(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220623BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
(21)【出願番号】P 2018125154
(22)【出願日】2018-06-29
【審査請求日】2021-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】特許業務法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】末竹 佑輔
【審査官】阿部 知
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-008744(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出を実行する演出役物を備える遊技機において、
前記演出役物は、
第1光源と
、前記第1光源からの光が入光される第1導光板と
、前記第1光源及び前記第1導光板が表面に設置され前記第1導光板と積層構造を形成する第1設置部材と、を有する第1発光手段と、
第2光源と前記第2光源からの光が入光される第2導光板とを有する第2発光手段と、を含み、
前記第1設置部材は、反射色によって形成され、
前記第1発光手段は、
可動する演出である役物可動演出において、待機位置から可動位置までの範囲内で可動し、
前記役物可動演出が実行されず前記待機位置に位置する状態において、前記第1発光手段を正面視した際に前記第2発光手段と重なる、
ことを特徴とする遊技機
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、弾球式の遊技機(パチンコ機)では、遊技者のハンドル操作により遊技盤内の遊技領域に向かって遊技価値を有する遊技球が発射され、遊技領域を流下した遊技球が始動口に入球したことを条件に特別図柄に係る抽選が実行される。そして、遊技機では、特別図柄表示器において、特別図柄が変動表示され、さらに、抽選によって決定された特別図柄が停止表示されることで遊技者に抽選結果が報知される。このとき、遊技機では、特別図柄表示器に大当たりであることを示す特定の特別図柄が停止表示されると、通常の遊技に比べて遊技者に有利な特別遊技状態が開始される。特別遊技状態が開始された場合、遊技機では、アタッカー装置が所定回数開閉し、大入賞口への遊技球の入球が可能になるため、遊技者が多くの賞球の払い出しを受けることが可能となる。また、一般に、このような遊技機においては、遊技の進行に応じて画像の表示や、発光、移動等の演出を実行する演出役物を備えている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の遊技機においては、演出役物に導光板とLED基板とを有し、LED基板に搭載された際に側面が発光するLEDの光を導光板の側面に向けて入光させることで、導光板の全面を光らせる演出役物の薄型化を図っている。ここで、近年、遊技機においては、発光しかつ可動する演出役物を用いた演出や複数の発光する演出役物を用いた演出等、演出役物を用いた多様な演出を実現し、遊技者の演出に対する興趣を向上させることが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、演出を実行する演出役物を備える遊技機において、
前記演出役物は、
第1光源と、前記第1光源からの光が入光される第1導光板と、前記第1光源及び前記第1導光板が表面に設置され前記第1導光板と積層構造を形成する第1設置部材と、を有する第1発光手段と、
第2光源と前記第2光源からの光が入光される第2導光板とを有する第2発光手段と、を含み、
前記第1設置部材は、反射色によって形成され、
前記第1発光手段は、
可動する演出である役物可動演出において、待機位置から可動位置までの範囲内で可動し、
前記役物可動演出が実行されず前記待機位置に位置する状態において、前記第1発光手段を正面視した際に前記第2発光手段と重なる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るパチンコ機の斜視図である。
【
図2】本実施形態に係るパチンコ機の正面図である。
【
図3】本実施形態に係るパチンコ機の各部を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係るパチンコ機の斜視図である。
【
図5】本実施形態に係る演出役物装置の正面図である。
【
図6】本実施形態に係る演出役物装置の概略断面図である。
【
図7】(A)は、本実施形態に係る演出役物装置の初期状態における正面図、(B)は、(A)に示す状態における背面図である。
【
図8】(A)は、本実施形態に係る演出役物装置のうち第1可動体が可動した状態における正面図、(B)は、(A)に示す状態における背面図である。
【
図9】(A)は、本実施形態に係る演出役物装置のうち第1可動体及び第2可動体が稼働した状態における正面図、(B)は、(A)に示す状態における背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0010】
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機であるパチンコ機1の斜視図である。
図1に示すように、パチンコ機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、中枠4にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0011】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されている。パチンコ機1では、中枠4の囲繞空間に遊技盤30(
図2参照)を保持している。また、前枠6には、ガラス製又は樹脂製の透過板10が保持されている。そして、パチンコ機1では、中枠4及び前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤30においてベースとなり、パチンコ機1を正面視した場合における中枠4の前面に設置される遊技板31(
図2参照)と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、パチンコ機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤30が視認可能となる。
【0012】
前枠6の下部には、パチンコ機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。操作ハンドル12には、遊技者によって回転操作可能な発射操作レバー12aが設けられており、遊技者が発射操作レバー12aを回転させて発射操作を行うと、発射操作レバー12aの回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技価値としての遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤30の遊技板31の表面である遊技盤面31a(
図2参照)に設けられたレール32,33(
図2参照)間を上昇して遊技領域40(
図2参照)に導かれることになる。
【0013】
図2は、本実施形態に係る遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技領域40は、遊技盤面31aと透過板10(
図1参照)との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下又は転動可能な領域である。遊技盤30には、遊技盤面31aに多数の釘や風車が設けられており、遊技領域40に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0014】
遊技領域40は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域40L及び第2遊技領域40Rを備えている。第1遊技領域40Lは、パチンコ機1に正対した遊技者から見て遊技領域40の左側に位置し、第2遊技領域40Rは、パチンコ機1に正対した遊技者から見て遊技領域40の右側に位置している。パチンコ機1では、レール33が遊技領域40の左側の上部で途切れていることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球が第1遊技領域40Lに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球が第2遊技領域40Rに進入することになる。
【0015】
また、遊技領域40には、遊技球が入球可能な第1始動口51、第2始動口52、複数の第1一般入賞口58、第2一般入賞口59、が設けられており、詳細には、第1遊技領域40Lに進入した遊技球は、第1始動口51、複数の第1一般入賞口58に入球可能であり、第2遊技領域40Rに進入した遊技球は、第2始動口52、第2一般入賞口59に入球可能とあるように構成されている。第1始動口51、第2始動口52、第1一般入賞口58、第2一般入賞口59のそれぞれに遊技球が入球すると、それぞれに設定された所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、パチンコ機1において、賞球数は、1個以上であれば何個でもよく、また、第1始動口51、第2始動口52、第1一般入賞口58、第2一般入賞口59のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。パチンコ機1では、第1始動口51に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口52に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
【0016】
本実施形態のパチンコ機1では、第1始動口51内に第1始動領域が設けられ、第2始動口52内に第2始動領域が設けられている。そして、パチンコ機1では、第1始動口51又は第2始動口52に遊技球が入球して第1始動領域又は第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1つの特別図柄を決定するための内部抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当たり遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の特典(遊技利益)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口51又は第2始動口52に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の特典を受ける権利獲得の抽選の機会を獲得することとなる。
【0017】
また、第2始動口51には、可動片52aが開閉可能に設けられており、可動片52aの状態に応じて、第2始動口52への遊技球の進入容易性が変化するように構成されている。具体的には、可動片52aが閉状態にあるときには、第2始動口52への遊技球の入球が不可能となり、可動片52aが開き、遊技球の直径よりも開いた状態にあるときには、第2始動口52への遊技球の入球が可能となっている。
【0018】
パチンコ機1では、第2遊技領域40Rに設けられたゲート53内の進入領域を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、抽選によって当たりに当選すると、可動片52aが所定時間、開状態に制御される。可動片52aが開状態に制御されることで、本実施形態のパチンコ機1では、可動片52aが遊技球を第2始動口52に導く受け皿として機能し、第2始動口52への遊技球の入球が容易となる。なお、パチンコ機1は、可動片52aが閉状態にあるときに、第2始動口52への遊技球の入球が不可能となるように構成されているが、第2始動口52が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成されていてもよい。
【0019】
なお、第2遊技領域40Rの上部には、ワープ導入口56及びワープ排出口57が設けられており、第2遊技領域40Rに進入した遊技球のうち、右側を流下する遊技球はワープ導入口56から遊技盤30の背面側を通過してワープ排出口57に導かれ、再度、ゲート53の上部で第2遊技領域40Rに戻される。
【0020】
第2遊技領域40Rの下方側には、遊技球が入球可能な大入賞口65を有する大入賞口装置60が設けられている。大入賞口装置60には、開閉扉61が大入賞口65を開閉可能となるように設けられており、通常、開閉扉61が大入賞口65を閉鎖して、大入賞口65への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、パチンコ機1では、大当たり遊技が実行されると、開閉扉61が開放されて、大入賞口65への遊技球の入球が可能となる。なお、大入賞口装置60には、開閉扉61の開閉と連動して上下に回動する回動部材62が設けられており、開閉扉61が開放された際に回動部材62が上方に回動して、上方から流下してくる遊技球を受け止めて大入賞口65に導き易くなる入賞補助を行うように構成されている。
【0021】
そして、大入賞口65に遊技球が入球すると、大入賞口検出センサ67により遊技球の通過が検出され、所定の賞球が遊技者に払い出される。そして、大入賞口65から入球した遊技球は、下方側に配置された排出口69を通過して大入賞口装置60の背面側から外部に排出される。なお、大入賞口検出センサ67を通過した遊技球は、遊技球検出センサである大入賞口排出検出センサ68により通過が検出され、所定時間以内に大入賞口装置60の排出口69から遊技盤30の背面に適切に排出されたか否かが検出される。
【0022】
また、第2始動口52及び大入賞口65に入球しなかった遊技球は、大入賞口装置60をそのまま通過して、第2一般入賞口59の上方に導かれ、第2一般入賞口59に入賞するか、或いはそのまま下方に流下する。なお、第2一般入賞口59は、例えば賞球を1個に設定し、第1遊技領域40Lを狙って遊技球を発射すべき状態で入賞を検出した際に、第1遊技領域40Lを狙うべき旨(つまり左打ちの推奨)を報知するように構成しておくことが可能である。
【0023】
そして、遊技領域40の最下部には、第1一般入賞口58、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口65、第2一般入賞口59、のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域40から遊技盤30の背面側に排出する排出口55が設けられている。
【0024】
また、
図1及び
図2に示すように、パチンコ機1には、遊技状態の変化や各入賞口への入球の有無、各種抽選結果等の遊技の進行に応じた演出を実行する演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置400、演出役物装置410、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置420、スピーカからなる楽曲出力装置430、遊技者の演出に関する操作を受け付ける演出操作装置450が設けられている。
【0025】
演出表示装置400は、遊技盤30の略中央部分において、パチンコ機1の正面側から視認可能な位置に画像を表示する画像表示装置としての画像表示部400aを備えており、パチンコ機1を正面視した場合において中枠4の背面側に設置されることで遊技板31よりも奥側に設けられている。つまり、本実施形態のパチンコ機1では、画像表示部400aよりも手前に遊技板31が位置している。
【0026】
演出表示装置400は、
図2に示すように、画像表示部400aに左側、中央、右側にそれぞれ配置された演出図柄401L、401C,401Rが変動表示され、演出図柄401L、401C,401Rの停止表示態様によって大当たり抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
【0027】
演出役物装置410は、演出表示装置400の画像表示部400aよりも前方に配置され、通常、画像表示部400aの表示を邪魔しないように縮退しているが、演出図柄401L、401C,401Rの変動表示中等に、画像表示部400aの前方に進出するように移動する等して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。より詳しくは、後述する。
【0028】
図1及び
図2に示すように、演出照明装置420は、例えば光源としてのLEDやLEDから照射される光を拡散するレンズ等を有して構成され、演出役物装置410や遊技盤30等に設けられており、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
【0029】
図1に示すように、楽曲出力装置430は、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置に設けられた、いわゆるスピーカであって、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、パチンコ機1の正面側に向けてさまざまな楽曲を出力する。なお、楽曲とは、楽音、噪音、音声、擬音等、音に関するすべての概念を含む。
【0030】
演出操作装置450は、遊技者の押下操作を受け付ける演出押下ボタン451と、遊技者の演出操作装置450全体を回動させる回動操作を受け付ける演出回動レバー452を有しており、パチンコ機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置に設けられている。演出操作装置450は、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、演出表示装置400や演出役物装置410を用いたさまざまな演出が実行される。
【0031】
また、演出操作装置450の後方には、パチンコ機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿22が設けられ、上皿22の下方に下皿24が設けられている。パチンコ機1では、上皿22が遊技球で一杯になると、上皿22に進入できない遊技球が下皿24に導かれることとなる。また、下皿24の底面には、下皿24から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きボタン24aを押下操作することにより、上記開閉板がスライド移動する等して球抜き孔が開放され、球抜き孔から下皿24の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0032】
そして、
図2に示すように、遊技盤30には、遊技領域40の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、遊技に係る種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示器71、第2特別図柄表示器72、第1特別図柄保留表示器73、第2特別図柄保留表示器74、普通図柄表示器75、普通図柄保留表示器76、及び右打ち報知表示器77(
図3参照)を有する情報表示装置70が設けられている。
【0033】
図3は、本実施形態に係るパチンコ機1の各部を示すブロック図である。主制御基板で構成される主制御部100は、遊技の進行を制御し、メインCPU100aと、メインROM100bと、メインRAM100cと、を備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチや払出・発射制御部300からの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の制御部に主制御部100で生成したコマンドを送信したりすることで、遊技の進行に係る制御処理を実行する。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0034】
主制御部100には、第1一般入賞口58に遊技球が入球したことを検出する第1一般入賞口検出スイッチ58sと、第2一般入賞口59に遊技球が入球したことを検出する第2一般入賞口検出スイッチ59sと、第1始動口51に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ51sと、第2始動口52に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ52sと、ゲート53を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ53sと、大入賞口65に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ67(
図2参照)に設けられた大入賞口検出スイッチ65sと、大入賞口65から遊技球が排出されたことを検出する大入賞口排出検出センサ68(
図2参照)に設けられた大入賞口排出検出スイッチ68sとが接続されており、各検出スイッチから出力される検出信号が主制御部100に入力されるよう構成されている。
【0035】
また、主制御部100には、第2始動口52の可動片52aを作動する普通電動役物ソレノイド52soと、大入賞口65を開閉する開閉扉61を作動する大入賞口ソレノイド61soと、回動部材62を作動する大入賞口補助ソレノイド62soとが接続されており、主制御部100によって、第2始動口52及び大入賞口65の開閉制御、大入賞口65への入賞補助制御が実行されるよう構成されている。
【0036】
また、主制御部100には、第1特別図柄表示器71と、第2特別図柄表示器72と、第1特別図柄保留表示器73と、第2特別図柄保留表示器74と、普通図柄表示器75と、普通図柄保留表示器76と、右打ち報知表示器77と、が接続されており、主制御部100によって、これら各表示器の表示制御が実行される。
【0037】
本実施形態のパチンコ機1では、主に第1始動口51又は第2始動口52への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート53を遊技球が通過することによって開始される普通遊技と、に遊技の種別が大別される。そして、主制御部100のメインROM100bには、特別遊技及び普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0038】
メインCPU100aでは、例えば、発生させた乱数を用いて実行する特別図柄の当否に係る内部抽選、普通電動役物ソレノイド52soに信号を出力し可動片52aを作動させる制御、大入賞口ソレノイド61soに信号を出力し開閉扉61を作動させる制御、大入賞口補助ソレノイド62soに信号を出力し回動部材を作動させる制御、内部抽選における特別図柄の当選確率を変更する制御等、遊技の進行に係る制御を実行する。メインCPU100aは、各制御の結果や、各検出スイッチから入力された検出信号をコマンド(主制御コマンド)に変換し、払出・発射制御部300や副制御部200に送信する。なお、特別図柄の当選確率を変更する制御とは、大当たり遊技の終了後の遊技状態を、内部抽選における特別図柄の当選確率を、通常の確率とする通常状態と、通常の確率よりも上昇する確変状態と、のいずれかに決定する遊技状態決定制御のことを指している。
【0039】
払出・発射制御部300は、遊技球を発射させるための制御及び賞球を払い出すための制御を行う。払出・発射制御部300も、主制御部100と略同様に、図示を省略したCPU、ROM、RAMを備えており、主制御部100に対して双方向に通信可能に接続されている。払出・発射制御部300には、遊技情報出力端子板311が接続されており、主制御部100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出・発射制御部300及び遊技情報出力端子板311を介して、外部カウンタや遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
【0040】
また、払出・発射制御部300には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ312が接続されている。払出・発射制御部300は、主制御部100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ312を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、パチンコ機1では、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ313sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるように構成されている。
【0041】
また、払出・発射制御部300には、下皿24の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ314sが接続されている。皿満タン検出スイッチ314sは、遊技球を上皿22から下皿24に導く通路に設けられており、皿満タン検出スイッチ314sにおける遊技球の有無を遊技球検出信号として払出・発射制御部300に出力するように構成されている。即ち、払出・発射制御部300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿24が満タン状態であると判断し、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断する。なお、下皿24が満タン状態であると判断される場合、例えば副制御部200が演出表示装置400や楽曲出力装置430等を用いて遊技者に下皿24が満タン状態であることを報知する。
【0042】
また、払出・発射制御部300には、遊技球の発射制御を行う払出・発射制御回路301が設けられている。払出・発射制御部300には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12sと、発射操作レバー12aの操作角度を検出する操作ボリューム12vと、が接続されている。そして、タッチセンサ12s及び操作ボリューム12vから信号が入力されると、払出・発射制御回路301において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド12soを通電して遊技球を発射させる制御が実行される。
【0043】
副制御基板で構成される副制御部200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、サブCPU200aと、サブROM200bと、サブRAM200cと、を備えている。なお、パチンコ機1においては、主制御部100に対して、不正防止の観点により、当該主制御部100から副制御部200への一方向にのみ通信可能に接続されている。
【0044】
サブCPU200aは、主制御部100から送信されたコマンド等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出表示装置400に画像を表示させる制御である画像表示制御や、演出役物装置410を駆動させたり発光させたりする演出役物制御、演出照明装置420を点灯させる点灯制御、楽曲出力装置430から楽曲を出力させる楽曲出力制御等の演出に係る制御を実行する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0045】
また、副制御部200には、演出操作装置450の演出押下ボタン451への遊技者の押下操作を検出する押下操作検出スイッチ451sと演出回動レバー452への遊技者の回動操作を検出する回動操作検出スイッチ452sとが接続されている。押下操作検出スイッチ451sは、遊技者による演出押下ボタン451の押下操作を検出すると、演出押下操作検出信号を副制御部200に出力し、また、回動操作検出スイッチ452sは、遊技者による演出回動レバー452の回動操作を検出すると、演出回動操作検出信号を副制御部200に出力する。そして、副制御部200は、これら演出押下操作検出信号や演出回動操作検出信号等の副制御部200に入力される信号や、遊技の進行等に基づき、演出表示装置400、演出役物装置410、演出照明装置420、楽曲出力装置430等を用いた演出を実行する。
【0046】
なお、パチンコ機1には、例えば100Vの電圧からなる商用電源の電力を入力し、電源として機能する不図示の電源ユニットが備えられており、電源ユニットは、商用電源の100Vの電圧を、例えば24V(或いは12Vでもよい)の電圧に降圧して各部に供給する第1降圧回路と、例えば5Vの電圧に降圧して各部に供給する第2降圧回路とを有している。なお、島設備に供給されている例えば24Vの電圧からなる電力をそのまま入力するものでもよく、その場合は第1降圧回路は不要である。
【0047】
第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力は、主制御部100、副制御部200、普通電動役物ソレノイド52so、大入賞口ソレノイド61so、大入賞口補助ソレノイド62so、第1特別図柄表示器71、第2特別図柄表示器72、第1特別図柄保留表示器73、第2特別図柄保留表示器74、普通図柄表示器75、普通図柄保留表示器76、右打ち報知表示器77、払出モータ312、発射用ソレノイド12so、演出表示装置400、演出役物装置410、演出照明装置420、楽曲出力装置430等に送電され、それらの駆動電力や発光電力として用いられる。
【0048】
また、第2降圧回路からの例えば5Vの電圧の電力は、第1一般入賞口検出スイッチ58s、第2一般入賞口検出スイッチ59s、第1始動口検出スイッチ51s、第2始動口検出スイッチ52s、ゲート検出スイッチ53s、大入賞口検出スイッチ65s、大入賞口排出検出スイッチ68s、払出球計数スイッチ313s、皿満タン検出スイッチ314s、タッチセンサ12s、操作ボリューム12v、押下操作検出スイッチ451s、回動操作検出スイッチ452s等に送電され、それらのセンサやスイッチの駆動電力として用いられる。
【0049】
また、主制御部100においては、第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力をさらに例えば5Vの電圧の電力に降圧し、この例えば5Vの電圧の電力は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100c、払出・発射制御回路301の駆動電力として用いられる。
【0050】
そして、副制御部200においても、第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力をさらに例えば3.3V(或いは1.2Vでもよい)の電圧の電力に降圧し、この例えば3.3Vの電圧の電力は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cの駆動電力として用いられる。
【0051】
2.演出役物装置の詳細
次に、
図4~
図9を参照して、本実施形態のパチンコ機1が備える演出役物装置410の詳細について説明する。
【0052】
<演出役物装置の位置>
図4は、本実施形態のパチンコ機1において演出役物装置410を有する遊技盤30の概略斜視図である。
図4に示すように、本実施形態の演出役物装置410は、遊技盤30において、遊技板31と、演出表示装置400の画像表示部400aと、の間に位置している。
【0053】
上述した通り、本実施形態のパチンコ機1において、遊技板31は、中枠4の前面に設けられており、画像表示部400aは、中枠4の背面側に設けられている。一般に、遊技盤30は、遊技盤面31aに設けられた釘の先端から画像表示部400aの背面を覆う不図示のカバー部材までのその奥行きについて、遊技場に設置可能な程度の長さしか有することができない。このため、パチンコ機1においては、遊技板31と画像表示部400aとの間の距離Wについて、限られた長さしか有することができない構成となっている。
【0054】
本実施形態のパチンコ機1は、距離Wの範囲内において、演出役物装置410として、それぞれ可動及び発光自在である第1可動体510及び第2可動体520と、第1可動体510及び第2可動体520を連結する連結部材530と、第1可動体510、第2可動体520及び連結部材530を支持する支持部材540と、を有している。
【0055】
図4に示す状態において、第1可動体510は、可動する演出が実行されていない状態である初期状態における位置としての第1待機位置に位置し、第2可動体520は、可動する演出が実行されていない状態である初期状態における位置としての第2待機位置に位置している。本実施形態のパチンコ機1においては、第1可動体510が第1待機位置に位置し、第2可動体520が第2待機位置に位置する場合、第1可動体510を正面視した際に第1可動体510と第2可動体520とが重なるように演出役物装置410が遊技盤30に配設されている。
【0056】
<演出役物装置の構成>
図5は、本実施形態の演出役物装置410の正面図である。
図5に示すように、本実施形態の第1可動体510は、正面視した場合における表面側に演出に係る第1意匠が形成され、第1可動体510の内部で発光した光によって発光可能に形成された第1意匠部材511を有している。また、第1可動体510は、支持部材540の下方に設けられた第1軸512によって支持部材540に軸支され、支持部材540の図中下方に支持される駆動源としてのモータ550の動力により、第1軸512を中心に図中右方に回動可能に構成されている。
【0057】
第2可動体520は、正面視した場合における表面側に演出に係る第2意匠が形成され、第2可動体520の内部で発光した光によって発光可能に形成された第2意匠部材521を有している。また、第2可動体520は、支持部材540の上方に設けられ第1軸512とは異なる第2軸522によって支持部材540に軸支され、第2軸522を中心に図中右方に回動可能に構成されている。
【0058】
図5に示すように、本実施形態の演出役物装置410においては、第1待機位置に位置する第1可動体510と第2待機位置に位置する第2可動体520とを正面視した際に重なる重複部410aに対して一方側に第1軸512が配設され、重複部410aに対して他方側に第2軸522が配設されることで、第1可動体510と第2可動体520とを異なる軌道で回動させ、第1可動体510の可動範囲と第2可動体520の可動範囲とが異なる演出を実行することができる。
【0059】
図6は、本実施形態の演出役物装置410の概略断面図である。
図6に示すように、第1発光手段としての第1可動体510は、第1軸512と係合する第1支持部材513と、第1意匠部材511と、によって形成される空間内において、第1設置部材としての第1LED基板514と、第1光源としての第1LED515と、第1導光板516と、を有している。
【0060】
第1支持部材513は、第1可動体510の有する第1意匠部材511と、第1LED基板514と、第1LED515と、第1導光板516と、を、その前面において支持する略板状の部材である。第1可動体510が回動した場合、第1支持部材513は、第1可動体510を正面視した場合における裏面側の面が画像表示部400a(
図2参照)と対向するように構成されている。第1支持部材513の裏面は、画像表示部400aに表示される映像に伴い照射される光が第1支持部材513の裏面で反射し画像表示部400aに表示される映像に干渉してしまうことを防ぐために、吸光色である黒色によって形成されている。
【0061】
第1LED基板514は、それぞれ第1支持部材513から図中上方に突出した複数の突出部513a上に取り付けられ、図中左方側の端部において第1意匠部材511と当接している。また、第1LED基板514は、第1可動体510を正面視した場合における表面が反射色としての白色によって形成されている。
【0062】
第1LED基板514には、複数の第1LED515と、第1導光板516と、が同一平面上に設置されている。第1LED515は、第1LED基板514に設置された状態において、側面が発光するいわゆるサイドビューLEDであり、第1LED基板514上に設置された第1導光板516の側面から光を入光させることで、第1導光板516内を通過する光の光路長を確保し、第1導光板516を発光させている。
【0063】
第1導光板516は、第1LED基板514上に配設され、第1LED515から照射される光が側面から入光されることで発光するように構成されており、第1LED基板514と対向する面に多数の凹凸形状を有し、第1意匠部材511と対向する面が略平滑に形成されている。上述した通り、第1導光板516の凹凸形状を有する面と対向する第1LED基板514の面は、反射色である白色に形成されている。これにより、第1可動体510は、第1LED515から第1導光板516に入光した光が第1意匠部材511側の面から抜けていき、第1意匠部材511の意匠を発光させることができるように形成されている。
【0064】
本実施形態の第1可動体510は、第1意匠部材511と、第1導光板516と、第1LED基板514と、第1支持部材513と、によって積層構造が形成されている。また、第1可動体510では、第1LED515が第1LED基板514に設置された状態において、その上面ではなく側面が発光することで、第1導光板516によって第1LED515の上面を覆うことなく第1導光板516に第1LED515から発せられる光を入光させることができる構成となっている。
【0065】
このため、本実施形態の第1可動体510は、第1導光板516によって第1LED515の上面を覆う構成と比較して積層方向の長さh1を抑制し、複数の部材によって積層方向において積層構造を有し発光する演出役物でありながら省スペース化を実現することができる。
【0066】
第2発光手段としての第2可動体520は、第2軸522と係合する第2支持部材523と、第2意匠部材521と、によって形成される空間内において、第2設置部材としての第2LED基板524と、第2光源としての第2LED525と、第2導光板526と、を有している。
【0067】
第2支持部材523は、第2可動体520の有する第2意匠部材521と、第2LED基板524と、第2LED525と、第2導光板526と、を、その前面において支持する略板状の部材である。第2可動体520が回動した場合、第2支持部材523は、第2可動体520を正面視した場合における裏面側の面が画像表示部400a(
図2参照)と対向するように構成されている。第2支持部材523の裏面は、画像表示部400aに表示される映像に伴い照射される光が第2支持部材523の裏面で反射し画像表示部400aに表示される映像に干渉してしまうことを防ぐために、吸光色である黒色によって形成されている。
【0068】
第2LED基板524は、それぞれ第2支持部材523から図中上方に突出した複数の突出部523a上に取り付けられている。また、第2LED基板524は、第2可動体520を正面視した場合における表面が反射色としての白色によって形成されている。
【0069】
第2LED基板524には、複数の第2LED525と、第2導光板526と、が同一平面上に設置されている。第2LED525は、第2LED基板524に設置された状態において、側面が発光するいわゆるサイドビューLEDであり、第2LED基板524上に設置された第2導光板526の側面から光を入光させることで、第2導光板526内を通過する光の光路長を確保し、第2導光板526を発光させている。
【0070】
第2導光板526は、第2LED基板524上に配設され、第2LED525から照射される光が側面から入光されることで発光するように構成されており、第2LED基板524と対向する面に多数の凹凸形状を有し、第2意匠部材521と対向する面が略平滑に形成されている。上述した通り、第2導光板526の凹凸形状を有する面と対向する第2LED基板524の面は、反射色である白色に形成されている。これにより、第2可動体520は、第2LED525から第2導光板526に入光した光が第2意匠部材521側の面から抜けていき、第2意匠部材521の意匠を発光させることができるように形成されている。
【0071】
本実施形態の第2可動体520は、第2意匠部材521と、第2導光板526と、第2LED基板524と、第2支持部材523と、によって積層構造が形成されている。また、第2可動体520では、第2LED525が第2LED基板524に設置された状態において、その上面ではなく側面が発光することで、第2導光板526によって第2LED525の上面を覆うことなく第2導光板526に第2LED525から発せられる光を入光させることができる構成となっている。
【0072】
このため、本実施形態の第2可動体520は、第2導光板526によって第2LED525の上面を覆う構成と比較して積層方向の長さh2を抑制し、複数の部材によって積層方向において積層構造を有し発光する演出役物でありながら省スペース化を実現することができる。
【0073】
なお、第2可動体520は、第2支持部材523の裏面側に設けられ、第2支持部材523の裏面から支持部材540に向けて突出した軸状の第4連結軸528が、支持部材540に設けられた第4連結溝542と連結されており、第2可動体520が可動する際の姿勢が維持されるように構成されている。第4連結軸528には、第4連結溝542に挿入された後に第4連結溝542から抜けることを防止するための抜け止めブッシュが取り付けられている。支持部材540の第4連結溝542の詳細については、後述する。
【0074】
本実施形態において、演出役物装置410は、第1可動体510の第1支持部材513の裏面側に設けられ、第1支持部材513の裏面から連結部材530に向けて突出した軸状の第1連結軸517が、連結部材530に設けられた第1連結溝531と連結し、第2可動体520の第2支持部材523の裏面側に設けられ、第2支持部材523の裏面から連結部材530に向けて突出した軸状の第2連結軸527が、連結部材530に設けられた第2連結溝532と連結することで、第1可動体510と第2可動体520とが連結部材530によって連結されている。
【0075】
第1連結軸517には、第1連結溝531に挿入された後に第1連結溝531から抜けることを防止するための抜け止めブッシュが取り付けられている。また、第2連結軸527には、第2連結溝532に挿入された後に第2連結溝532から抜けることを防止するための抜け止めブッシュが取り付けられている。
【0076】
そして、連結部材530は、連結部材530の裏面側に設けられ、連結部材530の裏面から支持部材540に向けて突出した軸状の第3連結軸533が支持部材540に設けられた第3連結溝541と連結されている。第3連結軸533には、第3連結溝541に挿入された後に第3連結溝541から抜けることを防止するための抜け止めブッシュが取り付けられている。
【0077】
また、連結部材530は、
図6中における第1可動体510の第1軸512側の端部近傍に位置する第3軸534によって支持部材540に軸支されている。連結部材530は、モータ550(
図5参照)からの動力が第1可動体510から伝達された場合に、第3軸534を中心に回動するように構成されている。なお、第1連結溝531、第2連結溝532の形状については後述する。
【0078】
図6に示すように、本実施形態の演出役物装置410は、正面視した際において、第1可動体510、第2可動体520、連結部材530の順、つまり、連結部材530が第1可動体510に対して奥側に位置し、第2可動体520が第1可動体510に対して奥側で、かつ連結部材530に対して手前側に位置する積層構造となるように支持部材540に取り付けられている。このような構造にすることで、演出役物装置410は、連結部材530を第1可動体510と第2可動体520との間に設ける構造と比べ、高さ方向の長さh3を抑制し、複数の部材によって高さ方向において積層構造を有し発光する演出役物でありながら省スペース化を実現することができる。
【0079】
また、このような構造であることで、本実施形態の演出役物装置410は、第2可動体520の第2意匠部材521の意匠が形成された面が、第1可動体510の第1支持部材513の裏面と当接し得る構造となっている。このため、本実施形態の第2可動体520は、第2意匠部材521のうち第1可動体510を正面視した場合において重なっている端部近傍において、第1可動体510に向けて略円弧状に突出する突出部521aを有しており、突出部521aの頂点付近が第1可動体510と当接することで、第2意匠部材521の表面が広く第1可動体510と当接し、第2意匠部材521の表面が摩耗してしまうことを防ぐことができる。
【0080】
<演出役物装置の動作>
次に、
図7~
図9を参照して、本実施形態における演出役物装置410の動作について説明する。
【0081】
図7(A)は、第1可動体510が第1待機位置に位置し、第2可動体520が第2待機位置に位置する場合における演出役物装置410の正面図、
図7(B)は、
図7(A)に示す状態における演出役物装置410の背面図である。なお、
図7(B)においては、連結部材530の詳細を説明するために、支持部材540の図示を省略している。
【0082】
本実施形態のパチンコ機1は、演出役物装置410を可動させる演出である役物可動演出として、第1可動体510を第1軸512を中心に回動させ、正面視した場合に画像表示部400a(
図4参照)と重なる位置である第1可動位置(可動位置)まで可動させる演出である第1役物可動演出と、第2可動体520を第2軸522を中心に回動させ、正面視した場合に画像表示部400aと重なる位置である第2可動位置まで可動させる演出である第2役物可動演出と、を実行可能に構成されている。
【0083】
第1役物可動演出は、第1可動体510を第1待機位置から可動させる演出であり、第1待機位置と、第1待機位置から第1可動位置までの範囲内の所定の位置である中間位置と、の範囲内で第1可動体510を自在に可動させる演出と、中間位置を越えて第1可動位置まで可動させる演出と、が含まれる。第2役物可動演出は、第2可動体520を第2待機位置から第2可動位置まで可動させる演出である。本実施形態のパチンコ機1は、画像表示部400aに表示される演出図柄410L,410C,410R(
図2参照)と第1役物可動演出や第2役物可動演出を連携させた演出を実行することで、演出に対する遊技者の興趣を向上させている。
図7(A)は、第1役物可動演出及び第2役物可動演出が実行されていない初期状態である場合における第1可動体510と第2可動体520との正面図となっている。
【0084】
図7(B)に示すように、連結部材530の第1連結溝531は、略L字状の形状を有している。第1可動体510が第1待機位置に位置する場合、演出役物装置410では、第1連結溝531の一方側の端部531a近傍に第1可動体510の第1連結軸517が位置している。
【0085】
また、連結部材530の第2連結溝532は、第2軸512を中心とする略円弧状の形状を有している。第2可動体520が第2待機位置に位置する場合、演出役物装置410では、第2連結溝532の一方側の端部532a近傍に第2可動体520の第2連結軸527が位置している。
【0086】
図8(A)は、第1可動体510が第1待機位置から所定の位置である中間位置まで可動し、かつ第2可動体520が第2待機位置に位置する場合における演出役物装置410の正面図、
図8(B)は、
図8(A)に示す状態における演出役物装置410の背面図である。なお、
図8(B)においては、連結部材530の詳細を説明するために、支持部材540の図示を省略している。
【0087】
本実施形態のパチンコ機1は、モータ550の動力によって役物可動演出を実行する場合に、第2可動体520を第2待機位置から動かすことなく第1可動体510を第1軸512を中心に
図8(A)に示す中間位置まで回動することができるように構成されている。つまり、本実施形態のパチンコ機1は、役物可動演出として、第2役物可動演出を実行することなく第1役物可動演出のみを実行可能に構成されており、第1可動体510を第1待機位置と中間位置との間で可動可能に構成されている。
【0088】
図8(B)に示すように、第1可動体510が第1待機位置から中間位置まで可動した場合、演出役物装置410では、第1可動体510の第1連結軸517が端部531aから略L字形状の曲部531bまで移動する。本実施形態において、連結部材530の第1連結溝531には、第1可動体510の第1軸512を中心とした略円弧状に形成されることで、第1連結軸517と係合することなく第1連結軸517を可動可能にする非伝達形状としての第1非伝達溝531cが形成されている。第1連結軸517が端部531aから曲部531bに移動するまでの間、演出役物装置410では、第1軸512を中心とした略円弧状の第1非伝達溝531c内を第1連結軸517が通過することで、第1連結軸517と第1連結溝531とが係合しない状態である非係合状態となり、モータ550の動力によって第1可動体510が可動した際に、モータ550の動力が第1可動体510から連結部材530及び第2可動体520に伝達されず、連結部材530及び第2可動体520の位置が初期状態における位置(
図7(B)参照)に維持される。
【0089】
図9(A)は、第1可動体510が中間位置からさらに回動し、第1役物可動演出において可動可能な範囲の上限となる位置である第1可動位置まで可動し、かつ第2可動体520が第2待機位置から第2役物可動演出において可動可能な範囲の上限となる位置である第2可動位置まで可動した場合における演出役物装置410の正面図、
図9(B)は、
図9(A)に示す状態における演出役物装置410の背面図である。
【0090】
図9(A)、(B)に示すように、連結部材530の第3連結軸533と連結する支持部材540の第3連結溝541は、第1役物可動演出によって第1可動体510が可動する際に追従する連結部材530が第3軸534を中心に回動することから、第3軸534を中心とした略円弧状となっている。
【0091】
これにより、演出役物装置410では、第1可動体510が可動する際に第1可動体510と連結し追従する連結部材530の姿勢が、第3連結溝541の側面に連結部材530の第3連結軸533が当接することで維持され、役物可動演出の実行時における第1可動体510の姿勢の安定性を向上させることができるとともに、第3連結軸533が第3連結溝541に係合されることがなく、第3連結溝541内を第3連結軸533が自在に可動することができる。
【0092】
また、
図9(A)、(B)に示すように、第2可動体520の第4連結軸528と連結する支持部材540の第4連結溝542は、第2役物可動演出によって第2可動体520が可動する際に第2可動体520が第2軸512を中心に回動することから、第2軸512を中心とした略円弧状となっている。
【0093】
これにより、演出役物装置410では、第2可動体520が可動する際における第2可動体520の姿勢が、第4連結溝542の側面に第2可動体520の第4連結軸528が当接することで維持され、役物可動演出の実行時における第2可動体520の姿勢の安定性を向上させることができるとともに、第4連結軸528が第4連結溝542に係合されることがなく、第4連結溝542内を第4連結軸528が自在に可動することができる。
【0094】
図9(B)に示すように、第1可動体510が中間位置から第1可動位置まで可動した場合、演出役物装置410では、第1可動体510の第1連結軸517が曲部531bから端部531dに移動する。第1連結軸517が曲部531bから端部531dに移動するまでの間、演出役物装置410では、第1連結軸517と第1連結溝531とが係合し、第1連結軸517の側面が第1連結溝531の係合面531eに押し当てられることで、第1可動体510を可動させるモータ550の動力が第1可動体510から連結部材530に伝達される。これにより、演出役物装置410では、第1可動体510の動きに追従して連結部材530も可動する。
【0095】
連結部材530に第1可動体510から動力が伝達されることで、演出役物装置410では、第1可動体510を可動させるモータ550の動力が第1可動体510から連結部材530を介して連結部材530と係合する第2可動体520に伝達される。第2可動体520は、連結部材530の第2連結溝532と係合する第2可動体520の第2連結軸527において、第2連結溝532の係合面532cに第2連結軸527の側面が押し当てられることで画像表示部400a(
図2参照)と一部が重なる位置である第2可動位置に向けて回動する。
【0096】
第2連結軸527が第2連結溝532の端部532bに到達した場合、演出役物装置410では、第2可動体520の第4連結軸528が支持部材540の第4連結溝542の端部542aに当接し、連結部材530の第3連結軸533が支持部材540の第3連結溝541の端部541aに当接することで、第2可動体520と、連結部材530と、の動きが規制され、第2可動体520が第2可動位置を越えて回動することが防がれる。これにより、演出役物装置410は、連結部材530に連結する第1可動体510の動きも規制されることで、第1可動体510が第1可動位置を越えて回動することが防がれる。
【0097】
なお、第1可動体510が第1可動位置から中間位置まで可動する場合、演出役物装置410では、第1可動体510の第1連結軸517が端部531dから曲部531bに移動するまでの間、第1連結軸517と第1連結溝531とが係合し、第1連結軸517の側面が第1連結溝531の係合面531eと対向する係合面531fに押し当てられることで、第1可動体510を可動させるモータ550の動力が第1可動体510から連結部材530に伝達される。これにより、演出役物装置410では、第1可動体510の動きに追従して連結部材530も可動する。
【0098】
連結部材530に第1可動体510から動力が伝達されることで、演出役物装置410では、第1可動体510を可動させるモータ550の動力が第1可動体510から連結部材530を介して連結部材530と係合する第2可動体520に伝達される。第2可動体520は、連結部材530の第2連結溝532と係合する第2可動体520の第2連結軸527において、第2連結溝532の係合面532cと対向する係合面532dに第2連結軸527の側面が押し当てられることで、第2可動位置から第2待機位置に向けて回動する。
【0099】
このように、第1可動体510と連結部材530とを連結する第1連結軸517及び第1連結溝531が、本実施形態における第1連結部を構成し、第2可動体520と連結部材530とを連結する第2連結軸527及び第2連結溝532が、本実施形態における第2連結部を構成する。また、係合面531e,531fが、本実施形態における伝達形状を構成する。
【0100】
3.本実施形態のまとめ
以上のように、本実施形態の遊技機(1)は、
演出を実行する演出役物(410)を備える遊技機(1)において、
前記演出役物(410)は、
第1光源(515)と前記第1光源(515)からの光が入光される第1導光板(516)とを有する第1発光手段(510)と、
第2光源(525)と前記第2光源(525)からの光が入光される第2導光板(526)とを有する第2発光手段(520)と、を含み、
前記第1発光手段(510)は、
可動する演出である役物可動演出において、待機位置から可動位置までの範囲内で可動し、
前記役物可動演出が実行されず前記待機位置に位置する状態において、前記第1発光手段(510)を正面視した際に前記第2発光手段(520)と重なる。
【0101】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、役物可動演出を実行することで第1可動体510が可動し、発光する第1可動体510と第2可動体520とによって演出に対する遊技者の興趣を向上させることができるとともに、役物可動演出を実行していない状態において、第1可動体510と第2可動体520とを重ねて収納することができ、演出役物装置410を小型化しつつ演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
【0102】
また、本実施形態の遊技機(1)は、
遊技に関する画像を表示する画像表示装置(400a)を備え、
前記第1発光手段(510)は、前記可動位置まで移動した状態で正面視した際に少なくとも一部が前記画像表示装置(400a)と重なっている。
【0103】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、画像表示部400a内において2次元の画像によって実行される演出を見る遊技者の視界に第1可動体510を含ませ、画像及び演出役物装置410を連携させた演出を実行することができ、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
【0104】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
遊技球が流下する遊技領域(40)が形成され、前記第1発光手段(510)を正面視する方向において前記画像表示装置(400a)よりも手前に位置する遊技板(31)を備え、
前記第1発光手段(510)の前記待機位置は、前記第1発光手段(510)を正面視する方向において、前記遊技板(31)と前記画像表示装置(400a)との間に位置する。
【0105】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、限られたスペースである遊技板31と画像表示部400aとの間に第1可動体510と第2可動体520との複数の発光する役物を有しており、それぞれ発光する役物の積層方向における小型化を達成しつつ、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
【0106】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記待機位置は、第1待機位置であり、
前記可動位置は、第1可動位置であり、
前記役物可動演出は、第1役物可動演出であり、
前記第2発光手段(520)は、
可動する演出である第2役物可動演出において、第2待機位置から第2可動位置までの範囲内で可動し、
前記第1役物可動演出及び前記第2役物可動演出が実行されず前記第2待機位置に位置する状態において、前記第1待機位置に位置する前記第1発光手段(510)を正面視した際における位置が重なる。
【0107】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、第1役物可動演出及び第2役物可動演出が実行されるまでは第1可動体510と第2可動体520とが重なっており、第1役物可動演出が実行され第1可動体510が可動する場合と、第2役物可動演出が実行され第2可動体520が可動する場合と、に第2可動体520を登場させる演出を実行することができ、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
【0108】
また、本実施形態の遊技機(1)は、
前記第1発光手段(510)の後方に前記第2発光手段(520)が配設され、
前記第1役物可動演出が実行され前記第1待機位置から前記第1発光手段(510)が移動することで、前記第1発光手段(510)を正面視した際に前記第2発光手段(520)を視認可能になる。
【0109】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、第1役物可動演出及び第2役物可動演出が実行されるまでは第1可動体510と第2可動体520とが重なっており、第1役物可動演出が実行され第1可動体510が可動することで、第1可動体510の裏から第2可動体520を登場させる演出を実行することができ、演出役物を用いて遊技者の演出に対する興趣を向上させることができる。
【0110】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第1発光手段(510)は、前記第1光源(515)と前記第1導光板(516)とが表面の同一平面上に設置され、前記第1導光板(516)と積層構造を形成する第1設置部材(514)を有し、
前記第1光源(515)は、前記第1発光手段(510)を正面視した際における前記第1導光板(516)の側面に入光させる。
【0111】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、第1導光板516と第1LED基板514とで積層構造を形成する第1可動体510において、第1LED515を積層構造に含むことなく第1導光板516を発光させることができるため、第1可動体510が積層方向において厚くなってしまうことを防ぐことができる。
【0112】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第1設置部材(514)は、反射色によって形成される。
【0113】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、積層方向において第1導光板516に入光した光を反射させるための別の部材を有することなく第1LED基板514によって反射させることができるため、第1可動体510が積層方向において厚くなってしまうことを防ぐことができる。
【0114】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第1発光手段(510)は、前記第1発光手段(510)を正面視した際における表面で前記第1設置部材(514)を支持する第1支持部材(513)を有し、
前記第1支持部材(513)は、前記第1発光手段(510)を正面視した際における裏面が吸光色によって形成される。
【0115】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、役物可動演出によって画像表示部400aの前面に第1可動体510が位置した場合に、画像表示部400aから照射される光が第1支持部材513に反射したことによる第1支持部材513の画像表示部400aへの映り込みを低減することができる。
【0116】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第2発光手段(520)は、前記第2光源(525)と前記第2導光板(526)とが表面の同一平面上に設置され、前記第2導光板(526)と積層構造を形成する第2設置部材(524)を有し、
前記第2光源(525)は、前記第2発光手段(520)を正面視した際における前記第2導光板(526)の側面に入光させる。
【0117】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、第2導光板526と第2LED基板524とで積層構造を形成する第2可動体520において、第2LED525を積層構造に含むことなく第2導光板526を発光させることができるため、第2可動体520が積層方向において厚くなってしまうことを防ぐことができる。
【0118】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第2設置部材(524)は、反射色によって形成される。
【0119】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、積層方向において第2導光板526に入光した光を反射させるための別の部材を有することなく第2LED基板524によって反射させることができるため、第2可動体520が積層方向において厚くなってしまうことを防ぐことができる。
【0120】
また、本実施形態の遊技機(1)において、
前記第2発光手段(520)は、前記第2発光手段(520)を正面視した際における表面で前記第2設置部材(524)を支持する第2支持部材(523)を有し、
前記第2支持部材(523)は、前記第2発光手段(520)を正面視した際における裏面が吸光色によって形成される。
【0121】
このため、本実施形態のパチンコ機1は、第2役物可動演出によって画像表示部400aの前面に第2可動体520が位置した場合に、画像表示部400aから照射される光が第2支持部材523に反射したことによる第2支持部材523の画像表示部400aへの映り込みを低減することができる。
【0122】
4.変形例
なお、本実施形態において、演出役物装置410は、第1可動体510と第2可動体520とがいずれも可動可能に構成されているが、これに限らず、第1可動体510のみが可動可能又は第2可動体520のみが可動可能に構成されていてもよい。
【0123】
また、本実施形態において、パチンコ機1は、遊技板31と画像表示部400aとの間に演出役物装置410を配設しているが、これに限定されない。パチンコ機1は、例えば前枠6に演出役物装置410を配設していてもよい。また、パチンコ機1は、演出役物装置410が配設される位置について、必ずしも役物可動演出が実行された際に画像表示部400aの正面に位置する位置である必要もなく、演出役物装置410が配設される位置については、本実施形態に限定されない。
【0124】
また、本実施形態において、第1可動体510は、サイドビューLEDである第1LED515を有し、第1導光板516の側面に光を入光させるように構成されているが、これに限らず、第1LED515として設置される面に対向する面が発光するトップビューLEDを用い、第1LED515を覆う形状の第1導光板516を有し、第1LED515を覆う面から第1導光板516に光が入光されるように構成されていてもよい。
【0125】
また、本実施形態において、第2可動体520は、サイドビューLEDである第2LED525を有し、第2導光板526の側面に光を入光させるように構成されているが、これに限らず、第2LED525として設置される面に対向する面が発光するトップビューLEDを用い、第2LED525を覆う形状の第2導光板526を有し、第2LED525を覆う面から第2導光板526に光が入光されるように構成されていてもよい。
【0126】
また、演出役物装置410は、第1光源として第1LED515を有しているが、これに限らず、例えばハロゲンランプ等、LED以外のいずれの光源であってもよい。また、演出役物装置410は、第2光源についても略同様に、LED以外のいずれの光源であってもよい。
【0127】
また、本実施形態において、演出役物装置410は、第1可動体510と第2可動体520との2つの可動する役物を有しているが、これに限らず、3つ以上の可動する役物を有するように構成されていてもよい。
【0128】
また、本実施形態において、第1可動体510は、第1軸512を中心に回動するように構成されているが、これに限定されない。第1可動体510は、例えば上下、左右のいずれか又は両方に平行移動可能に構成されていてもよく、前後方向に移動可能に構成されていてもよく、上下、左右、前後のすべての方向に移動可能に構成されていてもよい。また、第2可動体520についても、第2軸522を中心に回動する構成に限らず、上下、左右のいずれか又は両方に平行移動可能に構成されていてもよく、前後方向に移動可能に構成されていてもよく、上下、左右、前後のすべての方向に移動可能に構成されていてもよい。また、演出役物装置410は、第1可動体510と第2可動体520とが可動可能な方向に適した動力を供給する駆動源を有していればよい。つまり、駆動源は、モータ550に限らず、ソレノイドやシリンダー等、第1可動体510に動力を供給可能なものであればいずれであってもよい。
【0129】
また、本実施形態において、演出役物装置410は、重複部410aに対して一方側に第1軸512が配設され、他方側に第2軸522が配設されているが、これに限らず、重複部410aの一方側に第1軸512及び第2軸522が配設されていてもよく、第1軸512と第2軸522とが同軸上に配設されていてもよい。
【0130】
また、本実施形態においては、遊技機として、大当たり図柄を含む複数種類の図柄の中からいずれかを決定する図柄決定手段と、図柄が決定されてから所定の変動時間が経過すると、図柄表示部に図柄を表示させる図柄表示手段と、図柄表示部に大当たり図柄が表示されると、複数回のラウンド遊技で構成される大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、大当たり遊技におけるラウンド遊技のうち予め設定された特定ラウンド遊技中に、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に進入すると、所定の遊技利益を付与する遊技利益付与手段と、大当たり遊技中の演出を実行する演出実行手段と、を備えるいわゆる第一種遊技を可能なパチンコ機1を例示したが、これに限らず、例えば、小当たり遊技中に所定の領域に遊技球が侵入することで小当たり遊技を開始可能な第二種遊技を可能なパチンコ機であっても本発明は適用し得る。また、例えば、外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリールと、遊技者による開始操作を検出するスタートスイッチと、複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出するストップスイッチと、遊技の進行を制御する主制御部と、コマンドに基づき演出を制御する演出制御手段を有する副制御部を備え、主制御部が、複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、スタートスイッチによる開始操作の検出に基づいて、複数のリールを回転させ、ストップスイッチによる停止操作の検出及び内部抽選手段により決定された内部抽選の結果に基づいて、回転中のリールを停止させるリール停止制御を行うリール制御手段と、複数のリールが停止した状態で、役ごとに予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことに基づいて、役が入賞したと判定する入賞判定手段と、有するスロットマシンにも、本発明は適用できる。また、スロットマシンに本発明を適用する場合においては、例えば液晶モニターから構成される遊技に関する画像を表示する画像表示装置の周囲に、本発明の演出役物を配置することができる。
【符号の説明】
【0131】
1 パチンコ機(遊技機)
400a 画像表示部(画像表示装置)
410 演出役物装置(演出役物)
510 第1可動体(第1発光手段)
515 第1LED(第1光源)
516 第1導光板
520 第2可動体(第2発光手段)
525 第2LED(第2光源)
526 第2導光板