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  • 特許-電源ユニットおよび照明装置 図1
  • 特許-電源ユニットおよび照明装置 図2
  • 特許-電源ユニットおよび照明装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】電源ユニットおよび照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/00 20150101AFI20220623BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
F21V23/00 120
F21S8/02 430
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018059876
(22)【出願日】2018-03-27
(65)【公開番号】P2019175593
(43)【公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-11-06
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100200159
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 仁志
(74)【代理人】
【識別番号】100142664
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 拓也
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168386(JP,A)
【文献】特開平09-034592(JP,A)
【文献】特開2015-106538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00
F21S 8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源を接続する電源端子台と;
調光信号が入力され、内部の情報として商用電源の受電有無、通信装置の受電有無、通信信号の受信有無、または設定情報を外部に表示可能であるインジケータを具備する通信用コネクタと;
照明器具へ電源線を接続する出力コネクタと;
を備えたことを特徴とする電源ユニット。
【請求項2】
前記インジケータは、前記設定情報が遠隔からの通信により変更された場合に点灯することを特徴とする請求項に記載の電源ユニット。
【請求項3】
光源を有する照明器具と、
請求項1または2に記載の電源ユニットと;
を備えたことを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電源ユニットおよび照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井等に埋め込んで使用される照明器具には、その光源に電力を供給するための電源ユニットが接続されている。この電源ユニットには、商用電源の電源線が接続される電源端子台や、調光信号が入力されるコネクタが設けられている。また、照明装置の施工を行う場合には、電源ユニットを施工した後に照明器具が接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-257590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来は、電源ユニットの施工時の配線の誤りや通信装置の故障は、照明器具を接続して点灯させてみないとわからない場合があった。
【0005】
本発明は、電源ユニットの情報を外部から視認可能に表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一例に係る電源ユニットは、商用電源を接続する電源端子台と;調光信号が入力され、電源ユニットの内部の情報として商用電源の受電有無、通信装置の受電有無、通信信号の受信有無、または設定情報を外部に表示可能であるインジケータを具備する通信用コネクタと;照明器具へ電源線を接続する出力コネクタと;を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電源ユニットの情報を外部から視認可能に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る照明器具の斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る電源ユニットの斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る電源ユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する実施形態に係る電源ユニット20は、電源端子台21と、通信用コネクタ24と、出力コネクタ23とを備える。電源端子台21は、商用電源を接続する。通信用コネクタ24は、調光信号が入力され、LEDインジケータ25を具備する。出力コネクタ23は、照明器具へ電源線を接続する。
【0010】
以下で説明する実施形態に係る電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報を外部に表示可能である。
【0011】
以下に説明する実施形態に係る電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報として、商用電源の受電有無、通信装置の受電有無、通信信号の受信有無、または設定情報を外部に表示可能である。
【0012】
以下に説明する実施形態に係る電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、設定情報が遠隔からの通信により変更された場合に点灯する。
【0013】
以下に説明する実施形態に係る照明装置は、光源を有する照明器具10と、上記の実施形態に係る電源ユニット20とを備える。
【0014】
以下、図面を参照して、実施形態に係る照明装置について説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0015】
まず、図1図3を用いて、実施形態に係る照明装置の基本的な構成の一例について説明する。実施形態に係る照明装置は、照明器具10と電源ユニット20とを有する。図1は、実施形態に係る照明器具10の斜視図である。また、図2は、実施形態に係る電源ユニット20の斜視図である。また、図3は、電源ユニット20の側面図である。
【0016】
図1に示すように、照明器具10は、例えば天井板等の天井部材に形成された円形の埋込穴に埋め込み設置されるダウンライトである。照明器具10は、光源を有する照明装置の本体部であり、前述の埋込孔に埋め込み設置される部位である。照明器具10は、略円筒状に形成された枠体11を備える。枠体11の内部には、図示略の光源ユニットが、例えば着脱可能に取り付けられる。
【0017】
光源ユニットは、光源体が発光する光を、枠体11の下方に設けられている開口部を介して照射する。この光源ユニットには、枠体11の内部に取り付けられた場合に枠体11の外周方向に突出するように、受電コネクタ12が設けられている。照明器具10は、受電コネクタ12を介して、電源ユニット20に接続される。
【0018】
なお、光源ユニットは、発光モジュールが、発光出力や発光色の違いに応じた複数種の種類を有する場合、その種類を電源ユニット20で判別できるようにして、種類毎に適切な点灯電源が電源ユニット20から給電されるように構成されている。例えば、発光モジュールから電源ユニット20へ、その種類に応じた信号が出力されるように構成されている。
【0019】
電源ユニット20は、照明器具10へ給電する。図2図3に示すように、電源ユニット20は、板金を折曲して概略直方体形状に形成されたケース内に、電源端子台21、電源基板22、出力コネクタ23、および通信用コネクタ24、LEDインジケータ25、通信用コネクタ24が設けられた制御基板27等を備える。
【0020】
電源端子台21は、商用電源の電源線挿入用の複数の接続端子を有し、商用電源を接続する。出力コネクタ23には、照明器具10への電源線が接続される。
【0021】
電源基板22には、電源基板22および制御基板27に所定の直流電圧を供給するための電源回路および照明器具10の光源ユニットに点灯電力を供給するための点灯回路が搭載される。また、電源基板22の電源回路は、商用交流電源から電源端子台21を介して入力された交流電圧を所定の直流電圧に変換し、電源基板22および制御基板27に供給する。また、点灯回路は、商用交流電源を制御信号に応じた直流電圧に変換し、出力コネクタ23を介して照明器具10へ出力する。
【0022】
なお、電源ユニット20では、電源基板22で変換された電源が制御基板27に給電され、制御基板27に搭載される制御回路が起動した場合に、外部の通信装置と通信可能となる。
【0023】
通信用コネクタ24には、例えば通信装置が接続され、DMX規格の制御信号が入力される。制御信号には、照明器具10を特定するための制御アドレス、例えばDMXアドレスやRDMアドレス、調光カーブ、モード設定等に関する情報が含まれる。自己に設定された制御アドレスを含む制御信号を受信した電源ユニット20は、制御信号に従って制御を行う。モード設定は、例えば色温度を変化させる場合の変化のさせ方等の設定であるが、これに限らない。また、モード設定は、制御信号で設定してもよいし、電源ユニット20に設けられたロータリスイッチ等のスイッチで設定してもよい。
【0024】
実施形態の電源ユニット20には、2つの通信用コネクタ24a,24bが備わっている。2つの通信用コネクタ24a,24bは、例えば、複数の電源ユニット20を接続する場合に、通信装置あるいは隣接する電源ユニット20からの入力用、あるいは隣接する電源ユニット20への送り用として使い分けられる。
【0025】
なお、複数の電源ユニット20が接続される場合に、末端の電源ユニット20において、終端抵抗スイッチ26がONに設定される。この設定情報は、通信装置により遠隔から設定されることも可能である。
【0026】
ここで、図3に示すように、実施形態の通信用コネクタ24は、それぞれ2つのLEDインジケータ25が設けられる。すなわち、電源ユニット20には、4つのLEDインジケータ25a~25dが備わっている。
【0027】
このLEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報を外部に表示可能である。例えば、LEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報として、商用電源の受電有無、制御基板27の受電有無、通信信号の受信有無、または設定情報を外部に表示可能である。
【0028】
具体的には、LEDインジケータ25は、所定の表示形態で電源ユニット20の内部の情報を表示する。各LEDインジケータ25a~25dの表示形態には、例えば緑または橙の点灯/消灯/点滅の9パターンが例示される。
【0029】
電源ユニット20は、4つのうちいずれか所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて、所定の表示形態により内部の情報を表示する。電源ユニット20は、4つのうち2つ以上の所定のLEDインジケータ25a~25dの組み合わせを用いて、所定の表示形態の組み合わせで情報を表示してもよい。
【0030】
例えば、電源ユニット20は、電源基板22が商用電源を受電している場合に、LEDインジケータ25aを緑で点灯させるなど、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて所定の表示形態で表示する。あるいは、電源ユニット20は、制御基板が起動されて外部の通信装置と通信可能な状態になった場合に、LEDインジケータ25bを緑で点灯させるなど、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて所定の表示形態で表示する。あるいは、電源ユニット20は、調光信号を受信している場合に、LEDインジケータ25bを緑で点滅させるなど、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて所定の表示形態で表示する。
【0031】
あるいは、LEDインジケータ25は、所定の設定情報の設定エラー等の状態や、エラー種別等を、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて所定の表示形態で表示する。あるいは、LEDインジケータ25は、設定情報が遠隔からの通信により変更された場合に点灯する。
【0032】
例えば、電源ユニット20は、複数の電源ユニット20が接続される場合に、末端の電源ユニット20であることを示す終端抵抗スイッチ26の設定がONである状態を、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて所定の表示形態で表示する。例えば、LEDインジケータ25dを橙で点灯させる。あるいは、電源ユニット20は、末端の電源ユニット20であることを示す終端抵抗スイッチ26の設定が通信装置により遠隔からONにされた場合に、所定のLEDインジケータ25a~25dを用いて、所定の表示形態で点灯させて表示する。例えば、LEDインジケータ25dを橙で点滅させる。LEDインジケータ25cとLEDインジケータ25dとを同時に橙で点滅させたり、一方を橙で点灯させ一方を橙で点灯させたりしてもよい。
【0033】
上述してきたように、実施形態に係る電源ユニット20は、電源端子台21と、通信用コネクタ24と、出力コネクタ23とを備える。電源端子台21は、商用電源を接続する。通信用コネクタ24は、調光信号が入力され、LEDインジケータ25を具備する。出力コネクタ23は、照明器具へ電源線を接続する。これにより、施工時や点検時等に、照明器具10を接続しなくても、電源ユニット20の情報を外部から視認可能に表示して、容易に確認できるようになる。
【0034】
また、電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報を外部に表示可能である。これにより、電源ユニット20の内部の情報を外部から容易に視認可能にすることができる。
【0035】
また、電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、電源ユニット20の内部の情報として、商用電源の受電有無、制御基板27の受電有無、通信信号の受信有無、または設定情報を外部に表示可能である。これにより、商用電源の受電状態や、通信装置の不具合、調光信号を受信していない場合等に、電源ユニット20の状態を、外部から容易に視認できるようになる。
【0036】
また、電源ユニット20において、LEDインジケータ25は、設定情報が遠隔からの通信により変更された場合に点灯する。これにより、電源ユニット20の設定に関する情報を外部から容易に視認できるようになる。
【0037】
また、実施形態に係る照明装置は、光源を有する照明器具10と、上記の実施形態に係る電源ユニット20とを備える。これにより、施工時や点検時等に、照明器具10を点灯させなくても、電源ユニット20の状態を外部から視認可能に表示して、容易に確認できるようになる。
【0038】
なお、上述した実施形態では、照明器具10がダウンライトである場合を例に挙げたが、ダウンライトに限られるものではなく、非常灯などでもよい。また、光源ユニットは、LED、白熱電球、蛍光ランプ、高輝度放電ランプなどでもよい。また、電源ユニット20は照明器具10用に限られるものではなく、他の電気機器にも適用可能である。
【0039】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0040】
10 照明器具
11 枠体
12 受電コネクタ
20 電源ユニット
21 電源端子台
22 電源基板
23 出力コネクタ
24 通信用コネクタ
25 LEDインジケータ
26 終端抵抗スイッチ
27 制御基板
図1
図2
図3