(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】電気錠
(51)【国際特許分類】
E05B 47/00 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
E05B47/00 J
(21)【出願番号】P 2018138895
(22)【出願日】2018-07-24
【審査請求日】2021-04-23
(73)【特許権者】
【識別番号】516004695
【氏名又は名称】株式会社tsumug.lab
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】牧田 恵里
(72)【発明者】
【氏名】青木 和律
【審査官】芝沼 隆太
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-48471(JP,A)
【文献】特開平4-368580(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0004405(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サムターンとともに回転軸回りに回転し、かつ前記回転軸に沿って延びるカムと、
前記カムの一端部に配置され、前記回転軸回りに回動する第1平歯車と、
解施錠信号の入力により、前記回転軸とねじれの位置に延びる出力軸を回転駆動させるモータと、
前記出力軸の一端部に、前記出力軸と同軸に配置された第1傘歯歯車と、
前記第1平歯車と前記第1傘歯歯車との間に配置されたクラッチ機構と、を備え、
前記クラッチ機構は、
前記第1平歯車と螺合する第2平歯車と、
前記第2平歯車と同軸に配置され、かつ前記第1傘歯歯車と螺合する第2傘歯歯車と、
前記第2平歯車と前記第2傘歯歯車との間に、これらの共通軸と同軸に配置されたクラッチ盤と、を有し、
前記クラッチ機構は、前記第1傘歯歯車の回転を、前記第1平歯車に伝達するとともに、前記第1平歯車の回転が、前記第1傘歯歯車に伝達されるのを抑制
し、
前記クラッチ盤は、前記第2傘歯歯車の回転を、前記第2平歯車に伝達するとともに、前記第2平歯車の回転が、前記第2傘歯歯車に伝達されるのを抑制する電気錠。
【請求項2】
前記クラッチ盤は、前記共通軸に沿う第2傘歯歯車側に向けて突出する係合突起を備えていることを特徴とする請求項
1に記載の電気錠。
【請求項3】
前記第2傘歯歯車のうち、前記共通軸に沿う前記第2平歯車側を向く内端面には、前記係合突起が係合する係合溝が形成されていることを特徴とする請求項
2に記載の電気錠。
【請求項4】
前記クラッチ盤は、前記共通軸に沿う第2傘歯歯車側に向けて付勢されていることを特徴とする請求項
1から
3のいずれか1項に記載の電気錠。
【請求項5】
前記モータにおける前記出力軸は、
前記サムターンにおける前記回転軸、および前記出力軸それぞれと直交する方向から見た平面視で、前記回転軸に対して直角をなしていることを特徴とする請求項1から
4のいずれか1項に記載の電気錠。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気錠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、解施錠信号の入力により、解施錠可能に構成された電気錠が知られている。
このような電気錠として、特許文献1には、複数の歯車を介してサムターンと連結されたモータを備えた構成が開示されている。この電気錠では、解施錠信号の入力によりモータが回転することで、歯車を介してサムターンを回転させて解施錠することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の電気錠では、サムターンを手動により操作して、この電気錠を解施錠させる際に、複数の歯車を介してサムターンと連結されたモータを回転させる必要があり、回転トルクが大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、サムターンを手動により操作する際の回転トルクを低減することができる電気錠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決するために、本発明の電気錠は、サムターンとともに回転軸回りに回転し、かつ前記回転軸に沿って延びるカムと、前記カムの一端部に配置され、前記回転軸回りに回動する第1平歯車と、解施錠信号の入力により、前記回転軸とねじれの位置に延びる出力軸を回転駆動させるモータと、前記出力軸の一端部に、前記出力軸と同軸に配置された第1傘歯歯車と、前記第1平歯車と前記第1傘歯歯車との間に配置されたクラッチ機構と、を備え、前記クラッチ機構は、前記第1平歯車および前記第1傘歯歯車それぞれと螺合する複数の歯車を有し、前記第1傘歯歯車の回転を、前記第1平歯車に伝達するとともに、前記第1平歯車の回転が、前記第1傘歯歯車に伝達されるのを抑制する。
【0007】
また、前記クラッチ機構は、前記第1平歯車と螺合する第2平歯車と、前記第2平歯車と同軸に配置され、かつ前記第1傘歯歯車と螺合する第2傘歯歯車と、前記第2平歯車と前記第2傘歯歯車との間に、これらの共通軸と同軸に配置されたクラッチ盤と、を備え、前記クラッチ盤は、第2傘歯歯車の回転を、第2平歯車に伝達するとともに、第2平歯車の回転が、第2傘歯歯車に伝達されるのを抑制してもよい。
【0008】
また、前記クラッチ盤は、前記共通軸に沿う第2傘歯歯車側に向けて突出する係合突起を備えてもよい。
【0009】
また、前記第2傘歯歯車のうち、前記共通軸に沿う前記第2平歯車側を向く内端面には、前記係合突起が係合する係合溝が形成されてもよい。
【0010】
また、前記クラッチ盤は、前記共通軸に沿う第2傘歯歯車側に向けて付勢されてもよい。
【0011】
また、前記モータにおける前記出力軸は、前記サムターンにおける前記回転軸、および前記出力軸それぞれと直交する方向から見た平面視で、前記回転軸に対して直角をなしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電気錠は、モータの出力軸の一端部に配置された第1傘歯歯車と、サムターンとともに回転するカムの一端部に配置された第1平歯車と、の間にクラッチ機構が配置されている。このため、サムターンを手動で回転させた際に、カムを介して第1平歯車に伝達された回転トルクが、クラッチ機構により第1傘歯歯車に伝達されるのを抑制されることで、第1傘歯歯車が配置されたモータの出力軸を回転させる必要がない。これにより、サムターンを手動により操作する際の回転トルクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(a)本発明の一実施形態に係る電気錠が採用された扉の正面図、(b)(a)に示す扉の背面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る電気錠の施錠部を示す斜視図である。
【
図6】
図3に示すクラッチ機構のうち、第2傘歯歯車を除く拡大図である。
【
図7】
図3に示す第2傘歯歯車における歯面の裏側を示す斜視図である。
【
図8】
図3に示すクラッチ機構のうち、第2傘歯歯車と第2平歯車の一部とを除く拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る電気錠1について説明する。
図1および
図2に示すように、本発明の電気錠1は、電気的又は磁気的な解施錠信号の入力により、扉2を解錠、施錠可能な錠であり、扉2に取り付けられて使用される。
扉2は、表裏面が前後方向を向く板状の扉本体20と、扉本体20に取り付けられ、操作により扉2を開閉するノブ21と、ノブ21の操作により、扉2の側縁部から出入り可能なラッチ22と、を備えている。
【0015】
電気錠1は、解施錠信号に基づいて扉2を施錠、開錠するデッドボルト3と、解施錠信号の入力を受け付ける受付部4と、受付部4への解施錠信号の入力により、サムターン30を回転させながら、デッドボルト3の位置を操作する施錠部10と、を備えている。
デッドボルト3は、扉2の側縁部から外部に向けて突き出すことで扉2を施錠し、かつ扉2の側縁部から内部に引っ込むことで、扉2を解錠する。なお、デッドボルト3は、電気錠1ではなく、扉2に設けられてもよい。
【0016】
図3から
図5に示すように、施錠部10は、サムターン30とともに回転軸O1回りに回転するカム11と、カム11の一端部に配置された第1平歯車12と、解施錠信号の入力により、出力軸13Aを回転駆動させるモータ13と、出力軸13Aの一端部に配置された第1傘歯歯車14と、第1平歯車12と第1傘歯歯車14との間に配置されたクラッチ機構15と、を備えている。
【0017】
カム11は、回転軸O1に沿って伸びている。回転軸O1は扉2が開閉される方向に沿って伸びている。
第1平歯車12は、回転軸O1回りに回動する。第1平歯車12は半円形状の歯車であり、回転軸O1と同軸に配置されている。第1平歯車12の外周縁部のうち、歯が形成されている部分における、回転軸O1を中心とする中心角の大きさは、180°以下となっている。
【0018】
モータ13は、回転軸O1とねじれの位置に延びる出力軸13Aと、出力軸13Aが連結されたモータ本体13Bと、を有している。
図4に示すように、出力軸13Aは、サムターン30における回転軸O1、および出力軸13Aそれぞれと直交する方向から見た平面視で、回転軸O1に対して直角をなしている。モータ本体13Bは、直筒状をなしており、出力軸13Aに沿って伸びている。
【0019】
第1傘歯歯車14は、出力軸13Aと同軸に配置されている。第1傘歯歯車14は、出力軸13Aに沿うモータ本体13B側に向かうに従い、漸次拡径する台形円錐状を呈している。
クラッチ機構15は、第1平歯車12および第1傘歯歯車14それぞれと螺合する複数の歯車を有している。
【0020】
すなわち、クラッチ機構15は、第1平歯車12と螺合する第2平歯車16と、第2平歯車16と同軸に配置され、かつ第1傘歯歯車14と螺合する第2傘歯歯車17と、第2平歯車16と第2傘歯歯車17との間に配置されたクラッチ盤18(
図6参照)と、を備えている。
第2平歯車16および第2傘歯歯車17の共通軸O2は、回転軸O1と平行に伸びている。
【0021】
また、クラッチ機構15は、第2平歯車16および第2傘歯歯車17を一体に貫き、共通軸O2と同軸に配置された支持軸19を備えている。
支持軸19は、共通軸O2と同軸に配置されている。支持軸19は、モータ13の出力軸13Aと直交している。
【0022】
第2平歯車16は、第1平歯車12よりも小径であり、外周縁部の全周にわたって歯が形成された円形状の歯車である。第2平歯車16の内周部には、共通軸O2に沿って窪む収容凹部16Aが形成されている。
第2傘歯歯車17の有効径は、第1傘歯歯車14の有効径と同等となっている。ここで、有効径とは、最大径と最小径との間の中間径を指す。
第2傘歯歯車17は、共通軸O2に沿う第2平歯車16側に向かうに従い漸次、拡径する台形円錐状を呈している。第2傘歯歯車17の最大径は、第2平歯車16の外径と同等になっている。
【0023】
図6に示すように、クラッチ盤18はリング状をなしている。クラッチ盤18は、内部に共通軸O2が挿入され、共通軸O2と同軸に配置されている。クラッチ盤18は、第2平歯車16の収容凹部16A内に嵌合するように配置されている。
クラッチ盤18は、共通軸O2に沿う第2傘歯歯車17側に向けて突出する係合突起18Aを備えている。係合突起18Aは、クラッチ盤18のうち、共通軸O2に沿う第2傘歯歯車17側を向く外端面に形成されている。
【0024】
係合突起18Aは、クラッチ盤18の外端面に、共通軸O2回りに周回する周方向に間隔をあけて複数配置されている。図示の例では、4つの係合突起18Aが、クラッチ盤18に配置されている。係合突起18Aは半球体状をなしている。なお、係合突起18Aの数量は任意に変更可能である。
【0025】
図7に示すように、第2傘歯歯車17のうち、共通軸O2に沿う第2平歯車16側を向く内端面には、係合突起18Aが係合する係合溝17Aが形成されている。係合溝17Aは、係合突起18Aと対向する位置に4つ配置されている。係合溝17Aは正面視で円形状を呈している。
【0026】
係合溝17A内に係合突起18Aが嵌合することで、係合溝17Aと係合突起18Aとが周方向に係合している。
このため、第2傘歯歯車17の周方向の回転に伴って、クラッチ盤18が第2傘歯歯車17と同期して周方向に回転する。そして、クラッチ盤18が収容凹部16A内に嵌合された第2平歯車16が、第2傘歯歯車17と同期して回転する。
【0027】
図8に示すように、クラッチ盤18は、共通軸O2に沿う第2傘歯歯車17側に向けて付勢されている。収容凹部16A内のうち、クラッチ盤18に対して、共通軸O2に沿う第2平歯車16側に位置する部分には、スプリングワッシャ40が配置されている。
スプリングワッシャ40は、共通軸O2と同軸に配置されている。このスプリングワッシャ40により、クラッチ盤18が共通軸O2に沿う第2傘歯歯車17側に向けて付勢されている。このため、係合突起18Aは第2傘歯歯車17側に向けて付勢されている。
【0028】
そしてクラッチ機構15は、第1傘歯歯車14の回転を、第1平歯車12に伝達するとともに、第1平歯車12の回転が、第1傘歯歯車14に伝達されるのを抑制する。
このようなクラッチ機構15の動きについて、それぞれの部材の動きとともに、以下に詳述する。
【0029】
まず、モータ13が駆動した際におけるクラッチ機構15の挙動について説明する。
図4および
図8に示すように、モータ13の出力軸13Aが回転すると、出力軸13Aに配置された第1傘歯歯車14が回転する。これにより、クラッチ機構15のうち、第1傘歯歯車14と螺合する第2傘歯歯車17が回転する。
【0030】
この際、第2傘歯歯車17は、第1傘歯歯車14の歯面プロファイルにより、共通軸O2に沿う第2平歯車16側に向けて、第1傘歯歯車14から押圧される。これにより、第2傘歯歯車17から押圧されたクラッチ盤18は、スプリングワッシャ40の付勢力に対抗して、第2平歯車16側に向けて変位する。
【0031】
この際、第2傘歯歯車17の係合溝17Aに、クラッチ盤18の係合突起18Aが係合している。このため、第2傘歯歯車17の回転に伴って、クラッチ盤18が回転する。これにより、クラッチ盤18が内側に嵌合された第2平歯車16が回転して、第2平歯車16と螺合する第1平歯車12が回転する。
このようにして、クラッチ盤18が、第2傘歯歯車17の回転を、第2平歯車16に伝達することで、クラッチ機構15は、第1傘歯歯車14の回転を、第1平歯車12に伝達する。
【0032】
次に、サムターン30を手動で回転させた際におけるクラッチ機構15の挙動について説明する。
サムターン30を手動により回転させると、サムターン30と連結されたカム11が回転軸O1回りに回転する。これにより、カム11の一端部に配置された第1平歯車12が回転することで、第1平歯車12と螺合する第2平歯車16が共通軸O2回りに回転する。
【0033】
この際、第2平歯車16およびクラッチ盤18は、スプリングワッシャ40により共通軸O2に沿う第2平歯車16側に向けて付勢されている。一方、モータ13が回転していないため、第2傘歯歯車17は、第1傘歯歯車14から押圧力を受けることがない。
このため、クラッチ盤18と第2傘歯歯車17との間に隙間が生じやすく、第2傘歯歯車17の係合溝17Aが、クラッチ盤18の係合突起18Aから外れやすくなっている。
【0034】
そして、第2平歯車16の回転トルクが、クラッチ盤18を介して第2傘歯歯車17に伝達される際に、クラッチ盤18の係合突起18Aの球面から受ける共通軸O2に沿う斥力により、第2傘歯歯車17がクラッチ盤18から共通軸O2方向に離間する。これにより、第2平歯車16が、第2傘歯歯車17に対して空回りをする。
このようにして、クラッチ盤18が、第2平歯車16の回転が第2傘歯歯車17に伝達されるのを抑制することで、クラッチ機構15が、第1平歯車12の回転が第1傘歯歯車14に伝達されるのを抑制する。
【0035】
以上説明したように、本実施形態に係る電気錠1によれば、モータ13の出力軸13Aの一端部に配置された第1傘歯歯車14と、サムターン30とともに回転するカム11の一端部に配置された第1平歯車12と、の間にクラッチ機構15が配置されている。
このため、サムターン30を手動で回転させた際に、カム11を介して第1平歯車12に伝達された回転トルクが、クラッチ機構15により第1傘歯歯車14に伝達されるのを抑制されることで、第1傘歯歯車14が配置されたモータ13の出力軸13Aを回転させる必要がない。これにより、サムターン30を手動により操作する際の回転トルクを低減することができる。
【0036】
また、クラッチ機構15が、第2平歯車16、第2傘歯歯車17、およびクラッチ盤18を備えているので、少ない部品点数で、前述したクラッチ機構15の機能を実現することができる。
また、クラッチ盤18に係合突起18Aが形成され、第2傘歯歯車17に係合溝17Aが形成されているので、係合溝17Aに係合突起18Aが係合することで、第2傘歯歯車17の回転力をクラッチ盤18に確実に伝達することができる。
【0037】
また、クラッチ盤18が第2傘歯歯車17側に向けて付勢されているので、第1傘歯歯車14から第2傘歯歯車17に向けて加えられる押圧力を、第2傘歯歯車17がクラッチ盤18から受ける付勢力に対抗させることができる。これにより、第2傘歯歯車17とクラッチ盤18とを強固に係合させることが可能になり、クラッチ盤18を介して、第2傘歯歯車17の回転トルクを、第2平歯車16に確実に伝達することができる。
【0038】
また、モータ13の出力軸13Aが、サムターン30における回転軸O1、および出力軸13Aそれぞれと直交する方向から見た平面視で、回転軸O1に対して直角をなしているので、モータ13が回転軸O1方向にかさばるのを抑えることが可能になり、電気錠1をコンパクトな構成にすることができる。
【0039】
なお、上述の実施形態は、本発明の代表的な実施形態を単に例示したものにすぎない。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に対して種々の変形を行ってもよい。
【0040】
例えば、上記実施形態においては、クラッチ機構15が、第2平歯車16、第2傘歯歯車17、およびクラッチ盤18を備えた構成を示したが、このような態様に限られない。クラッチ機構15は、その他の歯車やクラッチ部材により構成されてもよい。
また、上記実施形態においては、クラッチ盤18が、第2平歯車16および第2傘歯歯車17の間に配置されている構成を示したが、このような態様に限られない。例えばモータ13の出力軸13Aに複数の歯車が配置され、それらの間にクラッチ盤18が配置されてもよい。
【0041】
また、上記実施形態においては、クラッチ盤18に係合突起18Aが形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。クラッチ盤18に係合突起18Aが形成されず、第2傘歯歯車17の内端面に、第2平歯車16側に向けて突出する係合突起が形成されてもよい。
また、上記実施形態においては、係合突起18Aが半球体状である構成を示したが、このような態様に限られない。係合突起18Aの形状は任意に変更することができる。
【0042】
また、上記実施形態においては、第2傘歯歯車17のうち、共通軸O2に沿う第2平歯車16側を向く内端面に係合溝17Aが形成されている構成を示したが、このような態様に限られない。第2傘歯歯車17の内端面に係合溝17Aが形成されず、クラッチ盤18に第2平歯車16側に向けて窪む係合溝が形成されてもよい。
また、上記実施形態においては、係合溝17Aが平面視で円形状を呈する構成を示したが、このような態様に限られない。係合溝17Aの形状は任意に変更することができる。
【0043】
また、上記実施形態においては、クラッチ盤18が、第2傘歯歯車17側に向けて付勢されている構成を示したが、このような態様に限られない。クラッチ盤18は、第2傘歯歯車17側に向けて付勢されていなくてもよい。
【0044】
また、上記実施形態においては、出力軸13Aが、回転軸O1に対して平面視で直角をなしている構成を示したが、このような態様に限られない。出力軸13Aは、回転軸O1に対して平面視で直角でない角度をなしてもよい。
【0045】
また、前述した変形例に限られず、これらの変形例を選択して適宜組み合わせてもよいし、その他の変形を施してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 電気錠
11 カム
12 第1平歯車
13 モータ
14 第1傘歯歯車
15 クラッチ機構
16 第2平歯車
17 第2傘歯歯車
17A 係合溝
18 クラッチ盤
18A 係合突起
30 サムターン