(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】有機発光表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/302 20060101AFI20220624BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220624BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220624BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220624BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20220624BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 349B
G09F9/30 365
H01L27/32
H05B33/02
H05B33/12 E
H05B33/14 A
(21)【出願番号】P 2020208939
(22)【出願日】2020-12-17
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】10-2019-0177430
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チョ, チョンオク
(72)【発明者】
【氏名】リー, ミンジク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ホンシク
(72)【発明者】
【氏名】ハン, イェスル
(72)【発明者】
【氏名】チェ, グァンヒョン
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-066470(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110491924(CN,A)
【文献】特開2019-110127(JP,A)
【文献】特開2018-205718(JP,A)
【文献】特開2019-102462(JP,A)
【文献】特開2019-012284(JP,A)
【文献】特開2015-144107(JP,A)
【文献】特開2007-173200(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0318447(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
H01L27/32
51/50
H05B33/00-33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブ画素を含む有機発光表示パネル;
前記有機発光表示パネル上に配置され、前記複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされた
、無機物質で形成されているパターンバッファ層;
前記パターンバッファ層上に配置され、前記複数のサブ画素に対応する複数のカラーフィルタを含むカラーフィルタ層;及び
前記パターンバッファ層と同一平面上に配置され、前記複数のカラーフィルタそれぞれを区画するブラックマトリックスを含む、有機発光表示装置。
【請求項2】
前記パターンバッファ層は、それぞれ独立した複数のパターンブロックを含み、前記複数のパターンブロックそれぞれは、前記複数のサブ画素それぞれに重畳するように配置され、アイランド形状を有する、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項3】
前記パターンバッファ層は、前記複数のパターンブロックの間に配置され、互いに隣接する二つのパターンブロックを連結する少なくとも一つの連結ブロックをさらに含む、請求項
2に記載の有機発光表示装置。
【請求項4】
前記連結ブロックは、少なくとも一つのオープン領域を有するようにパターンされた、請求項
3に記載の有機発光表示装置。
【請求項5】
前記複数のサブ画素は、第1方向に沿って配列された第1サブ画素及び第2サブ画素を含み、前記第1サブ画素及び前記第2サブ画素と第2方向に離隔され、前記第1方向に沿って配列された第3サブ画素及び第4サブ画素を含み、
前記複数のパターンブロックは、前記第1サブ画素と重畳する第1パターンブロック、前記第2サブ画素と重畳する第2パターンブロック、前記第3サブ画素と重畳する第3パターンブロック及び前記第4サブ画素と重畳する第4パターンブロックを含み、
前記連結ブロックは、前記第1パターンブロックと前記第2パターンブロックを連結する第1連結ブロック及び前記第3パターンブロックと前記第4パターンブロックを連結する第2連結ブロックを含む、請求項
3に記載の有機発光表示装置。
【請求項6】
前記第1パターンブロック、前記第2パターンブロック及び前記第1連結ブロックは、第1ブロック単位を構成し、前記第3パターンブロック、前記第4パターンブロック及び前記第2連結ブロックは、第2ブロック単位を構成し、
前記第1ブロック単位及び前記第2ブロック単位は、前記第2方向にジグザグ形態に配列される、請求項
5に記載の有機発光表示装置。
【請求項7】
前記パターンバッファ層は、互いに隣接する二つの第1ブロック単位を連結する第1延長ブロック及び互いに隣接する二つの第2ブロック単位を連結する第2延長ブロックをさらに含み、
前記第1ブロック単位は、前記第1延長ブロックにより前記第1方向に沿って直線に延びて第1ラインパターンを構成し、
前記第2ブロック単位は、前記第2延長ブロックにより前記第1方向に沿って直線に延びて第2ラインパターンを構成し、
前記第2ラインパターンは、前記第1ラインパターンと前記第2方向に離隔される、請求項
6に記載の有機発光表示装置。
【請求項8】
前記第1ブロック単位及び/又は前記第1延長ブロックは、オープン領域を有するようにパターンされ、
前記第2ブロック単位及び/又は前記第2延長ブロックは、オープン領域を有するようにパターンされる、請求項
7に記載の有機発光表示装置。
【請求項9】
前記パターンバッファ層上に前記複数のパターンブロックそれぞれに対応するように前記複数のカラーフィルタが配置され、
前記複数のパターンブロックそれぞれの幅は、前記複数のカラーフィルタそれぞれの幅より大きい、請求項
2に記載の有機発光表示装置。
【請求項10】
前記第1ブロック単位及び前記第1延長ブロックの幅は同一で前記第1ラインパターンは一定の幅に延びた形状を有し、
前記第2ブロック単位及び前記第2延長ブロックの幅は互いに同一で前記第2ラインパターンは一定の幅に延びた形状を有する、請求項
7に記載の有機発光表示装置。
【請求項11】
前記第1ラインパターン及び前記第2ラインパターンそれぞれの幅は、前記複数のカラーフィルタの幅より小さい、請求項
10に記載の有機発光表示装置。
【請求項12】
前記パターンバッファ層は、前記複数のパターンブロックの間に配置される補助パターンブロックをさらに含む、請求項
2に記載の有機発光表示装置。
【請求項13】
前記補助パターンブロックと前記複数のパターンブロックの間にオープン領域が形成されている、請求項
12に記載の有機発光表示装置。
【請求項14】
前記補助パターンブロックは、前記複数のパターンブロックのうち少なくとも一つのパターンブロックを囲むように配置される、請求項
12に記載の有機発光表示装置。
【請求項15】
前記ブラックマトリックスは、前記補助パターンブロックの上面及び側面と直接接触するように配置される、請求項
12に記載の有機発光表示装置。
【請求項16】
前記有機発光表示パネルは、前記複数のサブ画素が配置される表示領域及び前記表示領域を囲む非表示領域を含み、前記非表示領域の少なくとも一つのエッジに沿って前記有機発光表示パネル上に配置される補助パターンバッファ層をさらに含む、請求項1に記載の有機発光表示装置。
【請求項17】
前記補助パターンバッファ層は、複数の補助パターンバッファを含み、前記複数の補助パターンバッファの間にオープン領域を有する、請求項
16に記載の有機発光表示装置。
【請求項18】
前記複数の補助パターンバッファそれぞれは、前記非表示領域のエッジに沿って配置され、フレーム形状を有する、請求項
17に記載の有機発光表示装置。
【請求項19】
複数のサブ画素を含む有機発光表示装置であって、
基板;前記基板上に配置される薄膜トランジスタ;前記薄膜トランジスタ上に配置される有機発光素子;前記有機発光素子上に配置される封止層;及び前記封止層上に配置される反射防止層を含み、
前記反射防止層は、
前記複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされ、少なくとも一つのオープン領域を含む
、無機物質で形成されているパターンバッファ層;
前記パターンバッファ層上に配置されるカラーフィルタ層;及び
前記オープン領域に配置されるブラックマトリックスを含む、有機発光表示装置。
【請求項20】
前記封止層と前記反射防止層との間に配置されるタッチ
センサをさらに含む、請求項
19に記載の有機発光表示装置。
【請求項21】
前記反射防止層上に
配置されるタッチセンサ
をさらに含む、請求項
19に記載の有機発光表示装置。
【請求項22】
前記パターンバッファ層は、離隔されて配置される複数のパターンブロックを含み、前記複数のパターンブロックそれぞれは、前記複数のサブ画素それぞれに重畳するように配置され、アイランド形状を有する、請求項
19に記載の有機発光表示装置。
【請求項23】
前記パターンバッファ層は、前記複数のパターンブロックの間に配置され、互いに隣接する二つのパターンブロックを連結する連結ブロックをさらに含む、請求項
22に記載の有機発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光表示装置に関し、より詳細には、フォールディング時、クラックの生成及び伝播が防止されてフォールディング特性及び信頼性が改善された有機発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display device、OLED)は、バックライトを備える液晶表示装置(Liquid Crystal Display device、LCD)とは異なり別途の光源を必要としない。従って、軽量薄型に製造が可能で、工程上の利点があり、低電圧駆動により消費電力が低い利点がある。有機発光表示装置は、自発光素子を含み、それぞれの層を薄い有機薄膜で形成することができ、他の表示装置に対比して柔軟性及び弾性に優れ、これによってフレキシブル表示装置を実現するのにより有利な利点がある。
【0003】
一般に、有機発光表示装置は、外部から表示装置の内部に入射する光による視認性の低下及びコントラスト比等の低下を防止するためにカバー部材の下部に偏光板が配置される。しかし、近年、フレキシブルでスリムな表示装置への関心が増加するにつれ、厚い偏光板の代わりに相対的に薄いコーティングされた偏光フィルムを適用した表示装置が提案された。しかし、コーティングされた偏光フィルムもまた厚さが厚く、その厚さを減らせば偏光フィルムの機能及び表示品質が低下する問題点があった。そのため、ストレスを多く受けるフォルダブル表示装置に実現するのに困難があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フォールディングストレスを低減するためにコーティングされた偏光フィルムの代わりにカラーフィルタ層及びブラックマトリックスが一体化された反射防止層を適用した表示装置が提案された。反射防止層は、従来の偏光板またはコーティングされた偏光フィルムに対比して厚さが薄くて表示装置をよりスリムに実現できる。反射防止層を適用する場合、表示装置の構成要素を保護しながら下部構成要素との合着のために反射防止層の下部に無機膜バッファ層が全面蒸着される。このような無機膜バッファ層は、バリア特性に優れるのに対し、柔軟性が低いため、ストレスに脆弱な特性を示す。これによって表示装置を反らし、またはフォールディングするとき、無機膜バッファ層にクラックが容易に発生し、クラックが伝播される問題点があった。さらにクラック部位に外部から水分または酸素が浸透して構成要素を劣化させ、クラックの伝播により表示パネルの駆動に問題が発生して信頼性に大きく劣る問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、偏光板または偏光フィルムの代わりに反射防止層を適用した有機発光表示装置において、反射防止層の下部に配置される無機膜バッファ層のストレスを減少させ、フォールディング時、クラック発生及び伝播を防止することを目的とする。本発明が解決しようとする他の課題は、クラック発生及び伝播を防止して上述のような駆動欠陥及び低い信頼性が改善され、よりスリムな有機発光表示装置を提供することである。また、本発明は、フォールディングストレスを減少させてフォールディング部位で発生するシワ(crease)を最小化し、多様な形態にフォールディング及びマルチフォールディングが可能な有機発光表示装置を提供するものである。
【0006】
本発明の課題は、以上において言及した課題に限定されず、言及されていない他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例に係る有機発光表示装置は、複数のサブ画素を含む有機発光表示パネル、有機発光表示パネル上に配置され、複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされたパターンバッファ層、パターンバッファ層上に配置され、複数のサブ画素に対応する複数のカラーフィルタを含むカラーフィルタ層、及びパターンバッファ層と同一平面上に配置され、複数のカラーフィルタそれぞれを区画するブラックマトリックスを含む。即ち、本発明の一実施例に係る有機発光表示装置は、カラーフィルタ層の下部に配置されるバッファ層が所定の形状にパターンされることで、フォールディング時、バッファ層のストレスが減少して、表示装置をフォールディングするとき、クラックの発生及び伝播を効果的に防止することができる。
【0008】
本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置は、複数のサブ画素を含む有機発光表示装置であって、基板、基板上に配置される薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタ上に配置される有機発光素子、有機発光素子上に配置される封止層、及び封止層上に配置される反射防止層を含み、反射防止層は、複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされ、少なくとも一つのオープン領域を含むパターンバッファ層、パターンバッファ層上に配置されるカラーフィルタ層、及びオープン領域に配置されるブラックマトリックスを含む。本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置は、反射防止層により外光反射率を低減して外光による視認性及びコントラスト比の低下を最小化することができ、偏光板及び接着層を省略できて表示装置をスリムにすることができる。また、封止層上に配置されるバッファ層が所定形状にパターンされてフォールディングストレスを効果的に緩和することができ、有機発光表示装置をフォールディングするとき、ストレスに脆弱なバッファ層にクラックが発生して伝播されることを防止することができる。
【0009】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、有機発光表示装置において、従来の偏光板または偏光フィルムの代わりにパターンバッファ層、カラーフィルタ層及びブラックマトリックスを含む反射防止層を適用して外光反射率を効果的に低減できながらも表示装置をスリム化することができる。また、カラーフィルタ層の下部に配置されるバッファ層がパターンされた構造を有することで、バッファ層が受けるストレスが減少して、表示装置をフォールディングするとき、クラックの発生及び伝播を効果的に防止することができる。そこで、クラックの発生及び伝播による駆動欠陥の問題を解消し、信頼性が向上した有機発光表示装置を提供することができる。
【0011】
本発明は、相対的にストレスに脆弱なバッファ層のストレスを効果的に減少させ、フォールディング部位でシワ(crease)の発生を最小化することができる。さらに表示品質を高く維持しながら多様な形態にフォールディング及びマルチフォールディングが可能な有機発光表示装置に容易に実現され得る。
【0012】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により限定されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1a】本発明の一実施例に係る有機発光表示装置の平面図である。
【
図1e】
図1dのII-II’に沿った断面図である。
【
図2】本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
【
図3】本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
【
図4a】本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
【
図4b】
図4aのIII-III’に沿った断面図である。
【
図5a】本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
【
図5b】
図5aのIV-IV’に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形状で実現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0015】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0016】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0017】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0018】
素子または層が異なる素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0019】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により限定されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0020】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0021】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0022】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、共に実施してもよい。
【0023】
以下においては、図面を参照して本発明について説明する。
【0024】
図1aから
図1eは、本発明の一実施例に係る表示装置を説明するための図である。
図1aは、本発明の一実施例に係る有機発光表示装置の平面図である。
図1bは、
図1aにおいてA領域の拡大図である。
図1cは、
図1bのI-I’に沿った断面図である。
図1dは、
図1aにおいてB領域の拡大図である。
図1eは、
図1dのII-II’に沿った断面図である。
【0025】
図1a、
図1b及び
図1cを参照すると、本発明の一実施例に係る有機発光表示装置100は、有機発光表示パネル、タッチセンサ部150及び反射防止層ARを含み、反射防止層ARは、パターンバッファ層160、カラーフィルタ層170及びブラックマトリックス180を含む。
【0026】
有機発光表示パネルは、映像を表示する。有機発光表示パネルは、表示領域DA及び非表示領域NDAを含む。表示領域DAは、複数の画素PXが配置され、実質的に映像が表示される領域である。表示領域DAには、映像を表示するための発光領域を含む画素PX、及び画素PXを駆動するための駆動回路が配置され得る。非表示領域NDAは、表示領域DAを囲む。非表示領域NDAは、実質的に映像が表示されない領域であり、表示領域DAに配置される画素PX及び駆動回路を駆動するための多様な配線、駆動IC、印刷回路基板等が配置される。例えば、非表示領域NDAには、ゲートドライバIC、データドライバICのような多様なICが配置され得る。一方、非表示領域NDAは、上述したように、駆動IC、印刷回路基板等が配置され得、駆動IC、印刷回路基板等が配置されるために所定の領域が必要である。
【0027】
複数の画素PXは、マトリックス形状に配列され、複数の画素PXそれぞれは、複数のサブ画素を含む。サブ画素は、一つの色を表示するためのエレメントであって、光が発光される発光領域及び光が発光されない非発光領域を含むが、本明細書においては、光が発光される発光領域だけをサブ画素と定義する。
図1bを参照すると、一つの画素PXは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4を含むことができる。例えば、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2が第1方向(x軸方向)に配列され、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2と第2方向(y軸方向)に離隔されて第1方向に沿って配列され得るが、これに限定されない。第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、互いに異なる色を表示することもでき、必要に応じて、一部のサブ画素は、同じ色を表示することもできる。
【0028】
第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4それぞれは、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素のいずれか一つであってよい。例えば、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2は、それぞれ赤色サブ画素及び青色サブ画素であり、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、いずれも緑色サブ画素である、ペンタイル(pentile)構造に配列され得る。複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4がペンタイル構造に配列される場合、表示領域DAに配置される第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2の個数は、ストライプ構造に配列される場合より減少するようになる。サブ画素の個数が減少することで、ストライプ構造と比較して認知解像度は同等水準を維持しながら開口率が向上し得る。また、サブ画素の個数が減少して有機発光表示パネルの製造工程が簡素化され、消費電力の面でも有利な利点がある。ペンタイル構造で輝度及び色温度を考慮して、緑色である第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4は、赤色である第1サブ画素SP1及び青色である第2サブ画素SP2より小さな面積を有し得る。以下においては、第1サブ画素SP1は赤色サブ画素、第2サブ画素SP2は青色サブ画素、第3及び第4サブ画素SP4は緑色サブ画素であるものと仮定して本発明の一実施例に係る有機発光表示装置100を説明する。これは、説明の便宜のために各サブ画素の色相を例示的に記載したものであるだけで、本発明は、これに限定されるものではない。
【0029】
図1bにおいては、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4がペンタイル構造に形成されたものを例示的に示したが、これに限定されない。サブ画素の色相及び配置は、必要に応じて多様に変更され得る。また、
図1bにおいては、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4それぞれが八角形状を有するものを例示的に示したが、これに限定されず、サブ画素の形状は多様に変更され得る。例えば、それぞれのサブ画素は、円形、楕円形または八角形状を除く多角形状を有することができる。
【0030】
有機発光表示パネルは、基板110、薄膜トランジスタTFT、有機発光素子130及び封止層140を含み、有機発光素子130は、アノード131、有機発光層132及びカソード133を含む。
【0031】
基板110は、有機発光表示パネルの多様なエレメントを支持するための基材であり、絶縁物質で形成され得る。例えば、基板110は、ガラス基板またはプラスチック基板であってよい。例えば、プラスチック基板は、ポリイミド(polyimide)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)及びポリカーボネート(polycarbonate)の中から選択され得るが、これに限定されない。フレキシブル、さらにフォルダブル特性を実現するためにフレキシビリティ(flexibility)を有するプラスチック基板を使用する場合、基板110の下部にバックプレート(back plate)のような支持部材が配置され得る。フレキシビリティを有するプラスチック基板は、ガラス基板に対比して相対的に薄く、剛性が弱くて、多様なエレメントが配置されると垂れが発生し得る。バックプレートは、プラスチック材質の基板110が垂れないように支持し、湿気、熱、衝撃等から有機発光表示パネルを保護する。例えば、バックプレートは、ステンレス鋼(SUS)のような金属材質であるか、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(acrylonitryl-butadiene-styrene)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)のようなプラスチック材質であってよい。
【0032】
基板110の下部にバックプレートが配置される場合、これらを合着するために基板110とバックプレートとの間に接着層が配置され得る。接着層は、光透明接着剤または減圧接着剤であってよいが、これに限定されない。
【0033】
基板110上には、酸素または水分の浸透を防止するために基板バッファ層121が配置され得る。基板バッファ層121は、単一層に形成され得、必要に応じて多層構造に形成されてもよい。
【0034】
基板バッファ層121上には、ゲート電極G、アクティブ層ACT、ソース電極S及びドレイン電極Dを含む薄膜トランジスタTFTが配置される。薄膜トランジスタTFTは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4領域それぞれに配置される。
図1cにおいては、説明の便宜のために、有機発光表示装置100に含まれ得る多様な薄膜トランジスタTFTのうち駆動薄膜トランジスタTFTだけを示した。また、
図1cにおいては、薄膜トランジスタTFTがコプラナー(coplanar)構造であるものを例示的に説明するが、これに限定されず、インバーテッドスタガード(inverted staggered)構造の薄膜トランジスタTFTも使用され得る。
【0035】
例えば、基板バッファ層121上にアクティブ層ACTが配置され、アクティブ層ACT上にアクティブ層ACTとゲート電極Gを絶縁させるためのゲート絶縁層123が配置される。また、基板バッファ層121上には、ゲート電極Gとソース電極S及びドレイン電極Dを絶縁させるための層間絶縁層122が配置される。層間絶縁層122上には、アクティブ層ACTとそれぞれ接するソース電極S及びドレイン電極Dが形成される。薄膜トランジスタTFT上には、平坦化層124が配置され得る。平坦化層124は、薄膜トランジスタTFTの上部を平坦化する。平坦化層124は、薄膜トランジスタTFTと有機発光素子130のアノード131を電気的に連結するためのコンタクトホールを含むことができる。
【0036】
平坦化層124上に有機発光素子130が配置される。有機発光素子130は、第1サブ画素SP1に配置される第1有機発光素子130a、第2サブ画素SP2に配置される第2有機発光素子130b、第3サブ画素SP3に配置される第3有機発光素子130cを含む。それぞれの有機発光素子130a、130b、130cは、アノード131、カソード133及び有機発光層132を含む。
【0037】
アノード131は、平坦化層124上に配置される。アノード131は、有機発光層132に正孔を供給するための構成要素であり、仕事関数の高い導電性物質で形成される。アノード131は、透明導電性酸化物(transparent conductive oxide、TCO)で形成された透明導電層であってよい。例えば、アノード131は、インジウム-スズ-酸化物(indium-tin-oxide、ITO)、インジウム-亜鉛-酸化物(indium-zinc-oxide、IZO)、インジウム-スズ-亜鉛-酸化物(indium-tin-zinc oxide、ITZO)、スズ酸化物(SnO2)、亜鉛酸化物(ZnO)、インジウム-銅-酸化物(indium-copper-oxide、ICO)及びアルミニウムが添加された酸化亜鉛(AZO)のような透明導電性酸化物の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに限定されない。
【0038】
アノード131は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3別に分離されて形成され得る。アノード131及び平坦化層124上にバンク125が配置される。バンク125は、隣接するサブ画素領域を区分する。また、バンク125は、複数のサブ画素で構成された画素領域を区分することもできる。バンク125は、隣接するサブ画素SP1、SP2、SP3のアノード131を互いに絶縁させるために絶縁物質からなり得る。また、バンク125は、隣接するサブ画素SP1、SP2、SP3間の混色を防止するように、光吸収率の高いブラックバンクで構成され得る。
【0039】
アノード131上には、カソード133が配置される。カソード133は、有機発光層132に電子を円滑に供給するために仕事関数の低い金属物質で形成され得る。例えば、カソード133は、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)及びこれらのうち1種以上を含む合金の中から選択される金属物質で形成され得るが、これに限定されない。
【0040】
カソード133は、パターニングされず、アノード131上で一つの層に形成される。即ち、カソード133は、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3に単一層に形成される。有機発光表示装置100がトップエミッション方式で駆動される場合、カソード133は非常に薄い厚さに形成され、実質的に透明になり得る。
【0041】
アノード131とカソード133との間に有機発光層132が配置される。有機発光層132は、電子と正孔が結合して光を発光する層である。第1有機発光素子130aの有機発光層132は赤色有機発光層であり、第2有機発光素子130bの有機発光層132は青色有機発光層であり、第3有機発光素子130cの有機発光層132は緑色有機発光層であってよい。例えば、青色有機発光層は、電子と正孔が結合して青色光を放出する。
【0042】
有機発光表示パネルの発光効率を向上させるために、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等をさらに含むことができる。例えば、アノード131と有機発光層132との間に正孔注入層及び正孔輸送層が配置され、有機発光層132とカソード133との間に電子輸送層及び電子注入層が配置され得る。
【0043】
カソード133上には、水分または酸素により有機発光表示パネルが劣化することを最小化するために封止層140が配置される。封止層140は、有機発光表示パネルの上部面を平坦化し、カソード133とタッチセンサ部150との間の離隔空間を充填する。封止層140は、無機絶縁物質で形成された無機層と有機物質で形成された有機層が積層された多層構造に形成され得る。例えば、封止層140は、少なくとも一つの有機層と少なくとも二つの無機層で構成され、無機層と有機層が交互に積層された多層構造であってよいが、これに限定されない。例えば、封止層140は、第1無機層141、有機層142及び第2無機層143を含む三重層構造であってよい。例えば、第1及び第2無機層141、143は、それぞれ独立して窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)または酸化アルミニウム(Al2O3)の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに限定されない。例えば、有機層142は、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン及びシリコンオキシカーボン(SiOC)の中から選択された1種以上で形成され得るが、これに限定されない。
【0044】
有機発光表示装置100にタッチセンシング機能を付与するために、封止層140上にタッチセンサ部150が配置される。タッチセンサ部150は、接着部材なしに封止層140上に直接形成された構造に配置され得る。タッチセンサ部150を封止層140上に直接形成することで、タッチセンサ部150と有機発光表示パネルを接着するための接着部材が省略され、有機発光表示装置100の厚さがスリムになり得る。
【0045】
タッチセンサ部150は、タッチ層151及びタッチ保護層152を含む。タッチ層151は、接着部材なしに封止層140上に直接形成され得る。タッチ層151は、タッチ入力を感知するタッチ電極を含む。タッチ電極は、封止層140上に直接形成され得る。この場合、有機発光表示パネルとタッチ電極との間の距離が近すぎて有機発光表示パネルとタッチ電極との間に寄生キャパシタンスが発生してタッチ感度が低下し得る。これによって、寄生キャパシタンスを最小化できるように、封止層140の厚さは適切に調節されなければならない。タッチ電極は、センシング電極及び駆動電極で構成され得、これらの間のキャパシタンス変化を感知してタッチ座標を検出できる。例えば、封止層140上に駆動電極が配置され、センシング電極は、駆動電極と同じ平面上に配置され得る。他の例として、駆動電極上にタッチ絶縁層が配置され、タッチ絶縁層上にセンシング電極が配置されてもよい。タッチ電極の配置は、これに限定されず、必要に応じて多様に変更され得る。
【0046】
タッチ層151を封止層140上に直接形成する過程で、封止層140及び有機発光素子130の損傷を防止するために、封止層140とタッチ層151との間にタッチバッファ層が配置され得る。
【0047】
タッチ保護層152は、タッチ層151上に配置される。タッチ保護層152は、タッチ電極の短絡及び損傷等を防止し、タッチ層151の上部面を平坦にする。タッチ保護層152は、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコン系樹脂等、透明な絶縁樹脂で形成され得る。
【0048】
タッチ保護層152上に反射防止層ARが配置される。反射防止層ARは、パターンバッファ層160、カラーフィルタ層170及びブラックマトリックス180を含む。反射防止層ARは、外光を吸収して外光により有機発光表示装置100の視認性及びコントラスト比が低下することを最小化する。
【0049】
パターンバッファ層160は、タッチセンサ部150の上部に配置され、タッチセンサ部150、有機発光表示パネル等、下部構成要素を保護する。パターンバッファ層160は、無機物質で形成される。無機物質は、バリア特性に優れ、水分及び湿気が浸透することを最小化することができる。また、パターンバッファ層160は、有機物質で形成されたカラーフィルタ層170及びブラックマトリックス180とタッチ保護層152との間の接着力の低下を補償できる。即ち、パターンバッファ層160は、タッチ保護層152上に配置され、カラーフィルタ層170及びブラックマトリックス180とタッチ保護層152が互いに合着され得るようにする。例えば、パターンバッファ層160は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、シリコンオキシナイトライド(SiON)または酸化アルミニウム(Al2O3)の中から選択された1種以上の無機物質で形成され得る。
【0050】
無機物質は、有機物質に対比して柔軟性に劣り、タッチ封止層140上に無機物質でバッファ層を全面形成する場合、有機発光表示装置100を反らし、またはフォールディングするとき、クラックが容易に発生し、クラックの伝播によって駆動欠陥を引き起こす。そこで、パターンバッファ層160は、複数のパターンブロック及び少なくとも一つの第1オープン領域OA1を有するようにパターンされる。即ち、複数のパターンブロックは離隔されて配置され、複数のパターンブロックの間に第1オープン領域OA1が形成される。第1オープン領域OA1は、有機発光表示装置100を反らし、またはフォールディングする時に発生するストレスを緩和させ、クラックの発生及び伝播を防止する。パターンバッファ層160の構成は、これに限定されず、クラックの発生及び伝播を防止できる形態に多様に変形が可能である。
【0051】
以下、
図1b及び
図1cを参照して、パターンバッファ層160について詳細に説明する。パターンバッファ層160は、それぞれ独立した複数のパターンブロック161、162、163、164で構成され得、複数のパターンブロック161、162、163、164の間に形成された第1オープン領域OA1を有する。第1オープン領域OA1は、パターンバッファ層160のストレスを効果的に緩和させて、有機発光表示装置100を反らし、またはフォールディングするとき、クラックの発生及び伝播を防止することができる。
【0052】
複数のパターンブロック161、162、163、164それぞれは、複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4それぞれと重畳するようにタッチ保護層152上に配置される。例えば、パターンバッファ層160は、第1サブ画素SP1と重畳する第1パターンブロック161、第2サブ画素SP2と重畳する第2パターンブロック162、第3サブ画素SP3と重畳する第3パターンブロック163及び第4サブ画素SP4と重畳する第4パターンブロック164を含む。
【0053】
第1パターンブロック161、第2パターンブロック162、第3パターンブロック163及び第4パターンブロック164それぞれは独立して配置され、これによって、パターンバッファ層160はアイランド形状を有する。例えば、第1パターンブロック161及び第2パターンブロック162は、第1方向に配列され、第3パターンブロック163及び第4パターンブロック164は、第1パターンブロック161及び第2パターンブロック162と第1方向と異なる第2方向に離隔されて第1方向に沿って配列される。パターンバッファ層160がアイランド形状を有する場合、フォールディング時、ストレスを緩和させ、クラックの発生及び伝播を防止することができる。
【0054】
図1bに示されたように、複数のパターンブロックは、八角形状に形成され得るが、これに限定されない。複数のパターンブロックは、円形、楕円形または八角形状以外の多角形状に形成されてもよい。複数のパターンブロック161、162、163、164それぞれの幅は、重畳するサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の発光領域の幅より大きくてよいが、これに限定されない。複数のパターンブロック161、162、163、164それぞれの幅が発光領域の幅より大きい場合、より広い視野角を提供することができる。
【0055】
カラーフィルタ層170は、封止層140上に配置される。また、カラーフィルタ層170は、パターンバッファ層160と直接接触するように配置され、ブラックマトリックス180の一部の領域をカバーするように配置され得る。カラーフィルタ層170は、外部光を吸収して外光による視認性及びコントラスト比の低下を最小化し、色再現性を向上させる。封止層140上にカラーフィルタ層170を配置することで、発光効率を向上させ、偏光板または偏光フィルムを省略することができる。
【0056】
カラーフィルタ層170は、下部に配置されるサブ画素と対応するように配置される。カラーフィルタ層170は、複数のカラーフィルタを含むことができる。このとき、それぞれのカラーフィルタは、これに対応するそれぞれのサブ画素の色と対応し得る。即ち、カラーフィルタ層170は、第1サブ画素SP1に対応する第1カラーフィルタ171、第2サブ画素SP2に対応する第2カラーフィルタ172、第3サブ画素SP3に対応する第3カラーフィルタ173、第4サブ画素SP4に対応する第4カラーフィルタ174を含む。第1サブ画素SP1が赤色サブ画素である場合、第1カラーフィルタ171は赤色カラーフィルタであり、第2サブ画素SP2が青色サブ画素である場合、第2カラーフィルタ172は青色カラーフィルタであり、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4が緑色サブ画素である場合、第3カラーフィルタ173及び第4カラーフィルタ174は緑色カラーフィルタである。
【0057】
また、第1カラーフィルタ171は、第1パターンブロック161の上部に直接接触するように配置され、第2カラーフィルタ172は、第2パターンブロック162の上部に直接接触するように配置され、第3カラーフィルタ173は、第3パターンブロック163の上部に直接接触するように配置され、第4カラーフィルタ174は、第4パターンブロック164の上部に直接接触するように配置される。それぞれのパターンブロック161、162、163、164の幅は、これに対応するカラーフィルタ171、172、173、174の幅より広く形成され得る。上述したように、パターンバッファ層160は、カラーフィルタ層170とタッチ保護層152を合着させ、パターンブロック161、162、163、164の幅がカラーフィルタ171、172、173、174の幅より広い場合、合着力にさらに優れながら、クラックの発生及び伝播が防止されてフォールディング特性が改善される利点がある。また、広い視野角を提供するために、カラーフィルタ171、172、173、174それぞれの幅は、有機発光層132の幅より広く形成され得る。
【0058】
それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174は、透明ベース樹脂及び発色物質を含む。例えば、透明ベース樹脂は、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等から選択された1種であってよいが、これに限定されない。
【0059】
発色物質は、特定波長帯域の光は吸収し、残りの波長帯域の光は透過させる。例えば、赤色カラーフィルタは、赤色波長帯域の光は透過させ、緑色及び青色波長帯域の光は吸収する赤色発色物質を含む。例えば、赤色発色物質は、パリレン(parylene)系化合物またはジケト-ピロロピロール(diketo-pyrrolopyrrole)系化合物であってよい。例えば、緑色発色物質は、フタロシアニン(phthalocyanine)系化合物であってよい。例えば、青色発色物質は、銅フタロシアニン(copper phthalocyanine)系化合物またはアントラキノン(anthraquinone)系化合物であってよい。しかし、発色物質は、これに限定されず、赤色、青色、緑色波長帯域の光を透過させる物質であれば制限なく使用することができる。
【0060】
それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174がこれに対応するそれぞれのサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4の色と対応するように配置されることで、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4でそれぞれ発光された内部光は、カラーフィルタを透過する。例えば、第1サブ画素SP1で発光された赤色光は、第1カラーフィルタ171を透過する。これに対して、外部光が入射すると、それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174に含まれた発色物質の吸収波長に該当する外部光は、カラーフィルタ171、172、173、174で吸収される。カラーフィルタ171、172、173、174で吸収されなかった外部光は、カソード133で反射してまたカラーフィルタ171、172、173、174を透過する。それぞれのカラーフィルタ171、172、173、174に含まれた発色物質の吸収波長に該当する反射光は、カラーフィルタ171、172、173、174で吸収される。これによって、外部光により表示品質が低下することを最小化することができる。
【0061】
図1b及び
図1cにおいては、カラーフィルタ171、172、173、174が複数のサブ画素SP1、SP2、SP3、SP4それぞれに対応するように独立して配置されることを例示的に示したが、これに限定されない。カラーフィルタ層170は、単一層に形成され得る。例えば、カラーフィルタ層170は、パターンバッファ層160及びブラックマトリックス180の上部をカバーするように単一層に配置され得る。この場合、カラーフィルタ層170は、ベース樹脂、赤色発色物質、緑色発色物質及び青色発色物質を含むことができるが、これに限定されない。必要に応じて一部の発色物質は省略され得、赤色発色物質、緑色発色物質及び青色発色物質以外に他の発色物質をさらに含んでもよい。
【0062】
ブラックマトリックス180は、タッチ保護層152及びパターンブロック161、162、163、164上に配置される。ブラックマトリックス180は、バンク125に対応するように配置され得る。これによって、サブ画素SP1、SP2、SP3、SP4間の混色を最小化することができる。また、ブラックマトリックス180は、外部光を吸収する。これによって、外部光による有機発光表示装置100の視認性及びコントラスト比の低下を最小化することができる。
【0063】
ブラックマトリックス180は、有機物質で形成され得る。ブラックマトリックス180は、ベース樹脂及び黒色物質を含む。ベース樹脂は、カルド(cardo)系樹脂、エポキシ(epoxy)系樹脂、アクリレート(acrylate)系樹脂、シロキサン(siloxane)系樹脂及びポリイミドの中から選択された1種以上であってよいが、これに限定されない。黒色物質は、カーボン系顔料、金属酸化物系顔料、有機系顔料の中から選択されたブラック顔料であってよい。例えば、カーボン系顔料は、カーボンブラックであってよい。例えば、金属酸化物系顔料は、チタンブラック(TiNxOy)、Cu-Mn-Fe系ブラック顔料等があるが、これに限定されない。例えば、有機系顔料は、ラクタム(lactam)ブラック、ペリレン(perylene)ブラック、アニリン(aniline)ブラックの中から選択され得るが、これに限定されない。また、黒色物質として、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料を含むRGBブラック顔料を使用することができる。
【0064】
ブラックマトリックス180は、パターンバッファ層160と同一平面上でパターンブロック161、162、163、164の間の第1オープン領域OA1に配置され、隣接するパターンブロックを区分する。即ち、パターンブロック161、162、163、164の間の第1オープン領域OA1に無機物質に対比して相対的に柔軟な有機物質で形成されたブラックマトリックス180が配置される。従って、有機発光表示装置100を反らし、またはフォールディングする時に受けるストレスを低減することができる。また、表示装置を反らし、またはフォールディングするとき、クラックが発生することを最小化することができる。一般に、クラックは、無機物質で形成された層で容易に発生し、伝播される。しかし、本発明のパターンバッファ層160は、パターンブロック161、162、163、164の間の第1オープン領域OA1に有機物質で形成されたブラックマトリックス180が配置されることで、クラックの伝播が防止され得る。
【0065】
図1cにおいては、パターンバッファ層160、カラーフィルタ層170及びブラックマトリックス180を含む反射防止層ARがタッチ保護層152の上部に配置されることを例示的に示したが、これに限定されない。例えば、反射防止層ARは、有機発光表示パネルの封止層140の上部に配置され得、反射防止層ARの上部にタッチセンサ部150が配置されてもよい。反射防止層AR上にタッチセンサ部150が配置される場合、反射防止層ARの段差をカバーし、上部面を平坦化するためにオーバーコーティング層が配置され得、タッチセンサ部150は、オーバーコーティング層上に配置される。この場合、タッチ電極と有機発光表示パネルとの間の距離が増加してこれらの間に形成される寄生キャパシタンスが減少し、タッチが入力される最外郭表面からタッチ電極までの距離が減少してタッチ感度が向上し得る。
【0066】
また、封止層140の上部に反射防止層ARが配置される場合、第2無機層143は、パターンバッファ層として活用され得る。即ち、第2無機層143上に別にパターンバッファ層を形成せず、第2無機層143をパターニングしてパターンバッファ層を形成することができる。
【0067】
本発明の一実施例に係る有機発光表示装置100は、非表示領域NDAに形成される補助パターンバッファ層190をさらに含むことができる。以下、
図1d及び
図1eを共に参照して、補助パターンバッファ層190に関して詳細に説明する。
【0068】
図1d及び
図1eを参照すると、第4サブ画素SP4に配置された第4有機発光素子130dがさらに図示されており、補助パターンバッファ層190は、パターンバッファ層160と同じ平面であるタッチ保護層152上に配置され得る。補助パターンバッファ層190は、非表示領域NDAの少なくとも一つのエッジに沿って形成される。例えば、補助パターンバッファ層190は、非表示領域NDAの第1方向に沿って延びるエッジに沿って形成されるか、第2方向に沿って延びるエッジに沿って形成され得る。また、補助パターンバッファ層190は、第1方向に沿って延びるエッジ及び第2方向に沿って延びるエッジに沿って形成されてもよい。即ち、補助パターンバッファ層190は、フレーム形状を有する。このように非表示領域NDAの少なくとも一つのエッジに沿って形成される補助パターンバッファ層190を含む場合、フォールディング特性がさらに向上し得、有機発光表示装置100のエッジ部分でクラックの発生及び伝播を防止することができる。さらに、厚い有機発光表示装置100またはマルチフォールディング有機発光表示装置100のようにフォールディングストレスが大きな構造の有機発光表示装置100により有利に適用され得る。
【0069】
補助パターンバッファ層190は、複数の補助パターンバッファを含む。例えば、補助パターンバッファ層190は、第1補助パターンバッファ191、第2補助パターンバッファ192及び第3補助パターンバッファ193を含み、これらの間に第2オープン領域OA2を含む。第1補助パターンバッファ191、第2補助パターンバッファ192及び第3補助パターンバッファ193は離隔されて配置され、これによって、複数の補助パターンバッファの間に第2オープン領域OA2が形成される。第2オープン領域OA2は、フォールディングストレスを緩和させ、これによって、有機発光表示装置100を反らし、またはフォールディングするとき、クラックの発生及び伝播を最小化することができる。
【0070】
図2は、本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
図2を参照すると、本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置200において、パターンバッファ層260は、複数のパターンブロック261、262、263、264及び連結ブロックCP1、CP2を含む。
図2の有機発光表示装置200は、パターンバッファ層の複数のパターンブロックの間に連結ブロックをさらに含む点を除いては、
図1aから
図1eに示した有機発光表示装置100と実質的に同一である。従って、重複する構成についての説明は省略する。
【0071】
図2を参照すると、パターンブロック261、262、263、264の間に配置される連結ブロックは、第1連結ブロックCP1及び第2連結ブロックCP2を含む。第1連結ブロックCP1は、第1パターンブロック261及び第2パターンブロック262の間に配置され、第1パターンブロック261と第2パターンブロック262を連結し、第2連結ブロックCP2は、第3パターンブロック263及び第4パターンブロック264の間に配置され、第3パターンブロック263と第4パターンブロック264を連結する。第1パターンブロック261及び第2パターンブロック262それぞれの幅は、第1連結ブロックCP1の幅より大きく形成され得、第3パターンブロック263及び第4パターンブロック264それぞれの幅は、第2連結ブロックCP2の幅より大きく形成され得る。
【0072】
第1パターンブロック261、第2パターンブロック262及び第1連結ブロックCP1は、第1ブロック単位BU1を構成し、第3パターンブロック263、第4パターンブロック264及び第2連結ブロックCP2は、第2ブロック単位BU2を構成する。即ち、第1ブロック単位BU1及び第2ブロック単位BU2それぞれは、二つのサブ画素と重畳する。例えば、第1ブロック単位BU1は、第1サブ画素SP1及び第2サブ画素SP2と重畳され、第2ブロック単位BU2は、第3サブ画素SP3及び第4サブ画素SP4と重畳される。
【0073】
第1ブロック単位BU1と第2ブロック単位BU2は、互いに重畳されずに離隔されて第2方向(y軸方向)にジグザグ(zigzag)形態に配列され得る。第1ブロック単位BU1と第2ブロック単位BU2がジグザグ形態に配列される場合、画素の開口率の向上と共に、フォールディングストレスをより効果的に緩和させることができる。
【0074】
第1連結ブロックCP1及び第2連結ブロックCP2のうち少なくとも一つは、少なくとも一つのオープン領域を有するようにパターンされ得る。例えば、第1連結ブロックCP1及び第2連結ブロックCP2のうち少なくとも一つは、ストライプ形状にパターンされ得る。この場合、フォールディングストレスをさらに低減でき、クラックの発生及び伝播防止の側面でさらに効果的であり得る。
【0075】
図3は、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
図3を参照すると、また他の実施例に係る有機発光表示装置300は、
図2に示した有機発光表示装置200と比較して互いに隣接した第1ブロック単位BU1が断絶されず、第1延長ブロックEP1により長く延びて、互いに隣接した第2ブロック単位BU2が断絶せず、第2延長ブロックEP2により長く延びる点を除いては実質的に同一である。従って、重複する構成については、説明を省略する。
【0076】
図3を参照すると、本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置300において、パターンバッファ層360は、第1パターンブロック361、第2パターンブロック362及び第1連結ブロックCP1を含む第1ブロック単位BU1、及び、第3パターンブロック363、第4パターンブロック364及び第2連結ブロックCP2で構成された第2ブロック単位BU2を含む。
【0077】
第1パターンブロック361、第2パターンブロック362及びこれらの間に配置される第1連結ブロックCP1で構成される第1ブロック単位BU1は、第1方向(x軸方向)に繰り返し配列され、第1延長ブロックEP1は、第1方向に沿って繰り返し配列される第1ブロック単位BU1を互いに連結する。
【0078】
即ち、第1画素PX1の第2パターンブロック362と第2画素PX2の第1パターンブロック361は、第1延長ブロックEP1により互いに連結される。これによって、第1ブロック単位BU1と第1延長ブロックEP1は、互いに交差して繰り返し配置され、第1ブロック単位BU1は断絶されず、第1延長ブロックEP1により長く延びて第1ラインパターンLP1を形成する。
【0079】
第3パターンブロック363、第4パターンブロック364及びこれらの間に配置される第2連結ブロックCP2で構成される第2ブロック単位BU2は、第1ブロック単位BU1と第2方向に離隔され、第1方向に沿って繰り返し配列される。第2延長ブロックEP2は、第1方向に沿って繰り返し配列される第2ブロック単位BU2を互いに連結する。
【0080】
即ち、第1画素PX1の第4パターンブロック364と第2画素PX2の第3パターンブロック363は、第2延長ブロックEP2により互いに連結される。これによって、第2ブロック単位BU2と第2延長ブロックEP2は、互いに交差して繰り返し配置され、第2ブロック単位BU2は断絶されず、第2延長ブロックEP2により長く延びて第2ラインパターンLP2を形成する。
【0081】
第2ラインパターンLP2は、第1ラインパターンLP1と第2方向に離隔されて配置される。
【0082】
第1ラインパターンLP1と第2ラインパターンLP2それぞれは、第1方向にオープン領域なしに延び得る。従って、クラックが発生した場合、ラインパターンの延長方向に沿ってクラックが伝播され得る。これによって、クラックの発生及び伝播を最小化するために、複数の第1連結ブロックCP1のうち少なくとも一つ及び/または第1延長ブロックEP1のうち少なくとも一つは、オープン領域を有するようにパターンされ得る。また、複数の第2連結ブロックCP2のうち少なくとも一つ及び/または複数の第2延長ブロックEP2のうち少なくとも一つは、オープン領域を有するようにパターンされ得る。例えば、複数の第1連結ブロックCP1のうち少なくとも一つと複数の第2連結ブロックCP2のうち少なくとも一つは、ストライプ形状にパターンされ得る。また、複数の第1延長ブロックEP1のうち少なくとも一つと複数の第2延長ブロックEP2のうち少なくとも一つは、ストライプ形状にパターンされ得る。この場合、クラックの発生をさらに防止でき、クラックが発生したとき、ラインパターンの延長方向に沿ってクラックが伝播されることを最小化することができる。
【0083】
図4aは、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
図4bは、
図4aのIII-III’に沿った断面図である。
図4a及び
図4bを参照すると、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置400は、
図3に示した有機発光表示装置300と比較して第1ラインパターンLP1’及び第2ラインパターンLP2’の形状及び幅並びにブラックマトリクス480の形状を除いては実質的に同一である。従って、重複する構成要素については、説明を省略する。
【0084】
図4a及び
図4bを参照すると、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置400において、パターンバッファ層460は、第1パターンブロック461、第2パターンブロック462及び第1連結ブロックCP1’で構成される第1ブロック単位BU1’、及び、第3パターンブロック463、第4パターンブロック464及び第2連結ブロックCP2’で構成される第2ブロック単位BU2’を含む。
【0085】
第1パターンブロック461、第2パターンブロック462及びこれらの間に配置される第1連結ブロックCP1’で構成される第1ブロック単位BU1’は、第1方向(x軸方向)に繰り返し配列され、第1延長ブロックEP1’は、第1方向に沿って繰り返し配列される第1ブロック単位BU1’を互いに連結する。
【0086】
即ち、第1画素PX1の第2パターンブロック462と第2画素PX2の第1パターンブロック461は、第1延長ブロックEP1’により互いに連結される。これによって、第1ブロック単位BU1’と第1延長ブロックEP1’は、互いに交差して繰り返し配置され、第1ブロック単位BU1’は断絶されず、第1延長ブロックEP1’により長く延びて第1ラインパターンLP1’を形成する。
【0087】
第3パターンブロック463、第4パターンブロック464及びこれらの間に配置される第2連結ブロックCP2’で構成される第2ブロック単位BU2’は、第1ブロック単位BU1’と第2方向に離隔され、第1方向に沿って繰り返し配列される。第2延長ブロックEP2’は、第1方向に沿って繰り返し配列される第2ブロック単位BU2’を互いに連結する。
【0088】
即ち、第1画素PX1の第4パターンブロック464と第2画素PX2の第3パターンブロック463は、第2延長ブロックEP2’により互いに連結される。これによって、第2ブロック単位BU2’と第2延長ブロックEP2’は、互いに交差して繰り返し配置され、第2ブロック単位BU2’は断絶されず、第2延長ブロックEP2’により長く延びて第2ラインパターンLP2’を形成する。
【0089】
第1ブロック単位BU1’を構成する第1パターンブロック461、第2パターンブロック462及び第1連結ブロックCP1’は、幅がいずれも同一である。また、第1ラインパターンLP1’を構成する第1ブロック単位BU1’及び第1延長ブロックEP1’の幅は、いずれも同一である。これによって、第1ラインパターンLP1’は、幅が一定である直線形状を有する。
【0090】
第2ブロック単位BU2’を構成する第3パターンブロック463、第4パターンブロック464及び第2連結ブロックCP2’は、幅がいずれも同一である。また、第2ラインパターンLP2’を構成する第2ブロック単位BU2’及び第2延長ブロックEP2’の幅は、いずれも同一である。これによって、第2ラインパターンLP2’は、幅が一定である直線形状を有する。
【0091】
第2ラインパターンLP2’は、第1ラインパターンLP1’と第2方向に離隔されて配置される。これによって、パターンバッファ層460は、それぞれ幅が一定である直線形状の第1ラインパターンLP1’と第2ラインパターンLP2’が第2方向に離隔されて繰り返して配置されたストライプ形状を有する。
図4aに示されたようなストライプ形状のパターンバッファ層460は、
図3に示されたパターンバッファ層360と比較したとき、第1ラインパターンLP1’と第2ラインパターンLP2’それぞれの幅、及び第1ラインパターンLP1’と第2ラインパターンLP2’との間の間隔の調節が容易であり、工程上の利点がある。
【0092】
第1ラインパターンLP1’と第2ラインパターンLP2’それぞれは、第1方向に沿ってオープン領域なしに延びた形態を有する。この場合、クラックが発生するとき、延長方向に沿ってクラックが伝播され得る。これによって、クラックの発生及び伝播を最小化するために、複数の第1連結ブロックCP1’のうち少なくとも一つ及び/または複数の第1延長ブロックEP1’のうち少なくとも一つは、オープン領域を有するようにパターンされ得る。また、複数の第2連結ブロックCP2’のうち少なくとも一つ及び/または複数の第2延長ブロックEP2’のうち少なくとも一つは、オープン領域を有するようにパターンされ得る。例えば、複数の第1連結ブロックCP1’のうち少なくとも一つと複数の第1延長ブロックEP1’のうち少なくとも一つは、ストライプ形状にパターンされ得る。また、複数の第2連結ブロックCP2’のうち少なくとも一つと複数の第2延長ブロックEP2’のうち少なくとも一つは、ストライプ形状にパターンされ得る。この場合、互いに離隔されて第1方向に沿って延びた第1ラインパターンLP1’及び第2ラインパターンLP2’がオープン領域を有するようにパターンされてフォールディングストレスが緩和され、クラックの発生及び伝播を最小化することができる。
【0093】
第1ラインパターンLP1’及び第2ラインパターンLP2’それぞれの幅は、これと対応するように配置されたカラーフィルタ171、172、173、174の幅より小さく形成され得るが、これに限定されない。
【0094】
図5aは、本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置の一部の領域に対する拡大図である。
図5bは、
図5aのIV-IV’に沿った断面図である。
図5a及び
図5bを参照すると、本発明のまた他の一実施例に係る有機発光表示装置500は、有機発光表示パネル、タッチセンサ部150及び反射防止層ARを含み、反射防止層ARは、パターンバッファ層560、カラーフィルタ層170及びブラックマトリックス580を含む。パターンバッファ層560は、複数のパターンブロック561、562、563、564及び複数のパターンブロック561、562、563、564の間に配置される補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4を含む。本発明のまた他の実施例に係る有機発光表示装置500は、
図4a及び
図4bに示した有機発光表示装置400と比較して、パターンバッファ層560が複数のパターンブロックの間に補助パターンブロックをさらに含む点を除いては実質的に同一である。従って、重複する構成要素についての説明は省略する。
【0095】
図5a及び
図5bを参照すると、パターンバッファ層560は、複数のパターンブロック561、562、563、564の間に配置される補助パターンブロックを含む。補助パターンブロックを含む場合、パターンバッファ層560のフォールディングストレスをさらに低減でき、クラックの発生及び伝播を効果的に防止することができる。
【0096】
補助パターンブロックは、第1パターンブロック561、第2パターンブロック562、第3パターンブロック563及び第4パターンブロック564のうち少なくとも一つのパターンブロックを囲むように帯状に形成され得る。例えば、補助パターンブロックは、第1パターンブロック561を囲む第1補助パターンブロックAP1、第2パターンブロック562を囲む第2補助パターンブロックAP2、第3パターンブロック563を囲む第3補助パターンブロックAP3及び第4パターンブロック564を囲む第4補助パターンブロックAP4を含む。
図5a及び
図5bにおいては、第1パターンブロック561、第2パターンブロック562、第3パターンブロック563及び第4パターンブロック564それぞれを帯状に囲むように補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4が配置されることを例示的に示したが、これに限定されない。補助パターンブロックは、複数のパターンブロックの間に多様な形状に配置されてフォールディングストレスを緩和させ、クラックの発生及び伝播を防止することができる。
【0097】
パターンバッファ層560が複数のパターンブロック561、562、563、564の間に補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4が配置されることで、補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4の間に第3オープン領域OA3が形成され、パターンブロック561、562、563、564と補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4との間に第4オープン領域OA4が形成される。この場合、パターンバッファ層560のフォールディングストレスがさらに緩和され得、クラックの発生及び伝播を最小化することができる。
【0098】
ブラックマトリックス580は、パターンバッファ層560と同一平面上で複数のパターンブロック561、562、563、564の間に配置される。これによって、ブラックマトリックス580は、パターンブロック561、562、563、564それぞれを囲むように配置される補助パターンブロックAP1、AP2、AP3、AP4の上部及び側面と接触する。また、ブラックマトリックス580は、第3オープン領域OA3及び第4オープン領域OA4をカバーする。第3及び第4オープン領域OA3、OA4に無機物質で形成されたパターンバッファ層560に対比して相対的に柔軟な有機物質で形成されるブラックマトリックス580が配置されてフォールディングストレスが大きく減少し得、フォールディング時、クラックの発生及び伝播をさらに効果的に防止することができる。
【0099】
本発明の多様な実施例に係る有機発光表示装置は、下記のように説明され得る。
【0100】
本発明の一実施例に係る有機発光表示装置は、複数のサブ画素を含む有機発光表示パネル、有機発光表示パネル上に配置され、複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされたパターンバッファ層、パターンバッファ層上に配置され、複数のサブ画素に対応する複数のカラーフィルタを含むカラーフィルタ層、及びパターンバッファ層と同一平面上に配置され、複数のカラーフィルタそれぞれを区画するブラックマトリックスを含む。
【0101】
本発明の他の特徴によれば、パターンバッファ層は、それぞれ独立した複数のパターンブロックを含み、複数のパターンブロックそれぞれは、複数のサブ画素それぞれに重畳するように配置され、アイランド形状を有し得る。
【0102】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層は、複数のパターンブロックの間に配置され、互いに隣接する二つのパターンブロックを連結する少なくとも一つの連結ブロックをさらに含むことができる。
【0103】
本発明のまた他の特徴によれば、連結ブロックは、少なくとも一つのオープン領域を有するようにパターンされ得る。
【0104】
本発明のまた他の特徴によれば、複数のサブ画素は、第1方向に沿って配列された第1サブ画素及び第2サブ画素を含み、第1サブ画素及び第2サブ画素と第2方向に離隔され、第1方向に沿って配列された第3サブ画素及び第4サブ画素を含み、複数のパターンブロックは、第1サブ画素と重畳する第1パターンブロック、第2サブ画素と重畳する第2パターンブロック、第3サブ画素と重畳する第3パターンブロック及び第4サブ画素と重畳する第4パターンブロックを含み、連結ブロックは、第1パターンブロックと第2パターンブロックを連結する第1連結ブロック及び第3パターンブロックと第4パターンブロックを連結する第2連結ブロックを含むことができる。
【0105】
本発明のまた他の特徴によれば、第1パターンブロック、第2パターンブロック及び第1連結ブロックは、第1ブロック単位を構成し、第3パターンブロック、第4パターンブロック及び第2連結ブロックは、第2ブロック単位を構成し、第1ブロック単位及び第2ブロック単位は、第2方向にジグザグ形態に配列され得る。
【0106】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層は、互いに隣接する二つの第1ブロック単位を連結する第1延長ブロック及び互いに隣接する二つの第2ブロック単位を連結する第2延長ブロックをさらに含み、第1ブロック単位は、第1延長ブロックにより第1方向に沿って直線に延びて第1ラインパターンを構成し、第2ブロック単位は、第2延長ブロックにより第1方向に沿って直線に延びて第2ラインパターンを構成し、第2ラインパターンは、第1ラインパターンと第2方向に離隔され得る。
【0107】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層上に複数のパターンブロックそれぞれに対応するように複数のカラーフィルタが配置され、複数のパターンブロックそれぞれの幅は、複数のカラーフィルタそれぞれの幅より大きくてよい。
【0108】
本発明のまた他の特徴によれば、第1ブロック単位及び第1延長ブロックの幅は同一で第1ラインパターンは一定の幅に延びた形状を有し、第2ブロック単位及び第2延長ブロックの幅は互いに同一で第2ラインパターンは一定の幅に延びた形状を有し得る。
【0109】
本発明のまた他の特徴によれば、第1ラインパターン及び第2ラインパターンそれぞれの幅は、複数のカラーフィルタの幅より小さくてよい。
【0110】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層は、複数のパターンブロックの間に配置される補助パターンブロックをさらに含むことができる。
【0111】
本発明のまた他の特徴によれば、補助パターンブロックは、複数のパターンブロックのうち少なくとも一つのパターンブロックを囲むように配置され得る。
【0112】
本発明のまた他の特徴によれば、ブラックマトリックスは、補助パターンブロックの上面及び側面と直接接触するように配置され得る。
【0113】
本発明のまた他の特徴によれば、有機発光表示パネルは、複数のサブ画素が配置される表示領域及び表示領域を囲む非表示領域を含み、非表示領域の少なくとも一つのエッジに沿って有機発光表示パネル上に配置される補助パターンバッファ層をさらに含むことができる。
【0114】
本発明のまた他の特徴によれば、補助パターンバッファ層は、複数の補助パターンバッファを含み、複数の補助パターンバッファの間にオープン領域を有し得る。
【0115】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の補助パターンバッファそれぞれは、非表示領域のエッジに沿って配置され、フレーム形状を有し得る。
【0116】
本発明の他の実施例に係る有機発光表示装置は、複数のサブ画素を含む有機発光表示装置であって、基板、基板上に配置される薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタ上に配置される有機発光素子、有機発光素子上に配置される封止層、及び封止層上に配置される反射防止層を含み、反射防止層は、複数のサブ画素のうち少なくとも一つのサブ画素と重畳するようにパターンされ、少なくとも一つのオープン領域を含むパターンバッファ層、パターンバッファ層上に配置されるカラーフィルタ層、及びオープン領域に配置されるブラックマトリックスを含む。
【0117】
本発明の他の特徴によれば、封止層と反射防止層との間に配置されるタッチ層を含むことができる。
【0118】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層は、離隔されて配置される複数のパターンブロックを含み、複数のパターンブロックそれぞれは、複数のサブ画素それぞれに重畳するように配置され、アイランド形状を有し得る。
【0119】
本発明のまた他の特徴によれば、パターンバッファ層は、複数のパターンブロックの間に配置され、互いに隣接する二つのパターンブロックを連結する連結ブロックをさらに含むことができる。
【0120】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。