(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】チョコレートの流通およびチョコレートを分注するシステム
(51)【国際特許分類】
A23G 1/20 20060101AFI20220624BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20220624BHJP
B67D 7/00 20100101ALN20220624BHJP
【FI】
A23G1/20
B65D83/00 M
B67D7/00
(21)【出願番号】P 2020500027
(86)(22)【出願日】2018-03-16
(86)【国際出願番号】 US2018022989
(87)【国際公開番号】W WO2018170467
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-01-13
(32)【優先日】2017-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519333343
【氏名又は名称】トレード シークレット チョコレート
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルビン,マシュー,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】アンブレクト,アダム
【審査官】安田 周史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0008390(US,A1)
【文献】国際公開第2016/057939(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 1/20
B65D 83/00
B67D 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物分注システムであって、
第1の容積を画定する略流体密封の外部ハウジングと、
前記外部ハウジングに動作可能に接続された垂直支持部材と、
前記垂直支持部材に動作可能に接続された基部支持部材と、
前記第1の容積内に配設され、前記外部ハウジングに動作可能に接続された分注器案内部材と、
前記外部ハウジングを貫いて延在し、前記外部ハウジング内の第1の端部および前記外部ハウジングの外側の第2の端部を有し、枢動軸を画定する、押出器接続部材と、
前記外部ハウジング内に配設され、前記第1の端部に動作可能に接続された押出器部材と、
前記外部ハウジングの外に配設され、前記第2の端部に動作可能に接続されたレバーと、
前記第1の容積内に配設され、前記押出器部材に動作可能に接続された少なくとも1つの押出器案内部材と、
前記第1の容積内で前記外部ハウジングに動作可能に接続され、前記少なくとも1つの押出器案内部材を受容することができる少なくとも1つの押出器案内レールと、を備え、
前記レバーの手動による作動が、前記少なくとも1つの押出器案内部材と協調して前記押出器部材を枢動させ
、
前記内容物分注システムは、
前記ハウジング内に配置され、前記第1の容積を別々の第2および第3の容積に二分する隔壁であって、前記押出器部材が前記第2の容積内に配設されている、隔壁と、
前記ハウジングを貫いて形成された、前記第2の容積と流体連通するための開口部と、
前記第2の容積内に配置された第1の変形可能なパウチであって、
略細長の流体密封エンクロージャ、
前記流体密封エンクロージャを実質的に充填する量のチョコレート、前記流体密封エンクロージャを貫いて延在する流体導管、および
前記流体導管に動作可能に接続された流体弁、をさらに含む、第1の変形可能なパウチと、をさらに備え、
前記流体導管が、前記開口部を貫いて延在し、
前記レバーの枢動が、前記第1の変形可能なパウチ内のチョコレートの前記量を減少させるように前記第1の変形可能なパウチに印可される付勢力をもたらし、
前記押出器部材が前記第1の変形可能なパウチに対して付勢されると、前記流体弁の自動的な作動が、前記チョコレート液が前記第1の変形可能なパウチから流れるように分注されることを可能にし、
前記変形可能なパウチが、チョコレート分注中に実質的に空気不含の状態にとどまる、内容物分注システム。
【請求項2】
前記第1の容積と熱連通した加熱素子をさらに備える、請求項1に記載の内容物分注システム。
【請求項3】
前記チョコレートが3%未満の水を含有する、請求項
1に記載の内容物分注システム。
【請求項4】
前記チョコレートが室温で固体である、請求項
1に記載の内容物分注システム。
【請求項5】
前記第3の容積内に配置された第2の変形可能なパウチであって、前記第1の変形可能なパウチと実質的に同一である、第2の変形可能なパウチ、をさらに備える、請求項
1に記載の内容物分注システム。
【請求項6】
前記ハウジングに動作可能に接続されたカバー部材をさらに備え、
前記カバー部材の前記ハウジングとの係合が、前記第1の容積を外側の環境から実質的に隔離し、
前記カバー部材の前記ハウジングからの係合解除が、前記変形可能なパウチが前記第2および第3の容積の内外へと移動されることを可能にする、請求項1に記載の内容物分注システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの押出器案内レールが、前記カバー部材に動作可能に接続され、前記カバー部材の係合が、前記少なくとも1つの押出器案内部材および前記押出器部材に与圧し、前記カバー部材の係合解除が、前記少なくとも1つの押出器案内部材および前記押出器部材から除圧する、請求項
6に記載の内容物分注システム。
【請求項8】
前記基部支持部材に動作可能に接続され、他の相互係止構造部材とインターフェース接続するように構成された少なくとも1つの相互係止構造部材と、
電気通信が可能であり、前記垂直支持部材に動作可能に接続された少なくとも1つの動力相互係止部材であって、少なくとも1つのメス動力相互係止部材、少なくとも1つの動力相互係止オス部材、またはそれらの組み合わせ、を含む群から選択される、少なくとも1つの動力相互係止部材と、をさらに備える、請求項1に記載の内容物分注システム。
【請求項9】
前記ハウジングに動作可能に接続されたデジタル識別子システムと、
前記デジタル識別子システムと電気通信する少なくとも1つのデジタル識別子と、
前記デジタル識別子システムと電気通信する少なくとも1つのデータインターフェースと、をさらに備える、請求項1に記載の内容物分注システム。
【請求項10】
前記ハウジングに動作可能に接続されたディスプレイ受容器と、
前記ディスプレイ受容器と電気通信するディスプレイと、をさらに備える、請求項
9に記載の内容物分注システム。
【請求項11】
前記基部支持部材に動作可能に接続され、他の相互係止構造部材とインターフェース接続するように構成された少なくとも1つの相互係止構造部材と、
電気通信が可能であり、前記垂直支持部材に動作可能に接続された少なくとも1つの動力相互係止部材であって、少なくとも1つのメス動力相互係止部材、少なくとも1つの動力相互係止オス部材、またはそれらの組み合わせ、を含む群から選択される、少なくとも1つの動力相互係止部材と、をさらに備える、請求項1に記載の内容物分注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年10月9日に出願された同時係属中の米国特許出願第14/879,940号、2015年10月9日に出願された同時係属中の米国特許出願第14/879,984号、2015年10月9日に出願された同時係属中の米国特許出願第14/879,997号、2015年10月9日に出願された同時係属中のPCT出願第PCT/US2015/054968号、および2017年3月16日に出願された同時係属中の米国特許出願第62/472,193号の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものであり、これらは全て、2014年10月9日に出願された現在では失効した米国特許出願第62/061,856号、および2015年2月12日に出願された現在では失効した米国特許出願第62/115,339号、および2016年7月19日に出願された現在では失効した米国特許出願第62/364,142号の優先権を主張したものであり、これらの全ては、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示される本発明は、一般に食品貯蔵および分注の分野に関し、より具体的には溶融食品内容物を貯蔵および分注するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
カカオニブ、カカオパウダー、および/またはカカオバターの懸濁液を含み、3重量パーセント未満の相対含水量を有する均一な食材として本明細書で定義されるチョコレートは、長年にわたって経済的および調理的な関心の対象である。チョコレートは、典型的に室温で固体であり、油脂結晶の融点を超える、慣習的には華氏93度(摂氏約46と10分の1度)を超える高温で液体懸濁液を形成するか融解し得る。チョコレートは典型的に25マイクロメートル未満の平均粒径および約1パーセントの相対含水量によって特徴付けられ得るが、メキシコの飲用チョコレートなどの一部の粗挽きのコンチングされていないチョコレートは、最大1ミリメートルの範囲の粒径および2パーセントを超える相対含水量を含み得る。
【0004】
全ての場合において、融解または溶融チョコレートは、チョコレートミルクまたは他のチョコレート含有飲料などのチョコレート溶液と比較して相対的に高い粘度によって特徴付けられる。また、高含水量のチョコレート飲料とは異なり、チョコレートは、華氏70度(摂氏約21と10分の1度)で固体であり、合理的な作業粘度を達成するために融解させなければならない。この意味で、チョコレートは、水溶液または水和物マトリックスではなく、脂肪または疎水性マトリックスによって特徴付けられた複合材料とみなされ得る。
【0005】
そのまま食べられるチョコレートは伝統的にカカオニブおよび砂糖を含むものの、カカオバター、植物油、粉ミルク、大豆レシチン、粉砕バニラ豆、および/またはナッツなどの他の材料が、甘味を増大させ、粘度を減少させ、風味を弱め、またはチョコレート懸濁液を安定化するために添加されることが多い。
【0006】
多くの融解懸濁液と同様に、チョコレート融解物は、静置されると経時的に分離し、融解物の上部付近にカカオバター高含有の層、ならびに底部に向かってカカオおよび砂糖粒子高含有の層が得られる。融解分離は、チョコレート業界が、華氏約93度(摂氏約42と10分の1度)で融解するチョコレートを、ベータV結晶を含む固体の調温形態で貯蔵および流通させることを迫られた要因の1つであった。調温チョコレートを生成するために、溶融チョコレートを、華氏98度(摂氏約36と3分の2度)超に加熱して全ての結晶形態を融解させ、華氏約82度(摂氏約27.77度)に冷却してタイプIVおよびV結晶を生成させ、華氏約90度(摂氏約32と50分の11度)に再加熱してタイプIV結晶を融解させ、急速冷却時に広がって固体バーを形成し得る純ベータV種結晶が得られる。急速冷却は伝統的に、大型かつ高価な強制空冷トンネルの使用を通じて達成される。
【0007】
チョコレート融解物とは異なり、調温チョコレートは、低温の乾燥した環境に貯蔵される限り、数か月または数年にわたって一貫性のある粒子分布を保ち得る。貯蔵温度が華氏80度(摂氏約26と3分の2度)超に上昇すると、調温チョコレートの結晶状態は、柔軟化し、チョコレートの表面上へのカカオバターの移動および析出をもたらし得、ファットブルームと呼ばれる特徴的な白色で薄片状の外観を表面上にもたらす。チョコレートを湿潤環境で貯蔵することは、チョコレート内の砂糖に大気からの余剰水分が浸み込み、ファットブルームに似た特徴的な外観を有する小さな白色斑点がチョコレートの表面上に析出する、シュガーブルームと呼ばれる同様の問題を引き起こし得る。カカオバターのベータV結晶構造は、非晶質チョコレートまたは他の結晶構造を有するチョコレートと比較すると高い密度を有し、耐湿性の硬質複合体が得られる。伝統的に、調温プロセスは、非晶質チョコレートと比較して相対的に水分安定な形態でチョコレートを長期間にわたって貯蔵するのを助けるために使用され得る。
【0008】
シュガーブルームおよびファットブルームは、チョコレート完成品において望ましからざる特徴であり、消費者が購入した製品を返品するかまたは廃棄するかのいずれかの結果をもたらすことが多い。冷蔵輸送および貯蔵施設を含むコールドチェーン流通システムが、シュガーブルームおよびファットブルームを回避するために伝統的に使用されている。この方法は、有効であるものの、チョコレート製品を配達するコストおよび複雑性を大いに増加させる。
【0009】
調温前のチョコレートは伝統的に、調温ボウルまたは融解ケトルなどの大型加熱連続混合容器で融解および貯蔵される。連続混合および加熱は溶融チョコレート内のカカオバターの一様な分布を維持し得るものの、それはまた、チョコレートを不断の外気供給に曝露し、それによって酸化および貴重な揮発性風味の脱ガスを促進する。結果として、チョコレート製造業者およびチョコレート職人は典型的に、チョコレートの風味および鮮度を保つために、チョコレートが溶融状態で維持される時間の長さをほんの数日に限定している。
【0010】
非調温の溶融チョコレートは、多数の望ましい調理特性を有する。調温チョコレートとは異なり、融解チョコレートは、消費者の口から熱を吸収することなくその風味を放出し得、調温チョコレートと比較してより直接的かつ風味豊かな体験をもたらす。固体チョコレートからの風味放出は、顧客が固体チョコレートを消費する前に低温の飲料または食品を消費する場合、さらに遅延され得る。低温の食品または飲料は、チョコレートを融解させ風味を放出するために必要な口腔内で利用可能な熱を減少させる。
【0011】
なお、チョコレートまたは他の物質の粘度を減少させる1つの技法は、物質がその融点を超えて加熱され、コンチェ内で最大数日にわたって外気または強制給気環境で破砕される、コンチングとして知られるプロセスであり、改良された粒径分布およびより望ましい風味プロファイルをもたらす。破砕プロセスは、平均粒径を減少させる原因であってもよく、通気は、チョコレート中に含有される相対含水量および他の揮発酸を減少させる原因であってもよい。
【0012】
チョコレート内の天然乳化剤は、水および有機酸に対する親和性を有し、砂糖などのそれほど極性ではない化合物よりもこれらの化合物を優先的に可溶化し得、相対的に粘性の懸濁液をもたらす。極端な場合には、余剰水は、融解チョコレート内の砂糖から乳化剤を奪い得、砂糖を析出させ、チョコレートは、セメントに似た形態で動かなくなる。水および余剰有機酸をチョコレートから除去することは、結合した乳化剤を解放し、それによって懸濁液の粘度を減少させる。工業規模のチョコレート製造は、生産においてコンチングを利用することが多いものの、小規模のビーントゥバーチョコレート製造の大部分は、コンチェのないプロセスにおいて所望の粒径分布を達成するために、ストーングラインダー、メランジャー、またはローラーミルなどの伝統的な破砕システムを利用している。これらの方法は所望の粒径分布を生成するのに有効であるものの、コンチェのないプロセスを使用して生成されたチョコレートは典型的に、相対的に高い含水率および酸性の風味プロファイルによって特徴付けられ得る。
【0013】
伝統的なコンチング方法は、チョコレートの上に空気を通過させて蒸発をもたらすことによって、水および有機酸を除去し得る。残念ながら、この方法はまた、有機アルコールおよびケトンのさらなる酸化をもたらし、さらなる酸の溶解をもたらす。チョコレートの酸含有量をかなり減少させるために、酸化プロセスは、最初に完了させなければならず、これは、最大で数日かかり得る。その後ようやく、通気が蒸発を通じて酸含有量の純減をもたらし得る。
【0014】
溶融チョコレートは、風味および揮発性化合物が直ちに得られるため、固体チョコレートに優れた消費者体験を届け得る望ましい食品である。しかしながら、容器の容積が増大するにつれて、数日よりも長い期間にわたって溶融チョコレートを新鮮かつ均一な状態で維持することは、ますます困難になる。結果として、溶融チョコレートは、鮮度を保つために、流通前に調温チョコレートに変換されることが多い。調温チョコレートは長期の貯蔵および流通を可能にし得るものの、これは、完成品の品質を維持するために、コールドチェーン流通システムの使用を必要とする。したがって、相対的に制御されていない環境を通じたチョコレートの流通を可能にし得るシステムおよび方法に対するニーズが存在する。小売業者が、チョコレートを不断の酸化に供することなく、新鮮な溶融チョコレートを長期間にわたって分注することを可能にするようなシステムおよび方法に対するニーズも存在する。本新規技術は、これらのニーズに対処するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態によるチョコレート分注システムの図である。
【
図2】本発明のチョコレート分注システムの分解斜視図である。
【
図3】本発明のチョコレート分注システムの分解側面図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるチョコレート分注システムの断面図である。
【
図5】本発明の半自動プランジャー弁の展開図である。
【
図7】本発明の一実施形態による容量投入器の図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるプランジャーの図である。
【
図9A】チョコレート分注システムと共に使用され得る容器の一実施形態の斜視図である。
【
図9B】耐ドレイン分注器を含む
図9Aの容器実施形態の第2の実装の斜視図である。
【
図10A】チョコレート分注システムと共に使用され得る容器の第2の実施形態の斜視図である。
【
図10B】チョコレート分注システムと共に使用され得る容器の第2の実施形態の断面図である。
【
図11】チョコレート分注システムと共に使用され得る容器の第3の実施形態の斜視図である。
【
図12A】チョコレート分注システムの第4の実施形態の正面斜視図である。
【
図12B】チョコレート分注システムの第4の実施形態の第2の斜視実装である。
【
図12C】チョコレート分注システムの第4の実施形態の第3の斜視実装である。
【
図12D】チョコレート分注システムの第4の実施形態の第4の斜視実装である。
【
図13A】チョコレート分注システムの第5の実施形態の正面斜視図である。
【
図13B】チョコレート分注システムの第5の実施形態の第1の下向き断面図である。
【
図13C】単一の圧力部材を有するチョコレート分注システムの第5の実施形態の分解図である。
【
図14A】チョコレート分注システムの第6の実施形態の正面斜視図である。
【
図14B】単一の圧力部材を有するチョコレート分注システムの第6の実施形態の第1の下向き断面図である。
【
図14C】複数の圧力部材を有するチョコレート分注システムの第6の実施形態の第2の下向き断面図である。
【
図15A】遠隔送達システムを含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第1の概略図である。
【
図15B】遠隔送達システムおよび壁装着部を含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第2の概略図である。
【
図15C】単一のソースおよび複数の出口を有する遠隔送達システムを含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第3の概略図である。
【
図15D】デイジーチェーン構成の遠隔送達システムを含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第4の概略図である。
【
図15E】遠隔加熱および送達システムを含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第5の概略図である。
【
図15F】チョコレート分注システムの第7の実施形態で使用される二重壁配管の断面図である。
【
図15G】防御エンクロージャを含むチョコレート分注システムの第7の実施形態の第6の斜視図である。
【
図16】本発明の一実施形態によるチョコレートを貯蔵する方法である。
【
図17】本発明の一実施形態によるチョコレートを分注する方法である。
【
図18】本発明の一実施形態によるチョコレートをコンチングする方法である。
【
図19A】チョコレート分注システムの第8の実施形態の分解斜視図である。
【
図19B】チョコレート分注システムの第8の実施形態の正面からの分解斜視図である。
【
図19C】チョコレート分注システムの第8の実施形態の側面からの分解斜視図である。
【
図19D】チョコレート分注システムの第8の実施形態の正面からの斜視図である。
【
図19E】チョコレート分注システムの第8の実施形態の上部からの断面図である。
【
図19F】チョコレート分注システムの第8の実施形態の側面からの断面図である。
【
図20A】本発明の一実施形態によるチョコレートを加工する方法に関連するプロセスフローである。
【
図20B】本発明の一実施形態によるチョコレートを加工する方法に関連する第2のプロセスフローである。
【
図20C】本発明の一実施形態によるチョコレートを加工する方法に関連する第3のプロセスフローである。
【
図21A】チョコレート分注システム容器の第8の実施形態の第1の斜視図である。
【
図21B】チョコレート分注システム容器の第8の実施形態の第2の斜視図である。
【
図21C】チョコレート分注システム容器の第8の実施形態の第3の斜視図である。
【
図22A】チョコレート分注システムの第9の実施形態の第1の斜視図である。
【
図22B】チョコレート分注システムの第9の実施形態の第2の斜視図である。
【
図22C】レバーを使用した容器からの内容物の押出を描いた、チョコレート分注システムの第9の実施形態の第3の斜視図である。
【
図22D】相互接続部材を描いた、第9の実施形態の第4の斜視図である。
【
図23】中にチョコレート分注システムが存在し得る例示的な高レベル環境である。
【
図24A】チョコレート分注システムの第10の実施形態の第1の側面斜視図である。
【
図24B】チョコレート分注システムの第10の実施形態の第2の正面斜視図である。
【
図24C】チョコレート分注システムの第10の実施形態の第3の斜め斜視図である。
【
図24D】チョコレート分注システムの第10の実施形態の第4の斜め斜視図である。
【
図25A】チョコレート分注システムの第11の実施形態の第1の斜視図である。
【
図25B】チョコレート分注システムの第11の実施形態の第2の斜視図である。
【
図25C】チョコレート分注システムの第11の実施形態の第3の斜視図である。
【
図25D】チョコレート分注システムの第11の実施形態の第4の斜視図である。
【
図25E】チョコレート分注システムの第11の実施形態の第5の斜視図である。
【
図26A】チョコレート分注システムと共に使用される代替的なハウジングおよび押出システムの第1の斜視図である。
【
図26B】チョコレート分注システムと共に使用される代替的なハウジングおよび押出システムの正面からの第2の斜視図である。
【
図26C】チョコレート分注システムと共に使用される代替的なハウジングおよび押出システムの背面からの第3の斜視図である。
【
図26D】チョコレート分注システムと共に使用される代替的なハウジングおよび押出システムの上部からの第4の斜視図である。
【
図26E】チョコレート分注システムと共に使用される代替的なハウジングおよび押出システムの第5の斜視図である。
【
図27A】チョコレート分注システムと共に使用される容器の第12の実施形態の第1の側面斜視図である。
【
図27B】チョコレート分注システムと共に使用される容器の第12の実施形態の第2の側面斜視図である。
【
図28A】チョコレート分注システムと共に使用される第1の代替的な押出器部材が閉前方位置にある第13の実施形態の第1の斜視図である。
【
図28B】チョコレート分注システムと共に使用される第1の代替的な押出器部材が開逆位置にある第13の実施形態の第2の斜視図である。
【
図28C】チョコレート分注システムと共に使用される第2の代替的な押出器部材を含む第13の実施形態の第3の斜視図である。
【
図28D】チョコレート分注システムと共に使用される第2の代替的な押出器部材が閉前方位置にある第13の実施形態の第4の斜視図である。
【
図28E】チョコレート分注システムと共に使用される第2の代替的な押出器部材が開逆位置にある第13の実施形態の第5の斜視図である。
【
図28F】チョコレート分注システムと共に使用される第3の代替的な押出器部材が閉前方位置にある第13の実施形態の第6の斜視図である。
【
図28G】チョコレート分注システムと共に使用される第3の代替的な押出器部材が開前方位置にある第13の実施形態の第7の斜視図である。
【
図29A】加温機シャーシ実施形態が閉鎖ヒンジ構成にある第14の実施形態の第1の斜視図である。
【
図29B】第14の実施形態の第2の背面斜視図である。
【
図29C】第14の実施形態の第3の側面斜視図である。
【
図29D】加温機シャーシ実施形態が開放ヒンジ構成にある第14の実施形態の第4の斜視図である。
【
図29E】第14の実施形態の第5の正面斜視図である。
【
図29F】第14の実施形態の第6の底面斜視図である。
【
図29G】第14の実施形態の第7の背面斜視図である。
【
図29H】加温機ドア部材がなく、ヒンジが開放構成にある、第14の実施形態の第8の斜視図である。
【
図29I】ヒンジが閉鎖構成にある、第14の実施形態の第9の側面斜視図である。
【
図29J】ヒンジが閉鎖構成にある、第14の実施形態の第10の背面斜視図である。
【
図29K】ヒンジが開放構成にある、第14の実施形態の第11の斜視図である。
【
図29L】ヒンジが開放構成にある、第14の実施形態の第12の背面斜視図である。
【
図29M】ヒンジが開放構成にある、第14の実施形態の第13の上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の原理の理解を促進するために、これより図面に示されている実施形態を参照し、具体的な文言を使用してそれらを説明する。しかしながら、それによって本発明の範囲のいかなる限定も意図されていないことが理解されるであろう。本発明が属する技術分野の当業者であれば通常思い当たるような、図示される装置における改変およびさらなる修正、ならびにそこに図示される本発明の原理のさらなる適用は、企図されている。
【0017】
図1~8に示されるように、本新規技術は、基部15に動作可能に接続され得るハウジング10を有する融解物分注システム5に関する。
図1~4を参照すると、ハウジング10は典型的に、ハウジングシェル30、分注器35、容量投入器40、内容物45、および攪拌器50を含む。ハウジングシェル30は、ハウジング10の容積20を構造的に画定し、ハウジング容積20および固体または融解チョコレートなどの内容物45を外部環境25から動作可能に隔離する。本技術の内容物45は、均一な低粘度融解状態を達成するために室温を超えて加温され攪拌され得る、室温で固体、半固体、および/または高粘度の食品または美容物質であってもよい。固体は典型的に、内容物45に印加される外力が存在しない場合に内容物45が形状を保持する場合を意味するとみなされ得る。内容物45は典型的に、非水系のマトリックスを有し得、チョコレート、ナッツバター、ココナッツバターなどを含み得る。いくつかの実装はまた、そのような成分を含有するローションおよび/または他の混合物を含んでもよい。ハウジング10内の内容物45は、分注器35を介して外部環境25に放出され得る。
【0018】
本技術の分注器35は典型的に、分注器35の動作および/または作動がハウジング容積20から外部環境25への流体連通を可能にし得るように、ハウジング容積20と外部環境25との間の境界でハウジングシェル30に動作可能に接続されている。分注器の動作中、融解内容物45は典型的に、分注器ノズル75を介してハウジングシェル30から外部環境25へ付勢され、これは、外部環境25に対して測定される負圧がハウジング容積20内に形成されることをもたらし得、これは、容量投入器40によって相殺され得る。容量投入器40は、ハウジング容積20と動作連通して配置されてもよく、周囲空気、不活性雰囲気などの追加の流体をハウジング容積20内に導入して、分注器動作中に生成された負圧を少なくとも部分的に相殺してもよい。
【0019】
一実施形態では、容量投入器40は、ハウジング10の容積20内に完全に配置されてもよく、二酸化窒素または二酸化炭素などの圧縮流体を圧縮ガスシリンダー55からハウジング容積20内へ放出することによって負圧の一部に対処し、および/または、負圧の一部を相殺してもよい。この場合、容量投入器40は典型的に、ハウジングシェル30の底部に向かって配置され、より典型的には、動作中一定のハウジング容積20圧力を維持する圧力調整器に動作可能に接続された、流体で充填されたシリンダー55を含む。
【0020】
図1~4に示されるように、外部環境25からの空気または圧縮シリンダー55からの不活性ガスがハウジング容積20に入り分注器35の動作中に生成された負圧を相殺することを可能にするように、容量投入器40の別の実施形態が、ハウジングシェル30に動作可能に接続され、ハウジング容積20と外部環境25との間の境界に配置されてもよい。この実施形態では、容量投入器40は典型的に、充填レベル140より上の空気と外部環境25または不活性ガスソース55との間の動作連通を可能にするように、ハウジング10の上部付近の内容物充填レベル140よりも上に配置される。容量投入器40はまた、ハウジングシェル30自体を変形させ、ハウジング容積20を減少させてもよい。
【0021】
本技術の攪拌器50としては、従来の攪拌翼、パドル、泡立て器、磁気攪拌棒、亜音波振動器、音波振動器、超音波振動器、回転器などが挙げられ得る。攪拌器50は、動作可能に接続され攪拌器駆動装置105によって駆動されると融解内容物45を混合し得るハウジングシェル30内に配置された機械的装置であってもよい。一実施形態では、攪拌器50は、ハウジングシェル30内に完全に配置された磁気攪拌棒であってもよい。攪拌棒50は、基部15の攪拌器駆動装置105から投射された移動磁界によって駆動されてもよく、攪拌棒50がハウジングシェル30内で回転または振動することをもたらす。他の実施形態では、攪拌器50は、攪拌器50の一部がハウジングシェル30を横切って攪拌器駆動装置105との動作連通を可能にするように、ハウジング容積20内に大部分が配置された攪拌翼またはパドルを含んでもよい。ハウジングシェル30が可撓性であってもよいいくつかの実装では、容器シェル30の外部の可動性プレートおよび/または物体が、容器シェル30を変形してもよく、内容物45の間接的な攪拌をもたらす。
【0022】
磁気攪拌棒50は典型的に、ポリテトラフルオロエチレンまたはシリコーンなどの不活性プラスチック材料に包まれたアルニコなどの好適な永久磁性材料を含む。攪拌翼50は典型的に、ある軸を中心として相対的に高速で回転して内容物45内に旋風状運動を誘発するステンレススチールまたはプラスチックの翼を含む。攪拌パドルおよび泡立て器50はまた、ある軸を中心として回転してもよい。しかしながら、パドルおよび泡立て器50は典型的に、攪拌翼50と比較してはるかに低速で内容物45内に乱流運動を導入することによって、攪拌を提供する。攪拌翼、パドル、および泡立て器50などのそれぞれの攪拌要素は、アンカーおよび動的封止を介してハウジングシェル30に接続されてもよく、当技術分野で知られているように、駆動機構105との動作連通を可能にするように、ギヤまたは駆動シャフトなどの駆動機構をハウジングシェル30から突出させてもよい。
【0023】
ハウジングシェル30は、ハウジング内部容積20と外部環境25との間の境界として機能し、ハウジングの内容物45、分注器35、および/または容量投入器40に機械的支持を提供してもよい。ハウジングシェル30は、プレスおよび溶接されたスチールおよびステンレススチール缶、アルミニウム缶、ガラスまたはプラスチックボトル、可撓性プラスチックおよびアルミニウムで被覆されたプラスチックのパウチなどの従来の材料から製造されてもよい。ハウジングシェル30は、スチールもしくはアルミニウムの場合のように剛性であってもよく、またはプラスチックパウチの場合のように変形可能かつ可撓性であってもよい。ハウジングシェル30は、再充填不能なケグまたは可撓性プラスチックパウチの場合のように単回使用後に使い捨てであってもよく、またはケグ、筒体、ガラスボトルなどの場合のように再使用および流通のために繰り返し再充填可能であってもよい。いくつかの実装では、追加のハウジングシェル30が、審美的および/または機能的目的で他のハウジングシェル30上に積層されてもよい。例えば、追加のハウジングシェル30には、ロゴ、広告、連絡先、内容物45の情報などの記載があってもよい。機能的ハウジングシェル30は、耐候、断熱、および/または他の同様の機能的利点を提供してもよい。
【0024】
容量投入器40の装置は、当技術分野で知られており、典型的に栓圧力放出弁、調整される圧縮ガスシリンダー、膨張可能な弾性嚢などを含み得る。栓圧力放出弁40は、輸送の後および内容物45を放出する前に動作可能に係合され得る非常に小さい孔またはチャネル125を介して、ハウジング容積20内の圧力を外部環境25の圧力に等しくなるように受動的に調整する。可撓性ハウジングシェル30は、空気をハウジング10内に導入することなく容量投入器40として機能するように、ハウジング容積20を虚脱させてもよい。容量投入器40はさらに、内容物45の有害材料または汚染への曝露を限定するために、空気嚢などの大気分離器(図示せず)、またはマイクロメートルもしくは炭素空気フィルタなどのフィルタを含んでもよい。
【0025】
内容物45が室温で液体または気体のいずれかである伝統的な液体分注器とは異なり、本技術の分注器35は典型的に、室温で凝固し得る温かい融解内容物45を、典型的に閉塞することなく、繰り返し分注することができる。伝統的な液体ノズルおよび分注器は、ほんの数回の使用後に、凝固した融解物で閉塞する傾向がある。
【0026】
閉塞することなく融解物を分注することができる当技術分野で知られているいくつかの分注器が存在する。これらとしては、ギロチン弁、プランジャー弁、および内部ボール弁が挙げられ得る。ギロチン弁は、現在、商用チョコレートおよびガラス分注機械で使用されており、典型的に、相対的に広い開口部に沿って摺動して流れを制御する大きな剪断プレートを含み得る。ギロチン弁は融解物を分注する際に有効であり得るものの、その相対的に広い開口部のため、ギロチン弁を操作するときに融解物の流量を制御することが困難であり得る。
【0027】
自浄式プランジャー弁は、従来、大型チョコレート調温システムからチョコレート融解物を分注するために使用される場合がある。残念ながら、ギロチン弁と同様に、自浄式プランジャー弁は、動作中に容器に対して力を印加することを必要とし、そのため、相対的に軽量な容器が基部から接続解除されるという結果をもたらし得る。
【0028】
ボール弁は典型的に、円形開口部の周りに封止を形成するプラスチックまたは金属ボールを含み得る。融解物からの流体圧力が、開口部の周りのボール弁の封止を維持するのに役立つ。ボール弁は、従来、少量のチョコレート融解物を分注するために製菓用漏斗で使用される場合がある。しかしながら、ボール弁は、長時間の使用の繰り返し後に、閉塞して開位置にとどまる傾向がある。残念ながら、ギロチン弁、プランジャー弁、およびボール弁は分注器として使用され得るものの、いずれも、分注器を操作するときに容器に力を印加することを必要とする。本新規技術の一態様は、この問題に対処する。
【0029】
図1~6に示されるように、本技術の半自動プランジャー弁35は典型的に、プランジャー78および筒体65を含む。プランジャー78はさらに、プランジャー78の終端部で封止85によって径方向に取り囲まれたピストン80を含み、ピストン80は、
図8に示されるように、近位端で中心軸に沿ってフィンガーフランジ90に動作可能に接続され得る。筒体65はさらに、ポート孔75、プランジャー案内部70、およびそれを貫いて形成されたオープンロック60を含む。オープンロック60は典型的に、内容物45の連続的な分注を可能にするようにシステム10を開位置で維持し得る。動作中、中心軸を有する筒体65は、
図6に示されるように、(例えば、ねじ切り加工、接着剤、圧接などを介して)ハウジングシェル30に動作可能に接続されてもよい。
図5~6に示されるように、封止85、プランジャー78、ばね95は、中心軸に沿って配置され、筒体キャップ100によって保持されてもよい。
【0030】
本技術の一実装では、栓プラグもしくは打ち抜きプレートなどの分注器プラグ(図示せず)、またはロープロファイル型分注器アダプタ(図示せず)を使用して、使用前の梱包および輸送中にハウジングシェル30の分注器ポート75を一時的に封止してもよい。これは、貯蔵および輸送中にハウジング10を高密度で梱包することを可能にし、突出する分注器35を梱包、輸送、および開梱中の潜在的な損傷から保護するであろう。分注器35は、それぞれのハウジング10を備えてもよく、または再利用可能な分注器35が、分注位置で交換可能なハウジング10に嵌合され、かつ/またはそれと共に使用されてもよい。
【0031】
半自動プランジャー弁35の動作中、筒体キャップ100とフィンガーフランジ37との間に反力を印加しても、プランジャー78を筒体キャップ100に向けて付勢および/または前進させてもよい。これは、筒体65、ピストン80、および内容物45の間に生み出される容積によって画定される筒体チャンバ130の容積を膨張させ得、融解物45とポート孔75との間の動作連通を可能にし得る。この間、ばね95は圧縮される。フィンガーフランジ90から圧力が放出されると、プランジャー78は、中心軸に沿って筒体キャップ100から離れる方向に前進し、その休止位置に戻る。この間、プランジャー78は、融解物45とポート孔75との間の動作連通を閉鎖してもよく、筒体チャンバ130内の残存する融解物45を再びハウジング容積20へと付勢および/または変位させる。これは、ハウジング10または筒体チャンバ130内の融解物45の凝固のため、経時的に当然生じる閉塞に対して合力を印加することなく、融解物45の一部を繰り返し分注し得る分注器35をもたらし得る。内容物45は典型的に、閉鎖構成にある間、外部環境25から隔離された状態にとどまってもよく、典型的に流体密封の封止を維持する。
【0032】
図1~4に示されるように、基部15は典型的に、加熱素子115および加熱コントローラ120に動作可能に接続されたホットプレート110を含んでもよい。ホットプレート110は、ハウジング10との動作連通をも可能にし得るように配置されてもよい。従来の基部とは異なり、本技術の基部15は、内容物45の温度を推定もしくは測定するまたは加熱素子115の固定パワーサイクルを調整するのではなく、ホットプレート110の温度を直接監視および調整してもよい。これは、内容物45が、ハウジング10が満ちている場合に加熱不足になって凝固すること、またはハウジング10が略空である場合に過熱されて焦げ付くことを防止する。加熱コントローラ120は、ホットプレート110の温度を監視しながら、加熱素子115に提供される動力を制御する。磁気攪拌器駆動装置105の駆動機構は、当技術分野で知られており、非強磁性ホットプレート110の下に配置されて、駆動装置105から攪拌器50に機械的な力を伝え得る。
【0033】
基部15はまた典型的に、攪拌器50に動作可能に接続され得、基部15から攪拌器50にワークを運び得る攪拌器駆動装置105を含み、ハウジングの内容物45の混合をもたらす。典型的な動作中、ハウジング10は、ホットプレート110および基部15の攪拌器駆動装置105に動作可能に接続されてもよい。ホットプレート110からの熱は、次いでハウジングシェル30に伝達されてもよく、ハウジングシェル30は、次いで最適な動作温度で内容物45を融解してもよい。この間、攪拌器50は、内容物45を混合するように攪拌器駆動装置105によって係合されてもよく、それによって、容器の内容物45の均一性を増大させながら熱勾配を減少させる。
【0034】
加熱素子115に好適な材料は、当技術分野で知られており、典型的に、電源によって動力供給される抵抗性または誘導性コイルを含む。携帯用途のために可燃性ガスヒーター115も使用されてもよい。加熱素子115への動力は、基部15に配置された加熱コントローラ120によって制御されてもよい。
【0035】
加熱コントローラ120は典型的に、ホットプレート110と動作連通した、マイクロプロセッサに信号を送信する熱電素子などの温度プローブを含んでもよく、マイクロプロセッサは、信号を温度に変換し、次いでトランジスタなどの電子制御された電力スイッチを介して加熱素子115への電力を調節する。加熱コントローラ120は、事前設定温度に較正されてもよく、または、当技術分野で知られているように、デジタルもしくはアナログユーザインターフェースを介して調節可能であってもよい。チョコレートの場合、加熱コントローラ120は、華氏95度~110度(摂氏約35度~43と3分の1度)、より好ましくは華氏100度~108度(摂氏約37.77度~42と50分の11度)、より好ましくは華氏105度(摂氏約40.55度)に設定されてもよい。
【0036】
攪拌器駆動装置105は典型的に、作業を行うために基部15から攪拌器50に力を伝達し得る電磁モータまたは電磁アレイを含んでもよい。攪拌器駆動装置105は、磁気および/または機械的リンク機構を介して攪拌器50と動作可能に通信してもよい。機械的リンク機構に対する磁気リンク機構の1つの利点は、高価であり経時的に漏出する傾向がある動的封止の使用を動作中に必要としないことであり得る。そうではなく、力は、ハウジングシェル30を通して直接伝達される。
【0037】
ハウジング10は、輸送および貯蔵中に内容物45を隔離された衛生的な環境20内に維持するために使用され得る。輸送中、分注器35および容量投入器40は、ハウジング封止によって外部環境25との動作連通から封止されてもよく、内容物、典型的にはチョコレートが、最大で華氏120度(摂氏約48.88度)および湿度100パーセントの温かい高湿環境を通じて輸送されることを可能にし、これにより内容物45は、食品に害を与えることなく複数回融解および再凝固し得る。ハウジング10がその目的地に到着すると、ハウジング10は、基部15に動作可能に接続され得、熱源110からの熱は、内容物45を融解させるように基部15からハウジング10に伝達され得る。
【0038】
商用用途は典型的に予備封止されたハウジング10を含み得るものの、住宅向きのハウジング10は、消費者がハウジング10を自分の自家製チョコレート45の組み合わせで充填することができるように再封止可能な蓋を含んでもよい。
【0039】
ハウジング10は典型的に、以下の様式で組み立て、充填、および使用され得る。ハウジングシェル30、容量投入器40、攪拌器50、および分注器35は、ハウジング10を内容物45で充填する前に消毒されてもよく、これは、コンポーネントの組み立ての前に行われてもよく、またはその後に行われてもよい。分注器35およびハウジングシェル30が組み立てられると、ハウジング10は、孔135を通じて所望のレベル140まで、固体もしくは融解チョコレート45、または他の融解内容物45で充填され得る。パドル50または攪拌翼50は、ハウジング10を充填する前にアセンブリ5に追加され得、磁気攪拌棒50は、ハウジング10を封止する前に随時追加され得る。次いで、開口部135は、容量投入器40および/または不浸透性プラグ(所望の真空投入器40システムによって異なる)で閉鎖され、外部環境25から封止され得る。ハウジング封止は、真空投入器40、封止真空投入器40を環境25から係合解除することによって、または他の従来の方法を使用して、形成されてもよい。内容物45は、今や周囲条件から隔離され得、広範な温度および相対湿度で貯蔵され得る。
【0040】
ハウジング10がその目的地に輸送されると、ハウジング封止は係合解除され得、ハウジング10は、分注前に内容物45を融解および攪拌するように、基部15および攪拌器駆動装置105に動作可能に接続され得る。本技術の一実施形態では、ハウジングシェル30の分注器ポート75は、取り外し可能なプラグまたは分注器アダプタで覆われていてもよく、輸送中に分注器35を損傷する恐れなしに、ハウジング10を分注器プラグと共により高い梱包密度で安全に輸送することができる。ハウジングプラグおよび/または分注器アダプタは、内容物45が融解される前またはその後に、分注を可能にするように、分注器35に取り外し可能にまたは動作可能に接続され得る。内容物45が融解されると、分注器35は作動され得、これにより、チョコレート45が分注器ポート75から外部環境25へ流れ、負圧がハウジング容積20内で生成される。負圧が昂進するにつれて、容量投入器40は、分注器35の動作中に一貫性のある流れを維持するように圧力を相殺および/または調整し得る。内容物45が除去されると、ハウジング10は、基部15から動作可能に接続解除され、別個の充填されたハウジング10と交換され得る。ハウジング10はまた、様々な内容物45を基部15から分注することができるように、動作可能に複数回接続解除および再接続されてもよい。
【0041】
本新規技術の他の態様が、
図9~15Fに描かれている。具体的には、
図9~11は、内容物45(典型的にはチョコレートだが、潜在的にはチーズ、美容製品、および/または本新規技術システムの恩恵を受ける任意の他の材料)を収容するのに好適なハウジング実施形態を図示している。
図12A~15Fは、本新規システムの様々な追加の実施形態を図示している。これらの実施形態は、以下でより詳細に説明される。
【0042】
図9~11に示される内容物容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器190、バルク容器220など)に関して、
図9は、約187または375ミリリットルの間の容積を有する典型的に小規模な容器150を描いているが、容器は任意の容積のものであってよい。容器の実施形態は、例えば、小型分注器ユニット145(例えば、
図12A~12Cに描かれているような)と共に使用されてもよい。
図9Aは、容器封止155、ねじり式分注器160、ねじり分注器出口165、ねじり閉鎖部170、およびアンカー175(握持部またはネック部とも呼ばれる)を典型的に含むねじり式容器150を描いている。
図9Bは、
図9Aに描かれているような小規模な容器150の別の実装を描いているが、ねじり式分注器160の代わりに耐ドレイン分注器177を代用している。
【0043】
ねじり式容器150は典型的に、チョコレート、チーズ、美容材料などの内容物45を収容し得る内部容積を画定するように容器封止155によって封止され得る。内容物45が十分に移動可能な状態にあると、個人は、内容物45がねじり式容器150の内部容積からねじり閉鎖部170を通じて流れ、次いでねじり分注器出口165を通じて排出されることを可能にするのに十分なトルクをねじり閉鎖部170に印加し得る。ねじり分注器出口165を通じた内容物45の排出は、単純な重力の作用を通じてであっても、ねじり式容器150の内容物45に向かって正圧を印加することによってであっても(典型的にはねじり式容器150の外部だが、ねじり式容器150の内側の内容物45に対する直接の正圧が使用されてもよい)、および/または、ねじり式分注器160および/またはねじり分注器出口165に負圧を印加してねじり式容器150から内容物45を引き出すことによってであってもよい。ねじり式容器150の内部からねじり式分注器160への通路としても機能し得るアンカー175を握持および/または固定化することは、(例えば、ねじり閉鎖部170上の液浴から排出された内容物45および/または液体のために)ねじり式容器150のコンポーネントが十分な摩擦特性を欠く場合に、ユーザが十分なトルクを達成することを可能にし得る。アンカー175はまた、ねじり式容器150にさらなる構造的完全性を提供するように作用してもよい。次いでユーザは、所望に応じて支持のためにアンカー175を再び使用して、開放方向とは反対の方向にねじり式分注器160トルクねじり閉鎖部170を閉鎖し得る。
【0044】
容器封止155は、例えば、十分に不浸透性の容器を生み出すことができる熱、接着、化学、真空、および/または他の封止技法の使用を通じて達成されてもよい。典型的に、容器封止155は、ねじり式容器150の内容物45の有効貯蔵期間(またはそれより長い期間)にわたって、ねじり式容器150の流体密封の封止を維持する。いくつかの実装では、ねじり式容器150および/または容器封止155は、プラスチックフィルム、金属箔などを含むがこれらに限定されない1つ以上の材料を層状および/または半層状構成で利用して、十分に不浸透性のバリアを維持してもよい。ねじり式分注器160、アンカー175、ねじり閉鎖部170、および/またはねじり分注器出口165は典型的に、食品に安全なプラスチック、ポリマー、金属、および/または製品の寿命中にトルク歪みの繰り返し印加を十分に跳ね返す他の好適な材料で作製され得る。それらはまた典型的に、ねじり式容器150およびその内容物45が経験し得る加温プロセスからの熱エネルギーの繰り返し印加に十分に耐えるように作製され得る(すなわち、構造的完全性の大部分を維持することによって)。その閉鎖状態では(すなわち、内容物45がねじり式分注器160から排出され得ないように、ねじり閉鎖部170が末端でねじり式分注器160にトルク回転されると)、ねじり閉鎖部170は典型的に、ねじり式容器150の内容物45が外部環境25から隔離された状態にとどまるように、流体密封の封止を維持し得る。ねじり閉鎖部170をさらに封止するための追加の態様は、ねじり閉鎖部170を閉位置から開位置にトルク回転させながら変形および/または着座し得る弾性および/または可撓性ガスケットの使用を含んでもよい。さらに、ねじり閉鎖部170は、ねじり式分注器160内の残りの内容物45を排出するための自浄機構を含んでもよく、これは、適切な封止および/またはねじり閉鎖部170の簡単な動作を維持するのを支援し得る。
【0045】
図9Bに描かれている
図9Aのねじり式容器150の別の実装は典型的に、ねじり式分注器160の代わりに耐ドレイン分注器177を代用してもよい。耐ドレイン分注器177は典型的に、プラスチック、ポリマー、ならびに/または半剛性の入口および/もしくは膜を使用してねじり式容器150内の内容物45を保持し得る任意の他の材料で作製され得る。耐ドレイン分注器177は、シリコーン弁を有する圧搾可能な調味料容器と同様の様式で機能してもよい。内容物45は、十分な内圧に到達するまでねじり式容器150の内側にとどまり、耐ドレイン分注器177を克服し、内容物45を分注する。このような圧力は、例えば、個人の手動による圧力によって(例えば、ねじり式容器150を手で圧搾することによって)、予圧された圧力プレート(例えば、圧力部材315(後述する)、締め付け装置、および/またはねじり式容器150の外部に力を印加するための任意の他の機構によって、加えられてもよい。耐ドレイン分注器177はまた、いくつかの実装では、押圧式分注器200ならびに/または押圧式分注器出口215(および/もしくは同様のコンポーネント)の代わりに、押圧式容器190(および/または同様の容器)と共に使用されてもよい。
【0046】
同様に、
図10A~10Bは、約750mlの容積を典型的に有する典型的に中規模の容器190を描いているが、中規模の容器190は、所望に応じて任意のサイズで作製されてもよい。この容器の実施形態は、例えば、中型分注器ユニット180(例えば、
図13A~13Cに描かれているような)および/または大型分注器ユニット185(例えば、
図14A~14Cに描かれているような)で使用されてもよい。押圧式容器190は典型的に、内容物45、容器封止155、容器ハンドル195、押圧式分注器200、分注器ボタン205、分注器タブ210、および押圧式分注器出口215を含んでもよい。
【0047】
ねじり式容器150と同様に、押圧式容器190は典型的に、チョコレート、チーズ、美容材料などの内容物45を収容し得る内部容積を画定するように、容器封止155によって封止され得る。容器ハンドル195は典型的に、押圧式容器190材料の上方におよび/またはそれを貫いてのいずれかで(かつ容器封止155と接して)押圧式容器190内に形成された開口部であってもよく、押圧式容器190を握持、輸送、および/または操作するための便利な弾性点を提供する。これは、例えば、押圧式容器190を中型分注器ユニット180および/または大型分注器ユニット185と共に挿入および/または取り外しするときに有用であり得る。内容物45が十分に移動可能な状態にある場合、個人は、分注器ボタン205を押下するのに十分な力を押圧式分注器200に対して印加して、押圧式分注器出口215を開け、内容物45がそれを通って流れることができるようにしてもよい。分注器ボタン205に対してゼロまたは不十分な力が印加されると、押圧式分注器200は、開かない場合があり、閉鎖状態に戻る場合があり、かつ/または流体密封の封止を十分に維持する場合があり、これにより、内容物45は外部環境25から十分に隔離された状態にとどまる。分注器タブ210は、分注器ボタン205を押下しながら保持するためおよび/またはてこで動かすための反対側の点として使用され得る。分注器タブ210はまた、例えば中型分注器ユニット180のレバー295と共に注ぎ口付きの位置で使用するために適切な向きに押圧式分注器を置くための物理的案内部として使用され得る。
【0048】
また、ねじり式容器150と同様に、押圧式容器190上の容器封止155は、例えば、熱、接着、化学、真空、および/または他の封止技法の使用を通じて達成されてもよい。典型的に、容器封止155は、押圧式容器190の内容物45の有効貯蔵期間(またはそれより長い期間)にわたって、押圧式容器190の流体密封の封止を維持する。いくつかの実装では、押圧式容器190および/または容器封止155は、プラスチックフィルム、金属箔などを含むがこれらに限定されない1つ以上の材料を層状および/または半層状構成で利用して、十分に不浸透性のバリアを維持してもよい。押圧式分注器200、押圧式分注器200、分注器ボタン205、分注器タブ210、および押圧式分注器出口215(など)は典型的に、食品に安全なプラスチック、ポリマー、金属、および/または製品の寿命中に押圧歪みの繰り返し印加を十分に跳ね返す他の好適な材料で作製され得る。押圧式分注器200、押圧式分注器200、分注器ボタン205、分注器タブ210、および押圧式分注器出口215(など)はまた典型的に、押圧式容器190およびその内容物45が経験し得る加温プロセスからの熱エネルギーの繰り返し印加に十分に耐えるように作製され得る(すなわち、構造的完全性の大部分を維持することによって)。最後に、その閉鎖状態では、押圧式分注器200は典型的に、押圧式容器190の内容物45が外部環境25から好適に隔離された状態にとどまるように、流体密封の封止を維持し得る。押圧式分注器200をさらに封止するための追加の態様は、分注器ボタン205を閉位置から開位置に押圧しながら変形および/または着座し得る弾性および/または可撓性ガスケットの使用を含んでもよい。さらに、押圧式分注器200および/または押圧式分注器出口215は、押圧式分注器200内の残りの内容物45を排出するための自浄機構を含んでもよく、適切な封止および/または押圧式分注器200の簡単な動作を維持するのを支援する。
【0049】
本新規技術のおそらく最も単純な実施形態では、個人は、内容物45で充填されたねじり式容器150および/または押圧式容器190を取り、容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器190、バルク容器220など)を、内容物45を融解させるのに十分に高い温度(例えば、摂氏43℃)の温水浴または同様の熱源内に、内容物45を融解させるのに十分な期間にわたって配置し、容器を水浴(または同様の熱源)から取り外し、次いで、容器の分注器(例えば、ねじり式分注器160、押圧式分注器200など)を開けながら容器の外部に圧力を手動で印加することによって、内容物45を容器から分注し得る。いくつかの他の実装では、容器の分注器を開ける必要はない場合がある。例えば、耐ドレイン分注器177を使用する場合、耐ドレイン分注器177の抵抗を克服するために十分な正圧を容器内に生成するために十分な力を個人が容器の外部に印加すると、溶融内容物45が分注され得る。容器は典型的に、(容器が曝露される仕様の温度範囲内の)水または任意の他の加熱流体中に沈められている場合でさえ、内容物45を安定な水分不含の環境内に維持し得る。
【0050】
図11は、典型的に約3リットル以上の容積を有するバルク規模の容器220を示しているが、容器220は、様々なサイズで作製され得る。容器の実施形態は、例えば、バルク分注器ユニット内で使用されてもよい(例えば、
図15A~15Fに描かれているように)。バルク容器220は典型的に、外部内容物容器225、内部内容物容器230、容器開口部235、およびバルク分注器240を含み得る。
【0051】
外部内容物容器225は、例えば、出荷および/または運搬容器の両方として機能し得る一方、内部容器は、押圧式容器190が機能するのとほとんど同様の方法で機能し得る。外部内容物容器225は典型的に、厚紙、板紙、木材、プラスチック、金属、および/または任意の他の所望の材料から作製され得る。容器開口部235は典型的に、内部内容物容器230から、外部内容物容器225を通って、バルク分注器240に至る剛性および/または半剛性の導管であってもよい。加熱空気、水、および/または他の流体が循環し得るように、内部内容物容器230と外部内容物容器225との間には流体間隙が典型的に存在してもよい。例えば、温かい空気が、外部内容物容器225のポートを通って、内部内容物容器230の周りを流れ、それによって内部内容物容器230の内容物45を融解させてもよい。
【0052】
また上述の容器と同様に、内部内容物容器230、外部内容物容器225、容器開口部235、およびバルク分注器240は、食品に安全な耐熱性材料で作製され得る。内容物45は典型的に、内容物45の有効貯蔵期間(またはそれより長い期間)にわたって、維持され得る。いくつかの実装では、内部内容物容器230は、プラスチックフィルム、金属箔などを含むがこれらに限定されない1つ以上の材料を層状および/または半層状構成で利用して、十分に不浸透性のバリアを維持してもよい。
【0053】
いくつかの実装では、
図15A~15Fに描かれているバルク分注器ユニット245と同様に、バルク分注器240は、融解内容物45をバルク容器220から分注ステーション(例えば、
図15A~15Eに描かれているような)に、および加熱流体をバルク容器220に同時に運んで内容物45を十分に液状に融解するおよび/または十分に液状の内容物45を維持し得る二重壁チューブ265(例えば、
図15Fに描かれているような)を受容するように構成されてもよい。このような実装は、以下でより詳細に説明される。
【0054】
小サイズの容器(例えば、ねじり式容器150)は典型的に、内容物45が毛管効果によって限られた量の内容物45の混合を受けることを可能にし得るが、内容物45の望ましからざる分離を防止するために攪拌が必要および/または望ましい場合がある。中サイズの容器(例えば、押圧式容器190)は典型的に、内容物45が毛管効果を通じて混合されることを可能にし、内容物45の望ましからざる分離を防止するための攪拌の必要性を低減し、および/またはなくし得る。大サイズの容器(例えば、ハウジング10、バルク容器220など)はまた典型的に、毛管効果による混合を可能にし得るが、攪拌による混合の恩恵も受け得る。
【0055】
図12A~15Fに示されている本新規システムの様々な実施形態に関して、
図12A~12Cは小型分注器ユニット145を示し、
図13A~13Cは中型分注器ユニット180を示し、
図14A~14Cは大型分注器ユニット185を示し、
図15A~15Fはバルク分注器ユニット245(遠隔分注器ユニットとも呼ばれる)を示している。各実施形態は、以下でより詳細に論じられる。
【0056】
図12A~12Dに描かれているような小型分注器ユニット145は典型的に、加熱素子115、小型圧力部材(複数可)255、圧力部材取付具(複数可)260、小型スタンド265、摺動トラック270、および/またはインターフェース部材275を含み得る。典型的に、内容物45で充填された容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器190など)は、加熱素子115に取り付けられてもよく、加熱素子115は、電源340(例えば、バッテリー、家庭用電気コンセントなど)からの電力を使用して加熱される。内容物45は、加熱素子115から伝達される熱のため、経時的に融解する。小型分注器ユニット145は典型的に、より簡単な洗浄および配置を可能にするように、小型スタンド265を使用して表面よりも数インチ(またはセンチメートル)上に存在してもよい。いくつかの実装では、小型スタンド265は、ユーザが所望の高さを選択することを可能にし得る伸縮コンポーネントを含んでもよい。これは、例えば、小型分注器ユニット145を台所戸棚の下に配置するために有益であり得る。
【0057】
いくつかの実装では、小型圧力部材260は、加熱素子115に取り付けられた容器の外部に正圧を印加してもよい。小型圧力部材255は、いくつかの実装では、圧力部材取付具(複数可)260の使用を通じて加熱素子115に動作可能に接続されてもよい。例えば、圧力部材取付具(複数可)260は、クリップ、リベット、面ファスナー、ねじなどであってもよいが、これらに限定されない。
【0058】
図12Bに描かれているようないくつかの他の実装では、小型圧力部材(複数可)255は、圧力部材取付具(複数可)260を使用するのではなく、それ自体が容器を加熱素子115に取り付けてもよい。例えば、小型圧力部材(複数可)255は、弾性バンド(例えば、輪ゴム、シリコーンバンドなど)、面ファスナーなどであってもよいが、これらに限定されない。この実装は、家庭のユーザが、単に弾性バンドを加熱素子115と容器の両方の周りに巻きつけさせることによって、内容物45の新しい容器を小型分注器ユニット145に簡単に取り付けることを可能にし得、そのとき弾性バンドは、容器に外圧を供給して、内容物45を分注するのを助け得る。
【0059】
さらに、
図12Cに描かれている別の実装では、小型分注器ユニット145は、内容物45の容器を加熱素子(複数可)115で部分的または完全に取り囲んでもよい。そのとき小型圧力部材255は、加熱素子(複数可)115を容器内へと圧縮し、容器の外部に正圧を印加して、内容物45を分注するのを助け得る。いくつかの実装では、加熱素子(複数可)115は、摺動トラック270に移動可能に取り付けられてもよく、かつ/またはその上に位置付けられてもよい。例えば、2つの加熱素子115が、内容物45の容器対向して配設されてもよく、小型圧力部材255は、2つの加熱素子115を互いに圧縮するように与圧されてもよく、その間に挟まれた容器を圧縮する。
【0060】
図12Dに描かれているさらに別の実装では、小型分注器ユニット145は、加熱素子115、容器、およびその間のインターフェース部材275を使用して最小に作製されてもよい。インターフェース部材275は典型的に、内容物45の容器を加熱素子115に取り付けるようにも作用する熱伝導性材料であってもよい。これは、例えば、熱伝導性接着剤、ゲル、および/または他の好適な機構であってもよいが、これらに限定されない。典型的に、インターフェース部材275は、加熱素子115からの容器の取り外しを、この二者間に離脱力を印加する(すなわち、加熱素子115から離れる方向に容器を引っ張る)ことによって、可能にする。この実装では、ユーザは、単に容器の外部に手動で圧力を印加して(例えば、ユーザの手のひらおよび/または指(複数可)で容器に対して押圧することによって)、容器の内側に流体圧力を作り出し、内容物45を容器から分注し得る。
【0061】
加熱素子115は典型的に、所定の温度に温まる熱伝導性材料であってもよいものの、剛性ブロック加熱素子145はまた、可変温度加熱設計を実装してもよい(例えば、受電電源のパラメータ、材料の抵抗などに基づいて)。さらに、他の実装では、加熱素子115は、様々な材料(例えば、銅、ニッケル、スチール、アルミニウム、油など)を重ねることによって、または次いで熱伝導性流体で充填される外部シェルを有することによって、作製されてもよい。これは、例えば、単一の材料を使用して可能になるよりも良好に加熱素子115内の熱を保持するのを助け得る。
【0062】
さらに、
図13A~13Cに描かれているような中型分注器ユニット180は典型的に、外部ハウジング290、レバー295(ハンドルとも呼ばれる)、外部分注器300(外部注ぎ口とも呼ばれる)、トレイ305(承水溝および/もしくは承水トレイとも呼ばれる)、スタンド部材310、圧力部材315、注ぎ口付き容器320、予備容器325、加熱素子330、電源340、蓋345、ならびに/または蓋封止350(蓋ガスケットとも呼ばれる)を含んでもよい。
【0063】
中型分注器ユニット180は典型的に、外部ハウジング290(典型的に開放上端部を有するシリンダーとして構成される)が、典型的に表面上数インチ(またはセンチメートル)に存在するように、スタンド部材310に休止および/または固定された状態で、蓋345が、蓋シール350を使用して気密の封止を作り出すように、開放上端部に取り付けられた状態で、かつレバー295、外部分注器300、およびトレイ305が、外部ハウジング290壁に装着された状態で、構成されてもよい。トレイ305は典型的に、外部分注器300から流れる滴下する内容物を承けるために外部分注器300の下方に装着されてもよい。
【0064】
注ぎ口付き容器320は、外部ハウジング290の内側に配置され、注ぎ口付き容器320が外部分注器300と共に位置決めされた分注器(例えば、押圧式分注器200)および/または出口(例えば、押圧式分注器出口215)を有するように、位置決めされてもよい。レバー295は典型的に、1つ以上の分注器機構(例えば、分注器ボタン205、ねじり閉鎖部170など)を作動させ、融解内容物45を注ぎ口付き容器320から外部分注器300を通じて分注するように構成されてもよい。蓋345は典型的に、蓋封止350とインターフェース接続し、外部ハウジング290に載るようにサイズ決定されてもよい。圧力部材315、典型的には空気嚢などの空気圧容器は、典型的に注ぎ口付き容器320に対して側圧を印加し、レバー295が作動された場合に注ぎ口付き容器320の内容物45を排出するのを助けるように正圧を提供し、注ぎ口付き容器320の融解内容物45が外部分注器300を通って流れることを可能にし得る。加熱素子115は、露出され、かつ/または外部ハウジング290内に隠され、電源340(例えば、バッテリー、発電機、家庭用電気ソケットなど)と電気通信していてもよい。流体(例えば、水、油、空気など)は、外部ハウジング290の境界内で加熱素子115の周りおよび/またはそばを循環させてもよく、注ぎ口付き容器320および/または予備容器325の内容物45を融解させるのに十分な熱エネルギーを提供する。いくつかの実装では、ハウジング290内の流体は、静止および/または停滞していてもよく、依然として内容物45を融解させるのに十分な熱エネルギーを提供する。
【0065】
いくつかの実装では、予備容器325はまた、外部ハウジング290内に存在し、注ぎ口付き容器320と同様の液状に維持されてもよい。注ぎ口付き容器320がその内容物45の大部分または全部を排出すると、ユーザは、蓋345を開け、圧力部材315から圧力を放出し、次いで消費された注ぎ口付き容器320を取り外し得る。ユーザは、次いで、予備容器325を移動させ、注ぎ口付き容器320がちょうど今まで入っていた注ぎ口位置に挿入し、蓋345を再び取り付け、現在の注ぎ口付き容器320に対して圧力を印加し得る。新しい予備容器325は、ユーザが希望する場合、現在の空隙領域内に配置されてもよく、新しい予備容器325の不在は、分注システム用の新しい内容物容器を購入するための在庫催促通知として機能し得る。
【0066】
いくつかの実装では、圧力部材315は、1つ以上の空気圧嚢、ばね仕掛けのおよび/または同様の要素であってもよい。例えば、空気、流体などが可変サイズの収容嚢内に圧送されてもよく、次いで収容嚢は、内容物45の容器に対して力を印加し得る(例えば、容器は、注ぎ口付き容器320、予備容器325、ねじり式容器150、押圧式容器200、内部内容物容器230などであってもよい)。いくつかの他の実装では、ばね式圧力部材315を係合解除することは、経験の浅いユーザを、締め付けられることおよび/または他の方法で物理的に損傷された身体部分に潜在的に曝露し得るので、嚢式圧力部材315は、ばね式圧力部材315よりも好ましい場合がある。内容物45が分注器ユニット(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)から分注されるにつれて、次いで嚢315は、容積を増大させ、容器の外部に対して圧力を印加し続け得る。典型的に遠心式、ダイアフラム式、プランジャー式、ピストン式、ギヤ式、ローラー式、水中式、回転翼式、蠕動式、インペラー式、計量式、および/または任意の他の種類の空気圧ポンプなどの空気圧ポンプが、嚢に加圧するために使用され得るが、単純なダイアフラム式ポンプ(例えば、水槽用空気ポンプ)は、嚢315に加圧し内容物45を排出するために十分な力を印加するために十分であり得る。このようなダイアフラム式ポンプは、自然に(すなわち、計量、コントローラなどなしに)嚢315に例えば約1PSIまで加圧し得、これは、嚢の表面積上で例えば約50または60PSIに相当し得る。しかしながら、所望の圧力特性および出力容積を達成するために任意のポンプ出力および/または種類が選択されてもよい。
【0067】
いくつかの実装では、嚢圧力部材315は、手動で(例えば、ポンプをオンに切り替える、もしくはポンプをプラグインする、ガスを直接的もしくは間接的のいずれかで嚢に排出する際になど)および/または自動で(例えば、空気圧ポンプは、分注器(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)からの出力が減少した場合、圧力パッドが不十分な力を示した場合などにオンになり得る)加圧されてもよい。さらに、いくつかの実装では、嚢式圧力部材315は、空気圧ポンプに直接接続されても、かつ/またはそれと一体化されてもよい。しかしながら、他の実装では、嚢式圧力部材315は、空気圧配管、弁、および/または他の制御/計量要素によって間接的に接続されてもよい。さらに、いくつかの実装では、空気圧ポンプ(および/または代替的な空気圧源)は、空気圧系内に漏出が存在する場合でさえ、低い空気圧出力で十分な加圧を提供し続け得る。
【0068】
さらに他の実装では、自動および/または手動弁を有する嚢式圧力部材315を使用して、加圧および/または除圧のために圧力を計量してもよい。例えば、分注器ユニットを開けた後(例えば、蓋345を中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185などから取り外すことによって)および/または内容物45のソース(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)を接続解除する前に、弁を操作して、空気圧嚢315内の流体を放出および/または維持してもよい。したがって、空気圧嚢315の圧力を解放して、ユーザが容器を分注器180から取り外し、かつ/または空気圧源と再係合して嚢315を加圧することを可能にし得る。いくつかの実装では、空気圧弁(複数可)は、特定の条件の場合に加圧および/または除圧するように自動化されてもよい。例えば、蓋345を開けた際、または、分注器180および/もしくは空気圧ポンプから電力を取り外した際に、嚢315は、自動的に除圧し(分注器に対するメンテナンスを可能にする)、次いで、蓋345が再び取り付けられるとき、および/または空気圧ポンプが電源340に再び接続されるとき、再加圧してもよい。他の例では、嚢315に接続された伸縮センサが、嚢315が特定のサイズ閾値を超えたとき、嚢315を除圧させてもよく、容器190に隣接して位置する圧力センサが、不十分な圧力が容器190に印加されていることを感知したとき、嚢315を除圧し、かつ/または制御可能な空気圧ポンプの出力を下げてもよく、ならびに/または圧力センサが、制御可能な空気圧ポンプの出力を増大させる信号を送信してもよい。
【0069】
いくつかの実装では、嚢式圧力部材は、ばね式および/または捻転式圧力部材315と交換されてもよい。例えば、このような実装は、捻転部材335、蓋ばね355、および/またはロッド360を含んでもよい。蓋345は典型的に、ロッド360および蓋ばね355に動作可能に接続されてもよく、これらは、圧力部材315および捻転部材335に接続してもよい。例えば、ロッド360は、蓋345内に螺入してもよく、蓋ばね355は、掛け金、ねじ溝、および/または任意の他の取付機構を介して蓋345を外部ハウジング290に固定しながら、ロッド360の外部にわたって滑り、蓋345に上方への圧力を印加してもよい。捻転部材335は典型的に、例えば、捻転ばね、ウォーム駆動圧縮システム、および/または蓋345を固定しながらロッド360に垂直圧力を加えることによって圧力部材315に側圧を印加する任意の他の機構であってもよい。次いで圧力部材315は、注ぎ口付き容器320に側圧を印加し、レバー295が作動されたときに注ぎ口付き容器320の内容物45を排出するのを助けるように正圧を提供し、注ぎ口付き容器320の融解内容物45が外部分注器300を通って流れることを可能にし得る。
【0070】
さらに、いくつかの実装では、攪拌器50(上述)を使用して、注ぎ口付き容器320および/または予備容器325の内容物45をかき混ぜてもよい。これは、例えば、内容物の生産者が、容器を封止する前に磁気攪拌棒攪拌器50を容器内に沈殿させることによって達成されてもよい。次いで攪拌器駆動装置105は、注ぎ口付き容器320および/または予備容器325が中型分注器ユニット180内で存在する場所よりも下方に位置付けられ、磁気攪拌攪拌器50が内容物45の一貫性を保つのを助けることを可能にしてもよい。他の実装では、再循環ポンプ、蠕動ポンプ、および/または、かき混ぜて十分に一様な内容物分布を維持するための任意の他の機構が使用されてもよい。これらの代替物のそれぞれに基づいて、それぞれの容器(例えば、注ぎ口付き容器320、予備容器325、バルク容器220など)は、これらの混合機構を促進するための追加のチューブ接続部(図示せず)を含んでも良い。しかしながら、いくつかの内容物45の場合、それぞれの容器内の適切な成分分布を維持するために攪拌器50は不要であり得る。
【0071】
なお、
図14A~14Cに描かれている大型分注器ユニット185は典型的に、外部ハウジング290、レバー295(ハンドルとも呼ばれる)、スタンド部材310、外部分注器300(外部注ぎ口とも呼ばれる)、トレイ305(承水溝および/もしくは承水トレイとも呼ばれる)、スタンド部材310、圧力部材315、1つ以上の注ぎ口付き容器320、1つ以上の予備容器325、加熱素子330、捻転部材335、電源340、蓋ばね355(図示せず)、蓋345(図示せず)、蓋封止350(蓋ガスケットとも呼ばれる)(図示せず)、ならびに/またはロッド360を含んでもよい。典型的に、大型分注器ユニット185は、中型分注器ユニット180に関して上述したように機能し得る。したがって、大型分注器ユニット185は、複数の中型分注器ユニット180の機能を単一ユニットで提供するように作用し得る。例えば、
図14A~14Cは、3つの別々の外部分注器300、注ぎ口付き容器320、および予備容器325を有する大型分注器ユニット185を描いている。しかしながら、各注ぎ口付き容器320に圧力部材315からの十分な圧力を提供することは、複数の注ぎ口付き容器320で縁取られている場合は、困難であり得る。
【0072】
いくつかの実装では、単一の圧力部材315が、単一の捻転部材335およびロッド360に接続されてもよい。この単一の圧力部材315は、より大きい輪郭形成能力を提供し注ぎ口付き容器320を取り囲むように、可撓性および/または半可撓性材料で作製されてもよい。他の実装では、より分散された側圧点(および/またはより大きい総圧力印加)を提供するように、単一の圧力部材は、複数の捻転部材335およびロッド360に接続されてもよい。さらに別の実装では、各圧力部材315が各個別の注ぎ口付き容器320の圧力需要に個別に対応し得るように、複数の別々の圧力部材315が、捻転部材335およびロッド360に個別に接続されてもよい。これは、例えば、単一の長い圧力部材315の設計と比較して、各注ぎ口付き容器320に対するより良好な圧力制御を、したがってより良好な分注特性(例えば、流量など)を可能にし得る。しかしながら、各注ぎ口付き容器320が略同じ速度で分注する場合、単一の圧力部材315の設計は、不要なコンポーネントを低減し得る。
【0073】
図15A~15Fに描かれているバルク分注器ユニット245は典型的に、外部ハウジング290、外部分注器300(外部注ぎ口とも呼ばれる)、トレイ305(承水溝および/もしくは承水トレイとも呼ばれる)、分注器開口部370、スタンド部材310、加熱素子115、電源340、分注器接続部材375、二重壁チューブ365、外部内容物容器225、内部内容物容器230、内容物45、ならびに/またはソース接続部材380を含んでもよい。いくつかの実装では、バルク分注器ユニット245は、表面385に壁装着または構造装着されてもよい。
【0074】
バルク分注器ユニット245は典型的に、遠隔の内容物45を注ぎ口に送達することによって、商用ソーダファウンテンと同様の様式で使用され得る。しかしながら、ソーダシロップは典型的に室温で配管を通って流れることができるものの、チョコレート(および他の前述した代替物)は、室温で固体にとどまり、そのような状態でバルク分注器ユニット245に流すことは実行不可能である。バルク分注器ユニット245および/または遠隔加熱素子390は、加熱流体(例えば、空気、水、油など)を二重壁チューブ365の一部を通じてソース接続部材380内に提供してもよい一方、遠隔容器(例えば、バルク容器220)からの融解内容物45は、バルク分注器ユニット245に流れ戻り、分注器接続部材375を通って外部ハウジング290に入り、分注器開口部370を通って流れ、次いで外部分注器300から流れ出てもよい。上述のように、加熱流体は、典型的に外部ハウジング290内にとどまりながら、バルク容器220に流入し、内部内容物容器230の周りを流れる。いくつかの実装では、外部ハウジング290は典型的に、流体密封であり、融解内容物45を二重壁チューブ365を通してバルク分注器ユニット245に排出するのを助けるようにバルク容器220内で正圧を維持し得る。この流体の体積および圧力は最終的に容量投入器として作用し、内容物45は排出されて消費される。遠隔容器の内容物45が使い果たされると、ユーザは、古い遠隔容器を新しい遠隔容器と交換してもよい。いくつかの実装では、二重壁チューブ365、ソース接続部材380、および/または分注器接続部材375は、内容物45および/または二重壁チューブ365の汚染を防止するために自動閉鎖部を含んでもよい。二重壁チューブ365はまた、二重壁チューブ365がバルク容器220から取り外されているときに加熱素子115に関して生じ得る突然の制約の喪失を防止するための締切り弁を含んでもよい。
【0075】
なお、いくつかの実装では(例えば、
図15Bに描かれているような)、外部分注器300、トレイ305、および分注器接続部材375は、外部ハウジング290を使用する代わりに、表面385に装着されてもよい。この構成では、施設は、あまりに大きい空間を消費することなく複数の注ぎ口を設け得る。これは、例えば、小さいパブ、忙しいカフェにおいて、または顧客が製品を味見するための一種の「試食」壁を設けることを内容物製造業者が希望する場合に有益であり得る。
【0076】
さらに、
図15C~15Dに描かれているように、いくつかの実装は、多対一および/または一対多のトポロジーを利用してもよい。例えば、
図15Aに示されるように1つの外部分注器300を1つのバルク容器220に接続する代わりに、
図15Cに示されるように複数の注ぎ口を単一のバルク容器220に接続してもよい。なお、バルク容器220は、
図15Dに描かれているように、「デイジーチェーン」スキームで接続されてもよい。「デイジーチェーン」構成では、バルク容器220は、加熱流体が各外部内容物容器225を通って、各内部内容物容器230の周りを流れて各それぞれのバルク容器220内の内容物45を融解させることを可能にし得る1つ以上の入力ダクト405および/または出力ダクト410を含んでもよい。いくつかの実装では、内容物45はまた、入力ダクト405および/または出力ダクト410を通って流れてもよいが、典型的に内容物を融解させるおよび/または内容物の粘度を維持するための加熱流体のみが交換される。いくつかの追加の実装では、加熱流体は、デイジーチェーンの終端のバルク容器220から発散されてもよい。さらに、いくつかの実装は、ギャング弁、二次継ぎ管、および/または分注器300と内容物45の容器とを組み合わせて非一対一構成で分注するための他の機構を含んでもよい。これらの構成は、施設が、システムダウンタイムを低減し、メンテナンスを減少させ、外部分注器300の内容物の多様性などを増大させることを可能にし得る。
【0077】
なお、
図15Eに描かれているさらに別の実装では、二重壁チューブ365は、加温された流体をシステムに提供するように遠隔加熱素子390に接続されてもよい。この構成は、例えば、さもなければ加温された流体をシステムに提供しこれを二重壁チューブ365を通じて送ることになるバルク分注器ユニット245内の雑音を低減するのに有益であり得る。遠隔加熱素子390は、二重壁チューブ365(例えば、二重壁チューブ365の外部部分400のみ)につながれ、内容物45を融解させるように温かい空気、水、油などを供給し得る。いくつかの実装では、遠隔加熱素子390はさらに、流体の流れおよび/または温度をより良好に維持するための再循環特徴を含んでもよい。例えば、一実装では、遠隔加熱素子390は、遠隔加熱素子390の入口をシステムの分注器側と接続し、遠隔加熱素子390の出口をシステムのバルク容器220側と接続してもよい。
【0078】
図15Fは、二重壁チューブ365を通る典型的な流れのパターンを描いている。バルク分注器ユニット245または遠隔加熱素子390からの加熱流体は、二重壁チューブ365の外部部分400を通って流れ、バルク容器220からの溶融内容物は、二重壁チューブ365の内部部分395を通って外部分注器300(および典型的に顧客)に向かって流れる。溶融内容物45が外部部分400を通って流れる一方で、加熱流体は代替的に内部部分395を流れてもよいものの、二重壁チューブ365をさらに断熱することなく周囲環境条件にかかわらず溶融状態を維持するために、溶融内容物45を温かい流体によって取り囲ませることは有益である。いくつかの実装は、追加の配管なしに複数の内容物および/または加熱流体流を運搬するために、三重壁、四重壁、またはそれを超える壁を有する種類を含んでもよい。さらに、いくつかの他の実装では、配管は、径方向に分割された円形部分の代わりに、区画的に分割された部分であってもよい。例えば、配管の断面は、2つのチャネル(円形チューブがその直径を通って一度分割される場合)、4つのチャネル(円形チューブがその直径を通って二度垂直に分割される場合)などを通して内容物45を運搬してもよい。
【0079】
図15Gは、バルク容器220の内容物45が融解することを可能にし得る防御エンクロージャ415内に位置する遠隔加熱素子390およびバルク容器220の実装を描いている。バルク容器220は、そのとき外部分注器300と直接的および/または間接的に流体連通してもよい(例えば、分注器開口部370、分注器接続部材375、ソース接続部材380などを通じて)。接続は二重壁チューブ365を通じて達成されてもよいが、他の実装では、接続は単一壁チューブを通じてであってもよい。他の実装では、遠隔加熱素子390からの余剰熱は、防御エンクロージャ415から発散されてもよい。これは、例えば、内容物45を過熱させること、ならびに/または防御エンクロージャ415、遠隔加熱素子390、および/もしくはバルク容器220に損傷を引き起こすことを防止するために有用であり得る。いくつかの他の実装は、内容物45の適切な温度を維持し、設備の安全性を確保し、オフまたは閉鎖期間中に資源(例えば、電気、金銭など)を節約するように、熱量検出器および/またはスイッチを利用して防御エンクロージャ415、バルク容器220、遠隔加熱素子390、および/または内容物45の温度を検出し(例えば、防御エンクロージャ415、チューブ365内で、外部分注器300でなど)、遠隔加熱素子390を活性化および非活性化してもよい。
【0080】
いくつかの実装では、容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)は、追加的および/または代替的に、分注器ユニット(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)自体を加熱することによって加温されてもよい。例えば、分注器ユニットは、熱源の内側に、上部に、および/または他の方法で隣接して(かつ熱源と熱連通して)位置してもよい。1つのそのような態様では、分注器ユニットは、加熱される防御エンクロージャ415(上述)内に配置されてもよい。別の態様では、分注器ユニットは、加熱される床構造(例えば、温熱マット、輻射加熱床など)の上部に配置されてもよく、熱が分注器に伝達されてもよい。
【0081】
さらに別の実装では、容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)は、分注器ユニット(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)自体のコンポーネント(例えば、ハウジングシェル30、ホットプレート110、外部ハウジング290、スタンド部材310、圧力部材315、ロッド360など)を加熱することによって加温されてもよい。例えば、ハウジングシェル30、外部ハウジング290などは、(部分的または完全に)一体式の加熱素子(例えば、加熱素子115など)、二重壁構造物、水ジャケットなどと共に作製されてもよい。例えば、分注器のシェル30全体(など)が熱源と熱連通していてもよく、熱源は、シェル30とシェル30内の内容物45の両方に熱を提供する。いくつかの実装では、容器の要素は、銅、真鍮、アルミニウム、鉄(例えば、鋳鉄)、ニッケル、スチールなどの、しかしこれらに限定されない、高い熱密度の材料を使用して作製されてもよい。これらの材料は、いくつかの実装では、所望の熱、審美的、質量、および他の特性を提供するように重ねられ、かつ/または混合されてもよい。いくつかのさらなる実装では、加熱される容器コンポーネント加熱技法は、追加的に、直接および/または間接の領域(例えば、防御エンクロージャ415、加熱マットなど)および/または内容物45の加熱と併せて使用されてもよい。
【0082】
いくつかの例では、ハウジング10の内容物45は、内容物45が合理的な速度で分注器35から流出することができるように、融解状態で相対的に低い粘度を有してもよい。コンチングプロセス(本明細書の別所で説明されている)は粘度を減少させる1つの技法を提示するものの、
図16~18は、本新規技術を使用して内容物を貯蔵し、内容物(典型的にチョコレート)の粘度を減少させ、コンチングされたチョコレートよりも優れた風味プロファイルをコンチェのないシステムを使用して生産する方法を説明している。
【0083】
図16は、内容物45の完全性を損なうことなく周囲条件で内容物45を維持する貯蔵方法1600を描いている。貯蔵方法1600は典型的に、「容器を溶融内容物で所望のレベルまで充填する」1602、「容器を外部環境から封止する」1604、および「容器を周囲条件で貯蔵する」1606というステップを含む。ステップ1602、1604、および1606の本新規技術を使用した充填、封止、および貯蔵の例は、それぞれ本開示の別所で説明されている。貯蔵方法1600を使用すると、供給業者、流通業者、および/または顧客は、本新規技術を使用して内容物45を分注するときまで内容物45を典型的に安定な(すなわち、流体密封)状態で維持しながら、容器(例えば、容器10、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)を充填、梱包、流通、および/または長期間にわたって貯蔵し得る。
【0084】
図17は、内容物45の完全性を損なうことなく内容物45を貯蔵方法1600の容器(例えば、容器10、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)から分注する分注方法1700を描いている。分注方法1700は典型的に、「容器封止を容器から係合解除する」1702、「容器を基部上に配置して内容物を融解および攪拌する」1704、ならびに「分注器を操作および/または活性化して内容物を外部環境に放出する」1706というステップを含む。ステップ1702、1704、および1706の本新規技術を使用した封止の係合解除、内容物の融解および攪拌、ならびに分注器の操作および/または活性化の例は、それぞれ本開示の別所で説明されている。分注方法1700を使用すると、顧客は、本新規技術を使用して内容物45を分注するときまで内容物45を典型的に安定な(すなわち、流体密封)状態で維持しながら、内容物45を受け取り、開梱、組み立て、融解、攪拌、および容器(例えば、容器10、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)から分注し得る。
【0085】
図18は、コンチェのない様式で内容物45の完全性を損なうことなく内容物45を吸引し、内容物45(典型的にはチョコレート)の品質(例えば、所望の風味プロファイル、粘度、酸素添加、不快な化合物含有量、含水量の減少など)を向上させる真空方法1800を描いている。真空方法1800は典型的に、「溶融内容物を真空チャンバ内に配置する」1802、「真空チャンバ内の圧力を1~20Torrに減少させる」1804(約133~2666パスカル)、および「内容物を真空チャンバから取り出す」1806というステップを含む。配置ステップ1802の間、溶融内容物は、好ましくは華氏90度~125度(摂氏約32と50分の11度~51と3分の2度)の温度であってもよく、さらに好ましくは華氏105度~120度(摂氏約40.55度~48.88度)の温度であってもよい。減少ステップ1804の間、真空チャンバ内の大気圧は典型的に、1~20Torr(約133~2666パスカル)、より好ましくは1~5Torr(約133~666パスカル)、より好ましくは2~4Torr(約266~533パスカル)、より好ましくは2と2分の1~3Torr(約333~400パスカル)に減少されてもよい。
【0086】
室温(すなわち、摂氏約21度)の水は約18Torr(約2400パスカル)で沸騰し得ることおよびチョコレート内の他の望ましからざる化合物は典型的に水より大きい蒸気圧を有することは公知であるものの、これらのレベルでは水および望ましからざる化合物は除去され、本方法によって生成される所望の風味プロファイルおよび粘度は圧力が15Torr(約2000パスカル)未満、より好ましくは5Torr(約666パスカル)未満に減少するまで達成され得ないと人は推測するであろう。真空圧が1Torr(約133パスカル)未満である場合、望ましい風味の大部分は、チョコレートから除去され得る。いくつかの実装では、そのような様式でチョコレートを加工することは、結合したココアバターを放出し、かつ/または風味を発現させるのを助け得る。さらに、いくつかの実装では、内容物45を攪拌して、風味の発現をさらに促進してもよい。
【0087】
真空方法1800はまた、チョコレート内に浮遊する微小な気泡を除去することによってチョコレートの粘度を減少させ得る。チョコレート内の気泡は典型的に、空気とカカオバターの無極性特性のため、カカオバターの層内に被包され得る。微小な気泡を除去することは、典型的にカカオバターを放出し、典型的に全体的な粘度の減少をもたらし得る。チョコレート内の微小な気泡は典型的に、そのサイズおよび具体的なレシピに応じて、20~100Torr(約2666~133パスカル)ではじける。
【0088】
さらに、真空方法1800は、排気プロセス中に内容物45を振動および/または混合させることによって強化されてもよく、気泡、気体状の水、および/または他の酸の急速な移動をもたらす。伝統的なコンチング方法とは異なり、本真空方法1800は、コンチングプロセス中のさらなる酸化を防止し、同等のチョコレート風味プロファイルが数日(またはそれよりも長い期間)ではなく数分で達成されることを可能にし得る。
【0089】
真空方法1800を利用するコンチェのないシステムは典型的に、以下のコンポーネントを含み得る:真空チャンバ(図示せず)、真空ポンプ(図示せず)、および/または真空圧力インジケータ(図示せず)。融解内容物45は、真空チャンバ内に直接配置されてもよく、または先ずボウルもしくは同様の支持体内に配置され、次いで真空チャンバ内に配置されてもよい。次いで真空を適用してもよく、チャンバが所望の圧力に到達したら、圧力は大気圧に戻ってもよく、チョコレートは取り出されてもよい。
【0090】
本新規技術のいくつかの実装では、貯蔵方法1600、分注方法1700、および/または真空方法1800は、連続的および/または循環的に実行されてもよい。例えば、コンチングされていないチョコレートは供給業者に出荷されてもよく、次いで供給業者は、初めに内容物45を加工し、貯蔵方法1600を使用して内容物45を容器(例えば、容器10、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)に貯蔵してもよい。次いで容器は精製業者に送付されてもよく、精製業者は、分注方法1700、次いで真空方法1800を実行して内容物45を所望のプロファイル(複数可)に精製する。次いで内容物は、貯蔵方法1600を使用して貯蔵され、次いで流通業者および/または直接顧客に出荷されてもよい。次いで顧客は、分注方法1700を使用して内容物45を分注し得る。他の実装では、方法1600、1700、および1800の全ステップは、単一の個人(例えば、顧客、供給業者など)によって実行されてもよい。さらに他の実装では、方法1600、1700、および/または1800のいくつかのステップは省略されてもよく(例えば、貯蔵ステップ1608は省略されてもよく、係合解除ステップ1702が直ちに実行されてもよい)、プロセス全体は機能的なままであり得る。
【0091】
本新規技術のいくつかのさらなる実装では、内容物の容器に対して典型的に一定の力を印加するために、さらなる圧力部材(複数可)315(例えば、嚢、ポンプ、圧力部材、捻転部材、ロッド、蓋ばねなどと共に、もしくはそれらの代わりに使用され得るような)が使用され得る。一実装では、ばね鋼部材がばねに取り付けられてもよく、ばねは、付勢されたばねによってトラックに摺動可能に取り付けられている。これは、剛性および/または半剛性の壁に取り付けられている。したがって、内容物の容器が枯渇するにつれて、ばねは、トラック取付具を上方に押圧し、ばね鋼を壁に対しておよび容器内へと押圧しながら両者に対して典型的に一貫性のある力プロファイルを維持し、内容物が分注器から相対的に一定の速度で排出され続けることを可能にし得る。
【0092】
課題の1つは、ユーザが内容物のパウチを装填および装填解除するのが十分に簡単な圧力部材315を設計することであり得る。例えば、限定ではないが、理想的には、ユーザは、一方の手で内容物を装填し、他方の手で圧力部材315をセットしてもよい。別の課題は、外部容器290のスペースの制約であり得る。例えば、容器(例えば、押圧式容器190)の基部の厚さは、弁を考慮に入れない場合、約3インチ(約7.62センチメートル)であってもよい。さらに、弁は、例えば、前後約1と2分の1インチ(約3.81センチメートル)であってもよい。圧力部材315が固定プレートに取り付けられる場合、ストロークは典型的に、少なくとも約4と2分の1インチ(約11.43センチメートル)であってもよく、内容物が依然として流れることを確実にするように、ストロークの端部で依然として圧縮力を有する。
【0093】
別のそのような実装は典型的に、引手ハンドル、支持プレート、接触プレート、引張ばね、ばね鋼、および/または枢軸を含み得る。接触プレートは典型的に、内容物パウチ(例えば、押圧式容器190)に対して押圧するような湾曲したプレートであってもよい。いくつかの実装では、これは典型的に加熱され得る。この実装では、人は典型的に、引手ハンドルを引っ張り上げ得る。これは典型的に、2つの引張ばねを伸長させ、ばね鋼プレートをまっすぐにし得る。ばね鋼プレートは、まっすぐにされると、典型的に接触プレートを内方に引き込み得る。典型的に、ばね鋼がまっすぐになることを可能にする2つの枢動点が存在してもよいが、所望に応じてそれより多くまたは少なく使用されてもよい。付勢状態では、上記の実装は典型的に、内容物容器に力を印加する準備ができていてもよく、ばねは、全伸長状態または略全伸長状態にある。
【0094】
いくつかの実装では、分注器のクリアランスは、典型的に考慮に入れられてもよい。典型的に、内容物容器は、容器分注器が外部ハウジングを貫いて突出するように内容物容器が前方に押し出された状態で、分注器ユニットの完全に内側かつその底部に着座してもよい。容器分注器は典型的に、ユーザ、注ぎ口、および/または他の機構によって作動されるまで動作する準備ができていなくてもよい。いくつかの実装では、ハンドルが一方の手で上方に引っ張られ、容器が他方の手で取り外されてもよい。典型的に、一組の正反対のステップを使用して、内容物容器を取り出し、圧力部材315を付勢してもよい。
【0095】
さらなる実装では、追加の内容物容器を貯蔵する空所がハウジング容積内に存在してもよい。1つのそのような実装では、分注器ユニットは、約9インチ(約22.86センチメートル)の直径および約6インチ(約15.24センチメートル)の脚部間の外形寸法を有してもよい。しかしながら、分注器ユニットは、当然ながら、所望に応じてサイズ決定および/または作製されてもよい。
【0096】
追加の実装では、ばね鋼が屈曲しまっすぐになるとき、上部の枢軸のみが摺動するので、接触プレートは、垂直に動く傾向があり得る。いくつかの実装では、接触プレートの溝を使用して、接触プレートを相対的に一定の高さに保つのを助けてもよい。
【0097】
さらに別の実装では、単に追加の内容物容器を貯蔵する代わりに、分注器ユニットは、同じ分注器ユニット内に、例えば背中合わせの向きに配設された、2つ以上の機能的外部分注器を有してもよい。いくつかの実装では、寸法は、これらの向きに適応するように修正されてもよい。さらに、いくつかの実装では、2つの圧力部材315は、2つの内容物容器を外部容器に適切および/または容易に適合させ、かつ/または外部容器を貫いて延在させるように、摺動してもよい。2つ以上の外部分注器が所望され得るいくつかの他の実装では、分注器ユニットは、1つの内容物容器が空である場合に分注器ユニットの上部を回転させて(回転台を回すことによって)他の外部分注器(複数可)を露出させ得るように、回転台上に装着されてもよい。
【0098】
なお、圧力部材の別の移植では、ユーザは、自分の指をループに挿入してハンドルを押下してもよい。これは、典型的にロッドの端部に接続されたピンを、ばね鋼ループの底部に対して付勢し得る。
【0099】
上記と同様に、容器分注器(複数可)に関しても、クリアランスは考慮に入れられてもよい。内容物の容器は典型的に、容器分注器が外部容器を貫いて通り使用のために分注器ユニットから突出するように内容物の容器が前方に押し出された状態で、分注器ユニットの底部に着座してもよい。さらに、内容物の追加の容器を貯蔵するために使用され得る外部容器内の追加の空所も設けられてもよい。例えば、分注器は、9インチ(約22.86センチメートル)の直径および6インチ(約15.24センチメートル)の脚部の外形寸法を有してもよい。これらの寸法は、当然ながら、所望に応じて修正されてもよい。同様の、この実装は、2つ以上の外部分注器、圧力部材、および/または内容物の容器を含む複数の分注器ユニットと共に使用されてもよい。
【0100】
いくつかの実装では、圧力部材(複数可)は、約4と2分の1インチ(約11.43センチメートル)のフルストロークを有し、約20ポンド(約9キログラム、196ニュートン)の力をストロークの端部で印加し得る。これは、ループを偏向状態に配置し得るが、これは、いくつかのユースケースでは望ましからざる場合がある。いくつかの他の実装では、これらのストロークは、ばね、ばね鋼、嚢などのエネルギーを使用することなどによって、ストロークの全体にわたってより多いまたはより少ない力を印加するように修正されてもよい。いくつかのさらなる実装では、圧力部材(複数可)は典型的に、取り外し可能であってもよく、外部容器および関連付けられたコンポーネントの簡易な洗浄を可能にする。
【0101】
さらに別の実装では、圧力部材は典型的に、ハンドル、枢軸、ばね、および/または接触プレートを含む。典型的に、この実装の圧力部材の底部には、折り重ねられた板金が存在してもよい。この余分の材料は、その基部にわたって水平スロットを有してもよく、これらのスロットの目的は、接触プレートの前端部が上方に持ち上がることを防止するのを助けることである。この実装では、人は、ハンドルを引っ張ることによって、機構を付勢し得る。
【0102】
この実装では、ばねを機構の前方半分上に再配置し得るとき、ばねの底端部は、リンク機構を引っ張り上げ得、これは、接触プレートを外方へ付勢し得る。ばねの上部は、接触プレートの上部を下方および外方に引き得る。いくつかの実装では、耐摩耗プラスチック(超高分子量ポリエチレン(UHMWPE、UHMW)、ポリオキシメチン(POM)などを含むが、これらに限定されない)が接触プレートの基部に配置される場合、機構は典型的に、スロットの必要なく摺動し得る。
【0103】
別の実装では、リンク機構の方向は反転されてもよい。この実装では、ユーザがハンドルを引き上げて機構を付勢する代わりに、機構は、ハンドルを押下することによって付勢されてもよい。いくつかの実装では、ハンドルの係止機構も含まれてもよい。典型的に、ハンドルが完全に押下されると、ユーザは、ハンドルを90度回して機構を係止し得る。いくつかの実装では、ユーザは、ハンドルをわずかに押下し90度回転させて係止機構を係合解除および係止解除し得る。
【0104】
圧力部材の一実装では、約1と2分の1インチ(3.81センチメートル)の変位の開始は、約25.3ポンド(約10と2分の1キログラム)の各ばねに対する力をもたらし得る。これらの仕様は、代替的な変位および/または力を達成するように所望に応じて修正されてもよい。同様に、圧力部材の移動のおおよそ中間において、この点における各ばねに対する力は、例えば16.8ポンド(約7.6キログラム)であってもよい。なお、移動の終了時において、この点における力は、例えば、ばね1つ当たり約18.9ポンド(約8と2分の1キログラム)であってもよい。いくつかの実装では、ハンドルとばねの移動は、例えば、垂直に近くてもよい。ハンドルに対して印加する必要がある力は、例えば約50ポンド(約22と3分の2キログラム)であってもよい(これは、圧縮の開始時に必要な負荷であってもよい)。
【0105】
さらに、
図19A~19Fに描かれているような中型分注器ユニット180の別の実施形態では、典型的に、加熱素子115、加熱コントローラ120、外側の外部ハウジング290、レバー295、外部分注器300、スタンド部材310、圧力部材315、注ぎ口付き容器320、予備容器325、加熱素子330、電源340、蓋345、蓋封止350、分割壁420、底部壁425、ポンプ430、空気圧弁(複数可)435、および/または空気圧系(複数可)440を含み得る。
【0106】
中型分注器ユニット180は典型的に、外部ハウジング290が、典型的に床上数インチ(またはセンチメートル)に存在するように、スタンド部材310に休止および/または固定された状態で、蓋345が、蓋封止350を使用して流体密封の封止を作り出すように、ハウジング290の上部に取り付けられた状態で、かつレバー295および外部分注器300が、外部ハウジング290の外側に装着された状態で、構成されてもよい。
【0107】
注ぎ口付き容器320は、外部ハウジング290の内側に配置され、注ぎ口付き容器320が外部分注器300と共に位置決めされた分注器(例えば、押圧式分注器200)および/または出口(例えば、押圧式分注器出口215)を有するように、位置決めされてもよい。レバー295は典型的に、1つ以上の分注器機構(例えば、分注器ボタン205、ねじり閉鎖部170など)を作動させ、融解内容物45を注ぎ口付き容器320から外部分注器300を通じて分注するように構成されてもよい。圧力部材315は典型的に、空気圧嚢(空気嚢などの)であってもよく、これは、空気圧弁(複数可)435および/または空気圧系(複数可)440を通じてポンプ430によって充填される。嚢315が充填され、したがって側部が増大するにつれて、嚢315は典型的に、注ぎ口付き容器320に対して側圧を印加し、レバー295が作動されたときに注ぎ口付き容器320の内容物45を付勢するのを助けるように正圧を提供し、注ぎ口付き容器320の融解内容物45が外部分注器300を通って流れることを可能にし得る。加熱素子115は、露出されていても、かつ/または外部ハウジング290内に隠されていてもよく、典型的に加熱コントローラ115および/または電源340(例えば、バッテリー、発電機、家庭用電気ソケットなど)と電気通信していてもよい。加熱素子115は典型的に、温度感知部材(例えば、熱電対、温度計、熱流束センサ、サーミスタなど)および/または加熱部材(例えば、ジュール加熱を使用した抵抗コイル/ワイヤ、熱ポンプ、熱交換器、ペルチェ効果デバイスなど)を含み得る。いくつかの実装では、加熱素子115は、外部ハウジング290および/または底部壁425に取り付けられた1つ以上の加熱片であってもよく、熱エネルギーがユニット180、ハウジング290、容器(複数可)(例えば、注ぎ口付き容器320、予備容器325など)、および/または内容物45を通じて輻射することを可能にする。次いで、流体(例えば、水、油、空気など)は、外部ハウジング290の境界内で加熱素子115の周りおよび/またはそばを循環させてもよく、注ぎ口付き容器320および/または予備容器325の内容物45を融解させるのに十分な熱エネルギーを提供する。いくつかの実装では、加熱片115を使用してハウジング290を加熱することから得られ得るような、静止および/または停滞した加熱流体(例えば、空気)が、内容物45を融解させるのに十分な熱エネルギーを提供し、圧力部材315が内容物45を注ぎ口付き容器320および外部分注器300の外へと付勢することを可能にし得る。
【0108】
いくつかの実装では、予備容器325はまた、外部ハウジング290内に存在し、注ぎ口付き容器320と同様の液状に維持されてもよい。注ぎ口付き容器320がその内容物45の大部分または全部を排出すると、ユーザは、蓋345を開け、ポンプ430を非活性化すること、空気圧弁435を作動させること、および/または空気圧系(複数可)440を接続解除することによって圧力部材315を除圧し、次いで消費された注ぎ口付き容器320を取り外し得る。いくつかの他の実装では、ポンプ430は、流入と流出を反転させて、空気圧ホース(複数可)440を介して圧力部材315から流体を除去してもよい。次いで、ユーザは、予備容器325を移動させて注ぎ口付き容器320が入っていた注ぎ口位置に挿入し、圧力部材315を再加圧し(例えば、ポンプ430を再びオンにし、ポンプ430の流出/流入を反転させ、空気圧弁435を作動させて元の位置に戻し、空気圧系(複数可)440を再接続することなどによって)、蓋345を再び取り付け得る。新しい予備容器325は、ユーザが希望する場合、現在の空隙領域内に配置されてもよく、新しい予備容器325の不在は、分注システム用の新しい内容物容器を購入するための在庫催促通知として機能し得る。
【0109】
圧力部材315は、1つ以上の空気圧嚢、ばね仕掛けのおよび/または同様の要素であってもよい。流体が典型的に、可変サイズの収容嚢315内に圧送されてもよく、次いで収容嚢315は、内容物45の容器(例えば、押圧式容器190)に対して力を印加し得る(例えば、容器は、注ぎ口付き容器320、予備容器325、ねじり式容器150、押圧式容器200、内部内容物容器230などであってもよい)。内容物45が分注器ユニット(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)から分注されるにつれて、次いで嚢315は、容積を増大させ、容器190の外部に対して圧力を印加し続け得る。典型的に遠心式、ダイアフラム式、プランジャー式、ピストン式、ギヤ式、ローラー式、水中式、回転翼式、蠕動式、インペラー式、計量式、および/または任意の他の種類の空気圧ポンプ430などの空気圧ポンプ430が、嚢315に加圧するために使用され得るが、単純なダイアフラム式ポンプ430(例えば、水槽用空気ポンプ430)は、嚢315に加圧し内容物45を排出するために十分な力を印加するために十分であり得る。このようなダイアフラム式ポンプ430は、自然に(すなわち、計量、コントローラなどなしに)嚢315に例えば約1PSIまで加圧し得、これは、嚢315の表面積上で例えば約50または60PSIに相当し得る。しかしながら、所望の圧力特性および出力容積を達成するために任意のポンプ430出力および/または種類が選択されてもよい。
【0110】
いくつかの実装では、嚢圧力部材315は、手動で(例えば、ポンプ430をオンに切り替える、もしくはポンプをプラグインする、ガスを直接的もしくは間接的のいずれかで嚢315に排出する際になど)および/または自動で(例えば、空気圧ポンプ430は、分注器(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)からの出力が減少した場合、圧力パッドが不十分な力を示した場合などにオンになり得る)などで加圧されてもよい。さらに、いくつかの実装では、嚢式圧力部材315は、ポンプ430に直接接続されても、かつ/またはそれと一体化されてもよい。しかしながら、他の実装では、嚢式圧力部材315は、空気圧配管440、弁435、および/または他の制御/計量要素によって間接的に接続されてもよい。さらに、いくつかの実装では、ポンプ430(および/または代替的な空気圧源)は、圧力部材315空気圧系内に漏出が存在する場合に、低い空気圧出力で十分な加圧を提供し続け得る。
【0111】
さらに他の実装では、自動および/または手動弁435を有する嚢式圧力部材315を使用して、加圧および/または除圧のために圧力を計量してもよい。例えば、分注器ユニット180を開けた後(例えば、蓋345を中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185などから取り外すことによって)および/または内容物45の容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器200、バルク容器220など)を接続解除する前に、弁435を操作して、空気圧嚢315内の流体を放出および/または維持してもよい。したがって、空気圧嚢315の圧力を解放して、ユーザが容器を分注器180から取り外し、かつ/または空気圧源(例えば、ポンプ430)と再係合して嚢315を加圧することを可能にし得る。いくつかの実装では、空気圧弁(複数可)435は、特定の条件の場合に加圧および/または除圧するように自動化されてもよい。例えば、蓋345を開けたまたは分注器180および/もしくは空気圧ポンプ430から電源340を取り外した際に、嚢315は、自動的に除圧し(分注器に対するメンテナンスを可能にする)、次いで蓋345が再び取り付けられるとき、および/またはポンプ430が電源340に再び接続されるとき、再加圧してもよい。他の例では、嚢315に接続された伸縮センサが、嚢315が特定のサイズ閾値を超えたとき、嚢315を除圧させてもよく、容器190に隣接して位置する圧力センサが、不十分な圧力が容器190に印加されていることを感知したとき、嚢315を除圧し、かつ/または制御可能な空気圧ポンプ430の出力を下げてもよく、ならびに/または圧力センサが、制御可能な空気圧ポンプ430の出力を増大させる信号を送信してもよい。
【0112】
いくつかの実装では、識別子システムを使用して、分注器ユニット(例えば、小型分注器ユニット145、中型分注器ユニット180、大型分注器ユニット185、バルク分注器ユニット245など)を異なる内容物45の所望の温度および/または圧力に対してさらに較正してもよい。識別子システムは典型的に、1つ以上の識別子、1つ以上のユーザインターフェース、および/または1つ以上のインテロゲーション装置を含み得る。例えば、分注器ユニット180は、タッチパッド、タッチスクリーン、および/または内容物45コード(例えば、二進、十六進、十進、アルファベット、英数字など)などの識別子を入力するための同様のユーザインターフェースを含み得る。入力および/または確認後、ユニット180は、温度および/または圧力パラメータを検索し、それに従ってユニット180を構成し得る。いくつかの実装は、受動的および/または能動的インテロゲーション機構を利用して識別子(複数可)を検索してもよい。例えば、容器(例えば、押圧式容器190)は、1つ以上の埋め込み識別子(例えば、バーコード、QRコード(登録商標)、能動的および/または受動的な無線周波数識別(RFID)タグなどを含んでもよい。同様に、ユニット180は、コードスキャナ、タグリーダーなどの1つ以上のインテロゲーション装置を含んでもよい。インテロゲーション装置(複数可)による識別子(複数可)のインテロゲーション後、ユニット180は、ユニット180のパラメータを受信し、それに従って特定の内容物45用に構成してもよい。いくつかのさらなる実装では、これらの識別子を使用して、認定されたおよび/または認定されていない偽造の内容物45容器の監視を可能にしてもよい。例えば、ユニットが識別子を読み取ることができない場合、または構文解析された識別子が所定のパラメータを満たさない場合、ユニット180は、適切に、かつ/または全く動作しなくてもよい。
【0113】
なお、本新規技術の内容物45は、部分的および/または完全に乳化された親水性成分が懸濁した脂肪または親水性マトリックスを有する複合材料と特徴付けられ得る。チョコレートの場合、カカオバターがマトリックスを提供してもよく、これは典型的に、20重量パーセント超であってもよく、これはカカオ豆の固体および粉砕された砂糖結晶が懸濁したものである。カカオレシチンなどの、粉砕プロセス中に放出され得る天然乳化剤は、疎水性マトリックス中の親水性粒子を安定させる両親媒性特性を提供するのを助け、凝集も防止し得る。大豆レシチンなどの追加の乳化剤は、複合表面張力をさらに低減し粘度を減少させるために、チョコレートに添加され得ることが多い。
【0114】
脂肪マトリックス複合体、とりわけ飽和および/または実質的に飽和の脂肪酸を含有する複合体は、室温で相対的に低い熱伝導率を有し、高温で分解する前の液体ウィンドウが狭い固体として特徴付けられ得ることが多い。例えば、チョコレートは典型的に、相対的に狭い液体ウィンドウを有し得、融点は、結晶構造に応じて華氏80度~96度(摂氏約26と3分の2度~35.55度)の範囲であり、熱劣化は、華氏120度(摂氏約48.88度)超の温度で生じる。チョコレートの狭い液体ウィンドウおよび低い熱伝導率は典型的に、風味およびテクスチャを保つために、長い、なだらかな融解サイクルを必要とし得る。
【0115】
内容物45の本新規技術の加工方法は典型的に、溶融チョコレートを真空下で加工し得る。低いまたは大雑把な真空レベルは、典型的に25~760Torr(大気圧)(約3033~101325パスカル)である。この圧力範囲は、典型的に非常に短い分子平均自由行程によって特徴付けられ得、分子平均自由行程は、典型的に約66ナノメートル~1と4分の3マイクロメートルであり得、これは、典型的に高レベルの分子相互作用をもたらし得る。中間の真空レベルは、典型的に1~25Torr(約133~3033パスカル)であり得る。この中間圧力範囲は、相対的に広範囲の分子平均自由行程にわたって遷移し、分子平均自由行程は、典型的に約1と4分の3マイクロメートル~10センチメートルであり得、これは、典型的に圧力がこの範囲にわたって減少する際に急速に減少する分子相互作用に相関し得る。いくつかの実装では、これは典型的に、25Torr(約3033パスカル)でアークから遷移し、次いで1Torr(約133パスカル)未満で拡散プラズマへと急速に非局在化し得るプラズマ放電で観察され得る。この中間範囲の最低点では、ガス分子は典型的に、互いに相互作用するよりも、相対的に小型の真空チャンバの壁に当たる可能性が高い場合がある。
【0116】
加工方法は典型的に、容器(例えば、押圧式容器190)内に封止する前に、閉じ込められた気泡を一貫性をもって除去し内容物45の風味を発現させるように大気圧を操作してもよい。内容物45は典型的に、閉じ込められたガスの効率的な移動を可能にするために、好ましくは加工方法450中に液状に維持され得る。真空加工の第1の段階中、閉じ込められた気泡は、サイズが膨張し、材料の表面に上昇することができる。これは典型的に、真空チャンバ内の内容物45体積の急速な膨張によって観察され得る。
【0117】
約75~25Torr(約9999~3033パスカル)で(温度、粘度、および攪拌の程度に応じて)、内容物45中の膨張する気泡の表面張力は典型的に、ガスを封じ込めることができない場合があり、進化する泡の急速な破裂および閉じ込められた気泡の相当の放出をもたらす。この第1の段階はまた典型的に、以前気泡を包んでいた結合した乳化剤および脂肪マトリックス成分の放出からもたらされる内容物45の粘度の減少によって特徴付けられ得る。
【0118】
加工方法の第2の段階中、典型的に25Torr(約3033パスカル)未満の圧力で、内容物中の分子の一部は、急速に蒸発し始め、内容物45の風味プロファイルの再現可能な進化をもたらす。所望の圧力に到達すると、内容物45は、大気圧に戻され、容器(例えば、押圧式容器190)に包装され得る。
【0119】
さらに、圧力が所望の圧力未満(すなわち、典型的に1Torr(約133パスカル)未満)に減少すると、加工方法の第3の段階に到達し得る。典型的に、この段階中、内容物45の風味プロファイルは典型的に、望ましい成分が典型的に内容物45から除去され得るので、劣化し始め、無刺激のおよび/または望ましからざる風味をもたらし得る。チョコレートの場合、第3の段階は典型的に、食品の凍結乾燥および/または真空加工に使用される典型的な真空レベルよりも著しく高い1Torr(約133パスカル)未満の圧力で行われ得る。いくつかの実装では、これは、内容物45の脱ガスを通じた望ましい要素の放出のため、望ましからざるチョコレートを生み出し得るものの、さらなる加工、濃縮、および/または蒸留のためにこれらの望ましい要素を収集することは、これらの望ましい要素を含有する代替製品(例えば、ロウソク、芳香油など)をもたらし得る。
【0120】
加工方法の一例では、液状のサンプルチョコレートは典型的に、華氏約115度(摂氏46.11度)に加熱され、熱源から取り外され、真空チャンバ内に配置され、真空チャンバの1立方フィート当たり毎分1立方フィート(毎時約1.69立方メートル)の圧送能力の速度で、約5Torr(約666パスカル)の圧力に到達するまで、排気され得る。加熱、装填、排気、および/または他の段階中、真空チャンバおよびチョコレートを、典型的に任意の便利な攪拌機構を使用して振動、かき混ぜ、回転、および/または別の方法で攪拌して、第1の段階中に放出されたチョコレート泡の表面張力を破壊するのを助け、内容物45が真空チャンバ内であふれることを防止してもよい。加熱中の攪拌はまた、チョコレートの断熱特性を低減するのを助け得る。
【0121】
第1の例示的な実施形態では、内容物分注容器(例えば、ねじり式容器150、押圧式容器190など)は、内部容積を画定し、内部容積を外部環境から分離する変形可能な流体密封な容器シェルと、内部容積内に収容された半固体内容物と、変形可能な容器シェルに動作可能に接続され、それを少なくとも部分的に貫いて配設された弁棒と、外部環境内に配設され、弁棒に動作可能に接続された弁と、を含む。さらに、半固体内容物は、少なくとも部分的に乳化された親水性成分が中に懸濁した疎水性マトリックスであってもよく、容器シェルは、実質的に流体密封であってもよく、弁は、少なくとも1つの開放状態と閉鎖状態とを有してもよく、弁は、少なくとも1つの開放状態と閉鎖状態との間で作動されてもよく、弁は、自浄式であってもよく、内部容積は、少なくとも1つの開放状態の間、外部環境と流体連通していてもよく、内部容積の内容物は、閉鎖状態の間、外部環境と流体連通することができず、内容物は、弁が閉鎖状態にある間、水分安定にとどまってもよい。
【0122】
第1の例示的な実施形態のいくつかのさらなる実装では、内容物は、3パーセント未満の水を含有してもよく、内容物は、室温で固体であってもよく、かつ/または弁は、ねじり式弁、押圧式弁、耐ドレイン弁、バルク分注器、外部分注器、およびボール弁を含む群から選択されてもよい。なお、半固体内容物は、加熱時に融解して粘性流体になってもよく、マトリックスは、カカオバターであってもよく、少なくとも部分的に乳化された親水性成分は、カカオ豆の固体および粉砕された砂糖結晶であってもよく、内容物は、室温で固体であってもよく、かつ/または半固体内容物は、チョコレート、チーズ、美容製品、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0123】
第2の例示的な実施形態では、第1の容積を画定するハウジングと、内壁に動作可能に接続された圧力部材であって、第1の容積内に移動するように作動可能な圧力部材と、第1の容積と流体連通するようにハウジングを貫いて形成された開口部と、圧力部材と動作可能に接続されたアクチュエータと、第1の容積と熱連通して接続されたヒーターと、第1の容積内に配置された第1の変形可能なパウチと、を典型的に含む内容物分注装置が提供されてもよい。第1の変形可能なパウチはさらに、流体密封エンクロージャと、流体密封エンクロージャを実質的に充填された分注可能な内容物と、流体密封エンクロージャを貫いて延在する流体導管と、流体導管に動作可能に接続され、流体密封エンクロージャの外に配置された流体弁と、を含んでもよい。なお、流体導管は典型的に、開口部を貫いて延在してもよく、流体弁は、第1の容積内に配置されてもよく、アクチュエータの付勢は、圧力部材を第1の変形可能なパウチに対して付勢してもよく、アクチュエータが付勢されるとき、弁の作動は、チョコレートが第1の変形可能なパウチから流れることを可能にしてもよい。
【0124】
第2の例示的な実施形態のいくつかの他の実装では、装置はさらに、ハウジング内に配置され、第1の容積を別々の第2および第3の容積に二分する内壁を含んでもよい。他の実装では、装置はまた、ハウジングに動作可能に接続されたカバー部材345を含んでもよく、カバー部材345のハウジングとの係合は、第1の容積を外側の環境から実質的に隔離してもよく、カバー部材345の係合は、圧力容器を画定する実質的に気密な封止を作り出し、カバー部材345のハウジングからの係合解除は、変形可能なパウチが第1の容積の内外へと移動されることを可能にする。
【0125】
さらに、第2の例示的な実施形態のさらに別の実装では、圧力部材は、圧力容器であってもよく、アクチュエータは、圧力容器と流体連通したポンプであってもよく、かつ/または圧力部材は、膨張可能な袋であってもよく、アクチュエータは、膨張可能な袋と流体連通したポンプであってもよい。
【0126】
図20A~20Cに描かれているような例示的な方法の実施形態では、チョコレートを処理する方法は典型的に、a)ある量のチョコレートを圧力制御可能な環境内に配置するステップ2005と、b)ある量のチョコレートを華氏約115度(摂氏約46.11度)の温度に加熱するステップ2010と、c)圧力制御可能な環境の圧力を約25Torr(約3033パスカル)に減少させるステップ2015と、d)圧力制御可能な環境の圧力を第1の所定の期間にわたって約25Torr(約3033パスカル)に保持するステップ2020と、e)圧力制御可能な環境の圧力を約5Torr(約666パスカル)に減少させるステップ2025と、f)圧力制御可能な環境の圧力を第2の所定の期間にわたって約5Torr(約666パスカル)に保持するステップ2030と、を含み得る。いくつかの他の態様では、方法はまた、b)の後かつc)の前に、ある量のチョコレートを加熱するのを中止するステップ2035、f)の後に、圧力制御可能な環境の圧力を約760Torr(101325パスカル)に増大させるステップ2065、ある量のチョコレートを気密容器内に配置し、気密容器から実質的に全ての空気を排気するステップ2070、および/または気密容器を加熱してチョコレートを実質的に液状に柔軟化し、気密容器を圧搾し、チョコレートを気密容器から押し出すステップ2075を含み得る。さらに、いくつかの実装では、ステップc)は、毎分約150Torr(約19998パスカル)の速度で行われてもよく2040、ステップe)は、毎分約4Torr(約533パスカル)の速度で行われてもよく2045、ステップb)は、毎分華氏約2度(摂氏約1.11度)の平均速度で行われてもよく2050、かつ/または第1の所定の期間は、10秒であってもよく、第2の所定の期間は、1分であってもよい2055。
【0127】
別の例示的なプロセスの実施形態は、ある量のチョコレートを摂氏約46度の温度に加熱してある量の加熱チョコレートを得るステップと、ある量の加熱チョコレートを圧力制御可能な環境内に配置するステップと、ある量の加熱チョコレートを攪拌するステップと、圧力制御可能な環境内の圧力を約25Torr(約3033パスカル)に減少させるステップと、圧力制御可能な環境内の圧力を第1の所定の期間にわたって約25Torr(約3033パスカル)に保持するステップと、圧力制御可能な環境内の圧力を約5~15Torr(約666~2000パスカル)に減少させるステップと、圧力制御可能な環境内の圧力を第2の所定の期間にわたって約5~15Torr(約666~2000パスカル)Torrに保持してある量のチョコレートから酢酸を除去するステップと、を含んでもよく、ある量のチョコレートは、カカオ、カカオバター、および砂糖の混合物からなる。
【0128】
さらなる実装では、ステップは、ある量のチョコレートを加熱するのを中止することであって、圧力を第1の圧力範囲(約25Torr)に減少させることが毎分約150Torrの平均速度で行われ、第2の圧力範囲(約5~15Torr)に減少させることが毎分約4Torrの平均速度で行われ、ある量のチョコレートを加熱することが毎分摂氏約1度の速度で行われ、第1の所定の期間が約10秒であり、第2の所定の期間が約1分である、中止すること、圧力制御可能な環境の圧力を約760Torr(101325パスカル)に増大させること、ある量のチョコレートを気密な可撓性容器内に配置すること、気密な可撓性容器から実質的に全ての空気を排気すること、ある量のチョコレートを加熱すること、気密な容器を圧搾すること、および/または、気密な容器からチョコレートを押し出すこと、を含んでもよい。
【0129】
さらに別の例では、ステップは、摂氏40~50度(華氏104~122度)の温度のある量の加熱チョコレート液を圧力制御された入れ物内に配置することと、ある量のチョコレート液を機械的に攪拌することと、圧力制御された入れ物内の圧力を2~15Torr(約266~2000パスカル)に減少させることと、圧力制御された入れ物の圧力を所定の期間にわたって2~15Torr(約266~2000パスカル)に保持して望ましからざる化学化合物を除去することと、を含んでもよく、ある量のチョコレート液は、カカオ、カカオバター、および砂糖からなる。
【0130】
さらなる実装では、圧力を減少させることは、毎分約8Torr(1066パスカル)の平均速度で行われてもよく、望ましからざる化学化合物は、水、空気(もしくはその特定の小成分)、カルボン酸、脂肪酸、フラボノイド、エステル、テルペン、芳香油、アミン、アルコール、アルデヒド、無水物、ケトン、ラクトン、チオール、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0131】
典型的に、チョコレートは、実質的に(すなわち、典型的に85%超)5~50マイクロメートルの範囲内、より典型的には10~30マイクロメートル内、さらにより典型的には12~25マイクロメートル内、さらにより典型的には15~23マイクロメートル内の粒径分布(PSD)を有するように粉砕または他の方法により加工されており、このようにして実効表面積を増大させ、体積粘性率を減少させて、真空処理ステップの効率性を増大させる。
【0132】
典型的に、脱気の大部分は、約20Torr(約2000~666パスカル)以上で行われてもよく、約15Torr(約2000パスカル)未満では、オフガスがチョコレート自体の化学的構成(および付随する風味プロファイル)を変化させるように、チョコレート自体の物理特性が変化し始める。風味は複雑な分子間相互作用の産物であるので、特定の種類のカカオ豆およびチョコレートにはいくつかの酸が望ましい場合があることに留意されたい。例えば、カカオフラボノイドが優勢なカカオ豆では、4Torr(約433パスカル)に減少させることは、外来の風味特質を除去するために望ましい場合がある一方、果物またはベリーの特質を有するタンザニアカカオなどのカカオ種は、酸によって引き立てられ高められる場合があり、したがって13Torr(約1733パスカル)に減少されるだけである。さらに、実質的に全ての風味は、約1.2Torr(約160パスカル)未満でなくなる。
【0133】
さらに別の例示的な方法は、チョコレートのバッチを液化するのに十分な温度にチョコレートのバッチを加熱するステップと、チョコレートのバッチを圧力容器内に配置するステップと、圧力容器の圧力を25~75Torr(約3033~10000パスカル)の第1の圧力範囲に減少させるステップであって、閉じ込められたガスがチョコレートのバッチから脱ガスされる、減少させるステップと、圧力容器の圧力を第1の所定の期間にわたって第1の圧力範囲に保持してチョコレートのバッチを実質的に脱ガスするステップと、圧力容器の圧力を2Torr(約266パスカル)以上の第2の圧力範囲に減少させるステップであって、少なくともいくつかの揮発性風味要素がチョコレートのバッチから脱ガスされる、減少させるステップと、圧力容器の圧力を第2の所定の期間にわたって4~13Torr(約533~1733パスカル)の第2の圧力範囲に保持するステップと、チョコレートのバッチを機械的に攪拌するステップと、を含んでもよい。
【0134】
さらなる実装としては、第2の圧力および第2の所定の期間の値がチョコレートのバッチの風味プロファイルを規定するもの、第1の所定の期間が約10秒であり、第2の所定の期間が約1分であるもの、第2の圧力範囲が4~9Torr(約533~1200パスカル)であるもの、チョコレートのバッチを機械的に攪拌することが、圧力容器の圧力を第1の所定の期間にわたって第1の圧力範囲に保持してチョコレートのバッチを実質的に脱ガスすることと同時に行われるもの、チョコレートのバッチを機械的に攪拌することが、圧力容器の圧力を第2の所定の期間にわたって第2の圧力範囲に保持することと同時に行われるもの、圧力を第1の圧力範囲に減少させることが毎分約150Torr(約20000パスカル)の平均速度で行われるもの、圧力を第2の圧力範囲に減少させることが毎分約4Torr(約533パスカル)の平均速度で行われるもの、チョコレートのバッチを加熱することが毎分摂氏約1度の速度で行われるもの、チョコレートのバッチを加熱することが毎分摂氏2分の1度以上の速度で行われるもの、ならびに温度、第2の圧力範囲、および第2の期間がチョコレートのバッチの1つ以上の風味プロファイルを規定するもの、が挙げられる。
【0135】
他の実装は、2~13Torr、2~12Torr、2~10Torr、2~9Torr、2~8Torr、4~11Torr、4~9Torr、6~9Torrなどの様々な圧力範囲を含んでもよい。他の温度範囲としては、摂氏35~48度、摂氏37~46度、摂氏40~43度、41~42などが挙げられ得る。さらに、所定の期間は約1分であってもよいものの、これは、増大されてもよく(例えば、3、5、10分などに)、または減少されてもよい(例えば、1、5、10、30秒など)。いくつかの実装では、チョコレートの初期水分範囲は、典型的に加熱ハロゲン環境下で蒸発重量測定によって決定されるとき、脱ガス前に約0.5~2%、より具体的には約0.5~2.0%、より具体的には約0.75~1.5%であってもよい。
【0136】
図21A~21Cは、本新規技術のさらに別の新規な実施形態:接続容器2100を描いている。接続容器2100は典型的に、容器封止155、アンカー155、耐ドレイン分注器177、接続位置(複数可)2105、容器案内構造2110、および/または開口部(複数可)2115を含み得る。具体的には、
図21Aは典型的に側面の眺めから容器2100を描いており、
図21Bは典型的に高所の眺めから容器2100を描いており、
図21Cは典型的に下向きの眺めから容器2100を描いている。
【0137】
容器封止155、アンカー175、および/または耐ドレイン分注器177は典型的に、本明細書の別所で説明されているように、接続容器2100内に内容物45を保持してもよい。接続位置(複数可)2105は典型的に、接続容器2100の1つ以上の壁を容器2100の1つ以上の隣接および/または対向する壁に接続し、それによって2つ以上の壁を接続する、1つ以上の領域および/または構造であってもよい。接続部2105は典型的に、当技術分野で知られている技法(熱融合、接着剤、溶接など)を介して機械的に作製されてもよく、接続部は典型的に、接続容器2100の少なくとも1つの物理寸法を制約してもよい。接続部2105は典型的に、
図21Aおよび21Bに示されるように離散的であってもよいが、非離散的および/または混合であってもよい。例えば、ロゴおよび/または情報が、接続部2105によって形成されてもよく、可変寸法が、達成されてもよい(例えば、勾配幅など)などである。内容物45は典型的に非剛性容器内でおおよそ球状および/または卵形の重心を形成する傾向があるものの、接続部2105は典型的に容器(例えば、容器2100)の所望の程度の膨張のみを可能にし得る。したがって、接続容器2105は典型的に、所望の幅、高さ、奥行などに制約されてもよい。これらの制約は典型的に、容器2100が接続容器分注器2200(後述する)内に嵌合することを可能にし、かつ/または容器2100がより簡単におよび/もしくは一貫性をもって加熱、貯蔵、押し出しされることなどを可能にし得る。この制約慣行は典型的に、使用される材料を最小化し内容物を最大化することを追求する既存の包装および/または流通方法および/または製品に反するものであり、本新規技術は典型的に、所望の接続容器2100特性を達成するために材料使用量を増大させ得る。例えば
図21A~21Cに描かれているようないくつかの実装では、容器2100は、容器2100の全面沿いの四半円弧状部と、分注器177内へと圧力を方向付ける湾曲した下部壁と、押出部材2225(後述する)からの一様な付勢力のために容器2100の充填幅を約1と4分の1インチ(3と8分の1センチメートル)に制約する複数の接続点2105とを有する約6インチ×6インチ(約15.24センチメートル×15.24センチメートル)の封止されたパウチで作製されてもよい。
【0138】
容器案内構造2110は典型的に、容器2100と一体式であってもよく、および/またはそれに接続されていてもよく、典型的に分注器2200(後述する)内への案内挿入および収容を可能にし得る。容器2100を分注器2200に装填するとき、オペレータは典型的に、分注器2200内の受容および/または案内構造、例えば分注器案内部材2230(後述する)の周りに、および/またはそれを貫いて、案内構造2110の経路を定め得る。例えば、構造2110は、部材2230としてダボ/ロッドの上に挿入される中空チューブであってもよい。他の実装では、構造2110は、負形状の部材2230に入るように正形状とされてもよい。さらなる実装では、構造2110は、剛性および/または半剛性部材2230の側方に逸らされるフラップであってもよい。またさらなる実装では、様々な他の構成が、他の方法で構造2110が容器2100を案内および/または保持することを可能にしてもよい。
【0139】
いくつかの実装では、案内構造2110は、容器2100が圧力部材(複数可)、加熱素子(複数可)、分注ポートなどに対してより良好に寄り掛かることを可能にし得る。他の実装では、案内構造2110は、より一貫性のある、単純なおよび/または安全な容器2100の装填および/または装填解除を可能にし得る。さらなる実装では、構造2110は、より一貫性のあるおよび/または信頼性のある内容物45の容器2100からの押出を促進し得る。さらに、いくつかの実装では、開口部2115は、容器2100を適所に保持するように、構造2110と組み合わせて、および/またはそれから離散して機能し得る。さらなる実装では、構造2110および/または開口部2115は典型的に、排除されてもよい。
【0140】
図22A~22Dは、接続容器2100および接続容器分注器2200を含む本新規技術のさらに別の実施形態を描いている。分注器2200は典型的に、外部ハウジング290、レバー295、外部分注器300、電源340、垂直支持部材2210、基部支持部材2215、押出器接続部材2220、押出器部材(複数可)2225、分注器案内部材2230、隔壁2240、手動識別子受容器2245、手動識別子2250、識別子システム2255、識別子2257、データインターフェース2260、ディスプレイ受容器2270、ディスプレイ2275、ディスプレイ情報2277、動力相互係止メス部材2280、動力相互係止オス部材2285、および/または相互係止基部部材2290を含み得る。
【0141】
図22A~22Dに描かれているように、外部ハウジング290は典型的に、内部空洞が作成されるように分注器2200の外側壁を形成してもよく、内部空洞は、1つ以上の容器2100を受容するようにサイズ決定されてもよい。外部ハウジング290は典型的に、垂直支持部材2210に接続され、かつ/またはそれと一体式であってもよく、垂直支持部材2210は典型的に、基部支持部材2215に接続され、かつ/またはそれと一体式であってもよい。押出器接続部材2220は典型的に、ハウジング290を貫いて延在し、または枢動可能に形成され、各端部で接続されていてもよい:第1の端部2222でハウジング290の外部のレバー295によって、および第2の端部2223でハウジング290の内部の押出器部材2225によって。枢動軸2224は、接続部材2220(
図22Bで左から右に描かれている)の中心を貫いて延在し、典型的にレバー295および押出器部材2225の枢動点を画定する。枢動軸2224は典型的に、容器150の半径に沿って付勢するように容器150の外部枢動点にあってもよい。しかしながら、いくつかの実装では、枢動軸は、この点の上方または下方にあってもよい。
【0142】
押出器部材2225が押出器接続部材2220を中心として枢動し、容器2100の表面を横切り、容器2100内の内容物45に対して圧力を印加し得るように、押出器部材2225は典型的に、分注器2200内に容器2100と並んで配設されてもよい。隔壁2240は典型的に、押出器部材2225と対向して配設された剛性壁/プレートであってもよく、押出器部材2225は典型的に、容器2100と接触していても、かつ/またはそれに近接していてもよい。手動識別子受容器2245は典型的に、手動識別子2250とインターフェース接続することができる受容器(例えば、ポート、ねじ溝、磁気要素など)であってもよい。手動識別子2250は典型的に、分注器2200内に現在装填されている1つ以上の容器2100の内容物45、ならびに他の所望の情報を識別してもよい。デジタル識別子システム2255は典型的に、デジタル識別子2257とインターフェース接続して様々な機能(例えば、温度制御、圧力調整、在庫管理など)を実行し得る電子コントローラおよび/またはシステムであってもよい。データインターフェース2260は典型的に、無線でおよび/または物理的に、識別子システム2255を他の分注器2200コンポーネント(例えば、加熱素子115、デジタル識別子2257、ディスプレイ2275など)と接続し得る。
【0143】
外部ハウジング290、垂直支持部材2210、および/または基部支持部材2215は典型的に、次いで分注器2200を形成するように接続され得る離散的コンポーネントであってもよい一方、他の実装では、これらのコンポーネントの一部または全部は、1つ以上の単一のコンポーネントを形成するように一体式であってもよい。例えば、外部ハウジング290、垂直支持部材2210、および/または基部支持部材2215は、単一の鋳造、成形型、シート、印刷から形成されてもよく、かつ/または別の方法で別々に一体化されてもよい。
【0144】
分注器2200内の容器2100からの内容物45の押出は典型的に、オペレータがレバー295を付勢することによって達成されてもよく、次いでレバー295は、押出器接続部材2220を介して押出器部材2225に接続される。押出器接続部材2220は典型的に、レバー295および/または押出器部材2225の回転に垂直に回転してもよい。したがって、レバー295を引き下げることは、同様に押出器部材2225を接続部材2220の軸を中心として回転させる。休止/ゼロ位置から移動されると、押出器部材2225は典型的に、次いで容器2100に接触し、分注器177から押し出されるように内容物45を容器2100から付勢し得る。レバー295を回転させるのに十分な力を解放および/または減少させると、レバー295、接続部材2220、および/または押出器部材2225は典型的に、休止/ゼロ位置に戻り得る。
【0145】
押出器部材2225は、様々な方法で構成され得る。最も単純な構成は、例えば、押出器接続部材2220を通じたレバー295と押出器部材2225との直接の一対一のリンク機構であり得る。ここで、レバー295が円弧状部の休止/ゼロから引っ張られると、押出器部材2225は、同様に円弧状部の同じ度にわたって回転する。押出器部材2225は典型的に、円弧状部で休止位置から、容器2100に沿って、最終位置としての外部分注器300に向かって移動する。いくつかの実装では、押出器部材2225は、ローリングシリンダー(例えば、約2分の1~1インチまたは約1と4分の1~2と2分の1センチメートルの外径を有する)であってもよいが、それはまた、静的シリンダー、不規則形状、球体のアレイ、および/または内容物45を不正するのに十分な任意の他の構成であってもよい。
【0146】
いくつかの実装では、レバー295および押出器部材2225は、いくつかの実装では同じ長さであってもよい(例えば、1フィート)一方、他の実装では、それぞれは、所望の観衆(例えば、子供、高齢者など)および/または環境(例えば、混雑したレストラン、開放的なバーエリア、カジノなど)のためにサイズ決定されてもよい。他の実装は、間接駆動機構、伝動装置、電子および/もしくは空気圧で作動されるアセンブリ、サーボ、モータ、ならびに/または任意の数の他の構成を使用して、オペレータの選択によって、1つ以上の押出部材2225が容器2100および/または内容物45を付勢するようにしてもよい。例えば、レバー295を引っ張ることは、レバー295自体が円弧状部で動作する間、水平および/または垂直に接続された押出部材2225を垂直に、水平に、および/または容器2100を横切って斜めに付勢し得る。いくつかのさらなる実装では、レバー295および/または接続部材2220は、置換および/または省略されてもよい。1つのそのような例では、分注器2200は、電気接点を作動させることによって動作してもよく、電気接点は、サーボを容器2100に対して押圧させ、それによって内容物45を分注器2200から付勢する。
【0147】
いくつかの実装では、レバー295および/または押出器部材2225の移動を使用して、装填された容器2100内の内容物45の現在の体積を測定してもよい。例えば、レバー295および/または押出器部材2225は、円弧状部のフルストロークの15パーセントにわたって移動してもよく、内容物45の約15パーセントが押し出されたことを示す。いくつかのさらなる実装では、円弧状部の基準長さは、例えば接続部材2220上で、分注器2200と一体化されてもよく、これは、レバー295がフルストロークのどれほど遠くまで通ったかを観察者が判定することを可能にし得る。さらなる実装では、この基準インジケータは、比較目的のため一時的および/または永久的にストローク長の頂点にとどまってもよく、かつ/または円弧状部移動長さを感知および/もしくは通信する1つ以上のセンサと一体化されてもよく、次いでその示度は、デジタル識別子システム2255および/もしくは追跡および/もしくは表示目的のための任意の他のシステムなどのコントローラに通信されてもよい。したがって、オペレータは、容器2100が減ってきたとき、交換容器2100を貯蔵庫から引っ張り出すおよび/もしくは注文する必要があるときを判定し、ならびに/またはいくつかの分注器2200間の相対的な消費量/人気(すなわち、立地、内容物45、コスト、および/または他の要因による)を測定し得る。
【0148】
いくつかの実装では、レバー295、押出器接続部材2220、および/または押出器部材2225を休止/ゼロ位置に保持および/または戻すように、レバー295、押出器接続部材2220、および/または押出器部材2225に張力をかけてもよい。例えば、1つ以上のばね、カム、および/または同様の張力コンポーネントが、分注器2200コンポーネントの1つ以上の点に接続されてもよい。休止/ゼロ位置から回転させるのに十分な力を解放および/または減少させると、レバー295、接続部材2220、および/または押出器部材2225は、張力部材の支援により休止/ゼロ位置に戻り得る。他の実装では、1つ以上の張力部材を使用して、押出器部材2225が内容物45を付勢する間、分注器2220の内側の押出器部材2225の位置を維持してもよい(すなわち、典型的に水平変位)。
【0149】
分注器案内部材2230は典型的に、分注器2200内への容器2100の配置を案内および/または保持するように作用してもよい。さらに、案内部材2230は典型的に、構造2110と連動して作用してもよい。例えば、案内部材2230は、構造2110に挿入されたダボ/ロッドであってもよい。他の実装では、部材2230は、凸形状の構造2110を受容するように凹形状とされてもよい。さらに他の実装では、部材2230は、構造2110を側方に逸らす剛性および/または半剛性要素であってもよい。これらは部材2230のいくつかの実装に過ぎないが、当然、他の構成が容器2100を案内および/または保持するために使用されてもよい。さらに、部材2230は、容器2100が圧力部材(複数可)、加熱素子(複数可)、分注ポートなどに対してより良好に寄り掛かることを可能にし得る。他の実装では、部材2230は、より一貫性のある、単純な、および/または安全な容器2100の装填および/または装填解除を可能にし得る。さらなる実装では、部材2230は、より一貫性のあるおよび/または信頼性のある内容物45の容器2100からの押出を促進し得る。
【0150】
隔壁2240(プレート、分離器、および/または分離壁とも呼ばれる)は典型的に、分注器2200の内側の装填された容器2100を他の予備容器2100から分離する剛性垂直壁であり得る。いくつかの実装では、隔壁2240は省略されてもよく、別の圧力部材および/または壁(例えば、外部ハウジング290)が代用される。典型的に、隔壁2240は、剛性プラスチックおよび/または金属から作製され、容器2100に支持および/または制約を提供するように押出器部材2225と対向して配設され得る。いくつかの実装では、1つ以上の追加の容器2100が、隔壁2240の装填された容器2100とは反対側に貯蔵されてもよく、いくつかのさらなる実装では、淀んだ高温の空気および/または加熱素子115との間接的接触が、これらの予備の容器2100の内容物45を液化してもよい。いくつかのさらなる実装では、加熱素子115は、プレート2240の上および/または内側に位置してもよい。例えば、加熱素子115は、プレート2240に貼り付けおよび/または埋め込まれた典型的に底エネルギー、高表面積のマットおよび/または素子115(例えば、これに限定されないが、1平方インチ/センチメートル当たり5~10ワット、合計2~10ワットなど)であってもよく、プレート2240はそのとき典型的に、内容物45を液化するように、容器2100と接触していても、またはそれに近接していてもよい。したがって、隔壁2240は、構造的、支持、圧力、および/または加熱の役割を提供し得る。
【0151】
手動識別子受容器2245および手動識別子2250は典型的に、連動して動いてもよい。手動識別子受容器2245は典型的に、(例えば、ポート、ねじ溝、磁気要素など)外部壁290の上および/またはその中に形成されてもよく、手動識別子2250は典型的に、受容器2245内に着座するように構成および/または形成されてもよい。例えば、受容器2245は、外部ハウジング290に開いたポートであってもよく、手動識別子2250は、フラグ、円錐体、有色インジケータ、および/または典型的に分注器2100内の容器(複数可)の種類を示し得る同様の識別子2250であってもよい。したがって、オペレータは、押し出される内容物45を一目で見ることができる。いくつかの実装では、手動識別子2250は、それぞれの容器2100と共に到着してもよい。例えば、内容物45が特定の食味特質および/またはペアリングを有するペルー産チョコレートであることを示すフラグは、容器2100から脱離可能であってもよく(すなわち、一時的に付着された、印刷されたなど)、脱離されると、手動受容器2245に配置されてもよい。
【0152】
デジタル識別子システム2255およびデジタル識別子2257は典型的に、手動識別子受容器2245および手動識別子2250と同様の様式で機能して、1つ以上の設置された容器2100の内容物45をオペレータに通知してもよい。例えば、デジタル識別子システム2255は、典型的に少なくともプロセッサ、メモリ、システム入力および/もしくは出力、システムバス、ならびに/またはデータを受信および/もしくは送信し得る入力/出力装置を有するコンピュータであってもよい。システム2255は典型的に、電源340および/または加熱素子115を介して動力供給され得る。
【0153】
デジタル識別子2257は、システム2255と通信して様々な動作パラメータを分注器2200に通知し、かつ/または分注器2200との動作のために容器2100を認証/検証する、容器2100の上および/または内側に位置する受動および/または能動識別子回路(例えば、RFID、NFCなど)であってもよい。例えば、デジタル識別子2257は、内容物45の種類、内容物45の製造日、有効期限、液化温度、焦げ付き温度、温度変化速度、動作圧力などをシステム2255に通知してもよい。いくつかの実装では、この情報は、有線インターフェース(例えば、有線データインターフェース2260)および/または無線インターフェース(例えば、無線データインターフェース2260)を介して通信されてもよい。他の実装では、システム2255は、(有線および/または無線で)1つ以上の他のシステムと通信して、予定されたメンテナンス作業を実行し、在庫および/もしくは使用報告書、ならびに/または他の所望の機能を送信/受信してもよい。
【0154】
さらなる実装では、システム2255および/またはデジタル識別子2257は、スマートフォン、販売時点システムなどのユーザが操作する装置によってインテロゲートされてもよい。次いでユーザが操作する装置は、インテロゲートされた情報を表示し、インテロゲートされたリンク機構にクエリをかけて追加のデータおよび/またはマルチメディア(例えば、製造業者、レビュー担当者などからの)を検索し、かつ/または任意の他の関連する情報を閲覧してもよい。各システム2255および/または識別子2257は典型的に、それぞれの容器2100の所望の量のみ(例えば、装填された容器2100のみ)がシステム2255によってインテロゲートされ得るように構成されてもよい。しかしながら、いくつかのさらなる実装では、一対一、一対多、多対一、および多対多のトポロジーが使用されてもよい。
【0155】
いくつかの他の実装では、無線信号を減衰させるために、外部壁290、隔壁2240、および/または他のシステムコンポーネントは、信号を鈍化するように構成されてもよい。あるいは、他の実装では、信号増幅は、1つ以上の信号中継器および/または増幅器を使用して達成されてもよい。
【0156】
さらに、システム2255はまた、ディスプレイ受容器2270、ディスプレイ2275、および/またはディスプレイ情報2277とインターフェース接続してもよく、これらは、手動識別子受容器2245および/または手動識別子2250を置き換えおよび/または補足してもよい。ディスプレイ2275は典型的に、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ディスプレイ(OLED)、および/または同様の視覚モニタであってもよい。ディスプレイ受容器2270は典型的に、手動識別子受容器2245と同様に機能してディスプレイ2275を物理的に受容し得る。しかしながら、いくつかの実装では、ディスプレイ受容器2270はまた、ディスプレイ2270を電源340および/またはデータインターフェース2260に接続する1つ以上の電気接点および/またはソケットを含んでもよい。例えば、ディスプレイ受容器2270は、ディスプレイ2275とインターフェース接続して動力および/またはデータを電源340および/またはシステム2255からディスプレイ2275に提供するオスUSBおよび/または他のポートとして構成されてもよい。次いで、ディスプレイ2275は典型的に、ディスプレイ情報2277を表示し、ディスプレイ情報2277としては、内容物45の種類、現在の温度、内容物45の食味特質、内容物45のペアリング、原産地情報、残存体積、どれくらい多くの他の容器2100がマシンに装填されているか、どれくらい多くの容器2100が在庫にあるかなどの任意の所望のデータが挙げられ得る。
【0157】
図22Cは、容器2100から内容物45を押し出すレバー295の動作を描いており、さらに動力相互係止メス部材2280を描いている。1つ以上の動力相互係止メス部材2280は典型的に、垂直支持部材2210および/または基部支持部材2215内に形成されてもよいが、また外部ハウジング290内に形成され、分注器2200に取り付けられ、かつ/または他の方法で分注器2200と近接して位置してもよい。動力相互係止メス部材2280は典型的に、電源340と電気通信し、下流分注器2200を含むがこれに限定されない他の装置へのシリアルおよび/またはパラレル構成での電力の送電を1つ以上の動力相互係止オス部材2285を介して可能にしてもよい。
【0158】
いくつかの構成では、相互係止メス部材2280は、標準化されたメス電気コンセント(例えば、NEMA1-15、5-15、5-20、10-20など)であってもよく、これは典型的に、動力相互係止オス部材2285(
図22Dに示される)と電気通信するように構成されてもよい。これは、例えば、分注器2200間の標準接続が電気延長ケーブルによってなされることを可能にし得る。他の構成では、相互係止メス部材2280は、専有の構成、ねじ溝付き、係止(ロック)式であってもよく、および/または他の方法でより具体的に接続を用途に適合させるように構成されていてもよい。さらに他の実装では、相互係止メス部材2280および/または相互係止オス部材2285は、導電性電気通信ではなく、および/またはそれに加えて、非接触の誘導性電気通信用に構成されていてもよい。さらなる実装では、分注器2200が一対一、一対多、多対一、および/または多対多構成で構成され得るように、複数の相互係止メス部材2280および/または相互係止オス部材2285が含まれてもよい。
【0159】
図22Dは、相互係止構造部材2290および動力相互係止オス部材2285に接続された動力相互係止メス部材2280の例示的な実装を描いている。相互係止構造部材2290は典型的に、1つ以上の分注器2200と相互係止するように構成された1つ以上の凸構造および1つ以上の凹構造であってもよい。
図22Dに描かれているように、構造部材2290は、鋸歯状および千鳥状であってもよいが、また任意の他の所望の相互係止構成で構成されていてもよい。例えば、一方の側は千鳥状の涙滴を有してもよい一方、他方は、涙滴を受容するように負の涙滴の孔を有してもよい。別の例では、構造部材2290は、基部2215および/または垂直スタンド2210を完全には通過せず、むしろそれぞれの山部および/もしくは谷部で噛み合い、鍵孔に入り、水平に配設された孔、ならびに/または任意の他の所望の構成でダボを受容してもよい。さらに、いくつかの実装では、相互係止構造部材2290は、代替的におよび/または追加的に、2つ以上の分注器2200を引き付け接合するようにそれぞれ基部2215および/または垂直スタンド2210内に配設された1つ以上の磁気要素であってもよい。
【0160】
図23は、本新規技術が動作し得る例示的なシステム環境2300を描いている。環境2300は典型的に、1つ以上の分注器2200、クエリ/応答2305、1つ以上のネットワーク2310、1つ以上の販売時点(POS)装置2320、1つ以上のサーバ2330、1つ以上のデータベース2340、1つ以上の供給業者2350、および/または供給品2360を含み得る。そのような環境2300は、容器2100、分注器2200などに関して供給チェーン管理を可能にし得る。
【0161】
図23に描かれているように、1つ以上の分注器2200は、ネットワーク2310への1つ以上のクエリ/返答2305を開始してもよい。これらのクエリ/返答2305は、備蓄に残っている容器2100、残っている内容物45、備蓄の鮮度などを含んでもよいが、これらに限定されない。ネットワーク2310は、ローカルエリアネットワーク(LAN)および/または広域ネットワーク(WAN)であってもよい。ネットワーク2310はまた、1つ以上の販売時点(POS)装置2320、1つ以上のサーバ2330、1つ以上のデータベース2340、および/または1つ以上の供給業者2350と同期および/または非同期通信(有線および/または無線)していてもよい。いくつかの実装では、POS装置2320を使用して、ローカルの備蓄を追跡し、注文を開始し、および/または他の方法で在庫を管理してもよい。いくつかの他の実装では、分注器および/またはPOS装置2330は、サーバ2330および/またはデータベース2340に接続して、製品情報、マルチメディア、内容物45の保持および/または分注パラメータなどのサーバ2330上に直接および/またはデータベース2340上に記憶された外部データをクエリ/受信2305してもよい。さらに、1つ以上の供給業者2350にネットワーク2310を介して通信して、例えば需要および/またはスケジュールが到達したときに配達するためのより多くの供給品2360を注文してもよい。他の実装では、1つ以上のセンサを分注器2200と組み合わせて使用して需要を判定してもよい(例えば、装填および非装填状態に関する現在の分注器2200の重量を検出する重量センサ)。さらに他の実装では、1つ以上のユーザ装置は、ネットワーク2310、サーバ2330、データベース2340、および/または供給業者2350と通信してもよい。例えば、ユーザは、自分のスマートフォンを使用して分注器2200から1つ以上のデジタル識別子2257を読み取ってもよく、デジタル識別子2257に対応する1つ以上の製品(例えば、容器2100、内容物45など)に関する情報を求めるクエリ2305をネットワーク2310を介してサーバ2330に送信するとき、次いでこれは、ペルー産チョコレートの概要およびレビュー動画をサーバ2330および/またはデータベース2340から取り出し、次いで概要および動画と共にネットワーク2310を介してクエリ元ユーザ装置に返信2305してもよい。
【0162】
図24A~24Dは、別の実施形態、具体的には容器2100の、を描いている。容器2100のこの実装は、容器封止155、耐ドレイン分注器177、接続位置2105、および/または容器案内構造2110を含んでもよい。容器2100の構成の相違は別として、容器の案内構造2110は典型的に、容器2100上の封止155の非封止部分として描かれている。典型的に、この非封止部分は、1つ以上の案内物体を受容するようにサイズ決定、形状化、および/または他の方法で構成されてもよく(例えば、被覆すること、溝削り、および/または他の方法で受容することによって)、1つ以上の案内物体は典型的に、容器案内構造2110であってもよい。押出器部材2225および/またはレバー295は、いくつかの実装では、半径自体に沿ってではなく、半径の接線に沿って回転してもよい。例えば、これを使用して、分注器2200の動作のための典型的な経路に凹所を設け、かつ/または他の方法で修正してもよい。
【0163】
図25A~25Eは、別の実施形態、具体的には分注器2200の、を描いている。分注器2200のこの実装は、外部ハウジング290、外部分注器300、垂直支持部材2210、基部支持部材2215、押出器接続部材2220、押出器部材2225、分注器案内部材2230、隔壁2240、分注器容積2500、予備凹部2505、および/または注ぎ口付き凹部2510を含んでもよい。容器2100は典型的に、分注器容積2500内に存在してもよく、分注器容積2500は典型的に、外部ハウジング290の内側の空間であってもよい。予備凹部2505は典型的に、現在注ぎ口付き位置にない(すなわち、現在押し出すことができる)1つ以上の容器2100の耐ドレインバック分注器(複数可)177を受容するように形状化、サイズ決定、および/または他の方法で構成されてもよい。同様に、注ぎ口付き凹部2510は典型的に、容器2100が注ぎ口付き位置に位置するとき(すなわち、現在押し出すことができる)、1つ以上の耐ドレイン分注器177を受容してもよい。
【0164】
さらに、
図26A~26Eに描かれているように、かつ上述したように、いくつかの実装では、レバー295、押出器接続部材2220、および/または押出器部材2225を休止/ゼロ位置に保持および/または戻すように、レバー295、押出器接続部材2220、および/または押出器部材2225に張力をかけてもよい。例えば、1つ以上のばね、カム、および/または同様の張力コンポーネントが、分注器2200コンポーネントの1つ以上の点に接続されてもよい。休止/ゼロ位置から回転させるのに十分な力を解放および/または減少させると、レバー295、接続部材2220、および/または押出器部材2225は、張力部材の支援により休止/ゼロ位置に戻り得る。他の実装では、1つ以上の張力部材を使用して、押出器部材2225が内容物45を付勢する間、分注器2200の内側の押出器部材2225の位置を維持してもよい(すなわち、好ましい角変位)。
【0165】
具体的には、
図26Aおよび26Bに描かれているように、案内される押出器実装2600では、1つ以上の押出器部材2225が、分注器容積2500の周りに、および/またはその中に、典型的に容積2500内の1つ以上の容器2100の周りに、配置されてもよい。押出器部材2225は典型的に、容器2100の周りの輪郭を形成するように形状化され、
図26Aではおおよそ先細「V」形状として描かれている。いくつかの実装では、押出器部材2225は、円弧、矩形で輪郭形成され、先細形状にされ(例えば、急に狭小化する平坦な先端を有し、より開かれた後縁部へと先細りするなど)、ならびに/または接触および/もしくは押出を最適化するように他の方法で構成されてもよい。
【0166】
押出器部材2225の一端部は典型的に、典型的に押出器接続部材2220を介して、レバー295に接続する(接着剤、留付具、干渉などを介して)。したがって、ユーザがレバー295を引き下げると、この引張力は、接続部材2220および押出器部材(複数可)2225を容器(複数可)2100の表面にわたって作成し付勢し、典型的に開いた容器2100の内容物45を排出し、かつ/または閉じた容器2100の表面上を通る。いくつかの実装では、容器2100の上を通ることはさらに、容器2100の内容物45を混合するのに役立ち得る。押出器部材2225の他端部は典型的に、1つ以上の押出器案内部材2610(ロッド360、案内力部材と機能的に同様)と共に形成されてもよく、1つ以上の押出器案内部材2610は典型的に、1つ以上の押出器案内レール2620内に、かつ/またはそれに沿って通ってもよい。
【0167】
図26Bに描かれているように、押出器案内レール2620は典型的に、分注器2200の内部に接続および/または形成されてもよく、具体的には外部ハウジング290に固定されているとして描かれている(ここで、外部ハウジング290は、
図25A~25Eの蓋式実施形態である)。外部ハウジング290が開位置にあるとき(
図26Aおよび26Bのように)、押出器案内部材2610は典型的に、容器の後部に存在し、押出器案内レール2620から取り外されてもよく、したがって容器2100の単純な交換および/またはメンテナンスを可能にする。ハウジング290を閉じると、押出器案内部材2610は典型的に、典型的に案内物体2610に対する最小限の圧縮力によって、押出器案内レール2620内に存在してもよい。レバー295が休止(
図26Aに垂直に描かれている)位置から作動されると、押出器案内レール2620は典型的に、押出器案内部材2610(および押出器部材2225)も一緒に付勢するように、先細りおよび/または他の方法で狭小化してもよい。狭小化した押出器部材2225は、容器2100に沿って通り、容器2100の内容物45をそこから付勢し、かつ/または内容物45を混合する。引張を継続するのに十分な力でレバー295がもはや作動されない場合、またはレバー295がレバー295のストロークの端部にある場合、案内部材2610および押出器部材2225は、レバー295、接続部材2220、および/または案内レール2620の張力によって休止位置に戻るように付勢される。
【0168】
さらに、上述の案内される押出器2600は典型的にチョコレート内容物45を新規な分注器2200から分注しているとして描かれているものの、他の内容物45が代替的な形状の分注器2200から、代替的に輪郭形成された押出部材2225を使用して、ならびに/または代替的に構成された押出器案内部材2610および/もしくは押出器案内レール2620を使用して、分注されてもよい。例えば、そのような案内される押出器2600は、石鹸、歯磨き粉、他の押出可能な食品、建築材料などを分注するために使用されてもよい。
【0169】
さらに、いくつかの実装では、カバー部材345は、複数の枢動ヒンジ2630を使用して枢動可能にハウジング290に接続されてもよく、複数の枢動ヒンジ2630は典型的に、2つ以上の本体ヒンジ部材2640、2つ以上のヒンジ中間部材2650、および2つ以上のヒンジカバー部材2660を含み得る。仕上げされたカバー外面2680のみを示し、未仕上げのカバー内面2670を示していないものの、典型的にカバー部材345は、閉カバー位置2520から開カバー位置2690に枢動可能であってもよい。閉カバー位置2520にある間、ヒンジ2630は典型的に、重力最小にあり得、さらに、開カバー位置2690にある場合、典型的に再び別の重力最小にあり得る。そのような複数の枢動ヒンジ機構2630は典型的に、分注器2200がメンテナンス、装填、および/または装填解除のために完全に開いているときでさえ、分注器2200が、典型的にユーザに提示され得る外面2680上で経済的かつ見事に仕上げされることを可能にし得る。いくつかの実装では、ヒンジ2630の移動は、停止部によって設定および/または修正されてもよい。
【0170】
押出器部材2610に対する圧力は、レバー295が完全に前方に付勢されているときでさえ、開カバー位置2690に遷移すると直ちに解放されるので、典型的にカム付き押出器部材2610は、他の圧力システムよりも相当に安全であり得る。したがって、不具合が発生した、または押出器部材2610および/もしくはレバー295が動かなくなったときでさえ、押出器部材2610は、依然として除圧し、ユーザ分注器カバーを損傷しない。
【0171】
さらに、
図27Aおよび27Bは、代替的な容器案内構造2110を有する容器2100のさらなる実施形態を描いており、代替的な容器案内構造2110は典型的に、アーチ状/鼠穴型の切欠部2700を有してもよい。切欠部2700は典型的に、容器2100のより簡単な、より一貫性のある挿入、位置合わせ、および保持、ならびに内容物45の押し出しを可能にし得る。開口部2700は典型的に、部材2230がより簡単に別れ、案内構造2110を通って挿入されることを可能にし得る。
【0172】
切欠部2700は典型的に、平面状の二次元切欠部2700(典型的に要素2710として描かれている)と三次元チューブ(
図21Cで容器案内構造2110と同様に描かれている)との間で変形可能であってもよい。そのような新規な設計は、容器2100が、単一の目的のみに制約されることなく、広範な用途および分注器で使用されることを可能にする。例えば、歯磨き粉のチューブと同様に、平面状の切欠部2700構成は、ユーザが容器2100に対して最大の力を印加することを可能にし得るが、容器2100をそれ自体の上に折り重ねる(印加することのできる力の量を低減し、分注の有効性を減少させるであろう、開口部2700の剛性チューブ構成にあることと比較して)。逆に、三次元チューブ構成にあるとき、容器2100は、単一の手を使用して簡単にかつ一貫性をもって位置合わせされ、案内部材2230上に差し込まれ得る(典型的に水平軸に沿って、複数のフックとの位置合わせを要求する他の設計と比較して)。したがって、切欠部2700は、多くの異なる容器2100設計が複数の分注器および/または加温器設計で使用されることを可能にし得る。
【0173】
いくつかのさらなる実装では、内容物45が押出コンポーネント(例えば、接続部材2220、押出器部材2225、レバー295、注ぎ口付き凹部2510など)なしで典型的に適切な温度、粘度などで維持されるように、1つ以上の容器150、190、2100が、分注器2200内に収容されてもよい。そのような押出器のない加温器式分注器2200は典型的に、1つ以上の容器150、190、2100および内容物45を内容物45および環境に応じて1つ以上の好ましい位置に維持し、内容物45の一様な加熱/冷却を提供してもよい。
【0174】
いくつかのそのような実装では、分注器2200は、所望の数の容器150、190、2100および/または内容物45を封入するように拡大縮小され(例えば、約2と2分の1インチ×6インチの寸法を有し、2つの小型容器150などを保持するように構成されている)、かつ/または典型的に本明細書の別所で説明されている単純な重力閉鎖蓋、磁石、ガスケットなどを使用して封入されてもよい。動作中、非限定的な例として、非ドリップノズル(例えば、分注器177など)が重力により下方に配置され、溶融チョコレート45がノズルで貯留し、気泡が上昇することを可能にし、ノズルからのガス流入および/または流出の問題を減少させるように、2つの容器150が配置されてもよい。
【0175】
さらに、
図28A~28Gは、代替的な押出器部材2225の実装(典型的にカムを利用する)を描いており、これは、代替的な押出器部材(複数可)2800、第1の分割部材2805、第2の分割部材2810、分割部材開口部(複数可)2815、枢軸部材2820、枢軸ピン2825、および/または枢軸リング2830を含み得る。
【0176】
図28Aおよび28Bに描かれている代替的な摺動押出器部材2800の一実装は典型的に、レバー295が付勢されるにつれて、分割部材2805、2810が並行して始まり、次いで一緒に回転して容器(複数可)150(または上述の他の容器)を締め付け、それに対して付勢することを可能にするに動作する。次いで、レバー295が解放されると、分割部材2805、2910は典型的に、回転して非締め付け状態に戻り、代替的な押出器部材2800がより簡単に容器150の上を通り過ぎることを可能にし得る。
【0177】
典型的に
図28C~Eに描かれている代替的な押出器部材2800の別の実装は、分割部材2805、2810が再び並行して始まることを可能にするように動作する。次に、レバー295がユーザによって付勢され、枢軸部材2820が枢動軸2224を中心として枢動するにつれて、枢軸ピン2825は、分割部材開口部2915内で回転し、分割部材2805、2810を再び一緒に締め付けるピン2825が開口部2915内の典型的にカム付きのトラックを追従するにつれて、圧縮力は、レバー295がユーザによって付勢されるにつれて増大し、レバー295が解放されるにつれて減少し、レバー295をユーザに向かって付勢するとき容器150に対する高い付勢力を可能にし、次いでユーザによって解放されるとき代替的な押出器部材2800がより簡単に容器150の上を通り過ぎることを可能にする。
【0178】
典型的に
図28Fおよび28Gに描かれている代替的な押出器部材2800のさらに別の実装は、分割部材2805、2810が再び並行して始まることを可能にするように動作する。次に、レバー295がユーザによって付勢され、枢軸部材2820が枢動軸2224を中心として枢動するにつれて、枢軸部材2820もまた、枢軸リング2830内で枢動する。枢軸リング2830は典型的に、ねじ溝付きおよび/またはカム付きであってもよく、枢軸部材2820が枢動するにつれて、リング2830は、シフトし、分割部材2805、2810を一緒に締め付ける。レバー295が解放されるにつれて、分割部材2805、2810は、分離し、締め付け解除する。この構成は、再び、レバー295がユーザによって付勢されるにつれて圧縮力を増大させ、レバー295が解放されるにつれて減少させ、レバー295をユーザに向かって付勢するとき容器150に対する高い付勢力を可能にし、次いでユーザによって解放されるとき代替的な押出器部材2800がより簡単に容器150の上を通り過ぎることを可能にする。
【0179】
図29A~29Mは、典型的に基部部材2215、垂直支持部材2210、第1の加温器ドア部材2910、第2の加温器ドア部材2915、第1の閉鎖部材2920、第2の閉鎖部材2925、ヒンジアセンブリ2930、第1の交互噛み合いフィンガーセット2935、第2の交互噛み合いフィンガーセット2940、電源開口部2945、加温器容積2955、加温器ベイ(複数可)2960、スタンド部材310、電源340、基部凹部2965、基部カバー2970、およびヒンジ軸2975を含む、本新規システムの加温器シャーシ実施形態2900を描いている。新規の交互噛み合い非干渉ヒンジアセンブリ2930は典型的に、シャーシ2900の新規の締め付け安全バックプレーンおよび新規の幅広開口部を加温器2900の装填、装填解除、および保守のために維持しながら、加温器2900が1つ以上のヒンジ閉位置(複数可)2980と1つ以上のヒンジ開位置2985の間を進むことを可能にし得る。基部2215、ヒンジアセンブリ2930、およびドア部材2910、2915は典型的に、プラスチックで作製されてもよく、垂直部材2210および隔壁2240は、熱連通をより良好に促進するために、典型的に金属で作製されてもよい。しかしながら、適切な場合は、他の好適な材料が使用されてもよい。
【0180】
加温器基部2215は典型的に、加温器2900の土台を形成してもよく、また典型的に1つ以上のスタンド部材310によって基部部材2215を支持するように、および/または持ち上げるように構成されていてもよい。電源開口部2945は典型的に、基部部材2215を貫いて延在して電源340(上述)を可能にしてもよく、電源340はさらに、基部凹部2965内に位置し管理されてもよい。基部カバー2970は典型的に、基部部材2215の底部を覆ってもよく、典型的に凹部2965へのアクセスを可能にするように可撓性であってもよい。
【0181】
いくつかの実装では、基部カバー2970はまた、加温器2900が配置される表面の摩擦を増大させるのを助けてもよい。例えば、基部カバー2970は、ゴム引きされ、滑り止め材料で被覆され、吸引ディスクが一体化されているなどしてもよい。
【0182】
いくつかの他の実装では、1つ以上の加熱素子115、コントローラ120、および/またはセンサは、基部2215内に、基部2215とベイ2960の間に、ならびに/または容器150の内容物45を融解するおよび/もしくは融解した容器150の内容物45を維持するように熱エネルギーを供給するために他の方法でシャーシ2900と熱連通して、収容され含まれてもよい。典型的に、容積2955内の温度は、華氏100~115度(摂氏約37~46度)、より具体的には華氏105度~110度(摂氏約40~43度)、より具体的には華氏約108度(摂氏約42度)であってもよい。さらに他の実装では、熱エネルギーは、周囲輻射ならびに/またはシャーシ2900の中および/もしくは周りの廃エネルギーによって提供されてもよい。
【0183】
垂直支持部材2210は典型的に、基部部材2215に接続され、かつ/またはその中に形成され、基部部材2215から垂直に延在して加温器2900の側部を形成してもよい。1つ以上の隔壁2240は典型的に、中に容器(複数可)150が配置され得る2つ以上の加温器ベイ2960を形成するように、基部2215および/または垂直部材2210に留め付けられ、その中に形成され、それに付着され、かつ/または他の方法で接続されてもよい。いくつかの実装では、隔壁2240が使用されなくてもよい。
【0184】
ヒンジアセンブリ2930は典型的に、ヒンジアセンブリ2930(ならびに対応する第1のヒンジフィンガーセット2935および第2のヒンジフィンガーセット2940)が互いに干渉することなくヒンジ軸2975を中心として枢動するように、垂直支持部材2210および/または基部部材2215の後部に枢動可能に接続されてもよい。例えば、ヒンジフィンガーセット2935、2940は、留め付けのためにヒンジフィンガーセット2935、2940から垂直支持部材2210を貫いて、かつ基部部材2215内へ/を貫いて延在するシャフト部材を中心として枢動してもよい。いくつかの実装では、そのような留め付けは、垂直支持部材2210および基部部材2215を留め付けるのを助け得る。第1のヒンジフィンガーセット2935は典型的に、第1の加温器ドア部材2910に留め付け、形成、付着、および/または他の方法で動作可能に接続されてもよく、第2のフィンガーヒンジセット2940は典型的に、第2の加温器ドア部材2915に同様に接続されてもよい。したがって、交互噛み合い非干渉ヒンジアセンブリ2930は典型的に、第1および第2の加温器ドア部材2910、2915がヒンジ閉位置2980で加温器容積2955を封入および画定し、逆に容積2955内の垂直支持部材2210、隔壁2240、加温器ベイ2960、容器150などを開かれることを可能にし得る。
【0185】
第1の閉鎖部材2920および第2の閉鎖部材2925は典型的に、対応するドア部材2910、2915にそれぞれ留め付け、形成、付着、および/または他の方法で動作可能に接続され、閉ヒンジ位置2980にあるときドア部材2910、2915を一緒に固定するのを助けるように作用してもよい。閉鎖部材2920、2925は典型的に、干渉、磁気的、摩擦的、保持的、および/または当技術分野で知られている他のそのような閉鎖機構であってもよい。いくつかの実装では、閉鎖部材2920、2925は、単一の部材に統合されても、描かれている部材2920、2925の数を超えて拡張されても、かつ/または省略されてもよい。
【0186】
ヒンジ軸2975は典型的に、伝統的なヒンジ設計よりも広い開口部がシャーシの上部および底部にある翼状の開口部を作り出すように、垂直軸2952からオフセットされてもよい。例えば、ヒンジ軸2975は、垂直から約1~45度外れていてもよい(より具体的には5~30度、さらにより具体的には7~20度、さらにより具体的には10~15度)。したがって、例えば、ドア部材2910、2915は、容積2955を露出させるように、ドア部材2910、2915ごとに約5~45度開くことができてもよい(または、より具体的には約10~40度、さらにより具体的には約15~30度)。さらに、閉ドア位置2980にある間、ドア2910、2915の下縁部は典型的に、水平ドア平面2950と略平行かつ一直線であってもよく、開ドア位置2985にある間、ドア2910、2915の下縁部は典型的に、ヒンジ枢動軸2975の角度によって引き起こされる枢動のため、もはや水平ドア平面2950と平行かつ一直線ではない場合がある。
【0187】
新規ヒンジアセンブリ2930の設計はまた、より安全な動作を可能にし、加温器2900を操作するユーザを締め付ける可能性はずっと少ない。実質的に隠された交互噛み合い設計のため、滑らかな対応するドア部材2910、2915に遷移するフィンガーセット2935、2940によって作り出された滑らかな後部壁がユーザに提示される。翼状ヒンジアセンブリ2930は、開位置2985にあるとき、シャーシを中心とする枢動をそれほど必要とせずに垂直軸2952から外れるように開いてより大きい開口部を作り出すので、ユーザにはまた、はるかに大きい使いやすさが与えられる。干渉する枢動ピンによって画定される垂直軸を中心として開き、ヒンジ荷重(ドアなど)の円弧状部を大いに拡張する伝統的なヒンジ設計と比較して、本新規ヒンジアセンブリ2930は、はるかに少ない無駄な空間、実質的に隠されたヒンジ設計、およびヒンジ荷重の円弧状部間のはるかに小さい締め付けエリアをもたらす。
【0188】
非限定的な例として、加温器2900は、
図29A~29Mに描かれているように、容積2955内に2つの加温器ベイ2960を作り出すように垂直部材2210と共に形成された1つの隔壁2240が上に着座する基部2215を有してもよい。ヒンジ軸2975は、垂直軸2952から約15度外れていてもよく、ドア2910、2915が閉位置2980にあるとき、容積は、ベイ2960内の容器150で実質的に封止されてもよい。容器150は、分注器160(など)がベイ2960の上部付近の安定した位置にあるように配向されてもよく、これは、容器150がそれ自体の上に折り重ねられ、折り重ね形状を失うことなくベイ2960内にそれとして休止することを可能にし、内容物45が空の容器150容積内に再流入することを可能にする。ユーザは、閉鎖部材2920、2925を付勢することによってドア2910、2915を開けて容積2955を露出させ、ヒンジアセンブリ2930をヒンジ軸2975を中心として枢動させ、ドア部材2910、2915を側方ごとに約30度開け得る。作り出された開口部は、容積2955の上部および底部でそれぞれ約6インチおよび12インチであってもよい(一方、伝統的なヒンジ設計は、典型的に開口部の長さに沿って等しい4インチの開口部のみを可能にし得る同程度の枢動で)。ユーザは、容器150をベイ2960から取り外し、または挿入し、次いでドア2910、2915および閉鎖部2920、2925を閉じて加温器2900を閉位置2980に戻し得る。
【0189】
図面および前述の説明において新規技術が例示され詳細に説明されているものの、それは、制限的な特徴ではなく、例示的とみなされるべきである。前述の明細書では、最良の形態および実施可能の要件を満たした形で実施形態が示され、説明されていることが理解される。当技術分野の当業者は略無限数の些細な変更および修正を上記の実施形態に容易に加えることができること、ならびに本明細書中に全てのそのような実施形態の変化形を記述しようと試みることは実行不可能であろうことが理解される。したがって、新規技術の趣旨内に属する全ての変更および修正が保護されることが望まれることが理解される。