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特許7093697貫通装置用の可変剛性フライヤープレート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】貫通装置用の可変剛性フライヤープレート
(51)【国際特許分類】
   B64G 1/00 20060101AFI20220623BHJP
   B64G 1/40 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
B64G1/00 Z
B64G1/40
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018152570
(22)【出願日】2018-08-14
(65)【公開番号】P2019089533
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】15/785,223
(32)【優先日】2017-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】マア, ニコラス ビー.
(72)【発明者】
【氏名】アルバート, ジェレミー ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】トーマス, ロバート ダブリュ.
【審査官】川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公開第2257774(GB,A)
【文献】米国特許第5223666(US,A)
【文献】米国特許第9022116(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2015/0308795(US,A1)
【文献】米国特許第3196791(US,A)
【文献】米国特許第6443068(US,B1)
【文献】米国特許第5044282(US,A)
【文献】米国特許第5322020(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64G 1/00
B64G 1/40
B64G 1/52
F42B 1/02
F42B 3/00
F42B 3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通装置(110)であって、
ケーシング(122)と、
前記ケーシング内に位置付けされた推進剤(124)と、
前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレート(126)であって、
実質的に一定な第1の厚さ(262)を有する中央部(214)、及び
前記中央部の周りにあり且つ端(218)を画定する周縁部(216)であって、前記周縁部の第1の表面(232、234)において1つ又は複数の凹部(222、934)を含む周縁部(216)を備えたフライヤープレート(126)と
を備えている貫通装置(110)。
【請求項2】
前記1つ又は複数の凹部(222、934)が、貫通孔を含む、請求項1に記載の貫通装置(110)。
【請求項3】
前記周縁部(216)の前記端(218)が、前記フライヤープレート(126)の周縁端(218)を含み、前記1つ又は複数の凹部(222、934)が、前記周縁端においてノッチ(802)、歯(804)、又はスカラップ(806)を含む、請求項1又は2に記載の貫通装置(110)。
【請求項4】
前記1つ又は複数の凹部(222、934)が、止まり穴(902)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項5】
前記周縁部(216)の第2の表面(234)において1つ又は複数の第2の凹部(222、934)をさらに含み、前記第2の表面が、前記推進剤(124)及び前記ケーシング(122)に面している、請求項1から4のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項6】
前記1つ又は複数の凹部(222、934)の第2の厚さ(264)の、前記中央部(214)の前記第1の厚さ(262)に対する比率が、0.1から0.9の範囲内であり、前記中央部の第1の半径(1622)の、前記フライヤープレート(126)の第2の半径(1624)に対する比率が、0.5から0.9の範囲内である、請求項1から5のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項7】
前記1つ又は複数の凹部(222、934)が、前記フライヤープレート(126)の中心(212)の周りでパターン(720)状に配置されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項8】
前記フライヤープレート(126)の前記周縁部(216)が、前記フライヤープレートの前記中央部(214)の第2の剛性(254)よりも低い第1の剛性(252)を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項9】
前記フライヤープレート(126)が、金属、合金、又はセラミックからなる一体構造を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項10】
前記フライヤープレート(126)が、前記周縁部(216)の周りにあり且つ前記フライヤープレートの周縁端(218)を画定する第2の周縁部(1216)をさらに含み、前記第2の周縁部が、1つ又は複数の第2の凹部(222、934)を含み、前記1つ又は複数の凹部(222、934)が、前記1つ又は複数の第2の凹部の第2の対応する寸法(864)とは異なる第1の寸法(862)を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の貫通装置(110)。
【請求項11】
ビークル(102、2200)の飛行を終了する方法(2000、2100)であって、
貫通装置(110)で終了信号を受信することと、
前記貫通装置の推進剤(124)をトリガーすることと、
前記ビークルの推進剤コンテナ(112)の外板(132)及び1つ又は複数の支持構造体(134、136)の中に前記貫通装置の可変剛性フライヤープレート(126)を押し出すことであって、前記可変剛性フライヤープレートが、
第1の密度(924)を有する中央部(214)、及び
前記中央部の周りにあり且つ端(218)を画定する周縁部(216)であって、前記周縁部が、第2の密度(926)を有する複数の領域を含み、前記第1の密度が、前記第2の密度と異なる、周縁部(216)を備えている、前記貫通装置の可変剛性フライヤープレート(126)を押し出すことと
を含む方法。
【請求項12】
前記可変剛性フライヤープレート(126)を押し出すことは、前記可変剛性フライヤープレートを前記外板(132)及び前記1つ又は複数の支持構造体(134、136)に衝突させて、前記外板を穿孔し、前記1つ又は複数の支持構造体を切断する、請求項11に記載の方法(2000、2100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、貫通装置の可変剛性フライヤープレートに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ロケットによって推進されるビークル又は宇宙船で使用される飛行終了システム(flight Termination System)は、貫通装置を含み、ロケットの外板に孔を生成し、支持構造体を切断し、ロケットの推進を止めるように設計されている。ロケットの外板を貫通するように孔を生成することにより、ロケットの推進剤の圧力が減少し、そして、ロケットの推進を止めるためにロケットの推進剤を排気することが可能となる。
【0003】
貫通装置は、フライヤープレートを、構造体を通して押し出すことにより、孔を生成し且つ構造体を切断する。高密度材料を有する又は比較的より厚さのあるフライヤープレートは、適合性材料を有する又は比較的より薄いフライヤープレートに比べて、衝撃を受けた後に損なわれず、主にせん断破壊が生じ、残留損傷がより少ない状態で局所的な損傷(例えば、外板及び構造体の傷)が生じる。適合性材料を有する又は比較的より薄いフライヤープレートは、衝撃を受けると変形したり、ばらばらになったりするので、より厚さのあるターゲット(例えば、ロケット構造)を貫通するのには効果的ではなく、フライヤープレートの曲げ応力及び残留損傷をより多く引き起こす。
【0004】
より厚さのあるターゲットを穿孔するために貫通装置の大きさと重量を増加させると、ロケットによって推進されるビークル又は宇宙船の重量が増加し、それにより、コストが増大し、性能が低下する。さらに、送風圧の上昇は、より高いスタンドオフ(支持棒)(例えば、貫通装置がターゲットよりさらに離れて位置付けされている場合)では効果がより少ない。
【発明の概要】
【0005】
特定の実装形態では、貫通装置は、ケーシング、ケーシング内に位置付けされた推進剤、及びフライヤープレートを含む。フライヤープレートは、ケーシングに連結され、推進剤に隣接する。フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部を含み、中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む。
【0006】
別の特定の実装形態では、飛行ビークルは、構成要素、及び貫通装置を含む。構成要素は、外板、及び複数の支持構造体を含む。貫通装置は、外板、及び複数の支持構造体のうちの1つ又は複数の支持構造体に近接するように位置付けされる。貫通装置は、ケーシング、ケーシング内に位置付けされた推進剤、及びフライヤープレートを含む。フライヤープレートは、ケーシングに連結され、推進剤に隣接する。フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部を含み、中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む。
【0007】
別の特定の実装形態では、ビークルの飛行を終了する方法は、貫通装置で終了信号を受信することを含む。当該方法は、貫通装置の推進剤をトリガーすることをさらに含む。当該方法は、ビークルの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すことをさらに含む。可変剛性フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む。
【0008】
別の特定の実装形態では、貫通装置は、ケーシング、ケーシング内に位置付けされた推進剤、及びフライヤープレートを含む。フライヤープレートは、ケーシングに連結され、推進剤に隣接する。フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部を含み、中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第1の厚さから端における第2の厚さへとテーパし、第2の厚さは、第1の厚さより小さい。
【0009】
別の特定の実装形態では、飛行ビークルは、構成要素、及び貫通装置を含む。構成要素は、外板、及び複数の支持構造体を含む。貫通装置は、外板、及び複数の支持構造体のうちの1つ又は複数の支持構造体に近接するように位置付けされる。貫通装置は、ケーシング、ケーシング内に位置付けされた推進剤、及びフライヤープレートを含む。フライヤープレートは、ケーシングに連結され、推進剤に隣接する。フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部を含み、中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第1の厚さから端における第2の厚さへとテーパし、第2の厚さは、第1の厚さより小さい。
【0010】
別の特定の実装形態では、ビークルの飛行を終了する方法は、貫通装置で終了信号を受信することを含む。当該方法は、貫通装置の推進剤をトリガーすることをさらに含む。当該方法は、ビークルの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に貫通装置の可変厚フライヤープレートを押し出すことをさらに含む。可変厚フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第1の厚さから端における第2の厚さへとテーパし、第2の厚さは、第1の厚さより小さい。
【0011】
別の特定の実装形態では、貫通装置は、ケーシング、ケーシング内に位置付けされた推進剤、及びフライヤープレートを含む。フライヤープレートは、ケーシングに連結され、推進剤に隣接する。フライヤープレートは、第1の密度を有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第2の密度を有する複数の領域を含み、第1の密度は、第2の密度と異なる。
【0012】
本明細書に記載された特徴、機能、及び利点は、様々な実装形態において単独で実現することが可能であり、また別の実装形態において組み合わせることも可能である。これらのさらなる詳細は、以下の記載及び添付図面を参照して理解される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】可変剛性フライヤープレートを有する貫通装置を含むビークルを例示するブロック図である。
図2A】凹部を有するフライヤープレートを有する貫通装置の実施例の側面図を示す図である。
図2B】凹部を有するフライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図2C】凹部を有するフライヤープレートの実施例の側面図を示す図である。
図3A】可変厚フライヤープレートを有する貫通装置の実施例の側面図を示す図である。
図3B】可変厚フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図3C】可変厚フライヤープレートの実施例の側面図を示す図である。
図4A-4C】フライヤープレートの実施例の変形例を示す各図である。
図5A-5B】図4A-4Cのフライヤープレートの実施例が引き起こした損傷を示す各図である。
図6】フライヤープレートによって生成された力の例を示す図である。
図7A】均一な厚さのフライヤープレートによって引き起こされた損傷を示す図である。
図7B】複数の凹部を有するフライヤープレートの実施例によって引き起こされた損傷を示す図である。
図7C】スカラップを有するフライヤープレートの実施例によって引き起こされた損傷を示す図である。
図8A】鋼フライヤープレートの実施例によって引き起こされた損傷を示す図である。
図8B】アルミニウムフライヤープレートの実施例によって引き起こされた損傷を示す図である。
図8C】銅フライヤープレートの実施例によって引き起こされた損傷を示す図である。
図9A-9F】複数の貫通孔を有するフライヤープレートの実施例を示す各図である。
図10A】複数のノッチを有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図10B】複数の歯を有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図10C】複数のスカラップを有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図11A】複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図11B図11Aの複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの第1の実施例の断面を示す図である。
図11C図11Aの複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの第2の実施例の断面を示す図である。
図12】ノッチの形態の複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図13】歯の形態の複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図14】スカラップの形態の複数の部分的凹部を有するフライヤープレートの実施例を示す図である。
図15A】同心円チャネルの形態の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例を示す図である。
図15B-15C】同心円チャネルの形態の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例の断面を示す各図である。
図16A】同心円チャネルの形態の部分的凹部を有する可変剛性フライヤープレートの別の実施例を示す図である。
図16B-16E】同心円チャネルの形態の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例の断面を示す各図である。
図17A】同心円チャネルの形態の凹部を有する可変剛性フライヤープレートのさらに別の実施例を示す図である。
図17B-17D】同心円チャネルの形態の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例の断面を示す各図である。
図18A】複数の種類の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図18B-18C】複数の種類の凹部を有する可変剛性フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図19A】高密度インサートを有する可変密度フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図19B-19F】高密度インサートを有する可変密度フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図20A】複数の支持体を有する可変密度フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図20B-20F】複数の支持体を有する可変密度フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図21A】単一の周縁部を有する可変厚フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図21B-21G】単一の周縁部を有する可変厚フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図22A】単一の周縁部を有する可変厚フライヤープレートの別の実施例の底面図を示す図である。
図22B-22G】単一の周縁部を有する可変厚フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図23A】2つの周縁部を有する可変厚フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。
図23B-23R】2つの周縁部を有する可変厚フライヤープレートの実施例の側面図を示す各図である。
図24】ビークルの飛行を終了する方法の実施例のフロー図である。
図25】ビークルの飛行を終了する方法の別の実施例のフロー図である。
図26】可変剛性フライヤープレートを有する貫通装置を含む宇宙船のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書に記載された実装形態は、可変剛性フライヤープレートを有する貫通装置を対象としている。貫通装置は、推進剤を収容するケーシングを含み、推進剤がトリガーされると、可変剛性フライヤープレートをターゲットに向けて押し出す。推進剤は、線状のチャージ又は円錐形(例えば、ドーム型又は湾曲型の)チャージではなく、円筒状又は「パンケーキ状」のチャージを含むか、それに対応し得る。貫通装置の一使用例は、飛行終了システム内にある。貫通装置の他の使用には、建物貫通装置(building penetration devices)、非飛行ビークル用の貫通装置、圧力容器用の貫通装置、及び金属物体用の貫通装置が含まれる。
【0015】
飛行終了システムは、1つ又は複数の貫通装置を利用して推進剤コンテナ表面を貫通し、圧力損失と推進剤排出を可能にすることによって、且つ、構造的荷重経路を切断してビークルの解体を引き起こし、エンジン内への推進剤フィードを切断し、又はこれらの組み合わせによって、ロケット又はロケットによって推進されるビークル(例えば、宇宙船、航空機、ミサイル等)の飛行を終了する。ビークルの推進剤コンテナは、燃料、酸化剤、又はこれらの混合物を含み得る。図示すると、液体推進剤コンテナが穿孔され、液体推進剤コンテナ内の圧力が低下し、それにより、エンジンへの燃料の流れが低減又は停止する。液体推進剤コンテナ表面の穿孔により、推進剤排出も可能となり、これにより、推進がさらに低下し、ロケット推進剤が排出される。さらに、液体推進剤コンテナの穿孔により、ビークルの構造的荷重経路を切断し、ビークルの解体を引き起こし得る。別の例示では、固体燃料ロケットのモータのケーシング及び支持体を穿孔且つ切断して、ケーシングを分割し、構造保持能力の喪失に起因する解体がもたらされ得る。貫通装置は、フライヤープレートが推進剤コンテナに面している状態で、推進剤コンテナに近接して連結される。
【0016】
本明細書に開示された可変剛性フライヤープレートは、第1の剛性を有する中央部と、第1の剛性よりも低い第2の剛性を有する、中央部の周りの1つ又は複数の周縁部とを含み、これらは、異なる剛性(例えば、異なるをヤング率)有する材料を含み、又はその両方を含む。可変剛性フライヤープレートの例には、本明細書でさらに記載されているように、種々の位置で異なる厚さを有するフライヤープレート、材料の一部が取り除かれた(例えば、凹部を有する)フライヤープレート、第2の材料のインサートを有する、第1の材料のフライヤープレート、支持構造体又は支柱を有するフライヤープレート、又はこれらの組み合わせを含む。フライヤープレートの中央にせん断荷重が生成されることに加えて、可変剛性フライヤープレートは、平坦なフライヤープレート(厚さと剛性が均一なフライヤープレート)に比べて、フライヤープレートの周縁部が衝突している間に生成される荷重を変える。図示すると、可変形状フライヤープレート(例えば、可変厚フライヤープレート、及び一部の材料が取り除かれたフライヤープレート)では、周縁部又はその領域の材料の厚さが少なくなることにより、せん断荷重が曲げ荷重に変換される(それにより、周縁部又はその領域におけるプレートの剛性、慣性、及び強度が低下する)。フライヤープレートの局所的特徴を変更する(例えば、材料、インサート、支持体、又はスカラップを局所的に除去する)ことにより、せん断荷重が不連続となる。
【0017】
可変厚フライヤープレートによって、フライヤープレートの周縁部が、中央部と実質的に同時にロケットの推進剤コンテナなどのターゲットに衝突することが可能となり、ターゲットに対してより高い荷重がもたらされる。より高い荷重は、周縁部によっても生じる場合があり、衝突時にターゲットが故障しないようにする。一定の厚さと一定の剛性のフライヤープレートに比べて、可変厚フライヤープレートの周縁部は、爆発後により近い時間で、且つより高い速度で、ターゲットに衝突する。これにより、フライヤープレートが、ターゲット上により高い荷重(隣接する荷重を含む)及び衝撃力を作り出すことが可能になる。
【0018】
図示すると、可変厚フライヤープレートでは、周縁部の厚さが中央部から径方向に変動し、局所的なフライヤープレートの剛性及び慣性がカスタマイズされる。カスタマイズされた局所的なフライヤープレートの剛性及び慣性は、衝撃形状を調節し、荷重伝達を改善する。フライヤープレートの外半径近傍の厚さの変動によって、ターゲットとの衝突時に非均一なフライヤープレート反応がさらに可能となり、ターゲットへの隣接荷重が増大し、それにより、残留損傷が生じる。ターゲットに加えられる荷重を増大させ、損傷領域を拡大させることは、より厚さのある構造体を切断し、より大幅な圧力低下をより迅速にもたらすのに有益である。
【0019】
均一な剛性を有するフライヤープレート(例えば、平坦な又は均一な厚さのフライヤープレート)を使用することに比べて、可変剛性を有するフライヤープレートを使用することにより、外板及び構造体を穿孔し、残留損傷を生じさせるために、より小型且つより軽量の、コストがより低い貫通装置を使用することができる。可変剛性を有するフライヤープレートは、高密度材料で作られたフライヤープレートよりも多くの残留損傷を生じさせ、適合性材料から作られたフライヤープレートより優れた穿孔能力を有する。したがって、可変剛性フライヤープレートを有する1つ又は複数の貫通装置を備えたロケット又はロケットによって推進されるビークルは、均一な剛性を有するフライヤープレート(例えば、平坦又は均一な厚さのフライヤープレート)よりも、貫通装置がより少ないか、又は、貫通装置がより小さい場合がある。結果的に、ロケット又はロケットによって推進されるビークルの重量とコストが低減する。追加的に又は代替的に、可変剛性フライヤープレートを有する貫通装置は、より厚さのある構造体を穿孔し、より大きな損傷領域を生じさせるので、均一な剛性(例えば、実質的に一定な剛性)を有するフライヤープレートを備えた貫通装置を含むロケットに比べて、ロケット又はロケットによって推進されるビークルの飛行又は推進は、より迅速に終了又は低減し得る。
【0020】
図1は、ビークル102の実施例を示すブロック図100である。本明細書に記載された実施例では、ビークル102は、宇宙船又は宇宙船の構成要素(ロケット等)であるが、ビークル102は、任意の適切なビークルであってもよい。ビークル102は、推進システム104、飛行コンピュータ106、及び貫通装置110を含み、貫通装置110は、可変剛性フライヤープレート126(ここではフライヤープレート126とも呼ばれる)を有する。幾つかの実装形態では、ビークル102は、飛行終了コントローラ108、推進剤コンテナ112、1つ又は複数のセンサ154、又はこれらの組み合わせをさらに含む。推進システム104は、ロケットに基づく推進システムを含む。推進システム104は、ロケット推進によってビークル102を推進するように構成されている。推進システム104は、1つ又は複数のロケットに基づく推進システムを含み得る。例えば、推進システム104は、1つ又は複数の液体ロケットモータ、固体燃料ロケットモータ、ハイブリッドロケットモータ、又はこれらの組み合わせを含む。幾つかの実装形態では、推進システム104は、他の(例えば、ロケットに基づかない)推進装置をさらに含む。例えば、ビークル102は、ピストンエンジン又はジェットエンジン(例えば、ラムジェットエンジン又はスクラムジェットエンジン)を有する航空機を含み得る。
【0021】
推進システム104は、ロケット推進剤及びノズルを含む。貫通装置110は、ロケット推進剤の圧力低下、ノズル内の圧力低下、又はこれらの組み合わせを行うように構成され得る。幾つかの実装形態では、ロケット推進剤は、推進剤コンテナ112内に貯蔵される。
【0022】
推進剤コンテナ112は、推進システム104用のロケット推進剤を貯蔵するように構成されている。幾つかの実装形態では、推進剤コンテナ112は、推進システム104の構成要素である。推進剤コンテナ112は、外板132、及び複数の支持体134を含む。推進剤コンテナ112は、加圧推進剤タンク(燃料タンク、酸化剤タンク、又はその両方等)を含むか、又はそれに対応し得る。例えば、推進剤コンテナ112は、一方が燃料用であり、他方が酸化剤用である2つのチャンバ、或いは、単一推進剤(例えば、燃料と酸化剤の混合)用である単一チャンバを含み得る。
【0023】
外板132は、推進剤コンテナ112の外部を含むか、又はそれに対応し、推進剤コンテナ112の内容物を貯蔵するように構成されている。複数の支持体134は、推進剤コンテナ112のリブを含むか、又はそれに対応し、外板132を支持するように構成されている。幾つかの実装形態では、外板132は、推進剤コンテナ112の外部にあり、推進剤コンテナ112の内部にある複数の支持体134を囲む。
【0024】
幾つかの実装形態では、推進剤コンテナ112は、1つ又は複数の相互接続子136をさらに含む。1つ又は複数の相互接続子136は、接合部又は連結部を含むか、又はそれに対応する。接合部又は連結部では、外板132、複数の支持体134のうちの1つ又は複数の支持体、又はこれらの組み合わせが、接続されるか、又は接触状態にある。例えば、特定の相互接続子136は、複数の支持体134のうちの2つの支持体134を含み、これらは、互いに連結され、且つ外板132に連結される。幾つかの実装形態では、1つ又は複数の相互接続子136は、ファスナ、コネクタ、又は溶接接続部を含むか、又はこれらに対応する。例えば、特定の相互接続子136は、複数の支持体134のうちの多数の支持体を受け入れ且つ連結するように構成されたフレームを含む。
【0025】
他の実装形態では、推進システム104が固体燃料ロケットモータを含む等の場合、推進剤コンテナ112は、第2のケーシング又はロケットケーシングを含むか、又はそれに対応する。第2のケーシングは、固体燃料ロケットモータの固体燃料ロケット推進剤を収容するように構成されている。このような実装形態では、第2のケーシングは、外板132、複数の支持体134、及び1つ又は複数の相互接続子136に似たような、第2の外板、複数の第2の支持体、及び1つ又は複数の第2の相互接続子136を含む。ここで使用されるような複数の支持構造体は、複数の支持体134、複数の第2の支持体、及び1つ又は複数の相互接続子136を含む。
【0026】
飛行コンピュータ106は、プロセッサ142A、及びメモリ144Aを含む。メモリ144Aは、プロセッサ142Aによって実行可能な指令を保存するように構成されており、プロセッサ142Aは、指令を実行するように構成されている。飛行コンピュータ106は、推力を方向付け、燃料の流量を調節する等、推進システム104によって生成される推進を制御又は調節するように構成されている。飛行コンピュータ106は、飛行終了入力、センサデータ156、又はこれらの組み合わせに基づいて、飛行終了指令を生成するようにさらに構成されている。例えば、飛行コンピュータ106は、遠隔オペレータ又はミッション制御等からのユーザ入力に応答して飛行終了指令を生成する。別の実施例では、飛行コンピュータ106は、ビークル102に搭載されたセンサ154、他のシステム(例えば、非ビークルセンサ154)、又はこれらの組み合わせからセンサデータ156を受信し、センサデータ156を1つ又は複数の条件又は閾値と比較し、飛行終了指令を生成する。飛行コンピュータ106は、飛行終了指令を飛行終了コントローラ108又は貫通装置110に送信する。
【0027】
飛行終了コントローラ108は、プロセッサ142B、及びメモリ144Bを含む。メモリ144Bは、プロセッサによって実行可能な指令を保存するように構成されており、プロセッサ142Bは、指令を実行するように構成されている。飛行終了コントローラ108は、ビークル102の1つ又は複数の貫通装置110を制御又は活性化(例えば、トリガー)するように構成されている。飛行終了コントローラ108及び1つ又は複数の貫通装置110は、ビークル102の飛行終了システム2230(図26に図示)に対応し得る。飛行終了コントローラ108は、飛行コンピュータ106内に含まれてもよく、又は、飛行コンピュータ106から分離してもよい。さらに、飛行終了コントローラ108は、貫通装置110内に含まれてもよく、又は、貫通装置110から分離してもよい。
【0028】
幾つかの実装形態では、飛行終了コントローラ108は、飛行終了入力、センサデータ156、又はこれらの組み合わせに基づき、且つ、飛行コンピュータ106からの飛行終了信号又は指令の受信とは別に、飛行終了指令を生成するように構成されている。飛行終了コントローラ108は、貫通装置110の制御、推進剤124の活性化、又はその両方を行うために、制御信号を生成するよう構成されている。例えば、飛行終了コントローラ108は、貫通装置110の状態を変更するように構成されている。図示すると、飛行終了コントローラ108は、貫通装置110に対して作動状態(armed state)又は非作動状態(disarmed state)になるよう指令を出し得る。別の例として、飛行終了コントローラ108は、貫通装置110を活性化するように構成されている。例えば、飛行終了コントローラ108は、推進剤124をトリガー、点火、又は爆発させるように構成されている。図示すると、飛行終了コントローラ108は、点火装置又はトリガー装置に制御信号を送信して、熱、圧力、又はその両方を生成する。
【0029】
貫通装置110は、飛行コンピュータ106、飛行終了コントローラ108、又はその両方に通信的に連結されている。貫通装置110は、飛行コンピュータ106、飛行終了コントローラ108、又はその両方から飛行終了指令を受信したことに応答して、ビークル102の飛行を終了するように構成されている。貫通装置110は、ケーシング122、推進剤124、及びフライヤープレート126を含む。ケーシング122は、貫通装置110のハウジングを含むか、又はこれに対応する。ケーシング122は、推進剤124を収容するように構成され、フライヤープレート126に連結される。ケーシング122は、推進剤124によって生成された力を含有し且つ方向付けるように構成されている。幾つかの実装形態では、ケーシング122は、円形断面を有する。
【0030】
貫通装置110の推進剤124は、(例えば、破裂、爆発、燃焼、反応、点火によって)力を生成し、フライヤープレート126を切り離し、物体に向けて、物体内に、且つ/又は物体を通して、フライヤープレート126を推進又は加速させるように構成されている。推進剤124は、固体爆薬を含むか、又はそれに対応し得る。幾つかの実装形態では、推進剤は、実質的に平坦であり、且つ、実質的に一定な厚さを有する。推進剤124は、ディスク形状又は円筒形状を有し得る(又はそのように形成され得る)。特定の実装形態では、推進剤124は、円筒状又は「パンケーキ状」のチャージを含むか、又はそれに対応し得る。幾つかの実装形態では、推進剤124は、ケーシング122及びフライヤープレート126によって、ケーシング122内に密封されている。
【0031】
フライヤープレート126は、ケーシング122に連結され、可変剛性フライヤープレートである。例えば、図2に示すように、フライヤープレート126は、第1の剛性252を有する中央部214と、第1の剛性252よりも低い第2の剛性254を有する、中央部214の周りの1つ又は複数の周縁部216とを含み、これらは、異なる剛性(例えば、異なるヤング率)有する材料を含み、又は両方含む。剛性の他の要因が、フライヤープレート126の貫通及び周縁損傷の増大に貢献する。例えば、慣性(例えば、速度変化に対する運動量又は抵抗)、及び材料の強度(例えば、降伏強度、圧縮強度、衝撃強度、硬度、又はこれらの組み合わせ)も貫通及び周縁損傷の増大に貢献する。フライヤープレート126は、以下でより詳細に説明するように、凹部を有するフライヤープレート、可変厚フライヤープレート、又は可変密度フライヤープレートを含み得る。例えば、フライヤープレート126は、取り除かれた材料の一部又は領域(例えば、凹部)、変動(例えば、非一定な)厚さ、変動密度(例えば、異なる密度を有する2つの材料)、又はこれらの組み合わせを有する。
【0032】
以下でさらに説明するように、フライヤープレート126は、中央部214、及び周縁部216を含む。中央部214は、実質的に一定な第1の厚さを有する。例えば、中央部214は、凹部又は穴を含まず、テーパを有しない。周縁部216は、中央部214の周囲又はその近くに位置付けされ、端218を画定する。幾つかの実装形態では、端218は、フライヤープレート126の周縁端を含むか、又はそれに対応する。図26Aに示す実装形態などの他の実装形態では、フライヤープレート126は、周縁部216の周囲又はその近くに第2の周縁部1216をさらに含み、第2の周縁部1216は、周縁端を画定する。第2の周縁部1216は、実質的に一定な厚さを有するか、又はテーパし得る。
【0033】
周縁部216は、中央部214とは異なる剛性を有する。例えば、周縁部216(又はその領域)は、中央部214より小さい単位面積あたりの質量及び剛性を有し得る。図示すると、周縁部216は、より小さい厚さ、より低い密度の材料、取り除かれた材料の領域、又はこれらの組み合わせを有し得、それにより、中央部214に比べて、単位面積あたりの剛性が低くなる。
【0034】
周縁部216は、中央部214とは異なる慣性を有する。例えば、周縁部216(又はその領域)は、中央部214より小さい単位面積あたりの慣性を有し得る。周縁部216のより小さい厚さ、より低い密度の材料、取り除かれた材料の領域、又はこれらの組み合わせにより、中央部214に比べて、単位面積あたりの慣性が低くなる。
【0035】
幾つかの実装形態では、周縁部216は、凹部を有する複数の領域を含む。凹部は、図9Aから図18Cを参照して説明されるように、穴(例えば、止まり穴又は空洞)、貫通孔、チャネル、又はこれらの組み合わせを含み得る。特定の実装形態では、図11Aから図11C及び図19Aから20Fを参照してさらに説明されるように、異なる密度を有する第2の材料は、凹部内に挿入されるか、又は凹部内で形成される。
【0036】
可変厚の実装形態では、周縁部216は、第1の厚さ262から第2の厚さ264へとテーパする。幾つかの可変厚の実装形態では、周縁部216は、実質的に一定なテーパ、例えば、線状のテーパ242を有する。他の実装形態では、周縁部216は、非一定な又は非線状のテーパ244(例えば、漸増性のテーパ(progressive taper)又は漸減性のテーパ(regressive taper))を有し、湾曲面を含み、端218は、図21Dに示すように丸みのある端である。図示すると、周縁部216は、凹形又は凸形を有し得る。非線状テーパ244は、テーパが一定の変化率又は変動する変化率を有し得る。
【0037】
幾つかの可変厚の実装形態では、図21Eを参照して説明されるように、第2の厚さは非ゼロである。例えば、周縁部216は、ケーシング122の近くに又はケーシング122に連結された、実質的に90度湾曲した端1664を含む。幾つかの実装形態では、図21Bを参照して説明されるように、第2の厚さはほぼゼロである。例えば、周縁部216は、ケーシング122の近くに又はケーシング122に連結された、角度付けて湾曲した端1662までテーパする。
【0038】
幾つかの可変厚の実装形態では、第2の周縁部1216は、実質的に一定な厚さの第2の厚さ264を有する。他の実装形態では、図23Gで示すように、第2の周縁部1216は、第2の厚さ264から第3の厚さ266へとテーパする。第3の厚さ266は、第2の厚さ264を参照して説明されるように、非ゼロ1654又はほぼゼロ1652であってもよい。
【0039】
幾つかの実装形態では、フライヤープレート126は、一体構造である。例えば、フライヤープレート126は、中央部214及び周縁部216、1216が単片として一体に形成されるよう、単片の材料から作られるか、又は形成される。単片の材料は、金属、合金、又はセラミック金属基複合材を含むか、又はそれらに対応し得る。他の実装形態では、フライヤープレート126は、複数の構造体から作られ、第1の材料及び第2の材料を含む。このような実装形態では、第1の材料及び第2の材料は、金属、合金、又はセラミック金属基複合材を含むか、又はそれらに対応し得る。例えば、中央部214は第1の材料から形成され、周縁部216、1216は第2の材料から形成され、中央部214と周縁部216は共に連結される。
【0040】
貫通装置110は、ビークル102の推進システム104を非推進型に切り替えるか、又は、推進システム104の推進を低下させ、ビークル102の飛行を終了させることが可能である。幾つかの実装形態では、ビークル102は、複数の貫通装置110を含む。例えば、ビークル102は、ビークル102第1の推進剤コンテナ112(例えば、液体燃料タンク)の近傍に位置付けされた1つ又は複数の第1の貫通装置110と、ビークル102の第2の推進剤コンテナ112(例えば、酸化剤タンク)の近傍に位置付けされた1つ又は複数の第2の貫通装置110とを含む。別の実施例では、ビークル102は、ビークル102の推進剤コンテナ112(例えば、固体又は液体ロケットのロケットケーシング)の継ぎ目の近傍に位置付けされた1つ又は複数の貫通装置110を含み得る。
【0041】
ビークル102の操作又は飛行(例えば、推進システム104の操作)の間、飛行コンピュータ106は、飛行終了指令を生成する。例えば、飛行コンピュータ106は、遠隔オペレータから飛行終了信号を受信するか、又は、センサデータ156が1つ又は複数の飛行終了条件を満たすことを判断する。飛行終了条件は、位置、機首方位、速度、燃料燃焼率、圧力、時間、又はこれらの組み合わせに対応する条件又は閾値を含み得る。飛行コンピュータ106は、飛行終了指令を貫通装置110又は飛行終了コントローラ108に送信する。飛行終了指令の受信に応答して、飛行終了コントローラ108又は貫通装置110は、推進剤124を活性化(例えば、トリガー、燃焼、又は点火)する。推進剤124は反応(例えば、爆発)して、力を生成する。ケーシング122は、力を含有し、力をフライヤープレート126に向けて方向付け、フライヤープレート126がケーシング122から切り離される。フライヤープレート126は、力によって推進又は加速され、ビークル102の1つ又は複数の構成要素に衝突する。特定の実装形態では、フライヤープレート126は、推進剤コンテナ112の外板132に衝突し、外板132内に孔を生成し、孔の周りに周縁構造損傷(例えば、曲げ、変形、破裂、割れ等)を生成する。さらに、フライヤープレート126は、1つ又は複数の支持体134、特定の相互接続子136、又はその両方に(直接的に又は外板132を介して)衝突し、1つ又は複数の支持体134及び特定の相互接続子136を切断する(例えば、完全に切断するか、又は脱連結させる)。
【0042】
フライヤープレート126によって生成された孔及び構造損傷は、推進剤コンテナ112内の圧力を低下させる。幾つかの実装形態では、推進剤コンテナ112の加圧された内容物は、外板132の孔を通して逃げるか、又は漏れる。圧力の低下及び推進剤の漏洩により、ビークル102が飛行を終了し、推進システム104の推力の生成が低下又は停止する。図示すると、圧力の低下は、例えば、推進システム104へのロケット推進剤の流れを低減又は停止することにより、ロケット推進剤の燃焼を低減又は停止することができる。幾つかの実装形態では、多数の貫通装置が、推進剤コンテナ112の領域で又は推進剤コンテナ112の継ぎ目に沿って、多数の支持体134及び相互接続子136を完全に切断するように使用される。多数の支持体134及び相互接続子136を完全に切断することにより、推進剤コンテナ112は、割れて開くか又は複数片に割れ、それにより、圧力が低下してビークル102の推進及び飛行が終了する。
【0043】
幾つかの実装形態では、貫通装置110は、取付台又はスタンドオフに連結され、フライヤープレート126の中央部214がターゲットに方向付けられた又は向けられた状態で図3を参照して説明されるように、ターゲットの近接に位置付けされる。他の実装形態では、貫通装置110は、ターゲットに連結される。
【0044】
他の実装形態では、貫通装置110は、ビークル102の外板132又は胴体の近傍に位置付けされる。特定の実装形態では、ビークル102の外板132は、ビークル102又は推進システム104のロケットのノズルに対応する。
【0045】
別の実装形態では、貫通装置110は、ビークル102の主要荷重経路の近くに位置付けされ、ビークル102又はその構造体の解体を引き起こす。例えば、貫通装置110は、ビークル102の支持支柱がビークル102の構造体取り付けられた位置の近傍に位置付けされる。構造体から支持支柱を切断することにより、ビークル102が破断し得る。
【0046】
別の特定の実装形態では、貫通装置110は、推進剤フィードラインの近くに位置付けされる。このような実装形態では、貫通装置110は、推進剤フィードラインを切断し、推進システム104への液体推進剤の流れを止める。
【0047】
貫通装置110は、外板132及び構造体を穿孔し、ビークル102の飛行を終了することが可能である。均一な剛性及び厚さを有するフライヤープレートを備えた貫通装置に比べて、貫通装置110は、より大きな荷重をターゲットに加え、より厚さのある構成要素を穿孔し、且つより薄い構成要素に残留損傷を生じさせることとの両方を行う。追加的に又は代替的に、均一な剛性及び厚さを有するフライヤープレートを備えた貫通装置に比べて、貫通装置110のフライヤープレート126は荷重を変更する。例えば、凹部を有するフライヤープレート126は、不連続な荷重を生じさせ得る。図示すると、ターゲットに加えられた荷重は、1つ又は複数の凹部の1つ又は複数の位置で低減する。これにより、1つ又は複数の凹部の前で径方向にせん断が突然生じるか、スカラップ設計の切り抜き間で不連続な荷重が生じ得る。荷重の低減は、剛性、慣性(衝突速度では剛性として作用し得る)、及び/又は強度に貢献し得る。したがって、ビークル102は、(貫通装置及びビークルの重量及び大きさが増大する)均一な剛性のフライヤープレートを有する貫通装置を備えたビークルに比べて、重量及び体積が低減した飛行終了システム2230を用いて、より迅速に飛行を終了させることが可能である。したがって、重量の低減、体積の低減、貫通装置の数の減少、又はこれらの組み合わせによって、(ビークルのコスト及び複雑性が増大する)均一な剛性のフライヤープレートを有する貫通装置を備えたビークルに比べて、ビークル102のコストと複雑性が減少する。代替的に、貫通装置110は、以上で説明したような別の種類の構造体で用いられる。
【0048】
図2A図2C、及び図3A図3Cは、貫通装置110及びフライヤープレート126の実施例を示す図である。図2A図2Cは、貫通装置110、及び凹部222を有するフライヤープレート126を示す。図3A図3Cは、貫通装置110、及び可変厚フライヤープレート126を示す。図2A及び図3Aは、それぞれ、貫通装置110の側面図を示す。図2B及び図3Bは、それぞれ、複数の凹部222を有するフライヤープレート、及び可変厚フライヤープレート126のそれぞれの底面図(第1の表面232を示す)を示す。図2C及び図3Cは、それぞれ、フライヤープレート126の側面図を示す。
【0049】
図2Aを参照すると、複数の凹部222を有するフライヤープレート126を含む貫通装置110の実施例が示される。図2Aに示すように、フライヤープレート126の第1の表面232は、ケーシング122及び推進剤124から反対に面している。図2Bでは、凹部222を有するフライヤープレート126は、複数の凹部222(例えば、貫通孔、止まり穴、カウンタボア、チャネル等)などの、材料が取り除かれた複数の領域を有する。図2Bに示すように、複数の凹部222は、円形断面を有する貫通孔に対応する。フライヤープレート126は、中央部214、及び端218を画定する周縁部216を含む。複数の凹部222は、周縁部216内に位置付けされ、フライヤープレート126の中心212の周りでパターン化されている。材料が取り除かれた(例えば、1つ又は複数の凹部222を有する)フライヤープレート126のさらなる例は、図7Aから図18Cを参照してさらに説明される。図2Cは、フライヤープレート126の側面図を示し、フライヤープレート126は、実質的に均一な厚さを有する。
【0050】
図3Aを参照すると、可変厚フライヤープレート126を含む貫通装置110の実施例が示される。図3B及び図3Cに示すように、中央部214は、実質的に一定な第1の厚さ262を有し、周縁部216は、中央部214の第1の厚さ262から端218の第2の厚さ264へとテーパする。中央部214は、第1の剛性252を有し、周縁部216は、第1の剛性252よりも低い第2の剛性254を有する。図3Cは、周縁部216が線状のテーパ242などの実質的に一定なテーパを有することを示す。可変厚フライヤープレート126のさらなる実施例は、図21Aから図23Rを参照してさらに説明される。
【0051】
図2A及び図3Aでは、ケーシング122が、フライヤープレート126より大きな直径を有する(図示のように幅がより広い)ように示されているが、他の実装形態では、フライヤープレート126は、ケーシング122と実質的に同じ大きさ(例えば、同じ直径)であってもよく、又は、ケーシング122より大きな直径を有してもよい。
【0052】
図4A図4Cは、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’の変形例を示す。図4A図4Cでは、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’が、爆発の直後からフライヤープレート126、126’の中央部214の衝突までの様々な時点で示されている。図4Aに示すように、貫通装置110のケーシング122は、スタンドオフ314に連結されている。スタンドオフ314は、取付台、フレーム、又は図1のビークル102などのビークルの支持構造体を含むか、又はこれらに対応し得る。貫通装置110のフライヤープレート126(例えば、均一な厚さのフライヤープレート126又は可変厚フライヤープレート126’)は、ターゲット312に面し、ターゲット312から離れたスタンドオフ距離316で位置付けされる。特定の実施例では、ターゲット312は、外板132、及び図1の複数の支持体134うちの1つ又は複数の支持体134を含むか、又はこれらに対応する。
【0053】
図4Aに示す第1の時点(T1)では、可変厚フライヤープレート126’の中央部214が変形し始める。可変厚フライヤープレート126’の周縁部216は、均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216より大幅に加速し、ターゲット312により近づく。可変厚フライヤープレート126’の周縁部216は、可変厚フライヤープレート126’の周縁部216の剛性の低減(又は柔軟性の増大)、及び慣性(例えば、質量)の低減により、(図4Aに示すように下方に)さらに推進される。
【0054】
図4Bに示す第2の時点(T2)では、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’の中央部214及び周縁部216は、継続的に発散する。図4Cに示す第3の時点(T3)では、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’の中央部がターゲット312に衝突する。均一な厚さのフライヤープレート126の中央部214は、ターゲット312に衝突し、均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216は、均一な厚さのフライヤープレート126の変形した中央部214に遅れて追随する。可変厚フライヤープレート126’の中央部214及び周縁部216(又はその副部)が、ターゲット312に衝突する。ターゲット312に加えられた荷重、及びターゲット312に対するこのような衝撃の結果は、図7A図7C及び図8A図8Cを参照してさらに説明される。
【0055】
図5A及び図5Bは、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’が、図1の外板132及び支持体134として例示されたターゲット312に衝突したときの衝突結果を示す。図5Aは、均一な厚さのフライヤープレート126が、外板132にきれいな孔を穿孔し、1つ又は複数の支持体134を完全に切断した衝突結果を示す。図5Bは、外板132に孔を穿孔し、支持体134を完全に切断し、さらに外板132に構造体損傷(例えば、曲げ、せん断、変形)を生じさせた可変厚フライヤープレート126’の衝突結果を示す。可変厚フライヤープレート126’は、ターゲットに「継続的に」荷重を加え、荷重は可変厚フライヤープレート126’の周縁端に向かって低減し、直接的なせん断よりは曲げ(例えば、隣接荷重)が引き起こされる。ここで引き起こされた曲げは、剛性の低減、慣性(衝撃速度では剛性として作用し得る)の低減、又はその両方によって生じる。
【0056】
図6は、フライヤープレート126によってターゲット(図4Aのターゲット312など)に加えられた荷重の実施例を示す図400を示す。図6は、経時的な、且つ、図4A図4Cの均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’の中央部214及び周縁部216の衝突時の、フライヤープレート126によって加えられた垂直荷重の実施例を示す。
【0057】
荷重図402は、プロット化された時間枠で、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126’によって加えられた垂直荷重を示す。荷重図402は、正規化された垂直荷重及び時間の値を含む。対応する衝突図412~418は、図6の均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126について示される。衝突図412~418は、それぞれ、均一な厚さのフライヤープレート126及び可変厚フライヤープレート126の衝突シナリオの4分の1を表す。例えば、各衝突図は、ターゲットの特定の4半分に衝突するフライヤープレートの特定の4半分(例えば、90度部分)の図を示す。
【0058】
衝突図412及び416は、均一な厚さのフライヤープレート126に対応し、衝突図414及び418は、可変厚フライヤープレート126’に対応する。衝突図412は、ターゲットに衝突する均一な厚さのフライヤープレート126の中央部214と、遅れて追随する均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216を示す。衝突図416は、遅れの後、均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216の、ターゲットへの衝突を示す。衝突図414は、ターゲットに衝突する可変厚フライヤープレート126’の中央部214と、比較的近い距離で遅れる周縁部216とを示す。衝突図418は、均一な厚さのフライヤープレート126に比べて、中央部214のすぐ後に、ターゲットに衝突する可変厚フライヤープレート126’の周縁部216を示す。
【0059】
衝突図412~418で示すように、均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216は、中央部214がターゲットに衝突したかなり後にターゲットに衝突するが、可変厚フライヤープレート126’の周縁部216は、中央部214がターゲットに衝突したすぐ後にターゲットに衝突する。この時間の短縮(「かなり後」から「すぐ後」)により、荷重図402に示すように、中央部214がターゲットに垂直荷重を加えている間に、可変厚フライヤープレート126’の周縁部216がターゲットに衝突することが可能となる。均一な厚さのフライヤープレート126の周縁部216に比べて、およそ半分の時間で、可変厚フライヤープレート126’の中央部214がターゲットに衝突した後に周縁部216がターゲットに衝突する。さらに、荷重図402に示すように、可変厚フライヤープレート126’は、より高い最大垂直荷重を加え、より大きなトータルインパルス(例えば、曲線の下方の面積)を加える。より高い最大垂直荷重は、均一な厚さのフライヤープレート126に比べて、より短い時間で(例えば、閾値期間内で)ターゲットに衝突する可変厚フライヤープレート126’の中央部214及び周縁部216によって、且つ、均一な厚さのフライヤープレート126に比べて、可変厚フライヤープレート126’の周縁部216の速度及び柔軟性の増大(又は剛性及び慣性の低減)によって生成される。(例えば、中央部214がターゲットに荷重を加えている間に)閾値期間内でターゲットに衝突する周縁部216は、中央部214がターゲットに垂直荷重を加えている間に、周縁部216がターゲットに垂直荷重を加えることを可能にする。
【0060】
図7A図7Cは、異なる形状を有するフライヤープレート126によって生成された孔の例を示す図である。図7A図7Cでは、外板132及び複数の支持体134のうちの2つの支持体134の特定の相互接続子136に衝突するフライヤープレート126の3つの異なる形状又はスタイルの衝突結果が示されている。図7Aは、均一な厚さのフライヤープレート126(例えば、均一又は一定な剛性のフライヤープレート)が、外板132にきれいな孔を穿孔し、1つ又は複数の支持体134を完全に切断した衝突結果を示す。図7Bは、外板132に孔を穿孔し、支持体134を完全に切断し、さらに外板132にさらなる周縁損傷(例えば、曲げ、せん断、変形、破裂、割れ等)を生じさせた、凹部222を有するフライヤープレート126の衝突結果を示す。図7Cは、周縁部又は端(図2Aの周縁部216又は端218など)にスカラップを有するフライヤープレート126の衝突結果を示す。スカラップフライヤープレート126は、凹部222を有するフライヤープレート126と同じように、外板132に孔を穿孔し、支持体134を完全に切断し、さらに外板132にさらなる周縁損傷(例えば、曲げ、せん断、変形)を生じさせる。
【0061】
さらなる構造的損傷(例えば、孔の周囲領域の曲げ、せん断、変形、破裂、割れ等)を生じさせ、より高い荷重(隣接荷重を含む)を加えることにより、貫通装置の効果が増大する。例えば、凹部222を有するフライヤープレート126又は可変厚フライヤープレート126を含む、図1の貫通装置110は、均一な厚さのフライヤープレート126を含む貫通装置110より効果的である。図示すると、凹部222を有するフライヤープレート126又は可変厚フライヤープレート126は、凹部222を有するフライヤープレート126又は可変厚フライヤープレート126の直径より大きな孔を生成し得る。構造的損傷の領域の増大により、ターゲットの解体を引き起こす効果が増大する。
【0062】
図8A図8Cは、均一な厚さ及び異なる密度の異なる材料を有するフライヤープレート126によって生成された孔の例を示す図である。例示的且つ非限定的な実施例として、図8Aから図8Cでは、ターゲットはアルミニウムから作られる。図8Aから図8Cでは、外板132及び支持体134に衝突する3つの異なる材料(それぞれ異なる強度及び密度をもつ)を有するフライヤープレート126の衝突結果が示されている。図8Aは、鋼から作られたフライヤープレート126(例えば、均一又は一定な厚さのフライヤープレート)の衝突結果を示す。鋼フライヤープレート126は、外板132にきれいな孔を穿孔し、(例えば、図1の相互接続子136などの支持体の相互接続子から)支持体134を互いから完全に切断する。図8Bは、アルミニウムから作られたフライヤープレート126の衝突結果を示す。アルミニウムフライヤープレート126は、外板132に複数の孔を生成し、外板132及び1つ又は複数の支持体134に構造的損傷(例えば、曲げ、せん断、又は変形)を生じさせる。アルミニウムから作られたフライヤープレート126は、支持体134を切断しなかった。図8Cは、銅から作られたフライヤープレート126の衝突結果を示す。銅フライヤープレート126は、外板132に複数の孔を生成し、外板132及び1つ又は複数の支持体134に構造的損傷を生じさせる。銅フライヤープレート126は、支持体の相互接続子から1つの支持体を切断し、図1の相互接続子136などの相互接続子から各支持体134を切断しなかった。
【0063】
より適合性があり且つより密度が低い材料は、適合性がより低く且つ密度がより低い材料よりも、多くの周縁損傷を引き起し、貫通がより少ない。例えば、アルミニウム及び銅フライヤープレート126は、図8A図8Cの鋼フライヤープレート126よりも、より多くの周縁損傷を引き起こし、貫通がより少ない。均一な厚さ及び剛性のアルミニウム及び銅フライヤープレート126は、十分な貫通と周縁損傷を生じさせることができなかった。フライヤープレート126の剛性を変動させることにより、図7B及び図7Cに示すように、十分な貫通及び周縁損傷が生じた。さらに、フライヤープレート126は、図11Aから図18Cを参照して説明されるように、均一な又は実質的に均一な厚さで十分な貫通及び周縁損傷を達成するために、複数の材料を含み得る。
【0064】
図9Aから図9Fは、図1のフライヤープレート126などの、材料の一部が取り除かれた可変剛性フライヤープレート126の実施例を示す。図9Aから図9Fでは、取り除かれた一部の材料は、図2Aから図2Cを参照して説明されたフライヤープレート126の周縁部216における凹部222に対応する。図9Aから図9Fは、フライヤープレート126の底面図を示し、図4Aのターゲット312などのターゲットに面するフライヤープレート126の第1の表面232を描く。図9Aから図9Fでは、各凹部222は、貫通孔702である。他の実装形態では、凹部222は、図9Aからから図18Cを参照して説明されるように、止まり穴、空洞、又はチャネルを含むか、又はそれらに対応する。
【0065】
図9Aを参照すると、フライヤープレート126の第1の例が示される。フライヤープレート126は、パターン720を描いてフライヤープレート126の中心212の周りに配置された複数の孔722(貫通孔702)を含む。例えば、複数の孔722の各孔は、フライヤープレート126の中心212の周りで実質的に同じ大きさであり、実質的に均等に離間されている。図9Aに示すように、孔722は、放射状パターン720(例えば、中心212の周りで均等に離間され、中心212から同じ距離又は半径を有する)で配置される。孔722は、放射対称(例えば、放射状線に関する対称性)を有する。図9Aから図9Fに示すように、複数の孔722が、フライヤープレート126の周縁部216に配置される。他の実装形態では、複数の孔のうちの1つ又は複数の孔が、図23Aから図23Rを参照して説明されるように、第2の周縁部1216に配置される。
【0066】
図9Bから図9Dは、複数の孔722~726をさらに含み、図9Aに比べると、それぞれ異なるパターン720で配置されている。図9Bのパターン720は、図9Aのパターン720に比べて、より多くの数の孔722を有する。図9Cのパターン720は、複数の孔724を有し、孔724の大きさ(直径)は、図9A及び図9Bの孔722の大きさより大きい。
【0067】
図9D及び図9Eは、それぞれ複数の異なる大きさの孔を有するフライヤープレート126を示す。図9Dは、比較的より大きな孔、孔722を有し、比較的より小さな孔、孔726を有する。図9Dに示すように、孔722は、放射状パターン(例えば、中心の周りで均等に離間され、中心212から同じ距離又は半径を有する)で配置される。孔722は、放射対称(例えば、放射状線に関する対称性)を有する。孔726は、さらに放射状パターン720で整列し、孔722と径方向に整列する。図示すると、中心212からの線又は半径は、対応する孔722及び726の中心を通過する。図示された図9Dのパターン720のより小さな孔726は、より大きな孔722と同じパターン720を有するように示されているが、より小さな孔726は、異なるパターン720を有してもよく、且つより大きな孔722からオフセットされてもよい。追加的に又は代替的に、より大きな孔722の数は、より小さな孔726の数よりも多くてもよく、又は少なくてもよい。図9Dでは、孔726は、周縁部216にあってもよく、孔722は、第2の周縁部1216にあってもよい。
【0068】
図9Eは、2つの異なる大きさの孔722及び726が、放射状パターン720で配置されているのを示しており、フライヤープレート126の中心212の周りで、互いに対して円周方向に整列している。図示すると、孔722及び726の中心は、中心212の周りの円の円周の周りに配置され、整列し、孔722及び726の各中心は、中心212から同じ距離(半径)を有する。
【0069】
複数の孔722~726は、図9A図9Fでは、円形断面を有するように示されているが、他の実施態様では、1つ又は複数の孔は、図9Fに示す断面形状のうちの1つのような異なる形状の断面を有する。図9Fは、円、楕円、長方形、四角形、台形、五角形、六角形、三角形、星系、ひし形、又はその他の形状などの孔722~726の断面の様々な異なる形状を示す。第1の楕円732及び第2の楕円734は、例示的な形状として示され、図9Fのフライヤープレート126の孔として示されていない。
【0070】
各形状は、特定の軸に対して、又は、互いから独立して、径方向に、周方向に配向されてもよい。例えば、第1の楕円732、第1の長方形742、及び第1のひし形752は、径方向に配向されている(例えば、半径に沿って配向されている。)図示すると、第1の楕円732の主要軸は、中心212を有する円形の半径に沿って向いている。半径方向に配向されると、形状は、中心212に対して内側又は外側に配向され得る。図示すると、第1の三角形762は内側に向いており、第2の三角形764は外側に向いている。例えば、第2の楕円734、第2の三角形744、及び第2のひし形754は、周方向に配向されている(例えば、円周に沿って配向されている)。図示すると、第2の楕円734の主要軸は、中心212を有する円形の円周に沿って向いている。図9A図9Fでは、凹部222が貫通孔702として示されているが、他の実施態様では、図11Bでさらに説明されているように、凹部222のうちの1つ又は複数は、止まり穴である。
【0071】
図10Aから図10Cは、図1のフライヤープレート126などの、1つ又は複数の凹部222を有する可変剛性フライヤープレート126のさらなる実施例を示す。図10Aから図10Cでは、1つ又は複数の凹部222は、周縁部216の端218(例えば、周縁端)において又はその近くに位置付けされる。図10Aから図10Cは、フライヤープレート126の底面図を示し、図4Aのターゲット312などのターゲットに面する各フライヤープレート126の第1の表面232を描く。図10Aから図10Cでは、各凹部222は、貫通孔702である。他の実装形態では、周縁端218における凹部222は、図11Bを参照して説明されるように、止まり穴、空洞、又はチャネルを含むか、又はそれらに対応する。
【0072】
図10Aは、フライヤープレート126の周縁部216の端218における複数のノッチ802を示す。複数のノッチ802は、パターン720を描いてフライヤープレート126の中心212の周りに配置されている。幾つかの実装形態では、パターン720は、放射状に対称なパターンを含む。図示すると、パターン720の各特徴(図10Aのノッチ802)は、フライヤープレート126の端218の周りで他の各特徴から均等に離間されている。複数のノッチ802は、ノッチタイプ812~816などの1つ又は複数の種類のノッチ802を含み得る。第1のタイプ812のノッチ802は、実質的に平行な線を有する側壁を含む。第2のタイプ814のノッチ802、及び第3のタイプ816のノッチ802は、角度付けられた側壁を含む。第2のタイプ814のノッチ802の側壁は、第2のタイプ814のノッチ802がフライヤープレート126の中心212の近くでより広くなるように角度付けられる。第3のタイプ816のノッチ802の側壁は、第3のタイプ816のノッチ802がフライヤープレート126の端218においてより広くなるように角度付けられる。特定の実装形態では、側壁は、フライヤープレート126の中心212と整列(例えば、径方向に整列)し得る。
【0073】
図10Bは、フライヤープレート126の周縁部216の端218における複数の歯804を示す。複数の歯804は、フライヤープレート126の中心212の周りに配置されている。複数の歯804は、1つ又は複数の種類の歯804を含み得る。歯804の種類は、ノッチ802のタイプ812~816(平行、外側に角度付け、及び内側に角度付け等)を含むか、又はそれに対応し得る。
【0074】
図10Cは、フライヤープレート126の周縁部216の端における複数のスカラップ806を示す。複数のスカラップ806は、フライヤープレート126の中心212の周りに配置されている。複数のスカラップ806は、1つ又は複数の種類のスカラップ806を含み得る。スカラップ806の種類は、円、楕円、放物線、又は双曲線の一部などの円錐断面の一部を含むか、又はこれに対応し得る。
【0075】
他の実装形態では、フライヤープレート126は、より多くの数の又はより少ない数の凹部222又は特徴(例えば、ノッチ802、歯804、又はスカラップ806)を含み得る。さらに、凹部222又は特徴は、異なる大きさを有してもよい。例えば、第1の歯804Aは、第2の歯804Bの第2の寸法864より大きい第1の寸法862(例えば、長さ、幅、又は領域)を有し得る。特定の実装形態では、凹部222は、1つ又は複数の第1のタイプの凹部222、及び1つ又は複数の第2のタイプの凹部222を含み得る。凹部222は、パターン720を描いて中心212の周りに対称的に、又は非対称的に配置され得る。
【0076】
図11A図11Cは、凹部222を有するフライヤープレートの実施例を示す。図11Aは、複数の凹部222を有するフライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。図11Bは、軸950にわたって、図11Aのフライヤープレートの第1の実施例の断面を示す図である。図11Cは、軸950にわたって、図11Aのフライヤープレートの第2の実施例の断面を示す図である。
【0077】
図11Aを参照すると、複数の凹部222を含むフライヤープレート126が示される。図11Aでは、各凹部222は、止まり穴である。幾つかの実装形態では、凹部222は、(実質的に平坦な面を形成ように)中央部214及び周縁部216の第1の材料914の第1の密度924と異なる(例えば、より多い)第2の密度926を有する第2の材料916で充填され得る。図11Cに示すように、各凹部222は、第2の材料916で充填される。他の実装形態では、図11Aに示すように、凹部222は充填されておらず、フライヤープレート126は、周縁部216に可変厚を有する。
【0078】
図11Bは、第1の材料914の充填されていない凹部222を示すが、図11Cは、充填された凹部934(第2の材料916で充填された凹部222など)を示す。図11Bは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例に対応する。図11Cは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例、及び可変密度フライヤープレート126の実施例に対応する。
【0079】
図12から図14は、凹部222を形成するために取り除かれた、周縁部216の端218(周縁端)の複数の領域を有するフライヤープレート126のさらなる実施例を示す。図11では、凹部222は、図10Aを参照して説明されたノッチ802などのノッチに対応する。図12では、凹部222は、図10Bを参照して説明された歯804などの歯に対応する。図14では、凹部222は、図10Cを参照して説明されたスカラップ806などのスカラップに対応する。
【0080】
図15A図15Cは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例を示す。図15Aは、同心円チャネル1012、1014の形態の凹部222を有するフライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。図15Bは、軸1050にわたって、図15Aのフライヤープレート126の第1の実施例の断面を示す図である。図15Cは、軸1050にわたって、図15Aのフライヤープレート126の第2の実施例の断面を示す図である。
【0081】
図15Aを参照すると、フライヤープレート126は、同心円状の配置又はパターンを有する凹部222を形成するように周縁部216の複数の領域から材料が取り除かれており、複数の領域の凹部222は、同心円チャネル1012及び1014などの1つ又は複数の同心円チャネルを含むか、又はそれに対応する。図示すると、凹部222は、中心212の周りに1つ又は複数の同心円チャネル又はリングを形成する。幾つかの実施例では、図16Aから図18Cを参照してさらに説明されるように、図11Cの第2の材料916などの、異なる密度(例えば、より低い密度)を有する第2の材料は、図11Cの第1の材料914などの第1の材料内に形成された同心円チャネル1012及び1014内で形成されるか、又は堆積され得る。図15A図15Cに示すように、同心円チャネル1012及び1014は、明確にするために、それぞれ第2の材料で充填されていない。
【0082】
図15Aでは、フライヤープレート126は、同心円チャネル1012及び1014を含み、同心円チャネル1012及び1014は、貫通孔(貫通孔702など)である。他の実装形態では、例えば、図15Cにあるように、同心円チャネル1012及び1014は、止まり穴(止まり穴902など)である。同心円チャネル1012及び1014は、半径方向の支持体1016によって互いから分離されており、互いに対して同心円状にある(例えば、同じ中心、中心212を有する)。図10には2つのチャネル(1012及び1014)及び8つの半径方向の支持体1016が示されているが、他の実装形態では、フライヤープレート126は、より多くの又はより少ないチャネル及び半径方向の支持体を含み得る。
【0083】
図15B及び図15Cを参照すると、図15Bは、同心円チャネル1012及び1014が貫通孔702であるフライヤープレート126の実施例を示し、図15Cは、同心円チャネル1012及び1014が止まり穴902であるフライヤープレート126の実施例を示す。図15Cは、特定の深さを有する同心円チャネル1012及び1014を示すが、他の実装形態では、同心円チャネル1012及び1014は、図15Cに示すよりも深くてもよく、又は浅くてもよい。
【0084】
図16A図16Eは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例を示す。図16Aは、同心円チャネル1012及び1014の形態の凹部222を有するフライヤープレート126の実施例の底面図を示す図である。図16B~16Eの各図は、軸1150にわたって、図16Aのフライヤープレート126のそれぞれの実施例の断面を示す図である。
【0085】
図16Aを参照すると、フライヤープレート126は、フライヤープレート126の第1の材料において凹部を形成する同心円チャネル1012及び1014を含む。図16Aに示すように、フライヤープレート126の同心円チャネル1012及び1014は、明確にするために、それぞれ第2の材料916で充填されている。幾つかの実装形態では、例えば、図16B図16C、及び図16Dで示されているように、同心円チャネル1012及び1014は充填されていない。このようなフライヤープレート126の実施例は、可変密度フライヤープレート126の実施例に対応し得る。
【0086】
同心円チャネル1012及び1014は、第1の表面232(例えば、ケーシング及び推進剤に面している表面)、第2の表面234(例えば、ケーシング及び推進剤から反対に面している表面)、又はその両方において形成されてもよい。図16A~16Bで示すように、同心円チャネル1012及び1014は、第1の表面232において形成されており、実質的に同じ大きさ(例えば、実質的に同じ幅及び深さ)を有する。図16Cは、両方の表面232、234において同心円チャネル1012及び1014を含む。
【0087】
図16Dでは、同心円チャネル1012及び1014は、別の材料で充填されている。例えば、同心円チャネル1012及び1014は、第1の材料914の第1の密度924より小さい第2の密度926を有する第2の材料916で充填されている。図16Dに示すように、凹部934は、フライヤープレート126が実質的に一定な厚さを有するように、第2の材料916などで充填(例えば、完全に充填)される。他の実装形態では、凹部934は、部分的に充填されており、フライヤープレート126は、実質的に一定な厚さを有しない場合がある。
【0088】
図16B図16Dの同心円チャネル1012及び1014は、同じ深さを有するように示されているが、他の実装形態では、チャネル1012及び1014は、より深くてもよく、又はより浅くてもよい。図16Eに示すように、中心212により近い第1のチャネル(同心円チャネル1012)は、フライヤープレート126の端218などの周縁端により近い第2のチャネル(同心円チャネル1014)に比べて、より小さい(より少ない幅及び深さを有する)。フライヤープレート126の中心212により近いところでより深いチャネル1012及び1014を形成することよりも、周縁端により近いところでより深いチャネル1012及び1014を形成することにより、フライヤープレート126の剛性を大幅に低減することができる。
【0089】
追加的に又は代替的に、図16A図16Eの同心円チャネル1012及び1014は、種々の形状を有し得る。例えば、図16Bの例示的な側壁図1160に示されているように、同心円チャネル1012及び1014の側壁は、平行1162、内側に角度付け1164、外側に角度付け、又は湾曲状(例えば、凹状1166又は凸状1168)であってもよい。
【0090】
図17A図17Dは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例を示す。図17Aは、同心円チャネルの形態の凹部を有するフライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。図17B図17Dの各図は、軸1250にわたって、図17Aのフライヤープレート126のそれぞれの実施例の断面を示す図である。図16Aの同心円チャネル1012及び1014に比べて、図17Aに示す同心円チャネルは、異なる大きさを有する(例えば、図17Aに示すように異なる幅を有する)。
【0091】
図17Aに示すように、フライヤープレート126の同心円チャネル1012及び1014は、明確にするために、それぞれ第2の材料916で充填されている。幾つかの実装形態では、図17B及び図17Cに示すように、同心円チャネル1012及び1014は、充填されていない。このようなフライヤープレート126の実施例は、可変密度フライヤープレート126の実施例に対応し得る。似たような大きさのチャネル1012及び1014を有するフライヤープレート126に比べて、種々の大きさのチャネル1012及び1014を形成すると、フライヤープレート126がより高いレベルの不連続荷重を生じさせる場合がある。
【0092】
図18A図18Cは、複数の種類の凹部222を有するフライヤープレート126の実施例を示す。図18Aは、同心円チャネル1012及び複数の止まり穴902を有するフライヤープレート126の実施例の底面図を示す図である。図18B及び図18Cは、軸1350にわたって、図18Aのフライヤープレートのそれぞれの実施例の断面を示す図である。
【0093】
図18Aを参照すると、フライヤープレート126は、単一の同心円チャネル、同心円チャネル1012、及び複数の止まり穴902を形成する凹部222を含む。複数の止まり穴902は、図18Aに示すように、同心円チャネル1012によって互いに接続されているが、他の実装形態では、複数の止まり穴902のうちの1つ又は複数は、同心円チャネル1012から分離している。他の実装形態では、フライヤープレート126は、止まり穴902の代わりに、複数の貫通孔702、ノッチ802、歯804、又はスカラップ806を含む。
【0094】
図7A図18Cの凹部222は、機械加工(例えば、座ぐり)又はエッチングによって、一体的且つ平坦なフライヤープレート126から材料の一部を取り除くことで形成され得る。代替的に、フライヤープレート126は、凹部を画定する一体構造に形成(例えば、鋳造、成形、又はプレス加工)され得る。図7Aから図18Cの凹部222は、図7Aから図18Cで示されたものとは異なる厚さ又は深さを有してもよい。例えば、1つ又は複数の凹部222の第2の厚さの、中央部214の第1の厚さに対する厚さの比率は、0.1から0.9の範囲内にあり得る。0.1から0.9の範囲内の比率を有することにより、中央部214から周縁部216にかけてフライヤープレート126の剛性(強度、及び/又は慣性)が変動し、中央部214と周縁部216との間の衝突遅延が減少し、それにより、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、フライヤープレート126は、ターゲットを貫通して、周縁構造損傷を生じさせる。
【0095】
図19A図19Fは、高密度インサート1412有する可変密度フライヤープレート126の実施例を示す。図19Aは、高密度インサート1412を有する可変密度フライヤープレート126の実施例の底面図を示す図である。図19B図19Fの各図は、軸1450にわたって、図19Aの高密度インサート1412を有する可変密度フライヤープレート126のそれぞれの実施例の断面を示す図である。
【0096】
図19Aを参照すると、中央部214は、周縁部216の第2の材料916の第2の密度926より大きい第1の密度924を有する第1の材料914を含む。幾つかの実装形態では、中央部214は、第1の材料914から形成され、周縁部216は、中央部214の周りで形成される。他の実装形態では、フライヤープレート126は、第2の材料916から形成され、中央部214(又はその一部)は、機械加工等により取り除かれ、第1の材料914は、中央部214において形成された凹部の中に形成されるか、又は堆積される。第1の材料914の厚さは、フライヤープレート126の厚さと同じであってもよく、又はそれより少なくてもよい。
【0097】
図19Bは、第1の材料914の第1の厚さ262が、フライヤープレート126の第2の厚さ264と実質的に同じであることを示す。図19Cは、第1の材料914の第1の厚さ262が、フライヤープレート126の第2の厚さ264より小さいことを示し、図19Dは、第1の材料914の第1の厚さ262が、フライヤープレート126の第2の厚さ264より多いことを示す。図19Cでは、第1の材料914は、中央部214において、フライヤープレート126内に凹設され、フライヤープレート126は、実質的に一定な厚さを有する。図19Dでは、第1の材料914の一部が、中央部214においてフライヤープレート126から突出する。
【0098】
図19E及び図19Fは、フライヤープレート126の周縁部216における凹部222、934を示す。図19E及び図19Fの凹部222、934は、図7Aから図18Cを参照して説明される凹部222を含むか、又はそれに対応する。例えば、凹部222は、貫通孔702、止まり穴902、ノッチ802、歯804、スカラップ806、同心円チャネル1012、1014、又はこれらの組み合わせを含み得る。図19Eでは、凹部222は、第1の表面232の反対側の第2の表面234にある。第1の表面232は、高密度インサート1412に対応する、中央部214の第1の材料914を含む。中央部214の第1の材料914は、図19Eのフライヤープレート126の厚さより小さい厚さを有するように示されているが、他の実装形態では、中央部214の第1の材料914は、フライヤープレート126と同じ厚さを有する。図19Fでは、凹部934が充填されており、周縁部216は実質的に一定な厚さを有する。図19Fで示すように、凹部934は、第3の密度928を有する第3の材料918で充填される。第3の密度928は、第1の材料914の第1の密度924より少なく、第2の材料916の第2の密度926より小さい。他の実装形態では、第3の材料918の第3の密度928は、第1の密度924、第2の密度926、又はその両方より多い。追加的に又は代替的に、図19E及び図19Fの凹部222、934は、第1の表面232に形成され得る。幾つかの実装形態では、第1の表面232は、ターゲットに面し、他の実装形態では、第2の表面234は、図4Aのターゲット312などのターゲットに面する。
【0099】
図20A図20Fは、複数の支持体1514を有する可変密度フライヤープレート126の実施例を示す。図20Aは、複数の支持体を有する可変密度フライヤープレートの実施例の底面図を示す図である。図20B図20Fの各図は、図20Aの複数の支持体を有する可変密度フライヤープレートのそれぞれの実施例の断面を示す図である。
【0100】
図20Aを参照すると、フライヤープレート126は、中央部214を含み、周縁部216の複数の領域は、中央部214の剛性を増すように構成された支持体1514(例えば、補剛材)を含む。支持体1514は、第1の材料914又は第2の材料916を含み得る。図20Aに示すように、支持体は、第1の材料914を含む。支持体1514は、図20Aに示すように、円形部又はベースを含むか、又はそれを形成し得る。
【0101】
図20Bは、中央部214の支持体1514の第3の厚さ266が、周縁部216の複数の領域における支持体1514の第4の厚さ268と実質的に同じであることを示す。図20C及び図20Dは、中央部214の支持体1514の第3の厚さ266が、周縁部216の複数の領域における支持体1514の第4の厚さ268より多いことを示す。図20Cでは、支持体1514の一部は、中央部214において、フライヤープレート126内に凹設され、フライヤープレート126は、実質的に一定な厚さを有する。図20Dでは、支持体1514の一部が、中央部214においてフライヤープレート126から突出する。
【0102】
図20E及び図20Fは、フライヤープレート126の周縁部216における凹部222、934を示す。図20Eでは、凹部222は、複数の支持体1514を含む第1の表面232の反対側の第2の表面234において形成される。中央部214の第1の材料914は、図20Eのフライヤープレート126の厚さより小さい厚さを有するように示されているが、他の実装形態では、中央部214の第1の材料914は、フライヤープレート126と同じ厚さを有する。図20Eでは、凹部934が充填されており、周縁部は実質的に一定な厚さを有する。図20Fで示すように、凹部934は、第3の密度928を有する第3の材料918で充填される。第3の密度928は、第1の材料914の第1の密度924より少なく、第2の材料916の第2の密度926より小さい。他の実装形態では、第3の密度928は、第1の密度924、第2の密度926、又はその両方より多い。追加的に又は代替的に、図20E及び図20Fの凹部222、934は、第1の表面232に形成され得る。
【0103】
図19E図19F図20E、及び図20Fは、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例、及び可変密度フライヤープレート126の実施例に対応する。図19Bから図19D、及び図20Bから図20Dは、可変密度フライヤープレート126の実施例に対応する。さらに、図19Aから図20Fのフライヤープレートの幾つかは、実質的に一定な厚さを有するが、中央部214に比べると、周縁部216は、より柔軟であり、剛性がより低い(又は質量が小さい)。このような可変剛性フライヤープレート126では、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、周縁部216は、可変厚フライヤープレート126の周縁部216と同じように加速される。
【0104】
図21A図21Gは、単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126の実施例を示す。図21Aは、単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126の実施例の底面図を示す図である。図21B図21Gの各図は、図21Aの単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126のそれぞれの実施例の側面図を示す図である。
【0105】
図21Aでは、中央部214は、第1の半径1622を有し、フライヤープレート126(又は周縁部216)は、第2の半径1624を有する。図21Aに示すように、図21Aの中央部214の第1の半径1622は、フライヤープレート126の第2の半径1624の約半分である。他の実装形態では、図22Aを参照して説明されるように、中央部214の第1の半径1622は、より長くてもよく、又はより短くてもよい。
【0106】
図21B図21Dは、ほぼゼロの厚さ1652までの単一のテーパを有する単一の周縁部216を含む(例えば、角度付いた湾曲端までテーパし、ベースで実質的に90℃に湾曲した端を含むよりも、ケーシング122に連結されたベースの角度付いた湾曲端までテーパする)。図21B及び図21Cは、線状且つ実質的に一定なテーパを有する周縁部216を含む。図21B及び図22Cは、それぞれ同様に形状を有する。例えば、周縁部216は、ケーシング122の近くに又はケーシング122に連結された、角度付けて湾曲した端1662までテーパする。図21B及び図21Dは、フライヤープレート126の比較的より厚さのある実施例である図21Cに比べて、フライヤープレート126の比較的より薄い実施例である。図21Dは、非線状テーパ244(例えば、漸減性のテーパ又は漸増性のテーパ)を有する周縁部216を含む。図21Dに示すように、周縁部216の非線状テーパ244は、漸増性のテーパである。
【0107】
図21Eから図21Gは、それぞれ、ほぼゼロの厚さ1654までテーパする単一の周縁部216を含む(例えば、周縁部216は、ケーシングに連結されたベースで実質的に90度に湾曲した端を有する)。図21E及び図21Fは、中央部214の第1の厚さ262から周縁部216及びフライヤープレート126の端218の第2の厚さ264まで線状のテーパ244を有する周縁部216を含む。例えば、周縁部216は、ケーシング122の近くに又はケーシング122に連結された、実質的に90度湾曲した端1664を含む。
【0108】
図21E及び図21Fは、それぞれ同様の形状及び厚み比率を有する。図21Eは、図21Fのフライヤープレート126の比較的より薄い実施例である。図21E及び図21Fで示すように、周縁部216の端218の第2の厚さ264の、中央部214の第1の厚さ262に対する比率は、約3分の2である。約3分の2の比率を有することにより、中央部214から周縁部216にかけてフライヤープレート126の剛性(強度、及び/又は慣性)が変動し、中央部214と周縁部216との間の衝突遅延が減少し、それにより、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、フライヤープレート126は、ターゲットを貫通して、周縁構造損傷を生じさせる。
【0109】
図21Gは、非線状テーパ244(例えば、漸減性のテーパ又は漸増性のテーパ)を有する周縁部216を含む。図21Gに示すように、周縁部216の非線状テーパ244は、漸増性のテーパである。フライヤープレート126の特定の厚さ、又は、フライヤープレート126の第1の厚さ262と第2の厚さ264との間の比率は、図21Bから図21Gに示すより多くてもよく、又は少なくてもよい。例えば、中央部214の第1の厚さ262の、(例えば、周縁部216の端218における)周縁部216の第2の厚さ264に対する比率は、1.1から5の範囲内である。1.1から5の範囲内の比率を有することにより、中央部214から周縁部216にかけてフライヤープレート126の剛性(強度、及び/又は慣性)が変動し、中央部214と周縁部216との間の衝突遅延が減少し、それにより、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、フライヤープレート126は、ターゲットを貫通して、周縁構造損傷を生じさせる。
【0110】
図22A図22Gは、単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126の実施例を示す。図22Aは、単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126の別の実施例の底面図を示す図である。図21Aに比べて、図22Aのフライヤープレート126の中央部214はより大きい。
【0111】
図22Aを参照すると、中央部214は、第1の半径1622を有し、フライヤープレート126(又は周縁部216)は、第2の半径1624を有する。図22Aに示すように、中央部214の第1の半径1622は、フライヤープレート126の第2の半径1624の約0.9倍である。図21A及び図22Aでは、2つの例示的な第1の半径が示されているが、中央部214の第1の半径は、より長くてもよく、又はより短くてもよい。例えば、フライヤープレート126は、中央部214の第1の半径1622の、フライヤープレート126の第2の半径1624に対する比率が、0.5から0.9の値の範囲内であり得る。ほぼ0.5から0.9の値の範囲内の比率を有することにより、中央部214から周縁部216にかけてフライヤープレート126の剛性(強度、及び/又は慣性)が変動し、中央部214と周縁部216との間の衝突遅延が減少し、それにより、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、フライヤープレート126は、ターゲットを貫通して、周縁構造損傷を生じさせる。
【0112】
図22B図22Gの各図は、図22Aの単一の周縁部216を有する可変厚フライヤープレート126のそれぞれの実施例の側面図を示す図である。図22Bから図22Gは、それぞれ、図21Bから図21Gで示され且つ図21Aを参照して説明されたそれぞれの側面図に対応する。
【0113】
図23A図23Rの各図は、2つの周縁部216及び1216を有する可変厚フライヤープレート126の実施例を示す。図23Aは、2つの周縁部216、1216を有する可変厚フライヤープレート126の実施例の底面図を示す図である。図23B図23Rの各図は、2つの周縁部216、1216を有する可変厚フライヤープレート126のそれぞれの実施例の側面図を示す図である。
【0114】
図23Aを参照すると、周縁部216(例えば、第1の周縁部)、及び周縁部216の周りの第2の周縁部1216を含む可変厚フライヤープレート126が示されている。周縁部216は、端218を画定し、第2の周縁部1216は、第2の端1218を画定する。図23Aでは、第2の端1218は、フライヤープレート126の周縁端である。可変厚フライヤープレート126は、図23Aに示すように、2つの周縁部216及び1216を含むが、他の実施例では、フライヤープレート126は、2つより多くの周縁部216及び1216を含み得る。2つの周縁部216及び1216のそれぞれの厚さ(例えば、円弧厚(arc thickness))が、図23Aではほぼ等しいが、他の実装形態では、図23Bに示すように、一方の周縁部216の第1の円弧厚1862が、他方の周縁部1216の第2の円弧厚1864より大きくてもよい。
【0115】
図23Bから図23Fを参照すると、図21Aの可変厚フライヤープレート126のそれぞれの実施例の側面図が示されている。図23Bから図23Dは、それぞれ、非ゼロの厚さ1654を有する周縁端(例えば、第2の端)を含む第2の周縁部1216を含む。図23B及び図23Cは、線状の又は実質的に一定なテーパを有する第1の周縁部216を含み、それに、実質的に一定な厚さを有する第2の周縁部1216が続く。図23Dは、非線状のテーパ244を有する第1の周縁部216を含み、それに、実質的に一定な厚さを有する第2の周縁部1216が続く。
【0116】
図23E及び図23Fは、それぞれ、ほぼゼロ1652までテーパする第2の周縁部216を含む。図23Eは、線状のテーパ242を有する第1の周縁部216を含み、それに、非線状なテーパ244を有する第2の周縁部216が続く。図23Fは、非線状のテーパ244を有する第1の周縁部216を含み、それに、線状なテーパ242を有する第2の周縁部216が続く。
【0117】
図23Bから図23Dで示すように、端1218の第2の厚さ264の、中央部214の第1の厚さ262に対する比率は、約2分の1である。図23E及び図23Fでは、周縁部216の第1の端218の第3の厚さ266の、中央部214の第1の厚さ262に対する比率は、約2分の1である。約2分の1の比率を有することにより、中央部214から周縁部216にかけてフライヤープレート126の剛性(強度、及び/又は慣性)が変動し、中央部214と周縁部216との間の衝突遅延が減少し、それにより、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、フライヤープレート126は、ターゲットを貫通して、周縁構造損傷を生じさせる。図21A及び図22Aを参照して説明され、図23Bから図23Fで示すように、中央部214、第1の端218、又は第2の(周縁)端1218の厚さ(又はそれらの間の比率)は、より大きくてもよく、又はより小さくてもよい。
【0118】
図23Gから図23Rを参照すると、図21Aの可変厚フライヤープレート126のそれぞれのさらなる実施例の側面図が示されている。図23Gから図23I及び図23Mから図23Oは、それぞれ、非ゼロ厚さ1654までテーパする第2の周縁部1216を有し、図23Jから図23L及び図23Pから図23Rは、それぞれ、ほぼゼロ1652の厚さまでテーパする第2の周縁部1216を有する。
【0119】
図23Gから図23Iは、より深い又はより大きな角度のテーパを有する第1の周縁部216を有し、それに、より浅い又はより小さい角度のテーパを有する第2の周縁部1216が続く。図23Mから図23Oは、より浅い又はより小さな角度のテーパを有する第1の周縁部216を有し、それに、より深い又はより大きな角度のテーパを有する第2の周縁部1216が続く。
【0120】
図23G及び図23Mは、線状のテーパ242(例えば、実質的に一定なテーパ)を有する2つの周縁部216及び1216を含む。図23H及び図23Nは、線状のテーパ242を有する第1の周縁部216を含み、それに、非線状なテーパ244を有する第2の周縁部1216が続く。図23I及び図23Oは、非線状のテーパ244を有する第1の周縁部216を含み、それに、線状のテーパ242を有する第2の周縁部1216が続く。
【0121】
図23Jから図23Lは、より大きな角度のテーパを有する第1の周縁部216を有し、それに、より小さい角度のテーパを有する第2の周縁部216が続く。図23Pから図23Rは、より浅い又はより小さな角度のテーパを有する第1の周縁部216を有する第1の部分を含み、それに、より深い又はより大きな角度のテーパを有する第2の周縁部1216が続く。
【0122】
図23J及び図23Pは、線状のテーパ242を有する2つの周縁部216及び1216を含む。図23K及び図23Qは、線状のテーパ242を有する第1の周縁部216を含み、それに、非線状なテーパ244を有する第2の周縁部1216が続く。図23L及び図23Rは、非線状のテーパ244を有する第1の周縁部216を含み、それに、線状のテーパ242を有する第2の周縁部1216が続く。
【0123】
図23Gから図23Rの各図は、周縁部216及び1216のテーパ、並びに可変厚フライヤープレート126の種々の形状をより明確に示すために、図23Bから図23Fのフライヤープレート126に比べて、比較的厚さのあるフライヤープレートを示す。他の実装形態では、フライヤープレート126は、図23Gから図23Rに示すものよりも、薄くてもよく、或いは、厚さがあってもよく、図21A及び図22Aを参照して説明されるように、種々の厚み比率を有してもよい。
【0124】
さらに、図7Aから図23Rを参照して説明される可変剛性フライヤープレート126の実施例のうちの2つ以上の特徴又は構成要素を組み合わせてもよい。例えば、テーパした周縁部216を有するフライヤープレート126は、テーパした周縁部216に1つ又は複数の凹部222を含んでもよく、凹部222を有するフライヤープレート126の実施例、及び可変厚フライヤープレート126の実施例に対応する。別の実施例として、第1の密度924を有する第1の材料914を含む中央部214、及び第1の密度924と異なる第2の密度926を有する第2の材料916を含む周縁部216を含むフライヤープレート126は、テーパした周縁部216をさらに含み、可変厚フライヤープレート126の実施例、及び可変密度フライヤープレート126の実施例に対応する。
【0125】
図24は、ビークルの飛行を終了する方法2000のフロー図である。方法2000は、図1のビークル102、推進システム104、飛行コンピュータ106、飛行終了コントローラ108、貫通装置110、又はこれらの組み合わせによって実行され得る。方法2000は、2002では、貫通装置で終了信号を受信することを含む。例えば、貫通装置110は、図1の飛行コンピュータ106又は飛行終了コントローラ108から飛行終了指令を受信する。幾つかの実装形態では、飛行コンピュータ106は、飛行終了指令を図1の貫通装置110(又はその飛行終了コントローラ108)に送信する。飛行終了指令は、図1を参照して説明されるように、センサデータ156と1つ又は複数の飛行終了閾値との比較に基づいて、又は、飛行終了入力の受信に応答して、生成され得る。他の実装形態では、飛行終了コントローラ108は、飛行終了指令を飛行コンピュータ106から独立した図1の貫通装置110に送信する。
【0126】
図24の方法2000は、2004では、貫通装置の推進剤をトリガーすることをさらに含む。例えば、飛行終了コントローラ108又は貫通装置110は、飛行終了指令の受信に応答して、図1の推進剤124を点火、活性化、又は燃焼する。
【0127】
図24の方法2000は、2006では、ビークルの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すことをさらに含む。例えば、推進剤124をトリガーすることにより、フライヤープレート126をケーシング122から切り離す力が生成され、フライヤープレート126が図1のビークル102の推進剤コンテナ112の中に推進される。例えば、凹部を有するフライヤープレートなどのフライヤープレート126、可変剛性フライヤープレート、可変密度フライヤープレート、又はこれらの組み合わせは、図1の外板132、及び1つ又は複数の支持体のうちの複数の支持体134に衝突する。幾つかの実装形態では、可変剛性フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、図7Aから図14を参照して説明されるように、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む。
【0128】
別の実装形態では、可変剛性フライヤープレートは、第1の密度を有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第2の密度を有する複数の領域を含み、図7Aから図18Cを参照して説明されるように、第1の密度は、第2の密度と異なる。
【0129】
他の実装形態では、可変剛性フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第1の厚さから端における第2の厚さへとテーパし、図21Aから図23Rを参照して説明されたように、第2の厚さは、第1の厚さより小さい。幾つかの実装形態では、フライヤープレートは、図23Aから図23Rを参照して説明されるように、第2の端を画定する周縁部の周りの第2の周縁部(第2の端1218を画定する第2の周縁部1216など)を含む。
【0130】
特定の実装形態では、第2の周縁部は、図9Aから図9Fを参照して説明されるように、1つ又は複数の第2の凹部を含む。周縁部の1つ又は複数の凹部は、1つ又は複数の第2の凹部の第2の対応寸法とは異なる第1の寸法を有し得る。例えば、1つ又は複数の凹部は、1つ又は複数の第2の凹部より深い厚さ又はより小さい厚さを有し得る。別の実施例として、1つ又は複数の凹部は、1つ又は複数の第2の凹部より大きな直径を有し得る。
【0131】
幾つかの実装形態では、外板132は、固体燃料ロケットモータのロケットケーシングに対応し、複数の支持体134は、ロケットケーシングのリブに対応する。他の実装形態では、外板132は、液体ロケットモータの加圧タンク(例えば、燃料タンク、酸化剤タンク、又は単一推進剤タンク)の外表面に対応し、複数の支持体134は、加圧タンクのリブに対応する。特定の実装形態では、推進剤コンテナ112の外板132は、ビークル102の外板又は外表面に対応する。
【0132】
幾つかの実装形態では、方法2000は、飛行終了入力に受信に応答して、1つ又は複数の他の貫通装置の推進剤をトリガーすることと、又は、飛行終了条件が満たされたと判断することとをさらに含む。例えば、飛行終了コントローラ108と通信する複数の貫通装置110を含む飛行終了システムは、図1を参照して説明されるように、オペレータから飛行終了入力を受信し、複数の飛行終了指令を生成し、複数の貫通装置110に指令を送信する。
【0133】
幾つかの実装形態では、方法2000は、貫通装置を作動可能にすることをさらに含む。例えば、飛行終了コントローラ108は、図1を参照して説明されるように、ビークル102の動作の前、又はその間に、貫通装置110を作動可能にすることができる。
【0134】
幾つかの実装形態では、可変剛性フライヤープレートを押し出すことは、可変剛性フライヤープレートを外板及び1つ又は複数の支持構造体に衝突させて、外板を穿孔し、1つ又は複数の支持構造体を切断する。例えば、図1のフライヤープレート126は、外板132に孔を穿孔し、孔に近接して外板132に構造的損傷又は残留損傷(例えば、曲げ応力)を生成し、複数の支持体134のうちの1つ又は複数の支持体を切断する。特定の実装形態では、フライヤープレート126は、1つ又は複数の相互接続子136のうちの特定の相互接続子136を切断する。例えば、フライヤープレート126は、外板132と複数の支持体134のうちの1つ又は複数の構造体とを互いから切断し、切り離す。別の実施例として、フライヤープレート126は、接合部又は連結装置(1つ又は複数の相互接続子136のうちの特定の相互接続子136など)から、外板132と複数の支持体134のうちの1つ又は複数の支持体とを切り離し、切断する。
【0135】
幾つかの実装形態では、中央部が外板に衝突した後、周縁部は閾値期間内で外板に衝突する。例えば、図1図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、周縁部216は、中央部と実質的に同時に外板132に衝突する。例示的且つ非限定的な実施例として、図6を参照して説明されるように、周縁部216は、中央部214のすぐ後に(例えば、中央部214がターゲットに荷重を加えている間)に外板132に衝突する。閾値期間内でターゲットに衝突する周縁部216は、中央部214の衝突で加えられる荷重より高い垂直荷重をターゲット(例えば、外板132及び支持体134)に加える。さらに、閾値期間内でターゲットに衝突する周縁部216は、ターゲットを切断することに加えて、ターゲットに曲げ応力を加える。曲げ応力は、フライヤープレート126の剛性、強度、及び慣性によっても引き起こされる。したがって、フライヤープレート126は、図4Aから図8Cに示すように、きれいな穿孔より変形した孔を生成する。
【0136】
幾つかの実装形態では、フライヤープレートは、図9Aから図10C及び図21Aから図23Rを参照して説明されるように、第1の材料からなる一体構造体を有する。他の実装形態では、フライヤープレートは、図7Aから図19Fを参照して説明されるように、第1の材料からなるベース構造体、及び第2の材料からなる1つ又は複数のインサートを有する。第2の材料は、第1の材料の第1の密度より高いか又は低い第2の密度を有する。追加的に又は代替的に、フライヤープレートは、図20Aを参照して説明される支持体1514などの1つ又は複数の支持体又は補剛材を含む。
【0137】
幾つかの実装形態では、フライヤープレートは、図21Aから図23Rを参照して説明されるように、線状のテーパ、非線状のテーパ、又はこれらの組み合わせを有する。線状のテーパは、製作公差内の一定な又は実質的に一定なテーパを含む。非線状のテーパは、製作公差内の実質的に漸増性の又は漸減性のテーパを含む。非線状テーパは、テーパが一定の変化率又は変動する変化率を有し得る。
【0138】
可変剛性フライヤープレート126は、図9Aから図23Rを参照して説明されるように、フライヤープレート126の実施例を含むか、又はそれに対応し得る。幾つかの実装形態では、可変剛性フライヤープレート126の1つ又は複数の凹部は、貫通孔を含むか、又はそれに対応し得る。特定の実装形態では、1つ又は複数の凹部は、図10Aから図14を参照して説明されるように、フライヤープレートの周縁端の一部を含む。幾つかの実装形態では、可変剛性フライヤープレートの1つ又は複数の凹部は、止まり穴を含むか、又はそれに対応し得る。特定の実装形態では、止まり穴は、中央部及び周縁部の第1の材料の第1の密度とは異なる(例えば、より小さい)第2の密度を有する第2の材料で充填される。
【0139】
幾つかの実装形態では、推進剤は、図4Aから図4C、及び図6を参照して説明されるように、外板を通してフライヤープレートを押し入れ、孔及び外板における孔の周りの周縁構造損傷を生成するように構成されている。特定の実装形態では、推進剤は、図6を参照して説明されるように、中央部が外板に衝突した後、閾値時間内で周縁部が外板に衝突するように、周縁部を促進するように構成されている。
【0140】
図25は、ビークルの飛行を終了する別の方法2100のフロー図である。方法2100は、図1のビークル102、推進システム104、飛行コンピュータ106、飛行終了コントローラ108、貫通装置110、又はこれらの組み合わせによって実行され得る。方法2100は、2102では、貫通装置で終了信号を受信することを含む。例えば、貫通装置110は、図1の飛行コンピュータ106又は飛行終了コントローラ108から飛行終了指令を受信する。幾つかの実装形態では、飛行コンピュータ106は、飛行終了指令を図1の貫通装置110(又はその飛行終了コントローラ108)に送信する。飛行終了指令は、図1を参照して説明されるように、センサデータ156と1つ又は複数の飛行終了閾値との比較に基づいて、又は、飛行終了入力の受信に応答して、生成され得る。他の実装形態では、飛行終了コントローラ108は、飛行終了指令を飛行コンピュータ106から独立した図1の貫通装置110に送信する。
【0141】
図25の方法2100は、2104では、貫通装置の推進剤をトリガーすることをさらに含む。例えば、飛行終了コントローラ108又は貫通装置110は、飛行終了指令の受信に応答して、図1の推進剤124を点火、活性化、又は燃焼する。
【0142】
図25の方法2100は、2106では、ビークルの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に貫通装置の可変厚フライヤープレートを押し出すことを含む。可変厚フライヤープレートは、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部を含む。周縁部は、第1の厚さから端における第2の厚さへとテーパし、第2の厚さは、第1の厚さより小さい。例えば、推進剤124をトリガーすることにより、可変厚フライヤープレート126をケーシング122から切り離す力が生成され、可変厚フライヤープレート126が図1のビークル102の推進剤コンテナ112の中に押し入れられる。例えば、可変厚フライヤープレート126は、外板132、及び図1の複数の支持体134うちの1つ又は複数の支持体134に衝突する。幾つかの実装形態では、フライヤープレートの周縁部は、フライヤープレートの中央部よりも単位面積あたりの質量及び剛性が小さい。例えば、フライヤープレートの周縁部は、フライヤープレートの中央部の第2の剛性及び慣性より小さい第1の剛性及び慣性を有する。追加的に又は代替的に、フライヤープレート126は、図23Aから図23Rを参照して説明されるように、第2の端を画定する周縁部の周りの第2の周縁部(第2の端1218を画定する第2の周縁部1216など)を含む。
【0143】
幾つかの実装形態では、周縁部のテーパされた面は、推進剤から反対に面している。例えば、図2Cの第1の表面232又は第2の表面234などの、ターゲットに面し、推進剤124から反対に面している表面は、図3Aから図3Cを参照して説明されたように、テーパを含む。幾つかの実装形態では、周縁部の表面は、推進剤に面している。
【0144】
幾つかの実装形態では、フライヤープレートの中央部は、第1の密度を有する第1の材料を含み、フライヤープレートの周縁部は、第1の密度と異なる第2の密度を有する第2の材料を含む。特定の実装形態では、第1の密度は、第2の密度より多い。図25の方法2100は、図24を参照して説明されたステップのような1つ又は複数の追加のステップ、及び図24を参照して説明されたような1つ又は複数の追加の特徴を含み得る。
【0145】
図26を参照すると、飛行終了システム2230を含む飛行ビークル2200の例示的な実装形態のブロック図が示される。飛行ビークル2200は、図1のビークル102を含むか、又はこれに対応し得る。例えば、特定の実装形態では、飛行ビークル2200は、宇宙船に対応し、ビークル102は、ブースターロケットなどの飛行ビークル2200に取り付けられたロケットに対応する。追加的に又は代替的に、飛行ビークル2200は、航空機、宇宙船、宇宙飛行機、ロケット、又はロケット推進発射体を含むか、又はこれらに対応し得る。飛行ビークル2200は、有人又は無人(例えば、自律ロケット又は遠隔制御ロケット)であリ得る。幾つかの実装形態では、飛行ビークル2200は、複数の貫通装置110を含む。
【0146】
図26に示すように、飛行ビークル2200は、推進剤コンテナ112、構成要素2216、フレーム2218、内装2222、及び複数のシステム2220を含む。構成要素2216は、推進剤フィードライン、推進剤コンテナ112、飛行ビークル2200の支持支柱、フレーム2218、又は飛行ビークル2200の胴体を含むか、又はこれらに対応し得る。複数のシステム2220は、推進システム104、通信システム2224、電気システム2226、又は環境システム2228のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0147】
複数のシステム2220の飛行終了システム2230は、1つ又は複数の貫通装置110、及び1つ又は複数の飛行終了コントローラ108を含む。貫通装置110は、ケーシング122、推進剤124、及びフライヤープレート126を含む。
【0148】
幾つかの実装形態では、各貫通装置110は、対応する飛行終了コントローラ108を有し、且つそれによって制御される。他の実装形態では、特定の飛行終了コントローラ108は、飛行終了システム2230の複数の貫通装置110に対応し、それを制御する。飛行終了システム2230は、複数の種類のターゲットの近くに位置付けされた貫通装置110を含み得る。例えば、飛行終了システム2230は、推進剤コンテナ112の近くに第1の組の貫通装置110を含み、構成要素2216の近くに第2の組の貫通装置110を含む。
【0149】
貫通装置110は、飛行ビークル2200の制御システム(図1の飛行コンピュータ106、飛行終了コントローラ108、又はその両方など)に通信的に連結され得る。制御システムは、メモリ内に記憶されたコンピュータ実行可能指令(例えば、1つ又は複数の指令のプログラム)を実行するように構成され得る。指令は、実行されると、制御システムに、図24の方法2000の1つ又は複数の動作、図25の方法2100、又はこれらの組み合わせを実行させる。貫通装置110は、飛行ビークル2200の推進剤コンテナ112、構成要素2216、又はフレーム2218の近くに位置付けされ得る。貫通装置110は、構成要素2216又はフレーム2218の一部を切断するか、又は、外板132に孔を穿孔して、推進剤コンテナ112の複数の支持体134のうちの1つ又は複数の支持体を切断するように構成されている。
【0150】
さらに、本開示は、下記の条項に係る実施例を含む。
【0151】
条項1
貫通装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に位置付けされた推進剤と、前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレートであって、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む、周縁部を備えたフライヤープレートとを備えている貫通装置。
【0152】
条項2
前記1つ又は複数の凹部が貫通孔を含む、条項1に記載の貫通装置。
【0153】
条項3
前記貫通孔が、円形、三角形、長方形、四角形、星形、ひし形、円錐形、又はこれらの組み合わせの形状を有する、条項2に記載の貫通装置。
【0154】
条項4
前記周縁部の前記端が、前記フライヤープレートの周縁端を含み、前記1つ又は複数の凹部が、前記周縁端においてノッチ、歯、又はスカラップを含む、条項1から3のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0155】
条項5
前記1つ又は複数の凹部が、止まり穴を含む、条項1から4のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0156】
条項6
第1の表面が、推進剤及びケーシングから反対に面している、条項5に記載の貫通装置。
【0157】
条項7
前記1つ又は複数の凹部が、1つ又は複数の同心円チャネルを含む、条項5又は6に記載の貫通装置。
【0158】
条項8
前記周縁部の第2の表面において1つ又は複数の第2の凹部をさらに含み、前記第2の表面が、前記推進剤及び前記ケーシングに面している、条項1から7のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0159】
条項9
前記中央部の前記第1の厚さが、前記1つ又は複数の凹部の第2の厚さの約2倍である、条項1から8のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0160】
条項10
前記中央部の第1の半径が、前記フライヤープレートの第2の半径の約3分の2である、条項1から9のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0161】
条項11
前記1つ又は複数の凹部の第2の厚さの、前記中央部の前記第1の厚さに対する比率が、0.1から0.9の範囲内であり、前記中央部の第1の半径の、前記フライヤープレートの第2の半径に対する比率が、0.5から0.9の範囲内である、条項1から10のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0162】
条項12
前記1つ又は複数の凹部が、前記フライヤープレートの中心の周りでパターン状に配置されている、条項1から11のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0163】
条項13
前記フライヤープレートの前記周縁部が、前記フライヤープレートの前記中央部の第2の剛性よりも低い第1の剛性を有する、条項1から12のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0164】
条項14
前記フライヤープレートが、金属、合金、又はセラミックからなる一体構造を有する、条項1から13のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0165】
条項15
前記フライヤープレートが、前記周縁部の周りにあり且つ前記フライヤープレートの周縁端を画定する第2の周縁部をさらに含み、前記第2の周縁部が、1つ又は複数の第2の凹部を含み、前記1つ又は複数の凹部が、前記1つ又は複数の第2の凹部の第2の対応する寸法とは異なる第1の寸法を有する、条項1から14のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0166】
条項16
飛行ビークルであって、外版及び複数の支持構造体を含む構成要素、並びに前記外板及び前記複数の支持構造体のうちの1つ又は複数の支持構造体に近接する貫通装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に位置付けされた推進剤と、前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレートであって、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む、周縁部を備えたフライヤープレートとを備えている貫通装置を備えている飛行ビークル。
【0167】
条項17
前記構成要素が、推進剤コンテナを備え、前記複数の支持構造体が、前記推進剤コンテナのリブを備え、前記貫通装置が、前記1つ又は複数のリブを切断するように構成されている、条項16に記載の飛行ビークル。
【0168】
条項18
前記推進剤が、前記外板を通して前記フライヤープレートを押し入れ、孔及び前記外板における前記孔の周りの周縁構造損傷を生成するように構成され、前記推進剤は、前記中央部が前記外板に衝突した後、閾値時間内で前記周縁部が前記外板に衝突するように、前記周縁部を加速させるように構成されている、条項16又は17に記載の飛行ビークル。
【0169】
条項19
ビークルの飛行を終了する方法であって、貫通装置で終了信号を受信することと、前記貫通装置の推進剤をトリガーすることと、前記ビークルの推進剤コンテナの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に前記貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すことであって、前記可変剛性フライヤープレートが、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、その第1の表面において1つ又は複数の凹部を含む、周縁部を備えている、前記貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すこととを含む方法。
【0170】
条項20
前記可変剛性フライヤープレートを押し出すことは、前記可変剛性フライヤープレートを前記外板及び前記1つ又は複数の支持構造体に衝突させて、前記外板を穿孔し、前記1つ又は複数の支持構造体を切断する、条項19に記載の方法。
【0171】
条項21
貫通装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に位置付けされた推進剤と、前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレートであって、第1の密度を有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、前記周縁部が、第2の密度を有する複数の領域を含み、前記第1の密度が、前記第2の密度と異なる、周縁部を備えたフライヤープレートとを備えている貫通装置。
【0172】
条項22
前記周縁部が、複数の凹部をさらに含む、条項21に記載の貫通装置。
【0173】
条項23
貫通装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に位置付けされた推進剤と、前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレートであって、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、前記周縁部が、前記第1の厚さから前記端における第2の厚さへとテーパし、前記第2の厚さが、前記第1の厚さより小さい、周縁部を備えたフライヤープレートとを備えている貫通装置。
【0174】
条項24
前記周縁部が、一定なテーパを有する、条項23に記載の貫通装置。
【0175】
条項25
前記第2の厚さが非ゼロである、条項23又は24に記載の貫通装置。
【0176】
条項26
前記第2の厚さがほぼゼロである、条項23又は24に記載の貫通装置。
【0177】
条項27
前記中央部の第1の半径が、前記フライヤープレートの第2の半径の約3分の2である、条項23から26のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0178】
条項28
前記中央部の第1の半径の、前記フライヤープレートの第2の半径に対する比率が、0.5から0.9の範囲内である、条項23から27のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0179】
条項29
前記中央部の前記第1の厚さが、前記周縁部の前記第2の厚さの約2倍である、条項23から28のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0180】
条項30
前記中央部の前記第1の厚さの、前記周縁部の前記第2の厚さに対する比率が、1.1から5の範囲内である、条項23から29のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0181】
条項31
前記周縁部の第1の表面が、テーパし、前記推進剤から反対に面している、条項23から30のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0182】
条項32
前記周縁部が、前記中央部より小さい単位面積あたりの質量及び剛性を有する、条項23から31のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0183】
条項33
前記フライヤープレートが、第1の材料からなる一体構造を有する、条項23から32のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0184】
条項34
前記第1の材料が、金属、合金、又はセラミック金属基複合材を含む、条項33に記載の貫通装置。
【0185】
条項35
前記フライヤープレートの前記中央部が、第1の密度を有する第1の材料を含み、前記フライヤープレートの前記周縁部が、第2の密度を有する第2の材料を含み、前記第1の密度が前記第2の密度より大きい、条項23から34のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0186】
条項36
前記フライヤープレートが、前記周縁部の周りにあり且つ前記フライヤープレートの周縁端を画定する第2の周縁部をさらに含み、前記第2の周縁部が、前記第2の厚さから前記周縁端における第3の厚さへとテーパする、条項23から35のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0187】
条項37
前記フライヤープレートが、前記周縁部の周りにあり且つ周縁端を画定する第2の周縁部をさらに含み、前記第2の周縁部が、実質的に一定な厚さの前記第2の厚さを有する、条項23から35のいずれか一項に記載の貫通装置。
【0188】
条項38
飛行ビークルであって、外版及び複数の支持構造体を含む構成要素、並びに前記外板及び前記複数の支持構造体のうちの1つ又は複数の支持構造体に近接するように位置付けされた飛行終了装置であって、ケーシングと、前記ケーシング内に位置付けされた推進剤と、前記ケーシングに連結され、前記推進剤に隣接するフライヤープレートであって、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、前記周縁部が、前記第1の厚さから前記端における第2の厚さへとテーパし、前記第2の厚さが、前記第1の厚さより小さい、周縁部を備えたフライヤープレートとを備えている飛行終了装置を備えている飛行ビークル。
【0189】
条項39
前記構成要素が、推進剤コンテナを備え、前記複数の支持構造体が、前記推進剤コンテナのリブを備え、前記飛行終了装置が、前記1つ又は複数のリブを切断するように構成されている、条項38に記載の飛行ビークル。
【0190】
条項40
前記推進剤が、前記外板を通して前記フライヤープレートを押し入れ、孔及び前記外板における前記孔の周りの周縁構造損傷を生成するように構成され、前記推進剤は、前記中央部が前記外板に衝突した後、閾値時間内で前記周縁部が前記外板に衝突するように、前記周縁部を促進するように構成されている、条項38又は39に記載の飛行ビークル。
【0191】
条項41
ビークルの飛行を終了する方法であって、貫通装置で終了信号を受信することと、前記貫通装置の推進剤をトリガーすることと、前記ビークルの推進剤コンテナの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に前記貫通装置の可変厚フライヤープレートを押し出すことであって、前記可変厚フライヤープレートが、実質的に一定な第1の厚さを有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、前記第1の厚さから前記端における第2の厚さへとテーパし、前記第2の厚さが、前記第1の厚さより小さい、周縁部を備えている、前記貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すこととを含む方法。
【0192】
条項42
前記可変厚フライヤープレートを押し出すことは、前記可変厚フライヤープレートを前記外板及び前記1つ又は複数の支持構造体に衝突させて、前記外板を穿孔し、前記1つ又は複数の支持構造体を切断し、前記周縁部は、前記中央部と実質的に同時に前記外板に衝突する、条項41に記載の方法。
【0193】
条項43
ビークルの飛行を終了する方法であって、貫通装置で終了信号を受信することと、前記貫通装置の推進剤をトリガーすることと、前記ビークルの推進剤コンテナの外板及び1つ又は複数の支持構造体の中に前記貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すことであって、前記可変剛性フライヤープレートが、第1の密度を有する中央部、及び前記中央部の周りにあり且つ端を画定する周縁部であって、前記周縁部が、第2の密度を有する複数の領域を含み、前記第1の密度が、前記第2の密度と異なる、周縁部を備えている、前記貫通装置の可変剛性フライヤープレートを押し出すこととを含む方法。
【0194】
条項44
前記可変剛性フライヤープレートを押し出すことは、前記可変剛性フライヤープレートを前記外板及び前記1つ又は複数の支持構造体に衝突させて、前記外板を穿孔し、前記1つ又は複数の支持構造体を切断する、条項43に記載の方法。
【0195】
条項45
前記周縁部が、複数の凹部をさらに含む、条項43又は44に記載の方法。
【0196】
本明細書に記載された実施例の例示は、様々な実装形態の構造の概略的な理解をもたらすことが意図されている。これらの例示は、本明細書に記載された構造又は方法を利用する装置及びシステムの全ての要素及び特徴を網羅的に説明することは意図されていない。本開示を精査することで、当業者には、他の多くの実装形態が明らかになり得る。本開示の範囲から逸脱せずに構造的且つ論理的な置換及び変更を行うことができるように、他の実装形態を利用し、他の実装形態を本開示から引き出すことができる。例えば、図面に示す順序とは異なる順序で方法動作を実行してもよく、或いは、1つ又は複数の方法動作を省略してもよい。したがって、本開示及び図面は、限定的というよりは、むしろ例示的なものと見なすべきである。
【0197】
さらに、本明細書では具体的な実施例を例示且つ説明してきたが、同一又は類似の結果を実現するよう設計された任意の後続の構成を、図示の特定の実装形態と置き換えてよいことを認識すべきである。本開示は、様々な実装形態の後続する任意の又はすべての適用例又は変形例を含むことが意図されている。上述の実装形態の組み合わせ、及び本明細書で特段に説明されていない他の実装形態は、本明細書を精査することで当業者には明らかになろう。
【0198】
本開示の「要約」は、特許請求の範囲又は意味を解釈したり、又は限定したりするために使用されるものではないとの理解のもとに、提出される。加えて、上記の「発明を実施するための形態」においては、本開示を簡潔にする目的で、様々な特徴が、グループ化されたり、又は、単一の実装形態で説明されたりする場合がある。上述の実施例は、本発明を例示するが、本開示を限定するものではない。本開示の原理に従って多くの修正例及び変形例が可能であることも理解されたい。むしろ、下記の特許請求の範囲において反映されているように、特許請求される主題は、開示されたいずれかの実施例の全ての特徴よりも少ない特徴を対象としている場合がある。したがって、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A-4C】
図5A-5B】
図6
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A-9F】
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15A
図15B-15C】
図16A
図16B-16E】
図17A
図17B-17D】
図18A
図18B-18C】
図19A
図19B-19F】
図20A
図20B-20F】
図21A
図21B-21G】
図22A
図22B-22G】
図23A
図23B-23F】
図23G-23R】
図24
図25
図26