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特許7093573油種看板表示システム及び油種看板表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】油種看板表示システム及び油種看板表示方法
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/06 20100101AFI20220623BHJP
   G09F 13/20 20060101ALI20220623BHJP
   B67D 7/08 20100101ALI20220623BHJP
【FI】
B67D7/06 D
G09F13/20 G
B67D7/08 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020168213
(22)【出願日】2020-10-05
(65)【公開番号】P2022060644
(43)【公開日】2022-04-15
【審査請求日】2020-10-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510020516
【氏名又は名称】株式会社スポーツレジャーシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】清水 哲弥
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3225025(JP,U)
【文献】登録実用新案第3146603(JP,U)
【文献】中国実用新案第204778797(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 7/06
G09F 13/20
B67D 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの操作を受け付ける設定部と、
油種看板に設けられた、画像を表示する2次元の表示部と、
油種及び金額、静止画像及び動画像の表示パターンの画像データを記憶する記憶部と、
前記操作を受け付けて前記油種及び油種の金額と、前記静止画像及び動画像の表示パターンとに関する設定内容を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された前記設定内容に対応する前記画像データを前記記憶部から読み出して前記表示部に出力する処理手段と、を備え、
前記表示部は、複数のLEDが一定の配列ピッチで配置されたLEDビジョンであり、
前記設定部は、モニタを備え、
前記モニタに、前記表示部の解像度と同一の解像度で参照画像を表示する参照画像表示処理手段を備え
前記参照画像表示処理手段は、前記モニタの一部表示領域に前記参照画像を表示する、
油種看板表示システム。
【請求項2】
通信可能に接続された設定装置と、油種看板とを備え、
前記設定装置は、
外部からの操作を受け付ける設定部と、
前記操作を受け付けて油種及び油種の金額と、静止画像及び動画像の表示パターンとに関する設定内容を設定する設定手段と、を有し、
前記油種看板は、
画像を表示する2次元の表示部と、
前記油種及び油種の金額と、前記静止画像及び動画像の表示パターンの画像データを記憶する記憶部と、
前記設定手段で設定された前記設定内容に対応する前記画像データを前記記憶部から読み出して前記表示部に出力する処理手段と、
を有し、
前記設定部は、
モニタと、
前記モニタに、前記表示部の解像度と同一の解像度で参照画像を参照する参照画像表示処理手段と、
を備え、
前記参照画像表示処理手段は、前記モニタの一部表示領域に前記参照画像を表示する、
油種看板表示システム。
【請求項3】
前記表示部は、複数のLEDが所定ピッチで配置されたLEDビジョンである、
請求項2に記載の油種看板表示システム。
【請求項4】
前記設定手段は、油種の表示色を複数の色から選択設定する、
請求項1からのいずれかに記載の油種看板表示システム。
【請求項5】
前記設定手段は、油種と金額からなる油種毎の表示画像と、油種及び金額が表示されない非表示画像と、を順次交互に表示する表示パターンを設定する、
請求項1からのいずれかに記載の油種看板表示システム。
【請求項6】
前記非表示画像は、演出用の動画像である、
請求項に記載の油種看板表示システム。
【請求項7】
設定部が、外部からの操作を受け付け、
設定手段が、前記操作を受け付けて油種及び油種の金額と、静止画像及び動画像の表示パターンとに関する設定内容を設定し、
処理手段が、前記設定手段で設定された前記設定内容に対応する画像データを、前記油種及び油種の金額、前記静止画像及び動画像の表示パターンの画像データが予め記憶された記憶部から読み出して、油種看板に設けられ、複数のLEDが一定の配列ピッチで配置された2次元のLEDビジョンである画像を表示する表示部に出力し、
前記設定部は、モニタを備え、
参照画像表示処理手段が、前記モニタに、前記表示部の解像度と同一の解像度で参照画像を表示し、
参照画像表示処理手段は、前記モニタの一部表示領域に前記参照画像を表示する、
油種看板表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油種看板表示システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給油所に設置して走行車両に向けて燃料の単価を表示する油種看板表示装置が広く知られている。この油種看板表示装置では、走行中の車両の運転手に対して油種及び料金の情報を分かりやすく伝えることが求められる。
【0003】
例えば、特許文献1では、文字に重ねてドットパターンとなるように複数の発光素子を配置し、また、7セグメントの数字表示パターンとなるように数桁分を並設し、これらの発光素子の点灯及び点滅を制御することで油種及び料金の情報を運転手に伝える油種看板表示装置を提案している。このように、複数の情報を切り替えて表示素子で表示することで、運転手に分かりやすく看板の内容を伝えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3225025号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般的な油種看板表示装置では、文字、数字を形取って配置された発光素子を用いるために、静止表現に留まり、表現できる内容、演出に限界がある。そこで、静止表示に加えて動画を表示することができれば、より効果的に油種看板の内容を運転手へ伝えることができると考えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の油種看板表示装置は、予め文字、数字に対応して配置された発光素子により文字を表現しているため、予定された文字、数字しか表示できず、それ以外の種々の文字等を表示細する着想がない。加えて、細かな演出用の動画を表示することもできない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、静止画像及び動画像を表示することで、油種看板の内容に多用な演出を施すことで、より効果的、刺激的に情報を運転手に伝えることが可能となり、且つ、設定者が油種看板に対して静止画像及び動画像の表示の設定を容易に行うことが可能となる油種看板表示システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る油種看板表示システムは、外部からの操作を受け付ける設定部と、油種看板に設けられた、画像を表示する2次元の表示部と、油種及び金額、静止画像及び動画像の表示パターンの画像データを記憶する記憶部と、操作を受け付けて油種及び油種の金額と、静止画像及び動画像の表示パターンとに関する設定内容を設定する設定手段と、設定手段で設定された設定内容に対応する画像データを記憶部から読み出して表示部に出力する処理手段と、を備える。
【0009】
この構成によれば、油種表示看板は静止画像及び動画像を表示する2次元上に多数配列された表示部を有し、静止画像及び動画像によって油種及び油種の金額を文字として表示することが可能である。また、静止画像及び動画像によって、例えば、文字等以外の模様アニメーション等を用いることで、表示内容を強調することも可能となる。従って、運転手に対して油種表示看板の内容を効果的に伝えることが可能となる。更に、静止画像及び動画像の再生パターンの設定を、モニタを介して(確認して)行うことが可能である。従って、設定者の手間が増えることなく、容易に設定が可能となる。
【0010】
また、本発明に係る油種看板表示システムは、通信可能に接続された設定装置と、油種看板とを備え、設定装置は、外部からの操作を受け付ける設定部と、操作を受け付けて油種及び油種の金額と、静止画像及び動画像の表示パターンとに関する設定内容を設定する設定手段と、を有し、油種看板は、画像を表示する2次元の表示部と、油種及び油種の金額と、静止画像及び動画像の表示パターンの画像データを記憶する記憶部と、設定手段で設定された設定内容に対応する画像データを記憶部から読み出して表示部に出力する処理手段と、を有する。
【0011】
この構成によれば、設定者は設定装置を介して油種看板の設定を行うことが可能である。これにより、設定者は、油種看板に表示された映像を確認するために油種看板のある場所に移動する必要がなくなる。従って、表示内容の確認のための設定者の手間が軽減される。結果、設定者は更に容易に油種看板への設定が可能となる。
【0012】
また、表示部は、複数のLEDが所定ピッチで配置されたLEDビジョンであることが好ましい。
【0013】
一般的に、LEDビジョンは高輝度である。油種看板を屋外に配置した結果、表示部に日光が当たる場合でも、運転手は油種看板の表示内容を認識しやすくなる。
【0014】
また、設定部は、モニタを備え、モニタに、表示部の解像度と同一の解像度で参照画像を表示する参照画像表示処理手段を備える。
【0015】
この構成によれば、設定者は、油種看板を確認しなくても表示部に表示された内容を把握することが可能である。これにより、設定者は、油種看板に表示された映像を確認するために油種看板の設置された場所へ移動しなくてもよい。従って、表示内容の確認のための設定者の手間が軽減される。結果、設定者は更に容易に油種看板への設定が可能となる。
【0016】
また、参照画像表示処理手段は、モニタの一部表示領域に参照画像を表示する。
【0017】
この構成によれば、モニタの参照画像が表示された一部の表示領域以外の領域に、設定用のボタン等を配置することが可能となる。この場合、設定者は参照画像を確認しながら、設定用のボタン等を用いて、油種看板の設定を行うことが可能である。従って、設定者は更に容易に油種看板への設定が可能となる。
【0018】
また、設定手段は、油種の表示色を複数の色から選択設定する。
【0019】
この構成によれば、設定者は、運転手に対して特に伝えたい油種の情報を強調する設定を容易に行うことが可能である。従って、運転手は油種看板の表示内容を認識しやすくなる。
【0020】
また、設定手段は、油種と金額からなる油種毎の表示画像と、油種及び金額が表示されない非表示画像と、を順次交互に表示する表示パターンを設定する。
【0021】
この構成によれば、例えば、油種及び油種の金額を表示しない非表示画面で運転手の目に止まりやすい画像を間欠的に表示し、その間に油種及び油種の金額を表示可能となる。従って、運転手に対して変化性を与えて効果的に油種看板の内容を伝えることが可能となる。結果、運転手は油種看板の表示内容を認識しやすくなる。
【0022】
また、非表示画像は、演出用の動画像である。
【0023】
この構成によれば、油種及び油種の金額と、運転手の目に止まりやすい動画像と、合わせて表示可能となる。従って、油種看板の内容を更に運転手の目に止まりやすいものにすることが可能となる。結果、運転手は油種看板の表示内容を認識しやすくなる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る油種看板表示システムによれば、静止画像及び動画を表示することで、油種看板の内容を効果的に運転手に伝えることが可能となり、且つ、設定者が油種看板に対して静止画像及び動画の設定を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施形態に係る油種看板表示システムの構成を示すブロック図である。
図2】油種看板の一例を示す図である。
図3】設定装置のモニタに表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
図4】設定装置のモニタに表示される油種表示パターン設定画面の一例を示す図である。
図5】設定装置のモニタに表示される油種金額設定画面の一例を示す図である。
図6】モニタに表示されたメニュー画面の一例を示す図である。
図7】表示パターンの変形例1である。
図8】表示パターンの変形例2である。
図9】表示パターンの変形例3である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る油種看板表示システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、油種看板表示システム1の構成を示すブロック図である。図2は、油種看板20の一例を示す図である。
【0027】
図1に示すように、油種看板表示システム1は、設定装置10及び油種看板20を備える。設定装置10は、油種看板20へ表示させる油種表示パターン及び油種の金額(以下、油種情報と称す)の設定、静止画像及び動画像のパターンの設定(以下表示パターンという。)等の設定を行うための端末である。油種看板20に表示される内容は、設定者による設定装置10への操作によって設定される。
【0028】
設定装置10は、タッチパネル100と、処理部101と、記憶部102と、送信部103とを有する。なお、図1において、設定装置10と、油種看板20と、の通信箇所は点線で示している。
【0029】
油種看板20は、設定装置10による設定内容を基に、油種情報及び表示パターンの表示を行う。油種看板20は、受信部200と、処理部201と、LEDビジョン202と、記憶部203と、を有する。油種看板20は、一定の大きさ、例えば、横幅1m50cm、高さ2m程度の矩形状の看板、公知の脚部構造を備えている。
【0030】
まず、LEDビジョン202は、所定サイズ(例えば、960mm×1536mm)の画像表示領域を有している。LEDビジョン202は、一定の配列ピッチでLEDが、例えば、縦横方向に配置されている。配置されたLEDの一部又は全てを用いて油種情報及び表示パターンを表示する。図2に示す例の場合、LEDビジョン202は、油種情報としてレギュラー:155円、ハイオク:165円、軽油:111円を表示し、且つ、処理部201の内蔵タイマを利用する等して、表示パターンとして背景が一色、例えば黒一色の静止画像と、LEDビジョン202の上部において順番に点滅させることで動く矢印の動画像とを表示している。一般的に、LEDビジョン202の画面は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置の画面と比較して、高輝度であるという特徴を有する。このため、油種看板20に搭載される画面は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイも採用可能であるが、LEDビジョン202を適用する方が好ましい。LEDビジョン202を適用した場合、屋外に油種看板20を配置し、LEDビジョン202に日光が当たる場合でも、運転手は油種看板20の表示内容を認識しやすくなる。
【0031】
受信部200は、設定装置10の送信部103から油種情報及び表示パターンの設定内容を受信する。受信部200は受信した設定内容を、処理部201及び記憶部203へ送信する。
【0032】
記憶部203は、受信部200から受信した設定内容を記憶する。また、記憶部203は、処理部201の動作プログラム、油種情報、表示パターン等に関する全ての静止画像及び動画像を予め記憶している。
【0033】
処理部201は、受信部200から受信した油種情報及び表示パターンの設定内容を基にした表示の命令をLEDビジョン202へ送信する。また、記憶部203に設定内容が記憶されている場合、処理部201は、設定内容に対応した油種情報及び表示パターンを記憶部203から読み出して、LEDビジョン202へ出力する。
【0034】
次に、設定装置10において、タッチパネル100は、モニタ1001と入力部1002とで構成され、設定者の操作を受け付ける。タッチパネル100は、モニタ1001に表示される所定フォームの入力画面に含まれる各ボタンが押下操作されると、入力部1002において当該押下操作を入力し、油種情報群及び表示パターン等の設定を行う。すなわち、本実施形態では、タッチパネル100は、画面に透明パネル状のタッチセンサが重畳されており、押下位置に表示されているボタンを識別可能にしている。なお、ボタンは、物理的なボタンを含めてもよい。なお、タッチパネル100には、設定内容の確認用の表示も行われる。
【0035】
処理部101は、入力部1002に対するユーザの操作に応じた処理を行う。処理部101は、典型的にはコンピュータで構成され、記憶部102に記憶された動作プログラムを読み出して実行させることにより各種の機能を実行する。各種の動作とは、例えば、設定内容のタッチパネル100への確認表示、確定処理、油種看板20へのデータ送信及び参照画像の表示等を含む。
【0036】
記憶部102は、メモリエリア及びワークエリアを含み、メモリエリアには、種々のデータが記憶される。種々のデータとは、例えば、設定装置10を動作させる動作プログラムや、予め登録された各種画像及び動画像の表示パターンである。
【0037】
送信部103は、処理部101からデータ送信命令を受信した場合、油種看板20へ設定済みの表示パターンのデータを有線又は無線で送信する。設定装置10から油種看板20への通信は、インターネットを介しても良いし、LANやWi-fi等の近距離通信で行ってもよい。なお、無線の場合、設定者の居場所に因らずに、油種看板20の設定内容を変更することが可能となる。
【0038】
(タッチパネル100における設定例)
以下、タッチパネル100のモニタ1001に表示される油種情報及び表示パターンの入力フォームの一例について図を参照して説明する。図3は、メニューの入力フォームの一例を示す画面図である。図4は、油種の表示パターンの入力フォームの一例を示す画面図である。図5は、油種金額の入力フォームの一例を示す画面図である。
【0039】
図3に示すように、モニタ1001には、特定の機能を実行するボタンBT及び文字や図形等を表示するアイコンICが表示される。ボタンBTに対してクリック操作が行われると、当該ボタンBTが有する特定の機能が実行可能となる。図3に示す一例では、モニタ1001は、メニューの入力フォームにおいて、ボタンBTとして、システム終了ボタン100aと、営業終了ボタン100bと、油種表示パターン設定ボタン100cと、油種金額設定ボタン100dと、を表示している。
【0040】
システム終了ボタン100aは、メニュー画面を閉じるボタンである。設定者により、システム終了ボタン100aが押された場合、モニタ1001に表示されたメニュー画面が閉じられる。営業終了ボタン100bは、メニュー画面を閉じると共に、油種看板20の電源をOFFにするボタンである。
【0041】
油種表示パターン設定ボタン100cは、モニタ1001の表示画面を、油種表示パターン設定画面(図4参照)へ遷移させる機能を実行するボタンである。
【0042】
油種金額設定ボタン100dは、モニタ1001の表示画面を、油種金額設定画面(図5参照)へ遷移させる機能を実行するボタンである。
【0043】
以下、油種の表示設定パターンの入力フォームについて図4を参照して説明する。図4に示すように、油種の表示設定パターンの入力フォームは、複数のアイコンICと、戻るボタン100eと、確定ボタン100fと、表示パターン設定ボタン100gと、表示油種設定ボタン100hと、金額点滅変更ボタン100iと、金額文字色変更ボタン100jと、再生画像選択ボタン100kと、再生画像確認ボタン100mと、画像確認ウィンドウSCと、を有する。
【0044】
戻るボタン100eは、画面をメニューの入力フォームへと遷移させるボタンである。確定ボタン100fは、油種表示パターンの設定内容を確定させるボタンである。確定ボタン100fが押された場合、処理部101は、当該設定内容を受信部200へ送信する命令を送信部103に対して行う。
【0045】
表示パターン設定ボタン100gは、LEDビジョン202に表示させる画像の表示パターンを選択するボタンである。例えば、図4に示すように、パターン1を選択した場合、図2に示すようなレギュラー:155円、ハイオク:165円、軽油:111円という油種及び当該油種の金額と、上部に位置する矢印とが表示パターンとしてLEDビジョン202に表示される。
【0046】
表示油種設定ボタン100hは、LEDビジョン202へ表示させる油種及び当該油種の金額を選択するボタンである。例えば、図4に示す例では、レギュラーが選択(BOXにチェック)されている。この場合、LEDビジョン202には、レギュラーの文字及びレギュラーの金額が表示され、ハイオクの文字及びハイオクの金額と、軽油の文字及び軽油の金額とは表示されない。
【0047】
金額点滅変更ボタン100iは、油種の金額を点滅表示させるか否かを選択するボタンである。点滅無しを選択した場合、油種の金額は点滅せず、点滅有りを選択した場合、油種の金額が点滅する。図4に示す例では、点滅有りが選択されているため、LEDビジョン202は、レギュラーの金額を点滅して表示する。
【0048】
金額文字色変更ボタン100jは、LEDビジョン202に表示する油種の金額の色を変更するボタンである。図4に示す例では、WHITEが選択されているため、LEDビジョン202は、レギュラーの金額を白色で表示する。
【0049】
再生画像選択ボタン100kは、LEDビジョン202に表示させる静止画像及び動画像を選択するボタンである。再生画像選択ボタン100kを押すことで、記憶部102に記憶された静止画像及び動画像のファイルが選択可能になる。記憶部102に記憶された静止画像及び動画像のファイルが選択されることで、LEDビジョン202に表示させる静止画像及び動画像を設定することが可能となる。図4に示す例では、STARというファイルが選択されている。
【0050】
画像確認ウィンドウSCは、再生画像選択ボタン100kにおいて選択された画像を表示するウィンドウである。再生画像として、静止画像が選択されている場合は、当該静止画像を表示し続け、再生画像として、動画像が選択されている場合は、当該動画像をループ再生する。これにより、設定者は、LEDビジョン202に表示される画像を確認しながら、油種及び金額の設定が可能である。
【0051】
再生画像確認ボタン100mは、再生画像選択ボタン100kにおいて動画像が選択されている場合に、動画像の再生及び停止を行うボタンである。
【0052】
このように、設定者は油種表示設定パターン画面を介して油種情報及び表示パターンを適宜組み合わせることが可能である。従って、運転手に伝えたい情報がある場合に、伝えたい情報を強調してLEDビジョン202へ表示させることが可能である。例えば、レギュラーガソリンの安売り等の運転手にとって有益な情報がある場合に、レギュラーガソリンの金額を金色で点滅表示し、且つ、再生画像を印象的な画像とすることで、運転手の目に止まりやすい油種看板20の表示内容を容易に作ることが可能となる。
【0053】
以下、油種表示設定パターン画面について図5を参照して説明する。図5に示すように、油種金額設定画面は、複数のアイコンICと、戻るボタン100eと、確定ボタン100fと、減額ボタン100nと、増額ボタン100pと、金額打ち込みボタン100qと、数字ボタン群100rと、を有する。なお、金額打ち込みボタン100qには、当該油種の金額が表示される。
【0054】
減額ボタン100nは、油種に設定されている金額の値を1円単位で減少させるボタンである。例えば、図5に示す例において、レギュラーの欄の減額ボタン100nと押した場合、レギュラーの欄の金額打ち込みボタン100qに表示されている金額が148(円)から147(円)へ減額される。増額ボタン100pは、油種に表示されている金額の値を1円単位で増額させるボタンである。なお、操作の説明は省略する。
【0055】
金額打ち込みボタン100qは、油種の金額の値を打ち込みなおすボタンである。金額打ち込みボタン100qを押した場合、数字ボタン群100rのいずれかのボタンを押すことによって金額の値を入力することが可能である。例えば、図5に示す例において、レギュラーの欄の金額打ち込みボタン100qを押すと、レギュラーの欄の金額を数字ボタン群100rにて入力することが可能である。このとき、例えば、数字ボタン群100rのボタンを順に1、3、2と入力すると、レギュラーの金額として132(円)と設定することが可能である。
【0056】
なお、油種金額設定画面における戻るボタン100e及び確定ボタン100fの機能は、油種表示パターン設定画面と同様であるため説明を省略する。
【0057】
以上のように、本実施形態に係る油種看板表示システム1によれば、設定者は油種情報及び表示パターンの設定を容易に行うことができる。また、情報の内容を選択的に強調表示することが可能であるため、運転手に対して効果的に油種看板20の内容を伝えることが可能である。従って、設定者は設定を更に素早く行えるため、油種看板20に表示する油種情報の内容に突発的な変更が生じた場合でも、迅速にLEDビジョン202の表示を変えることが可能となる。結果、運転手に対して、必要な情報を必要なタイミングで伝えることが可能となる。
【0058】
図6は、モニタ1001に表示された演出画像の一例を示す図である。
【0059】
油種看板表示システム1の処理部101は、LEDビジョン202に表示された画像と同一の画像(参照画像)をモニタ1001に表示する処理を行う。種々の画像を反映させる手法としては、例えば公知のミラーリング処理を採用可能である。
【0060】
図6に示すメニュー画面は、複数のアイコンICと、システム終了ボタン100aと、営業終了ボタン100bと、油種表示パターン設定ボタン100cと、油種金額設定ボタン100dと、参照ウィンドウMRと、を有する。なお、システム終了ボタン100aと、営業終了ボタン100bと、油種表示パターン設定ボタン100cと、油種金額設定ボタン100dと、が有する機能は、第1の実施形態で各ボタンが有していた機能と同様であるため説明を省略する。
【0061】
参照ウィンドウMRは、LEDビジョン202に表示されている画像を反映して表示するウィンドウである。図6に示す例では、図2でLEDビジョン202に表示されている画像と同一の画像が表示されている。
【0062】
また、図6に示すメニュー画面をモニタ1001に表示する油種看板表示システム1において、LEDビジョン202に実際に表示されている画像が、モニタ1001の油種情報及び表示パターンの設定の画面に表示されることで、油種金額の色をモニタ1001の表示状態、例えば、表示色についての設定内容を修正することが可能となる。従って、運転手にとって内容が分かりにくいLEDビジョン202の表示をする可能性が低減し、運転手に対してより効果的に油種看板20の内容を伝えることが可能となる。
【0063】
また、処理部101は、参照ウィンドウMRに画像を表示させる場合に、モニタ1001に設定された解像度の情報を基に、LEDビジョン202の解像度の等化処理を行う。LEDビジョン202のLEDの画素数が、160×256(個)である場合に、モニタ1001において、例えば、画素160×256のサイズ領域を設定し、この領域にLEDビジョン202に表示する画像と同一の画像を表示する。これにより、設定者はモニタ1001への表示の状態、主に画像の精細さからLEDビジョン202に表示される画像の状態を把握することが可能である。従って、設定者は、参照ウィンドウMRの表示状態を確認しながらより的確に油種看板20への設定が可能となる。
【0064】
(表示パターンの変形例)
以下、表示パターン設定ボタン100gにより設定される表示パターンの変形例について、図面を参照しながら説明する。図7は、表示パターンの変形例1である。図8は、表示パターンの変形例2である。図9は、表示パターンの変形例3である。
【0065】
図7に示すように、表示パターンの変形例1は、1画面に1つの油種及び当該油種の金額を表示し、油種及び当該油種の金額を順に切り替えて表示する。図7の例では、油種及び油種の金額がレギュラー、ハイオク、軽油の順に所定時間間隔で、例えば10秒毎にループ表示される。このように、1画面に表示される油種及び当該油種の金額を1種類ずつにすることで、油種看板20に表示される情報量が過多とならないようにすることが可能である。
【0066】
図8に示すように、表示パターンの変形例2は、常に1つの油種及び当該油種の金額を表示し、表示パターンを順に切り替えて表示するパターンである。図8の例では、油種及び油種の金額がレギュラー:155円と常に表示され、表示パターンが、それぞれ異なる背景画像(演出画像)、例えば、矢印、星、音符の順にループ表示される。これにより、運転手に伝えたい情報が1つの油種及び当該油種の金額のみである場合でも、1つの油種及び当該油種の金額を、表示パターンの切り替えにより強調表現可能となる。
【0067】
図9に示すように、表示パターンの変形例3は、1つの油種及び当該油種の金額が表示される画面と、油種及び油種の金額を表示しない非表示画面とを交互に切り変えて表示するパターンである。非表示画面では、静止画像及び動画像のみを表示させることが可能である。図9の例では、レギュラー:155円、非表示画面、ハイオク:165円、非表示画面、軽油:111円、非表示画面、の順に所定時間間隔、例えば、数秒毎にループ表示される。これにより、油種及び油種の金額を表示しない非表示画面で、運転手の目に止まりやすい画像を間欠的に表示し、その間に、油種及び油種の金額を表示し、結果、運転手に対して、変化性を与えて効果的に油種看板20の内容を伝えることが可能となる。なお、油種及び油種の金額を表示しない非表示画面に、広告画面等の別の情報を含んだ画面を表示させてもよい。
【0068】
[その他の実施形態]
また、油種看板表示システム1は、複数の油種看板20を備えてもよい。例えば、処理部101により設定されたLEDビジョン202の表示パターンを、複数の油種看板20に同時に送信してもよい。これにより、複数の油種看板20を1台の設定装置10により管理することが可能となる。
【0069】
また、モニタ1001と、入力部1002とでタッチパネル100としたが、モニタ1001と、入力部1002とは別体で構成されていてもよい。なお、モニタ1001は必須ではなく、また、画像表示で確認する態様に代えて、音声で確認する態様でもよい。
【0070】
また、モニタ1001は、メニュー画面、油種表示パターン設定画面及び油種金額設定画面以外の画面を表示してもよい。
【0071】
また、記憶部203が記憶する設定内容は、受信部200が送信部103から受信した設定内容に限定されず、例えば、USB軽油で設定内容を読み出すようにしてもよい。
【0072】
また、表示パターンは、図2図8及び図9に示す表示パターンに限定されない。
【符号の説明】
【0073】
10…設定装置
100…タッチパネル
1001…モニタ
1002…入力部
101、201…処理部
102、203…記憶部
103…送信部
20…油種看板
200…受信部
202…LEDビジョン
BT…ボタン
IC…アイコン
SC…画像確認ウィンドウ
MR…参照ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9