(3インチ)から約12.7cm(5インチ)、約7.62cm(3インチ)から約17.8cm(7インチ)、または約12.7cm(5インチ)から約17.8cm(7インチ)、である。
【0203】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、空間の「頂部」境界が、空間の「底部」境界の形状に実質的に類似する形状および/サイズを有し、ならびに/あるいは空間の「頂部」境界が空間の「底部」境界に実質的に位置合わせされる(例えば、垂直面が境界の「頂部」を二分し、さらに境界の「底部」を二分する)。
【0204】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第1の態様または第2の態様によるいくつかの実施形態では、照明設備が少なくとも1つのバッフル要素をさらに備えることができる。このような実施形態では、バッフル要素が、第2のライトエンジンから出る光のコリメーションを拡大するように、位置決めされて方向付けられる。1つまたは複数のバッフル要素を設ける実施形態では、バッフル要素が任意適切な形状を有してよく(例えば、直線グリッドパターンであるか、概略円筒形形状であるか、および/またはハニカム形状である)、所望される場合、反射性または光吸収性を有してよい(例えば、いくつかの例では、バッフル要素が黒色を有してよく(または、黒色で塗装されてよい)、その結果、オフ角の光が吸収されることになり、実質的に平行な光(例えば、光分布の軸に位置合わせされる)のみがバッフル要素を通過することになる。加えて、スピルライトを制限または遮断するためにリフレクタが使用され得る。バッフル要素の代表的な実施例が
図26および27に描かれている。
【0205】
図26が、本発明の主題に従って使用されるのに適するバッフル要素260の代表的な実施例を概略的に描いている。
図27が、本発明の主題に従って使用されるのに適するバッフル要素270の代表的な実施例を概略的に描いている。
【0206】
上で言及したように、第3の態様では、本発明の主題は、特定の特性を有する光を出力する照明設備に関連する。後でより詳細に考察されるように、本発明の主題の第3の態様(つまり、「第3の態様」)は、概して、第3の態様に関連して本明細書で説明される特徴を備える、および/または第3の態様に関連して本明細書で説明される効果を提供する、任意の照明設備に関連する。本発明の主題の第1および第2の態様(さらには、後で考察される、本発明の主題の第4から第7の態様)に関連して本明細書で説明される照明設備のうちのいくつかの照明設備が、このような特徴を備え、および/またはこのような効果を提供するが、第3の態様は、第1および第2の態様(または、第4から第7の態様)による照明設備のみに限定されない。つまり、第3の態様による照明設備の範囲は、本発明の主題の第1および第2の態様(または、本発明の主題の第4から第7の態様)の特徴のうちのいずれかにも限定されない。
【0207】
本発明の主題の第3の態様による照明設備が、例えば、人間のサーカディアンリズムを調整することを目的として、人間のサーカディアンリズムの不調を改善することを目的として、および/または人間の警戒感を調整することを目的としてこと(例えば、1日のうちの何時間かにおいて人間の警戒感を向上させ、および/または1日にうちの他の時間において人間の眠気を向上させる)、人間の生物学的メトロニンレベルを所望の手法(例えば、24時間にわたって)調整することなどの、特定の生物学的効果を達成することができる光出力を提供することができる。
【0208】
動物では、ホルモンメラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)の循環レベルが、通常、1日のサイクルで変化する。メラトニン信号が、眠気を化学的に生じさせて体温を低下させることにより睡眠・覚醒サイクルを管理するシステムの一部を形成する。
【0209】
ルクスは人間の目によって区別されるイルミネーションの強さの測定尺度である。この値は、放射または反射されるエネルギーの客観的な値と相互に関連しない。その理由は、可視スペクトル内の異なる波長が、目により、多様な感度で感知されるからである。ルクスは、この変数を考慮して光強度を評価することによって定量化される。
【0210】
人間のサーカディアンシステムの見掛け上の感度は、ルクスを決定するのに使用される光度関数とは異なる。
【0211】
いかなる理論にも拘束されることを望むわけではないが、物体を露出している光の波長に対しての、人間のメラトニン生成の相対的な抑制に、何かかが相互に関連している。このような相互関連の1つの代表的な例は以下のようなものである可能性がある:
約410nmの波長の光が約0.35の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する;
約425nmの波長の光が約0.7の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する;
約437nmから約462nmの波長の光が約0.95の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する;
約475nmの波長の光が約0.8の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する;
約500nmの波長の光が約0.4の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する;
約600nmの波長の光が約0の人間の相対的なメラトニン抑制を実現する。
【0212】
物体を露出している光の波長に対しての、人間のメラトニン生成の相対的な抑制のプロットの例が、ReaらのJournal of Circadian Rhythms、2010年で、8:2であることを見ることができる(http://www.jcircadianrhythms.com/content/8/1/2)(
図3を参照)。
【0213】
光源のCS値(「サーカディアン刺激値」)は、光源に対して露出されている(つまり、目のところで照度を受けている)ときのメラトニン抑制のパーセンテージの測定尺度である(つまり、0.2のCS値が20%メラトニン抑制に相互に関連し、0.4のCS値が40%メラトニン抑制に相互に関連し、0.6のCS値が60%メラトニン抑制に相互に関連し、0.8のCS値が80%メラトニン抑制に相互に関連する、などである。CS値は、M.S.Reaらの「Modeling the spectral sensitivity of the human circadian system」、2012年に記述されている:また、計算機のためのオンラインリンク(http://www.lrc.rpi.edu/programs/lightHealth/index.asp.)も参照されたい。
【0214】
サーカディアンリズムの不調は、夜行性活動の変化(夜間シフトの労働者)、経度の変化(例えば、時差ボケ)、および/または光の継続時間の季節的変化(例えば、憂鬱状態を含む兆候のある、季節的情動障害)、にいくらかの程度で関連している。2007年に、世界保健機構が、深夜シフトの労働を可能性のあるがん誘発因子に指定した。
【0215】
メラトニンレベルおよび人間のサーカディアンサイクルに関連する概要が、米国特許第9,030,103号、米国特許第9,039,746号、米国特許出願公開第2015/0195855号、および米国特許出願公開第2016/0286616号に記述されており、これらは、いかにも完全に本明細書に記載されているかのようなものとして、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0216】
本発明の主題の第3の態様によると、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを少なくとも備える照明設備が提供され、ここでは:
第1のライトエンジンが所与の照度で第1のCS値を提供する光を出力する能力を有し、
第2のライトエンジンが同じ照度で第2のCS値を提供する光を出力する能力を有し、
第1のCS値が第2のCS値とは異なる。
【0217】
本発明の主題の第3の態様によるいくつかの実施形態では、所与の明所視の照度でメラトニンの強い抑制(および/または、高いCS値)を実現する光を出力する1つまたは複数のライトエンジン、さらには、メラトニンの強い抑制を実現しない光を出力する1つまたは複数のライトエンジン、を備える照明設備(ならびに/あるいは、(1)例えば所与の明所視の照度でメラトニンの強い抑制(および/または、高いCS値)を実現する光と、(2)例えば上記所与の明所視の照度でメラトニンの強い抑制を実現しない光と、を選択的に出力するように制御または調整され得る1つまたは複数のライトエンジンを備える照明設備)が提供される。本発明の主題が、このような照明設備から出力される光に対して、例えば人間である、物体を露出することを含む方法をさらに含む。本発明の主題の第3の態様によるいくつかの実施形態では、照明設備によって出力される光に対して晒される人間に対して実現されるメラトニン抑制の程度を調整することを目的として(および/または、このような光によって提供されるCS値を調整することを目的として)、照明設備によって出力される光を調整するための制御装置が提供される。例えば、照明設備が、複数のメラトニン抑制設定(および/または、CS値設定)、漸進的なメラトニン抑制設定(および/または、CS値設定)、または実質的に連続する範囲のメラトニンの抑制能力(および/または、CS値設定)、を有することができる。このような照明設備のメラトニン抑制(および/または、出力される光のCS値)が自動で制御され得る(例えば、1日のサイクル、または複数の選択可能な1日のサイクルのうちの1つの選択肢に従うか、ユーザ入力に従うか、人間の生物学的メロトニンレベルのフィードバックに反応するか、1つまたは複数の感知された条件に反応する、などである)。制御信号が、例えば、無線で、または有線接続を介して、任意適切な手法で照明設備によって受信され得る。本発明の主題が、このような照明設備から出力される光に対して、例えば人間である、物体を露出することを含む方法をさらに含む。
【0218】
本発明の主題の第3の態様による照明設備が、固体状態の発光素子(例えば、LED)または任意の他の光源を備えることができ、光源のうちの任意の光源が、異なる時間において異なるカラーポイントの光を出力する能力を提供するための波長変換物質(例えば、蛍光体)を任意選択で有する。このような照明設備が、異なる時間で異なるカラーポイントの光を出力することを目的として光源を制御するための制御装置を備えることができる(例えば、本発明の主題の第3の態様による照明設備が任意のLEDライトを備えることができ、個別のLEDおよび/または異なる色を有するLED(例えば、波長変換有色LEDまたは白色LED、ならびに/あるいは非波長変換LED)のグループが、本発明の主題の第3の態様に関連して説明される効果のうちの一部またはすべてを実現するための光の多様な混合物を発生させるように制御され、ここでは例えば、一人または複数人の人間のサーカディアンリズムを調整することと、一人または複数人の人間のサーカディアンリズムの不調を改善することと、一人または複数人の人間の警戒感を調整することと、被験者に特定のCS値を提供するかまたは被験者のCS値を特定のCS値より高くするかもしくは低くすることと、ならびに/あるいは所望のメラトニン抑制を実現するかまたは特定の抑制程度よりメラトニン抑制を強くしたりもしくは弱くしたりすることと、を目的とする)。
【0219】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが第1のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第2のライトエンジンが第2のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間される。
【0220】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備に電気を供給すると;
1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、第1のライトエンジンから出て、
1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30、0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、第2のライトエンジンから出る。
【0221】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、
第1のライトエンジンが、300ルクス(以上)の照度で少なくとも0.3のCS値を提供する光を出力する能力を有し、
第2のライトエンジンが、200ルクス(未満)の照度で0.15未満のCS値を提供する光を出力する能力(および/または、300ルクスの照度で0.2未満のCS値を提供する光を出力する能力を)を有する。
【0222】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が提供され、ここでは:
照明設備が第1の側壁をさらに備え、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり;
第1のライトエンジンが、第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。このような実施形態のいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光が第1の側壁から出る。
【0223】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第2のライトエンジンが第1の側壁を備え、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり、
第1のライトエンジンが、第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、第1のライトエンジンから出る光の輝度および第2のライトエンジンから出る光の輝度を独立して制御する。
【0224】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、照明設備から出力される光のCS値を変更するように構成される。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、1日の時間に基づいて、CS値を変更するように構成される。
【0225】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
第1の制御要素が、1日のうちの第1の部分において、300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値を有する光を照明設備により出力させるように構成され、
第1の制御要素が、1日のうちの第2の部分において、200ルクスの照度で0.15未満のCS値を有する光を照明設備により出力させる(および/または、300ルクスの照度で0.2未満のCS値を有する光を照明設備により出力させる)ように構成される。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
第1の制御要素が、第2のライトエンジンから出力される光の輝度に対しての、第1のライトエンジンから出力される光の輝度の比を変更するように構成される。
【0226】
このような実施形態のいくつかの実施形態では:
少なくとも第1の制御要素が、第2のライトエンジンから出力される光の輝度に対しての、第1のライトエンジンから出力される光の輝度の比を、1日のうちの第1の部分において少なくとも第1の値にし、
少なくとも第1の制御要素が、第2のライトエンジンから出力される光の輝度に対しての、第1のライトエンジンから出力される光の輝度の比を、1日のうちの第2の部分において第2の値より大きくしないようにし、
第1の値が第2の値より大きい。
【0227】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が、300ルクスの明所視の照度で少なくとも0.3のCS値を提供する光を出力することができる。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、照明設備がまた、200ルクスの明所視の照度で0.15未満のCS値を提供する光を出力することができる。
【0228】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが、第1の明所視の照度でメラトニンの第1の抑制を実現する光を出力する能力を有し、
第2のライトエンジンが、上記第1の明所視の照度でメラトニンの第2の抑制を実現する光を出力する能力を有し、
メラトニンの第1の抑制がメラトニンの第2の抑制とは異なる。
【0229】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第3の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が、1日のうちの少なくとも第1の部分において少なくとも0.3のCS値(少なくとも一部の人間)を提供する光を出力すること、および1日のうちの少なくとも第2の部分において0.15未満のCS値(少なくとも一部の人間)を提供する光を出力することができ、1日のうちの第2の部分において出力される明所視のルクスが、1日のうちの第1の部分において出力される明所視のルクスの少なくとも50%(また、いくつかの実施形態では、少なくとも60%、70%、80%、または90%)を有する。
【0230】
本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、人間の生物学的メラトニンレベルに所望の手法で影響を与えるのに使用されるのに特に良好に適する。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、例えば、照明設備(人工天窓)が、メラトニンの強い抑制を実現する光を出力する1つまたは複数のライトエンジン(例えば、空に類似する第1のライトエンジン)、さらには、メラトニンの弱めの抑制を実現する光を出力する1つまたは複数のライトエンジン(例えば、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する、第2のライトエンジン)を備える。言い換えると、本発明の主題の第3の態様による照明設備が、本発明の主題の第1および/または第2の態様に関連して本明細書で説明される特徴を有することができる。これらの実施形態のいくつかの実施形態では、照明設備によって出力される光に晒される人間に対して実現されるメラトニン抑制の予測される程度を調整することを目的として(ならびに/あるいは、特定の値のCS値を提供するかまたは特定の値より大きいもしくは小さいCS値を提供することを目的として)、照明設備によって出力される光を調整するための制御装置が提供される。例えば、照明設備が、複数の予測されるメラトニン抑制設定(および/または、CS値設置または範囲設定)、漸進的な、予測されるメラトニン抑制設定(および/または、CS値設定または範囲設定)、あるいは実質的に連続する範囲の予測されるメラトニンの抑制能力(および/または、CS値設定)、を有することができる。このような照明設備の予測されるメラトニン抑制(および/または、CS値)は自動で制御され得る(例えば、1日のサイクル、または複数の選択可能な1日のサイクルのうちの1つの選択肢に従うか、ユーザ入力に従うか、人間の生物学的メロトニンレベルのフィードバックに反応するか、1つまたは複数の感知された条件に反応するか、などである)。制御信号が、例えば、無線で、または有線接続を介して、任意適切な手法で照明設備によって受信され得る。
【0231】
本発明の主題の第4の態様によると、照明設備が提供され、この照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンと
少なくとも第1の表面と
を備え、
照明設備が、照明設備に電気を供給するときに:
第1のカラーポイントを有する光を第1の表面の少なくとも一部分の上に入射させるように、および
照明設備から出る光に第2のカラーポイントの累積色を有させるように、
構成され、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間される。
本発明の主題の第4の態様による照明設備が、照明設備(例えば、本明細書で考察される側壁)の表面(すなわち、第1の表面)上に入射する第1のカラーポイントの光を人間(例えば、このような照明設備を中に設置している部屋の中にいる人間)が見ることができ、このようなカラーポイントを有する、照明設備から出る光を感知しているという感覚を人間が感じることができる、という現象を引き起こすことができる。しかし、照明設備から出力される実際の累積的な光が異なるカラーポイントを有する(「照明設備から出力される累積的な光」は、照明設備から出力される光のすべて、またはこのような光の実質的にすべて、あるいはこのような光の少なくとも90%、の混合物を意味する)。したがって、このような照明設備が所望されるときにこのような現象を達成することができ、例えば、いくつかの例では、審美的に魅力の低いカラーポイントを有する(集合的または累積的な)光を照明設備が実際には出力する場合でも、審美的に魅力の高いカラーポイントの光を照明設備が出力しているという感覚を人間に提供することが有利である可能性がある。代表的な例では、5300Kの累積的な色温度(または、相関色温度)を有する、照明設備から出力される光が、頻繁に、審美的に魅力的ではないとみなされる。本パラグラフ(および、本パラグラフの前のパラグラフ)で説明される照明設備によると、人間の視覚が、照明設備から出力される光がより魅力の高い色温度(つまり、より「温かい」光の感覚を提供するような、より低い色温度)を有していると思うように「騙され」得る。これは、より魅力の高い色温度の光をその上に入射されるような、照明設備の少なくとも第1の表面を有することによってなされる(また、通常、このような光の大部分は第1の表面によって反射される)。本パラグラフで説明される説明される現象は、少なくとも第1の表面上に入射する光が比較的高い光度を有する場合に、つまり、人間の視覚的な輝度感知を比較的高くするような波長(および/または、波長範囲)を有する場合に、強化され得る;当業者にはよく知られているように、明所視の光度関数(比視感度関数としても知られる)は、人間の視覚的な輝度感知の平均スペクトル感度を説明するものであり、これは一対の異なる色の光のいずれがより明るいかを客観的に判断することに基づき、異なる波長の光に対する比感度係数を表す。より魅力的であると通常みなされる色温度は、一般には高い光度を有し、それにより、やはり高い光度を有する審美的に魅力の高い色温度の光を少なくとも第1の表面に入射させる場合に本パラグラフで説明される現象がさらに強化される。
【0232】
上述したように、本発明の主題の第4の態様によると、照明設備が提供され、この照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンと
少なくとも第1の表面と
を備え、
照明設備が、照明設備に電気を供給するときに:
第1のカラーポイントを有する光を第1の表面の少なくとも一部分の上に入射させるように、および
照明設備から出る光に第2のカラーポイントの累積色を有させるように、
構成され、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間される。
【0233】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第4の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
上記第1のカラーポイントが第1の相関色温度を有し、
上記第2のカラーポイントが第2の相関色温度を有し、
上記第1の相関色温度が上記第2の相関色温度より低い。
【0234】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第4の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の側壁をさらに備え、
第1の表面が第1の側壁上にある。
【0235】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第4の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が第2のライトエンジンをさらに備え、
第1の表面上に入射する上記光が、第1のライトエンジンから出力される光に対しての、第2のライトエンジンから出力される光の第1の比(無限大に高くてもよい)を有し、
照明設備から出る上記光が、第1のライトエンジンから出力される光に対して、第2のライトエンジンから出力される光の第2の比(ゼロ程度まで低くてもよい)を有し、
上記第1の比が上記第2の比より高い。
【0236】
本発明の主題の第3の態様によるいくつかの実施形態では、本発明の第1の態様に関連して上記で説明した特徴のうちの少なくとも一部の特徴を有する照明設備が提供され、これは例えば、第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似するような(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、ならびに第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有するような、照明設備(人口天窓)である。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、本発明の主題の第1の態様に従って上で考察したように:
照明設備が少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンを備え;
第1のライトエンジンから出る光が(つまり、第1のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)、1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有し(
図1は、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域11の、つまり、このようなx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリアの、プロットである)(また、いくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから出る光が、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する);
第2のライトエンジンから出る光が(つまり、第2のライトエンジンの光源に電気を供給するとき)、1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有し(
図2は、1931CIE色度図上での、このようにして画定される領域21の、つまり、このようなx、y座標を有する頂点を有するエリアの、プロットである)(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30、0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内);
第1のライトエンジンから出る光のカラーポイント(つまり、x、y色度座標の組み合わせ)が、通常は同じではないが、第2のライトエンジンから出る光のカラーポイントと同じである可能性がある。
【0237】
本発明の主題による第5の実施形態によると、照明設備が提供され、この照明設備が:
少なくとも第1および第2のライトエンジン
を備え、
第1のライトエンジンが第1のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第2のライトエンジンが第2のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間され、
第1および第2のライトエンジンの光分布特性が互いに異なる。
【0238】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが少なくとも1つの発光素子を備え、および/または
第2のライトエンジンが少なくとも1つの発光素子を備える。
【0239】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが少なくとも1つのLEDを備え、および/または
第2のライトエンジンが少なくとも1つのLEDを備える。
【0240】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが少なくとも2つの発光素子を備え、および/または
第2のライトエンジンが少なくとも2つの発光素子を備える。
【0241】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが少なくとも2つのLEDを備え、および/または
第2のライトエンジンが少なくとも2つのLEDを備える。
【0242】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンが、第2のライトエンジンを基準として横方向および/または垂直方向において、第2のライトエンジンから離間される。「第1のライトエンジンが第2のライトエンジンを基準として横方向に離間される」という表現は、第2のライトエンジンの光分布の軸に対して垂直な平面において第1のライトエンジンが第2のライトエンジンから離間される、ことを意味する。「第1のライトエンジンが第2のライトエンジンを基準として垂直方向に離間される」という表現は、第2のライトエンジンの光分布の軸に沿う方向において第1のライトエンジンが第2のライトエンジンから離間される、ことを意味する。したがって、「第1のライトエンジンが第2のライトエンジンを基準として横方向および/または垂直方向において第2のライトエンジンから離間される」という表現は、第1のライトエンジンが、[1]第2のライトエンジンの光分布の軸に対して垂直な平面において第2のライトエンジンから離間されるか、[2]第2のライトエンジンの光分布の軸に沿って第2のライトエンジンから離間されるか、または[3]第2のライトエンジンの光分布の軸から離間されかつ平行な線に沿って第2のライトエンジンから離間される、ことを意味する。例えば、このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、複数のライトエンジンが提供され得(ここでは、このようなライトエンジンンのうちの少なくとも2つのライトエンジンが、それぞれ異なるカラーポイントの光を出力するように構成される)、ここでは、このようなライトエンジンの第1のライトエンジンが第1のロケーションにあり、このようなライトエンジンの他のライトエンジンが第1のライトエンジンの周りで横方向に離間される(例えば、第1のライトエンジンが、出力される光を第1のライトエンジンから出すときに通るところの概略正方形表面を有し、他のライトエンジンが第1のライトエンジンの周りにあるリングとして配置される)(つまり、第1のライトエンジンが第2のライトエンジンから離間され、横方向において他のライトエンジンから離間されるような実施例として)。
【0243】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が少なくとも第3のライトエンジンをさらに備える。
【0244】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、
第1のライトエンジンが、光分布の第1の軸を有する光を出力するように構成され、
第2のライトエンジンが、光分布の第2の軸を有する光を出力するように構成され、
光分布の第1の軸が光の分布の第2の軸とは異なる。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、第1の平面を基準とした光分布の第1の軸の角度が、第1の平面を基準とした光分布の第2の軸の角度とは異なり、このような実施形態のうちの実施形態では、第1および第2のライトエンジンが、第1のライトエンジンから出力される光の少なくとも一部が通るところおよび第2のライトエンジンから出力される少なくとも一部の光が照明設備から出るときに通るところの領域により、第1の平面が画定されるように、構成されて方向付けられる。
【0245】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが、第1の平面を基準として第1のピーク強度角を有する光を出力するように構成され、
第2のライトエンジンが、第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有する光を出力するように構成され、
第1のピーク強度角が第2のピーク強度角とは異なる。このような実施形態のいくつかの実施形態では、第1および第2のライトエンジンが、第1のライトエンジンから出力される光の少なくとも一部が通るところおよび第2のライトエンジンから出力される少なくとも一部の光が照明設備から出るときに通るところの領域により、第1の平面が画定されるように、構成されて方向付けられる。
【0246】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、第1のライトエンジンから出る光の輝度および第2のライトエンジンから出る光の輝度を独立して制御する。
【0247】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、第1のライトエンジンから出る光の輝度および第2のライトエンジンから出る光の輝度を制御する。このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では:
第1の制御要素が、第1のライトエンジンから出る光の輝度に基づいて、第2のライトエンジンから出る光の輝度を制御するか、または、
第1の制御要素が、(1)照明設備から出る光の混合物のカラーポイント、(2)照明設備から出る光の輝度、(3)1日のうちの時間、および(4)メラトニン抑制設定、のうちから選択されるパラメータに基づいて、第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンのうちの少なくとも一方から出る光の輝度を制御する。
【0248】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が、第1および第2のライトエンジンのうちの少なくとも一方から出る光の光分布特性に影響を与える少なくとも第1の光抽出要素をさらに備える。
【0249】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第5の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、照明設備が、第1および第2のライトエンジンのうちの少なくとも一方から出る光の光分布特性に影響を与える少なくとも第1の拡散器をさらに備える。
【0250】
本発明の主題による第6の態様によると、照明設備が提供され、この照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンと;
第1の側壁と
を備え、
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり、
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンが第1のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第2のライトエンジンが第2のカラーポイントの光を出力するように構成され、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間される。
【0251】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1の側壁上に入射する光が、第1のライトエンジンから出力される光に対しての、第2のライトエンジンから出力される光の第1の比(無限大に高くてもよい)を有し、
照明設備から出力される光が、第1のライトエンジンから出力される光に対しての、第2のライトエンジンから出力される光の第2の比(ゼロ程度まで低くてもよい)を有し、
第1の比が第2の比より高い。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンが第1のライトエンジンおよび第1の側壁を基準として移動可能である。
【0252】
このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、
第1のライトエンジンを基準とした第2のライトエンジンの移動が時間の経過に対応し、
第1のライトエンジンを基準として第2のライトエンジンの第1の位置が、少なくとも2つの連続する日において1日のうちの第1の時間で実質的に等しく、
第1のライトエンジンを基準として第2のライトエンジンの第2の位置が、上記少なくとも2つの連続する日において1日のうちの第2の時間で実質的に等しく、
上記第1の位置が上記第2の位置とは異なり、
上記1日のうちの第1の時間が上記1日のうちの第2の時間とは異なる。
【0253】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1の側壁が少なくとも第1の側壁アパーチャを有し、
第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光が第1の側壁アパーチャを通って空間に入る。
【0254】
このような実施形態のいくつかの実施形態では、
照明設備が少なくとも第1のスクリーンをさらに備え;
第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光が第1のスクリーンを通過する。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンが空間内にある。
【0255】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第6の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え、
照明設備に電気を供給するとき、光が第2の光出口表面から出る。
このような実施形態のうちのいくつかの実施形態では、[A]、[B]、[C]、または[D](以下)のうちの少なくとも1つが満たされる:
[A]第1の側壁が少なくとも第1の発光素子を備え、
第1の側壁が少なくとも1つの光移送構造物を備え、および/または、
第1の側壁が少なくとも1つの光送信構造物を備え、
[B]照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、第1の光出口表面から出る光の輝度および第2の光出口表面から出る光の輝度を独立して制御し、
[C]照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、第1の光出口表面から出る光のカラーポイントおよび第2の光出口表面から出る光のカラーポイントを独立して制御し、あるいは、
[D]照明設備が少なくとも第1の制御要素をさらに備え、
少なくとも第1の制御要素が:
側壁の少なくとも第1の部分から出る光の輝度、
第1のライトエンジンから出る光のカラーポイント、および
第2のライトエンジンから出る光のカラーポイント
のうちの少なくとも1つ制御する。
【0256】
本発明の主題による第7の態様によると、照明設備が提供され、照明設備が:
第1の側壁;および
少なくとも第1の制御要素
を備え、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり、
第1のライトエンジンが、第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を第1の側壁を通過させて空間の中に入れるように、位置決めされて方向付けられ、
少なくとも第1の制御要素が:
(1)側壁の第1の部分から出る光の輝度および側壁の第2の部分から出る光の輝度を独立して制御し、ならびに/あるいは
(2)側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントおよび側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントを独立して制御する。
【0257】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第7の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1の制御要素が、1日のうちの時間に基づいて(例えば、繰り返しの24時間サイクルに従う)、側壁の第1の部分から出る光の輝度および側壁の第2の部分から出る光の輝度を調整するように構成される。
【0258】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第7の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1の制御要素が、1日のうちの時間に基づいて(例えば、繰り返しの24時間サイクルに従う)、側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントおよび側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントを調整するように構成され、(1)1日のうちの第1の時間において側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントが、1日のうちの第2の時間において側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントとは異なり、(2)1日のうちの第1の時間において側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントが、1日のうちの第2の時間において側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントとは異なり、(3)1日のうちの第1の時間における側壁の第1のポイントから出る光のカラーポイントが、1日のうちの第1の時間における側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントとは異なる。
【0259】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第7の態様による照明設備のいくつかの実施形態では、第1の制御要素が、1日のうちの時間に基づいて(例えば、繰り返しの24時間サイクルに従う)、側壁の第1の部分から出る光の輝度およびカラーポイントと、側壁の第2の部分から出る光の輝度およびカラーポイントとを調整するように構成される。
【0260】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第7の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1の側壁が少なくとも第1の側壁アパーチャを有し、
第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光が第1の側壁アパーチャを通って空間に入る。
【0261】
このような実施形態のいくつかの実施形態では、
照明設備が少なくとも第1のスクリーンをさらに備え;
第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光が第1のスクリーンを通過する。
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第7の態様による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1の側壁が少なくとも上記第1のライトエンジンを備え、
第1の側壁が少なくとも1つの光移送構造物を備え、および/または
第1の側壁が少なくとも1つの光送信構造物を備える。
【0262】
本発明の主題の第8の態様が光を供給するための方法を対象とし、この方法が:
照明設備に電気を提供することであって、照明設備が:
少なくとも1つの第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジン、ならびに
第1の側壁を
を備え
第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、第1の光出口表面を通って第1のライトエンジンから出て、
1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30、0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、第2のライトエンジンから出て、
第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が空間の境界のところにあり、
第1のライトエンジンが、第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を空間の少なくとも一部を通過させて第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
第2のライトエンジンが、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を第1の光出口領域を通して空間から出すように、位置決めされて方向付けられる
ことを含む。
【0263】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第8の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法が、第1のライトエンジンから出力される光の輝度を調整し、および/または第2のライトエンジンから出力される光の輝度を調整することを任意選択でさらに含むことができ、その結果、物体が、1日のうちの第1の部分において300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値、ならびに1日のうちの第2の部分において200ルクスの照度で0.15未満のCS値(および/または、300ルクスの照度で0.2未満のCS値)を提供する光を受け取る。
【0264】
本発明の主題の第9の態様が光を供給する方法を対象にし、この方法が:
第1のライトエンジンを基準として第2のライトエンジンを移動させることであって、第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備える、ことと、
1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.32、0.31)、(0.30、0.33)、(0.15、0.17)、および(0.17、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光を、第1のライトエンジンから第1の光出口表面を通して出力することと、
1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内(また、いくつかの実施形態では、(0.30、0.34)、(0.30、0.30)、(0.39、0.36)、(0.45、0.39)、(0.47、0.43)、(0.40、0.41)および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内)にポイントを画定するx、y色度座標を有する光を、第2のライトエンジンから出力することと、
を含み、
第1の光出口表面から出る光の少なくとも一部の光が、空間の少なくとも一部分を通過し、第1の光出口領域を通って空間から出て、
第2のライトエンジンから出る光の少なくとも一部の光が、第1の光出口領域を通って空間から出る。
【0265】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第9の態様による方法のいくつかの実施形態では、
第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンが、上記空間を画定する第1の側壁をさらに備える照明設備内にある。
【0266】
本発明の主題の第10の態様が光を供給する方法を対象とし、この方法が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンから光を出力することであって、少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンが照明設備内にある、こと
を含み、
第1のライトエンジンから出力される光が所与の照度で第1のCS値を提供し、
第2のライトエンジンから出力される光が同じ照度で第2のCS値を提供し、
第1のCS値が第2のCS値とは異なる。
【0267】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第10の態様による方法のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジンから出力される光が第1のカラーポイントであり、
第2のライトエンジンから出力される光が第2のカラーポイントであり、
第1のカラーポイントが第2のカラーポイントから離間される。
【0268】
本発明の主題の第11の態様が、被験者(例えば、人間の)生物学的メラトニンレベルに影響を与える方法を対象とし、この方法が、本発明の主題による照明設備(本明細書で説明されるものであり、限定しないが、第1、第2、第4、第5、第6、および第7の態様による照明設備を含む)から出力される光に対して被験者を露出することを含む。
【0269】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第11の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法が、300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値を上記被験者内に提供することを目的として、照明設備(例えば、本発明の主題による照明設備)から出力される光に対して被験者を露出することを含む。
【0270】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第11の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法が、1日のうちの一部分において、300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値を上記被験者内に提供することを目的として、照明設備(例えば、本発明の主題による照明設備)から出力される光に対して被験者を露出することと、1日のうちの別の部分において、0.3未満のCS値(例えば、300ルクスの照度で、および/または、200ルクスの照度で0.25未満のCS値(一部の事例では0.2未満))を上記被験者内に提供することを目的として上記照明設備から出力される光に対して上記被験者を露出することと、を含む。
【0271】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第11の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法が、1日のうちの一部分において、300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値を上記被験者内に提供することを目的として、照明設備(例えば、本発明の主題による照明設備)から出力される光に対して被験者を露出することと、1日のうちの別の部分において、200ルクスの照度で0.15未満(および/または、300ルクスの照度で0.2未満)のCS値を上記被験者内に提供することを目的として上記照明設備から出力される光に対して上記被験者を露出することと、を含む。
【0272】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題の第11の態様による方法のいくつかの実施形態では、この方法が、1日のうちの少なくとも第1の部分において、300ルクスの照度で少なくとも0.3のCS値を上記被験者内に提供することを目的として、照明設備(例えば、本発明の主題による照明設備)から出力される光に対して被験者を露出することと、1日のうちの少なくとも第2の部分において0.15未満のCS値を上記被験者の中に提供することを目的として上記照明設備から出力される光に対して露出することと、を含み、1日のうちの第2の部分において出力されるルーメンが、1日のうちの第1の部分において出力されるルーメンの少なくとも50%(また、いくつかの実施形態では、少なくとも60%、70%、80%、または90%)を含む。
【0273】
よく知られているように、日光のCCTまたは色は、1日が進むにつれて、季節が変わるのにつれて、天候などを理由として、変化する。上の2つのセンテンスで説明した実施形態のうちのいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから出る光のCCT(CCT1)が第2のライトエンジンから出る光のCCT(CCT2)とは異なり、それにより、照明設備から出る全体の光のCCTが、少なくとも、第1のライトエンジンからのCCT1の寄与と、第2のライトエンジンからのCCT2の寄与とを含む。このような実施形態では、日中のCCTの変化が、「空」(第1のライトエンジン)からの光の寄与に対する、「太陽」(第2のライトエンジン)からの光の寄与の比を変化させることにより、達成され得る。
【0274】
やはりよく知られているように、太陽の色および日光の空部分の色は、1日が進むにつれて、季節が変わるにつれて、天候などを理由として、変化する。上述の実施形態のいくつかの実施形態では、第1のライトエンジンから出る光のCCT(CCT1)が、その制作時に、その出力を独立して制御されるような少なくとも2つの異なる色の発光源を含むことにより、調整可能となるように作られ得る。同様に、第2のライトエンジンから出る光のCCT(CCT2)が、その制作時に、その出力を独立して制御されるような少なくとも2つの異なる色の発光源を含むことにより、調整可能となるように作られ得る。
【0275】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題による照明設備のいくつかの実施形態では:
第1のライトエンジン(または、その任意の部分)から出る光、
第2のライトエンジン(または、その任意の部分)から出る光、ならびに/あるいは
側壁から出る光
の色および/または輝度が、自動で(例えば、1日のパターンに従うか、月のパターンに従うか、感知される条件に基づくかなどにより、プログラムされる)、またはユーザにより手動で(例えば、無線でまたは有線接続を介して信号を提供する制御装置にコマンドを入力することにより)、経時的に(例えば、1日が進むにつれて)変更され得る。例えば、プログラム可能な相関色温度および/または強度の設定を有する色変化LEDテクノロジーがこれらの目的のために採用され得る。
【0276】
1つの構成要素(例えば、第1のライトエンジン)から出る光の色および/または輝度が、別の構成要素(例えば、第2のライトエンジンまたは側壁)から出る光の色および/または輝度から独立して、制御され得る。
【0277】
第1の光出口表面を備える1つまたは複数の側壁を備えるいくつかの実施形態では、側壁の種々の部分から出る光が1日が進むにつれて調整され得(例えば、箱形状の側壁を用い、ここでは一方側が、朝の時間においてより強く光を当てられ得、夕方の時間においてより弱く光を当てられ得、反対側が、朝の時間においてより弱く光を当てられ得、夕方の時間においてより強く光を当てられ得、それにより、日中の太陽の動きの外観を提供するかまたは強化する)。
【0278】
上で考察したように、よく知られているように、(2つ以上の)それぞれの異なる色相の光を放射する光源が、所望の色相を有する光の混合物を発生させるように組み合わされ得る。本明細書で説明される任意の光が、異なるカラーポイントであってよい光の2つ以上の部分の混合物として提供され得る。例えば、第1のライトエンジン(および/または第2のライトエンジン、ならびに/あるいは任意の他のライトエンジン)が、2つ以上のそれぞれのカラーポイントの光を放射する複数のLEDを備えることができる。2つ以上のそれぞれのカラーポイントの光を放射する2つ以上の発光素子を備えるライトエンジンが、それぞれの異なるカラーポイントの光を放射する2つ以上の発光素子の各々からの寄与を変化させることにより、一定範囲のカラーポイントにわたって調節され得る。
【0279】
本発明の主題による照明設備のいくつかの実施形態が制御要素を備え、この制御要素(または、制御要素の各々)が以下のうちの1つまたは複数を制御することができる:
側壁(含まれる場合)の少なくとも第1の部分から放射される光の輝度、
側壁(含まれる場合)の少なくとも第2の部分から放射される光の輝度、
第1のライトエンジンから放射される光の輝度、
第2のライトエンジン(含まれる場合)から放射される光の輝度、
側壁(含まれる場合)の少なくとも第1の部分から放射される光のカラーポイント、
側壁(含まれる場合)の少なくとも第2の部分から放射される光のカラーポイント、
第1のライトエンジンから放射される光のカラーポイント、および
第2のライトエンジン(含まれる場合)から放射される光のカラーポイント。
【0280】
複数の発光素子を備える光源の第1の代表的な実施形態として、第1のライトエンジンが第1のLEDおよび第2のLEDを備えることができ、ここでは、第1のLEDが第1のカラーポイントの光を放射し、第2のLEDが第2のカラーポイント(第1のカラーポイントとは異なる)の光を放射し、第1のLEDによって放射される光と第2のLEDによって放射される光の混合物である、第1のライトエンジンから出力される光が、第2のLEDからの寄与に対しての第1のLEDからの寄与を変更することにより調整され得る(第1のカラーポイントから第2のカラーポイントまで延在するタイラインに沿う任意のポイントまで)。
【0281】
複数の発光素子を備える光源の第2の代表的な実施形態として、第1のライトエンジンが第1のLED、第2のLED、および第3のLEDを備えることができ、ここでは、第1のLEDが第1のカラーポイントの光を放射し、第2のLEDが第2のカラーポイント(第1のカラーポイントとは異なる)の光を放射し、第3のLEDが第3のカラーポイント(第1および第2のカラーポイントとは異なる)の光を放射し、第1のLEDによって放射される光と、第2のLEDによって放射される光と、第3のLEDによって放射される光との混合物である、第1のライトエンジンから出力される光が、互いを基準とした、第1のLED、第2のLED、および第3のLEDからの寄与を変更することにより調整され得る(第1、第2、および第3のカラーポイントをその頂点として有するエリア内の任意のポイントまで)。
【0282】
2つ以上のそれぞれの光源からの光が任意適切な手法で混合され得、例えば、それぞれの光源のうちの1つ以上の光源からの光が、等しいまたは異なる光移送要素、光送信要素などを任意選択で通って移動することができる。
【0283】
2つ以上のそれぞれのカラーポイントの光を放射する発光素子を備え、それぞれのカラーポイントの光のそれぞれの寄与が調整され得るような、光源の代表的な例には、ノースカロライナ州、ダラム、Cree,Inc.から入手可能であるTrueWhite technologyの製品が含まれる。
【0284】
2つ以上のそれぞれのカラーポイントの光を放射する発光素子を備えるライトエンジンを提供することにより、このようなライトエンジンにより、例えば、
図1、
図2、および
図3に描かれるそれぞれの領域内にある複数のポイントである(これは例えば、
図1、
図2、および
図3に描かれるそれぞれの領域内のポイントのうちの一部またはすべて)、多様なカラーポイントの光の混合物を放射することが可能であり、これが、このようなライトエンジン内の複数の発光素子の各々のから寄与を変更することによってなされる。
本発明の主題の第1の態様または第2の態様による照明設備の代表的な実施例が:
エッジリットフラットパネル(edge-lit flat panel)(例えば、第1のライトエンジンとして、青色発光LED(例えば、475nmの主波長を有する光を放射する青色LED)および白色発光LED(例えば、約5000Kの相関色温度を有する光を放射するLED)を備える、例えば、ノースカロライナ州、ダラム、Cree,Inc.から入手可能であるEssentia flat panel)、および、
第2のライトエンジンとして、クールホワイトの発光LED(例えば、約6500Kの相関色温度を有する光を放射するLED)およびウォームホワイトの発光LED(例えば、約3000Kの相関色温度を有する光を放射するLED)を備える、
図18による、バックリットライトの箱(back-lit light box)を備える4つの側壁
を備える。
【0285】
図28が、第1のライトエンジン(「空」)の制作で使用される2つの種類のLEDの代表的な実施例によって放射される光と、CIE1931色度図の一部分上にプロットされる、第2のライトエンジン(「太陽」)の制作で使用される2種類のLEDによって放射される光と、のカラーポイントを示す。各LEDの種類に対して、複数のデータポイントが
図28に示されており、各ポイントがLEDに供給される多様なパワーに対応する。
図28にはさらに、天窓全体の4つの設定のためのカラーポイントが示されており、ここでは、4つのLEDの種類の各々に対してのパワーが、1つのユニットとして天窓により、所望の輝度、色、および視覚的外観を提供することになるように、調整される。これらの4つの設定は約3200Kから5200KのCCT値に対応し、これは1日のうちの多様な時間に天窓の視覚的インプレッションを提供することを意図され、実際にそれを行う。
【0286】
表1が、4つのLEDの種類の各々に提供される電力を含めた、4つの天窓の設定のための関連の特性をまとめている。
【0287】
【0288】
表1および
図28の結果は積分球で測定されたものである。
図28に示される、この事例では、天窓によって提供される光がBBL(黒体軌跡)のわずかに下方の白色のカラーポイントを有するように調整されている。いくつかの実施形態では、提供される光の色がBBLの上方にあってもよく、BBL上にあってもよく、またはBBLの下方にあってもよい。
【0289】
この事例では4つのLEDの種類が使用されていることから、所与のカラーポイントを有する光を提供するのに使用され得る解決策(つまり、供給されるパワーのセット)が一般には複数存在する。したがって、表1に列記されるパワーは多くの可能性のあるセットのうちの1つのセットであり、他のセットが所望される可能もある(例えば、CRI、効率、または空の青さを最大にするために)。
【0290】
プリセットの数は4つのみに限定されない。適切な制御を用いて、4つのLEDの種類によって画定される色域内にある可能性のあるカラーポイントの数は実質的に制限されない。
他の実施形態では、LEDの種類の数は4つより多くてもよい。
【0291】
好適な実施形態では、太陽のライトエンジンが3つ(または、それより多くの)LEDの種類を備えることができ、その結果、太陽のライトエンジンから放射される光が二次元の色空間内で正確に制御され得るようになる(例えば、任意の達成可能なCCT値においてBBL上に留まらせる)。
【0292】
他の実施形態では、選択されるLEDの種類の色域は
図28で示されているよりも大きくてもよく、その結果、それに対応して、達成可能であるCCT/色範囲が大きくなる。具体的には、限定しないが、BSY+BSY+RDOの組み合わせなどを含めた、太陽のライトエンジン内のウォームホワイトのLEDの選択肢が、Cree True Whiteの設備などで見ることができる(「BSY」および「RDO」は後で定義する)。例えば、非常に低いCCT(<2700K)を有することができる、夕日の周りの自然な光に類似するカラーポイントを有する光を天窓設備により提供するのを可能にすることが所望される可能性がある。
【0293】
「BSY」は、以下のうちの一方または両方の範囲内にポイントを画定するx、y色度座標(1931CIE色度図上)を有する光として定義される:
1931CIE色度図上での、第1、第2、第3、第4、および第5の線分によって囲まれる第1のエリアであって、第1の線分が第1のポイントを第2のポイントに接続し、第2の線分が第2のポイントを第3のポイントに接続し、第3の線分が第3のポイントを第4のポイントに接続し、第4の線分が第4のポイントを第5のポイントに接続し、第5の線分が第5のポイントを第1のポイントに接続し、第1のポイントが0.32、0.40のx、y座標を有し、第2のポイントが0.36、0.48のx、y座標を有し、第3のポイントが0.43、0.45のx、y座標を有し、第4のポイントが0.42、0.42のx、y座標を有し、第5のポイントが0.36、0.38のx、y座標を有する、エリア;ならびに、
1931CIE色度図上での、第6、第7、第8、第9、および第10の線分によって囲まれる第2のエリアであって、第5の線分が第5のポイントを第6のポイントに接続し、第7の線分が第7のポイントを第8のポイントに接続し、第8の線分が第8のポイントを第9のポイントに接続し、第9の線分が第9のポイントを第10のポイントに接続し、第10の線分が第10のポイントを第6のポイントに接続し、第6のポイントが0.29、0.36のx、y座標を有し、第7のポイントが0.32、0.35のx、y座標を有し、第8のポイントが0.41、0.43のx、y座標を有し、第9のポイントが0.44、0.49のx、y座標を有し、第10のポイントが0.38、0.53のx、y座標を有する、エリア(1976CIE色度図では、第6のポイントが0.17、0.48のu’、v’座標を有し、第7のポイントが0.20、0.48のu’、v’座標を有し、第8のポイントが0.22、0.53のu’、v’座標を有し、第9のポイントが0.22、0.55のu’、v’座標を有し、第10のポイントが0.18、0.55のu’、v’座標を有する)。
【0294】
「RDO」は、600nmから630nmの間の主波長で放射される光に対応する赤色~橙色として定義される。
【0295】
上述したように、
図29が本発明の主題による人工天窓の実施形態の写真であり、ここでは、空(「第1のライトエンジン」)がカラーポイント(0.3135、0.3227)を有し、太陽(「第2のライトエンジン」)がカラーポイント(0.3451、0.3516)を有し、
図30が本発明の主題による人工天窓の実施形態の写真であり、ここでは、空(「第1のライトエンジン」)がカラーポイント(0.2383、0.2472)を有し、太陽(「第2のライトエンジン」)がカラーポイント(0.3451、0.3516)を有する。
図29および
図30が、従来の天窓の問題を回避し、従来の天窓によって提供される利益を提供する、人工天窓(つまり、天窓のように見える)である本発明の主題による実施形態を示す。
図29および30に示される実施形態の各々で、第1のライトエンジンが空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の特性に類似する特性を有する。したがって、
図29および30に示される人工天窓は、漏水を回避または低減しながら(従来の天窓などの他のデバイスと比較して)光を供給する能力(住宅建築物、商業建築物、他の建築物、および他の構造物に)を提供することと、低熱損失を実現することと、曇りの日または荒天の日に光を提供することと、設置を単純化することと、設置能力を提供することと(例えば、例として、複数階構造物の1階、または屋根が天井からから長い距離で離間されるような建築物などの、天窓を設置することが厄介であるかまたは不可能であるようなロケーションにおいて)、デバイスから出て、オフィス、部屋、または任意の他の空間に入る光を制御する能力を提供すること(例えば、照明設備から出る光の輝度および/または色を制御する)と、が可能である。加えて、
図29および30に示される人口天窓は、洗浄を単純化することができる(例えば、従来の天窓と比較して、
図29および30に示される天窓はより容易にアクセスされ得、および/または天窓を設置しているところの構造物から取り外され得る)。
【0296】
本明細書で開示される任意の照明設備は、所望される場合、1つまたは複数の発光材料を備えることができる。発光材料は、励起放射線の供給源によって励起されるときに応答放射線(例えば、可視光線)を放射する材料である。多くの例で、応答放射線が、励起放射線の波長(または、色相)とは異なる波長(または、色相)を有する。当業者であれば、所望のピーク発光波長および/または主発光波長を、あるいは所望の色相を、有する光を放射する多様な発光材料に精通しており、容易に入手することができ、所望される場合、このような発光材料のうちの任意の発光材料、またはこのような発光材料の任意の組み合わせが、採用され得る。
【0297】
発光材料の1つの種類は蛍光体であり、蛍光体は容易に入手可能であり、当業者にはよく知られている。発光材料の他の例には、シンチレータ、デイグローテープ(day glow tape)、紫外線光を当てられるときに可視スペクトルで光るインクが含まれる。
【0298】
当業者であれば、よく知られた範囲内の発光波長(主波長またはピーク波長)を有する光を放射する多様な発光材料に精通しており、容易に入手することができ、本発明の主題に従って、このような発光材料のうちの任意の発光材料、またはこのような発光材料の任意の所望の組み合わせが、採用され得る。
【0299】
本発明の主題で採用され得る発光材料のいくつかの非限定の代表的な例には、セリウムドープイットリウムアルミニウムガーネット(別名「YAG:Ce」または「YAG」)、CaAlSiN:Eu2+(別名「CASN」または「BR01」)、BOSE、量子ドット、窒化物蛍光体((Sr,Ca)SiAlN3:Eu2+など)、および狭帯域の蛍光体(K2SiF6:Mn4+など)が含まれる。
【0300】
含まれる場合の発光材料は任意適切な形態であってよい。例えば、発光要素が、シリコーン材料などの樹脂(つまり、高分子基質)、エポキシ材料、ガラス材料、または金属酸化物材料に埋設され得、および/または樹脂の1つまたは複数の表面に付着され得る。
【0301】
上述したように、本発明の主題の第1の態様によると、照明設備(人口天窓)が提供され、ここでは、第1のライトエンジンの少なくとも一部分が空に類似し(例えば、第1のライトエンジンの表面が観察者にとって空のように見える)、第2のライトエンジンから出る光が、太陽によって放射される(太陽から受け取られる)光の少なくとも一部分の特性に類似する1つまたは複数の特性を有する。
【0302】
本発明の主題による照明設備の特性は多種多様な手法で評価され得る。本発明の主題による照明設備を評価するための手法の1つの例は、複数の試験被験者(「観測者」、つまり、人間であり、例えば一度に10人)が、本発明の主題による照明設備を観察すること、(および、任意選択で、同時にまたは順番に)別の照明設備および/または従来の天窓を観察すること、ならびに、例えば以下のような複数の特性の各々に関して各試験被験者からスコア(後で示されるそれぞれのスケールで))を得ること、が可能である:
[A]影:(i)直接的な、および(ii)壁の近くの試験被験者の手により映される、壁上の影の外観;太陽の存在の視覚的な合図である直射日光による鋭利な影;拡散器を備える天窓が発生させるより落ち着いたより一様な影-スケール:1(明確に人工的である);4(普通の天窓のようである);2および3(1から4の間であり、2がより人工的である)、
[B]太陽の強さ;太陽が当たる場所と、特には壁を見るときの全体の周囲光との間の輝度のコントラストによって作られる光の指向性のインプレッション;直射日光は強く、高い指向性を有し、天窓または窓を通して入ってくるときにコントラストを作る-スケール:1(明確に人工的である);4(ちょうど普通の天窓のようである);2および3(1から4の間であり、2がより人工的である)、
[C]壁上の光の一様性:天窓が異なる指向性を有する2つの色を有する場合、照明される空間のいくらかの程度の色の非一様性が回避不可である;目立つ?、邪魔である?;自然光は、常にというわけではないが、通常、良好な色の一様性を実現する-1(明確に人工的である);4(ちょうど普通の天窓のようである);2および3(1から4の間であり、2がより人工的である)、
[D]グレア:多様な位置から天窓を直接見る場合の基準の快適レベル;直射日光は本来は非常に眩しいが、照明設備からはあまり眩しくなく、それにより天窓がより広範囲に配備可能となる、ということが前提となる-スケール:1(許容可能);-1(許容不可)、
[E]青空の深さ(Sky Blue Depth):天窓を直接見るときの空の成分の離れた起源の青色の外観および感知;実際の空からの光を使用する天窓では、垂直方向のオープンスペースがしばしば使用され、拡散器を用いる場合でもその下方で空の色を見ることができる-スケール1:(感知不可能):4(ちょうど普通の天窓のようである);2および3(1から4の間であり、2がより感知不可能に近い)、
[F]最初の/遅延の天窓のインプレッション:最初のインプレッションは重要である:人によっては部屋の中に天窓が存在するかどうかに気付くのに時間がかからない;しかし、人は約30秒から数分にわたって照明条件に順応することから、これらの感知は変化する可能性がある-スケール:1(明確に人工的である);4(普通の天窓のようである);2および3(1から4の間であり、2がより人工的である)。
【0303】
別の試験モデルでは、各観察者が複数の照明設備の各々を比較して評価することができ、例えば、異なる3日(3つの異なる設備構成を評価するために)のうちの1日につき1つの照明設備を評価し、ここでは各設備構成の各ライトエンジンの輝度を特定の値に設定し、各ライトエンジンの相関色温度を特定の値に設定する。各々の試験において、各観察者が約10分間一人で部屋の中に入っていてよく、その時間の後、観察者がその設備構成の複数の特性の各々をランク付けすることができ、三日目に各観察者がすべての3つの設備構成の自分のランキングを精査することができ、任意の所望の調整を行うことができる。各照明設備の設備構成のための代表的な比較試験として、観察者がスケール1から4までの評価を行うことを求められ得る(1は「明確に人工的であり、決して天窓ではない」;2は「天窓と比較してより人工的な光に見える」;3は「人工的な光よりは天窓のように見える」;4は「ちょうど普通の天窓のようである」)、これは以下の特性の各々のためのものである:
[A]部屋の中の照明をどのように感じるか?
[B]入口の近くで、照明が天窓に類似しているかどうかを評価する、
[C]椅子に座って上方を見ないとき、照明が天窓に類似するかどうかを評価する、
[D]自由に移動して光を見上げるとき、照明が天窓に類似するかどうかを評価する、
[E]影(壁または物体の上に映される)が天窓からの影に類似しているか?
[F]光が、太陽の強さを有する光に類似する光を有するか?
[G]壁上の色の一様性が、天窓からの光の一様性に類似するか?
[H]照明設備の第1のライトエンジンがその色および強さにおいて青空に類似するか?
【0304】
各特性([A]~[H])において、観察者の中から平均が計算され得る(および/または、任意の他の統計解析が実施されてもよく、例えば、1つまたは複数の高いスコアおよび低いスコアを取り除くこと、標準偏差、など)。
【0305】
加えて、観察者が、「許容可能」または「許容不可」として照明設備からのグレアを特徴付けるように求められ得る。
【0306】
加えて、各観察者が、自分のオフィスで照明設備を使用することになるかどうかを質問され得る(「はい」、「いいえ」、または「わからない」)。
【0307】
加えて、各観察者が、自分の家で照明設備を使用することになるかどうかを質問され得る(「はい」、「いいえ」、または「わからない」)。
【0308】
加えて、各観察者が、部屋の中の他の照明と比較して部屋の中の照明をどのように感じているかの状態を質問され得る(例えば、いかなる違いがあるか、光がより良いか、より悪いか、天窓により多くの光があるか、より高いグレアを有するか、など)。
【0309】
このような試験から記録された値の間の関係は興味深いものとなり得る。例えば、[C]からの値より大幅に低い[D]からの値(例えば、1以上、例えば、1.2、または1.3)が、第1のライトエンジンからの青空が好ましいが、第2のライトエンジンを直接見ることがこのような好ましい視点を大幅に損ねる。
【0310】
下記は、第1のライトエンジン(「1
st」)および第2のライトエンジン(「2
nd」)を各々備える種々の組み合わせを示す表であり、加えて垂直方向の照度(「v」)および水平方向の照度(「h」)のそれぞれのルクス値も示しており、ここでは、水平方向および垂直方向の照度をほぼ一定にするように輝度が調整される。照度測定はKonica-Minolta T10の照度計を用いて実施した。水平方向の照度が、地面から0.76m(2.5フィート)の概略のテーブル面のところで天井に平行な表面上で、照明設備の真下で測定された。垂直方向の照度が、地面から1.52m(5フィート)の高さで、天井に対して垂直な表面上で測定された。第1および第2のライトエンジンの設備構成は
図7に示される実施形態に類似し、2.4m(8’)の高さの天井の中に設置した。第1のライトエンジン内の複数のLEDストリングに供給されたパワーが、第1のライトエンジンにより、(1)3000Kの相関色温度を有する光を放射する(101ルクスの垂直方向の照度および220ルクスの水平方向の照度を有する)、(2)4000Kの相関色温度を有する光(98ルクスの垂直方向の照度および210ルクスの水平方向の照度)、(3)5000Kの相関色温度を有する光を放射する(102ルクスの垂直方向の照度および219ルクスの水平方向の照度を有する)、(4)6000Kの相関色温度を有する光を放射する(102ルクスの垂直方向の照度および220ルクスの水平方向の照度を有する)、(5)9300Kの相関色温度を有する光を放射する(102ルクスの垂直方向の照度および221ルクスの水平方向の照度を有する)、(6)17,000Kの相関色温度を有する光を放射する(103ルクスの垂直方向の照度および223ルクスの水平方向の照度を有する)、ように、選択される。第2のライトエンジン内の2つのLEDストリングに供給されるパワーは、第2のライトエンジンにより、(1)5000Kの相関色温度を有する光を放射する(901ルクスの垂直方向の照度および234ルクスの水平方向の照度を有する)、(2)4000Kの相関色温度を有する光を放射する(929ルクスの垂直方向の照度および237ルクスの水平方向の照度を有する)、および(3)3000Kの相関色温度を有する光を放射する(955ルクスの垂直方向の照度および235ルクスの水平方向の照度を有する)、ように、選択される。
【0311】
【0312】
上記から分かるように、「*v」および「*h」により表2に示される好ましい結果は表の右下側にある傾向にあり、これは、いくつかの実施形態では、空色(CCT)が太陽の色(CCT)より青みがかっている(より高い)ことが有利であることを示している。
【0313】
特に好ましい結果を提供する表2からの代表的な組み合わせには、17,000Kの第1のライトエンジンおよび5000Kの第2のライトエンジン;9000Kの第1のライトエンジンおよび3000Kの第2のライトエンジン;6000Kの第1のライトエンジンおよび3000Kの第2のライトエンジン;9000Kの第1のライトエンジンおよび4000Kの第2のライトエンジン;17,000の第1のライトエンジンおよび4000Kの第2のライトエンジン;5000Kの第1のライトエンジンおよび3000Kの第2のライトエンジン;ならびに、17,000Kの第1のライトエンジンおよび3000Kの第2のライトエンジン、が含まれる。
【0314】
本発明の主題の照明設備は拡大縮小可能である(つまり、照明設備または照明設備の任意の部分のサイズが、任意の程度で拡大または縮小されることにより、修正され得る)。例えば、大型の(または、非常に大きい)照明設備は、1つまたは複数の構成要素のサイズを増大させることによりならびに/あるいは構成要素の数を増やすことにより、作られ得る(例えば、ダイレクトリットパネルのアレイおよびダウンライトのアレイを提供する、など)。本発明の主題の拡大縮小可能性を考慮すると、輝度(例えば、提供されるルクスおよび/またはルーメンの品質)も同様に拡大縮小可能であり、したがって実質的に制限がない。
【0315】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンが第1のライトエンジンおよび/または側壁を基準として移動可能である。このような実施形態のいくつかの実施形態では、照明設備が、第1のライトエンジンおよび/または側壁を基準として、第2のライトエンジンを移動させるように、および/または第2のライトエンジンの幾何学的配置を変化させるように(例えば、第2のライトエンジンを保持するように構成される支持体を移動させ、および/またはその幾何学的配置を変化させることにより)、構成されるモータをさらに備え、例えば、本発明の主題の第1の態様によるデバイスでは、1日が進むにつれておよび/または1年のうちで季節が変わるにつれて日光の変化を模擬する(例えば、1日が進むにつれて太陽に起こる変化に類似するように、第2のライトエンジンから出る光の少なくとも一部の角度を変化させる)。第1のライトエンジンおよび側壁を基準として第2のライトエンジンが移動可能である実施形態では、このような移動が自動であってよく、および/または手動の入力であってよい(例えば、使用者による)。
【0316】
本明細書で説明される特徴のうちの任意の特徴を含むかまたは一切含まないいくつかの実施形態を含めた、本発明の主題によるいくつかの実施形態では、照明設備が、少なくとも、第1の導波管および/または第1のライトガイドをさらに備え、第2のライトエンジンが第1の導波管および/または第1のライトガイドを基準として配置され、その結果、第2のライトエンジンから出る光が第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)に入る。このような実施形態のいくつかの実施形態では、第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)が第2のライトエンジンを基準として移動可能であり、それにより、第2のライトエンジンを基準として第1の導波管(および/または、第1のライトエンジン)の幾何学的配置および/または位置を変化させる。例えば、いくつかの実施形態では、照明設備が、導波管ブラケット(第1の導波管を保持するように構成される)および/またはライトガイドブラケット(第1のライトガイドを保持するように構成される)、ならびに第2のライトエンジンを基準として第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)の幾何学的配置および/または位置を変化させるように構成されるモータをさらに備える。
【0317】
照明設備が少なくとも第1の導波管および/または第1のライトガイドを備えるいくつかの実施形態では、第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)が、第2のライトエンジンを基準とした第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)の幾何学的配置および/または位置を変化させるときに、第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光の移動する方向を変化させるように構成される。
【0318】
照明設備が少なくとも第1の導波管および/または第1のライトガイドを備えるいくつかの実施形態では、第2のライトエンジンを基準とした第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)の移動(幾何学的配置および/または位置の変化)が時間の経過に対応し、例えば、第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)を通過した後の第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光の移動方向(例えば、放射の軸)が1日が進むにつれて変化し、これが1日が進むにつれての太陽の移動と相互に関連する(または、模倣する)。
【0319】
照明設備が少なくとも第1の導波管および/または第1のライトガイドを備え、第1の導波管(および/または、第1のライトガイド)が第2のライトエンジンを基準として移動可能であるような、実施形態では、このような移動が自動であってよいか、および/または手動の入力であってよい(例えば、ユーザによる)。
【0320】
本発明の主題による照明設備は、天窓として、および/または壁洗浄照明(例えば、照明設備から出る光の大部分を1つまたは複数の壁に当てるように、構成されるおよび/または方向付けられる照明設備)として、あるいはアクセントライティング(例えば、特定のエリアまたは物体に対して大量の光を投射するように、構成されるおよび/または方向付けられる照明設備)として、使用され得る。
【0321】
本発明の主題による照明設備内の光源は任意適切な手法で電気を供給され得る。熟練した技術者であれば、光源に電気を供給するための多種多様な装置および/または構成要素に精通しており、本発明の主題に関連して任意のこのような装置および/または構成要素が採用され得る。本発明の主題による照明設備が任意適切な電源に電気的に接続され得(または、選択的に接続され得)、当業者であればこのような多様な電源に精通している。
【0322】
本発明の主題による照明設備は、所望される場合、任意適切な回路構成要素を有することができ、例えば、照明設備内の任意の光源を通過する電流を供給および制御するためのドライブエレクトロニクスを有することができる。当業者であれば、光源を通過する電流を供給および制御するための多種多様な手法に精通しており、本発明の主題による照明設備では任意のこのような手法が採用されてよい。例えば、このような回路が、少なくとも1つの接点、少なくとも1つのリードフレーム、少なくとも1つの電流調整器、少なくとも1つの出力制御装置、少なくとも1つの電圧制御装置、少なくとも1つのブースト、少なくとも1つのコンデンサ、および/または少なくとも1つのブリッジ整流器を有することができ、当業者であればこのような構成要素に精通しており、所望されるいかなる電流特性にも合わせるように適切な回路を容易に設計することができる。
【0323】
本発明の主題による照明設備が任意適切な電気コネクタをさらに備えることができ、当業者であれば多種多様な電気コネクタに精通しており、例えば、Edison connector(Edison socketに挿入される)、GU24 connectorなどがあり、あるいは照明設備が電気分岐回路に直接繋がれてもよい。
【0324】
ライトエンジン(例えば、第1のライトエンジンまたは第2のライトエンジン)から出る光の感知される色(相関色温度を含む)が確実に正確なもの(特定の許容誤差の範囲内にある)とするのを補助するための補償回路が提供され得る。このような補償回路(含まれる場合)は、(例えば)、1つの色の光を放射する光源に供給される電流を調整することができ、および/または異なる色の光を放射する光源に供給される電流を別個に調整することができ、それにより、混合される光の色を調整する。このような調整は、(1)1つまたは複数の温度センサ(含まれる場合)によって感知される温度に基づき、および/または(2)1つまたは複数の光センサ(含まれる場合)によって感知される光に基づき(例えば、(i)ライトエンジンおよび/または光源から出る光の色、(ii)1つまたは複数の光源から放射される光の輝度、ならびに/あるいは(iii)色の1つまたは複数の特定の色相の光の輝度、を検出する1つまたは複数のセンサに基づく)、ならびに/あるいは任意の他のセンサ(含まれる場合)、ファクタ、現象などに基づく、ものであってよい。
【0325】
多種多様な補償回路が知られており、本発明の主題による照明設備内で任意の補償回路が使用されてよい。例えば、補償回路が、デジタル制御装置、アナログ制御装置、またはデジタル制御装置およびアナログ制御装置の組み合わせを備えることができる。例えば、補償回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、個別の構成要素の集合体、またはその組み合わせを備えることができる。いくつかの実施形態では、補償回路は1つまたは複数の光源を制御するようにプログラムされ得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光源の制御装置が補償回路の回路設計によって提供され得、したがって製造時に固定される。別の実施形態では、基準電圧または抵抗値などの、補償回路の態様が、プログラミングまたは制御コードを必要とすることなく、1つまたは複数の光源の制御装置を調整するのを可能にするために、製造時に設定され得る。
【0326】
例えば、グリッド(線間電圧)、1つまたは複数のバッテリ、1つまたは複数の太陽光発電エネルギー収集デバイス(つまり、太陽からのエネルギーを電気エネルギーに変換する1つまたは複数の太陽電池を有するデバイス)、1つまたは複数の風車などの、任意の供給源または供給源の組み合わせから、エネルギーが少なくとも1つの光源に供給され得る。
【0327】
本発明の主題による照明設備が、規制を順守するのに所望されるかまたは必要である場合にならびに/あるいは照明設備およびその中の構成要素(例えば、発光ダイオード)の長い耐用寿命を実現するのを補助するのに所望されるかまたは必要である場合に、任意適切な、熱伝達または熱放出の、要素、構造物、構成要素、および/または物質、および/または冷却要素を備えることができる。当業者であれば、多種多様な、熱伝達または熱放出の、要素、構造物、構成要素、および/または物質、ならびにそれらの配備スキーム、さらには多種多様な冷却要素、およびそれらの配備スキーム、に精通しており、本発明の主題に従って、任意のこのような熱伝達または熱放出の、要素、構造物、構成要素、および/または物質、ならびに/あるいは冷却要素、さらにはスキーム、またその組み合わせおよび構成が採用され得る。
【0328】
本発明の主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示の利益を前提として、多くの代替形態および修正形態が当業者によって作られ得る。したがって、示される実施形態が単に例示を目的として記載されていること、および示される実施形態が、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の主題を限定するものとして解釈されるべきではないこと、を理解しなければならない。したがって、以下の特許請求の範囲は、実際に記載される要素の組み合わせを含むことに加えて、実質的に等しい結果を得ることを目的として実質的に等しい手法で実質的に等しい機能を果たすためのすべての等価の要素も含むものとして読まれるものとする。したがって、特許請求の範囲は、上記で具体的に示されて説明されるものと、概念的に等価であるものと、さらには本発明の主題の本質的な着想を組み込むものと、を含むと理解されるべきである。
【0329】
本明細書で説明される照明設備の任意の2つ以上の構造的部品は一体化され得る。本明細書で説明される照明設備の任意の構造的部品は2つ以上の部品としても提供され得る(例えば、接着剤、ねじ、ボルト、リベット、ステープルなどを用いて、任意の既知の手法で一体に保持され得る)。同様に、任意の2つ以上の機能が同時に実行され得、および/または任意の機能が一連のステップで実行され得る。
〔態様1〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジン
を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
前記照明設備に電気を供給するとき、
1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、前記第1の光出口表面を通って前記第1のライトエンジンから出て、
1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、前記第2のライトエンジンから出て、
前記第1のライトエンジンおよび前記第2のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を一領域まで移動させ、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光をその前記一領域まで移動させるように、位置決めされて方向付けられる、
照明設備。
〔態様2〕
前記第2のライトエンジンが前記第1のライトエンジンを基準として移動可能である、態様1に記載の照明設備。
〔態様3〕
前記第1のライトエンジンから出る光が第1の遠視野光分布を有し、
前記第2のライトエンジンから出る光が第2の遠視野光分布を有し、
前記第1の遠視野光分布が前記第2の遠視野光分布とは異なる、
態様1に記載の照明設備。
〔態様4〕
第1の平面が前記第1の光出口領域上の少なくとも3つのポイントによって画定され、
前記第1のライトエンジンから出る光が前記第1の平面を基準として第1のピーク強度角を有し、
前記第2のライトエンジンから出る光が前記第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有し、
前記第1のピーク強度角が前記第2のピーク強度角とは異なる、
態様1に記載の照明設備。
〔態様5〕
前記照明設備が少なくとも第1の側壁をさらに備え、
前記第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が前記空間の境界のところにあり、
前記第1のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を前記空間の少なくとも一部を通過させて前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
前記第2のライトエンジンが、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、
態様1に記載の照明設備。
〔態様6〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジン
を備え、
前記第2のライトエンジンが少なくとも第1の側壁を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
前記第1の側壁が少なくとも第2の光出口表面を備え、
前記照明設備に電気を供給するとき、
光が前記第1の光出口表面を通って前記第1のライトエンジンから出て、
光が前記第2の光出口表面を通って前記第1の側面から出て、
前記第1の側壁が空間を画定し、
少なくとも第1の光出口領域が前記空間の境界のところにあり、
前記第1のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を前記空間の少なくとも一部を通過させて前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
前記第1の側壁が、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、
照明設備。
〔態様7〕
前記第1の側壁が少なくとも第1の導波管を備え、
前記第1の導波管が、前記第1のライトエンジンを基準として前記第1の導波管の幾何学的配置および/または位置を変化させることを目的として、前記第1のライトエンジンを基準として移動可能である、
態様6に記載の照明設備。
〔態様8〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジン
を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1および第2の固体状態の発光素子を備え、
前記第2のライトエンジンが少なくとも第3および第4の固体状態の発光素子を備え、
前記第1のライトエンジンが前記第2のライトエンジンから離間され、
前記第1のライトエンジンが、第1のルミナンスで第1のCS値を提供する光を出力する能力を有し、
前記第2のライトエンジンが、前記第1のルミナンスで第2のCS値を提供する光を出力する能力を有し、
前記第1のCS値が前記第2のCS値とは異なる
照明設備。
〔態様9〕
前記照明設備に電気を供給するとき、
1931CIE色度図上に、(0.37、0.34)、(0.35,0.38)、(0.15、0.20)、および(0.20、0.14)のx、y座標を有する頂点を有する四辺形エリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、前記第1のライトエンジンから出て、
1931CIE色度図上に、(0.29、0.32)、(0.32、0.29)、(0.41、0.36)、(0.48、0.39)、(0.48、0.43)、(0.40、0.41)、および(0.35、0.38)のx、y座標を有する頂点を有するエリア内にポイントを画定するx、y色度座標を有する光が、第2のライトエンジンから出る、
態様8に記載の照明設備。
〔態様10〕
前記照明設備が少なくとも第1の制御要素を備え、
前記少なくとも第1の制御要素が、少なくとも、前記第1のライトエンジンから出る光の輝度、および前記第2のライトエンジンから出る光の輝度を独立して制御する、
態様8に記載の照明設備。
〔態様11〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンと、
少なくとも第1の表面と
を備え、
前記照明設備が、前記照明設備に電気が供給されるときに、
第1のカラーポイントを有する光を前記第1の表面の少なくとも一部分に入射させるように、および
前記照明設備から出る光に第2のカラーポイントの累積色を有させるように、
構成され、
前記第1のカラーポイントが前記第2のカラーポイントから離間される、
照明設備。
〔態様12〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1および第2のライトエンジン
を備え、
前記第1のライトエンジンが、第1のカラーポイントの光を出力するように構成され、
前記第2のライトエンジンが、第2のカラーポイントの光を出力するように構成され、
前記第1のカラーポイントが前記第2のカラーポイントから離間され、
前記第1および第2のライトエンジンの光分布特性が互いに異なる、
照明設備。
〔態様13〕
前記第1のライトエンジンが、第1の平面を基準として第1のピーク強度角を有する光を出力するように構成され、
前記第2のライトエンジンが、前記第1の平面を基準として第2のピーク強度角を有する光を出力するように構成され、
前記第1のピーク強度角が前記第2のピーク強度角とは異なる、
態様12に記載の照明設備。
〔態様14〕
照明設備であって、前記照明設備が:
少なくとも第1のライトエンジンおよび第2のライトエンジンと;
第1の側壁と
を備え、
前記第1のライトエンジンが少なくとも第1の光出口表面を備え、
前記第1の側壁が空間を画定し、
前記第2のライトエンジンが前記空間内にあり、
少なくとも第1の光出口領域が前記空間の境界のところにあり、
前記第1のライトエンジンが、前記第1の光出口表面から出る少なくとも一部の光を前記空間の少なくとも一部を通過させて前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられ、
前記第2のライトエンジンが、前記第2のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の光出口領域を通して前記空間から出すように、位置決めされて方向付けられる、
照明設備。
〔態様15〕
照明設備であって、前記照明設備が:
第1の側壁と;
少なくとも第1の制御要素と
を備え、
前記第1の側壁が空間を画定し、
第1のライトエンジンが、前記第1のライトエンジンから出る少なくとも一部の光を前記第1の側壁を通過させて前記空間に入れるように、位置決めされて方向付けられ、
少なくとも第1の制御要素が:
(1)前記側壁の第1の部分から出る光の輝度および前記側壁の第2の部分から出る光の輝度を独立して制御し、ならびに/あるいは、
(2)前記側壁の第1の部分から出る光のカラーポイントおよび前記側壁の第2の部分から出る光のカラーポイントを独立して制御する
照明設備。