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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】情報表示装置
(51)【国際特許分類】
   F24C 15/00 20060101AFI20220623BHJP
   F24C 7/04 20210101ALI20220623BHJP
【FI】
F24C15/00 M
F24C15/00 D
F24C7/04 301A
F24C7/04 301Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018132645
(22)【出願日】2018-07-12
(65)【公開番号】P2020008265
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 潤哉
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-074691(JP,A)
【文献】特開2013-092334(JP,A)
【文献】特開2007-157377(JP,A)
【文献】特開平08-135983(JP,A)
【文献】特開平06-148600(JP,A)
【文献】特開平06-265848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 15/00
F24C 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の機器のための情報表示装置であって、
表示パネルと、
光源と、
制御装置と、を備え、
前記表示パネルは、
前記所定の機器に関する情報を含む画面を表示するためのディスプレイと、前記ディスプレイに表示される前記画面の背景を照明するためのバックライトと、光を検出し、検出される光の明るさを測定するセンサと、を有しているとともに、
前記ディスプレイを外部から視認可能な使用状態と、前記ディスプレイを外部から視認不可能な収容状態と、の間で選択的に動作可能であり、
前記光源は、少なくとも前記表示パネルが前記収容状態である間に点灯し、
前記センサは、前記表示パネルが前記収容状態である間には、前記光源が発する光を検出し、前記表示パネルが前記使用状態である間には、前記表示パネルの周囲の光を検出し、
前記制御装置は、
前記センサが検出する光の明るさが閾値レベルを上回る第1の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させること又は前記バックライトを第1明度で点灯させることを含む第1動作を実行させ、
前記センサが検出する光の明るさが前記閾値レベルを下回る第2の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを前記第1明度よりも明るい第2明度で点灯させることを含む第2動作を実行させ、
前記閾値レベルは、明るさが当該レベルを下回る場合に、前記表示パネルの周囲が暗いと判断されるべきレベルであり、
前記光源が発する光の明るさは、前記閾値レベルを上回る、
情報表示装置。
【請求項2】
前記表示パネルは、さらに、前記ディスプレイとは別体に設けられ、点灯することによって前記所定の機器の動作状態を示す状態表示用照明を備え、
前記光源は、点灯時に、周期的なパルス波形を有する光を発し、
前記制御装置は、
前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の波形が前記周期的なパルス波形ではない第1種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む第1種の第1動作を実行させ、
前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の波形が前記周期的なパルス波形である第2種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を消灯させることを含む第2種の第1動作を実行させる、
請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルは、さらに、前記ディスプレイとは別体に設けられ、点灯することによって前記所定の機器の動作状態を示す状態表示用照明を備え、
前記光源の光の明るさのレベルは、前記使用状態の前記表示パネルの周囲が明るい場合における明るさのレベルよりも高く、
前記制御装置は、
前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の明るさが、前記閾値レベルと、前記閾値レベルよりも明るいレベルである特定レベルと、の間である第3種の場合に、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む第1種の第1動作を実行させ、
前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の明るさが、前記特定レベルを上回る第4種の場合に、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を消灯させることを含む第2種の第1動作を実行させ、
前記特定レベルは、前記使用状態の前記表示パネルの周囲が明るい場合における明るさの最大レベルである、
請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記第1種の第1動作は、前記表示パネルに、前記バックライトを前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む動作であり、
前記第2種の第1動作は、前記表示パネルに、前記バックライトと前記状態表示用照明をともに消灯させることを含む動作である、
請求項2又は3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記光源は、前記所定の機器の電源がオンされている間に常時点灯する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記光源は、点灯することによって前記所定の機器の電源がオンされていることを示す電源オン表示用LEDである、
請求項5に記載の情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、所定の機器のための情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、表示パネルと、制御装置と、を備える所定の機器のための情報表示装置が開示されている。表示パネルは、所定の機器に関する情報を含む画面を表示するためのディスプレイと、ディスプレイに表示される画面の背景を照明するためのバックライトと、装置周囲の光を検出し、検出される光の明るさを測定するセンサと、を有している。制御装置は、センサが検出する光の明るさが所定レベルよりも明るいと判断される場合、表示パネルのバックライトを消灯させ、センサが検出する光の明るさが所定レベルよりも暗いと判断される場合、表示パネルのバックライトを点灯させる。装置の周囲が暗い場合に限って表示パネルのバックライトを点灯させることにより、表示パネルの視認性の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-202828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示パネルが、ディスプレイを外部から視認可能な使用状態(例えば、表示パネルが所定の機器の筐体の外に突出した状態)と、ディスプレイを外部から視認不可能な収容状態(例えば、表示パネルが所定の機器の筐体内に収容された状態)と、の間で選択的に動作可能である場合がある。その場合、制御装置は、センサが検出する光の明るさが所定レベルよりも暗いと判断される場合が、実際には、表示パネルが収容状態にある場合であるのか、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合であるのか、のどちらであるのかを判断できない場合がある。そのため、表示パネルが収容状態にある間に表示パネルのバックライトが無駄に点灯し、無駄に電力が消費されてしまう事態が発生するおそれもある。
【0005】
この点、表示パネルが収容状態と使用状態のどちらであるのかを判定するための状態判定手段をさらに設けることによって、制御装置に、表示パネルが収容状態にある場合であるのか、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合であるのか、を区別させ、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合に限ってバックライトを点灯させる構成を採用することも考えられる。しかしながら、その場合、情報表示装置に状態判定手段とセンサの二つの検出手段を設けなければならず、装置が複雑化するおそれがある。
【0006】
本明細書では、比較的簡易な構成で、表示パネルが収容状態にある間に無駄に電力が消費されてしまう事態の発生を適切に抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、所定の機器のための情報表示装置を開示する。前記情報表示装置は、表示パネルと、光源と、制御装置と、を備え、前記表示パネルは、前記所定の機器に関する情報を含む画面を表示するためのディスプレイと、前記ディスプレイに表示される前記画面の背景を照明するためのバックライトと、光を検出し、検出される光の明るさを測定するセンサと、を有しているとともに、前記ディスプレイを外部から視認可能な使用状態と、前記ディスプレイを外部から視認不可能な収容状態と、の間で選択的に動作可能であり、前記光源は、少なくとも前記表示パネルが前記収容状態である間に点灯し、前記センサは、前記表示パネルが前記収容状態である間には、前記光源が発する光を検出し、前記表示パネルが前記使用状態である間には、前記表示パネルの周囲の光を検出し、前記制御装置は、前記センサが検出する光の明るさが閾値レベルを上回る第1の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させること又は前記バックライトを第1明度で点灯させることを含む第1動作を実行させ、前記センサが検出する光の明るさが前記閾値レベルを下回る第2の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを前記第1明度よりも明るい第2明度で点灯させることを含む第2動作を実行させ、前記閾値レベルは、明るさが当該レベルを下回る場合に、前記表示パネルの周囲が暗いと判断されるべきレベルであり、前記光源が発する光の明るさは、前記閾値レベルを上回る。
【0008】
一般的に、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合には、視認性の確保のためにバックライトを明るく点灯させる必要性は低い。また、表示パネルが収容状態である場合、ディスプレイを外部から視認できないため、バックライトを点灯させる必要はない。反対に、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合には、視認性の確保のためにバックライトを明るく点灯させる必要性が高い。
【0009】
上記の構成によると、センサは、表示パネルが収容状態である間には、光源が発する光を検出し、表示パネルが使用状態である間には、表示パネルの周囲の光を検出する。光源が発する光の明るさは、閾値レベルを上回る。即ち、センサが検出する光の明るさが閾値レベルを上回ると判定される第1の場合は、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合と、表示パネルが収容状態である場合とのいずれかである。一方、センサが検出する光の明るさが閾値レベルを下回ると判定される第2の場合は、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合である。上記の構成によると、制御装置は、バックライトを明るく点灯させる必要性が低い第1の場合に、表示パネルに第1動作を実行させ、バックライトを明るく点灯させる必要性が高い第2の場合に、表示パネルに第2動作を実行させる。従って、上記の構成によると、情報表示装置は、表示パネルが収容状態と使用状態のどちらであるのかを判定するための状態判定手段等を設けることなく、比較的簡易な構成により、表示パネルが収容状態にある間に表示パネルのバックライトが無駄に明るく点灯することによって無駄に電力が消費されてしまう事態の発生を適切に抑制することができる。
【0010】
前記表示パネルは、さらに、前記ディスプレイとは別体に設けられ、点灯することによって前記所定の機器の動作状態を示す状態表示用照明を備えてもよい。前記光源は、点灯時に、周期的なパルス波形を有する光を発してもよい。前記制御装置は、前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の波形が前記周期的なパルス波形ではない第1種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む第1種の第1動作を実行させ、前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の波形が前記周期的なパルス波形である第2種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を消灯させることを含む第2種の第1動作を実行させてもよい。
【0011】
センサが検出する光の明るさが閾値レベルを上回る第1の場合であっても、センサが光源の光を検出する場合(即ち表示パネルが収容状態である場合)と、センサが表示パネルの周囲の光を検出する場合(即ち表示パネルが使用状態である場合)とで、センサが検出する光の波形が異なる。表示パネルが収容状態である場合、表示パネルのバックライトを明るく点灯させる必要もないし、状態表示用照明を点灯させる必要もない。表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合には、バックライトを明るく点灯させる必要性は低いが、所定の機器の動作状態(例えば、所定の機器の動作モード、稼働箇所等)を示すために状態表示用照明を点灯させる必要がある。上記の構成によると、センサは、表示パネルが収容状態である場合、周期的なパルス波形を有する光源からの光を検出し、表示パネルが使用状態である場合、周期的なパルス波形を有さない周囲環境の光を検出する。上記の構成によると、情報表示装置は、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合(即ち第1種の場合)と、表示パネルが収容状態である場合(即ち第2種の場合)と、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合(即ち第2の場合)と、の各場合に応じて、表示パネルに適切な動作を実行させることができる。
【0012】
前記表示パネルは、さらに、前記ディスプレイとは別体に設けられ、点灯することによって前記所定の機器の動作状態を示す状態表示用照明を備えてもよい。前記光源の光の明るさのレベルは、前記使用状態の前記表示パネルの周囲が明るい場合における明るさのレベルよりも高くてもよい。前記制御装置は、前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の明るさが、前記閾値レベルと、前記閾値レベルよりも明るいレベルである特定レベルと、の間である第3種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む第1種の第1動作を実行させ、前記第1の場合において、さらに、前記センサが検出する光の明るさが、前記特定レベルを上回る第4種の場合に、前記表示パネルに、前記バックライトを消灯させる又は前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を消灯させることを含む第2種の第1動作を実行させてもよい。前記特定レベルは、前記使用状態の前記表示パネルの周囲が明るい場合における明るさの最大レベルであってもよい。
【0013】
センサが検出する光の明るさが閾値レベルを上回る第1の場合であっても、センサが光源の光を検出する場合(即ち表示パネルが収容状態である場合)と、センサが表示パネルの周囲の光を検出する場合(即ち表示パネルが使用状態である場合)とで、センサが検出する光の明るさのレベルが異なる。上記の構成では、光源の光の明るさのレベルは、使用状態の表示パネルの周囲が明るいときの光(即ち周囲環境の光)の明るさのレベルよりも高い。そのため、上記の構成によると、情報表示装置は、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合(即ち第3種の場合)と、表示パネルが収容状態である場合(即ち第4種の場合)と、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合(即ち第2の場合)と、の各場合に応じて、表示パネルに適切な動作を実行させることができる。
【0014】
前記第1種の第1動作は、前記表示パネルに、前記バックライトを前記第1明度で点灯させるとともに、前記状態表示用照明を点灯させることを含む動作であってもよい。前記第2種の第1動作は、前記表示パネルに、前記バックライトと前記状態表示用照明をともに消灯させることを含む動作であってもよい。
【0015】
表示パネルが収容状態である場合(即ち第2種の場合、又は、第4種の場合)には、バックライトと状態表示用照明をともに点灯させる必要はない。一方、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合(即ち第1種の場合、又は、第3種の場合)には、バックライトを明るく点灯させる必要性は低いが、所定の機器の動作状態(例えば、所定の機器の動作モード、稼働箇所等)を示すために状態表示用照明を点灯させる必要がある。上記の構成によると、情報表示装置は、表示パネルが使用状態であって周囲が明るい場合(即ち第1種の場合又は第3種の場合)と、表示パネルが収容状態である場合(即ち第2種の場合又は第4種の場合)と、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合(即ち第2の場合)と、の各場合に応じて、表示パネルにより適切な動作を実行させることができる。
【0016】
前記光源は、前記所定の機器の電源がオンされている間に常時点灯してもよい。
【0017】
この構成によると、センサは、表示パネルが収容状態である間、常時光源の光を検出することができる。そのため、制御装置は、第1の場合と第2の場合とを、常時適切に判定し分けることができる。
【0018】
前記光源は、点灯することによって前記所定の機器の電源がオンされていることを示す電源オン表示用LEDであってもよい。
【0019】
この構成によると、情報表示装置は、表示パネルが収容状態である間に点灯する光源を電源オン表示用LEDとは別に設ける必要がない。情報表示装置の構成を簡素化し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】情報表示装置2を模式的に示す図。
図2】情報表示装置2の構成を示すブロック図。
図3】第1,第3実施例において、表示パネル10が収容状態である間にセンサ30が検出する光の波形及び明るさのレベルを示すグラフ。
図4】第1~第4実施例において、表示パネル10が使用状態であって、周囲が明るい間にセンサ30が検出する光の波形及び明るさのレベルを示すグラフ。
図5】第1~第4実施例において、表示パネル10が使用状態であって、周囲が暗い間にセンサ30が検出する光の波形及び明るさのレベルを示すグラフ。
図6】第1,第3実施例の制御装置70が実行する判定処理を示すフローチャート。
図7】第2,第4実施例において、表示パネル10が収容状態である間にセンサ30が検出する光の波形及び明るさのレベルを示すグラフ。
図8】第2,第4実施例の制御装置70が実行する判定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施例)
(情報表示装置2の構成;図1図2
図1に示されるように、本実施例の情報表示装置2は、ビルトインガスコンロ、ガステーブル等の加熱調理器具1に組み込まれる装置であって、加熱調理器具1に関する情報を表示するための装置である。図1図2に示すように、情報表示装置2は、筐体4と、表示パネル10と、導光パイプ40と、電源オン表示用LED50と、制御装置70と、を備えている。
【0022】
筐体4は、加熱調理器具1の一部を構成する筐体である。
【0023】
表示パネル10は、加熱調理器具1に関する情報を表示したり、加熱調理器具1に指示を入力したりするためのパネルユニットである。図1図2に示すように、表示パネル10は、前面パネル12と、天面パネル14と、ディスプレイ20と、バックライト22と、状態表示用LED24と、操作部26と、センサ30と、を備える。
【0024】
本実施例の表示パネル10はいわゆるカンガルーポケット型の表示パネルである。即ち、図1に示すように、表示パネル10は、ディスプレイ20を外部から視認不可能な収容状態と、ディスプレイ20を外部から視認可能な使用状態と、の間で選択的に動作させることが可能である。収容状態では、表示パネル10の主要部分(即ち、天面パネル14の表面に露出した部分)は、筐体4の内部に収容される。この場合、前面パネル12は、筐体4の前面と面一になるように配置され、外側からは前面パネル12のみが視認可能となる。使用状態では、前面パネル12が、下辺を回転軸として前方に倒れ、表示パネル10の主要部分が筐体4の外側に露出する。
【0025】
上記の通り、前面パネル12は、表示パネル10の前面に配置される化粧板である。天面パネル14は、表示パネル10の主要な部品(ディスプレイ20等)が配置されるパネルである。ディスプレイ20は、加熱調理器具1に関する情報を含む画面を表示するための表示手段である。ディスプレイ20は、例えば液晶ディスプレイである。バックライト22は、ディスプレイ20に表示される画面の背景を照明するための照明部材である。
【0026】
状態表示用LED24は、ディスプレイ20とは別体に設けられ、点灯することによって、加熱調理器具1の動作状態(例えば、加熱調理器具1の動作モードや、稼働箇所(コンロ、グリル等))を示すための照明部材である。本実施例では、天面パネル14に複数個の状態表示用LED24が設けられている。各状態表示用LED24は、操作部26の一部を構成するように設けられている。操作部26は、ユーザが、加熱調理器具1に様々な指示を入力するための操作ボタン、ツマミ等である。本実施例では、天面パネル14には複数個の操作部26が設けられている。例えば、1個の操作部26が押され、当該操作部26に対応する機能が実行される場合、当該操作部26に対応する状態表示用LED24が点灯する。
【0027】
センサ30は、光を検出し、検出される光の明るさを測定するための照度センサである。センサ30は、表示パネル10が収容状態である間には筐体4内に配置され、筐体4内において、電源オン表示用LED50が発する光を、導光パイプ40を介して検出する。一方、センサ30は、表示パネル10が使用状態である間には、筐体4外に露出し、情報表示装置2の周囲の光を検出する。
【0028】
電源オン表示用LED50は、点灯することによって加熱調理器具1の電源がオンされていることを示すLEDである。即ち、電源オン表示用LED50は、加熱調理器具1の電源がオンされている間は常時点灯する。電源オン表示用LED50はダイナミック点灯方式で点灯する。そのため、電源オン表示用LED50が発する光の波形は、周期的なパルス波形を有する(図3参照)。
【0029】
導光パイプ40は、筐体4内に配置される光ファイバ製の導光部材である。導光パイプ40は、筐体4内において、電源オン表示用LED50から発光された光を、表示パネル10が収容状態である場合のセンサ30が検出可能な位置にガイドする。
【0030】
制御装置70は、ディスプレイ20、バックライト22、状態表示用LED24、操作部26、センサ30、及び、電源オン表示用LED50と電気的に接続されており、これらの要素の動作を制御する。具体的には、制御装置70は、後述の判定処理(図6参照)を含む様々な処理を実行する。
【0031】
(各状態においてセンサ30が検出する光;図3図5
図3図5を参照して、表示パネル10の状態毎にセンサ30が検出する光の波形及び明るさレベルについて説明する。図3図5は、各状態でセンサ30の検出する光の波形及び明るさレベルを示すグラフであって、横軸が時間、縦軸が電圧をそれぞれ示す。縦軸が電圧を示すのは、センサ30が、検出した光の明るさを電圧に変換して出力しているためである。縦軸の電圧の値が大きいほど、センサ30が検出した光が明るいことを意味する。
【0032】
図3は、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が検出する光の波形及び明るさレベルを示す。この場合、センサ30は、導光パイプ40を介して導光される電源オン表示用LED50の光を検出する。この場合、センサ30が検出する光は、周期的なパルス波形を有する。パルス波形のうち、Hiレベルが出力されている間の明るさのレベル(即ちピーク値のレベル)は、閾値Th1より高い。閾値Th1は、明るさが当該レベルを下回る場合に、使用状態の表示パネル10の周囲が暗いと判断されるべきレベルである。閾値Th1は、明るさが当該レベルを下回る場合に、バックライト22の点灯なしにディスプレイ20に表示された画面を視認することが難しいと判断されるべきレベルと言い換えてもよい。
【0033】
図4は、表示パネル10が使用状態であって、かつ、周囲が明るい場合にセンサ30が検出する光の波形及び明るさレベルを示す。表示パネル10が使用状態である場合、センサ30は、周囲環境の光を検出する。この場合、センサ30が検出する光は、一定レベルの明るさが継続する波形であって、パルス波形とは異なる波形を有する。周囲が明るい場合、センサ30が検出する光の明るさレベルは、上記の閾値Th1より高いが、閾値Th2より低い。ここで、閾値Th2は、閾値Th1よりも明るいレベルであり、使用状態の表示パネル10の周囲が明るい場合における明るさ(即ち、周囲環境の光(例えば室内光)の明るさ)の最大レベルである。閾値Th2には後述の第2実施例で言及する。
【0034】
図5は、表示パネル10が使用状態であって、かつ、周囲が暗い場合にセンサ30が検出する光の波形及び明るさレベルを示す。この場合も、センサ30が検出する光は、一定レベルの明るさが継続する波形であって、パルス波形とは異なる波形を有する。ただし、周囲が暗い場合、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th1、閾値Th2のいずれのレベルよりも低い。
【0035】
(判定処理;図6
図6を参照して、本実施例の制御装置70が実行する判定処理の内容を説明する。判定処理は、表示パネル10の状態が「収容状態」、「使用状態であり周囲が明るい状態」、「使用状態である周囲が暗い状態」のいずれであるのかを判定し、判定結果に応じてバックライト22及び状態表示用LED24の点灯/消灯を切り替えるための処理である。制御装置70は、加熱調理器具1の電源がオンされ、それに伴って情報表示装置2にも電力が供給されると、図6の処理を開始する。
【0036】
S10では、制御装置70は、センサ30が検出する光の波形が、周期的なパルス波形であるか否かを判断する。図3に示すように、表示パネル10が収容状態である場合には、センサ30が検出する光の波形は、周期的なパルス波形である。この場合、制御装置70はS10でYESと判断し、S14に進む。一方、図4図5に示すように、表示パネル10が使用状態である場合には、センサ30が検出する光の波形は、周期的なパルス波形ではない。この場合、制御装置70はS10でNOと判断し、S12に進む。
【0037】
S14では、制御装置70は、バックライト22及び状態表示用LED24を両方とも消灯させる。S14を終えると、制御装置70はS10の判断に戻る。
【0038】
S12では、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th1のレベル以上であるか否かを判断する。図4に示すように、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th1のレベルを上回る。この場合、制御装置70はS12でYESと判断し、S16に進む。一方、図5に示すように、表示パネル10が使用状態であって周囲が暗い場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th1のレベルを下回る。この場合、制御装置70はS12でNOと判断し、S18に進む。
【0039】
S16では、制御装置70は、バックライト22を消灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。S16を終えると、制御装置70はS10の判断に戻る。
【0040】
一方、S18では、制御装置70は、バックライト22及び状態表示用LED24を両方とも点灯させる。S18を終えると、制御装置70はS10の判断に戻る。
【0041】
以後、制御装置70は、加熱調理器具1の電源がオフされ、情報表示装置2への電力供給が停止されるまでの間、上記のS10~S18の各処理を繰り返し実行する。
【0042】
以上、本実施例の情報表示装置2の構成及び動作について説明した。上記の通り、本実施例では、センサ30は、表示パネル10が収容状態である間には、電源オン表示用LED50が発する光を検出し、表示パネル10が使用状態である間には周囲の光を検出する。図3に示すように、電源オン表示用LED50が発する光のピーク値の明るさレベル(即ちHiレベル)は、閾値Th1レベルを上回る。即ち、本実施例の場合、センサ30が検出する光の明るさが閾値Th1のレベルを上回る場合は、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合(図4参照)と、表示パネルが収容状態である場合(図3参照)とのいずれかであると言える。一方、センサ30が検出する光の明るさが閾値Th1のレベルを下回る場合は、表示パネル10が使用状態であって周囲が暗い場合である。一般的に、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合には、視認性の確保のためにバックライト22を点灯させる必要性は低い。また、表示パネル10が収容状態である場合も、ディスプレイ20を外部から視認できないため、バックライト22を点灯させる必要はない。反対に、表示パネルが使用状態であり、かつ、表示パネルの周囲が暗い場合には、視認性の確保のためにバックライトを点灯させる必要性が高い。すなわち、本実施例では、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th1のレベル以上である場合には、表示パネル10のバックライト22を消灯させ(S14、S16)、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th1のレベルを下回る場合には、バックライト22を点灯させる(S18)。従って、本実施例によると、情報表示装置2は、表示パネル10が収容状態と使用状態のどちらであるのかを判定するための状態判定手段等を設けることなく、比較的簡易な構成により、表示パネル10が収容状態にある間に表示パネル10のバックライト22が無駄に点灯してしまう事態の発生を適切に抑制することができる。その結果、本実施例によると、表示パネル10が収容状態にある間に無駄に電力が消費されてしまう事態の発生を適切に抑制することができる。
【0043】
センサ30が検出する光の明るさレベルが閾値Th1のレベルを上回る場合であっても、センサ30が電源オン表示用LED50の光を検出する場合(即ち表示パネル10が収容状態である場合)と、センサ30が表示パネル10の周囲の光を検出する場合(即ち表示パネル10が使用状態である場合)とで、センサ30が検出する光の波形は異なる。表示パネル10が収容状態である場合、表示パネル10のバックライト22及び状態表示用LED24を点灯させる必要がない。表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合には、バックライト22を点灯させる必要性は低いが、加熱調理器具1の動作状態(例えば、動作モード、稼働箇所等)を示すために状態表示用LED24を点灯させる必要がある。本実施例によると、センサ30は、表示パネル10が収容状態である場合には、周期的なパルス波形を有する電源オン表示用LED50からの光を検出し(図3参照)、表示パネル10が使用状態である場合、周期的なパルス波形を有さない周囲環境の光を検出する(図4参照)。本実施例によると、情報表示装置2は、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合(S10でNO、S12でYES)と、表示パネルが収容状態である場合(S10でYES)と、表示パネル10が使用状態であって周囲が暗い場合(S10でNO、S12でNO)と、の各場合に応じて、表示パネルに適切な動作(S14、S16、S18)を実行させることができる。
【0044】
本実施例では、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が光を検出する光源は、加熱調理器具1の電源がオンされている間に常時点灯される電源オン表示用LED50である。そのため、本実施例では、センサ30は、表示パネル10が収容状態である間、常時電源オン表示用LED50の光を検出することができる。そのため、制御装置70は、表示パネル10の状態を常時適切に判定し分けることができる。また、情報表示装置2は、表示パネル10が収容状態である間に点灯する光源を電源オン表示用LED50とは別に設ける必要がない。情報表示装置2の構成を簡素化することもできる。
【0045】
本実施例と請求項の記載の対応関係を説明する。加熱調理器具1が「所定の機器」の一例である。電源オン表示用LED50が「光源」の一例である。状態表示用LED24が「状態表示用照明」の一例である。閾値Th1のレベルが「閾値レベル」の一例である。S14、S16で実行される表示パネル10の動作が「第1動作」の一例であり、S18で実行される動作が「第2動作」の一例である。S16で実行される動作が「第1種の第1動作」の一例であり、S14で実行される動作が「第2種の第1動作」の一例である。
【0046】
(第2実施例)
第2実施例の情報表示装置2について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例の情報表示装置2も、基本的な構成及び動作は第1実施例と同様である(図1図2図4図5参照)。
【0047】
ただし、本実施例では、電源オン表示用LED50がスタティック点灯方式で点灯する点が第1実施例とは異なる。そのため、第1実施例とは異なり、電源オン表示用LED50が発する光の波形は、周期的なパルス波形を有さない(図7参照)。
【0048】
図7は、本実施例において、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が検出する光の波形及び明るさレベルを示す。上記の通り、本実施例では、電源オン表示用LED50はスタティック点灯方式で点灯するため、センサ30が検出する光は、一定のレベルが継続する波形を有する。即ち、本実施例では、センサ30が検出する光の明るさレベルは、常時Hiレベルである。Hiレベルが出力されている間の明るさレベルは、上記の閾値Th1及び閾値Th2のレベルを上回る。上記の通り、閾値Th2のレベルは、閾値Th2は、閾値Th1よりも明るいレベルであり、使用状態の表示パネル10の周囲が明るい場合における明るさ(即ち、周囲環境の光(例えば室内光)の明るさ)の最大レベルである。即ち、本実施例では、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が検出する光の明るさレベルは、使用状態の表示パネル10の周囲が明るい場合における明るさよりも明るい。
【0049】
そして、本実施例では、図8に示すように、制御装置70が実行する判定処理の内容の一部も、第1実施例とは異なる。本実施例では、センサ30が検出する光の明るさのレベルに基づいて、表示パネル10の状態が「収容状態」、「使用状態であり周囲が明るい状態」、「使用状態である周囲が暗い状態」のいずれであるのかを判定し、表示パネル10に、判定結果に応じた動作を行わせている点が第1実施例とは異なる。
【0050】
(判定処理;図8
S30では、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th1のレベル以上であるか否かを判断する。図7図4に示すように、表示パネル10が収容状態である場合、又は、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th1のレベルを上回る。この場合、制御装置70はS30でYESと判断し、S32に進む。一方、図5に示すように、表示パネル10が使用状態であって周囲が暗い場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th1のレベルを下回る。この場合、制御装置70はS30でNOと判断し、S38に進む。
【0051】
S38では、制御装置70は、バックライト22及び状態表示用LED24を両方とも点灯させる。S38を終えると、制御装置70はS30の判断に戻る。
【0052】
S32では、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th2のレベル以上であるか否かを判断する。図7に示すように、表示パネル10が収容状態である場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th2のレベルを上回る。この場合、制御装置70はS32でYESと判断し、S34に進む。一方、図4に示すように、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合には、センサ30が検出する光の明るさレベルは、閾値Th2のレベルを下回る。この場合、制御装置70はS32でNOと判断し、S36に進む。
【0053】
S34では、制御装置70は、バックライト22及び状態表示用LED24を両方とも消灯させる。S34を終えると、制御装置70はS30の判断に戻る。
【0054】
S36では、制御装置70は、バックライト22を消灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。S36を終えると、制御装置70はS30の判断に戻る。
【0055】
以後、制御装置70は、加熱調理器具1の電源がオフされ、情報表示装置2への電力供給が停止されるまでの間、上記のS30~S38の各処理を繰り返し実行する。
【0056】
以上、本実施例の情報表示装置2の構成及び動作について説明した。上記の通り、センサ30が検出する光の明るさのレベルが閾値Th1のレベルを上回る場合であっても(S30でYES)、センサ30が電源オン表示用LED50の光を検出する場合(即ち表示パネル10が収容状態である場合)と、センサ30が表示パネル10の周囲の光を検出する場合(即ち表示パネル10が使用状態である場合)とで、センサ30が検出する光の明るさのレベルが異なる。本実施例では、電源オン表示用LED50の光の明るさのレベルは、表示パネル10の周囲が明るいときの光(即ち周囲環境の光)の明るさのレベルよりも高い(図7図4参照)。本実施例によると、情報表示装置2は、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合(S32でYES)と、表示パネルが収容状態である場合(S32でNO)と、表示パネル10が使用状態であって周囲が暗い場合(S30でNO)と、の各場合に応じて、表示パネル10に適切な動作(S34、S36、S38)を実行させることができる。
【0057】
本実施例と請求項の記載の対応関係を説明する。閾値Th2のレベルが「特定レベル」の一例である。S34、S36で実行される表示パネル10の動作が「第1動作」の一例であり、S38で実行される動作が「第2動作」の一例である。S36で実行される動作が「第1種の第1動作」の一例であり、S34で実行される動作が「第2種の第1動作」の一例である。
【0058】
(第3実施例)
第3実施例は、第1実施例の変形例である。本実施例の情報表示装置2も、基本的な構成及び動作は第1実施例と同様である(図1図6参照)。ただし、本実施例では、判定処理の一部の処理の内容が第1実施例とは異なる。
【0059】
(判定処理;図6
具体的には、本実施例では、図6のS12でYES(即ち、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が明るい状態)と判断された後のS16の処理、及び、S12でNO(即ち、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が暗い状態)と判断された後のS18の処理の内容が第1実施例とは異なる。
【0060】
S16では、制御装置70は、バックライト22を第1明度で点灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。ここで、第1明度は、比較的低い明度である。即ち、本実施例では、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が明るい場合には、比較的低い明度でバックライト22を点灯させる。S16を終えると、制御装置70はS10の判断に戻る。
【0061】
S18では、制御装置70は、バックライト22を第2明度で点灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。ここで、第2明度は、第1明度よりも明るい明度である。即ち、本実施例では、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が明るい場合には、比較的高い明度でバックライト22を点灯させる。S18を終えると、制御装置70はS10の判断に戻る。
【0062】
本実施例によると、情報表示装置2は、表示パネル10が使用状態である間において、周囲が明るいのか暗いのかに応じて、バックライト22の明度を変えることができる。そのため、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合と、表示パネル10が収容状態である場合と、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合と、の各場合に応じて、表示パネル10により適切な動作を実行させることができる。
【0063】
本実施例と請求項の記載の対応関係を説明する。本実施例でも、S14、S16で実行される表示パネル10の動作が「第1動作」の一例であり、S18で実行される動作が「第2動作」の一例である。S16で実行される動作が「第1種の第1動作」の一例であり、S14で実行される動作が「第2種の第1動作」の一例である。
【0064】
(第4実施例)
第4実施例は、第2実施例の変形例である。本実施例の情報表示装置2も、基本的な構成及び動作は第2実施例と同様である(図1図2図4図5図7図8参照)。ただし、本実施例でも、判定処理の一部の処理の内容が第2実施例とは異なる。
【0065】
(判定処理;図8
具体的には、本実施例では、図8のS32でNO(即ち、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が明るい状態)と判断された後のS36の処理、及び、S30でNO(即ち、表示パネル10の状態が使用状態であり周囲が暗い状態)と判断された後のS38の処理の内容が第2実施例とは異なる。
【0066】
S36では、制御装置70は、バックライト22を第1明度で点灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。第1明度については、上記第3実施例と同様であるため詳しい説明は省略する。S36を終えると、制御装置70はS30の判断に戻る。
【0067】
S38では、制御装置70は、バックライト22を第2明度で点灯させるとともに、状態表示用LED24を点灯させる。第2明度についても、上記第3実施例と同様であるため詳しい説明は省略する。S38を終えると、制御装置70はS30の判断に戻る。
【0068】
本実施例による場合も、情報表示装置2は、表示パネル10が使用状態である間において、周囲が明るいのか暗いのかに応じて、バックライト22の明度を変えることができる。そのため、表示パネル10が使用状態であって周囲が明るい場合と、表示パネル10が収容状態である場合と、表示パネルが使用状態であって周囲が暗い場合と、の各場合に応じて、表示パネル10により適切な動作を実行させることができる。
【0069】
本実施例と請求項の記載の対応関係を説明する。本実施例でも、S34、S36で実行される表示パネル10の動作が「第1動作」の一例であり、S38で実行される動作が「第2動作」の一例である。S36で実行される動作が「第1種の第1動作」の一例であり、S34で実行される動作が「第2種の第1動作」の一例である。
【0070】
以上、実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0071】
(変形例1)上記の各実施例では、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が光を検出するための光源は、加熱調理器具1の電源がオンされている間に常時点灯される電源オン表示用LED50である。これに限られず、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が光を検出するための光源は、常時点灯される光源であれば、電源オン表示用LED50以外の光源であってもよい。
【0072】
(変形例2)また、表示パネル10が収容状態である場合にセンサ30が光を検出するための光源は、常時点灯されなくてもよく、表示パネル10が収容状態に移行した後の所定期間の間だけ点灯されるようにしてもよい。
【0073】
(変形例3)第1実施例において、図6のS10の判断と、S12の判断と、の判断順序が逆であってもよい。
【0074】
(変形例4)第1実施例において、図6のS10の判断を省略してもよい。その場合、判定処理において、制御装置70は、S12の判断の結果に応じて、バックライト22の点灯/消灯のみを切り替えるようにしてもよい。同様に、第2実施例において、図8のS32の判断を省略してもよい。
【0075】
(変形例5)電源オン表示用LED50から発光された光を、表示パネル10が収容状態である場合のセンサ30が検出可能な位置にガイドする導光手段は、導光パイプ40に限らず、任意の手段であってもよい。例えば、導光手段として、ミラー等を用いてもよい。
【0076】
(変形例6)上記の各実施例では、情報表示装置2は、いわゆるカンガルーポケット型の表示パネル10を備えている。これに限られず、表示パネルは、ディスプレイ20を外部から視認可能な使用状態と、外部から視認不可能な収容状態と、を切り替え可能であれば、任意の構成の表示パネルを備えていてもよい。例えば、表示パネルが可動のカバーを備え、カバーを動かすことで、ディスプレイが被覆された状態(収容状態)と、ディスプレイが被覆されていない状態(使用状態)と、を切り替えられるように構成されていてもよい。
【0077】
(変形例7)上記の第2実施例において、電源オン表示用LED50は、ダイナミック点灯方式で点灯してもよい。その場合、電源オン表示用LED50が発する光は、周期的なパルス波形を有していてもよい。また、光のピーク値の明るさレベル(即ちHiレベル)が、閾値Th1及び閾値Th2のレベルを上回っていてもよい。その場合、制御装置70は、図8のS30及びS32において、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが、閾値Th1(閾値Th2)のレベル以上であるか否かを判断する際に、電源オン表示用LED50が発する光のピーク値の明るさレベル(即ちHiレベル)が、閾値Th1及び閾値Th2のレベル以上であるか否かを判断してもよい。
【0078】
(変形例8)上記の第3実施例においてS10でNOと判断された後において、制御装置70が、センサ30が検出する光の明るさレベルを判断するための閾値は、1個(閾値Th1)に限られず、複数個の異なる閾値であってもよい。その上で、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが属する明るさの範囲に応じて、異なる明度でバックライトを点灯させるようにしてもよい。
【0079】
(変形例9)同様に、上記の第4実施例において、センサ30が検出する光の明るさレベルを判断するための閾値は、センサ30が検出する光の明るさレベルを判断するための閾値は、2個(閾値Th1、閾値Th2)に限られず、3個以上の異なる閾値であってもよい。その上で、制御装置70は、センサ30が検出する光の明るさレベルが属する明るさの範囲に応じて、異なる明度でバックライトを点灯させるようにしてもよい。
【0080】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0081】
1:加熱調理器具
2:情報表示装置
4:筐体
10:表示パネル
12:前面パネル
14:天面パネル
20:ディスプレイ
22:バックライト
24:状態表示用LED
26:操作部
30:センサ
40:導光パイプ
50:電源オン表示用LED
70:制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8