(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法及び装置、並びにユーザ端末
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220623BHJP
H04W 4/70 20180101ALI20220623BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W4/70
(21)【出願番号】P 2019507784
(86)(22)【出願日】2017-03-24
(86)【国際出願番号】 CN2017078184
(87)【国際公開番号】W WO2018028210
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2020-03-24
(31)【優先権主張番号】201610667989.0
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュー,ジン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Qualcomm Incorporated,Remaining details of Random Access Channel,3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-163018,フランス,3GPP,2016年04月06日,Section 2
【文献】InterDigital,PRACH for NB-IoT,3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162962,フランス,3GPP,2016年04月01日,Section 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法において、
ランダムアクセス手順を開始するため、モバイルデバイスにおいて、サブキャリア指示を含むメッセージを基地局から受信し、
現在のカバレッジレベルに対応するランダムアクセスチャネルのリソースを、(1)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられた第1のサブキャリアのインデックス、及び(2)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられるサブキャリアの数を法としたサブキャリア指示の合計を用いて選択し、
前記ランダムアクセス手順のため選択されたランダムアクセスチャネルのリソースを用いて、ランダムアクセス信号を送信する
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ランダムアクセス手順の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及び前記サブキャリア指示に基づき、第2のランダムアクセスチャネルのリソースを再選択し、前記第2のランダムアクセスチャネルのリソースを使用して前記ランダムアクセス信号を送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線通信のための装置であって、
ランダムアクセス手順を開始するため、サブキャリア指示を含むメッセージを基地局から受信するよう構成された受信機と、
現在のカバレッジレベルに対応するランダムアクセスチャネルのリソースを、(1)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられた第1のサブキャリアのインデックス、及び(2)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられるサブキャリアの数を法としたサブキャリア指示の合計を用いて選択するよう構成されたプロセッサと、
前記ランダムアクセス手順のため、選択された前記リソースを用いて、ランダムアクセス信号を送信するよう構成された送信機と
を備えたことを特徴とする、無線通信のための装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記ランダムアクセス手順の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及び前記サブキャリア指示に基づいて第2のランダムアクセスチャネルのリソースを再選択するよう構成され、
前記送信機は、前記第2のランダムアクセスチャネルのリソースを用いて前記ランダムアクセス信号を送信する構成された、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
ランダムアクセス手順を開始するため
、基地局からモバイルデバイスへ、サブキャリア指示を含むメッセージを送信し、
前記基地局において、モバイルデバイスから、前記ランダムアクセス手順のためのランダムアクセス信号を、前記サブキャリア指示により示された、現在のカバレッジレベルに対応するランダムアクセスチャネルのリソースを用いて受信し、
前記ランダムアクセスチャネルのリソースは、(1)現在のカバレッジレベルに対応する前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられた第1のサブキャリアのインデックス、及び(2)現在のカバレッジレベルに対応する前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられるサブキャリアの数を法としたサブキャリア指示の合計を用いて決定される、
無線通信のための方法。
【請求項6】
前記ランダムアクセス手順の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及び前記サブキャリア指示に基づいて決定された第2のランダムアクセスチャネルのリソースを使用して、前記ランダムアクセス信号を受信する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
無線通信のための装置であって、
ランダムアクセス手順を開始するため、サブキャリア指示を含むメッセージをモバイルデバイスに送信するよう構成された送信機と、
ランダムアクセス手順のため、サブキャリア指示により示された、現在のカバレッジレベルに対応するランダムアクセスのリソースを用いて、ランダムアクセス信号を前記モバイルデバイスから受信するよう構成され、
前記ランダムアクセスのリソースは、(1)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられた第1のサブキャリアのインデックス、及び(2)前記現在のカバレッジレベルにおける前記ランダムアクセスチャネルに割り当てられるサブキャリアの数を法としたサブキャリア指示の合計を用いて決定される
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
前記受信機は、前記ランダムアクセス手順の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及び前記サブキャリア指示に基づいて決定された第2ランダムアクセスチャネルのリソースを使用して、前記ランダムアクセス信号を受信するよう構成された、請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術に関し、詳しくは、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法及び装置、並びにユーザ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
拡張マシンタイプ通信(enhanced Machine Type Communication:eMTC)及び狭帯域モノのインターネット(Narrow Band Internet of Things:NB-IoT)標準プロトコル等の無線通信システムでは、基地局(例えば、発展型ノードB(evolved NodeB:eNodeB))は、例えば、ユーザ機器(User Equipment:UE)にランダムアクセスプロセスを開始するように指示する物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)オーダを送信することによって、ランダムアクセスプロセスを開始できる。この場合、基地局は、UEが使用する物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)リソースに関する情報を指示できる(表1は、PDCCHオーダによって指示されるPRACH情報を示している)。基地局から指示を受信すると、UEは、基地局が指示するリソースを介してPRACHを送信する。eMTCシステムでは、UEは、基地局が指示するプリアンブルコードワード(preamble codeword)を使用してPRACHを送信する。
【0003】
【0004】
eMTC及びNB-IoTシステムでは、PRACHリソースは、カバレッジレベルに応じて構成される。各カバレッジレベルは、一組のPRACH時間-周波数リソース、PRACH繰り返しの回数、及びランダムアクセスの回数に対応する。eMTCシステムでは、カバレッジレベル毎に一組のプリアンブルコードワードも構成されている。
【0005】
基地局が開始したランダムアクセスプロセスでは、初期カバレッジレベルのためのPRACHリソースのセットに、基地局が指示するPRACHリソースインデックス、サブキャリアID、又はプリアンブルコードワードが必ず含まれ、これにより、基地局が指示するPRACHリソースを介して、UEが初期カバレッジレベルでランダムアクセスプロセスを開始することが保証される。しかしながら、基地局が指示するPRACHリソースを介するランダムアクセスにUEが複数回失敗した後、カバレッジレベルを増加させる必要がある場合、基地局が指示するPRACHリソースインデックス、サブキャリアID、又はプリアンブルコードワードは、より高いレベルのPRACHリソースのセットに含まれていないことがある。この場合、UEは、ランダムアクセスを開始できず、あるいは、基地局が指示するPRACH情報に従ってUEがPRACHを送信しても、基地局が応答しない可能性がある。いずれの場合も、ランダムアクセスは失敗し、この結果、基地局によって開始されるランダムアクセスの成功率が低下する。
【0006】
関連技術では、無線基地局によって開始されるランダムアクセスの成功率が低いという技術的課題に対する有効なソリューションは、未だ見出されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示は、無線基地局によって開始されるランダムアクセスの成功率が低いという技術的課題を解決できる、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法及び装置、並びにユーザ端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、一側面として、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法を提供する。この方法は、無線基地局から送信された指示情報を受信することであって、指示情報は、ユーザ端末にランダムアクセスを開始するように指示することと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定することであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用され、現在のカバレッジレベルは、ランダムアクセスを現在開始するカバレッジレベルであり、利用可能なリソースは、現在のカバレッジレベルで使用することが許容されるリソースであることと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を送信することとを含む。
オプションとして、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗は、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得することと、失敗回数が現在のカバレッジレベルで許容されるPRACH信号の最大送信数である所定の値に達したときに、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗を決定することとによって決定される。
【0009】
オプションとして、方法は、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得した後、失敗回数が所定の値よりも小さいとき、ターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を再送信することを更に含む。オプションとして、更新後のカバレッジレベルは、更新前のカバレッジレベルよりも1つ上のレベルである。
【0010】
オプションとして、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲット時間-周波数リソース、ターゲットコードワード、及びターゲットサブキャリアを含む。現在のカバレッジレベルと、指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する動作は、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングすることを含む。
【0011】
オプションとして、無線通信システムが拡張型マシンタイプ通信(enhanced Machine Type Communication:eMTC)システムである場合、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングすることは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定すること、及び/又は現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定することを含むことができる。
【0012】
オプションとして、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定する動作は、リソース情報において利用可能な時間-周波数リソースの数Num1と、時間-周波数リソースインデックスID1とに基づいて、K1、K2及びK3を定数として、ID2=(ID1-K1)mod(Num1)+K2又はID2=(ID1)mod(Num1)+K3の所定の式に従って、第1のインデックスID2を算出することと、ID2に対応する時間-周波数リソースをターゲット時間-周波数リソースとして決定することとを含む。
【0013】
オプションとして、現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定する動作は、開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及びプリアンブルインデックスID5に基づいて、ID6=ID3+(ID5)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出すること、又は開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及び指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始コードワードインデックスID9に基づいて、ID6=ID3+(ID5-ID9)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出することと、ID6に対応するコードワードをターゲットコードワードとして決定することとを含む。
【0014】
オプションとして、無線通信システムが狭帯域モノのインターネット(Narrow Band Internet of Things:NB-IoT)システムである場合、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングする動作は、サブキャリアの数と、現在のカバレッジレベルにおける開始サブキャリアのインデックスと、リソース情報内のサブキャリアインデックス又はオフセットとに基づいてターゲットサブキャリアを決定することを含む。
【0015】
オプションとして、サブキャリアの数と、現在のカバレッジレベルにおける開始サブキャリアのインデックスと、リソース情報内のサブキャリアインデックス又はオフセットとに基づいてターゲットサブキャリアを決定することは、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2と、開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアオフセットNum3とに基づいて、ID8=ID7+(Num3)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出すること、又は現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2及び開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアインデックスNum3と、指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始サブキャリアインデックスID10とに基づいて、ID8=ID7+(Num3-ID10)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出することと、ID8に対応するサブキャリアをターゲットサブキャリアとして決定することとを含む。
【0016】
オプションとして、無線通信システムがeMTCシステム又はNB-IoTシステムである場合、指示情報は、PDCCHオーダ情報である。
オプションとして、無線通信システムがeMTCシステムである場合、指示情報は、ハンドオーバ情報である。
【0017】
本発明は、他の側面として、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための装置を提供する。この装置は、無線基地局から送信された指示情報を受信するように構成され、指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する受信ユニットと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定するように構成された決定ユニットであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用され、現在のカバレッジレベルは、現在ランダムアクセスを開始するべきカバレッジレベルである決定ユニットと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を送信するように構成された送信ユニットとを備える。
【0018】
オプションとして、送信ユニットは、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得するように構成された取得モジュールと、失敗回数が現在のカバレッジレベルで許容されるPRACH信号の最大送信数である所定の値に達したときに、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗を決定するように構成された第1の決定モジュールとを備える。
【0019】
オプションとして、送信ユニットは、更に、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得した後、失敗回数が所定の値より小さいとき、ターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を再送信するように構成された送信モジュールを備える。
オプションとして、更新後のカバレッジレベルは、更新前のカバレッジレベルよりも1つ上のレベルである。
オプションとして、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲット時間-周波数リソース、ターゲットコードワード、及びターゲットサブキャリアを含む。決定ユニットは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングするように更に構成されている。
【0020】
オプションとして、無線通信システムが拡張型マシンタイプ通信(eMTC)システムである場合、決定ユニットは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定するように構成された第2の決定モジュール、及び/又は現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定するように構成された第3の決定モジュールを備える。
【0021】
オプションとして、第2の決定モジュールは、更に、利用可能な時間-周波数リソースの数Num1と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスID1とに基づいて、K1、K2、K3を定数として、ID2=(ID1-K1)mod(Num1)+K2又はID2=(ID1)mod(Num1)+K3の所定の式に従って、第1のインデックスID2を算出し、ID2に対応する時間-周波数リソースをターゲット時間-周波数リソースとして決定するように構成されている。
【0022】
オプションとして、第3の決定モジュールは、更に、開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及びプリアンブルインデックスID5に基づいて、ID6=ID3+(ID5)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出し、又は開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及び指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始コードワードインデックスID9に基づいて、ID6=ID3+(ID5-ID9)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出し、ID6に対応するコードワードをターゲットコードワードとして決定するように構成されている。
【0023】
オプションとして、無線通信システムが狭帯域モノのインターネット(Narrow Band Internet of Things:NB-IoT)システムである場合、決定ユニットは、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数及び開始サブキャリアのインデックスと、リソース情報におけるサブキャリアインデックス又はオフセットとに基づいてターゲットサブキャリアを決定するように構成された第4の決定ユニットを備える。
【0024】
オプションとして、第4の決定モジュールは、更に、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2と、開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアオフセットNum3とに基づいてID8=ID7+(Num3)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出し、又は現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2及び開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアインデックスNum3と、指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始サブキャリアインデックスとID10に基づいてID8=ID7+(Num3-ID10)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出し、及びID8に対応するサブキャリアをターゲットサブキャリアとして決定する。
【0025】
オプションとして、無線通信システムがeMTCシステム又はNB-IoTシステムである場合、指示情報は、PDCCHオーダ情報である。
オプションとして、無線通信システムがeMTCシステムである場合、指示情報は、ハンドオーバ情報である。
【0026】
本開示は、更なる側面として、ユーザ端末を提供する。ユーザ端末は、メモリを備え、このメモリは、無線基地局から送信された指示情報を受信することであって、指示情報は、ユーザ端末にランダムアクセスを開始するように指示するステップと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定するステップであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用されるステップと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定するステップと、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を送信するステップとを行うためのコードを格納する。ユーザ端末は、更に、メモリに格納されたコードを実行するためのプロセッサを備える。ユーザ端末は、更に、メモリ及びプロセッサに接続され、メモリ内のコードをプロセッサに送信するように構成れた送信デバイスを備える。
【0027】
本開示は、更なる側面として、ストレージ媒体を提供する。ストレージ媒体は、無線基地局から送信された指示情報を受信することであって、指示情報は、ユーザ端末にランダムアクセスを開始するように指示するステップと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定するステップであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用されるステップと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定するステップと、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を送信するステップとを行うためのコードを保存する。
【0028】
本開示では、無線基地局から送信される指示情報を受信する。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。ターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースは、現在のカバレッジレベル及び指示情報で搬送されるリソース情報に基づいて、利用可能なリソースから決定される。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。ターゲットPRACHリソースを介してランダムアクセスを開始することの失敗に応答して、ターゲットPRACHリソースは、更新されたカバレッジレベルと、リソース情報とに基づいて、利用可能なリソースから再決定され、PRACH信号は、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して送信される。これにより、関連技術において、無線基地局が開始するランダムアクセスの成功率が低いという技術的課題を解決でき、ランダムアクセスの成功率の向上という技術的効果が達成される。
本開示は、本開示の一部を構成する以下の図面を参照する説明によって更に明瞭となる。本開示の例示的な実施形態は、説明を目的とし、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示に基づく任意のユーザ端末を示す概略図である。
【
図2】本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスのプロセスを示すフローチャートである。
【
図3】本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスの別のプロセスを示すフローチャートである。
【
図4】本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスの別のプロセスを示すフローチャートである。
【
図5】本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスのための装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、実施形態と共に図面を参照して本開示を詳細に説明する。実施形態及びその特徴は、矛盾が生じない限り、互いに組み合わせることができる。
なお、明細書、特許請求の範囲及び図面における「第1」、「第2」等の用語は、類似の対象を区別するために使用しており、必ずしも特定の順序又は序列を意味するものではない。
【0031】
[実施形態1]
本開示の実施形態1が提供する方法は、ユーザ端末、コンピュータ端末、又は同様のコンピューティングデバイスにおいて実行できる。この方法がユーザ端末において実行される場合、ユーザ端末は、例えば、
図1に示すように、例えば、1つ又は複数のプロセッサ101(1つのみを示しており、これには、以下に限定されるものではないが、MCU等のマイクロプロセッサ又はFPGA等のプログラマブルロジックデバイスのような処理デバイスが含まれる)と、データを保存するメモリ103と、通信機能を提供する送信デバイス105とを含む。
図1に示す構造は、例示的なものであり、上記の電子デバイスの構造はこれに限定されないことは、当業者にとって明らかである。
【0032】
メモリ103は、ソフトウェアプログラム及びソフトウェアアプリケーションのモジュール、例えば、本開示に基づくデバイス制御のための方法に関連するプログラム命令/モジュールを格納できる。プロセッサ101は、メモリ103に格納されているソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することによって、様々な機能的アプリケーション及びデータ処理動作、すなわち上記方法を実行する。メモリは、ランダムキャッシュ又は不揮発性メモリ、例えば、1つ以上の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、又は他の不揮発性固体メモリを含むことができる。幾つかの例では、メモリは、プロセッサからリモートにあり、ネットワークを介してコンピュータ端末に接続できる1つ又は複数のメモリを更に含むことができる。このようなネットワークの例としては、以下に限定されるものではないが、インターネット、企業のイントラネット、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)、移動体通信ネットワーク、及びこれらの任意の組み合わせが含まれる。
【0033】
なお、メモリは、無線基地局から送信された指示情報を受信することであって、指示情報は、ユーザ端末にランダムアクセスを開始するように指示することと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定することであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用され、現在のカバレッジレベルは、ランダムアクセスが現在開始されるカバレッジレベルであることと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を送信することとを実行するためのコードを保存できる。
【0034】
送信デバイスは、ネットワークを介してデータを送信又は受信できる。ネットワークは、例えば、コンピュータ端末の通信プロバイダが提供する無線ネットワークであってもよい。一例では、送信デバイスは、インターネットとの通信のために基地局を介して他のネットワークデバイスに接続できるネットワークアダプタ、又はネットワークインタフェースコントローラ(Network Interface Controller:NIC)を含む。一例では、送信デバイスは、インターネットと無線で通信するための無線周波数(Radio Frequency:RF)モジュールであってもよい。
【0035】
本開示の実施形態は、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための方法を提供する。なお、フローチャートに示すステップは、一組のコンピュータ実行可能命令を実行するコンピュータシステムにおいて実行できる。フローチャートには、論理シーケンスの順序を示しているが、幾つかの場合、ここに示し又は説明するステップは、ここに示す順序とは異なる順序で実行してもよい。
【0036】
図2は、本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスのプロセスを示すフローチャートである。
図2に示すように、このプロセスフローは、以下のステップを含む。ステップS201において、無線基地局から送信された指示情報を受信する。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。
ステップS202において、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。現在のカバレッジレベルは、ランダムアクセスが現在開始されるカバレッジレベルである。利用可能なリソースは、現在のカバレッジレベルで使用することが許可されているリソースである。
【0037】
ステップS203において、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベルと、リソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、PRACH信号は、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して送信される。
【0038】
上記実施形態では、無線基地局から送信された指示情報を受信する。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。ターゲットPRACHリソースは、現在のカバレッジレベル及び指示情報で搬送されるリソース情報に基づいて、利用可能なリソースから決定される。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。ターゲットPRACHリソースを介してランダムアクセスを開始することの失敗に応答して、ターゲットPRACHリソースは、更新されたカバレッジレベルと、リソース情報とに基づいて、利用可能なリソースから再決定され、PRACH信号は、再決定されたターゲットPRACHリソースを介して送信される。これにより、関連技術において、無線基地局が開始するランダムアクセスの成功率が低いという技術的課題を解決でき、ランダムアクセスの成功率の向上という技術的効果が達成される。オプションとして、上記のステップは、非限定的な例として、ユーザ端末によって実行してもよい。
【0039】
ステップS201において、無線基地局から送信された指示情報を受信した場合、指示情報は、PDCCHオーダ情報を含んでいてもよい。すなわち、基地局、又は基地局は、PDCCHオーダを介して指示情報を送信できる。但し、本開示はこれに限定されず、他のタイプの基地局が、同様のメッセージを使用して送信を行ってもよい。
【0040】
ステップS202において、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する際、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングしてもよい。ターゲットPRACHリソースは、無線基地局のシステムタイプに対応する方式に基づいて決定してもよい。
【0041】
無線通信システムがeMTCシステムである場合、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲット時間-周波数リソース及びターゲットコードワードを含むことができる。現在のカバレッジレベル及び指示情報で搬送されるリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する動作は、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定すること、及び/又は現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定することを含むことができる。
【0042】
オプションとして、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数とリソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定する動作は、利用可能な時間-周波数リソースの数Num1と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスID1とに基づいて、K1、K2、K3を定数として、所定の式ID2=(ID1-K1)mod(Num1)+K2又はID2=(ID1)mod(Num1)+K3に従って第1のインデックスID2を算出することと、ID2に対応する時間-周波数リソースをターゲット時間-周波数リソースとして決定することとを含むことができる。
【0043】
上記式の「mod」は、モジュロ演算を表す。現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定する動作は、開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及びプリアンブルインデックスID5に基づいて、ID6=ID3+(ID5)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出し、又は開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及び指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始コードワードインデックスID9に基づいて、ID6=ID3+(ID5-ID9)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出することと、ID6に対応するコードワードをターゲットコードワードとして決定することとを含むことができる。
【0044】
無線通信システムがNB-IoTシステムである場合、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲットサブキャリアを含むことができ、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングする動作は、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数及び開始サブキャリアのインデックスと、リソース情報内のサブキャリアインデックス又はオフセットとに基づいてターゲットサブキャリアを決定することを含むことができる。
【0045】
オプションとして、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数及び開始サブキャリアのインデックスと、リソース情報内のサブキャリアインデックス又はオフセットに基づいてターゲットサブキャリアを決定する動作は、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2と、開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアオフセットNum3とに基づいてID8=ID7+(Num3)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出し、又は現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2及び開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアインデックスNum3と、指示情報内に示されるカバレッジレベルに対応する開始サブキャリアインデックスID10とに基づいてID8=ID7+(Num3-ID10)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出することと、ID8に対応するサブキャリアをターゲットサブキャリアとして決定することとを含むことができる。
【0046】
ステップS203において、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗は、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得することと、失敗回数が現在のカバレッジレベルで許容されるPRACH信号の最大送信数である所定の値に達したときに、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗を決定することとによって決定してもよい。
【0047】
なお、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得した後に、失敗回数が所定値より小さい場合、失敗回数が所定値に達するまで、ターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を再送信してもよい。更新後のカバレッジレベルは、更新前のカバレッジレベルよりも1つ上のレベルである。
以下では、
図3及び
図4に示す様々な具体例を参照して、本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0048】
(具体例1)
eMTC FDDシステムは、4つのカバレッジレベル、CEL0、CEL1、CEL2、及びCEL3で構成され、そのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。4つのカバレッジレベルのPRACHリソース情報を表2に示す。
【0049】
【0050】
36.211仕様に基づく上記のPRACH構成インデックスに対応するPRACH時間領域リソース(無線フレーム番号及びサブフレーム番号)を表3に示す。
【0051】
【0052】
ステップS301では、eMTCシステムにおいて、基地局が(例えば、PDCCHオーダを送信することによって)ランダムアクセスを開始するようにUEに指示する。指示されたPRACHリソース情報は、初期カバレッジレベル及びNPRACHのサブキャリア指示(すなわち、サブキャリアインデックス)を含む。基地局から送信されるPDCCHオーダにおいて指示されるPRACH情報を表4に示す。
【0053】
【0054】
ステップS302において、UEは、PDCCHオーダを受信し、初期カバレッジレベルに関する情報を取得し、時間領域位置、周波数領域位置及びプリアンブルコードワードを含むレベルに対応するPRACHリソースを取得する。利用可能なPRACH時間-周波数リソースの数は、NPRACHである。
例えば、UEは、初期カバレッジレベルに基づいて、PRACHリソースセットの時間-周波数リソース情報及び繰り返し回数を取得する。UEは、NPRACHのサブキャリア指示及び初期カバレッジレベルにおいて利用可能なPRACHサブキャリアの数に基づいて、使用するべきPRACHサブキャリアIDを算出できる。
【0055】
ステップS303において、UEは、決定されたPRACHリソースを介してPRACHを送信する。
基地局から送信されたPRACHマスクインデックス(すなわち、時間-周波数リソースインデックス)が1~10の範囲内である場合、UEは、以下のmod演算によって、PRACHマスクインデックスとPRACH時間-周波数リソースの数(NPRACH)とに基づいて使用するべきUEマスクインデックス(すなわち、ターゲット時間-周波数リソースインデックス)を算出/決定できる。
UEマスクインデックス=(PRACHマスクインデックス-1)mod(NPRACH)+1、又は
UEマスクインデックス=(PRACHマスクインデックス)mod(NPRACH)+1
PRACH時間-周波数リソースの数は、36.211仕様に従ってPRACHリソース構成から取得できる。
PRACHマスクインデクスフィールドが他の値を有する場合、36.321仕様に従った定義が適用される。
【0056】
UEは、基地局から送信されたプリアンブルインデックス(コードインデックス)及びプリアンブルコードワードの数(NPreamble)に基づいて、使用されるプリアンブルID(すなわち、ターゲットサブキャリアインデックス)を以下のように算出できる。
プリアンブルID=(firstPreamble-r13)+(プリアンブルインデックス)mod(NPreamble)
NPreamble=(lastPreamble-r13)-(firstPreamble-r13)+1
ここで、「firstPreamble-r13」は、36.331仕様で定義されている要素であり、現在のカバレッジレベルにおける開始プリアンブルコードワードを示し、「lastPreamble-r13」は、36.331仕様で定義されている要素であり、現在のカバレッジレベルに使用されている終了プリアンブルコードワードを示す。
UEは、上述のように決定されたPRACH及びプリアンブルコードに基づいてPRACHを送信する。
【0057】
ステップS304では、ランダムアクセスが成功したか否かを判定する。成功の場合、方法は、ステップS306に進み、この他の場合、方法は、ステップS305に進む。
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗した場合、ステップS305において、決定されたPRACHリソースを介してPRACHを再送信する。ここでは、初期カバレッジレベルでのPRACH送信の数が最大ランダムアクセス数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS307に進み、この他の場合、方法は、ステップS306に進む。
【0058】
例えば、UEは、PDCCHオーダを受信し、CEL1の初期カバレッジレベル及びCEL1に対応するPRACHリソースを取得する。PRACH構成インデックスは、9であり、すなわち、プリアンブルコードは、各無線フレーム内のサブフレーム1、4及び7で送信されることになる。この構成で使用可能なPRACHリソースの数NPRACHは、3である。PRACHの開始サブフレーム期間は、4サブフレームである。周波数領域におけるPRACHの開始PRBは、PRB=0である。プリアンブルコードの数は、12から23までの12個である。CEL1で開始されるランダムアクセスの回数は、min(3,20)=3である。
【0059】
UEは、PDCCHオーダで指示されたPRACHマスクインデックスに基づいて、UEマスクインデクス=(PRACHマスクインデクス-1) mod NPRACH+1=(3-1)mod3+1=3として使用するべきUEマスクインデックスを算出する。36.321仕様及び36.211仕様によると、プリアンブルコードは、各無線フレームのサブフレーム7で送信される。PRACHの開始サブフレーム期間は、4サブフレームであるので、UEは、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームでプリアンブルコードを送信する。
【0060】
【0061】
UEは、PDCCHオーダで指示されたプリアンブルインデックスに基づいて、UEマスクインデクス=12+15mod12=15として使用するべきUEマスクインデックスを算出する。UEは、決定されたサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介してプリアンブルコード15を送信する。開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、プリアンブルコード15は、上記式を満たすサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介して再送信される。
【0062】
ランダムアクセス処理は、ステップS306において終了する。ステップS307では、初期カバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がこのカバレッジレベルに対するランダムアクセスの回数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS303に進む。この他の場合、方法は、ステップS308に進む。
【0063】
ステップ308において、現在のカバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がmax(NumPreambleAttemptCE-r13)(すなわち、現在のカバレッジレベルについてのランダムアクセスの回数)に等しく且つnum(RepetitionsPerPreambleAttempt-r13)(すなわち、ランダムアクセスの最大回数)よりも小さい場合、カバレッジレベルを1レベル増加させ、ステップS303を再び実行する。
【0064】
時間領域位置、周波数領域位置及びプリアンブルコードワードを含む、レベルに対応するPRACHリソースが取得される。
UEは、現在のカバレッジレベルに基づいて、PRACHリソースセットの時間-周波数リソース情報と繰り返し回数とを取得する。UEは、NPRACHのサブキャリア指示及び現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なPRACHサブキャリアの数に基づいて、使用するべきPRACHサブキャリアIDを算出できる。
【0065】
UEは、新しいカバレッジレベルで使用するべきPRACHUEマスクインデックス及びプリアンブルIDを算出し、決定されたPRACHリソースを介してPRACHを送信する。例えば、CEL1で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、カバレッジレベルをCEL2に上げ、そのレベルに対応するPRACHリソースを取得する。PRACH構成インデックスは、6であり、すなわち、プリアンブルコードは、各無線フレーム内のサブフレーム1及びサブフレーム6で送信されることになる。この構成で使用可能なPRACHリソースの数Nprachは、2である。PRACHの開始サブフレーム期間は、8サブフレームである。周波数領域におけるPRACHの開始PRBは、PRB=0である。プリアンブルコードの数は、24から35までの12個である。CEL2で開始されるランダムアクセスの回数は、min(3,20-3)=3である。
【0066】
UEは、PDCCHオーダで指示されたPRACHマスクインデックスに基づいて、UEマスクインデクス=(3-1)mod2+1=1として使用するべきUEマスクインデックスを算出する。36.321仕様及び36.211仕様によると、プリアンブルコードは、各無線フレームのサブフレーム1で送信される。PRACHの開始サブフレーム期間は、8サブフレームであるため、UEは、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームでプリアンブルコードを送信する。
【0067】
【0068】
UEは、PDCCHオーダで指示されるプリアンブルインデックスに基づいて、24+15mod12=27として使用するべきプリアンブルインデックス(すなわち、プリアンブルID)を算出する。UEは、決定されたサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介してプリアンブルコード27を送信する。上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0069】
あるいは、UEは、PDCCHオーダを受信し、CEL1の初期カバレッジレベル及びCEL1に対応するPRACHリソースを取得する。PRACH構成インデックスは、9であり、すなわち、プリアンブルコードは、各無線フレーム内のサブフレーム1、4及び7で送信されることになる。この構成で使用可能なPRACHリソースの数Nprachは、3である。PRACHの開始サブフレーム期間は、4サブフレームである。周波数領域におけるPRACHの開始PRBは、PRB=0である。プリアンブルコードの数は、12から23までの12個である。CEL1で開始されるランダムアクセスの回数は、min(3,20)=3である。UEは、PDCCHオーダで指示されたPRACHマスクインデックスに基づいて、マスクインデックス=PRACHマスクインデックス mod Nprach+1=3mod3+1=1として使用するべきマスクインデックスを算出する。36.321仕様及び36.211仕様によると、マスクインデックス=3であり、すなわち、プリアンブルコードは、各無線フレームのサブフレーム7で送信される。PRACHの開始サブフレーム期間は、4サブフレームであるので、UEは、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームでプリアンブルコードを送信する。
【0070】
【0071】
UEは、PDCCHオーダで指示されたプリアンブルインデックスに基づいて、プリアンブルインデックス=12+プリアンブルインデックスmod12=12+15mod12=15として使用するべきプリアンブルインデックスを算出する。UEは、決定されたサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介してプリアンブルコード15を送信する。開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、プリアンブルコード15は、以下の式を満たすサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介して再送信される。
【0072】
【0073】
CEL1で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、カバレッジレベルをCEL2に上げ、そのレベルに対応するPRACHリソースを取得する。PRACH構成インデックスは、6であり、すなわちプリアンブルコードは、各無線フレーム内のサブフレーム1及び6で送信されることになる。この構成で使用可能なPRACHリソースの数NPRACHは、2である。PRACHの開始サブフレーム期間は、8サブフレームである。周波数領域におけるPRACHの開始PRBは、PRB=0である。プリアンブルコードの数は、24から35までの12個である。CEL2で開始されるランダムアクセスの回数は、min(3,20-3)=3である。
【0074】
UEは、PDCCHオーダで指示されたPRACHマスクインデックスに基づいて、マスクインデックス=(PRACHマスクインデックス-1) mod NPRACH+1=(3-1)mod2+1=1として使用するべきマスクインデックスを算出する。36.321仕様及び36.211仕様によると、マスクインデックス=1であり、すなわちプリアンブルコードは、各無線フレームのサブフレーム1で送信される。
PRACHの開始サブフレーム期間は、8サブフレームであるため、UEは、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームでプリアンブルコードを送信する。
【0075】
【0076】
UEは、PDCCHオーダで指示されたプリアンブルインデックスに基づいて、プリアンブルインデックス=24+プリアンブルインデックスmod12=24+15mod12=27として使用するべきプリアンブルインデックスを算出する。UEは、決定されたサブフレームにおいてPRB=0であるPRACHリソースを介してプリアンブルコード27を送信する。上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0077】
(具体例2)
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。3つのカバレッジレベルのPRACHリソース情報を表5に示す。
【0078】
【表5】
ステップS401において、NB-IoTシステムの基地局は、表6に示すように、「NPRACH繰り返しの開始番号」フィールドと「NPRACHのサブキャリア指示」フィールドとを含むPRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。
【0079】
【表6】
ステップS402において、UEは、PDCCHオーダを受信し、初期カバレッジレベルに関する情報を取得し、時間領域位置と周波数領域位置とを含むレベルに対応するPRACHリソースを取得する。ここで、周波数領域位置は、nprach-SubcarrierOffset-r13(PRACHに割り当てられた最初のサブキャリアのインデックス)及びnprach-NumSubcarriers-r13の2つのパラメータに基づいて決定できる。
【0080】
例えば、CEL0の初期カバレッジレベル及びCEL0に対応するPRACHリソースを取得できる。その期間は、640msであり、開始サブフレームオフセットは、8であり、サブキャリアの数は、0から11までの12個である。CEL0で開始されたランダムアクセスの回数は、min(3,20)=3である。UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを算出できる。この算出は、以下に限定されるものではないが、以下のようにして行うことができる。
PRACHサブキャリアID=nprach-SubcarrierOffset-r13+NPRACHのサブキャリア指示 mod nprach-NumSubcarries-r13=0+6mod12=6。
【0081】
ステップS403では、PDCCHオーダの最後のサブフレームがnである場合、UEは、決定されたPRACHリソースを介して、n+9のインデックスを有するサブフレームから開始して、PRACHを送信する。
例えば、UEは、サブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0082】
【0083】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、PRACH信号は、サブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して再送される。
【0084】
【0085】
ステップS404では、ランダムアクセスが成功したか否かを判定する。成功の場合、方法は、ステップS406に進み、この他の場合、方法は、ステップS405に進む。
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応するPRACHリソースを取得する。その期間は、640msであり、開始サブフレームオフセットは、64であり、サブキャリアの数は、12から23までの12個である。CEL1で開始されたランダムアクセスの回数は、min(3,20-3)=3である。
【0086】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗した場合、ステップS405において、決定されたPRACHリソースを介してPRACHを再送信する。初期カバレッジレベルでのPRACH送信の数が最大ランダムアクセス数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS407に進み、この他の場合、方法は、ステップS406に進む。
ランダムアクセス処理は、ステップS406において、終了する。
【0087】
ステップS407では、初期カバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がこのカバレッジレベルに対するランダムアクセスの回数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS403に進み。この他の場合、方法は、ステップS408に進む。
【0088】
ステップ408において、現在のカバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がmax(NumPreambleAttemptCE-r13)(すなわち、現在のカバレッジレベルについてのランダムアクセスの回数)に等しく且つnum(RepetitionsPerPreambleAttempt-r13)(すなわち、ランダムアクセスの最大回数)よりも小さい場合、カバレッジレベルを1レベル増加させ、時間領域位置、周波数領域位置及び繰り返し数を含む、レベルに対応するPRACHリソースを取得し、ステップS403を再び実行する。
【0089】
UEは、新しいカバレッジレベルで使用するべきPRACHサブキャリアIDを算出する。
UEは、再決定されたPRACHリソースを介してPRACHを送信する。
例えば、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを算出できる。算出は、以下に限定されるものではないが、以下のようにして行うことができる。PRACHサブキャリアID=12+6mod12=18。UEは、サブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0090】
【0091】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0092】
上記の実施形態の説明から当業者にとって明らかなように、上記の実施形態に基づく方法は、ソフトウェアと必要な一般的なハードウェアプラットフォームとによって実現してもよく、もちろん、ハードウェアを介して実装してもよいが、多くの場合、前者の方が優れた実装形態である。この理解に基づき、本開示の技術的ソリューションは、本質的に又は先行技術に寄与する部分に関して、ソフトウェア製品の形式で実現でき、ソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、ディスク、CD-ROM)に格納され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)に本開示の様々な実施形態において説明される方法を実行させる。
【0093】
(具体例3)
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。3つのカバレッジレベルのPRACHリソース情報を表7に示す。
【0094】
【0095】
ステップS401において、NB-IoTシステムの基地局は、表8に示すように、「NPRACH繰り返しの開始番号」フィールドと「NPRACHのサブキャリア指示」フィールドとを含むPRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。
【0096】
【0097】
ステップS402において、UEは、PDCCHオーダを受信し、初期カバレッジレベルに関する情報を取得し、時間領域位置と周波数領域位置とを含むレベルに対応するPRACHリソースを取得する。ここで、周波数領域位置は、nprach-SubcarrierOffset-r13(PRACH開始サブキャリア)とnprach-NumSubcarriers-r13の2つのパラメータに基づいて決定できる。
【0098】
例えば、CEL0の初期カバレッジレベル及びCEL0に対応するPRACHリソースを取得できる。その期間は、640msであり、開始サブフレームオフセットは、8であり、サブキャリアの数は、0から11までの12個である。CEL0で開始されたランダムアクセスの回数は、min(3,20)=3である。UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを算出できる。この算出は、以下に限定されるものではないが、以下のようにして行うことができる。
【0099】
PRACHサブキャリアID=nprach-SubcarrierOffset-r13+(NPRACHのサブキャリア指示-nprach-SubcarrierOffset-r13) mod nprach-NumSubcarries-r13=0+(6-0)mod12=6。
【0100】
ステップS403では、PDCCHオーダの最後のサブフレームがnである場合、UEは、決定されたPRACHリソースを介して、n+9のインデックスを有するサブフレームから開始して、PRACHを送信する。
例えば、UEは、サブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0101】
【0102】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、PRACH信号は、サブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して再送される。
【0103】
【0104】
ステップS404では、ランダムアクセスが成功したか否かを判定する。成功の場合、方法は、ステップS406に進み、この他の場合、方法は、ステップS405に進む。
【0105】
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応するPRACHリソースを取得する。その期間は、640msであり、開始サブフレームオフセットは、64であり、サブキャリアの数は、12から23までの12個である。CEL1で開始されたランダムアクセスの回数は、min(3,20-3)=3である。
【0106】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗した場合、ステップS405において、決定されたPRACHリソースを介してPRACHを再送信する。初期カバレッジレベルでのPRACH送信の数が最大ランダムアクセス数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS407に進み、この他の場合、方法は、ステップS406に進む。
ランダムアクセス処理は、ステップS406において、終了する。
【0107】
ステップS407では、初期カバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がこのカバレッジレベルに対するランダムアクセスの回数より少ないか否かを判定する。少ない場合、方法は、ステップS403に進み。この他の場合、方法は、ステップS408に進む。
ステップ408において、現在のカバレッジレベルにおけるPRACH送信の数がmax(NumPreambleAttemptCE-r13)(すなわち、現在のカバレッジレベルについてのランダムアクセスの回数)に等しく且つnum(RepetitionsPerPreambleAttempt-r13)(すなわち、ランダムアクセスの最大回数)よりも小さい場合、カバレッジレベルを1レベル増加させ、時間領域位置、周波数領域位置及び繰り返し数を含む、レベルに対応するPRACHリソースを取得し、ステップS403を再び実行する。
【0108】
UEは、新しいカバレッジレベルで使用するべきPRACHサブキャリアIDを算出する。UEは、再決定されたPRACHリソースを介してPRACHを送信する。例えば、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを算出できる。算出は、以下に限定されるものではないが、以下のようにして行うことができる。PRACHサブキャリアID=12+(6-0)mod12=18。UEは、サブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0109】
【0110】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0111】
NB-IoT Rel-14では、マルチキャリアエンハンスメント技術が導入され、アンカーキャリア(anchor carrier)及び非アンカーキャリア(non-anchor carrier)においてランダムアクセスを開始できるようになった。ランダムアクセスに利用可能なPRACHキャリアは、各カバレッジレベルで構成される。基地局が開始したランダムアクセスプロセスでは、基地局は、上記のPRACHリソース情報に加えて、端末がランダムアクセスを開始するためのPRACHキャリアを指示する。基地局が指示する初期カバレッジレベルでランダムアクセスを開始することに端末が失敗し、カバレッジレベルを高める必要がある場合、より高いレベルのPRACHリソースのセットに、基地局が指示するPRACHキャリアが含まれないことがある。この場合、UEは、ランダムアクセスを開始できず、又は基地局が指示するPRACHリソースを介してPRACH信号をUEが送信したとしても、基地局は、応答しない。いずれの場合も、ランダムアクセスが失敗し、その結果、基地局が開始したランダムアクセスの成功率が低下し、端末のアップリンク同期が失われる。
【0112】
オプションとして、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲットキャリアを更に含む。現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングする動作は、現在のカバレッジレベルにおけるキャリアのリスト及びリソース情報内のキャリアインデックスに基づいてターゲットキャリアを決定することを含む。
【0113】
オプションとして、現在のカバレッジレベルにおけるキャリアのリスト及びリソース情報内のキャリアインデックスに基づいてターゲットキャリアを決定する動作は、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト及び各キャリアについての異なるカバレッジレベルに対するPRACHリソース構成に基づいて、現在のカバレッジレベルにおけるターゲットキャリアのリストを決定することであって、非アンカーキャリアのリストは、第1の非アンカーキャリアを格納し、ターゲットキャリアのリスト内の第2の非アンカーキャリアは、非アンカーキャリアのリストに含まれ、ターゲットキャリアのリスト内の各キャリアは、インデックスを有することと、ターゲットキャリアのリスト内のキャリアの数Num4と、キャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として第4のインデックスID12を算出することであって、キャリアインデックスID11は、ターゲットキャリアを検索するためのインデックスであることと、ターゲットキャリアのリスト内のID12のインデックスを有するキャリアをターゲットキャリアとして決定することとを含む。
【0114】
各非アンカーキャリアは、それぞれのカバレッジレベルに対応するPRACHリソースを用いてシステムによって構成される。システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内の順序に従って、現在のカバレッジレベルのPRACHリソースを使用してそれぞれ構成された非アンカーキャリアは、非アンカーキャリアのリスト内の順序で、ターゲットキャリアのリストとして編成される。
【0115】
オプションとして、キャリアインデックスID11が所定の閾値と等しくない場合、非アンカーキャリアのリスト内の第1の非アンカーキャリアのそれぞれは、キャリアシーケンス番号を有し、ターゲットキャリアのリストの先頭にあるアンカーキャリアは、0のキャリアシーケンス番号を有し、第2の非アンカーキャリアは、非アンカーキャリアのリストにおいて、第2の非アンカーキャリアが由来するキャリアと同じキャリアシーケンス番号を有する。
【0116】
オプションとして、キャリアインデックスID11が所定の閾値と等しくない場合、ターゲットキャリアのリストの先頭にあるアンカーキャリアは、0のキャリアシーケンス番号を有し、第2の非アンカーキャリアは、第2の非アンカーキャリアのインデックスと同じキャリアシーケンス番号を有する。
【0117】
オプションとして、キャリアインデックスID11が所定の閾値と等しくない場合、非アンカーキャリアのリスト内の第1の非アンカーキャリアのそれぞれは、キャリアシーケンス番号を有し、ターゲットキャリアのリストの最後にあるアンカーキャリアは、0のキャリアシーケンス番号を有し、第2の非アンカーキャリアは、非アンカーキャリアのリストにおいて、第2の非アンカーキャリアが由来するキャリアと同じキャリアシーケンス番号を有する。
【0118】
オプションとして、キャリアインデックスID11が所定の閾値に等しい場合、非アンカーキャリアのリスト内の第1の非アンカーキャリアのそれぞれは、キャリアシーケンス番号を有し、ターゲットキャリアのリスト内では、第2の非アンカーキャリアは、非アンカーキャリアのリストにおいて、第2の非アンカーキャリアが由来するキャリアと同じキャリアシーケンス番号を有する。ターゲットキャリアのリストは、アンカーキャリアを含まない。
【0119】
オプションとして、キャリアインデックスID11がターゲットキャリアのリスト内の所定の閾値に等しい場合、第2の非アンカーキャリアは、第2の非アンカーキャリアのインデックスと同じキャリアシーケンス番号を有する。ターゲットキャリアのリストは、アンカーキャリアを含まない。
【0120】
オプションとして、キャリアインデックスID11が所定の閾値に等しい場合、アンカーキャリアがターゲットキャリアである。所定の閾値は、アンカーキャリアをターゲットキャリアとして指示する。
【0121】
現在のカバレッジレベルにおけるキャリアのリストに基づいてターゲットキャリアを決定する動作は、システムによって構成された非アンカーキャリアのリストに基づいて、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なキャリアのリストA{非アンカーキャリアID1,非アンカーキャリアID2,…}、及び各キャリアの各カバレッジレベルに対するPRACHリソース構成を決定することを含む。リストA内のキャリアは、{アンカーキャリア,非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…}の順序で配列される。リストAでは、インデックス0,1,2,…がキャリアにこの順序で割り当てられる。アンカーキャリアのキャリアIDは、0である。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…のキャリアIDは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリストの順序と同じ、又はこれに準拠する順序に配列された、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内のそれぞれの非アンカーキャリアのキャリアIDである。第4のインデックスID12は、キャリアリストAのキャリア数Num4とキャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として算出される。キャリアのリストAのうち、インデックスがID12のキャリアをターゲットキャリアとして決定する。
【0122】
あるいは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なキャリアのリストAは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト{非アンカーキャリアID1,非アンカーキャリアID2,…}、及び各キャリアの各カバレッジレベルに対するPRACHリソース構成に基づいて決定してもよい。リストA内のキャリアは、{アンカーキャリア,非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…}の順序で配列される。リストAでは、インデックス0,1,2,…がキャリアにこの順序で割り当てられる。アンカーキャリア,非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…のキャリアIDは、それぞれのインデックスである。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…の順序は、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内の順序と同じである。第4のインデックスID12は、キャリアリストAのキャリア数Num4とキャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として算出される。キャリアリストAのうち、インデックスがID12のキャリアをターゲットキャリアとして決定する。
【0123】
あるいは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なキャリアのリストAは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト{非アンカーキャリアID1,非アンカーキャリアID2,…}、及び各キャリアの各カバレッジレベルに対するPRACHリソース構成に基づいて決定してもよい。リストA内のキャリアは、{非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…、アンカーキャリア}の順序で配列される。リストAでは、インデックス0,1,2,…がキャリアにこの順序で割り当てられる。アンカーキャリアのキャリアIDは、0である。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…のキャリアIDは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリストの順序と同じ、又はこれに準拠する順序に配列された、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内のそれぞれの非アンカーキャリアのキャリアIDである。第4のインデックスID12は、キャリアリストAのキャリア数Num4とキャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として算出される。キャリアリストAのうち、インデックスがID12のキャリアをターゲットキャリアとして決定する。
【0124】
あるいは、キャリアインデックスID11が特定の値である場合、アンカーキャリアをターゲットサブキャリアとする。キャリアインデックスID11が特定の値ではない場合、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なキャリアのリストAは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト{非アンカーキャリアID1,非アンカーキャリアID2,…}、及び各キャリアの各カバレッジレベルに対するPRACHリソース構成に基づいて決定してもよい。リストA内のキャリアは、{非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…}の順序で配列される。リストAでは、インデックス0,1,2,…がキャリアにこの順序で割り当てられる。アンカーキャリアのキャリアIDは、0である。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…のキャリアIDは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリストの順序と同じ、又はこれに準拠する順序に配列された、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内のそれぞれの非アンカーキャリアのキャリアIDである。第4のインデックスID12は、キャリアリストAのキャリア数Num4とキャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として算出される。キャリアリストAのうち、インデックスがID12のキャリアをターゲットキャリアとする。
【0125】
あるいは、キャリアインデックスID11が特定の値である場合、アンカーキャリアをターゲットサブキャリアとする。キャリアインデックスID11が特定の値ではない場合、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なキャリアのリストAは、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト{非アンカーキャリアID1,非アンカーキャリアID2,…}、及び各キャリアの各カバレッジレベルに対するPRACHリソース構成に基づいて決定してもよい。リストA内のキャリアは、{アンカーキャリア,非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…}の順序で配列される。リストAでは、インデックス0,1,2,…がキャリアにこの順序で割り当てられる。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…のキャリアIDは、それぞれのインデックスである。非アンカーキャリアn1,非アンカーキャリアn2,…の順序は、システムによって構成された非アンカーキャリアのリスト内の順序と同じである。第4のインデックスID12は、キャリアリストAのキャリア数Num4とキャリアインデックスID11とに基づいてID12=(ID11)mod(Num4)として算出される。キャリアリストAのうち、インデックスがID12のキャリアをターゲットキャリアとする。
【0126】
NB-IoTRel-14標準プロトコルに従ってPDCCHオーダで指示されるPRACH情報を表9に示す。
【0127】
【0128】
NB-IoTシステムでは、Rel-13端末の場合、これがアンカーキャリアでPRACH信号を送信し、PRACHの送信のためのサブキャリアを決定する。Rel-14端末の場合、これは、以下の非限定的な方式に従って、基地局が指示する「PRACHキャリアインデックス」フィールドに基づいて、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するためのPRACHキャリアを決定する。
【0129】
<方式1>
1)現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能な全てのPRACHキャリアを決定する。アンカーキャリアがある場合、これに0の番号を付し、非アンカーキャリアには、ブロードキャストメッセージ内の非アンカーキャリアのリストにおけるこれらの順序に従って、1から順に番号を付す。アンカーキャリアがない場合、非アンカーキャリアには、ブロードキャストメッセージ内の非アンカーキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。番号は、index1として示され、最大値+1は、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能なPRACHキャリアの数Nprach_carrierである。番号は、index1として示され、最大値は、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能なPRACHキャリアの数Nprach_carrierである。
【0130】
2)現在のカバレッジレベルで使用するべきPRACHキャリアをindex2=index1 mod Nprach_carrierとする。
【0131】
3)index1の値がindex2であるPRACHキャリアを、PRACH信号を送信するために端末が使用するべきPRACHキャリアとする。
【0132】
<方式2>
1)現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能な全てのPRACHキャリアを決定する。非アンカーキャリアには、ブロードキャストメッセージ内の非アンカーキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。最大値は、Nnon-anchorである。アンカーキャリアがある場合、アンカーキャリアには、Nnon-anchor+1の番号を付す。番号は、index1として示され、最大値+1は、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能なPRACHキャリアの数Nprach_carrierである。
2)現在のカバレッジレベルで使用するべきPRACHキャリアをindex2=index1 mod Nprach_carrierとする。
3)index1の値がindex2であるPRACHキャリアを、PRACH信号を送信するために端末が使用するべきPRACHキャリアとする。
【0133】
<方式3>
1)システムによって指示されたPRACHキャリアインデックスが特定の値(例えば、0又は15)である場合、これは、PRACH信号がアンカーキャリアで送信されることを示す。端末は、アンカーキャリアでのみPRACH信号を送信する。
2)システムによって指示されたPRACHキャリアインデックスが特定の値ではない場合、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能な全ての非アンカーキャリアを決定する。非アンカーキャリアには、ブロードキャストメッセージ内の非アンカーキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。番号は、index1として示され、最大値+1は、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能なPRACHキャリアの数Nprach_carrierである。
3)現在のカバレッジレベルで使用するべきPRACHキャリアをindex2=index1 mod Nprach_carrierとする。
4)index1の値がindex2であるPRACHキャリアを、PRACH信号を送信するために端末が使用するべきPRACHキャリアとする。
【0134】
<方式4>
1)システムによって指示されたPRACHキャリアインデックスが特定の値0である場合、これは、PRACH信号がアンカーキャリアで送信されることを示す。端末は、アンカーキャリアでのみPRACH信号を送信する。
2)システムによって指示されたPRACHキャリアインデックスが特定の値ではない場合、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能な全ての非アンカーキャリアを決定する。アンカーキャリアの番号は、0である。非アンカーキャリアには、ブロードキャストメッセージ内の非アンカーキャリアのリスト内の順序に従って、1から順に番号を付す。番号は、index1として示され、最大値は、現在のカバレッジレベルでPRACH信号を送信するために利用可能なPRACHキャリアの数Nprach_carrierである。
3)現在のカバレッジレベルで使用するべきPRACHキャリアを、index2=1+index1 mod Nprach_carrierとする。
4)index1の値がindex2であるPRACHキャリアを、PRACH信号を送信するために端末が使用するべきPRACHキャリアとする。
オプションの実施形態を以下に示す。
【0135】
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。NB-IoTセルは、1つのアンカーキャリアと3つの非アンカーキャリアで構成される。これら5つのキャリアのためのPRACHリソース情報を表10に示し、ここには、NB-IoTシステムブロードキャストによって構成されるPRACH情報が示されている。
【0136】
【0137】
基地局は、表11に示すように、PRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。
【0138】
【0139】
Rel-14UEは、PDCCHオーダを受信し、CEL0の初期カバレッジレベルと、CEL0に対応するPRACHリソース情報とを取得する。CEL0に対応するPRACHリソース情報を表12に示す。
【0140】
【0141】
アンカーキャリアの番号は、0である。非アンカーキャリアには、システムブロードキャストによって構成された通信キャリアのリストの順序に従って、1から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には1の番号を付し、非アンカーキャリア2には2の番号を付し、非アンカーキャリア3には3の番号を付す。番号0~3のリストは、{アンカーキャリア,非アンカーキャリア1,非アンカーキャリア2,非アンカーキャリア3}に対応するindex1、すなわち、index1=[0,1,2,3]として示される。また、これにより、CEL0におけるPRACHキャリア数が4であることがわかる。
UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL0で使用するべきPRACHキャリアインデックスをindex2=PRACHキャリアインデックスmod4=3mod4=3とする。
index1の値が3であるキャリア、すなわち、非アンカーキャリア3は、PRACH信号を送信するためにUEが使用するべきPRACHキャリアとして決定される。
非アンカーキャリア3について、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=0+6mod12=6
UEは、非アンカーキャリア3上のサブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0142】
【数12】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、非アンカーキャリア3上のサブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始してPRACH信号を再送する。
【0143】
【0144】
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、表13に示すように、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応するPRACHリソースを取得する。
【0145】
【0146】
アンカーキャリアの番号は、0である。非アンカーキャリアには、システムブロードキャストによって構成された通信キャリアのリストの順序に従って、1から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には1の番号を付し、非アンカーキャリア2には2の番号を付す。番号0~2のリストは、{アンカーキャリア、非アンカーキャリア1、非アンカーキャリア2}に対応するindex1、すなわちindex1=[0,1,2]として示される。また、これにより、CEL0のPRACHキャリア数が3であることがわかる。
UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL1で使用するべきPRACHキャリアインデックスをindex2=PRACHキャリアIndex mod 3=3mod3=0とする。
index1の値が0であるキャリア、すなわち、アンカーキャリアは、UEがPRACH信号を送信するために使用するPRACHキャリアとして決定される。
アンカーキャリアについて、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=12+6mod12=18
UEは、アンカーキャリアのサブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0147】
【0148】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
この実施形態の更なる任意の例について説明する。
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。NB-IoTセルは、1つのアンカーキャリアと3つの非アンカーキャリアで構成される。これら5つのキャリアのためのPRACHリソース情報を表14に示す。
【0149】
【0150】
基地局は、表15に示すように、PRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。表15は、NB-IoTにおいて送信されるPDCCHオーダで示されるPRACH情報を示している。
【0151】
【0152】
Rel-14のUEがPDCCHオーダを受信する。指示されたPRACHキャリアインデックスは、特定の値(0と仮定される)ではない。次に、UEは、CEL0の初期カバレッジレベルと、CEL0に対応する非アンカーキャリアのためのPRACHリソース情報とを取得する。CEL0に対応する非アンカーキャリアのためのPRACHリソース情報を表16に示す。
【0153】
【0154】
非アンカーキャリアには、システムブロードキャストによって構成されたキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には0の番号を付し、非アンカーキャリア2には1の番号を付し、非アンカーキャリア3には2の番号を付す。番号0~2のリストは、{非アンカーキャリア1、非アンカーキャリア2、非アンカーキャリア3}に対応するindex1、すなわちindex1=[0,1,2]として示される。また、これにより、CEL0における非アンカーPRACHキャリアの数が3であることがわかる。
UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL0で使用するべき非アンカーPRACHキャリアインデックスをindex2=PRACHキャリアインデックスmod3=3mod3=0とする。
【0155】
index1の値が0であるキャリア、すなわち、非アンカーキャリア1は、UEがPRACH信号を送信するために使用するPRACHキャリアとして決定される。
非アンカーキャリア1について、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=0+6mod12=6
UEは、非アンカーキャリア1上のサブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0156】
【0157】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、非アンカーキャリア1上のサブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始してPRACH信号を再送する。
【0158】
【0159】
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、表17に示すように、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応する非アンカーPRACHリソースを取得する。
【0160】
【0161】
非アンカーキャリアには、システムブロードキャストによって構成されたキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には0の番号を付し、非アンカーキャリア2には1の番号を付す。番号0~1のリストは、{非アンカーキャリア1、非アンカーキャリア2}に対応するindex1、すなわちindex1=[0,1]として示される。また、これにより、CEL0における非アンカーPRACHキャリアの数が2であることがわかる。
【0162】
UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL1で使用するべきPRACHキャリアインデックスをindex2=PRACHキャリアインデックスmod2=3mod2=1とする。
index1の値が1であるキャリア、すなわち、非アンカーキャリア2は、PRACH信号を送信するためにUEが使用するべきPRACHキャリアとして決定される。
非アンカーキャリア2について、UEは、NPRACHの示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけでないが、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=12+6mod12=18
UEは、非アンカーキャリア2上のサブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0163】
【0164】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0165】
本開示の更なる任意の例について説明する。
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。NB-IoTセルは、1つのアンカーキャリアと3つの非アンカーキャリアで構成される。これら5つのキャリアのためのPRACHリソース情報を表18に示し、ここには、NB-IoTシステムブロードキャストによって構成されるPRACH情報が示されている。
【0166】
【表18】
基地局は、表19に示すように、PRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。表19は、NB-IoTにおいて送信されるPDCCHオーダで示されるPRACH情報を示している。
【0167】
【0168】
Rel-14UEは、PDCCHオーダを受信する。指示されたPRACHキャリアインデックスは、特定の値(0と仮定される)ではない。次に、UEは、CEL0の初期カバレッジレベルと、CEL0に対応する非アンカーキャリアのためのPRACHリソース情報とを取得する。CEL0に対応する非アンカーキャリアに対するPRACHリソース情報を表20に示す。
【0169】
【0170】
アンカーキャリアの番号は、0である。非アンカーキャリアには、システムブロードキャストによって構成された通信キャリアのリストの順序に従って、1から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には1の番号を付し、非アンカーキャリア2には2の番号を付し、非アンカーキャリア3には3の番号を付す。番号0~3のリストは、{アンカーキャリア,非アンカーキャリア1,非アンカーキャリア2,非アンカーキャリア3}に対応するindex1、すなわち、index1=[0,1,2,3]として示される。また、これにより、CEL0における非アンカーPRACHキャリアの数が3であることがわかる。UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL0で使用するべき非アンカーPRACHキャリアインデックスをindex2=1+PRACHキャリアインデックスmod3=1+3mod3=1とする。
【0171】
index1の値が1であるキャリア、すなわち、非アンカーキャリア1は、PRACH信号を送信するためにUEが使用するべきPRACHキャリアとして決定される。
非アンカーキャリア1について、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=0+6mod12=6
UEは、非アンカーキャリア1上のサブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0172】
【0173】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、非アンカーキャリア1上のサブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始してPRACH信号を再送する。
【0174】
【0175】
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応する非アンカーPRACHリソースを取得する。表21は、CEL1における非アンカーキャリアのためのPRACHリソース情報を示している。
【0176】
【0177】
非アンカーキャリアには、表5に示すように、システムブロードキャストによって構成されたキャリアのリスト内の順序に従って、0から順に番号を付す。非アンカーキャリア1には0の番号を付し、非アンカーキャリア2には1の番号を付す。番号0~1のリストは、{非アンカーキャリア1、非アンカーキャリア2}に対応するindex1、すなわちindex1=[0,1]として示される。また、これにより、CEL0における非アンカーPRACHキャリアの数が2であることがわかる。
【0178】
UEは、指示されたPRACHキャリアインデックスに基づいて、CEL1で使用するべきPRACHキャリアインデックスをindex2=PRACHキャリアインデックスmod2=3mod2=1とする。
index1の値が1であるキャリア、すなわち、非アンカーキャリア2は、PRACH信号を送信するためにUEが使用するべきPRACHキャリアとして決定される。
非アンカーキャリア2について、UEは、NPRACHの示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけでないが、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=12+6mod12=18
UEは、非アンカーキャリア2上のサブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0179】
【0180】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
本開示の更なる任意の例について説明する。
NB-IoTシステムは、CEL0、CEL1、及びCEL2の3つのカバレッジレベルで構成され、これらのうちCEL0が最低のカバレッジレベルである。NB-IoTセルは、1つのアンカーキャリアと3つの非アンカーキャリアで構成される。これら5つのキャリアのためのPRACHリソース情報を表22に示し、ここには、NB-IoTシステムブロードキャストによって構成されるPRACH情報が示されている。
【0181】
【0182】
基地局は、表23に示すように、PRACH情報を示すPDCCHオーダを送信する。
【0183】
【0184】
Rel-14UEは、PDCCHオーダを受信する。指示されたPRACHキャリアインデックスは、特定の値(0と仮定される)である。次に、UEは、CEL0の初期カバレッジレベルと、CEL0に対応するアンカーキャリアのためのPRACHリソース情報とを取得する。CEL0に対応するアンカーキャリアのPRACHリソース情報を表24に示す。
【0185】
【0186】
アンカーキャリアについて、UEは、NPRACHの示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL0で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=0+6mod12=6
UEは、アンカーキャリアのサブキャリアID6を使用して、無線フレーム番号をsfとし、スロット番号をnsとして、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を送信する。
【0187】
【数21】
開始されたランダムアクセスプロセスが失敗し、CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3未満である場合、PRACH信号は、アンカーキャリアのサブキャリアID6を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して再送される。
【0188】
【0189】
CEL0で開始されたランダムアクセスの回数が3である(総数閾値である20に達していない)場合、UEは、表25に示すように、カバレッジレベルをCEL1に上げ、そのレベルに対応する非アンカーPRACHリソースを取得する。
【表25】
【0190】
アンカーキャリアについて、UEは、NPRACHの指示されたサブキャリア指示に基づいて、以下に限定されるわけではないが、CEL1で使用するべきサブキャリアIDを以下のように算出する。
PRACHキャリアID=12+6mod12=18
UEは、アンカーキャリアのサブキャリアID18を使用して、以下の式を満たすサブフレームから開始して、PRACH信号を再送信する。
【0191】
【0192】
上記のステップは、ランダムアクセスが成功するまで又は最大繰り返し数min(3+3+3,20)=9に達するまで繰り返される。
【0193】
上記の実施形態の説明から当業者にとって明らかなように、上記の実施形態に基づく方法は、ソフトウェアと必要な一般的なハードウェアプラットフォームとによって実現してもよく、もちろん、ハードウェアを介して実装してもよいが、多くの場合、前者の方が優れた実装形態である。この理解に基づき、本開示の技術的ソリューションは、本質的に又は先行技術に寄与する部分に関して、ソフトウェア製品の形式で実現でき、ソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、ディスク、CD-ROM)に格納され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス等であってもよい)に本開示の様々な実施形態において説明される方法を実行させる。
【0194】
[実施形態2]
本開示の実施形態は、また、無線通信システムにおけるランダムアクセスのための装置を提供する。この装置は、上記の実施形態を実施でき、好ましい実施形態及びその詳細はここでは省略する。以下で使用する用語「モジュール」は、所定の機能を実行できるソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせであってもよい。以下の実施形態で説明する装置は、ソフトウェアで実現することが好ましいが、これらは、ハードウェアで実現してもよく、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせでも実現してもよい。
【0195】
図5は、本開示に基づく無線通信システムにおけるランダムアクセスのための装置を示す概略図である。
図5に示すように、この装置は、受信ユニット51、決定ユニット52、及び送信ユニット53を含むことができる。
受信ユニット51は、無線基地局から送信された指示情報を受信するように構成されている。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。
【0196】
決定ユニット52は、現在のカバレッジレベルと、指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定するように構成されている。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。現在のカバレッジレベルは、ランダムアクセスが現在開始されるカバレッジレベルである。
送信ユニット53は、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベルと、リソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を送信するように構成されている。
【0197】
上記の実施形態では、受信ユニットは、無線基地局から送信された指示情報を受信する。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。決定ユニットは、現在のカバレッジレベルと、指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。送信ユニットは、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスを開始することの失敗に応答して、更新されたカバレッジレベルと、リソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を送信する。これにより、関連技術において、無線基地局が開始するランダムアクセスの成功率が低いという技術的課題を解決でき、ランダムアクセスの成功率の向上という技術的効果が達成される。
受信ユニットは、無線基地局から送信された指示情報を受信する際、その指示情報をPDCCHオーダ情報として受信できる。
【0198】
決定ユニットは、現在のカバレッジレベルと、指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する際、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースにリソース情報をマッピングできる。具体的には、決定ユニットは、無線基地局のシステムタイプに対応するようにターゲットPRACHリソースを決定できる。
【0199】
無線通信システムが拡張型マシンタイプ通信(eMTC)システムである場合、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲット時間-周波数リソースとターゲットコードワードとを含む。決定ユニットは、現在のカバレッジレベルにおいて利用可能な時間-周波数リソースの数と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスとに基づいてターゲット時間-周波数リソースを決定するように構成された第2の決定モジュール、及び/又は現在のカバレッジレベルにおけるプリアンブルの開始コードワード及び終了コードワードと、リソース情報内のプリアンブルインデックスとに基づいてターゲットコードワードを決定するように構成された第3の決定モジュールを含む。
【0200】
オプションとして、第2の決定モジュールは、更に、利用可能な時間-周波数リソースの数Num1と、リソース情報内の時間-周波数リソースインデックスID1とに基づいて、K1、K2、K3を定数として、ID2=(ID1-K1)mod(Num1)+K2又はID2=(ID1)mod(Num1)+K3の所定の式に従って、第1のインデックスID2を算出し、ID2に対応する時間-周波数リソースをターゲット時間-周波数リソースとして決定するように構成される。
【0201】
オプションとして、第3の決定モジュールは、更に、開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及びプリアンブルインデックスID5に基づいて、ID6=ID3+(ID5)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出し、又は開始コードワードのインデックスID3、終了コードワードのインデックスID4、及び指示情報に示されるカバレッジレベルに対応する開始コードワードインデックスID9に基づいて、ID6=ID3+(ID5-ID9)mod(ID4-ID3+1)として第2のインデックスID6を算出し、及びID6に対応するコードワードをターゲットコードワードとして決定するように構成される。
【0202】
無線通信システムが狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)システムである場合、ターゲットPRACHリソースは、PRACH信号を送信するためのターゲットサブキャリアを含む。決定ユニットは、現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数と、開始サブキャリアのインデックスとリソース情報内のサブキャリアインデックス又はオフセットとに基づいてターゲットサブキャリアを決定するように構成された第4の決定ユニットを含む。
【0203】
オプションとして、第4の決定モジュールは、更に、サブキャリアの数Num2と、現在のカバレッジレベルにおける開始サブキャリアのインデックスID7、とリソース情報内のサブキャリアオフセットNum3とに基づいてID8=ID7+(Num3)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出し、又は現在のカバレッジレベルにおけるサブキャリアの数Num2と、開始サブキャリアのインデックスID7と、リソース情報内のサブキャリアインデックスNum3と、指示情報内に指示されるカバレッジレベルに対応する開始サブキャリアインデックスID10とに基づいて、ID8=ID7+(Num3-ID10)mod(Num2)として第3のインデックスID8を算出し、ID8に対応するサブキャリアをターゲットサブキャリアとして決定するように構成される。
【0204】
上記の送信ユニットは、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得するように構成された取得モジュールと、失敗回数が、現在のカバレッジレベルで許容されるPRACH信号の最大送信数である所定の値に達したとき、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗を決定するように構成された第1の決定モジュールとを含む。
オプションとして、送信ユニットは、更に、ランダムアクセスの開始の失敗回数を取得した後、失敗回数が所定の値より小さいとき、ターゲットPRACHリソースを介して、PRACH信号を再送信するように構成された送信モジュールを含む。
【0205】
なお、更新後のカバレッジレベルは、更新前のカバレッジレベルよりも1レベル高い。
また、上述のモジュールのそれぞれは、ソフトウェア又はハードウェアによって実現してもよく、ハードウェアの場合、以下に限定されるわけではないが、上述のモジュールは、同じプロセッサに配置してもよく、上述のモジュールの任意の組み合わせを複数のプロセッサに亘って分散させてもよい。
【0206】
[実施形態3]
また、本開示の実施形態は、記憶媒体を提供する。記憶媒体は、以下のステップのためのプログラムコードを記憶するように構成できる。
【0207】
S1では、無線基地局から送信された指示情報を受信する。指示情報は、ランダムアクセスを開始するようにユーザ端末に指示する。S2では、現在のカバレッジレベルと、指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを決定する。ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用される。
【0208】
S3では、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベルとリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を送信する。
あるいは、本実施形態では、上述の記憶媒体は、以下に限定されるわけではないが、USBディスク、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、モバイルハードディスク、磁気ディスク、又はCD-ROM、及びプログラムコードを格納できる他の媒体を含む。
【0209】
オプションとして、本実施形態では、プロセッサは、記憶媒体に記憶されているプログラムコードに従って、無線基地局から送信された指示情報を受信することであって、指示情報は、ユーザ端末にランダムアクセスを開始するように指示することと、現在のカバレッジレベルと指示情報で搬送されるリソース情報とに基づいて、利用可能なリソースからターゲット物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)リソースを決定することであって、ターゲットPRACHリソースは、ランダムアクセスを開始するためのPRACH信号を送信するために使用されることと、ターゲットPRACHリソースを介したランダムアクセスの開始の失敗に応答して、更新されたカバレッジレベル及びリソース情報に基づいて、利用可能なリソースからターゲットPRACHリソースを再決定し、再決定されたターゲットPRACHリソースを介してPRACH信号を送信することとを実行する。
なお、本実施形態における具体例については、上記実施形態及び任意の実施形態に記載された例を適宜参照でき、その詳細は、省略する。
【0210】
本開示の上述のモジュール又はステップは、汎用コンピューティングデバイスによって実現してもよく、単一のコンピューティングデバイスに配置してもよく、ネットワークを介して複数のコンピューティングデバイスに亘って分散してもよいことは、当業者にとって明らかである。オプションとして、これらは、コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実現してもよく、プログラムコードは、ストレージデバイスに格納され、コンピューティングデバイスによって実行してもよく、場合によっては、これらは、本明細書に図示又は説明されたステップとは、異なる順序で実行してもよく、個々の集積回路モジュールに個別に組み込んでもよく、複数のモジュール又はステップを単一の集積回路モジュールに組み込むことによって実現してもよい。したがって、本開示は、如何なる特定のハードウェア、ソフトウェア、及びこれらの組み合わせにも限定されない。
【0211】
以上は、本開示の好ましい実施形態の単なる例示であり、本開示を限定することを意図するものではない。当業者によって様々な変更及び修正を行うことができる。本開示の思想及び原理に含まれる任意の修正、等価の置換、改良等は、本開示の範囲内に含まれる。