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特許7093806家電製品の消耗品を発注する発注システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-22
(45)【発行日】2022-06-30
(54)【発明の名称】家電製品の消耗品を発注する発注システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220623BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20220623BHJP
   G16Y 40/40 20200101ALI20220623BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06Q10/00 300
G16Y40/40
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020086380
(22)【出願日】2020-05-18
(62)【分割の表示】P 2016209931の分割
【原出願日】2016-10-26
(65)【公開番号】P2020126693
(43)【公開日】2020-08-20
【審査請求日】2020-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 亮
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 慎介
(72)【発明者】
【氏名】星野 剛史
(72)【発明者】
【氏名】荒木 邦成
(72)【発明者】
【氏名】白石 健司
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 敬
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-199398(JP,A)
【文献】特開2015-099471(JP,A)
【文献】特開2004-297381(JP,A)
【文献】特開2013-065145(JP,A)
【文献】国際公開第2014/141665(WO,A1)
【文献】特開2015-028760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
G16Y 40/10 - 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電製品の消耗品を発注する発注システムであって、
家電製品本体と該家電製品本体の消耗品の使用状態を検出するセンサと該センサで検出した情報から消耗品の状態情報を算出する制御部と該状態情報を外部に送信する通信処理部を備える家電製品と、
ネットワークに接続され、前記家電製品の通信処理部から送信された状態情報を受信するサーバと、
前記家電製品の通信処理部または前記サーバから送信された状態情報を受信し、かつ外部に情報送信する通信処理部を備える通信端末と、を備え、
前記家電製品は、前記消耗品の使用量が判別した時点で、前記通信端末が受信可能状態の場合は前記状態情報を前記通信端末に送信し、前記通信端末が受信不可能状態の場合は前記状態情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記通信端末がアプリ起動時、またはPUSH情報として、前記家電製品から送信された前記状態情報を前記通信端末に送信することを特徴とする発注システム。
【請求項2】
家電製品の消耗品を発注する発注システムであって、
家電製品本体と該家電製品本体の消耗品の使用状態を検出するセンサと該センサで検出した情報から消耗品の状態情報を算出する制御部と該状態情報を外部に送信する通信処理部を備える家電製品と、
ネットワークに接続され、前記家電製品の通信処理部から送信された状態情報を受信するサーバと、
前記家電製品の通信処理部または前記サーバから送信された状態情報を受信し、かつ外部に情報送信する通信処理部を備える通信端末と、を備え、
前記家電製品は、稼働終了時の所定時間以内で、前記通信端末が受信可能状態の場合は前記状態情報を前記通信端末に送信し、前記通信端末が受信不可能状態の場合は前記状態情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記通信端末がアプリ起動時、またはPUSH情報として、前記家電製品から送信された前記状態情報を前記通信端末に送信することを特徴とする発注システム。
【請求項3】
家電製品の消耗品を発注する発注システムであって、
家電製品本体と該家電製品本体の消耗品の使用状態を検出するセンサと該センサで検出した情報から消耗品の状態情報を算出する制御部と該状態情報を外部に送信する通信処理部を備える家電製品と、
ネットワークに接続され、前記家電製品の通信処理部から送信された状態情報を受信するサーバと、
前記家電製品の通信処理部または前記サーバから送信された状態情報を受信し、かつ外部に情報送信する通信処理部を備える通信端末と、を備え、
前記家電製品は、稼働が終了するタイミングで、前記通信端末が受信可能状態の場合は前記状態情報を前記通信端末に送信し、前記通信端末が受信不可能状態の場合は前記状態情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記通信端末がアプリ起動時、またはPUSH情報として、前記家電製品から送信された前記状態情報を前記通信端末に送信することを特徴とする発注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入後の消耗品等の不足品を追加発注する家電製品の消耗品を発注する発注システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な「モノ(物)」がインターネットに接続され、相互に制御する仕組みである、IoT(Internet of Things)が注目されている。これは家電製品においても適用されつつある。
【0003】
本技術分野に関連する背景技術として、例えば、特開2015-176197号公報(特許文献1)がある。特許文献1は、家電製品等に関連する消耗品の販売に関する情報や、消耗品の購入に関する情報を消耗品の使用状態に関連してユーザに通知する消耗品情報通知システムを提供することを目的としている。そして、特許文献1には、消耗品を使用する製品に設けられ識別情報及び製品に関連する状態情報をビーコン信号として送信するビーコン装置と、ビーコン信号を受信して当該ビーコン信号に含まれる識別情報及び状態情報をサーバに送信する通信端末と、識別情報と状態情報に関連して製品において用いられる消耗品の販売及び/または購入に関する情報とを対応させて記憶し受信した識別情報に対応する消耗品の販売及び/または購入に関する情報を通信端末に送信するサーバが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-176197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、ビーコン装置は、製品の状態を常時監視し、定期的に製品のモニタ情報を識別情報とともに通信端末に送信している。しかし、その送信タイミングの詳細については開示されていない。一般的に、家電製品は通常は電源OFFの状態であり、使用の都度電源をONにして稼働する。そのため、電源がOFFの間は、製品のモニタ情報を送信することができないという課題がある。また、言い換えれば、製品のモニタ情報を送信するためには常時電源をONにしておく必要があり消費電力が増大するという課題がある。すなわち、電源OFFが通常である家電製品においては、情報を送信するタイミングが重要となる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、購入後の消耗品等の不足品を追加発注する家電製品を利用する発注システム及び家電製品であって、省電力化を図った発注システム及び家電製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の家電製品の消耗品を発注する発注システムは、その一例を挙げるならば、家電製品本体と家電製品本体の消耗品の使用状態を検出するセンサとそのセンサで検出した情報から消耗品の状態情報を算出する制御部と状態情報を外部に送信する通信処理部を備える家電製品と、ネットワークに接続され、家電製品の通信処理部から送信された状態情報を受信するサーバと、家電製品の通信処理部またはサーバから送信された状態情報を受信し、かつ外部に情報送信する通信処理部を備える通信端末と、を備え、家電製品は、消耗品の使用量が判別した時点で、通信端末が受信可能状態か否かで、状態情報を送信する先を変える構成とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、家電製品において、省電力化を図った発注システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1における発注システムの構成例を示す図である。
図2】実施例1における家電製品の構成例を示すブロック図である。
図3】実施例1における通信端末の構成例を示すブロック図である。
図4】実施例1における発注システムの処理シーケンスである。
図5】実施例1における他の発注システムの構成例を示す図である。
図6】実施例1におけるAPサーバの構成例を示すブロック図である。
図7】実施例1における表示画面の表示例を示す図である。
図8】実施例2における発注システムの構成例を示す図である。
図9】実施例2における発注システムの処理シーケンスである。
図10】実施例2における他の発注システムの処理シーケンスである。
図11】実施例3における発注システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本実施例における家電製品1を含む発注システムの構成例を示す図である。図1において、発注システムは、家電製品1と、通信端末2と、インターネット等の広域公衆ネットワーク3、及びWeb (World Wide Web)サイト上で商品の購入、発注などが行える、いわゆるネット通販を提供するオンラインショップなどのEC(Electronic Commerce)サイトのサービスを提供するECサイトサーバ4で構成される。本発注システムは、家電製品の購入後の消耗品等の不足品を追加発注する発注システムである。
【0012】
図2は、本実施例における家電製品1の構成例を示すブロック図である。図2において、家電製品1は、家電製品本体101と、制御部102、メモリ104、センサ105、通信処理部106を備え、それぞれはバス103で相互に接続されている。家電製品本体101は、例えば、家電製品が洗濯機であれば、洗濯槽、モータ、制御回路、表示部、操作部等からなる洗濯機本体である。制御部102はCPU(Central Processing Unit)等で構成され、メモリ104に記憶したプログラムを実行することによって各構成部を制御し、各種の処理を行う。センサ105は、家電製品1の消耗品等の使用状態を検出するためのセンサであって、例えば、家電製品が洗濯機であれば、投入洗剤量を計測したり、予め設定された洗剤と洗濯水量の関係から使用洗剤量が分かるので洗濯水量を計測したり、または、洗濯する衣類の量を計測する。また、家電製品が掃除機や空気清浄器であれば、フィルタの交換時期を検出するために、稼働時間を計測する。通信部処理部106は通信端末2と接続するためのインターフェースであり、BlueTooth(登録商標)や、赤外線通信部、WiFi(登録商標)等で無線通信を行なう。なお、制御部102やメモリ104は、家電製品本体101内の制御回路やメモリと一体となっていても良い。また、センサ105や通信部処理部106は、家電製品1と別体であっても良い。
【0013】
図3は、本実施例における通信端末2の構成例を示すブロック図である。図3において、制御部201は、所定のプログラムに従って通信端末2全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス202は制御部201と通信端末2内の各部との間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。メモリ203には、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他のアプリケーションプログラム、さらに、通信端末2の各種情報が格納されている。映像処理部204は、図示しない、表示部、映像信号処理部、映像入力部を有する。表示部は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、映像信号処理部で処理した映像データを表示する。映像信号処理部は表示部に表示するための映像信号を生成し表示部を駆動する。また、映像入力部は、レンズから入力した光学像を電気信号に変換することにより、周囲や対象物の映像データを入力するカメラユニットである。音声処理部205は、図示しない、音声出力部、音声信号処理部、音声入力部、で構成される。音声出力部はスピーカであり、音声信号処理部で処理した音声信号を通信端末2の使用者に提供する。音声入力部はマイクであり、使用者の声などを音声データに変換して入力する。操作部206は、通信端末2に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、例えば、表示部に重ねて配置したタッチパネルで構成されている。
【0014】
通信処理部210は、WAN(Wide Area Network)通信部211、電話網通信部212、BlueTooth通信部213で構成される。WAN通信部211は広域公衆ネットワーク3の無線通信用アクセスポイントと無線通信により接続してデータの送受信を行う。電話網通信部212は移動体電話通信網の基地局との無線通信により、電話通信(通話)及びデータの送受信を行う。BlueTooth通信部213は対応する機器と無線通信を行う。更に、赤外線通信部等を備えていても良い。
【0015】
なお、通信端末2は、GPS(Global Positioning System)受信部やUSB(Universal Serial Bus)インタフェース、デジタルテレビ放送受信機能や電子マネー決済機能等、図示していない構成が更に加えられていても良いし、本実施例に直接関係のない構成が削除されていても良い。
【0016】
図4は、本実施例における発注システムの処理シーケンスである。図4において、まず、家電製品1は、家電製品1における消耗品の使用状態を検出するセンサ105によるセンサ情報を取得する(ステップS401)。ここで、例えば、家電製品が洗濯機であれば、洗剤の使用量を検出するためには、投入洗剤量を計測する場合は投入後、また洗濯水量を計測する場合は、洗濯終了後に計測することで、最新のセンサ情報を取得できる。ステップS402では、取得したセンサ情報をもとに制御部102は消耗品の状態情報の一例である残量情報を算出する。例えば、センサ情報の積算量により、例えば洗剤1本分に対する残量を計算する。そして、ステップS403で、残量が所定量以下となったときに、残量情報を通信端末2に送信する(ステップS404)。ここで、前述したように、家電製品は通常は電源OFFの状態であり、電源がOFFの間は、残量情報を送信することができない。よって、電源OFFとなる直前のタイミングで残量情報を送信する。言い換えれば、家電製品の稼働が終了するタイミングで残量情報を送信する。電源OFFとなる直前のタイミングで送信する理由は、最新のセンサ情報に基づく残量情報を電源がONの状態で送信するためである。従って、電源OFFとなる直前のタイミングとは、家電製品の稼働終了時の所定時間以内であれば良く、または消耗品の使用量を計測し判別した時点で良い。洗濯機の場合は、洗い終わる時の所定時間前に送信してもよいし、洗剤投入時に投入量計測した時点で送信しても良い。
【0017】
次に、ステップS405で、通信端末2は残量情報を表示する。ここで、状態情報は、洗濯機の場合は、「そろそろ洗剤が無くなりませんか?」等のメッセージでも良いし、具体的な残量でも良いし、残り使用可能回数でも良い。また、掃除機や空気清浄器であれば、所定のフィルタ交換期間からの残存期間である。
【0018】
そして、ステップS406で、ユーザは残量情報を受けて、消耗品の発注をECサイトサーバ4に対して行う(ステップS407)、(図1の(1)で示す経路)。そして、ステップS408で、ECサイトサーバ4は購入処理を行う。なお、所定以下の残量であったら、ユーザの発注がなくても自動発注するようにして、その通知を送信するようにしても良い。
【0019】
また、ステップS405で、残量情報を表示する際に、購入するECサイトを複数一覧表示してECサイトを選択できるようにしたり、同じ消耗品を発注する際に一番安いECサイトに自動で発注するようにしても良い。また、別のメーカの消耗品を選択できるようにしても良い。この場合の、発注システムの構成例を図5に示す。図5において、図1と同じ構成要件には同じ符号を付し、説明を省略する。図1と異なる点は、APサーバ(アプリケーションサーバ)5を有し、広域公衆ネットワーク3を介して、通信端末2とAPサーバ5間で情報の送受信を行う点である(図5の(2)で示す経路)。
【0020】
図6は、本実施例におけるAPサーバ5の構成例を示すブロック図である。図6において、APサーバ5は、制御部501、メモリ503、通信部504、ストレージ505を備え、それぞれはバス502で相互に接続されている。制御部501はCPU等で構成され、メモリ503に記憶したプログラムを実行することによって各構成部を制御し、各種の処理を行う。ストレージ505は、家電製品1の製品情報及び消耗品に関連する情報が記憶されている。例えば、消耗品を購入できるECサイト情報や、同じ消耗品を発注する際に一番安いECサイト情報などである。通信部504は通信端末2と広域公衆ネットワーク3を介して接続するためのインターフェースである。
【0021】
図5、6に示した構成により、図4のステップS409に示したように、通信端末2とAPサーバ5間で製品情報の送受信を行ない、APサーバ5のストレージ505内に記憶された製品情報を通信端末2が取り込み表示することで、ユーザはECサイトの選択等を行うことが出来る。図7に、ECサイトの選択表示画面例を示す。図7においては、通信端末2はスマートフォンである場合を示しており、購入するECサイトの選択画面として、複数の業者を一覧表示し、価格、納期を表示してECサイトを選択できるようにしている。
【0022】
このように、本実施例によれば、家電製品が使用量が判別した時点で残量情報を通信端末に送信するので、残量情報を送信するために、家電製品が常時電源をONにしておく必要がなく、省電力化を図ることが出来る発注システムを提供できる。
【実施例2】
【0023】
本実施例は、家電製品1の残量情報を送信する送信先である通信端末が、電源OFFであったり、通信端末のユーザが不在であり通信端末が近傍になく、送信不可である場合を想定して、残量情報をサーバを経由して通信端末に送信する例について説明する。
【0024】
図8は、本実施例における発注システムの構成例を示す図である。図8において、図5と同じ構成要件には同じ符号を付し、説明を省略する。図5と異なる点は、ルータ6とキャリアサーバ7を有し、家電製品1はルータ6を介して広域公衆ネットワーク3に接続されている点である。
【0025】
また、図9に、本実施例における発注システムの処理シーケンスを示す。図9において、図4と同じステップには同じ符号を付し、説明を省略する。
【0026】
図9において、家電製品1は、ステップS501で、残量が所定量以下となったときに、残量情報をルータ6を介してAPサーバ5に送信する(ステップS502)、(図8の(1)で示す経路)。ここで、前述したように、送信タイミングは、電源OFFとなる直前のタイミングで残量情報を送信する。
【0027】
そして、ステップS503で、APサーバ5は、通信端末がアプリ起動時に通信端末に残量情報を送信する(図8の(2)で示す経路)。または、ステップS504で、APサーバ5は、キャリアサーバ7を介してPUSH情報として通信端末に残量情報を送信する(図8の(3)で示す経路)。
【0028】
そして、図4と同様に、通信端末2は残量情報を表示し(ステップS405)、ユーザは残量情報を受けて、消耗品の発注をECサイトサーバ4に対して行う(ステップS406)、(図8の(4)で示す経路)。
【0029】
なお、上記は、ステップS402で、家電製品1が取得したセンサ情報をもとに消耗品の残量情報を算出したが、APサーバ5側で残量情報を算出しても良い。図10に、APサーバ5側で残量情報を算出する場合の発注システムの処理シーケンスを示す。図10において、図9と同じステップには同じ符号を付し、説明を省略する。
【0030】
図10において、家電製品1は、ステップS601で、家電製品1における消耗品の使用状態を検出するセンサ105によるセンサ情報を取得し、ルータ6を介してAPサーバ5にセンサ情報である、消費量や稼働時間等の動作情報や運転情報を送信する(ステップS602)。そして、ステップS603で、APサーバ5は、取得した動作情報や運転情報をもとに消耗品の残量情報を算出する。例えば、消費量の積算量により、例えば洗剤1本分に対する残量を計算する。また、毎回残量情報を算出しなくても、事前に残量情報を統計的に取得しておいて、その統計から運転情報をもとに残量を推定して残量情報としても良い。
【0031】
その後、APサーバ5は、図9と同様に、通信端末2に残量情報を送信し(ステップS503、S504)、通信端末2は残量情報を表示し(ステップS405)、ユーザは残量情報を受けて、消耗品の発注をECサイトサーバ4に対して行う(ステップS406)。
【0032】
このように、本実施例によれば、通信端末が受信不可である場合でも、家電製品が使用量が判別した時点での残量情報を通信端末に送信できるので、残量情報を送信するために、家電製品が常時電源をONにしておく必要がなく、省電力化を図ることが出来る発注システムを提供できる。
【実施例3】
【0033】
本実施例は、家電製品1の残量情報を通信端末2に送信できる場合と、出来ない場合で、送信経路を切り替える例について説明する。
【0034】
図11は、本実施例における発注システムの構成例を示す図である。図11において、図8と同じ構成要件には同じ符号を付し、説明を省略する。図8と異なる点は、家電製品1と通信端末2が直接通信できる経路(図11の(5)で示す経路)を有している点である。
【0035】
図11において、家電製品1は、残量情報を通信端末2に送信できる場合には、(5)で示す経路によって、通信端末2に残量情報を送信し、図4と同様の手順でユーザが消耗品を発注する。一方、家電製品1の残量情報を送信する送信先である通信端末が、電源OFFであったり、通信端末のユーザが不在であり通信端末が近傍になく、送信不可である場合は、(6)で示す経路で、家電製品1は、残量情報を、ルータ6を経由してAPサーバ5を介して通信端末に送信する。なお、実施例2と同様に、家電製品1側でセンサ情報をもとに消耗品の残量情報を算出しても良いし、APサーバ5側で残量情報を算出しても良い。
【0036】
このように、本実施例によれば、最短経路で、家電製品が使用量が判別した時点での残量情報を通信端末に送信できるので、残量情報を送信するために、家電製品が常時電源をONにしておく必要がなく、省電力化を図ることが可能な発注システムを提供できる。
【0037】
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例における通信端末はPC等の情報端末でも良いし、スマートフォンのような携帯型端末でも良い。また、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1:家電製品、2:通信端末、3:広域公衆ネットワーク、4:ECサイトサーバ、5:APサーバ、6:ルータ、7:キャリアサーバ、102、201、501:制御部、104、203、503:メモリ、105:センサ、106、210:通信処理部、504:通信部、505:ストレージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11