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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/20 20100101AFI20220627BHJP
   H01L 33/22 20100101ALI20220627BHJP
【FI】
H01L33/20
H01L33/22
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018554300
(86)(22)【出願日】2017-01-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-01-17
(86)【国際出願番号】 KR2017000091
(87)【国際公開番号】W WO2017119711
(87)【国際公開日】2017-07-13
【審査請求日】2019-11-20
(31)【優先権主張番号】10-2016-0000795
(32)【優先日】2016-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0001417
(32)【優先日】2016-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521268118
【氏名又は名称】スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】サン,ヨンチュン
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-023249(JP,A)
【文献】特開2015-207752(JP,A)
【文献】特開2006-216961(JP,A)
【文献】国際公開第2015/067183(WO,A1)
【文献】特表2014-519188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に配置される活性層を含む半導体構造物;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される第1電極;
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極;
前記半導体構造物の下に配置される半導体基板;及び
前記半導体基板と前記半導体構造物との間に配置され、互いに離隔する複数のパターンを含むパターン層を含み、
前記半導体構造物の上部面は、互いに異なる方向に伸びる第1辺、第2辺、及び第3辺を含み、
第1周長と第2周長の比率は1.1~1.25であり、前記第1周長は前記第1辺、前記第2辺、及び前記第3辺の和であり、
前記第2周長は前記半導体構造物の上部面の面積と同一の面積を有する正三角形の第4辺、第5辺、及び第6辺の和であり、
前記複数のパターンのそれぞれは円板形、又は多面体形であり、
前記複数のパターンのそれぞれが円板形である場合、それぞれの直径は2μm~5μmであり、且つ、前記パターンの間の離隔距離は0.4μm~1.5μmである、半導体素子。
【請求項2】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層との間に配置される活性層を含む半導体構造物;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される第1電極;
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極;
前記半導体構造物の下に配置される半導体基板;及び
前記半導体基板と前記半導体構造物との間に配置され、互いに離隔する複数のパターンを含むパターン層を含み、
前記半導体構造物の上部面は互いに異なる方向に延びる第1辺、第2辺、及び第3辺を含み、
第1周長と第2周長の比率は1.1~1.25であり、前記第1周長は前記第1辺、前記第2辺、及び前記第3辺の和であり、前記第2周長は前記半導体構造物の上部面の面積と同じ面積を有する正三角形の第4辺、第5辺、及び第6辺の和であり
前記複数のパターンは、垂直方向から見た場合、その形状が円形、ライン形状、ストライプ形状、又は多角形を含み、
前記複数のパターンは、円形である場合、前記垂直方向に向かって直径が減少し、
前記複数のパターンは、ライン形状又はストライプ形状である場合、前記垂直方向に向かって幅が減少し、
前記複数のパターンは、多角形である場合、前記垂直方向に向かって何れかの辺の長さが減少し、
前記垂直方向は前記半導体基板から前記半導体構造物に向かう方向である、半導体素子。
【請求項3】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、及び前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層との間に配置される活性層を含む半導体構造物;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される第1電極;
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極;
前記半導体構造物の下に配置される半導体基板;及び
前記半導体基板と前記半導体構造物との間に配置され、互いに離隔する複数のパターンを含むパターン層を含み、
前記半導体構造物の上部面は互いに異なる方向に延びる第1辺、第2辺、及び第3辺を含み、
第1周長と第2周長の比率は1.1~1.25であり、前記第1周長は前記第1辺、前記第2辺、及び前記第3辺の和であり、前記第2周長は前記半導体構造物の上部面の面積と同じ面積を有する正三角形の第4辺、第5辺、及び第6辺の和であり、
前記パターン層は前記半導体基板の中心から外周の方向に第1~第nパターンを含み、
前記第1~第nパターンのそれぞれはリング形であり、
第n-1パターンは第nパターンの内周面の内側に位置する前記半導体基板の上部面に配置される、半導体素子。
【請求項4】
前記半導体構造物の上部面の平面形状は前記第1辺、前記第2辺、及び前記第3辺を含む直角三角形であり、前記第1辺と前記第2辺間の角度は第1角度、前記第1辺と前記第3辺間の角度は第2角度、前記第2辺と前記第3辺間の角度は第3角度であり、
前記第1角度は直角、前記第2角度又は前記第3角度は25°~65°であり、
前記活性層は紫外線波長の光を放出し、前記紫外線波長の光は100nm~400nmの波長を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記パターン層は透光性の絶縁物質である、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記パターン層はAlN層である、請求項1~5のいずれか一項に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記第1~第nパターンのそれぞれの外周面の形状は前記半導体基板の外周面の形状と同一である、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記第1~第nパターンのそれぞれの最短距離は前記半導体基板の中心から前記半導体基板の外周縁の方向に増加し、
前記最短距離は前記半導体基板の中心から前記第1~第nパターンのそれぞれの外周面までの最短離隔距離である、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第1~第nパターンのそれぞれの直径は2μm~5μmであり、前記第1~第nパターンの間の距離は0.4μm~1.5μmである、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記半導体構造物は前記第1導電型半導体層を露出させる領域を含み、
前記第1電極は前記第1導電型半導体層の前記露出された領域と連結され、
前記第1電極は三角形であり、前記第2電極は台形である、請求項1~9のいずれか一項に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は半導体素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
窒化物半導体素子において窒化物を成長させる基板としてサファイア基板を主に使用する。すなわち、サファイア基板に窒化物、例えばGaNをエピタキシャル成長させて発光素子、例えばLEDを製作する。サファイア基板は堅固で高温によく耐えるので、高温のエピタキシャル成長に相応しいが、異種物質による結晶欠陥が多いことが欠点である。
【0003】
このような結晶欠陥を減らすために窒化物半導体をエピタキシャル成長させるための基板として半導体基板を使うことができる。このような半導体基板としてGaN基板を使うことができる。
【0004】
窒化物半導体光素子は、携帯電話のバックライト(backlight)、キーパッド、電光板、照明装置などの各種の製品の光源に応用されている。特に、デジタル製品が進化するにつれて、より高い輝度と高い信頼性を有する窒化物半導体光素子に対する要求が増加している。
【0005】
それだけでなく、光検出器又は太陽電池のような受光素子も、半導体の3-5族又は2-6族化合物半導体物質で製作する場合、素子材料の開発によって多様な波長領域の光を吸収して光電流を生成することにより、ガンマ線からラジオ波長領域まで多様な波長領域の光を用いることができる。また、早い応答速度、安全性、環境に優しさ及び素子材料の容易な調節の利点を有するので、電力制御又は超高周波回路又は通信用モジュールにも容易に用いることができる。
【0006】
したがって、半導体素子は光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極蛍光ランプ(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を取り替える発光ダイオードバックライト、蛍光灯又は白熱電球を取り替えることができる白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライト及び信号灯及びガス又は火事を感知するセンサーなどにまで応用が拡大されている。また、半導体素子は高周波応用回路又はその他の電力制御装置、通信用モジュールにまで応用が拡大されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施例は放熱効果を向上させることができ、温度上昇に起因する発光効率の低下を防止することができる半導体素子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施例による半導体素子は、半導体基板;前記半導体基板上に配置され、互いに離隔する複数のパターンを含むパターン層;前記パターン層上に配置される窒化物半導体層;及び第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層を含み、前記窒化物半導体層上に配置される半導体構造物を含み、前記パターン層の熱伝導度は前記半導体基板の熱伝導度、及び前記半導体構造物の熱伝導度より高い。
【0009】
前記半導体構造物の上部面の平面形状は第1辺、第2辺、及び第3辺を含む直角三角形であり、前記第1辺と前記第2辺間の角度は第1角度、前記第1辺と前記第3辺間の角度は第2角度、前記第2辺と前記第3辺間の角度は第3角度であり、前記第1角度は直角、前記第2角度又は前記第3角度は25°~65°であってもよい。
【0010】
前記半導体構造物の上部面の形状は第1辺、第2辺、及び第3辺を含む直角三角形であり、第1周長と第2周長の比率は1.1~1.25であり、前記第1周長は前記第1辺、前記第2辺、及び前記第3辺の和であり、前記第2周長は前記半導体構造物の上部面の面積と同一の面積を有する正三角形の周長であってもよい。
【0011】
前記パターン層はAlN層であってもよい。
【0012】
前記複数のパターンはストライプ(strie)状であり、前記複数のパターンのそれぞれの幅は10μm~20μmであり、前記複数のパターン間の離隔距離は2μm~4μmであってもよい。
【0013】
前記複数のパターンのそれぞれは円板形又は多面体形であり、前記複数のパターンの各直径は2μm~5μmであり、前記複数のパターン間の離隔距離は0.4μm~1.5μmであってもよい。
【0014】
垂直方向に前記複数のパターンのそれぞれの幅又は直径は減少し、前記垂直方向は前記半導体基板から前記半導体構造物に向かう方向であってもよい。
【0015】
前記パターン層は透光性の絶縁物質であってもよい。
【0016】
前記パターン層は前記半導体基板の中心から外周の方向に第1~第nパターンを含み、前記第1~第nパターンのそれぞれはリング形であり、第n-1パターンは第nパターンの内周面の内側に位置する前記半導体基板の上部面に配置されることができる。
【0017】
前記半導体基板の上面の全面積に対して前記パターン層が占める面積は70%以上であってもよい。
【発明の効果】
【0018】
実施例は放熱効果を向上させることができ、温度上昇に起因する発光効率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例による半導体素子の斜視図である。
図2図1に示した半導体素子のAB方向の断面図である。
図3図2に示したパターン層の一実施例を示す図である。
図4図2に示したパターン層の他の実施例を示す図である。
図5図2に示したパターン層のさらに他の実施例を示す図である。
図6図2に示したパターン層のさらに他の実施例を示す図である。
図7】他の実施例による半導体素子の斜視図である。
図8図7に示した半導体素子のAB方向の断面図である。
図9】AlNパターン層及び他の透光性物質の熱伝導度と熱膨張係数を示す図である。
図10a】他の実施例による半導体素子のパターン層を示す図である。
図10b】他の実施例による半導体素子のパターン層を示す図である。
図10c】他の実施例による半導体素子のパターン層を示す図である。
図10d】他の実施例による半導体素子のパターン層を示す図である。
図11】実施例による半導体素子パッケージを示す断面図である。
図12】実施例による半導体素子を示す図である。
図13】実施例による半導体素子を示す図である。
図14】他の実施例による半導体素子パッケージを示す図である。
図15】さらに他の実施例による半導体素子の斜視図である。
図16図15に示した半導体素子の上部面を示す図である。
図17】実施例による半導体素子の高さによる光抽出効率を示す図である。
図18図15に示した半導体素子の少なくとも一つの角度による第1周長と第2周長の比を示すグラフである。
図19】ELOG成長方式を用いた窒化物系半導体の成長を示した図である。
図20】Pendeo成長方式を用いた窒化物系半導体の成長を示した図である。
図21】実施例による照明装置を示す図である。
図22】実施例による表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例は添付図面及び実施例についての説明によって明らかになるであろう。実施例の説明において、それぞれの層(膜)、領域、パターン又は構造物が基板、各層(膜)、領域、パッド又はパターンの“上(on)”に又は “下(under)”に形成されるものとして記載される場合、“上(on)”と“下(under)”は“直接(directly)”又は “他の層を介して(indirectly)”形成されるものを全て含む。また、各層の上又は下に対する基準は図面に基づいて説明する。また、同じ参照番号は図面の説明で同じ要素を指示する。
【0021】
半導体素子は発光素子、受光素子などの各種の電子素子を含むことができ、発光素子と受光素子のそれぞれは第1導電型半導体層、活性層及び第2導電型半導体層を含むことができる。
【0022】
例えば、実施例による半導体素子は発光素子であってもよい。発光素子は、電子と正孔が再結合することによって光を放出し、この光の波長は物質固有のエネルギーバンドギャップによって決定される。よって、放出される光は前記物質の組成によって違うことがある。
【0023】
図1は実施例による半導体素子100の斜視図を示し、図2図1に示した半導体素子100のAB方向の断面図を示す。
【0024】
図1及び図2を参照すると、半導体素子100は、基板110、パターン層115、窒化物半導体層120、半導体構造物130、第1電極142、及び第2電極144を含む。
【0025】
基板110は窒化物半導体基板であってもよい。例えば、基板110はAlGa1-xN(0≦x≦0.5)の組成式を有する半導体でなることができる。
【0026】
例えば、基板110は、GaN層、又はAlGaN層の少なくとも1種を含むことができ、単一層又は複数層でなることができる。基板110は透光性であってもよい。
【0027】
側面を通じて抽出される光の比率を高めるために、基板110は五面体、例えば三角柱状であってもよいが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、六面体、例えば四角柱状であるってもよい。
【0028】
例えば、基板110の隣接した2個の側面間の内角θ1、θ2、又はθ3は鋭角、例えば45°又は60°であってもよい。
【0029】
パターン層115は基板110の上面111上に配置され、基板110及び半導体構造物130の熱を放出する又は半導体構造物と基板の間で熱を伝導する役割をすることができる。
【0030】
すなわち、パターン層115は、半導体素子100の熱伝導度を向上させるために、基板110と半導体構造物130の間に配置されることができる。
【0031】
パターン層115の熱伝導度は基板110の熱伝導度より高くてもよい。
【0032】
また、パターン層115の熱伝導度は半導体構造物130の熱伝導度より高くてもよい。
【0033】
パターン層115は、光抽出効率が減少しないように光を透過する透光性物質であってもよく、絶縁物質であってもよい。
【0034】
パターン層115が非透光性物質、例えば非透光性金属物質でなる場合、半導体構造物130で発生した光がパターン層115で吸収されるとか反射されることがあり、よって半導体素子の光抽出効率が減少するからである。
【0035】
また、パターン層115は、半導体構造物130の結晶品質が落ちることを防止するために、半導体構造物130と熱膨張係数が類似した物質でなることができる。
【0036】
例えば、半導体構造物130の結晶品質の向上のために、パターン層115の熱膨張係数と半導体構造物130の熱膨張係数の差は2.5未満であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0037】
例えば、パターン層115は窒化アルミニウム(AlN)でなることができるが、これに限定されるものではない。
【0038】
図9はAlNパターン層115及び他の透光性物質との熱伝導度(Thermal conductivity)及び熱膨張係数(CTE)を示す。
【0039】
図9を参照すると、AlNパターン層115の熱伝導度(285[W/m・k])は他の透光性物質であるSiO、及びAlの熱伝導度より高い。また、AlNパターン層115の熱伝導度はGaNでなる基板110の熱伝導度(130[W/m・k])より高い。
【0040】
また、AlNパターン層115の熱膨張係数(4.2[10-6/K])とGaNでなる基板110の熱膨張係数(5.3[10-6/K])の差は他の透光性物質であるSiO、又はAlの熱膨張係数と基板110の熱膨張係数の差より小さい。
【0041】
パターン層115は、基板110の上面111上にパターン層形成物質、例えばAlNを蒸着し、フォトリソグラフィー(photolithography)工程及び食刻工程によって、蒸着された物質(例えば、AlN)をパターニングすることによって形成されることができる。
【0042】
パターン層115の厚さT1は0.5μm~3μm以下であってもよい。
【0043】
パターン層115の厚さT1が3μmを超える場合には、パターニング工程が難しくて所望のパターン形状が得られなく、窒化物半導体層120、及び半導体構造物130の成長時間が増えることがある。
【0044】
パターン層115の厚さT1が0.5μm未満の場合には、熱伝導効果及び放熱効果が非常に小さいことがある。
【0045】
例えば、他の実施例では、パターン層115の安定的な形状を確保し、熱伝導効果及び放熱効果を安定的に確保するために、パターン層115の厚さT1は1μm~2μmであってもよい。
【0046】
例えば、さらに他の実施例では、熱伝導及び放熱効果をより安定的に確保するために、パターン層115の厚さT1は2.5μm~3μmであってもよい。
【0047】
食刻を用いるパターニング工程によってパターン層115の側面112は基板110の上面111に対して傾いた傾斜面であってもよい。例えば、パターン層115の側面112と下面間の内角θ12は90°より小さくてもよいが、これに限定されるものではない。
【0048】
パターン層115は垂直方向に幅又は直径が徐々に減少することができる。例えば、図3図6に示したパターン115a~115dのそれぞれは垂直方向に幅又は直径が徐々に減少することができる。
【0049】
ここで、垂直方向は基板110から半導体構造物130に向かう方向であり、基板110の上面111に垂直な方向であってもよい。
【0050】
図3図2に示したパターン層115の一実施例115aを示す。
【0051】
図3を参照すると、パターン層115aは互いに離隔する複数のパターン115a-1~115a-n(n>1の自然数)を含む。例えば、複数のパターン115a-1~115a-nはライン形又は直方体形であってもよい。複数のパターン115a-1~115a-nはストライプ(stripe)状であってもよい。
【0052】
複数のパターン115a-1~115a-n間の距離d2と複数のパターン115a-1~115a-nのそれぞれの幅d1の比率(d2:d1)は1:2.5~1:10であってもよい。
【0053】
例えば、複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1は10μm~20μmであってもよく、複数のパターン115a-1~115a-n間の距離d2は2μm~4μmであってもよい。ここで、d2は複数のパターン115a-1~115a-nの間に露出される基板110の上面の一領域の幅であってもよい。
【0054】
複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1が10μm未満の場合、放熱効果及び熱伝導度増加効果が小さくて半導体素子の光出力効率及び外部量子効率の改善が小さい。
【0055】
複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1が20μmを超える場合、パターン層115aの上部で半導体構造物130の成長が難しいとか半導体構造物130の成長時間が長くかかる。
【0056】
他の実施例では、放熱効果及び熱伝導度増加効果を上昇させるとともに半導体構造物130の成長を容易にするために、複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1は14μm~16μmであってもよい。
【0057】
他の実施例では、半導体構造物130の成長をより容易にするとともに成長速度を高めるために、複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1は10μm~14μmであってもよい。
【0058】
さらに他の実施例では、半導体構造物の容易な成長よりは相対的に放熱効果及び熱伝導度増加効果を得るために、複数のパターン115a-1~115a-nの幅d1は16μm~20μmであってもよい。
【0059】
複数のパターン115a-1~115a-n間の距離d1が2μm未満の場合、パターン層115aの上部で半導体構造物130の成長が難しいとか半導体構造物130の成長時間が長くかかる。
【0060】
複数のパターン115a-1~115a-n間の距離d1が4μmを超える場合、複数のパターンの幅は反対に小さくなるので、放熱及び熱伝導度増加効果が小さくて半導体素子の光出力効率及び外部量子効率の改善が小さくなることがある。
【0061】
例えば、他の実施例では、放熱及び熱伝導度増加効果を確保して光出力効率を改善するために、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115aのパターン115a-1~115a-nが占める面積は70%以上であってもよい。
【0062】
また、例えば、パターン115a-1~115a-nの上部で半導体構造物の成長ができるようにするとともに成長時間があまり長くかかることを防止するために、基板の上面の全面積に対してパターン層115aのパターン115a-1~115a-nが占める面積は95%以下であってもよい。
【0063】
図4図2に示したパターン層115の他の実施例115bを示す。
【0064】
図4を参照すると、パターン層115bは互いに離隔する複数のパターン115b-1~115b-n(n>1の自然数)を含むことができる。図4に示した複数のパターン115b-1~115b-nのそれぞれの形状は円形、円筒形、又は原板形であってもよい。
【0065】
図4に示した複数のパターン115b-1~115b-nのそれぞれの直径d3は2μm~5μmであってもよい。また、複数のパターン115b-1~115b-n間の離隔距離d4は0.4μm~1.5μmであってもよい。
【0066】
複数のパターン115b-1~115b-nのそれぞれの直径d3が2μm未満の場合には、放熱効果及び熱伝導度増加効果が小さくて半導体素子の光出力効率及び外部量子効率の改善が小さい。例えば、放熱効果及び熱伝導度増加効果を安定的に確保するために、d3は3μm~4μmであってもよい。
【0067】
複数のパターン115b-1~115b-nの直径d3が5μmを超える場合には、パターン層115aの上部で半導体構造物130の成長が難しく、半導体構造物130の成長時間が長くかかる。例えば、半導体構造物130の安定的な成長及び適切な成長時間確保のために、d4は0.6μm~1μmであってもよい。
【0068】
例えば、他の実施例では、放熱及び熱伝導度増加効果によって光出力効率改善は安定的に確保するとともに半導体構造物130の安定的な成長及び適切な成長時間を確保するために、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115bのパターン115b-1~115b-nが占める面積は40%以上であってもよい。
【0069】
また、例えば、パターン115b-1~115b-nの上部で半導体構造物の成長ができるようにするとともに成長時間があまり長くかかることを防止するために、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115bのパターン115b-1~115b-nが占める面積は95%以下であってもよい。
【0070】
図5図2に示したパターン層115のさらに他の実施例115cを示す。
【0071】
図5を参照すると、パターン層115cは互いに離隔する複数のパターン115c-1~115c-n(n>1の自然数)を含むことができ、複数のパターン115c-1~115c-nのそれぞれの形状は多角形(例えば、四角形)、又は多面体(例えば、六面体)であってもよい。
【0072】
図5に示した複数のパターン115c-1~115c-nのそれぞれの直径d5には図4のd3についての説明を同様に適用することができ、複数のパターン115c-1~115c-n間の離隔距離d6は図4のd4についての説明を同様に適用することができる。
【0073】
例えば、他の実施例では、放熱及び熱伝導度増加効果を確保して光出力効率を改善するために、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115cが占める面積は40%以上であってもよい。また、例えば、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115cのパターンが占める面積は95%以下であってもよい。
【0074】
図6図2に示したパターン層115のさらに他の実施例115dを示す。
【0075】
図6を参照すると、パターン層115dは互いに離隔する複数のパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)を含むことができる。
【0076】
例えば、パターン層115dは、基板110の中心601から外周縁602の方向に順次配列される第1~第nパターン115d-1~115d-nを含み、第1~第nパターン115d-1~115d-nのそれぞれはリング形状であり、第n-1パターン115d-(n-1)は第nパターン115d-nの内周面の内側に位置する。
【0077】
第1~第nパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)のそれぞれは多角形、例えば三角形のリング形状を有してもよい。図6では基板110の形状と同一の三角形のリング形状を示すが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、四角形、又は五角形などの形状であってもよい。
【0078】
第1~第nパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)の外周面の形状は基板110の外周面の形状と同一の形状を有してもよい。
【0079】
基板110の中心601から基板110の外周縁602に向かう方向に第1~第nパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)のそれぞれの最短距離は減少することができる。
【0080】
ここで、最短離隔距離は基板110の中心601から第1~第nパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)のそれぞれの外周面までの最短離隔距離であってもよい。
【0081】
図6に示した複数のパターン115d-1~115d-nのそれぞれの直径又は幅d7は図4のd3についての説明を同様に適用することができ、複数のパターン115d-1~115d-n間の離隔距離d8は図4のd4についての説明を同様に適用することができる。
【0082】
また、例えば、他の実施例では、放熱効果及び熱伝導度増加効果を同時に確保して光出力効率を改善するために、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115dのパターン115d-1~115d-nが占める面積は70%以上であってもよい。また、例えば、基板110の上面111の全面積に対してパターン層115dのパターンが占める面積は95%以下であってもよい。
【0083】
図6でのパターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)のそれぞれは基板110の外周面の形状と同一の外周面の形状を有するが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、パターン115d-1~115d-n(n>1の自然数)のそれぞれは基板110の外周面の形状と違う外周面の形状を有してもよい。
【0084】
図2のパターン層115の厚さT1についての説明は図3図6の実施例によるパターン層115a~115dにも同様に適用することができる。
【0085】
パターン層115は、放熱及び熱伝導の役割を充分にするために、窒化物半導体層120の再成長温度で溶けない物質でなければならない。
【0086】
基板110上にパターン層115を形成した後、1000℃以上の高温で窒化物半導体層120をパターン層115の形成された基板110上で成長させる。窒化物半導体層120を成長させる工程過程でパターン層115が溶ければ、所望のパターン層の形状及びサイズ(例えば、幅及び厚さ)を保障することができなく、よって放熱及び熱伝導度増加効果による光抽出効率向上の効果が得られない。
【0087】
窒化物半導体層120はパターン層115及び基板110上に配置される。
【0088】
例えば、窒化物半導体層120はパターン層115間の空間を満たし、パターン層115を覆うことができる。
【0089】
窒化物半導体層120は基板110と同一の物質でなることができる。例えば、窒化物半導体層120は基板110と同一の組成、例えば同一の構成成分及び構成成分間の同一含量比を有してもよいが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、基板110と違う物質でなることもできる。もしくは、他の実施例では、窒化物半導体層120は基板110と同一の構成成分を含むが、構成成分間の含量比が基板110と違ってもよい。
【0090】
窒化物半導体層120は基板110と半導体構造物130間の格子定数の差を緩和して格子不整合による結晶欠陥を防止するバッファー層(buffer layer)の役割をすることもできる。
【0091】
窒化物半導体層120が基板110と同一の物質、例えばGaN又はAlGaNでなる場合、基板110と窒化物半導体層120を一緒に窒化物半導体層と定義することができ、パターン層115は窒化物半導体層110、120の内部に配置されることができ、複数のパターンは水平方向に互いに離隔して並んで配列されることができる。
【0092】
半導体構造物130は窒化物半導体層120上に配置される。
【0093】
半導体構造物130は、窒化物半導体層120上に順次積層される第1導電型半導体層132、活性層134、及び第2導電型半導体層136を含むことができる。
【0094】
第1導電型半導体層132は3族-5族、2族-6族などの化合物半導体、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有する半導体であってもよく、n型ドーパント(例えば、Si、Ge、Se、Teなど)がドープされることができる。
【0095】
活性層134は第1導電型半導体層132及び第2導電型半導体層136から提供される電子(electron)と正孔(hole)の再結合(recombination)過程で発生するエネルギーによって光を生成することができる。
【0096】
活性層134は3族-5族、2族-6族などの半導体化合物、例えば3族-5族、2族-6族の化合物半導体であってもよく、単一井戸構造、多重井戸構造、量子細線(Quantum-Wire)構造、量子ドット(Quantum Dot)、又は量子ディスク(Quantum Disk)構造を有することができる。
【0097】
活性層134はInAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有することができる。例えば、活性層134が量子井戸構造の場合、活性層134はInAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有する井戸層(図示せず)及びInAlGa1-a-bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦ab≦1)の組成式を有する障壁層(図示せず)を含むことができる。井戸層のエネルギーバンドギャップは障壁層のエネルギーバンドギャップより低くてもよい。井戸層及び障壁層は少なくとも1回以上交互に積層されることができる。
【0098】
第2導電型半導体層136は3族-5族、2族-6族などの半導体化合物、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有する半導体であってもよく、p型ドーパント(例えば、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba)がドープされることができる。
【0099】
半導体構造物130は基板110と同一の形状を有することができる。例えば、側面を通じて抽出される光の比率を高めるために、基板110は五面体、例えば三角柱状であってもよいが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、六面体、例えば四角柱状であってもよい。
【0100】
例えば、半導体構造物130の隣接した2個の側面間の内角は鋭角、例えば45°又は60°であってもよい。
【0101】
図1では三角柱状の基板110、三角柱状の窒化物半導体層120及び三角柱状の半導体構造物130を示しているが、実施例はこれに限定されるものではなく、他の実施例では、基板、窒化物半導体層、及び半導体構造物のそれぞれが同じ多面体(例えば、六面体)又は多角柱(例えば、四角柱)の形状有してもよい。
【0102】
半導体構造物130は、第1電極142との電気的接触のために、第1導電型半導体層132を露出させる一領域204を有することができる。
【0103】
第1電極142は露出される第1導電型半導体層132の一領域204上に配置及び接続されることができる。
【0104】
第2電極144は第2導電型半導体層上に配置されることができ、第2導電型半導体層136と電気的に接触する。第1電極142、及び第2電極144のそれぞれは導電性物質、例えばアルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)の少なくとも1種を含むことができ、単層又は多層構造に形成されることができる。
【0105】
また、図1及び図2には示されていないが、他の実施例による半導体素子は、半導体構造物130、又は基板110の少なくとも一側面を取り囲むパッシベーション層(passivation layer)をさらに含むことができる。
【0106】
基板を含む半導体素子は長期間使えば効率低下が発生する。このような効率低下には、電流密度の低下に起因するJ-droopと、半導体素子の温度が増加することによって発光効率が減少するT-droopとがある。
【0107】
順方向電流の電流値が低いとき、半導体素子の外部量子効率は最大値を有することができ、順方向電流の電流値が増加するほど電流密度が低下することがある。半導体素子の温度が増加するほど外部量子効率は大きく減少する。
【0108】
基板110と半導体構造物130の間に熱伝導度の高いパターン層115を挿入することにより、実施例は半導体素子100の放熱効果を向上させることができ、半導体素子100の温度が上昇することを緩和させることができ、よって半導体素子100の温度増加に起因するT-droopの程度を緩和して、発光効率、例えば外部量子効率が低下することを防止することができる。
【0109】
図7は他の実施例による半導体素子200の斜視図を示し、図8図7に示した半導体素子200のAB方向の断面図を示す。
【0110】
図7及び図8を参照すると、半導体素子200は、基板240、基板240上に配置される第1電極250、半導体基板240の下に配置される窒化物半導体層230、窒化物半導体層230内に配置されるパターン層225、窒化物半導体層230の下に配置される半導体構造物220、及び半導体構造物の下に配置される第2電極210を含む。
【0111】
図8では下に位置する基板240の一面を基板240の上面と言い、上に位置する基板240の一面を基板240の下面と言い、上から下への方向に配置される順に層を説明する。
【0112】
基板240は図1及び図2の基板110と同一であってもよく、基板110についての説明を同様に適用することができる。
【0113】
パターン層225は基板240の一面(例えば、上面241)に配置されることができる。パターン層225は図1及び図2のパターン層115と同一であってもよく、図2図6のパターン層115、115a~115dについての説明を同様に適用することができる。
【0114】
窒化物半導体層230はパターン層225が形成された基板240の上面241上に配置される。窒化物半導体層230は図1及び図2の窒化物半導体層120と同一であってもよく、窒化物半導体層120についての説明を同様に適用することができる。
【0115】
半導体構造物220は窒化物半導体層230上に配置される。
【0116】
窒化物半導体層230が基板240と同一の物質、例えばGaN又はAlGaNでなる場合、基板240と窒化物半導体層230を一緒に窒化物半導体層と定義することができ、パターン層225は窒化物半導体層240、230の内部に配置されることができ、複数のパターンは水平方向に互いに離隔して並んで配列されることができる。
【0117】
半導体構造物220は窒化物半導体層230上に配置されることができる。半導体構造物220は、第1導電型半導体層222、活性層224、及び第2導電型半導体層226を含むことができる。
【0118】
半導体構造物220は図1及び図2の半導体構造物130と同一であってもよく、半導体構造物130についての説明を同様に適用することができるが、第1電極の配置のために露出される第1導電型半導体層132の一領域についての説明は適用されない。
【0119】
第1電極250は基板240の他面(例えば、上面241の反対面である下面242)上に配置される。
【0120】
第2電極210は半導体構造物220の第2導電型半導体層226上に配置される。
【0121】
図1では、半導体構造物130を基準に第1及び第2電極が共に半導体構造物130の上部に位置するが、図8では半導体構造物220を基準に第1電極250は半導体構造物220の上部に配置され、第2電極210は半導体構造物220の下部に配置されることができる。
【0122】
第2電極210は反射物質、例えば、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au及びHfの少なくとも1種を含む金属又は合金で形成される反射層を含むことができる。他の実施例では、反射層は金属又は合金とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATOなどの透光伝導性物質を用いて単層又は多層に形成されることができる。例えば、反射層はIZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Niなどに形成されることができる。
【0123】
第2電極210は反射層と第2導電型半導体層226の間にオーム層をさらに含むことができる。オーム層は第2導電型半導体層226とオーム接触する金属、例えばIn、Zn、Sn、Ni、Pt及びAgの少なくとも1種を含むことができる。また、オーム層は透光伝導性と金属を選択的に使用して形成されることができる。例えば、オーム層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zin coxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni、Ag、Ni/IrOx/Au及びNi/IrOx/Au/ITOの1種以上を含むことができ、単層又は多層に具現されることができる。
【0124】
第2電極210は反射層の下に配置される支持基板をさらに含むことができる。
【0125】
また、第2電極210は支持基板と反射層の間に配置されるバリアー層をさらに含むことができる。また、第2電極210はバリアー層と支持基板の間に配置されるボンディング層をさらに含むことができる。
【0126】
図8には示されていないが、半導体素子200は、半導体構造物220の側面、窒化物半導体層230の側面、及び基板240の側面を覆うパッシベーション層をさらに含むことができる。
【0127】
基板240と半導体構造物220の間に熱伝導度の高いパターン層225を挿入することにより、実施例は半導体素子200の放熱効果を向上させることができ、半導体素子200の温度が上昇することを緩和させることができ、よって半導体素子200の温度増加に起因するT-droopの程度を緩和して、発光効率、例えば外部量子効率が低下することを防止することができる。
【0128】
図10aは図3に示した実施例の変形例、図10bは図4に示した実施例の変形例、図10cは図5に示した実施例の変形例、図10dは図6に示した実施例の変形例である。
【0129】
図1の実施例の基板110、窒化物半導体層120、及び半導体構造物130は三角柱状であるが、図10a~図10dの実施例に含まれる基板、窒化物半導体層、及び半導体構造物130aは四角柱状又は六面体状であってもよい。
【0130】
図3図6に示したパターン層115a~115d、パターン層115a~115dの幅又は直径d1、d3、d5、d7、及びパターン層間の距離d2、d4、d6、d8についての説明は図10a~図10dに示したパターン層215a、215b、215c、215d、パターン層215a、215b、215c、215dの幅又は直径、及びパターン層間の距離に適用することができる。
【0131】
また、実施例による基板、窒化物半導体層、及び半導体構造物の形状は上述したものに限定されるものではなく、他の実施例では、基板、窒化物半導体層、及び半導体構造物のそれぞれが互いに同一である形状の多面体(例えば、六面体)又は多角柱(例えば、四角柱)の形状を有することができる。
【0132】
図11は実施例による半導体素子パッケージ600を示す断面図である。
【0133】
図11を参照すると、半導体素子パッケージ600は、パッケージ胴体610、第1及び第2リードフレーム612、614、半導体素子620、反射板625、ワイヤ630及び樹脂層640を含む。
【0134】
パッケージ胴体610の上面にはキャビティ(cavity)が形成されることができる。キャビティの側壁は斜めに形成されることができる。図11の実施例で、パッケージ胴体610はキャビティが形成されるが、これに限定されるものではなく、他の実施例では、キャビティが省略されることができる。
【0135】
パッケージ胴体610はシリコン系のウエハーレベルパッケージ(wafer level package)、シリコン基板、シリコンカーバイド(SiC)、窒化アルミニウム(aluminum nitride、AlN)などの絶縁性又は熱伝導度の良い基板で形成されることができ、複数の基板が積層される構造であってもよい。
【0136】
もしくは、パッケージ胴体610は樹脂素材、例えばポリフタルアミド(PPA:Polyphthalamide)、又はEMC樹脂で形成されることができる。実施例は上述したパッケージ胴体の素材、構造、及び形状に限定されない。
【0137】
第1及び第2リードフレーム612、614は、熱排出又は半導体素子の装着を考慮して、互いに電気的に分離されるようにパッケージ胴体610に配置される。第1及び第2リードフレーム612、614のそれぞれは導電層でなることができる。
【0138】
半導体素子620は第1及び第2リードフレーム612、614と電気的に連結される。半導体素子620は実施例100、200のいずれか一つであってもよい。図6では図7及び図8に示した実施例200が示されるが、他の実施例では、図1及び図2に示した実施例100がフリップチップボンディングによってリードフレーム612、614にボンディングされることもできる。
【0139】
反射板625は、半導体素子620から放出された光を所定の方向に指向させるように、パッケージ胴体610のキャビティ側壁に形成される。反射板625は光反射物質でなり、例えば金属コーティング又は金属薄片であってもよい。他の実施例では、反射板625が省略されることもできる。
【0140】
樹脂層640はパッケージ胴体610のキャビティ内に位置する半導体素子620を取り込んで半導体素子620を外部環境から保護することができる。樹脂層640はエポキシ又はシリコンのような無色透明な高分子樹脂素材でなることができる。樹脂層640は半導体素子620から放出された光の波長を変化させることができるように蛍光体を含むことができる。
【0141】
図12はさらに他の実施例による半導体素子1100Aを示す。
【0142】
図12を参照すると、半導体素子1100Aは、基板1110、バッファー層1120、半導体構造物1130及び第1及び第2電極1142、1144を含む。
【0143】
基板1110は導電型物質又は非導電型物質を含むことができる。例えば、基板1110はサファイア(Al)、GaN、SiC、ZnO、GaP、InP、Ga、GaAs及びSiの少なくとも1種を含むことができる。
【0144】
また、サファイアなどの異種の基板を使わず、第1導電型半導体層である第1層1132を基板として使うことができる。
【0145】
例えば、基板1110はGaN又はAlGaNを含むことができ、詳しくはAlGa1-xNを含むことができ、xの範囲は0以上かつ0.5以下を満たすことができる。
【0146】
基板1110と半導体構造物1130間の熱膨張係数差及び格子不整合を改善するため、これら1110、1130の間にバッファー層(又は、転移層)1120が配置されることができる。バッファー層1120は、例えばAl、In、N及びGaからなる群から選択される少なくとも1種の物質を含むことができるが、これに限られない。また、バッファー層1120は単層又は多層構造を有することもできる。
【0147】
半導体構造物1130は、バッファー層1120上に順次配置される第1導電型半導体層1132、活性層1134及び第2導電型半導体層1136を含むことができる。
【0148】
第1導電型半導体層1132はバッファー層1120上に配置され、第1導電型ドーパントがドープされたIII-V族又はII-VI族などの化合物半導体で具現されることができる。
【0149】
第1導電型半導体層1132がn型半導体層の場合、第1導電型ドーパントはn型ドーパントであり、Si、Ge、Sn、Se又はTeを含むことができるが、これに限定されない。
【0150】
例えば、第1導電型半導体層1132はAlInGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。第1導電型半導体層1132はGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP及びInPのいずれか1種以上を含むことができる。
【0151】
活性層1134は第1導電型半導体層1132上に配置され、第1導電型半導体層1132を通じて注入される電子(又は、正孔)と第2導電型半導体層1136を通じて注入される正孔(又は、電子)が互いに会って、活性層1134を成す物質固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを有する光を放出する層である。活性層1134は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造(MQW:Multi Quantum Well)、量子細線(Quantum-Wire)構造、又は量子ドット(Quantum Dot)構造の少なくとも一構造に形成されることができる。
【0152】
活性層1134の井戸層/障壁層はInGaN/GaN、InGaN/InGaN、GaN/AlGaN、InAlGaN/GaN、GaAs(InGaAs)/AlGaAs及びGaP(InGaP)/AlGaPのいずれか1種以上のペア構造に形成されることができるが、これに限定されない。井戸層は障壁層のバンドギャップエネルギーより低いバンドギャップエネルギーを有する物質で形成されることができる。
【0153】
活性層1134の上又は/及び下には導電型クラッド層(図示せず)が形成されることができる。導電型クラッド層は活性層1134の障壁層のバンドギャップエネルギーより高いバンドギャップエネルギーを有する半導体で形成されることができる。例えば、導電型クラッド層はGaN、AlGaN、InAlGaN又は超格子構造などを含むことができる。また、導電型クラッド層はn型又はp型でドープされることができる。
【0154】
実施例によると、活性層1134は紫外線波長帯域の光を放出することができる。ここで、紫外線波長帯域とは100nm~400nmの波長帯域を意味することができる。特に、活性層1134は100nm~280nm波長帯域の光を放出することができる。
【0155】
第2導電型半導体層1136は活性層1134上に配置され、半導体化合物で形成されることができる。III-V族又はII-VI族などの化合物半導体で具現されることができる。例えば、第2導電型半導体層1136はInAlGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦xy≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。
【0156】
第2導電型半導体層1136には第2導電型ドーパントがドープされることができる。第2導電型半導体層1136がp型半導体層の場合、第2導電型ドーパントはp型ドーパントであり、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。
【0157】
第1導電型半導体層1132はn型半導体層で、第2導電型半導体層1136はp型半導体層で具現されることができる。もしくは、第1導電型半導体層1132はp型半導体層で、第2導電型半導体層1136はn型半導体層で具現されることもできる。
【0158】
半導体構造物1130はN-P接合構造、P-N接合構造、N-P-N接合構造及びP-N-P接合構造のいずれか一構造に具現されることができる。
【0159】
実施例によると、活性層1134が前述したように紫外線波長帯域の光を放出する場合、第2導電型半導体層1136は第2導電型第1半導体層1136Aと第2導電型第2半導体層1136Cを含むことができる。
【0160】
第2導電型第1半導体層1136Aは活性層1134上に配置される。第2導電型第1半導体層1136A及び第1導電型半導体層1132のそれぞれはAlGaNを含むことができる。なぜなら、AlGaNがGaN又はInAlGaNより紫外線波長帯域の光を少なく吸収するからである。
【0161】
第2導電型第2半導体層1136Cは第2導電型第1半導体層1136A上に配置される。第2導電型第2半導体層1136Cは第2電極1144から活性層1134に正孔を円滑に供給して紫外線半導体素子1100Aの電気的特性を改善させる役割をする。例えば、第2導電型第2半導体層1136CはGaN又はInAlGaNを含むことができる。
【0162】
仮に、第1導電型がn型かつ第2導電型がp型の場合、第2導電型第1半導体層1136Aは電子遮断層(EBL:Electron Blocking Layer)の役割をすることができる。もしくは、このような電子遮断層の役割をする第2導電型第1半導体層1136AはAlGaN/AlGaN超格子層構造を有することもでき、AlGaNバルク層構造を有することもできる。
【0163】
また、活性層1134から放出された光が第2導電型第1半導体層1136Aで吸収されなくて透過することができるように、第2導電型第1半導体層1136Aのエネルギーバンドギャップは活性層1134のエネルギーバンドギャップより大きくてもよい。このために、活性層1134から放出された光の波長によって変わるが、第2導電型第1半導体層1136Aに含まれたアルミニウムの含量比は0.3以上であってもよい。
【0164】
また、第2導電型半導体層1136は第2導電型第3半導体層1136Bをさらに含むことができる。
【0165】
第2導電型第3半導体層1136Bは第2導電型第1半導体層1136Aと第2導電型第2半導体層1136Cの間に配置される。例えば、第2導電型第3半導体層1136Bは少なくとも一つのAlGaN層を含むことができる。
【0166】
例えば、第2導電型第3半導体層1136Bが複数のAlGaN層を含む場合、複数のAlGaN層のアルミニウム濃度は互いに違ってもよい。また、例えば、第2導電型第3半導体層1136Bの複数のAlGaN層のアルミニウム濃度は第2導電型第1半導体層1136Aから第2導電型第2半導体層1136Cの方向に徐々に増加するとか又は減少することもできる。
【0167】
第1電極1142はメッサ食刻(Mesa etching)によって露出された第1導電型半導体層1132上に配置される。第1電極1142はオーム接触する物質を含んでオームの役割をすることができ、よって別途のオーム層(図示せず)が配置される必要がないこともある。もしくは、別途のオーム層が第1電極1142の下に配置されることもできる。
【0168】
第2電極1144は第2導電型第2半導体層1136C上に配置される。第1及び第2電極1142、1144のそれぞれは活性層1134から放出された光を吸収せずに反射させるとか透過させることができ、第1及び第2導電型半導体層1132、1136上に良好に成長可能な物質で形成されることができる。
【0169】
例えば、第1及び第2電極1142、1144のそれぞれは金属で形成されることができ、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf及びこれらの選択的な組合せでなることができる。
【0170】
特に、第2電極1144は透明伝導性酸化膜(TCO:Tranparent Conductive Oxide)であってもよい。例えば、第2電極1144は前述した金属物質とITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zin coxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITOの少なくとも1種を含むことができるが、このような材料に限定されない。第2電極1144は第2導電型第2半導体層1136Cとオーム接触する物質を含むことができる。
【0171】
また、第2電極1144はオーム特性を有する反射電極材料で単層又は多層に形成されることができる。仮に、第2電極144がオームの役割をする場合、別途のオーム層(図示せず)は形成されなくてもよい。
【0172】
図13はさらに他の実施例による半導体素子を示す。
【0173】
図12に例示した紫外線半導体素子1100Aは水平型構造であるから、活性層1134から放出された光は第2導電型半導体層1136と第2電極1144を通じて出射される。このために、第2導電型半導体層1136と第2電極1144は透光性を有する物質でなり、第1導電型半導体層1132、バッファー層1120及び基板1110は透光性又は非透光性を有する物質でなることもできる。
【0174】
しかし、図13に例示した半導体素子1100Bはフリップチップボンディング構造であるから、活性層1134から放出された光は基板1110、バッファー層1120及び第1導電型半導体層1132を通じて出射される。このために、基板1110、バッファー層1120及び第1導電型半導体層1132は透光性を有する物質でなり、第2導電型半導体層1136と第2電極1144は透光性又は非透光性を有する物質でなることができる。
【0175】
また、図12に例示した半導体素子1100Aとは違い、図13に例示した半導体素子1100Bはフリップチップボンディング構造であるので、第1及び第2バンプ1162A、1162B、サブマウント1164、保護層1166及び第1及び第2金属層(又は、電極パッド)1168A、1168Bをさらに含む。
【0176】
このような相違点を除けば、図13に例示した半導体素子1100Bは図12に例示した半導体素子1100Aと同一であるので、重複部分に対しては同一の参照符号を使い、これについての詳細な説明を省略する。
【0177】
サブマウント1164は、例えばAlN、BN、炭化ケイ素(SiC)、GaN、GaAs、Siなどの半導体基板でなることができるが、これに限られず、熱伝導度に優れた半導体物質でなることもできる。また、サブマウント1164内にジェナーダイオード形態の静電気(ESD:Electro Static Discharge)防止のための素子が含まれることもできる。
【0178】
第1及び第2金属層1168A、1168Bはサブマウント1164上に水平方向に互いに離隔して配置される。第1バンプ1162Aは第1金属層1168Aと第1電極1142の間に配置され、第2バンプ1162Bは第2金属層1168Bと第2電極1144の間に配置される。
【0179】
第1電極1142は第1バンプ1162Aを介してサブマウント1164の第1金属層1168Aに連結され、第2電極1144は第2バンプ1162Bを介してサブマウント1164の第2金属層1168Bに連結される。
【0180】
たとえ図示されてはいないが、第1電極1142と第1バンプ1162Aの間に第1上部バンプ金属層(図示せず)がさらに配置されることができ、第1金属層1168Aと第1バンプ1162Aの間に第1下部バンプ金属層(図示せず)がさらに配置されることもできる。
【0181】
ここで、第1上部バンプ金属層と第1下部バンプ金属層は第1バンプ1162Aが位置する地点を表示する役割をする。同様に、第2電極1144と第2バンプ1162Bの間に第2上部バンプ金属層(図示せず)がさらに配置されることができ、第2金属層1168Bと第2バンプ1162Bの間に第2下部バンプ金属層(図示せず)がさらに配置されることもできる。ここで、第2上部バンプ金属層と第2下部バンプ金属層は第2バンプ1162Bが位置する地点を表示する役割をする。
【0182】
仮に、サブマウント1164がシリコン(Si)のように電気的伝導性を有する物質で具現された場合、実施例100Bは、図13に例示したように、第1及び第2金属層1168A、1168Bとサブマウント1164の間に配置される保護層1166をさらに含むこともできる。ここで、保護層1166は絶縁物質でなることができる。
【0183】
多重量子井戸構造の活性層を成す量子壁の厚さより量子井戸の厚さがもっと厚くてもよい。量子壁、量子井戸は10対~20対が配置されることができ、詳細には量子壁の厚さは40Åより小さくてもよく、量子井戸の厚さは40Åより大きくてもよい。
【0184】
例えば、量子井戸の厚さを43Å乃至45Åにし、量子壁の厚さを34Å乃至37Åにし、最後の量子壁は後述する電子遮断層として作用することができるので98Åの厚さにして配置することができる。
【0185】
従来のサファイア基板上で成長した半導体構造物において多重量子構造の活性層は、量子井戸の厚さを32Å程度にし、量子壁の厚さを54Å程度にし、最後の量子壁は80Åの厚さにして配置することができた。
【0186】
すなわち、従来のサファイア基板上で成長する窒化物系半導体層の場合、InGaN/GaN構造の多重量子井戸の品質が低下し、結晶性が弱いため、量子井戸の厚さがあまり大きくなれば半導体層が充分に成長することができなかった。しかし、同種の基板で成長し、第2層で高濃度のシリコンがドープされた場合、量子井戸の厚さが40Å以上まで増加しても結晶性が悪くならなくて充分に成長することができ、従来より大きな厚さの量子井戸で電子と正孔が十分に結合して半導体素子の光効率が向上することができる。
【0187】
量子井戸は量子壁のエネルギーバンドギャップより小さなエネルギーバンドギャップを有する物質で形成されることができる。
【0188】
図14は他の実施例の半導体素子パッケージ1200を示す図である。
【0189】
実施例による半導体素子パッケージ1200は、半導体素子1100B、基板層1210、第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220B、絶縁物1230、第1及び第2ワイヤ1242、1244及びモールディング部材1250を含む。半導体素子1100Bは図13に例示した半導体素子で、同じ参照符号を付け、これについての詳細な説明を省略する。図13に例示した半導体素子1100B以外に図12に例示した半導体素子1100Aが図14に例示したような半導体素子パッケージに含まれて具現されることができるのは言うまでもない。
【0190】
第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220Bは基板層1210上に配置される。ここで、基板層1210はプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)であってもよいが、これに限られない。半導体素子1100Bが紫外線光を放出する場合、放熱特性を向上させるために、第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220Bはアルミニウム素材で具現されることができるが、これに限られない。
【0191】
図14でサブマウント1164は第2パッケージ胴体1220B上に配置されたものとして示されているが、実施例はこれに限られない。すなわち、サブマウント1164は第2パッケージ胴体1220Bではなくて第1パッケージ胴体1220A上に配置されることもできる。半導体素子1100Bの第1及び第2金属層1168A、1168Bは第1及び第2ワイヤ1242、1244を介して第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220Bにそれぞれ連結される。第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220Bが電気的伝導性を有するアルミニウム素材で具現される場合、絶縁物1230は第1パッケージ胴体1220Aと第2パッケージ胴体1220Bを電気的に互いに分離させる役割をする。
【0192】
第1導電型半導体層1132は第1電極1142、第1バンプ1162A、第1金属層1168A、第1ワイヤ1242及び第1パッケージ胴体1220Aを介して基板層1210と電気的に連結されることができる。また、第2導電型半導体層1136は第2電極1144、第2バンプ1162B、第2金属層1168B、第2ワイヤ1244及び第2パッケージ胴体1220Bを介して基板層1210と電気的に連結されることができる。
【0193】
モールディング部材1250は第1及び第2パッケージ胴体1220A、1220Bによって形成されたキャビティに満たされることで、半導体素子1100Bを取り囲んで保護することができる。また、モールディング部材1250は蛍光体を含むことができ、半導体素子1100Bから放出された光の波長を変化させることができる。
【0194】
図19はELOG(Epitaxial Lateral OverGrowth)成長方式を用いた窒化物系半導体の成長を示した図である。
【0195】
図19を参照すると、基板(substrate)上で成長する窒化物系半導体(GaN)の中間にシリコン酸化物(SiO)などでマスクを形成して、マスク1801間の領域で成長する窒化物系半導体が垂直成長するだけではなくマスク上で水平成長することができる。この時、マスク1801によって欠陷を遮断することにより、マスク1801の上部領域では欠陥発生を無くすとか欠陥発生を減らすことができる。
【0196】
図20はPendeo成長方式を用いた窒化物系半導体の成長を示した図である。図20を参照すると、基板(substrate)を食刻してグルーブ(groove)を形成し、グルーブが形成されていない基板の第1領域で窒化物系半導体層を成長させる。この時、基板の第1領域で成長する窒化物系半導体は垂直成長及び水平成長をして基板上部の全領域で窒化物系半導体層が形成されることができる。しかし、このような窒化物系半導体の成長は次のような問題点がある。
【0197】
ELOG方式の場合、マスク1801として使われるシリコン酸化物とGaNの摩擦によってチルト(tilt)が発生することによって転位が発生して窒化物半導体層の品質が低下することがある。また、水平成長によってマスク上部領域に窒化物系半導体を成長させるから、成長時間が増加することがある。
【0198】
Pendeo方式の場合はサファイア基板に対する食刻が必須であるが、工程時間が増加し、さらにサファイア基板に正確なパターンを形成することが難しい。
【0199】
上述したように、半導体素子を成す窒化物系半導体層の品質低下はELOG(epitaxial lateral over-growth)成長方式又はPendeo成長方式でも解決することができない。
【0200】
また、窒化物系半導体層の品質問題を解決すると言っても、図12に示した水平型半導体素子及び図13に示したフリップチップ半導体素子の場合、半導体素子の上面を通じて抽出される光量より半導体素子の側面を通じて抽出される光量が多くて光出力が低下することがある。
【0201】
半導体素子の光抽出の側面で見ると、垂直型半導体素子は面発光(Surface emitter)構造を有する反面、水平型半導体素子及びフリップチップ半導体素子は体積発光(Volume emitter)構造を有することができる。
【0202】
すなわち、水平型半導体素子及びフリップチップ半導体素子は垂直型半導体素子より上部面を通じて抽出される光に対して側面を通じて抽出される光の比率が高い。
【0203】
このような体積発光をする水平型半導体素子及びフリップチップ半導体素子の光抽出を向上させるためには、同じ体積を有する半導体素子において側面の広さを増加させることが重要である。
【0204】
以下、半導体素子の側面の広さを増加させて光抽出をより向上させるための構造を図15及び図16に示した実施例に基づいて説明する。
【0205】
図15はさらに他の実施例による半導体素子200Aの斜視図を示し、図16図15に示した半導体素子200Aの上部面を示す図である。
【0206】
図15に示した半導体素子200Aは図12及び図13に示した半導体素子についての説明が同様に適用されることができるので、図12及び図13に示した半導体素子との相違点について説明する。
【0207】
実施例の半導体素子200Aは、第1導電型半導体層1132、活性層1134、及び第2導電型半導体層1136を含む半導体構造物1130を含むことができる。
【0208】
図12及び図13で説明した第1導電型半導体層1132、活性層124、及び第2導電型半導体層1136の組成及び機能は第1導電型半導体層1132、活性層1124、及び第2導電型半導体層1136に適用されることができる。
【0209】
実施例の半導体素子200Aの横断面は三角形又は台形に構成されることができる。
【0210】
実施例の半導体素子200Aは第1領域S1及び第2領域S2を含むことができる。
【0211】
第1領域S1は第1導電型半導体層1132の一部が露出される領域を含むことができ、第1領域S1の第1導電型半導体層1132の露出される領域には第1電極1142が配置されることができる。
【0212】
第2領域S2は第2導電型半導体層1136が外部に露出される領域を含むことができ、第2導電型半導体層1136上には第2電極1144が配置されることができる。
【0213】
第1領域S1と第2領域S2は既設定の高低差又は段差があるように構成されることができる。
【0214】
例えば、前記既設定の高さは第1領域S1の上部面から第2領域の第2導電型半導体層1136の上部面までの高さであってもよく、活性層1134及び第1導電型半導体層1132の一部が露出されることができるほどの高さであってもよい。
【0215】
第1導電型半導体層1132の一部が露出されるときに第1電極1142が第1領域S1上に配置されて第1導電型半導体層1132に電流を供給することができるからである。
【0216】
図15には前記既設定の高さが第2領域S2の上部面から第1導電型半導体層1132の一部分に示されているが、これは説明の便宜のためのもので、使用者は便宜によって所定の高さを多様に変形実施することができる。
【0217】
第1領域S1に配置される第1導電型半導体層1132の横断面の形状は三角形であってもよく、第1導電型半導体層1132上に配置される第1電極1142も三角形に構成されることができる。
【0218】
ただし、第1電極1142の形状は一例を説明するために三角形として図示されているものであり、第1電極1142の形状は三角形に限定されず多様な形状に配置可能である。
【0219】
また、第2領域S2に配置される第2導電型半導体層1136の横断面の形状は三角形又は台形であってもよく、第2導電型半導体層1136上に配置される第2電極1144も三角形又は台形に構成されることができる。
【0220】
ただし、第2電極1144の形状は一例を説明するために三角形又は台形に図示されているものであり、第2電極1144の形状はこれに限定されず多様な形状に具現可能である。
【0221】
実施例の半導体素子200Aは下部面(例えば、基板110の下部面)から上部面(第2導電型半導体層1136の上部面)まで既設定の高さHを有するように構成されることができる。
【0222】
半導体素子の光抽出の観点で見たとき、実施例の半導体素子200Aは体積発光(Volume emitter)構造と定義することができる。
【0223】
例えば、一般的な垂直型半導体素子のように面発光(Surface emitter)する構造とは違い、実施例の半導体素子200Aは上部面から抽出される光量より側面から抽出される光量が多い。ここで、面発光する構造は半導体素子の側面から抽出される光量より上部面から抽出される光量が主な構造であってもよい。
【0224】
半導体素子の側面方向への光抽出効率を高めるためには、半導体素子の側面の広さを最大化することが必要である。半導体素子の側面の広さは半導体素子の高さと半導体素子の上部面の周長の積で示すことができる。結局、半導体素子の側面からの光抽出効率を向上させるためには、半導体素子の高さ及び半導体素子の上部面の周長を最大化することが重要である。
【0225】
図17は実施例による半導体素子の高さによる光抽出効率を示す。
【0226】
図17で、x軸は半導体素子200Aの高さを意味し、y軸は半導体素子200Aの高さによる光抽出効率(Light Extraction efficiency、Cex)の実験値を意味する。
【0227】
図17を参照すると、半導体素子200Aの高さHが増加するにつれて光抽出効率(Cex)が増加する傾向が見られる。ここで、半導体素子200Aの高さは半導体素子200Aの厚さと表現することもできる。
【0228】
0μm<H≦10μmの場合、半導体素子200Aの光抽出効率は約82%~84%である。これは一般的な面発光構造を有する半導体素子200Aの光抽出効率に対応する数値である。
【0229】
また、半導体素子200Aの高さHが60μm以上の場合、半導体素子200Aの光抽出効率は約90%程度である。これは体積発光構造を有する実施例の半導体素子の光抽出効率と見なすことができる。
【0230】
すなわち、半導体素子200Aの高さが増加するほど半導体素子200Aの光抽出効率が増加するという事実を導出することができる。
【0231】
ただし、半導体素子200Aの高さHが約90μm以上の場合には、光抽出効率が飽和(Saturation)する現象が見られる。
【0232】
これは半導体素子200Aの高さHが所定の高さ(約90μm)以上となってもGaN又はAlGaNを含む半導体素子200Aの内部構造によって光が吸収されるからである。
【0233】
例えば、実施例の半導体素子200Aの高さHは60μm以上かつ300μm以下であってもよい。ただし、これは一実施例を説明するためのものであり、使用者は実施例の半導体素子200Aの高さ範囲をより多様に変形することができる。
【0234】
前述したように、実施例の半導体素子200Aの横断面又は半導体素子200Aの上部面の平面形状は三角形に構成されることができる。
【0235】
図16を参照すると、半導体素子200Aの横断面又は上部面の形状、例えば発光構造物1130の横断面又は上部面の平面形状は三つの辺a、b、cを含む三角形であってもよい。
【0236】
例えば、三つの辺は第1辺a、第1辺aと隣り合うように備えられる第2辺b、及び第3辺cを含むことができる。
【0237】
第1辺~第3辺のうち隣り合う2個の辺は互いに接し、隣り合う2個の辺が成す角度は鋭角であってもよい。
【0238】
第1辺aと第2辺bが成す内角を第1角αと言い、第1辺aと第3辺cが成す内角を第2角βと言い、第2辺bと第3辺cが成す内角を第3角γという。
【0239】
例えば、第1辺aは第2辺bと第3辺cが会う角と対応するとか向き合うように位置することができ、第2辺bは第1辺aと第3辺cが会う角と対応するとか向き合うように位置することができ、第3辺cは第1辺aと第2辺bが会う角と対応するとか向き合うように位置することができる。
【0240】
以下、図18を参照して実施例の半導体素子200Aの周長を最大化して半導体素子200Aの側面の広さを最大にするための第1辺~第3辺a、b、c及び第1角~第3角α、β、γについて説明する。
【0241】
図18は実施例の半導体素子200Aの少なくとも一つの角度による第1周長と第2周長の比を示すグラフである。
【0242】
図18を参照すると、実施例の半導体素子200Aは、横断面又は上部面の平面形状が直角三角形の場合、半導体素子200Aの上部面の広さをSと表現し、半導体素子200Aの側面の周長を第1周長と言う。
【0243】
例えば、第1周長は半導体素子200Aの半導体構造物1130の上部面の第1辺~第3辺a、b、cの長さの和であってもよい。
【0244】
実施例の半導体素子200Aの横断面又は半導体素子200Aの上部面の平面形状が直角三角形の場合、第1辺~第3辺a、b、cの長さはM+N=Pの数学式を満たすことができる。
【0245】
ここで、Mは第1辺aの長さ、Nは第2辺bの長さ、Pは第3辺cの長さであってもよい。
【0246】
実施例の半導体素子200Aの横断面又は半導体素子200Aの上部面の平面形状が正三角形の場合、半導体素子200Aの広さをSと表現し、半導体素子200Aの周長を第2周長と表現する。
【0247】
第1周長及び第2周長の定義において、半導体素子の横断面又は上部面の広さは同一条件の場合である。
【0248】
図18に示したグラフのx軸は第1角~第3角α、β、γのうち直角である角(例えば、α)を除いた少なくとも二つの角(例えば、β、γ)のいずれか一つ(例えば、γ)であってもよく、y軸は同じ広さを有する横断面又は上部面の条件で第1周長と第2周長の比率(例えば、第1周長/第2周長)を示したものである。
【0249】
実施例の半導体素子200Aの第1角αは80°~100°であってもよい。
【0250】
よって、第2角β及び第3角γの和は80°~100°であってもよい。
【0251】
図18は、第2角β又は第3角γが変化するにつれて第1辺~第3辺a、b、cの長さ(M、N、P)が変化することができ、これによる第1周長及び第2周長の比率を示すものである。
【0252】
図18に示したように、第1周長と第2周長の比率(第1周長/第2周長)は1より大きいことが分かり、このことから、同じ広さの条件の下で直角三角形の第1周長が正三角形の第2周長より大きい。
【0253】
実施例の半導体素子200Aの高さが一定であるという仮定で、実施例の半導体素子200Aの光抽出効率は前述したように半導体素子200Aの周長に比例すると見なすことができる。
【0254】
例えば、第2周長を基準とするとき、第1周長が大きいほど半導体素子1100Aの側面の広さが大きくなり、これによって光抽出効率が増加すると見なすことができる。
【0255】
要するに、前述したように体積発光する半導体素子200Aから発光する光は側面を通じて主に放出されるから、半導体素子200Aの側面の広さと半導体素子200Aの光抽出効率は正の相関関係がある。
【0256】
ただし、半導体素子200Aの体積によって光が放出される活性層1134の広さが変わるから、実施例の半導体素子200Aは、同じ体積を有する半導体素子200Aにおいて、すなわち高さHが同一であるとともに横断面の広さSが同一である半導体素子200Aにおいて、横断面の周長が最大である半導体素子200Aを提供して光抽出効率を増加させることができる。
【0257】
図18に示したグラフを参照すると、第2角β又は第3角γの大きさが増加すれば増加するほど第1周長は大きくなり、これによって光抽出効率が増加する効果がある。しかし、実施例の第2角β又は第3角γの大きさは25°~65°に形成されてもよい。仮に、第2角β又は第3角γの大きさが25°未満又は65°超過に形成される場合、電流波及(Current spreading)効果が減少して光抽出効率が減少することがあり、第1電極又は第2電極を配置させるための十分な空間を確保することができないことがあるからである。
【0258】
また、図18に示したように、同じ広さの条件の下で、実施例による半導体素子の第1周長と第2周長の比率(第1周長/第2周長)は1.1~1.25であってもよい。
【0259】
第1周長及び第2周長の比率(第1周長/第2周長)が1.25を超える場合には、電流波及(Current spreading)効果が減少して光抽出効率が減少することがあり、第1電極又は第2電極を配置させるための十分な空間を確保することができないことがあるからである。
【0260】
図15図18で説明した半導体構造物の形状、第1角α、第2角β又は第3角γ、及び第1周長及び第2周長に対する比率についての説明は図1図10で説明した実施例100、200にも同様に適用することができる。
【0261】
実施例による半導体素子パッケージは複数が基板上にアレイされることができ、半導体素子パッケージの光経路上に光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シートなどが配置されることができる。このような半導体素子パッケージ、基板、光学部材はバックライトユニットとして機能することができる。
【0262】
さらに他の実施例は上述した実施例に記載した半導体素子又は半導体素子パッケージを含む表示装置、指示装置、照明システムに具現されることができる。例えば、照明システムはランプ、街灯、ヘッドランプなどを含むことができる。
【0263】
図21は実施例による照明装置を示す。
【0264】
図21を参照すると、照明装置は、カバー2100、光源モジュール2200、放熱体2400、電源提供部2600、内部ケース2700、及びソケット2800を含むことができる。また、実施例による照明装置は、部材2300及びホルダー2500のいずれか一つ以上をさらに含むことができる。
【0265】
カバー2100はバルブ(bulb)状又は半球状であってもよく、一部が開口した中空形状であってもよい。カバー2100は光源モジュール2200と光学的に結合することができる。例えば、カバー2100は光源モジュール2200から提供される光を拡散、散乱又は励起させることができる。カバー2100は一種の光学部材であってもよい。カバー2100は放熱体2400と結合することができる。カバー2100は放熱体2400と結合する結合部を有することができる。
【0266】
カバー2100の内面には乳白色塗料がコートされることができる。乳白色の塗料は光を拡散させる拡散材を含むことができる。カバー2100の内面の表面粗さはカバー2100の外面の表面粗さより大きく形成されることができる。これは、光源モジュール2200からの光を充分に散乱及び拡散させて外部に放出させるためである。
【0267】
カバー2100の素材は、ガラス(glass)、プラスチック、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)などであってもよい。ここで、ポリカーボネートは耐光性、耐熱性及び強度に優れる。カバー2100は外部から光源モジュール2200が見えるように透明なものがよいが、これに限定されるものではなく、不透明なものであってもよい。カバー2100はブロー(blow)成形で形成されることができる。
【0268】
光源モジュール2200は放熱体2400の一面に配置されることができ、光源モジュール2200から発生した熱は放熱体2400に伝導されることができる。光源モジュール2200は、光源部2210、連結プレート2230、及びコネクタ2250を含むことができる。光源部2210は実施例による半導体素子100、200、1100A、1100B、200A又は半導体素子パッケージ600、1200を含むことができる。
【0269】
部材2300は放熱体2400の上面上に配置されることができ、複数の光源部2210とコネクタ2250が挿入されるガイド凹部2310を有する。ガイド凹部2310は光源部2210の基板及びコネクタ2250と対応するとか整列されることができる。
【0270】
部材2300の表面は光反射物質で塗布されるとかコートされたものであってもよい。
【0271】
例えば、部材2300の表面は白色の塗料で塗布されるとかコートされたものであってもよい。このような部材2300は、カバー2100の内面で反射されて光源モジュール2200に向かって帰る光をカバー2100の方向に反射させることができる。よって、実施例による照明装置の光効率を向上させることができる。
【0272】
部材2300は例として絶縁物質でなることができる。光源モジュール2200の連結プレート2230は電気伝導性の物質を含むことができる。よって、放熱体2400と連結プレート2230が互いに電気的に接触することができる。部材2300は絶縁物質で構成され、連結プレート2230と放熱体2400の電気的短絡を遮断することができる。放熱体2400は光源モジュール2200からの熱と電源提供部2600からの熱を受けて放熱することができる。
【0273】
ホルダー2500は内部ケース2700の絶縁部2710の収納空間2719を塞ぐ。よって、内部ケース2700の絶縁部2710に収納される電源提供部2600が密閉されることができる。ホルダー2500はガイド突出部2510を有することができ、ガイド突出部2510は電源提供部2600の突出部2610が貫通するホールを有することができる。
【0274】
電源提供部2600は外部から受けた電気的信号を処理又は変換して光源モジュール2200に提供する。電源提供部2600は内部ケース2700の収納空間2719に収納されることができ、ホルダー2500によって内部ケース2700の内部に密閉されることができる。電源提供部2600は、突出部2610、ガイド部2630、ベース2650、及び延長部2670を含むことができる。
【0275】
ガイド部2630はベース2650の一側から外部に突出した形状を有することができる。ガイド部2630はホルダー2500に挿入されることができる。ベース2650の一面上には多数の部品が配置されることができる。多数の部品は、例えば外部電源から提供される交流電源を直流電源に変換する直流変換装置、光源モジュール2200の駆動を制御する駆動チップ、光源モジュール2200を保護するためのESD(ElectroStatic discharge)保護素子などを含むことができるが、これに限定されない。
【0276】
延長部2670はベース2650の他側から外部に突出した形状を有することができる。延長部2670は内部ケース2700の連結部2750の内部に挿入されることができ、外部からの電気的信号を受けることができる。例えば、延長部2670は内部ケース2700の連結部2750と同一であるとかそれより小さい幅を有することができる。延長部2670には“+電線”と“-電線”の各端が電気的に連結されることができ、“+電線”と“-電線”の他端はソケット2800に電気的に連結されることができる。
【0277】
内部ケース2700は内部に電源提供部2600と一緒にモールディング部を含むことができる。モールディング部はモールディング液体が固まった部分で、電源提供部2600が内部ケース2700の内部に固定できるようにする。
【0278】
図22は実施例による表示装置800を示す。
【0279】
図22を参照すると、表示装置800は、ボトムカバー810と、ボトムカバー810上に配置される反射板820と、光を放出する発光モジュール830、835と、反射板820の前方に配置され、発光モジュール830、835から発散される光を表示装置の前方に案内する導光板840と、導光板840の前方に配置されるプリズムシート850、860を含む光学シートと、光学シートの前方に配置されるディスプレイパネル870と、ディスプレイパネル870と連結され、ディスプレイパネル870に画像信号を供給する画像信号出力回路872と、ディスプレイパネル870の前方に配置されるカラーフィルター880とを含むことができる。ここで、ボトムカバー810、反射板820、発光モジュール830、835、導光板840、及び光学シートはバックライトユニット(Backlight Unit)を成すことができる。
【0280】
発光モジュールは基板830上に実装される発光素子パッケージ835を含むことができる。ここで、基板830はPCBなどを使うことができる。発光素子パッケージ835は上述した実施例600、1200であってもよい。
【0281】
ボトムカバー810は表示装置800内の構成要素を収納することができる。そして、反射板820はこの図面のように別途の構成要素として備えられることもでき、導光板840の後面又はボトムカバー810の前面に高反射度の物質でコートされる方式で備えられることもできる。
【0282】
ここで、反射板820は反射率が高くて超薄型として使用可能な素材を使うことができ、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthylene Terephtalate;PET)を使うことができる。
【0283】
そして、導光板840はポリメチルメタクリレート(PolyMethylMethAcrylate;PMMA)、ポリカーボネート(PolyCarbonate;PC)、又はポリエチレン(PolyEthylene;PE)などで形成されることができる。
【0284】
そして、第1プリズムシート850は支持フィルムの一面に透光性及び弾性を有する重合体材料で形成されることができ、重合体は複数の立体構造が反復的に形成されたプリズム層を有することができる。ここで、複数のパターンは、図示のように、山と谷が反復的にストライプ状に備えられることができる。
【0285】
そして、第2プリズムシート860において支持フィルムの一面の山と谷の方向は、第1プリズムシート850内の支持フィルムの一面の山と谷の方向に垂直であってもよい。これは、発光モジュールと反射シートから伝達された光をディスプレイパネル870の前面に均一に分散するためである。
【0286】
そして、図示されてはいないが、導光板840と第1プリズムシート850の間に拡散シートが配置されることができる。拡散シートはポリエステルとポリカーボネート系の材料でなることができ、バックライトユニットから入射した光の光投射角を屈折及び散乱によって最大に広げることができる。そして、拡散シートは光拡散剤を含む支持層と、光出射面(第1プリズムシートの方向)と光入射面(反射シートの方向)に形成され、光拡散剤を含まない第1レイヤー及び第2レイヤーとを含むことができる。
【0287】
実施例において、拡散シート、第1プリズムシート850、及び第2プリズムシート860が光学シートを成す。光学シートは他の組合せ、例えばマイクロレンズアレイでなるかあるいは拡散シートとマイクロレンズアレイの組合せ又は単一プリズムシートとマイクロレンズアレイの組合せなどでなることができる。
【0288】
ディスプレイパネル870には液晶表示パネル(Liquid crystal display)が配置されることができ、液晶表示パネルの外に光源を必要とする他の種類の表示装置が備えられることができる。
【0289】
実施例による半導体素子はレーザーダイオードであってもよい。レーザーダイオードは、発光素子と同様に、上述した構造の第1導電型半導体層、活性層及び第2導電型半導体層を含むことができる。
【0290】
また、例えば、実施例による半導体素子は光検出器(photodetector)であってもよい。このような光検出器としては、光電池(シリコン、セレン)、光伝導素子(硫化カドミウム、セレン化カドミウム)、フォトダイオード(例えば、visible blind spectral region又はtrue blind spectral regionでピーク波長を有するPD)、フォトトランジスタ、光電子増配管、光電管(真空、ガス封入)、IR(Infra-Red)検出器などがあるが、実施例はこれに限られない。
【0291】
また、実施例による半導体素子は必ずしも半導体のみで具現されなく、場合によって金属物質をさらに含むこともできる。例えば、受光素子のような半導体素子はAg、Al、Au、In、Ga、N、Zn、Se、P、又はAsの少なくとも1種で具現されることができ、p型又はn型ドーパントでドープされた半導体物質又は真性半導体物質で具現されることもできる。
【0292】
以上で実施例で説明した特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。
【0293】
また、各実施例で例示した特徴、構造、効果などは実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって他の実施例でも組合せ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組合せと変形についての内容は本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならないであろう。
【産業上の利用可能性】
【0294】
実施例は放熱効果を向上させることができ、温度上昇に起因する発光効率の低下を防止することができる半導体素子を提供する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図10c
図10d
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22