(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】ペット用給水器
(51)【国際特許分類】
A01K 7/06 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
A01K7/06 Z
(21)【出願番号】P 2017219395
(22)【出願日】2017-11-14
【審査請求日】2020-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】393022746
【氏名又は名称】ジェックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大島 巧士
【審査官】吉原 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-215613(JP,A)
【文献】特開2014-045717(JP,A)
【文献】実開昭63-138055(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第105794679(CN,A)
【文献】登録実用新案第3210777(JP,U)
【文献】特開2016-073234(JP,A)
【文献】登録実用新案第3086555(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00 - 9/00
A01K 31/00 - 31/24
A01K 39/00 - 39/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペットに飲料水を与えるための飲料水トレイと、
飲料水トレイを保持するためペット用柵の内側に配置される第1保持部材と、
飲料水トレイを保持するためペット用柵の外側に配置される第2保持部材と、
第2保持部材に着脱自在に結合され、第2保持部材をカバーするカバー部材と、
カバー部材の上部に配置され、飲料容器からの飲料通路を形成するための飲料通路形成部と、
第1保持部材と第2保持部材とでペット用柵を挟持するように両者を結合するための結合部材と、
第1保持部材に一体形成され、前記結合部材に結合される被結合部と、を備え、
前記カバー部材を装着する前に、ペット用柵の外側から結合部材を作用させて、第1保持部材と第2保持部材とを結合可能に構成した
ペット用給水器であって、
前記被結合部は、第2保持部材側に突出したボルトであり、
前記結合部材は、前記ボルトに螺合可能なナットであり、
前記第2保持部材には、前記ボルトが貫通可能な穴が形成されていることを特徴とするペット用給水器。
【請求項2】
前記第1保持部材と第2保持部材は、いずれも平板状の本体部を有しており、本体部同士がペット用柵を挟んで向かい合うように結合されることを特徴とする請求項
1に記載のペット用給水器。
【請求項3】
前記第2保持部材にはカバー部材に形成された係合孔に係合される係合爪が一体形成されていることを特徴とする請求項
1又は2に記載のペット用給水器。
【請求項4】
前記飲料通路形成部には、飲料水を改質するためのカートリッジを着脱自在に保持するカートリッジ保持部が設けられていることを特徴とする請求項
1~3のいずれか1項に記載のペット用給水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬、猫等のペット用柵に取り付けられるペット用給水器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
かかるペット用給水器として、下記特許文献に開示されるものが公知である。このペット用給水器は、ペットが飲水するための受水皿と、受水皿を保持するための保持具と、受水皿に水を補給する給水容器を着脱自在に支持するための支持具と、保持具と支持具でペット用柵を挟持するように固定するための固定具を備えている。固定具に形成された雄ねじにより、支持具に形成された雌ねじに螺着することで、保持具と支持具を結合して固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このペット用給水器では、ペット用柵の内側から固定具を回して支持具の雌ねじに螺着させる必要がある。従って、ペット用柵の大きさ等によっては、固定具の操作がやり難くなることがありうる。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、ペット用柵への取り付け性を改善したペット用給水器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明に係るペット用給水器は、
ペットに飲料水を与えるための飲料水トレイと、
飲料水トレイを保持するためペット用柵の内側に配置される第1保持部材と、
飲料水トレイを保持するためペット用柵の外側に配置される第2保持部材と、
第2保持部材に着脱自在に結合され、第2保持部材をカバーするカバー部材と、
カバー部材の上部に配置され、飲料容器からの飲料通路を形成するための飲料通路形成部と、
第1保持部材と第2保持部材とでペット用柵を挟持するように両者を結合するための結合部材と、
第1保持部材に設けられ、前記結合部材に結合される被結合部と、を備え、
前記カバー部材を装着する前に、ペット用柵の外側から結合部材を作用させて、第1保持部材と第2保持部材とを結合可能に構成したことを特徴とするものである。
【0007】
かかる構成によるペット用給水器の作用・効果を説明する。この構成によると、ペット用給水器をペット用柵に取り付けるに際して、まず、第1保持部材と第2保持部材によりペット用柵を挟持した状態で結合部材により両者を結合する。カバー部材及び飲料通路形成部は、あとから組み立てることができるので、ペット用柵の外側に配置される第2保持部材の側からの結合作業が可能である。前述の先行技術のように第2保持部材とカバー部材が一体化された支持具の構成にすると、ペット用柵の外側からの作業を可能にする構成が困難になる。本発明のような構成にすれば、ペット用柵の外側からの作業が可能になり、第1保持部材と第2保持部材を結合した後、カバー部材を第2保持部材に装着し、さらに飲料通路形成部を結合すればよい。その結果、ペット用柵への取り付け性を改善したペット用給水器を提供することができる。
【0008】
本発明に係る前記被結合部は、第2保持部材側に突出したボルトであり、前記結合部材は、前記ボルトに螺合可能なナットであり、前記第2保持部材には、前記ボルトが貫通可能な穴が形成されていることが好ましい。
【0009】
この構成によると、ペット用給水器を組み立てるときに、ボルトがペット用柵の外側に突出するように構成することができ、ナットによる締め付け作業を容易に行うことができる。なお、被結合部(ボルト)は、第1保持部材と一体成形してもよいし、被結合部(ボルト)を別部品として一体的に結合するようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る前記第1保持部材と第2保持部材は、いずれも平板状の本体部を有しており、本体部同士がペット用柵を挟んで向かい合うように結合されることが好ましい。
【0011】
第1保持部材と第2保持部材が平板状の本体部を有することで、両者の厚みの増加を抑制することができ、結合部材による結合作業を容易にさせることができる。
【0012】
本発明において、前記第2保持部材にはカバー部材に形成された係合孔に係合される係合爪が一体形成されていることが好ましい。
【0013】
この構成によると、カバー部材を第2保持部材に対して、ワンタッチで係合させることができ、作業性を良くすることができる。
【0014】
本発明に係る前記飲料通路形成部には、飲料水を改質するためのカートリッジを着脱自在に保持するカートリッジ保持部が設けられていることが好ましい。
【0015】
かかる構成により、改質の一例として、例えば、飲料水を軟水化したほうがよいペットの場合はカートリッジを装着し、その必要がないペットの場合は、カートリッジを装着しなければよい。従って、多種のペットに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係るペット用給水器をペット用柵に取り付けた状態を示す外観斜視図
【
図4】本実施形態に係るペット用給水器の組み立てた状態の側面図
【
図5】本実施形態に係るペット用給水器の組み立てた状態の縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係るペット用給水器の好適な実施形態をまず説明する。
図1は、本実施形態に係るペット用給水器をペット用柵に取り付けた状態を示す外観斜視図である。
図2は、
図1に示すペット用給水器の分解縦断面図である。
図3は、
図1に示すペット用給水器の分解斜視図である。
図4は、本実施形態に係るペット用給水器の組み立てた状態の側面図である。
図5は、本実施形態に係るペット用給水器の組み立てた状態の縦断面図である。
【0018】
本発明が対象とするペットは、犬、猫、うさぎ等であるが、特定のペットに限定されるものではない。また、ペットが飼育されるペット用柵についても、特定の形態に限定されるものではない。本実施形態では、ペットとして犬用のペット用給水器について説明する。
【0019】
図1に示すように、基本的な構成として、ペット用給水器は、飲料水トレイ1と、飲料水トレイ1を保持するための第1保持部材2と、同じく飲料水トレイを保持するための第2保持部材3と、第2保持部材3をカバーするためのカバー部材4を備えている。
図1は、ペット用給水器をペット用柵Fの内側(ペットが飼育される側)から見た図である。
図1からもわかるように、第1保持部材2は、ペット用柵Fの内側に配置され、第2保持部材3は、ペット用柵Fの外側に配置される。
【0020】
飲料水トレイ1は、トレイ本体10と柄11が一体成形されている。飲料水トレイ1は、ペットの種類に応じてトレイ本体10の形状を変更するが、柄11についてはペットの種類に関係なく共通の形状を有する。柄11の断面形状は凹溝であり、端壁部11aで閉じた形状を有する(
図5、
図9を参照)。凹溝の深さよりもトレイ本体10の底の方が深くなっており確実に飲料水がトレイ本体10に導かれるように構成されている。
【0021】
図3等に示すように、第1保持部材2は、垂直姿勢で組み込まれる平板状の本体部20と、本体部20から水平方向に突出するように一体形成されたボルト21と、飲料水トレイ1の柄11が貫通する穴22を備えている。穴22の形状は、ほぼ矩形である。本体部20のペット用柵F側の表面には段差20aが形成され、この段差20aの位置に、飲料水トレイ1の上面が位置している。
【0022】
第2保持部材3は、垂直姿勢で組み込まれる平板状の本体部30を有しており、本体部30の中央にはボルト21が貫通する穴30aが形成される。また、本体部30の穴30aの左右両側には、溝が垂直方向に延びる凹凸部30bが一体形成される。第1保持部材2にも本体部20に同様の凹凸部20bが一体形成される(
図6等参照)。このような凹凸部20b、30bにより、ペット用柵Fを強固に挟持することができる。
【0023】
図2に示すように、第2保持部材3の本体部30の下部には筒部30cが水平方向に突出するように一体形成されており、この筒部30内に飲料水トレイ1の柄11が嵌合する。また、筒部30cとは反対側に張り出し部30dが形成されており、穴22に挿入される。
図5に示すように、柄11の下側に張り出し部30dが位置した状態で穴22に嵌合する。
【0024】
図3等に示すように、第2保持部材3は、両端部から一対の係合爪31が後方に延びている。係合爪31は、厚さの薄い腕部31aと厚みのある爪部31bが一体形成され、腕部31aが柔軟性を有するように形成される。
【0025】
ナット5には、雌ねじが形成されており、ボルト(雄ねじ)21と螺合可能である。ナット5の外周は、手で回しやすいように凹凸が形成されている(
図9参照)。
【0026】
カバー部材4は、第2保持部材3の背後をカバーするものであり、係合爪31が係合する係合孔40が形成されている。
図6に示すように、組み立てた状態では、係合爪31の爪部31bが係合孔40の端部40aに係合するため、カバー部材4が第2保持部材3から外れないように保持される。
【0027】
図3に示すように、カバー部材4の上部には、第1飲料通路形成部6、第2飲料通路形成部7、飲料容器取り付け部8が順に配置される。第1飲料通路形成部6は、弁体支持ホルダー60、弁棒61、弁体62、弁体付勢ばね63を有している。
【0028】
カバー部材4の上部には、ホルダー受け部41が一体形成されており、弁体支持ホルダー60を受け入れるための開口42が形成されている(
図3参照)。弁体支持ホルダー60の上部には、係合爪60aが形成されており、ホルダー受け部41に形成された係合孔43に挿入されて、弁体支持ホルダー6がカバー部材4に係合される。係合を解除するための操作部60bが係合爪60aの上部に設けられている。
【0029】
弁棒61の先端部に形成された溝に弁体62を係合することができる。弁体60は、組み込んだ状態で側面視逆三角形の形状を有している。さらに弁棒61は、小径部61bと大径部61cを有し、大径部61cが飲料水トレイ1の柄11の底面11cに当接可能である。柄11は、底面11bと底面11cが連続して形成されており、底面11cの方が底面11bよりも少し高くなっている。
【0030】
図5に示すように、弁体支持ホルダー60の内部には、弁棒61を垂直方向にガイドするためのガイド孔60cが形成されている。大径部61cはガイド孔60cよりも大径であり、この孔を通過しない。弁体付勢ばね63は、弁棒61および弁体62を下方に付勢する機能を有する。弁棒61がガイド孔60cに挿入された状態で、弁棒61とガイド孔60cの間に隙間があり、この隙間が飲料水の経路として機能する。
【0031】
弁体支持ホルダー60は、下方から順に小径部60d、中径部60e、大径部60fが一体形成されており、その内部を飲料水が通過する。小径部60dが飲料水トレイ1の柄11の中に位置し、端壁部11aがその近傍に位置するように組み込まれる。従って、
図5のように、弁体支持ホルダー60が組み込まれた状態では、飲料水トレイ1を取り外すことはできない。
【0032】
大径部60fは、ホルダー受け部41の開口42に嵌合する大きさに設定されている。大径部60fの内径部には雌ねじ60gが形成されている。
【0033】
第2飲料通路形成部7は、カートリッジホルダー70(カートリッジ保持部に相当)と、飲料水カートリッジ71を備えている。カートリッジホルダー70は、下から順に小径部70a、中径部70b、大径部70cにより形成されている。小径部70aには雄ねじが形成されており、弁体支持ホルダー60の大径部60fに形成された雌ねじに螺合可能である。なお、両者を組み立てた状態では、小径部70aの下部にパッキン64を挟んだ状態で組み込む。カートリッジ71は、飲料水を軟水化させるためのフィルターが組み込まれている。カートリッジ71は、カートリッジホルダー70に着脱自在に装着することができ、必要でなければ、カートリッジ71は配置しなくてもよい。大径部70cの内径部には雌ねじが形成されている。カートリッジ71の詳細については後述する。なお、フィルターの改質機能としては軟水化に限定されるものではなく、ビタミンなどが溶出できるように水に味をつけたり、活性炭を入れての濾過機能を有するフィルターでもよい。
【0034】
飲料容器取り付け部8は、飲料容器の取り付けホルダー80と、パッキン81を有する。取り付けホルダー80は、大径部80aと小径部80bが一体形成されている。大径部80aには、外周に雄ねじが形成されており、カートリッジホルダー70の大径部70cに形成された雌ねじに螺合する。これにより、両者を一体的に結合して組み立てることができる。なお、組み込んだ状態では、大径部80aの下部にパッキン72が位置した状態になる。パッキン72は、カートリッジホルダー70のパッキン挿入溝70dに挿入することで組み込まれる。小径部80bの内壁部には雌ねじが形成されており、ペットボトル等(不図示)の飲料容器が螺合して組み込まれる。その場合、ペットボトルの飲み口の先端にはパッキン81が位置した状態になる。
【0035】
<組み立て手順>
つぎに、本実施形態に係るペット用給水器の組立手順を説明する。
図7、
図8、
図9に示すように、ペット用柵Fの内側に飲料水トレイ1と第1保持部材2を手で持つなどしてセットする。この状態で、飲料水トレイ1の柄11は、第1保持部材2に形成された穴22を貫通してペット用柵Fの外側にまで突き出る。また、第1保持部材2に形成されたボルト21もペット用柵Fを貫通して外側に突き出る。
【0036】
この状態で、第2保持部材3をペット用柵Fの外側からセットする。すなわち、第2保持部材3に形成された穴30aにボルト21を貫通させ、飲料水トレイ1の柄11を筒部30cに貫通させる。さらに、張り出し部30dを穴22の下側から嵌入させる。この状態で、飲料水トレイ1から手を離しても、第1保持部材2と第2保持部材3により保持した状態を維持することができる。
【0037】
つぎに、ナット5をボルト21に螺合することで、第1保持部材2と第2保持部材3をしっかりとペット用柵Fに結合することができる。第1保持部材2の本体部20に形成された凹凸部20bと、第2保持部材3の本体部30に形成された凹凸部30bにより、ペット用柵Fを確実に挟持することができる。ナット5による締め付け作業は、ペット用柵Fの外側から行われるので、作業が行いやすい。
【0038】
つぎに、第2保持部材3の背後からカバー部材4を結合する。カバー部材4をそのまま背後からスライド移動させることで、柔軟性を有する係合爪31が変形して、係合孔40に係合される。カバー部材4を外すときは、爪部31bを手で押し込むことで係合状態を解除すればよい。
【0039】
残りの第1飲料通路形成部6、第2飲料通路形成部7、飲料容器取り付け部8は、あらかじめ組み立てて一体化しておく。この状態では、弁棒61は弁体付勢ばね63の付勢力により垂直下方に付勢されている。弁棒61と一体結合された弁体62も下方に付勢され、斜面段差60hに当接する。斜面段差60hは、弁体支持ホルダー60の小径部60dと中径部60eの境界に位置する。これにより、飲料通路が閉鎖された状態になる。
【0040】
従って、第1飲料通路形成部6、第2飲料通路形成部7、飲料容器取り付け部8が一体化したユニットの状態でペットボトルを取り付けホルダー80に結合しても飲料水が第1飲料通路形成部6の下部から漏れてくることはない。
【0041】
上記の組み立てたユニットをカバー部材4に組み込んだ状態は、
図5等に示される。第1飲料通路形成部6がカバー部材4内に挿入されていくと、まず、弁棒61の下端(大径部61c)が飲料水トレイ1の柄11の底面11cに当接する。これにより、弁体付勢ばね63の付勢力に抗して弁体62が斜面段差60hから離間して行き、飲料通路が開いた状態になる。これにより、飲料容器の飲料水が飲料水トレイ1のトレイ本体10の方に供給されていく。
【0042】
<飲料水カートリッジの構成>
図10、
図11は、カートリッジ71の実施形態を示す図である。
図10Aは平面図、
図10Bは縦断面図、
図10Cは底面図を示す。
図11は、カートリッジ71の作用を説明する図である。カートリッジ71は、本体容器710を備えており、その内部に軟水化させるためのフィルター(例えば、イオン交換樹脂)73が挿入される。本体容器710の中央部には、空気通路を形成するための円筒部711が形成されている。円筒部711の上部中心に開口712が形成されている。
【0043】
本体容器710の上には薄いメッシュ蓋713が溶着されている。本体容器710の底には穴715が4カ所形成されており、その下に、蓋713と同じ素材のメッシュ714が溶着されている。なお、カートリッジ71の形状及び構造は上記に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
【0044】
図11は、カートリッジ71の作用を示しており、矢印B1は、飲料水が落下してくる方向を示す。飲料水は、メッシュ713を通過した後、フィルター73内に進入して、飲料水を軟水化した後、底面の開口715及びメッシュ714から排出される(矢印B2)。また、カートリッジ73の下方に存在していた空気は、底面の穴716から矢印Cのように円筒部711を通って開口712から上方に抜ける。これにより、飲料水が下方にスムーズに流れていくようにしている。
【0045】
本発明において、飲料水カートリッジ73は、使い捨ての構成にしてもよいし、フィルター73のみを交換する構成にしてもよい。使い捨ての構成にする場合は、フィルター73を交換可能にするには、フィルター73を袋に入れるなどし、着脱自在な蓋713を設けるように構成する。
【0046】
また、ペットによっては、カートリッジ73が必要ない場合がある。かかる場合は、カートリッジ73を第2飲料通路形成部7に装着しなければ、第2飲料通路形成部7が単なる飲料通路として使用することができる。
【0047】
<別実施形態>
本実施形態では、第1飲料通路形成部6と第2飲料通路形成部7により飲料通路形成部を構成しているが、カートリッジを用いない場合は、第2飲料通路形成部7は用いない構成でもよい。本実施形態において、第2飲料通路形成部7を用いない場合、ペットボトルを直接第1飲料通路形成部6の大径部60fの雌ねじに結合することができる。従って、飲料容器取り付け部8も必要がない。
【符号の説明】
【0048】
1 飲料水トレイ
10 トレイ本体
11 柄
2 第1保持部材
20 本体部
21 ボルト
22 穴
3 第2保持部材
30 本体部
31 係合爪
31a 腕部
31b 爪部
4 カバー部材
40 係合孔
5 ナット
6 第1飲料通路形成部
7 第2飲料通路形成部
71 カートリッジ
73 軟水化フィルター
8 飲料容器取り付け部