(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-21
(45)【発行日】2022-06-29
(54)【発明の名称】データ提供装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/02 20120101AFI20220622BHJP
【FI】
G06Q20/02 300
(21)【出願番号】P 2020068175
(22)【出願日】2020-04-06
【審査請求日】2021-03-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
【審査官】田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-040192(JP,A)
【文献】特開2009-199573(JP,A)
【文献】特開2002-324194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者の事業者装置および前記事業者の顧客の顧客端末と通信可能なデータ提供装置であって、
前記事業者装置から、前記顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付ける受付部と、
前記顧客データ定義に基づいて前記データ提供装置が提供する決済機能を前記顧客が利用するための顧客インタフェースを生成し、前記顧客端末に提供する顧客提供部と、
前記顧客端末から、
前記顧客インタフェースを介して前記第1顧客データを取得する取得部と、
前記事業者装置に、前記第1顧客データを提供するデータ提供部と、を備え、
前記顧客インタフェースに対する前記顧客からの取引の決済指示に基づいて前記決済機能を実行する、
データ提供装置。
【請求項2】
前記事業者装置から前記顧客データ定義を受け付けるための事業者インタフェースを、前記事業者装置に提供する事業者提供部と、をさらに備え、
前記受付部は、前記事業者装置から、前記事業者インタフェースを介して前記顧客データ定義を受け付ける、
請求項1に記載のデータ提供装置。
【請求項3】
前記顧客提供部は、前記顧客インタフェースの一部として前記顧客が前記第1顧客データを入力するための入力フォームを前記顧客データ定義に基づいて生成する、
請求項
1または2に記載のデータ提供装置。
【請求項4】
前記顧客データ定義は、前記第1顧客データにおける各データ項目の種類、データ項目名、データ項目に対する入力値の設定が必須か否かを示す必須入力設定、データの型またはデータの長さの少なくともいずれかの定義を含む、
請求項1から
3のいずれか一項に記載のデータ提供装置。
【請求項5】
前記顧客の顧客データ定義に基づかずに取得された前記顧客に関する第2顧客データを、前記顧客データ定義に基づいて加工する加工部をさらに備え、
前記データ提供部は、さらに、前記加工された前記第2顧客データを、前記事業者装置に提供する、
請求項1から
4のいずれか一項に記載のデータ提供装置。
【請求項6】
前記第1顧客データと前記加工された前記第2顧客データとを突合する突合部をさらに備え、
前記データ提供部は、さらに、前記突合の結果を示す突合情報を、前記事業者装置に提供する、
請求項
5に記載のデータ提供装置。
【請求項7】
事業者の事業者装置および前記事業者の顧客の顧客端末と通信可能なコンピュータに、
前記事業者装置から、前記顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付ける受付機能と、
前記顧客データ定義に基づいて前記コンピュータが提供する決済機能を前記顧客が利用するための顧客インタフェースを生成し、前記顧客端末に提供する顧客提供機能と、
前記顧客端末から、
前記顧客インタフェースを介して前記第1顧客データを取得する取得機能と、
前記事業者装置に、前記第1顧客データを提供するデータ提供機能と、を実現させ
、
前記顧客インタフェースに対する前記顧客からの取引の決済指示に基づいて前記決済機能を実行させる、
プログラム。
【請求項8】
事業者の事業者装置および前記事業者の顧客の顧客端末と通信可能なコンピュータが、
前記事業者装置から、前記顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付け、
前記顧客データ定義に基づいて前記コンピュータが提供する決済機能を前記顧客が利用するための顧客インタフェースを生成し、
前記顧客インタフェースを、前記顧客端末に提供し、
前記顧客インタフェースに対する前記顧客からの取引の決済指示に基づいて前記決済機能を実行し、
前記顧客端末から、
前記顧客インタフェースを介して前記第1顧客データを取得し、
前記事業者装置に、前記第1顧客データを提供する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ提供装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、データを利用したい利用者(以下、「データ利用者」ともいう)にデータを提供する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、元データをデータ提供者側装置から受け付けて、この元データに匿名加工を施したものをデータ利用者側装置に提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、提供するデータを利用目的やセキュリティ性を担保するために加工することができる。しかしながらこの従来技術では、そもそもデータ利用者が必要とするデータが元データに存在しない場合が考えられ、その場合にはデータ利用者は必要とするデータを得ることができない。
【0005】
そこで、本発明は、データ利用者の意向にそったデータを提供するデータ提供装置、プログラムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るデータ提供装置は、事業者の事業者装置と、事業者の顧客の顧客端末との通信可能なデータ提供装置であって、事業者装置から、顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付ける受付部と、顧客端末から、顧客データ定義に基づいて第1顧客データを取得する取得部と、事業者装置に、第1顧客データを提供するデータ提供部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、事業者の事業者装置と、事業者の顧客の顧客端末との通信可能なコンピュータに、事業者装置から、顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付ける受付機能と、顧客端末から、顧客データ定義に基づいて第1顧客データを取得する取得機能と、事業者装置に、第1顧客データを提供するデータ提供機能と、を実現させる。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、事業者の事業者装置と、事業者の顧客の顧客端末との通信可能なコンピュータが、事業者装置から、顧客に関する第1顧客データの定義をリクエストするための顧客データ定義を受け付け、顧客端末から、顧客データ定義に基づいて第1顧客データを取得し、事業者装置に、第1顧客データを提供する、情報処理方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、データ利用者の意向にそった顧客データを提供するデータ提供装置、プログラムおよび情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係るデータ提供システムのシステム構成例を説明するための図である。
【
図2】第1実施形態に係るデータ提供システムの概要の一例を説明するための図である。
【
図3】第1実施形態に係るデータ提供装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係るデータ提供システムの画面の一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係るデータ提供システムの動作例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係るデータ提供装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図7】第2実施形態に係るデータ提供装置の機能構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一または同様の構成を有する。
【0012】
本発明において、「部」や「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や「手段」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【0013】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。本実施形態では、事業者が使用する情報処理装置(以下、「事業者装置」という)から顧客データ定義を受け付け、それに基づいてこの事業者の顧客(以下、単に「顧客」ともいう)が使用する端末(以下、「顧客端末」という)から顧客データを取得する例を用いて説明するがこれに限る趣旨ではない。
【0014】
「顧客データ定義」とは、事業者が顧客データの定義をリクエストするためのものである。ここで「第1顧客データ」とは、事業者に提供するための顧客データである。また第1顧客データは、顧客データ定義に基づいて取得される顧客データである。
【0015】
顧客データ定義は、各顧客データ定義を識別するための「定義ID」を含んでもよい。顧客データ定義は、例えば、第1顧客データにおける各データ項目の種類、データ項目名、必須入力設定、データの型またはデータの長さの少なくともいずれかの定義を含んでもよい。
【0016】
顧客データ定義は、例えば、顧客データに関するテーブル(以下、単に「テーブル」ともいう)の定義を含んでもよい。ここで「テーブル」とは、複数の顧客データのデータ項目をまとめる概念である。
【0017】
「(データ項目の)種類」とは、例えば、各データ項目を分類してまとめるためのものである。この種類は、例えば、顧客の名称、顧客の住所、顧客の代表電話番号などの定義頻度の高いデータ項目を分類するよう設定されてもよい。例えば、同じ顧客の名称を表すデータ項目であっても事業者によっては、データ項目名を「事業者名」と定義したり、「企業名」と定義したりとバラつきが生じてしまう。これらをいずれも同じデータ項目の種類「顧客の名称」を設定することで同じまとまりに分類することができる。
【0018】
「データ項目名」とは、例えば、データ項目の名称を表すものである。データ項目名は、事業者ごとに設定することができる。
【0019】
「必須入力設定」とは、データ項目に対する入力値の設定が必須か否かを示すものである。必須入力設定は、例えば、いわゆるNOT NULL制約であってもよい。必須入力設定は、例えば、所定条件を満たす場合にデータ項目に対する入力値を必須としてもよい。ここで「所定条件」とは、例えば、各事業者の得意先に指定されている顧客においては必須とし、それ以外の顧客においては必須としないものであってもよい。
【0020】
「データの型」とは、例えば、文字型(全角/半角、英数字のみの指定含む)、数値型、日付型、またはリスト型などを表すものである。ここで「リスト型」とは、予め設定したデータをリストアップする型であり、リストアップされたデータから選択させる型である。
【0021】
「データの長さ」とは、例えば、〇桁や〇〇byteなどを表すものである。
【0022】
上記構成によれば、事業者はデータ項目の利用目的に合わせてそのデータ項目の値をカスタマイズすることができる。
【0023】
「顧客データ」とは、顧客に関する種々のデータが該当する。顧客データは、例えば、顧客を識別するための顧客識別情報、顧客の氏名、電話番号、住所、メールアドレス、個人番号(マイナンバー)、性別または生年月日などの顧客のいわゆる個人情報を含んでもよい。
【0024】
顧客データは、例えば、顧客の免許証番号、カード番号、顧客が保有する口座の口座情報(例えば、口座種別、口座番号、名義など)、顧客が使用する端末装置のデバイス情報(例えば、MACアドレス、IPアドレス、製造番号など)を含んでもよい。
【0025】
顧客データは、例えば、ユーザの生体的特徴に関する生体情報(例えば、ユーザの顔画像データ、指紋情報、眼球の虹彩情報または声紋情報など)を含んでもよい。
【0026】
顧客データは、例えば、位置情報(例えば、GPSデータなど)、Web履歴情報(例えば、閲覧履歴、検索履歴、Cookie情報など)、またはECサイトでの商品の購入履歴情報などを含んでもよい。
【0027】
顧客データは、例えば、顧客間の売買取引に関するデータ(以下、「取引データ」という)を含んでもよい。取引データの詳細は、後述する。
【0028】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係るデータ提供システム1のシステム構成例を説明する。
【0029】
データ提供システム1は、顧客データを取得したい事業者に対して、顧客から取得した第1顧客データをこの事業者に提供するためのシステムである。
【0030】
図1に示すように、データ提供システム1は、データ提供装置100と、事業者装置200と、顧客端末300とを含む。
【0031】
データ提供装置100は、事業者装置200と顧客端末300との間で第1顧客データの連携を行うため、ネットワークNを介して事業者装置200と顧客端末300とに通信可能に接続されている。またデータ提供装置100は、例えば、ネットワークNを介して、その他の外部の装置と通信可能に接続されてもよい。
【0032】
ネットワークNは、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網や、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電灯線ネットワーク、IEEE1394などに準拠したネットワークがある。
【0033】
データ提供装置100は、事業者に対して第1顧客データを提供するサービス(以下、「データ提供サービス」という)を提供するための情報処理装置である。データ提供装置100は、所定のプログラムを実行することにより、顧客端末300から第1顧客データを取得して、取得した第1顧客データを事業者装置200に提供するサーバ機能を実現する。なお、この所定のプログラムは、例えば、データ提供装置100にインストールされたデータ提供システム1専用のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0034】
データ提供装置100は、データ提供システム1専用のハードウェアやOSなど(例えば、オンプレミス型のサーバ構成)を設けてもよいし、クラウドサーバによるSaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)を適宜用いてもよい。
【0035】
事業者装置200は、事業者が顧客データ定義を指定するための情報処理装置である。また事業者装置200は、顧客に対して事業者から種々のサービスを提供するための情報処理装置でもある。
【0036】
顧客端末300は、データ提供装置100や事業者装置200が提供する機能に対する顧客からの入力やこれらの機能からのユーザに対する出力、およびデータ提供装置100や事業者装置200との通信が可能なスマートフォンやラップトップなどの端末装置である。顧客端末300は、所定のプログラムを実行することにより、データ提供装置100や事業者装置200と接続してこれらの装置の機能に関する情報を送受信したり、顧客からのこれらの機能に対する指示を受け付けたりする。なお、この所定のプログラムは、例えば、顧客端末300にインストールされたデータ提供システム1専用のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0037】
<2.概要>
図2を参照して、データ提供システム1の概要の一例を説明する。
【0038】
(1)
図2に示すように、データ提供装置100は、事業者インタフェース(以下、「事業者I/F」ともいう)を生成する。(2)データ提供装置100は、事業者I/Fを事業者装置200に提供する。
【0039】
「事業者I/F」とは、事業者装置200から顧客データ定義を受け付けるためのインタフェースである。事業者I/Fは、例えば、事業者から顧客データ定義を受け付けるための事業者用のWebサイト(以下、単に「事業者用サイト」ともいう)であってもよい。
【0040】
(3)データ提供装置100は、事業者装置200から顧客データ定義を受け付ける。具体的には、事業者装置200から事業者用サイトにアクセスさせて、事業者用サイト経由でデータ提供装置100は顧客データ定義を受け付ける。事業者は、例えば、事業者用サイト上で顧客データの利用目的に合わせて顧客データ定義を指定する。
【0041】
(4)データ提供装置100は、上記(3)で受け付けた顧客データ定義に基づいて顧客インタフェース(以下、「顧客I/F」ともいう)を生成する。(5)データ提供装置100は、顧客I/Fを顧客端末300に提供する。
【0042】
「顧客I/F」とは、データ提供装置100または事業者装置200が提供する機能を顧客が利用するためのインタフェースである。なお本実施形態では、この顧客が利用する機能は、データ提供装置100が提供する機能であって顧客が支払人となって売買取引の支払い決済をするための機能(以下、「決済機能」という)とする例を用いるがこれに限る趣旨ではない。顧客は顧客I/Fからこの支払い決済を指示して、データ提供装置100はこの指示に基づいて決済機能を実行する。
【0043】
顧客I/Fは、例えば、顧客端末300から第1顧客データをデータ提供装置100が取得するためのインタフェースであってもよい。顧客I/Fは、決済機能の利用にあたって顧客から第1顧客データの入力を受け付けるための顧客用のWebサイト(以下、単に「顧客用サイト」ともいう)であってもよい。顧客用サイトは、第1顧客データを入力するためのフォーム(以下、「入力フォーム」という)を含む。
【0044】
(6)データ提供装置100は、顧客データ定義に基づいて顧客端末300から第1顧客データを取得する。具体的には、顧客端末300から顧客用サイトにアクセスさせて、顧客用サイト経由でデータ提供装置100は第1顧客データを取得する。
【0045】
(7)データ提供装置100は、顧客I/Fに対する決済指示に基づいて決済機能を実行する。(8)データ提供装置100は、上記(6)で取得した第1顧客データを事業者装置200に提供する。
【0046】
上記構成によれば、データ提供装置100は、事業者がリクエストする顧客データの定義に基づいて第1顧客データを取得することができる。このため上記構成によれば、データ提供装置100は、データ利用者である事業者が必要とするデータを過不足なく提供することができる。したがって上記構成によれば、データ提供装置100は、データ利用者の意向にそったデータを提供することができる。
【0047】
<3.機能構成>
図3を参照して、本実施形態に係るデータ提供装置100の機能構成を説明する。
図3に示すように、データ提供装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、を備える。
【0048】
制御部110は、受付部112と、取得部114と、データ提供部115と、を備える。また制御部110は、例えば、事業者提供部111、または顧客提供部113を備えてもよい。
【0049】
事業者提供部111は、事業者I/Fを、事業者装置200に提供する。事業者提供部111が事業者I/Fを提供する態様は、どのような態様でもよい。事業者提供部111は、例えば、事業者I/Fが事業者用サイトであれば、事業者装置200から事業者用サイトのURLを指定させてアクセス可能にしてもよい。事業者サイトの詳細は、
図4を参照して後述する。
【0050】
事業者用I/Fは、例えば、新規に一から定義できるよう顧客データ定義を受け付けるようにしてもよい。また事業者用I/Fは、例えば、既存の顧客データ定義の少なくとも一部を利用して顧客データ定義を受け付けるようにしてもよい。また事業者用I/Fは、例えば、テンプレートの少なくとも一部を利用して顧客データ定義を受け付けるようにしてもよい。ここで「テンプレート」とは、予め標準的・汎用的な顧客データ定義を設定したものである。テンプレートは、例えば、同一事業者および/または他事業者において所定の閾値より使用頻度が高いデータ項目やテーブルを組み合わせたものであってもよい。なお事業者提供部111は、既存の顧客データ定義やテンプレートについて、例えば、記憶部120などに予め記憶されているものを参照してもよい。
【0051】
事業者I/Fは、他の例として、顧客データ定義を行うための上記データ提供システム1専用のアプリケーションプログラム(以下、単に「アプリ」ともいう)でもよい。事業者提供部111は、事業者装置200からこのアプリを利用して顧客データ定義を受け付ける機能(受付部112)を呼び出し可能とする。
【0052】
事業者I/Fは、他の例として、顧客データ定義を受け付ける機能を呼び出すためのデータ提供システム1用のSDK(Software Development Kit)やAPI(Application Programming Interface)でもよい。事業者提供部111は、事業者装置200からこれらSDKやAPIを利用して顧客データ定義を受け付ける機能(受付部112)を呼び出し可能とする。
【0053】
受付部112は、事業者装置200から顧客データ定義を受け付ける。受付部112は、例えば、事業者提供部111で記載したように、新規に一から顧客データ定義を受け付けてもよいし、既存の顧客データ定義の少なくとも一部を利用した顧客データ定義を受け付けてもよい。受付部112は、事業者提供部111で記載したように、テンプレートの少なくとも一部を利用した顧客データ定義を受け付けてもよい。
【0054】
受付部112は、例えば、事業者装置200から、事業者I/Fを介して顧客データ定義を受け付けてもよい。受付部112が受け付ける顧客データ定義の内容は、例えば、事業者用サイトの入力フォームで入力された内容に基づいて設定されてもよい。
【0055】
上記構成によれば、受付部112は、データ提供装置100が提供した事業者I/Fを介して顧客データ定義を受け付けることができる。このため上記構成によれば、受付部112は、事業者I/Fにそって効率よく顧客データ定義を受け付けることができる。
【0056】
顧客データ定義は、例えば、データ提供装置100または事業者装置200が顧客間の売買取引の支払い決済を行うための決済機能を顧客に提供する場合、取引データの定義を含んでもよい。
【0057】
取引データは、例えば、支払対象の取引を識別するための「取引ID」、支払人である顧客の名称を示す「支払人名」、受取人の名称を示す「受取人名」、支払い決済の状況(例えば、「未請求」/「請求完了」/「支払い決済指示完了」/「決済完了」など)を示す「支払い決済状況」、支払対象の「サービス名」または「商品名」、支払対象の取引において支払う金額を示す「支払い金額(決済金額)」、カード決済、電子マネー決済または銀行振込などの決済方法を表す「決済方法」などのデータ項目を含んでもよい。また取引データは、支払元の口座または支払先の口座の口座情報に関するデータ項目を含んでもよい。
【0058】
「口座情報」とは、銀行の各口座を管理するための情報である。口座情報は、例えば、対象の銀行を識別するための「銀行ID」、支払人または受取人が有する口座を識別するための「口座ID」、口座に入金されている総額などの口座残高を示す「口座残高」または口座を利用した取引の内容を示す「取引内容」などを含む。取引内容は、例えば、入出金履歴を示す「入出金履歴」を含む。入出金履歴は、例えば、各入出金を識別するための「入出金ID」、入出金の際に利用した銀行カードのIDやクレジットカードの引き落としにおけるクレジットカード会社などの入出金の相手方を示すIDなどを示す「取引先ID」、入出金された日時を示す「入出金日時」、口座に入金された金額を示す「入金額」または口座から出金された金額を示す「出金額」などを含む。
【0059】
受付部112は、例えば、事業者装置200に上記アプリをインストールさせて、このアプリ経由で顧客データ定義を受け付けてもよい。また受付部112は、例えば、事業者装置200が上記SDKやAPIを利用することで、顧客データ定義を事業者装置200から受け付けてもよい。
【0060】
顧客提供部113は、顧客I/Fを、顧客端末300に提供する。顧客提供部113が顧客I/Fを顧客端末300に提供する態様はどのような態様でもよく、事業者提供部111が事業者I/Fを提供する態様と同様であってもよい。
【0061】
顧客提供部113は、例えば、顧客I/Fの一部として入力フォームを顧客データ定義に基づいて生成してもよい。この構成によれば、顧客提供部113は、顧客データ定義に従って顧客I/Fの入力フォームを生成することができる。このためこの構成によれば、顧客提供部113は、顧客データ定義に従うように、すなわち事業者の意向に沿うように第1顧客データを顧客に入力させることができる。
【0062】
取得部114は、顧客端末300から、顧客データ定義に基づいて第1顧客データを取得する。取得部114は、例えば、顧客データ定義で定義されているデータ項目に該当する第1顧客データのデータ項目の値を取得してもよい。次に取得部114は、例えば、取得したデータ項目の値を顧客データ定義で定義されているデータの型などに合わせて加工してもよい。
【0063】
取得部114は、取得した第1顧客データを顧客データ定義に関連付けるための情報と共に後述の記憶部120に記憶してもよい。この第1顧客データを顧客データ定義に関連付けるための情報とは、例えば、第1顧客データにタグ付けした各顧客データ定義を識別する定義IDでもよい。
【0064】
取得部114が第1顧客データを取得する態様に関しては、どのような態様でもよい。取得部114は、例えば、顧客端末300で表示する画面に第1顧客データが顧客から入力された際、この入力された第1顧客データを示すメッセージを随時受信してもよい。取得部114は、例えば、顧客端末300から第1顧客データのデータファイルを定期的または取得部114からの要求によるイベントドリブンで顧客端末300から受信してもよい。
【0065】
取得部114は、例えば、顧客端末300が実装するAPIに第1顧客データの参照を指示してその結果として第1顧客データを取得してもよい。
【0066】
取得部114は、例えば、顧客端末300から、顧客I/Fを介して第1顧客データを取得してもよい。この構成によれば、取得部114は、顧客提供部113が提供した顧客I/Fを介して第1顧客データを取得することができる。このためこの構成によれば、取得部114は、データ提供装置100などが提供する機能(例えば、決済機能)を顧客が利用する中で効率よく第1顧客データを取得することができる。
【0067】
データ提供部115は、事業者装置200に、第1顧客データを提供する。データ提供部115が第1顧客データを提供する態様はどのよう態様でもよい。データ提供部115は、例えば、事業者装置200が表示する画面から第1顧客データを参照またはダウンロード可能としてもよい。データ提供部115は、例えば、データ提供部115は、第1顧客データのデータファイルを定期的または事業者装置200からの要求によるイベントドリブンで事業者装置200に送信してもよい。
【0068】
上記構成によれば、データ提供部115は、事業者がリクエストする顧客データの定義に基づいて取得した第1顧客データを事業者に提供することができる。このため上記構成によれば、データ提供部115は、データ利用者の意向にそったデータを提供することができる。
【0069】
記憶部120は、第1顧客データおよび第1顧客データの管理に関する情報を記憶する。また、記憶部120は、例えば、顧客データ定義および顧客データ定義の管理に関する情報を記憶してもよい。記憶部120は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、上記情報ごとにテーブルを設けて、当該テーブル間を関連付けて各情報を管理してもよい。
【0070】
通信部130は、ネットワークNを介して、事業者装置200または顧客端末300、またはその他の外部システムの装置などと各種データ・各種情報を送受信する。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、事業者装置200から顧客データ定義を受信したり、顧客端末300から第1顧客データを受信したりする。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、事業者装置200に第1顧客データを送信する。
【0071】
<4.画面例>
図4を参照して、データ提供システム1の画面例を説明する。
図4は、事業者装置200に表示される事業者用サイトのデータ定義画面の例を示す模式図である。本例では、事業者Aの顧客データ定義を定義する例を説明する。また本例では、データ定義画面においてデータ項目ごとに定義する例を説明するがこれに限る趣旨ではない。例えば、データ定義画面において、既存のテーブルを選択してそれを利用して顧客データ定義を定義してもよい。
【0072】
図4に示すように、データ定義画面600は、事業者装置200で表示され、事業者から顧客データ定義を受け付けるための画面である。データ定義画面600は、既存のデータ定義・テンプレート指定領域610と、新規データ項目設定領域620と、既存データ項目選択領域630と、を含む。
【0073】
既存のデータ定義・テンプレート指定領域610には、既存のデータ定義やテンプレートの少なくとも一部を選択するための選択画面(不図示)を表示する画面表示ボタン6101が表示されている。画面表示ボタン6101が選択されると、事業者提供部111は事業者装置200に選択画面を表示させる。
【0074】
選択画面では、例えば、同一事業者(事業者A)または他の事業者が過去に定義した既存の顧客データ定義の少なくとも一部を選択することができる。また選択画面では、例えば、複数の事業者が定義したテーブルやデータ項目を組み合わせて選択することができる。また選択画面では、例えば、テンプレートの一部を選択することができてもよい。選択画面で選択された内容は、事業者Aの顧客データ定義に反映される。
【0075】
データ項目(本例では、No.1を用いる)の新規・既存選択フォーム6201において「新規作成」が選択されると、新規データ項目設定領域620が表示される。新規データ項目設定領域620には、各データ項目における、データの項目名、データの型、および必須入力設定(本例では、必須/任意のラジオボタン)を入力するための入力フォームが表示されている。これらの入力フォームで入力された内容は、事業者Aの顧客データ定義に反映される。
【0076】
データ項目(本例では、No.4を用いる)の新規・既存選択フォーム6301において「既存から選択」が選択されると、既存データ項目選択領域630が表示される。既存データ項目選択領域630には、項目名から既存のデータ項目を選択することができる。選択されたデータ項目の設定内容(本例では、データ項目「決済金額」の設定内容とする)として、データの項目名、データの型、データの長さおよび必須入力設定が動的に表示される。この項目名で選択された内容は、事業者Aの顧客データ定義に反映される。
【0077】
<5.動作例>
図5を参照して、データ提供システム1の動作例を説明する。
図5は、データ提供システム1において、事業者装置200に事業者I/Fを提供してから事業者装置200に第1顧客データを提供するまでの処理の流れを示すフロー図である。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
【0078】
図5に示すように、データ提供装置100の事業者提供部111は、事業者I/Fを事業者装置200に提供する(S10)。受付部112は、事業者装置200から顧客データ定義を受け付ける(S11)。
【0079】
顧客提供部113は、データ提供装置100または事業者装置200が提供する機能を顧客が利用するための顧客I/Fを、顧客端末300に提供する(S12)。取得部114は、顧客端末300から、顧客データ定義に基づいて第1顧客データを取得する(S13)。
【0080】
データ提供部115は、事業者装置200に、第1顧客データを提供する(S14)。
【0081】
<6.ハードウェア構成>
図6を参照して、上述してきたデータ提供装置100をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0082】
図6に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
【0083】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、データ提供装置100の制御部110が備える各機能部などは、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0084】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0085】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、第1顧客データや顧客データ定義などの各種情報・各種データを登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0086】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0087】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0088】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線または無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0089】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0090】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。本実施形態に係るデータ提供装置100aは、顧客の顧客データ定義に基づかずに取得された当該顧客に関する顧客データ(以下、「第2顧客データ」という)を、取得後に顧客データ定義に基づいて加工して事業者装置200に提供する例を説明する。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0091】
<1.データ提供装置の機能構成>
図7を参照して、本実施形態に係るデータ提供装置100aの機能構成の一例について説明する。
【0092】
図7に示すように、データ提供装置100aの制御部110は、データ提供装置100の制御部110の事業者提供部111と、受付部112と、顧客提供部113と、取得部114と、データ提供部115を共通して備える。またデータ提供装置100aは、これらの機能部に加えて、加工部116と、突合部117と、を備える。
【0093】
データ提供装置100aは、データ提供装置100の記憶部120を共通して備える。またデータ提供装置100aは、データ提供装置100の通信部130を共通して備える。
【0094】
データ提供部115は、さらに、加工部116により加工された第2顧客データを、事業者装置200に提供する。またデータ提供部115は、例えば、第1顧客データと第2顧客データを関連付けて事業者装置200に提供してもよい。
【0095】
データ提供部115は、例えば、第1顧客データと第2顧客データとを統合(融合、併合、合併、混合、結合を含む)して事業者装置200に提供してもよい。データ提供部115は、例えば、所定の規則(例えば、単純結合/内部結合/外部結合など)に従って、第1顧客データと加工された第2顧客データとを統合したデータ(以下、「統合顧客データ」という)を生成してもよい。データ提供部115は、生成した統合顧客データを事業者装置200に提供してもよい。
【0096】
上記構成によれば、データ提供部115は、顧客データ定義に基づいて取得された第1顧客データだけではなく既存の顧客データ定義に基づかずに取得された第2顧客データも併せて事業者装置200に提供することができる。
【0097】
データ提供部115は、さらに、突合情報を事業者装置200に提供してもよい。ここで「突合情報」とは、後述の突合部117により第1顧客データと加工部116により加工された第2顧客データとを突合させた結果を示す情報である。
【0098】
上記構成によれば、データ提供部115は、第2顧客データを顧客データ定義により加工することで精度よく第1顧客データと突合させた結果を事業者装置200に提供することができる。
【0099】
加工部116は、顧客の顧客データ定義に基づかずに取得されたこの顧客の第2顧客データを、顧客データ定義に基づいて加工する。加工部116は、例えば、第2顧客データのデータ項目の値を顧客データ定義で定義されたデータの型に変換してもよい。換言すれば、加工部116は、顧客データ定義に基づいて、第1顧客データと第2顧客データ間のデータの揺らぎや不整合を抽出してもよい。また加工部116は、抽出した揺らぎや不整合を解消するよう、顧客データ定義に基づいて第2顧客データを加工(例えば、データの修正または正規化など)してもよい。
【0100】
突合部117は、第1顧客データと加工部116により加工された第2顧客データとを突合する。
【0101】
なお、上記実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均などなものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0102】
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0103】
(1)上記実施形態に係るデータ提供装置100、100aが備える各構成の少なくとも一部は、事業者装置200が備えていてもよい。例えば、データ提供装置100の受付部112の機能を事業者装置200に実装させてもよい。
【0104】
(2)上記実施形態では示していないが、顧客データ定義は、各データ項目において、それぞれを利用するデータ提供装置100または事業者装置200の機能を関連付ける情報を含んでもよい。例えば、データ項目「支払い金額」を、このデータ項目の合計値を利用する事業者装置200の貸付管理機能や与信判定機能と関連付けて記憶部120に記憶してもよい。なおこの場合、顧客データ定義のデータ項目「支払い決済の状況」が「決済完了」以外の売買取引における「支払い金額」に限定してもよい。与信判定機能は、例えば、この関連付けに基づいて、上記データ項目を参照して未払いの金額の合計を算出してもよい。与信判定機能は、この算出した合計金額に基づいて与信判定の処理を実行してもよい。
【0105】
またこのデータ項目に関連付けられた貸付管理機能や与信判定機能などの各機能は、データ項目に関連付けられた顧客データが更新されたことをトリガーとして与信判定処理などの各処理を実行させてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1…データ提供システム、100、100a…データ提供装置、110…制御部、111…事業者提供部、112…受付部、113…顧客提供部、114…取得部、115…データ提供部、116…加工部、117…突合部、120…記憶部、130…通信部、200…事業者装置、300…顧客端末、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置