(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】係止具
(51)【国際特許分類】
B65D 33/16 20060101AFI20220624BHJP
B65D 63/10 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
B65D33/16
B65D63/10 Z
(21)【出願番号】P 2018101094
(22)【出願日】2018-05-27
【審査請求日】2021-03-14
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】304025105
【氏名又は名称】加納 勝志
(73)【特許権者】
【識別番号】506377569
【氏名又は名称】加納 雅代
(72)【発明者】
【氏名】加納勝志
(72)【発明者】
【氏名】加納雅代
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-209157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/16
B65D 63/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋の口を封止する係止具であって、
断面略C字状のレール形状の雌部の第1部材と、
断面略I字状のレール形状の雄部の第2部材とで構成され、
または、
断面略C字状のレール形状の雌部の第2部材と、
断面略I字状のレール形状の雄部の第1部材とで構成され、
該レール形状は長手方向に直線状に配置され、
該レール形状の雌部と該レール形状の雄部とは係合して摺動し、
該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動し、
該袋の口が収容可能な容積部を第1部材の長手方向の前半側に設け、
該容積部は開口部を備え、第1部材の長手方向の先端に該開口部を設け、
該開口部は、口径を絞った該袋の口を出入し、
開口したままの該開口部を含めた容積部は、容積部内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、
該レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ、
または、
該レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動されると、
該容積部内に挿入後の口径を拡げた袋の口が第2部材の先端によって開口部側へ移動し、該開口したままの開口部が該移動した袋の口によって覆われて塞がれ、第1部材と第2部材との間に袋の口が挟まれ、
挟まれることによって、
袋の口が封止され、
および、
第1部材と第2部材とが係止され
、
前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ、
または、
前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出していることを特徴とする係止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、大袋または袋の細部または付属品にて、端部や開口部の閉鎖構成または装置、あるいは、ブラケット、リングまたはロックを有するもので、特には、袋の開口部の閉鎖を構成する係止具に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂製の袋等の開口部の閉鎖を構成するものとして、係止具(特許文献1参照)がある。1件目について記す。
図36にて、実施例38である、係止具(特許文献1の0243項、0244項、
図65)について記す。なお、全体概要を説明するため、実施例37の内容を一部流用して補足等してある。袋の口を封止する係止具であって、該袋の口を収容可能な容積部(4zs)を有する第1部材(95zs)と、該第1部材(95zs)と係止する第2部材(94zs)とで構成してある。該容積部(4zs)は開口部(6zs)を備えてある。該開口部(6zs)は、口径を絞った該袋の口を出入する。開口したままの該開口部(6zs)を含めた容積部(4zs)は、容積部(4zs)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止する。袋の口は図示していないが、拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って、開口部(6zs)より挿入する。通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる。拡がるので、開口したままの開口部(6zs)を含めた容積部(4zs)に掛止される。開口部(6zs)から袋の口が脱落して抜き出たり、はみ出したりすることはない。
【0003】
次に、前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)が押動される。前記第1部材(95zs)の先端(89zs)に前記開口部(6zs)を設けてある。該第1部材(95zs)の後端側(93zs)から第1部材(95zs)の先端(89zs)側へ前記第2部材(94zs)が押動される。押動されると、前記容積部(4zs)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94zs)によって開口部(6zs)側へ押動される。該押動された袋の口は面積を縮小していく。結果、開口したままの開口部(6zs)の内側は、押動された袋の口によって覆われる。つまり、実質的には、押動された袋の口によって、開口部(6zs)は閉じた状態になる。開口部(6zs)は、そのままの開口した形であるのにもかかわらず、閉口した状態と同等となる。前記開口したままの開口部(6zs)が該押動された袋の口によって覆われて塞がれる。
【0004】
また、前記第1部材(95zs)の挿通孔(109A)(109B)の内径に対して前記第2部材(94zs)の外径を大きく設けることにより該第1部材(95zs)と第2部材(94zs)とが係止する。第2部材(94zs)の側面(110Azs)(110Bzs)間の外径寸法は、第1部材(95zs)のレール状の内面(111Azs)(111Bzs)間の寸法より、僅かに長くしてあるので、設けている範囲においては、第2部材(94zs)を少しずつ移動させることができ、第1部材(95zs)と第2部材(94zs)との係止にて、係止する位置が任意に調整できる。第1部材(95zs)と第2部材(94zs)とが係止して、該開口部(6zs)から挿入した袋の口が第1部材(95zs)と第2部材(94zs)とによって封止される。第1部材(95zs)に第2部材(94zs)が係止されるとほぼ同時に、袋の口が封止される。袋の口は押圧されて圧縮されているので、ストッパーとして作用し、開口したままの開口部(6zs)から抜け出すことはない。
【0005】
なお、第2部材(94zs)が挿通する挿通孔(109A)(109B)を前記第1部材(95zs)に設けてある。例えば、挿通孔(109A)は断面コ字状としてある。挿通孔(109A)(109B)は、レールのような役割を果たし、第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入し、第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある。一対の断面コ字状により、挿通孔(109A)(109B)を構成してある。前記袋の口を押止する押止部(104Azs)を前記第2部材(94zs)に設けてある。第2部材(94zs)は平板状としてある。平板状に設けた第2部材(94zs)の該平板状の端部を押止部(104Azs)としてある。
【0006】
次に、2件目について記す。
図37にて、実施例47である、係止具(1cc)(特許文献1の0281項~0283項、
図101~103)について記す。なお、文章の流れ上、文章の記載の順番を一部変更等してある。前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の内径(W1cc)に対して前記第1部材(95cc)の外径(W2cc)を小さく設けてある。また、特に図示しないが、実施例46と同様に(実施例46の
図100)、第1部材(95cc)の板厚(W8cc)に対応する第2部材(94cc)の内径寸法(W10cc)は長く設けてあり、第2部材(94cc)内に挿入した第1部材(95cc)と、該第2部材(94cc)との間に袋の口(2cc)が挿入できるように隙間(102Acc)(102Bcc)は、大きく設けてある。大きく設けてあるので、第2部材(94cc)内に挿入した第1部材(95cc)と、該第2部材(94cc)との隙間(102Acc)(102Bcc)に袋の口を挿入することは容易である。
【0007】
また、前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある。例えば、縦寸法180mm、横寸法180mm、厚み0.02mmの市販の袋を使用する場合、
図102にて、切り込んだ幅(Y1)は3mmとしてある。また、袋の口の挿入が容易なように、切り込んである入り口も広く設けてある。また、特に図示しないが、実施例47を次のようにしてもよい。切り込んだ幅(Y1)3mmを、例えば、0.5mmとしてもよい。また、特に図示しないが、他の実施例についても、同様に切り込んでもよい。
【0008】
作用等について、一部説明する。開口したままの該開口部(6cc)を含めた容積部(4cc)は、容積部(4cc)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止する。前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)が押動される。つまり、該第1部材(95cc)の後端側から第1部材(95cc)の先端側へ前記第2部材(94cc)が押動される。押動されると、前記容積部(4cc)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94cc)によって開口部(6cc)側へ押動される。前記開口したままの開口部(6cc)が該押動された袋の口によって覆われて塞がれる。さらに、移動させると、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んでいく。前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅(Y1)を対応するように設けてあるので、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズである。
【0009】
この場合、容積部(4cc)上方(121)と、挿通孔(109cc)の上面(123)との間に袋の口が挟まったりすることはない。しかし、容積部(4cc)上方(121)と、挿通孔(109cc)の上面(123)との間に袋の口が挟まっても、挟まることにより係止されるので、特に問題はなく、逆に、係止される、という効果がある(効果47-1)。挿通孔(109cc)の上面(123)側については、入り込んだ袋の口の弾性力等によって、切り込んで(124)ある箇所が袋の口に押圧され、切り込んで(124)ある箇所と袋の口が係止する。つまり、挿通孔(109cc)の上面(123)側については、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)と、該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した第1部材(95cc)の容積部(4cc)との間に、前記開口部(6cc)から挿入した袋の口が挟まれることによって該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とが係止する、係止する状態が構成される。袋の口が挟まれることによって該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とが係止する、という効果がある(効果47-2)。
【0010】
次に、3件目について記す。
図38~
図39にて、実施例46である、係止具(1bb)(特許文献1の0278項~0280項、
図100)(実施例35の
図74~77)について記す。第1部材(95bb)と、第2部材(94bb)と、で構成してある。第1部材(95bb)は、袋の口を収容可能な容積部(4bb)を有している。実施例46の
図100は、実施例35の
図76、77と同様、としてあり、寸法、形状等も同じにしてある。ただし、実施例46は、実施例35である、係止具(1zp)を次のように一部変更してある。実施例46については、特に図示しないが、前記第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)の内径(W1bb)に対して前記第1部材(95bb)の外径(W2)を小さく設けてある。
【0011】
また、
図100にて、実施例35と同様に、実施例46の第1部材(95bb)の板厚(W8bb)に対応する第2部材(94bb)の内径寸法(W10)は、
図78にて、実施例32の第2部材(94)の内径寸法(W9)より長く設けてあり、実施例46の第2部材(94bb)内に挿入した第1部材(95bb)と、該第2部材(94bb)との間に袋の口(2bb)が挿入できるように隙間(102Abb)(102Bbb)は、大きく設けてある。大きく設けてあるので、第2部材(94bb)内に挿入した第1部材(95bb)と、該第2部材(94bb)との隙間(102Abb)(102Bbb)に袋の口(2bb)を挿入することは容易である。そのほかについては、実施例35と同様にしてとある。
【0012】
袋の口(2bb)、第1部材(95bb)、第2部材(94bb)の作用等について、一部説明する。開口したままの該開口部(6bb)を含めた容積部(4bb)は、容積部(4bb)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止する。次に、方向(M)に、第2部材(94bb)を移動させる。移動させる場合、第1部材(95bb)の外径(W2)より、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)の内径(W1bb)を大きく設けてあるので、………第1部材(95)と第2部材(94)とが、そのままの状態では係止することはなく、………筒状(19zk)の内面(17Azk)(17Bzk)と第1部材(95)の側面(99A)(99B)とを摺接させて移動させる必要はない。よって、この場合の移動が容易になり、負荷も小さく、操作性が向上する、という効果がある(効果46-1)。また、………第1部材(95)と第2部材(94)とが、そのままの状態では係止する構成とはしていないので、筒状(19zk)の内面(17Azk)(17Bzk)と第1部材(95)の側面(99A)(99B)とを摺接させるように寸法、形状等を設定する必要がなく、製造が比較的容易である、という効果がある(効果46-2)。
【0013】
引き続き、(方向M)に、第2部材(94bb)を移動させる。第1部材(95bb)の開口部(6bb)側へ第2部材(94bb)が押動される。つまり、該第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ前記第2部材(94bb)が押動される。押動されると、容積部(4bb)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94bb)によって開口部(6bb)側へ押動される。前記開口したままの開口部(6bb)が該押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれる。実施例35と同様に、第2部材(94bb)と第1部材(95bb)とに、第2部材(94bb)の外で袋の口(2bb)が挟まれた状態となる。さらに、移動させると、第2部材(94bb)内に袋の口(2bb)が入ってその隙間(102Abb)(102Bbb)に袋の口(2bb)が挟まれた状態が構成される。つまり、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)の容積部(4bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する、係止する状態が構成される。具体的には、開口部(6bb)の周辺である該容積部(4bb)の先端側と、挿通孔(109bb)内の端部との間に、袋の口(2bb)は挟まれる。開口したままの開口部(6bb)が押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれ、該押動された袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する。また、実施例35と同様に、挟まれるので封止される。係止と封止がほぼ同時に実施される。袋の口(2bb)が挟まれた状態で封止されるので、実施例32に比較して、封止の確実性が向上する、という効果がある(効果46-3)。また、第1部材(95bb)と第2部材(94bb)との係止の解除、および、封止された袋の口(2bb)を解除する場合は、実施例35と同様に、袋の口(2bb)の両端(101Abb)(101Bbb)を手で掴んで引っ張ると、隙間(102Abb)(102Bbb)に挟まれている部分の袋の口(2bb)が引っ張られるので、第2部材(94bb)に対して第1部材(95bb)が(戻り方向M)方向に移動して、袋の口(2bb)が封止状態から解除されて、同時に、第1部材(95bb)と第2部材(94bb)との係止が解除される。つまり、袋の口(2bb)の両端(101Abb)(101Bbb)を手で掴んで引っ張るだけで、袋の口(2bb)が封止状態から解除されて、同時に、第1部材(95bb)と第2部材(94bb)との係止が解除される。なお、この場合、筒状の内面と第1部材(95bb)の側面とを摺接するように設けていないので、実施例35に比較して、引っ張る力が小さくて済む、という効果がある(効果46-4)。
【0014】
また、第2部材(94bb)は合成樹脂等で加工されているので、外的圧力等により、選択する材質によっては、隙間(102Abb)(102Bbb)の形状が一時的に変形可能である。よって、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれる場合、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等により、第2部材(94bb)側等に、一時的に、たわみなどを発生させることも可能である。たわみなどが発生することによって、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性がある、という効果がある(効果46-5)。また、第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とで構築される関係によっては、挟まれる袋の口(2bb)を押圧する力は適度な負荷を生じて、係止の確実性を向上させ、かつ、封止の確実性を向上させる、という効果がある(効果46-6)。
【0015】
次に、4件目について記す。先に記した3件目の実施例46である、係止具(1bb)の説明を補完するため、実施例46の前身のひとつである実施例32である、係止具(1zk)(特許文献1の0208項~0217項、
図66~69)について記す。
図40~
図41にて、第2部材(94)は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材(94)を筒状(19zk)としてある。………第1部材(95)の先端(89zk)側の両端に第1突部(97A)(97B)………を設けてある。第1突部(97A)(97B)………は、第2部材(94)が第1部材(95)に差し入れられた後、第1部材(95)と第2部材(94)とが抜けないようにするための抜け止めとして配してある。………次に、開口部(6zk)と、袋の口(2zk)との作用、第1部材(95)、第2部材(94)の作用等について説明する。該開口部(6zk)は、口径を絞った該袋の口を出入する。開口したままの該開口部(6zk)を含めた容積部(4zk)は、容積部(4zk)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止する。前記第1部材(95)の開口部(6zk)側へ前記第2部材(94)が押動される。つまり、該第1部材(95)の後端側(93zk)から第1部材(95)の先端(89zk)側へ前記第2部材(94)が押動される。押動されると、前記容積部(4zk)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94)によって開口部(6zk)側へ押動される。前記開口したままの開口部(6zk)が該押動された袋の口によって覆われて塞がれる。第1部材(95)と第2部材(94)とが係止して、該開口部(6zk)から挿入した袋の口(2zk)が第1部材(95)と第2部材(94)とによって封止される。………次に、袋の口を挿入してから封止までの作用についての詳細を一部追記する。
図69にて、係止の状態を構成した第1部材(95)と第2部材(94)にて、第1部材(95)の後端側(93zk)に第2部材(94)を配置してある。図中にて袋の口は図示していないが、
図69にて、拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って、開口部(6zk)より挿入する。通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる。拡がるので、開口したままの開口部(6zk)を含めた容積部(4zk)に掛止される。………図中にて袋の口は図示していないが、次に、
図68~69、78にて、さらに、戻り方向(M)に、第2部材(94)を移動させるため、第1部材(95)を片手で掴んで短手方向に軽く押圧し、少しだけ湾曲させて弾性変形させる、あるいは、長手方向に少し押圧させて、筒状(19zk)の内面(17Azk)(17Bzk)と第1部材(95)の側面(99A)(99B)とを摺接させて移動させる。該第1部材(95)の後端側(93zk)から該第1部材(95)の先端(89zk)側へ前記第2部材(94)が押動される。前記容積部(4zk)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94)によって開口部(6zk)側へ押動される。該押動された袋の口は面積を縮小していく。結果、開口したままの開口部(6zk)の内側は、押動された袋の口によって覆われる。つまり、実質的には、押圧された袋の口によって、開口部(6zk)は閉じた状態になる。開口部(6zk)は、そのままの開口した形であるのにもかかわらず、閉口した状態と同等となる。次に、第1部材(95)を片手で掴んで短手方向に押圧するのを解除して、湾曲させて弾性変形するのを停止する、あるいは、長手方向に押圧するのを解除すると、停止して、係止の状態を構成する。第1部材(95)に第2部材(94)が係止されるとほぼ同時に、袋の口(2zk)が封止される。袋の口は押圧されて圧縮されているので、ストッパーとして作用し、開口したままの開口部(6zk)から抜け出すことはない。
【文献】特願2013-31596
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
第1の課題を記す。封止性が限定されてしまうという問題がある。以下に説明する。特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「該開口部(6zs)から挿入した袋の口」を「第1部材(95zs)と第2部材(94zs)とによって封止」しようとする場合、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させるが、第2部材(94zs)の側面(110Azs)(110Bzs)間の外径寸法は、第1部材(95zs)のレール状の内面(111Azs)(111Bzs)間の寸法より、僅かに長くしてあるので」その長くして「設けている範囲においては、第2部材(94zs)を少しずつ移動させることができ」「位置が任意に調整できる」とある。確かに、その「設けている範囲においては」押動させた場合の第2部材の「位置が任意に調整できる」という長所を有するものの、「設けている範囲」に限定されるので、「任意に調整できる」「位置が」限定されてしまう。つまり、開口部から挿入した袋の口を第1部材と第2部材とによって封止するため、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまう。第2部材の押動できる位置が限定されてしまうと、袋の口が封止される確実性が限定されて、つまり、封止性が限定されてしまうという問題がある。(課題1-1)。前記問題を解消し、開口部から挿入した袋の口を第1部材と第2部材とによって封止するため、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまうことにより、封止性が限定されてしまうのを防ぐことができる係止具を提供することを目的とする。
【0017】
次に、第2の課題を記す。袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。以下に説明する。特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある。例えば、縦寸法180mm、横寸法180mm、厚み0.02mmの市販の袋を使用する場合」は「切り込んだ幅(Y1)は3mmとしてある。」あるいは、「また、特に図示しないが」「切り込んだ幅(Y1)3mmを、例えば、0.5mmとしてもよい」とある。また、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動すると「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んでいく。前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅(Y1)を対応するように設けてあるので、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズである」と記載されている。確かに、第1部材の開口部側へ第2部材を押動した場合、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズではあるが、「前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅(Y1)を対応するように設けてあるので、」袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-1)。前記問題を解消し、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる係止具を提供することを目的とする。
【0018】
また、1件目の実施例38の係止具についても、先に、第1の課題で記したように、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまうので、つまりは、同様に、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-2)。前記問題を解消し、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる係止具を提供することを目的とする。
【0019】
また、特に図示してないが、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、特許文献1の4件目の実施例32である、係止具(1zk)、および、特許文献1の実施例35(特許文献1の
図74~
図77)と同様に、第1部材(95bb)の先端(89bb)側の両端に第1突部(97Abb)(97Bbb)を設けてある。よって、第1部材(95bb)の開口部(6bb)側へ第2部材(94bb)を押動させても、第2部材(94bb)が第1突部(97Abb)(97Bbb)に突き当たるので飛び越えることはなく、開口部(6bb)から挿入した袋の口を第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とによって封止するため、第1部材(95bb)の開口部(6bb)側へ第2部材(94bb)を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまう。よって、該第2部材の押動できる位置が限定されてしまうので、同様に、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-3)。前記問題を解消し、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる係止具を提供することを目的とする。
【0020】
なお、実施例46の係止具には、「第2部材(94bb)は合成樹脂等で加工されているので、外的圧力等により、選択する材質によっては、隙間(102Abb)(102Bbb)の形状が一時的に変形可能である。よって、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれる場合、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等により、第2部材(94bb)側等に、一時的に、たわみなどを発生させることも可能である。たわみなどが発生することによって、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性がある」と記載されているが、選択する材質は合成樹脂等で加工されているので、第2部材(94bb)側等に、一時的に、たわみなどを発生しても、限定的であり、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性はあるものの、限定されてしまうと考えられる。
【0021】
次に、第3の課題を記す。取り外し動作が簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。以下に説明する。先に、第2の課題で記したように、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動した場合、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んで」も「入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズである」。しかし、次に、「第1部材(95cc)」と「第2部材(94cc)」とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、「第1部材(95cc)の開口部(6cc)側」とは反対の方向へ「第2部材(94cc)」を押動させた場合には、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所」について、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んで」いたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる。「切り込んで(124)ある箇所に入り込んで」いた袋の口を場合によっては指等で調整したのち取り外さなければならないという手間が発生する。合成樹脂製の薄手のビニル袋であったりすると、袋の口の一部が裂けたりする恐れもあり、充分な配慮が必要になる。また、入り込んでいる状態が軽度であっても取り外し動作は、入り込み時と比較すると容易であるとは言い難く、動作はスムーズであるとは必ずしもいえない。つまり、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んでいたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難く、また、場合によっては、袋の口の一部が裂けたりする恐れもある、という問題がある。(課題3-1-1)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない係止具を提供することを目的とする。
【0022】
また、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させた場合、第2部材(94zs)を「第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」挿通孔(109A)(109B)に案内されて「第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入」するように設けてある。さらに、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動すると、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。よって、袋の口を「開口部(6zs)より挿入する」場合、「拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って」挿入し、「通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる」が、次に、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、その拡がった袋の口は、第2部材(94zs)に押動されて、差し入れ第2開口(29zr)に袋の口が入り込む。なお、先に、第3の課題にて、特許文献1の2件目の実施例47の係止具の切り込んで(124)ある箇所で記したのと同様に、袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作は比較的スムーズではある。しかし、次に、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、差し入れ第2開口(29zr)と第2部材(94zs)の間に袋の口の一部が挟まれたりしているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-2)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。
【0023】
また、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、反対方向の、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ前記第2部材(94bb)が押動しようとする場合、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」ため、第2部材の上下面に袋の口は挟まれているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-3)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。
【0024】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、第2部材の上下面に袋の口は挟まれているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題もある。(課題3-1-2)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。
【0025】
次に、第4の課題を記す。袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。以下に説明する。先に、第3の課題で記したように、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」み、取り外し動作時、「切り込んで(124)ある箇所に入り込んで」いた袋の口の一部が裂けたりする恐れがあったり、場合によっては指等で調整したのち取り外さなければならなくなる。よって、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」んでいる、その入り込み状態を把握する必要がある。しかし、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、切り込んだ幅(Y1)が目で確認するには充分な大きさとはいえず、確認しづらいという問題がある。(課題4-1-1)。前記問題を解消し、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0026】
次に、途中ではあるが、第2~第4の課題について追記する。特許文献1の2件目の実施例47の係止具にて、「また、特に図示しないが、他の実施例についても、同様に切り込んでもよい」と記載がある。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用して、前記第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した前記第1部材(95bb)の容積部(4bb)上方に位置する該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)の一端を切り込んだ場合を検討する。この場合、同様に、各々、以下の課題が想定される。先に記した、第2の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、第1部材の開口部側へ第2部材を押動した場合、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズではあるが、前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅を対応するように設けてあるので、袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-4)。
【0027】
また、同じように、「切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、第3の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでいたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-4)。
【0028】
また、同じように、「切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、第4の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある切り込んだ幅(Y1)が3mm、あるいは、0.5mm等の場合、袋の口を目で確認するには切り込んだ幅が充分な大きさとはいえず、確認しづらいという問題がある。(課題4-2)。
【0029】
次に、引き続き、第4の課題について戻して記していく。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ前記第2部材(94bb)が押動され」「ると、容積部(4bb)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94bb)によって開口部(6bb)側へ押動される。前記開口したままの開口部(6bb)が該押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれる。実施例35と同様に、第2部材(94bb)と第1部材(95bb)とに、第2部材(94bb)の外で袋の口(2bb)が挟まれた状態となる。さらに、移動させると、第2部材(94bb)内に袋の口(2bb)が入ってその隙間(102Abb)(102Bbb)に袋の口(2bb)が挟まれた状態が構成される。つまり、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)の容積部(4bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する、係止する状態が構成される。具体的には、開口部(6bb)の周辺である該容積部(4bb)の先端側と、挿通孔(109bb)内の端部との間に、袋の口(2bb)は挟まれる。開口したままの開口部(6bb)が押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれ、該押動された袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する。また、実施例35と同様に、挟まれるので封止される」しかし、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」ので、その「第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)の容積部(4bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれ」て、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。(課題4-3)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0030】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、その第2部材の挿通孔と、該第2部材の挿通孔内に挿入した第1部材の容積部との間に、前記開口部から挿入した袋の口が挟まれて、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題もある。(課題4-1-2)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0031】
また、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、先に、第3の課題で記したように、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させた場合、第2部材(94zs)を「第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」挿通孔(109A)(109B)に案内されて「第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入」するように設けてある。さらに、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動すると、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。よって、袋の口を「開口部(6zs)より挿入する」場合、「拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って」挿入し、「通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる」が、次に、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、その拡がった袋の口は、第2部材(94zs)に押動されて、差し入れ第2開口(29zr)に袋の口が入り込む。その差し入れ第2開口(29zr)に入り込んだ袋の口の入り込み状態、あるいは、差し入れ第2開口(29zr)と第2部材(94zs)の間に袋の口の一部が挟まれている状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。(課題4-4)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0032】
次に、第5の課題を記す。押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。以下に説明する。特許文献1の2件目の実施例47である、係止具(1cc)は、第1部材(95cc)の容積部(4cc)の大きさと同程度の大きさの第2部材(94cc)としてあるため、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内にある第1部材(95cc)が動作できる最大長さと比較して、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の長さ(Z2)は短く設けられている。よって、第1部材(95cc)の後端側から第1部材(95cc)の先端側へ、あるいは、第1部材(95cc)の先端側から第1部材(95cc)の後端側へ第2部材(94cc)が押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-1)。
【0033】
また、特に図示してないが、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、特許文献1の実施例35(特許文献1の
図74~
図77)と同様に、第1部材(95bb)の容積部(4bb)の大きさと同程度の大きさの第2部材(94bb)としてあるため、第1部材(95bb)の全長(Z3)、あるいは、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内にある第1部材(95bb)が動作できる最大長さと比較して、第2部材(94bb)の長さ(Z4)は短く設けられている。よって、第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ、あるいは、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ第2部材(94bb)を押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-2)。前記問題を解消し、第1部材の後端側から第1部材の先端側へ、あるいは、第1部材の先端側から第1部材の後端側へ第2部材が押動する場合に、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が確保されやすい係止具を提供することを目的とする。なお、説明の都合上、図において、一部記号を削除して、
図37にて、(Z2)第2部材の長さ、
図38 にて、(Z3)第1部材の全長、(Z4)第2部材の挿通孔の長さを新たに当方追記してある。
【0034】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具にて、「また、特に図示しないが、他の実施例についても、同様に切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、前述したのと同様に、第1部材の後端側から第1部材の先端側へ、あるいは、第1部材の先端側から第1部材の後端側へ第2部材を押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-3)。
【0035】
次に、第6の課題を記す。押動する場合の操作性が比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」が、「第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ前記第2部材(94bb)が押動」する場合、一方の片側の手は使わずに残りの片側の手だけで押動しようとして、例えば、第1部材(95bb)を手のひらで支えて第2部材(94bb)を指先で動かそうとしても、第1部材(95bb)を支えている手のひらに第2部材(94bb)の動きが妨げられ簡単ではない。また、例えば、第1部材(95bb)の第1突部(97)、第2突部(98)等を一部の指にて支えつつ、第2部材(94bb)を残りの一部の指で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらい。あるいは、その反対方向の、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ前記第2部材(94bb)が押動しようとする場合も同様である。片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-1)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0036】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所の幅は、先に記したように、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、幅が広いとは言えないので、切り込んで(124)ある箇所に指等を接して押動させることは容易であるとは言い難い。切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動する場合、例えば、連接体(107cc)等を一部の指にて支えつつ、第2部材(94cc)を残りの一部の指で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらい。あるいは、例えば、第2部材(94cc)を手のひらで支えて第1部材(95cc)を指先で動かそうとしても、片手での操作は簡単ではない。また、「第1部材(95cc)の開口部(6cc)側」とは反対の方向へ「第2部材(94cc)」を押動しようとする場合も同様である。片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-2-1)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0037】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具について、通常、前記開口部(6cc)から挿入した袋の口を挟んで該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とを係止させるために、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動させるが、また、第2部材(94cc)に対して第1部材(95cc)を反対の方向へ押動させても同じ結果が得られる。前記開口部(6cc)から挿入した袋の口を挟んで該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とを係止させるために、第2部材(94cc)に対して第1部材(95cc)を反対の方向へ押動させる場合、例えば、第1部材(95cc)の上側の適当な箇所に指等を接して押動させることを想定する。この時、第2部材(94cc)の切り込んで(124)ある箇所に指等が入り込むが、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、幅が広いとは言えないので、指等を接して押動させることは容易であるとは言い難く、つまり、片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-2-2)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0038】
また、第6の課題について、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、第1部材(95zs)の開口部(6zs)側である第1部材(95zs)の先端(89zs)側のレールのような挿通孔(109A)(109B)は、第1部材(95zs)の容積部(4zs)に沿って設けられているが、途中から先端側については、上面から見ると、環状、円形状になっている。第1部材(95zs)の差し入れ第2開口(29zr)を含む先端(89zs)が曲線状になっており、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、例えば、第2部材(94zs)の上面の適当な箇所に指等を接して押動させることを想定する。押動し続けると、この時、第2部材(94zs)の差し入れ第2開口(29zr)を含む先端(89zs)に指等が接触し、先端と指等が衝突などするため、指等を接して押動させることは容易であるとは言い難い。つまり、片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-3)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0039】
次に、第7の課題を記す。加工コストが増えてしまうという問題がある。特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「第2部材(94zs)が挿通する挿通孔(109A)(109B)を前記第1部材(95zs)に設けてある」「挿通孔(109A)は断面コ字状としてある」「一対の断面コ字状により、挿通孔(109A)(109B)を構成してある」「挿通孔(109A)(109B)は、レールのような役割を果たし、第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入し、第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」また、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。第1部材(95zs)の開口部(6zs)側である第1部材(95zs)の先端(89zs)側のレールのような挿通孔(109A)(109B)は、第1部材(95zs)の容積部(4zs)に沿って設けられていてるか、途中から先端側については、上面から見ると、環状、円形状になっている。直線状に形成されたレールと違って、環状、円形状のため、成形加工時の手間、コストが増えてしまう。さらに、差し入れ第2開口(29zr)があるため、簡単ではない形状となっており、高い加工精度を要し、コストが大きくなってしまう。実施例38の係止具は、成形加工時の手間、コストが増え、高い加工精度が要求される、という問題がある。(課題7-1)。前記問題を解消し、加工時の手間、コスト低減ができ、高い加工精度も特には必要とされない係止具を提供することを目的とする。
【0040】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある。例えば、縦寸法180mm、横寸法180mm、厚み0.02mmの市販の袋を使用する場合」は「切り込んだ幅(Y1)は3mmとしてある。」あるいは、「また、特に図示しないが」「切り込んだ幅(Y1)3mmを、例えば、0.5mmとしてもよい」とある。そのため、加工方法としては射出成形等を選択する必要があるので、金型費用等のコストが増える、という問題がある。(課題7-2)。前記問題を解消し、コスト低減ができる係止具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0041】
本発明によると上記課題は、次のようにして解決される。
袋の口を封止する係止具であって、断面略C字状のレール形状の雌部の第1部材と、断面略I字状のレール形状の雄部の第2部材とで構成され、または、断面略C字状のレール形状の雌部の第2部材と、断面略I字状のレール形状の雄部の第1部材とで構成され、該レール形状は長手方向に直線状に配置され、該レール形状の雌部と該レール形状の雄部とは係合して摺動し、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動し、該袋の口が収容可能な容積部を第1部材の長手方向の前半側に設け、該容積部は開口部を備え、第1部材の長手方向の先端に該開口部を設け、該開口部は、口径を絞った該袋の口を出入し、開口したままの該開口部を含めた容積部は、容積部内に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ、または、該レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動されると、該容積部内に挿入後の口径を拡げた袋の口が第2部材の先端によって開口部側へ移動し、該開口したままの開口部が該移動した袋の口によって覆われて塞がれ、第1部材と第2部材との間に袋の口が挟まれ、挟まれることによって、袋の口が封止され、および、第1部材と第2部材とが係止されることを特徴とする係止具とする。
【0042】
前記容積部内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口の短手方向の長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことを特徴とする係止具とする。
【0043】
前記袋の口が収容可能な中空部を前記容積部内に設け、開口したままの前記開口部を含めた容積部は、容積部内の該中空部に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該中空部の短手方向の最大長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことを特徴とする係止具とする。
【0044】
前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあることを特徴とする係止具とする。
【0045】
前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の前半側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の前半側に前記レール形状の雌部を配したことを特徴とする係止具とする。
【0046】
前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の中間側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の中間側に前記レール形状の雌部を配したことを特徴とする係止具とする。
【0047】
前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の後半側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の後半側に前記レール形状の雌部を配したことを特徴とする係止具とする。
【0048】
前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の全長、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の全長に前記レール形状の雌部を配したことを特徴とする係止具とする。
【0049】
前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ、または、前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出していることを特徴とする係止具とする。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さは、指が接することができるように設けてあり、つまりは、接する指の幅程度に設けてあるので、断面略I字状上面と、その上面に接した指との間に影響する個々の複雑な要因が絡みあっているという背景があっても安全性が高くなり、押動させる場合に摺動しにくいということは回避されやすいという確実性があり、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが確実に摺動に導かれる、という効果がある(効果他1-2)。
また、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動できるように、つまりは、断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあるので、該長さに袋の口が入り込んでも、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-1)。
また、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動できるように、つまりは、断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあるので、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、レール形状の雌部に袋の口が上面側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-1)。
また、断面略C字状のレール形状の雌部の第2部材と、断面略I字状のレール形状の雄部の第1部材とで構成されているので、第2部材の下面にのみ袋の口は挟まれているので、上面は挟まれていないので、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-5)。
また、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動できるように、つまりは、断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあるので、該開口したままの開口部に移動して覆って塞がった袋の口、あるいは、第1部材と第2部材との間に挟まれた袋の口の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-1)。
また、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動できるように、つまりは、断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあるので、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易で、手のひらで第2部材を支えつつ、指先で第1部材を押動でき、片手で操作でき、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-1)。
また、該レール形状は長手方向に直線状に配置されているので、レール形状の雌部の断面略C字状の間から露出したレール形状の雄部の断面略I字状上面に指を接して押動させても、何も支障物等がなく、指等が衝突するということがなく、指等を接して押動させることが比較的容易であり、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-5)。
また、該レール形状は長手方向に直線状に配置されていて、全体の形状としても曲線部は有しておらず、直線状に形成してあるので、複雑な形状もなく、高い加工精度を必要としないので、基本的には、押出成形加工、抜き出し加工等で製造可能であり、射出成形等によって形成する必要がないため、比較的製造が容易で材料費の低減が可能である、という効果がある(効果1-7)。
断面略C字状のレール形状の雌部の第1部材と、断面略I字状のレール形状の雄部の第2部材とで構成されているので、袋の口を挿入する方向と、袋の口を封止するために第1部材を押圧する方向と、が相対するので、かち合うことがなく、連続的に操作する場合に、各々の方向に対して両手等で前準備しておけば、操作が効率的になり、迅速性が高まる、という効果がある(効果他2-1)(効果他6-1)。
(2)前記容積部内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口の短手方向の長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-2)。
また、前記容積部内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口の短手方向の長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、レール形状の雌部に袋の口が上面側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-2)。
また、前記容積部内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口の短手方向の長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、該開口したままの開口部に移動して覆って塞がった袋の口、あるいは、第1部材と第2部材との間に挟まれた袋の口の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-2)。
また、前記容積部内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口の短手方向の長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易で、手のひらで第2部材を支えつつ、指先で第1部材を押動でき、片手で操作でき、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-2)。
(3)前記袋の口が収容可能な中空部を前記容積部内に設け、開口したままの前記開口部を含めた容積部は、容積部内の該中空部に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該中空部の短手方向の最大長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-3)。
また、前記袋の口が収容可能な中空部を前記容積部内に設け、開口したままの前記開口部を含めた容積部は、容積部内の該中空部に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該中空部の短手方向の最大長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、レール形状の雌部に袋の口が上面側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-3)。
また、前記袋の口が収容可能な中空部を前記容積部内に設け、開口したままの前記開口部を含めた容積部は、容積部内の該中空部に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該中空部の短手方向の最大長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、該開口したままの開口部に移動して覆って塞がった袋の口、あるいは、第1部材と第2部材との間に挟まれた袋の口の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-3)。
また、前記袋の口が収容可能な中空部を前記容積部内に設け、開口したままの前記開口部を含めた容積部は、容積部内の該中空部に挿入後の口径を拡げた該袋の口を掛止し、該中空部の短手方向の最大長さより、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが大きいことにより、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易で、手のひらで第2部材を支えつつ、指先で第1部材を押動でき、片手で操作でき、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-3)。
(4)前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあるので、断面略I字状上面と、その上面に接した指との間に影響する個々の複雑な要因が絡みあっているという背景があっても安全性が高くなり、押動させる場合に摺動しにくいということは回避されやすいという確実性があり、該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが確実に摺動に導かれる、という効果がある(効果他1-3)。
また、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあるので、該長さに袋の口が入り込んでも、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-4)。
また、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあるので、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、レール形状の雌部に袋の口が上面側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-4)。
また、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあるので、該開口したままの開口部に移動して覆って塞がった袋の口、あるいは、第1部材と第2部材との間に挟まれた袋の口の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-4)。
また、前記断面略C字状の間から露出した断面略I字状上面の短手方向の長さが10mm以上としてあるので、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易で、手のひらで第2部材を支えつつ、指先で第1部材を押動でき、片手で操作でき、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-4)。
(5)前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の前半側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の前半側に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材またはレール形状の雄部の第1部材が押動され、袋の口が封止され、および、第1部材と第2部材とが係止される場合に、レール形状の雌部とレール形状の雄部との係合する力が、第1部材の前半側または第2部材の前半側に加わり、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果2-1-1)(効果5-1)。
また、前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の前半側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の前半側に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材またはレール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ、あるいは、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動される場合に、第1部材の前半側または第2部材の前半側については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果2-5)(効果5-5)。
(6)前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の中間側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の中間側に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材またはレール形状の雄部の第1部材が押動され、袋の口が封止され、および、第1部材と第2部材とが係止される場合に、レール形状の雌部とレール形状の雄部との係合する力が、第1部材の中間側または第2部材の中間側に加わり、容積部の後半寄りにて、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果8-1)(効果4-1)。
また、前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の中間側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の中間側に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材またはレール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ、あるいは、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動される場合に、第1部材の中間側または第2部材の中間側については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果8-5)(効果4-5)。
(7)前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の後半側、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の後半側に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材、または、レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ、あるいは、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動される場合に、第2部材の後半側、または、第1部材の後半側については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果7-5)(効果3-5)。
(8)前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の全長、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の全長に前記レール形状の雌部を配してあるので、第1部材または第2部材が押動され、袋の口が封止され、および、第1部材と第2部材とが係止される場合に、レール形状の雌部とレール形状の雄部との係合する力が、第2部材の前半側または第1部材の前半側に加わり、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果6-1)(効果1-1-2)。
また、前記レール形状の雌部の第1部材の長手方向の全長、または、前記レール形状の雌部の第2部材の長手方向の全長に前記レール形状の雌部を配してあるので、レール形状の雄部の第2部材またはレール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ、あるいは、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動される場合に、第1部材の全長または第2部材の全長にわたって、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果6-5)(効果1-5)。
(9)前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動された場合、または、前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出しているので、開口部が袋の口によって覆われて塞がれ、第1部材と第2部材との間に袋の口が挟まれ、封止される場合に、第1部材を押動させる位置、または、第2部材を押動させる位置が限定されるのを緩和でき、袋の口を封止する力が向上する、という効果がある(効果1-1-1)(効果2-1-2)。
また、前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動された場合、または、前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出しているので、開口部が袋の口によって覆われて塞がれ、第1部材と第2部材との間に袋の口が挟まれ、封止される場合に、第1部材を押動させる位置、または、第2部材を押動させる位置が限定されるのを緩和でき、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-5)(効果2-2-1)。
また、前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動された場合、または、前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出しているので、押動された場合の第1部材の位置が限定されることが少なく任意に調整しやすい、任意に調整できる範囲が拡がるという効果がある(効果他1-14)(効果他2-2)。
また、前記レール形状の雄部の第1部材が、第1部材の長手方向の前半側から後半側の方向へ押動された場合、または、前記レール形状の雄部の第2部材が、第1部材の長手方向の後半側から前半側の方向へ押動された場合に、第2部材の先端が開口部より突出しているので、第1部材と第2部材との間に袋の口が挟まれ、封止される場合に、封止された後、係止および封止の状態を解除する意思が特になく、不可抗力等によって不意に、該レール形状の雄部の第1部材または雄部の第2部材が、押動された時でも、第2部材の先端が開口部より突出している分だけ、すぐには、係止および封止の状態が解除されることがなく、安全である、という効果がある(効果他1-15)(効果他2-3)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下に、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明の範囲は、以下に説明される実施の形態に限定されるものではない。また、前記(発明が解決しようとする課題)の項で記載した各課題に付した番号については、例えば、(課題1-1-1)の初めの数字「1」は実施例1を、2番目の数字は課題の番号を、3番目の数字はその連番を表現している。また、前記(発明の効果)の項で記載した各効果に付した番号については、各課題に付した番号に対応するかたちで記載してある。例えば、(課題1-1-1)に対応する効果に付した番号は(効果1-1-1)というようにしてある。なお、当該明細書に記載してある各効果であって、前記(発明が解決しようとする課題)の項または当該明細書にて、対応する課題を特に記載していないものについては、当該明細書に記載してある各効果に付してある番号については、この限りではない。
【0052】
本発明の一実施形態である、各実施例について記す。図について、一部、説明する。なお、
図8~9にて、次のようにしてある。
図8、9は、
図6にて、図中の線X1X2をX3方向から見た部分断面図に袋の口を付け加えて動作を説明した図で、250%に拡大してある。また、
図8、13~16の作用の順番は、13、14、8、15、9となっている。また、各図について、各実施例にて、袋の口を一部省略して描いてある。
【0053】
次に、当該明細書にて、記載の用語の意味等について補完する。「係合」「係止」について記す。「係合」「係止」という用語は広辞苑には記載されていない。特許技術用語集第2版(日刊工業新聞社)には記載がある。「係合」は、係わり合うこと。(例)左右の歯車が係合し、回転が伝達される。受け具と可動突起が係合してドアが閉鎖される。「係止」は、係わり合って止まること。(例)移動板をストッパで係止する。歯車と係止爪が係合し回転が係止される。と記載されている。以上から、どちらかといえば、「係合」は過程、手段、「係止」は過程、手段および結果を表現するものであって、大きな差異はない。当該出願の文言にて、係止を係合と代えて記してもよい。係合具としてもよい。また、「係合」する「方向」、「係止」する「方向」の各々の「方向」について、「係合」「係止」の用語自体の中に含まれているという記載は特に見当たらない。よって、当該明細書では、「係合」「係止」の用語自体の中には、方向性は含まれないと認識する。先に記したが、「係止」については、特許技術用語集第2版(日刊工業新聞社)によると、係わり合って止まること、と記載がある。この「係わり合う」については、広辞苑によると、関係を持つ、と記載がある。つまり、関係を持って止まることが「係止」であると理解される。各実施例にて、「係止」の状態は、関係を持って止まる、ことを意味している。関係については、各々の実施例に記載してある。次に、「封止」について記す。「封止」という用語は広辞苑には記載されていない。特許技術用語集第2版(日刊工業新聞社)には記載がある。開口を閉鎖すること。閉(封)じ込めること。と記載されている。開口を閉鎖する量的なものについて、「封止」の用語自体の中に含まれているという記載は特に見当たらない。よって、当該明細書では、「封止」の用語自体の中には、閉鎖する量的なものは含まれないと認識する。次に、「掛止」について記す。「掛止」という用語は広辞苑には記載されていない。特許技術用語集第2版(日刊工業新聞社)には記載がある。引っ掛けて止めること。と記載されている。次に、「収容」について記す。「収容」という用語は広辞苑に記載がある。人や物品を一定の場所におさめ入れること。と記載されている。次に、「押動」について記す。「押動」という用語も広辞苑には記載されていない。特許技術用語集には記載がある。「押動」は、押して動かすこと、と記載されている。また、「押圧」という用語も広辞苑には記載されていない。特許技術用語集には記載があり、「押圧」は、圧して押えつけること、と記載されている。当該明細書に記載の「押動」については、特許技術用語集には記載があったように、押して動かすこと、つまり、圧して押えつけて(その結果)動かすことであり、用語の使用としては、「押圧」と同様の使い方をしてある。「押止」と「押圧」を置き換えた文を一部に記載してある。
【0054】
次に、実施例1である、係止具(1)について記す。実施例1である、係止具(1)は、
図1~16にて、次のようにしてある。
図1~9、33にて、袋の口(2)を封止する係止具であって、断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)と、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)とで構成されている。該レール形状(7)(16)は長手方向(方向N)に直線状に配置されている。該レール形状の雌部(5)と該レール形状の雄部(3)とは係合して摺動する。
【0055】
次に、上記について一部補足説明する。断面とは、短手方向から見た断面をさしている。断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)という文言は、断面から見た場合に、左側に断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)、右側に断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)が各々設けてある、ということを述べている訳ではない。左側の部分と、右側の部分と、その左側の部分と右側の部分との間にある母材とを一体的にした形状の全てをさしたものであり、その全体を断面から見た場合にC字状であり、そのことを述べている。断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)も同様としてある。断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)という文言は、断面から見た場合に、左側に断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)、右側に断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)が各々設けてある、ということを述べている訳ではない。左側の部分と、右側の部分と、その左側の部分と右側の部分との間にある母材とを一体的にした形状の全てをさしたものであり、その全体を断面から見た場合にI字状であり、そのことを述べている。つまり、全体のかたちとしてレール形状となっている断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)に、全体のかたちとしてレール形状となっている断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)がはまり込むようにしてある。また、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)は、平板状で、全体として、薄手の平たい板で構成してある。また、該レール形状の雌部(5)は、断面略C字状(8)に代えて、例えば、断面略U字状、断面略コ字状、断面略凹字状という表現でもよい。なお、該レール形状の雌部(5)は断面略C字状(8)であり、レール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)を係合させた場合に上下方向にて抜け落ちない構成としてある。実施例1の断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)は、断面から見て、「C」の字そのものの形状にて、Cの両端が角ばっていて曲がっている形状ではないので、厳密に述べれば、「C」そのものではない。しかし、実施例1は、断面から見て、「C」の字そのものの形状にて、Cの両端が角ばっているだけであり、「C」に近い形状であることから、「略C字」と表現した。この「略」には、断面から見て、「C」の字そのものの形状にて、両端が曲がっている「C」の形状に近く、両端が角ばっているものを含めるということで表現して記載してある。「C」の曲線部を角型にした、言い換えると、「C字状」の角型とも記すことができる。「略C字状」の「略」の部分が「角型」に相当し、角型「C字状」、つまり、「略C字状」を表現している、ともいえる。なお、「C」は、両端が曲がっているので、係合させた状態で上下逆さにしても、レール形状の雌部(5)の両端にレール形状の雄部(3)は引っ掛かり、脱落することはない。また、「断面略C字状」については、例えば次のようなものも含んでいる。コ字状にて、「コ」の字そのものの形状にて、コの両端を内側へ折り込んだ形状も含んでいる。例えば、ホッチキスの針をとめた時の断面の形状なども含んでいる。折り込む角度は直角に近い角度であるが、特に限定しない。なお、以上については、一部、具体例として、実施例10、11に記載してある。また、第1部材(4)の容積部(11)近傍にレール(26)(27)が沿うように第2部材(6)のレール形状の雌部(5)を設けてある。容積部(11)のやや外側に配してある。なお、第2部材(6)に対応して移動可能に第1部材(4)を配して、第2部材(6)に第1部材(4)を摺動可能に設けてあり、第2部材(6)のレール形状の雌部(5)によって第1部材(4)が案内されるので操作が容易である、という効果がある(効果他1-1)。特に図示しないが、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)は、断面略凸字状でもよい。
【0056】
該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。
【0057】
次に、上記について一部補足説明する。該断面略C字状(8)の間から露出した、というのは、具体的には、
図6にて、該断面略C字状(8)の間の長さ(A)部分から露出しているという意味である。該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)の上方には、障害物等は何もないので、その上面(10)に指をのせたりして接することが可能である。レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する、については、該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して「押動させることによって、」レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する、とも言える。
【0058】
前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてある。
【0059】
次に、上記について一部補足説明する。レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動するようにするには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)がある一定以上必要になる。しかし、断面略I字状(9)上面(10)と、その上面(10)に接した指との間に発生する各要因に左右されるので、長さ(A)を求めるのは容易ではない。断面略I字状(9)を押動させる場合に、断面略I字状(9)上面(10)と、その上面(10)に接した指との間に影響する各要因としては、工学的な見地からは、材料の強度、材質、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)との摺動面の表面粗さなどの加工精度および摺動面の状態、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の両端の高さと、その断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の高さとの差等、また、皮膚科学的な見地からは、人間の皮膚特性にて、指の保湿性、皮表脂質量、不感蒸泄、皮膚温等の影響が考慮される。なお、指を接して押動させようとする場合の押圧する力については、指先を制御するための動きは年齢が低いと過剰気味になる傾向も一部あるので、押圧する力も大きくなりやすいという要素がある。また、より厳密に考えると、断面略I字状(9)を押動させた場合、物理学的に見て、レール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)が静止摩擦力をたとえ超えて動いたとしても、生物学的に見ると、指先の接触面における感覚受容器からの入力信号により、押動したという感覚を本当に脳で認識したかの有無という要素も残る。以上のように、断面略I字状(9)上面(10)と、その上面(10)に接した指との間に影響する個々の複雑な要因が絡みあっているという背景がある。しかし、指のサイズから長さ(A)を求めれば、これらの要因があったとしても安全性が高くなり、押動させる場合に摺動しにくいということは回避されやすいという確実性がある。よって、指のサイズから長さ(A)を求める。指の爪のはえぎわから指先端までの中間の位置のおける指の幅にて、親指、人さし指、中指の3本についての平均値は14.7mm、最小値は10.4mm(出典。河内まき子、2012、国立研究開発法人産業技術総合研究所、日本人の手の寸法データ、https://www.dh.aist.go.jp/database/hand/index.html)であることから、長さ(A)は10mm程度以上は必要と推測される。つまり、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動するようにするには、長さ(A)は10mm以上が必要ということになる。なお、「該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動する」の「指を接して」という文言は、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(A)、指を接するための長さが、指の幅である10mm程度はある、ということをここでは示している。この10mm程度というのは、例えば、前後1mm程度を含む、およそ9~11mmぐらいを述べているが、厳密性はない。このように、指を接するための長さが、指の幅である10mm程度はあるので、前述した、断面略I字状(9)上面(10)と、その上面(10)に接した指との間に影響する個々の複雑な要因が絡みあっているという背景があっても安全性が高くなり、押動させる場合に摺動しにくいということは回避されやすいという確実性があり、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが確実に摺動に導かれる、という効果がある(効果他1-2)。なお、別の言い方として、該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に「指先のおよそ全面」を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する、と記してもよい。
【0060】
あるいは、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてあるので、前述した、断面略I字状(9)上面(10)と、その上面(10)に接した指との間に影響する個々の複雑な要因が絡みあっているという背景があっても安全性が高くなり、押動させる場合に摺動しにくいということは回避されやすいという確実性があり、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが確実に摺動に導かれる、という効果がある(効果他1-3)。
【0061】
各実施例の材料としては、合成樹脂、あるいは、弾性のあるものなどを主とするが、例えば、塩化ビニル、ポリ塩化ビニル、ABS、スチロール、ポリオレフィン、ポリエチレンを用いてもよい。PA(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)(ポリオキシメチレン)、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いてもよい。軟質系の合成樹脂、硬質系の合成樹脂等、あるいは、この限りではなく、適宜、他の材料を選択してもよい。また、基本的には、押出成形加工、抜き出し加工等によって製造する。
【0062】
また、特に図示しないが、実施例1の係止具にて、次のようにしてもよい。「該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する」にて、次のようにしてもよい。「該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると」に代えて、「該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に取っ手を設け、取っ手を押動させると」してもよい。実施例1である、係止具(1)は、先に記したように、指を接して摺動させるには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、ある一定以上必要になる。長さ(A)は一概に断定は難しいが、長さ(A)は10mm程度以上が必要と推測される。しかし、該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に取っ手を設ける場合は、この限りではない。なお、例えば、取っ手を設ける場合は、「該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)側に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する」という表現になり、「上面(10)側」となる。しかし、実施例1である、係止具(1)は、取っ手を設けていないので、上面(10)に直接、指を接するので「該断面略C字状(8)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する」という表現になり、「上面(10)」という文言になる。つまり、「上面(10)側」ではなく、「上面(10)」という文言は、取っ手を設けていないということを述べ、上面(10)に直接、指を接するということを述べている。
【0063】
該袋の口(2)が収容可能な容積部(11)を第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)に設けてある。
【0064】
前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29)を前記容積部(11)内に設けてある。
【0065】
次に、上記について一部補足説明する。第1部材(4)は、袋の口(2)を収容可能な容積部(11)を有している。容積部(11)は、袋の口(2)を収容可能な空間である中空部(29)を有する。中空部(29)、に代えて、空間部と称してもよい。中空部(29)は、環状、円形状に設けてある。なお、中空部(29)の形状は、四角形状、六角形状、多角形状、半円状、楕円状に設けてもよい。また、他の形状に設けてもよい。第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)について、前半というのは、第1部材(4)の長手方向、第1部材(4)のレール方向にて、二分した場合の前半分という意味であるが、前半側なので、正確に二分した場合の正確な前半分だけを述べている訳ではなく、その前後も含む範囲ということを記載してある。
【0066】
該容積部(11)は開口部(13)を備えてある。第1部材(4)の長手方向(方向N)の先端(14)に該開口部(13)を設けてある。
【0067】
次に、上記について一部補足説明する。
図3にて、開口部(13)は、端部(21A)と、端部(21B)とによって構成され、端部(21A)(21B)間に配置してある。開口部(13)は、容積部(11)の外縁の一側の近傍に設けてある。図示してあるように、開口部(13)は容積部(11)に一体的に設けてある。可動するようなものではない。常時、開口したままで固定されたものである。該容積部(11)の外端から該容積部(11)の内側に向かって先窄まりしていく該開口部(13)を設けてある。開口部(13)を500%に拡大した
図16にて、開口部(13)は、辺VARA、辺VBRC間、および、辺RARB、辺RCRD間にて構成してある。開口部(13)の辺VARA、辺VBRCは、容積部(11)の端部または一端から、容積部(11)の中心部に向かってV字状に先窄まりしてある。つまり、開口部(13)の辺VARA、辺VBRCは、容積部(11)の中心部から容積部(11)の端部(21A)(21B)に向かって拡がるように設けてある。テーパー状にしてある。開口部(13)の辺RARB、辺RCRDは、容積部(11)の中心部に向かって真っ直ぐ、直線的に切り欠いてある。スリット状にしてある。辺RARB、辺RCRDに対して、辺VARA、辺VBRCは、40度程度外側へ傾斜させて、拡がるように各々設けてある。容積部(11)の中心から点VAまでの長さ、より、容積部(11)の中心から点RBまでの長さ、を差し引いた長さ、と、容積部(11)の中心から点RAまでの長さ、より、容積部(11)の中心から点RBまでの長さ、を差し引いた長さ、との比率は、2対1程度としてある。容積部(11)の中心部寄りにある開口部(13)内側の辺RARB、辺RCRD間の長さ(R)は、開口部(13)外側のVAVB間の長さ(V)より小さくしてある。つまり、負荷が加わっていない開口部(13)にて、最小長さを長さ(R)に、最大長さを長さ(V)に設けてある。また、
図11、12、16にて、開口部(13)の最小長さ(R)は、指等で寄せて縮小させた袋の口(2A)の最小長さより大きく、指等で寄せて縮小させた後、袋の弾性復帰する力等により戻って拡がった袋の口(2B)の長さより小さくしてある。なお、開口部(13)の各々の長さ、大きさは、袋の口(2)の長さ、大きさ、形状、袋の厚さ、袋の材質、弾力性等により相違し、また、容積部(11)等の材質により相違する。また、特に図示しないが、次のようにしてもよい。実施例1にて、容積部(11)の中心部寄りにある開口部(13)内側の辺RARB、辺RCRD間の長さ(R)、つまり、前記開口部(13)の最小長さ(R)を、辺RARBと辺RCRDとがくっつくぐらい短く設けてもよい。また、容積部(11)の端部(21A)(21B)から容積部(11)の内側に向かって先窄まりしていくように開口部(13)を設けてあるので、口径を絞った該袋の口(2A)を容積部(11)内に挿入する場合、比較的容易に挿入できる、という効果がある(効果他1-4)。
【0068】
次に、開口部(13)と、袋の口(2)との作用について、一部、説明する。
図11にて、該開口部(13)は、口径(22)を絞った該袋の口(2A)を出入する。また、
図12にて、開口したままの該開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2B)を掛止する。
【0069】
より具体的に記すと次のようになる。開口したままの前記開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内の該中空部(29)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止する。
【0070】
次に、上記について一部補足説明する。
図10、11にて、拡がっている袋の口(2)を寄せて指等で縮小させて、開口部(13)に挿入する。なお、開口部(13)は、口径(22)を絞った該袋の口(2A)を出入する、については、口径(22)を絞った該袋の口(2A)は、開口部(13)にて、出し入れの両方が可能であるということを表現している。通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口(2A)は、
図12にて、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる(2B)。なお、該開口部(13)は、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2B)、については、開口部(13)へ向かって挿入して、容積部(11)内にある挿入後の該袋の口(2)の口径を拡げたもの、を表現する。挿入できたのは、開口部(13)は、口径を絞った該袋の口(2A)を出入する、と前段で記したように、口径を絞ったからで、口径を拡げたままのものは挿入が容易ではない。該容積部(11)内に挿入後、開口部(13)の最小長さ(R)より拡がった袋の口(2B)は、前記開口部(13)から容積部(11)の外へ出ることはない。容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2B)を掛止するのは、開口部(13)だけではなく、開口部(13)を含めた容積部(11)である。また、掛止については、袋の口(2B)が口径を拡げることにより、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する通常の袋の弾性復帰する力により発生した押圧する力が、容積部(11)内に加わり、ストッパーして働き、引っ掛かって止まり、開口部(13)を含めた容積部(11)内から、抜け出したり、落下したりせず、開口部(13)を含めた容積部(11)全体が袋の口(2B)を支えている、ということを述べている。開口部(13)に掛止され、開口部(13)から袋の口(2B)が脱落して抜き出たり、はみ出したりすることはない。つまり、開口部(13)を備えた容積部(11)を設けることにより、容積部(11)に袋の口(2A)が挿入した後、容積部(11)から袋の口(2B)が脱落して抜き出たり、はみ出したりすることが少なくなる、という効果がある(効果他1-5)。また、容積部(11)の端部(21A)(21B)から容積部(11)の内側に向かって先窄まりしていくように開口部(13)を設けてあるので、容積部(11)に袋の口(2B)が挿入した後、容積部(11)から袋の口(2B)が脱落して抜き出たり、はみ出したりしづらい、という効果がある(効果他1-6)。
【0071】
次に、開口部(13)と袋の口(2)との作用、第1部材(4)、第2部材(6)の作用等について説明する。該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6)の先端(23)によって開口部(13)側へ移動する。該開口したままの開口部(13)が該移動した袋の口(2F)によって覆われて塞がれる。第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれる。
【0072】
上記について、一部補足説明する。該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される、とは、つまり、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の先端(14)側から後端側の方向(矢印H)へ押動される、であり、あるいは、第1部材(4)の開口部(13)側から後端側の方向(矢印H)へ押動される、ということを記載してある。長手方向に少し押圧させて、レール形状の雌部(5)の内面とレール形状の雄部(3)の外面とを摺接させて移動させる。
図8、9、13~15にて図示してあるが、図の順番としては、
図13、14、8、15、9の順にしてある。第1部材(4)が押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6)の長手方向にある先端(23)に押されて開口部(13)側へ移動する。該押動された袋の口は、(2C)(2D)(2E)(2F)のように面積を縮小していく。結果、開口したままの開口部(13)の内側は、押動された袋の口(2F)によって覆われる。つまり、実質的には、押圧された袋の口(2F)によって、開口部(13)は閉じた状態になる。開口部(13)は、そのままの開口した形であるのにもかかわらず、閉口した状態と同等となる。また、袋の口(2F)は押圧されて圧縮されているので、ストッパーとして作用し、開口したままの開口部(13)から抜け出すことはない。該開口したままの開口部(13)が該移動した袋の口(2F)によって覆われて塞がれる。第1部材(4)の容積部(11)内と、第2部材(6)の先端とに袋の口(2F)が挟まれ、第2部材(6)の外側で袋の口(2F)が挟まれた状態となる。開口部(6)は、そのままの開口した形であるのにもかかわらず、開口したままの開口部(6)を含めた容積部(4)に挿入した袋の口(2)が封止される。そのため、開口部(6)を閉じるための機能を別に有する必要がなく、材料費を含めた加工コストが低減できる、という効果がある(効果他1-7)。
【0073】
また、別の言い方をすると次のようにも記すことができる。第2部材(6)が第1部材(4)に差し入れられることにより、容積部(4)が閉塞される。あるいは、言い方をかえると次のようにも記すことができる。第2部材(6)が第1部材(4)に差し入れられることにより、容積部(4)が壅寒される。開口部(13)から挿入した袋の口(2)が挟扼される中空部(29)を容積部(4)に設けてある。
【0074】
なお、「該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6)の先端(23)によって開口部(13)側へ移動する」は、別の言い方をすると、「レール形状の雌部(5)の第2部材(6)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6)の先端(23)によって開口部(13)側へ移動する」とも記すことができる。
【0075】
引き続き、開口部(13)と袋の口(2)との作用、第1部材(4)、第2部材(6)の作用等について説明する。第1部材(4)と第2部材(6)との間に該開口部(13)から挿入した袋の口(2)が挟まれることによって、袋の口(2)が封止される。および、第1部材(4)と第2部材(6)とが係止される。係止される係止具(1)としてある。
【0076】
上記について、一部補足説明する。なお、
図8、9にて、第2部材(6)内に挿入した第1部材(4)と、該第2部材(6)と、の間に袋の口(2)が挿入できるように隙間(17)(18)があらかじめ各々設けてある。設けてあるので、第2部材(6)内に挿入した第1部材(4)と、該第2部材(6)と、の隙間(18)に袋の口(2)を挿入することは容易である。第1部材(4)の容積部(11)内と、第2部材(6)の先端とに袋の口(2F)が挟まれた状態から、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)に、さらに、移動させる。さらに、移動させると、
図9にて、第1部材(4)の下面側に袋の口(2G)が入ろうとして、隙間(18)を拡げて、隙間(17)を狭めて、第1部材(4)の下面側に袋の口(2G)が入ってその隙間(18)に袋の口(2G)が挟まれた状態が構成される。つまり、第2部材(6)と、該第2部材(6)内に挿入した第1部材(4)との間に、前記開口部(13)から挿入した袋の口(2G)が挟まれる。挟まれることによって該第1部材(4)と第2部材(6)とが係止する。係止する状態が構成される。断面から見ると、
図9にて、第1部材(4)の該容積部(11)の先端(14)側である開口部(13)の周辺下部と、第2部材(6)と、の間に、袋の口(2G)は挟まれ、該第1部材(4)と第2部材(6)とが係止する。開口したままの開口部(13)が押動された袋の口(2F)によって覆われて塞がれ、該押動された袋の口(2G)が挟まれることによって該第1部材(4)と第2部材(6)とが係止する。挟まれるので封止される。つまり、係止と封止がほぼ同時に実施される。袋の口(2F)(2G)が挟まれて封止されるので、封止の確実性が向上する、という効果がある(効果他1-8)。また、開口したままの開口部(13)を含めた容積部(11)は、袋の口(2)を掛止して、かつ、袋の口(2)を封止する役目の一部を担うので、袋の口(2)の掛止と封止とを同一箇所で行うことができ、つまり、同一部材で兼用することが可能で、材料費の低減等ができる、という効果がある(効果他1-9)。また、長手方向(方向N)の、前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)に第1部材(4)を軽く押圧させることにより少しずつ移動させることができるので、第1部材と第2部材との係止にて、係止する位置が任意に調整できる、という効果がある(効果他1-10)。第1部材(4)と第2部材(6)との係止について、複雑な構造とする必要がなく、コンパクトにでき、材料費の低減が可能である、という効果がある(効果他1-11)。基本的には、係止具(1)は、押出成形加工、抜き出し加工等によって製造可能であるので、比較的製造が容易で材料費の低減が可能である、という効果がある(効果他1-12)。また、第1部材(4)と第2部材(6)とで構築される関係によっては、挟まれる袋の口(2)を押圧する力は適度な負荷を生じて、係止の確実性を向上させ、かつ、封止の確実性を向上させる場合もある。
【0077】
前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。また、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の中間側(28A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。また、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の後半側(15A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。つまり、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。
【0078】
次に、上記について一部補足説明する。別の言い方をすると次のようにも記載できる。前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の後端近傍から先端端近傍まで前記レール形状の雌部(5)を配してある。前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)、中間側(28A)、後半側(15A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)から後半側(15A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある、延設してある。また、例えば、「前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」にて、前記レール形状の雌部(5)「の」第2部材(6)について、「の」は「のほうの」を意味していて、「前記レール形状の雌部(5)のほうの第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」ことを述べている。あるいは、「の」は「を有する」を意味していて、「前記レール形状の雌部(5)を有する第2部材(6)の長手方向(方向N)の前半側(12A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」ことを述べている。以下、「前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の中間側(28A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」、「前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の後半側(15A)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」、「前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配してある」についても同様になる。各実施例についても同様になる。
【0079】
図6、12にて、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。また、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。
【0080】
次に、上記について一部補足説明する。該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)は、内側にある。よって、厳密に言うと、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)は、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より大きい。しかし、その差は僅かであり、長さとしては、同等である。
【0081】
また、次のようにしてもよい。「前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」に代えて、「前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29)を前記容積部(11)内に設け、開口したままの前記開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内の該中空部(29)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止し、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」としてもよい。あるいは、次のようにしてもよい。「前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」に代えて、「前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてある」としてもよい。あるいは、次のようにしてもよい。「前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29)を前記容積部(11)内に設け、開口したままの前記開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内の該中空部(29)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止し、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」に代えて、「前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」としてもよい。あるいは、次のようにしてもよい。「前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29)を前記容積部(11)内に設け、開口したままの前記開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内の該中空部(29)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止し、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」に代えて、「前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてある」としてもよい。あるいは、次のようにしてもよい。「前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてある」に代えて、「前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」としてもよい。あるいは、次のようにしてもよい。「前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてある」に代えて、「前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29)を前記容積部(11)内に設け、開口したままの前記開口部(13)を含めた容積部(11)は、容積部(11)内の該中空部(29)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止し、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある」としてもよい。
【0082】
また、係止および封止の状態を解除するには、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動されることにより解除される。そして、容積部(11)内に挿入された袋の口(2)は封止の状態から解放される。次に、容積部(11)内に挿入された袋の口(2)を取り出すには、袋の口(2)を寄せ集めて縮小させて、開口部(13)より取り出す。あるいは、開口部(13)近傍の第1部材(4)の端部(21A)(21B)を互い違いに捻ることで、開口部(13)の最小長さ(R)を一時的に大きくして取り出す。例えば、容積部(11)の端部(21A)を下方向に、容積部(11)の端部(21B)を上方向に傾斜させ、つまりは、指などで捻って、開口部(13)を拡げて、袋の口(2)を取り出す。
【0083】
また、係止および封止の状態を解除する別の方法としては、袋の口(2G)の一部を手で掴んで引っ張ると、隙間(18)に挟まれている部分の袋の口(2G)が引っ張られるので、第2部材(6)に対して第1部材(4)が(矢印M)方向に移動して、袋の口(2G)が封止状態から解除されて、同時に、第1部材(4)と第2部材(6)との係止が解除される。つまり、袋の口(2G)の一部を手で掴んで引っ張るだけで、袋の口(2G)が封止状態から解除されて、同時に、第1部材(4)と第2部材(6)との係止が解除される。という効果がある(効果他1-13)。ただし、例えば、袋の厚さ、袋の口(2)の長さ、大きさ等に影響を受けやすいので、袋の口(2)を指等で掴んで引っ張っても、容積部(11)内より袋の口(2)が抜き出ない場合もある。その時は、袋の口(2)を引っ張る力を強くすれば、容積部(11)内より抜き出すことができる場合もある。
【0084】
図6にて、前記レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出している。
【0085】
次に、上記について一部補足説明する。前記レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出している。突出しているように設けているので、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合の第1部材(4)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすい。任意に調整できる範囲が拡がるという効果がある(効果他1-14)。第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、
図6のように、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出する位置にしておけば、封止された後、係止および封止の状態を解除する意思が特になく、不可抗力等によって不意に、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された時でも、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出している分だけ、すぐには、係止および封止の状態が解除されることがなく、安全である、という効果がある(効果他1-15)。
【0086】
また、係止具(1)を合成樹脂製とした場合、弾力性を有するので次のような効果がある。開口部(13)にて、口径を絞った該袋の口(2A)の出入が容易となり、また、容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2B)を掛止しやすく、また、第1部材(4)と第2部材(6)との係止が容易となる、という効果がある(効果他1-16)。また、第1部材(4)、第2部材(6)が合成樹脂等で加工されている場合、外的圧力等により、選択する材質によっては、隙間(17)(18)の形状が一時的に変形可能である。よって、第2部材(6)と、第2部材(6)内に挿入した第1部材(4)との間に、前記開口部(13)から挿入した袋の口(2)が挟まれる場合、袋の口(2)の大きさ、材質、幅等により、第1部材(4)、第2部材(6)側等に、一時的に、たわみなどを発生させることも可能である。たわみなどが発生することによって、袋の口(2)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性がある、という効果がある(効果他1-17)。
【0087】
次に、先に記した「発明が解決しようとする課題」と、それに対応する実施例1の効果について記すため、重複するが「発明が解決しようとする課題」を以下に再掲する。
【0088】
第1の課題を記す。封止性が限定されてしまうという問題がある。以下に説明する。特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「該開口部(6zs)から挿入した袋の口」を「第1部材(95zs)と第2部材(94zs)とによって封止」しようとする場合、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させるが、第2部材(94zs)の側面(110Azs)(110Bzs)間の外径寸法は、第1部材(95zs)のレール状の内面(111Azs)(111Bzs)間の寸法より、僅かに長くしてあるので」その長くして「設けている範囲においては、第2部材(94zs)を少しずつ移動させることができ」「位置が任意に調整できる」とある。確かに、その「設けている範囲においては」押動させた場合の第2部材の「位置が任意に調整できる」という長所を有するものの、「設けている範囲」に限定されるので、「任意に調整できる」「位置が」限定されてしまう。つまり、開口部から挿入した袋の口を第1部材と第2部材とによって封止するため、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまう。第2部材の押動できる位置が限定されてしまうと、袋の口が封止される確実性が限定されて、つまり、封止性が限定されてしまうという問題がある。(課題1-1)。前記問題を解消し、開口部から挿入した袋の口を第1部材と第2部材とによって封止するため、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまうことにより、封止性が限定されてしまうのを防ぐことができる係止具を提供することを目的とする。
【0089】
先に記したように、実施例1である、係止具(1)は、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が開口部(13)側へ移動して、該開口したままの開口部(13)が該移動した袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれ、挟まれることによって、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4)と第2部材(6)とが係止されるようにしてある。そして、
図6にて、前記レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出するように設けてある。よって、前出の特許文献1の1件目の実施例38の係止具のように「設けている範囲」に限定されることがない。該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合の第1部材(4)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすいという長所を有する。レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動され、開口部(13)が袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、第1部材(4)を押動させる位置が限定されるのを緩和でき、袋の口(2)を封止する力が向上する、という効果がある(効果1-1-1)。
【0090】
また、実施例1である、係止具(1)は、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配してある。配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4)と第2部材(6)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)との係合する力が第1部材(4)の前半側(12)に加わり、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果1-1-2)。
【0091】
次に、第2の課題を記す。袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。以下に説明する。特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある。例えば、縦寸法180mm、横寸法180mm、厚み0.02mmの市販の袋を使用する場合」は「切り込んだ幅(Y1)は3mmとしてある。」あるいは、「また、特に図示しないが」「切り込んだ幅(Y1)3mmを、例えば、0.5mmとしてもよい」とある。また、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動すると「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んでいく。前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅(Y1)を対応するように設けてあるので、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズである」と記載されている。確かに、第1部材の開口部側へ第2部材を押動した場合、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズではあるが、「前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅(Y1)を対応するように設けてあるので、」袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-1)。前記問題を解消し、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる係止具を提供することを目的とする。
【0092】
先に記したように、実施例1である、係止具(1)は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。指を接して摺動させるには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、ある一定以上必要になる。長さ(A)は一概に断定は難しいが、長さ(A)は10mm程度以上が必要と推測される。実施例1は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動できるように、つまりは、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあり、「該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動する」の「指を接して」という文言は、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、指を接するための長さ、つまり、指の幅である10mm程度はある、ということをここでは述べてあり、該長さ(A)に袋の口が入り込んでも、長さ(A)が10mm程度はあるので、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-1)。また、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてあるので、該長さ(A)に袋の口が入り込んでも、長さ(A)が10mm以上はあるので、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-4)。また、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2B)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。大きくしてあるので、長さ(A)に袋の口が入り込んでも、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-2)。また、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。大きくしてあるので、長さ(A)に袋の口が入り込んでも、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-3)。
【0093】
また、第2の課題について、1件目の実施例38の係止具についても、先に、第1の課題で記したように、第1部材の開口部側へ第2部材を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまうので、つまりは、同様に、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-2)。
【0094】
また、特に図示してないが、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、特許文献1の4件目の実施例32である、係止具(1zk)、および、特許文献1の実施例35(特許文献1の
図74~
図77)と同様に、第1部材(95bb)の先端(89bb)側の両端に第1突部(97Abb)(97Bbb)を設けてある。よって、第1部材(95bb)の開口部(6bb)側へ第2部材(94bb)を押動させても、第2部材(94bb)が第1突部(97Abb)(97Bbb)に突き当たるので飛び越えることはなく、開口部(6bb)から挿入した袋の口を第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とによって封止するため、第1部材(95bb)の開口部(6bb)側へ第2部材(94bb)を押動させた場合に、第2部材の押動できる位置が限定されてしまう。よって、該第2部材の押動できる位置が限定されてしまうので、同様に、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-3)。
【0095】
なお、実施例46の係止具には、「第2部材(94bb)は合成樹脂等で加工されているので、外的圧力等により、選択する材質によっては、隙間(102Abb)(102Bbb)の形状が一時的に変形可能である。よって、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれる場合、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等により、第2部材(94bb)側等に、一時的に、たわみなどを発生させることも可能である。たわみなどが発生することによって、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性がある」と記載されているが、選択する材質は合成樹脂等で加工されているので、第2部材(94bb)側等に、一時的に、たわみなどを発生しても、限定的であり、袋の口(2bb)の大きさ、材質、幅等を取扱える範囲が拡がる可能性はあるものの、限定されてしまうと考えられる。
【0096】
先の(効果1-1-1)に記したように、実施例1である、係止具(1)は、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が開口部(13)側へ移動して、該開口したままの開口部(13)が該移動した袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれ、挟まれることによって、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4)と第2部材(6)とが係止されるようにしてある。そして、
図6にて、前記レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出するように設けてある。よって、前出の特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)のように押動できる位置が限定されてしまうことがない。該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合の第1部材(4)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすいという長所を有する。レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動され、開口部(13)が袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4)と第2部材(6)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、第1部材(4)を押動させる位置が限定されるのを緩和でき、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果1-2-5)。
【0097】
次に、第3の課題を記す。取り外し動作が簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。以下に説明する。先に、第2の課題で記したように、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動した場合、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んで」も「入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズである」。しかし、次に、「第1部材(95cc)」と「第2部材(94cc)」とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、「第1部材(95cc)の開口部(6cc)側」とは反対の方向へ「第2部材(94cc)」を押動させた場合には、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所」について、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んで」いたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる。「切り込んで(124)ある箇所に入り込んで」いた袋の口を場合によっては指等で調整したのち取り外さなければならないという手間が発生する。合成樹脂製の薄手のビニル袋であったりすると、袋の口の一部が裂けたりする恐れもあり、充分な配慮が必要になる。また、入り込んでいる状態が軽度であっても取り外し動作は、入り込み時と比較すると容易であるとは言い難く、動作はスムーズであるとは必ずしもいえない。つまり、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込んでいたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難く、また、場合によっては、袋の口の一部が裂けたりする恐れもある、という問題がある。(課題3-1-1)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない係止具を提供することを目的とする。
【0098】
また、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させた場合、第2部材(94zs)を「第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」挿通孔(109A)(109B)に案内されて「第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入」するように設けてある。さらに、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動すると、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。よって、袋の口を「開口部(6zs)より挿入する」場合、「拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って」挿入し、「通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる」が、次に、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、その拡がった袋の口は、第2部材(94zs)に押動されて、差し入れ第2開口(29zr)に袋の口が入り込む。なお、先に、第3の課題にて、特許文献1の2件目の実施例47の係止具の切り込んで(124)ある箇所で記したのと同様に、袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作は比較的スムーズではある。しかし、次に、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、差し入れ第2開口(29zr)と第2部材(94zs)の間に袋の口の一部が挟まれたりしているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-2)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。
【0099】
先の(効果1-2-1)等に記したように、実施例1である、係止具(1)は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。指を接して摺動させるには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、ある一定以上必要になる。長さ(A)は一概に断定は難しいが、長さ(A)は10mm程度以上が必要と推測される。実施例1は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動できるように、つまりは、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあり、「該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動する」の「指を接して」という文言は、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、指を接するための長さ、つまり、指の幅である10mm程度はある、ということをここでは述べてあり、長さ(A)が10mm程度はあるので、第1部材(4)と第2部材(6)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、第1部材(4)を押動させた場合に、レール形状の雌部(5)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-1)。また、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてあるので、第1部材(4)と第2部材(6)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、第1部材(4)を押動させた場合に、レール形状の雌部(5)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-4)。また、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。また、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。大きくしてあるので、第1部材(4)と第2部材(6)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、第1部材(4)を押動させた場合に、レール形状の雌部(5)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-2)(効果1-3-3)。
【0100】
また、第3の課題について、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、反対方向の、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ前記第2部材(94bb)が押動しようとする場合、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」ため、第2部材の上下面に袋の口は挟まれているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-3)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、第2部材の上下面に袋の口は挟まれているので、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題もある。(課題3-1-2)。前記問題を解消し、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズである係止具を提供することを目的とする。
【0101】
実施例1である、係止具(1)は、袋の口(2)を封止する係止具であって、断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)と、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)とで構成されている。よって、第2部材(6)の下面にのみ袋の口は挟まれているので、上面は挟まれていないので、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材を押動させた場合に、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果1-3-5)。
【0102】
次に、第4の課題を記す。袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。以下に説明する。先に、第3の課題で記したように、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」み、取り外し動作時、「切り込んで(124)ある箇所に入り込んで」いた袋の口の一部が裂けたりする恐れがあったり、場合によっては指等で調整したのち取り外さなければならなくなる。よって、「第2部材(94cc)」の「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」んでいる、その入り込み状態を把握する必要がある。しかし、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、切り込んだ幅(Y1)が目で確認するには充分な大きさとはいえず、確認しづらいという問題がある。(課題4-1-1)。前記問題を解消し、「切り込んで(124)ある箇所に袋の口が入り込」んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0103】
次に、途中ではあるが、第2~第4の課題について追記する。特許文献1の2件目の実施例47の係止具にて、「また、特に図示しないが、他の実施例についても、同様に切り込んでもよい」と記載がある。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用して、前記第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した前記第1部材(95bb)の容積部上方に位置する該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)の一端を切り込んだ場合を検討する。この場合、同様に、各々、以下の課題が想定される。先に記した、第2の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、第1部材の開口部側へ第2部材を押動した場合、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでも、入り込みは比較的容易であり、動作はスムーズではあるが、前記寸法の市販の袋に対して、切り込んだ幅を対応するように設けてあるので、袋のサイズ、大きさが限定されてしまうという問題がある。(課題2-4)。
【0104】
また、同じように、「切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、第3の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、第1部材と第2部材とによって封止した袋の口を解除するため、はずそうとして、第1部材の開口部側とは反対の方向へ第2部材を押動させた場合には、切り込んである箇所に袋の口が入り込んでいたため、取り外し動作は簡単ではなく、比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。(課題3-4)。
【0105】
また、同じように、「切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、第4の課題の特許文献1の2件目の実施例47の係止具と同様に、前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある切り込んだ幅(Y1)が3mm、あるいは、0.5mm等の場合、袋の口を目で確認するには切り込んだ幅が充分な大きさとはいえず、確認しづらいという問題がある。(課題4-2)。
【0106】
次に、引き続き、第4の課題について戻して記していく。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ前記第2部材(94bb)が押動され」「ると、容積部(4bb)内に挿入後の口径を拡げた袋の口が該押動された第2部材(94bb)によって開口部(6bb)側へ押動される。前記開口したままの開口部(6bb)が該押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれる。実施例35と同様に、第2部材(94bb)と第1部材(95bb)とに、第2部材(94bb)の外で袋の口(2bb)が挟まれた状態となる。さらに、移動させると、第2部材(94bb)内に袋の口(2bb)が入ってその隙間(102Abb)(102Bbb)に袋の口(2bb)が挟まれた状態が構成される。つまり、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)の容積部(4bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する、係止する状態が構成される。具体的には、開口部(6bb)の周辺である該容積部(4bb)の先端側と、挿通孔(109bb)内の端部との間に、袋の口(2bb)は挟まれる。開口したままの開口部(6bb)が押動された袋の口(2bb)によって覆われて塞がれ、該押動された袋の口(2bb)が挟まれることによって該第1部材(95bb)と第2部材(94bb)とが係止する。また、実施例35と同様に、挟まれるので封止される」しかし、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」ので、その「第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)と、該第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内に挿入した第1部材(95bb)の容積部(4bb)との間に、前記開口部(6bb)から挿入した袋の口(2bb)が挟まれ」て、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。(課題4-3)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0107】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、その第2部材の挿通孔と、該第2部材の挿通孔内に挿入した第1部材の容積部との間に、前記開口部から挿入した袋の口が挟まれて、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題もある。(課題4-1-2)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0108】
また、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、先に、第3の課題で記したように、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動させた場合、第2部材(94zs)を「第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」挿通孔(109A)(109B)に案内されて「第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入」するように設けてある。さらに、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動すると、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。よって、袋の口を「開口部(6zs)より挿入する」場合、「拡がっている袋の口を寄せて指等で縮小させて、口径を絞って」挿入し、「通常、合成樹脂、紙など、軽微な弾力性を有する袋を使用するので、挿入した後の袋の口は、袋の弾性復帰する力により、元の大きさに近い状態などに戻ろうとして、再度、拡がる」が、次に、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、その拡がった袋の口は、第2部材(94zs)に押動されて、差し入れ第2開口(29zr)に袋の口が入り込む。その差し入れ第2開口(29zr)に入り込んだ袋の口の入り込み状態、あるいは、差し入れ第2開口(29zr)と第2部材(94zs)の間に袋の口の一部が挟まれている状態を把握する場合等、目で確認しづらいという問題がある。(課題4-4)。前記問題を解消し、袋の口が入り込んでいる、その入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい係止具を提供することを目的とする。
【0109】
先の(効果1-2-1)等に記したように、実施例1である、係止具(1)は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。指を接して摺動させるには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、ある一定以上必要になる。長さ(A)は一概に断定は難しいが、長さ(A)は10mm程度以上が必要と推測される。実施例1は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動できるように、つまりは、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあり、「該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動する」の「指を接して」という文言は、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、指を接するための長さ、つまり、指の幅である10mm程度はある、ということをここでは述べてあり、長さ(A)が10mm程度はあるので、該開口したままの開口部(13)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)と第2部材(6)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-1)。また、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてあるので、該開口したままの開口部(13)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)と第2部材(6)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-4)。また、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。また、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。大きくしてあるので、該開口したままの開口部(13)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)と第2部材(6)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果1-4-2)(効果1-4-3)。
【0110】
次に、第5の課題を記す。押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。以下に説明する。特許文献1の2件目の実施例47である、係止具(1cc)は、第1部材(95cc)の容積部(4cc)の大きさと同程度の大きさの第2部材(94cc)としてあるため、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内にある第1部材(95cc)が動作できる最大長さと比較して、第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の長さ(Z2)は短く設けられている。よって、第1部材(95cc)の後端側から第1部材(95cc)の先端側へ、あるいは、第1部材(95cc)の先端側から第1部材(95cc)の後端側へ第2部材(94cc)が押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-1)。
【0111】
また、特に図示してないが、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、特許文献1の実施例35(特許文献1の
図74~
図77)と同様に、第1部材(95bb)の容積部(4bb)の大きさと同程度の大きさの第2部材(94bb)としてあるため、第1部材(95bb)の全長(Z3)、あるいは、第2部材(94bb)の挿通孔(109bb)内にある第1部材(95bb)が動作できる最大長さと比較して、第2部材(94bb)の長さ(Z4)は短く設けられている。よって、第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ、あるいは、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ第2部材(94bb)を押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-2)。前記問題を解消し、第1部材の後端側から第1部材の先端側へ、あるいは、第1部材の先端側から第1部材の後端側へ第2部材が押動する場合に、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が確保されやすい係止具を提供することを目的とする。なお、説明の都合上、図において、一部記号を削除して、
図37にて、(Z2)第2部材の長さ、
図38 にて、(Z3)第1部材の全長、(Z4)第2部材の挿通孔の長さを新たに当方追記してある。
【0112】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具にて、「また、特に図示しないが、他の実施例についても、同様に切り込んでもよい」を、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)に適用すると、前述したのと同様に、第1部材の後端側から第1部材の先端側へ、あるいは、第1部材の先端側から第1部材の後端側へ第2部材を押動する場合に、ガタツキ等が発生しやすい傾向があり、押動する場合の安定性が良いとは必ずしもいえない、という問題がある。(課題5-3)。
【0113】
先に述べたように、実施例1である、係止具(1)は、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配しある。配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ、あるいは、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動される場合に、第2部材(6)の全長(C)にわたって、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果1-5)。
【0114】
次に、第6の課題を記す。押動する場合の操作性が比較的容易であるとは言い難くなる、という問題がある。特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)は、実施例46の前身のひとつである4件目の実施例32である、係止具(1zk)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」が、「第1部材(95bb)の後端側から第1部材(95bb)の先端側へ前記第2部材(94bb)が押動」する場合、一方の片側の手は使わずに残りの片側の手だけで押動しようとして、例えば、第1部材(95bb)を手のひらで支えて第2部材(94bb)を指先で動かそうとしても、第1部材(95bb)を支えている手のひらに第2部材(94bb)の動きが妨げられ簡単ではない。また、例えば、第1部材(95bb)の第1突部(97)、第2突部(98)等を一部の指にて支えつつ、第2部材(94bb)を残りの一部の指で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらい。あるいは、その反対方向の、第1部材(95bb)の先端側から第1部材(95bb)の後端側へ前記第2部材(94bb)が押動しようとする場合も同様である。片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-1)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0115】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具も、「第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある」ものの、切り込んで(124)ある箇所の幅は、先に記したように、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、幅が広いとは言えないので、切り込んで(124)ある箇所に指等を接して押動させることは容易であるとは言い難い。切り込んで(124)ある箇所を除けば、特許文献1の3件目の実施例46である、係止具(1bb)と同様に、「第2部材は、扁平なハウジングとしてあり、中空となっている。四角形状としてある。断面ロ字状としてある。前記第2部材を筒状としてある」。よって、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動する場合、例えば、連接体(107cc)等を一部の指にて支えつつ、第2部材(94cc)を残りの一部の指で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらい。あるいは、例えば、第2部材(94cc)を手のひらで支えて第1部材(95cc)を指先で動かそうとしても、片手での操作は簡単ではない。また、「第1部材(95cc)の開口部(6cc)側」とは反対の方向へ「第2部材(94cc)」を押動しようとする場合も同様である。片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-2-1)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0116】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具について、通常、前記開口部(6cc)から挿入した袋の口を挟んで該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とを係止させるために、「前記第1部材(95cc)の開口部(6cc)側へ前記第2部材(94cc)」を押動させるが、また、第2部材(94cc)に対して第1部材(95cc)を反対の方向へ押動させても同じ結果が得られる。前記開口部(6cc)から挿入した袋の口を挟んで該第1部材(95cc)と第2部材(94cc)とを係止させるために、第2部材(94cc)に対して第1部材(95cc)を反対の方向へ押動させる場合、例えば、第1部材(95cc)の上側の適当な箇所に指等を接して押動させることを想定する。この時、第2部材(94cc)の切り込んで(124)ある箇所に指等が入り込むが、「前記寸法の市販の袋に対して対応するように設けてある」「切り込んだ幅(Y1)が3mm」、あるいは、「0.5mm」等の場合、幅が広いとは言えないので、指等を接して押動させることは容易であるとは言い難く、つまり、片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-2-2)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0117】
先の(効果1-2-1)等に記したように、実施例1である、係止具(1)は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。指を接して摺動させるには、
図6にて、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、ある一定以上必要になる。長さ(A)は一概に断定は難しいが、長さ(A)は10mm程度以上が必要と推測される。実施例1は、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5)とレール形状の雄部(3)とが摺動できるように、つまりは、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、押動させる場合に接する指の幅程度に設けてあり、「該断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面に指を接して押動させると、レール形状の雌部とレール形状の雄部とが摺動する」の「指を接して」という文言は、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(A)が、指を接するための長さ、つまり、指の幅である10mm程度はある、ということをここでは述べてあり、長さ(A)が10mm程度はあるので、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易である。実施例1である、係止具(1)は、手のひらで第2部材(6)を支えつつ、指先で第1部材(4)を押動でき、片手で操作できる。つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-1)。また、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が10mm以上としてあるので、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易である。実施例1である、係止具(1)は、手のひらで第2部材(6)を支えつつ、指先で第1部材(4)を押動でき、片手で操作できる。つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-4)。また、前記容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。また、該中空部(29)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)より、前記断面略C字状(8)の間から露出した断面略I字状(9)上面(10)の短手方向(矢印T)の長さ(A)が大きくしてある。大きくしてあるので、幅が広く、指等を接して押動させることが比較的容易であり、同様に、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-2)(効果1-6-3)。
【0118】
また、第6の課題について、特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、第1部材(95zs)の開口部(6zs)側である第1部材(95zs)の先端(89zs)側のレールのような挿通孔(109A)(109B)は、第1部材(95zs)の容積部(4zs)に沿って設けられているが、途中から先端側については、上面から見ると、環状、円形状になっている。第1部材(95zs)の差し入れ第2開口(29zr)を含む先端(89zs)が曲線状になっており、「前記第1部材(95zs)の開口部(6zs)側へ前記第2部材(94zs)」を押動した場合、例えば、第2部材(94zs)の上面の適当な箇所に指等を接して押動させることを想定する。押動し続けると、この時、第2部材(94zs)の差し入れ第2開口(29zr)を含む先端(89zs)に指等が接触し、先端と指等が衝突などするため、指等を接して押動させることは容易であるとは言い難い。つまり、片手で押動しようとしても、容易でなく、操作しづらいという問題がある。(課題6-3)。前記問題を解消し、片手で押動する場合の操作性が比較的容易である係止具を提供することを目的とする。
【0119】
実施例1である、係止具(1)は、該レール形状(7)(16)は長手方向(方向N)に直線状に配置されているので、レール形状の雌部(5)の断面略C字状(8)の間から露出したレール形状の雄部(3)の断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させても、何も支障物等がなく、指等が衝突するということがなく、指等を接して押動させることが比較的容易であり、つまり、片手で押動しようとする場合、操作が比較的容易である、という効果がある(効果1-6-5)。
【0120】
次に、第7の課題を記す。加工コストが増えてしまうという問題がある。特許文献1の1件目の実施例38の係止具は、「第2部材(94zs)が挿通する挿通孔(109A)(109B)を前記第1部材(95zs)に設けてある」「挿通孔(109A)は断面コ字状としてある」「一対の断面コ字状により、挿通孔(109A)(109B)を構成してある」「挿通孔(109A)(109B)は、レールのような役割を果たし、第2部材(94zs)を差し入れ口(18zs)から挿入し、第1部材(95zs)に沿って案内するように設けてある」また、案内されて第2部材(94zs)が差し入れ第2開口(29zr)へ挿入されるように設けてある。第1部材(95zs)の開口部(6zs)側である第1部材(95zs)の先端(89zs)側のレールのような挿通孔(109A)(109B)は、第1部材(95zs)の容積部(4zs)に沿って設けられてるが、途中から先端側については、上面から見ると、環状、円形状になっている。直線状に形成されたレールと違って、環状、円形状のため、成形加工時の手間、コストが増えてしまう。さらに、差し入れ第2開口(29zr)があるため、簡単ではない形状となっており、高い加工精度を要し、コストが大きくなってしまう。実施例38の係止具は、成形加工時の手間、コストが増え、高い加工精度が要求される、という問題がある。(課題7-1)。前記問題を解消し、加工時の手間、コスト低減ができ、高い加工精度も特には必要とされない係止具を提供することを目的とする。
【0121】
また、特許文献1の2件目の実施例47の係止具は、「前記第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)内に挿入した前記第1部材(95cc)の容積部(4cc)上方(121)に位置する該第2部材(94cc)の挿通孔(109cc)の一端(122)を切り込んで(124)ある。例えば、縦寸法180mm、横寸法180mm、厚み0.02mmの市販の袋を使用する場合」は「切り込んだ幅(Y1)は3mmとしてある。」あるいは、「また、特に図示しないが」「切り込んだ幅(Y1)3mmを、例えば、0.5mmとしてもよい」とある。そのため、加工方法としては射出成形等を選択する必要があるので、金型費用等のコストが増える、という問題がある。(課題7-2)。前記問題を解消し、コスト低減ができる係止具を提供することを目的とする。
【0122】
実施例1の係止具は、該レール形状(7)(16)は長手方向(方向N)に直線状に配置されていて、全体の形状としても曲線部は有しておらず、直線状に形成してある。また、複雑な形状もなく、高い加工精度を必要としないので、基本的には、押出成形加工、抜き出し加工等で製造可能であり、射出成形等によって形成する必要がないため、比較的製造が容易で材料費の低減が可能である、という効果がある(効果1-7)。
【0123】
次に、実施例2である、係止具(1a)について記す。実施例2である、係止具(1a)は、
図17~20にて、次のようにしてある。
図17~20にて、袋の口(2)を封止する係止具であって、断面略C字状(8a)のレール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)と、断面略I字状(9a)のレール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)とで構成されている。該レール形状(7a)(16a)は長手方向(方向N)に直線状に配置されている。該レール形状の雌部(5a)と該レール形状の雄部(3a)とは係合して摺動する。
【0124】
次に、上記について一部補足説明する。
実施例1の、断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)と、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)とで構成されている、に代えて、実施例2は次のようにしてある。断面略C字状(8a)のレール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)と、断面略I字状(9a)のレール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)とで構成されている、としてある。
【0125】
また、実施例2は次のようにしてある。前記レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配してある。
【0126】
次に、上記について一部補足説明する。第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)について、前半というのは、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)、第1部材(4a)のレール方向にて、第1部材(4a)の全長を二等分した場合の前半分という意味であるが、前半側なので、正確に二等分した場合の正確な前半分だけを述べている訳ではなく、その前後も含む範囲ということを記載してある。つまり、第1部材(4a)の全長を二等分した場合のおよそ前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配してある。レールの押動、摺動の容易性等に配慮してあり、レール形状の雌部(5a)を配してある区間が短いということない。また、レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)について、実施例1と相違して、実施例2は、第1部材(4a)の全長にレール形状の雌部(5a)を配してある訳ではなく、断面略C字状(8a)のレール形状が全長にある訳ではない。しかし、断面的に見れば、略C字状(8a)のレール形状が存在するので、断面略C字状(8a)のレール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)、という文言で記してある。レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)について、第2部材(6a)の全長にレール形状の雄部(3a)を配してある。だだし、レール形状の雄部(3a)を第2部材(6a)の全長に設ける必要はなく、部分的、断片的に配してもよい。その場合も、断面的に見れば、断面略I字状(9a)のレール形状が存在するので、そういう場合も含めて、断面略I字状(9a)のレール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)、という文言で記してある。
【0127】
該断面略C字状(8a)の間から露出した該断面略I字状(9a)上面(10a)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)とが摺動する。
【0128】
次に、上記について一部補足説明する。先に述べたように、レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配してある。配してあるので、該断面略C字状(8a)の間から露出した該断面略I字状(9a)上面(10a)の区間は、第1部材(4a)の前半側(12a)となる。よって、上面(10a)に指を接して押動させる区間は第1部材(4a)の前半側(12a)となる。だからと言って、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)とを摺動させるため、指を接して押動させる場合に、指を接する箇所を、断面略C字状(8a)の間から露出した該断面略I字状(9a)上面(10a)に限定するものではなく、限定しなくてはならないことを記している訳でもない。レール形状の雌部(5a)を配していない、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)の上面に指を接して押動させて、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)とを摺動させてもよい。
【0129】
また、実施例2についても、実施例1に記したのと同様になる。実施例2である、係止具(1a)は、レール形状の雌部(5a)の断面略C字状(8a)の間から露出したレール形状の雄部(3a)の断面略I字状(9a)上面(10a)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)とが摺動する。指を接して摺動させるには、
図20にて、レール形状の雌部(5a)の断面略C字状(8a)の間から露出したレール形状の雄部(3a)の断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が、ある一定以上必要になる。実施例1と同様に、長さ(Aa)は10mm以上が必要になる。係止具(1a)は、レール形状の雌部(5a)の断面略C字状(8a)の間から露出したレール形状の雄部(3a)の断面略I字状(9a)上面(10a)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)とが摺動できるようにするには、つまりは、レール形状の雌部(5a)の断面略C字状(8a)の間から露出したレール形状の雄部(3a)の断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が、摺動させる場合に接する指の幅以上に設けてあるので、長さ(Aa)が10mm以上となるので、実施例1と同様の各効果がある。
【0130】
前記断面略C字状(8a)の間から露出した断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が10mm以上としてある。
【0131】
次に、上記について一部補足説明する。また、実施例1にて記載したのと同様に、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が最低10mm以上ある。よって、レール形状の雌部(5a)を配していない、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)の上面の短手方向(矢印T)の長さも10mm以上より大きい。
【0132】
該袋の口(2)が収容可能な容積部(11a)を第1部材(4a)の長手方向(方向N)の前半側(12a)に設けてある。該容積部(11a)は開口部(13a)を備えてある。第1部材(4a)の長手方向(方向N)の先端(14a)に該開口部(13a)を設けてある。
【0133】
次に、開口部(13a)と、袋の口(2)との作用について、一部、説明する。
図11、12と同様になるが図は省略してある。該開口部(13a)は、口径(22)を絞った該袋の口(2A)を出入する。また、開口したままの該開口部(13a)を含めた容積部(11a)は、容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2B)を掛止する。
【0134】
また、より具体的に記すと次のようになる。前記袋の口(2)が収容可能な中空部(29a)を前記容積部(11a)内に設けてある。開口したままの前記開口部(13a)を含めた容積部(11a)は、容積部(11a)内の該中空部(29a)に挿入後の口径を拡げた該袋の口(2)を掛止する。
【0135】
前記容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8a)の間から露出した断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が大きくしてある。また、該中空部(29a)の短手方向(矢印T)の最大長さ(Ba)より、前記断面略C字状(8a)の間から露出した断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が大きくしてある。
【0136】
次に、上記について一部補足説明する。該中空部(29a)の短手方向(矢印T)の最大長さ(Ba)より、前記容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)は、内側にある。よって、厳密に言うと、該中空部(29a)の短手方向(矢印T)の最大長さ(Ba)は、前記容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より大きい。しかし、その差は僅かであり、長さとしては、同等である。また、前記容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、前記断面略C字状(8a)の間から露出した断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が大きくしてある。該中空部(29a)の短手方向(矢印T)の最大長さ(Ba)より、前記断面略C字状(8a)の間から露出した断面略I字状(9a)上面(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Aa)が大きくしてある。大きくしてあるので、実施例2については、実施例1と同様の各効果がある。
【0137】
次に、開口部(13a)と袋の口(2)との作用、第1部材(4a)、第2部材(6a)の作用等について説明する。実施例1の
図8,9、13~15と同様になるが、図は省略してある。該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動されると、該容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6a)の先端(23a)によって開口部(13a)側へ移動する。該開口したままの開口部(13a)が該移動した袋の口(2F)によって覆われて塞がれる。第1部材(4a)と第2部材(6a)との間に袋の口(2)が挟まれる。挟まれることによって、袋の口(2)が封止される。および、第1部材(4a)と第2部材(6a)とが係止される。係止される係止具(1a)としてある。
【0138】
次に、上記について一部補足説明する。実施例1である、係止具(1)にて、該レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動されると、該容積部(11)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6a)の先端(23a)によって開口部(13)側へ移動する、に代えて、実施例2は次のようにしてある。該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動されると、該容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2)が第2部材(6a)の先端(23a)によって開口部(13a)側へ移動する。
【0139】
該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動されるとは、つまり、該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後端側から先端(14a)側の方向(矢印M)へ押動される、であり、あるいは、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後端側から開口部(13a)側の方向(矢印M)へ押動される、ということを記載してある。なお、袋の口(2)を挿入する方向(矢印H)と、袋の口を封止するために第1部材(4a)を押圧する方向(矢印M)と、が相対するので、かち合うことがなく、連続的に操作する場合に、各々の方向に対して両手等で前準備しておけば(構えておけば)、操作が効率的になり、迅速性が高まる、という効果がある(効果他2-1)。
【0140】
先に述べたように、前記レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配してある。配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4a)と第2部材(6a)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5a)とレール形状の雄部(3a)との係合する力が第1部材(4a)の前半側(12a)に加わり、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果2-1-1)。また、前記レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配してある。配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)から後半側(15a)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第1部材(4a)の前半側(12a)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果2-5)。
【0141】
また、前記レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印H)へ押動された場合に、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出している。
【0142】
上記について、一部補足説明する。また、実施例2についても、実施例1の(効果1-1)に記したのと同様になる。実施例2である、係止具(1a)は、該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動されると、該容積部(11a)内に挿入後の口径を拡げた袋の口(2a)が開口部(13a)側へ移動して、該開口したままの開口部(13a)が該移動した袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4a)と第2部材(6a)との間に袋の口(2)が挟まれ、挟まれることによって、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4a)と第2部材(6a)とが係止されるようにしてある。そして、
図20にて、前記レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出するように設けてある。よって、前出の特許文献1の1件目の実施例38の係止具のように「設けている範囲」に限定されることがない。該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合の第2部材(6a)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすいという長所を有する。レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動され、開口部(13a)が袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4a)と第2部材(6a)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、第2部材(6a)の押動される位置が限定されるのを緩和でき、袋の口(2)を封止する力が向上する、という効果がある(効果2-1-2)。また、同様に、前記レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出するように設けてある。よって、前出の特許文献1の1件目の実施例38の係止具のように「設けている範囲」に限定されることがない。該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合の第2部材(6a)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすいという長所を有する。レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動され、開口部(13a)が袋の口(2)によって覆われて塞がれ、第1部材(4a)と第2部材(6a)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、第2部材(6a)を押動させる位置が限定されるのを緩和でき、使用する袋のサイズ、大きさが限定されてしまうのを緩和することができる、という効果がある(効果2-2-1)。また、前記レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出している。突出しているように設けているので、該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された場合の第2部材(6a)の位置が限定されることが少なく「任意に調整」しやすい。任意に調整できる範囲が拡がるという効果がある(効果他2-2)。また、第1部材(4a)と第2部材(6a)との間に袋の口(2)が挟まれ、封止される場合に、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出する位置にしておけば、封止された後、係止および封止の状態を解除する意思が特になく、不可抗力等によって不意に、該レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4a)の長手方向(方向N)の後半側(15a)から前半側(12a)の方向(矢印M)へ押動された時でも、第2部材(6a)の先端(23a)が開口部(13a)より突出している分だけ、すぐには、係止および封止の状態が解除されることがなく、安全である、という効果がある(効果他2-3)。
【0143】
次に、実施例3である、係止具(1b)について記す。実施例3である、係止具(1b)は、実施例1である、係止具(1)の、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図21~23、33にて、前記レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配し、としてある。なお、実施例3の第1部材は、実施例1の第1部材(4)と同様、同一としてある。
【0144】
上記について、一部補足説明する。第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)について、後半というのは、第2部材(6b)の長手方向(矢印N)、第2部材(6b)のレール方向にて、第2部材(6b)の全長を二等分した場合の後半分という意味であるが、後半側なので、正確に二等分した場合の正確な後半部分だけを述べている訳ではなく、その前後も含む範囲ということを記載してある。つまり、第2部材(6b)の全長を二等分した場合のおよそ後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配してある。レールの押動、摺動の容易性等に配慮してあり、レール形状の雌部(5b)を配してある区間が短いということない。また、レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)について、実施例1と相違して、実施例3は、第2部材(6b)の全長にレール形状の雌部(5b)を配してある訳ではなく、断面略C字状(8b)のレール形状が全長にある訳ではない。しかし、断面的に見れば、略C字状(8b)のレール形状が存在するので、断面略C字状(8b)のレール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)、という文言で記してある。レール形状の雄部(3)の第1部材(4)について、実施例1と同様に、第1部材(4)の全長(C)にレール形状の雄部(3)を配してある。だだし、レール形状の雄部(3)を第1部材(4)の全長(C)に設ける必要はなく、部分的、断片的に配してもよい。その場合も、断面的に見れば、断面略I字状(9)のレール形状が存在するので、そういう場合も含めて、断面略I字状(9)のレール形状の雄部(3)の第1部材(4)、という文言で記してある。
【0145】
該断面略C字状(8b)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5b)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。
【0146】
次に、上記について一部補足説明する。先に述べたように、レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配してある。配してあるので、該断面略C字状(8b)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)の区間は、第2部材(6b)の後半側(15b)となる。よって、上面(10)に指を接して押動させる区間は第2部材(6b)の後半側(15b)となる。だからと言って、レール形状の雌部(5b)とレール形状の雄部(3)とを摺動させるため、指を接して押動させる場合に、指を接する箇所を、該断面略C字状(8b)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に限定するものではなく、限定しなくてはならないことを記している訳でもない。レール形状の雌部(5b)を配していない、第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の前半側(12b)の露出した該断面略I字状(9)上面に指を接して押動させて、レール形状の雌部(5b)とレール形状の雄部(3)とを摺動させてもよい。また、実施例1にて記載したのと同様に、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(Ab)が最低10mm程度以上ある。よって、レール形状の雌部(5b)を配していない、第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の前半側(12b)の露出した該断面略I字状(9)上面の短手方向(矢印T)の長さも10mm程度以上より大きい。
【0147】
以上のように、前記レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第2部材(6b)の後半側(15b)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果3-5)。
【0148】
また、前記レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配してあるので、つまりは、前半側(12b)には前記レール形状の雌部(5b)を配していないので、次のような効果がある。第1部材(4)と第2部材(6b)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動される場合に、レール形状の雌部(5b)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他3-1)。また、前半側(12b)には前記レール形状の雌部(5b)を配していないので、1部材(4)と第2部材(6b)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動されなくても、袋の口(2)の一端を引っ張ったりするだけで取り外しが可能であり、一時的に仮にとめる仮止め用としての利用もできる、という効果がある(効果他3-2)。また、前半側(12b)には前記レール形状の雌部(5b)を配していないので、袋の口(2)を封止しょうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される場合に、レール形状の雌部(5b)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、袋の口(2)を封止しようと押動させる時の力も軽減でき、比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他3-3)。また、前半側(12b)には前記レール形状の雌部(5b)を配していないので、該開口したままの開口部(13)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)と第2部材(6b)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果3-4-1)。
【0149】
次に、実施例4である、係止具(1c)について記す。実施例4である、係止具(1c)は、実施例1である、係止具(1)の、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図24~26にて、前記レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してある。ただし、実施例1の全長(C)に比べて、実施例4の全長は少し短くしてある。また、実施例4の第1部材は、実施例1の第1部材(4)と同様、同一としてある。
【0150】
次に、上記について一部補足説明する。第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)について、中間というのは、第2部材(6c)の長手方向(矢印N)、第2部材(6c)のレール方向にて、第2部材(6c)の全長を二等分した場合の中間部分という意味、あるいは、第2部材(6c)の全長を三等分した場合の真ん中の部分という意味であるが、中間側なので、正確に二等分、三等分した場合の正確な中間部分だけを述べている訳ではなく、その前後も含む範囲ということを記載してある。つまり、第2部材(6c)の全長を二等分、あるいは、三等分した場合の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してある。レールの押動、摺動の容易性等に配慮してあり、レール形状の雌部(5c)を配してある区間は短いということない。レール形状の雌部(5c)を配してある区間の長さは、第2部材(6c)の全長の半分の長さよりもやや長めにしてある。また、レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)について、実施例1と相違して、実施例3は、第2部材(6c)の全長にレール形状の雌部(5c)を配してある訳ではなく、断面略C字状(8c)のレール形状が全長にある訳ではない。しかし、断面的に見れば、略C字状(8c)のレール形状が存在するので、断面略C字状(8c)のレール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)、という文言で記してある。レール形状の雄部(3c)の第1部材(4c)については実施例3と同様にしてある。
【0151】
該断面略C字状(8c)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5c)とレール形状の雄部(3)とが摺動する。
【0152】
次に、上記について一部補足説明する。先に述べたように、レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してある。配してあるので、該断面略C字状(8c)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)の区間は、第2部材(6c)の中間側(28c)となる。よって、上面(10)に指を接して押動させる区間は第2部材(6c)の中間側(28c)となる。だからと言って、レール形状の雌部(5c)とレール形状の雄部(3)とを摺動させるため、指を接して押動させる場合に、指を接する箇所を、該断面略C字状(8c)の間から露出した該断面略I字状(9)上面(10)に限定するものではなく、限定しなくてはならないことを記している訳でもない。中間側(28c)を除く、レール形状の雌部(5c)を配していない、第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の前半側(12c)、後半側(15c)の露出した該断面略I字状(9)上面に指を接して押動させて、レール形状の雌部(5c)とレール形状の雄部(3)とを摺動させてもよい。また、実施例1にて記載したのと同様に、断面略C字状の間から露出した該断面略I字状上面の短手方向(矢印T)の長さ(Ac)が最低10mm程度以上ある。よって、中間側(28c)を除く、レール形状の雌部(5c)を配していない、第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の前半側(12c)、後半側(15c)の露出した該断面略I字状(9)上面の短手方向(矢印T)の長さも10mm程度以上より大きい。
【0153】
以上のように、前記レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第2部材(6c)の中間側(28c)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果4-5)。
【0154】
また、前記レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4)と第2部材(6c)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5c)とレール形状の雄部(3)との係合する力が第2部材(6c)の中間側(28c)に加わり、容積部(11)の後半寄りにて、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果4-1)。
【0155】
また、前記レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)に前記レール形状の雌部(5c)を配してあり、つまりは、前記レール形状の雌部(5c)の第2部材(6c)の長手方向(矢印N)の中間側(28c)を除く前半側(12c)、後半側(15c)には前記レール形状の雌部(5c)を配していない。第2部材(6c)の中間側(28c)を除く第2部材(6c)の前半側(12c)には、レール形状の雌部(5c)を配していないので、次のような効果がある。第1部材(4)と第2部材(6c)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動される場合に、第2部材(6c)の中間側(28c)を除く第2部材(6c)の前半側(12c)については、レール形状の雌部(5c)を配していないので、レール形状の雌部(5c)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他4-1)。また、第2部材(6c)の中間側(28c)を除く第2部材(6c)の前半側(12c)については、レール形状の雌部(5c)を配していないので、第1部材(4)と第2部材(6c)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ押動されなくても、袋の口(2)の一端を引っ張ったりするだけで取り外しが可能であり、一時的に仮にとめる仮止め用としての利用もできる、という効果がある(効果他4-2)。また、同様に、袋の口(2)を封止しょうとして、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第2部材(6c)の中間側(28c)を除く第2部材(6c)の前半側(12c)については、レール形状の雌部(5c)を配していないので、レール形状の雌部(5c)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、袋の口(2)を封止しようと押動させる時の力も軽減でき、比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他4-3)。また、該開口したままの開口部(13)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)と第2部材(6c)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、第2部材(6c)の中間側(28c)を除く第2部材(6c)の前半側(12c)については、レール形状の雌部(5c)を配していないので、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果4-4-1)。
【0156】
次に、実施例5である、係止具(1d)について記す。実施例5である、係止具(1d)は、実施例3である、係止具(1b)の、前記レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図27にて、前記レール形状の雌部(5d)の第2部材(6d)の長手方向(矢印N)の前半側(12d)に前記レール形状の雌部(5d)を配し、としてある。なお、実施例5の第1部材は、実施例1、実施例3の第1部材(4)と同様、同一としてある。
【0157】
以上のように、前記レール形状の雌部(5d)の第2部材(6d)の長手方向(矢印N)の前半側(12d)に前記レール形状の雌部(5d)を配してある。配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の後半側(15)から前半側(12)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第2部材(6d)の前半側(12d)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果5-5)。
【0158】
また、前記レール形状の雌部(5d)の第2部材(6d)の長手方向(矢印N)の前半側(12d)に前記レール形状の雌部(5d)を配してあるので、レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(矢印N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印H)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4)と第2部材(6d)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5d)とレール形状の雄部(3)との係合する力が第2部材(6d)の前半側(12d)に加わり、容積部(11)にて、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果5-1)。
【0159】
また、実施例5の第2部材(6d)は、実施例3の第2部材(6b)と同一であり、実施例3の第2部材(6b)の向きを変更してある。つまり、実施例3の前記レール形状の雌部(5b)の第2部材(6b)の長手方向(矢印N)の後半側(15b)に前記レール形状の雌部(5b)を配した第2部材(6b)と、実施例5の前記レール形状の雌部(5d)の第2部材(6d)の長手方向(矢印N)の前半側(12d)に前記レール形状の雌部(5d)を配した第2部材(6d)とは、同一のものであり、向きを変更したものである。よって、実施例3のようにも使用でき、実施例5のようにも使用でき、実施例3と実施例5とを兼用できる、という効果がある(効果他5-1)。よって、実施例5は、実施例3の効果もあわせ持つ。
【0160】
次に、実施例6である、係止具(1e)について記す。実施例6である、係止具(1e)は、実施例2である、係止具(1a)の、前記レール形状の雌部(5a)の第1部材(4a)の長手方向(矢印N)の前半側(12a)に前記レール形状の雌部(5a)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図28にて、前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5e)を配し、としてある。なお、実施例6の第2部材は、実施例2の第2部材(6a)と同様、同一としてある。
【0161】
実施例6については、実施例2と、およそ同様の効果を有するが一部相違する。袋の口(2)を挿入する方向(矢印H)と、袋の口を封止するために第1部材(4e)を押圧する方向(矢印M)と、が相対するので、かち合うことがなく、連続的に操作する場合に、各々の方向に対して両手等で前準備しておけば(構えておけば)、操作が効率的になり、迅速性が高まる、という効果がある(効果他6-1)。先に記したように、前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5e)を配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の後半側(15e)から前半側(12e)の方向(矢印M)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4e)と第2部材(6a)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5e)とレール形状の雄部(3a)との係合する力が第1部材(4e)の前半側(12e)に加わり、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果6-1)。また、前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5e)を配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の後半側(15e)から前半側(12e)の方向(矢印M)へ押動され、あるいは、第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の前半側(12e)から後半側(15e)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第1部材(4e)の全長にわたって、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果6-5)。
【0162】
次に、実施例7である、係止具(1f)について記す。実施例7である、係止具(1f)は、実施例6である、係止具(1e)の、前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5e)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図29にて、前記レール形状の雌部(5f)の第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の後半側(15f)に前記レール形状の雌部(5f)を配し、としてある。なお、実施例7の第2部材は、実施例2の第2部材(6a)と同様、同一としてある。
【0163】
実施例7については、実施例3と、およそ同様の効果を有する。前記レール形状の雌部(5f)の第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の後半側(15f)に前記レール形状の雌部(5f)を配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の後半側(15f)から前半側(12f)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の前半側(12f)から後半側(15f)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第1部材(4f)の後半側(15f)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果7-5)。
【0164】
また、前記レール形状の雌部(5f)の第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の後半側(15f)に前記レール形状の雌部(5f)を配してあるので、つまりは、前半側(12f)には前記レール形状の雌部(5f)を配していないので、次のような効果がある。第1部材(4f)と第2部材(6a)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の前半側(12f)から後半側(15f)の方向(矢印H)へ押動される場合に、レール形状の雌部(5f)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果7-3-1)。また、前半側(12f)には前記レール形状の雌部(5f)を配していないので、第1部材(4f)と第2部材(6a)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の前半側(12f)から後半側(15f)の方向(矢印H)へ押動されなくても、袋の口(2)の一端を引っ張ったりするだけで取り外しが可能であり、一時的に仮にとめる仮止め用としての利用もできる、という効果がある(効果他7-1)。また、前半側(12f)には前記レール形状の雌部(5f)を配していないので、袋の口(2)を封止しょうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4f)の長手方向(矢印N)の後半側(15f)から前半側(12f)の方向(矢印M)へ押動される場合に、レール形状の雌部(5f)に袋の口(2)が上面(10)側で挟まれたりすることがなく、袋の口(2)を封止しようと押動させる時の力も軽減でき、比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他7-2)。また、前半側(12f)には前記レール形状の雌部(5f)を配していないので、該開口したままの開口部(13f)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4f)と第2部材(6a)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果7-4-1)。
【0165】
次に、実施例8である、係止具(1g)について記す。実施例8である、係止具(1g)は、実施例6である、係止具(1e)の、前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5a)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図30にて、前記レール形状の雌部(5g)の第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の中間側(28g)に前記レール形状の雌部(5g)を配し、としてある。なお、実施例8の第2部材は、実施例2の第2部材(6a)と同様、同一としてある。
【0166】
実施例8については、実施例4と、およそ同様の効果を有する。前記レール形状の雌部(5g)の第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の中間側(28g)に前記レール形状の雌部(5g)を配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の後半側(15g)から前半側(12g)の方向(矢印M)へ、あるいは、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の前半側(12g)から後半側(15g)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第1部材(4g)の中間側(28g)については、ガタツキ等が発生しにくく、押動する場合の安定性が比較的良い、という効果がある(効果8-5)。また、前記レール形状の雌部(5g)の第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の中間側(28g)に前記レール形状の雌部(5g)を配してあるので、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の後半側(15g)から前半側(12g)の方向(矢印M)へ押動され、袋の口(2)が封止され、および、第1部材(4g)と第2部材(6a)とが係止される場合に、レール形状の雌部(5g)とレール形状の雄部(3a)との係合する力が第1部材(4g)の中間側(28g)に加わり、容積部(11g)の後半寄りにて、さらに強固な力となり、封止および係止される力が高まる、という効果がある(効果8-1)。また、前記レール形状の雌部(5g)の第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の中間側(28g)に前記レール形状の雌部(5g)を配してあり、つまりは、前記レール形状の雌部(5g)の第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の中間側(28g)を除く前半側(12g)、後半側(15g)には前記レール形状の雌部(5g)を配していない。第1部材(4g)の中間側(28g)を除く第1部材(4g)の前半側(12g)には,前記レール形状の雌部(5g)を配していないので、次のような効果がある。第1部材(4g)と第2部材(6a)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の前半側(12g)から後半側(15g)の方向(矢印H)へ押動される場合に、第1部材(4g)の中間側(28g)を除く第1部材(4g)の前半側(12g)については、レール形状の雌部(5g)を配していないので、レール形状の雌部(5g)に袋の口(2)が上面(10a)側で挟まれたりすることがなく、取り外しは比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果8-3-1)。また、第1部材(4g)の中間側(28g)を除く第1部材(4g)の前半側(12g)については、レール形状の雌部(5g)を配していないので、第1部材(4g)と第2部材(6a)とによって封止した袋の口(2)を解除するため、はずそうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の前半側(12g)から後半側(15g)の方向(矢印H)へ押動されなくても、袋の口(2)の一端を引っ張ったりするだけで取り外しが可能であり、一時的に仮にとめる仮止め用としての利用もできる、という効果がある(効果他8-1)。また、同様に、袋の口(2)を封止しょうとして、レール形状の雄部(3a)の第2部材(6a)が、第1部材(4g)の長手方向(矢印N)の後半側(15g)から前半側(12g)の方向(矢印M)へ押動される場合に、第1部材(4g)の中間側(28g)を除く第1部材(4g)の前半側(12g)については、レール形状の雌部(5g)を配していないので、レール形状の雌部(5g)に袋の口(2)が上面(10a)側で挟まれたりすることがなく、袋の口(2)を封止しようと押動させる時の力も軽減でき、比較的容易であり、動作がスムーズで、また、袋の口(2)の一部が裂けたりする恐れも少ない、という効果がある(効果他8-2)。また、該開口したままの開口部(13g)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4g)と第2部材(6a)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、第1部材(4g)の中間側(28g)を除く第1部材(4g)の前半側(12g)については、レール形状の雌部(5g)を配していないので、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果8-4-1)。
【0167】
また、次のように、実施例3~5については、実施例1の(効果1-4-1)(効果1-4-2)に記したのと同様の効果、実施例6~8についても、実施例2の(効果2-4-1)(効果2-4-2)に記したのと同様の効果になる。実施例3~8である、係止具(1b)(1c)(1d)(1e)(1f)(1g)は、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)の断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出したレール形状の雄部(3)(3a)の断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)とレール形状の雄部(3)(3a)とが摺動する。指を接して摺動させるには、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)の断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出したレール形状の雄部(3)(3a)の断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)が、ある一定以上必要になる。長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)は10mm以上が必要となる。係止具(1b)(1c)(1d)(1e)(1f)(1g)は、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)の断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出したレール形状の雄部(3)(3a)の断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)に指を接して押動させると、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)とレール形状の雄部(3)(3a)とが摺動できるようにするには、つまりは、レール形状の雌部(5b)(5c)(5d)(5e)(5f)(5g)の断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出したレール形状の雄部(3)(3a)の断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)が、押動させる場合に接する指の幅以上に設けてあるので、長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)が10mm以上となるので、実施例3~5については、そのままの状態で、実施例6~8については、上下を裏返せば、該開口したままの開口部(13)(13e)(13f)(13g)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)(4e)(4f)(4g)と第2部材(6a)(6b)(6c)(6d)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果3~8-4-1)。また、前記容積部(11)(11e)(11f)(11g)内に挿入後の口径を拡げた前記袋の口(2)の短手方向(矢印T)の長さ(D)より、断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出した断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)が大きくしてある。該中空部(29)(29e)(29f)(29g)の短手方向(矢印T)の最大長さ(B)(実施例6~8は図省略)より、断面略C字状(8b)(8c)(8d)(8e)(8f)(8g)の間から露出した断面略I字状(9)(9a)上面(10)(10a)の短手方向(矢印T)の長さ(Ab)(Ac)(実施例5~8は図省略)が大きくしてある。大きくしてあるので、実施例3~5については、そのままの状態で、実施例6~8については、上下を裏返せば、該開口したままの開口部(13)(13e)(13f)(13g)に移動して覆って塞がった袋の口(2)、あるいは、第1部材(4)(4e)(4f)(4g)と第2部材(6a)(6b)(6c)(6d)との間に挟まれた袋の口(2)の入り込み状態を把握する場合等、目で確認する時に確認しやすい、という効果がある(効果3~8-4-2)。
【0168】
また、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配した実施例1に比べると、実施例3~5については、レール形状の雌部の第2部材の長手方向(方向N)の全長に前記レール形状の雌部を配していないので、レール形状の雌部を設ける区間が少なくて済み、材料コスト等が低減する、という効果がある(効果他3~5-1)。
また、
前記レール形状の雌部(5e)の第1部材(4e)の長手方向(矢印N)の全長(Ce)に前記レール形状の雌部(5e)を配した実施例6に比べると、実施例2、7、8については、レール形状の雌部の第1部材の長手方向(矢印N)の全長に前記レール形状の雌部を配していないので、レール形状の雌部を設ける区間が少なくて済み、材料コスト等が低減する、という効果がある(効果他2、7、8-1)。
【0169】
次に、実施例9である、係止具(1h)について記す。実施例9である、係止具(1h)は、実施例1である、係止具(1)の、前記レール形状の雌部(5)の第2部材(6)の長手方向(方向N)の全長(C)に前記レール形状の雌部(5)を配し、に代えて、次のようにしてある。
図31、33にて、前記レール形状の雌部(5h)の第2部材(6h)の長手方向(矢印N)の後半側(15h)に前記レール形状の雌部(5h)を配し、前記レール形状の雌部(5h)の第2部材(6h)の長手方向(矢印N)の中間側(28h)に前記レール形状の雌部(5h)を配してある。つまり、前記レール形状の雌部(5h)の第2部材(6h)の長手方向(矢印N)の後半側(15h)から中間側(28h)に前記レール形状の雌部(5h)を配してある。実施例9である、係止具(1h)は、実施例3である、係止具(1b)と、実施例4である、係止具(1c)とを合わせたものである。
【0170】
次に、実施例10である、係止具(1j)について記す。実施例10である、係止具(1j)は、
図33の実施例1である、係止具(1)の、断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)、と同様にしてある。実施例10である、係止具(1j)は、
図32、34にて、断面略C字状(8j)のレール形状の雌部(5j)の第2部材(6j)、としてある。
【0171】
次に、上記について一部補足説明する。実施例10の断面略C字状(8j)のレール形状の雌部(5j)は、断面から見て、「C」の字そのものの形状で、Cの両端が曲がっていて角ばっている形状ではない。実施例1に比べて、Cの両端が曲がっているので、強度が高い、という効果がある(効果他10-1)。
【0172】
次に、実施例11である、係止具(1k)について記す。実施例11である、係止具(1k)は、
図33の実施例1である、係止具(1)の、断面略C字状(8)のレール形状の雌部(5)の第2部材(6)、と同様にしてある。実施例11である、係止具(1k)は、
図35にて、断面略C字状(8k)のレール形状の雌部(5k)の第2部材(6k)、としてある。
【0173】
次に、上記について一部補足説明する。実施例11の断面略C字状(8k)のレール形状の雌部(5k)は、断面から見て、「C」の両端が角ばっている形状としてある。コ字状にて、「コ」の字そのものの形状にて、コの両端を内側へ折り込んだ形状としてある。例えば、ホッチキスの針をとめた時の断面の形状に近くしてある。折り込む角度は90度未満の傾斜角度としてあるが、特に限定しない。「断面略C字状」という表現には、コ字状にて、「コ」の字そのものの形状にて、実施例11のようなコの両端を内側へ折り込んだ形状も含んでいる。例えば、ホッチキスの針をとめた時の断面の形状なども含んでいる。また、レール形状の雌部(5k)とレール形状の雄部とを係合させた状態で上下逆さにしても、レール形状の雌部(5k)の両端にレール形状の雄部は引っ掛かり、脱落することはない。なお、「断面略C字状」の具体的形状については、実施例1~11に限定するものではない。
【0174】
また、基本的には、実施例1~11の係止具は、押出成形加工、抜き出し加工等によって製造可能である。よって、射出成形等で形成する場合と比較すると、比較的製造が容易で材料費の低減が可能である、という効果がある(効果他1~11-1)。また、実施例1~11の係止具は、第1部材と第2部材とがつながっておらず、連接していなくて各々独立しているので、束縛がなく自由性が高いため、操作性がよい、という効果がある(効果他1~11-2)。また、実施例1~11の係止具は、押出成形のため、第1部材、第2部材の短手方向(矢印T)の最大幅以内に雌部のレール(26)(27)等は設けてある。また、実施例1~11の係止具は、第1部材と第2部材と上下逆にして使用してもよい。また、特に図示しないが、次のようにしてもよい。例えば、実施例1にて、袋の口(2)を封止する係止具(1)として記載したが、袋の口ではなく、シート状、あるいは、棒状のものを束にするための係止具としてもよい。実施例1にて、拡がった袋の口(2)を指等で寄せ集めて縮小させて、口径(22)を絞った袋の口(2)を開口部(13)に挿入するが、袋の口(2)、に代えて、袋ではなく、シート状、あるいは、棒状のものでもよい。被封止物、被係止物、被結束物、を、封止する、係止する、結束する、係止具としてもよい。他の実施例でも同様にしてもよい。
【0175】
また、特に図示しないが、実施例1の係止具にて、次のようにしてもよい。例えば、前記レール形状の雄部(3)の第1部材(4)が、第1部材(4)の長手方向(方向N)の前半側(12)から後半側(15)の方向(矢印M)へ押動された場合に、第2部材(6)の先端(23)が開口部(13)より突出されて押動される位置にストッパーを配置してもよい。ストッパーは突状であってもよい。レール形状の雌部(5)、レール形状の雄部(3)はストッパーを端部に有してもよい。ストッパーとレールとが接する、あるいは、例えば、第1部材に設けたストッパーと、第2部材に設けたストッパーとが接することによって、摺動が停止されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0176】
【0177】
(1) 実施例1の係止具
(1a) 実施例2の係止具
(1b) 実施例3の係止具
(1c) 実施例4の係止具
(1d) 実施例5の係止具
(1e) 実施例6の係止具
(1f) 実施例7の係止具
(1g) 実施例8の係止具
(1h) 実施例9の係止具
(1j) 実施例10の係止具
(1k) 実施例11の係止具
(2) 袋の口
(3) レール形状の雄部
(4) 第1部材
(5) レール形状の雌部
(6) 第2部材
(7) レール
(8) 断面略C字状
(9) 断面略I字状
(10) 上面
(11) 容積部
(12) 前半側
(13) 開口部
(14) 先端
(15) 後半側
(16) レール形状
(17) 隙間
(18) 隙間
(19) 端部
(20) 端部
(21) 端部
(22) 口径
(23) 先端
(24) レール
(25) レール
(26) レール
(27) レール
(28) 中間側
(29) 中空部
(矢印H) 方向
(矢印N) 長手方向
(矢印M) 方向
(矢印T) 短手方向
(A) 長さ
(B) 最大長さ
(C) 全長
(D) 長さ
(R) 最小長さ
(V) 最大長さ
(Z2) 長さ
(Z3) 全長
(Z4) 長さ