(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】ウェザーシール挿入支持のための補強付き編成ワイヤキャリア
(51)【国際特許分類】
B60J 10/32 20160101AFI20220624BHJP
B21F 27/02 20060101ALI20220624BHJP
B21F 27/10 20060101ALI20220624BHJP
B60J 10/18 20160101ALI20220624BHJP
B60J 10/80 20160101ALI20220624BHJP
D04B 23/00 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
B60J10/32
B21F27/02 Z
B21F27/10 Z
B60J10/18
B60J10/80
D04B23/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017081683
(22)【出願日】2017-04-17
【審査請求日】2020-04-01
(32)【優先日】2016-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509288987
【氏名又は名称】ホープ グローバル ディヴィジョン オブ エヌエフエイ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100119378
【氏名又は名称】栗原 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】ローランド エル.エイ. パリス
(72)【発明者】
【氏名】イルデベルト ロサ
(72)【発明者】
【氏名】ジーザス アギラル
【審査官】上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】実開昭64-002865(JP,U)
【文献】特開平10-005914(JP,A)
【文献】特開平10-258690(JP,A)
【文献】特開昭60-215448(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0102383(US,A1)
【文献】特表2001-516816(JP,A)
【文献】実開昭62-069641(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 10/32
B21F 27/02
B21F 27/10
B60J 10/18
B60J 10/80
D04B 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェザーシールに使用するための編成ワイヤキャリアであって、
蛇行パターンで形成されて伸長に対して直角の交互する曲げ端の間の幅を画定するワイヤ横糸と、
伸長方向に延びてワイヤ横糸の幅に沿う位置に配置されている複数の編成された縦糸と、
横糸の幅に沿う位置に設けられて
、へたりのないウェザーシール内に所望の曲げ特性を生み出す少なくとも第1の拡張・圧縮抵抗エレメントとを含
み、
前記第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは前記縦糸と組み合わされていて、当該編成ワイヤキャリアが折り曲げられて前記ウェザーシールに取り付けられたときに当該編成ワイヤキャリアの少なくとも1つの曲げ軸に沿って配置されている、
編成ワイヤキャリア。
【請求項2】
ワイヤ横糸はスチールワイヤを含んでおり、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントはスチールワイヤを含んでいる、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項3】
第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、当該エレメントの厚さより大きい当該エレメントの幅を画定しているストリップを含む、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項4】
ワイヤキャリアは、縦糸をワイヤ横糸上の所望の位置に保つ接着剤が塗布されている、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項5】
接着剤はラテックス塗料を含む、請求項4に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項6】
さらに少なくとも第2の拡張・圧縮抵抗エレメントを含む、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項7】
第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、隣り合うワイヤ横糸に対して織成された正弦波パターンで配置されたワイヤを含んでおり、第2の拡張・圧縮抵抗エレメントは、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントに対してワイヤ横糸に対して180度位相がずれた反対の織成された正弦波パターンで配置されたワイヤを含んでいる、請求項6に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項8】
第2の拡張・圧縮抵抗エレメントは、第1の圧縮・拡張抵抗エレメントからワイヤ横糸の幅に沿って離間して配置されている、請求項6に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項9】
第1の拡張・圧縮抵抗ワイヤは、ワイヤキャリアの幅に沿ってほぼ中央に配置されている、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項10】
第1の拡張・圧縮抵抗ワイヤは、ワイヤキャリアの幅に対して偏心に配置されている、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項11】
第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、ワイヤキャリアをU字形に折り曲げたときに折り曲げたU字形の片側に隣接して配置されている、請求項10に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項12】
第1の拡張・圧縮抵抗ワイヤは、非金属材料から構成されている、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項13】
第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、ワイヤ横糸に付着されている、請求項1に記載の編成ワイヤキャリア。
【請求項14】
第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、溶接、スポット溶接、はんだ付け、接着、融着及びロック縫いの少なくとも1つによって付着されている、請求項13に記載の編成ワイヤキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は2016年4月18日に出願された「ウェザーシール挿入支持のための補強付き編成ワイヤキャリア」と題する米国特許仮出願第62/324,114号の優先権を主張するものであり、その全開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本発明は、自動車及びその他の用途、例えば電気キャビネットのように雨水等に対する不浸透性を維持することが極めて重要である用途でエラストマーウェザーシールに対する支持体として使用される編成物を有するワイヤキャリアに関する。
【背景技術】
【0003】
編成ワイヤキャリアは通常自動車のウェザーシールを初めとする及びその他の分野で使用される。一般にそのようなキャリアは丸い端部を有して蛇行するプロペラパターンに形成された連続したワイヤ横糸からなる。これらの端部は一連のほぼプロペラ形又は平行な横糸セグメント(糸脚)をつなぎ合わせており、それらの上に複数の縦糸が編成されている。このタイプの編成ワイヤキャリアは、押出し及びその他の連続成形工程によって製造されるエラストマーシールのための補強フレームとして使用される。そのようなシールは自動車及びその他の車両用途でしばしば使用される。
【0004】
押出し成形ウェザーシールの製造は、ワイヤキャリアにかなりの成形圧力を加えることを含む。多くの例で縦糸はクラスター又はストリップに適用され、それらはすべて蛇行(非公式には「ジグザグ」とも呼ばれる)ワイヤ横糸を形成過程で適当に離間した向きに保つように設計されている。これらの縦糸がないとワイヤは延びて変形する傾向があり、その結果品質の低い又は使用に適さない最終的なシール製品が生まれるであろう。
【0005】
ワイヤキャリアはウェザーシール構成するための効率的な機構である。しかしながら特定の用途でワイヤキャリアは過度な圧縮率又は伸びを被る-例えばウェザーシールがコーナーで急角度に曲げて取り付けられる場合である。即ち、シールは縮んだり伸びたりしてドア、トランクなどの上で所望の適合した断面形状を維持しない。
【0006】
ウェザーシール内の過度な圧縮率及び伸びを低減するための一先行技術の方策は、エラストマーシールエレメントを穿孔した金属(例えば低炭素鋼)ストリップで補強することである。
図1にそのようなストリップ100が折り曲げていない向きで背景技術として示されている。ストリップ100の具体的なジオメトリ、並びにその全幅、長さ、厚さは、ウェザーシールの用途と所望の性能特性に応じて極めて可変である。一実施形態において、ストリップ100の全幅SWは約20~65ミリメートル、厚さ(図示の面に対して直角)は約0.3及び0.76ミリメートル(例えば0.45ミリメートル)である。例示的なストリップ100は図示されているように、それぞれ反対側の側縁に沿って形成された幅WSは約1~3ミリメートルの一連の規則的な側縁スロット110、及びこれらの側縁スロット110からずれて一連の中央スロット120を含んでいる。ストリップは所望の形状に形成して(例えば折り曲げたり伸ばしたりなど)ウェザーシールに成型できる。完成したシールは急角度で曲げても顕著なパッカリング、しわ、圧縮又は伸びを生じることはない。
【0007】
穿孔した低炭素鋼ストリップは製造するのに多量(単位長さ当たりの重量)の薄板金属を必要とし、関連するスタンピング又は切断設備、ダイスなどを使用する点が短所である。
【発明の概要】
【0008】
本発明は先行技術の短所を克服するために、ウェザーシールの取付けチャネルの補強に用いるワイヤキャリアを構成及び使用するためのシステム及び方法を提供し、ワイヤキャリアは折り曲げられてウェザーシールの取付けチャネルに成型されるときにキャリアの少なくとも1つの曲げ軸に沿って配置されている拡張・圧縮抵抗エレメントを含むようにした。抵抗エレメントは縦糸と組み合わせることができ、これらの縦糸は他の軸に沿って限られた拡張及び圧縮を許すが、エレメントと組み合わせてシールのへたり及び凹凸表面及び/又は目に見えるキンクが生じるのを防ぐ。抵抗エレメントは、個々の交差キャリアワイヤに(例えば溶接、はんだ付けなどで)取り付けた少なくとも1本の波状(正弦波)ワイヤを含むことができる。代替として、抵抗エレメントは他のタイプの構造、例えば薄板金属又はポリマーストリップを含むことができる。同様に、波状ワイヤはポリマーから構成することができる。一般に、抵抗エレメントは、基礎となる支持構造(例えば車体の開口部又はドア)の組付けフィンに近接したストリップの片側に配置できる。抵抗エレメントはウェザーシールに対して中立軸に沿って置かれている。
【0009】
例示的な実施形態において、ウェザーシールに使用するための編成ワイヤキャリアが提供される。キャリアは、蛇行パターンで形成されて伸長に対して直角の交互する曲げ端の間の幅を画定するワイヤ横糸を含んでいる。複数の編成された縦糸が伸長方向に延びてワイヤ横糸の幅に沿う位置に配置されている。少なくとも第1の拡張・圧縮抵抗エレメントIも、横糸の幅に沿う位置に設けられて、概してへたりのないウェザーシール内に所望の曲げ特性を生み出す。例示的に、ワイヤ横糸はスチールワイヤを含んでおり、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントはスチールワイヤを含んでいる。代替として、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、当該エレメントの厚さより大きい当該エレメントの幅を画定するストリップを含む。ワイヤキャリアは、縦糸をワイヤ横糸上の所望の位置に保つために接着剤が塗布されてよい。接着剤はラテックス塗料を含むことができる。少なくとも第2の拡張・圧縮抵抗エレメントも設けることができる。第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、隣り合うワイヤ横糸に対して織成され正弦波パターンで配置されたワイヤを含むことができ、第2の拡張・圧縮抵抗エレメントも、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントと相対的にワイヤ横糸に対して反対側に織成され正弦波パターンで配置されたワイヤを含むことができる。例示的に、第2の拡張・圧縮抵抗エレメントは、第1の圧縮・拡張抵抗エレメントからワイヤ横糸の幅に沿って離間して配置できる。一実施形態において、第1の拡張・圧縮抵抗ワイヤは、ワイヤの幅に沿ってほぼ中央に配置されているか、又はワイヤの幅に対して偏心に配置されてよく、それによって第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、ワイヤキャリアをU字形に折り曲げたときに折り曲げたU字形の片側に隣接して配置されている。実施形態において、第1の拡張・圧縮抵抗ワイヤは、非金属材料から構成されてよい。例示的に、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、ワイヤ横糸に付着されている。実施形態において、第1の拡張・圧縮抵抗エレメントは、溶接、スポット溶接、はんだ付け、接着、融着及びロック縫いの少なくとも1つによって付着できる。
【0010】
種々の実施形態において、ウェザーシール及び/又は他のタイプのシール(例えば電気器具ドアシール)は、シールの組付けチャネルを補強するためにU字形に折り曲げた上記の編成ワイヤキャリアを設けることができる。結果としてーシールは、車両及び防湿キャビネット(例えば電気器具、密封収納箱、金庫など)の少なくとも1つに取り付けるために構成及び配置されてよい。
【0011】
一実施形態において、強化された伸び抵抗を提供する少なくとも1本の縦糸に隣接して少なくとも1本の補強繊維が配置されている。そのような繊維は横糸に沿った特定の位置で縦糸の数が十分でないのを補償するために用いられる。繊維は、モノフィラメントポリマー(ナイロン、ダクロンなど)、繊維ガラス及び/又はアラミド含む許容可能な任意の材料であってよい。補強繊維は横糸に沿った複数の位置に配置できる。
【0012】
一実施形態において、編機でワイヤキャリアを構成するための方法が提供される。この方法は、ワイヤを供給してワイヤ横糸に形成し、ワイヤ横糸は伸長に対して直角の交互曲げ端の間の幅を有する蛇行パターンを画定するステップを含む。縦糸は、針床の編針を使って伸長方向に延びるように編成され、ワイヤ横糸の幅に沿う位置に配置される。第1の拡張・圧縮抵抗エレメントが供給されてワイヤ横糸と係合する。抵抗エレメントはワイヤ横糸に付着させることができ、又はコンポーネントがウェザーシールに成型されたときに横糸に隣接して横糸/キャリアで保持されるように配置できる。例示的に、抵抗エレメントはワイヤを含むことができ、付着させるステップは抵抗エレメントとワイヤ横糸との間に溶接を適用することを含む。
【0013】
以下に本発明を添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】先行技術に従うエラストマーウェザーシールを補強するために使用される穿孔したスチールストリップの図である。
【0015】
【
図2】実施形態に従う自動車用ウェザーシールの補強に使用するための、キャリア幅のほぼ中央に配置されて金属ワイヤロック縫いを画定する拡張・圧縮抵抗エレメントを含む編成ワイヤキャリアの図である。
【0016】
【
図3】
図2の実施形態に従うワイヤロック縫いを配置するための空いているスロットを示す編針床の斜視図である。
【0017】
【
図4】先行技術に従う拡張・圧縮抵抗エレメントのない折り曲げたワイヤキャリアと成型したウェザーシール(例えば自動車トランクシール)の部分分解斜視図である。
【0018】
【
図5】ワイヤキャリアのへたりに起因するキンクを含む曲げ構成で示された
図4のウェザーシールの部分斜視図である。
【0019】
【
図6】頂面(U字形の底部)に沿って実施形態に従う拡張・圧縮抵抗エレメントを有する折り曲げたワイヤキャリアと成型したウェザーシール(例えば自動車トランクシール)の部分分解斜視図である。
【0020】
【
図7】ワイヤキャリア内の拡張・圧縮抵抗エレメントがシールのへたりとキンクを回避する、曲げ構成で示された
図6のウェザーシールの部分斜視図である。
【0021】
【
図8】曲げ箇所でワイヤキャリアのへたりに起因してキンクが生じている、先行技術に従う拡張・圧縮抵抗エレメントのない折り曲げたワイヤキャリアと成型したウェザーシール(例えば自動車トランクシール)の部分分解斜視図である。
【0022】
【
図9】曲げ箇所でへたり及びキンクがない、折り曲げたワイヤキャリアの片側に沿って配置された実施形態に従う拡張・圧縮抵抗エレメントを含む折り曲げたワイヤキャリアと成型したウェザーシール(例えば自動車トランクシール)の部分分解斜視図である。
【0023】
【
図10】曲げ箇所でへたり及びキンクがない、頂面(U字形の底部)に沿って配置された実施形態に従う拡張・圧縮抵抗エレメントを含む折り曲げたワイヤキャリアと成型したウェザーシール(例えば自動車トランクシール)の部分分解斜視図であり、エレメントは選択的にキャリアの種々の位置に配置できることを図示している。
【0024】
【
図11】隣り合うキャリアワイヤ(横糸)の反対側と係合して正弦波形を画定する拡張・圧縮抵抗ワイヤを有する例示的なワイヤキャリアの横断面図である。
【0025】
【
図12】各キャリアワイヤにスポット溶接された
図11の配置に従う拡張・圧縮抵抗ワイヤを有するワイヤキャリアの部分図である。
【0026】
【
図13】隣り合うキャリアワイヤの反対側と係合してそれぞれ正弦波形を画定する1対の拡張・圧縮抵抗ワイヤを有する例示的なワイヤキャリアの横断面図である。
【0027】
【
図14】代替実施形態に従う2本の離間した拡張・圧縮抵抗ワイヤキャリアの部分図である。
【0028】
【
図15】横糸に付着した中央拡張・圧縮抵抗エレメント(ワイヤ)を含む少数の縦糸と、伸び抵抗を大きくするために縦糸の間に配置された1対の側面補強用繊維を有する狭いワイヤキャリアの部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施形態に従う編成ワイヤキャリア210のセグメントが、
図2に示されている。このキャリア及び種々の代替例は、2015年10月9日に出願された同一出願人による「ウェザーシール挿入支持のための補強ワイヤがロック縫いされた編成ワイヤキャリア」と題する米国特許仮出願第14/854,036号にも記載されており、その教示内容は参照により有益な背景情報として明示的に本明細書に組み込まれる。例示的なキャリア210は蛇行曲線ワイヤ220からなる。このワイヤは多様な変形可能材料から構成できる。例えばワイヤ220は、直径約0.02~0.045インチ(約0.5ミリメートル~1.14ミリメートル)の低炭素鋼、亜鉛めっき鋼又はアルミ合金であってよい。幾つかの実施形態において、ワイヤ220は防錆/防食塗料又はめっきが塗布されてよい。製造時には、ワイヤ220は一般に平面的に曲げられ、慣用的な設計の編機が(横糸を形成するために)前後に揺動運動することによって連続したストリップに形成される。ストリップは一般に互いに反対側の曲げ先端部230の幅WWが一定である。一例において幅WWは約11/4~15/8インチ(31.75~42.54ミリメートル)である。しかしながらワイヤキャリアの幅WWは、一部それが使用される選択された用途に依存して極めて可変である。
【0030】
曲げワイヤ220は本質的に一連の縦糸240を編成するための横糸を画定する。上述したようにこれらの縦糸は曲げワイヤセグメントの相対的形状及び離間を維持し、エラストマー/ポリマーウェザーシール材料(図示せず)をキャリア210に付着させるための更なる基体を提供する。この例では縦糸240は一般に明確に離間して全幅にわたり種々のパターンに分けられている。この実施形態では、糸はデニール約1000及びフィラメント約140~300のポリエステル又はポリプロピレンから構成されている。縦糸に対するこの仕様は例示に過ぎず、広範な材料、デニール及びフィラメント数が明確に想定されていることに留意されたい。
【0031】
非制限的な例として、ワイヤの曲げ先端部230は湾曲したワイヤ曲げセグメントへとつながることができ、これらのセグメントによって画定される隔たりは隣接する中央ワイヤセグメント間の隔たりより大きい。隣り合うワイヤ間の隔たりが端部近傍では中央部より大きいことにより、キャリアは一般に「プロペラ」羽根のように見える輪郭を画定する。この慣用的な形状は一つには側縁縦糸を先端部近傍又は先端部に維持するために用いられている。なぜなら先端部は中央部に移行するためにはセグメント間の拡大された隔たりを「克服」しなければならないからである。これに加えて縦糸は、例えば縦糸をワイヤ220に保持する1層のラテックスを用いてキャリアに付着できる。ラテックスは編成工程が終了した後、スプレーノズル又は浸漬タンクを用いて適用できる。
【0032】
特に中央縦糸250は編成物に入出しながら進むロック縫いワイヤ260を用いてロックできる。このロック縫いワイヤ260は例示的に0.02インチ(0.5ミリメートル)のスチールワイヤから構成される。代替的な実施形態において、ワイヤ260の直径は極めて可変であってよい(例えば0.3~0.76ミリメートル)。ワイヤロック縫いは、ウェザーシールポリマーに挿入されて種々の曲線形状に曲げられたときにキャリアの拡張及び圧縮に抵抗するための剛性を付与する。即ち、ロック縫いワイヤ260はウェザーシールの伸び及び圧縮の方向で剛性を与える。このワイヤ拡張・圧縮抵抗エレメントによる剛性は、曲げワイヤ220のセグメント間の可撓性制限又は防止できる。さらに引例に詳しく記載されているように、複数のロック縫いワイヤをキャリアの幅に沿って種々の位置に採用できる。同様にキャリア幅に沿って特定の位置に(例えば偏心に)1以上のロック縫いワイヤを採用できる。これは完成したウェザーシールの曲げを偏らせるのを助ける。
【0033】
以下に詳しく述べるように、上記の実施形態の拡張・圧縮抵抗ワイヤは種々のやり方でキャリアに固定できる。実施形態において、ワイヤキャリアにスポット溶接できる。代替としてワイヤは別個に結束でき、縦糸に織り込むことができ及び/又は接着剤を採用できるので、キャリアは拡張・圧縮抵抗ワイヤをキャリアワイヤ220に溶接することなく(溶接なしで)作製できる。慣用的な設計の編針床ブロック310が
図3に示されている。針床ブロック310は、縦糸をワイヤキャリアの幅に沿う適当な位置に編成するのに使用する慣用的な編針330を動かないようにするためのスロット320を有する。編機の一般的な構成は、編針床ブロック320の空いているスロット340を使ってロック縫いワイヤ(破線350で表す)を案内することを容易にする。これは「ダミー針」と呼ぶことができる。ワイヤ(350)は編機から繰り出されてキャリア全体の編成に引き入れられる。縦糸がキャリアに編成されるのと同時に又はその後でキャリアに拡張・圧縮抵抗ワイヤを追加することができる。ワイヤは被動(又は駆動)供給ローラーに載ることができ、編機から進出するとキャリアに供給される。この配置構成は当業者には自明のものである。
【0034】
図4を参照して、上述したように、典型的な自動車用ウェザーシール-この例ではトランクリッドシール410-が、編成されたワイヤキャリア420を露出して示されている。ワイヤキャリア420は、シール410の関連するチャネル422に剛性を与えるためにU字形に折り曲げられている。これによりチャネル422をトランク又はその他の車体構造(図示せず)のエッジに形成された組付けフィンに固定できるようになる。図示されているように、折り曲げたワイヤキャリア410はシール410に成型されており、シールは複数の球状部/張出し部414、416、側縁部418及び/又はその他の隆起部を含むことができ、これらが集まってシールの断面形状を画定している。張出し部/球状部にはエラストマーフォーム又はその他の柔軟な物質を充填でき又は中空であってもよい。シールの断面形状は特定の密封課題に適合されている。ワイヤキャリア420は編成された縦糸430及び440を含んでおり、これらはそれぞれキャリアの側部と頂部に沿って配置されている。縦糸をまとめて配置すればシール410にある曲げの偏りを付与することができる。そのような曲げが
図5に示されている。糸は圧縮に対する抵抗を欠いており、曲げ半径が十分小さいためにシールのへたり及び張出し部/球状部414における目に見えるキンク510を招いていることに留意されたい。
【0035】
上述のようにワイヤを使用すると、キャリアがシールに埋設されたときに所望されない圧縮(及び拡張)に抵抗する。キャリアはシールが押出し成形される際にシールに埋設できる。より一般的に本発明の実施形態に従い、ワイヤキャリアに少なくとも1つの拡張・圧縮抵抗エレメントを設けてキャリアのワイヤ(横糸)に固定することができる。この少なくとも1つの拡張・圧縮抵抗エレメントは、押出し工程の前と間と後でキャリアの拡張及び圧縮を防ぎ又は抵抗することができる。
図6に、(例えば)側部に組付けた縦糸630に加えて固定された抵抗エレメント640を含むワイヤキャリア620に成型されたシール610(例えばトランクシール)が示されている。この実施形態では、拡張・圧縮抵抗エレメント640が折り曲げたキャリア610の頂部に沿って組付けられている。この領域は上記の折り曲げていないキャリアの中央幅を画定している。
【0036】
種々の実施形態において、拡張・圧縮抵抗エレメント640は、金属、例えばスチール若しくはアルミ合金、又は適当なポリマーから構成できる。抵抗エレメント640は円筒状(若しくは他の断面)ワイヤ、又は材料のストリップとして提供できる。図示されているように、抵抗エレメント640は折り曲げたワイヤキャリアの頂面(U字形の底部)に沿って配置されている。ここでは抵抗エレメントは適当な幅と厚さを有する部材を画定しており、この部材はキャリア610のワイヤに(例えば)スポット溶接又はその他の方法で接合できる。抵抗エレメントの種々の配置構成が以下に記載されている。やはり以下に記載されているように、拡張・圧縮抵抗エレメントは他の位置に配置してシールの曲げを偏らせることができ、又はワイヤキャリアの幅に沿う複数の位置に配置できる。抵抗エレメントを頂部に沿って配置すると、シールチャネル622の背骨が中立軸を画定して、
図7に示されているようにキャリアのへたり(圧縮)に起因する張出し部/球状部614におけるキンクがないように曲がることが可能になる。一般に、抵抗エレメント620は車体の組付けフィンに近接して配置されている。抵抗エレメント620はシールチャネル622の頂端部に支持面を付与し、この支持面は圧縮又は拡張を生じることなく車体の形状に追従して曲がる一方で、キャリアのより遠い糸固定端部(シールチャネルの底部側)は曲げる際により自由に拡張でき、それによりこれらの領域で上層シールが伸びて車体にぴったり連続的に適合することが可能になる。
【0037】
図8は、(例えば)車体のドア構成に用いるためのウェザーシールの他の例を示す。慣用的な縦糸830及び840を有するワイヤキャリア820はシール810内に成型されてチャネル822を画定する。上述したように、十分小さい半径で曲げると張出し部/球状部814は圧縮されてへたり、それによって図示のキンク850を画定する。
【0038】
図9に示されているように、
図8の例示的なドアシール輪郭を有するウェザーシール910は、少なくとも1つ又は複数の拡張・圧縮抵抗エレメント960を含む成型されたワイヤキャリア920と組み合わせることができる。この実施形態では、
図8の所望されないへたり及びキンク850は、抵抗エレメント960を折り曲げたワイヤキャリア910内のU字の頂部に隣接して配置し、それによって折り曲げたワイヤキャリアの頂部に沿う中立軸を、組付けチャネル922の対応する頂部に沿って画定することによって回避される。U字の両側は上述した縦糸930及び940を含んでいる。頂部も適当であれば糸を含むことができる。図示されているように、シール910のジオメトリは、張出し部914が図示されているように曲がり、抵抗エレメント960が曲げ領域980で所望されないへたり又はキンクを防ぐようになっている。この実施形態では、抵抗エレメント960は、溶接、はんだ付け又は接着によってキャリアワイヤに付着された波状金属ワイヤ又はポリマーロッドである。他の実施形態で、抵抗エレメントは図示及び説明されたキャリアから分離されてよい(付着されていない)。一般に、抵抗エレメントはウェザーシールに成型されるとキャリアと協調して働く-抵抗エレメントは所望の軸に沿ってシールに(上述した拡張及び圧縮に対する)広範な補強を提供する。
【0039】
拡張・圧縮抵抗エレメントはキャリアの幅にわたりワイヤキャリアに沿って1以上の位置(以下の
図13及び
図14参照)に配置されて、基礎となる車体の組付けフィンに沿うへたりのない曲げを容易にすることは明白であろう。抵抗エレメントの位置は、シール輪郭に基づく一般的指針又は試行錯誤によって決定できる。
【0040】
図10に示されているように、ウェザーシール1010(例えば例示的なドアシール)は、既述の実施形態に従う成型されたワイヤキャリア1020を含んでおり、拡張・圧縮抵抗エレメント1060は一般にU字形の頂部に沿って配置されており、したがってシールチャネル1022の頂部の上に載っている。この実施形態では、抵抗エレメント1060は波状ワイヤであり、縦糸1040をまとめた頂部/中央部の領域でワイヤキャリアにはんだ付け、接着又はスポット溶接され(その他の取付け機構も含む)、又はワイヤキャリアに織り込まれる。この実施形態では側糸1030は拡張・圧縮抵抗エレメントがなく、これらの軸はウェザーシールを曲げると伸びたり圧縮したりできる。抵抗エレメント1060をこのように配置すると、チャネル1022の頂部に隣接して、つまり車体の組付けフィンにごく接近して置かれる。それによって抵抗エレメント1060は(背骨を提供する)車体の曲線に追従する一方、チャネル1022の遠い側に沿って制御された拡張及び圧縮を可能にして曲げを車体のドア開口部の曲線に対して順応させる。
【0041】
図11は、ワイヤキャリア1110を起点にした拡張・圧縮抵抗エレメント(ワイヤ1120)の一般化されたジオメトリを示す断面図である。図示されているように、ワイヤ1120は隣り合うキャリアワイヤ1112の上下に正弦波形に織成されている。これはキャリアワイヤ1112の互いに限られた圧縮又は拡張(両矢1150)を許す確実な取付けを提供し、それによって全構造のへたりを制限し、上記先行技術(
図1)の穿孔して伸ばされたスチールストリップと類似又はそれ以上の性能及び費用対効果を提供する。抵抗エレメント(ワイヤ)1120をキャリアワイヤ1112に固定するために、スポット溶接1140又は他の取付け機構を使用できる。
【0042】
図11の配置構成は、
図12の図では折り曲げていない構成で示されている。この折り曲げていない配置構成1210は蛇行又はジグザグ(この例ではプロペラ形とも)ワイヤキャリア1220を含んでいる。キャリアは、互いに反対側の端部の縦糸1230及び1232と、ウェザーシールに成型するためにキャリアを最終的な形状に折り曲げたときにU字形チャネルの頂部に来る複数の中央縦糸1240を支持する。中央糸1240の間に拡張・圧縮抵抗エレメント(ワイヤ)1260があり、隣り合うキャリアワイヤの反対側に(例えば)スポット溶接で固定されている。
【0043】
図11及び
図12の配置構成は、
図13に示されているように2本の拡張・圧縮抵抗ワイヤを含むように変えることができる。キャリアワイヤ1310は対向する波状抵抗エレメントワイヤ1320及び1322と係合しており、これらのエレメントワイヤはポイント1330で交差し、いずれも反対側の位置で(それぞれ)スポット溶接、接着又はその他の機構1340及び1342を用いてキャリアワイヤに固定できる。エレメントワイヤ1320及び1322は交差ポイント1330で重なることができ、互いに接合されないか、又は交差ポイント1330で互いに溶接又はその他の方法で接合されてよい。この配置構成はキャリアワイヤ間の圧縮及び拡張に抵抗する堅牢で平衡の取れた構造を提供する。
【0044】
図14を参照すると、図示されたワイヤキャリア1410においてワイヤ横糸1420が織成された縦糸1430、1440及び1450によって固定されている。この実施形態では、関連するウェザーシールのジオメトリに対応するために複数の糸1450がキャリア1410の一方の側縁部に偏っている。本明細書で一般的に述べたように、キャリアを折り曲げてシールに成型する際に曲げ特性及び補強特性に影響するために糸の配置を利用できる。図示の実施形態は、1対の離間した補強エレメント(金属ワイヤ)1460及び1462を含んでいる。これらのワイヤはそれぞれ中央縦糸1440を挟んで互いに反対側に位置しており、キャリアを折り曲げたときにU字形の頂部又は(頂面に隣接して)互いに対向する側に載ることができる。この実施形態では、抵抗エレメントワイヤはワイヤ横糸1420にスポット溶接(又は他の方法で付着)できる。代替として、一方又は両方の抵抗ワイヤ1460、1462は横糸1420に対して浮動できる(付着されていない)。図示されているように(例えば
図13)、各ワイヤはそれぞれのワイヤ横糸の反対側と接触する。一般に、この配置構成は2本の正弦波形ワイヤからなり、一方のワイヤはそれぞれの横糸の第1の側と接触し、他方のワイヤはそれぞれの横糸の反対側と接触しており、しかも第1のワイヤは第2のワイヤに対して(大まかに)180度位相がずれている。
【0045】
図15は、本発明の原理に従いワイヤ横糸1520に組み込まれた拡張・圧縮抵抗エレメント(ワイヤ)1560を有するワイヤキャリア1510の図である。非制限的な例として、ワイヤ1560はスポット溶接を用いて横糸1520に固定されている。キャリア1510の全幅1512は、上述した典型的なキャリアより狭い。例えば1.4インチ以下であってよい。そのために縦糸1530、1532及び1532の数は上述した幅の広いバージョンに比べて著しく減らされている。縦糸の数が減少すると、キャリアの伸び抵抗が低下する可能性がある。従って一実施形態において、1対の補強用繊維(例えばモノフィラメントポリマー、繊維ガラス及び/又はアラミド)1570及び1572が、それぞれ糸1532及び1534の間に配置されている。これらの補強用繊維はワイヤ横糸にロック縫いされるか、又は単に上に載せることができる(この場合は編成されたキャリアにラテックス塗料を塗布して付着する)。繊維のデニール(直径)は極めて可変であり、糸及び/又はワイヤ1560より小さいか又は類似であることができる。同様に、繊維の数とそれらの配置も極めて可変である。一般にそれらは少数の糸しか存在しない場合に適用できる(補強が必要とされる場合)。
【0046】
一実施形態において、種々の実施形態に従うキャリアの幅(蛇行/ジグザグ形の対向する端部の間)は約1.4~1.6インチで、1インチ当りほぼ10本のキャリアワイヤ(横糸)であってよい。キャリアワイヤの直径は0.020インチで、SAE1010引抜鋼又は同等の材料から構成できる。代替的な実施形態において金属ワイヤに代えてキャリアを構成するために他の材料、例えば熱可塑性プラスチックを採用できる。抵抗エレメントワイヤは引抜鋼から構成できる。拡張・圧縮抵抗エレメントワイヤの直径は極めて可変である。一実施形態において、抵抗エレメントのワイヤは直径約0.02~0.05インチ(約0.5ミリメートル~1.15ミリメートル)を画定できる。一般に折り曲げていないキャリアの幅が大きければ大きいほど、抵抗エレメントワイヤの直径は大きくなり、所望された引張強度を提供できる。その他の材料(例えばポリマー)又は断面形状(例えば扁平なストリップ)も抵抗エレメントに使用され、直径は材料に十分な引張強度/性能を提供する寸法にできることに留意されたい。
【0047】
種々の実施形態において拡張抵抗エレメントとして金属(例えば鋼)ワイヤが採用されているが、代替的な実施形態において繊維ガラスヤーン又はコード、アラミド(例えばケブラー(登録商標))材料、多様な固体金属又は編組金属/合金(例えばアルミニウム、銅、黄銅、チタニウム、ステンレス鋼など)及び/又は幾つかのポリマー(例えばモノフィラメントポリエステル又はポリプロピレン)及び/又はそのような材料の組合せを採用できる。例示的な実施形態においてソリッドコア低炭素鋼が採用される。
【0048】
実施形態に従って構成されたワイヤキャリアが短期と長期両方の圧縮及び拡張に対する抵抗において卓越した性能を提供し、慣用的な編機を使って比較的簡単に製造できることは明白であろう。さらに、ワイヤキャリアの幅に沿う拡張・圧縮抵抗エレメントの配置はウェザーシールの曲げ特性に合わせることができるので、車両開口部又はドア(又は他のタイプの対象物、例えば電気器具のドア、構造物のハッチなど)の組付けフィンに取り付けたときに滑らかでキンクのない表面が確保される
【0049】
以上、本発明の例示的な実施形態を詳細に説明した。本発明の精神と範囲を逸脱することなく種々の改変及び追加を行うことができる。上述した種々の実施形態の各々の特徴は、関連する新しい実施形態において多数の特徴の組合せを提供するのに適する限り、記載された別の実施形態の特徴と組み合わされてよい。さらに、これまで本発明の装置と方法の多数の別個の実施形態を記したが、ここに記載されたものは本発明の原理の応用を例示したものに過ぎない。例えば本明細書中で使用される様々な方向及び向きを表わす言葉、例えば、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「底部」、「頂部」、「側部」、「前部」、「後部」、「左」、「右」、「前方」、「後方」及びこれに類するものは、相対的な表現法として用いられているに過ぎず、重力の作用方向などの固定した座標系を基準とした絶対的な向きとして用いられているのではない。加えて、与えられた測定、値又は特徴に関して「実質的に」又は「近似的に」という言葉が用いられている場合、それは所期の結果を達成するための通常の操作範囲内にある量を指しているが、システムに許容された誤差の範囲内の固有の不正確さや誤りに起因するある程度のばらつきを含む(例えば1~2パーセント)。代替としてワイヤ又はその他の抵抗エレメントは、完成したウェザーシールのジオメトリに応じてキャリアの全幅にわたり多様に配置できる。例えばワイヤはシールの与えられた長さに沿ってキャリアの一方の側縁部の近傍、別の長さのシール全体の中央位置、及びウェザーシールの長さに沿った反対側の側縁部のさらに別の位置に取り付けることができる。例としてワイヤは平行なキャリアワイヤに対して対角線上に(又は他の比垂直及び/又は非直線パターンに従って)延びてよい。従ってこの説明は例示の方法によるものであり、本発明の範囲を別途制限することを意味するものではない。
【0050】
以下に特許請求の範囲を記載する。