(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】深水潜水システム
(51)【国際特許分類】
H05K 5/00 20060101AFI20220624BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
H05K5/00 A
H05K7/20 F
(21)【出願番号】P 2020529639
(86)(22)【出願日】2018-11-28
(86)【国際出願番号】 US2018062906
(87)【国際公開番号】W WO2019108692
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-07-28
(32)【優先日】2017-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,ブライアン エム.
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0338215(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0048618(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0314373(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェッジロックアセンブリであって、
長手方向軸に沿って
並んだ配置にある複数のウェッジ部材であり、前記並んだ配置の対向端部における端部ウェッジ部材
と、前記並んだ配置における前記端部ウェッジ部材の間の1つ以上の中間ウェッジ部材
とを含む複数のウェッジ部材と、
前記長手方向軸に沿って
延在し且つ前記長手方向軸の周りに回転可能なねじを含み、前記端部ウェッジ部材を接続する変位デバイスであり、前記変位デバイスは、前記端部ウェッジ部材を互いに移動させ、隣接するウェッジ部材を前記長手方向軸を横切る方向に互いに変位させ、
前記ウェッジロックアセンブリの外部の2つの部品に係合してクランプ力を印加するように、一方向に作動可能である、変位デバイスと、
前記ねじに付随するばねを含み、前記隣接するウェッジ部材の相対的な横方向の移動に適応し、前記2つの部品の間の距離が変化するときに、前記複数のウェッジ部材による前記2つの部品に対する前記クランプ力を所定の範囲内に維持するように、前記複数のウェッジ部材に対してバイアス力を及ぼすように動作可能な可変ギャップ補償機構と
、
前記ばねに予め荷重をかけて前記2つの部品に前記クランプ力を印加するように、前記ねじの動きが前記ねじに対して留め具を移動させるよう、前記ねじ及び前記ばねに付随する留め具であり、前記留め具は、前記留め具に結合されてスロットに少なくとも部分的に延在するピンにより、前記ねじによって回転するのを妨げられ、前記スロットに近接するばね予圧位置インジケータを更に含み、前記ピンは、前記ばねが前記2つの部品に対して前記クランプ力を印加するのに十分に予め荷重がかけられているか否かを示すように、前記ばね予圧位置インジケータに対して前記スロットを通じて見ることができる、留め具と
を含むウェッジロックアセンブリ。
【請求項2】
前記ばねは、圧縮ばね、ベルビルワッシャー又はこれらの組み合わせを含む、請求項
1に記載のウェッジロックアセンブリ。
【請求項3】
前記ばねは、前記
留め具と前記端部ウェッジ部材のうち1つとの間に位置する、請求項
1に記載のウェッジロックアセンブリ。
【請求項4】
前記ばねの完全な圧縮を引き起こすのに十分な前記2つの部品の間の前記距離の急激な一時的減少に適応するように、前記ばねと前記端部ウェッジ部材のうち1つとの間に配置された弾性バンパーを更に含む、請求項
1に記載のウェッジロックアセンブリ。
【請求項5】
前記2つの部品のうち少なくとも1つに対して前記ウェッジロックアセンブリを位置決めするのを容易にするように、前記ウェッジ部材のうち少なくとも1つに結合されたローラ及びスライダのうち少なくとも1つを更に含む、請求項1に記載のウェッジロックアセンブリ。
【請求項6】
各端部ウェッジ部材は、ウェッジ面を含み、各中間ウェッジ部材は、隣接するウェッジ部材の前記ウェッジ面が互いに係合するように、対向端部にウェッジ面を含む、請求項1に記載のウェッジロックアセンブリ。
【請求項7】
圧力容器と、内部アセンブリとを含む深水潜水システムであって、
前記内部アセンブリは、
ハウジングと、
前記圧力容器と接するように動作可能であり、前記ハウジングに結合可能なウェッジロックアセンブリと
を含み、
前記ウェッジロックアセンブリは、
長手方向軸に沿って
並んだ配置にある複数のウェッジ部材であり、前記並んだ配置の対向端部における端部ウェッジ部材
と、前記並んだ配置における前記端部ウェッジ部材の間の1つ以上の中間ウェッジ部材
とを含む複数のウェッジ部材と、
前記長手方向軸に沿って
延在し且つ前記長手方向軸の周りに回転可能なねじを含み、前記端部ウェッジ部材を接続する変位デバイスであり、前記変位デバイスは、前記端部ウェッジ部材を互いに移動させ、隣接するウェッジ部材を前記長手方向軸を横切る方向に互いに変位させ、前記ハウジング及び前記圧力容器に係合してクランプ力を印加するように、一方向に作動可能である、変位デバイスと、
前記ねじに付随するばねを含み、前記隣接するウェッジ部材の相対的な横方向の移動に適応し、前記ハウジングと前記圧力容器との間の距離が変化するときに、前記ハウジング及び前記圧力容器に対する前記クランプ力を所定の範囲内に維持するように、前記複数のウェッジ部材に対してバイアス力を及ぼすように動作可能な可変ギャップ補償機構と
、
前記ばねに予め荷重をかけて前記ハウジング及び前記圧力容器に前記クランプ力を印加するように、前記ねじの動きが前記ねじに対して留め具を移動させるよう、前記ねじ及び前記ばねに付随する留め具であり、前記留め具は、前記留め具に結合されてスロットに少なくとも部分的に延在するピンにより、前記ねじによって回転するのを妨げられ、前記スロットに近接するばね予圧位置インジケータを更に含み、前記ピンは、前記ばねが前記ハウジング及び前記圧力容器に対して前記クランプ力を印加するのに十分に予め荷重がかけられているか否かを示すように、前記ばね予圧位置インジケータに対して前記スロットを通じて見ることができる、留め具と
を含む、システム。
【請求項8】
前記ばねは、圧縮ばね、ベルビルワッシャー又はこれらの組み合わせを含む、請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記ばねは、前記
留め具と前記端部ウェッジ部材のうち1つとの間に位置する、請求項
7に記載のシステム。
【請求項10】
前記ばねの完全な圧縮を引き起こすのに十分な前記ハウジングと前記圧力容器との間の前記距離の急激な一時的減少に適応するように、前記ばねと前記端部ウェッジ部材のうち1つとの間に配置された弾性バンパーを更に含む、請求項
7に記載のシステム。
【請求項11】
前記ハウジング及び前記圧力容器のうち少なくとも1つに対して前記ウェッジロックアセンブリを位置決めするのを容易にするように、前記ウェッジ部材のうち少なくとも1つに結合されたローラ及びスライダのうち少なくとも1つを更に含む、請求項
7に記載のシステム。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記圧力容器と接する接触パッドを含む、請求項
7に記載のシステム。
【請求項13】
前記ハウジングにより支持される熱発生部品を更に含み、前記接触パッドは、熱伝導性材料を含む、請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
前記熱伝導性材料は、エラストマーを含む、請求項
13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
深水潜水システムは、様々な用途で存在している。1つのタイプの深水潜水システムは、電力及び/又は通信線のために海底に置かれ得る電子部品を含む。電子部品は、圧力容器のような外部構造カバーにより水中環境から保護される。電子部品は、電子部品の性能及び寿命を維持するために除去する必要のあるかなりの熱を発生する可能性がある。このような深水潜水システムは、しばしば、外部構造カバーを通る伝導を介して内部電子部品から熱を除去するように設計される。
【図面の簡単な説明】
【0002】
本発明の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになり、詳細な説明は、添付の図面と共に、一例として本発明の特徴を一緒に示す。
【
図1】本開示の例による深水潜水システムの図である。
【
図2】本開示の例による、
図1の深水潜水システムの内部アセンブリの図である。
【
図3】本開示の例による、
図1の深水潜水システムのウェッジロック(wedge lock)アセンブリの説明図である。
【
図4】
図3のウェッジロックアセンブリのウェッジ部材の詳細な側面図である。
【
図5】
図3のウェッジロックアセンブリの端部ウェッジ部材の詳細な上面図である。
【
図6】
図3のウェッジロックアセンブリの対向端部ウェッジ部材の詳細な上面図である。
【
図7】
図3のウェッジロックアセンブリのウェッジ部材の詳細な断面図である。
【
図8】
図3のウェッジロックアセンブリの可変ギャップ補償機構の詳細な断面図である。
【
図9】クランプされていない(unclamped)構成における
図1の深水潜水システムの端部断面図である。
【
図10】クランプされている(clamped)構成における
図1の深水潜水システムの端部断面図である。 次に、図示の例示的な実施形態を参照する。これを説明するために、ここでは特定の言語が使用される。それにもかかわらず、本発明の範囲の限定がそれによって意図されていないことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0003】
ここで使用される「実質的に」という用語は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目又は結果の完全な或いはほぼ完全な範囲又は程度を示す。例えば、「実質的に」囲まれた物体は、物体が完全に囲まれること又はほぼ完全に囲まれることを意味する。絶対的完全性からの正確な許容可能な逸脱の程度は、いくつかの場合には、特定の状況に依存し得る。しかし、一般的に、完成の近さは、絶対的且つ完全な完成が得られたかのように、同じ全体的な結果を有するようなものである。「実質的に」の使用は、作用、特徴、特性、状態、構造、項目又は結果の完全な或いはほぼ完全な欠如を示すために、負の意味で使用されるときも同様に適用可能である。
【0004】
ここで使用される「隣接」は、2つの構造又は要素の近接を示す。特に、「隣接」であると識別される要素は、接してもよく或いは接続されてもよい。このような要素はまた、必ずしも互いに接触することなく互いに近くにあってもよく或いは近接してもよい。正確な近接の程度は、いくつかの場合には、特定の状況に依存し得る。
【0005】
本発明の概念の最初の概要が以下に提供され、次いで、特定の例が後で詳細に更に記載される。この最初の要約は、読者が例をより迅速に理解するのを助けることを意図したものであるが、例の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、また、特許請求の範囲の対象物の範囲を限定することを意図するものでもない。
【0006】
電子部品を収容する深水潜水システムは、水中環境での長期使用のためにうまく採用されているが、これらのシステムは特定の欠点を有する。例えば、電子部品を収容する外部構造カバーは、典型的な使用深さにおいて存在する水圧下で変形する。このような変形は、電子部品のような内部構造及び電子部品のための内部支持構造を、潜在的に損傷を与える荷重条件にさらす可能性がある。さらに、外部構造カバーの変形は、外部構造カバーを介して熱を伝達するように設計された熱冷却経路を破壊することにより、電子部品の冷却に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
したがって、内部部品に対する許容可能な荷重を維持するために、圧力容器のような外部構造カバーの変形に適応する深水潜水システムが開示される。一態様では、熱冷却経路の完全性が維持できる。深水潜水システムは、圧力容器と、内部アセンブリとを含むことができる。内部アセンブリは、ハウジングと、ハウジングに結合可能なウェッジロックアセンブリ(wedge lock assembly, くさび型ロックアセンブリ)とを含むことができる。ウェッジロックアセンブリは、長手方向軸に沿って配置され且つそれぞれの端部における端部ウェッジ部材及び端部ウェッジ部材の間の1つ以上の中間ウェッジ部材を含む複数のウェッジ部材を含むことができる。ウェッジロックアセンブリはまた、長手方向軸に沿って端部ウェッジ部材を接続する変位デバイスを含むことができる。変位デバイスは、端部ウェッジ部材を互いに移動させ、隣接するウェッジ部材を長手方向軸を横切る方向に互いに変位させ、ハウジング及び圧力容器に係合してクランプ力(clamping force)を印加するように、一方向に作動可能とすることができる。さらに、ウェッジロックアセンブリは、隣接するウェッジ部材の相対的な横方向の移動に適応し、ハウジングと圧力容器との間の距離が変化するときに、ハウジング及び圧力容器に対するクランプ力を所定の範囲内に維持するように、複数のウェッジ部材に対してバイアス力(biasing force)を及ぼすように動作可能な可変ギャップ補償機構を含むことができる。
【0008】
本技術を更に説明するために、図面を参照して例が提供される。
図1を参照すると、深水潜水システム100の一実施形態が示されている。システム100は、圧力容器101と、内部アセンブリ102とを含むことができる。圧力容器101の一部は、内部アセンブリ102を示すために省略されている。いくつかの実施形態では、圧力容器101は、内部アセンブリ102のための構造カバーを形成する円筒構成を有することができる。以下に詳細に更に説明するように、内部アセンブリ102は、ウェッジロックアセンブリ103のような適切なクランプ又はロック機構により提供できるクランプ又はロック力の印加により圧力容器101に固定できる。本技術は、深水潜水システムに関して提示されているが、本技術の態様は、クランプ力又はロック力の印加により2つの部品が互いに固定される如何なるシステムにも適用可能になり得ることが認識されるべきである。
【0009】
引き続き
図1を参照して、
図2が参照され、
図2は、圧力容器101から分離された内部アセンブリ102を示す。内部アセンブリ102は、電子部品のような内部部品105を支持するように構成できるハウジング104を含むことができる。内部アセンブリ102はまた、ハウジング104を圧力容器101に固定するためにハウジング104に結合可能なウェッジロックアセンブリ103を含むことができる。代替として、ウェッジロックアセンブリは、圧力容器に結合されることができ、或いは、別法で圧力容器に付随でき、或いは、内部アセンブリ及び圧力容器から独立していてもよい。
【0010】
引き続き
図1及び
図2を参照して、
図3が参照され、
図3は、ハウジング104から分離されたウェッジロックアセンブリ103を示す。ウェッジロックアセンブリ103は、長手方向軸107に沿って配置された複数のウェッジ部材を含むことができる。例えば、ウェッジロックアセンブリ103は、各端部108a、108bにおける端部ウェッジ部材110a、110bと、端部ウェッジ部材110a、110bの間の1つ以上の中間ウェッジ部材111a~e、112a~dとを含むことができる。ウェッジロックアセンブリ103はまた、長手方向軸107に沿って、それと平行に、或いは、それと同軸に延在して支持され、端部ウェッジ部材110a、110bを接続する変位デバイス120を含むことができる。変位デバイス120は、端部ウェッジ部材110a、110bを互いに移動させ、隣接するウェッジ部材を長手方向軸107を横切る方向に互いに変位させ、ハウジング104及び圧力容器101に係合してクランプ力を印加するように、一方向に作動可能とすることができる。変位デバイス120は、相対移動(例えば、ねじ込み係合)又は固定接続(例えば、溶接、ピン付け、クランプ、接着等)を容易にする接続のようないずれか適切な方式で、端部ウェッジ部材110a、110bに結合できる。ねじ、端部ウェッジ部材110a、110bの間に延在して接続するシャフト又はロッドで作動可能なレバー作動カム等のように、いずれか適切な変位デバイスが利用できる。図示の実施形態では、変位デバイスはねじを含むが、これは、決して限定することを意味しない。一態様では、ねじ120は、端部ウェッジ部材110bのねじ込み接合特徴(図面から隠されている)を介して、端部ウェッジ部材110bに係合又は結合できる。したがって、ねじ120は、中間ウェッジ部材111a~e、112a~dを通って或いは通過して、端部ウェブ部材110から端部ウェッジ部材110bまで延在でき、ねじ120は、端部ウェッジ部材110bにねじ込みによって係合できる。ウェッジ部材は、ねじ120を締め付けると、中間ウェッジ部材111a~eがハウジング104から外側に或いは離れて移動し、圧力容器101と係合して接するように構成できる。一実施形態では、シャフト又はロッドは、端部ウェッジ部材110bに移動可能に或いは固定して結合でき、レバー作動カムは、端部ウェッジ部材110a、110bを互いに移動させるように、端部ウェッジ部材110aに近接するシャフト又はロッドの対向端部に付随できる。
【0011】
ハウジング104は、1つ以上の接触パッド106を有することができる。ウェッジロックアセンブリ103及び接触パッド106は、圧力容器101と接するように構成できる。例えば、ウェッジロックアセンブリ103及び接触パッド106は、圧力容器101の1つ以上の内面と接するように構成できる。図示の実施形態では、ウェッジロックアセンブリ103は、圧力容器101の湾曲した内面に整合するように構成された湾曲した接合面を有することができる。一態様では、ウェッジロックアセンブリ103及び2つの接触パッド106は、圧力容器101との内部アセンブリ102の「3点」接触を提供するために、ハウジング104の周囲に配置できる。例えば、ウェッジロックアセンブリ103及び2つの接触パッド106は、ハウジング104の周囲の周りに互いに等間隔で(すなわち、120度離れて)離間できる。
【0012】
引き続き
図1~3を参照して、
図4が参照され、
図4は、端部ウェッジ部材110b及び中間ウェッジ部材111e、112dの詳細図を示す。
図4に関して説明する端部ウェッジ部材110b及び中間ウェッジ部材111e、112dの態様は、他方の端部ウェッジ部材及び中間ウェッジ部材に適用可能な例としての役目をしてもよい。各ウェッジ部材は、隣接するウェッジ部材のウェッジ面と係合するように構成された少なくとも1つのウェッジ面を有することができる。例えば、各端部ウェッジ部材110a、110bはウェッジ面を有し、各中間ウェッジ部材111a~e、112a~dは、対向端部にウェッジ面を有することができる。図面に示すように、端部ウェッジ部材110bは、ウェッジ面113を有することができる。中間ウェッジ部材111eは、対向端部にウェッジ面114a、114bを有することができる。中間ウェッジ部材112dもまた、対向端部にウェッジ面を有することができるが、ウェッジ面115のみが
図4に示されている。隣接するウェッジ部材のウェッジ面は、互いに係合できる。したがって、例えば、
図4では、それぞれ隣接するウェッジ部材110b、111eのウェッジ面113、114bは互いに係合し、それぞれ隣接するウェッジ部材111e、112dのウェッジ面114a、115は互いに係合する。
【0013】
変位デバイスを作動させることにより(例えば、ねじ120を一方向に回転させることにより)、端部ウェッジ部材110a、110bを互いに移動させることは、隣接するウェッジ部材を互いに変位させて、ハウジング104及び圧力容器101に係合してクランプ力を印加できる。他方、端部ウェッジ部材110a、110bの互いからの移動を容易にすること(例えば、ねじ120を反対方向に回転させることによるもの)は、圧力容器101及び/又はハウジング104を離脱させるのに十分な、互いに対する隣接するウェッジ部材の変位を可能にできる。例えば、端部ウェッジ部材110a、110bを互いに移動させることは、長手方向軸107に平行な方向121a、121bへの互いに対する、それぞれの隣接するウェッジ部材の対の相対移動を生じることができる。隣接するウェッジ部材の接するウェッジ面のため、方向121a、121bにおけるこのような長手方向の相対移動は、それぞれの隣接するウェッジ部材の対を互いに反対方向122a、122bに移動させることができ、これは、長手方向軸107に対して横向き又は横方向でもよい。
図4の例に示すように、中間ウェッジ部材111eは、方向122aに(例えば、ハウジング104から離れて圧力容器101に向かって)ウェッジ部材110b、112dに対して移動し或いは横方向に変位し、ウェッジ部材110b、112dは、方向122bに(例えば、ハウジング104に向かって圧力容器101から離れて)中間ウェッジ部材111eに対して横方向に変位する。これは、ウェッジロックアセンブリ103の接合面をハウジング104及び圧力容器101に押し付けることができる。例えば、それぞれの端部及び中間ウェッジ部材110b、112dの内部接合面116、117は、ハウジング104の接合面に押し付けられることができ、中間ウェッジ部材111eの外部接合面118は、圧力容器101の接合面に押し付けられることができる。その結果、ウェッジロックアセンブリ103によるハウジング104及び圧力容器101へのクランプ力の係合及び印加となる。方向123a、123bに隣接するウェッジ部材を互いに長手方向に離すことは、圧力容器101及び/又はハウジング104からウェッジロックアセンブリ103を離脱させるように、方向124a、124b(反対方向122a、122b)における隣接するウェッジ部材の相対的な変位を容易にすることができる。
【0014】
一態様では、ウェッジ部材は、ハウジング104に固定でき、これは、ねじ120が回転するときにウェッジ部材がねじ120の周りで回転するのを防止できる。例えば、
図5に示すように、端部ウェッジ部材110bは、留め具140(例えば、ボルト)等によりハウジング104に固定できる。他のウェッジ部材は、ハウジング104に対して移動可能とすることができる。例えば、
図6に示すように、端部ウェッジ部材110aは、ハウジング104に対して移動可能であるようにハウジング104に結合できる。これは、端部ウェッジ部材110aのスロット付き開口145を通じて延在する留め具141(例えば、ショルダーボルト)を利用することにより達成できる。スロット付き開口145は、ハウジング104及び圧力容器101に対してクランプ力を及ぼすために、ねじ120によるウェッジロックアセンブリ103の締め付けに適応するのに十分なクリアランスを提供するように構成できる。一態様では、端部ウェッジ部材110aは、長手方向軸107に平行な方向にのみ移動するように拘束でき、したがって、クランプされている構成のときに圧力容器101と接触しないままにすることができる。中間ウェッジ部材112a~dは、端部ウェッジ部材110aと同様にハウジング104に対して移動可能とすることができ、したがって、クランプされている構成のときに圧力容器101と接触しないままにすることができる。
【0015】
中間ウェッジ部材111a~eはまた、ハウジング104に対して長手方向軸107に平行な方向に移動可能となるように、ハウジング104に結合できる。しかし、中間ウェッジ部材111a~eはまた、ハウジング104から外側に或いは離れて移動可能とすることができる。例えば、
図5における中間ウェッジ部材111e(
図7に断面図で図示する)は、ハウジング104から長手方向に外側に或いは離れて移動可能であるように、ハウジング104に結合できる。これは、中間ウェッジ部材111e内のスロット付き開口146を通じて延在する留め具142(例えば、ショルダーボルト)を利用することにより達成できる。ネジ120のための中間ウェッジ部材111eの開口143は、ハウジング104から離れて中間ウェッジ部材111eの横向きの外側の移動を容易にするように構成できる。一態様では、中間ウェッジ部材111a~eは、ハウジング104に向かって内側に、圧力容器101から離れてバイアスされることができる。例えば、中間ウェッジ部材111eは、留め具142のヘッド及び中間ウェッジ部材111eに作用するバイアスばね144によりハウジング104に向かって内側にバイアスされることができる。ハウジングに向けた中間ウェッジ部材111a~eのこのようなバイアスは、端部ウェッジ部材110a、110bが互いに離れることを可能にするようにねじ120が緩められたときに、圧力容器からこれらのウェッジ部材を離脱させるか或いは離脱させたままにできる。
【0016】
内部部品105は、圧力容器101内に配置され得るいずれか適切な部品とすることができる。例えば、内部部品105は、1つ以上の電子部品を含むことができる。電子部品は、動作中に熱を発生することが一般的である。したがって、内部部品105は、1つ以上の熱発生部品を含むことができる。いくつかの実施形態では、内部部品105は、水中線(例えば、電力又は通信線)のための電力分岐ユニット(power branch unit, PBU)又は電力分配ユニット(power distribution unit, PDU)を含むことができ、これらは、かなりの量の熱を発生することができる。したがって、内部アセンブリ102は、圧力容器101により形成された密閉室にある内部電子部品105から熱を逃がして伝導するための熱冷却経路を提供するように構成できる。一態様では、接触パッド106及び/又はウェッジロックアセンブリ103は、熱冷却経路の一部を形成できる。いくつかの実施形態では、接触パッド106及び/又はウェッジロックアセンブリ103は、熱伝導性材料を含むことができる。いずれか適切な熱伝導性材料が利用できる。いくつかの実施形態では、熱伝導性材料は、圧力容器101に対して圧縮でき、界面における空気ギャップを除去することにより熱伝達を容易にすることができるエラストマー(elastomeric)「ギャップパッド」として構成できる。
【0017】
いくつかの実施形態では、システム100は、深水環境で利用できる。このような場合、圧力容器101は、圧力容器101の内部及び外部の間の大きい圧力差により変形される可能性がある。圧力容器101の寸法変化及び変形は、内部アセンブリ102と圧力容器101との間の熱界面に負の影響を及ぼし、したがって、熱伝達に有害となる可能性があり、これは内部電子部品105にとって問題になる可能性がある。さらに、圧力容器101の変形は、内部アセンブリ102に大きい荷重を与える可能性がある。したがって、一態様では、システム100は、外圧が増加するにつれて外部圧力容器101構造の寸法変化に適応することにより、適切な熱接触領域を維持し、内部アセンブリ102に対する大きい潜在的に破壊的な荷重を防止するように構成できる。
【0018】
したがって、ウェッジロックアセンブリ103は、可変ギャップ補償機構150を含むことができる。可変ギャップ補償機構150の詳細な断面図が
図8に示されている。可変ギャップ補償機構150の様々な態様を説明するために、
図1~7が更に参照される。可変ギャップ補償機構150は、増加した外圧による圧力容器101の変形により引き起こされ得る軸107に対するウェッジ部材の相対的な横向き又は横方向の移動に適応し、ハウジング104及び圧力容器101に対するクランプ力を維持するように構成できる。例えば、可変ギャップ補償機構150は、方向124a、124b(
図4)におけるウェッジ部材の相対的な内側への横方向の移動又は変位に適応して許容するように構成できる。方向124a、124bにおけるウェッジ部材のこのような相対的な内側への横方向の移動は、ウェッジ部材を方向123a、123bにおいて互いに長手方向外側に或いは離れて移動させる。方向124a、124bにおけるウェッジ部材の相対的な内側への横方向の移動、及び方向123a、123bにおけるウェッジ部材の外側への長手方向の移動は、可変ギャップ補償機構150に提供されて、可変ギャップ補償機構150により適応されるので、したがって、これは、ウェッジロックアセンブリ103により占有される圧力容器101とハウジング104との間の空間に収縮ギャップ109(
図4)を許容する。他方、可変ギャップ補償機構150は、方向121a、121bにおけるウェッジ部材の相対的な内側の長手方向の移動を提供し、方向122a、122bにおけるウェッジ部材の相対的な外側への横方向移動又は変位を生じさせて、ハウジング104とウェッジロックアセンブリ103により占有される圧力容器101との間の空間に拡張ギャップ109を収容できる。このような状態は、圧力容器101の外圧が低下したときに存在し得る。したがって、可変ギャップ補償機構150は、ハウジング104と圧力容器101との間の可変収縮ギャップ又は拡張ギャップ109に適応し、ハウジング104及び圧力容器101に対するウェッジロックアセンブリ103による適切なクランプ力又はロック力を維持できる。
【0019】
一態様では、可変ギャップ補償機構150は、ハウジング104と圧力容器101との間の距離又はギャップ109が変化するにつれて、ウェッジ部材に対してバイアス力を及ぼし、ウェッジロックアセンブリ103によりウェッジ部材104及び圧力容器101に及ぼされるクランプ力を所定の範囲内に維持するように構成できる。例えば、
図8に示すように、可変ギャップ補償機構150は、ウェッジ部材にバイアス力を及ぼすように構成できる、ねじ120に付随するばね151を含むことができる。この場合、ばね151は、端部ウェッジ部材110aに対してバイアス力を及ぼすように構成され、次いでこれが他のウェッジ部材に対して力を及ぼす。圧力容器101が増加した外圧を受けるにつれて、隣接するウェッジ部材は、方向124a、124bにおいて互いに横方向に内側に移動するようにされることができ、これは、ウェッジ部材を方向123a、123bにおいて互いに長手方向に外側に或いは離れて移動させ、それにより、ばね151を圧縮し、ウェッジ部材に対してばねにより提供されるバイアス力を増加させる。したがって、ばね151は、所与の外圧範囲及び温度範囲にわたって、ハウジング104及び圧力容器101に対して適切なクランプ力範囲を提供できる。言い換えると、ばね151は、圧力容器101からの荷重を受け入れるためのウェッジロックアセンブリ103のコンプライアンスを提供し、したがって、外圧により引き起こされる圧力容器101の寸法変化に適応するように構成できる。ウェッジロックアセンブリ103のコンプライアンスはまた、通常の動作条件(例えば、典型的な範囲内の外圧及び温度)の間に、ハウジング104又は他の内部部品を過負荷にするリスクなしに、ハウジング104への許容可能な荷重を維持できる。
【0020】
いくつかの実施形態では、圧力容器101は、ハウジング104に対して一様に変形しなくてもよく或いはゆがまなくてもよい。言い換えると、ギャップ109(
図4)は、長手方向軸107に沿って均一でなくてもよい。これは、圧力容器101の設計又は構成によるものであってもよい。例えば、円筒形の圧力容器は、中央でより大きくゆがみ両端に向かってより小さくゆがみ、その結果、圧力下で「砂時計」形状となる。複数のウェッジ部材111a~eが圧力容器101と接触し、互いに独立して移動可能なウェッジロックアセンブリ103は、長手方向軸107に沿って異なる半径方向変位又はギャップ距離109に適応できる。
【0021】
一態様では、ばね151及びウェッジ部材は、ハウジング104及び圧力容器101に対してウェッジロックアセンブリ103により提供されるクランプ力を適切な範囲内に維持しつつ、ばね151により提供されるバイアス力が所望のばね圧縮荷重範囲内で変動するように構成できる。他の態様では、ばね151により提供されるバイアス力は、接触パッド106への適切な接触圧力を維持しつつ、所望のばね圧縮荷重範囲内で変動でき、これは、圧力容器101への適切な熱伝達を確保できる。ばね定数、最大ばね圧縮距離及びウェッジ角度(
図4における119を参照)のような変数は、所与の用途におけるギャップ変動について十分なクランプ力及びばね移動を提供するように、ばね151及びウェッジ部材を設計するときに考慮できる。さらに、ウェッジ角度119は、隣接する接合ウェッジ面の間の摩擦とウェッジの総数との関数である。ウェッジ角度119は、クランプ力に対する所望のばね力の比を達成するように選択できる。例えば、より大きいウェッジ角度119は、所与のばね力についてより高いクランプ力を提供する。ばね151は、ばね151が完全に圧縮されず、通常動作中に「固体」にならないように、適切なゆがみ又は圧縮範囲を有するように構成できる。
【0022】
ばね151は、ばね151を収容してシールドできる端部ウェッジ部材110aの開口152内に少なくとも部分的に配置できる。ばね151は、圧縮ばね(例えば、コイルばね、ダイばね等)、ベルビルワッシャー(Belleville washer)等のようないずれか適切なタイプのばねとすることができる。
【0023】
可変ギャップ補償機構150はまた、ねじ120及びばね151に付随するばね止め153を含むことができる。ばね止め153は、移動ナットのようないずれか適切な形状とすることができる。一態様では、ばね止め153は、ねじ120の回転がばね止め153を移動させてばね151に予め荷重をかけ、ハウジング104及び圧力容器101にクランプ力又はロック力を印加するように、ねじ120及びばね151に付随することができる。例えば、ばね151は、ばね止め153と端部ウェッジ部材110aとの間にすることができる。ばね止め153は、少なくとも部分的に開口152内に配置でき、ばね止め153に結合されて端部ウェッジ部材110aのそれぞれの開口又はスロット155a、155b内に少なくとも部分的に延在するピン154a、154bにより、ネジ120による回転を防止できる。ねじ120は、ばね止め153をウェッジ部材110aに向かう方向125に移動させるように回転する。ばね止め153は、ハウジング104と圧力容器101との間にクランプ力又はロック力が発生すると、ばね151を圧縮でき、これは、ばね151に予め荷重をかけることができる。
【0024】
可変ギャップ補償機構150は、ばね151が適切に予め荷重をかけられていることを検証するための検査に使用できるばね予圧位置インジケータ156を含むことができる。例えば、ばね止め153は、スロット155aを通じて可視とすることができるピン154aがばね予圧位置インジケータ156に隣接するまで、ねじ120を回転させることにより、方向125に駆動できる。これは、ばね止め153が、外部圧力変動による圧力容器101のゆがみ又は変形の範囲にわたって、ばね151に適切に予め荷重をかけ、ハウジング104及び圧力容器101に対する適切なクランプ力を維持するのに十分に、ばね151を圧縮していることを示すことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、可変ギャップ補償機構150は、水中爆発のような衝撃事象の間に生じ得るばね151の完全な圧縮を引き起こす圧力容器101とハウジング104との間の距離109の急激な一時的減少に適応するために、ばね151と端部ウェッジ部材110aとの間に配置された弾性バンパー160を含むことができる。弾性バンパー160は、ねじ120への衝撃荷重をやわらげることができ、したがって、このような事象中にウェッジロックアセンブリ103への損傷を防止又は最小化できる。弾性バンパー160は、弾性バンパー160を収容してシールドできる端部ウェッジ部材110a内の開口152内に少なくとも部分的に配置できる。一態様では、弾性バンパー160は、ねじ120の周りのように、ばね151と直列に配置できる。弾性バンパー160は、エラストマー、適当な剛性のばね定数を有するコイルばね等のように、いずれか適切なタイプの材料又は構成とすることができる。
【0026】
一態様では、ウェッジロックアセンブリ103は、圧力容器101に対してウェッジロックアセンブリ103(及びいくつかの実施形態ではハウジング104)を位置決めするのを容易にするために、ウェッジ部材のうちの1つ以上に結合された1つ以上のローラ又はホイール170(すなわち、回転面の接触を提供するように構成される)及び/又は1つ以上のスライダ(すなわち、摺動面の接触を提供するように構成される)を含むことができる。例えば、ハウジング103から外側に或いは離れて移動することから拘束されて防止される端部ウェッジ部材110a、110b及び中間ウェッジ部材112a~dは、全てのウェッジ部材がハウジング104に近接して或いはハウジング104に対して位置決めされたとき、ウェッジ部材110a~b、111a~e、112a~dの外面の上或いはそれを超えて延在するように構成されたローラ170及び/又はスライダを含むことができる。したがって、ねじ120が緩められ、ウェッジ部材111a~eがハウジング104に向かって(例えば、バイアスばね144により)動かされたとき、ローラ170及び/又はスライダは、圧力容器101の中又は外で内部アセンブリ102を回転又は摺動させるのを容易にするように、圧力容器101の内面と係合して接するようにさらされることができる。
【0027】
これは、
図1~8を更に参照して議論される
図9及び10に示されている。
図9は、クランプされていない関係にある圧力容器101及び内部アセンブリ102を有するシステム100の端部断面図を示す。この場合、内部アセンブリ102は、ローラ170が圧力容器101の内面180に接触するように、ウェッジロックアセンブリ103を底部に配置するように配向される。この構成では、ハウジング104(すなわち、接触パッド106)は、圧力容器101との間隙を有する。さらに、バイアスばね144(
図7)は、ウェッジ部材111a~eを圧力容器101から離して保持する。したがって、ローラ170及びバイアスばね144は、内部アセンブリ102の圧力容器101への或いは圧力容器からの回転を容易にすることができる。ウェッジロックアセンブリ103が、内部アセンブリ102及び圧力容器101を互いにクランプするように(例えば、ねじ120を回転させることにより)横方向に拡張されると、ウェッジ部材111a~eは、バイアスばね144に対して圧力容器101と強制的に接触させることができ、したがって、
図10に示すように、圧力容器101からローラ170を離脱させ、接触パッド106を圧力容器101と係合することができる。ウェッジロックアセンブリ103の横方向の拡張は、ハウジング104を圧力容器101の後壁(図示せず)に押し付けることができ、これは、内部アセンブリ102と圧力容器101との間にエンドプレイが存在しないことを確保できる。したがって、ウェッジロックアセンブリ103は、システム100の簡単で反復可能なアセンブリ/分解を容易にすることができる。
【0028】
図面に例示されている例に参照が行われ、これをするために、ここでは特定の言語が使用された。それにもかかわらず、本技術の範囲の限定がそれによって意図されていないことが理解される。ここに示される特徴の変更及び更なる修正と、ここに示される例の更なる適用は、説明の範囲内で考えられる。
【0029】
本開示は、ここに記載されるいくつかの実施形態又は特徴が、ここに記載される他の実施形態又は特徴と組み合わされてもよいことを明示的に開示しないことがあるが、本開示は、当業者により実施可能であるいずれかのこのような組み合わせを記載するように読まれるべきである。本開示における「又は」の使用は、ここで別段の記載がない限り、非排他的論理和、すなわち、「及び/又は」を意味すると理解されるべきである。
【0030】
さらに、記載の特徴、構造又は特性は、1つ以上の例において、いずれか適切な方式で組み合わされてもよい。上記の説明では、記載の技術の例の完全な理解を提供するために、様々な構成の例のような、多数の特定の詳細が提供されている。しかし、当該技術は、特定の詳細のうち1つ以上を伴わずに、或いは、他の方法、部品、デバイス等と共に実施されてもよいことが認識される。他の場合には、周知の構造又は動作は、技術の側面を不明瞭にすることを回避するために、詳細には図示又は記載されていない。
【0031】
対象物について、構造的特徴及び/又は動作に特有の言語で記載されているが、添付の請求項において定義された対象物は、必ずしも上記の特定の特徴及び動作に限定されるものではないことが理解されるべきである。むしろ、上記の特定の特徴及び作用は、特許請求の範囲を実施する例示的な形式として開示される。記載の技術の真意及び範囲から逸脱することなく、多数の修正及び代替の構成が考えられ得る。