(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】端末装置、基地局装置、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220624BHJP
【FI】
H04W72/04 133
H04W72/04 111
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2017203694
(22)【出願日】2017-10-20
【審査請求日】2021-03-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(74)【代理人】
【識別番号】100160783
【氏名又は名称】堅田 裕之
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔一
(72)【発明者】
【氏名】大内 渉
(72)【発明者】
【氏名】吉村 友樹
(72)【発明者】
【氏名】劉 麗清
(72)【発明者】
【氏名】李 泰雨
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Control plane impacts for Bandwidth Parts[online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710457,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1710457.zip>,2017年09月29日
【文献】Intel Corporation,Activation of SCell containing BWPs[online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1711643,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1711643.zip>,2017年09月29日
【文献】Samsung,On Bandwidth Part Operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1717675,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1717675.zip>,2017年10月03日
【文献】Qualcomm Incorporated,Open Issues on CA[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718581,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718581.zip>,2017年10月03日
【文献】AT & T,Remaining details for bandwidth parts[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718404,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718404.zip>,2017年10月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報、第2の情報、および第3の情報を含むメッセージを受信する受信部であって、前記第1の情報は、プライマリセルに対する下りリンクBWP(bandwidth part)の第1のセットを設定するための情報であり、前記第2の情報は、前記下りリンクBWPの第1のセットの中で活性化される第1の下りリンクBWPを指示し、前記第3の情報は、セカンダリセルに対する下りリンクBWPの第2のセットを設定するための情報である、受信部と、
前記プライマリセルにおいて活性化されていた第2の下りリンクBWPを非活性化し、且つ、前記第1の下りリンクBWPを活性化させる媒体アクセス制御層処理部と
を備え、
前記受信部は、前記セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC(Medium Access Control) CE(Control Element)を受信し、
前記媒体アクセス制御層処理部は、
前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記セカンダリセルが活性化されていない場合に、前記下りリンクBWPの第2のセットのうちの第3の下りリンクBWPを活性化し、
前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記活性化/非活性化MAC CEを受信する前に前記セカンダリセルおよび前記セカンダリセルの第4の下りリンクBWPが活性化されている場合、前記第3の下りリンクBWPを活性化せず、
前記第3の下りリンクBWPは、前記第4の下りリンクBWPとは異なる、
端末装置。
【請求項2】
第1の情報、第2の情報、および第3の情報を含むメッセージを端末装置に送信する送信部であって、前記第1の情報は、プライマリセルに対する下りリンクBWP(bandwidth part)の第1のセットを設定するための情報であり、前記第2の情報は、前記下りリンクBWPの第1のセットの中の第1の下りリンクBWPを指示し、前記第3の情報は、セカンダリセルに対する下りリンクBWPの第2のセットを設定するための情報である、送信部と、
前記端末装置に、前記プライマリセルにおいて活性化されていた第2の下りリンクBWPを非活性化させ、且つ、前記第1の下りリンクBWPを活性化させる媒体アクセス制御層処理部と
を備え、
前記送信部は、前記セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC(Medium Access Control) CE(Control Element)を、前記端末装置に送信し、
前記媒体アクセス制御層処理部は、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記下りリンクBWPの第2のセットのうちの活性化される下りリンクBWPを制御し、
前記端末装置が前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記セカンダリセルが活性化されていない場合に、前記下りリンクBWPの第2のセットのうちの第3の下りリンクBWPは、前記端末装置によって活性化され、
前記端末装置が前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記活性化/非活性化MAC CEを受信する前に前記セカンダリセルおよび前記セカンダリセルの第4の下りリンクBWPが活性化されている場合、前記第3の下りリンクBWPは、前記端末装置によって活性化されず、
前記第3の下りリンクBWPは、前記第4の下りリンクBWPとは異なる、
基地局装置。
【請求項3】
端末装置に用いられる通信方法であって、
第1の情報、第2の情報、および第3の情報を含むメッセージを受信するステップであって、前記第1の情報は、プライマリセルに対する下りリンクBWP(bandwidth part)の第1のセットを設定するための情報であり、前記第2の情報は、前記下りリンクBWPの第1のセットの中で活性化される第1の下りリンクBWPを指示し、前記第3の情報は、セカンダリセルに対する下りリンクBWPの第2のセットを設定するための情報である、ステップと、
前記プライマリセルにおいて活性化されていた第2の下りリンクBWPを非活性化するステップと、
前記第1の下りリンクBWPを活性化させるステップと、
前記セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC(Medium Access Control) CE(Control Element)を受信するステップと、
前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記セカンダリセルが活性化されていない場合に、前記下りリンクBWPの第2のセットのうちの第3の下りリンクBWPを活性化するステップと、
前記活性化/非活性化MAC CEを受信し、且つ、前記活性化/非活性化MAC CEを受信する前に前記セカンダリセルおよび前記セカンダリセルの第4の下りリンクBWPが活性化されている場合、前記第3の下りリンクBWPを活性化しないステップと
を有し、
前記第3の下りリンクBWPは、前記第4の下りリンクBWPとは異なる、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、基地局装置、および、通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルラー移動通信の無線アクセス方式および無線ネットワーク(以下、「Long Term Evolution (LTE:登録商標)」、または、「Evolved Universal Terrestrial Radio Access : EUTRA」と称する。)が、第三世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project: 3GPP)において検討されている。また、3GPPにおいて、新た
な無線アクセス方式(以下、「New Radio(NR)」と称する。)が検討されている。LT
Eでは、基地局装置をeNodeB(evolved NodeB)とも称する。NRでは、基地局装
置をgNodeBとも称する。LTE、および、NRでは、端末装置をUE(User Equipment)とも称する。LTE、および、NRは、基地局装置がカバーするエリアをセル状に複数配置するセルラー通信システムである。単一の基地局装置は複数のセルを管理してもよい。
【0003】
NRにおいて、1つのサービングセルに対してBWP(bandwidth part)のセットが設定される(非特許文献3)。端末装置は、BWPにおいてPDCCHとPDSCHを受信する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】"3GPP TS 38.211 V1.0.0 (2017-09), NR; Physical channels and modulation", 7th September, 2017.
【文献】"3GPP TS 38.212 V1.0.0 (2017-09), NR; Multiplexing and channel coding", 7th September, 2017.
【文献】"3GPP TS 38.213 V1.0.1 (2017-09), NR; Physical layer procedures for control", 7th September, 2017.
【文献】"3GPP TS 38.214 V1.0.1 (2017-09), NR; Physical layer procedures for data", 7th September, 2017.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、効率的に下りリンク送信の受信を行うことができる端末装置、該端末装置に用いられる通信方法、効率的に下りリンク送信を行うことができる基地局装置、および、該基地局装置に用いられる通信方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の態様は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の第1の態様は、端末装置であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信する受信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPを活性化する媒体アクセス制御層処理部と、を備える。例えば、セカンダリセルの活性化を指示するMAC CEを受信した場合に、端末装置1は、前記セカンダリセルにおける全ての下りリンクBWP831、832、833、834が活性化されていないことに少なくとも基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を活性化してもよい。
【0007】
(2)本発明の第2の態様は、基地局装置であって、基地局装置3であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信する送信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの活性化される下りリンクBWPを制御する媒体アクセス制御層処理部と、を備え、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPは、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化される。
【0008】
(3)本発明の第3の態様は、端末装置であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信する受信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化する媒体アクセス制御層処理部と、を含み、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。第1のCORESETのセットは、第1のCORESETの設定に対応している。例えば、第1のCORESETのセットは、CORESET811、812を含んでもよい。下りリンクBWPを活性化することは、当該下りリンクBWPに属する1つまたは複数のCORESETにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化することである。
【0009】
(4)本発明の第4の態様は、基地局装置であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信する送信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうち、前記端末装置によってPDCCHのモニタリングに関する機能が活性化されるCORESETを制御する媒体アクセス制御層処理部と、を備え、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能は、前記活性化/非活性化MAC
CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化され、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。
【0010】
(5)本発明の第5の態様は、端末装置に用いられる通信方法であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信し、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPを活性化する。
【0011】
(6)本発明の第6の態様は、基地局装置に用いられる通信方法であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信し、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの活性化される下りリンクBWPを制御し、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPは、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化される。
【0012】
(7)本発明の第7の態様は、端末装置に用いられる通信方法であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信し、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクB
WPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化し、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。
【0013】
(8)本発明の第8の態様は、基地局装置に用いられる通信方法であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信し、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうち、前記端末装置によってPDCCHのモニタリングに関する機能が活性化されるCORESETを制御し、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能は、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化され、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、端末装置は効率的に下りリンク送信の受信を行うことができる。また、基地局装置は効率的に下りリンク送信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態の無線通信システムの概念図である。
【
図2】本実施形態の無線フレームの概略構成を示す図である。
【
図3】本実施形態における上りリンクスロットの概略構成を示す図である。
【
図4】本実施形態の端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。
【
図6】本実施形態におけるサービングセルと下りリンクBWPの設定に関するシーケンスチャートを示す図である。
【
図7】本実施形態におけるセカンダリセルの活性化に関するフローを示す図である。
【
図8】本実施形態におけるセカンダリセルの下りリンクBWPの一例を示す図である。
【
図9】本実施形態におけるCORESETの一例を示す図である。
【
図10】本実施形態におけるサーチスペースの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施形態の無線通信システムの概念図である。
図1において、無線通信システムは、端末装置1、および、基地局装置3を具備する。
【0018】
本実施形態の物理チャネルおよび物理信号について説明する。
【0019】
端末装置1から基地局装置3への上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PUCCH(Physical Uplink Control Channel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)
・PRACH(Physical Random Access Channel)
【0020】
PUCCHは、下りリンクのCSI(Channel State Information)、および/または
、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat reQuest)を送信するために用いられる
。CSI、および、HARQ-ACKは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)である。
【0021】
PUSCHは、上りリンクデータ(Transport block, Uplink-Shared Channel: UL-SCH)、下りリンクのCSI、および/または、HARQ-ACKを送信するために用いられる。CSI、および、HARQ-ACKは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)である。端末装置1は、上りリンクグラント(uplink grant)を含むPD
CCH(Physical Downlink Control Channel)の検出に基づいてPUSCHを送信して
もよい。
【0022】
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる。
【0023】
上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理シグナルが用いられる。上りリンク物理シグナルは、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・DMRS(Demodulation Reference Signal)
【0024】
DMRSは、PUCCHまたはPUSCHの送信に関連する。DMRSは、PUSCHと時間多重されてもよい。基地局装置3は、PUSCHの伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用してもよい。
【0025】
基地局装置3から端末装置1への下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PDCCH(Physical Downlink Control Channel)
・PDSCH(Physical Downlink Control Channel)
【0026】
PDCCHは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信す
るために用いられる。下りリンク制御情報を、DCIフォーマットとも称する。下りリンク制御情報は、上りリンクグラント(uplink grant)を含む。上りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられてもよい。上りリンクグラントは、単一のセル内の複数のスロットにおける複数のPUSCHのスケジューリングに用いられてもよい。上りリンクグラントは、単一のセル内の複数のスロットにおける単一のPUSCHのスケジューリングに用いられてもよい。
【0027】
PDSCHは、下りリンクデータ(Transport block, Downlink-Shared Channel: DL-SCH)を送信するために用いられる。
【0028】
UL-SCHおよびDL-SCHは、トランスポートチャネルである。媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層で用いられるチャネルをトランスポートチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(transport block: TB)またはMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。
【0029】
以下、キャリアアグリゲーションについて説明する。
【0030】
本実施形態では、端末装置1は、1つまたは複数のサービングセルが設定される。端末装置1が複数のサービングセルを介して通信する技術をセルアグリゲーション、またはキャリアアグリゲーションと称する。端末装置1に対して設定される複数のサービングセル
のそれぞれにおいて、本発明が適用されてもよい。また、設定された複数のサービングセルの一部において、本発明が適用されてもよい。複数のサービングセルは、少なくとも1つのプライマリセルを含む。複数のサービングセルは、1つ、または、複数のセカンダリセルを含んでもよい。
【0031】
プライマリセルは、初期コネクション確立(initial connection establishment)手順が行なわれたサービングセル、コネクション再確立(connection re-establishment)手
順を開始したサービングセル、または、ハンドオーバ手順においてプライマリセルと指示されたセルである。RRC(Radio Resource Control)コネクションが確立された時点、または、後に、セカンダリセルが設定されてもよい。
【0032】
下りリンクにおいて、サービングセルに対応するキャリアを下りリンクコンポーネントキャリアと称する。上りリンクにおいて、サービングセルに対応するキャリアを上りリンクコンポーネントキャリアと称する。下りリンクコンポーネントキャリア、および、上りリンクコンポーネントキャリアを総称して、コンポーネントキャリアと称する。
【0033】
端末装置1は、複数のサービングセル(コンポーネントキャリア)において同時に複数の物理チャネルでの送信、および/または受信を行うことができる。1つの物理チャネルは、複数のサービングセル(コンポーネントキャリア)のうち1つのサービングセル(コンポーネントキャリア)において送信される。
【0034】
サービングセルのそれぞれに対して下りリンクBWP(bandwidth part)のセットが設定されてもよい。下りリンクBWPのセットは1つまたは複数の下りリンクBWPを含んでもよい。サービングセルに対する下りリンクBWPのセットに含まれる下りリンクBWPを、サービングセルにおける下りリンクBWP、または、サービングセルに含まれる下りリンクBWPとも称する。1つの物理チャネルは、複数の下りリンクBWPのうち1つの下りリンクBWPにおいて送信される。1つの下りリンクBWPは、周波数領域において連続する複数の物理リソースブロックから構成されてもよい。
【0035】
以下、本実施形態の無線フレーム(radio frame)の構成について説明する。
【0036】
図2は、本実施形態の無線フレームの概略構成を示す図である。
図2において、横軸は時間軸である。無線フレームのそれぞれは、10ms長であってもよい。また、無線フレームのそれぞれは10のスロットから構成されてもよい。スロットのそれぞれは、1ms長であってもよい。
【0037】
以下、本実施形態のスロットの構成の一例について説明する。
図3は、本実施形態における上りリンクスロットの概略構成を示す図である。
図3において、1つのセルにおける上りリンクスロットの構成を示す。
図3において、横軸は時間軸であり、縦軸は周波数軸である。上りリンクスロットはN
UL
symb個のSC-FDMAシンボルを含んでもよい。上りリンクスロットはN
UL
symb個のOFDMシンボルを含んでもよい。以下、本実施形態では、上りリンクスロットがOFDMシンボルを含む場合を用いて説明をするが、上りリンクスロットがSC-FDMAシンボルを含む場合にも本実施形態を適用することはできる。
【0038】
図3において、lはOFDMシンボル番号/インデックスであり、kはサブキャリア番号/インデックスである。スロットのそれぞれにおいて送信される物理シグナルまたは物理チャネルは、リソースグリッドによって表現される。上りリンクにおいて、リソースグリッドは複数のサブキャリアと複数のOFDMシンボルによって定義される。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは
、サブキャリア番号/インデックスk、および、OFDMシンボル番号/インデックスlによって表される。
【0039】
上りリンクスロットは、時間領域において、複数OFDMシンボルl(l=0,1,...,NUL
symb)を含む。上りリンクにおけるノーマルCP(normal Cyclic Prefix)に対して、NUL
symbは7または14であってもよい。上りリンクにおける拡張CP(extended CP)に対して、NUL
symbは6または12であってもよい。
【0040】
端末装置1は、上りリンクにおけるCP長を示す上位層のパラメータUL-CyclicPrefixLengthを基地局装置3から受信する。基地局装置3は、セルに対応する該上位層のパラメ
ータUL-CyclicPrefixLengthを含むシステムインフォメーションを、該セルにおいて報知
してもよい。
【0041】
上りリンクスロットは、周波数領域において、複数のサブキャリアk(k=0,1,...,NUL
RB・NRB
SC)を含む。NUL
RBは、NRB
SCの倍数によって表現
される、サービングセルに対する上りリンク帯域幅設定である。NRB
SCは、サブキャリアの数によって表現される、周波数領域における(物理)リソースブロックサイズである。サブキャリア間隔Δfは15kHzであってもよい。NRB
SCは12であってもよ
い。周波数領域における(物理)リソースブロックサイズは180kHzであってもよい。
【0042】
1つの物理リソースブロックは、時間領域においてNUL
symbの連続するOFDMシンボ
ルと周波数領域においてNRB
SCの連続するサブキャリアとから定義される。ゆえに、1つの物理リソースブロックは(NUL
symb・NRB
SC)のリソースエレメントから構成される。1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応してもよい。物理リソースブロックは周波数領域において、周波数の低いほうから順に番号nPRB(0,1,…, NUL
RB-1)が付けられてもよい。
【0043】
本実施形態における下りリンクのスロットは、複数のOFDMシンボルを含む。本実施形態における下りリンクのスロットの構成は上りリンクと基本的に同じであるため、下りリンクのスロットの構成の説明は省略する。
【0044】
以下、本実施形態における装置の構成について説明する。
【0045】
図4は、本実施形態の端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置1は、無線送受信部10、および、上位層処理部14を含んで構成される。無線送受信部10は、アンテナ部11、RF(Radio Frequency)部12、および、ベース
バンド部13を含んで構成される。上位層処理部14は、媒体アクセス制御層処理部15、および、無線リソース制御層処理部16を含んで構成される。無線送受信部10を送信部、受信部、符号化部、復号部、または、物理層処理部とも称する。
【0046】
上位層処理部14は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、無線送受信部10に出力する。上位層処理部14は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線
リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0047】
上位層処理部14が備える媒体アクセス制御層処理部15は、媒体アクセス制御層の処理を行う。媒体アクセス制御層処理部15は、無線リソース制御層処理部16によって管理されている各種設定情報/パラメータに基づいて、ランダムアクセス手順の制御を行う
。
【0048】
上位層処理部14が備える無線リソース制御層処理部16は、無線リソース制御層の処理を行う。無線リソース制御層処理部16は、自装置の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した上位層の信号に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。すなわち、無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した各種設定情報/パラメータを示す情報に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。
【0049】
無線送受信部10は、変調、復調、符号化、復号化などの物理層の処理を行う。無線送受信部10は、基地局装置3から受信した信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部14に出力する。無線送受信部10は、データを変調、符号化することによって送信信号を生成し、基地局装置3に送信する。
【0050】
RF部12は、アンテナ部11を介して受信した信号を、直交復調によりベースバンド信号に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去する。RF
部12は、処理をしたアナログ信号をベースバンド部に出力する。
【0051】
ベースバンド部13は、RF部12から入力されたアナログ信号を、アナログ信号をディジタル信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したディジタル信号からCP(Cyclic Prefix)に相当する部分を除去し、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換
(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
【0052】
ベースバンド部13は、データを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、SC-FDMAシンボルを生成し、生成されたSC-FDMAシンボルにCPを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したアナログ信号をRF部12に出力する。
【0053】
RF部12は、ローパスフィルタを用いてベースバンド部13から入力されたアナログ信号から余分な周波数成分を除去し、アナログ信号を搬送波周波数にアップコンバート(up convert)し、アンテナ部11を介して送信する。また、RF部12は、電力を増幅する。また、RF部12は送信電力を制御する機能を備えてもよい。RF部12を送信電力制御部とも称する。
【0054】
図5は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、無線送受信部30、および、上位層処理部34を含んで構成される。無線送受信部30は、アンテナ部31、RF部32、および、ベースバンド部33を含んで構成される。上位層処理部34は、媒体アクセス制御層処理部35、および、無線リソース制御層処理部36を含んで構成される。無線送受信部30を送信部、受信部、符号化部、復号部、または、物理層処理部とも称する。
【0055】
上位層処理部34は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0056】
上位層処理部34が備える媒体アクセス制御層処理部35は、媒体アクセス制御層の処理を行う。媒体アクセス制御層処理部35は、無線リソース制御層処理部36によって管理されている各種設定情報/パラメータに基づいて、ランダムアクセス手順の制御を行う
。
【0057】
上位層処理部34が備える無線リソース制御層処理部36は、無線リソース制御層の処理を行う。無線リソース制御層処理部36は、物理下りリンク共用チャネルに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)などを生成し、又は上位ノードから取得し
、無線送受信部30に出力する。また、無線リソース制御層処理部36は、端末装置1各々の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部36は、上位層の信号を介して端末装置1各々に対して各種設定情報/パラメータをセットしてもよい。すなわち、無線リソース制御層処理部36は、各種設定情報/パラメータを示す情報を送信/報知する。
【0058】
無線送受信部30の機能は、無線送受信部10と同様であるため説明を省略する。
【0059】
端末装置1が備える符号10から符号16が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。基地局装置3が備える符号30から符号36が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。端末装置1が備える符号10から符号16が付された部のそれぞれは、少なくとも1つのプロセッサと前記少なくとも1つのプロセッサと連結されるメモリとして構成されてもよい。基地局装置3が備える符号30から符号36が付された部のそれぞれは、少なくとも1つのプロセッサと前記少なくとも1つのプロセッサと連結されるメモリとして構成されてもよい。
【0060】
図6は、本実施形態におけるサービングセルと下りリンクBWPの設定に関するシーケンスチャートを示す図である。
【0061】
600において、端末装置1は、プライマリセルにおける初期下りリンクBWPおいて、初期コネクション確立手順、コネクション再確立手順、または、ハンドオーバ手順を行う。
【0062】
604において、端末装置1は、RRCConnectionReconfigurationメッセージ605を受信する。RRCConnectionReconfigurationメッセージ605は、プライマリセルに対する下りリンクBWPのセット、セカンダリセル、および、セカンダリセルに対する下りリンクBWPのセットの設定情報を含んでもよい。端末装置1は、当該設定情報に基づいて、プライマリセルに対する下りリンクBWPのセット、セカンダリセル、および、セカンダリセルに対する下りリンクBWPのセットを設定してもよい。
【0063】
607において、端末装置1は、RRCConnectionReconfigurationメッセージ605に基づく設定が完了した後に、RRCConnectionCompleteメッセージ607を送信する。
【0064】
以下、下りリンクBWPの活性化について説明をする。
【0065】
下りリンクBWPを活性化することは、下りリンクBWPにおけるPDCCHのモニタリングを適用することを意味する。
【0066】
ある時点において、1つのサービングセルおいて最大で1つの下りリンクBWPが活性化されてもよい。すなわち、1つのサービングセルにおいて複数の下りリンクBWPは同時に活性化されない。
【0067】
プライマリセルにおいて常に1つの下りリンクBWPが活性化されていてもよい。セカンダリセルにおいて全ての下りリンクBWPが活性化されていなくてもよい。活性化されている下りリンクBWPを含むサービングセルを活性化されたサービングセルとも称する。活性化されている下りリンクBWPを含まないサービングセルを非活性化されたサービングセルとも称する。活性化されている下りリンクBWPを含むセカンダリセルを活性化されたセカンダリセルとも称する。活性化されている下りリンクBWPを含まないセカンダリセルを非活性化されたセカンダリセルとも称する。すなわち、プライマリセルは常に活性化されていてもよい。何れの下りリンクBWPも活性化されていないセカンダリセルにおける何れかの下りリンクBWPを活性化することは、セカンダリセルを活性化することを意味する。セカンダリセルにおける全ての活性化されている下りリンクBWPを非活性化することは、セカンダリセルを非活性化することを意味する。
【0068】
プライマリセルに対する下りリンクBWPのセットが設定されるまで、プライマリセルにおける初期下りリンクBWPが活性化されていてもよい。プライマリセルに対する下りリンクBWPのセットが設定されたことに基づいて、初期下りリンクBWPを非活性化し、プライマリセルに対する下りリンクBWPのセットのうちの何れかの下りリンクBWPを活性化してもよい。RRCConnectionReconfigurationメッセージ605は、プライマリセルに対する下りリンクBWPのセットが設定されたことに基づいて活性化される下りリンクBWPを示す情報を含んでもよい。活性化されている下りリンクBWPを非活性化し、非活性化されている下りリンクBWPを活性化することは、活性化されている下りリンクBWPを他の下りリンクBWPにスイッチすることを意味する。
【0069】
セカンダリセルが追加された時点において、セカンダリセルにおける全ての下りリンクBWPは非活性化されていてもよい。基地局装置3は、活性化/非活性化MAC(Medium
Access Control)CE(Control Element)を送ることによって、設定されたセカンダリセルを活性化および非活性化することができる。活性化/非活性化MAC CEは、MAC層の制御情報である。端末装置1は、活性化/非活性化MAC CEを含むPDSCHに対するHARQ-ACKを、PUCCHを用いて基地局装置3に送信してもよい。
【0070】
端末装置1は、設定されたサービングセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC
CEの受信に基づいて、該設定されたセカンダリセルを活性化してもよい。端末装置1は、設定されたサービングセルの非活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEの受信に基づいて、該設定されたセカンダリセルを非活性化してもよい。
【0071】
図7は、本実施形態におけるセカンダリセルの活性化に関するフローを示す図である。
【0072】
700において、端末装置1は、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信する。
【0073】
セカンダリセルに対する下りリンクBWPのセットは、1つのデフォルト下りリンクBWPと1つまたは複数の非デフォルト下りリンクBWPを含んでもよい。セカンダリセルにおける非デフォルト下りリンクBWPを、セカンダリセルにおける複数の下りリンクBWPのうちのデフォルト下りリンクBWP以外の下りリンクBWPとも称する。RRCConnectionReconfigurationメッセージ605は、セカンダリセルにおけるデフォルト下りリンクBWP、および/または、非デフォルト下りリンクBWPを示す情報を含んでもよい。
【0074】
702において、端末装置1は、セカンダリセルにおける非デフォルト下りリンクBWPが活性化されているかどうかを判定してもよい。
【0075】
(702-1)セカンダリセルにおける非デフォルト下りリンクBWPが活性化されていない場合、端末装置1は、セカンダリセルにおけるデフォルト下りリンクBWPを活性化し、セカンダリセルの活性化に関する処理を終了してもよい。
【0076】
(702-2)セカンダリセルにおける非デフォルト下りリンクBWPが活性化されている場合、端末装置1は、セカンダリセルにおけるデフォルト下りリンクBWPを活性化せずに、セカンダリセルの活性化に関する処理を終了してもよい。
【0077】
702において、端末装置1は、セカンダリセルにおける何れかの下りリンクBWPが活性化されているかどうかを判定してもよい。
【0078】
(702-1)セカンダリセルにおける何の下りリンクBWPも活性化されていない場合、端末装置1は、セカンダリセルにおけるデフォルト下りリンクBWPを活性化し、セカンダリセルの活性化に関する処理を終了してもよい。
【0079】
(702-2)セカンダリセルにおける何れかの下りリンクBWPが活性化されている場合、端末装置1は、セカンダリセルにおけるデフォルト下りリンクBWPを活性化せずに、セカンダリセルの活性化に関する処理を終了してもよい。
【0080】
基地局装置3は、下りリンク制御情報を送ることによって、活性化されている下りリンクBWPを他の下りリンクBWPにスイッチすることができる。下りリンクBWPにはインデックスが割り当てられていてもよい。当該下りリンク制御情報は下りリンクBWPのインデックスを示すBWPインデックス情報を含んでもよい。当該下りリンク制御情報は、BWPインデックス情報によって示される下りリンクBWPにおける、PDSCHのために割り当てられるリソースを示す情報を含んでもよい。
【0081】
端末装置1は、活性化されている下りリンクBWPを含むサービングセルにおける非活性化されている下りリンクBWPを示すBWPインデックス情報を含む下りリンク制御情報を受信した場合に、当該サービングセルにおける活性化されている下りリンクBWPを、当該下りリンクBWPを示す情報によって示される下りリンクBWPにスイッチしてもよい。
【0082】
端末装置1は、あるサービングセルにおける活性化されている下りリンクBWPにおいて、当該あるサービングセルにおける非活性化されている下りリンクBWPを示すBWPインデックス情報を含む下りリンク制御情報を受信した場合、当該あるサービングセルにおいて、活性化されている下りリンクBWPを、当該下りリンクBWPを示す情報によって示される下りリンクBWPにスイッチしてもよい。
【0083】
端末装置1は、あるサービングセルにおける活性化されている下りリンクBWPにおいて、他のサービングセルにおける非活性化されている下りリンクBWPを示すBWPインデックス情報を含む下りリンク制御情報を受信したことに基づいて、当該あるサービングセルにおいて、活性化されている下りリンクBWPをスイッチしなくてもよい。
【0084】
図8は、本実施形態におけるセカンダリセルの下りリンクBWPの一例を示す図である。
【0085】
830はセカンダリセルの帯域幅である。帯域幅830は下りリンクBWP831、832、833、834を含む。下りリンクBWP832は、デフォルト下りリンクBWPであってもよい。下りリンクBWP831、833、834は、非デフォルト下りリンク
BWPであってもよい。
【0086】
840は下りリンクBWP832が活性化されている期間である。841は下りリンクBWP833が活性化されている期間である。842は下りリンクBWP834が活性化されている期間である。843は下りリンクBWP831が活性化されている期間である。
【0087】
端末装置1は、下りリンクBWP831、832、833、834が非活性化されており、且つ、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したことに基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を活性化してもよい。
【0088】
端末装置1は、デフォルト下りリンクBWP832が活性化されており、且つ、下りリンクBWP831、833、834が非活性化されており、且つ、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したことに基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を活性化してもよい。
【0089】
(850)端末装置1は、840における下りリンクBWP832において下りリンクBWP833を示すBWPインデックスを含むPDCCHを検出したことに基づいて、活性化される下りリンクBWP832を非活性化し、非活性化されている下りリンクBWP833を活性化してもよい。
【0090】
(851)端末装置1は、840における下りリンクBWP832において下りリンクBWP833を示すBWPインデックスを含むPDCCHを検出したことに基づいて、活性化される下りリンクBWP832を非活性化し、非活性化されている下りリンクBWP833を活性化してもよい。
【0091】
(852)端末装置1は、841における下りリンクBWP833において下りリンクBWP834を示すBWPインデックスを含むPDCCHを検出したことに基づいて、活性化される下りリンクBWP833を非活性化し、非活性化されている下りリンクBWP834を活性化してもよい。
【0092】
(853)端末装置1は、842における下りリンクBWP834において下りリンクBWP831を示すBWPインデックスを含むPDCCHを検出したことに基づいて、活性化される下りリンクBWP834を非活性化し、非活性化されている下りリンクBWP831を活性化してもよい。
【0093】
端末装置1は、843において、セカンダリセルの非活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したことに基づいて、下りリンクBWP831を非活性化してもよい。
【0094】
80X(X=1、2、3、4)、81Y(Y=1、2、3、4)、および、82Z(1、2)はCORESETである。端末装置1は、CORESETにおいてPDCCHをモニタする。80Xは、第1のCORESETの設定に対応している。81Yは、第2のCORESETの設定に対応している。82Zは、第3のCORESETの設定に対応している。CORESETの設定は、CORESETの帯域幅、CORESETを構成するOFDMシンボルの数、および/または、CORESETの周期を少なくとも示してもよい。
【0095】
下りリンクBWP831は、第2のCORESETの設定と第3のCORESETの設定に対応する。下りリンクBWP832は、第1のCORESETの設定に対応する。下
りリンクBWP833は、第2のCORESETの設定に対応する。下りリンクBWP834は、第1のCORESETの設定に対応する。
【0096】
端末装置1は、下りリンクBWP831が活性化されている場合に、第2のCORESETの設定に対応する第2のCORESET(813、814)、および、第3のCORESETの設定に対応する第3のCORESET(821、822)においてPDCCHをモニタしてもよい。
【0097】
端末装置1は、下りリンクBWP832が活性化されている場合に、第1のCORESETの設定に対応する第1のCORESET(801、802)においてPDCCHをモニタしてもよい。
【0098】
端末装置1は、下りリンクBWP833が活性化されている場合に、第2のCORESETの設定に対応する第2のCORESET(811、812)においてPDCCHをモニタしてもよい。
【0099】
端末装置1は、下りリンクBWP834が活性化されている場合に、第1のCORESETの設定に対応する第1のCORESET(803、804)においてPDCCHをモニタしてもよい。
【0100】
以下、CORESET(control resource set)について説明をする。
【0101】
図9は、本実施形態におけるCORESETの一例を示す図である。時間領域において、CORESETはスロットの最初のOFDMシンボルに含まれてもよい。CORESETは、周波数領域において連続する複数のリソースエレメントから構成されてもよい。CORESETは複数のCCEから構成されてもよい。1つのCCEは周波数領域において連続する6つのREGから構成されてもよい。1つのREGは風波数領域において連続する12のリソースエレメントから構成されてもよい。
【0102】
図10は、本実施形態におけるサーチスペースの一例を示す図である。サーチスペースは、PDCCH候補のセットである。PDCCHはPDCCH候補において送信される。端末装置1は、サーチスペースにおいてPDCCHのデコードを試みる。PDCCH候補は、1つまたは複数の連続するCCEから構成されてもよい。PDCCH候補を構成するCCEの数をアグリゲーションレベルとも称する。サーチスペースはアグリゲーションレベル毎に定義されてもよい。サーチスペース10Aはアグリゲーションレベルが16であるPDCCH候補10AAを含む。サーチスペース10Bはアグリゲーションレベルが8であるPDCCH候補10BA、10BBを含む。
【0103】
以下、本実施形態における、端末装置1および基地局装置3の種々の態様について説明する。
【0104】
(1)本実施形態の第1の態様は、端末装置1であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信する受信部と、前記活性化/非活性化MAC
CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPを活性化する媒体アクセス制御層処理部と、を備える。例えば、セカンダリセルの活性化を指示するMAC CEを受信した場合に、端末装置1は、前記セカンダリセルにおける全ての下りリンクBWP831、832、833、834が活性化されていないことに少なくとも基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を活性化してもよい。
【0105】
(2)本実施形態の第1の態様において、前記媒体アクセス制御層処理部は、前記複数の下りリンクBWPのうち、前記第1の下りリンクBWP以外の下りリンクBWPが活性化されている場合、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したとしても、前記第1の下りリンクBWPを活性化しない。例えば、セカンダリセルに含まれる非デフォルト下りリンクBWP831、833、834の何れかが既に活性化されている場合、前記セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したことに基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を活性化しなくてもよい。例えば、セカンダリセルに含まれるデフォルト下りリンクBWP832が既に活性化されている場合、前記セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したことに基づいて、デフォルト下りリンクBWP832を再活性化してもよいし、しなくてもよい。
【0106】
(3)本実施形態の第1の態様において、前記複数の下りリンクBWPのそれぞれはインデックスに対応し、前記第1の下りリンクBWPは最も小さいインデックスに対応している。RRCConnectionReconfigurationメッセージ605は、下りリンクBWPのインデックスを示す情報を含んでもよい。
【0107】
(4)本実施形態の第1の態様において、前記第1の下りリンクBWPは、基地局装置から受信されたパラメータ(RRCConnectionReconfigurationメッセージ605)によって指示される。
【0108】
(5)本実施形態の第2の態様は、基地局装置3であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信する送信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの活性化される下りリンクBWPを制御する媒体アクセス制御層処理部と、を備え、前記複数の下りリンクBWPのうちの第1の下りリンクBWPは、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化される。
【0109】
(6)本実施形態の第3の態様は、端末装置1であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信する受信部と、前記活性化/非活性化MAC
CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化する媒体アクセス制御層処理部と、を含み、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。第1のCORESETのセットは、第1のCORESETの設定に対応している。例えば、第1のCORESETのセットは、CORESET811、812を含んでもよい。下りリンクBWPを活性化することは、当該下りリンクBWPに属する1つまたは複数のCORESETにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化することである。
【0110】
(7)本実施形態の第3の態様において、前記媒体アクセス制御層処理部は、前記第1のCORESETのセットにおいて検出したPDCCHに含まれるBWPインデックス情報に基づいて、前記第1のCORESETのセットにおける前記PDCCHのモニタに関する機能の非活性化と、第2のCORESETのセットにおける前記PDCCHのモニタに関する機能の活性化を行い、前記第2のCORESETのセットは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。第2のCORESETのセットは、第2のCORESETの設定に対応している。例えば、第2のCORESETのセットは、CORESET821、822を含んでもよい。
【0111】
(8)本実施形態の第3の態様において、前記第1のCORESETのセットとは異なるCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能が活性化されている場合、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したとしても、前記第1のCORESETのセットにおける前記PDCCHのモニタに関する機能を活性化せず、前記第1のCORESETのセットとは異なるCORESETのセットは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。例えば、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信した場合に、第2のCORESETのセット、および/または、第3のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能が既に活性化されている場合、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化しなくてもよい。例えば、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信した場合に、CORESET AAA、BBB、CCCのうちCORESET BBBにおけるPDCCHのモニタに関する機能が既に活性化されている場合、CORESET AAAにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化しなくてもよい。第3のCORESETのセットは、第3のCORESETの設定に対応している。例えば、第2のCORESET823、824のセット、および、第3のCORESET831、832のセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能が既に活性化されている場合、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを受信したとしても、第1のCORESETの設定に対応する第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能を活性化しなくてもよい。
【0112】
(9)本実施形態の第4の態様は、基地局装置3であって、セカンダリセルの活性化を指示する活性化/非活性化MAC CEを、端末装置に送信する送信部と、前記活性化/非活性化MAC CEを送信することによって、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうち、前記端末装置によってPDCCHのモニタリングに関する機能が活性化されるCORESETを制御する媒体アクセス制御層処理部と、を備え、第1のCORESETのセットにおけるPDCCHのモニタに関する機能は、前記活性化/非活性化MAC CEを受信したこと、および、前記セカンダリセルに含まれる複数の下りリンクBWPのうちの何れも活性化されていないことに少なくとも基づいて、前記端末装置によって活性化され、前記第1のCORESETは、前記セカンダリセルに含まれる複数のCORESETのうちの1つまたは複数を含む。
【0113】
これにより、端末装置1と基地局装置3は効率的に下りリンクの送受信をすることができる。
【0114】
本発明に関わる基地局装置3、および端末装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制
御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHD
D(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き
込みが行われる。
【0115】
尚、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
【0116】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、端末装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとす
る。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0117】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0118】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、複数の装置から構成される集合体(装置グループ)として実現することもできる。装置グループを構成する装置の各々は、上述した実施形態に関わる基地局装置3の各機能または各機能ブロックの一部、または、全部を備えてもよい。装置グループとして、基地局装置3の一通りの各機能または各機能ブロックを有していればよい。また、上述した実施形態に関わる端末装置1は、集合体としての基地局装置と通信することも可能である。
【0119】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)であってもよい。また、上述した実施形態における基地局装置3は、eNodeBに対する上位ノードの機能の一部または全部を有してもよい。
【0120】
また、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。端末装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0121】
また、上述した実施形態では、通信装置の一例として端末装置を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置にも適用出来る。
【0122】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0123】
1(1A、1B、1C) 端末装置
3 基地局装置
10 無線送受信部
11 アンテナ部
12 RF部
13 ベースバンド部
14 上位層処理部
15 媒体アクセス制御層処理部
16 無線リソース制御層処理部
30 無線送受信部
31 アンテナ部
32 RF部
33 ベースバンド部
34 上位層処理部
35 媒体アクセス制御層処理部
36 無線リソース制御層処理部