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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】逆止弁ユニットの取付構造
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/02 20060101AFI20220623BHJP
   F16K 15/02 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
F16K27/02
F16K15/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019174265
(22)【出願日】2019-09-25
(65)【公開番号】P2021050778
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2020-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000151025
【氏名又は名称】株式会社タブチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】加藤 真一
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-170630(JP,A)
【文献】特開2002-282847(JP,A)
【文献】特開2001-256807(JP,A)
【文献】特開平10-112201(JP,A)
【文献】特開2014-084992(JP,A)
【文献】特開2006-125013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/02
F16K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆止弁を有する逆止弁ユニットを保持する保持部が一端部に形成され、水道用メータで通水方向上流側より圧着される筒状体と、該逆止弁ユニットを保持した前記筒状体を該逆止弁ユニット側から挿入する開口部を有し、かつ、該開口部を通して挿入した該筒状体を収容する収容部を有する胴体と、を備え、
前記筒状体に径方向外側に突出する突起部を備え、前記筒状体を前記開口部を通して前記胴体に挿入した状態で軸回りに回転させることにより前記突起部が入り込んで該胴体に対する該筒状体の軸方向での移動を阻止するための溝部を該胴体に備え、
前記溝部は、前記筒状体の回転により該筒状体の突起部が係合して該筒状体の回転を阻止する係合部を備え、
前記突起部が前記溝部の係合部に係合した状態を保持すべく、該突起部及び該溝部のうちの一方に凹部を備え、かつ、他方に該凹部に係合する凸部を備え
前記凸部は、前記突起部の通水方向下流側の壁面に通水方向下流側に突出するように形成され、前記凹部は、前記溝部を構成する通水方向で相対向する一対の壁面のうちの通水方向下流側に位置する壁面を通水方向下流側に凹ませることにより形成されていることを特徴とする逆止弁ユニットの取付構造。
【請求項2】
前記係合部は、前記筒状体の回転により前記突起部が回転方向で当接するよう、前記溝部に形成された段部から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の逆止弁ユニットの取付構造。
【請求項3】
前記突起部は、複数設けられ、複数の前記突起部のうちの少なくとも1つの突起部は、残りの突起部よりも径方向外側への突出量が大きく構成され、突出量が大きな前記突起部が、前記段部に当接することを特徴とする請求項2に記載の逆止弁ユニットの取付構造。
【請求項4】
前記胴体が鋳物からなり、前記溝部が、径方向外側に位置する深溝面を有する深い溝部と、径方向内側に位置する浅溝面を有する浅い溝部と、を備え、前記深溝面は、前記胴体を鋳造することにより形成された鋳物面であり、かつ、前記浅溝面は、鋳造された前記胴体を加工により形成された加工面であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の逆止弁ユニットの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆止弁を有する逆止弁ユニットを取り付けるための逆止弁ユニットの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
上記逆止弁ユニットの取付構造は、逆止弁を有する逆止弁ユニットを保持する筒状体と、前記逆止弁ユニットを保持した筒状体を挿入する開口部を有し、かつ、該開口部を通して挿入した該筒状体を収容する収容部を有する胴体と、を備え、前記筒状体は、二次側に位置する筒状の基部と、一次側に位置し、かつ、基部よりも大径で筒状の固定鍔と、を備え、基部の外周面の2箇所に、径方向外側に突出する円弧状の第1係止鍔を備え、また、固定鍔には、第1係止鍔に向かって突出し、弾性力により軸方向へ可動な弾性突起部を備えている。また、前記胴体には、2つの第1係止鍔と係止する2つの第2係止鍔を備えるとともに、該一方の第2係止鍔に、前記弾性突起部が嵌合する嵌合孔を形成している。従って、胴体の収容部に逆止弁ユニットを保持した筒状体を、開口部を通して挿入した状態で軸回りに回転させることにより2つの第1係止鍔が2つの第2係止鍔にそれぞれ係止することで胴体に対する筒状体の軸方向での移動が阻止されると同時に、弾性突起部が嵌合孔に嵌合して筒状体の回転が阻止されることで、逆止弁ユニットの取り付けが完了する。
【0003】
また、前記弾性突起部が嵌合孔に嵌合した時に、それを越える筒状体の回転を抑制する機構を備えている。その機構は、前記固定鍔の周面に径方向外側へ突設された棒状の突出部と、筒状体の回転により突出部が当接して筒状体の回転を抑制すべく胴体の周面に径方向外側へ突設された突出部受け部と、を備えている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6021001号公報(図5図6参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記構成では、突出部が筒状体の外側へ突出し、かつ、突出部受け部が胴体の外側へ突出しているため、ユニット全体の大型化を招くだけでなく、他物との当接により突出部及び突出部受け部の破損や変形を招く恐れがあり、改善の余地があった。
【0006】
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、大型化を抑制することができるとともに、他物との当接により破損や変形を招くことがない逆止弁ユニットの取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の逆止弁ユニットの取付構造は、前述の課題解決のために、逆止弁を有する逆止弁ユニットを保持する保持部が一端部に形成された筒状体と、該逆止弁ユニットを保持した前記筒状体を該逆止弁ユニット側から挿入する開口部を有し、かつ、該開口部を通して挿入した該筒状体を収容する収容部を有する胴体と、を備え、前記筒状体に径方向外側に突出する突起部を備え、前記筒状体を前記開口部を通して前記胴体に挿入した状態で軸回りに回転させることにより前記突起部が入り込んで該胴体に対する該筒状体の軸方向での移動を阻止するための溝部を該胴体に備え、前記溝部は、前記筒状体の回転により該筒状体の突起部が係合して該筒状体の回転を阻止する係合部を備えていることを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、逆止弁ユニットを保持した筒状体を、開口部を通して挿入して胴体に収容した状態で軸回りに回転させることにより、突起部が溝部に入り込んで胴体に対する筒状体の軸方向での移動が阻止される。また、前記筒状体の回転により筒状体の突起部が溝部の係合部に係合することによって、筒状体の回転が阻止される。そして、筒状体の突起部が係合して筒状体の回転を阻止する係合部を胴体内に備える溝部に備えているので、ユニット全体が大型化することがないだけでなく、係合部に他物が当接して損傷や変形を招くことがない。
【0009】
又、本発明の逆止弁ユニットの取付構造は、前記係合部が、前記筒状体の回転により前記突起部が回転方向で当接するよう、前記溝部に形成された段部から構成されていてもよい。
【0010】
上記のように、係合部が溝部に形成された段部から構成されていれば、筒状体の回転により突起部が段部に当接して筒状体の回転が阻止される。
【0011】
又、本発明の逆止弁ユニットの取付構造は、前記突起部は、複数設けられ、複数の前記突起部のうちの少なくとも1つの突起部は、残りの突起部よりも径方向外側への突出量が大きく構成され、突出量が大きな前記突起部が、前記段部に当接する構成であってもよい。
【0012】
上記のように、突出量が大きな突起部が、段部に当接するので、筒状体の回転を確実に阻止することができる。
【0013】
又、本発明の逆止弁ユニットの取付構造は、前記突起部が前記溝部の係合部に係合した状態を保持すべく、該突起部及び該溝部のうちの一方に凹部を備え、かつ、他方に該凹部に係合する凸部を備えていてもよい。
【0014】
上記のように、突起部及び溝部のうちの一方に備えた凹部と他方に備えた凸部とが係合することによって、突起部が前記溝部の係合部に係合した状態を保持することができる。
【0015】
又、本発明の逆止弁ユニットの取付構造は、前記胴体が鋳物からなり、前記溝部が、径方向外側に位置する深溝面を有する深い溝部と、径方向内側に位置する浅溝面を有する浅い溝部と、を備え、前記深溝面は、前記胴体を鋳造することにより形成された鋳物面であり、かつ、前記浅溝面は、鋳造された前記胴体を加工により形成された加工面であってもよい。
【0016】
上記のように、浅溝面のみを加工により形成するだけで済むので、製造コスト面において有利になる。また、浅溝面側を精度よく加工することができるので、浅い溝部に入り込んだ突起部が浅い溝部から外れ難くすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、筒状体の突起部が係合して筒状体の回転を阻止する係合部を溝部に備えることによって、大型化を抑制することができるとともに、他物との当接により破損や変形を招くことがない逆止弁ユニットの取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の逆止弁ユニットを備える給水装置の一部省略した縦断側面図である。
図2】同逆止弁ユニットの拡大縦断側面図である。
図3】同逆止弁ユニットを構成する胴体の縦断側面図である。
図4】同胴体の正面図である。
図5図3におけるV-V線断面図である。
図6】同逆止弁ユニットを構成する筒状体の背面図である。
図7】同筒状体の平面図である。
図8図6におけるVIII-VIII線断面図である。
図9】同逆止弁ユニットを構成する別の形態の筒状体を内部に配置した胴体の縦断面図である。
図10】同逆止弁ユニットを構成する別の形態の筒状体を内部に配置した別の形態の胴体の縦断面図である。
図11】同逆止弁ユニットを構成する別の形態の筒状体を内部に配置した胴体の縦断面図である。
図12】同逆止弁ユニットを構成する別の形態の筒状体を内部に配置した別の形態の胴体の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に、本発明の逆止弁ユニットの取付構造を備えた給水装置の縦断側面図を示している。図1では、水道用メータMを2点鎖線で示し、給水装置基台1に水道用メータMが載置支持されるとともに、逆止弁ユニットの取付構造も載置支持されている。そして、水道用メータMの下流側(二次側)端部と逆止弁ユニットの取付構造の上流側(一次側)端部とが接続される。
【0020】
逆止弁ユニットの取付構造は、図2に示すように、逆止弁2を有する逆止弁ユニット3を保持する筒状体4と、逆止弁ユニット3を挿入するための開口部5Kを有する収容部5Aが形成される胴体5と、を備えている。
【0021】
逆止弁ユニット3は、通水口を開閉するための逆止弁2と、逆止弁2を通水口を閉じる側に付勢するコイルバネ6と、を備えている。例えば上流側(一次側)から下流側(二次側)に水が流れる場合には、水圧によりコイルバネ6の付勢力に抗して通水口を開放する側(下流側、図1では右側)に逆止弁2が移動して開弁し、上流側から下流側に水を流すことができる。これとは反対に下流側(二次側)から上流側(一次側)に水が流れる場合には、コイルバネ6の付勢力により逆止弁2が上流側(一次側)に移動して閉弁し、通水口を閉じる。これにより下流側(二次側)から上流側(一次側)への逆流が阻止される。
【0022】
図6図8に示すように、筒状体4は、合成樹脂製で略円筒状に構成され、逆止弁ユニット3を保持する保持部7Aを形成する筒状の基部7と、基部7の上流側端部から径方向外側に突出する固定鍔部8と、を備えている。固定鍔部8の下端部には、水道用メータMの下流側端部を載置すべく、上流側に向かって延びる受け部9(図2参照)を備えている。
【0023】
基部7の軸方向中間部の外周面に、径方向外側に突出する断面形状矩形状の第1突起部10及び断面形状矩形状の第2突起部11の複数(ここでは2つ)を周方向に間隔を置いて形成している。また、図6に示すように、第1突起部10及び第2突起部11は、径方向において対向するように配置され、図6において、上側に位置する第1突起部10の周方向の幅W1が下側に位置する第2突起部11の周方向の幅W2よりも大きく(広く)なるように設定されている。
【0024】
図3図5に示すように、胴体5は、鋳物製でなり、略円筒状の本体部12と、本体部12の下端から下方に延びる脚部13と、を備えている。本体部12は、開口部5Kを通して挿入された逆止弁ユニット3を保持した筒状体4を収容する上流側筒部12Aと、二次側配管(図示せず)が接続される下流側筒部12Bと、を備えている。開口部5Kは、一次側へ向けて開口されるように、上流側筒部12Aの上流側端に形成され、逆止弁ユニット3を保持した筒状体4を逆止弁ユニット側(筒状体4の二次側)から挿入可能な円形状の第1開口部12aと、この第1開口部12aの周方向2箇所に径方向外側に突出形成され、前記第1突起部10及び第2突起部11を挿入可能な円弧状の第2開口部12b,12cと、を備えている(図4参照)。第2開口部12b,12cは、異なる大きさに形成され、第1突起部10及び第2突起部11の大きさ(径方向の寸法及び周方向の寸法)に合わせて形成されている。したがって、第2開口部12b,12cへ第1突起部10及び第2突起部11を同一の位置関係で挿入することができる。
【0025】
また、胴体5の上流側端部には、溝部14が形成されている(図5参照)。この溝部14は、胴体5に逆止弁ユニット3を開口部5Kを通して挿入した状態で筒状体4を軸回りに回転させることにより第1突起部10及び第2突起部11が入り込んで胴体5に対する筒状体4の軸方向での移動を阻止することができる。
【0026】
溝部14は、筒状体4の回転により筒状体4の第2突起部11が係合して筒状体4の回転を阻止する係合部を備えている。係合部は、筒状体4の回転により第2突起部11が回転方向で当接するよう、溝部14に形成された段部15,16から構成されている(図5参照)。具体的には、溝部14を、径方向外側に位置する深溝面14aを有する凹状の深い溝部である第1溝部14Aと、径方向内側に位置する浅溝面14bを有する凹状の浅い溝部である第2溝部14Bとから構成することによって、第1溝部14Aと第2溝部14Bとの2つの接続部分に段部15,16が形成され、そのうちの一方の段部(筒状体4の回転方向下流側に位置する段部)15に筒状体4の回転により第2突起部11が回転方向で当接して筒状体4の回転が阻止される(図4参照)。
【0027】
従って、胴体5に逆止弁ユニット3を胴体5の開口部5Kを通して挿入した状態(押し込んだ状態)で筒状体4を軸回りに回転させることにより、2つの突起部10,11が溝部14B,14Aにそれぞれ入り込んで胴体5に対する筒状体4の軸方向での移動が阻止される。また、筒状体4の回転により筒状体4の第2突起部11が溝部14の段部15に係合(当接)することによって、筒状体4の回転が阻止される。そして、筒状体4の第2突起部11が係合(当接)して筒状体4の回転を阻止する係合部(段部15)を溝部14に備えているので、ユニット全体が大型化することがないだけでなく、係合部(段部15)に他物が当接して損傷や変形を招くことがない。また、係合部が溝部14に形成された段部15から構成されていれば、筒状体4の回転により第2突起部11が段部15に当接して筒状体4の回転が阻止される。
【0028】
前述したように、第2突起部11は、第1突起部10よりも径方向外側への突出量が大きく構成され、突出量が大きな第2突起部11が、段部15に当接する。このように、突出量が大きな第2突起部11が、段部15に当接するので、筒状体4の回転を確実に阻止することができる。
【0029】
図2及び図3に示すように、第2突起部11が溝部14の係合部(段部15)に係合した状態を保持すべく、第2溝部14Bに凹部17を備え、かつ、第1突起部10に凹部17に係合する凸部18を備えている。そして、第2突起部11が段部15に当接(係合)した状態で、凹部17と凸部18とが軸方向で係合することによって、第2突起部11が段部15に係合(当接)した状態を保持することができる。
【0030】
前記凹部17は、第2溝部14Bを構成する通水方向で相対向する一対の壁面17A,17Bのうちの通水方向下流側に位置する壁面17Bを通水方向下流側に凹ませることにより形成されている(図3参照)。この凹部17は、切削又は一体形成により形成される。また、図6及び図7に示すように、前記凸部18は、第1突起部10の通水方向下流側の壁面のうちの周方向中央部に通水方向下流側に突出するように形成されている。そして、凸部18が第2溝部14Bの壁面17Bに押し付けられた状態で筒状体4を回転させることにより凸部18が凹部17に位置した時に凸部18が凹部17に入り込んで筒状体4がその回転位置で係止して保持される。特に、水道用メータMを受け部9に載置し、上流側より筒状体4に圧着させることで、より一層確実に凸部18が凹部17に入り込んで係止保持されるので、使用状態での筒状体4の不慮の回転を防止できる。
【0031】
また、胴体5が鋳物からなり、深溝面14aが、胴体5を鋳造することにより形成された鋳物面であり、かつ、浅溝面14bは、鋳造された胴体5を切削加工により形成された加工面である。このように、浅溝面14bのみを切削加工により形成するだけで済むので、製造コスト面において有利になる。また、浅溝面14b側を精度よく加工することができるので、浅い溝部である第2溝部14Bに入り込んだ突起部10が第2溝部14Bから外れ難くすることができる。
【0032】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0033】
上記実施形態では、2つの突起部10,11を備えた筒状体4を示したが、図9に示すように、1つの突起部10を備えた筒状体4であってもよいし、3つ以上の突起部を備えた筒状体であってもよい。
【0034】
また、上記実施形態では、径方向の大きさが異なる2つの突起部10,11を備えた筒状体4を示したが、図10に示すように、径方向の大きさ(径方向外側へ突出する突出量)が同一で、かつ、周方向の長さが異なる2つの突起部10,11(突起11の方が周方向に長い)を備えた筒状体4であってもよい。この場合、一方の突起部11の回転方向一端が当接する段部15が形成されるように溝部14の2/3を超える部分に深い溝部14Dを形成し、残りの溝部14に浅い溝部14Cを形成することになる。また、図11に示すように、3個の突起部10,10,11を備えた筒状体4であってもよい。3個の突起部10,10,11のうちの2個の第1の突起部10,10の径方向の大きさ(径方向外側へ突出する突出量)が同一であり、残りの第2の突起部11の径方向の大きさを第1の突起部10よりも大きくして、筒状体4の回転により段部15に突起部11の回転方向の一端が当接するようにしている。また、図12に示すように、筒状体4に備えた1つの第1の突起部10の周方向中間部に径方向外側へ突出する第2の突起部11を備えさせたものであってもよい。この場合、溝部14の周方向4か所に段部15A,15,16,16Aを形成することになる。そして、筒状体4の回転により2つの段部15A,15に2つの突起部10,11の回転方向の一端が同時に当接する。
【0035】
また、上記実施形態では、突起部11が溝部14の係合部(段部15)に係合した状態を保持するための凹部17と凸部18とを備えたが、無くてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1…給水装置基台、2…逆止弁、3…逆止弁ユニット、4…筒状体、5…胴体、5A…収容部、5K…開口部、6…コイルバネ、7…基部、7A…保持部、8…固定鍔部、9…受け部、10,11…突起部、12…本体部、12A…上流側筒部、12B…下流側筒部、13…脚部、14…溝部、14A,14B,14C,14D…溝部、14a…深溝面、14b…浅溝面、15,15A…段部(係合部)、16,16A…段部、17…凹部、17A,17B…壁面、18…凸部、M…水道用メータ、W1,W2…幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12