(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-23
(45)【発行日】2022-07-01
(54)【発明の名称】コンテナ自動積み降ろしドック
(51)【国際特許分類】
B65G 63/00 20060101AFI20220624BHJP
【FI】
B65G63/00 G
(21)【出願番号】P 2020564151
(86)(22)【出願日】2019-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2019080788
(87)【国際公開番号】W WO2019218785
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2021-01-08
(31)【優先権主張番号】201810470220.9
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518370596
【氏名又は名称】青▲島▼港国▲際▼股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO PORT INTERNATIONAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.12 Jingba Road,Huangdao District,Qingdao Shandong 266000 China
(73)【特許権者】
【識別番号】518370600
【氏名又は名称】青▲島▼新前湾集装箱▲碼▼▲頭▼有限▲責▼任公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO NEW QIANWAN CONTAINER TERMINAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Qi Changcheng Road,Economic And Technological Development Zone Qingdao,Shandong 266000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲連▼▲鋼▼
(72)【発明者】
【氏名】殷健
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼▲衛▼
(72)【発明者】
【氏名】李永翠
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼向▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】王吉升
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼秀良
(72)【発明者】
【氏名】唐立▲輝▼
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-196555(JP,A)
【文献】特開2006-282338(JP,A)
【文献】特開2012-201482(JP,A)
【文献】特開2015-193435(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105059955(CN,A)
【文献】中国実用新案第204917265(CN,U)
【文献】特開2012-206806(JP,A)
【文献】特開2016-175760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ自動積み降ろしドックであって、
バックエンドシステムを備え、
陸側から海側に向う方向で順次にターミナルゲートと、コンテナヤードと、オンサイトトランスファー車両運転エリアと、ブリッジクレーン作業エリアと、が配置され、
前記ターミナルゲートは入口ゲートと出口ゲートを備え、前記入口ゲートは、前記コンテナヤードに入る
オフサイト輸送車両とコンテナの合法性を検証するために使用され、
前記入口ゲートは、前記オフサイト輸送車両の重量を感知するロードメーターを備え、前記バックエンドシステムは、前記ロードメーターによって測定された重量に基づいて、前記オフサイト輸送車両がコンテナを積載していない空き車であるか、またはコンテナを積載している積み車であるかを判断し、前記バックエンドシステムは、前記オフサイト輸送車両が空き車である場合、前記オフサイト輸送車両の運転者に、前記コンテナヤード内のコンテナをピックアップするために、前記コンテナヤード内まで運転するように誘導し、前記オフサイト輸送車両が積み車である場合、前記オフサイト輸送車両の運転者に、前記コンテナヤード内にコンテナを保管するために、前記コンテナヤード内まで運転するように誘導し、前記出口ゲートは、
前記出口ゲートを出るオフサイト輸送車両とコンテナの合法性を検証するために使用され、検証結果に基づいて
前記出口ゲートを出るオフサイト輸送車両の通過を許可または禁止し、
前記コンテナヤードは、互いに平行に配置された複数のサブヤードを備え、各サブヤードは海岸線に垂直で配置され、前記各サブヤードは陸側から海側に延びる方向に順次3つのエリアに分けられており、それぞれ陸側インタラクティブエリアと、スタッキング作業エリアと、海側インタラクティブエリアであり、
前記各サブヤードは、海岸線に垂直な方向に往復走行する2つのレールクレーンを備え、それぞれ前記陸側インタラクティブエリアに隣接する陸側レールクレーンと、前記海側インタラクティブエリアに隣接する海側レールクレーンであり、前記
陸側レールクレーンは前記陸側インタラクティブエリアで前記コンテナヤードに入る
前記オフサイト輸送車両とインタラクティブし、
ピックアップ
または保管するべきコンテナのスタッキング位置に応じてコンテナを
前記オフサイト輸送車両にピックアップ
する作業または
コンテナを前記オフサイト輸送車両から下ろして保管する作業が自動的に実行され、前記
陸側レールクレーンは、前記スタッキング作業エリアでコンテナに対して自動的にスタッキング作業を行い
、
前記オンサイトトランスファー車両運転エリアは、前記オンサイトトランスファー車両の走行位置を特定するための位置決め装置を備え、
前記バックエンドシステムは、積み降ろし予定の船の停泊位置と積み降ろし予定のコンテナの前記スタッキング位置に応じて
前記オンサイトトランスファー車両に運転ルートを送信し、
前記ブリッジクレーン作業エリアは、海岸線方向に沿って複数の前記ブリッジクレーンが順番に配置され、前記ブリッジクレーンは、船積み作業時に
前記オンサイトトランスファー車両で輸送されたコンテナを船内に積み込み、船卸作業時に船内のコンテナを
前記オンサイトトランスファー車両に
下ろす、
ことを特徴とするコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項2】
前記陸側インタラクティブエリアにオフサイト輸送車両が駐車するための少なくとも1つのレーンが設置され、各レーンの片側にインタラクティブパビリオンが設置され、前記インタラクティブパビリオンにカードリーダーが設置され、前記カードリーダーはオフサイト輸送車両の運転者が提示した電子ライセンスプレートから電子ライセンスプレート番号を読み取り、前記電子ライセンスプレート番号を前記バックエンドシステムに送信し
、前記バックエンドシステムは、前記電子ライセンスプレート番号に対応するコンテナの前記スタッキング位置を取得し、サブヤードの前記
陸側レールクレーンに送信し、コンテナをピックアップするか、または保管する作業が実行され、
前記海側インタラクティブエリアに少なくとも1つのブラケットインタラクティブレーンが設置され、各ブラケットインタラクティブレーンにコンテナを支持するために使用される少なくとも1セットのブラケットが設置され、前記バックエンドシステムが船積みの作業手順を実行しているとき、
前記バックエンドシステムは、ブラケットの位置を前記
海側レールクレーンとオンサイトトランスファー車両に送信し、前記
海側レールクレーンがブラケット位置に対応するブラケットに船積み予定のコンテナを置くように
前記海側レールクレーンに指示し
、船積み作業を実行するために
前記オンサイトトランスファー車両が前記ブラケット位置
に移動してコンテナをピックアップするように
前記オンサイトトランスファー車両に指示し、
前記バックエンドシステムは、船卸しの作業手順を実行するとき、前記ブラケット位置を前記
海側レールクレーンとオンサイトトランスファー車両に送信し、前記オンサイトトランスファー車両が前記ブラケット位置に対応するブラケットに船から降ろされたコンテナを置くように
前記オンサイトトランスファー車両に指示し、船卸し作業を実行するために前記
海側レールクレーンが前記ブラケットからコンテナをピックアップするように
前記海側レールクレーンに指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項3】
前記陸側レールクレーンは、前記陸側インタラクティブエリアと前記スタッキング作業エリアで作動し、オフサイト輸送車両と連携して、ピックアップ及び保管の作業を実行するために使用され、
前記海側レールクレーンは、前記海側インタラクションエリアと前記スタッキング作業エリアで作動し、オンサイトトランスファー車両と連携して船積み及び船卸しの作業を実行するために使用される、
ことを特徴とする請求項2に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項4】
前記陸側レールクレーンと前記海側レールクレーンが同じレール上を移動し、前記レールが前記陸側インタラクティブエリアの外端から前記海側インタラクティブエリアの外端まで延び、前記陸側インタラクティブエリアの外端は、前記スタッキング作業エリアから遠く離れた前記陸側インタラクティブエリアの一端であり、前記海側インタラクティブエリアの外端は、前記スタッキング作業エリアから遠く離れた前記海側インタラクティブエリアの一端であり、
前記陸側レールクレーンが故障するとき、前記陸側レールクレーンが前記陸側インタラクティブエリアの外端に停止し、前記バックエンドシステムは、前記サブヤード全体を走行し、前記ヤード全体の作業を実行するように前記海側レールクレーンを制御し、
前記海側レールクレーンが故障するとき、前記海側レールクレーンが前記海側インタラクティブエリアの外端に停止し、前記バックエンドシステムは、前記サブヤード全体を走行し、前記ヤード全体の作業を実行するように前記陸側レールクレーンを制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項5】
前記インタラクティブパビリオンには、ホールド機能のない起動停止ボタンが設置され、前記起動停止ボタンを押すと、前記陸側レールクレーンが前記スタッキング作業エリアから前記陸側インタラクティブエリアまで走行し、オフサイト輸送車両からコンテナをピックアップするか、または前記スタッキング作業エリアからピックアップしたコンテナをオフサイト輸送車両に
下ろして、前記スタッキング作業エリアに戻り、
前記陸側レールクレーンは前記陸側インタラクティブエリアで作動している間に、前記起動停止ボタンを上げると、前記陸側レールクレーンはその場で停止する、
ことを特徴とする請求項3に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項6】
前記バックエンドシステムは、前記インタラクティブパビリオンにおける前記カードリーダーによってアップロードされた電子ライセンスプレート番号を受信した後、最初に、前記インタラクティブパビリオンが所在するサブヤードは前記電子ライセンスプレート番号に対応するコンテナヤードエリアの位置に一致するかどうかを検証し、
一致しない場合、前記バックエンドシステムは前記インタラクティブパビリオンにエラーメッセージを送信し、前記インタラクティブパビリオンに設置された表示画面を介してオフサイト輸送車両の運転者にフィードバックを送信し、
一致する場合、前記バックエンドシステムは、タスクタイプと前記スタッキング作業エリア内のコンテナの前記スタッキング位置を取得し、前記陸側レールクレーンに送信し、
前記陸側レールクレーンがコンテナをピックアップするタスクを受け取るとき、前記スタッキング位置に従ってコンテナが前記スタッキング作業エリアからピックアップされ、前記スタッキング作業エリアと前記陸側インタラクティブエリアとの合流点まで走行し、前記起動停止ボタンが押されるまで待機し、前記起動停止ボタンが押されると、前記陸側レールクレーンが前記陸側インタラクティブエリアに入り、ピックアップされたコンテナを前記オフサイト輸送車両に
下ろし、ピックアップ作業が完了し、
前記陸側レールクレーンがコンテナを保管するタスクを受け取るとき、ホイストの空の前記陸側レールクレーンは、前記スタッキング作業エリアと前記陸側インタラクティブエリアの合流点まで走行し、起動停止ボタンが押されるまで待機し、前記起動停止ボタンが押されると、前記陸側レールクレーンは、前記陸側インタラクティブエリアに入り、前記オフサイト輸送車両からコンテナをピックアップし、前記スタッキング作業エリアに戻り、ピックアップされたコンテナを前記スタッキング位置に置き、コンテナの保管作業を完了する、
ことを特徴とする請求項5に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項7】
前記バックエンドシステムが船積みの作業手順を実行するとき、最初に、船積みするべきコンテナの前記スタッキング作業エリアにある前記スタッキング位置と前記海側インタラクティブエリア内に置くべき前記ブラケット位置と
を前記海側レールクレーンに送信し、前記海側レールクレーンが船積みタスクを受け取ると、前記スタッキング位置に応じて前記スタッキング作業エリアからコンテナがピックアップされ、前記海側インタラクションエリアを走行し、
コンテナが、前記ブラケット位置に対応するブラケットに
下ろされ、
その後、前記バックエンドシステムは、前記ブラケット位置と船の停泊位置をオンサイトトランスファー車両に送信し、前記オンサイトトランスファー車両が前記ブラケット位置でコンテナをピックアップして前記船の停泊位置に対応するブリッジクレーンに輸送して、船積み作業を行うように指示し、
前記バックエンドシステムが船卸しの作業手順を実行するとき、最初に、船卸しが必要な船の停泊位置と、降ろされたコンテナが前記海側インタラクティブエリア内に置くべき前記ブラケットの位置を
前記オンサイトトランスファー車両に送信し、前記オンサイトトランスファー車両がブリッジクレーンによって降ろされたコンテナを前記ブラケットの位置に対応するブラケットに移送するように指示し、
その後、前記バックエンドシステムは、前記ブラケット位置と前記スタッキング作業エリア内のコンテナの前記スタッキング位置とを前記海側レールクレーンに送信し、前記海側レールクレーンが船降ろしタスクを受け取ると、ホイストの空の前記海側レールクレーンは、前記海側インタラクションエリアの前記ブラケット位置まで走行し、前記ブラケット上のコンテナをピックアップして前記スタッキング作業エリアに輸送し、前記スタッキング位置に置き、船卸し作業が完了する、
ことを特徴とする請求項3に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項8】
充電スライド接触線が前記ブラケットに設けられ、充電トロリーが前記オンサイトトランスファー車両に取り付けられ、充電カーボンブラシが前記充電トロリーに取り付けられ、前記オンサイトトランスファー車両が前記海側インタラクティブエリアに進入すると、前記充電カーボンブラシが伸びて、前記充電スライド接触線と接触し、前記オンサイトトランスファー車両を充電する、
ことを特徴とする請求項7に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【請求項9】
位置決め装置は、前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアの地面に分布する複数のマグネティックネイルであり、各マグネティックネイルは、各自の通し番号に対応し、
前記オンサイトトランスファー車両は、レーダースキャンボードが配置された水平自動ガイド車両であり、前記水平自動ガイド車両が前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアを運行する期間、前記レーダースキャンボードは地面の前記マグネティックネイルをスキャンして、前記マグネティックネイルの通し番号を取得し、取得された前記マグネティックネイルの通し番号を前記バックエンドシステムに送信して、前記水平自動ガイド車両の物理的位置が計算され、前記水平自動ガイド車両の走行ルートを生成して、水平自動ガイド車両の運行をナビゲートする、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のコンテナ自動積み降ろしドック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドック構造の技術分野に属し、特に、コンテナを積み下ろすためのドック設計に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナヤードは、通関や搭乗前のコンテナの集合場所であり、重いコンテナや空のコンテナの積み降ろし、積み替え、保管、引き渡しに使用され、コンテナの輸送において非常に重要な役割を果たす。大型コンテナターミナルの場合、保管するべきコンテナの数が多いため、出し入れと管理を容易にするために、コンテナヤードを複数の独立したサブヤードに分割し、各サブヤードにレールクレーンを均等に分散させて設置している。レールクレーンは、サブヤードでコンテナをスタックし、ピックアップし、保管するために使用される。
【0003】
従来のコンテナターミナルは通常、コンテナヤードをレイアウトするときに海岸線に平行な方向に配置される。即ち、各サブヤードの延長方向は海岸線に平行である。コンテナのピックアップと保管を担当するオフサイト輸送車両と、船の積み降ろしを担当するオンサイトトランスファー車両とは、コンテナヤードからコンテナをピックアップまたは保管するときに、2種の車両の走行ルートが交差するため、混雑が容易に発生して、作業手順が中断され、さらに作業効率に影響を及ぼす。
【0004】
また、オフサイト輸送車両がコンテナのピックアップや保管のためにコンテナヤードに入る必要がある場合、まずターミナルゲートを通過して、サブヤード番号やコンテナのスタッキング位置などの関連情報を取得する必要がある。これらの情報はほとんどチケット形式で、オフサイト輸送車両がターミナルゲートを通過するとき、ドックのスタッフによって発行される。運転者は、チケットの情報に従って指定されたサブヤードまで走行し、サブヤードのレールクレーンの運転者は、チケットのコンテナのスタッキング位置に応じて指定された場所からコンテナをピックアップし、オフサイトの輸送車両にピックアップし、コンテナのピックアップ作業を完了し、またはオフサイト輸送車両で運ばれるコンテナはコンテナヤードの指定された場所に吊り上げられて保管され、コンテナの保管作業を完了する。このような人工作業方法は非効率的で、間違いを犯しやすく、身の安全に影響を及ぼす恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、コンテナの積み降ろしドックにまったく新しいレイアウト設計を採用し、オフサイト輸送車両の走行ルートをオンサイトトランスファー車両の走行ルートから完全に分離し、作業効率を改善しながら、コンテナのピックアップ及び保管と船積み降ろしの作業の自動化制御を実現できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決することを達成するために、本発明は、以下の技術的解決策を採用する。
【0007】
コンテナ自動積み降ろしドックであり、ターミナルゲートと、コンテナヤードと、オンサイトトランスファー運転エリアと、ブリッジクレーン作業エリアと、が陸側から海側に順次に配置されており、前記ターミナルゲートには入口ゲートと出口ゲートを備え、前記入口ゲートは、コンテナヤードに入る車両とコンテナの合法性を検証し、運転者に入口車両が運転するべきコンテナヤードエリアの位置を提供するために使用される。前記出口ゲートは、出場車両とコンテナの合法性を検証するために使用され、検証結果により車両の出入りを解除または禁止する。前記コンテナヤードには、複数のサブヤードが平行に配置され、各サブヤードは海岸線に垂直で配置され、前記各サブヤードは陸側から海側に延びる方向に順次3つのエリアに分けられており、それぞれ陸側インタラクティブエリアと、スタッキング作業エリアと、海側インタラクティブエリアである。各サブヤードには、独立して運行するレールクレーンがあり、前記レールクレーンは、陸側インタラクティブエリアでコンテナヤードに入るオフサイト輸送車両とインタラクティブし、オフサイト輸送車両がピックアップ及び保管するべきコンテナのスタッキング位置に応じてコンテナをピックアップ、または保管する作業が自動的に実行される。前記レールクレーンは、スタッキング作業エリアでコンテナを自動的にスタックする。前記レールクレーンは、海側インタラクティブエリアでオンサイトトランスファー車両とインタラクティブし、積み降ろし予定コンテナのスタッキング位置に応じて自動的に船積みまたは船卸しの作業を実行する。前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアには、前記オンサイトトランスファー車両の走行位置を特定するための位置決め装置を備え、前記バックエンドシステムは、積み降ろし予定の船の停泊位置と積み降ろし予定のコンテナのスタッキング位置に応じてオンサイトトランスファー車両に運転ルートを送信する。前記ブリッジクレーン作業エリアは、海岸線方向に沿って複数のブリッジクレーンが順番に配置され、前記ブリッジクレーンは、船積み作業時にオンサイトトランスファー車両で輸送されたコンテナを船内に積み込み、船卸作業時に船内のコンテナをオンサイトトランスファー車両に吊り上げる。
【0008】
前記陸側インタラクティブエリアの好ましい設計案として、本発明は、前記陸側インタラクティブエリアにオフサイト輸送車両が駐車するための少なくとも1つのレーンが設置され、各レーンの片側にインタラクティブパビリオンが設置され、前記インタラクティブパビリオンにカードリーダーが設置され、前記カードリーダーはオフサイト輸送車両の運転者が提示した電子ライセンスプレートから電子ライセンスプレート番号を読み取り、前記バックエンドシステムに送信して、前記電子ライセンスプレート番号に対応するコンテナのスタッキング位置を取得し、サブヤードのレールクレーンに送信し、コンテナをピックアップするか、または保管する作業が実行される。
【0009】
前記海側インタラクティブエリアの好ましい設計案として、本発明は、前記海側インタラクティブエリアに少なくとも1つのブラケットインタラクティブレーンが設置され、各ブラケットインタラクティブレーンにコンテナを支持するために使用される少なくとも1セットのブラケットが設置され、前記バックエンドシステムが船積みの作業手順を実行しているとき、ブラケットの位置をレールクレーンとオンサイトトランスファー車両に送信し、前記レールクレーンが前記ブラケット位置に対応するブラケットに船積み予定のコンテナを置くように指示し、前記オンサイトトランスファー車両が船積み作業を実行するために前記ブラケット位置へコンテナをピックアップするように指示する。
【0010】
作業効率を向上させるために、本発明は、好ましくは、前記各サブヤードに海岸線に垂直な方向に往復走行する2つのレールクレーンが設置され、それぞれ陸側インタラクティブエリアに隣接する陸側レールクレーンおよび海側インタラクティブエリアに隣接する海側レールクレーンである。陸側のレールクレーンは、陸側インタラクティブエリアとスタッキング作業エリアで作動し、オフサイトの輸送車両と連携してピックアップおよび保管の作業を実行するために使用される。海側のレールクレーンは海側インタラクションエリアとスタッキング作業エリアで作動し、オンサイトトランスファー車両と連携して船積み及び船卸しの作業を実行するために使用される。
【0011】
ある一台のレールクレーンが故障した場合に、コンテナヤード全体の作業が強制的に中断されてドックの作業効率に影響を与えることを回避するために、本発明は、前記陸側レールクレーンと海側レールクレーンが同じ軌道上を走行するように設計され、前記レールは、陸側インタラクティブエリアの外端から海側インタラクティブエリアの外端まで延びている。前記陸側インタラクティブエリアの外端は、スタッキング作業エリアから遠く離れた前記陸側インタラクティブエリアの一端であり、前記海側インタラクティブエリアの外端は、スタッキング作業エリアから遠く離れた前記海側インタラクティブエリアの一端である。前記陸側レールクレーンが故障するとき、前記陸側レールクレーンが陸側インタラクティブエリアの外端に停止し、バックエンドシステムは、サブヤード全体を走行し、ヤード全体の作業を実行するように海側レールクレーンを制御する。前記海側レールクレーンが故障するとき、前記陸側レールクレーンが海側インタラクティブエリアの外端に停止し、前記バックエンドシステムは、サブヤード全体を走行し、ヤード全体の作業を実行するように陸側レールクレーンを制御する。
【0012】
オフサイト輸送車両の運転者の身の安全を保護するために、本発明は、好ましくは、前記インタラクティブパビリオンには、ホールド機能のない起動停止ボタンが設置され、前記起動停止ボタンを押すと、前記陸側レールクレーンがスタッキング作業エリアから陸側インタラクティブエリアまで走行し、オフサイト輸送車両からコンテナをピックアップするか、または前記スタッキング作業エリアからピックアップしたコンテナをオフサイト輸送車両に吊り上げて、スタッキング作業エリアに戻る。前記陸側レールクレーンは前記陸側インタラクティブエリアで作動している間に、前記起動停止ボタンを上げると、陸側レールクレーンはその場で停止し、運転者がインタラクティブパビリオンを出て陸側インタラクティブエリアに入るとき、陸側レールクレーンが作動しているため運転者の身の安全を脅かすことを防ぐ。
【0013】
保管作業の自動制御を実現するために、前記バックエンドシステムは、インタラクティブパビリオンにおけるカードリーダーによってアップロードされた電子ライセンスプレート番号を受信した後、最初に、前記インタラクティブパビリオンが所在するサブヤードは前記電子ライセンスプレート番号に対応するコンテナヤードエリアの位置に一致するかどうかを検証する。若し一致しない場合、バックエンドシステムは前記インタラクティブパビリオンにエラーメッセージを送信し、前記インタラクティブパビリオンに設置された表示画面を介してオフサイト輸送車両の運転者にフィードバックを送信する。若し一致する場合、前記バックエンドシステムは、タスクのタイプと前記スタッキング作業エリア内のコンテナのスタッキング位置を取得し、前記陸側レールクレーンに送信する。陸側レールクレーンがコンテナをピックアップするタスクを受け取るとき、前記スタッキング位置に従ってコンテナが前記スタッキング作業エリアからピックアップされ、スタッキング作業エリアと陸側インタラクティブエリアとの合流点まで走行し、前記起動停止ボタンが押されるまで待機し、前記起動停止ボタンが押されると、陸側レールクレーンが陸側インタラクティブエリアに入り、ピックアップされたコンテナを前記オフサイト輸送車両に吊り上げ、ピックアップ作業が完了する。前記陸側レールクレーンがコンテナを保管するタスクを受け取るとき、ホイストの空の前記陸側レールクレーンは、スタッキング作業エリアと陸側インタラクティブエリアの合流点まで走行し、前記起動停止ボタンが押されるまで待機し、前記起動停止ボタンが押されると、陸側レールクレーンは、陸側インタラクティブエリアに入り、前記オフサイト輸送車両からコンテナをピックアップし、前記スタッキング作業エリアに戻り、ピックアップされたコンテナを前記スタッキング位置に置き、コンテナの保管作業を完了する。
【0014】
さらに、前記バックエンドシステムが船積みの作業手順を実行するとき、最初に、船積みするべきコンテナのスタッキング作業エリアにあるスタッキング位置と海側インタラクティブエリア内に置くべきブラケット位置とを海側レールクレーンに送信し、前記海側レールクレーンが船積みタスクを受け取るとき、前記スタッキング位置に応じてスタッキング作業エリアからコンテナがピックアップされ、海側インタラクションエリアを走行し、前記ブラケット位置に対応するブラケットに吊り上げられる。その後、バックエンドシステムは、前記ブラケット位置と船の停泊位置をオンサイトトランスファー車両に送信し、オンサイトトランスファー車両が前記ブラケット位置でコンテナをピックアップして船の停泊位置に対応するブリッジクレーンに輸送して、船積み作業を行うように指示する。前記バックエンドシステムが船卸しの作業手順を実行するとき、最初に、船卸しが必要な船の停泊位置と、降ろされたコンテナが海側インタラクティブエリア内に置くべきブラケットの位置をオンサイトトランスファー車両に送信し、前記オンサイトトランスファー車両がブリッジクレーンによって降ろされたコンテナをブラケットの位置に対応するブラケットに移送するように指示する。その後、前記バックエンドシステムは、前記ブラケット位置と前記スタッキング作業エリア内のコンテナのスタッキング位置を前記海側レールクレーンに送信し、前記海側レールクレーンが船降ろしタスクを受け取ると、ホイストの空の前記海側レールクレーンは、海側インタラクションエリアのブラケット位置まで走行し、ブラケット上のコンテナをピックアップしてスタッキング作業エリアに輸送し、前記スタッキング位置に停止し、船卸し作業が完了する。
【0015】
オンサイトトランスファー車両を長時間で連続作動するため、本発明は、好ましくは充電スライド接触線が前記ブラケットに設けられ、充電トロリーが前記オンサイトトランスファー車両に取り付けられ、充電カーボンブラシが前記充電トロリーに取り付けられ、前記オンサイトトランスファー車両が海側インタラクティブエリアに進入すると、充電カーボンブラシが伸びて充電スライド接触線と接触し、前記オンサイトトランスファー車両を充電する。
【0016】
さらに、各前記レールクレーンにおいて、メインフレームの片側にホイストを上下に昇降するよう駆動するための巻き取り機が取り付けられ、前記巻き取り機は前記メインフレームから突き出ており、突き出しの高さはdである。コンテナヤードの敷地面積を有効的に節約し、コンテナターミナル全体の建設に有利のため、好ましくは複数の前記2つのサブヤードをそれぞれ1つのグループに形成し、各グループの2つのサブヤード間の距離は1つのレーンの幅よりも小さくなり、メンテナンス車両の通過のために隣接する2つのグループ間に2dを超える幅の走行レーンが形成されている。好ましくは前記巻き取り機は、前記走行レーンに隣接するレールクレーンのメインフレームの側面に設置され、コンテナヤード全体の最も外側の2つのサブヤードに位置され、前記レールクレーンの巻き取り機は、前記レールクレーンのメインフレームの前記コンテナヤードに面する側に取り付けられている。これにより、巻き取り機の設置スペースを残しつつ、メンテナンスレーンを形成することができ、合理的なスペースの使用を実現している。
【0017】
前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアの好ましい設計案として、前記位置決め装置は、好ましくは前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアの地面に分布する複数のマグネティックネイルであり、各マグネティックネイルは、各自の通し番号に対応する。前記オンサイトトランスファー車両は、レーダースキャンボードが配置された水平自動ガイド車両であり、前記水平自動ガイド車両が前記オンサイトトランスファー車両の運転エリアを運行する期間、レーダースキャンボードは地面の前記マグネティックネイルをスキャンして、マグネティックネイルの通し番号を取得し、取得された前記マグネティックネイルの通し番号を前記バックエンドシステムに送信して、前記水平自動ガイド車両の物理的位置が計算され、前記水平自動ガイド車両の走行ルートを生成して、水平自動ガイド車両の運行をナビゲートする。
【発明の効果】
【0018】
従来技術と比較して、本発明の利点および有益な効果は、本発明のコンテナターミナルは、コンテナヤードを海岸線に垂直な方向に配置し、海岸線に隣接するコンテナヤードの側に海側インタラクティブエリアが設計され、海岸線から離れに片側に陸側インタラクティブエリアが設計されることによって、オフサイト輸送車両の走行経路をオンサイトトランスファー車両の走行経路から完全に分離でき、2種類の車両の走行経路の交差による場内の道路混雑や作業手順の強制中断などの問題を回避できる。また、本発明のバックエンドシステムは、レールクレーンおよびオンサイトトランスファー車両がコンテナピックアップ作業および船の積み降ろし作業を実行するよう自動的に制御することによって、ドック全体の作業効率を改善し、エラー率を低減し、コンテナターミナルのインテリジェントレベルを大幅に改善した。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明によって提案されたコンテナ自動積み降ろしドックの実施形態の全体的なレイアウト図である。
【
図2】
図1のコンテナヤードに入口の第1のステーションゲートおよび出口の第1のステーションゲートの実施形態の構造の概略図である。
【
図3】コンテナヤードに入口の第1のステーションゲートの実施形態の情報収集および処理のフローチャートである。
【
図4】
図1のコンテナヤードに入口の第2ステーションゲートおよび出口の第2ステーションゲートの実施形態の構造の概略図である。
【
図5】コンテナヤードに入口の第2ステーションゲートの実施形態の情報収集および処理のフローチャートである。
【
図6】
図1のコンテナヤードに入口の第3のステーションゲートおよび出口の第3のゲートの実施形態の構造の概略図である。
【
図7】コンテナヤードに入口の第3のステーションゲートの実施形態の情報収集および処理のフローチャートである。
【
図8】
図1のコンテナヤードの実施形態の部分構造の概略図である。
【
図9】コンテナヤードの陸側インタラクティブエリアの実施形態の構造の概略図である。
【
図10】コンテナヤードの海側インタラクティブエリアの実施形態の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の好ましい実施形態
次に、添付の図面を参照して、本発明の具体的な実施形態についてさらに詳細に説明する。
【0021】
コンテナターミナルのインテリジェントレベルを向上させ、コンテナのピックアップ、保管、船積み、および船卸しの作業の完全自動制御を実現するために、本実施形態は、
図1に示すように、コンテナターミナルに陸側から海側への方向に順次に4つの機能エリアが配置され、それぞれターミナルゲートと、コンテナヤード300と、オンサイトトランスファー車両運転エリア400と、ブリッジクレーン作業エリア500である。
【0022】
ターミナルゲートはコンテナターミナル全体の出入りポータルとして機能し、オフサイト輸送車両のコンテナヤードへの出入りを許可するかどうかを決定するために使用される。具体的には、ターミナルゲートはそれぞれ入口ゲート100と出口ゲート200の2つの部分が設けられている。その内、入口ゲート100は、コンテナターミナル全体の入口として機能し、コンテナヤードに入る車両およびコンテナの合法性を検証し、問題のある車両またはコンテナがコンテナヤードに入り、コンテナヤードの安全性に影響を与えることを防ぐ。合法であることが確認された車両およびコンテナの場合、コンテナヤードに入る車両の運転者は、入口ゲート100でコンテナヤードに入った後に走行するべきコンテナヤードエリアの位置を得ることができ、運転者は入口ゲート100を通って走行した後、コンテナヤードエリアの位置まで走行して、コンテナのピックアップ、または保管する作業を実行できる。出口ゲート200は、コンテナターミナル全体の出口として機能し、コンテナヤードを出た車両とコンテナの合法性を検証し、検証結果に基づいて、車両が許可されていないコンテナをコンテナヤード外へ輸送するのを防ぐために、コンテナヤードを出た車両を通過させるか、コンテナヤードを離れることを禁止するかを決定し、コンテナヤード内のコンテナ保管の安全性を確保する。
【0023】
従来のワンストップゲートで、車通過効率が低く、容易に混雑する問題を解決するために、本実施形態は、
図1に示すように、コンテナターミナルのゲートシステムに対して3ストップゲート設計概念を提案する。即ち、車両の進行方向に応じてコンテナターミナルの入口ゲート100および出口ゲート200は、3つのゲートに分割され、これらは、第1のステーションゲート、第2のステーションゲート、および第3のステーションゲートとして定義される。明確にするために、本実施形態は、3つの入口ゲートは、入口の第1のステーションゲート110、入口の第2のステーションゲート120、および入口の第3のステーションゲート130と定義される。3つの出口ゲートは、出口の第1のステーションゲート210、出口の第2のステーションゲート220、出口の第3のステーションゲート230と定義される。各ステーションゲートは互いに分離され、独立して設計され、さまざまな情報の収集と処理のタスクを担当する。
【0024】
次に、
図2~
図7と併せて各ステーションゲートの具体的な構造設計とその作業手順について詳しく説明する。
【0025】
本実施形態では、入口の第1のステーションゲート110および出口の第1のステーションゲート210は、同じまたは実質的に同じ構造設計で構築することができ、コンテナヤードに入る車両(入口の第1のステーションゲート110に対して)またはコンテナヤードを出る車両(出口の第1のステーションゲート210に対して)のライセンスプレート番号、コンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数などの物理的な情報を収集し、バックエンドシステムに送信して、バックエンドシステムに記憶されている当該車両に対応する関連情報を抽出する。つまり、オフサイト輸送車両がゲート100または200に入る前に、オフサイト輸送車両に積載されたコンテナの関連情報を含むオフサイト輸送車両に関連する情報は、ドックのバックエンドシステムに入力されている。入口ゲート100の作業タスクは、問題のあるオフサイト輸送車両とコンテナの入場を阻止し、問題のあるオフサイト輸送車両およびコンテナがドックのコンテナヤード300に入るのを防ぐために、入ってくる車両とコンテナがバックエンドシステムに記憶されている情報と一致しているかどうかを識別することである。出口ゲート200の作業タスクは、問題のあるオフサイト輸送車両およびコンテナの入場を阻止し、問題のある車両がコンテナヤード300を離れることを防ぐために、出口に待機している車両または車両上のコンテナがバックエンドシステムに記憶された情報と一致するかどうかを識別することである。
【0026】
図2に示すように、本実施形態は、入口の第1のステーションゲート110を例として説明する。
【0027】
本実施形態では、ターミナルゲートの通過能力を改善するために、複数のオフサイト輸送車両が並列に通過できるように、入口の第1のステーションゲート110に複数の並列の交差点を配置することが好ましい。入口の第1のステーションゲート110の各交差点において、車両センサゲート111、高さ制限および幅制限ゲート112、信号灯113、電子遮断レバー114、および情報収集装置115などをそれぞれ各交差点に設けることができる。その内、車両センサゲート111は、入口の第1のステーションゲート110に進入する車両があるかどうかを感知するために使用され、その後、システムの電力消費を低減するために、情報収集装置115および高さおよび幅制限ゲート112上のセンサ装置を制御して、ターミナルゲートに進入する車両がいる場合にのみ作動を開始することができる。高さ制限および幅制限ゲート112は、車両に積載されるコンテナの高さおよび幅を制限するために使用され、超高または超幅のコンテナの進入を防止する。信号灯113は、車両の通過が許可されているかどうかを示すために使用され、車両の通過を禁止するためにデフォルトの状況で赤信号が表示される。電子遮断レバー114は、好ましくは、高さ制限および幅制限ゲート112の後ろに配置され、情報収集の未完成および超高または超幅の車両が通過するのを防ぐために、デフォルトの状況で遮断レバーが落下状態になる。入口の第1のステーションゲート110に配置された情報収集装置は、主にコンテナヤードに入る車両のライセンスプレート番号、コンテナヤードに入るコンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数、パレット上のコンテナの位置、コンテナドアの向き、およびコンテナが損傷しているかどうかなどに関する物理的な情報を収集するために使用され、収集した情報をバックエンドシステムに送信する。バックエンドシステムは、収集したライセンスプレート番号またはコンテナ番号に基づいて、当該車両に対応する物理的な関連情報リストを取得し、ライセンスプレート番号、コンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数などの情報を比較し、収集したパレット上のコンテナの位置、コンテナドアの向き、コンテナが破損しているかどうかなどの物理的な情報をリストに追加する。
【0028】
この実施形態では、ターミナルゲートでのカメラ撮影とバックエンドシステムの画像認識の組み合わせを使用して、コンテナヤードに入る車両およびコンテナの情報収集を完了することが好ましい。即ち、本実施形態は、情報収集装置115としてカメラを使用し、入口の第1のステーションゲート110に設置し、好ましくは各交差点の高さ制限および幅制限ゲート112に設置して、複数の角度からコンテナヤードに入る車両およびコンテナを撮影し、写真をバックエンドシステムに送信し、熟成した画像認識技術を使用して、撮影した写真から、コンテナヤードに入る車両のライセンスプレート番号、コンテナヤードに入るコンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数、パレット上のコンテナの位置、コンテナのドアの向き、コンテナが損傷しているかどうかなどの物理的な情報を抽出し、後でコンテナヤードに入る車両とコンテナの検証に使用される。
【0029】
次に、
図3を併せて入口の第1のステーションゲート110の作業手順について詳細に説明する。
【0030】
オフサイト輸送車両(前記オフサイト輸送車両は、コンテナをピックアップするためにコンテナヤードに入る空き車であってもよく、またはコンテナを保管するためにコンテナヤードに入るコンテナが運搬された積み車であってもよい)がドックに到着すると、最初に入口の第1のステーションゲート110を通過する必要がある。
【0031】
入口の第1のステーションゲート110の車両センサゲート111は車両が通過することを感知するとき、カメラ115および高さ制限および幅制限ゲート112上のセンサ装置の電源がオンにして実行される。カメラ115は、進入する車両およびコンテナ(積み車)に対して撮影し、撮影した写真を直ちにバックエンドシステムに送信する。
【0032】
オフサイト輸送車両が高さ制限および幅制限ゲート112を通過するとき、衝突が発生した場合、異常があると見なされ、限界超過警告信号が生成されてバックエンドシステムに送信し、信号灯113の赤信号が点灯するように制御され、車両の通過を禁止するために、電子遮断レバー114は落下状態のままである。同時に、高さ制限および幅制限ゲート112上のセンサ装置は、システムのアラームプロンプトを送信して、車両を手動で取り扱うようにスタッフに通知する。処理が完了した後、電子遮断レバー114を手動で制御して上昇することができ、信号灯113の青信号が点灯し、交差点の使用を再開する。
【0033】
高さ制限および幅制限ゲート112を通過するときにオフサイト輸送車両が衝突しなかった場合、バックエンドシステムは、カメラ115によってアップロードされた写真に対して画像認識を実行し、車両のライセンスプレート番号、コンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数、パレット上のコンテナの位置、コンテナドアの向き、およびコンテナが損傷しているかどうかなどに関する物理的な情報を抽出する。抽出された情報が基準を満たしていない場合、手動処理を使用して情報を追加できる。抽出された情報が基準を満たしている場合、バックエンドシステムによってオフサイト輸送車両にコンテナがあるかどうかを自動的に判断し、コンテナが積載されていない場合は、手動による追加は必要ない。コンテナが積載されている場合は、最初にそのコンテナが通常のコンテナであるかどうかを判断し、通常のコンテナである場合は、バックエンドシステムが自動的に情報を追加する。オフサイト輸送車両によって運搬されたコンテナが、電子シール付きのコンテナ、フレームコンテナ、OTコンテナ、外部に冷蔵装置を附設するコンテナ、TKコンテナなどの特殊なコンテナである場合は、このタイプのコンテナに対応する情報収集手順に入り、関連情報を追加するための手動処理を待つ。
【0034】
情報収集が完了すると、電子遮断レバー114が上昇し、信号灯113が青信号に点灯し、車両を通過させることを自動的に制御する。
【0035】
オフサイト輸送車両が入口の第1のステーションゲート110から入口の第2のステーションゲート120まで走行している間、バックエンドシステムは、抽出された車両のライセンスプレート番号またはコンテナ番号に従って、記憶された物理的な情報リストを検索し、当該車両に対応する関連情報リストを見つけて、物理的なライセンスプレート番号、コンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数などの情報を比較し、すべて一致する場合は、コンテナが損傷していないかどうかをさらに判断し、コンテナが損傷していない場合は、予備検証(第1のステーション検証)に合格し、収集したパレット上のコンテナの位置とコンテナドアの向きに関する情報を当該車両に対応する関連情報リストに追加する。コンテナが破損していたり、情報比較結果が完全に一致していない場合は、直ちに異常車両と判断し、第1のステーションの検証を完了し、当該車両が出口の第2のステーションゲート120に入るとき、バッファエリアに入るように指示し、手作業による検証を待つ。
【0036】
本実施形態では、車両がターミナルゲートを通過する時間を可能な限り短縮するために、入口の第1のステーションゲート110と入口の第2のステーションゲート120との間の距離は、好ましくはD≧S×Tとなるように設計される。その内、Sは、車両が入口の第1のステーションゲート110と入口の第2のステーションゲート120との間を走行するのに許容される最大速度であり、この実施形態では、好ましくは30km/hに設定され、Tは、バックエンドシステムは入口の第1のステーションゲート110において収集された情報に基づいて第1のステーションの検証を完了するのに必要な時間である。この設計手法により、バックエンドシステムは、車両が2つのステーションゲート間を走行している時間を最大限に活用して、収集された情報の比較と検証を完了することができ、車両が入口の第2のステーションゲート120に到達するとき、第1のステーションの検証結果が生成され、これにより、車両が入口の第2のステーションゲート120で検証を待つ時間を短縮した。
【0037】
本実施形態では、出口の第1のステーションゲート210に対する構造設計および情報収集および処理の手順は、入口の第1のステーションゲート110と同じでよい。即ち、出口の第1のステーションゲート210の各交差点に、車両センサゲート、高さ制限および幅制限ゲート、信号灯、電子遮断レバー、および情報収集装置などの構成要素をそれぞれ設置して、コンテナヤードを出る車両およびコンテナの情報収集作業を完了する。勿論、情報の収集と処理の手順にもわずかな違いがあってもよく、例えば、出口の第1のステーションゲート210では、コンテナヤードを出る車両のライセンスプレート番号、コンテナ番号、コンテナタイプ、コンテナの数などの物理的な情報のみを収集することができ、この情報をバックエンドシステムに送信して比較し、パレット上のコンテナの位置、コンテナドアの向き、コンテナが損傷しているかどうかなどの情報を収集する必要がなく、予備検証を完了する。これにより、出口ゲート200の通過効率をさらに向上させることができる。
【0038】
同様に、出口の第1のステーションゲート210と出口の第2のステーションゲート220との間の距離をD≧S×Tとして設計することが好ましい。バックエンドシステムは、車両が出口の第1のステーションゲート210と出口の第2のステーションゲート220の間を走行している時間を最大限に活用して、収集された情報の比較と検証を完了することができる。車両が出口の第2のステーションゲート220に到着すると、第1のステーションの検証結果が生成され、これにより、車両が出口の第2のステーションゲート220で検証を待つ時間を短縮することができる。
【0039】
本実施形態では、入口の第2のステーションゲート120および出口の第2のステーションゲート220も同じまたは実質的に同じ構造設計で構築され、コンテナヤードに入る車両(入口の第2のステーションゲート120に対して)またはコンテナヤードを出る車両(出口の第2ステーションゲート220に対して)の電子ライセンスプレート番号、運転者の身分情報、および車両の重量情報などが、バックエンドシステムに送信する。バックエンドシステムは、出口の第1のステーションゲートの処理手順で取得した車両に対応する関連情報リストを使用して、車両と運転者身分の合法性を検証し、関連情報リストに記録されたコンテナ重量情報に基づいて運搬されたコンテナの重量が異常であるかどうかを検証し、目的地情報は検証結果に従って生成され、運転者の運転方向を案内するために入口の第2のステーションゲート120または出口の第2のステーションゲート220に送信する。
【0040】
図4に示すように、本実施形態は、入口の第2のステーションゲート120を例として説明する。
【0041】
この実施形態では、ターミナルゲートの通過能力を改善するために、複数のオフサイト輸送車両が並列に通過できるように入口の第2のステーションゲート120に複数の並列の交差点を配置することが好ましい。カードリーダー121(例えば、RFIDカードリーダーおよびIDカードリーダー)、ロードメーター122、信号灯123、電子遮断レバー124などを各交差点にそれぞれ設置することができる。そのうち、RFIDカードリーダーとIDカードリーダー121は、一つのキャリアに取り付けることができ、それぞれ車両の電子ライセンスプレート番号と運転者の身分情報を収集するために使用される。ロードメーター122は、各交差点の路面に設置され、車両がターミナルゲートに入るとき,車両の重量を感知し、さらに重量に基づいて、コンテナヤードに入る車両が空き車であるか積み車であるかを判断するために使用される。コンテナを積載した積み車である場合、後期の情報比較のために検知した車両の重量に基づいてコンテナの重量を間接的に計算できる。信号灯123は、車両の通過が許可されているかどうかを示すために使用され、デフォルトの状況では、車両の通過を禁止するために赤信号が表示される。電子遮断レバー124はデフォルトで落下状態にあり、バックエンドシステムが目的地情報をフィードバックした後にのみ、電子遮断レバー124が上昇して車両を通過させる。
【0042】
次に、
図5と併せて入口の第2のステーションゲート120の作業手順について詳細に説明する。
【0043】
オフサイト輸送車両が入口の第1のステーションゲート110を通過し、入口の第2のステーションゲート120に到着するとき、車両はロードメーター122まで走行して停止する。ロードメーター122の一側にRFIDカードリーダーとIDカードリーダー121を配置して、運転者に電子ライセンスプレートとIDカードを表示するように促し、電子ライセンスプレート、運転者の身分情報を読み取り、バックエンドシステムにアップロードされるようにRFIDカードリーダーとIDカードリーダー121にそれぞれ接近する。
【0044】
運転者がIDカードをスワイプするとき、画面の指示に従ってカードをスワイプできる。システム上2回スワイプする機会を与えることができる。2回のスワイプが不合格となった場合、身分情報は無効値に設定される。IDカードを持っていない運転者は、画面の指示に従って「IDカードなし」と入力し、身分情報を無効値に設定できる。
【0045】
同様に、RFIDカードリーダーを使用して、電子ライセンスプレート内の電子ライセンスプレート番号を収集する。収集に不合格となった場合、電子ライセンスプレート番号は無効値に設定される。
【0046】
バックエンドシステムは、結果が「無効値」の電子ライセンスプレート番号または運転者の身分情報を受信するとき、入口の第2のステーションゲート120のスタッフに、車両の電子ライセンスプレート番号と運転者の身分情報を手動で識別してシステムに入力するように依頼できる。
【0047】
電子ライセンスプレート番号と運転者の身分情報の収集が完了した後、バックエンドシステムは、ロードメーター122によって収集された重量に基づいてコンテナの重量を計算し、電子ライセンスプレート番号、運転者の身分情報、およびコンテナの重量を先に抽出された当該車両に対応する関連情報リストに記憶されている関連データを比較し、一致する場合は検証に合格し、一致しない場合は検証に不合格となる。本実施形態において、車両が入口の第1のステーションゲート110で第1のステーションの検証に不合格となった場合、車両が入口の第2のステーションゲート120での検証に合格したかどうかに関係なく、問題車両と判断され、検証不合格の最終結果が生成される。
【0048】
検証に不合格となった問題のある車両に対して、バックエンドシステムは目的地情報を「バッファエリア」として設定し、それを入口の第2のステーションゲート120に送信する。一方、それは入口の第2のステーションゲート120に配置された表示画面に表示される。もう一方では、「バッファエリア」と書かれたチケットは、入口の第2のステーションゲート120に設置されたプリンターによって印刷され、運転者に車両をバッファエリアまで走行して手動処理を待つように指示するために提供される。
【0049】
検証に合格した通常の車両に対して、バックエンドシステムは、車両が空き車か積み車かに応じて、チェックインまたはコンテナピックアップの業務の検証工程に入る。具体的には、入口ゲート100に入る車両が空き車の場合、コンテナピックアップ業務の検証工程を実施し、コンテナヤード内のコンテナの位置をピックアップし、運転者に車両をコンテナヤードまで運転して必要なコンテナをピックアップするように誘導する。入口ゲート100に入る車両が積み車である場合、チェックイン(コンテナ保管)業務の検証工程を実行し、コンテナヤード300に保管されたコンテナの位置をピックアップして、運転者が車両をコンテナヤードまで運転するように誘導し、コンテナヤードのレールクレーンが車両のコンテナをピックアップし、コンテナヤード300の指定された位置(スタッキング位置)に止めておく。
【0050】
バックエンドシステムは、コンテナヤードエリアの位置(サブヤードの通し番号)を目的地情報として使用し、それを入口の第2のステーションゲート120に送信し、一方は画面によって表示され、もう一方はプリンターによって「コンテナヤードエリアの位置***」という文字が書かれたチケットが印刷され、運転者に提供されて、運転者にどのサブヤードに車両を運転するか指示する。
【0051】
勿論、バックエンドシステムは、目的地情報を運転者の携帯電話に直接送信して、運転者の走行方向を示すこともできる。運転者の携帯電話番号は、運転者の身分情報の収集段階で収集できる。
【0052】
運転者が目的地情報を取得した後、信号灯123の青信号が点灯し、電子遮断レバー124が自動的に上昇して車両を通過させる。
【0053】
本実施形態では、出口の第2のステーションゲート220の構造設計ならびに情報収集および処理手順は、入口の第2のステーションゲート120と同じであることができる。即ち、出口の第2のステーションゲート220の各交差点に、カードリーダー、ロードメーター、信号灯、電子遮断レバーなどの構成要素をそれぞれ提供することができる。勿論、情報の収集と処理の手順にはわずかな違いがあってもよい。例えば、バックエンドシステムは、ロードメーターで収集された重量に基づいて、車両が空き車か積み車かを判断し、積み車の場合は、さらにコンテナの重量を計算し、記憶されている関連情報のリストにあるコンテナの重量データと比較し、検証に合格した場合、「合格」という文字がフィードバックされ、運転者に出口の第3のステーションゲート230まで走行するように指示する。検証が不合格となった場合、「バッファエリア」という文字がフィードバックされ、運転者にバッファエリアまで走行するように指示し、手動処理を待つ。
【0054】
本実施形態では、
図1に示すように、問題のある車両の駐車用のバッファエリア140が、入口の第2のステーションゲート120と入口の第3のステーションゲート130との間に設置される。前記バッファエリア140は、入口の第2のステーションゲート120と入口の第3のステーションゲート130との間の主レーンから離れた位置に設置される。同様に、バッファエリア140も出口の第2のステーションゲート220と出口の第3のステーションゲート230との間の主レーンから離れ、問題のある出口車両も、バッファエリア140に入る必要がある。手動サービスステーションをバッファエリア140に設置してもよく、問題の車両がバッファエリア140で手動処理を受け取ることができる。問題を解消した車両は引き続き第3のステーションゲートを通過でき、問題を解消しなかった車両はコンテナヤードへの出入りが禁止され、コンテナヤード内のコンテナ保管の安全性が向上する。
【0055】
本実施形態では、入口の第3のステーションゲート130および出口の第3のステーションゲート230も、同じまたは実質的に同じ構造設計で構築されることができ、検証に合格した車両を通過させ、検証に合格しなかった車両を停止させる役割がある。
【0056】
本実施形態は、
図6に示すように、入口の第3のステーションゲート130を例として説明する。
【0057】
本実施形態では、ターミナルゲートの通過能力を改善するために、入口の第3のステーションゲート130に複数の並列の交差点を配置して、複数のオフサイト輸送車両が並列に通過できるようにすることが好ましい。各交差点に、RFIDカードリーダー132、信号灯133、および電子遮断レバー134をそれぞれ設置することができ、車両センサゲード131も選択的に設置することができる。
【0058】
車両が入口の第3のステーションゲート130に入るとき、最初に車両センサゲード131を通過する。車両センサゲード131は、通過する車両を感知すると、RFIDカードリーダー132を起動して、電子ライセンスプレート情報を収集する。信号灯133は、車両が通過を許可されているかどうかを示すために使用され、車両が通過することを禁止するために、デフォルトで赤信号が表示される。デフォルトでは、電子遮断レバー134は落下状態にある。電子遮断レバー134は、バックエンドシステムが入場命令(入口の第3のステーションゲート130に対して)または通過命令(出口の第3のステーションゲート230に対して)をフィードバックする場合にのみ上昇して車両を通過させる。
【0059】
次に、
図7に併せて入口の第3のステーションゲート130の作業手順について詳細に説明する。
【0060】
車両が入口の第3のステーションゲート130に入るとき、運転者は電子ライセンスプレートを提示し、RFIDカードリーダー132に接近して車両の電子ライセンスプレート番号を読み取り、それをバックエンドシステムに送信して通過を許可するか否かの指示を取得する。
【0061】
勿論、IDカードリーダーとウォーキートーキーは、入口の第3のステーションゲート130に同時に設置することもできる。RFIDカードリーダー132がカードの読み取りに不合格となった場合、運転者がIDカードを提示してIDカードリーダーに接近することを要求し、運転者の身分情報を収集してバックエンドシステムに送信し、通過を許可するか否かの指示を取得する。運転者がIDカードを持っていない場合は、ウォーキートーキーを介してスタッフと通話し、車両が通過を許可するか否かを確認する。通過が許可された場合、電子遮断レバー134を手動で開いて車両を通過させる。通過が禁止されている場合、アラームプロンプトがトリガーされて、車両をバッファエリア140に移動することをエスコートするようにセキュリティに通知する。
【0062】
バックエンドシステムは、収集された電子ライセンスプレート番号または運転者の身分情報に基づいて取得された車両の検証結果が「入場許可」である場合、入口の第3のステーションゲート130に入場を許可する指示を送信する。車両の検証が取得される検証結果が「入場禁止」である場合、入場を禁止する指示が入口の第3のステーションゲート130に送信する。
【0063】
入口の第3のステーションゲート130が入場許可の指示を受信すると、信号灯133が青信号を点灯するように制御し、電子遮断レバー13が上昇し、車両を通過させ、コンテナヤード300まで走行される。入場禁止の指示を受け取ると、信号灯133が赤信号を点灯するように制御し、電子遮断レバー134が落下状態に保たれ、車両がコンテナヤード300に入るのが禁止され、アラームプロンプトが起動して、車両をバッファエリア140に移動することをエスコートするようにセキュリティに通知し、手動処理を待つ。
【0064】
本実施形態では、出口の第3のステーションゲート230の構造設計ならびに情報収集および処理フローは、入口の第3のステーションゲート130と同じであってもよい。即ち、車両センサゲード、RFIDカードリーダー、信号灯、および電子遮断レバーなどの構成要素も、出口の第3のステーションゲート230の各交差点にそれぞれ設置されることができる。コンテナヤードを出る車両が検証に合格するとき、バックエンドシステムは、コンテナヤードを出る許可指示を出口の第3のステーションゲート230に送信して、電子遮断レバーを上昇して、車両がコンテナヤードを離れること許可する。コンテナヤードを出る車両が検証に不合格となった場合、バックエンドシステムは、出口の第3のステーションゲート230に車両がコンテナヤードを離れる禁止指示を送信し、電子遮断レバーが落下した状態に保ち、車両がコンテナヤードを離れることを禁止し、アラームプロンプトを起動して、車両をバッファエリアにエスコートするようにセキュリティに通知し、手動処理を待つ。
【0065】
本実施形態では、コンテナターミナルの入口ゲート100および出口ゲート200は、スリーストップゲートとして設計されており、従来のワンストップゲートと比較して、交通効率が高く、ゲート混雑の可能性が低く、コンテナターミナル全体のロジスティクス業務の効率を改善するのに重要な役割を果たすことができる。
【0066】
オフサイト輸送車両は、入口ゲート100を通過した後、コンテナヤード300まで走行し、取得されたコンテナヤードエリアの位置に従って対応するサブヤードに到着する。
【0067】
図1に示すように、この実施形態のコンテナヤード300は、互いに平行に配置された複数のサブヤード301を含み、各サブヤード301は、海岸線600に垂直である。本実施形態では、各サブヤード301は、3つのエリアに分けられ、陸側から海側への延びる方向において、順次にそれぞれ陸側インタラクティブエリア310と、スタッキング作業エリア320と、海側インタラクティブエリア330である。
図8に示すように、各サブヤード301には、それぞれ独立して作動するレールクレーン321および322が設置される。前記レールクレーン321および322は、サブヤード301を幅方向に横断し、サブヤード302の長さ方向(海岸線600に垂直な方向)に沿って往復移動し、コンテナをピックアップし、保管し、スタックする作業を実行する。本実施形態では、入口ゲート100および出口ゲート200は、陸側インタラクティブエリア310の同じ側に配置され、左右から別々に配置されるように設計される。陸側インタラクティブエリア310とゲート100および200との間に、オフサイト輸送車両が走行するためのレーン700が敷設されている。オフサイト輸送車両は、入口ゲート100を通過した後、車線700に沿って走行し、指定されたサブヤードの陸側インタラクティブエリア310に到着し、サブヤードのレールクレーン321と協力して、コンテナのピックアップまたは保管の作業を行う。コンテナのピックアップまたは保管の作業が完了した後、オフサイト輸送車両は、レーン700に沿って走行し、出口ゲート200に到着し、出口ゲート200を経由してドックを出る。オフサイト輸送車両は、オンサイトトランスファー車両走行エリア400から遠く離れた入口ゲート100、出口ゲート200、および陸側インタラクティブエリア310というエリアでのみ移動するため、オンサイトトランスファー車両に遭遇することはない。2種類の車両ルートの交差によって引き起こされる道路の混雑と作業手順の強制的な中断の問題を解決することは、ドックの全体的な作業効率を改善するのに役立つ。各サブヤード301の海側インタラクティブエリア330と陸側インタラクティブエリア310は、それぞれスタッキング作業エリア320の対向の両端に配置されるように設計されている。海側インタラクティブエリア330は、オンサイトトランスファー車両走行エリア400に隣接し、レールクレーン322とオンサイトトランスファー車両とインタラクティブするのに使用され、コンテナの船積みおよび船卸しタスクを実行するために協力する。
【0068】
本実施形態の好ましい設計解決策として、本実施形態は、好ましくは、
図8に示すように、各サブヤード301に2つのレールクレーン321および322を設置する。
図9および
図10に示すように、2台のレールクレーン321および322は、陸側インタラクティブエリア310の外端311から海側インタラクティブエリア330の外端331まで延びる同じレール323上を走行し、前記外端311、331は、スタッキング作業エリア320から離れた陸側インタラクティブエリア310および海側インタラクティブエリア330の一端である。2つのレールクレーンのうち、陸側インタラクティブエリア310に隣接するレールクレーンを陸側レールクレーン321と定義し、海側インタラクティブエリア330に隣接するレールクレーンを海側レールクレーン322と定義する。陸側レールクレーン321は、陸側インタラクティブエリア310およびスタッキング作業エリア320で作動し、オフサイト輸送車両と協力して、コンテナをピックアップおよび保管の作業を実行するために使用される。海側レールクレーン322は、海側インタラクティブエリア330およびスタッキング作業エリア320で作動し、オンサイトトランスファー車両と協力して、船積み及び船卸しの作業を実行することを補助する。
【0069】
陸側レールクレーン321が故障した場合、陸側レールクレーン321は、陸側インタラクティブエリア310の外端311に停止することができる。このとき、バックエンドシステムは、サブヤード301全体を走行するように海側レールクレーン322を制御して、コンテナヤード全体の作業を実行することができる。海側レールクレーン322が故障した場合、海側レールクレーン322は、海側インタラクティブエリア330の外端331に停止することができる。このとき、バックエンドシステムは、サブヤード302全体を走行するように陸側レールクレーン321を制御して、コンテナヤード全体の作業を実行することができる。このダブルレールクレーンの設計により、ドックの作業の継続性を大幅に確保でき、各レールクレーン321、322のコンテナヤード走行距離を半分に短縮できるため、作業効率が向上する。
【0070】
次に、
図9と併せて陸側インタラクティブエリア310の具体的な構造、ピックアップおよび保管の作業手順について詳細に説明する。
【0071】
本実施形態では、オフサイト輸送車両1が駐車するための少なくとも1つのレーン312が、各サブヤード301の陸側インタラクティブエリア310に設置され、
図9は、5つのレーン312の状況を示す。インタラクティブパビリオン313は、各レーン312の片側に設置され、インタラクティブパビリオン313は、天井を有し、カードリーダー314、表示画面、および開始停止ボタン315が、インタラクティブパビリオン313に設置されている。オフサイト輸送車両1が入口ゲート100を通過するときに受け取ったコンテナヤードエリアの位置に従って指定されたサブヤードの指定されたレーン312に運転するとき、運転者は車両を降りてインタラクティブブース313に入り、電子ライセンスプレートを提示し、カードリーダーに接近する。カードリーダー314は、電子ライセンスプレートから電子ライセンスプレート番号を読み取り、それをバックエンドシステムに送信する。バックエンドシステムは、電子ライセンスプレート番号を受信した後、電子ライセンスプレート番号に対応する情報を抽出し、次にインタラクティブパビリオン313(各インタラクティブパビリオン313およびインタラクティブパビリオン313内のカードリーダー314は、それぞれ固有の通し番号に対応する)が所在されたサブヤードエリアの位置は前記電子ライセンスプレート番号に対応するヤードエリアの位置と一致しているかどうかを検証する。一致していない場合は、オフサイト輸送車両が正しいコンテナヤードに入っていないと見なされる。このとき、バックエンドシステムはタラクティブキオスク313にエラーメッセージを送信し、インタラクティブブース313の表示画面を介して、オフサイト輸送車両の運転者にフィードバックし、運転者に間違った目的地の注意を促す。一致している場合、バックエンドシステムは、タスクタイプと、スタッキング作業エリア内のコンテナのスタッキング位置をピックアップして陸側レールクレーン321に送信する。陸側レールクレーン321は、コンテナをピックアップするタスクを受け取ると、受け取ったスタッキング位置に従ってスタッキング作業エリア320からコンテナをピックアップし、スタッキング作業エリア320と陸側インタラクティブエリア310の境目まで走行してスタートストップボタン315が押されるまで待つ。レールクレーンが陸側インタラクティブエリア310で作動している間に、運転者が常にインタラクティブパビリオン313に留まり、運転者の個人的な安全が危険にさらされるのを回避することを確実にするために、本実施形態では、好ましくはインタラクティブパビリオン313にホールド機能のないスタートストップボタン315を設置する。運転者がスタートストップボタン315を押すと、陸側レールクレーン321が陸側インタラクティブエリア310に入り、オフサイト輸送車両1にピックアップされたコンテナを吊り上げ、スタッキング作業エリア320に戻ってピックアップ作業を完了する。陸側レールクレーン321がコンテナを保管するタスクを受け取ると、ホイスト325の空の陸側レールクレーン321は、スタッキング作業エリア320と陸側インタラクティブエリア310の境目まで走行し、運転者がスタートストップボタンを押すとき、陸側レールクレーン321は、陸側インタラクティブエリア310に入り、オフサイト輸送車両1からコンテナ2をピックアップし、スタッキング作業エリア320に戻り、指定されたスタッキング位置に停止して、コンテナの保管作業を完了する。陸側レールクレーン321が陸側インタラクティブエリア310で作動している間に、スタートストップボタン315が上げられた場合、運転者がインタラクションキオスク313を離れることができることを意味する。このとき、運転者の身の安全を確保するために、陸側レールクレーン321は、ホイスト325またはピックアップされたコンテナ2が運転者に当たらないように、スタートストップボタン315が上げられたときに同じ場所で停止するように設計されている。
【0072】
次に、
図10を併せて海側インタラクティブエリア330の具体的な構造、ならびに船積み及び船卸しの作業手順について詳細に説明する。
【0073】
本実施形態では、少なくとも1つのラック交互レーン332が、各サブヤード310の海側インタラクティブエリア330にそれぞれ設置される。
図10は、3つのラック交互レーン332の状況を示す。コンテナを支持するためのラック333の少なくとも1クループは、各ラック交互レーン332上に配置することができる。
図10の4つのラックは、20フィートのコンテナを支持するのに適した1クループを形成する。サイズが40フィート又は40フィート以上のコンテナに対して、2クループの前記ラック333によって支持することができる。
【0074】
船積みの作業手順(コンテナヤード300に保管されているコンテナを埠頭に停泊されている船に移す)を行う必要があるとき、最初にブリッジクレーン作業エリア500に配置されている情報収集装置を使用して、停泊されたブリッジクレーン作業エリア500に対応する海岸線にある船の識別コードを収集して、バックエンドシステムに送信し、コンテナが所在されたコンテナヤードエリアの位置(サブヤード通し番号)やスタッキング位置などの船が輸送するべきコンテナの関連情報が抽出され、次に、抽出された関連情報に基づいてラックの位置を決定し、対応するサブヤードの海側レールクレーン322およびオンサイトトランスファー車両に送信し、海側レールクレーン322にコンテナヤード300から船積みが必要なコンテナ2をピックアップするように指示し、前記ラックの位置に対応するラック333上に止めおく。オンサイトトランスファー車両は、ラックの位置を受け取った後、オンサイトトランスファー車両走行エリア400からラック位置に対応するラック交互レーン332まで自動的に走行し、当該ラック位置に対応するラック333で駐車する。このとき、ラック333上に止めおくコンテナ2は、オンサイトトランスファー車両の上に位置し、オンサイトトランスファー車両は、荷台を上昇させるよう制御し、ラック333上のコンテナをジャッキアップし、陸側インタラクティブエリア330から離れる。
【0075】
オンサイトトランスファー車両は、船積み予定のコンテナをオンサイトトランスファー車両作業エリア400に入る。
図1に示すように、オンサイトトランスファー車両の走行位置を位置決めするための位置決め装置は、オンサイトトランスファー車両作業エリア400内に配置され、本実施形態では、好ましくは、オンサイトトランスファー車両作業エリア400の地面に磁気ネイル401を配置するように設計される。前記磁気ネイル401は、オンサイトトランスファー車両作業エリア400の地面上のマトリックスに分布されているいくつかを含み、各磁気ネイル401は、各自の通し番号に対応する。本実施形態では、水平自動誘導車両が前記オンサイトトランスファー車両として使用され、その上にレーダー走査板が配置されている。水平自動誘導車両がオンサイトトランスファー車両作業エリア400内を走行している間に、地上の磁気ネイル401がレーダー走査板を通して走査され、磁気ネイル401の通し番号が取得されて、バックエンドシステムに送信し、水平自動誘導車両の物理的位置が計算される。バックエンドシステムは、水平自動誘導車両の物理的位置と船の停泊位置に応じて走行ルートを自動的に生成し、それを水平自動誘導車両に送信して、水平自動誘導車両の運行をスケジュールする。
【0076】
水平自動誘導車両は、船積み予定のコンテナをオンサイトトランスファー車両作業エリア400とブリッジクレーン作業エリア500の境目に搬送し、水平自動誘導車両上のコンテナは、ブリッジクレーンを介して船に積み込まれ、船積み作業を完了する。
【0077】
本実施形態では、ブリッジクレーン作業エリア500において、複数のブリッジクレーン501が海岸線600の方向に沿って順次配置され、
図1に示すように、各ブリッジクレーン501は、それぞれ固有の通し番号に対応する。船が埠頭に停泊する必要があるとき、バックエンドシステムが船の停泊位置を自動的に配置し、前記停泊位置はブリッジクレーン通し番号に対応し、ブリッジクレーン通し番号と船識別コードが関連付けられ、バックエンドシステムの情報リストに記憶される。バックエンドシステムは、船積み作業手順を実行するときに、船舶に対応するブリッジクレーン通し番号に従って水平自動誘導車両の行き先を決定し、次に水平自動誘導車両を制御してクレーン通し番号に対応するクレーン501の位置まで走行し、さらに船舶内のコンテナの置く位置はブリッジクレーン501に送信し、コンテナの船積みの作業はブリッジクレーン501によって自動的に完了する。
【0078】
逆に、船卸しの作業手順(船上のコンテナをコンテナヤード300に転送する)を実行する必要があるとき、バックエンドシステムは、船の識別コードに従って、対応するブリッジクレーン通し番号、コンテナヤードエリアの位置(サブヤードの通し番号)、スタッキング位置などの関連情報を抽出し、船卸しタスクおよび船舶中のコンテナの置く位置を生成し、当該ブリッジクレーン通し番号に対応するブリッジクレーン501に送信し、ブリッジクレーン501がコンテナを船舶からピックアップし、水平自動誘導車両に吊り上げるよう制御する。次に、バックエンドシステムは、ブリッジクレーン通し番号およびコンテナヤードエリアの位置に従って、走行ルートを生成し、水平自動誘導車両がコンテナを当該コンテナヤードエリアの位置に対応する海側インタラクティブエリア330に移送し、指定されたラック333に止めおくよう制御する。その後、バックエンドシステムは、ラック位置およびスタッキング位置を当該コンテナヤードエリアの位置に対応する海側レールクレーン322に送信し、海岸レールクレーン322を介して支持333からコンテナがピックアップされ、スタッキング位置に保管され、船卸しの作業を完了する。
【0079】
図8に示すように、コンテナヤード300を設計するとき、各レールクレーン321、322は、ホイスト325をピックアップするように駆動するための巻き取り機324を取り付けると考えられる。前記巻き取り機324は、通常、レールクレーンのメインフレーム326の片側に設置され、メインフレーム326から突出し。突出高さがdである。前記dは通常約2メートルぐらいである。コンテナヤード300の従来の設計では、各サブヤードのレールクレーンの巻き取り機324は、メインフレーム326の同じ側に配置され、2つの隣接するサブヤードの間に形成された幅は、dの整備レーンより大きく、前記整備レーンの幅は、従来の単一レーンの幅よりも少なくとも少し大きくする必要があり、例えば、メンテナンス車両の通過の場合はd=5メートルで、これにより、レールクレーンが故障した場合のメンテナンス車両のメンテナンス作業が容易になる。この従来の設計では、コンテナヤード300全体の面積が大きくなり、小型ドックの建設に役立たない。
【0080】
本実施形態は、上記の問題を解決するために、コンテナヤード300内の各サブヤードをクループに分割し、それらを2つの隣接するサブヤードを一つのクループに分割し、各クループ内の2つのサブヤード間の距離 W1は、単一車線の幅よりも小さく、例えば、W1=2~3メートルであり、メンテナンス車両の通過のために、隣接する2つのクループの間に幅W2が2dより大きいレーン326が形成され、例えば、W2=5~6メートルである。各サブヤードの2台のレールクレーン321および322上巻き取り機324は、そのメインフレーム326の同じ側およびレーン327に隣接する側にそれぞれ取り付けられ、即ち、各クループ中の2つのサブヤードのレールクレーンは、隣接する側に巻き取り機324が設置されておらず、反対側に巻き取り機324が設置されているため、2つのサブヤード間の距離W1を最小化することができる。隣接する2クループのサブヤードの巻き取り機324は、互いに直接向き合っており、2dより大きい幅W2のレーン326を残しており、レールクレーンのクロスキャリッジの要件を満たしている。設計幅W2は、通常のシングルレーンの幅よりも広いため、メンテナンス車両の通行要件を満たすことができる。コンテナヤード300全体の最も外側の2つのサブヤードについて、レールクレーン321および322上の巻き取り機324は、メインフレーム326のコンテナヤード300の外周に面する側に設置することができ、その結果、コンテナヤード300全体の敷地面積が縮小でき、ドック全体のレイアウトを容易にする。
【0081】
勿論、上記の説明は本発明の限定するものではなく、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。本発明の本質的な範囲内で当業者によって行われた変更、修正、追加または置換も本発明の保護範囲に含まれるべきである。